JP2003328017A - 高炉操業の教育方法 - Google Patents

高炉操業の教育方法

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Masaru Ujisawa
優 宇治澤
Atsuya Kasai
篤也 葛西
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高炉の安定操業を維持管理するための操業操作
についての教育方法の提供。 【解決手段】高炉の炉内状態をシミュレーションできる
非定常数学モデルのプロセス定数を、予め設定された変
動パターンに基づき変化させて炉内状態の変化を計算し
て、高炉の監視情報の変化を被教育者に示し、監視情報
の変化を相殺するための操業操作手段の種類を例示し
て、被教育者に操作手段および操作量を回答させ、回答
された操作手段および操作量を非定常数学モデルに与え
て高炉の炉内状態の変化を予測計算し、その結果を被教
育者に示すことにより、被教育者が、回答した操作手段
および操作量の適否を判定する高炉操業の教育方法。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、高炉操業の安定維
持および操業管理の精度を向上するための高炉操業教育
に関する。 【0002】 【従来の技術】高炉の基本的使命は、高生産性、低燃料
比および低エネルギーのもとに、銑鉄を製造することで
ある。しかし、近年は、上記の高効率操業のみならず、
銑鉄コスト低減を目的として、微粉炭吹き込みや安価劣
質原料の使用操業が精力的に実施されている一方、高炉
炉体の延命による設備費低減を目的として、炉体煉瓦が
劣化した高炉による操業が行われるなど、厳しい条件下
での操業が行われている。このような状況下において高
炉の使命を達成するためには、操業の安定維持および管
理が不可欠である。 【0003】操業の安定維持および管理に必要な要件
は、以下のとおりである。 【0004】 生産計画の達成および高炉の安定稼働
に必要な操業条件の適切な設計(操業設計)、 高炉の安定稼働に必要な操業操作の的確な実行(操
業運転)、 業務遂行に必要な知識および技術修得手段の確保(操
業教育)。 【0005】ここで、上記要件は、要件およびを
充足するために必要な要件であり、具体的には、(a) 設
計教育、および(b)運転教育がこれに該当する。 【0006】操業設計(上記)の具体的な手段として
は、従来より、高炉の総括的な物質および熱精算に基づ
く操業諸元の設計がなされ、近年では、高炉内部の流
動、伝熱および反応状態さらには炉頂における装入物分
布を数学的に記述する高炉数学シミュレーターが開発さ
れ、計算機を用いた数値シミュレーション手法に基づく
操業設計や操業予測が行われている。また、これらによ
り得られる情報に基づき、高炉内現象の理解が進み、こ
れが、業務遂行に必要な知識の修得(上記(a)設計教
育)に大いに貢献している。一方、実際の高炉の運転
(上記)では、前記操業設計に基づき、高炉に設置さ
れた各種計測端により検出される操業データやプロセス
コントロールシステムを情報源として、高炉の炉内状況
を判断し、必要に応じて送風操作、装入物分布制御の操
作が日常的に行われている。また、前述の高炉数学シミ
ュレーターにより得られる高炉内情報を実操業管理に活
用している例もある。ここで、高炉の運転(上記)の
実務に要求される技能は、以下のようなものである。高
炉においては、日々の操業において必ずしも意図的に操
業操作を行わなくても、原燃料の品質変動、装入物分布
状態の変動、および炉体の経年劣化に伴う炉体プロフィ
ルの変化に起因する荷下がり変動などの不測の外乱によ
って、非定常的に銑鉄生産速度、溶銑温度、送風圧力、
排ガス量、排ガス温度、および消費燃料などのいわゆる
炉況が変化する。これらの炉況変化を迅速に検知すると
ともに、検知情報に基づいて炉況を判断し、その状況に
応じて、炉況変化を相殺するための適切な操作変更を行
うことが重要である。 【0007】そのためには、熟練した技能や経験が必要
であるが、操業者の技能や経験には個人差があり、ま
た、最近の要員合理化の影響もあって、熟練操業者およ
び若手操業者が双方とも減少している。したがって、従
来のように教本に基づき行われる教育や、熟練した操業
者が、若い被教育者に現場実習において直接にノウハウ
を伝授することによる操炉技術の伝承が難しい状況とな
っている。 【0008】このような状況の下、日頃から、炉況変動
や炉況不調の際の適切な操業操作を実行するための知識
や判断力を養っておくことが要求されている。しかし、
炉況不調の起こる高炉や時期は予測できないため、例え
ば若手操炉者がそのような局面に遭遇した場合、適切な
アクションがとれるか否かは疑問である。これらの状況
を背景として、新たな発想に基づく運転教育(上記
(b))が切望されている。 【0009】そこで、前記の観点を踏まえて、高炉の安
定維持および管理に関する従来の方法について説明す
る。特開平9−143517号公報には、高炉操業にお
ける原料の性状などを考慮した新しい操業条件での操業
設計、および操業方法のシミュレーションによる教育に
用いられる予測システムが開示されている。ここで開示
されるシステムでは、高炉の操業設計者が新しい操業条
件での操業予測を簡便に、かつ高精度に行うことがで
き、原料性状や操業条件を大幅に変更する場合において
も、高炉の安定操業が可能との効果が示されている。 【0010】このシステムは、高炉操業の安定維持およ
び管理の条件である前記要件を満足する方法の提供を
主眼としている。また、操業技術を修得する人が、模擬
実験や実高炉における操業実験をすることなく、操業条
件と高炉の内部状態、および操業条件と高炉からの出力
との関係に関する知識を得ることができるという設計教
育としての効果(前記要件(a))に関しても触れられて
いるしかし、教育の具体的な手段については開示がな
く、また、前記外乱に起因する炉況変動を相殺するため
の操業操作の変更方法の修得(前記要件(b))につい
ては言及されていない。 【0011】特開2001−172707号公報には、
高炉数学シミュレーターを活用して実操業の安定維持を
図る高炉操業方法が開示されている。この方法では、高
炉操業の安定維持および管理の重要課題である炉熱の管
理および制御を高精度で行うことにより操業の安定維持
を図ること、すなわち、前記要件の管理手段に関する
方法が示されている。さらに、炉熱制御の操作について
の教育に有効であることも記載されている。 【0012】しかし、特開平9−143517号公報の
場合と同様、前記要件(b)の具体的な手段については
記載されていない。 【0013】 【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、前記
の問題点を解消し、高炉の安定操業を維持管理するため
の適切な操業操作の教育方法を提供することにある。 【0014】 【課題を解決するための手段】本発明者らは、上述の課
題を達成するため、前記した従来技術の問題点について
検討を加え、高炉の炉内状態を予測計算できる非定常数
学モデルを用いて、被教育者に種々の炉内状態の変動パ
ターンを提示し、それに対処するための操作手段と操作
量を被教育者に回答させ、その適否を前記数学モデルに
よるシミュレーション結果により判定する方法が有効で
あるとの知見を得た。本発明は、上記の知見に基づいて
完成されたものであり、その要旨は、下記に示す方法に
ある。 【0015】「高炉の炉内状態をシミュレーションでき
る非定常数学モデルのプロセス定数を、予め設定された
プロセス定数の変動パターンに基づき変化させて炉内状
態の変化を計算し、前記計算により求められる高炉の監
視情報の変化を被教育者に示し、前記監視情報の変化を
相殺するための操業操作手段の種類を例示して、被教育
者に操作手段および操作量を回答させ、前記回答された
操作手段および操作量を前記非定常数学モデルに与えて
高炉の炉内状態の変化を予測計算し、その結果を被教育
者に示すことにより、被教育者が、前記回答した操作手
段および操作量の適否を判定することを特徴とする高炉
操業の教育方法。」 【0016】 【発明の実施の形態】以下に、本発明の教育方法につい
て詳細に説明する。 (1)高炉の非定常数学モデル:本発明を構成する高炉
の非定常数学モデルの一例につき説明する。 【0017】図1は、高炉の炉内状態をシミュレーショ
ンできる非定常数学モデル(以下、「高炉数学モデル」
ともいう)において取り扱う炉内現象を説明する図であ
る。 【0018】取り扱う炉内反応は、以下のとおりであ
る。 コークスのガス化反応、間接還元反応、鉄および
酸化鉄の溶解反応、直接還元反応、浸炭反応、シ
フト反応(水成ガス反応)、およびレースウェイ内燃
焼反応。 【0019】高炉内では、羽口から吹き込まれた熱風
は、コークスと反応して高温の還元ガスを生成する(上
記の「レースウェイ内燃焼反応」)。この高温の還元
ガスは、コークス層を通って炉頂に至る間に、コークス
をガス化する(上記の「コークスのガス化反応」)。前
記およびにより生成したCOおよびHガスによっ
て炉内の鉱石(Fe)は、酸化鉄(Fe
FeO)または鉄(Fe)の状態にまで還元される(上
記の「間接還元反応」)。還元された酸化鉄および鉄
は、軟化融着状態となって、逆V字状に堆積しているコ
ークス層の表面近傍に融着帯を形成し、さらに溶解する
(上記の「鉄および酸化鉄の溶解反応」)。溶融酸化
鉄は、コークスにより還元され、溶融鉄(溶銑)となる
(上記の「直接還元反応」)。溶銑はコークス層中を
滴下し、炉底に達する。この間に溶銑中のC濃度は上昇
する(上記の「浸炭反応」)。炉底に達した溶銑は蓄
積されて炉底湯溜まり部を形成する。 【0020】高炉数学モデルでは、図1に示されるよう
に、炉底の溶銑の湯溜まり部を除く有効反応部で起こる
高炉内現象を、高炉内の流動、伝熱、および反応(以
下、単に「炉内反応」ともいう)を考慮して、化学工学
的手法により速度論的に取り扱う。ここで、「高炉内の
流動」とは、気体、固体および液体の流れをいい、「伝
熱」とは、異相間、すなわち気体と固体間、気体と液体
間、および固体と液体間の熱交換、各相における顕熱の
移動、前記の炉内反応にともなう反応熱の移動、および
相変化にともなう潜熱の移動をいう。 【0021】これらの高炉内における各相の炉内反応を
考慮した物質収支、運動量収支、および熱収支は、微小
時間における炉内状態の変化を組み込んだ支配方程式に
より記述される。 【0022】図2は、本発明の方法に使用する高炉数学
モデルの解析方法を模式的に示す図である。 【0023】同図中の(1)式は、前記の支配方程式で
ある。ここで、Xは、ガス、固体および液体のそれぞれ
の温度、成分組成、圧力を、Uは、ガス、固体および液
体のそれぞれの流速ベクトルを、Rは、反応速度を、t
は時間を、そして、∇はベクトルの微分演算子を表す。 【0024】この高炉数学モデルに、操業データとし
て、炉頂での装入物条件、羽口への送風条件および炉体
壁の条件を与える。 【0025】炉頂での「装入物条件」とは、装入原料に
おける(鉱石重量/コークス重量)の比の値(以下、
「O/C比」ともいう)、鉱石品質(化学成分組成、粒
径、還元粉化指数、高温性状、反応性)、およびコーク
ス品質(化学成分組成、粒径、冷間強度、反応後強度、
反応性)である。 【0026】羽口への「送風条件」とは、送風量、送風
温度、送風中湿分、酸素富化量、ならびに微粉炭および
タールなどの補助燃料吹き込み量およびそれらの化学成
分組成である。 【0027】また、「炉体壁条件」とは、耐火物の厚
さ、密度、比熱、および熱伝導率などの物性、ならびに
ステーブを含めた炉体壁の強制冷却能力である。 【0028】これらの操業データを入力し、物質および
熱収支から構成される支配方程式(連立偏微分方程式)
を差分化し、非定常的に時間で積分することにより、以
下の項目が予測値として出力される。 【0029】a)炉内の気体、固体、および液体の各相
の「炉内状態分布」:炉内温度分布、鉱石の還元率分
布、ガス組成、ガスの静圧分布、各反応の反応量分布な
ど、 b)「炉頂ガス情報」:排ガス組成および排ガス温度、 c)「出銑情報」:銑鉄生成速度、溶銑温度および溶銑
成分、 d)「炉体壁内温度」:炉体壁内の温度分布。 【0030】このように、前記高炉数学モデルは、実炉
操業と基本的に同じ動作を行う完全自立型のシミュレー
ターとして構成されている。なお、湯溜まり部は、コー
クスが充填され、その間隙に溶銑が一定量滞留する湯溜
まり内部と、それを囲む炉体側壁および炉底の耐火物と
から構成されるとている。出銑温度は、湯溜まり内部を
均一混合槽とし、有効反応部から前記湯溜まり部に流入
する銑鉄流入速度、すなわち銑鉄生成速度、および銑鉄
温度を境界条件として、非定常伝熱計算により熱放散を
計算することにより求められる。 (2)操業教育方法:図3は、高炉数学モデルを用いた
操業教育の方法を模式的に示す図である。同図に基づき
詳述する。 【0031】1)対象高炉および次元の設定 対象とする高炉の炉内状態分布の次元を、1次元、2次
元または3次元のいずれかに設定する。次元の設定につ
いては、例えば高炉内の高さ方向の分布のみが問題の場
合は、1次元の設定で充分であるし、半径方向および円
周方向の分布についても問題のある場合は、3次元の設
定を行えばよい。 【0032】2)初期値および境界条件の設定 予め設定された炉内状態を初期値として、操業条件、す
なわち装入物条件、送風条件および炉体条件を読み込
む。この場合、初期値としては、現在の実績の操業条件
を設定し、定常状態まで計算し、使用する。例えば本出
願人が先に出願した特開平10−12118に開示され
た方法により、予め実績の反応量と計算の反応量とが一
致するように理論反応速度定数を修正した炉内状態分布
を初期値として用いてもよい。 【0033】2次元または3次元を設定した場合は、設
定した炉頂での装入物条件に基づき、装入物分布モデル
を使用して炉頂における半径方向のO/C比分布、なら
びに鉱石およびコークスの粒径分布を求め、高炉数学モ
デルの炉頂における境界条件として与える。1次元を設
定した場合は、炉頂での平均O/C比、ならびに鉱石お
よびコークスの平均粒径を与えればよい。 3)炉内状態変化の計算 次に、下記のコークス品質、鉱石品質、炉頂での装入物
分布、あるいは経時変化しうるプロセス定数に、過去の
事例等に基づいて予め設定された変動パターンの中から
任意にまたはランダムな変動を与えて、それによる高炉
内部状態の変化を計算する。 【0034】e)コークス品質:粒径、冷間強度(D
I)、反応後強度(CSR)、反応性(CRI)、 f)鉱石品質:粒径、還元粉化指数(RDI)、高温性
状(KS値)、反応性(RI)、 g)炉頂での装入物分布:炉半径方向のO/C比分布、
鉱石とコークスの粒径分布、 h)プロセス定数:鉱石およびコークスの理論反応速度
の定数、装入物の空隙率、固体と気体間の熱伝達係数、
気体と液体間の接触面積など。 【0035】上記の値の変動幅の基準値は、例えば過去
の炉況不調事例などを参考にして、予め設定しておく。
変動操作は、対象とする変動因子の一つのみを操作して
もよいし、複数を同時に操作してもよい。 【0036】また、計算については、定常状態変化(初
期状態→ランダム変動を与えた最終の状態)、または非
定常状態変化(初期状態→ランダム変動を経時的に与え
た場合の時々刻々の状態変化)のいずれの状態でも選択
できる。 4)被教育者への提示 次に、前記のようにして算出した結果を「監視情報」と
して被教育者に提示する。ここで、「監視情報」とは、
実高炉において、操業者が監視しうる情報であって、送
風圧力、炉壁部静圧分布、溶銑温度、銑鉄生産速度、炉
体温度分布、炉頂ガス組成(炉頂での炉径方向平均ガス
組成)、炉頂ガス利用率(炉頂ガス組成中の((CO
/(CO+CO))×100)、炉頂ガス温度(同平
均ガス温度)、炉頂ガス組成分布(炉頂での炉径方向ガ
ス組成分布)、および炉頂ガス温度分布(炉頂での炉径
方向ガス温度分布)、直接還元率などである。 【0037】被教育者への提示は、前記監視情報のCR
T画面による表示や紙面への印刷により行う。 【0038】さらに、被教育者に対して、前記の炉内状
態の変化を相殺するための操業操作の変更と操業操作手
段の種類を例示する。ここで、「操業操作手段」とは、
以下のものをいう。 【0039】i)送風および炉頂条件:送風量、送風温
度、送風湿分、炉頂圧力、 j)装入物条件:O/C比、前記3)におけるe)〜
g)の項目、ストックレベル高さ、ストックレベル形状
など。 5)被教育者による回答および回答内容の適否判定 被教育者は、実高炉の操業における操炉と同様に、自身
の判断で操業操作の変更内容(操業操作手段の種類、お
よび操作量)を回答し、高炉数学モデルに入力する。高
炉数学モデルは、前記回答に基づき、高炉内部状態の将
来(例えば、6時間先、12時間先、24時間先など)
の変化を時系列的に予測計算して、被教育者に提示す
る。 【0040】上記の提示内容に基づいて、被教育者は、
自身の回答内容の妥当性を判定する。妥当性の判定基準
は、操業操作変更後に、溶銑温度、溶銑成分、銑鉄生成
速度、炉内通気性、および燃料比などの操業成績が所定
の範囲内に制御されるか否かにより判定すればよい。以
上の操作を繰り返し実施することにより、被教育者は、
実高炉において操業操作するのと同様に、自分の採った
操業操作変更の内容が妥当であったか否かを学習するこ
とができる。また、被教育者が実施したしミュレーショ
ン事例を記録紙や電子媒体ないしはコンピューター内に
保管しておけば、随時、復習したり、あるいは他の被教
育者が使用することもできる。 【0041】さらに、本発明方法は、上記のように与え
られた変動に対する対処方法のみならず、例えばオール
コークス操業から微粉炭吹き込み操業に変更するなどの
操業方針の大幅変更に伴う操業操作の妥当性を検証する
手段としても有効に使用することができる。 【0042】 【実施例】(実施例1)炉内容積5000m の高炉
を対象に炉熱低下の事例を再現し、本発明の教育方法を
実施した。ここでは、1次元の高炉数学モデルを使用し
た。 【0043】図4は、1次元数学モデルを適用して行っ
た操業教育結果の一例を示す図である。 【0044】被教育者に、操業条件(図中(a)で示さ
れる項目)と高炉数学モデルにより計算された高炉監視
情報(図中(b)で示される項目)をCRT画面により
提示し、コークスガス化反応(ソリューションロス反
応)における反応速度定数の影響係数にランダム変動
(図中(c)で示される項目)を与えた。 被教育者
は、高炉監視情報(図中(b)の点線の矢印)に注目し
て、炉熱(溶銑温度)が低下すると判断し、操業操作条
件の変更(図中(a)の太線の操作)をCRT画面を通
して入力した。すなわち、送風に関する操業操作手段と
して送風量、酸素吹き込み量(酸素富化率)および送風
湿分を選び、これらをいずれも低下させるとともに、装
入物に関する操業操作手段としてO/C比を選び、この
値を低下させた。 【0045】その結果、一時は溶銑温度が低下したが、
次第に上記の操業操作の効果が現れ、約1日後には溶銑
温度が1500℃レベルに回復して、溶銑温度の大幅な
低下を回避できた。 (実施例2)次に、炉内容積2000m の高炉を対
象に、オールコークス操業から微粉炭吹き込み操業に変
更する事例につき、本発明の教育方法を実施した。この
場合は、炉内高さ方向および炉半径方向の炉内状態の分
布を記述した高炉2次元数学モデルを使用した。 【0046】図6は、本発明方法に2次元数学モデルを
適用した結果の一例を示す図である。 【0047】被教育者に対して、オールコークス操業か
ら微粉炭吹き込み操業への移行に際し、高炉内の通気性
を確保するために、炉頂の炉半径方向のO/C比分布を
変更するように指示した。 【0048】図5は、本発明方法に2次元数学モデルを
適用した際の炉内半径方向の装入物分布の変更を示す図
である。すなわち、同図中のbで示される分布からaで
示される分布に変更するように指示した。ここで、図中
の縦軸の「相対O/C比」とは、炉頂部における炉断面
平均のO/C比に対する炉半径方向の各位置におけるO
/C比の比率である。 【0049】当初、被教育者は、分布bから分布aに急
激に変更する操業操作を行ったために、図6中の(a)
で示されるとおり、炉内の状態が急激に変化し、溶銑温
度は図中の破線で示されるように低下した。 【0050】しかし、被教育者は、溶銑温度の低下を招
かない操業操作方法をCRT画面をを使いながら、何ケ
ースかについて試行し、図6中の(b)で示されるとお
り、分布bからb1、b2、b3などを経て分布aに段
階的に移行させることにより、炉熱低下を未然に防止し
ながら微粉炭吹き込み操業に移行できることを見いだし
た。この場合は、溶銑温度は図中の実線で示されるよう
に殆ど低下することなく推移した。 【0051】 【発明の効果】本発明の教育方法によれば、操業者は、
高炉の安定操業を維持管理するために必要な知識を効率
よく、しかも、実高炉操業にダメージを与えるリスクを
ともなわずに、修得することが可能である。よって、本
発明の方法は、高炉操業教育に大きく寄与し、ひいては
高炉における炉熱管理の精度向上に多大な効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明方法に使用する高炉数学モデルにおいて
取り扱う炉内現象を説明する図である。 【図2】本発明方法に使用する高炉数学モデルの解析方
法を模式的に示す図である。 【図3】高炉数学モデルを用いて行う操業教育の方法を
模式的に示す図である。 【図4】本発明方法に1次元数学モデルを適用した結果
の一例を示す図である。 【図5】本発明方法に2次元数学モデルを適用した際の
炉内半径方向の装入物分布を示す図である。 【図6】本発明方法に2次元数学モデルを適用した結果
の一例を示す図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】高炉の炉内状態をシミュレーションできる
    非定常数学モデルのプロセス定数を、予め設定されたプ
    ロセス定数の変動パターンに基づき変化させて炉内状態
    の変化を計算し、前記計算により求められる高炉の監視
    情報の変化を被教育者に示し、前記監視情報の変化を相
    殺するための操業操作手段の種類を例示して、被教育者
    に操作手段および操作量を回答させ、前記回答された操
    作手段および操作量を前記非定常数学モデルに与えて高
    炉の炉内状態の変化を予測計算し、その結果を被教育者
    に示すことにより、被教育者が、前記回答した操作手段
    および操作量の適否を判定することを特徴とする高炉操
    業の教育方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018024935A (ja) * 2016-08-02 2018-02-15 Jfeスチール株式会社 溶銑温度予測方法、溶銑温度予測装置、高炉の操業方法、操業ガイダンス装置、溶銑温度制御方法、及び溶銑温度制御装置
KR101830484B1 (ko) * 2015-12-22 2018-02-21 주식회사 포스코 고로 연원료 장입 교육 장치
CN107832880A (zh) * 2017-10-31 2018-03-23 中国地质大学(武汉) 基于布料参数的高炉状态变量预测方法
JP7380604B2 (ja) 2021-01-12 2023-11-15 Jfeスチール株式会社 学習モデル生成方法、学習モデル生成装置、高炉の制御ガイダンス方法、及び溶銑の製造方法

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