JP2003310068A - 落葉果樹の養液栽培方法 - Google Patents

落葉果樹の養液栽培方法

Info

Publication number
JP2003310068A
JP2003310068A JP2002125497A JP2002125497A JP2003310068A JP 2003310068 A JP2003310068 A JP 2003310068A JP 2002125497 A JP2002125497 A JP 2002125497A JP 2002125497 A JP2002125497 A JP 2002125497A JP 2003310068 A JP2003310068 A JP 2003310068A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cultivation
medium
culture
fertilizer
house
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002125497A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuki Terao
寺尾一樹
Yuichi Natsui
夏井雄一
Yutaka Takehisa
武久豊
Osamu Takehisa
武久修
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
GREEN SAMU KK
KYOWA SHUBYO KK
Bio Oriented Technology Research Advancement Institution
Sasaki Co Ltd
Original Assignee
GREEN SAMU KK
KYOWA SHUBYO KK
Bio Oriented Technology Research Advancement Institution
Sasaki Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by GREEN SAMU KK, KYOWA SHUBYO KK, Bio Oriented Technology Research Advancement Institution, Sasaki Co Ltd filed Critical GREEN SAMU KK
Priority to JP2002125497A priority Critical patent/JP2003310068A/ja
Publication of JP2003310068A publication Critical patent/JP2003310068A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • Y02P60/216

Landscapes

  • Hydroponics (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の栽培法に比べ品質の向上を図り、そし
て早期収穫により廉価に得られる養液栽培方法を提供す
ることにある。 【解決手段】 (1)イチジクにおいて、ハウス施設の
中で、栽培培地として新たに開発したロックウール粒状
綿とコークス状炭素とを混合したものを土壌から隔離さ
れた栽培槽に入れてイチジクの苗木を定植し、暖房機な
どでハウス内と培地温度を加温した上、定量比で希釈さ
れた肥料養液を栽培槽に灌液することにより、生育を早
め、定植後年2回収穫できること。 (2)桃において、ハウス等施設の中で、栽培培地とし
て新たに開発したコークス培地とロックウール粒状綿と
コークス状炭素とを混合したものを土壌から隔離された
栽培鉢に入れて桃の苗木を定植し、暖房機によりハウス
内温度を加温した上、定量比で希釈された肥料養液を灌
液することにより、長期栽培し連作障害が発生した場所
でも生産を可能にしたこと。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、イチジク、桃等の
落葉果樹の養液栽培方法に関するものである。
【0002】
【発明の背景】本出願人会社は昭和50年代の後半から
トマトを主とする野菜とバラ等の花卉分野でロックウー
ルを培地とする養液栽培のシステムの推進にかかわって
きた。そのかたわら「果樹分野における養液栽培の適
用」についてかねてから検討していたが、平成7年度よ
り生研機構の委託を受けて千葉県袖ヶ浦市にある同社農
場において本格的に研究を開始したものである。
【0003】土耕栽培の場合、果樹は収穫に至るまで定
植後3年以上の期間を要することが果樹園経営が難点の
ひとつであり、またイチジクでは根コブ病や株枯れ病等
の土壌病害が発生しやすく、桃では自らの根から排出す
る青酸性毒素が「いや地」等連作障害の因になってい
る。
【0004】こうした状況に対応するためにいかに早く
収穫できる方法はないか、また土壌病害に汚染されてい
る圃場で栽培する方法はないかを検討していた。
【0005】当初はトマト、バラなどで使用されている
ロックウールを培地として栽培をおこなった。イチジク
も桃もトマトやバラ同様、生育は順調に推移した。その
結果イチジクにおいては定植1年目で、桃においては2
年目で収穫でき、ロックウール培地の養液栽培の早期収
穫を確認できた。しかし、イチジクについては果実の糖
度が14度、桃においては糖度が12度が限界で、また
桃においては、加湿によると思われる根の障害も確認し
た。そこで、ロックウール粒状綿に“やしがら”、“ゼ
オライト”、“コークス”をそれぞれ、混ぜて、比較栽
培を行った。その中でコークス状の炭素素材をロックウ
ール粒状綿に混ぜた方が、作物別に保水性を変え、さら
に“コークス”の保肥性で果実の糖度はロックウール単
体培地より、上昇することができた。しかし、イチジク
においては1年に1作だと10a当りの売上を多く積算
しても400万円までしか達せず、桃においても1年に
1作だと10a当りの売上を多く積算しても500万円
までしか見込めなかったので、イチジクの場合は1年に
2作栽培、桃の場合は春作桃・秋作イチジク栽培の2種
類作物の2作栽培を検討するに至った。イチジクは、冬
期にハウス気温、栽培培地温度を18度以上により年2
作収穫が可能になり、桃は栽培鉢を60リットル以上に
することで、鉢の移動と、鉢による長期栽培が可能にな
った。またこのことにより、10a当りの売上を上げ、
養液栽培で投資しても、十分に収益性があるものとなっ
た。
【0006】[栽培培地について]本出願人会社の果樹
養液栽培のシステムは培地として、ロックウール粒状綿
とコークス状炭素素材との混合物を使用する。ロックウ
ールは玄武岩・硅石等の天然の岩石や鉱さいスラグを原
料とするもので、化学組成は主成分は珪酸カルシウムで
ある。珪酸カルシウムは成分の溶出や肥料の吸着がほと
んどなく、従って緩衝能力も持たない。間隙比は気相が
91.7%、水分保持率が55〜65%、pHは弱アル
カリ性(8.0)で植物の根に適度な酸素を与え十分な
根域を形成することができる。ロックウール粒状綿は、
ロックウールを綿状に加工したもので、保水性に富む。
【0007】コークス状炭素素材の主成分は炭素(88
%)、多孔質で肥料成分の吸着が良くて保肥性が高く、
成分の溶出がほとんど無い。水分保持率はロックウール
より少なく、pHは弱アルカリ性(8.0)である。コ
ークス状炭素素材は不純物が少なくて粒径が5mm以下
のものを使用する。
【0008】イチジク栽培の培地としては、根域に湿度
を要するため、ロックウール粒状綿を主に、コークス状
炭素素材を少量(10%)混入して保肥力を増す。
【0009】桃栽培の培地としては、根域に加湿を嫌う
ため、コークス状炭素素材を主にし、コークス状炭素素
材単体の場合、培地が乾きすぎるので、ロックウール粒
状綿を少量(10%)混入して保水力を増す。
【0010】ロックウール粒状綿・コークス状炭素素材
ともに、自然の土壌と比較して培地からの溶出がないの
で、養液コントロールが行いやすく、長期栽培でも物理
性や化学性はほとんど変化しないから培地としての持続
性は高い。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、従来
の栽培法に比べ品質の向上を図り、かつ早期収穫により
廉価に得られる養液栽培方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の手段は次のとお
りである。
【0013】(1)イチジクにおいて、ハウス施設の中
で、栽培培地として開発したロックウール粒状綿とコー
クス状炭素とを混合したものを土壌から隔離された栽培
槽に入れてイチジクの苗木を定植し、暖房機などでハウ
ス内と培地温度を加温した上、定量比で希釈された肥料
養液を栽培槽に灌液することにより、生育を早め、定植
後年2回収穫でき、生産量を安定して大幅に増大させる
落葉果樹の養液栽培方法。
【0014】(2)使用する肥料養液に一度排液された
液も混ぜることにより、排液を少なくし、環境保全を配
慮し、肥料原価を低減させる請求項1記載の落葉果樹の
養液栽培方法。桃において、ハウス等施設の中で、栽培
培地として新たに開発したコークス培地とロックウール
粒状綿とコークス状炭素とを混合したものを土壌から隔
離された栽培鉢に入れて桃の苗木を定植し、暖房機によ
りハウス内温度を加温した上、定量比で希釈された肥料
養液を灌液することにより、長期栽培し結果連作障害が
発生した場所でも生産を可能にした落葉果樹の養液栽培
方法。
【0015】(3)栽培鉢をハウス等施設の内外で移動
させることにより、ハウス施設面積を有効に利用できる
落葉果樹の養液栽培方法。
【0016】
【発明の実施の形態】先ずイチジクの養液栽培について
述べる。イチジクの養液栽培についてその実施態様を説
明する。培地は前述したようにロックウール粒状綿を9
0%、コークス状炭素素材を10%の割合で混合したも
ので保湿性の豊んでいる。培地量は1株当り約75リッ
トルとし、栽培槽に入れる。栽培槽は、発砲スチロール
性で幅30cm、深さ10cm、長さ100cmの成形
品をつなぎ、底部中央に温湯管を設置し培地温度を常時
20度以上に保つようにしてある。内部には、養液が漏
れないように黒色ポリエチレンフィルム、保水性を良く
するために不織布(防根シート)を二重に敷設する。
(図1参照)各期間における栽培管理・温度管理・養液
管理は次の通りである。 [1年目1月]イチジクの苗は地際約20mのところで
カットしたものを120cmの間隔で千鳥に定植した
(図2参照)。定植時期が1月の低音期なので、這うハ
ウス内温度は18℃、栽培培地の温度は20℃に加温す
る。肥料濃度はイチジクの発根確認後、培養液組成は園
試処方に準じた組成でEC値1.2前後で灌液する。 [1年目2〜4月]新梢が出たら、2本にせん定し、新
梢が120cm以上伸びたところで、新梢を120cm
のところで切り戻し、新梢は水平にパイプに誘引する。
(一文字整枝、図3,4) [1年目5〜7月]水平にした新梢から、結果枝が出て
くるので、40cm間隔で結果枝を整理し、主柱に誘引
した(図5,6)。1株当りの結果枝は6本とする。そ
の時期の肥料濃度はEC値1.5前後で灌液する。結果
枝はさらに主柱に誘引し、本葉3葉から結果し、本葉2
0葉目のところで摘芯する。 [1年目10〜12月]ハウスは内張りのフィルムを夜
間覆い、ハウス内温度は18℃以上、培地温度は20℃
以上で制御する。その時期の肥料濃度はEC値1.8前
後で灌液する。定植後1年目の11月から収穫できる。
(図7,8参照) 土耕栽培では、収穫できるのが定植2年目からなので、
養液栽培を基準とする以上のような栽培管理・温度管理
・養液管理により初めて定植後1年目での収穫が可能に
なる。 [2年目 1月]せん定は基部から2〜3節残して行
う。栽培時期が低音期なので、ハウス内温度は18℃、
栽培培地の温度は20℃に加温する。その時期の1株当
りの灌液量は5〜10リットルで、肥料管理はEC値1.
2前後で灌液する。 [2年目 3〜5月]3月から結果枝が発生し、生育の
良い結果枝を残す。結果枝は主柱に誘引する。本葉20
葉で摘芯する。1株当りの灌液量は10〜15リットル
で、肥料濃度はEC値1.5前後に上げて灌液する。 [2年目 6〜7月]第1回目の収穫を6〜7月にかけ
て行う。収穫前から肥料濃度はEC値1.8前後に上げ
て灌液する。果実の着色を良くするために通路にアルミ
の反射シートを敷く。1株当りの灌液量は20〜30リ
ットルだが、6月下旬から7月にかけては日射量が少な
く糖度が上がりにくいので、灌液量をしぼり、加湿にな
らないようにセンサーで制御する。 [2年目 8月]8月上旬にまた結果枝を2〜3節残し
せん定する。その時期の1株当りの灌液量は10〜15
リットルだが、肥料管理はEC値1.2前後で灌液す
る。 [2年目 9〜10月]9月から結果枝が発生し、生育
の良い結果枝を残す。結果枝は主柱に誘引する。本葉2
0葉で摘芯する。その時期の1株当りの灌液量は15〜
20リットル、肥料濃度はEC値1.5前後に上げて灌
液する。 [2年目11月〜3年目1月]収穫は11〜1月にかけ
て行う。その時期の1株当りの灌液量は15〜20リッ
トル、肥料管理は収穫前からEC値1.8前後に上げて
灌液する。せん定は翌年の1月中旬に基部から2〜3節
残して行う。栽培期間はハウス内温度は18℃、栽培培
地の温度は20℃に加温する。その時期の肥料管理はE
C値1.2前後で灌液する。図9に示す通り、イチジク
1株当り1日に夏場は30リットル近く吸液されるの
で、肥料コストがかかると想定される。従って肥料を節
約する方法として、排液を利用する方法と検討する。イ
チジクの排液は一次、排液タンクに集まり、排液タンク
は60℃に保たれ、60℃の排液で新に排液された排液
を殺菌し、殺菌した排液を定量比で希釈された肥料養液
と混合し、再度灌液に使用する。排液再利用システムは
図10に示す。図において、121は薬液タンク、12
2は原液タンク、103は排液タンク、104は定量ポ
ンプ、105はボイラー、106は栽培ベッド、107
はコントローラー、108は積算パルス発信機、109
はアーカルフィルター、110はポンプ、111はフィ
ルター、112はストップバルブ、113は圧力計であ
る。
【0017】排液再利用に当り懸念されたことは次の3
点であるが、分析・調査の結果いずれも問題ないことを
確認した。 1)排液再利用後養液の肥料バランスについて 分析の結果、図11に見られるように、排液再利用後養
液の肥料成は再利用前養液とほとんど変化はなく肥料バ
ランスに問題なかった。 2)高温殺菌による養液タンク内温度の上昇について 高音殺菌による養液タンク内温度の上昇を心配したが、
再利用排液を30%とした場合におけるタンク内温度測
定の結果、夏季の高温期にハウス内温度が40℃を超え
る時でも、図12に見られるように危険域と考えられる
30℃を超えず、生育についても障害がないと観察され
たので、根域へ影響がなかった。 3)果実への影響について 排液再利用(20%)養液で栽培した圃場において収穫
した果実の収穫量と非排液再利用養液で栽培した圃場に
おいて収穫した果実の収穫量とを比較すると、表−2に
見られる通り、収穫量はほぼ同等であり、果実の品質も
同等であった。
【0018】
【表1】
【0019】次に桃の養液栽培についての実施態様を説
明する。桃の根は湿り気を嫌うので、排水の富んだ培地
組成とし、培地はロックウール培地10%、コークス状
炭素素材90%の割合で混合したものを使用する。培地
量は1株当り約60リットルとして相当容量を栽培鉢に
入れる。(図13参照。同図中51はアクティ、50は
ぷら鉢、52は不織布、53は深皿、54は発泡スチロ
ール、55は灌水チューブである。各時期における栽培
管理・温度管理・養液管理は次の通りである。 [1年目 1月]桃の苗は地際約20cmのところでカ
ットしたものを定植する。(図14(ロ)参照) 培養液の組成は園試処方に準じることとし、発根を確認
した後、肥料濃度をEC値1.2前後で灌液する。 [1年目 2〜4月]新梢は2本にせん定し、新梢の1
本をパイプに誘引する。誘引した1本の新梢がシンクイ
ムシで芯を食害がなければ、残した新梢(101)を切
る。(図14(ハ)参照) 新梢は、垂直に伸張するが、同時に側枝も出る。側枝を
多く出させるために、下部の側枝は、葉2枚で摘芯す
る。(図14(ニ)参照) [1年目6〜9月]夏場は換気をし、ハウス内温度30
℃以下にする。栽培鉢はアルミの反射フィルムを覆い、
栽培培地の温度を30℃以上にならないようにする。
(図12参照) [1年目 10月]ハウスサイドは開けたままで、落葉
樹は無肥料水を灌水する。栽培鉢のアルミの反射フィル
ムは10月にとりはずす。 [1年目 12月]1年目で樹高2mを確保し、側枝2
0本を確保することが肝要であり、1年目の12月まで
に側枝(102)は30cm(リットル2)長さにせん
定する。(細型主管形、図14(ヘ)参照) 細型主管形のせん定を行うことにより、植栽本数は10
アール300本まで可能となる。ハウス内最低温度は5
℃と最高温度20℃としてハウス内温度を管理する。ま
た、7.2℃以下の温度を積算する。 [2年目 1〜2月]7.2℃以下の温度が1000時
間以上経過したのちに、加温始める。最低温度を加温初
期7℃、加温始めて10〜14日後10℃、加温始めて
20〜27日後13℃と上げる。ハウス内最高温度は2
0℃以下にする。肥料管理は開花までは肥料なしで灌水
する。大きい花を開花させる為に花芽を摘蕾する。 [2年目 2〜3月]開花後は、人工交配もしくはミツ
バチ交配し、確実に着果させる。ハウス内最低温度13
℃、最高温度は20℃以下にする。 [2年目 4〜5月]肥料管理はEC1.2前後で灌液
する。果実が小指大になった時に1結果枝2〜3個果実
を残し、摘果する。果実がピンポン玉になった時に1結
果枝1個果実を残し、摘果する。新梢が黄化する品種も
あるので、肥料組成は通常の園試処方にさらに微量要素
を加える。果実の着色を良くするため、通路にアルミの
反射シートを敷く。 [2年目 6〜7月]肥料濃度は収穫前30日からEC
値1.5前後に上げ、肥料組成は硝酸態窒素の濃度を減
らし、リン・加里の濃度を上げて、灌液する。1株当り
20前後収穫をする。収穫後、栽培鉢をハウス内から露
地へ移動する。 [2年目 8〜10月]肥料組成は通常の園試処方にも
どし、肥料管理はEC1.2前後で灌液する。 [2年目 10〜12月]肥料管理は無肥料水で灌水す
る。12月までに1株の結果枝40〜50本に整枝し、
1結果枝を30cm前後にせん定する。7.2℃以下の
温度の積算をを始める。12月末に栽培鉢を露地からハ
ウス内へ移動する。イチジクは桃と同様に、60リット
ルの栽培鉢で栽培し、7月にハウスに移動し、9月から
12月まで収穫し、12月にせん定し、露地に移動す
る。 [3年目 1〜2月]7.2℃以下の温度が1000時
間以上経過したのちに、加温始める。最低温度を加温初
期7℃、加温始めて10〜14日後10℃、加温始めて
20〜27日後13℃と上げる。ハウス内最高温度は2
0℃以下にする。肥料管理は開花までは肥料なしで灌水
する。大きい花を開花させる為に花芽を摘蕾する。 [3年目 2〜3月]開花後は、人工交配もしくはミツ
バチ交配し、確実に着果させる。ハウス内最低温度13
℃、最高温度は20℃以下にする。 [3年目 4〜5月]肥料管理はEC1.2前後で灌液
する。果実が小指大になった時に1結果枝2〜3個果実
を残し、摘果する。果実がピンポン玉になった時に1結
果枝1個果実を残し、摘果する。新梢が黄化する品種も
あるので、肥料組成は通常の園試処方にさらに微量要素
を加える。果実の着色を良くするため、通路にアルミの
反射シートを敷く。頂部の側枝が多く発生したら、整枝
する。 [3年目 6〜7月]肥料濃度は収穫前30日からEC
値1.5前後に上げ、肥料組成は硝酸態窒素の濃度を減
らし、リン・加里の濃度を上げて、灌液する。1株当り
の40〜50前後収穫をする。収穫後、栽培鉢をハウス
内から露地へ移動する。 [3年目 8〜10月]肥料組成は通常の園試処方にも
どし、肥料管理はEC1.2前後で灌液する。 [3年目 10〜12月]肥料管理は無肥料水で灌水す
る。12月までに1株の結果枝40〜50本に整枝し、
1結果枝を30cm前後にせん定する。7.2以下の温
度の積算を始める。12月末に栽培鉢を露地からハウス
内へ移動する。桃の場合、60リットルの栽培鉢での栽
培は定植後7〜8年までとする。イチジクは桃と同様
に、60リットルの栽培鉢で栽培し、7月にハウスに移
動し、9月から12月まで収穫し、12月にせん定し、
路地に移動する。
【0020】
【発明の効果】本発明によれば、落葉果樹の品質は向上
し、また果実が肥大しやすく早期収穫による価格メリッ
トが期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】イチジクの栽培槽構成断面図。
【図2】イチジクの定植状況図。
【図3】新梢を出した状態の斜視図。
【図4】主枝を引き下げる前の正面図。
【図5】主枝を水平に誘引した正面図。
【図6】結果枝を垂直に誘引した正面図。
【図7】生長したイチジクの正面図。
【図8】収穫中のイチジクの正面図。
【図9】イチジクの一樹当りの1日の養液吸収量の推移
を示す図。
【図10】イチジク養液栽培の排液再利用を示す説明
図。
【図11】イチジクの養液・排液・排液再利用養液の肥
料組成比較図。
【図12】盛夏における養液タンク内温度の推移を示す
図。
【図13】桃栽培鉢の縦断正面図。
【図14】桃のせん定方法を示す図。
【符号の説明】
50 プラ鉢 53 深皿 55 灌水チューブ 121 薬液タンク 122 原液タンク 103 排液タンク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 寺尾一樹 東京都渋谷区南平台町15番13号 協和種苗 株式会社内 (72)発明者 夏井雄一 東京都渋谷区南平台町15番13号 協和種苗 株式会社内 (72)発明者 武久豊 岡山県邑久郡邑久町庄田1164 有限会社グ リーンサム内 (72)発明者 武久修 岡山県邑久郡邑久町庄田1164 有限会社グ リーンサム内 Fターム(参考) 2B314 MA12 MA18 MA39 MA57 NC11 PA04 PA11 PA17 PB17 PB24 PC04 PC18 PC22 PC34 PD43 PD45 PD50

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 イチジクにおいて、ハウス施設の中で、
    栽培培地として新たに開発したロックウール粒状綿とコ
    ークス状炭素とを混合したものを土壌から隔離された栽
    培槽に入れてイチジクの苗木を定植し、暖房機などでハ
    ウス内と培地温度を加温した上、定量比で希釈された肥
    料養液を栽培槽に灌液することにより、生育を早め、定
    植後年2回収穫できる落葉果樹の養液栽培方法。
  2. 【請求項2】 使用する肥料養液に一度排液された液も
    混ぜることにより、排液を少なくし、環境保全を配慮
    し、肥料原価を低減させる請求項1記載の落葉果樹の養
    液栽培方法。
  3. 【請求項3】 桃において、ハウス等施設の中で、栽培
    培地として新たに開発したコークス培地とロックウール
    粒状綿とコークス状炭素とを混合したものを土壌から隔
    離された栽培鉢に入れて桃の苗木を定植し、暖房機によ
    りハウス内温度を加温した上、定量比で希釈された肥料
    養液を灌液することにより、長期栽培し連作障害が発生
    した場所でも生産を可能にした落葉果樹の養液栽培方
    法。
  4. 【請求項4】 栽培鉢をハウス等施設の内外で移動させ
    ることにより、ハウス施設面積を有効に利用できる請求
    項3記載の落葉果樹の養液栽培方法。
JP2002125497A 2002-04-26 2002-04-26 落葉果樹の養液栽培方法 Pending JP2003310068A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002125497A JP2003310068A (ja) 2002-04-26 2002-04-26 落葉果樹の養液栽培方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002125497A JP2003310068A (ja) 2002-04-26 2002-04-26 落葉果樹の養液栽培方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003310068A true JP2003310068A (ja) 2003-11-05

Family

ID=29540197

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002125497A Pending JP2003310068A (ja) 2002-04-26 2002-04-26 落葉果樹の養液栽培方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003310068A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103875496A (zh) * 2014-02-28 2014-06-25 中国农业科学院郑州果树研究所 一种生产设施桃的方法
CN104145764A (zh) * 2014-07-17 2014-11-19 安徽格林亲子农庄有限公司 一种盆栽无花果树的种植方法
JP2016021902A (ja) * 2014-07-17 2016-02-08 兵庫県 果樹の育成方法およびその育成方法で育成した果実
CN105724203A (zh) * 2014-12-08 2016-07-06 定西玉润农业科技有限公司 一种立体式雾喷水培花卉培育方法
CN109526522A (zh) * 2018-12-28 2019-03-29 江苏沿海地区农业科学研究所 一种油桃智能化设施高效栽培方法

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103875496A (zh) * 2014-02-28 2014-06-25 中国农业科学院郑州果树研究所 一种生产设施桃的方法
CN104145764A (zh) * 2014-07-17 2014-11-19 安徽格林亲子农庄有限公司 一种盆栽无花果树的种植方法
JP2016021902A (ja) * 2014-07-17 2016-02-08 兵庫県 果樹の育成方法およびその育成方法で育成した果実
CN105724203A (zh) * 2014-12-08 2016-07-06 定西玉润农业科技有限公司 一种立体式雾喷水培花卉培育方法
CN105724203B (zh) * 2014-12-08 2019-01-29 定西玉润农业科技有限公司 一种立体式雾喷水培花卉培育方法
CN109526522A (zh) * 2018-12-28 2019-03-29 江苏沿海地区农业科学研究所 一种油桃智能化设施高效栽培方法
CN109526522B (zh) * 2018-12-28 2020-12-11 江苏沿海地区农业科学研究所 一种油桃智能化设施高效栽培方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Hokanson et al. Strawberry fruit and plug plant production in the greenhouse
CN102986445B (zh) 一种金花茶树粗枝扦插方法
CN102138408B (zh) 一种茶叶轻基质穴盘扦插育苗的方法
CN103733849B (zh) 一种金花茶老枝扦插繁殖方法
CN102948323B (zh) 一种铁线莲扦插育苗的方法
CN102511258B (zh) 枸杞温棚容器育苗方法
CN104904486A (zh) 一种高成活率的扦插方法
CN104756738A (zh) 一种日光温室大棚嫩枝榆树扦插育苗方法
CN104082007A (zh) 一种番荔枝扦插繁育方法
CN104969747A (zh) 一种室内快速培育大叶黄杨的方法
CN106888921A (zh) 冀中南地区葡萄硬枝扦插建园的方法
CN102349430B (zh) 一种葡萄容器育苗的方法
CN107318421A (zh) 夏季高温地区东洋杜鹃的扦插繁殖方法
CN107242032A (zh) 核桃工厂化快速繁育方法以及愈合剂
CN109429853A (zh) 一种软枣猕猴桃绿枝扦插育苗方法
CN107173083A (zh) 一种苹果矮化砧嫁接育苗方法
CN103314748B (zh) 一种良种金银花的育苗方法
CN105145035A (zh) 一种美国菊花的繁殖技术
CN104221696A (zh) 长寿花规模化弥雾扦插育苗方法
CN104067916A (zh) 一种欧洲红豆杉的温室扦插方法
CN105875374A (zh) 一种辣木混合基质托槽扦插育苗的方法
CN106688793A (zh) 一种桂花的种植方法
CN104067842A (zh) 冬季休眠枝扦插育苗方法
CN103548543B (zh) 一种楝树幼苗扦插的培养方法
KR20080000509A (ko) 삽목 기접에 의한 다래나무 조기결실방법.

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20041116

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20041124

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20050322