JP2003321289A - 有機質肥料 - Google Patents

有機質肥料

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JP2003321289A
JP2003321289A JP2002163574A JP2002163574A JP2003321289A JP 2003321289 A JP2003321289 A JP 2003321289A JP 2002163574 A JP2002163574 A JP 2002163574A JP 2002163574 A JP2002163574 A JP 2002163574A JP 2003321289 A JP2003321289 A JP 2003321289A
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trivalent iron
organic fertilizer
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Yoshimichi Kijima
良道 木島
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 植物成長促進作用を向上させると共に病害を
抑制できる有機質肥料を提供する。 【解決手段】 サトウキビの搾り粕、米ぬか、及びおか
らを主成分として含み、これにゼオライト、枯草菌、苦
汁、及び下記式で示す二価三価鉄塩を含有する水を添加
し、発酵してなることを特徴とする。 Fe+2 Fe+3 Cl2m+3n(式中m及び
nは正の整数を示す) 【効果】 肥料中に含まれている、前記搾り粕、米ぬ
か、おから、ゼオライト、枯草菌、及び苦汁のそれぞれ
が有する作用と相乗効果、及びこれに二価三価鉄塩の有
する作用が加味されて前記各成分の相乗効果が増強さ
れ、植物の成長促進にきわめて有効な作用を発揮すると
共に病害を抑制する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はサトウキビの搾り
粕、米ぬか、及びおからを主成分として含有し、野菜、
花、樹木等の肥料として使用される有機質肥料に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】近年においては健康食品ブーム等も反映
し、農薬を使用しないで有機質肥料を用いた有機栽培が
好まれて採用されている。有機質肥料の中には、サトウ
キビの搾り粕、米ぬか、或いはおからを主成分として使
用したものも提案されている。前記した物質は、植物の
生育に良いとされる栄養分が含まれ、それぞれの特性を
有し、前記素材を利用した肥料は有機質肥料として有望
視されている。
【0003】また、従来より、サトウキビの搾り粕、米
ぬか、及びおからのうちの1種と前記例示した素材以外
の物質を配合して原料とした有機質肥料も開発されてい
る。しかるに、従来の有機質肥料は、植物成長効果の向
上性等を課題とする研究については未だ不充分であると
共に、植物の病害防除の研究についてはほとんどなされ
ていないのが現状である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記実情に鑑
み、植物の成長効果を向上させると共に病害を抑制でき
る有機質肥料を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記課題を解
決するために研究、実験を続けた結果、その目的を達成
したので、ここにその発明を提供する。
【0006】即ち、本発明のうち1つの発明はサトウキ
ビの搾り粕、米ぬか、及びおからを主成分として含み、
これに枯草菌、苦汁、及び二価三価鉄塩を含有する水を
添加してなり、前記二価三価鉄塩は、式、Fe+2
Fe+3 Cl2m+3n(式中m及びnは正の整数
を示す)で示される化合物であることを特徴とする。
【0007】前記サトウキビの搾り粕は蔗糖や糖蜜等の
生産過程において、サトウキビの茎を圧縮させて糖液を
搾り出した粕であり、バガス(Bagasse)とも称
されている。この搾り粕(バガス)は炭素、窒素、或い
はリン等、植物の生育に有効な栄養分(固形有機物)を
含んでいる。また、バガスは植物の葉の色を良くする作
用も有している。前記バガスは通常の場合、約40重量
%程度の水分を含んでいるため、これを乾燥して粉末化
したサトウキビの搾り粕の乾燥粉末(以下「バガスパウ
ダー」という)も市販されている。本発明においては、
このバガスパウダーも使用することができる。通常はバ
ガスパウダーを採用する場合が多くなる。
【0008】前記米ぬかは、玄米を精米するときに生じ
る粉末である。この米ぬかにも植物の生育に良いとされ
る栄養分が多く含まれている。
【0009】前記おからは、豆腐を製造するときに副生
される副産物で、このおからにも植物の生育に有効な栄
養分が含まれている。また、おからは水分が多いため
(通常、含水率約70〜約90%)、乾燥したおから
(乾燥おから)も市販されている。本発明においては乾
燥おからも使用することができ、一般的には乾燥おから
を採用する場合が多くなる。
【0010】前記枯草菌は比較的大きな好気性の桿菌
で、病原性がなく、土壌や草木(枯草や枯木など)等、
自然界に広く生息している。この枯草菌は液体化(枯草
菌溶液)した形態も市販されている。本発明において
は、市販の枯草菌溶液を使用することができる。
【0011】前記苦汁としては、塩化マグネシウム(合
成塩化マグネシウム)、及び海水を濃縮して塩分(Na
Cl)を除去した液体(天然苦汁)が一般に知られてい
る。また、天然苦汁は海洋深層水を濃縮して塩分(Na
Cl)を除去することによっても製造することができ
る。前記天然苦汁中には多種のミネラルが多く含まれて
いる。前記天然苦汁の中でも海洋深層水から得られた苦
汁は海水から得られた苦汁に比べてミネラルの含有量が
多い。このミネラルは植物の成長を促進する作用があ
る。本発明においては苦汁として、塩化マグネシウムを
使用することもできるが、天然苦汁、即ち、海水及び海
洋深層水から得られた苦汁を採用する方がより好まし
い。
【0012】前記式で示される二価三価鉄塩は近年開発
された活性物質で、この活性物質(二価三価鉄塩)は二
価鉄と三価鉄との中間の性質を示す鉄の塩酸塩,硫酸
塩,硝酸塩等の無機塩、及び蟻酸塩,酢酸塩,プロピオ
ン酸塩等の有機塩であり、例えば、塩化第二鉄を水酸化
ナトリウム,水酸化カルシウム,水酸化カリウム,水酸
化リチウム等の強アルカリの水溶液に投入して原子価変
換を起こさせた場合の遷移形態等として得られるもの
で、現在工業的に生産可能である。
【0013】前記二価三価鉄塩の活性物質は水と接触す
ることにより、次のような作用を有することが判明して
いる。即ち、通常の水に前記活性物質を超微量(濃度2
×10−12モル=1/20兆)混入することにより、
この物質1/20兆%水溶液(以下、この水溶液を便宜
上「パイウォーター」という)は以下のような特性をも
つことが判明している。
【0014】(水分子の構造変化)…通常、水の水分子
は水素と酸素の重心が重ならないため、プラス・マイナ
スの極性が起こる。そのため、水分子が水素結合によっ
てカゴ状に結合するため、カゴの中に炭化水素,メタ
ン,気体等を溶かし込むことになる。これに対し、パイ
ウォーターでは電子スピンによって水分子及び水分子の
結合構造を極性分子から無極性分子に変化、即ち、H
(水素)とO(酸素)の重心を重ね、双極性を無にす
る。つまり、プラス及びマイナスを水分子自体が持たな
くなり、その結果、通常の水のように炭化水素等を溶か
し込むことはなくなる。
【0015】(脱イオン反応)…通常、水中では金属及
び金属塩はイオン解離し、イオン反応を主体とする物質
変化が起こるが、パイウォーター中ではプラス・マイナ
スが無くなるため、金属イオンの脱解離が起こり非イオ
ン反応系を形成する。
【0016】(気体膨張係数の変動)…パイウォーター
と気体(空気)が同一系内に共存している場合、温度に
対する気体の見かけの膨張係数が温度によって変動す
る。即ち、蒸留水は温度の上昇に比例し空気体積が直線
的に膨張したが、パイウォーターの場合は22℃付近に
変曲点をもつ曲線に沿って変化した。
【0017】(電位差の変化)…通常、水中では金属イ
オンの増加に伴い電位差も上昇するが、パイウォーター
中では脱イオン解離するため、電位差も下がり含有する
重金属イオンの除去につながる。
【0018】(PHの安定効果)…通常、水に含まれる
酸性物質及びアルカリ物質の度合(量)によりPHが決
定するが、パイウォーター中では酸性(硫化物イオン
等)物質やアルカリ(水酸化物イオン等)物質をコント
ロールし、脱イオン解離させ中性に安定する。
【0019】(病原菌の阻止)…バクテリア等の雑菌は
単細胞の微生物でマイナスチャージをもっており、通常
水のイオン反応系では生息するがパイウォーター中では
イオン反応を抑制し、雑菌の平衡状態を変化させ増殖は
もちろん生息できない環境にする。
【0020】前記物質は上述したように、水分子の構造
を変化させて活性化することは実験上証明されている。
また、パイウォーターは前記した特性に加え、植物成長
促進作用及び病害抑制作用を有していることも実験上証
明された。
【0021】そして、本願の第1の発明による有機質肥
料は、上記のように、サトウキビの搾り粕、米ぬか、及
びおからを主成分として含み、これに枯草菌、苦汁、及
び前記二価三価鉄塩を含有する水を添加してなるもので
ある。本発明において、前記肥料を構成する原料中の前
記搾り粕と米ぬか及びおからの配合比率、並びにこれら
の三種類の原料に対する枯草菌、苦汁、及び前記二価三
価鉄塩を含有する水の添加量(配合比率)は特に限定す
るものではないが、この点については追って説明する。
また、水に対する前記二価三価鉄塩の含有量(混合割
合)についても特に限定するものではないが、超微量で
十分に本発明の目的を達成する。さらにまた、前記式中
のmとnの割合は前記化合物製造のベースに用いる物質
の種類等により特定の数値をとる。例えばmとnの数値
として1又は2を挙げることができる。
【0022】上記第1の発明によれば、前記肥料中に含
まれている各成分のそれぞれが有する作用と相乗効果に
より植物の成長促進にきわめて有効な作用を発揮する。
また、前記肥料中に含まれている二価三価鉄塩の有する
作用により前記各成分の相乗効果を増強させると共に植
物の病害を抑制する。
【0023】本発明のうち他の1つの発明(第2の発
明)は、第1の発明の有機質肥料において、二価三価鉄
塩は前記式で示される化合物に代え、磁性を帯びた二価
三価鉄塩であることを特徴とする。この磁性を帯びた活
性物質(二価三価鉄塩)は、電磁気処理による特性と化
学処理による特性の両方を同時に兼ね備えた活性物質
で、例えば、磁鉄鉱を化学処理して得られる。前記磁性
を帯びた二価三価鉄塩としては、例えば磁鉄鉱を濃塩酸
に溶解させた後、この溶液を中和し、この中和した溶液
を濃縮して結晶化し、この結晶を、磁鉄鉱を濃塩酸に半
溶解させた溶液に加える工程を含んで得られる化合物で
構成することができる。
【0024】前記磁性を帯びた二価三価鉄塩の活性物質
は水を接触することにより、次のような作用を有する特
性を有することが判明している。即ち、通常の水に前記
活性物質を超微量(例えば濃度2×10−12モル=1
/20兆)混入することにより、この物質1/20兆%
水溶液(以下、この水溶液を便宜上「磁性パイウォータ
ー」という)は、上述したパイウォーターのもつ特性に
加え、電磁気処理した活性水と同様な特性をもち、特に
この活性物質は水に溶解して共存するので、外部から磁
場をかけた活性水に比べて水に強く、かつ、効果的に作
用する。
【0025】そして、本願の第2の発明による有機質肥
料は、上記のように第1の発明の有機質肥料において、
前記式で示される二価三価鉄塩に代え、磁性を帯びた二
価三価鉄塩を含有する水を添加してなるものである。こ
の第2の発明においても、前記肥料を構成する原料中の
前記搾り粕と米ぬか及びおからの配合比率、並びにこれ
らの三種類の原料に対する枯草菌、苦汁、及び磁性を帯
びた二価三価鉄塩を含有する水の添加量は第1の発明と
同様であり、また、水に対する前記磁性を帯びた二価三
価鉄塩の含有量(混合割合)についても第1の発明と同
様に超微量で十分に本発明の目的を達成する。
【0026】第2の発明の有機質肥料によっても第1の
発明と同様に優れた植物成長促進効果を発揮し、また、
前記肥料中に含まれている磁性を帯びた二価三価鉄塩の
有する作用により、前記各成分の相乗効果を増強させる
と共に植物の病害を抑制する。
【0027】本発明(第1及び第2の発明)において
は、前記肥料を構成する成分(原料)として、さらにゼ
オライトを含有させることもできる。ゼオライトにはミ
ネラルが多く含まれている。したがって、ゼオライトを
含有させることにより、植物の成長を一層促進させる。
なお、このゼオライトの添加量(配合比率)は特に限定
するものではないが、この点については追って説明す
る。
【0028】また、本発明(第1及び第2の発明)にお
いて、前記肥料の形状は特に限定するものではない。例
えば粉状や粒状に形成することができるが、ペレット状
(円柱状等)等に形成することもできる。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の一例
を説明する。
【0030】(実施の形態1)本発明の実施の形態1に
よる有機質肥料は、サトウキビの搾り粕、米ぬか、及び
おからを主成分とし、これにゼオライト、枯草菌、苦
汁、及び式、Fe+2 Fe+3 Cl
2m+3n(式中m及びnは正の整数を示す)で示され
る二価三価鉄塩を含有する水を添加して、製造される。
具体的には、前記搾り粕、米ぬか、及びおからに前記添
加成分を添加し、これを適当な温度下で適当期間(例え
ば約5日〜約15日間)発酵して肥料とする。この場
合、前記各成分を混合攪拌し、この混合原料をペレット
成型機等で適当な大きさ(例えば直径2〜8ミリ、長さ
約3〜10ミリ程度)のペレット状に形成し、これを適
当な温度下で適当期間発酵して肥料とすることもでき
る。
【0031】実施の形態1ではサトウキの搾り粕として
バガスパウダーを採用し、米ぬかは市販のもの、また、
おからとして乾燥したおから(乾燥おから)を採用し、
ゼオライトは粉末化したものを採用している。前記枯草
菌としては液体化した枯草菌溶液を採用し、また、苦汁
は海水又は海洋深層水から得られた苦汁を採用してい
る。
【0032】前記式で示される化合物は上述したよう
に、二価鉄と三価鉄との中間の性質を示す鉄の塩酸塩,
硫酸塩,硝酸塩等の無機塩、及び蟻酸塩,酢酸塩,プロ
ピオン酸塩等の有機塩であり、例えば、塩化第二鉄を水
酸化ナトリウム,水酸化カルシウム,水酸化カリウム,
水酸化リチウム等の強アルカリの水溶液に投入して原子
価変換を起こさせた場合の遷移形態等として得られるも
ので、この物質の具体的製造方法として、例えば、次の
工程により得たものを例示する。即ち、塩化第二鉄を強
アルカリの水溶液に溶解させる工程、この溶液を塩酸で
中和する工程、この中和した溶液を濃縮して結晶を得る
工程、とを含んで製造する。そして、実施の形態1にお
いては、前記により得られた物質を適当な量の水に溶解
し、この溶液を約5000〜約2万倍程度に希釈して、
二価三価鉄塩を含有する水の原液とする。この原液を所
定の倍率で希釈して二価三価鉄塩を含有する水として使
用することができる。また、前記式で示される二価三価
鉄塩を含有するセラミックを製造し、このセラミックに
通常の水(水道水や蒸留水)を接触させることにより、
この水はパイウォーター化(前記式で示される二価三価
鉄塩を含有する水)することが実験上判明している。実
施の形態1においては、前記パイウォーター化した水を
濃縮した濃縮水を前記原液として採用することもでき
る。なお、前記濃縮水は例えば前記セラミックに対する
水の接触時間を長くする等により製造できる(セラミッ
クに対する水の接触時間を長くすると、水中の二価三価
鉄塩の含有量が多くなる)。つまり、前記濃縮水とは、
前記式で示される二価三価鉄塩の含有量が多い水を意味
している。
【0033】この実施の形態1の有機質肥料を構成する
成分(材料)中のバガスパウダー、米ぬか、乾燥おか
ら、ゼオライト、及び水溶液(枯草菌溶液、苦汁、及び
前記二価三価鉄塩を含有する水の総量)の配合比率は特
に限定されるものではないが、例示的な配合比率として
前記成分の全量に対し、バガスパウダー約20〜約35
重量%、米ぬか約35〜約45重量%、乾燥おから約1
0〜約20重量%、ゼオライト約3〜8重量%、及び水
溶液約8〜約18重量%、好ましくは、バガスパウダー
約25〜約30重量%、米ぬか約37〜約43重量%、
乾燥おから約11〜約15重量%、ゼオライト約4〜6
重量%、及び水溶液約9〜約15重量%程度の範囲に設
定することができる。
【0034】また、水溶液を構成する枯草菌溶液、苦
汁、及び二価三価鉄塩を含有する水の配合比率も特に限
定するものではないが、例示的な比率として、前記バガ
スパウダーの重量に対し、枯草菌溶液を約1/150〜
約1/250重量%、苦汁を約1/200〜約1/30
0重量%、前記二価三価鉄塩を含有する水の原液を約1
/500〜約1/1500重量%、及び残りは水(水道
水や井戸水等)、好ましくは枯草菌溶液を約1/180
〜約1/220重量%、苦汁を約1/230〜約1/2
70重量%、前記原液を約1/800〜約1/1200
重量%、及び残りは水(水道水や井戸水等)、の程度の
範囲に設定することができる。
【0035】なお、上記の場合において、上述したよう
に前記式で示される二価三価鉄塩を含有するセラミック
を製造すると共に、このセラミックを充填した水処理器
を製造する。そして、この水処理器を通過させた水(こ
の通過水は二価三価鉄塩を含有する水となる)を用意
し、この水を前記水溶液の水(前記水道水や井戸水等に
代え)として使用することもできる。
【0036】実施の形態1によれば、植物の成長効果を
向上させると共に病害を抑制することができる有機質肥
料を提供することができる。
【0037】(実施の形態2)実施の形態2は実施の形
態1の有機質肥料において、前記二価三価鉄塩を前記式
で示される化合物に代え、磁性を帯びた二価三価鉄塩を
採用したことを特徴とするものである。
【0038】前記磁性を帯びた二価三価鉄塩は上述した
ように、電磁気処理による特性と化学処理による特性の
両方を同時に兼ね備えた活性物質で、この物質としては
例えば磁鉄鉱を化学処理したものが例示でき、この物質
の具体的製造方法として、次の工程により得たものを例
示する。即ち、磁鉄鉱を濃塩酸に溶解させる工程、この
溶液を水酸化ナトリウム,水酸化カルシウム,水酸化カ
リウム,水酸化リチウム等の強アルカリで中和する工
程、この中和した溶液を濃縮して結晶を得る工程、この
結晶を、磁鉄鉱を濃塩酸に半溶解させた溶液に加える工
程とを含んで製造する。そして、この実施の形態2にお
いては、前記により得られた溶液を適当な量の水に溶解
して二次溶液とし、この二次溶液を実施の形態1と同じ
程度の倍率で希釈して磁性を帯びた二価三価鉄塩を含有
する水の原液とする。この原液を所定の倍率で希釈して
磁性を帯びた二価三価鉄塩を含有する水として使用する
ことができる。
【0039】実施の形態2において採用するサトウキビ
の搾り粕(バガスパウダー)、米ぬか、おから(乾燥お
から)、ゼオライト(粉末化したもの)、枯草菌(枯草
菌溶液)、及び苦汁(海水又は海洋深層水の苦汁)につ
いては実施の形態1と同様である。また、有機質肥料を
構成する成分中のバガスパウダー、米ぬか、乾燥おか
ら、ゼオライト、及び水溶液(枯草菌溶液、苦汁、及び
磁性を帯びた二価三価鉄塩を含有する水の総量)、及び
水溶液を構成する枯草菌溶液、苦汁、及び磁性を帯びた
二価三価鉄塩を含有する水の原液の配合比率についても
実施の形態1と同様であるため、説明を省略する。ま
た、肥料をペレット状に形成することができることにつ
いても実施の形態1と同様である。
【0040】また、磁性を帯びた二価三価鉄塩を含有す
るセラミックを製造し、このセラミックに接触させて磁
性パイウォーター化(磁性を帯びた二価三価鉄塩を含有
する水)した水を濃縮した濃縮水を原液として採用する
ことができることについても実施の形態1と同様であ
る。さらにまた、磁性を帯びた二価三価鉄塩を含有する
セラミックを充填した水処理器を製造し、この水処理器
の通過水を前記水溶液の水として使用できることについ
ても実施の形態1と同様である。
【0041】実施の形態2によれば、実施の形態1と同
様の作用効果を発揮する有機質肥料を提供することがで
きる。
【0042】
【実施例】次に本発明を実施例により説明する。なお、
下記の実施例はその一例として開示したもので、本発明
を限定するものではないこと勿論である。
【0043】以下に示す実施例では、サトウキビの搾り
粕としてバガスパウダーを、米ぬかは市販の米ぬかを、
おからとして、乾燥したおから(乾燥おから)を、ま
た、ゼオライトは粉末化した市販のものを採用してい
る。また、枯草菌として液体化した市販の枯草菌溶液
を、苦汁として海洋深層水から得られた苦汁(海洋深層
水苦汁)を使用した。また、水溶液に使用する水とし
て、前記水処理器の通過水を使用した。
【0044】(実施例1) <二価三価鉄塩を含有する水の原液の製造>1.0mg
の塩化第二鉄を100mlの0.5Nカセイソーダ水溶
液に入れ、攪拌溶解させた24時間静置する。前記溶液
中に生じた不溶性物質を除去し、この溶液を塩酸で中和
した後、減圧濃縮してデシケーター中で乾燥結晶化す
る。得られた結晶に50mlのイソプロピルアルコール
80重量%水溶液を加えて再溶解し、減圧濃縮して溶媒
を除去、乾燥させ、この再溶解,濃縮,乾燥を数回繰り
返すことにより0.25mgの結晶(二価三価鉄塩)を
得た。この結晶を約1l(1リットル)の水(蒸留水
等)に溶かし、さらに約1万倍に希釈して二価三価鉄塩
を含有する水の原液とする。
【0045】<有機質肥料の製造>任意の容器等にバガ
スパウダー2kg、米ぬかを3kg、乾燥おからを1k
g、及びゼオライトを0.4kg入れる。一方、任意の
容器等に前記水処理器の通過水を980ml入れ、これ
に枯草菌溶液10ml、海洋深層水苦汁を8ml、及び
前記原液を2ml添加して1000mlの水溶液とし、
この水溶液を前記4種類の材料に添加して攪拌混合し、
この混合原料をペレット成型機(図示せず)等にかけ
て、直径約4ミリ、長さ約6ミリのペレット状(円柱
状)に形成する。そして、これを約10日間発酵させて
ペレット状の有機質肥料の製品を得た。
【0046】実施例1により得られた有機質肥料は従来
と同様に使用するもので、試験の結果、植物の成長促進
にきわめて有効な作用を発揮し、また、植物の病害を抑
制する効果を発揮することが判明した。これは、肥料中
に含まれている、サトウキビの搾り粕、米ぬか、おか
ら、ゼオライト、枯草菌、苦汁のそれぞれが有する作用
と相乗効果、及びこれに二価三価鉄塩の有する特性が加
味されて前記各成分の相乗効果が増強され、前記した特
有の効果を発揮するものと思われる。
【0047】(比較例)実施例1の前記原液を添加(前
記水も水道水を使用)しない以外は実施例1と同一の方
法で処理して有機質肥料を得た。この肥料について試験
した結果、植物の成長度合は実施例1と比べて差があり
(遅い)、かつ、病害の抑制作用についても期待した成
果が得られてないことが判明した。
【0048】(実施例2)バガスパウダーを2.5kg
に増量、米ぬかを2.7kgに、また、乾燥おからを
0.8kgにそれぞれ減量する以外は実施例1と同一の
方法で処理してペレット状の有機質肥料を得た。
【0049】(実施例3)バガスパウダーを1.5kg
に減量、米ぬかを3.3kgに、また、乾燥おからを
1.2kgに増量する以外は実施例1と同一の方法で処
理してペレット状の有機質肥料を得た。
【0050】実施例2及び3で得られた有機質肥料につ
いて試験した結果、実施例1の有機質肥料と同様の作用
効果を奏することが判明した。
【0051】(実施例4) <磁性を帯びた価三価鉄塩を含有する水の原液の製造>
0.1gの磁鉄鉱を10mlの濃塩酸に入れ、攪拌溶解
させて24時間静置する。この溶液に25mlの2N水
酸化ナトリウム水溶液を加えて24時間静置して、中和
する。この溶液を減圧濃縮して結晶を析出し、空気乾燥
器中で結晶を乾燥する。この結晶を10mlのエチルア
ルコールに入れて洗浄する。この洗浄操作を数回繰り返
して結晶を精製し、活性物質(結晶)を得る。この際の
収率は0.88gであった。次いで、5gの磁鉄鉱を1
0mlの濃塩酸に入れ、攪拌して半溶解させた後、上記
工程で得られた活性物質結晶を0.1g加え良く攪拌し
て24時間静置する。この上澄み液をデカンテーション
法により不溶の磁鉄鉱と分離し、活性物質溶液(磁性を
帯びた二価三価鉄塩の活性物質の溶液)を得る。この活
性物質溶液を約11(1リットル)の水(蒸留水等)に
溶かし、さらに約1万倍に希釈して磁性を帯びた二価三
価鉄塩を含有する水の原液とする。
【0052】<有機質肥料の製造>任意の容器等にバガ
スパウダーを2kg、米ぬかを3kg、乾燥おからを1
kg、及びゼオライトを0.4kg入れる。一方、任意
の容器等に前記水処理器(磁性を帯びた価三価鉄塩を含
有するセラミックを充填した水処理器)の通過水を98
0ml入れ、これに枯草菌溶液を10ml、海洋深層水
苦汁を8ml及び前記原液を2ml添加して1000m
lの水溶液とし、この水溶液を前記4種類の材料に添加
して攪拌混合し、この混合材料を実施例1と同様の大き
さのペレット状に形成した。そして、これを約10日間
発酵させてペレット状の有機質肥料を得た。
【0053】実施例4により得られた有機質肥料は従来
と同様に使用するもので、試験の結果、植物の成長促進
にきわめて有効な作用を発揮し、また、植物の病害を抑
制する効果を発揮することが判明した。これは肥料中に
含まれているサトウキビの搾り粕、米ぬか、おから、ゼ
オライト、枯草菌、苦汁のそれぞれが有する作用と相乗
効果、及びこれに磁性を帯びた二価三価鉄塩の有する特
性が加味されて前記各成分の相乗効果が増強され、前記
した特有の効果を発揮するものと思われる。
【0054】(実施例5)バガスパウダーを2.5kg
に増量、米ぬかを2.7kgに、また、乾燥おからを
0.8kgに減量する以外は実施例1と同一の方法で処
理してペレット状の有機質肥料を得た。
【0055】(実施例6)バガスパウダーを1.5kg
に減量、米ぬかを3.3kgに、また、乾燥おからを
1.2kgに増量する以外は実施例4と同一の方法で処
理してペレット状の有機質肥料を得た。
【0056】実施例5及び6で得られた有機質肥料につ
いて試験した結果、実施例4の有機質肥料と同様の作用
効果を奏することが判明した。
【0057】
【発明の効果】本発明によれば、植物成長促進効果を向
上させると共に病害を抑制できる有機質肥料を提供する
ことができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C05D 5:00 C05D 9:02 9:02)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 サトウキビの搾り粕、米ぬか、及びおか
    らを主成分として含み、これに枯草菌、苦汁、及び二価
    三価鉄塩を含有する水を添加してなり、 前記二価三価鉄塩は、式 Fe+2 Fe+3 Cl2m+3n(式中m及び
    nは正の整数を示す)で示される化合物であることを特
    徴とする、 有機質肥料。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の有機質肥料において、二
    価三価鉄塩は前記式で示される化合物に代え、磁性を帯
    びた二価三価鉄塩であることを特徴とする、有機質肥
    料。
  3. 【請求項3】 前記磁性を帯びた二価三価鉄塩は、磁鉄
    鉱を濃塩酸に溶解させた後、この溶液を中和し、この中
    和した溶液を濃縮して結晶化し、この結晶を、磁鉄鉱を
    濃塩酸に半溶解させた溶液に加える工程を含んで得られ
    る化合物であることを特徴とする、請求項2記載の有機
    質肥料。
  4. 【請求項4】 前記肥料は成分として、さらにゼオライ
    トを含んでいることを特徴とする、請求項1ないし3の
    いずれか1項に記載の有機質肥料。
  5. 【請求項5】 苦汁は海水又は海洋深層水から得られた
    苦汁であることを特徴とする、請求項1ないし4のいず
    れか1項に記載の有機質肥料。
  6. 【請求項6】 前記肥料はペレット状に形成されている
    ことを特徴とする、請求項1ないし5のいずれか1項に
    記載の有機質肥料。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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