JP2003315604A - 光コネクタ、光配線システム及び光コネクタの製造方法 - Google Patents
光コネクタ、光配線システム及び光コネクタの製造方法Info
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Abstract
きる光コネクタ、光配線システム及び光コネクタの製造
方法を提供する。 【解決手段】 光コネクタ1はコネクタフェルール2を
有し、このコネクタフェルール2には、2段配列構造を
もった複数のファイバ穴3が設けられている。各ファイ
バ穴3には、光ファイバ8が挿入固定されている。コネ
クタフェルール2の前端部には、ファイバ穴3の配列方
向に延びる溝部12が各光ファイバ8を分断するように
設けられている。この溝部12内には、上段及び下段の
いずれか一方のファイバ穴3に挿入された光ファイバ8
から上段及び下段の他方のファイバ穴3に挿入された光
ファイバ8に、特定波長の光を合分波させる光学部材1
3が配置されている。この光学部材13は、45°の角
度をもった平行四辺形型プリズム14と波長選択フィル
タ15と全反射ミラー16とで構成されている。
Description
される光コネクタ、光配線システム及び光コネクタの製
造方法に関するものである。
術を用いたサービス多重(各波長にサービスを割り当て
るWDMシステム)が実施される可能性が高い。この場
合、サービスの種類が異なると、使用される入出力機器
が異なるため、入出力機器の手前で光を合分波させる必
要がある。例えば、LANサービスでは、入出力機器と
してメディアコンバータが使用されるが、LAN用の光
信号とCATV等用の光信号とを同一の光ファイバで伝
送する場合には、メディアコンバータの手前で、CAT
V等用の波長の光を分波させる必要がある。
ステムとしては、例えば特開平8−334648号公報
に記載されているように、互いに対向配置された1対の
多心光コネクタと、これらの多心光コネクタ間に配置さ
れ、伝播光の合分波機能を有するプラグイン光モジュー
ルとを備えたものがある。
来技術においては、合分波機能を有する光モジュールを
架内に配置する必要があるため、光配線系が大規模化
し、高密度な光配線システムを構築することが困難であ
る。また、この場合には、光配線システムのコストアッ
プにもつながる。
を構築することができる光コネクタ、光配線システム及
び光コネクタの製造方法を提供することである。
少なくとも2段に配列された複数のファイバ穴を有する
コネクタフェルールと、複数のファイバ穴にそれぞれ挿
入固定された複数本の光ファイバと、コネクタフェルー
ルの内部に設けられ、いずれかの段のファイバ穴に挿入
された光ファイバから他の段のファイバ穴に挿入された
光ファイバに、特定波長の光を合分波させる光学部材と
を備えることを特徴とするものである。
なる2種の光信号を各波長毎に分波させる場合は、いず
れかの段のファイバ穴に挿入された光ファイバ(第1光
ファイバ)に、2つの波長の光が混合した光信号を入射
させる。このとき、一方の波長の光は、光学部材によっ
て、そのまま第1光ファイバを通って出射される。他方
の波長の光は、光学部材によって、他の段のファイバ穴
に挿入された光ファイバ(第2光ファイバ)に入射し、
この第2光ファイバから出射される。また、波長の異な
る2種の光信号を合波させる場合は、いずれかの段のフ
ァイバ穴に挿入された光ファイバ(第1光ファイバ)に
一方の波長の光信号を入射させ、他の段のファイバ穴に
挿入された光ファイバ(第2光ファイバ)に他方の波長
の光信号を入射させる。このとき、第1光ファイバに入
射された一方の波長の光は、光学部材によって、そのま
ま第1光ファイバを通って出射される。第2光ファイバ
に入射された他方の波長の光は、光学部材によって第1
光ファイバに入射し、この第1光ファイバから出射され
る。
学部材を設け、光コネクタの中で光を合分波させること
により、合分波機能を有するモジュールを別に設ける必
要がない。これにより、光配線系が簡素化されるため、
安価で高密度な光配線系を構築することができる。
ァイバ穴の配列方向に延びる溝部が複数本の光ファイバ
を分断するように設けられ、光学部材は、複数本の光フ
ァイバを遮るように溝部内に配置されている。これによ
り、光学部材をコネクタフェルールの内部に簡単に組み
込むことができる。
バの軸心に対して斜めに配置された波長選択フィルタ
と、波長選択フィルタの上方または下方に波長選択フィ
ルタに対して平行に配置された全反射ミラーとを有して
いる。例えば、いずれかの段のファイバ穴に挿入された
光ファイバに入射された波長の異なる2種の光信号のう
ち、一方の波長の光は波長選択フィルタを透過して、そ
のまま当該光ファイバに入射される。他方の波長の光は
波長選択フィルタで反射し、更に全反射ミラーで反射し
て、他の段のファイバ穴に挿入された光ファイバに入射
される。これにより、いずれかの段のファイバ穴に挿入
された光ファイバから他の段のファイバ穴に挿入された
光ファイバに、特定波長の光を簡単かつ確実に合分波さ
せることができる。
辺形型プリズムを有し、平行四辺形型プリズムの一面に
波長選択フィルタが設けられ、平行四辺形型プリズムに
おける一面に対向する面に全反射ミラーが設けられてい
る。これにより、波長選択フィルタ及び全反射ミラーを
有する光学部材を容易に製作することができる。
バは、平行四辺形型プリズムを挟むように複数のファイ
バ穴にそれぞれ挿入固定されたグレーデッドインデック
ス型光ファイバレンズを含んでいる。これにより、平行
四辺形型プリズム内を伝播するビームの拡散が抑えら
れ、ビームが集光された状態で光ファイバに入射される
ため、低損失化を図ることができる。
有する信号光を送受する複数の端末装置と、複数の端末
装置に対する信号光を波長毎にまとめて処理する複数の
処理装置と、複数の端末装置とそれぞれ接続された複数
本の光ファイバを保持した第1光コネクタと、第1光コ
ネクタと結合され、複数の処理装置とそれぞれ接続され
た複数本の光ファイバを保持した第2光コネクタとを備
え、第1光コネクタ及び第2光コネクタのいずれか一方
を、上述した光コネクタで構成したことを特徴とするも
のである。
コネクタフェルールの内部に設けられた光コネクタを用
いることにより、光配線システムにおいて、合分波機能
を有するモジュールを別途設ける必要がない。これによ
り、光配線システムが簡素化されるため、安価で高密度
な光配線システムを構築することができる。
とも2段に配列された複数のファイバ穴に複数本の光フ
ァイバがそれぞれ挿入固定されたコネクタフェルール
に、複数本の光ファイバを分断するように溝部を形成す
る工程と、いずれかの段のファイバ穴に挿入された光フ
ァイバから他の段のファイバ穴に挿入された光ファイバ
に、特定波長の光を合分波させる光学部材を、溝部内に
配置し固定する工程とを含むことを特徴とするものであ
る。
がコネクタフェルールの内部に設けられた光コネクタが
得られるので、この光コネクタを光配線系において使用
することで、上述したように安価で高密度な光配線系を
構築することができる。
光配線システム及び光コネクタの製造方法の好適な実施
形態について、図面を参照して説明する。
形態を示す斜視図であり、図2は、図1に示す光コネク
タの平面図であり、図3は、図1に示す光コネクタの垂
直方向断面図である。
クタ1はMT型2次元コネクタであり、MTコネクタフ
ェルール2を有している。このコネクタフェルール2の
前端面(接続端面)側には、コネクタフェルール2の前
後方向に延びる複数(ここでは8つ)のファイバ穴3が
設けられ、これらのファイバ穴3は2段に配列されてい
る。上段のファイバ穴3と下段のファイバ穴3とのピッ
チは、0.5mmもしくは0.25mm程度である。ま
た、コネクタフェルール2には段状部4が設けられ、こ
の段状部4には、各ファイバ穴3につながるファイバ整
列溝5が形成されている。さらに、コネクタフェルール
2には、上面に開口した接着剤注入用窓穴6が設けられ
ている。
は、通常は多量のシリカをフィラーとして添加させたP
PS(ポリフェニレンサルファイド)等のプラスチック
もしくはエポキシ等の熱硬化性樹脂が用いられる。
枚の4心光ファイバテープ心線(以下、単にテープ心線
という)7から露出された複数本のシングルモード(S
M)型光ファイバ8が保持されている。これらの光ファ
イバ8をコネクタフェルール2に保持するときは、各テ
ープ心線7のテープ被覆7aを除去して、光ファイバ8
を露出させ、更に光ファイバ8の被覆9を除去して、ガ
ラスファイバ10を露出させる。そして、2枚のテープ
心線7を積層した状態で、コネクタフェルール2の後部
側から光ファイバ8をコネクタフェルール2内に収納
し、ガラスファイバ10を、ファイバ整列溝5を介して
ファイバ穴3に挿入する。その後、接着剤注入用窓穴6
よりコネクタフェルール2内に接着剤Sを充填して、各
光ファイバ8をコネクタフェルール2に固定する。
3の両側には、ファイバ穴3に対して平行に延びコネク
タ結合用のガイドピン(図示せず)が挿入される1対の
ガイド穴11が設けられている。
は、上面に開口しファイバ穴3の配列方向に延びる光学
部材収納用の溝部12が設けられている。この溝部12
は、各光ファイバ8を分断するように構成されている。
また、溝部12の側面12aは、コネクタフェルール2
の上面に対して垂直に延びている。
点からは、図1及び図2に示すように、コネクタフェル
ール2におけるファイバ穴3の形成部に対応する部分の
みに溝部12を形成するのが望ましい。ただし、溝加工
の作業を容易に行うためには、溝部12がコネクタフェ
ルール2の両側面まで延びるような構造としてもよい。
この場合には、コネクタフェルール2のガイド穴11に
ガイドピンを挿入固定させた雄型光コネクタとして使用
することで、コネクタフェルール2の剛性を維持するこ
とができる。
が各光ファイバ8を遮るように配置されている。光学部
材13は、上段及び下段のいずれか一方のファイバ穴3
に挿入された光ファイバ8から上段及び下段の他方のフ
ァイバ穴3に挿入された光ファイバ8に、特定波長の光
を合分波させるものである。
行四辺形型プリズム14を有し、この平行四辺形型プリ
ズム14の一面には波長選択フィルタ15が設けられて
いる。波長選択フィルタ15は、特定波長範囲の光を透
過させ、それ以外の波長範囲の光を反射させるものであ
り、様々な波長を選択することができる。平行四辺形型
プリズム14における波長選択フィルタ15と対向する
面には、全反射ミラー16が設けられている。
ルタ15が全反射ミラー16に対して下側になるように
溝部12内に配置されている。そして、波長選択フィル
タ15は、下段のファイバ穴3に挿入された各光ファイ
バ8(以下、光ファイバ8aということがある)をよぎ
るように光ファイバ8aの軸心に対して45°で傾斜し
ている。また、全反射ミラー16は、上段のファイバ穴
3に挿入された各光ファイバ8(以下、光ファイバ8b
ということがある)をよぎるように光ファイバ8bの軸
心に対して45°で傾斜している。
4)の厚みdは、ガラスファイバ10のコア径以上とす
る必要があるが、あまり厚くしすぎると、プリズム14
中の伝播距離が大きくなって損失増加につながる。そこ
で、例えばガラスファイバ10のコア径が10μm程度
の場合には、プリズム14の厚みdを100μm以下と
するのが望ましい。また、そのような伝播距離を短くす
る観点から、溝部12の幅をプリズム14の厚みdとほ
ぼ一致させる、つまり溝部12の側面12aとプリズム
14とのクリアランスをほぼゼロにするのが望ましい。
ネクタフェルール2に固定されている。ここで、プリズ
ム14及び光学接着剤Tの屈折率は、反射損失を抑える
観点から、できる限りガラスファイバ10のコアの屈折
率に近づけるのが望ましい。プリズム14は、多成分ガ
ラス等で形成しても良いが、屈折率的には、純石英ある
いは石英に若干の不純物をドープしてガラスファイバ1
0のコアに合わせたものが適している。また、ガラスフ
ァイバ10が通常の石英系ファイバの場合、光学接着剤
Tとしては、石英系ファイバの屈折率1.45〜1.4
6に近い屈折率を有するものを使用する。
は、温度変化による変形を防止する観点から、できる限
りコネクタフェルール2の線膨張係数に一致させるのが
望ましい。
4として、45°の角度をもったプリズムを使用してい
るが、それ以外の角度をもったプリズムを使用してもよ
い。この場合には、平行四辺形型プリズムの角度に合わ
せて、溝部12の側面12aを、コネクタフェルール2
の上面に対して傾斜させる。
ては、図4に示すように、下段の各ファイバ穴3に挿入
された光ファイバ8aに、2種の波長(λa,λb)の
光が混合された光信号(混合光)をコネクタフェルール
2の後端側から入射させることで、その混合光を各波長
毎に分波させることができる。
で示すように、波長選択フィルタ15を透過し、そのま
ま光ファイバ8aに入射されてコネクタフェルール2の
前端から出射される。一方、波長λbの光は、図4の波
線で示すように、波長選択フィルタ15で反射して、プ
リズム14内を上方に向かう。そして、その光信号は、
更に全反射ミラー16で反射して、上段の対応する列の
ファイバ穴3に挿入された光ファイバ8bに入射され、
コネクタフェルール2の前端から出射される。このよう
にテープ心線単位で光信号を分波できるので、多心配線
の光合分波が一括して行えるようになり、効果的であ
る。
れた分離光は、図5に示すような通常のMT型2次元光
コネクタ17で受けられる。この光コネクタ17はMT
コネクタフェルール18を有し、このコネクタフェルー
ル18は、上記の溝部12及び光学部材13が設けられ
ていない点のみ、光コネクタ1のコネクタフェルール2
と異なっている。このようなコネクタフェルール18に
は、2枚の4心テープ心線19から露出された複数本の
光ファイバ20が保持されている。
7で受けるときは、これら光コネクタ1,17の各ガイ
ド穴3にガイドピン(図示せず)を挿入し、光コネクタ
1,17の前端面同士を突き合わせる。これにより、光
コネクタ1の光ファイバ8aから出射された光信号は、
光コネクタ17における下段の各ファイバ穴に挿入され
た光ファイバ20に入射され、光コネクタ1の光ファイ
バ8bから出射された光信号は、光コネクタ17におけ
る上段の各ファイバ穴に挿入された光ファイバ20に入
射される。そして、光コネクタ17における上側のテー
プ心線19と下側のテープ心線19とを独立に配線する
ことで、2系列の光信号を簡単に分離配線することがで
きる。
方向を図4に示すものと逆にすることで、コネクタフェ
ルール2の前端側から光ファイバ8a,8bに別個に入
射された2種の光信号を光学部材13によって合波し
て、コネクタフェルール2の後端側から出射させること
もできる。図4の場合は、下段側のテープ心線7から、
合波された光が出射される。
1を製造する過程を図6に示す。同図において、まず2
枚のテープ心線7の各光ファイバ8がコネクタフェルー
ル2に結線された状態の光コネクタを用意する(図6
(a)参照)。次いで、ダイサー等を用いて、各光ファ
イバ8を切断するようにコネクタフェルール2の前端部
に溝を切り、溝部12を形成する(図6(b)参照)。
次いで、溝部12内に光学部材13をはめ込む(図6
(c)参照)。その後、溝部12内に光学接着剤Tを流
し込み、光学部材13をコネクタフェルール2に固定さ
せる。これにより、図3に示すような光コネクタ1が得
られる。
のまま残しておくものとしたが、上側のテープ心線7中
の光ファイバ8には光信号を通すことは無いため、コネ
クタフェルール2の後端部分において上側のテープ心線
7を切断しても構わない。
された光配線システムの一例を示す構成図である。同図
において、光配線システム21は、複数の家庭からのC
ATV/LAN混合WDM(波長分割多重)光を基地局
側で分離して処理する配線系である。
たCATV端末装置22及びLAN端末装置23を有
し、CATV端末装置22はCATV用光信号を送受
し、LAN端末装置23はLAN用光信号を送受する。
CATV用光信号とLAN用光信号としては、異なる波
長の光信号が使用される。これらの端末装置22,23
は、光ファイバ24,25を介して合分波器26とそれ
ぞれ接続されている。基地局には、CATV入出力処理
装置27とメディアコンバータ(LAN入出力処理装
置)28が設置されている。また、基地局には、図5に
示すように接続端面同士が結合された光コネクタ(第1
光コネクタ)1及び光コネクタ(第2光コネクタ)17
が設置されており、光コネクタ1の下段側のテープ心線
7は、途中で各光ファイバ8を露出させた状態で複数の
合分波器26と接続されている。光コネクタ17の上段
側のテープ心線19はCATV入出力処理装置27と接
続され、光コネクタ17の下段側のテープ心線19はメ
ディアコンバータ28と接続されている。
各家庭におけるCATV端末装置22からのCATV用
光信号及びLAN端末装置23からのLAN用光信号
は、合分波器26で合波され、混合光として伝送され
る。そして、その混合光は、光コネクタ1において分波
され、CATV用光信号はCATV入出力処理装置27
に送られ、LAN用光信号はメディアコンバータ28に
送られる。そして、CATV入出力処理装置27及びメ
ディアコンバータ28によって、端末装置22,23に
対する情報処理が波長毎にまとめて行われる。
線システムで構築した場合の一例を示した構成図であ
る。同図において、光配線システム50は、基地局に設
置された光合分波モジュール51を有し、この光合分波
モジュール51には、家庭の数と同数の合分波器52が
配置されている。各合分波器52は、家庭側の各合分波
器26と光ファイバ53(一部がテープ心線53a)を
介して接続されており、テープ心線53aの部分には、
接続端面同士が結合された1次元光コネクタ54,55
が設けられている。また、各合分波器52は、CATV
入出力処理装置27及びメディアコンバータ28と光フ
ァイバ56,57(一部がテープ心線56a,57a)
を介してそれぞれ接続されている。テープ心線56aの
部分には、接続端面同士が互いに結合された1次元光コ
ネクタ58,59が設けられ、テープ心線57aの部分
には、接続端面同士が互いに結合された1次元光コネク
タ60,61が設けられている。
の合分波器52を有する光合分波モジュール51と6個
の1次元光コネクタ54,55,58〜61が必要とな
るため、システム自体が大規模になり、高密度な光配線
システムを実現するのが困難である。また、使用する部
品点数が多くなるため、その分コストがかかってしま
う。
ルタ15及び全反射ミラー16を有する光学部材13を
光コネクタ1のコネクタフェルール2に内蔵し、このコ
ネクタフェルール2内部で光を合分波させるようにした
ので、光合分波モジュールや多数の1次元光コネクタが
不要となり、図7に示すように1つの2次元光コネクタ
17を追加するだけで済む。従って、光配線系の構成が
大幅に簡素化されるため、極めて高密度な光配線システ
ムを構築することができる。また、光配線システムに係
わる部品点数が削減されるため、低コスト化を図ること
ができる。
ータやCATV入出力処理装置等の基地局側の入出力処
理装置が集積型であり多心光コネクタを入出力インター
フェースとして装備している場合に、より大きな効果を
発揮する。即ち、光コネクタの心数(1コネクタにつな
がっている端末数)と集積型入出力処理装置のチャンネ
ル数が等しい場合は、局内において、光ファイバを全く
単心分離せず、テープ心線の形態のままで引き回すこと
ができる。その結果、細い光ファイバを局内で単独でハ
ンドリングする必要が無いので、配線作業が非常に容易
に行えると共に、配線にかかるコストも削減される。ま
た、保守作業も簡単に行える。光コネクタの心数と集積
型入出力処理装置のチャンネル数が異なる場合でも、光
ファイバの単心分離の頻度は低下するため、ある程度の
効果が期待できる。
施形態を示す垂直方向断面(一部断面でない部分を含
む)図である。図中、上述した実施形態と同一または同
等の部材には同じ符号を付し、その説明を省略する。
1は、光学部材13の配置方向を上述した実施形態に対
して上下逆にしたものである。つまり、光学部材13
は、波長選択フィルタ15が全反射ミラー16に対して
上側になるように溝部12内に配置されている。
ファイバ8a,8bに、波長の異なる光をコネクタフェ
ルール2の後端側から入射させることで、これらの光を
コネクタフェルール2の前端側で合波させることができ
る。
波長λaの光は、図9の実線で示すように、波長選択フ
ィルタ15を透過し、そのまま光ファイバ8bに入射さ
れてコネクタフェルール2の前端から出射される。一
方、光ファイバ8aに入射された波長λbの光は、図9
の波線で示すように、全反射ミラー16で反射して、プ
リズム14内を上方に向かう。そして、その光信号は、
更に波長選択フィルタ15で反射して光ファイバ8bに
入射され、コネクタフェルール2の前端から出射され
る。このように光ファイバ8bの先端からは、波長λa
の光と波長λbの光とが合波された光信号(混合光)が
出射される。
他の実施形態を示す垂直方向断面図である。図中、上述
した実施形態と同一または同等の部材には同じ符号を付
し、その説明を省略する。
1は、コネクタフェルール2のファイバ穴3に挿入され
る光ファイバの一部分をグレーデッドインデックス(G
I)型光ファイバレンズ32としたものである。
SM型光ファイバ8のガラスファイバ10は、ファイバ
穴3の途中まで延びている。そして、コネクタフェルー
ル2の前端部に位置する各ファイバ穴3には、GI型光
ファイバレンズ32が光学部材13を挟むように挿入固
定されている。GI型光ファイバレンズ32とガラスフ
ァイバ10との接続部は、融着されている。なお、GI
型光ファイバレンズ32の外径は、ガラスファイバ10
の外径と一致しているのが望ましい。
波される際には、上下段のファイバ穴3間のピッチに加
え、平行四辺形型プリズム14の厚み分の距離を、光が
伝播することになる。例えば、上下段のファイバ穴3間
のピッチを500μm、プリズム14の厚みを50μm
とすると、プリズム14と溝部12の側面12aとの間
のクリアランスがゼロの場合であっても、プリズム14
内における光の伝播距離は約550μmとなる。このよ
うに光の伝播距離が比較的長い場合は、プリズム14に
近接した部分に、レンズ系を設けると損失が小さく有利
である。その一例として、GI型光ファイバレンズ32
のようなレンズ効果を有しかつ大口径のコアを有する光
ファイバを配置する方法がある。
32は、コリメートレンズとしての機能を有しているの
で、プリズム14内におけるビームの拡散が抑えられ
る。このため、プリズム14内を伝播した光は、集光さ
れた状態で光ファイバ8に入射されることになり、この
点でも損失が小さくなる。
せて、GI型光ファイバレンズ32の長さを最適化する
必要がある。具体的には、コネクタフェルール2の前端
から溝部12までの距離をa、溝部12の幅をb、溝部
12からGI型光ファイバレンズ32とガラスファイバ
10との融着部までの距離をcとしたとき、これらの距
離を調整することで、GI型光ファイバレンズ32の長
さを容易に最適化することができる。例えば、上下段の
ファイバ穴3間のピッチを0.5m、溝幅bを0.05
mmとした場合には、GI型光ファイバレンズ32の開
口数(NA)にもよるが、距離a,cは0.5〜1mm
程度が最適長となる。このように構成することにより、
プリズム14内の伝播による損失増を極めて低くする、
具体的には0.2dB以下に抑えることが可能となる。
型光ファイバレンズ32の全長さえ最初に精密に決めて
しまえば、後は溝部12を掘る位置と溝部12の幅を決
めて、GI型光ファイバレンズ32を切断することによ
って、上記a〜cの長さを容易に制御しながら、プリズ
ム14の前後にGI型光ファイバレンズ32を配置する
ことができる。本方法を用いれば、ガラスファイバ10
とプリズム14との間にレンズを取り付ける工程なしに
レンズ系を構成できるので、組立が極めて容易に行え、
コストも下がる。
受け側の光コネクタにおいて、GI型光ファイバレンズ
32と接続される光ファイバとしては、通常のSM型光
ファイバを使用して差し支えない。また、SM型光ファ
イバに限らず、他の小コア径の光ファイバ、例えば分散
シフトファイバ等を使用してもよい。
るものではない。例えば、上記実施形態は、2段に配列
されたファイバ穴3を有するコネクタフェルール2の内
部に、合分波機能を有する光学部材13を設けたもので
あるが、特にこれに限らず、3段以上に配列されたファ
イバ穴を有するコネクタフェルールに光学部材13を設
け、例えばいずれか2段のファイバ穴に挿入された光フ
ァイバを使用して光合分波を行っても良い。
線されたコネクタフェルールを、そのままの状態で光コ
ネクタとして使用したが、光ファイバが結線されたコネ
クタフェルールを、MPO/MPXのようなハウジング
に収納して用いても良いし、あるいは各種光モジュール
に直接取り付けても良い。
バ穴に挿入された光ファイバから他の段のファイバ穴に
挿入された光ファイバに、特定波長の光を合分波させる
光学部材を、コネクタフェルールの内部に設けたので、
安価で高密度な光配線系を構築することができる。
視図である。
ル内部で光分波が行われる様子を示す図である。
結合させた状態を示す垂直方向断面図である。
である。
線システムの一例を示す構成図である。
る。
垂直方向断面(一部断面でない部分を含む)図である。
を示す垂直方向断面図である。
バ穴、7…光ファイバテープ心線、8,8a,8b…光
ファイバ、12…溝部、13…光学部材、14…平行四
辺形型プリズム、15…波長選択フィルタ、16…全反
射ミラー、17…光コネクタ、19…光ファイバテープ
心線、21…光配線システム、22…CATV端末装
置、23…LAN端末装置、27…CATV入出力処理
装置、28…メディアコンバータ(LAN入出力処理装
置)、30…光コネクタ、31…光コネクタ、32…グ
レーデッドインデックス(GI)型光ファイバレンズ。
Claims (7)
- 【請求項1】 少なくとも2段に配列された複数のファ
イバ穴を有するコネクタフェルールと、 前記複数のファイバ穴にそれぞれ挿入固定された複数本
の光ファイバと、 前記コネクタフェルールの内部に設けられ、いずれかの
段の前記ファイバ穴に挿入された前記光ファイバから他
の段の前記ファイバ穴に挿入された前記光ファイバに、
特定波長の光を合分波させる光学部材とを備えることを
特徴とする光コネクタ。 - 【請求項2】 前記コネクタフェルールには、前記ファ
イバ穴の配列方向に延びる溝部が前記複数本の光ファイ
バを分断するように設けられ、 前記光学部材は、前記複数本の光ファイバを遮るように
前記溝部内に配置されていることを特徴とする請求項1
記載の光コネクタ。 - 【請求項3】 前記光学部材は、前記光ファイバの軸心
に対して斜めに配置された波長選択フィルタと、前記波
長選択フィルタの上方または下方に前記波長選択フィル
タに対して平行に配置された全反射ミラーとを有してい
ることを特徴とする請求項1または2記載の光コネク
タ。 - 【請求項4】 前記光学部材は平行四辺形型プリズムを
有し、前記平行四辺形型プリズムの一面に前記波長選択
フィルタが設けられ、前記平行四辺形型プリズムにおけ
る前記一面に対向する面に前記全反射ミラーが設けられ
ていることを特徴とする請求項3記載の光コネクタ。 - 【請求項5】 前記複数本の光ファイバは、前記平行四
辺形型プリズムを挟むように前記複数のファイバ穴にそ
れぞれ挿入固定されたグレーデッドインデックス型光フ
ァイバレンズを含んでいることを特徴とする請求項4記
載の光コネクタ。 - 【請求項6】 複数の波長を有する信号光を送受する複
数の端末装置と、 前記複数の端末装置に対する信号光を波長毎にまとめて
処理する複数の処理装置と、 前記複数の端末装置とそれぞれ接続された複数本の光フ
ァイバを保持した第1光コネクタと、 前記第1光コネクタと結合され、前記複数の処理装置と
それぞれ接続された複数本の光ファイバを保持した第2
光コネクタとを備え、 前記第1光コネクタ及び前記第2光コネクタのいずれか
一方を、請求項1〜5のいずれか一項記載の光コネクタ
で構成したことを特徴とする光配線システム。 - 【請求項7】 少なくとも2段に配列された複数のファ
イバ穴に複数本の光ファイバがそれぞれ挿入固定された
コネクタフェルールに、前記複数本の光ファイバを分断
するように溝部を形成する工程と、 いずれかの段の前記ファイバ穴に挿入された前記光ファ
イバから他の段の前記ファイバ穴に挿入された前記光フ
ァイバに、特定波長の光を合分波させる光学部材を、前
記溝部内に配置し固定する工程とを含むことを特徴とす
る光コネクタの製造方法。
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