JP2003269885A - スートブロワ用噴射管 - Google Patents

スートブロワ用噴射管

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JP2003269885A
JP2003269885A JP2002072689A JP2002072689A JP2003269885A JP 2003269885 A JP2003269885 A JP 2003269885A JP 2002072689 A JP2002072689 A JP 2002072689A JP 2002072689 A JP2002072689 A JP 2002072689A JP 2003269885 A JP2003269885 A JP 2003269885A
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injection pipe
soot blower
injection tube
axial direction
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JP2002072689A
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Yasushi Okuda
康史 奥田
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、ボイラ等の炉内に配設され伝熱管
に付着する煤塵を除去するスートブロワ用噴射管に関す
る。従来の噴射管は噴射管の軸方向所定位置に溶接部を
設けてノズルを形成しているノズルピースの溶接部に割
れが発生し、噴射管寿命が短くなりボイラ等の作動効率
が低減する不具合があった。本発明はこのような不具合
を解消できる噴射管の提供を課題とする。 【解決手段】 本発明のスートブロワ用噴射管は、噴射
管の軸方向所定位置に開けられた穴に溶着するノズルピ
ースの溶接部を、ノズル近傍内面に発生する高熱応力部
よりも外側に設けて噴射管に溶着できる大きさの傘状部
を設けたものにした。これにより、ノズルピースと噴射
管との溶接が高熱応力部よりも外側の傘状部の外周部で
なされ、溶接部の高応力の発生が少なく溶接部に起因し
て発生する割れを低減でき、寿命が長くしてボイラ等の
稼働率を高めることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ボイラ等の炉内に
配設され蒸気を発生させる伝熱管に付着、堆積する煤塵
を除去するためのスートブロワ用噴射管に係わり、特に
炉内に噴射媒体を噴射するために、噴射管の軸方向所定
位置に溶接され、ノズル穴を穿設して設けるノズルピー
スの溶接部から発生することのある割れを低減できるス
ートブロワ用噴射管に関する。
【0002】
【従来の技術】ボイラ等の炉内に配設され、炉内で発生
させた燃焼ガスに加熱されて蒸気を発生させる伝熱管の
外周面には、燃焼ガスに含まれる煤塵が付着、堆積する
ために、伝熱効率が低減し蒸気発生量が低減し、ボイラ
等の運転効率の低減をきたす。このために、炉内にはス
ートブロワ用噴射管(以下噴射管という)が配設され、
定期的に伝熱管の外周面に向けて蒸気等からなる噴射媒
体を噴射し、伝熱管の外周面に付着、堆積した煤塵を除
去するようにしている。
【0003】図4は、このような噴射管を炉内に設置
し、煤塵を除去するようにしたスートブロワの一例とし
ての定置型スートブロワを示す側面図である。図に示す
ように、ボイラ等の炉内30には多数の伝熱管31が配
設され、炉内30で発生させた燃焼ガスで加熱され、内
部を流れる給水から蒸気を発生させるようにしている。
また、炉内30には供給燃料の燃焼により発生し燃焼ガ
スに含まれる煤塵が伝熱管31の外周面に付着、堆積し
て、燃焼ガスから給水への伝熱量が低下するのを防止す
るために、炉内30の定位置に噴射管32を配置し、一
定時間毎に回転させながら、噴射管32の軸方向に所定
ピッチにして配置された多数のノズル33から、外部よ
り蒸気管34を介して噴射管32内に供給された噴射媒
体を、伝熱管31の外周面に向け噴射させて、付着又は
堆積している煤塵を除去するようにしている。
【0004】なお、図に示すように、ボイラ等の炉幅W
が大きい場合は、対向して配置されている炉壁35のそ
れぞれを貫通させて炉内30に噴射管32を挿入して配
置し、炉内30に挿入される噴射管32の軸方向に適宜
間隔を設けて設置されたサポート36で支持するように
しているが、炉幅Wが小さいボイラ等の場合は、片側の
炉壁35からのみ噴射管32を炉内30に挿入し、対向
して配置されている炉壁35の近傍まで挿入しサポート
36で支持して配置し、一本の噴射管32に設けたノズ
ル33から噴射媒体を噴射させて炉幅W全体にわたって
配置されている伝熱管31の外周面の煤塵を除去するよ
うにしている。
【0005】このように、炉内30に噴射管32を設置
して炉内30内に噴射媒体を噴射させるようにしたスー
トブロワでは、図示省略した制御装置からの指令によ
り、一定時間毎に両側のモータ37が起動し、このモー
タ37の回転がギアボックス38で減速され、歯車を介
して噴射管32を軸心まわりに回転させるようにしてい
る。また、この噴射管32の回転と同時に、ギアボック
ス38に隣接して設けられているヘッドバルブ39が開
かれ、ヘッドバルブ39に一端が連結されている蒸気管
34から高圧の蒸気が噴射管32内に供給される。
【0006】また、炉幅W方向に配置されている噴射管
32の軸心方向に所定のピッチで、しかも噴射管32の
軸心方向と直交させて穿設され、その軸心方向が伝熱管
31の外周面に向けて配置されたノズル33が多数設け
られており、噴射管32内部に供給された高圧の蒸気
は、このノズル33を通って伝熱管31の外周面に向け
て噴射され、外周面に付着、堆積している煤塵を除去す
ることができる。このように回転しながら、ノズル33
から噴射媒体を噴射させ、伝熱管31外周面の煤塵除去
を行う噴射管32は、一回転するとモータ37が停止し
て回転を止め、同時にヘッドバルブ39が閉鎖されて噴
射管32内への蒸気の供給が止まり、1サイクルの煤塵
除去動作が終了する。
【0007】次に、上述した軸心方向に所定のピッチで
ノズル33を設けるようにした噴射管32のノズル部の
構造について、図5〜図7に基づき説明する。図5は、
ノズル33を設ける噴射管32のノズル部を、ノズル3
3の軸心方向に正対して見た図、図6はノズル33が噴
射管32に溶接されたノズルピース40に穿設して形成
される溶接型ノズルで製作されている場合を示す図で、
一点鎖線の左側が図5に示す矢視D−Dにおける軸方向
断面図、一点鎖線の右側が図5に示す矢視E−Eにおけ
る径方向断面図、図7はノズル33が噴射管32に直接
穴を開けて形成されるキリ型ノズルで製作されている場
合を示す図で、図6と同様に一点鎖線の左側が図5に示
す矢視D−Dにおける軸方向断面図、一点鎖線の右側が
図5に示す矢視E−Eにおける径方向断面図である。
【0008】溶接型ノズルは、図6に示すように、まず
ノズル33を設ける噴射管32の所定位置に、棚41を
設けたノズルピース40取付用の穴を機械加工で削設
し、次いで別途機械加工等で一端部に傘状部42を設け
たノズルピース40を製作した後、傘状部42の底面を
棚41上に載置した状態にしてノズルピース40を穴に
挿入し、傘状部42の外周面を噴射管32に溶接したの
ち、噴射管32の外周面から突出している余肉部43を
切削除去することにより、傘状部42の外周囲、棚41
の外方に噴射管32の外周面と同一面にされた溶接部4
4を形成して製造するようにしている。
【0009】また、キリ型ノズルは、図7に示すよう
に、ノズル33を設ける噴射管32の軸方向所定位置
に、噴射管32内部に供給される高圧の蒸気を加速して
炉内30に噴射できる所定形状にされた穴を、直接機械
加工で穿設したノズル33を設けるようにしている。
【0010】このようにして、噴射管32の軸方向所定
位置にノズル33が多数設けられ、前述した定置型スー
トブロワ等に適用される噴射管32では、炉内30の燃
焼ガスと蒸気管から供給される噴射媒体との温度差が大
きくなり、また使用頻度が高くなると、ノズルピース4
0と噴射管32との溶接部44又はノズル33の噴射管
32内への開口部であるノド部45に熱疲労による割れ
が発生することがあった。
【0011】即ち、図6に示す溶接型ノズルにおいて
は、ノズルピース40を別途機械加工して製造し、機械
加工で噴射管32の外周側から穿設し棚41を設けたノ
ズルピース用の穴に嵌め込み、このノズルピース40に
ノズル33を穿設して製作するようにしているために、
前述したノド部45の熱疲労による割れ発生は、ノド部
45が形成されるノズルピース40の端部を、R加工す
ることにより低減することはできるが、棚41と傘状部
42を形成する突起部46の下面との接触部47、又は
ノズルピース40外側面と噴射管32に穿設された穴の
内周面との接触部47は、溶接が不可能なために溶接部
44を起点とする割れ発生が生じ、また、図7に示すキ
リ型ノズルにおいては、噴射管32にノズル33を設け
るための溶接部44を設ける必要がないために、溶接部
44を起点とする割れ発生はないが、噴射管32に直接
加工により穴を穿設してノズル33を形成するようにし
ているために、噴射管32の内面に形成されるノド部4
5を起点とする割れが発生することがあった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述したよ
うに従来のスートブロワ用噴射管において生じていた、
ノズルを設けるノズルピースと噴射管との溶接部又はノ
ズルのノド部に割れが発生じやすいという問題点、特に
溶接型ノズルの如く、噴射管に溶着されノズルを設ける
ようにしたノズルピースと噴射管との溶接部から割れが
発生しやすく、噴射管の寿命を長くできず、短期間で取
り替える必要があるという問題点を解消することを目的
として、溶接型ノズルにおいてノズルを形成するために
噴射管に取り付けられるノズルピースに設ける傘状部を
大きくする等により、ノズルピース等と噴射管との溶接
を行う溶接部をノズル軸心部から離隔して設け、溶接部
から発生する割れを防止でき、寿命を長くして長時間使
用可能にしたスートブロワ用噴射管を提供することを課
題とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】このため、第1番目の本
発明のスートブロワ用噴射管は、次の手段とした。
【0014】(1)噴射管の軸方向所定位置に開けられ
た穴にノズルピースを溶着し、ノズルピースに噴射管の
軸方向と直交させたノズルを穿設して形成されるスート
ブロワ用噴射管において、ノズルピースがノズル近傍に
発生する高熱応力部よりも外側に離隔した位置に溶接部
を配置できる大きさにされた傘状部を設け、傘状部の外
周縁を噴射管に穿設された穴の内周面と溶接することに
より、ノズルピースが噴射管に溶着されるものとした。
【0015】(A)これにより、本発明のスートブロワ
用噴射管では、ノズルピースと噴射管との溶接が、高熱
応力部よりも外側に離隔した位置に配置されている傘状
部の外周縁でなされるので、燃焼ガスと炉内に噴射され
る噴射媒体との大きな温度差で発生する高応力が溶接部
に発生することがなく、このために溶接部に起因して発
生する割れを低減でき、噴射管の寿命を長くして長時間
使用可能になり、このようなスートブロワ用噴射管を使
用するようにしたボイラ等の稼働率を高めることができ
る。
【0016】また、第2番目の本発明のスートブロワ用
噴射管は、上述(1)の手段に加え、次の手段とした。
【0017】(2)傘状部が、前記ノズル中心位置より
ノズル半径の6倍以上離隔した位置に溶接部を配置でき
る大きさにされた外周縁を有するものとした。
【0018】(B)これにより、上述(A)に加え、溶
接部に発生する熱応力は、割れを生じさせない許容応力
以下になるために、ノズルピースと噴射管との溶接部に
起因して発生する割れを確実に防止することができる。
【0019】また、第3番目の本発明のスートブロワ用
噴射管は、次の手段とした。
【0020】(3)噴射管の軸方向所定位置に噴射管の
軸方向と直交させてノズルを穿設して形成されるスート
ブロワ用噴射管において、噴射管が半割状の肉厚が大き
くされた一方の噴射管と、半割状の通常の噴射管に必要
とされる肉厚と同等の肉厚にされた他方の噴射管とを接
合して管状にされ、一方の噴射管が軸方向所定位置にノ
ド部にR加工がなされ、熱疲労によるノド部の割れ発生
を防止できるようにしたノズルが穿設されたノズルピー
スにされているものとした。
【0021】(C)これにより、上述(A)と同様な作
用、効果が得られることに加え、キリ型ノズルと同様に
噴射管に直接穿設し、しかも、半割り状にしてノズルを
加工するようにしているので、噴射管へのノズルの設置
作業が容易になり、作業コストを低減できるとともに、
噴射管とは別にノズルピースを製作する必要がなくなる
等部品点数を少なくでき、製造コストを低減することが
できる。また、ノズル加工が半割り状の噴射管になされ
るので、ノズルの加工精度が向上し、特に、ノド部のR
加工を精密にできるので、キリ型ノズルの欠点となって
いたノド部を起点とする割れの発生を防止できるものと
なる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明のスートブロワ用噴
射管の実施の一形態を、図面に基づき説明する。図1は
本発明のスートブロワ用噴射管の実施の第1形態を示す
構造図で、図1(a)はノズルを設ける噴射管のノズル
部周辺をノズル軸心方向から正対して見た図で、図1
(b)は一点鎖線の左側が図1(a)に示す矢視A−A
における軸方向断面図、一点鎖線の右側が図1(a)に
示す矢視B−Bにおける径方向断面図、図2ノズル周辺
の熱応力と割れの発生状況を示す図である。
【0023】図1に示すように、本実施の形態のノズル
ピース2は、ノズルピース2に発生する高熱応力部7か
ら溶接部4を外して設けるために、ノズルピース2に設
ける傘状部3を図5に示す傘状部42よりも大きくし、
且つ溶接開先が図5に示す突起部46や棚41を設けな
い直線状にして、傘状部3の外周縁を噴射管1に穿設さ
れた穴の内周面に溶接するようにしている。
【0024】次に、燃焼ガスと炉内30に噴射される蒸
気との大きな温度差によって発生する高熱応力部7から
溶接部4を外すために、傘状部3をどの程度の大きさに
すれば良いか、換言すれば、ノズルピース2と噴射管1
とを溶接する溶接部4を、ノズル5の中心からノズル5
半径rの何倍程度離したらよいかを検討するために、本
発明者等が計測したノズル部周辺の応力の発生状況を図
2により説明する。なお、ノズル部周辺の応力の発生状
況は、ノズルピース2の形状によって変化するので、本
図に示す結果は、当然ながら本実施の形態のノズルピー
ス2の形状にとらわれず、一般的なノズルピース形状の
ものを製作して計測したものである。
【0025】この計測の結果、図に示すように、ノズル
5の内周面応力δθは、両端部から中央部にかけて増大
する引っ張り応力が発生し、また、ノズルピース2の外
面応力δsはノズル5に近い部分では引っ張り応力が、
ノズル5から離れた部分では圧縮応力がそれぞれ発生す
る。また、ノズルピース2の内面応力δs′は、ノズル
5の半径rの4.0〜4.7の位置でピークになる引っ
張り応力が発生する高熱応力部7が形成され、しかも、
そのピーク値は外面応力にδs比較してかなり大きくな
ることがわかった。また、本発明者等の検討結果によれ
ば、溶接部4を起因とする割れ防止のためには、発生応
力の大きさは約18kgf/mm以下に抑える必要があ
ることがわかっている。
【0026】これらのことから、本実施の形態のノズル
ピース2の大きさは、ノズルピース2と噴射管1とを溶
着する溶接部4を18kgf/mm以下の発生応力とな
る、ノズル5の半径rの6倍を越える位置に配置する必
要があることが分かった。即ち、図2に示すノズルピー
ス2の内面応力δs′の最大熱応力の位置は、ノズル5
の半径rの4.0〜4.7の位置にあり、また、割れ防
止のため許容できる発生応力は、前述したように18k
gf/mm以下に抑える必要があることから判断する
と、溶接部4を半径rの約6倍離す必要があることにな
る。
【0027】従って、本実施の形態のノズルピース2で
は、この位置を越えてノズルピース2と噴射管1との溶
接を行う溶接部4を設けることのできる大きさにされた
傘状部3を設け、しかも、溶接開先は応力集中が生じな
いように、途中に凹凸のない直線状にすれば、従来の噴
射管32において熱応力により溶接部44に起因して、
ノズル33近傍に発生していた割れを防止することがで
き、寿命の長い噴射管1にできることが分かった。
【0028】なお、ボイラ等のスートブロワにおいて
は、通常、直径60,5mmの噴射管1が使用されてお
り、このような噴射管1に設けるノズル5の直径は、炉
幅W,伝熱管31の配設ピッチ等の条件によって異な
り、6mm〜12mmの範囲のものから選択されて決め
られている。このため、傘状部3の大きさは、具体的に
はノズル5の中心から18mm〜48mm離れた位置に
溶接部を設けることのできるものにすればよい。
【0029】次に、図3は本発明のスートブロワ用噴射
管の実施の第2形態を示す構造図で、図3(a)はノズ
ルを設ける噴射管のノズル部周辺の縦断面図で、図3
(b)は図3(a)に示す矢視C−Cにおける横断面図
である。
【0030】本実施の形態のスートブロワ用噴射管は、
円管を半割り状にした半周側がノズルを形成、加工でき
るノズルピースと同等の肉厚の大きいものにされた噴射
管10と、他の半周側が炉内30に噴射する噴射媒体の
圧力に耐えることのできる、通常の噴射管1と同様の肉
厚が小さくされた半割状の噴射管11とを接合して管状
に形成したものとした。
【0031】即ち、押し出し加工等により半周側の肉厚
をそれぞれ変えて製造されたパイプを軸方向に2分割
し、若しくは予め肉厚をそれぞれ変えて製造された半割
状の噴射管のうち、肉厚が大きくされた半割状のもので
ある一方の噴射管10に機械加工をして、図1に示した
ものと同様にノズル5を形成し、さらにはノズル5のノ
ド部6をR加工した後、この一方の噴射管10と肉厚が
小さくされている半割状のものである他方の噴射管11
との分割面、又は分割面相当部分を溶着することによ
り、ノズルピースを設けた管状の噴射管9にすることが
できる。
【0032】このように構成された本実施の形態のスー
トブロワ用噴射管では、従来の噴射管32と同様に、炉
内30に噴射する高圧の噴射媒体を蒸気管34から供給
でき、しかも、噴射管32に直接加工により穴を穿設し
てノズル33を形成するようにした、従来のキリ型ノズ
ルと同様に簡単な加工で、しかも部品点数を少なくして
ノズル33を形成することができ、作業コスト、材料コ
ストを低減できる。
【0033】また、ノズル5の製作が噴射管9にされる
前の半割状の肉厚の大きい噴射管10に機械加工して行
われ、しかも噴射管10の内外周側から加工ができるの
で、ノド部6のR加工をはじめとするノズル5形状の精
密加工ができ、これによりキリ型ノズルで生じていた欠
点、即ち、従来の噴射管32の内面に形成され高温度差
環境に晒される、ノド部45を起点として発生していた
割れの発生を、本実施の形態の噴射管9では、溶接型ノ
ズルと同様に防止することができるものとなる。また、
噴射管10と噴射管11とを溶着する溶接部12が、ノ
ズル5から離れ高熱応力部7から充分に離隔した位置に
なっているために、熱応力によりノズル5近傍に発生す
ることのある割れを防止することができ、噴射管1を寿
命の長いものにできる。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のスートブ
ロワ用噴射管は、噴射管の軸方向所定位置に開けられた
穴に溶着するノズルピースが、ノズル近傍内面に発生す
る高熱応力部よりも外側に溶接部を設けて、噴射管に溶
着できる大きさの傘状部を設けるものとした。これによ
り、ノズルピースと噴射管との溶接が高熱応力部よりも
外側に離隔した位置に配置された傘状部の外周部でなさ
れ、溶接部の高応力の発生が少なく、溶接部に起因して
発生する割れを低減でき、寿命が長くして長時間使用可
能になり、ボイラ等の稼働率を高めることができる。
【0035】また、本発明はこれに加え、溶接部を前記
ノズル中心位置よりノズル半径の6倍以上離隔した位置
にできる大きさにされている傘状部にした。これによ
り、ノズルピースと噴射管との溶接部に起因して発生す
る割れを、確実に防止することができる。
【0036】また、本発明は、噴射管の軸方向所定位置
に噴射管の軸方向と直交させてノズルを穿設する噴射管
が、半割状で肉厚が大きくされ噴射管と同外径された一
方の噴射管と通常肉厚の他方の噴射管とを接合した円管
からなり、一方の噴射管が、ノズルが穿設され、ノド部
にR加工がなされたノズルピースと同等のものにした。
これにより、噴射管にノズルを設置する作業が容易にな
り、作業コストを低減できるとともに、噴射管とは別に
ノズルピースを製作する必要がなくなる等部品点数を少
なくでき、製造コストを低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のスートブロワ用噴射管の実施の第1形
態を示す構造図で、図1(a)はノズルを設ける噴射管
のノズル部周辺をノズル軸心方向から見た図、図1
(b)は一点鎖線の左側が図1(a)に示す矢視A−A
における軸方向断面図、一点鎖線の右側が図1(b)の
矢視B−Bにおける径方向断面図、
【図2】図1に示すノズル周辺の熱応力と割れの発生状
況を示す図、
【図3】本発明のスートブロワ用噴射管の実施の第2形
態を示す構造図で、図3(a)はノズルを設ける噴射管
のノズル部周辺の縦断面図、図3(b)は図3(a)に
示す矢視C−Cにおける横断面図、
【図4】噴射管を炉内に設置し、煤塵を除去するスート
ブロワの一例としての定置型スートブロワの側面図、
【図5】従来のスートブロワ用噴射管のノズルを設ける
ノズル部を、ノズル軸心方向から見た図、
【図6】溶接型ノズルで製作されている場合の従来のノ
ズルを示す図で、一点鎖線の左側が図5に示す矢視D−
Dにおける軸方向断面図、一点鎖線の右側が図5に示す
矢視E−Eにおける径方向断面図、
【図7】キリ型ノズルで製作されている場合の従来のノ
ズルを示す図で、一点鎖線の左側が図5に示す矢視D−
Dにおける軸方向断面図、一点鎖線の右側が図5に示す
矢視E−Eにおける径方向断面図である。
【符号の説明】
1 噴射管 2 ノズルピース 3 傘状部 4 溶接部 5 ノズル 6 ノド部 7 高熱応力部 9 噴射管 10 噴射管(肉厚の大きい) 11 噴射管(肉厚の小さい) 12 溶接部 30 炉内 31 伝熱管 32 噴射管 33 ノズル 34 蒸気管 35 炉壁 36 サポート 37 モータ 38 ギアボックス 39 ヘッドバルブ 40 ノズルピース 41 棚 42 傘状部 43 余肉部 44 溶接部 45 ノド部 46 突起部 47 接触部 W 炉幅 δθ 内面応力 δs 外面応力 δs′内面応力 r ノズル半径

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 噴射管の軸方向所定位置に開けられた穴
    にノズルピースを溶着し、該ノズルピースに前記噴射管
    の軸方向と直交させたノズルを穿設して形成されるスー
    トブロワ用噴射管において、前記ノズルピースが、前記
    ノズル近傍に発生する高熱応力部よりも離隔した位置に
    溶接部を配置できる大きさにされた傘状部を設け、該傘
    状部を介して前記噴射管に溶着されていることを特徴と
    するスートブロワ用噴射管。
  2. 【請求項2】 前記傘状部が、前記溶接部を前記ノズル
    中心位置よりノズル半径の6倍以上離隔した位置に配置
    できる大きさにされていることを特徴とする請求項1の
    スートブロワ用噴射管。
  3. 【請求項3】 噴射管の軸方向所定位置に前記噴射管の
    軸方向と直交させたノズルを穿設して形成されるスート
    ブロワ用噴射管において、前記噴射管が半割状の肉厚が
    大きくされた一方の噴射管と半割状の通常の肉厚にされ
    た他方の噴射管とを接合して管状にされ、前記一方の噴
    射管が、軸方向所定位置にノド部をR加工した前記ノズ
    ルが穿設されてノズルピースにされていることを特徴と
    するスートブロワ用噴射管。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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