JP2003262640A - 副刺激伝達分子ailimに対するヒトモノクローナル抗体及びその医薬用途 - Google Patents

副刺激伝達分子ailimに対するヒトモノクローナル抗体及びその医薬用途

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JP2003262640A JP2002379237A JP2002379237A JP2003262640A JP 2003262640 A JP2003262640 A JP 2003262640A JP 2002379237 A JP2002379237 A JP 2002379237A JP 2002379237 A JP2002379237 A JP 2002379237A JP 2003262640 A JP2003262640 A JP 2003262640A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 AILIMを介するコスティミュレイトリーシグ
ナル(副刺激シグナル)の伝達が関与する種々の疾患の
発症及び/または進行を抑制、阻止し、該疾患を治療ま
たは予防するための医薬品として有用なAILIMに対する
ヒトモノクローナル抗体及びその医薬組成物を提供す
る。 【解決手段】 遺伝子工学技術を用いて作製したヒト抗
体産生トランスジェニックマウスにAILIM分子を免疫す
ることにより、AILIMに結合し、AILIMを介するコスティ
ミュレイトリーシグナル(副刺激シグナル)の伝達が関
与する種々の生体反応(例えば、細胞増殖、サイトカイ
ンの産生、免疫細胞溶解、細胞死、ADCCの誘導など)を
制御する種々のヒトモノクローナル抗体得た。さらに、
該ヒトモノクローナル抗体が、AILIMを介するコスティ
ミュレイトリーシグナルの伝達が関与する種々の疾患の
発症及び/または進行を抑制し、該疾患を治療または予
防に有効であることを見出した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、AILIM(activatio
n inducible lymphocyte immunomodulatory molecule;
ICOS(inducible co-stimulator)とも称される。)に
結合するヒト抗体; ヒトモノクローナル抗体若しくは
その一部、該ヒトモノクローナル抗体若しくはその一部
をコードするDNA若しくはその一部; 該ヒトモノク
ローナル抗体若しくはその一部を産生する細胞(遺伝子
組換え細胞を含む); 該遺伝子組換え細胞が産生する
ヒトモノクローナル抗体若しくはその一部; 該ヒトモ
ノクローナル抗体若しくはその一部を含んでなる医薬組
成物; AILIMに対する抗体を含んでなる遅延型アレル
ギー関連疾患を治療するための医薬組成物; AILIMま
たはAILIMリガンドに結合する物質を同定、定量若しく
はアッセイする方法;及び当該方法に用いられるキット
に関する。
【0002】
【従来の技術】哺乳動物の生体は、体内に侵入した病原
微生物(ウイルス、細菌、寄生虫など)や外来異物など
(以下、併せて「抗原」と呼ぶ。)を排除しようとする
免疫応答システムを有する。その1つは、自然免疫応答
システムと呼ばれ、他の1つは獲得免疫応答システムと
呼ばれるものである。前者は、食細胞(多形核白血球、
単球、マクロファージなど)による貪食、ナチュラルキ
ラー(NK)細胞による攻撃、及び補体による抗原のオ
プソニン化などのような非特異的な認識による排除機構
である。後者の獲得免疫応答システムは、該抗原に対す
る特異性を獲得(活性化)したリンパ球(主にT細胞、
B細胞)による排除機構である。
【0003】抗原特異性を獲得したB細胞は、該抗原に
特異的な抗体を産生することにより細胞外に存在する該
抗原を攻撃する。抗原特異性を獲得(活性化)したT細
胞は、ヘルパーT細胞と細胞傷害性T細胞(cytotoxic
T cell; cytotoxic lymphocyte; CTL)に分類され、前
者はB細胞の分化や抗体の産生を調節するとともに食細
胞と協同して該抗原を破壊する。後者は、自らウイルス
感染細胞などを攻撃する(実験医学(別冊)・「Bio Sc
ience用語ライブラリー[免疫]」、羊土社、p.14-17、
1995)。
【0004】このT細胞による抗原特異性の獲得(活性
化)は、T細胞が、マクロファージ、B細胞あるいは樹
状細胞などの抗原提示細胞(antigen-presenting cell
s: APC)により提示される抗原を認識することにより開
始される。抗原提示細胞は、取り込んだ抗原をプロセッ
シング(加工)し、この加工された抗原を主要組織適合
性抗原複合体(MHC)に結合させて抗原提示する。T細
胞は、抗原提示細胞により提示された該加工抗原を、そ
の細胞膜表面に有するT細胞受容体(TcR)とCD3抗
原との複合体(TcR/CD3複合体)を通じて認識すること
で細胞の活性化(特異性の獲得)のための第1のシグナ
ルを受ける。
【0005】しかしながら、このTcR/CD3複合体を介し
た第1シグナルだけでは、T細胞の十分な活性化が起こ
らないだけでなく、その後に受ける如何なる刺激に対し
ても反応しなくなる不応答状態(unresponsiveness)ま
たはクローン麻痺(clonal anergy)と呼ばれる状態に
陥る。T細胞が活性化され抗原特異的なT細胞クローン
に分化、増殖するためにはインターロイキン−2(IL-
2)の自己分泌(オートクリン;autocrine)が必要であ
るが、クローン麻痺の状態ではIL-2などが産生されず細
胞分裂が起こらないため、T細胞が不活性化された状態
となる。即ち、IL-2などのサイトカインの産生を伴うT
細胞の活性化には、TcR/CD3複合体を介した第1シグナ
ルに引き続く第2のシグナルを必要とする。この第2の
シグナルはコスティミュレイトリーシグナル(副刺激シ
グナル;costimulatory signal)と呼ばれる。
【0006】T細胞は、T細胞表面上のTcR/CD3複合体
とは別の分子を介して抗原提示細胞上のMHCとは別の分
子と相互作用(細胞間接着)することによりこの第2の
シグナルを受けとり細胞内に伝達する。この第2のシグ
ナルにより細胞のアナジー(クローン麻痺)が回避され
るとともに細胞が活性化される。
【0007】抗原提示細胞とT細胞等のリンパ球の間の
第2のシグナルの伝達のメカニズムについては未だ詳細
に解明されていない部分はあるものの、これまでの研究
から、この第2のシグナル伝達には、主にT細胞及び胸
腺細胞で発現する細胞表面分子であるCD28(別名:Tp4
4、T44、又は9.3抗原)と抗原提示細胞(マクロファー
ジ、単球、樹状細胞など)で発現する細胞表面分子であ
るCD80(別名:B7-1、B7、BB1、またはB7/BB1)及び同
じく抗原提示細胞状の細胞表面分子であるCD86(別名:
B7-2またはB70)との間の相互作用(即ち、それらの分
子間の結合を介した細胞間接着)が極めて重要であるこ
とが明らかにされている。
【0008】さらにこの第2のシグナルによるT細胞の
活性化の制御には、該第2のシグナルに依存してその発
現が増強されると考えられているCTLA-4(Cytolytic T
lymphocyte associated antigen 4)と該CD80(B7-1)及
びCD86(B7-2)との間の相互作用(即ち、それらの分子間
の結合を介した細胞間接着)も重要な役割を担っている
ことが実験的に明らかにされてきている。即ち、この第
2のシグナルの伝達によるT細胞の活性化の制御には、
少なくともCD28とCD80/CD86との間の相互作用、該相互
作用に依存すると考えられるCTLA-4の発現の増強、並び
にCTLA-4とCD80/CD86との間の相互作用が包含されるこ
とが明らかにされてきている。
【0009】CD28は、このT細胞の活性化とアナジーの
回避に必要な第2のシグナル(コスティミュレイトリー
・シグナル)を伝達するコスティミュレイター分子であ
ることが明らかにされている。この分子が抗原提示細胞
上のコスティミュレイター分子であるCD80(B7-1)及びCD
86(B7-2)と結合すること(換言すれば、それらの分子間
の結合を介した細胞間接着)により伝達される第2のシ
グナルは、Th1型サイトカインのmRNAを安定化させ、そ
の結果T細胞からのIL-2、IFNγ及びTNFαなどのTh1型
サイトカインを大量の産生を促す。一方、CTLA-4は、Tc
R/CD3を通じて入る第1シグナルにより発現が誘導され
るとともに、CD28とCD80との結合により入る該第2のシ
グナルによってもその発現が増強されることが知られて
いる。CTLA-4は、それらのシグナルを受けて、CD28より
入る第2ののシグナルによるT細胞の活性化とは反対に
T細胞機能に対して抑制的に働くことが明らかになって
きている。
【0010】ヒトのCD28及びCTLA-4は、各々44kD及び41
乃至43kDの分子量を有するI型糖蛋白質である。ともに
免疫グロブリン様ドメイン1個を有し、免疫グロブリン
スーパーファミリーに属し、細胞間接着分子としての機
能と細胞内へのシグナル伝達分子としての両方の機能を
併せ持った分子である。
【0011】ヒトCD28はジズルフィド結合によりホモ二
量体を形成し、一方、CTLA-4は単量体で存在することが
示されている。CD28及びCTLA-4の遺伝子の染色体上に位
置は、ヒトにおいてはいずれも「2q33」、またマウ
スにおいては「1C」であり、いずれも4つのエクソン
からなる。ヒトのCD28及びCTLA-4は、リーダー配列を含
め各々220及び223個のアミノ酸から構成され、両
者のアミノ酸相同性は20乃至30%程度である。
【0012】CD28及びCTLA-4のリガンドは、ヒト及びマ
ウスにおいてCD80(B7-1)及びCD86(B7-2)であること
が解明されている。CTLA-4は、いずれのリガンドに対し
てもCD28より親和性が高く、その差は約20倍である。
CD28及びCTLA-4のCD80(B7-1)への結合には、動物種を
超えて保存されているアミノ酸配列構造である「MYPPPY
(Met-Tyr-Pro-Pro-Pro-Tyr)」が重要であることが明
らかにされている。また、CD28が刺激を受けると、その
細胞内の部分配列「YMNM(Tyr-Met-Asn-Met)」内のリ
ン酸化されたチロシン残基へPI3キナ−ゼ(phosphoinos
itide 3 kinase, PI3K)が会合することが示され、CD28
はこの「YxxM」構造を介して細胞内シグナル伝達におい
て重要な働きをしていることが示されてきている。ま
た、CTLA4の細胞内領域にも「YxxM」で表わされる配
列、即ち「YVKM(Tyr-Val-Lys-Met)」を有しており、
刺激を受けた後、この配列にSYPが会合することが示さ
れている。
【0013】CD28は、胸腺細胞及び末梢血T細胞に限局
して発現し、一方CTLA-4は活性化T細胞に特異的に発現
することがわかってきている(細胞工学・別冊「接着分
子ハンドブック」、秀潤社発行、第93-102頁、1994年;
同誌、第120-136頁; 実験医学・別冊「BIO SCIENCE
用語ライブラリー・免疫」、羊土社発行、第94-98頁、
1995年; 実験医学・別冊「BIO SCIENCE 用語ライブラ
リー・細胞内シグナル伝達」、羊土社発行、第58-59
頁、1997年; 日本臨床、第55巻、第6号、第215-220
頁、1997年)。
【0014】このようにしてT細胞機能の制御(T細胞
の活性化及び機能抑制)におけるコスティミュレイター
分子(CD28、CD80(B7-1)及びCD86(B7-2)など)並び
連動するCTLA-4などの複数の分子の間の相互作用の重要
性が提唱されるようになり、それらの分子と疾患との関
係の解明、並びにそれらの分子の機能を制御することに
よる疾患の治療の試みが注目されるようになってきてい
る。
【0015】前述のように、生体は、生体(自己)にと
って異物である抗原に対しては獲得免疫応答システムを
作動させるが、自己の生体成分(自己抗原)に対しては
免疫応答を示さない免疫寛容を有している。しかしなが
ら、何らかの原因で免疫寛容の破綻が起こると、自己抗
原に対する免疫応答が起こり前述と同様のメカニズムに
より自己抗原反応性T細胞が誘導され免疫異常状態に陥
り、種々の自己免疫疾患が惹起される。
【0016】即ち、生体の免疫システムが正常な状態で
は、正常組織の無刺激の抗原提示細胞(antigen presen
ting cell; APC)はコスティミュレイトリー分子を発現
しないため、例え自己抗原に反応する自己抗原反応性T
細胞が存在していても、T細胞が不応答状態に陥ってい
るため自己寛容が維持されているが、免疫異常状態にお
いては過剰または継続的なコスティミュレイトリー分子
の発現以上により自己抗原反応性T細胞が活性化され自
己免疫疾患が惹起されるという可能性が提示されてい
る。このような観点から近年、コスティミュレイトリー
シグナルの伝達、例えば前述のCD28/CTLA-4-CD80/CD86
の間のシグナル伝達を調節することにより種々の自己免
疫性疾患の治療の試みが多数なされてきている。しかし
ながら、そのような治療の試みがなされる一方で、コス
ティミュレイター分子及び関連する分子との間の相互作
用によるT細胞の活性化のメカニズムの詳細な解明は未
だなされておらず、またこのメカニズムには未だ同定さ
れていない他の分子が関与する可能性も残っていた。
【0017】最近、前記「CD28」や「CTLA-4」と同様
に、T細胞等のリンパ球の活性化に必須な第2のシグナ
ル(コスティミュレイトリーシグナル)の伝達、並びに
該シグナルに連動して活性化T細胞等の活性化リンパ球
の機能制御を行うと考えられる新たなコスティミュレイ
トリー分子(副刺激伝達分子)が同定された。この分子
は、AILIM(activation inducible lymphocyte immunom
odulatory molecule)と呼ばれ(ヒト、マウス及びラッ
ト;Int. Immunol., Vol.12, No.1, p.51-55, 2000)、
別称としてICOS(Inducible co-stimulator)とも呼ば
れている(ヒト;Nature, Vol.397, No.6716, p.263-26
6, 1999)。
【0018】一方、極最近になって、この副刺激伝達分
子AILIM(ICOS)と相互作用するリガンド(AILIMリガン
ド)であるB7h、B7RP-1、GL50あるいはLICOSと称される
新規分子も同定されている(Nature, Vol.402, No.676
3, p.827-832, 1999; Nature Medicine, Vol.5, No.12,
p.1365-1369, 1999;J. Immunology, Vol.164, p.1653
-1657, 2000; Curr. Biol., Vol.10, No.6, p.333-336,
2000)。
【0019】これら2種類の新規な分子、即ち、AILIM
(ICOS)とB7RP-1(B7h/GL50/LICOS)の同定により、上
述したT細胞等のリンパ球の活性化及び活性化T細胞の
機能制御に必須であるコスティミュレイトリーシグナル
の伝達経路には、これまで知られていたCD28とCD80(B7-
1)/CD86(B7-2)との間のシグナル伝達経路、及びCTLA4
とCD80(B7-1)/CD86(B7-2)との間のシグナル伝達経路で
ある第一及び第二の経路の他にAILIM(ICOS)とB7RP-1
(B7h)との相互作用による新しい第三の経路があるこ
とが判明することとなった。この新しい2つの分子の各
々の生物学的機能、該分子による第三のコスティミュレ
イトリーシグナル伝達によるT細胞等のリンパ球の機能
制御、並びに該新規なシグナル伝達と疾患との関連性に
ついては、目下精力的に研究が進めれらているところで
ある(J. Immunol., 166(1), p.1, 2001; J. Immunol.,
165(9), p.5035, 2000; Biochem. Biophys. Res. Comm
un., 276(1), p.335, 2000; Immunity, 13(1), p.95, 2
000; J. Exp. Med., 192(1), p.53, 2000; Eur. J. Imm
unol.,30(4), p.1040, 2000; 国際特許出願公開WO 01/
15732)。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】即ち、本発明は、前記
「CD28」や「CTLA-4」と同様に、T細胞等のリンパ球の
活性化に必須な第2のシグナル(コスティミュレイトリ
ーシグナル)の伝達、並びに該シグナルに連動して活性
化T細胞等の活性化リンパ球の機能制御を行う分子であ
ると考えられる新規分子AILIMの生物学的機能並びにAIL
IMの発現と疾患との関わりを明らかにするとともに、該
AILIMの生物学的機能を医学及び薬学的手法(例えば、
モノクローナル抗体や低分子化合物等の薬剤)により制
御することによりAILIMの発現の状態に依存する種々の
疾患の発症を抑制し、または該疾患を治療する方法及び
薬剤を提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上述の目
的を達成するために、哺乳動物のAILIM(特にはヒトAIL
IM)に対するヒト抗体(特には、ヒトモノクローナル抗
体)に関して鋭意研究した結果、遺伝子組換え技術を用
いてヒトの抗体を産生するように作製したトランスジェ
ニックマウスをヒトAILIM(具体的には、ヒトAILIM発現
細胞の細胞膜フラクション)で免疫することによって、
ヒトAILIMに結合する種々のヒトモノクローナル抗体、
特にはヒトAILIMに結合し、ヒトAILIMを介するシグナル
伝達を調節する種々のモノクローナル抗体を作製するこ
とに世界に先駆けて初めて成功した。
【0022】本発明の抗体(特には、モノクローナル抗
体)は、ヒトに由来する抗体であることから、マウス由
来の抗体等の非ヒト哺乳動物由来の抗体からなる抗体医
薬品の治療上の大きな問題点(副作用)であったヒトに
対する抗原性、即ちHAMA(Human anti-mouse antigenic
ity)に起因する宿主の重篤な免疫拒絶反応を全く惹起
しないことから、抗体の医薬品としての価値を劇的に増
大させるものである。
【0023】従って、本発明の哺乳動物AILIM(特に
は、ヒトAILIM)に結合するヒト抗体(特には、ヒトモ
ノクローナル抗体)及び該ヒト抗体(特には、ヒトモノ
クローナル抗体)からなる医薬組成物は、HAMAに起因す
る宿主の免疫拒絶反応を惹起することなく、AILIMを発
現する細胞へのAILIMを介するコスティミュレイトリー
シグナル(副刺激シグナル)の伝達が関与する種々の生
体反応(例えば、AILIMを発現する細胞の細胞増殖、AIL
IMを発現する細胞によるサイトカインの産生、AILIMを
発現する細胞の免疫細胞溶解(immune cytolysis)若し
くは細胞死(apoptosis)、及びAILIMを発現する細胞に
対する抗体依存性細胞障害を誘導する活性など)を制御
するための医薬品として、及び/または該AILIMを介す
るシグナル伝達が関与する種々の疾患の発症及び/また
は進行を抑制、阻止し、該疾患を治療または予防するた
めの医薬品として有用である。
【0024】具体的には、本発明の医薬組成物は、AILI
M発現細胞の増殖の制御(抑制または促進)またはAILIM
発現細胞によるサイトカイン(例えば、インターフェロ
ンγまたはインターロイキン4など)の産生を制御(抑
制または促進)することが可能であり、AILIMを介する
シグナル伝達が関与する様々な生理現象により惹起され
る種々の病的状態の抑制、及び種々の疾患の治療または
予防を可能にする。本発明の医薬組成物を用いることに
より、例えば、自己免疫疾患またはアレルギー性疾患
(特には、細胞性免疫により惹起される自己免疫疾患や
遅延型アレルギー)に分類される種々の疾患(例えば、
慢性関節リウマチ、多発性硬化症、自己免疫性甲状腺
炎、アレルギー性接触性皮膚炎、慢性炎症性皮膚疾患で
ある扁平苔癬、全身性エリテマトーデス、インスリン依
存性糖尿病及び乾癬など); 関節症(例えば、関節リ
ウマチ(rheumatoid arthritis; RA)、変形性関節症
(osteoarthritis; OA))、炎症(例えば、肝炎);
移植片対宿主反応(graft versus host reaction; GVH
reaction); 移植片対宿主病(graft versus hostdis
ease; GVHD); 組織(皮膚、角膜、骨などの組織)若
しくは臓器(肝臓、心臓、肺、腎臓、膵臓など)の移植
(同種移植または異種移植)に伴う免疫拒絶反応; 外
来抗原若しくは自己抗原により惹起される免疫反応(例
えば、該抗原に対する抗体の産生、細胞増殖、サイトカ
インの産生など); 及び腸管免疫の異常に起因する可
能性を有する疾患(具体的には、炎症性腸疾患(特に
は、クローン病及び潰瘍性大腸炎)や食餌性アレルギ
ー)を抑制、予防及び/または治療することが可能であ
る。さらには、上記の組織や臓器の移植に伴う免疫拒絶
反応の抑制/治療分野においては、本発明の医薬組成物
を、そのような移植治療での免疫拒絶反応の抑制のため
に施されている既存の免疫抑制剤と併用することにより
当該既存薬単独での移植片拒絶反応の抑制の効果を増大
させることが可能である。
【0025】また、本発明の医薬組成物は、抗炎症薬と
しての種々のステロイド剤が適用されているような任意
の炎症の治療または予防に適用することが可能である。
本発明の医薬組成物の適用が可能な炎症性疾患として
は、例えば、種々の関節炎(関節リウマチ、変形性関節
症など)に伴う炎症、肺炎、肝炎(ウイルス性の肝炎を
含む)、感染症に伴う炎症、炎症性腸疾患、腸炎、腎炎
(糸球体腎炎、腎線維症に伴う炎症)、胃炎、血管炎、
膵炎、腹膜炎、気管支炎、心筋炎、脳炎、虚血後再潅流
障害(心筋虚血再潅流障害など)における炎症、組織や
臓器の移植後免疫拒絶に起因する炎症、火傷、種々の皮
膚の炎症(乾癬、アレルギー性接触性皮膚炎、慢性炎症
性皮膚疾患である扁平苔癬など)、多発性臓器障害にお
ける炎症、PTCAやPTCRの術後における炎症、及び動脈硬
化症に伴う炎症、自己免疫性甲状腺炎などが挙げられ
る。また、本発明の1つであるAILIMまたはAILIMリガン
ドに結合する物質を同定する方法を用いれば、AILIMま
たはAILIMリガンドに結合して、両者の相互作用による
シグナル伝達を調節することにより上述のような種々の
疾患を治療し得る潜在的な活性を有する医薬(化学合成
化合物や抗体)をスクリーニングして選択することが可
能となる。
【0026】即ち、本発明の下記(1)乃至(108)に記載さ
れるとおりの発明である。 (1) AILIMに結合するヒト抗体。 (2) 該AILIMが、ヒト由来であることを特徴とする前記
(1)に記載のヒト抗体。 (3) AILIMに結合するヒトモノクローナル抗体またはそ
の一部。 (4) 該AILIMが、ヒト由来であることを特徴とする前記
(3)に記載のヒトモノクローナル抗体またはその一部。 (5) 該ヒトモノクローナル抗体が、AILIMを介する細胞
内へのシグナル伝達を阻害する活性を有するものである
ことを特徴とする前記(3)または前記(4)に記載のヒトモ
ノクローナル抗体またはその一部。 (6) 該シグナル伝達の阻害活性が、下記(a)または
(b): (a)AILIMを発現する細胞の増殖を抑制する活性;ま
たは、(b)AILIMを発現する細胞によるサイトカイン
の産生を抑制する活性、であることを特徴とする前記
(5)に記載のヒトモノクローナル抗体またはその一部。 (7) 該サイトカインが、Th1タイプのT細胞またはTh2
タイプのT細胞が産生するサイトカインであることを特
徴とする前記(6)に記載のヒトモノクローナル抗体また
はその一部。 (8) 該サイトカインが、インターフェロンγまたはイ
ンターロイキン4であることを特徴とする前記(7)に記
載のヒトモノクローナル抗体またはその一部。 (9) 該ヒトモノクローナル抗体が、混合リンパ球反応
を抑制する活性を有するものであることを特徴とする前
記(5)に記載のヒトモノクローナル抗体またはその一
部。 (10) 該ヒトモノクローナル抗体が、AILIMを介する細
胞内へのシグナル伝達を誘導する活性を有するものであ
ることを特徴とする前記(3)または前記(4)に記載のヒト
モノクローナル抗体またはその一部。 (11) 該シグナル伝達の誘導活性が、下記(a)または
(b): (a)AILIMを発現する細胞の増殖を誘導する活性;ま
たは、(b)AILIMを発現する細胞によるサイトカイン
の産生を誘導する活性、であることを特徴とする前記(1
0)に記載のヒトモノクローナル抗体またはその一部。 (12) 該サイトカインが、Th1タイプのT細胞またはTh2
タイプのT細胞が産生するサイトカインであることを特
徴とする前記(11)に記載のヒトモノクローナル抗体また
はその一部。 (13) 該サイトカインが、インターフェロンγまたはイ
ンターロイキン4であることを特徴とする前記(12)に記
載のヒトモノクローナル抗体またはその一部。 (14) 該ヒトモノクローナル抗体が、AILIMを発現する
細胞に対する抗体依存性細胞障害を誘導する活性、及び
/またはAILIMを発現する細胞の免疫細胞溶解若しくは
細胞死を誘導する活性を有するものであることを特徴と
する前記(3)または前記(4)に記載のヒトモノクローナル
抗体またはその一部。 (15) 該ヒトモノクローナル抗体とAILIMとの結合速度
定数(ka)が、1.0×103(1/M.Sec)以上の数値である
ことを特徴とする前記(3)または前記(4)に記載のヒトモ
ノクローナル抗体またはその一部。 (16) 該結合速度定数(ka)が、1.0×104(1/M.Sec)
以上の数値であることを特徴とする前記(15)に記載のヒ
トモノクローナル抗体またはその一部。 (17) 該結合速度定数(ka)が、1.0×105(1/M.Sec)
以上の数値であることを特徴とする前記(16)に記載のヒ
トモノクローナル抗体またはその一部。 (18) 該ヒトモノクローナル抗体とAILIMとの解離速度
定数(kd)が、1.0×10-3(1/Sec)以下の数値であるこ
とを特徴とする前記(3)または前記(4)に記載のヒトモノ
クローナル抗体またはその一部。 (19) 該解離速度定数(kd)が、1.0×10-4(1/Sec)以
下の数値であることを特徴とする前記(18)に記載のヒト
モノクローナル抗体またはその一部。 (20) 該解離速度定数(kd)が、1.0×10-5(1/Sec)以
下の数値であることを特徴とする前記(19)に記載のヒト
モノクローナル抗体またはその一部。 (21) 該ヒトモノクローナル抗体とAILIMとの解離定数
(Kd)が、1.0×10-6(M)以下の数値であることを特徴
とする前記(3)または前記(4)に記載のヒトモノクローナ
ル抗体またはその一部。 (22) 該解離定数(Kd)が、1.0×10-7(M)以下の数値
であることを特徴とする前記(21)に記載のヒトモノクロ
ーナル抗体またはその一部。 (23) 該解離定数(Kd)が、1.0×10-8(M)以下の数値
であることを特徴とする前記(22)に記載のヒトモノクロ
ーナル抗体またはその一部。 (24) 該解離定数(Kd)が、1.0×10-9(M)以下の数値
であることを特徴とする前記(23)に記載のヒトモノクロ
ーナル抗体またはその一部。 (25) 該ヒトモノクローナル抗体の重鎖可変領域をコー
ドするV領域のDNAが、1-02または3-13のいずれかのヒ
ト免疫グロブリン重鎖V遺伝子セグメントに由来するこ
とを特徴とする前記(4)に記載のヒトモノクローナル抗
体またはその一部。 (26) 該ヒトモノクローナル抗体の軽鎖可変領域をコー
ドするV領域のDNAが、L5またはA27のいずれかのヒト免
疫グロブリン軽鎖V遺伝子セグメントに由来することを
特徴とする前記(4)に記載のヒトモノクローナル抗体ま
たはその一部。 (27) 該ヒトモノクローナル抗体の重鎖可変領域をコー
ドするV領域のDNAが、1-02または3-13のいずれかのヒ
ト免疫グロブリン重鎖V遺伝子セグメントに由来し、且
つ該ヒトモノクローナル抗体の軽鎖可変領域をコードす
るV領域のDNAが、L5またはA27のいずれかのヒト免疫グ
ロブリン軽鎖V遺伝子セグメントに由来することを特徴
とする前記(25)または前記(26)に記載のヒトモノクロー
ナル抗体またはその一部。 (28) 該ヒトモノクローナル抗体の重鎖可変領域をコー
ドするV領域のDNAが、ヒト免疫グロブリン重鎖V遺伝
子セグメント1-02に由来し、且つ該ヒトモノクローナル
抗体の軽鎖可変領域をコードするV領域のDNAが、ヒト
免疫グロブリン軽鎖V遺伝子セグメントL5に由来するこ
とを特徴とする前記(27)に記載のヒトモノクローナル抗
体またはその一部。 (29) 該ヒトモノクローナル抗体の重鎖可変領域をコー
ドするV領域のDNAが、ヒト免疫グロブリン重鎖V遺伝
子セグメント3-13に由来し、且つ該ヒトモノクローナル
抗体の軽鎖可変領域をコードするV領域のDNAが、ヒト
免疫グロブリン軽鎖V遺伝子セグメントA27に由来する
ことを特徴とする前記(27)に記載のヒトモノクローナル
抗体またはその一部。 (30) 該ヒトモノクローナルの重鎖可変領域が、下記
(a)乃至(f)のいずれかのアミノ酸配列を含むアミ
ノ酸配列を有することを特徴とする前記(4)に記載のヒ
トモノクローナル抗体またはその一部: (a)配列番号28に記載されるアミノ酸番号20乃至117
番目のアミノ酸配列; (b)配列番号28に記載されるアミノ酸番号20乃至117
番目のアミノ酸配列において、1若しくは数個のアミノ
酸が欠失、置換、挿入若しくは付加されたアミノ酸配
列; (c)配列番号32に記載されるアミノ酸番号20乃至116
番目のアミノ酸配列; (d)配列番号32に記載されるアミノ酸番号20乃至116
番目のアミノ酸配列において、1若しくは数個のアミノ
酸が欠失、置換、挿入若しくは付加されたアミノ酸配
列; (e)配列番号36に記載されるアミノ酸番号20乃至116
番目のアミノ酸配列;または、 (f)配列番号36に記載されるアミノ酸番号20乃至116
番目のアミノ酸配列において、1若しくは数個のアミノ
酸が欠失、置換、挿入若しくは付加されたアミノ酸配
列。 (31) 該ヒトモノクローナルの重鎖ポリペプチドが、下
記(a)乃至(f)のいずれかのアミノ酸配列を有する
ことを特徴とする前記(4)に記載のヒトモノクローナル
抗体またはその一部: (a)配列番号28に記載されるアミノ酸番号20乃至470
番目のアミノ酸配列; (b)配列番号28に記載されるアミノ酸番号20乃至470
番目のアミノ酸配列において、1若しくは数個のアミノ
酸が欠失、置換、挿入若しくは付加されたアミノ酸配
列; (c)配列番号32に記載されるアミノ酸番号20乃至470
番目のアミノ酸配列; (d)配列番号32に記載されるアミノ酸番号20乃至470
番目のアミノ酸配列において、1若しくは数個のアミノ
酸が欠失、置換、挿入若しくは付加されたアミノ酸配
列; (e)配列番号36に記載されるアミノ酸番号20乃至470
番目のアミノ酸配列;または、 (f)配列番号36に記載されるアミノ酸番号20乃至470
番目のアミノ酸配列において、1若しくは数個のアミノ
酸が欠失、置換、挿入若しくは付加されたアミノ酸配
列。 (32) 該ヒトモノクローナルの軽鎖可変領域が、下記
(a)乃至(f)のいずれかのアミノ酸配列を含むアミ
ノ酸配列を有することを特徴とする前記(4)に記載のヒ
トモノクローナル抗体またはその一部: (a)配列番号30に記載されるアミノ酸番号23乃至116
番目のアミノ酸配列; (b)配列番号30に記載されるアミノ酸番号23乃至116
番目のアミノ酸配列において、1若しくは数個のアミノ
酸が欠失、置換、挿入若しくは付加されたアミノ酸配
列; (c)配列番号34に記載されるアミノ酸番号21乃至116
番目のアミノ酸配列; (d)配列番号34に記載されるアミノ酸番号21乃至116
番目のアミノ酸配列において、1若しくは数個のアミノ
酸が欠失、置換、挿入若しくは付加されたアミノ酸配
列; (e)配列番号38に記載されるアミノ酸番号21乃至116
番目のアミノ酸配列;または、 (f)配列番号38に記載されるアミノ酸番号21乃至116
番目のアミノ酸配列において、1若しくは数個のアミノ
酸が欠失、置換、挿入若しくは付加されたアミノ酸配
列。 (33) 該ヒトモノクローナルの軽鎖ポリペプチドが、下
記(a)乃至(f)のいずれかのアミノ酸配列を有する
ことを特徴とする前記(4)に記載のヒトモノクローナル
抗体またはその一部: (a)配列番号30に記載されるアミノ酸番号23乃至236
番目のアミノ酸配列; (b)配列番号30に記載されるアミノ酸番号23乃至236
番目のアミノ酸配列において、1若しくは数個のアミノ
酸が欠失、置換、挿入若しくは付加されたアミノ酸配
列; (c)配列番号34に記載されるアミノ酸番号21乃至236
番目のアミノ酸配列; (d)配列番号34に記載されるアミノ酸番号21乃至236
番目のアミノ酸配列において、1若しくは数個のアミノ
酸が欠失、置換、挿入若しくは付加されたアミノ酸配
列; (e)配列番号38に記載されるアミノ酸番号21乃至236
番目のアミノ酸配列;または、 (f)配列番号38に記載されるアミノ酸番号21乃至236
番目のアミノ酸配列において、1若しくは数個のアミノ
酸が欠失、置換、挿入若しくは付加されたアミノ酸配
列。 (34) 該ヒトモノクローナル抗体が、下記(a)及び
(b)の特徴を有することを特徴とする前記(4)に記載
のヒトモノクローナル抗体またはその一部: (a)重鎖可変領域が、配列番号28に記載されるアミノ
酸番号20乃至117番目のアミノ酸配列を含むアミノ酸配
列を有する;及び、(b)軽鎖可変領域が、配列番号30
に記載されるアミノ酸番号23乃至116番目のアミノ酸配
列を含むアミノ酸配列を有する。 (35) 該ヒトモノクローナル抗体が、下記(a)及び
(b)の特徴を有することを特徴とする前記(4)に記載
のヒトモノクローナル抗体またはその一部: (a)重鎖ポリペプチドが、配列番号28に記載されるア
ミノ酸番号20乃至470番目のアミノ酸配列を有する;及
び、(b)軽鎖ポリペプチドが、配列番号30に記載され
るアミノ酸番号23乃至236番目のアミノ酸配列を有す
る。 (36) 該ヒトモノクローナル抗体が、下記(a)及び
(b)の特徴を有することを特徴とする前記(4)に記載
のヒトモノクローナル抗体またはその一部: (a)重鎖可変領域が、配列番号32に記載されるアミノ
酸番号20乃至116番目のアミノ酸配列を含むアミノ酸配
列を有する;及び、(b)軽鎖可変領域が、配列番号34
に記載されるアミノ酸番号21乃至116番目のアミノ酸配
列を含むアミノ酸配列を有する。 (37) 該ヒトモノクローナル抗体が、下記(a)及び
(b)の特徴を有することを特徴とする前記(4)に記載
のヒトモノクローナル抗体またはその一部: (a)重鎖ポリペプチドが、配列番号32に記載されるア
ミノ酸番号20乃至470番目のアミノ酸配列を有する;及
び、(b)軽鎖ポリペプチドが、配列番号34に記載され
るアミノ酸番号21乃至236番目のアミノ酸配列を有す
る。 (38) 該ヒトモノクローナル抗体が、下記(a)及び
(b)の特徴を有することを特徴とする前記(4)に記載
のヒトモノクローナル抗体またはその一部: (a)重鎖可変領域が、配列番号36に記載されるアミノ
酸番号20乃至116番目のアミノ酸配列を含むアミノ酸配
列を有する;及び、(b)軽鎖可変領域が、配列番号38
に記載されるアミノ酸番号21乃至116番目のアミノ酸配
列を含むアミノ酸配列を有する。 (39) 該ヒトモノクローナル抗体が、下記(a)及び
(b)の特徴を有することを特徴とする前記(4)に記載
のヒトモノクローナル抗体またはその一部: (a)重鎖ポリペプチドが、配列番号36に記載されるア
ミノ酸番号20乃至470番目のアミノ酸配列を有する;及
び、(b)軽鎖ポリペプチドが、配列番号38に記載され
るアミノ酸番号21乃至236番目のアミノ酸配列を有す
る。 (40) 該ヒトモノクローナル抗体が、ヒト抗体を産生す
る能力を有するトランスジェニック非ヒト哺乳動物に由
来するモノクローナル抗体であることを特徴とする前記
(3)乃至前記(29)のいずれかに記載のヒトモノクローナ
ル抗体またはその一部。 (41) 該ヒトモノクローナル抗体が、AILIMを発現する
細胞、該細胞に由来する膜画分、AILIMを構成する分子
の全部若しくは一部、またはAILIMをコードする遺伝子
またはその一部を、ヒト抗体を産生する能力を有するト
ランスジェニック非ヒト哺乳動物に免疫することにより
得られるモノクローナル抗体であることを特徴とする前
記(40)に記載のヒトモノクローナル抗体またはその一
部。 (42) 該トランスジェニック非ヒト哺乳動物が、トラン
スジェニックマウスであることを特徴とする前記(40)ま
たは前記(41)に記載のヒトモノクローナル抗体またはそ
の一部。 (43) 下記(a)乃至(f)からなる群から選ばれるポ
リペプチドをコードするDNAまたはその一部: (a)配列番号28に記載されるアミノ酸番号20乃至117
番目のアミノ酸配列を含むポリペプチド; (b)配列番号30に記載されるアミノ酸番号23乃至116
番目のアミノ酸配列を含むポリペプチド; (c)配列番号32に記載されるアミノ酸番号20乃至116
番目のアミノ酸配列を含むポリペプチド; (d)配列番号34に記載されるアミノ酸番号21乃至116
番目のアミノ酸配列を含むポリペプチド; (e)配列番号36に記載されるアミノ酸番号20乃至116
番目のアミノ酸配列を含むポリペプチド;及び、 (f)配列番号38に記載されるアミノ酸番号21乃至116
番目のアミノ酸配列を含むポリペプチド。 (44) 下記(a)乃至(f)からなる群から選ばれるポ
リペプチドをコードするDNAまたはその一部: (a)配列番号28に記載されるアミノ酸番号20乃至470
番目のアミノ酸配列を含むポリペプチド; (b)配列番号30に記載されるアミノ酸番号23乃至236
番目のアミノ酸配列を含むポリペプチド; (c)配列番号32に記載されるアミノ酸番号20乃至470
番目のアミノ酸配列を含むポリペプチド; (d)配列番号34に記載されるアミノ酸番号21乃至236
番目のアミノ酸配列を含むポリペプチド; (e)配列番号36に記載されるアミノ酸番号20乃至470
番目のアミノ酸配列を含むポリペプチド;及び、 (f)配列番号38に記載されるアミノ酸番号21乃至236
番目のアミノ酸配列を含むポリペプチド。 (45) 下記(a)乃至(f)からなる群から選ばれるD
NAまたはその一部: (a)配列番号27に記載される塩基番号126乃至419番目
の塩基配列を含むDNA; (b)配列番号29に記載される塩基番号105乃至386番目
の塩基配列を含むDNA; (c)配列番号31に記載される塩基番号151乃至441番目
の塩基配列を含むDNA; (d)配列番号33に記載される塩基番号88乃至375番目
の塩基配列を含むDNA; (e)配列番号35に記載される塩基番号153乃至443番目
の塩基配列を含むDNA;及び、 (f)配列番号37に記載される塩基番号93乃至380番目
の塩基配列を含むDNA。 (46) 下記(a)乃至(f)からなる群から選ばれるD
NAまたはその一部: (a)配列番号27に記載される塩基番号69乃至1481番目
の塩基配列を有するDNA; (b)配列番号29に記載される塩基番号39乃至749番目
の塩基配列を有するDNA; (c)配列番号31に記載される塩基番号94乃至1506番目
の塩基配列を有するDNA; (d)配列番号33に記載される塩基番号28乃至738番目
の塩基配列を有するDNA; (e)配列番号35に記載される塩基番号96乃至1508番目
の塩基配列を有するDNA;及び、 (f)配列番号37に記載される塩基番号33乃至743番目
の塩基配列を有するDNA。 (47) 前記(43)乃至前記(46)のいずれかに記載されるD
NAを含むベクター。 (48) 下記(a)乃至(c)のいずれかのDNAを含む
前記(47)に記載のベクター: (a)配列番号27に記載される塩基番号126乃至419番目
の塩基配列を含むDNA; (b)配列番号31に記載される塩基番号151乃至441番目
の塩基配列を含むDNA;または、 (c)配列番号35に記載される塩基番号153乃至443番目
の塩基配列を含むDNA。 (49) 下記(a)乃至(c)のいずれかのDNAを含む
前記(47)に記載のベクター: (a)配列番号27に記載される塩基番号69乃至1481番目
の塩基配列を有するDNA; (b)配列番号31に記載される塩基番号94乃至1506番目
の塩基配列を有するDNA;または、 (c)配列番号35に記載される塩基番号96乃至1508番目
の塩基配列を有するDNA。 (50) 下記(a)乃至(c)のいずれかのDNAを含む
前記(47)に記載のベクター: (a)配列番号29に記載される塩基番号105乃至386番目
の塩基配列を含むDNA; (b)配列番号33に記載される塩基番号88乃至375番目
の塩基配列を含むDNA;または、 (c)配列番号37に記載される塩基番号93乃至380番目
の塩基配列を含むDNA。 (51) 下記(a)乃至(c)のいずれかのDNAを含む
前記(47)に記載のベクター: (a)配列番号29に記載される塩基番号39乃至749番目
の塩基配列を有するDNA; (b)配列番号33に記載される塩基番号28乃至738番目
の塩基配列を有するDNA;または、 (c)配列番号37に記載される塩基番号33乃至743番目
の塩基配列を有するDNA。 (52) 下記(a)及び(b)のDNAを含む前記(47)に
記載のベクター: (a)配列番号27に記載される塩基番号126乃至419番目
の塩基配列を含むDNA;及び(b)配列番号29に記載
される塩基番号105乃至386番目の塩基配列を含むDN
A。 (53) 下記(a)及び(b)のDNAを含む前記(47)に
記載のベクター: (a)配列番号27に記載される塩基番号69乃至1481番目
の塩基配列を有するDNA;及び(b)配列番号29に記
載される塩基番号39乃至749番目の塩基配列を有するD
NA。 (54) 下記(a)及び(b)のDNAを含む前記(47)に
記載のベクター: (a)配列番号31に記載される塩基番号151乃至441番目
の塩基配列を含むDNA;及び(b)配列番号33に記載
される塩基番号88乃至375番目の塩基配列を含むDN
A。 (55) 下記(a)及び(b)のDNAを含む前記(47)に
記載のベクター: (a)配列番号31に記載される塩基番号94乃至1506番目
の塩基配列を有するDNA;及び(b)配列番号33に記
載される塩基番号28乃至738番目の塩基配列を有するD
NA。 (56) 下記(a)及び(b)のDNAを含む前記(47)に
記載のベクター: (a)配列番号35に記載される塩基番号153乃至443番目
の塩基配列を含むDNA;及び(b)配列番号37に記載
される塩基番号93乃至380番目の塩基配列を含むDN
A。 (57) 下記(a)及び(b)のDNAを含む前記(47)に
記載のベクター: (a)配列番号35に記載される塩基番号96乃至1508番目
の塩基配列を有するDNA;及び(b)配列番号37に記
載される塩基番号33乃至743番目の塩基配列を有するD
NA。 (58) 前記(3)乃至前記(42)のいずれかに記載のヒトモ
ノクローナル抗体を産生する細胞。 (59) 該細胞が、該ヒトモノクローナル抗体を産生する
能力を哺乳動物由来のB細胞と哺乳動物由来のミエロー
マ細胞とを融合して得られる融合細胞であることを特徴
とする前記(58)に記載の細胞。 (60) 下記(a)のDNA若しくは該DNAを含むベクター、
下記(b)のDNA若しくは該DNAを含むベクター、または
下記(a)及び(b)の両方のDNA若しくは該両方の
DNAを含むベクターが宿主内に導入されることにより形
質転換された遺伝子組換え宿主: (a)ヒトAILIMに結合するモノクローナル抗体の重鎖
ポリペプチドまたはその一部をコードするDNA;及
び、(b)ヒトAILIMに結合するモノクローナル抗体の
軽鎖ポリペプチドまたはその一部をコードするDNA。 (61) 該モノクローナル抗体が、ヒトモノクローナル抗
体であることを特徴とする前記(60)に記載の遺伝子組換
え宿主。 (62) 該宿主が哺乳動物の細胞であることを特徴とする
前記(60)または前記(61)に記載の遺伝子組換え宿主。 (63) 該宿主が哺乳動物の受精卵であることを特徴とす
る前記(60)または前記(61)に記載の遺伝子組換え宿主。 (64) 該重鎖ポリペプチドが、下記(a)乃至(c)か
らなる群から選ばれる重鎖ポリペプチドであることを特
徴とする前記(60)乃至前記(63)のいずれかに記載の遺伝
子組換え宿主: (a)配列番号28に記載されるアミノ酸番号20乃至117
番目のアミノ酸配列を含む重鎖ポリペプチド; (b)配列番号32に記載されるアミノ酸番号20乃至116
番目のアミノ酸配列を含む重鎖ポリペプチド;及び, (c)配列番号36に記載されるアミノ酸番号20乃至116
番目のアミノ酸配列を含む重鎖ポリペプチド。 (65) 該重鎖ポリペプチドが、下記(a)乃至(c)か
らなる群から選ばれる重鎖ポリペプチドであることを特
徴とする前記(60)乃至前記(63)のいずれかに記載の遺伝
子組換え宿主: (a)配列番号28に記載されるアミノ酸番号20乃至470
番目のアミノ酸配列を有する重鎖ポリペプチド; (b)配列番号32に記載されるアミノ酸番号20乃至470
番目のアミノ酸配列を有する重鎖ポリペプチド;及び, (c)配列番号36に記載されるアミノ酸番号20乃至470
番目のアミノ酸配列を有する重鎖ポリペプチド。 (66) 該軽鎖ポリペプチドが、下記(a)乃至(c)か
らなる群から選ばれる軽鎖ポリペプチドであることを特
徴とする前記(60)乃至前記(63)のいずれかに記載の遺伝
子組換え宿主: (a)配列番号30に記載されるアミノ酸番号23乃至116
番目のアミノ酸配列を含む軽鎖ポリペプチド; (b)配列番号34に記載されるアミノ酸番号21乃至116
番目のアミノ酸配列を含む軽鎖ポリペプチド;及び、 (c)配列番号38に記載されるアミノ酸番号21乃至116
番目のアミノ酸配列を含む軽鎖ポリペプチド。 (67) 該軽鎖ポリペプチドが、下記(a)乃至(c)か
らなる群から選ばれる軽鎖ポリペプチドであることを特
徴とする前記(60)乃至前記(63)のいずれかに記載の遺伝
子組換え宿主: (a)配列番号30に記載されるアミノ酸番号23乃至236
番目のアミノ酸配列を有する軽鎖ポリペプチド; (b)配列番号34に記載されるアミノ酸番号21乃至236
番目のアミノ酸配列を有する軽鎖ポリペプチド;及び、 (c)配列番号38に記載されるアミノ酸番号21乃至236
番目のアミノ酸配列を有する軽鎖ポリペプチド。 (68) 該重鎖ポリペプチド及び該軽鎖ポリペプチドが各
々下記(a)及び(b)であることを特徴とする前記(6
0)乃至前記(63)のいずれかに記載の遺伝子組換え宿主: (a)配列番号28に記載されるアミノ酸番号20乃至117
番目のアミノ酸を含む重鎖ポリペプチド;及び、(b)
配列番号30に記載されるアミノ酸番号23乃至116番目の
アミノ酸を含む軽鎖ポリペプチド。 (69) 該重鎖ポリペプチド及び該軽鎖ポリペプチドが各
々下記(a)及び(b)であることを特徴とする前記(6
0)乃至前記(63)のいずれかに記載の遺伝子組換え宿主: (a)配列番号28に記載されるアミノ酸番号20乃至470
番目のアミノ酸を有する重鎖ポリペプチド;及び、
(b)配列番号30に記載されるアミノ酸番号23乃至236
番目のアミノ酸を有する軽鎖ポリペプチド。 (70) 該重鎖ポリペプチド及び該軽鎖ポリペプチドが各
々下記(a)及び(b)であることを特徴とする前記(6
0)乃至前記(63)のいずれかに記載の遺伝子組換え宿主: (a)配列番号32に記載されるアミノ酸番号20乃至116
番目のアミノ酸を含む重鎖ポリペプチド;及び、(b)
配列番号34に記載されるアミノ酸番号21乃至116番目の
アミノ酸を含む軽鎖ポリペプチド。 (71) 該重鎖ポリペプチド及び該軽鎖ポリペプチドが各
々下記(a)及び(b)であることを特徴とする前記(6
0)乃至前記(63)のいずれかに記載の遺伝子組換え宿主: (a)配列番号32に記載されるアミノ酸番号20乃至470
番目のアミノ酸を有する重鎖ポリペプチド;及び、
(b)配列番号34に記載されるアミノ酸番号21乃至236
番目のアミノ酸を有する軽鎖ポリペプチド。 (72) 該重鎖ポリペプチド及び該軽鎖ポリペプチドが各
々下記(a)及び(b)であることを特徴とする前記(6
0)乃至前記(63)のいずれかに記載の遺伝子組換え宿主: (a)配列番号36に記載されるアミノ酸番号20乃至116
番目のアミノ酸を含む重鎖ポリペプチド;及び、(b)
配列番号38に記載されるアミノ酸番号21乃至116番目の
アミノ酸を含む軽鎖ポリペプチド。 (73) 該重鎖ポリペプチド及び該軽鎖ポリペプチドが各
々下記(a)及び(b)であることを特徴とする前記(6
0)乃至前記(63)のいずれかに記載の遺伝子組換え宿主: (a)配列番号36に記載されるアミノ酸番号20乃至470
番目のアミノ酸を有する重鎖ポリペプチド;及び、
(b)配列番号38に記載されるアミノ酸番号21乃至236
番目のアミノ酸を有する軽鎖ポリペプチド。 (74) 該重鎖ポリペプチドをコードするDNAが、下記
(a)乃至(c)のいずれかのDNAであることを特徴
とする前記(60)乃至前記(63)のいずれかに記載の遺伝子
組換え宿主: (a)配列番号27に記載される塩基番号126乃至419番目
の塩基配列を含むDNA; (b)配列番号31に記載される塩基番号151乃至441番目
の塩基配列を含むDNA;または、 (c)配列番号35に記載される塩基番号153乃至443番目
の塩基配列を含むDNA。 (75) 該重鎖ポリペプチドをコードするDNAが、下記
(a)乃至(c)のいずれかのDNAであることを特徴
とする前記(60)乃至前記(63)のいずれかに記載の遺伝子
組換え宿主: (a)配列番号27に記載される塩基番号69乃至1481番目
の塩基配列を有するDNA; (b)配列番号31に記載される塩基番号94乃至1506番目
の塩基配列を有するDNA;または、 (c)配列番号35に記載される塩基番号96乃至1508番目
の塩基配列を有するDNA。 (76) 該軽鎖ポリペプチドをコードするDNAが、下記
(a)乃至(c)のいずれかのDNAであることを特徴
とする前記(60)乃至前記(63)のいずれかに記載の遺伝子
組換え宿主: (a)配列番号29に記載される塩基番号105乃至386番目
の塩基配列を含むDNA; (b)配列番号33に記載される塩基番号88乃至375番目
の塩基配列を含むDNA;または、 (c)配列番号37に記載される塩基番号93乃至380番目
の塩基配列を含むDNA。 (77) 該軽鎖ポリペプチドをコードするDNAが、下記
(a)乃至(c)のいずれかのDNAであることを特徴
とする前記(60)乃至前記(63)のいずれかに記載の遺伝子
組換え宿主: (a)配列番号29に記載される塩基番号39乃至749番目
の塩基配列を有するDNA; (b)配列番号33に記載される塩基番号28乃至738番目
の塩基配列を有するDNA;または、 (c)配列番号37に記載される塩基番号33乃至743番目
の塩基配列を有するDNA。 (78) 該重鎖ポリペプチドをコードするDNAが下記
(a)のDNAであり、且つ該軽鎖ポリペプチドをコー
ドするDNAが下記(b)のDNAであることを特徴と
する前記(60)乃至前記(63)のいずれかに記載の遺伝子組
換え宿主: (a)配列番号27に記載される塩基番号126乃至419番目
の塩基配列を含むDNA;及び、(b)配列番号29に記
載される塩基番号105乃至386番目の塩基配列を含むDN
A。 (79) 該重鎖ポリペプチドをコードするDNAが下記
(a)のDNAであり、且つ該軽鎖ポリペプチドをコー
ドするDNAが下記(b)のDNAであることを特徴と
する前記(60)乃至前記(63)のいずれかに記載の遺伝子組
換え宿主: (a)配列番号27に記載される塩基番号69乃至1481番目
の塩基配列を有するDNA;及び、(b)配列番号29に
記載される塩基番号39乃至749番目の塩基配列を有する
DNA。 (80) 該重鎖ポリペプチドをコードするDNAが下記
(a)のDNAであり、且つ該軽鎖ポリペプチドをコー
ドするDNAが下記(b)のDNAであることを特徴と
する前記(60)乃至前記(63)のいずれかに記載の遺伝子組
換え宿主: (a)配列番号31に記載される塩基番号151乃至441番目
の塩基配列を含むDNA;及び、(b)配列番号33に記
載される塩基番号88乃至375番目の塩基配列を含むDN
A。 (81) 該重鎖ポリペプチドをコードするDNAが下記
(a)のDNAであり、且つ該軽鎖ポリペプチドをコー
ドするDNAが下記(b)のDNAであることを特徴と
する前記(60)乃至前記(63)のいずれかに記載の遺伝子組
換え宿主: (a)配列番号31に記載される塩基番号94乃至1506番目
の塩基配列を有するDNA;及び、(b)配列番号33に
記載される塩基番号28乃至738番目の塩基配列を有する
DNA。 (82) 該重鎖ポリペプチドをコードするDNAが下記
(a)のDNAであり、且つ該軽鎖ポリペプチドをコー
ドするDNAが下記(b)のDNAであることを特徴と
する前記(60)乃至前記(63)のいずれかに記載の遺伝子組
換え宿主: (a)配列番号35に記載される塩基番号153乃至443番目
の塩基配列を含むDNA;及び、(b)配列番号37に記
載される塩基番号93乃至380番目の塩基配列を含むDN
A。 (83) 該重鎖ポリペプチドをコードするDNAが下記
(a)のDNAであり、且つ該軽鎖ポリペプチドをコー
ドするDNAが下記(b)のDNAであることを特徴と
する前記(60)乃至前記(63)のいずれかに記載の遺伝子組
換え宿主: (a)配列番号35に記載される塩基番号96乃至1508番目
の塩基配列を有するDNA;及び、(b)配列番号37に
記載される塩基番号33乃至743番目の塩基配列を有する
DNA。 (84) 前記(60)乃至前記(62)のいずれかまたは前記(64)
乃至前記(83)のいずれかに記載の遺伝子組換え宿主(但
し、該宿主が受精卵である場合を除く)が産生するヒト
モノクローナル抗体またはその一部。 (85) 前記(1)または前記(2)に記載のヒト抗体、及び薬
学的に許容されうる担体とを含んでなる医薬組成物。 (86) 前記(3)乃至前記(42)のいずれかに記載のヒトモ
ノクローナル抗体若しくはその一部、及び薬学的に許容
され得る担体とを含んでなる医薬組成物。 (87) 前記(84)に記載のヒトモノクローナル抗体若しく
はその一部、及び薬学的に許容され得る担体とを含んで
なる医薬組成物。 (88) 該医薬組成物が、AILIMを介する細胞内へのシグ
ナル伝達を阻害するために用いられることを特徴とする
前記(85)乃至前記(87)のいずれかに記載の医薬組成物。 (89) 該医薬組成物が、AILIMを発現する細胞の増殖を
抑制するために用いられることを特徴とする前記(85)乃
至前記(87)のいずれかに記載の医薬組成物。 (90) 該医薬組成物が、AILIMを発現する細胞によるサ
イトカインの産生を抑制するために用いられることを特
徴とする前記(85)乃至前記(87)のいずれかに記載の医薬
組成物。 (91) 該医薬組成物が、AILIMを介する細胞内へのシグ
ナル伝達を誘導するために用いられることを特徴とする
前記(85)乃至前記(87)のいずれかに記載の医薬組成物。 (92) 該医薬組成物が、AILIMを発現する細胞の増殖を
誘導するために用いられることを特徴とする前記(85)乃
至前記(87)のいずれかに記載の医薬組成物。 (93) 該医薬組成物が、AILIMを発現する細胞によるサ
イトカインの産生を誘導するために用いられることを特
徴とする前記(85)乃至前記(87)のいずれかに記載の医薬
組成物。 (94) 該医薬組成物が、AILIMを発現する細胞に対する
抗体依存性細胞障害を誘導するため、及び/またはAILI
Mを発現する細胞の免疫細胞溶解若しくは細胞死を誘導
するために用いられることを特徴とする前記(85)乃至前
記(87)のいずれかに記載の医薬組成物。 (95) AILIMを介するシグナル伝達を制御する活性を有
する物質及び薬学的に許容され得る担体を含んでなり、
遅延型アレルギーを抑制、治療または予防するための医
薬組成物。 (96) 該物質が、蛋白性物質であることを特徴とする前
記(95)に記載の医薬組成物。 (97) 該蛋白性物質が、下記群から選ばれるいずれかで
あることを特徴とする前記(96)に記載の医薬組成物: a)AILIMに結合する抗体またはその一部; b)AILIMの細胞外領域の全部または一部を含むポリペ
プチド; c)AILIMの細胞外領域の全部または一部と免疫グロブ
リンの重鎖の定常領域の全部または一部とからなる融合
ポリペプチド;及び d)AILIMに結合するポリペプチド。 (98) 該AILIMに結合する抗体が、前記(1)または前記
(2)に記載のヒト抗体であることを特徴とする前記(97)
に記載の医薬組成物。 (99) 該AILIMに結合する抗体が、前記(3)乃至前記(42)
のいずれかに記載のヒトモノクローナル抗体であること
を特徴とする前記(97)に記載の医薬組成物。 (100) 該AILIMに対する抗体が、前記(84)に記載のヒト
モノクローナル抗体であることを特徴とする前記(97)に
記載の医薬組成物。 (101) 該物質が、非蛋白性物質であることを特徴とす
る前記(95)に記載の医薬組成物。 (102) 該非蛋白性物質が、DNA、RNAまたは化学
的に合成された化合物であることを特徴とする前記(10
1)に記載の医薬組成物。 (103) AILIMまたはAILIMリガンドに結合する物質を同
定する方法であって、下記工程を含むことを特徴とする
方法: (a)AILIMの細胞外領域の全部または一部を含むポリ
ペプチドを固定化した不溶性担体を調製する工程; (b)検出可能なシグナルをもたらし得る標識物質で標
識したAILIMリガンドの細胞外領域の全部または一部を
含むポリペプチドを調製する工程; (c)工程(a)の不溶性担体及び工程(b)のポリペプチド
を反応させる工程; (d)工程(a)の不溶性担体、工程(b)のポリペプチド及
び該物質を任意の順序で反応させる工程; (e)工程(c)の反応により生成される複合体に含まれ
る該標識物質が発するシグナル、及び工程(d)の反応に
より生成される複合体に含まれる該標識物質が発するシ
グナルの各々を検出する工程;及び (f)工程(e)で検出したシグナルの大きさの各々を比
較する工程。 (104) AILIMまたはAILIMリガンドに結合する物質を同
定する方法であって、下記工程を含むことを特徴とする
方法: (a)AILIMリガンドの細胞外領域の全部または一部を
含むポリペプチドを固定化した不溶性担体を調製する工
程; (b)検出可能なシグナルをもたらし得る標識物質で標
識したAILIMの細胞外領域の全部または一部を含むポリ
ペプチドを調製する工程; (c)工程(a)の不溶性担体及び工程(b)のポリペプチド
を反応させる工程; (d)工程(a)の不溶性担体、工程(b)のポリペプチド及
び該物質を任意の順序で反応させる工程; (e)工程(c)の反応により生成される複合体に含まれ
る該標識物質が発するシグナル、及び工程(d)の反応に
より生成される複合体に含まれる該標識物質が発するシ
グナルの各々を検出する工程;及び (f)工程(e)で検出したシグナルの大きさの各々を比
較する工程。 (105) 該AILIMの細胞外領域の全部または一部を含むポ
リペプチドが、AILIMの細胞外領域の全部または一部を
含むポリペプチドと免疫グロブリンの重鎖の定常領域の
全部または一部とからなる融合ポリペプチドであること
を特徴とする前記(103)または前記(104)に記載の方法。 (106) 該AILIMリガンドの細胞外領域の全部または一部
を含むポリペプチドが、AILIMリガンドの細胞外領域の
全部または一部を含むポリペプチドと免疫グロブリンの
重鎖の定常領域の全部または一部とからなる融合ポリペ
プチドであることを特徴とする前記(103)または前記(10
4)に記載の方法。 (107) 該AILIMが、ヒトAILIMであることを特徴とする
前記(103)乃至前記(106)のいずれかに記載の方法。 (108) 該AILIMリガンドが、ヒトAILIMリガンドである
ことを特徴とする前記(103)乃至前記(107)のいずれかに
記載の方法。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明で用いる語句の意味
を明らかにすることにより、本発明を詳細に説明する。
本発明における「哺乳動物」とは、ヒト、ウシ、ヤギ、
ウサギ、マウス、ラット、ハムスター、及びモルモット
等を意味し、好ましくは、ヒト、ウサギ、ラット、ハム
スターまたはマウスであり、特に好ましくは、ヒト、ラ
ット、ハムスターまたはマウスである。本発明で用いら
れる「ヒト以外の哺乳動物」及び「非ヒト哺乳動物」な
る用語は各々同義であり、前述に定義した哺乳動物にお
けるヒト以外のあらゆる哺乳動物を意味する。
【0028】本発明において用いられる「アミノ酸」と
は、自然界に存在するあらゆるアミノ酸を意味し、好ま
しくは、アミノ酸を表記するために用いられるアルファ
ベットの三文字表記法または一文字表記法に従って各々
下記のように表されるアミノ酸を意味する。 グリシン(Gly/G)、アラニン(Ala/A)、バリン(Va
l/V)、ロイシン(Leu/L)、イソロイシン(Ile/
I)、セリン(Ser/S)、スレオニン(Thr/T)、アス
パラギン酸(Asp/D)、グルタミン酸(Glu/E)、アス
パラギン(Asn/N)、グルタミン(Glu/Q)、リジン
(Lys/K)、アルギニン(Arg/R)、システイン(Cys
/C)、メチオニン(Met/M)、フェニルアラニン(Phe
/F)、チロシン(Tyr/Y)、トリプトファン(Trp/
W)、ヒスチジン(His/H)、プロリン(Pro/P)。
【0029】本発明でいう「AILIM」とは、Activation
inducible lymphocyte immunomodulatory moleculeの略
称であり前述に記載したとおりの既報に報告される構造
及び機能を有する哺乳動物の細胞表面分子を意味し、特
に好ましくはヒト由来のAILIMを意味する(例えば、Int
ernational Immunology, Vol.12, No.1, p.51-55;GenB
ank Accession Number: BAA82129(ヒト);BAA82128
(ラット);BAA82127(ラット変異体);BAA82126(マ
ウス))。なお、このAILIMは、ICOS(Nature, Vol.39
7, No.6716, p.263-266, 1999)またはJTT-1抗原/JTT-
2抗原(日本国特許出願公開平11-29599号公報; 国際
特許出願公開WO98/38216号公報)とも別称されるが、そ
れらの分子は互いに同一の分子を意味する。本発明にお
ける「AILIMリガンド」とは、上記副刺激伝達分子AILIM
(ICOS)と相互作用する細胞表面分子であるB7h、B7RP-
1、GL50あるいはLICOSと称される分子を意味する(Natu
re, Vol.402, No.6763, p.827-832, 1999; Nature Medi
cine, Vol.5, No.12, p.1365-1369, 1999;J. Immunolo
gy, Vol.164, p.1653-1657,2000; Curr. Biol., Vol.1
0, No.6, p.333-336, 2000)。
【0030】また、本発明で言う「AILIM」には、該既
報の文献中に記載された各々の哺乳動物のAILIMのアミ
ノ酸配列、特に好ましくはヒトAILIMのアミノ酸配列と
実質的に同一のアミノ酸配列を有するポリペプチドも包
含される。さらにまた、既に同定されているラット由来
のAILIM変異体(GenBank Accession Number: BAA8212
7)と同様のヒトAILIM変異体も本発明における「AILIM」
に包含される。また、本発明における「AILIMリガン
ド」も上記と同様の意味を以って定義される。
【0031】ここで「実質的に同一のアミノ酸配列を有
するポリペプチド」とは下記のような変異ポリペプチド
を意味する。即ち、天然型のAILIM(特に好ましくはヒ
ト由来のAILIM)と実質的に同等の生物学的性質を有す
る限り、該アミノ酸配列中の複数個のアミノ酸、好まし
くは1乃至10個のアミノ酸、特に好ましくは1乃至5
個のアミノ酸が置換、欠失及び/または修飾されている
アミノ酸配列を有する変異ポリペプチド、並びに該天然
型のAILIM(特に好ましくはヒト由来のAILIM)のアミノ
酸配列中に、複数個のアミノ酸、好ましくは1乃至10
個のアミノ酸、特に好ましくは1乃至5個のアミノ酸が
付加されたアミノ酸配列を有する変異ポリペプチド。さ
らに、そのような置換、欠失、修飾及び付加の複数を有
する変異ポリペプチドであってもよい。また、本発明に
おける「AILIMリガンド」も上記と同様の意味を以って
定義される。本発明におけるAILIM(特にはヒトのAILI
M)及びAILIMリガンド(特には、ヒトのAILIMリガン
ド)は、遺伝子組換え技術のほか、化学的合成法、細胞
培養方法等のような当該技術的分野において知られる公
知の方法あるいはその修飾方法を適宜用いることにより
製造することができる。そのようなアミノ酸の置換、欠
失、または挿入は常法に従って行うことができる(実験
医学別冊・「遺伝子工学ハンドブック」(1992)など)。
【0032】また、上述のような変異ポリペプチドの製
造方法としては、例えば、合成オリゴヌクレオチド指定
突然変異導入法(gapped duplex)法、亜硝酸あるいは
亜硫酸処理によってランダムに点突然変異を導入する方
法、Ba131酵素等により欠失変異体を作製する方法、カ
セット変異法、リンカースキャニング法、ミスインコー
ポレーション法、ミスマッチプライマー法、DNAセグメ
ント合成法などを挙げることができる。
【0033】合成オリゴヌクレオチド指定突然変異導入
(gapped duplex)法は、例えば下記のように行うこと
ができる。アンバー変異をもつM13ファージベクターに
変異誘起を希望する領域をクローニングし、一本鎖ファ
ージDNAを調製する。アンバー変異をもたないM13ベクタ
ーのRFIDNAを制限酵素処理により線状とし、上記の一本
鎖ファージDNAと混合して変性後、アニールさせ、「gap
ped duplex DNA」を形成させる。これに変異を導入した
合成オリゴヌクレオチドをハイブリダイズさせ、DNAポ
リメラーゼとDNAリガーゼの反応により閉環状2本鎖DNA
とする。このDNAをミスマッチ修飾能が欠損している大
腸菌mutS株にトランスフェクションし、増殖したファー
ジをサプレッサー機能のない大腸菌に感染させ、アンバ
ー変異を持たないファージだけを選択する。
【0034】また、亜硝酸による点突然変異を導入する
方法は、例えば下記のような原理を利用する。DNAを亜
硝酸処理すると塩基が脱アミノ化されて、アデニンはヒ
ポキサンチンに、シトシンはウラシルに、グアニンはキ
サンチンになる。脱アミノ化されたDNAを細胞に導入す
ると、DNA複製時にヒポキサンチンはシトシンと、ウラ
シルはアデニンとキサンチンはチミンと塩基対を形成す
るため、「A:T」が「G:C」へ、「G:C」が「A:T」へと置
換する。実際には亜硝酸処理した一本鎖DNA断片を「gap
ped duplex DNA」にハイブリダイズさせ、以下、合成オ
リゴヌクレオチド指定突然変異導入(gapped duplex)
法と同様に操作して変異株を分離すればよい。
【0035】また、本発明における「AILIM」には、該A
ILIMの「一部」も包含される。ここで「一部」とは、前
記に定義したAILIMのアミノ酸配列中の任意の部分配列
を含むポリペプチドを意味する。好ましくは、前記に定
義したAILIM(特に好ましくはヒトAILIM)の細胞外領域
若しくはその任意の一部を意味する。また、本発明にお
ける「AILIMリガンド」についても、上記と同様の意味
を以って定義される。該AILIMの「一部」(好ましくはA
ILIMの細胞外領域若しくはその任意の一部)は、後述す
る当該技術的分野において知られる公知の方法あるいは
その修飾方法に従って、遺伝子組換え技術または化学的
合成法により製造することもできるし、また細胞培養方
法により単離したAILIM(特に好ましくはヒトAILIM)を
タンパク分解酵素等を用いて適切に切断することにより
製造することができる。また、本発明における「AILIM
リガンドの一部」も上記と同様の方法で製造することが
できる。
【0036】本発明の「ヒト抗体」とは、前記に定義し
たAILIMまたはその一部(特に好ましくはヒト由来のAIL
IM若しくはその一部)に結合するヒト抗体である。具体
的には、ヒト由来のポリクローナル抗体(ヒトポリクロ
ーナル抗体、ヒト抗血清)またはヒト由来のモノクロー
ナル抗体(ヒトモノクローナル抗体)を意味する。本発
明の「ヒトモノクローナル抗体」とは、前記に定義した
AILIMまたはその一部(特に好ましくはヒト由来のAILIM
若しくはその一部)に結合するヒトモノクローナル抗体
である。さらに詳細には、イムノグロブリンを構成する
重鎖(H鎖)の可変領域(Variable region)及びH鎖
の定常領域(Constant Region)並びに軽鎖(L鎖)の
可変領域及びL鎖の定常領域を含む全ての領域がヒトイ
ムノグロブリンをコードする遺伝子に由来するヒトイム
ノグロブリンである。L鎖としては、ヒトκ鎖またはヒ
トλ鎖が挙げられる。
【0037】本発明のAILIM(特に好ましくはヒト由来
のAILIM)またはその一部に結合するヒトモノクローナ
ル抗体は、前記のとおりの本発明の(5)乃至(42)または
(84)のいずれかに記載される特徴を有するヒトモノクロ
ーナル抗体である。さらに具体的には、後述の実施例並
びに図面に記載されるような様々な特性及び産業上の有
用性を有する各種のヒトモノクローナル抗体である。本
発明のヒトモノクローナル抗体における好ましい態様と
しては、前記本発明の(5)乃至(42)若しくは(84)のいず
れかに記載のAILIM若しくはその一部に結合するヒトモ
ノクローナル抗体である。特に好ましい態様としては、
前記本発明の(30)または(39)に記載のヒトAILIMに結合
するヒトモノクローナル抗体である。
【0038】本発明の「ヒトモノクローナル抗体」は、
下記のいずれかの免疫原(抗原)を以下に述べるヒト抗
体産生トランスジェニック非ヒト哺乳動物に免疫するこ
とにより作製することができる。 (イ) 前記に定義したAILIM(特に好ましくはヒト由
来のAILIM)を細胞表面に発現する天然の細胞または人
工的に樹立した細胞株; (ロ) 前記に定義したAILIM(特に好ましくはヒト由
来のAILIM)を細胞表面に発現するように遺伝子組換え
技術を用いて作製された遺伝子組換え細胞; (ハ) 前記(イ)または(ロ)の細胞を可溶化して得
た細胞可溶化物(celllysate)、または該cell lysate
から精製したAILIM(特に好ましくはヒト由来のAILIM)
のポリペプチド断片; (ニ) 前記に定義したAILIM(特に好ましくはヒト由
来のAILIM)の一部(特に好ましくは、その細胞外領域
若しくはその任意のペプチド)を可溶性ポリペプチドと
して発現するように遺伝子組換え技術を用いて作製され
た遺伝子組換え細胞; (ホ) 前記(ニ)の遺伝子組換え細胞を培養して得た
培養上清若しくは該培養上清から精製されたAILIM(特
に好ましくはヒト由来のAILIM)の細胞外領域ポリペプ
チド(可溶性AILIM);または (ヘ) 化学的に合成されたAILIM(特に好ましくはヒ
ト由来のAILIM)の一部(特に好ましくは、その細胞外
領域若しくはその任意のペプチド)。
【0039】さらには、本発明のヒトモノクローナル抗
体は、遺伝子組換え技術を用いて、そのような本発明の
ヒトモノクローナル抗体の重鎖及び軽鎖の各々をコード
するcDNA(好ましくは該cDNAを含むベクター)により宿
主を形質転換して得られる遺伝子組換え宿主であって、
遺伝子組換えヒトモノクローナル抗体を産生する本発明
の「遺伝子組換え宿主」(ここで、該宿主は、受精卵以
外の真核細胞(好ましくはCHO、リンパ球やミエローマ
などの哺乳動物細胞)である。)を培養することにより
培養上清中から得ることもできる。具体的には、前述し
た本発明の(60)乃至(62)または(64)乃至(80)のいず
れかに記載の遺伝子組換え宿主(ここで、該宿主は、受
精卵以外の真核細胞(好ましくはCHO、リンパ球やミエ
ローマなどの哺乳動物細胞)である。)を培養すること
により得ることができる。
【0040】また、本発明ヒトモノクローナル抗体は、
IgG(IgG1、IgG2、IgG3、IgG4)、IgM、IgA(IgA1、IgA
2)、IgDまたはIgEのいずれのアイソタイプを有するヒ
トモノクローナル抗体であってもよい。好ましくは、Ig
G(IgG1、IgG2、IgG3、IgG4)であり、好ましくはIgG
1、IgG2またはIgG4である。
【0041】本発明のヒトモノクローナル抗体は、後述
するヒト抗体産生トランスジェニックマウスのようなヒ
ト抗体産生トランスジェニック非ヒト哺乳動物に前述の
(イ)乃至(ヘ)のいずれかの免疫原(抗原)を免疫
し、モノクローナル抗体の既存の一般的な製造方法に従
って製造することができる。即ち、例えば、該抗原を、
必要に応じてフロイントアジュバント(Freund's Adjuv
ant)とともに、該ヒト抗体産生トランスジェニック非
ヒト哺乳動物に免疫する。ポリクローナル抗体は、該免
疫感作動物から得た血清から取得することができる。ま
たモノクローナル抗体は、該免疫感作動物から得た該抗
体産生細胞と自己抗体産生能のない骨髄腫系細胞(ミエ
ローマ細胞)から融合細胞(ハイブリドーマ)を調製
し、該ハイブリドーマをクローン化し、哺乳動物の免疫
に用いた抗原に対して特異的親和性を示すモノクローナ
ル抗体を産生するクローンを選択することによって製造
される。
【0042】さらに具体的には下記のようにして製造す
ることができる。即ち、前述の(イ)乃至(ハ)のいず
れかの免疫原を、必要に応じてフロイントアジュバント
(Freund's Adjuvant)とともに、該ヒト抗体産生トラ
ンスジェニック非ヒト哺乳動物(特に好ましくは後述の
「ヒト抗体産生トランスジェニックマウス」)の皮下
内、筋肉内、静脈内、フッドパッド内あるいは腹腔内に
1乃至数回注射するかあるいは移植することにより免疫
感作を施す。通常、初回免疫から約1乃至14日毎に1
乃至4回免疫を行って、最終免疫より約1乃至5日後に
免疫感作された該哺乳動物から抗体産生細胞が取得され
る。免疫を施す回数及び時間的インターバルは、使用す
る免疫原の性質などにより、適宜変更することができ
る。
【0043】ヒトモノクローナル抗体を分泌する融合細
胞(ハイブリドーマ)の調製は、ケーラー及びミルシュ
タインらの方法(Nature, Vol.256, p.495-497, 1975)
及びそれに準じる修飾方法に従って行うことができる。
即ち、前述の如く免疫感作されたヒト抗体産生トランス
ジェニック非ヒト哺乳動物から取得される脾臓、リンパ
節、骨髄あるいは扁桃等、好ましくは脾臓に含まれる抗
体産生細胞と、好ましくはマウス、ラット、モルモッ
ト、ハムスター、ウサギまたはヒト等の哺乳動物、より
好ましくはマウス、ラットまたはヒト由来の自己抗体産
生能のないミエローマ細胞との細胞融合させることによ
り調製される。
【0044】細胞融合に用いられるミエローマ細胞とし
ては、例えばマウス由来ミエローマP3/X63-AG8.653(AT
CC No. CRL-1580)、P3/NSI/1-Ag4-1(NS-1)、P3/X63-
Ag8.U1(P3U1)、SP2/0-Ag14(Sp2/O,Sp2)、NS0、PA
I、F0あるいはBW5147、ラット由来ミエローマ210RCY3-A
g.2.3.、ヒト由来ミエローマU-266AR1、GM1500-6TG-A1-
2、UC729-6、CEM-AGR、D1R11あるいはCEM-T15を使用す
ることができる。モノクローナル抗体を産生する細胞
(例えば、ハイブリドーマ)のスクリーニングは、該細
胞を、例えばマイクロタイタープレート中で培養し、増
殖の見られたウェルの培養上清の前述の免疫感作で用い
た免疫抗原に対する反応性を、例えばRIA(radio immun
oassay)やELISA(enzyme-linked immuno-solvent assa
y)等の酵素免疫測定法によって測定することにより行
なうことができる。ハイブリドーマからのモノクローナ
ル抗体の製造は、ハイブリドーマをインビトロ、または
マウス、ラット、モルモット、ハムスターまたはウサギ
等、好ましくはマウスまたはラット、より好ましくはマ
ウスの腹水中等でのインビボで行い、得られた培養上
清、または哺乳動物の腹水から単離することにより行う
ことができる。
【0045】また、本発明のモノクローナル抗体は、下
記のような方法により大量に製造することができる。 (1)該ハイブリドーマから該モノクローナル抗体の重
鎖及び軽鎖の各々をコードする遺伝子(cDNAなど)クロ
ーニングする。 (2)クローニングされた重鎖及び軽鎖の各々をコード
する遺伝子を、各々別々または単一のベクターに挿入す
ることにより発現ベクターを調製する。 (3)該ベクターを所望の非ヒト哺乳動物(ヤギなど)
の受精卵に導入する。 (4)遺伝子導入した受精卵を仮親(Foster mother)の
子宮に移植し、キメラ非ヒト動物を得る。 (5)該キメラヤギを別の非ヒト哺乳動物とさらに交配
することにより該重鎖及び軽鎖の各々をコードする遺伝
子が内在性遺伝子に組み込まれたトランスジェニックな
非ヒト哺乳動物(ウシ、ヤギ、ヒツジまたはブタなど)
を作製する。 (6)該トランスジェニック非ヒト哺乳動物のミルク中
から当該ヒトモノクローナル抗体遺伝子に由来するモノ
クローナル抗体を大量に取得する(日系サイエンス、19
97年4月号、第78頁乃至84頁)。この方法により作
製されるヒトモノクローナル抗体も本願発明に包含され
る。該モノクローナル抗体産生細胞をインビトロで培養
する場合には、培養する細胞種の特性、試験研究の目的
及び培養方法等の種々条件に合わせて、ハイブリドーマ
を増殖、維持及び保存させ、培養上清中にモノクローナ
ル抗体を産生させるために用いられるような既知栄養培
地あるいは既知の基本培地から誘導調製されるあらゆる
栄養培地を用いて実施することが可能である。
【0046】基本培地としては、例えば、Ham'F12培
地、MCDB153培地あるいは低カルシウムMEM培地等の低カ
ルシウム培地及びMCDB104培地、MEM培地、D-MEM培地、R
PMI1640培地、ASF104培地あるいはRD培地等の高カルシ
ウム培地等が挙げられ、該基本培地は、目的に応じて、
例えば血清、ホルモン、サイトカイン及び/または種々
無機あるいは有機物質等を含有することができる。モノ
クローナル抗体の単離、精製は、上述の培養上清あるい
は腹水を、飽和硫酸アンモニウム、ユーグロブリン沈澱
法、カプロイン酸法、カプリル酸法、イオン交換クロマ
トグラフィー(DEAEまたはDE52等)、抗イムノグロブリ
ンカラムあるいはプロテインAカラム等のアフィニティ
カラムクロマトグラフィーに供すること等により行うこ
とができる。
【0047】本発明のヒトモノクローナル抗体には、該
抗体を構成する重鎖及び/または軽鎖の各々のアミノ酸
配列において、1または数個のアミノ酸が欠失、置換若
しくは付加されたアミノ酸配列を有する重鎖及び/また
は軽鎖からなるヒトモノクローナル抗体も包含される。
【0048】ここで、「数個のアミノ酸」とは、複数個
のアミノ酸を意味し、具体的には1乃至10個のアミノ
酸であり、好ましくは1乃至5個のアミノ酸である。本
発明のヒトモノクローナル抗体のアミノ酸配列中に、前
記のようなアミノ酸の部分的改変(欠失、置換、挿入、
付加)は、該アミノ酸配列をコードする塩基配列を部分
的に改変することにより導入することができる。この塩
基配列の部分的改変は、既知の部位特異的変異導入法
(Site specific mutagenesis )を用いて常法により導
入することができる(Proc. Natl. Acsd. Sci. USA, Vo
l.81, p.5662-5666, 1984)。
【0049】本発明における「トランスジェニックヒト
抗体産生非ヒト哺乳動物」、特に好ましい態様であるヒ
ト抗体産生トランスジェニックマウスは、既報に従って
作製することができる(Nature Genetics, Vol.7, p.13
-21, 1994;Nature Genetics, Vol.15, p.146-156, 199
7;特表平4-504365号公報;特表平7-509137号公報;日
経サイエンス、6月号、第40〜第50頁、1995
年;国際出願公開WO94/25585号公報;Natur
e, Vol.368, p.856-859, 1994;及び特表平6−500
233号公報など)。該ヒト抗体産生トランスジェニッ
クマウスは、具体的には、例えば下記の工程からなる手
法を用いることにより作製できる。他のヒト抗体産生ト
ランスジェニック非ヒト哺乳動物も同様にして製造する
ことができる。
【0050】(1)マウス内在性イムノグロブリン重鎖
遺伝子座の少なくとも一部を相同組換えにより薬剤耐性
マーカー遺伝子(ネオマイシン耐性遺伝子など)で置換
することにより該マウス内在性イムノグロブリン重鎖遺
伝子が機能的に不活性化されたノックアウトマウスを作
製する工程。 (2)マウス内在性イムノグロブリン軽鎖遺伝子座の少
なくとも一部を相同組換えにより薬剤耐性マーカー遺伝
子(ネオマイシン耐性遺伝子など)で置換することによ
り該マウス内在性イムノグロブリン軽鎖遺伝子(特にκ
鎖遺伝子)が機能的に不活性化されたノックアウトマウ
スを作製する工程。 (3)酵母人工染色体(Yeast artificial chromosome,
YAC)ベクター等に代表されるような巨大遺伝子を運搬
可能なベクターを用いて、ヒト免疫グロブリン重鎖遺伝
子座の所望の領域がマウス染色体中に組み込まれたトラ
ンスジェニックマウスを作製する工程。 (4)YAC等に代表されるような巨大遺伝子を運搬可能
なベクターを用いて、ヒト免疫グロブリン軽鎖(特にκ
鎖)遺伝子座の所望の領域がマウス染色体中に組み込ま
れたトランスジェニックマウスを作製する工程。 (5)前記(1)乃至(4)のノックアウトマウス及び
トランスジェニックマウスを任意の順序で交配すること
により、マウス内在性免疫グロブリン重鎖遺伝子座及び
マウス内在性免疫グロブリン軽鎖遺伝子座がともに機能
的に不活性化され、且つヒト免疫グロブリン重鎖遺伝子
座の所望の領域及ヒト免疫グロブリン軽鎖遺伝子座の所
望の領域がともにマウス染色体上に組み込まれたトラン
スジェニックマウスを作製する工程。
【0051】前記ノックアウトマウスは、マウス内在性
イムノグロブリン遺伝子座の適当な領域を外来性マーカ
ー遺伝子(ネオマイシン耐性遺伝子など)で相同組換え
により置換することにより該遺伝子座が再構成(リアレ
ンジメント)できないように不活性化することにより作
製できる。該相同組換えを用いた不活性化には、例え
ば、ポジティブ・ネガティブ・セレクション(Positive
Negative Selection; PNS)と呼称される方法を用いる
ことができる(日経サイエンス, 5月号, p.52-62, 199
4)。イムノグロブリン重鎖遺伝子座の機能的不活性化
には、例えば、J領域またはC領域(例えばCμ領域)
の一部に障害を導入することにより達成できる。またイ
ムノグロブリン軽鎖(例えばκ鎖)に機能的不活性化
は、例えば、J領域若しくはC領域の一部、またはJ領
域及びC領域にまたがる領域を含む領域に障害を導入す
ることにより達成可能である。
【0052】トランスジェニックマウスは、トランスジ
ェニック動物の製造において通常使用されるような常法
(例えば、最新動物細胞実験マニュアル、エル・アイ・
シー発行、第7章、第361〜第408頁、1990年
を参照)に従って作製することが可能である。具体的に
は、例えば、正常マウス胚盤胞(blastcyst)に由来す
るHPRT陰性(ヒポキサンチングアニン・フォスフォリボ
シルトランスフェラーゼ遺伝子を欠いている)ES細胞
(embryonic stem cell)を、該ヒトイムノグロブリン
重鎖遺伝子座または軽鎖遺伝子座をコードする遺伝子ま
たはその一部並びにHPRT遺伝子が挿入されたYACベクタ
ーを含む酵母とスフェロプラスト融合法により融合す
る。該外来性遺伝子がマウス内在性遺伝子上にインテグ
レートされたES細胞をHATセレクション法により選別
する。次いで、選別したES細胞を、別の正常マウスか
ら取得した受精卵(胚盤胞)にマイクロインジェクショ
ンする(Proc. Natl. Acad. Sci. USA, Vol.77, No.12,
pp.7380-7384, 1980;米国特許第4,873,191号公報)。
該胚盤胞を仮親としての別の正常マウスの子宮に移植す
る。そうして該仮親マウスから、キメラトランスジェニ
ックマウスが生まれる。該キメラトランスジェニックマ
ウスを正常マウスと交配させることによりヘテロトラン
スジェニックマウスを得る。該ヘテロ(heterogeneic)
トランスジェニックマウス同士を交配することにより、
メンデルの法則に従って、ホモ(homogeneic)トランス
ジェニックマウスが得られる。
【0053】本発明における「モノクローナル抗体の一
部」とは、前述の本発明のヒトモノクローナル抗体の一
部分の領域を意味し、具体的にはF(ab')2、Fab'、Fab、
Fv(variable fragment of antibody)、sFv、d
sFv(disulphide stabilised Fv)あるいはdAb
(single domain antibody)等が挙げられる(エキスパ
ート・オピニオン・オン・テラピューティック・パテン
ツ(Exp. Opin. Ther. Patents),第6巻,第5号,第44
1〜456頁,1996年)。
【0054】ここで、「F(ab')2」及び「Fab'」とは、
イムノグロブリン(モノクローナル抗体)を、蛋白分解
酵素であるペプシンあるいはパパイン等で処理すること
により製造され、ヒンジ領域中の2本のH鎖間に存在す
るジスルフィド結合の前後で消化されて生成される抗体
フラグメントを意味する。例えば、IgGをパパインで
処理すると、ヒンジ領域中の2本のH鎖間に存在するジ
スルフィド結合の上流で切断されてVL(L鎖可変領
域)とCL(L鎖定常領域)からなるL鎖、及びV H(H
鎖可変領域)とCHγ1(H鎖定常領域中のγ1領域)と
からなるH鎖フラグメントがC末端領域でジスルフィド
結合により結合した相同な2つの抗体フラグメントを製
造することができる。これら2つの相同な抗体フラグメ
ントを各々Fab'という。またIgGをペプシンで処理す
ると、ヒンジ領域中の2本のH鎖間に存在するジスルフ
ィド結合の下流で切断されて前記2つのFab'がヒンジ領
域でつながったものよりやや大きい抗体フラグメントを
製造することができる。この抗体フラグメントをF(ab')
2という。
【0055】本発明における「結合速度定数(ka)」
とは、抗原抗体反応速度論に基づき算出される該モノク
ローナル抗体の標的抗原への結合の強さ(程度)を示す
値を意味する。「解離速度定数(kd)」とは、抗原抗
体反応速度論に基づき算出される該モノクローナル抗体
の標的抗原からの解離の強さ(程度)を示す値を意味す
る。「解離定数(Kd)」とは、該「解離速度定数(k
d)」値を該「結合速度定数(ka)」値で除して求め
られる値である。これらの定数は、該モノクローナル抗
体の抗原に対する親和性及び抗原の中和活性を表す指標
として用いられる。
【0056】当該定数は、種々の方法に従って解析する
ことができるが、市販の測定キットであるBiacoreX
(アマシャムファルマシア社製)または類似のキットを
用い、当該キットに添付の取扱い説明書及び実験操作方
法に従って容易に解析することができる。当該キットを
用いて求められるka値、kd値及びKd値は各々、1/
M.Sec、1/Sec及びM(モル)なる単位を以て表される。
試験されたモノクローナル抗体は、ka値が大きいほど
強い抗原結合活性を有していることを示し、Kd値が小
さいほど強い中和活性を有していることを示す。
【0057】本発明のヒトモノクローナル抗体には、下
記(1)乃至(3)に示されるようなka値、kd値ま
たはKd値を有するヒトモノクローナル抗体が含まれ
る。 (1)ヒトAILIMとの結合速度定数(ka)が、1.0×10
4(1/M.Sec)以上の数値、好ましくは1.0×105(1/M.Sec)
以上の数値であるヒトAILIMまたは一部に結合するヒト
モノクローナル抗体。 (2)ヒトAILIMとの解離速度定数(kd)が、1.0×10
-4(1/Sec)以下、好ましくは1.0×10-5(1/Sec)以下の数
値であるヒトAILIMまたはその一部に結合するヒトモノ
クローナル抗体。 (3)ヒトAILIMとの解離定数(Kd)が、1.0×10-7(1
/Sec)以下、好ましくは1.0×10-8(M)以下、より好まし
くは1.0×10-9(M)以下の数値であるヒトAILIMまたはそ
の一部に反応性を有するヒトモノクローナル抗体。な
お、上述のka、kd及びKdの各々の値は、測定時の
諸条件に依存して多少の変動は誤差範囲として起こり得
ることが予測されるが、指数についてはほとんど変動し
ないのが一般的である。
【0058】本発明の「モノクローナル抗体を産生する
細胞」あるいは遺伝子組換えヒトモノクローナル抗体を
産生する本発明の「遺伝子組換え宿主」(ここで、該宿
主は、受精卵以外の細胞である。)とは、前述した本発
明のヒトモノクローナル抗体を産生する任意の細胞を意
味する。具体的には、例えば、下記(1)乃至(3)の
いずれかに記載される細胞を挙げることができるがこの
限りではない。 (1)前記で定義した免疫原(抗原)を前述のヒト抗体
産生トランスジェニック非ヒト哺乳動物に免疫すること
により得られ、該被免疫動物から採取され得るヒトモノ
クローナル抗体産生B細胞。 (2)そのようにして得られたヒトモノクローナル抗体
産生B細胞を哺乳動物由来のミエローマ細胞と細胞融合
して得られる前述の融合細胞(ハイブリドーマ)。 (3)該ヒトモノクローナル抗体産生B細胞またはヒト
モノクローナル抗体産生融合細胞(ハイブリドーマ)か
ら単離される該ヒトモノクローナル抗体をコードする遺
伝子(重鎖をコードする遺伝子若しくは軽鎖をコードす
る遺伝子のいずれか一方、または両方の遺伝子)で、該
B細胞及びハイブリドーマ以外の細胞(例えば、CHO(C
hinese hamster ovarian)細胞、BHK(Baby hamster ky
dney)細胞、ミエローマなどのリンパ球など)を形質転
換して得られる遺伝子組換えヒトモノクローナル抗体を
産生する遺伝子組換え細胞。
【0059】ここで、前記(3)に記載の遺伝子組換え
ヒトモノクローナル抗体を産生する遺伝子組換え細胞
は、即ち、前記(1)のB細胞または(2)のハイブリ
ドーマが産生するヒトモノクローナル抗体の遺伝子組換
え体を産生する遺伝子組換え細胞を意味する。また、本
発明の「遺伝子組換え宿主」における「宿主」には、上
記のような種々の哺乳動物由来の細胞だけでなく、任意
の非ヒト哺乳動物(ヤギ、ブタ、ヒツジ、ウシなど)の
受精卵も包含される。この受精卵に、本発明のヒトAILI
Mに対する任意のモノクローナル抗体(好ましくは、ヒ
トモノクローナル抗体)をコードする遺伝子(重鎖をコ
ードする遺伝子若しくは軽鎖をコードする遺伝子のいず
れか一方、または両方の遺伝子)を発現ベクター等を用
いて導入することにより本発明の遺伝子組換え受精卵が
得られる。この遺伝子組換え受精卵は、上述した所望の
蛋白質をミルクから大量調製するためにトランスジェニ
ック動物の製造に用いられる(日系サイエンス、1997年
4月号、第78頁乃至84頁)。
【0060】本発明を構成する「物質」、具体的には
「AILIMを介するシグナル伝達を制御する活性を有する
物質」、さらに具体的には「AILIM発現細胞の増殖を抑
制するか、またはAILIM発現細胞によるサイトカインの
産生を抑制する活性を有する物質」には、自然界に存在
する天然の物質あるいは人工的に調製される任意の物質
を意味する。また、本発明における「AILIMに結合する
物質」及び「AILIMリガンドに結合する物質」に係る
「物質」も、自然界に存在する天然の物質あるいは人工
的に調製される任意の物質を意味する。ここで、「AILI
Mを介するシグナル伝達」とは、AILIMを発現する細胞に
任意の表現型の変化(細胞増殖、細胞の活性化、細胞の
不活性化、細胞死、及び/またはAILIM発現細胞からの
任意のサイトカインの産生能の変化)をもたらすような
AILIMを通じたシグナル伝達を意味する。
【0061】該「物質」は、「蛋白性物質」と「非蛋白
性物質」に大別することができる。該「蛋白性物質」と
しては、後述するポリペプチド、抗体(ポリクローナル
抗体、モノクローナル抗体または該モノクローナル抗体
の一部。特に好ましくは前述のヒト抗体)が挙げられ
る。該物質が抗体である場合には、好ましくはモノクロ
ーナル抗体である。該物質がモノクローナル抗体である
場合には、非ヒト哺乳動物由来のモノクローナル抗体だ
けでなく、組換えキメラモノクローナル抗体、組換えヒ
ト型モノクローナル抗体及び上述のヒトモノクローナル
抗体が包含される。
【0062】ここで「組換えキメラモノクローナル抗
体」とは、遺伝子工学的に作製されるモノクローナル抗
体であって、具体的には、その可変領域が、非ヒト哺乳
動物(マウス、ラット、ハムスターなど)のイムノグロ
ブリン由来の可変領域であり、かつその定常領域がヒト
イムノグロブリン由来の定常領域であることを特徴とす
るマウス/ヒトキメラモノクローナル抗体等のキメラモ
ノクローナル抗体を意味する。
【0063】また、「ヒト型モノクローナル抗体(CDR-
grafted抗体)」とは、遺伝子工学的に作製されるモノ
クローナル抗体であって、具体的には、その超可変領域
の相補性決定領域の一部または全部が非ヒト哺乳動物
(マウス、ラット、ハムスターなど)のモノクローナル
抗体に由来する超可変領域の相補性決定領域であり、そ
の可変領域の枠組領域がヒトイムノグロブリン由来の可
変領域の枠組領域であり、かつその定常領域がヒトイム
ノグロブリン由来の定常領域であることを特徴とするヒ
ト型モノクローナル抗体を意味する。
【0064】ここで、超可変領域の相補性決定領域と
は、抗体の可変領域中の超可変領域に存在し、抗原と相
補的に直接結合する部位である3つの領域(Complement
arity-determining residue;CDR1、CDR2、CDR3)を指
し、また可変領域 の枠組領域とは、該3つ相補性決定
領域の前後に介在する比較的保存された4つの領域(Fr
amework region;FR1、FR2、FR3、FR4)を指す。換言す
れば、非ヒト哺乳動物由来のモノクローナル抗体の超可
変領域の相補性決定領域の一部または全部以外の全ての
領域が、ヒトイムノグロブリンの対応領域と置き代わっ
たモノクローナル抗体を意味する。
【0065】ヒトイムノグロブリン由来の定常領域は、
IgG(IgG1, IgG2, IgG3, IgG4)、IgM、IgA、
IgD及びIgE等のアイソタイプにより各々固有のア
ミノ酸配列を有するが、本発明においては、該ヒト型モ
ノクローナル抗体の定常領域はいずれのアイソタイプに
属するヒトイムノグログリンの定常領域であってもよ
い。好ましくは、ヒトIgGの定常領域である。また、
ヒトイムノグロブリン由来の可変領域の枠組領域につい
ても限定されるものではない。
【0066】本発明の「物質」が、ポリペプチドである
場合には、後述するポリペプチド、該ポリペプチドの断
片(オリゴペプチド)、融合ポリペプチド、及びそれら
いずれかの化学修飾体が包含される。オリゴペプチドと
しては、5乃至30個のアミノ酸、好ましくは5乃至2
0個のアミノ酸からなるペプチドを挙げることができ
る。該化学修飾は、生体に投与された場合の血中半減期
の増大あるいは経口投与時における消化管での分解に対
する耐性若しくは吸収性の増大の目的等の種々の目的に
応じて設計することができる。該ポリペプチドの具体例
としては、後述する下記が挙げられる。 (1)AILIMの細胞外領域の全部または一部を含むポリペプ
チド; (2)AILIMの細胞外領域の全部またはは一部と免疫グロブ
リンの重鎖の定常領域の全部または一部とからなる融合
ポリペプチド;または、 (3)AILIMに結合するポリペプチド。
【0067】該「非蛋白性物質」としては、DNA、R
NA及び化学的に合成された化合物が挙げられる。ここ
で、「DNA」とは、前述のAILIM(好ましくはヒトAIL
IM)をコードするDNA(cDNA及びゲノミックDNAを
含む)の塩基配列を基に設計されるアンチセンスDNA
医薬として有用な「該DNAの部分塩基配列を含むDN
Aあるいはそれらを化学修飾した化学修飾DNA」を意
味する。即ち、該アンチセンスDNAは、AILIMをコー
ドするDNAまたはRNAにハイブリダイズすることに
より、該AILIMをコードするDNAのmRNAへの転写
あるいは該mRNAの蛋白への翻訳を阻害することがで
きる。
【0068】ここで、「部分塩基配列」とは、任意の部
位における任意の数の塩基からなる部分塩基配列を意味
する。該部分塩基配列としては、連続した5乃至100
塩基の部分塩基配列が挙げられ、好ましくは、連続した
5乃至70塩基の部分塩基配列、さらに好ましくは連続
した5乃至50塩基の部分塩基配列、より好ましくは連
続した5乃至30塩基の部分塩基配列が挙げられる。
【0069】また、該DNAをアンチセンス医薬として
用いる場合には、該DNAが患者の体内に投与された場
合の血中半減期の増大(安定性)、細胞内膜の透過性の
増大、あるいは経口投与の場合の消化器官での分解耐性
の増大若しくは吸収の増大などの目的のために、該DN
Aの塩基配列の一部に化学修飾を施すことが可能であ
る。化学修飾としては、例えば、オリゴヌクレオチドの
構造中のリン酸結合、リボース、核酸塩基、糖部位、
3’及び/または5’末端等の化学修飾が挙げられる。リ
ン酸結合の修飾としては、1以上の該結合を、ホスホジ
エステル結合(D-オリゴ)、ホスホロチオエート結合、
ホスホロジチオエート結合(S-オリゴ)、メチルホスホ
ネート結合(MP-オリゴ)、ホスホロアミデート結合、
非リン酸結合及びメチルホスホノチオエート結合のいず
れかまたはそれらの組み合わせへの変更を挙げることが
できる。リボースの修飾としては、2'-フルオロリボー
スあるいは2'-O-メチルリボースへなどへの変更を挙げ
ることができる。核酸塩基の修飾としては、5-プロピニ
ルウラシルまたは2-アミノアデニンなどへの変更が挙げ
られる。
【0070】ここで、「RNA」とは、前述のAILIM
(好ましくはヒトAILIM)をコードするRNAの塩基配
列を基に設計されるアンチセンスRNA医薬として有用
な「該RNAの部分塩基配列を含むRNAあるいはそれ
らを化学修飾した化学修飾RNA」を意味する。該アン
チセンスRNAは、AILIMをコードするDNAにハイブ
リダイズすることにより、該AILIMをコードするDNA
またはRNAにハイブリダイズすることにより、該AILI
MをコードするDNAのmRNAへの転写あるいは該m
RNAの蛋白への翻訳を阻害することができる。
【0071】ここで、「部分塩基配列」とは、任意の部
位における任意の数の塩基からなる部分塩基配列を意味
する。該部分塩基配列としては、連続した5乃至100
塩基の部分塩基配列が挙げられ、好ましくは、連続した
5乃至70塩基の部分塩基配列、さらに好ましくは連続
した5乃至50塩基の部分塩基配列、より好ましくは連
続した5乃至30塩基の部分塩基配列が挙げられる。該
アンチセンスRNAは、該RNAが患者の体内に投与さ
れた場合の血中半減期の増大、細胞内膜の透過性の増
大、あるいは経口投与の場合の消化器官での分解耐性の
増大若しくは吸収の増大などの目的のために、該RNA
の塩基配列の一部に化学修飾を施すことが可能である。
化学修飾としては、例えば、前述のアンチセンスDNA
に適用されるような化学修飾を挙げることができる。
【0072】「化学的に合成された化合物」とは、上述
のDNA、RNA及び蛋白性物質を除く任意の化合物で
あって、分子量約100乃至約1000以下の化合物、好まし
くは分子量約100乃至約800の化合物であり、より好まし
くは分子量約100乃至約600の化合物を挙げることができ
る。
【0073】前記「物質」の定義に包含される「ポリペ
プチド」とは、AILIM(好ましくはヒトのAILIM)を構成
するポリペプチド鎖の一部(断片)を意味し、好ましく
はAILIMを構成するポリペプチドの細胞外領域の全部ま
たはその一部を意味する(該領域は所望応じそのN末端
及び/またはC末端に1乃至5のアミノ酸が付加されて
いてもよい。)。本発明で係るAILIMは、1または2の
ポリペプチド鎖により構成される細胞膜を貫通する細胞
膜貫通分子である。
【0074】ここで「細胞膜貫通蛋白」とは、多くの受
容体あるいは細胞膜表面分子に見られるように、膜の脂
質二重層を1回または数回貫通する疎水性ペプチド領域
により膜と連結し、全体として細胞外領域(extracellul
ar region)、膜貫通領域(transmembrane region)及び細
胞質領域(cytoplasmic region)の3つの主領域から構成
される構造をとる蛋白を指す。さらにそのような膜貫通
性蛋白は、モノマ−(monomer)として、または、同一の
アミノ酸配列を有するもう1本の鎖あるいは異なるアミ
ノ酸配列を有する鎖とともにそれぞれホモダイマ−(hom
odimer) 、ヘテロダイマ−(heterodimer)あるいはオリ
ゴマ−(origomer)を形成して存在することにより、各々
の受容体や細胞表面分子を構成する。
【0075】ここで「細胞外領域」とは、前述のような
細胞膜膜貫通蛋白の全体構造のうち、該膜蛋白が連結し
ている膜の外界側に存在する部分構造(部分領域)の全
部または一部を意味し、換言すれば、膜内に取り込まれ
ている領域(膜貫通領域)及び該膜内の領域に引き続い
て細胞質内に存在する領域(細胞内領域)以外の領域の
全部または一部を意味する。
【0076】前述の「蛋白性物質」に包含される「融合
ポリペプチド」とは、AILIM(好ましくはヒトのAILIM)
を構成するポリペプチドの細胞外領域の全部または一部
と「免疫グロブリン(Ig、好ましくはヒトのIg)の重
鎖の定常領域の全部または一部」とからなる融合ポリペ
プチドである。好ましくはAILIMの細胞外領域とヒトIgG
の重鎖の定常領域の一部との融合ポリペプチドであり、
特に好ましくはAILIMの細胞外領域とヒトIgGの重鎖のヒ
ンジ領域、CH2ドメイン及びCH3ドメインからなる領
域(Fc)との融合ポリペプチドである。なお、IgGと
しては、IgG1が好ましい。また、AILIMとしては、ヒ
ト、マウスまたはラット(好ましくはヒト)のAILIMが
好ましい。
【0077】ここで「免疫グロブリン(Ig)の重鎖の
定常領域の全部または一部」とは、好ましくはヒト由来
の免疫グロブリンの重鎖(Heavy Chain,H鎖)の定常
領域(Constant region)、Fc領域またはそれらの一
部を意味する。該免疫グロブリンは、どのようなクラス
及びサブクラスに属する免疫グロブリンであってもよ
く、具体的には、IgG(IgG1、IgG2、IgG3及びIgG4)、I
gM、IgA(IgA1及びIgA2)、IgD及びIgEを挙げることが
できる。好ましくは、IgG(IgG1、IgG2、IgG3若しくはI
gG4)、またはIgMである。本発明における特に好ましい
例としては、ヒト由来のIgG(IgG1、IgG2、IgG3若しく
はIgG4)に属する免疫グロブリンである。
【0078】免疫グロブリンは、2つの相同な軽鎖(Li
ght Chain,L鎖)と2つの相同な重鎖(Heavy Chain,
H鎖)の4つの鎖が、ジスルフィド結合(S−S結合)
で結合したY字形の構造単位を有する。軽鎖は、軽鎖可
変領域(VL)及び軽鎖定常領域(CL)から構成され
る。重鎖は、重鎖可変領域(VH)と重鎖定常領域
(CH)から構成される。
【0079】重鎖定常領域は、クラス(IgG、Ig
M、IgA、IgD及びIgE)並びにサブクラス(I
gG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgA1及び
IgA2)毎に各々固有のアミノ酸配列を有するいくつ
かのドメインから構成される。
【0080】IgG(IgG1、IgG2、IgG3及
びIgG4)の重鎖は、N末端から順に、VH、CH1ド
メイン、ヒンジ領域、CH2ドメイン及びCH3ドメイン
から構成される。
【0081】同様にIgG1の重鎖は、N末端から順
に、VH、Cγ1ドメイン、ヒンジ領域、Cγ2ド
メイン及びCγ3ドメインから構成される。IgG2
の重鎖は、N末端から順に、VH、Cγ1ドメイン、
ヒンジ領域、Cγ2ドメイン及びCγ3ドメインか
ら構成される。IgG3の重鎖は、N末端から順に、V
H、Cγ1ドメイン、ヒンジ領域、Cγ2ドメイン
及びCγ3ドメインから構成され る。IgG4の重
鎖は、N末端から順に、VH、Cγ1ドメイン、ヒン
ジ領域、Cγ2ドメイン及びCγ3ドメインから構
成される。
【0082】IgAの重鎖は、N末端から順に、VH
Cα1ドメイン、ヒンジ領域、Cα2ドメイン及びCα
3ドメインから構成される。
【0083】同様にIgA1の重鎖は、N末端から順
に、VH、Cα11ドメイン、ヒンジ領域、Cα2ド
メイン及びCα3ドメインから構成される。IgA2
の重鎖は、N末端から順に、VH、Cα1ドメイン、
ヒンジ領域、Cα2ドメイン及びCα3ドメインか
ら構成される。
【0084】IgDの重鎖は、N末端から順に、VH
Cδ1ドメイン、ヒンジ領域、Cδ2ドメイン及びCδ
3ドメインから構成される。
【0085】IgMの重鎖は、N末端から順に、VH
Cμ1ドメイン、Cμ2ドメイン、Cμ3ドメイン及び
Cμ4ドメインから構成され、IgG、IgA及びIg
Dに見られるようなヒンジ領域を有しない。
【0086】IgEの重鎖は、N末端から順に、VH
Cε1ドメイン、Cε2ドメイン、Cε3ドメイン及び
Cε4ドメインから構成され、IgG、IgA及びIg
Dに見られるようなヒンジ領域を有しない。
【0087】さらに、IgGを例に挙げるならば、Ig
Gをパパインで処理すると、2つの重鎖を連結させてい
るヒンジ領域中に存在するジスルフィド結合のややN末
端側で切断されて、VH及びCH1からなる重鎖断片と1
つの軽鎖がジスルフィド結合で連結した2つの相同なF
ab、並びにヒンジ領域、CH2ドメイン及びCH3ドメ
インからなる2つの相同な重鎖断片がジスルフィド結合
で連結した1つのFcを生ずる(以上、「免疫学イラス
トレイテッド」、原書第2版、第65〜75頁、1992
年、南江堂発行、及び「最新医科学の焦点「免疫系の認
識機構」」、第4〜7頁、1991年、南江堂発行など参
照)。
【0088】即ち、上述の「免疫グロブリンの重鎖の定
常領域の一部」とは、上述のような構造的特徴を有する
免疫グロブリンの重鎖の定常領域一部を意味し、好まし
くは、C1ドメインを欠く定常領域またはFc領域であ
る。具体的には、IgG、IgAまたはIgDの場合に
は、各々のヒンジ領域、C2ドメイン及びC3ドメイン
からなる領域が挙げられ、IgMまたはIgEの場合に
は、各々のC2ドメイン、C3ドメイン及びC4ドメイ
ンからなる領域が挙げられる。とりわけ好ましい例とし
ては、ヒト由来のIgG1のFc領域を挙げることがで
きる。
【0089】上述の融合ポリペプチドは、前述のような
IgG等の免疫グロリンの定常領域の一部(例えば、F
c)を融合パートナーとして有することから、該免疫グ
ロブリン断片に特異的に結合するというプロテインAの
性質を用いたアフィニティーカラムクロマトグラフィー
を用いることにより該融合ポリペプチドを極めて容易に
精製することが可能であるという点で利点を有する。さ
らに、種々の免疫グロブリンのFcに対する種々の抗体
が提供されていることから、該Fcに対する抗体を用い
て、該融合ポリペプチドのイムノアッセイを簡便に行う
ことができる。
【0090】前記「物質」の定義に包含される「ポリペ
プチド」には、また「AILIMに結合するポリペプチド」
が包含される。「AILIMに結合するポリペプチド」とし
ては、前記で定義した「AILIMリガンド」であるB7h、B7
RP-1、GL50あるいはLICOSと称される分子(Nature, Vo
l.402, No.6763, p.827-832, 1999; Nature Medicine,
Vol.5, No.12, p.1365-1369, 1999;J. Immunology, Vo
l.164, p.1653-1657, 2000; Curr. Biol., Vol.10, No.
6,p.333-336, 2000)を構成するポリペプチドの全部ま
たは一部を含むポリペプチドが挙げられる。好ましく
は、上記リガンド(B7h、B7RP-1、GL50、LICOS)の細胞
外領域の全部または一部を含むポリペプチド、または該
ポリペプチドと免疫グロブリン(好ましくはヒト免疫グ
ロブリン)の重鎖の定常領域の全部または一部とからな
る融合ポリペプチドである。ここで、「細胞外領域」及
び「免疫グロブリンの重鎖の定常領域」なる用語につい
ては、上述と同様の意味を有する。
【0091】上述したポリペプチド、該ポリペプチドの
一部(断片)及び融合ポリペプチドは、後述するような
遺伝子組換え技術のほか、化学的合成法、細胞培養方法
等のような当該技術的分野において知られる公知の方法
あるいはその修飾方法を適宜用いることにより製造する
ことができる。本発明における「抗体」とは、前記で定
義した哺乳動物のAILIM(特に好ましくはヒトAILIM)に
対するポリクローナル抗体(抗血清)あるいはモノクロ
ーナル抗体を意味し、好ましくはモノクローナル抗体で
ある。具体的には、AILIMに結合しAILIM発現細胞の増殖
を抑制するか、またはAILIMに結合しAILIM発現細胞によ
るインターフェロンγ若しくはインターロイキン4の産
生を抑制する活性を有する抗体である。
【0092】本発明における「遅延型アレルギー」と
は、細胞性免疫(特にはTh1タイプT細胞により仲介さ
れる)、即ち、抗原により感作されたT細胞(抗原を記
憶したメモリーT細胞)により仲介されるアレルギーで
あり、抗原に感作された生体は同抗原と再接触した際に
起こる当該メモリーT細胞による炎症を伴うアレルギー
反応の発現に概ね24乃至48時間を要するような任意のア
レルギーを意味する。この遅延型アレルギーとしては、
結核菌由来ツベルクリンアレルギーのような感染病原体
抗原に対するアレルギー、微量の蛋白質などに対して一
過性に出現するジョーンズ・モート型遅延型アレルギ
ー、塩化ピクリルなどの薬物や漆などの植物毒に対する
接触性アレルギー、あるいは同種移植片の移植で見られ
る移植拒絶に関与するアレルギーなどが挙げられる。
【0093】本発明における「医薬組成物」は、有効成
分としての本発明のAILIM(特に好ましくはヒトAILIM)
またはその一部に結合する抗体(好ましくはヒト抗体)
またはモノクローナル抗体(好ましくはヒトモノクロー
ナル抗体)若しくはその一部と「薬学的に許容され得る
担体」とからなる医薬品として有用な組成物を意味す
る。ここで「薬学的に許容され得る担体」とは、賦形
剤、希釈剤、増量剤、崩壊剤、安定剤、保存剤、緩衝
剤、乳化剤、芳香剤、着色剤、甘味剤、粘稠剤、矯味
剤、溶解補助剤あるいはその他の添加剤等が挙げられ
る。そのような担体の一つ以上を用いることにより、錠
剤、丸剤、散剤、顆粒剤、注射剤、液剤、カプセル剤、
トロー剤、エリキシル剤、懸濁剤、乳剤あるいはシロッ
プ剤等の形態の医薬組成物を調製することができる。こ
れらの医薬組成物は、経口あるいは非経口的に投与する
ことができる。非経口投与のためのその他の形態として
は、一つまたはそれ以上の活性物質を含み、常法により
処方される外用液剤、腸溶内投与のための坐剤およびペ
ッサリーなどが含まれる。
【0094】投与量は、患者の年齢、性別、体重及び症
状、治療効果、投与方法、処理時間、あるいは該医薬組
成物に含有される活性成分(前記タンパクや抗体など)
の種類などにより異なるが、通常成人一人当たり、一回
につき10μgから1000mg(あるいは10μgから500mg)の
範囲で投与することができる。しかしながら、投与量は
種々の条件により変動するため、上記投与量より少ない
量で十分な場合もあり、また上記の範囲を越える投与量
が必要な場合もある。とりわけ注射剤の場合には、例え
ば生理食塩水あるいは市販の注射用蒸留水等の非毒性の
薬学的に許容され得る担体中に0.1μg抗体/ml担体〜10
mg抗体/ml担体の濃度となるように溶解または懸濁する
ことにより製造することができる。
【0095】このようにして製造された注射剤は、処置
を必要とするヒト患者に対し、1回の投与において1k
g体重あたり、1μg〜100mgの割合で、好ましくは50μ
g〜50mgの割合で、1日あたり1回〜数回投与すること
ができる。投与の形態としては、静脈内注射、皮下注
射、皮内注射、筋肉内注射あるいは腹腔内注射のような
医療上適当な投与形態が例示できる。好ましくは静脈内
注射である。また、注射剤は、場合により、非水性の希
釈剤(例えばプロピレングリコール、ポリエチレングリ
コール、オリーブ油のような植物油、エタノールのよう
なアルコール類など)、懸濁剤あるいは乳濁剤として調
製することもできる。そのような注射剤の無菌化は、バ
クテリア保留フィルターを通す濾過滅菌、殺菌剤の配合
または照射により行うことができる。注射剤は、用時調
製の形態として製造することができる。即ち、凍結乾燥
法などによって無菌の固体組成物とし、使用前に無菌の
注射用蒸留水または他の溶媒に溶解して使用することが
できる。
【0096】本発明のヒト抗体を含んでなる医薬組成物
は、HAMA(human anti-mouse antibody)に起因する宿
主の免疫拒絶反応を惹起することなく、AILIMを発現す
る細胞へのAILIMを介するコスティミュレイトリーシグ
ナル(副刺激シグナル)の伝達が関与する種々の生体反
応(例えば、AILIMを発現する細胞の細胞増殖、AILIMを
発現する細胞によるサイトカインの産生、及びAILIMを
発現する細胞の免疫細胞溶解(immune cytolysis)若し
くは細胞死(apoptosis)など)を制御するための医薬
品として、及び/または該AILIMを介するシグナル伝達
が関与する種々の疾患の発症及び/または進行を抑制、
阻止し、該疾患を治療または予防するための医薬品とし
て有用である。
【0097】本発明における「免疫細胞溶解(immune c
ytolysis)」とは下記のような生物学的現象を意味す
る。細胞の溶解現象(cytolysis)は、キラー細胞との
結合によって生じる場合の他に、抗体(特に細胞溶解性
抗体)を介しても起こる。この細胞溶解抗体とは、細胞
障害抗体の中でも特に免疫細胞、組織細胞あるは精子な
どの細胞の溶解反応に働く抗体であり、該抗体が細胞表
面抗原と結合した場合に補体成分(complement)の存在
下にその細胞に障害を与えるかまたは細胞溶解を誘導す
る抗体である。この免疫細胞溶解は、抗体が細胞の表面
抗原と特異的に結合に加えて、補体成分の作用が加わる
ことにより誘導される。表面抗原に結合した抗体により
補体第1成分(C1)が活性化され、引き続いて起こる補
体第2乃至第9成分(C2乃至C9)までの一連の補体反応の
結果細胞障害部位が形成され、細胞の内容物が放出され
細胞溶解に到る。
【0098】本発明における「抗体依存性細胞性障害
(antibody-dependent cellular cytotoxicity)」と
は、ADCCとも略称される生物現象であり、リンパ球、マ
クロファージあるいは多形核白血球のような効果細胞
(effector cells)により引き起こされる標的細胞(ta
rget cell)の細胞障害作用において、該効果細胞と該
標的細胞に加えて、その細胞障害が誘導されるために抗
体を必要とする細胞障害作用である。
【0099】本発明における「混合リンパ球反応(mixe
d lymphocyte reaction)」とは、MLRと略称される生物
現象である。また、混合白血球反応(mixed leukocyte
reaction)とも呼ばれる。同種動物(allogenic)から
の異なる2つの個体の各々に由来する白血球またはリン
パ球を混合して数日間培養を行うことにより、それらの
細胞が芽球化し細胞内でのDNA合成(即ち細胞増殖)が
促進される。この反応をMLR(allogenic MLR)と称す
る。該DNAの合成(細胞増殖)の程度は、一方のリンパ
球を放射線照射やマイトマイシンにより処理することに
より停止させ、他方のリンパ球でのDNA合成の程度を測
定することにより解析することができる。該DNAの合成
の程度は、トリチウムなどの放射性物質で標識したチミ
ジンの細胞核内への取込み量を測定することにより解析
できる。
【0100】本発明において用いられるAILIM(特に好
ましくはヒトAILIM)をコードするDNAは、常法に従っ
て、該AILIMをコードするmRNAからcDNAをクローン化す
る方法、ゲノムDNAを単離してスプライシング処理する
方法、該cDNA配列若しくはmRNA配列を鋳型としてPCRに
より調製する方法、または化学合成する方法等により取
得することができる。また、本発明におけるAILIMリガ
ンドをコードするDNAも上記と同様にして取得すること
ができる。本発明のAILIM(特に好ましくはヒトAILIM)
をコードするDNAは、そのようにして調製した該AILIMを
コードする各々のDNAを含むDNAを適切な制限酵素による
切断(消化)し、得られたDNA断片を、必要に応じてリ
ンカーDNAあるいはタグ(Tag)と共に、適切なDNAポリ
メラーゼ等を用いて連結することにより調製することが
できる。AILIMリガンドをコードするDNAについても同様
である。
【0101】該AILIM(特に好ましくはヒトAILIM。以
下、目的蛋白という)をコードするcDNAをmRNAからク
ローン化する方法としては、以下の方法が例示される。
AILIMリガンドをコードするDNAについても同様である。
まず、目的蛋白を発現・産生する組織あるいは細胞から
目的蛋白をコードするmRNAを調製する。mRNAの調製は、
例えばグアニジンチオシアネート法(Biochemistry, Vo
l.18, p.5294, 1979)、熱フェノール法もしくはAGPC法
等の公知の方法を用いて調製した全RNAをオリゴ(dT)
セルロースやポリU−セファロース等によるアフィニテ
ィクロマトグラフィーにかけることによって行うことが
できる。
【0102】次いで得られたmRNAを鋳型として、例えば
逆転写酵素を用いる等の公知の方法、例えばオカヤマら
の方法(Mol. Cell. Biol., Vol.2, p.161, 1982及び同
誌 Vol.3, p.280, 1983)やホフマン(Hoffman)らの方
法(Gene, Vol.25, p.263, 1983)等によりcDNA鎖を合
成し、cDNAの二本鎖cDNAへの変換を行う。このcDNA
をプラスミドベクター、ファージベクターまたはコスミ
ドベクターに組み込み、大腸菌を形質転換して、あるい
はインビトロパッケージング後、大腸菌に形質移入(ト
ランスフェクト)することによりcDNAライブラリーを
作製する。
【0103】ここで用いられるプラスミドベクターとし
ては、宿主内で複製保持されるものであれば特に制限さ
れず、また用いられるファージベクターとしても宿主内
で増殖できるものであれば良い。常法的に用いられるク
ローニング用ベクターとしてpUC19、λgt10、λgt11等
が例示される。ただし、後述の免疫学的スクリーニング
に供する場合は、宿主内で目的蛋白をコードする遺伝子
を発現させうるプロモーターを有したベクターであるこ
とが好ましい。
【0104】プラスミドにcDNAを組み込む方法として
は、例えばマニアティス(Maniatis)らの方法(Molecu
lar Cloning, A Laboratory Manual, second edition,
ColdSpring Harbor Laboratory, p.1.53, 1989)に記載
の方法などが挙げられる。また、ファージベクターにc
DNAを組み込む方法としては、ヒュン(Hyunh)らの方法
(DNA Cloning, a practical approach, Vol.1, p.49,
1985)などが挙げられる。簡便には、市販のクローニン
グキット(例えば、宝酒造社製等)を用いることもでき
る。このようにして得られる組換えプラスミドやファー
ジベクターは、原核細胞(例えば、E.coli:HB101, DH5
α, Y1090, DH10BまたはMC1061/P3等)等の適当な宿主
に導入する。
【0105】プラスミドを宿主に導入する方法として
は、(Molecular Cloning, A Laboratory Manual, seco
nd edition, Cold Spring Harbor Laboratory, p.1.74,
1989)に記載の塩化カルシウム法または塩化カルシウ
ム/塩化ルビジウム法、エレクトロポレーション法等が
挙げられる。また、ファージベクターを宿主に導入する
方法としてはファージDNAをインビトロパッケージング
した後、増殖させた宿主に導入する方法等が例示され
る。インビトロパッケージングは、市販のインビトロパ
ッケージングキット(例えば、ストラタジーン社製、ア
マシャム社製等)を用いることによって簡便に行うこと
ができる。上記の方法によって作製されたcDNAライブ
ラリーから、目的蛋白をコードするcDNAを単離する方
法は、一般的なcDNAスクリーニング法を組み合わせる
ことによって行うことができる。
【0106】例えば、別個に目的蛋白のアミノ酸配列に
対応すると考えられるオリゴヌクレオチドを化学合成し
たのち、これを32Pでラベルしてプローブとなし、公知
のコロニーハイブリダイゼーション法(クランシュタイ
ン(Crunstein)ら、Proc. Natl. Acid. Sci. USA, Vo
l.72, p.3961, 1975)またはプラークハイブリダイゼー
ション法(Molecular Cloning, A Laboratory Manual,
second edition , Cold Spring Harbor Laboratory、p.
2.108, 1989)により、目的のcDNAを含有するクローン
をスクリーニングする方法、PCRプライマーを作製し目
的蛋白の特定領域をPCR法により増幅し、該領域をコー
ドするDNA断片を有するクローンを選択する方法等が挙
げられる。
【0107】また、cDNAを発現しうるベクター(例え
ば、λgt11等のファージベクター)を用いて作製したc
DNAライブラリーを用いる場合には、目的蛋白に反応性
を有する抗体を用いる抗原抗体反応を利用して、目的の
クローンを選択することができる。大量にクローンを処
理する場合には、PCR法を利用したスクリーニング法を
用いることが好ましい。この様にして得られたDNAの塩
基配列はマキサム・ギルバート法(マキサム(Maxam)
ら、Proc. Natl. Acad. Sci. USA., Vol74, p.560, 197
7)あるいはファージM13を用いたジデオキシヌクレオチ
ド合成鎖停止の方法(サンガー(Sanger)ら、Proc. Na
tl. Acad. Sci. USA., Vol.74, p.5463-5467, 1977)に
よって決定することができる。目的蛋白をコードする遺
伝子は、その全部または一部を上記のようにして得られ
るクローンから制限酵素等により切り出すことにより取
得できる。
【0108】また、前述のような目的蛋白を発現する細
胞に由来するゲノムDNAから目的蛋白をコードするDNAを
単離することによる調製方法としては、例えば以下の方
法が例示される。該細胞を好ましくはSDSまたはプロテ
ナーゼK等を用いて溶解し、フェノールによる抽出を反
復してDNAの脱蛋白質を行う。RNAを好ましくはリボヌク
レアーゼにより消化する。得られるDNAを適当な制限酵
素により部分消化し、得られるDNA断片を適当なファー
ジまたはコスミドで増幅しライブラリーを作成する。そ
して目的の配列を有するクローンを、例えば放射性標識
されたDNAプローブを用いる方法等により検出し、該ク
ローンから目的蛋白をコードする遺伝子の全部または一
部を制限酵素等により切り出し取得する。
【0109】目的蛋白をコードするDNAのPCRによる調製
は、該目的蛋白の既知のmRNAまたはcDNA等を鋳型とし
て常法により調製することができる(「遺伝子増幅PC
R法・基礎と新しい展開」、共立出版株式会社発行、19
92年など)。また、化学的合成による目的蛋白をコード
するDNAの製造は、目的蛋白の塩基配列をもとにして、
常法に従って行うことができる。
【0110】本発明のAILIM(特に好ましくはヒトAILI
M)またはその一部(好ましくは細胞外領域)は、上述
に例示した方法を用いて調製したAILIMをコードするDNA
(cDNAあるいはイントロンを含むゲノミックDNA)を、
各々適切な制限酵素で切断することにより、該AILIMコ
ードするDNA断片を得、それらの断片を、必要に応じて
リンカーDNAあるいはタグ(Tag)と共に、適切なDNAポ
リメラーゼ等を用いて連結させて得たDNAを用いて、慣
用される遺伝子組換え技術を用いて、常法により組換え
蛋白として調製することができる。AILIMリガンド(特
に好ましくはヒトAILIMリガンド)またはその一部(好
ましくは細胞外領域)についても同様である。具体的に
は下記の例示されるとおりである。即ち、上述のように
して調製したDNAを、下記に詳述するようなベクターに
挿入して発現ベクターを作成し、該発現ベクターで後述
するような宿主細胞を形質転換して形質転換体を得る。
該形質転換体を培養することにより、培養上清中に該目
的蛋白を産生させる。培養上清中の該目的蛋白は、カラ
ムクロマトグラフィー等を用いて容易に精製することが
できる。
【0111】組換えAILIM(またはその細胞外領域)を
製造するために用いられる発現ベクター、原核細胞及び
/または真核細胞の各種の宿主内で複製保持または自己
増殖できるものであれば特に制限されず、プラスミドベ
クターおよびファージベクターが包含される(Cloning
Vectors: A Laboratory Manual, エルスビュ−社、ニュ
ーヨーク、1985年)。当該発現ベクターは、簡便には当
業界において入手可能な組換え用ベクター(プラスミド
DNAおよびバクテリアファージDNA)にAILIM(またはそ
の細胞外領域)をコードするDNAを常法により連結する
ことによって調製することができる。用いられる組換え
用ベクターとして具体的には、大腸菌由来のプラスミド
として例えばpBR322、pBR325、pUC12、pUC13、pUC19な
ど、酵母由来プラスミドとして例えばpSH19、pSH15な
ど、枯草菌由来プラスミドとして例えばpUB110、pTP5、
pC194などが例示される。また、ファージとしては、λ
ファージなどのバクテリオファージが、さらにレトロウ
イルス、ワクシニヤウイルス、核多角体ウイルスなどの
動物や昆虫のウイルス(pVL1393、インビトロゲン社
製)が例示される。
【0112】本発明のAILIM(特に好ましくはヒトAILI
M)またはその可溶性細胞外領域をコードするDNAを発現
させAILIMを宿主細胞表面に発現させ、またはAILIM(特
に好ましくはヒトAILIM)の可溶性細胞外領域を生産さ
せる目的においては、プラスミドベクターが有用であ
る。プラスミドベクターとしては、原核細胞および/ま
たは真核細胞の各種の宿主細胞中で該AILIM(特に好ま
しくはヒトAILIM)またはその可溶性細胞外領域をコー
ドする遺伝子を発現し、これらのポリペプチドを生産す
る機能を有するものであれば特に制限されない。例え
ば、pMAL C2、pcDNA3.1(-)、pEF-BOS(Nucleic Acid Re
search, Vol.18, p.5322, 1990など)あるいはpME18S
(実験医学別冊「遺伝子工学ハンドブック」、1992年
等)等を挙げることができる。
【0113】宿主細胞として細菌、特に大腸菌を用いる
場合、一般に発現ベクターは少なくともプロモーター−
オペレーター領域、開始コドン、本発明のタンパクをコ
ードするDNA、終止コドン、ターミネーター領域および
複製可能単位から構成される。宿主として酵母、動物細
胞または昆虫細胞を用いる場合、発現ベクターは少なく
ともプロモーター、開始コドン、本発明のAILIM(特に
好ましくはヒトAILIM)またはその細胞外領域コードす
るDNA、終止コドンを含んでいることが好ましい。また
シグナルペプチドをコードするDNA、エンハンサー配
列、本発明のAILIMをコードする遺伝子の5’側および
3’側の非翻訳領域、スプライシング接合部、ポリアデ
ニレーション部位、選択マーカー領域または複製可能単
位などを含んでいてもよい。また、目的に応じて通常用
いられる遺伝子増幅遺伝子(マーカー)を含んでいても
よい。
【0114】細菌中で本発明のAILIM(特に好ましくは
ヒトAILIM)またはその細胞外領域を発現させるための
プロモーター−オペレータ−領域は、プロモーター、オ
ペレーターおよびShine-Dalgarno(SD)配列(例えば、AA
GGなど)を含むものである。例えば宿主がエシェリキア
属菌の場合、好適にはTrpプロモーター、lacプロモータ
ー、recAプロモーター、λPLプロモーター、lppプロモ
ーター、tacプロモーターなどを含むものが例示され
る。酵母中で本発明のAILIM(特に好ましくはヒトAILI
M)またはその細胞外領域を発現させるためのプロモー
ターとしては、PH05プロモーター、PGKプロモーター、G
APプロモーター、ADHプロモーターが挙げられ、宿主が
バチルス属菌の場合は、SL01プロモーター、SP02プロモ
ーター、penPプロモーターなどが挙げられる。また、宿
主が哺乳動物細胞等の真核細胞である場合、例えばSV40
由来のプロモーター、レトロウイルスのプロモーター、
ヒートショックプロモーターなどが挙げられる。しか
し、特にこれらに限定されるものではない。また、発現
にはエンハンサーの利用も効果的な方法である。
【0115】好適な開始コドンとしては、メチオニンコ
ドン(ATG)が例示される。終止コドンとしては、常用
の終止コドン(例えば、TAG,TAA,TGA)が例示される。
ターミネーター領域としては、通常用いられる天然また
は合成のターミネーターを用いることができる。複製可
能単位とは、宿主細胞中でその全DNA配列を複製するこ
とができる能力をもつDNAを言い、天然のプラスミド、
人工的に修飾されたプラスミド(天然のプラスミドから
調製されたDNAフラグメント)および合成プラスミド等
が含まれる。好適なプラスミドとしては、E.coliではプ
ラスミドpBR322、もしくはその人工的修飾物(pBR322を
適当な制限酵素で処理して得られるDNAフラグメント)
が、酵母では酵母2μプラスミド、もしくは酵母染色体
DNAが、また哺乳動物細胞ではプラスミドpRSVneo ATCC
37198、プラスミドpSV2dhfr ATCC 37145、プラスミドpd
BPV-MMTneo ATCC 37224、プラスミドpSV2neo ATCC 3714
9、プラスミドpSV2bsr等があげられる。エンハンサー配
列、ポリアデニレーション部位およびスプライシング接
合部位については、例えばそれぞれSV40に由来するもの
等、当業者において通常使用されるものを用いることが
できる。
【0116】選択マーカーとしては、通常使用されるも
のを常法により用いることができる。例えばテトラサイ
クリン、アンピシリン、またはカナマイシン等の抗生物
質耐性遺伝子等が例示される。遺伝子増幅遺伝子として
は、ジヒドロ葉酸レダクターゼ(DHFR)遺伝子、チミジ
ンキナーゼ遺伝子、ネオマイシン耐性遺伝子、グルタミ
ン酸合成酵素遺伝子、アデノシンデアミナーゼ遺伝子、
オルニチンデカルボキシラーゼ遺伝子、ヒグロマイシン
−B−ホスホトランスフェラーゼ遺伝子、アスパルラー
トトランスカルバミラーゼ遺伝子等を例示することがで
きる。
【0117】本発明の発現ベクターは、少なくとも、上
述のプロモーター、開始コドン、本発明のタンパクをコ
ードするDNA、終止コドンおよびターミネーター領域を
連続的かつ環状に適当な複製可能単位に連結することに
よって調製することができる。またこの際、所望により
制限酵素での消化やT4DNAリガーゼを用いるライゲー
ション等の常法により適当なDNAフラグメント(例え
ば、リンカー、他の制限酵素部位など)を用いることが
できる。本発明の形質転換細胞は、上述の発現ベクター
を宿主細胞に導入することにより調製することができ
る。
【0118】本発明で用いられる宿主細胞としては、前
記の発現ベクターに適合し、形質転換されうるものであ
れば特に限定されず、本発明の技術分野において通常使
用される天然細胞あるいは人工的に樹立された組換え細
胞など種々の細胞(例えば、細菌(エシェリキア属菌、
バチルス属菌)、酵母(サッカロマイセス属、ピキア属
など)、動物細胞または昆虫細胞など)が例示される。
好ましくは大腸菌あるいは動物細胞であり、具体的には
大腸菌(DH5α、DH10B、TB1、HB101、XL-2Blue等)、マ
ウス由来細胞(COP、L、C127、Sp2/0、NS-1またはN
IH3T3等)、ラット由来細胞、ハムスター由来細胞(BHK
およびCHO等)、サル由来細胞(COS1、COS3、COS7、CV1
及びVelo等)およびヒト由来細胞(Hela、2倍体線維芽
細胞に由来する細胞、ミエローマ細胞およびNamalwa
等)などが例示される。発現ベクターの宿主細胞への導
入(形質転換(形質移入))は従来公知の方法を用いて
行うことができる。
【0119】例えば、細菌(E.coli、Bacillus subtili
s等)の場合は、例えばCohenらの方法(Proc. Natl. Ac
ad. Sci. USA., Vol.69, p.2110, 1972)、プロトプラ
スト法(Mol. Gen. Genet., Vol.168, p.111, 1979)や
コンピテント法(J. Mol. Biol., Vol.56, p.209, 197
1)によって、Saccharomyces cerevisiaeの場合は、例
えばハイネン(Hinnen)らの方法(Proc. Natl. Acad.
Sci. USA., Vol.75, p.1927, 1978)やリチウム法(J.
Bacteriol., Vol.153, p.163, 1983)によって、動物細
胞の場合は、例えばグラハム(Graham)の方法(Virolo
gy, Vol.52, p.456, 1973)、昆虫細胞の場合は、例え
ばサマーズ(Summers)らの方法(Mol. Cell. Biol., V
ol.3, p.2156-2165, 1983)によってそれぞれ形質転換
することができる。
【0120】本発明のAILIM(特に好ましくはヒトAILI
M)の細胞外領域(可溶性AILIM)は、上記の如く調製さ
れる発現ベクターを含む形質転換細胞(以下、形質移入
体を包含する意味で使用する。)を栄養培地で培養する
ことによって製造することができる。AILIMリガンドに
ついても同様である。栄養培地は、宿主細胞(形質転換
体)の生育に必要な炭素源、無機窒素源もしくは有機窒
素源を含でいることが好ましい。炭素源としては、例え
ばグルコース、デキストラン、可溶性デンプン、ショ糖
などが、無機窒素源もしくは有機窒素源としては、例え
ばアンモニウム塩類、硝酸塩類、アミノ酸、コーンスチ
ープ・リカー、ペプトン、カゼイン、肉エキス、大豆
粕、バレイショ抽出液などが例示される。また所望によ
り他の栄養素(例えば、無機塩(例えば塩化カルシウ
ム、リン酸二水素ナトリウム、塩化マグネシウム)、ビ
タミン類、抗生物質(例えばテトラサイクリン、ネオマ
イシン、アンピシリン、カナマイシン等)など)を含ん
でいてもよい。培養は当業界において知られている方法
により行われる。培養条件、例えば温度、培地のpHお
よび培養時間は、本発明のタンパクが大量に生産される
ように適宜選択される。
【0121】なお、下記に宿主細胞に応じて用いられる
具体的な培地および培養条件を例示するが、何らこれら
に限定されるものではない。宿主が細菌、放線菌、酵
母、糸状菌である場合、例えば上記栄養源を含有する液
体培地が適当である。好ましくは、pHが5〜8である培
地である。宿主がE.coliの場合、好ましい培地としてL
B培地、M9培地(ミラー(Miller)ら、Exp. Mol. Ge
net、Cold Spring Harbor Laboratory, p.431, 197
2)、YT培地等が例示される。かかる場合、培養は、
必要により通気、撹拌しながら、通常14〜43℃、約3〜
24時間行うことができる。
【0122】宿主がBacillus属菌の場合、必要により通
気、撹拌をしながら、通常30〜40℃、約16〜96時間行う
ことができる。宿主が酵母である場合、培地として、例
えばBurkholder最小培(ボスチアン(Bostian)、Proc.
Natl. Acad. Sci. USA, Vol.77, p.4505, 1980)が挙
げられ、pHは5〜8であることが望ましい。培養は通
常約20〜35℃で約14〜144時間行なわれ、必要により通
気や撹拌を行うこともできる。宿主が動物細胞の場合、
培地として例えば約5〜20%の胎児牛血清を含むMEM
培地(Science, Vol.122, p.501, 1952)、DMEM培地(V
irology, Vol.8, p.396, 1959)、RPMI1640培地(J. A
m. Med. Assoc., Vol.199, p.519, 1967)、199培地
(Proc. Soc. Exp. Biol. Med., Vol.73, p.1, 195
0)、HamF12培地等を用いることができる。培地のpH
は約6〜8であるのが好ましく、培養は通常約30〜40℃
で約15〜72時間行なわれ、必要により通気や撹拌を行う
こともできる。
【0123】宿主が昆虫細胞の場合、例えば胎児牛血清
を含むGrace's培地(Proc. Natl. Acad. Sci. USA, Vo
l.82, p.8404, 1985)等が挙げられ、そのpHは約5〜
8であるのが好ましい。培養は通常約20〜40℃で15〜10
0時間行なわれ、必要により通気や撹拌を行うこともで
きる。本発明のAILIM(特に好ましくはヒトAILIM)の細
胞該領域(可溶性AILIM)は、上述のような形質転換細
胞(特に動物細胞または大腸菌)を培養することによ
り、培養上清中に分泌させることにより製造することが
できる。即ち、得られた培養物を濾過または遠心分離等
の方法で培養濾液(上清)を得、該培養濾液から天然ま
たは合成蛋白質を精製並びに単離するために一般に用い
られる常法に従って目的蛋白を精製、単離する。
【0124】単離、精製方法としては、例えばアフィニ
ティーカラムクロマトグラフィーなどの特異的親和性を
利用する方法、塩析、溶媒沈澱法等の溶解度を利用する
方法、透析、限外濾過、ゲル濾過、ドデシル硫酸ナトリ
ウム−ポリアクリルアミドゲル電気泳動など分子量の差
を利用する方法、イオン交換クロマトグラフィーやヒド
ロキシルアパタイトクロマトグラフィーなどの荷電を利
用する方法、逆相高速液体クロマトグラフィーなどの疎
水性の差を利用する方法、等電点電気泳動などの等電点
の差を利用する方法などが挙げられる。
【0125】一方、目的蛋白が培養された形質転換体の
ペリプラズムまたは細胞質内に存在する場合は、培養物
を濾過または遠心分離などの常法に付して菌体あるいは
細胞を集め、適当な緩衝液に懸濁し、例えば超音波やリ
ゾチーム及び凍結融解などの方法で細胞等の細胞壁およ
び/または細胞膜を破壊した後、遠心分離やろ過などの
方法で目的蛋白を含有する膜画分を得る。該膜画分をト
ライトン−X100等の界面活性剤を用いて可溶化して粗溶
液を得る。そして、当該粗溶液を先に例示したような常
法を用いることにより、単離、精製することができる。
【0126】本発明における「不溶性担体」とは、ポリ
ペプチドを物理学的吸着あるいは化学的結合等によって
坦持させるための支持体を意味する。例えば、(1)ポ
リスチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、シリコン樹脂
あるいはナイロン樹脂等からなるプラスチックや、ガラ
ス等に代表されるような水に不溶性の物質からなるプレ
ート、試験管若しくはチューブ等の内容積を有するも
の、ビーズ、ボール、フィルター、あるいはメンブレン
等、並びに(2)セルロース系担体、アガロース系担
体、ポリアクリルアミド系担体、デキストラン系担体、
ポリスチレン系担体、ポリビニルアルコール系担体、ポ
リアミノ酸系担体あるいは多孔性シリカ系担体等のよう
なアフィニティークロマトグラフィーに用いられる不溶
性担体を挙げることができる。
【0127】本発明における「検出可能なシグナルをも
たらし得る標識物質」としては、例えば、酵素、蛍光物
質、化学発光物質、ビオチン、アビジンあるいは放射性
同位体等であり、さらに具体的には、ペルオキシダーゼ
(例えば、horseradish peroxidase)、アルカリフォス
ファターゼ、β−D−ガラクトシダーゼ、グルコースオ
キシダーゼ、グルコ−ス−6−ホスフェートデヒドロゲ
ナーゼ、アルコール脱水素酵素、リンゴ酸脱水素酵素、
ペニシリナーゼ、カタラーゼ、アポグルコースオキシダ
ーゼ、ウレアーゼ、ルシフェラーゼ若しくはアセチルコ
リンエステラーゼ等の酵素、フルオレスセインイソチオ
シアネート、フィコビリタンパク、希土類金属キレー
ト、ダンシルクロライド若しくはテトラメチルローダミ
ンイソチオシアネート等の蛍光物質、3H、14C、125
若しくは131I等の放射性同位体、ビオチン、アビジ
ン、または化学発光物質が挙げられる。
【0128】ここで、放射性同位体及び蛍光物質は、単
独で検出可能なシグナルをもたらすことができる。一
方、酵素、化学発光物質、ビオチン及びアビジンは、単
独では検出可能なシグナルをもたらすことができないた
め、さらに1種以上の他の物質と反応することにより検
出可能なシグナルをもたらす。例えば、酵素の場合には
少なくとも基質が必要であり、酵素活性を測定する方法
(比色法、蛍光法、生物発光法あるいは化学発光法等)
に依存して種々の基質が用いられる。例えば、ペルオキ
シダーゼの場合には、基質として過酸化水素を用いる。
また、ビオチンの場合には少なくともアビジンあるいは
酵素修飾アビジンを反応させるのが一般的であるが、こ
の限りではない。必要に応じてさらに該基質に依存する
種々の発色物質が用いられる。本発明においては、上記
のいずれの標識物質をも使用可能であるが、検出感度あ
るいは定量感度の高さ及び操作の利便性の点を考慮する
と、ペルオキシダーゼ等の酵素あるいはビオチンで標識
するのが好ましい。
【0129】本発明の「AILIMまたはAILIMリガンドに結
合する物質を同定する方法」は、イムノアッセイを原理
とするものである。具体的には、酵素免疫測定法(第3
版、石川榮治ら編集、医学書院発行、1987年)に記
載されているような種々方法の原理を応用することがで
きる。応用できる原理としては、例えば、一抗体固相
法、二抗体液相法、二抗体固相法、サンドイッチ法、及
び特公平2−39747号公報に記載されているような
ワンポット法を好適な例として挙げることができる。ま
た、抗原抗体反応を利用したアッセイとしては、EMI
T法(Enzyme multiplied immunoassay technique)、
エンザイムチャネリングアッセイ(Enzyme channeling
immunoassay)、酵素活性修飾物質標識イムノアッセイ
(Enzyme modulator mediated enzyme immunoassay、E
MMIA)、酵素阻害物質標識イムノアッセイ(Enzyme
inhibitor immunoassay)、イムノエンザイムメトリッ
クアッセイ(Immunoenzymometric assay)、酵素活性増
強イムノアッセイ(Enzyme enhanced immunoassay)及
びプロキシマールリンケージイムノアッセイ(Proximal
linkage immunoassay)等も知られている。
【0130】本発明においては、このようなイムノアッ
セイのいずれかの原理を、目的に応じて適宜選択して用
いることができるが、操作上の簡便性及び/または経済
的な利便性、とりわけ臨床上での汎用性の点を考慮する
と、サンドイッチ法、ワンポット法、または一抗体固相
法の原理を用いるのが好ましく、より好ましくは、サン
ドイッチ法またはワンポット法の原理である。特に好ま
しくは、96穴マイクロプレートに代表されるような多
数のウェルを有するマルチウェルマイクロタイタープレ
ートを用いるサンドイッチ法、あるいはポリペプチドを
その表面上に固定化したビーズと、ペルオキシダーゼ等
の酵素あるいはビオチンにより標識された標識カウンタ
ーパートとを用いるワンポット法である。
【0131】
【実施例】以下、実施例を以て本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明が該実施例に記載される態様のみに限
定されるものではないことは言うまでもない。
【0132】実施例1 免疫原の調製 <1-1> ヒトAILIMを発現する組換え細胞の調製 本発明者の一人である手塚の他の先の出願(日本国特許
出願公開11-29599号公報及び国際特許出願公開WO98/382
16号公報)並びに既報(Int. Immunology, Vol.12, No.
1, p.51-55, 2000)と同様の方法に従って、ヒトAILIM
を高発現する2種類の組換え細胞(CHO細胞及びHPB-ALL
細胞)を調製した。具体的には下記のとおりである。ヒ
トAILIMの全長ORFを含むcDNA(GenBank Accession Numb
er: AB023135(cDNA);BAA82129(アミノ酸))を、ベ
クターpEF-neoに挿入した後、該組換え発現ベクター
を、Gene Pulser(BioRad製)を用いて常法に従ってエ
レクトロポレーション(960μF、320ボルト)によりチ
ャイニーズハムスター卵巣細胞(CHO細胞)及びヒト胸
腺腫細胞株HPB-ALLの各々に導入した。各々の細胞を、G
eneticin(0.8mg/ml; Gibco BRL製)及び10%FCS含有RP
MI1640培地中で培養することにより薬剤耐性形質転換細
胞を選択した。
【0133】<1-2> ヒトAILIMを高発現する組換えHPB-
ALL細胞の選別 前記<1-1>で選択した薬剤耐性HPB-ALL細胞を遠心分離し
て回収した沈殿物に、以前本発明者らが作成し報告した
「SA12」と命名したマウス抗ヒトAILIMモノクローナル
抗体(マウス抗ヒトJTT-1抗原モノクローナル抗体)
(日本国特許出願公開11-29599号公報(実施例12)及
び国際特許出願公開WO98/38216号(実施例12))(濃
度:EDTA-BSA/PBSで希釈した10μg/mlを100μl/105cell
s)を加え、4℃で30分間反応させた。細胞を、上記EDTA
-BSA/PBS(200μl)で2回洗浄した後、ピコエリスリン
標識ストレプトアビジン(SA-PE;500倍希釈を100μl)
添加し、4℃で30分間反応させた。反応後、細胞をEDTA
-BSA/PBSで3回洗浄し、細胞分散液を調製した。該細胞
分散液に含まれる各々の細胞におけるヒトAILIMの発現
状態を、フローサイトメーターFACSort(Beckton-Dichi
nson製)を用いて解析し、ヒトAILIMを高発現している
組換えHPB-ALL細胞を選別した。選別した細胞を、10%F
CS及びG418(1mg/ml)を含有するRPMI1640培地中でconf
luentになるまで培養した。
【0134】<1-3> ヒトAILIMを高発現する組換えCHO
細胞の選別 前記<1-1>で選択した薬剤耐性CHO細胞を遠心分離して回
収した沈殿物に、FITCで標識した上記マウス抗ヒトAILI
Mモノクローナル抗体SA12(EDTA-BSA/PBSで希釈した100
μg/ml)を加え、4℃で30分間反応させた。細胞を、上
記EDTA-BSA/PBSで洗浄した後、EDTA-BSA/PBS(500μl)
を加え細胞分散液を調製した。該細胞分散液に含まれる
各々の細胞におけるヒトAILIMの発現状態を、フローサ
イトメーターFACSort(Beckton-Dichinson製)を用いて
解析し、ヒトAILIMを高発現している組換えCHO細胞を選
別した。選別した細胞を、10%FCS及びG418(1mg/ml)
を含有するRPMI1640培地中でconfluentになるまで培養
した。
【0135】<1-4> ヒトAILIM高発現HPB-ALL細胞から
の免疫原の調製 前記<1-2>で取得したヒトAILIM高発現HPB-ALL細胞を遠
心分離した。回収した沈殿物をリン酸緩衝液(PBS;日
研生物研究所製)で4回洗浄した後、プロテアーゼ阻害
剤含有緩衝液(25mMのHEPES(pH7.4)、10mMのMgCl2
0.25MのSucrose、及びプロテアーゼ阻害剤(10U/mlのAp
rotinine、2μg/mlのPepstatin、50μg/mlのLeupepti
n、及び0.35mg/mlのPMSF))中に懸濁した。該細胞懸濁
液を、ポッター式ホモジナイザーで破砕し、低速遠心
(1,500rpm、10分、4℃)した。次いで、上清を回収
し、超遠心(100,000g、1時間、4℃)し、沈殿した膜画
分を回収しリン酸緩衝液を加えて懸濁し(PBS1mlあた
り1×107細胞由来の膜画分の濃度に調整)マイナス80
℃で保存した。この細胞膜画分の懸濁液を後述する本発
明のヒト抗体の作製における抗原(免疫原)として用い
た。
【0136】<1-5> ヒトAILIM高発現CHO細胞からの免
疫原の調製 前記<1-3>で取得したヒトAILIM高発現CHO細胞をセルス
クレイパーで分散した後、遠心分離した。回収した沈殿
物をリン酸緩衝液(PBS;日研生物研究所製)で4回洗浄
した後、プロテアーゼ阻害剤含有緩衝液(25mMのHEPES
(pH7.4)、10mMのMgCl2、0.25MのSucrose、及びプロテ
アーゼ阻害剤(10U/mlのAprotinine、2μg/mlのPepstat
in、50μg/mlのLeupeptin、及び0.35mg/mlのPMSF))中
に懸濁した。該細胞懸濁液を、ポッター式ホモジナイザ
ーで破砕し、低速遠心(1,500rpm、10分、4℃)した。
次いで、上清を回収し、超遠心(100,000g、1時間、4
℃)し、沈殿した膜画分を回収しリン酸緩衝液を加えて
懸濁し(PBS1mlあたり1×107細胞由来の膜画分の濃度
に調整)マイナス80℃で保存した。この細胞膜画分の懸
濁液を後述する本発明のヒト抗体の作製における抗原
(免疫原)として用いた。
【0137】実施例2 抗ヒトAILIMヒトモノクローナ
ル抗体産生ハイブリドーマの調製 本実施例におけるモノクローナル抗体の作製は、実験医
学(別冊)細胞工学ハンドブック(黒木登志夫ら編集、
羊土社発行、第66〜第74頁、1992年)及び単クローン抗
体実験操作入門(安東民衛ら著作、講談社発行、1991
年)等に記載されるような一般的方法に従って調製し
た。
【0138】免疫原としてのヒトAILIMは、実施例1で
調製したヒトAILIM高発現組換え細胞から調製した細胞
膜画分を用いた。被免疫動物としては、前述の方法を用
いて製造したヒト抗体産生トランスジェニックマウスを
用いた(Nature Genetics, Vol.7, p.13-21, 1994;Nat
ure Genetics, Vol.15, p.146-156, 1997;特表平4-504
365号公報;特表平7-509137号公報;日経サイエンス、
6月号、第40〜第50頁、1995年等)。細胞培養操作は、
マルチウェルマイクロプレートを用いて行った。
【0139】<2-1> 免疫及びハイブリドーマの調製 前記のヒト抗体産生トランスジェニックマウスに、前記
<1-4>(HPB-ALL由来)及び<1-5>(CHO由来)で調製した
免疫原(100μl/マウス/1回投与)のいずれかを、完
全フロインドアジュバント(Freund's Complete Adjuva
nt、ICN/CAPPEL社製)と共にフッドパッド内注射するこ
とにより初回(0日)免疫した。初回免疫から1週間毎
に同2種類の免疫原のいずれかを、フッドパッド内注射
により2回または3回追加免疫し、さらに以下に述べる
リンパ球の取得の前々日にも同免疫原を同様にして最終
免疫した。
【0140】最終免疫後から2日後に、各々の被免疫ト
ランスジェニックマウスから摘出したリンパ節(鼠径及
び膝下)及び脾臓からリンパ球を取得した。該リンパ球
とマウスミエローマ細胞P3/X63-AG8.653(ATCC No.: CR
L-1580)とを5:1で混合し、融合剤としてポリエチレ
ングリコール1500(Boehringer Mannheim製)を添加し
た後、10倍量の無血清の基本培地EX-CELL301(JRH Bios
cience製)を加えて希釈した。次いで、該混合細胞を該
基本培地で洗浄した後、HAT培地(該基本培地1Lにつ
き、ヒポキサンチン13.61mg、アミノプテリン176μg、
及びチミジン3.88mgを含む)中に懸濁し、96穴マイクロ
プレートに蒔き10乃至14日間培養して細胞融合させた。
この細胞融合により、多数のハイブリドーマを得た。
【0141】<2-2> ヒトモノクローナル抗体産生ハイ
ブリドーマのスクリーニング 前記<2-1>で調製した多数のハイブリドーマを、下記の
細胞ELISA(cell ELISA)によりスクリーニングしてヒ
トAILIMに対するヒトモノクローナル抗体を産生するハ
イブリドーマを選別した。前記で作製したヒトAILIMを
高発現する組換えHPB-ALL細胞及び組換えCHO細胞の各々
(1×105細胞/ウェル)を、ELISA用96穴マイクロプレ
ートの各ウェルに蒔き、37℃で2日間培養した。次い
で、上清を捨て、各ウェルに、各々のハイブリドーマの
培養上清サンプル(50μl/ウェル)を加え、1時間反応
させた。反応後、サンプルを捨て、各ウェルを、1%BSA
(Sigma製)含有PBSで3回洗浄した。次いで、該ハイブ
リドーマ上清に含まれるヒトイムノグロブリン(ヒトモ
ノクローナル抗体)の重鎖の検出のために、各ウェルに
ペルオキシダーゼ標識したヤギ抗ヒトイムノグロブリン
(Fc)抗体(1/2000希釈を50μl/well;Ameircan Corex
製;1%BSA/PBS)を加え、室温下で1時間インキュベー
トした。一方、該ハイブリドーマ上清に含まれるヒトイ
ムノグロブリン(ヒトモノクローナル抗体)の軽鎖の検
出のためには、各ウェルにペルオキシダーゼ標識したヤ
ギ抗ヒトイムノグロブリンκ鎖抗体(1/2000希釈を50μ
l)を加え、室温下で15分インキュベートした。
【0142】マイクロプレートの各ウェルから、該抗ヒ
トIgFc抗体または抗ヒトIgκ抗体を除去した後、プレー
トを1%BSA含有PBSで3回洗浄後、テトラメチルベンジ
ジン(3,3’,5,5’,-tetramethylbenzidine (TMB)、100
μl/well、BIO-RAD製)を各ウェルに加え、室温下15分
間インキュベートした。次いで、1NのH2SO4(50μl/wel
l)を各ウェルに加え、反応を止めた。波長450nmでの吸
光度をバイオラッド、モデル3550マイクロプレートリー
ダー(Model 3550 Microplate Reader、BIO-RAD製)で
測定した。なお、対照試験として、下記の各々を用いて
上記と同様にしてELISAを行った。 (1)ヒトAILIM発現組換えHPB-ALL細胞の代わりに野生
型HPB-ALL細胞。 (2)ヒトAILIM発現組換えCHO細胞の代わりに野生型CHO
細胞。 (3)ハイブリドーマ上清の代わりにヒトAILIMに対する
マウスモノクローナル抗体(SA12またはSG430;日本国
特許出願公開11-29599号公報(実施例12)及び国際特
許出願公開WO98/38216号(実施例12))。 (4)ハイブリドーマ上清の代わりに、KLH(keyhole
limpet hemocyanin、ピアース(PIERCE)社製)に対する
ヒトモノクローナル抗体。 該抗KLHヒトモノクローナル抗体は、前記<2-1>と同様の
方法に従って、前述したヒト抗体産生トランスジェニッ
クマウスに、KLH(keyhole limpet hemocyanin、ピア
ース(PIERCE)社製)を免疫することにより作製した。こ
の結果、ヒトAILIMに結合性を有するヒトモノクローナ
ル抗体を産生する多数のハイブリドーマが選別された。
【0143】<2-3> ハイブリドーマの一次クローニン
グ 下記の試験操作により、前記<2-2>で選別しヒトAILIMに
対するヒトモノクローナル抗体を産生する多数ハイブリ
ドーマ(親株)から、多数種類の各々単一なハイブリド
ーマをクローニングした。前記<2-2>で選別したハイブ
リドーマの各々を、24穴(ウェル)マイクロプレートに
蒔き、ピペッティング操作により各ウェルのハイブリド
ーマの細胞数を計測した。次いで、4.0mMのL-Glutamine
及び脂質を含有するEX-CELL301培地(JRHBioscience
製)に10%胎児牛血清(FCS;Trace Bioscience PTY
製)、1%ペニシリン/ストレプトマイシン(Sigma
製)、1%HT Supplement(Gibco BRL製)及び2.5%T-ST
IM Culture Supplement(Collaborative Biomedical Pr
oducts製)を添加して調製した修飾培地で、各ウェルの
ハイブリドーマを1×104cells/mlに希釈し細胞を懸濁
させた。該修飾培地(150mlまたは300ml)に各ウェルの
細胞懸濁液(300μlまたは600μl)を加え十分に混和し
た後、細胞懸濁液を200μl/wellの濃度で複数の96ウェ
ルマイクロプレートの各ウェルに加え4cells/wellとし
た。残りの細胞懸濁液に前記修飾培地(50mlまたは100m
l)を新たに加えて混和した後、得られた細胞懸濁液を
別の複数の96ウェルマイクロプレートの各ウェルに加え
2cells/wellとした。1乃至2週間の培養後、多数のウェ
ルで単一のハイブリドーマのコロニーの形成を確認し
た。該コロニーの形成が確認された各ウェルの培養上清
に、ヒトAILIMに対するヒトモノクローナル抗体が産生
されていることを、前記<2-2>で述べた細胞ELISA(cell
ELISA)によって確認した。
【0144】<2-4> ハイブリドーマの2次クローニン
グ 前記<2-3>と同様の方法に従って、前記<2-3>でクローニ
ングした多数のハイブリドーマクローンの各々をサブク
ローニング(2次クローニング)した。なお、本試験に
おいては、96ウェルマイクロプレートの各ウェルの細胞
数は、1cell/wellに調整した。この結果、ヒトAILIMに
対するヒトモノクローナル抗体を産生する多数の単一の
のハイブリドーマクローンを得た。その一部のクローン
は下記のとおりである。 (クローン名)AIF34(JMab124), AIF182(JMab-126), AI
F348(JMab-127),AIF620(JMab-128), AIF1052(JMab-13
5), AIH5D3(JMab-136),AIH386(JMab-137), AII289(JMab
-138), AII394(JMab-139),AII488(JMab-140), AIJ40(JM
ab-141), なお、本実施例を含め以下のいずれの実施例中、並びに
当該実施例における試験結果として示した図面または表
中においては、上記の名称を使用する。
【0145】実施例3 モノクローナル抗体の性状解析 <3-1> 重鎖(heavy chain)及び軽鎖(light chain)
の解析 前記<2-4>でクローニングした各々のハイブリドーマク
ローンが産生するヒトAILIMに対するモノクローナル抗
体がヒトモノクローナル抗体であることを、下記ELISA
及びフローサイトメトリーにより確認した。実施例1で
作製したヒトAILIMを高発現する組換えHPB-ALL細胞(3
×104細胞/ウェル)を、V底マイクロプレートの各ウ
ェルに蒔き、10%FCS含有RPMI1640培地中で37℃で培養
した。培養後、プレートを遠心(1,800回転、2分)し、
細胞を沈殿させた。次いで、上澄を捨て、各ウェルに、
前記<2-4>でクローニングした各々のハイブリドーマの
培養上清サンプル(50μl/ウェル)または対照としての
マウス抗ヒトAILIMモノクローナル抗体SA12(2μg/50μ
l)若しくは抗KLHヒトモノクローナル抗体(50μl/wel
l)を加え、30分間冷蔵庫にて反応させた。反応後、サ
ンプルを捨て、各ウェルを、リン酸緩衝液(5mMのEDTA
を含む0.5%BSA-PBS)で洗浄した。
【0146】次いで、各ウェルに下記いずれかの2次抗
体(上記リン酸緩衝液で1000倍に希釈したものを50μl/
well)を加え、細胞を分散させ、冷蔵庫内で30分間反応
させた。 (2次抗体)ビオチン標識抗ヒトIgG抗体(Zymed製);
ビオチン標識抗ヒトIgG抗体(Protos製);ビオチン標
識抗ヒトIgFc抗体(EY Laboratories製);またはビオ
チン標識抗ヒトIgκ抗体(Vector製)。 反応後、2次抗体を捨て、プレートの各ウェルを前記リ
ン酸緩衝液で洗浄した。次いで、各ウェルに、ピコエリ
スリン標識ストレプトアビジン(Streptavidin-PE;Pha
rmingen製;前記リン酸緩衝液で500倍に希釈したものを
50μl/well)を加え、冷蔵庫内で30分間反応させた。反
応後、各ウェルを前記リン酸緩衝液で洗浄した。次い
で、各ウェルに前記リン酸緩衝液(200μl/well)を加
えて細胞を分散させた。各ウェルのヒトAILIM高発現HPB
-ALL細胞に対する各々のハイブリドーマクローンの培養
上清中に含まれるヒトAILIMに対するモノクローナル抗
体のへの結合性(反応性)を解析した。
【0147】なお、対照試験として、下記の各々を用い
て上記と同様にして試験及び解析を行った。 (1)ヒトAILIM発現組換えHPB-ALL細胞の代わりに野生
型HPB-ALL細胞。 (2)ハイブリドーマ上清の代わりに、KLH(keyhole
limpet hemocyanin、ピアース(PIERCE)社製)に対する
ヒトモノクローナル抗体。 該抗KLHヒトモノクローナル抗体は、前記<2-1>と同様の
方法に従って、前述したヒト抗体産生トランスジェニッ
クマウスに、KLH(keyhole limpet hemocyanin、ピア
ース(PIERCE)社製)を免疫することにより作製した。こ
の結果、前記<2-4>でクローニングしたハイブリドーマ
のいずれもが、ヒト由来重鎖とヒト由来κ軽鎖とから構
成されるヒトモノクローナル抗体であることが確認され
た。該結果の一例として、ハイブリドーマクローンAIH5
D3(JMab-136)、AII289(JMab-138)、及びAII394(JMab-13
9)の各々についての試験結果を、図1に示す。
【0148】<3-2> ヒトモノクローナル抗体のアイソ
タイプの決定 前記<2-4>でクローニングし、前記<3-1>で解析した各
々のハイブリドーマクローンが産生するヒトAILIMに対
するヒトモノクローナル抗体のアイソタイプを、ヒトモ
ノクロ−ナル抗体アイソタイプ決定用キット(アメリカ
ン・コーレックス社製)を用い、該キットに添付の実験
操作プロトコールに従って操作を行い決定した。いずれ
の抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体もIgG2/κである
ことが確認された。
【0149】実施例4 ヒトAILIMに対するヒトモノク
ローナル抗体(抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体)
の大量調製及び精製 <4-1> 方法1 前記<2-4>で調製した抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗
体を産生する各々のハイブリドーマクローンを、Tissue
Culture Flask(50ml、FALCON製)に加え、超低濃度ウ
シイムノグロブリン含有FBS(Ultra Low Bovine IgG
FBS、GIBCO-BRL社製)を10%含有するASF104培地
(味の素社製)中で、5%CO2下37℃でconfluentになる
まで培養した。次いで、培養液の全量をTissue Culture
Flask(750ml、FALCON製)に移し、超低濃度ウシイム
ノグロブリン含有FBS(Ultra Low Bovine IgG FB
S、GIBCO-BRL社製)を10%含有するASF104培地(味の
素社製)中で、5%CO2下37℃でconfluentになるまで培
養した。10乃至20日の培養後、各々のハイブリドーマの
培養上清を回収し、50ml Polypropylene Conical Tube
(FALCON製)に移し、遠心した(500xg、5分)。次い
で、遠心上澄をSterilization Filter Unit(NALGEN
製)で濾過し、濾液を回収した。
【0150】該濾液を、リン酸緩衝液(30ml)で平衡化
したハイトラッププロテインGカラム(HiTrap affinit
y column Protein G、アマシャムファルマシア社製)に
3ml/minで添加した。次いで、リン酸緩衝液(20ml)で
カラムを洗浄後、カラムに100mMのクエン酸緩衝液(pH
2.0)を約1ml/minで加え抗体を溶出させた。次いで、溶
出液に750mMのTris-HClからなる溶液(pH9.0)を加え中
和した後、フィルター(ミリポア社製)で濾過し、白沈
を除いた。得られた濾液をリン酸緩衝液で透析(一晩)
した後、フィルター(ミリポア社製)で濾過して各々の
ハイブリドーマから精製抗AILIMヒトモノクローナル抗
体を得た。なお、分光光度計を用いてA280での値を求
め、蛋白濃度を算出した(1A280=1.41mg/ml)。
【0151】<4-2> 方法2 10%のUltra Low Bovine IgG FBS(GIBCO-BRL社製)
を含有するASF104培地(味の素社製)に馴化した前記<2
-4>で調製した各々のハイブリドーマクローン(各々1〜
2×106個/ml)を、インテグラセルライン1000(INTEGR
A CL1000、インテグラバイオサイエンス社製)に播種し
培養を行った。7乃至10日間の培養後、培養細胞数が約
1×108個/mlに達した時点で、各々のハイブリドーマ
の培養上清を回収した。該各々の培養上澄を、リン酸緩
衝液(30ml)で平衡化したハイトラッププロテインGカ
ラム(HiTrap affinity column Protein G、アマシャム
ファルマシア社製)に3ml/minで添加した。次いで、リ
ン酸緩衝液(20ml)でカラムを洗浄後、カラムに100mM
のクエン酸緩衝液(pH2.0)を約1ml/minで加え抗体を溶
出させた。次いで、溶出液に750mMのTris-HClからなる
溶液(pH9.0)を加え中和した後、フィルター(ミリポ
ア社製)で濾過し、白沈を除いた。得られた濾液をリン
酸緩衝液で透析(一晩)した後、フィルター(ミリポア
社製)で濾過して各々のハイブリドーマから精製抗AILI
Mヒトモノクローナル抗体を得た。
【0152】実施例5 抗ヒトAILIMヒトモノクローナ
ル抗体のヒトAILIMに対する反応性、並びにマウスAILIM
及びラットAILIMに対する交叉反応性 前記で精製した種々の抗ヒトAILIMヒトモノクローナル
抗体のヒトAILIMに対する反応性、並びにマウスAILIM及
びラットAILIMに対する交叉反応性を細胞ELISAにより解
析した。
【0153】<5-1> IgG抗体の濃度測定のためのELISA
系の確率及び検量線の作成 前記で精製したいずれの抗ヒトAILIMヒトモノクローナ
ル抗体もIgG(IgG2)抗体であることから、IgG抗体の濃
度を測定するELISAを確率した。ヤギ抗ヒトIgG(Fc)抗体
(1.2μg/ml in PBS;100μl/ウェル;Organon Teknika
製)を、ELISA用96穴マイクロプレート(Nunc製)の各
ウェルに加え、室温で2時間インキュベートし、該抗Ig
G(Fc)抗体をマイクロプレートに吸着させた。次いで、
上清を捨て、0.05%Tween20含有リン酸緩衝液(PBS)で3
回洗浄後、各ウェルにブロッキング試薬(200μl/wel
l、0.5%ウシ血清アルブミン(BSA)及び0.1%Tween20を
含有するPBS)を加え室温で2時間インキュベートし、
該抗IgG(Fc)抗体が結合していない部位をブロックし
た。次いで、ブロッキング試薬を捨て、各ウェルを、PB
Sで2回洗浄した。
【0154】プレートの各ウェルに、標準抗体としての
各種濃度(0乃至100ng/ml)のヒト由来IgG2抗体(50μl
/well;The Binding Site製)を加え、室温下で2時間
反応させた。余剰の該標準抗体を除き、各ウェルを、0.
05%のTween20を含有するリン酸緩衝液で3回洗浄し
た。次いで、各ウェルに、パーオキシダーゼ(Peroxida
se)で標識したヤギ抗ヒトIgG/κ抗体(4,000倍希釈、1
00μl/well、Protos製)を加え、室温下で1時間インキ
ュベートした。上清を捨て、マイクロプレートを、0.05
%Tween20を含有するリン酸緩衝液で3回洗浄後、基質緩
衝液(100μl/ウェル。<組成>:オルトフェニレンジア
ミン(O-Phenylenediamine, OPD;20mg)/クエン酸・
リン酸緩衝液(pH5.0, 50ml)/30%過酸化水素水(15μ
l))を各ウェルに加え、室温下で約7分間インキュベ
ートした。次いで、2M硫酸(50μl/well)を各ウェルに
加え、反応を止めた。波長490nmでの吸光度をマイクロ
プレートリーダーで測定して得た値を基に検量線を作成
した(図2)。なお、対照として、培養液のみ、または
BSA溶液のみを被験物質として用い、上述と同様にして
アッセイを行った。
【0155】<5-2> 各種の精製抗ヒトAILIMヒトモノク
ローナル抗体のヒトAILIMに対する反応性、並びにマウ
スAILIM及びラットAILIMに対する交叉反応性の解析 <5-2-1> 試薬の調製 本細胞ELISAに用いる試薬を下記のようにして調製し
た。 <5-2-1-1> マウスAILIMを高発現する組換えCHO細胞の
作製 前記<1-1>及び<1-3>と同様にしてマウスAILIMを高発現
する組換えCHO細胞を作製、取得した。マウスAILIMの全
長ORFを含むcDNA(GenBank Accession Number: AB02313
2(cDNA);BAA82126(アミノ酸))を、ベクターpEF-
neoに挿入した後、該組換え発現ベクターを、Gene Puls
er(BioRad製)を用いて常法に従ってエレクトロポレー
ション(960μF、320ボルト)によりチャイニーズハム
スター卵巣細胞(CHO細胞)の各々に導入した。各々の
細胞を、Geneticin(0.8mg/ml; Gibco BRL製)及び10%
FCS含有RPMI1640培地中で培養することにより薬剤耐性
形質転換細胞を選択し、マウスAILIM高発現組換えCHO細
胞を取得した。
【0156】<5-2-1-2> ラットAILIMを高発現する組換
えCHO細胞の作製 前記<1-1>及び<1-3>と同様にしてラットAILIMを高発現
する組換えCHO細胞を作製、取得した。ラットAILIMの全
長ORFを含むcDNA(GenBank Accession Number: AB02313
4(cDNA);BAA82128(アミノ酸))を、ベクターpEF-
neoに挿入した後、該組換え発現ベクターを、Gene Puls
er(BioRad製)を用いて常法に従ってエレクトロポレー
ション(960μF、320ボルト)によりチャイニーズハム
スター卵巣細胞(CHO細胞)の各々に導入した。各々の
細胞を、Geneticin(0.8mg/ml; Gibco BRL製)及び10%
FCS含有RPMI1640培地中で培養することにより薬剤耐性
形質転換細胞を選択し、ラットAILIM高発現組換えCHO細
胞を取得した。
【0157】<5-2-1-3> マウスAILIMに対するモノクロ
ーナル抗体の調製 前記<5-2-1-1>で調製したマウスAILIM高発現組換えCHO
細胞をホモジナイズし、超遠心分離(100,000×g)し
て、細胞膜画分を含む遠心残さを回収し、PBSに懸濁さ
せた。得られた細胞膜画分を、完全フロインドアジュバ
ントとともにWistarラットのフッドパッド内に注射する
ことにより初回免疫(0日)した。さらに該細胞膜画分
抗原を7日目、14日目および28日目という間隔でフット
パッド内に投与した。最後の免疫から2日後にリンパ節
細胞を採取した。該リンパ節細胞とマウスミエローマ細
胞PAI(JCR No.B0113; Res. Disclosure, Vol.217, p.1
55, 1982)とを5:1で混合し、融合剤としてポリエチ
レングリコール4000(Boehringer Mannheim製)を用い
て細胞融合させることによりモノクローナル抗体産生ハ
イブリドーマを作製した。ハイブリドーマの選択は、10
%ウシ胎児血清とアミノプテリンを含有するHAT含有ASF
104培地(味の素製)中で培養することにより行った。
【0158】各々のハイブリドーマの培養上清中に生成
されたラットモノクローナル抗体のマウスAILIMに対す
る反応性を、各々の培養上清を、前記マウスAILIM発現C
HO細胞に反応させた後、FITC標識抗ラットIgG(Cappel
製)と反応させることにより染色された細胞の蛍光強度
をEPICS-ELITEフローサトメーターで測定することによ
り確認した。この結果、マウスAILIMに反応性を有する
モノクローナル抗体を産生する複数のハイブリドーマを
得た。それらのハイブリドーマの内の1つを「B10.5」
と命名した。このハイブリドーマ(106乃至107個/0.5m
l/マウス)を、ICR nu/nuマウス(雌、7乃至8週齢)
の腹腔内に注射した。10乃至20日後、マウスを麻酔
下で開腹し、常法に従って採取した腹水からラット抗マ
ウスAILIMモノクローナル抗体B10.5(IgG1)を大量調製
した。
【0159】<5-2-2> ヒト、マウス及びラット各々のA
ILIMに対する反応性 以下のELISAで用いる抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗
体及び対照抗体の濃度は、前記<5-1>のELISA及び検量線
を基に決定した。実施例1で作製したヒトAILIMを高発
現する組換えCHO細胞、前記<5-2-1-1>で作製したマウス
AILIM高発現組換えCHO細胞、及び前記<5-2-1-2>で作製
したラットAILIM高発現組換えCHO細胞の各々(7×103
胞/ウェル)を、ELISA用96穴マイクロプレートの各ウ
ェルに蒔き、37℃でconfluenetになるまで培養した。次
いで、上清を捨て、各ウェルに、前記で調製した各種の
精製抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体または対照抗
体(濃度:該抗体200μg/mlを1%BSA含有PBSで各々3
倍、32倍、33倍、34倍、35倍、36倍、37倍、38倍、3
9倍、310倍、311倍、及び312倍に希釈したもの。)を50
μl/well加え、室温下で2時間反応させた。余剰の該モ
ノクローナル抗体を捨て、各ウェルを、1%BSA(Sigma
製)を含有するリン酸緩衝液で3回洗浄した。次いで、
各ウェルに、西洋ワサビパーオキシダーゼ(Peroxidas
e)で標識した抗ヒトIgG(Fc)抗体(1,000倍希釈、50μl
/well、American Quarex製)を加え、室温下で1時間イ
ンキュベートした。余剰の該標識抗体をを捨て、マイク
ロプレートを、1%BSAを含有するリン酸緩衝液で3回洗
浄後、基質緩衝液(50μl/ウェル。<組成>:オルトフ
ェニレンジアミン(O-Phenylenediamine, OPD;20mg)
/クエン酸・リン酸緩衝液(pH5.0, 50ml)/30%過酸化
水素水(15μl))を各ウェルに加え、室温下で約7分
間インキュベートした。次いで、2M硫酸(50μl/well)
を各ウェルに加え、反応を止めた。波長490nmでの吸光
度をマイクロプレートリーダー(Bio-Rad製)で測定し
た。
【0160】なお、前記の対照抗体として下記の各々を
用いて上記と同様にしてELISAを行った。 (1)ヒトAILIMに対するマウスモノクローナル抗体SA12
または同SG430(日本国特許出願公開11-29599号公報
(実施例12)及び国際特許出願公開WO98/38216号(実
施例12))。 (2)マウスAILIMに対するラットモノクローナル抗体B1
0.5(前記<5-2-1-3>)。 (3)ラットAILIMに対するマウスモノクローナル抗体JT
T2(国際寄託番号FERMBP-5708を以って1996年10月11日
付でブダペスト条約の下で認定された国際寄託機関であ
る日本国通産省工業技術院生命工学工業技術研究所に国
際寄託されているハイブリドーマが産生するモノクロー
ナル抗体。日本国特許出願公開11-29599号公報(実施例
1及び2)及び国際特許出願公開WO98/38216号(実施例
1及び2))。 (4)ハイブリドーマ上清の代わりに、前記で調製した
KLH(keyhole limpethemocyanin、ピアース(PIERCE)
社製)に対するヒトモノクローナル抗体。 なお、対照試験として、AILIM発現組換えCHO細胞の代わ
りに野生型CHO細胞下記の各々を用いて上記と同様にし
てELISAを行った。結果を図3乃至図14に示した。
【0161】得られたデータを基に、各々の抗ヒトAILI
Mヒトモノクローナル抗体のヒトAILIM(ヒトAILIM高発
現組換えCHO細胞)、マウスAILIM(マウスAILIM高発現
組換えCHO細胞)、及びラットAILIM(ラットAILIM高発
現組換えCHO細胞)の各々への反応性の程度としての50
%有効濃度(ED50:ng/ml)を下記のとおり算出した。 (A)ヒトAILIM高発現CHOに対するED50 AIF 34 (JMab-124) : 5.3ng/ml AIF182 (JMab-126) : 3.6ng/ml AIF348 (JMab-127) : 9.1ng/ml AIF620 (JMab-128) : 10.1ng/ml AIF1052(JMab-135) : 2.0ng/ml AIH5D3 (JMab-136) : 7.5ng/ml AIH386 (JMab-137) : 9.6ng/ml AII289 (JMab-138) : 10.5ng/ml AII394 (JMab-139) : 10.6ng/ml AII488 (JMab-140) : 11.0ng/ml AIJ 40 (JMab-141) : 3.7ng/ml SA 12 : 1.8ng/ml SG430 : 1.2ng/ml (B)マウスAILIM高発現CHOに対するED50 AIF 34(JMab-124) : 42ng/ml AIF348(JMab-127) : 81ng/ml AIF620(JMab-128) : 100ng/ml AII289(JMab-138) : 53ng/ml AII394(JMab-139) : 60ng/ml AII488(JMab-140) : 70ng/ml (C)ラットAILIM高発現CHOに対するED50 AIF 34(JMab-124) : 45ng/ml AIF348(JMab-127) : 62ng/ml AIF620(JMab-128) : 97ng/ml AII289(JMab-138) : 57ng/ml AII394(JMab-139) : 90ng/ml AII488(JMab-140) : 90ng/ml
【0162】この結果、本発明の抗ヒトAILIMヒトモノ
クローナル抗体が、ヒトAILIMに対して有意な特異性を
有することが明らかとなった。さらに、6つの抗ヒトAI
LIMヒトモノクローナル抗体(上記(B)及び(C))が、マ
ウスAILIM及びラットAILIMのいずれにも反応性(結合
性、交叉反応性)を有することを示すことが明らかとな
った。
【0163】実施例6 抗ヒトAILIMヒトモノクローナ
ル抗体の抗原(ヒトAILIM)に対する親和性及び中和活
性の測定 前記で作製した各種の精製抗ヒトAILIMヒトモノクロー
ナル抗体のヒトAILIMとの結合速度定数(ka)、解離
速度定数(kd)及び解離定数(Kd)を、市販の測定
キットBiacore X(Amersham-Pharmacia製)を用いて測
定した。
【0164】<6-1> センサーチップ固定用抗原の調製 該キットのセンサーチップに固定する抗原として、ヒト
AILIMの細胞外領域とヒトIgG1の定常領域(Fc)とからな
る組換えキメラ抗原(以下、「ヒトAILIM-IgFc」とい
う。)を調製した。該ヒトAILIM-IgFcは、本発明者の一
人である手塚の他の先の出願(日本国特許出願公開11-2
9599号公報(実施例16(2))及び国際特許出願公開WO98/
38216号公報(実施例16(2))の方法により調製したもの
をさらに精製することにより調製した。該ヒトAILIM-Ig
Fcを産生する組換え細胞の培養上清を、リン酸緩衝液
(30ml)で平衡化したハイトラッププロテインGカラム
(HiTrap affinity column Protein G、アマシャムファ
ルマシア社製)に3ml/minで添加し、該培養上清中に含
まれるヒトAILIM-IgFcをカラムに吸着させた。
【0165】次いで、リン酸緩衝液(20ml)でカラムを
洗浄後、カラムに100mMのクエン酸緩衝液(pH2.0)を約
1ml/minで加えヒトAILIM-IgFcを溶出させた。次いで、
溶出液に750mMのTris-HClからなる溶液(pH9.0)を加え
中和した後、リン酸緩衝液で透析(一晩)した。次い
で、透析後の溶液を、フィルター(ミリポア社製)で濾
過して精製抗ヒトAILIM-IgFcを得た。なお、分光光度計
を用いてA280での値を求め、蛋白濃度を算出した(1A2
80=1mg/ml)。その結果、0.28mg/mlのヒトAILIM-IgFc
を得た。また、ラットAILIMの細胞外領域とヒトIgG1の
定常領域(Fc)とからなるキメラ蛋白(ラットAILIM-IgF
c;日本国特許出願公開11-29599号公報(実施例16(2))
及び国際特許出願公開WO98/38216号公報(実施例16
(2))の精製品も、上記と同様にして調製した。その結
果、0.45mg/mlのラットAILIM-IgFcを得た。
【0166】<6-2> 親和性及び中和活性の測定 下記に述べる抗原(ヒトAILIM-IgFc)のセンサーチップ
への固定化以外の操作は、市販の測定キットBiacore X
(Amersham-Pharmacia製)に添付の取扱い説明書及び実
験操作法に従って行った。キットに付随のフローセル1
(Flow Cell-1)に、HBS緩衝液(0.01MのHEPES、0.15M
のNaCl、3mMのEDTA及び0.005%の界面活性剤P20を含有。
pH7.0)を5μl/分で流し、次いで、0.005M NHS(N-Hyd
roxysuccinimide)と0.2M EDC(N-Ethyl-N'-(dimethyla
minopropyl)carbodiimide)とからなる溶液(15μl)を
添加し、センサーチップ表面に被覆されているCMのカ
ルボキシル基を活性化させた。次いで、23μlのヒトAIL
IM-IgFc(10μg/ml;10mMの酢酸ナトリウム緩衝液(pH
5.0)に溶解させた。)を添加し、該ヒトAILIM-IgFcを
センサーチップに固定化した。次いで、未反応の活性化
されたカルボキシル基は、35μlの1M Ethanol amine hy
drochlorideを添加することによりブロックした。2回の
固定化操作において、固定化されたヒトAILIM-IgFcの量
は、各々2,444RU(resonance unit)及び2,213RUであっ
た。なお、RUは、面積当たりの質量を示し、1RU=1pg/
mm2である。
【0167】リファレンスとしてのフローセル2(Flow
Cell-2)は、ヒトAILIM-IgFcを加えないで上記と同様
にして処理することによりキャッピングした。フローセ
ル(センサーチップ)に、リン酸緩衝液を20μl/分の流
速で流し、前記実施例で作製した各々の精製抗ヒトAILI
Mヒトモノクローナル抗体(10〜50μg/ml、60μl)を添
加した。測定は、結合相3分間及び解離相10分間を標準
条件として行った。抗原に対する抗体の結合量並びに該
抗原からの抗体の解離量を経時的に測定しセンサーグラ
ムを得た。抗原に結合した抗体の解離は、PBSを20μl/m
inの流速でセンサーチップに流すことにより行った。得
られたセンサーグラムのデータに基づき、キットに付随
の解析ソフト(BIAevaluation3.0)を用いて、結合速度
定数(ka)、解離速度定数(kd)及び解離定数(K
d;Kd=kd/ka)を算出した。なお、前記実施例で調製し
たヒトAILIMに対するマウスモノクローナル抗体SA12及
びSG430の抗原親和性及び中和活性についても上記と同
様にして解析した。各々の値を下記に示す。
【0168】 <クローン名> <ka(1/M.Sec)> <kd[1/Sec]> <Kd(M)> AIF 34 (JMab-124) 1.6×104 1.0×10-4 6.3×10-9 AIF182 (JMab-126) 3.2×104 2.8×10-5 8.8×10-10 AIF348 (JMab-127) 1.9×104 6.4×10-5 3.4×10-9 AIF620 (JMab-128) 1.1×104 1.1×10-4 1.0×10-8 AIF1052(JMab-135) 1.6×104 6.3×10-5 3.9×10-9 AIH5D3 (JMab-136) 2.8×104 4.9×10-6 1.8×10-10 AIH386 (JMab-137) 1.2×105 3.1×10-4 2.6×10-9 AII289 (JMab-138) 3.7×104 4.2×10-5 1.1×10-9 AII394 (JMab-139) 3.1×104 2.4×10-5 7.7×10-10 AII488 (JMab-140) 2.3×104 3.5×10-5 1.5×10-9 AIJ 40 (JMab-141) 1.9×104 1.9×10-5 1.0×10-9 SA 12 7.8×103 7.9×10-5 1.0×10-8 SG430 2.2×104 1.5×10-4 6.8×10-9 この結果からいずれの抗ヒトAILIMヒトモノクローナル
抗体及び抗ヒトAILIMマウスモノクローナル抗体も、ヒ
トAILIMに対して極めて高い結合親和性及び中和活性を
有していることが明らかとなった。
【0169】実施例7 抗ヒトAILIMヒトモノクローナ
ル抗体のヒトT細胞に対するコスティミュレイトリーシ
グナル伝達活性 本発明の抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体が、ヒト
T細胞反応(IFN-γやIL-4などのサイトカインの産生、
及び細胞増殖など)を制御(促進及び/または抑制)す
る能力を有するか否か、即ちAILIMを介したコスティミ
ュレイトリーシグナル(co-stimulatory signal)の細
胞内への伝達の制御能を有するか否かを、ヒトT細胞か
らのサイトカイン(IFN-γ及びIL-4)の産生量、並びに
該ヒトT細胞の増殖の程度を指標に解析した。
【0170】<7-1> 抗体の希釈 抗ヒトCD3モノクローナル抗体OKT3(ATCC CRL-8001)
を、リン酸緩衝液(PBS)で最終濃度8μg/mlとなるよ
うに希釈した。前記で調製した各種の抗ヒトAILIMヒト
モノクローナル抗体の各々を、PBSで最終濃度が40μg/m
lとなるように希釈した後、PBSでさらに各種濃度に希釈
した(40μg/ml乃至0.0049μg/ml)。
【0171】<7-2> 抗体によりマイクロプレートのコ
ーティング 96ウェルマイクロプレート(複数枚)の各ウェルに、
(1)抗ヒトCD3モノクローナル抗体OKT3(8μg/mlを25
μl/well)及び各種の抗ヒトAILIMヒトモノクローナル
抗体のいずれか(40μg/ml乃至0.0049μg/mlを25μ
l)、または(2)抗ヒトCD3モノクローナル抗体OKT3
(8μg/mlを25μl/well)のみを加え、37℃で2時間イン
キュベーションした。次いで、抗体を捨て、各ウェルを
PBSで3回洗浄した。洗浄後、各ウェルに、10%FCS含有R
PMI1640培地(100μl/well)を加え、37℃で1時間イン
キュベーションして、上記(1)または(2)の抗体でプ
レートの各ウェルをコーティングした。なお、対照抗体
として、該抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体の代わ
りに、下記の各々のモノクローナル抗体を用いて、上記
と同様にしてプレートのコーティングを行った。 (1)ヒトAILIMに対するマウスモノクローナル抗体SA12
または同SG430(日本国特許出願公開11-29599号公報
(実施例12)及び国際特許出願公開WO98/38216号(実
施例12))。 (2)マウス抗ヒトCETPモノクローナル抗体JHC1(JMab1
09とも別称する。日本特許出願公開第9-20800号公
報)。 (3)抗KLHヒトモノクローナル抗体(JMab23とも別称す
る。前記実施例)。 これらの抗体コーティングマイクロプレートを以下の試
験で用いた。
【0172】<7-3> ヒトT細胞懸濁液の調製 健常人(5人;ドナーA, B, C, D及びE)の各々の末梢
血を採取し、LymphoPrep(Nycomed製)を用いた密度勾
配遠心により単核球を分画した。実験操作マニュアルに
従い、Pan-T cell Isolation Kit(Miltenyi製)及びマ
グネティックソーターを用いて、該ヒト単核球からヒト
T細胞を分離取得した。該T細胞の細胞数を、血球計算盤
により計数した。該ヒトT細胞を、10%FCS含有RPMI1640
培地中に懸濁しヒトT細胞懸濁液(1×106細胞/ml)を
調製した。
【0173】<7-4> 細胞培養 (1)抗ヒトCD3抗体と抗ヒトAILIM抗体をコートしたマ
イクロプレートでの培養 前記の抗体コーティングマイクロプレートの各ウェル
に、ヒトT細胞懸濁液(ドナーA, B, C, D及びE;100μl
/well;1×105cells/well)を加え、CO2インキュベー
ター内で37℃で3日間培養した。培養後、後述の試験(I
FNγの定量)での使用の目的で、培養上清(50μl)を
分取しマイナス20℃で保存した。該培養上清のサンプリ
ング後の各々のマイクロプレートを以下の試験に用い
た。 (2)抗ヒトCD3抗体のみをコートしたマイクロプレート
での培養 前記の抗体コーティングマイクロプレートの各ウェル
に、ヒトT細胞懸濁液(ドナーD;100μl/well;1×105
cells/well)を加えた後、各種の抗ヒトAILIMヒトモノ
クローナル抗体のいずれか(40μg/ml乃至0.0049μg/ml
を25μl)を加え、CO2インキュベーター内で37℃で3日
間培養した。
【0174】<7-5> T細胞増殖活性の測定 前記の培養後の各プレートの各ウェルに、methyl[3H]th
ymidine(0.5μCi/well;Amersham Pharmacia製)を加
え、CO2インキュベーター内で37℃で6時間インキュベー
ションした。培養後、セルハーベスターを用いて、細胞
をGF/Cフィルター(Packard製)上にトラップした。次
いで、フィルターを、40℃で3時間以上乾燥させた後、M
icroscinti 0(20μl/well;Packard製)を加えた。β
カウンター(TOP COUNT)を用いて、フィルター上にト
ラップされた細胞に取込まれている3Hの放射活性を測定
し、培養後のT細胞の増殖の程度を解析した。結果を図1
5乃至図39に示す。本試験の結果、抗ヒトAILIMモノクロ
ーナル抗体(ヒトモノクローナル抗体またはマウスモノ
クローナル抗体)を抗ヒトCD3抗体とともにコートした
マイクロプレートを用いた場合には、ヒトT細胞の濃度
依存的な有意な増殖が認められた。また、該細胞増殖の
程度は、ドナー間でいくらかの差が見られた。一方、抗
ヒトCD3抗体のみをコートしたプレートを用いて、抗ヒ
トAILIMモノクローナル抗体(ヒトモノクローナル抗体
またはマウスモノクローナル抗体)を溶液の状態(液
相)で細胞培養系に加えて培養した場合には、ヒトT細
胞の有意な増殖は認められなかった。
【0175】<7-6> T細胞の培養上清中のIFNγの量の
測定 前記<7-4>の(1)の各々のT細胞の培養系(ドナーB及びに
C)ついて、培養上清に含まれるIFNγの量を、市販のhu
man IFNγ ELISA KIT(Amersham Pharmacia製;Endogen
製)を用いて測定した。結果を図40乃至図47に示す。本
試験の結果、抗ヒトAILIMモノクローナル抗体(ヒトモ
ノクローナル抗体またはマウスモノクローナル抗体)の
濃度に依存した有意なIFNγの産生増加が認められた。
【0176】実施例8 抗ヒトAILIMヒトモノクローナ
ル抗体の混合リンパ球反応(MLR)の制御活性 本発明の抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体が、T細
胞反応(IFN-γやIL-4などのサイトカインの産生、及び
細胞増殖など)を制御(促進及び/または抑制)する能
力を有するか否か、即ちAILIMを介したコスティミュレ
イトリーシグナル(co-stimulatory signal)の細胞内
への伝達の制御能を有するか否かを、アロジェニック混
合リンパ球反応(allogenic mixed lymphocyte reactio
n; allogenic MLR)におけるT細胞の増殖(即ち、細胞
内でのDNA合成)を制御する活性の有無を指標に解析し
た。
【0177】<8-1> ヒトPBMC及びT細胞の調製 健常人(7人;ドナーA, B, C, D, E, F及びG)の各々
から採取した各々の末梢血(200ml)を、マイクロチュ
ーブ(50ml;Falcon製)に分注したLymphoprep(15ml;
Nycomed製)に重層した。次いで、遠心分離(1600回
転、10分)の後、中間層を回収した。回収した細胞を、
リン酸緩衝液で2倍以上に希釈した後、遠心分離(1,800
回転、10分)して、PBMC(末梢血単核球細胞;2×108
5×108細胞)を調製した。血球計数板を用いて細胞数を
計数し、MLR試験に必要な細胞数(1.08×108細胞/9マ
イクロプレート)を分取し、氷上に保存した。残りの細
胞は、以下のT細胞の分離に用いた。PBMCからのT細胞の
分離には、PanT Isolationキット(Miltenyi Biotech
製)を用いた。該キットの添付の実験操作マニュアルに
従って、該残りのPBMCを、該キットに付属の溶液に添加
し、反応させた。次いで、細胞を5mMのEDTA及び0.5%BS
A含有PBSで洗浄した後、該PBS中に再懸濁した。次い
で、該細胞懸濁液を、該PBSで膨潤させたPositive Sele
ction Column VS+(Miltenyi Biotech製)に添加し、非
吸着画分を回収した。また、該カラムに該PBSを添加し
て、洗浄液を回収した。同様の操作を再度行った。回収
液を併せて、T細胞画分とした。該T細胞画分を、遠心し
た後、該PBS中に再懸濁した。得られたT細胞の細胞数
を、血球計数板を用いて計数し、以下の試験に用いた。
【0178】<8-2> 混合リンパ球反応(MLR) 先に述べたとおり、T細胞等のリンパ球の活性化に必要
なコスティミュレイトリーシグナルの伝達経路には、既
に比較的十分な解析がなされているCD28とCD80(B7-1)/
CD86(B7-2)との間のシグナル伝達経路、及びCTLA4とCD8
0(B7-1)/CD86(B7-2)との間のシグナル伝達経路の2つ
の経路が知られている。即ち、混合リンパ球反応(ML
R)におけるT細胞の増殖は、該既知の2つの経路を介す
るシグナル伝達によっても誘導される。従って、本試験
では、下記の被験物質を用いて、(1)CTLA4を介するシ
グナル伝達経路の遮断によるMLRの抑制、(2)CD80(B7-
1)/CD86(B7-2)を介するシグナル伝達経路の遮断による
MLRの抑制、(3)CTLA4を介する経路及びCD80(B7-1)/C
D86(B7-2)を介するシグナル伝達経路の両方の遮断によ
るMLRの抑制、(4)AILIMが担う第3のシグナル伝達経路
の遮断によるMLRの抑制、及び(5)CTLA4を介する経路
及びAILIMを介する経路の両方の遮断によるMLRの抑制の
各々について解析した。
【0179】下記を、被験物質として用いた。 (1)抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体(前記実施例
で調製)。 (2)抗ヒトAILIMマウスモノクローナル抗体SA12(前記
実施例に同じ)。 (3)抗KLHヒトモノクローナル抗体(陰性対照;前記実
施例に同じ)。 (4)マウスIgG抗体(抗ヒトCD34;陰性対照;Immunote
ch製)。 (5)抗ヒトCD80モノクローナル抗体(Pharmingen製)
と抗ヒトCD86モノクローナル抗体(Pharmingen製)との
混合物。 (6)ヒトCTLA4-IgFcキメラ分子(Ancell製)。
【0180】前記<8-1>で得た各ドナーから調製したPBM
C及びT細胞を用いて、下記の6通りの組み合わせによる
混合リンパ球反応(MLR)を行った。 (i) T細胞(ドナーA)/PBMC(ドナーD) (ii) T細胞(ドナーD)/PBMC(ドナーB) (iii)T細胞(ドナーC)/PBMC(ドナーA) (iv) T細胞(ドナーE)/PBMC(ドナーG) (v) T細胞(ドナーF)/PBMC(ドナーE) (vi) T細胞(ドナーG)/PBMC(ドナーF) 試験に用いるPBMC及びT細胞は、下記の濃度に調整し
た。PBMCをPBS中に分散した後、培養皿(60mm)移し、
放射線照射装置(日立メディコ製)でX線照射(50Gy)
した。細胞を回収して遠心した後、10%FCS含有RPMI164
0培地に加え、細胞数を、2×105細胞/50μlに調整し
た。また、上記で得た各々のドナーからのT細胞を、10
%FCS含有RPMI1640培地に加え、細胞数を、1×105細胞
/50μlに調整した。
【0181】<8-2-1> MLRに対する抗ヒトAILIMヒトモ
ノクローナル抗体によるMLRの抑制 96穴U底マイクロプレートのの各ウェルに10%FCS含有PR
MI1640培地を加えた後、10%FCS含有RPMI1640培地で各
種濃度に希釈した抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体
または抗ヒトAILIMマウスモノクローナル抗体SA12の溶
液を加えた(最終濃度:0、0.31、1.25、5及び20μg/m
l)。次いで、T細胞(50μl)を加え、CO2インキュベー
ター(NAPCO製)内で、37℃で1時間培養した。反応終了
後、別のドナー由来のPBMC(50μl)を加え、MLRを開始
させた。なお、被験物質として抗ヒトAILIMヒトモノク
ローナル抗体以外(上記(3)乃至(6))を用いた場合のML
Rは、PBMCと該被験物質との培養の後に、別のドナー由
来のT細胞を加えて反応を行った。培養の5日目に、各ウ
ェルに、10%FCS含有RPMI1640培地で希釈したトリチウ
ム標識チミジン(3H-Thymidine;20μl;1μCi/well)
を添加した後さらに1日培養して。培養後、Cell Harves
ter(Packard製)を用いて細胞を回収し、βカウンター
(TOP COUNT;Packard製)を用いて、細胞に取込まれて
いる3Hの放射活性を測定し、培養後のT細胞の増殖の程
度を解析した。結果を図48乃至図59に示した。
【0182】<8-2-2> 予めCTLA4を介するシグナル伝達
を遮断した系でのMLRに対する抗ヒトAILIMヒトモノクロ
ーナル抗体によるMLRの抑制 96穴U底マイクロプレートの各ウェルに10%FCS含有PRMI
1640培地を加えた後、10%FCS含有RPMI1640培地で各種
濃度に希釈した抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体ま
たは抗ヒトAILIMマウスモノクローナル抗体SA12の溶液
を加えた(最終濃度:0、0.31、1.25、5及び20μg/m
l)。次いで、T細胞(50μl)を加え、CO2インキュベー
ター(NAPCO製)内で、37℃で1時間培養した。該T細胞
の培養とは別に、別のドナー由来のPBMC(10%FCS含有R
PMI1640培地中)にヒトCTLA4-IgFcを加え、CO2インキュ
ベーター(NAPCO製)内で、37℃で1時間培養した。な
お、該CTLA4-IgFcの濃度は、MLRの開始の時点で20μg/m
lとなるように調整した。次いで、上記T細胞の培養系
に、該PBMC(50μl)を加え、MLRを開始させた。なお、
被験物質として抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体以
外(上記(3)乃至(5))を用いた場合のMLRは、上記と同
様にしてCTLA4-IgFcとともに培養して得たPBMCと該被験
物質との培養の後に、別のドナー由来のT細胞を加えて
反応を行った。培養の5日目に、各ウェルに、10%FCS含
有RPMI1640培地で希釈したトリチウム標識チミジン(3H
-Thymidine;20μl;1μCi/well)を添加した後さらに
1日培養して。培養後、Cell Harvester(Packard製)を
用いて細胞を回収し、βカウンター(TOP COUNT;Packa
rd製)を用いて、細胞に取込まれている3Hの放射活性を
測定し、培養後のT細胞の増殖の程度を解析した。結果
を図60乃至図69に示した。
【0183】上記2つの試験の結果、下記が明らかとな
った。 (1)CTLA4-IgFcは、CTLA-4を介するシグナル伝達を遮
断することによりアロジェニックMLRによるT細胞の増殖
が抑制する。 (2)抗CD80抗体及び抗CD86抗体は、CTLA4及びCD28のリ
ガンドであるCD80/CD86を介するシグナル伝達を阻害す
ることによりアロジェニックMLRによるT細胞の増殖を抑
制される。 (3)CTLA4-IgFc、抗CD80抗体及び抗CD86抗体と同様
に、ヒトAILIMに対するモノクローナル抗体が抗体濃度
依存的に、AILIMを介するシグナル伝達によるアロジェ
ニックMLRでのT細胞の増殖を有意に抑制する。この結果
は、即ち、T細胞の活性化に必要なコスティミュレイト
リーシグナルの伝達経路には、既知のCTLA4/CD80/CD86
を介する経路及びCD28/CD80/CD86を介する経路の他に、
AILIMとそのリガンドを介する第3の経路が存在するこ
と、並びに該AILIMを介するシグナル伝達経路が、AILIM
に対する抗体により阻害されることを示すものである。
さらに、該シグナル伝達におけるAILIMを介する経路の
貢献度は、CTLA4/CD80/CD86を介する経路及びCD28/CD80
/CD86を介する経路のそれと同程度である可能性が示さ
れた。
【0184】実施例9 抗ヒトAILIMヒトモノクローナ
ル抗体の抗体依存性細胞性障害(ADCC)の誘導活性 抗体が引き起こす生物活性の一つに、抗体依存性細胞性
障害(antibody-dependent cellular cytotoxicity;AD
CC)の誘導がある。ADCCとは、リンパ球、マクロファー
ジあるいは多形核白血球のような効果細胞(effector c
ells)により引き起こされる標的細胞(target cell)
の細胞障害作用において、該効果細胞と該標的細胞に加
えて、その細胞障害が誘導されるために抗体を必要とす
る細胞障害作用である。本発明の抗ヒトAILIMモノクロ
ーナル抗体のADCC誘導活性の有無を下記のようにして解
析した。
【0185】前記実施例で調製したヒトAILIM高発現組
換えHPB-ALL細胞の培養系に、51Cr(0.1mCi/106細胞;
Amersham-Pharmacia製)を添加し、37℃で2時間インキ
ュベートした後、RPMI1640培地で8回洗浄して得た放射
性標識細胞を、標的細胞(Target Cell)として用い
た。なお、対照試験での使用のために、野生型ヒトHPB-
ALL細胞を上記と同様にして放射性標識した。健常人か
ら採取した末梢血から、Lymphosepar I(IBL製)を用い
て、PBMC画分を分離した。得られたヒトPBMCを効果細胞
(Effector cell)として用いた。96穴U底マイクロプレ
ート(Nunc製)に、該標的細胞(1×104cells/well;2
5μl/well)を蒔いた。次いで、各ウェルに、5%FBS含
有RPMI1640培地で希釈した各種濃度の抗ヒトAILIMヒト
モノクローナル抗体(0.0001〜1.0μg/ml;25μl/wel
l)、該培地のみ(25μl/well)または1%Nonidet P-40
(25μl/well;細胞膜溶解活性を有する界面活性剤)を
加え、室温で20分間培養した。なお、陽性対照として、
抗ヒトAILIM抗体の代わりに抗ヒトCD3モノクローナル抗
体OKT3(ATCC CRL-8001)を用いて上記と同様にして培
養した。
【0186】次いで、各ウェルに効果細胞(E/T ratio=
50;1×105cells/well;50μl/well)を加え、5%CO2
インキュベーター内で37℃で16時間培養した。培養の
後、遠心分離(1,500rpm;4℃;10分)して、遠心上澄
を回収した。該遠心上澄中の放射活性をガンマカウンタ
ーを用いて測定した。該放射活性は、ADCCによる細胞膜
の傷害により培養上清中に放出された51Crの量を示す。
培地のみでのアッセイでの放射活性を細胞膜障害率ゼロ
(0)とし、またNonidet添加でのアッセイでの方社活
性を細胞膜障害率100%とし、抗AILIM抗体または抗CD3
抗体により誘導されるADCCによる細胞膜障害率(細胞溶
解率)(%)を算出した。結果を図70及び図71に示す。
本試験の結果、本発明の抗ヒトAILIMヒトモノクローナ
ル抗体は、濃度依存的なADCC誘導活性を有していた。
【0187】実施例10 抗ヒトAILIMヒトモノクロー
ナル抗体の遺伝子配列及びアミノ酸配列の決定及び解析 前記実施例で作製された種々のヒトAILIMに対するヒト
モノクローナル抗体を構成する重鎖(Heavy Chain)コ
ードするcDNA配列、並びに軽鎖(Light Chain)をコー
ドするcDNA配列を下記のようにして決定するとともに、
該遺伝子の構造的特徴を解析した。前記実施例で作製し
たヒトAILIMに対するヒトモノクローナル抗体を産生す
るハイブリドーマ(クローン:AIH5D3(JMab-136), AII2
89(JMab-138)及びAII394(JMab-139))の各々から、Quic
k Prep mRNA Purification Kitキット(Amersham Pharma
cia製)を用いてPolyA+RNAの抽出、精製した。該ハイブ
リドーマを、細胞溶解緩衝液(Lysis Buffer)に溶解
し、シリンジにより細胞を破壊し、可溶化させた。該可
溶化物にOligo(dT) resinを加え緩やかに振盪した。次
いで、Oligo(dT) resinを洗浄後、PolyA+RNAをEllution
Bufferで溶出させた。溶出したPolyA+RNAをエタノール
沈殿させ、Tris-EDTA緩衝液に溶解した。得られたPolyA
+RNAの濃度を、260nmの波長での吸光度を測定すること
により決定した。
【0188】得られたPolyA+RNAを鋳型とし、市販のcDN
A synthesis キット(GIBCOBRL製)および合成オリゴDN
A NotI-T(配列番号1)をプライマーとして用いたM-ML
V Reverse Transcriptase法により二本鎖cDNAを合成し
た。即ち、ハイブリドーマから精製したPolyA+RNA(約5
μg)を鋳型として、該プライマー(約400pmole)及びM
-MLV Reverse Transcriptaseを加えた溶液中(約50μ
l)で37℃で1時間反応させ一本鎖cDNAを合成した。次い
で、反応溶液(4μl)に、dNTP、DNA polymerase I、RN
aseH、DNA ligase、緩衝液及び蒸留水を加えて16℃で2
時間反応させ二本鎖cDNAを合成した。得られた二本鎖c
DNAを、フェノール/クロロホルムで抽出した後、エタ
ノール沈殿させた。次いで、TE緩衝液に溶解した該二本
鎖cDNA(約50μl)に、EcoRIリンカーDNA(約300pmol
e)及びDNAリガーゼ(Ligation High;33μl;TOYOBO
製)を加え、16℃で約80分反応させて、該cDNAにリンカ
ーDNAを連結した。なお、該リンカーDNAは、5'末端をリ
ン酸化したオリゴDNA(20adp;配列番号2)とオリゴDN
A(24adp;配列番号3)を常法に従ってハイブリダイズ
させて調製した二本鎖DNAを用いた。
【0189】得られた反応物をフェノール/クロロホル
ムを用いて抽出した後、エタノール沈殿させた。次い
で、該DNA反応物を、市販の制限酵素NotI(TOYOBO製)
を用いて消化した後、市販のATP溶液(GIBCO BRL製)と
T4キナーゼ(TOYOBO製)と反応させ(37℃で30分)その
5'末端をリン酸化した。得られたDNA反応物エタノール
沈殿した後、ポリアクリルアミドゲル電気泳動で分画し
約500bpから2000bpのDNAを含むゲルを切り出した。該ゲ
ルの切り出しは、エチジウムブロマイド染色及び紫外線
照射下での写真撮影により行った。切り出したゲルを、
粉砕した後TE緩衝液に懸濁させ、遠心分離して遠心上澄
を回収した。回収した該DNAと市販のラムダファージベ
クターλEXcell(0.25μg;AmershamPharmacia製)を、
市販のDNA Ligase(Ligation High;TOYOBO製)の存在
下で反応させ(16℃、30分)連結させた。次に該DNA反
応物を市販のラムダファージパッケージングキットGiga
pack III Gold(STRATAGENE製)を用いてラムダファー
ジとし、大腸菌NM522を宿主としてcDNAライブラリーを
作製した。なお、全ての操作は、該キットに添付の実験
操作説明書に従って行った。
【0190】次いで、プラークハイブリダイゼーション
法(マニアティス(Maniatis)ら、Molecular Cloning:
A Labolatory Manual, Cold Spring Harbor Laborator
y, Cold Spring Harbor, New York)に従い、該cDNAラ
イブラリーのスクリーニングを下記のようにして行っ
た。該cDNAライブラリー(1×104個プラーク)を寒天プ
レートに蒔き、ハイボンド-N ナイロンメンブラン(Hyb
ond-N nylon menbrane、Amersham Pharmacia製)を用い
てレプリカを作製した。このレプリカを、γ32P-ATPで
標識したプローブを用いて、ハイブリダイゼーション緩
衝液中でのプラークハイブリダイゼーションによりスク
リーニングした。抗体軽鎖については、プローブHIGLC
(配列番号4)を、また抗体重鎖については、プローブ
NHCc2(配列番号5)を用いた。1次スクリーニング及
び2次スクリーニングにより同定した陽性クローンの各
々をシングルプラークで単離した。
【0191】各々の陽性クローンのファージ溶液を鋳型
DNAとし、一つのPCR用プライマー及びTaq PCRキット(T
AKARA製)を用いたPCRにより抗体重鎖及び抗体軽鎖の各
々を増幅した。抗体軽鎖のプライマーには、ExcellE
(配列番号6)及びck117(配列番号7)を、抗体重鎖
のプライマーにはExcellE(配列番号6)及びNHCc2(配
列番号5)を用いた。PCR産物は常法によりアガロース
ゲル電気泳動にて分画し重鎖及び軽鎖ともに約600bpの
大きさのDNAを含むゲルを切り出した。該ゲルから精製
したDNAの塩基配列を、DNA Sequencer(373A;PE-Appli
ed Biosystems製)、ABI PRISM Sequencing Software
(PE-Applied Biosystems製)及びABI PRISM Auto Asse
mbler(PE-Applied Biosystems製)を用いて解析し、各
々の陽性クローンが十分な塩基長のDNAを有することを
確認した。
【0192】各々の陽性クローンのプラークのλファー
ジを、大腸菌NP66に感染させ、プラスミドDNAを放出さ
せた後、アンピシリンを含有するプレート上に蒔きコロ
ニーを形成させた。次いで、該コロニーから常法に従っ
て回収した精製プラスミドDNAで大腸菌JM109を形質転換
した。次いで、形質転換細胞をアンピシリンを含む栄養
培地に蒔きコロニーを形成させた。次いで、アンピシリ
ンを含むLB培地中に懸濁させた各々のコロニーの懸濁液
を、液体栄養培地中で37℃で24時間培養した。培養液か
ら菌体を集め、プラスミド精製キット(Quiagen製)を
用いてプラスミドDNAを精製した。各々の精製プラスミ
ドDNAを制限酵素EcoRI/NotIで消化し、ベクターDNAと挿
入DNA(重鎖cDNAまたは軽鎖cDNA)の存在を確認した。
各々の精製プラスミドに挿入されている抗体重鎖または
抗体軽鎖の各々をコードするcDNAの塩基配列を、常法に
従って、DNA Sequencer(377A;PE-Applied Biosystems
製)、ABI PRISM Sequencing Software(PE-Applied Bi
osystems製)及びABI PRISM Auto Assembler(PE-Appli
ed Biosystems製)を用いて決定した。なお、本配列決
定においては、下記のプライマーを使用した。
【0193】<重鎖cDNAの配列解析に用いたプライマー
>M13Rプライマー(配列番号8;STRATAGENE製)、Exce
llE(配列番号6)、136H(配列番号9)、138/9H(配
列番号10)、AILIMHC1(配列番号11)、HCc1(配列番号
12)、NHCc2(配列番号5)、HCc7(配列番号13)、HCc
8(配列番号14)、HCc3(配列番号15)、HCc4(配列番
号16)、HCc6(配列番号17)、HIGHC(配列番号18)、H
Cc9(配列番号19)、HCc5(配列番号20)及びpolyA(配
列番号21)。 <軽鎖cDNAの配列解析に用いたプライマー>M13Rプライ
マー(配列番号8;STRATAGENE製)、ExcellE(配列番
号6)、AILIMLC1(配列番号22)、AILIMLC2(配列番号
23)、LCc1(配列番号24)、ck117(配列番号7)、HIG
LC(配列番号4)、LCc2(配列番号25)、HIK(配列番
号26)、及びpolyA(配列番号21)。前記の各々のハイ
ブリドーマが産生するヒトAILIMに対するヒトモノクロ
ーナル抗体の重鎖をコードするcDNA配列、軽鎖(Light
Chain)をコードするcDNA配列、並びに該各々のcDNA配
列から演繹されるアミノ酸配列を下記のとおり配列表に
示した。
【0194】クローンAIH5D3(JMab-136) <重鎖> DNA配列 :配列番号27(シグナル配列:塩基番号69
乃至125、V領域:塩基番号126乃至419) アミノ酸配列:配列番号28(シグナル配列:アミノ酸番
号1乃至19、可変領域:アミノ酸番号20乃至118を含
む。) <軽鎖> DNA配列 :配列番号29(シグナル配列:塩基番号39
乃至104、V領域:塩基番号105乃至386) アミノ酸配列:配列番号30(シグナル配列:アミノ酸番
号1乃至22、可変領域:アミノ酸番号23乃至116を含
む)
【0195】クローンAII289(JMab-138) <重鎖> DNA配列 :配列番号31(シグナル配列:塩基番号94
乃至150、V領域:塩基番号151乃至441を含む。) アミノ酸配列:配列番号32(シグナル配列:アミノ酸番
号1乃至19、可変領域:アミノ酸番号20乃至116を含
む。) <軽鎖> DNA配列 :配列番号33(シグナル配列:塩基番号28
乃至87、V領域:塩基番号88乃至375を含む。) アミノ酸配列:配列番号34(シグナル配列:アミノ酸番
号1乃至20、可変領域:アミノ酸番号21乃至116を含
む)
【0196】クローンAII394(JMab-139) <重鎖> DNA配列 :配列番号35(シグナル配列:塩基番号96
乃至152、V領域:塩基番号153乃至443) アミノ酸配列:配列番号36(シグナル配列:アミノ酸番
号1乃至19、可変領域:アミノ酸番号20乃至116を含
む。) <軽鎖> DNA配列 :配列番号37(シグナル配列:塩基番号33
乃至92、V領域:塩基番号93乃至380) アミノ酸配列:配列番号38(シグナル配列:アミノ酸番
号1乃至20、可変領域:アミノ酸番号21乃至116を含
む。)
【0197】決定された各々のDNA配列を基に、遺伝
子配列解析ソフトウェアーを用いて、Tomlinsonらによ
り作成されたヒトイムノグロブリンの可変領域遺伝子の
ライブラリーV BASE Sequence(Immunol. Today, Vol.1
6, No.5, p.237-242, 1995)を検索した。その結果、上
記ヒトモノクローナル抗体の重鎖及び軽鎖の各々のV領
域遺伝子は、各々下記のセグメントから構成されてい
た。
【0198】<重鎖V領域遺伝子> クローンAIH5D3(JMab-136): 1-02 クローンAII289(JMab-138): 3-13 クローンAII394(JMab-139): 3-13 <軽鎖V領域遺伝子> クローンAIH5D3(JMab-136): L5 クローンAII289(JMab-138): A27 クローンAII394(JMab-139): A27
【0199】実施例11 抗ヒトAILIMヒトモノクロー
ナル抗体の遅延型過敏症(delayed-typehypersensitivi
ty;DTH)の抑制効果 生体にとって有害な抗原(ウイルス、細菌及び寄生虫な
どの病原微生物や外来異物など)を排除しようとする生
体の免疫応答システムは、自然免疫応答と獲得免疫応答
(後天性免疫)に大別される。前者は、食細胞(多形核
白血球、単球、マクロファージなど)による貪食、ナチ
ュラルキラー(NK)細胞による攻撃、及び補体による
抗原のオプソニン化などのような非特異的な認識による
排除機構である。後者の獲得免疫応答は、該抗原に対す
る特異性を獲得(活性化)したリンパ球(主にT細胞、
B細胞)による排除機構である。獲得免疫応答は、細胞
性免疫と体液性免疫にさらに大別される。細胞性免疫
は、抗体依存性の体液性免疫とは異なり、主としてT細
胞が直接標的である抗原に作用して発現される免疫反応
である。細胞性免疫は、ウイルスや腫瘍に対する免疫反
応、組織や臓器の移植後に惹起される免疫反応、ある種
の薬物アレルギー、及び一部の自己免疫疾患などに関与
していることが分かっている。
【0200】この細胞性免疫の最も代表的な現象とし
て、ツベルクリンアレルギー(ツベルクリン過敏症とほ
ぼ同義)がよく知られている。ツベルクリンアレルギー
は、結核菌の感染にともなって成立する遅延型アレルギ
ーであり、結核菌の培養液中に生成されるツベルクリン
蛋白質を生体の皮内に注射して免疫反応を惹起すること
により誘導される。遅延型アレルギーは、抗原により感
作されたT細胞(抗原を記憶したメモリーT細胞)によ
り仲介されるアレルギーであり、抗原に感作された生体
は同抗原と再接触した際に起こる当該メモリーT細胞に
よる炎症を伴うアレルギー反応に発現に24乃至48時間を
要することから遅延型と呼ばれている。遅延型アレルギ
ーの代表例であるツベルクリンアレルギーの現象は、動
物が結核菌による感作が成立しているか否かの有無の診
断のための「ツベルクリンテスト」に普遍的に応用され
ている。即ち、結核菌の培養液から精製したツベルクリ
ン蛋白質である精製ツベルクリン(purified protein d
erivative; PPD;一般診断においては、0.05μg/0.1ml
(2.5TU)を0.1ml))を動物の皮内に投与し、投与後48
時間に投与部位の皮膚の発赤の長径を測定してその長径
により結核菌の感染の有無を診断する方法である。発赤
の長径が4mmまでを陰性、4〜9mmを疑陽性、及び10mm
以上を陽性としている。
【0201】細胞性免疫により惹起される遅延型アレル
ギーとしては、上記の結核菌由来ツベルクリンアレルギ
ーのような感染病原体抗原に対するアレルギーの他に、
微量の蛋白質などに対して一過性に出現するジョーンズ
・モート型遅延型アレルギー、塩化ピクリルなどの薬物
や漆などの植物毒に対する接触性アレルギー、あるいは
同種移植片の移植で見られる移植拒絶に関与するアレル
ギーなどが挙げられる。
【0202】本試験においては、上述のツベルクリンテ
ストを応用して、抗AILIM抗体の遅延型過敏症(遅延型
アレルギー)の抑制効果を評価した。試験は下記のよう
にして行った。ウシ型結核菌の弱毒生菌であるBCG(Bac
ille de Calmette et Guerin)の免疫感作が成立してい
るのカニクイザル(雄、体重:6.0乃至8.5kg、環境バイ
リス研究所製)の各々(各群3匹)を塩酸ケタミン(10
mg/kg、筋肉内投与)で麻酔した後、下記のいずれかの
試験試料を、0.1ml/1投与部位(6投与部位/匹)の濃度
で胸部表皮内に投与した。なお、試料を投与する各部位
の間隔を3cm以上離した。
【0203】(1)抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗
体(JMab-136;0.2mg;10μg/1投与部位)とツベルクリ
ン(4μg/生理食塩水1ml)の1:1の混合溶液。 (2)抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体(JMab-13
6;2mg;100μg/1投与部位)とツベルクリン(4μg/生
理食塩水1ml)の1:1の混合溶液。 (3)対照としてのリン酸緩衝液(PBS(-))。 (4)陽性対照としての市販のステロイド抗炎症剤プレ
ドニゾロン(Prednisolone;0.2mg;10μg/1投与部位)
とツベルクリン(4μg/生理食塩水1ml)の1:1の混合
溶液。 (5)陰性対照としての抗KLHヒトモノクローナル抗体
(実施例<2-2>;0.2mg;10μg/1投与部位)とツベルク
リン(4μg/生理食塩水1ml)の1:1の混合溶液。。 各試料の投与から24時間後に各投与部位の発赤の長径及
び短径を測定し発赤の面積を算出した。結果を図72に示
した。この結果、抗AILIM抗体を投与したいずれの群に
おいても、対照及び陰性対照に比べ、遅延型アレルギー
による発赤が有意に抑制された。また、その抑制効果
は、陽性対照であるステロイド性抗炎症剤と同程度であ
った。
【0204】実施例12 移植片対宿主病(GVHD)患者
の各組織でのAILIMの発現の解析 ドナーから同種移植を受けた後に臨床的に急性または慢
性の移植片対宿主病(graft versus host disease;GVH
D)と診断されたレシピエントである患者から採取した
種々の生検組織でのAILIMの発現の有無を、常法に従っ
て前記実施例で作製した抗ヒトAILIMヒトモノクローナ
ル抗体(JMab-36)を用いたHE染色法により組織染色す
ることにより分析した。急性GVHD患者(28例)の種々組
織から採取した33検体並びに慢性GVHD患者(5例)より5
検体について解析した。その結果、急性GVHD患者につい
ては、皮膚組織では29検体中の15検体がAILIM陽性、胃
組織では3検体中1検体がAILIM陽性、また結腸組織では
1検体中1検体がAILIM陽性であった。慢性GVHD患者に
おいては、皮膚組織では3検体中1検体がAILIM陽性であ
り、また結腸組織では2検体中2検体がAILIM陽性であっ
た。さらに、リンパ球細胞の浸潤が著明な検体では、13
検体中10検体がAILIM陽性であった。
【0205】実施例13 抗ヒトAILIMヒトモノクロー
ナル抗体のサルT細胞に対するコスティミュレイトリー
シグナル伝達活性 実施例7では、本発明の抗ヒトAILIMヒトモノクローナ
ル抗体が、ヒトT細胞反応の制御能、具体的にはAILIM
を介したコスティミュレイトリーシグナルの細胞内への
伝達を制御することによるヒトT細胞を増殖促進させる
ことを実証した。そこで、、本試験においては該ヒトモ
ノクローナル抗体のサルのT細胞に対する細胞増殖促進
能の有無を実施例7と同様にして解析した。
【0206】<13-1> 抗体の希釈 抗ヒトCD3モノクローナル抗体SP34(BD-Pharmingen製)
を、リン酸緩衝液(PBS)で最終濃度1μg/mlとなるよ
うに希釈した。前記で調製した抗ヒトAILIMヒトモノク
ローナル抗体JMAb136を、PBSで最終濃度が40μg/mlとな
るように希釈した後、PBSでさらに各種濃度に希釈した
(40μg/ml乃至0.064μg/ml)。
【0207】<13-2> 抗体によりマイクロプレートのコ
ーティング 96ウェルマイクロプレート(複数枚)の各ウェルに、抗
ヒトCD3モノクローナル抗体SP34(1μg/mlを25μl/wel
l)及び抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMAb136(4
0μg/ml乃至0.064μg/mlを25μl)、37℃で2時間インキ
ュベーションした。次いで、抗体を捨て、各ウェルをPB
Sで3回洗浄した。洗浄後、各ウェルに、10%FCS含有RPM
I1640培地(100μl/well)を加え、37℃で1時間インキ
ュベーションして、上記抗体でプレートの各ウェルをコ
ーティングした。なお、対照抗体として、該抗ヒトAILI
Mヒトモノクローナル抗体の代わりに、抗KLHヒトモノク
ローナル抗体(JMab23とも別称する。前記実施例)を用
いて、上記と同様にしてプレートのコーティングを行っ
た。これらの抗体コーティングマイクロプレートを以下
の試験で用いた。
【0208】<13-3> サルT細胞懸濁液の調製 カニクイザルの末梢血を採取し、NycoPrep1.077A(Nyco
med製)を用いた密度勾配遠心により単核球を分画し
た。実験操作マニュアルに従い、抗ヒトCD4抗体M-T477
(BD-Pharmingen製)、抗ヒトCD8抗体RPA-T8(BD-Pharm
ingen製)、抗マウスIgGマイクロビーズ(Miltenyi製)
及びマグネティックソーターを用いて、該カニクイサル
単核球からサルT細胞を分離取得した。該T細胞の細胞数
を、血球計算盤により計数した。該サルT細胞を、10%F
CS含有RPMI1640培地中に懸濁しサルT細胞懸濁液(1×1
06細胞/ml)を調製した。
【0209】<13-4> 細胞培養 (1)抗ヒトCD3抗体と抗ヒトAILIM抗体をコートしたマ
イクロプレートでの培養前記の抗体コーティングマイク
ロプレートの各ウェルに、サルT細胞懸濁液(100μl/we
ll;1×105cells/well)を加え、CO2インキュベーター
内で37℃で2日間培養した。培養後、各々のマイクロプ
レートを以下の試験に用いた。
【0210】<13-5> T細胞増殖活性の測定 前記の培養後の各プレートの各ウェルに、methyl[3H]th
ymidine(0.5μCi/well;Amersham Pharmacia製)を加
え、CO2インキュベーター内で37℃で6時間インキュベー
ションした。培養後、セルハーベスターを用いて、細胞
をGF/Cフィルター(Packard製)上にトラップした。次
いで、フィルターを、40℃で3時間以上乾燥させた後、M
icroscinti 0(20μl/well;Packard製)を加えた。β
カウンター(TOP COUNT)を用いて、フィルター上にト
ラップされた細胞に取込まれている3Hの放射活性を測定
し、培養後のT細胞の増殖の程度を解析した。結果を図7
3に示す。本試験の結果、抗ヒトAILIMモノクローナル抗
体(ヒトモノクローナル抗体またはマウスモノクローナ
ル抗体)を抗ヒトCD3抗体とともにコートしたマイクロ
プレートを用いた場合には、サルT細胞の濃度依存的な
有意な増殖が認められた。この結果は、また本発明の抗
ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体が、サルのAILIMにも
結合しサルのAILIMの機能を制御する活性を有すること
を示すものである。
【0211】実施例14 AILIMまたはAILIMリガンドに
結合する物質を同定、定量する方法の構築 AILIM(ICOS)に結合する物質あるいはAILIMリガンド
(B7h/B7RP1/GL50/LICOS)を同定または定量可能なELIS
A(Enzyme-linked Immuno solvent assay)を構築し
た。下記に一例として詳述する方法は、当該物質が可溶
性ヒトAILIM(hAILIM-IgFc)と可溶性ヒトAILIMリガン
ド(hB7h-IgFc)の結合を阻害する程度をELISAにより評
価することを原理とする。
【0212】<14-1> 試料 以下の試料を用いた。 (1)Streptavidin-HRP(Southern Biotechnology Asso
ciates,Inc.製)。 (2)可溶性ヒトAILIMリガンド(ヒトB7hの細胞外領域
とヒトIgG1の定常領域とからなる融合タンパク) 次項<14-2>のようにして作製した。 (3)ビオチン標識可溶性AILIM-IgFc 本発明者の一人である手塚の他の先の出願(日本国特許
出願公開11-29599号公報(実施例16(2))及び国際特許
出願公開WO98/38216号公報(実施例16(2))の方法によ
り調製したものをさらに精製することにより調製した。 (4)抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体(JMab-136;
上記)。 (5)抗KLHヒトモノクローナル抗体(陰性対照抗体;JM
ab-23;上記)。 (6)リン酸緩衝液(PBS(-);日研生物製)。 (7)PRMI1640培地(日研生物製)。 (8)牛胎児血清(FCS;JRH-Bioscience製)。 (9)30%牛血清アルブミン(BSA;Sigma製)。 (10)Tween20(BioRad製)。 (11)TMB+ substrate chromogen (Dako製)。
【0213】<14-2> 可溶性ヒトAILIMリガンド(ヒトB
7hの細胞外領域とヒトIgG1の定常領域との融合蛋白(hB
7h-IgFc))の調製 前述の実施例と同様にしてヒト末梢血由来の単核球から
total RNAを調製した。調製したtotal RNA(5μg)を鋳
型とし、Superscript Preamplification System for
First Strand cDNA Sythesis (GIBCO-BRL製)を用いてc
DNAを合成した。次いで、ヒトAILIMリガンド(hB7h)の
細胞外領域をコードするcDNAをPCRで増幅するため
に、末端にXhoI切断部位を有する5'プライマー(5'-GAG
GTCTCCGCCCTCGAGATGCGGCTGGGCAGTCC-3'、配列番号39)
及びBamHI切断部位を有する3'プライマー(5'-CACAGGAC
AGCCAGGGGATCCCACGTGGCCGCG-3'、配列番号40)を設計、
合成した。得られたcDNAを鋳型として該プライマーを用
いてPCRを行い、両端にXhoI及びBamHI切断部位を各
々有するヒトB7hの細胞外領域をコードするcDNAを含むc
DNAを調製した。得られたPCR産物をXhoI及びBamHIで
消化し、アガロースゲル電気泳動し、目的の細胞外領域
をコードするcDNA断片と予測される約720bpのサイズの
バンドを単離した。単離されたcDNA断片を、XhoI及びBa
mHIで切断したプラスミドpBluescript II SK(+)(Strat
agene製)中にサブクローニングした。自動蛍光DNAシー
クエンサー(Applied Biosystems製)による配列解析に
より、該cDNA断片がヒトB7hの細胞外領域をコードする
領域を含むことを確認した。
【0214】一方、融合パートナーとしてのヒトIgG1の
FcをコードするDNAは、プラスミド(Cell, Vol.61,
p.1303-1313, 1990参照。マサチューセッツ・ゼネラル
・ホスピタルのシード博士(B. Seed)らにより作製)
を、BamHI及びXbaIで消化することによりBamHI-XbaID
NA断片(約1.3kb)として切り出した。この断片に
は、ヒトIgG1のヒンジ領域、Cγ12、及びCγ13の各
々コードするエクソンが含まれる。前記のようにして作
製したヒトB7h(hB7h)の細胞外領域をコードするXhoI
-BamHI断片、及びヒトIgG1のFc(「IgFc」と略記する)
をコードするエクソンを含むBamHI-XbaI断片を、XhoI及
びXbaIで切断したプラスミドpBluescript II SK(+)(St
ratagene製)中にサブクローニングした。次いで、該プ
ラスミドをXhoI及びXbaIで消化し、ヒトB7hの細胞外領
域とヒトIgFcとからなる融合DNAを含む約1.8kbのDNA断
片を切りだした。この融合DNA断片を、T4 DNAリガーゼ
を用いて、発現ベクターpME18S(Medical Immunology,
Vol.20, No.1, p.27-32, 1990、及び実験医学(別
冊):「遺伝子工学ハンドブック」、羊土社、第101-10
7頁、1992年)のXhoI及びXbaI部位に挿入し、プラスミ
ドphB7h-IgFcを構築した。
【0215】エレクトロポレーション法により、10%ウ
シ胎児血清及びアンピシリンを含むDMEM培地中でサブコ
ンフルエントに単層培養したCOS7細胞(ATCC CRL-165
1)を、プラスミドphB7h-IgFcで形質転換し、形質転換
細胞を取得した。形質転換細胞を、無血清ASF104培地中
で72時間培養することによりhB7h-IgFcを発現させた。
HB7h-IgFcは、Protein G Sepharoseアフィニティ−カラ
ム(Amersham Pharmacia製) を用いて次のように精製
した。前記培養上清を遠心分離して得た遠心上清を、予
め結合緩衝液(binding buffer)で平衡化したProtein
G Sepharoseアフィニティーカラムに加えた。次いで、
カラムを結合緩衝液で洗浄した後、溶出緩衝液(elutio
n buffer)で溶出させた。溶出液を回収し、リン酸緩衝
液で2回以上外液交換することにより透析し、精製hB7h
-IgFcを得た。
【0216】<14-3> 抗体及び可溶性ヒトAILIM(hAIL
IM-IgFc)の希釈及び、それらの反応 抗ヒトAILIMモノクローナル抗体(JMab-136)及び陰性
対照抗体である抗KLHヒトモノクローナル抗体(JMab-2
3)は各々、20μg/mlの溶液を11段階に希釈した後、各
サンプル200μlに10%FCS含有RPMI1640培地(200μl)を
加えて混和し、種々濃度の溶液を調製した。調製した種
々濃度の溶液の各々に、ビオチン標識hAILIM-IgFC(2μ
l/tube;終濃度1μg/ml)を添加、混和した後、室温で3
0分間インキュベートした。
【0217】<14-4> 抗AILIMモノクローナル抗体によ
るhAILIM-IgFcとhB7h-IgFcの結合の阻害活性の測定 96ウェルマイクロプレートにhB7h-IgFc(50μl/well
(800ng/well))を加え、プレートをシールした後、37
℃で1時間インキュベートした。各ウェルから溶液を除
去し、PBS(120μl)で3回洗浄した。次いで、各ウェル
に0.5%BSA含有PBS(100μl/well)を加え未反応部分を
ブロックし、プレートをシールした後、37℃で1時間イ
ンキュベートした。反応後、溶液を除去し、PBS(120μ
l)で3回洗浄した。次いで、<14-3>で調製した各試料
(50μl/well)を加え、プレートをシールした後37℃で
1時間インキュベートした。各ウェルから溶液を除去
し、37℃に温めた10%FCS含有RPMI1640培地(120μl)で
3回洗浄した。次いで、各ウェルに3.7%ホルマリン含有P
BS(100μl/well)を加え、氷上で5分間インキュベート
した。各ウェルから溶液を除去した後、0.1%Tween20(1
20μl)で3回洗浄した。次いで、Streptavidin-HRP(50
μl/well)を加え、プレートをシール後室温で30分間イ
ンキュベートした。各ウェルから溶液を除去し、0.1%Tw
een20含有PBS(120μl)で3回洗浄した。次いで、TMB+s
ubstrate chromogen(50μl/well)を加え、室温で20分
間インキュベートした。次いで、2N硫酸(50μl/wel
l)を加え、反応を停止させ、THERMO max(Molecular D
evices製)を用いて、450nmでの吸光度を測定した。結
果を図74乃至図76に示す。この結果、hAILIM-IgFcとh
B7h-IgFcの結合の抗AILIM抗体による用量依存的な阻害
活性が測定された。従って、本方法に例示されるような
アッセイ系を用いれば、AILIMまたはAILIMリガンドに結
合する物質(例えば、抗体または合成低分子化合物)を
スクリーニングし、同定することができることが示され
た。
【0218】実施例15 AILIM-AILIMリガンドを介す
るコスティミュレイトリーシグナル伝達によるヒトT細
胞の増殖に対する抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体
の抑制活性 本発明の抗ヒトAILIMモノクローナル抗体が、ヒトT細胞
上のAILIMを介するシグナル伝達を制御する能力を有す
るか否かを、ヒトT細胞をAILIMリガンド(B7h/B7RP1/GL
50/LICOS)と接触させて誘導される細胞増殖の該抗ヒト
AILIMヒトモノクローナル抗体による阻害効果を測定す
ることにより解析した。
【0219】<15-1> 抗体等の希釈 抗ヒトCD3モノクローナル抗体OKT3(ATCC CRL-8001)
を、リン酸緩衝液(PBS)で最終濃度8μg/mlとなるよ
うに希釈した。前記で調製した可溶性ヒトAILIMリガン
ド(hB7h-IgFc)を、PBSで最終濃度が40μg/mlとなるよ
うに希釈した後、PBSでさらに各種濃度に希釈した(40
μg/ml乃至0.0064μg/ml)。
【0220】<15-2> 抗体によるマイクロプレートのコ
ーティング 96ウェルマイクロプレート(複数枚)の各ウェルに、
(1)抗ヒトCD3モノクローナル抗体OKT3(8μg/mlを25
μl/well)及びhB7h-IgFc(40μg/ml乃至0.0064μg/ml
を25μl)を加え、37℃で2時間インキュベーションし
た。次いで、抗体を捨て、各ウェルをPBSで3回洗浄し
た。洗浄後、各ウェルに、10%FCS含有RPMI1640培地(1
00μl/well)を加え、37℃で1時間インキュベーション
して、プレートの各ウェルをコーティングした。
【0221】<15-3> ヒトT細胞懸濁液の調製 健常人の末梢血を採取し、LymphoPrep(Nycomed製)を
用いた密度勾配遠心により単核球を分画した。実験操作
マニュアルに従い、Pan-T cell Isolation Kit(Milten
yi製)及びマグネティックソーターを用いて、該ヒト単
核球からヒトT細胞を分離取得した。該T細胞の細胞数
を、血球計算盤により計数した。該ヒトT細胞を、抗ヒ
トAILIMヒトモノクローナル抗体JMab136(20μg/ml)を
加えた10%FCS含有RPMI1640培地中に懸濁しヒトT細胞懸
濁液(1×106細胞/ml)を調製し、室温で30分間イン
キュベートした。なお、陰性対照抗体には、抗KLHヒト
モノクローナル抗体JMAb23(20μg/ml)を用いた。
【0222】<15-4> 細胞培養 前記のとおりにして抗ヒトCD3抗体とhB7h-IgFcでコート
したマイクロプレート各ウェルに、ヒトT細胞懸濁液(1
00μl/well;1×105cells/well)を加え、CO2インキュ
ベーター内で37℃で3日間培養した。
【0223】<15-5> T細胞増殖活性の測定 前記の培養後の各プレートの各ウェルに、methyl[3H]th
ymidine(0.5μCi/well;Amersham Pharmacia製)を加
え、CO2インキュベーター内で37℃で6時間インキュベー
ションした。培養後、セルハーベスターを用いて、細胞
をGF/Cフィルター(Packard製)上にトラップした。次
いで、フィルターを、40℃で3時間以上乾燥させた後、M
icroscinti 0(20μl/well;Packard製)を加えた。β
カウンター(TOP COUNT)を用いて、フィルター上にト
ラップされた細胞に取込まれている3Hの放射活性を測定
し、培養後のヒトT細胞の増殖の程度を解析した。結果
を図77に示す。本試験の結果、ヒトB7h-IgFc濃度依存的
なヒトT細胞の有意な増殖が観察された(陰性対照抗体
を用いた試験)。さらに、当該ヒトT細胞の増殖が、抗
ヒトAILIMモノクローナル抗体により有意に抑制され
た。
【0224】実施例16 AILIM-AILIMリガンドを介す
るコスティミュレイトリーシグナル伝達によるサルT細
胞の増殖に対する抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体
の抑制活性 前記実施例15の試験をヒトT細胞の代わりにサルのT細胞
を用いて同様にして行った。
【0225】<16-1> 抗体等の希釈 抗ヒトCD3モノクローナル抗体SP34(BD-Pharmingen製)
を、リン酸緩衝液(PBS)で最終濃度1μg/mlとなるよ
うに希釈した。前記で調製したヒトB7h-IgFcを、PBSで
最終濃度が40μg/mlとなるように希釈した後、PBSでさ
らに各種濃度に希釈した(40μg/ml乃至0.0064μg/m
l)。
【0226】<16-2> 抗体によりマイクロプレートのコ
ーティング 96ウェルマイクロプレート(複数枚)の各ウェルに、
(1)抗ヒトCD3モノクローナル抗体SP34(BD-Pharming
en製)(1μg/mlを25μl/well)及びヒトB7h-IgFc(40
μg/ml乃至0.0064μg/mlを25μl)を加え、37℃で2時間
インキュベーションした。次いで、抗体を捨て、各ウェ
ルをPBSで3回洗浄した。洗浄後、各ウェルに、10%FCS
含有RPMI1640培地(100μl/well)を加え、37℃で1時間
インキュベーションして、プレートの各ウェルをコーテ
ィングした。
【0227】<16-3> サルT細胞懸濁液の調製 カニクイザルの末梢血を採取し、NycoPrep1.077A(Nyco
med製)を用いた密度勾配遠心により単核球を分画し
た。実験操作マニュアルに従い、抗ヒトCD4抗体M-T477
(BD-Pharmingen製)、抗ヒトCD8抗体RPA-T8(BD-Pharm
ingen製)、抗マウスIgGマイクロビーズ(Miltenyi製)
及びマグネティックソーターを用いて、該カニクイサル
単核球からサルT細胞を分離取得した。該T細胞の細胞数
を、血球計算盤により計数した。該サルT細胞を、抗ヒ
トAIlIMヒトモノクローナル抗体JMab-136(20μg/ml)
を加えた10%FCS含有RPMI1640培地中に懸濁しサルT細胞
懸濁液(1×106細胞/ml)を調製し、室温で30分間イ
ンキュベートした。なお、陰性対照抗体として抗KLHヒ
トモノクローナル抗体JMab-23(20μg/ml)を用いた。
【0228】<16-4> 細胞培養 前記のとおりにして抗ヒトCD3抗体とhB7h-IgFcでコート
したマイクロプレート各ウェルに、サルT細胞懸濁液(1
00μl/well;1×105cells/well)を加え、CO2インキュ
ベーター内で37℃で3日間培養した。
【0229】<16-5> T細胞増殖活性の測定 前記の培養後の各プレートの各ウェルに、methyl[3H]th
ymidine(0.5μCi/well;Amersham Pharmacia製)を加
え、CO2インキュベーター内で37℃で6時間インキュベー
ションした。培養後、セルハーベスターを用いて、細胞
をGF/Cフィルター(Packard製)上にトラップした。次
いで、フィルターを、40℃で3時間以上乾燥させた後、M
icroscinti 0(20μl/well;Packard製)を加えた。β
カウンター(TOP COUNT)を用いて、フィルター上にト
ラップされた細胞に取込まれている3Hの放射活性を測定
し、培養後のT細胞の増殖の程度を解析した。結果を図7
8に示す。本試験の結果、ヒトB7h-IgFc濃度依存的なサ
ルT細胞の有意な増殖が観察された(陰性対照抗体を用
いた試験)。さらに、当該サルT細胞の増殖が、抗ヒトA
ILIMモノクローナル抗体により有意に抑制された。
【0230】
【発明の効果】本発明のヒトAILIMに結合するヒトモノ
クローナル抗体は、ヒトに由来する抗体であることか
ら、マウス由来の抗体等の非ヒト哺乳動物由来の抗体か
らなる抗体医薬品の治療上の大きな問題点(副作用)で
あったヒトに対する抗原性、即ちHAMA(Human anti-mou
se antigenicity)に起因する宿主の重篤な免疫拒絶反
応を全く惹起しないことから、抗体の医薬品としての価
値を劇的に増大させるものである。
【0231】従って、本発明のAILIM(特に、ヒトAILI
M)に対するヒトモノクローナル抗体及び該ヒトモノク
ローナル抗体からなる医薬組成物は、HAMAに起因する宿
主の免疫拒絶反応を惹起することなく、AILIMを発現す
る細胞へのAILIMを介するコスティミュレイトリーシグ
ナル(副刺激シグナル)の伝達が関与する種々の生体反
応(例えば、AILIMを発現する細胞の細胞増殖、AILIMを
発現する細胞によるサイトカインの産生、AILIMを発現
する細胞の免疫細胞溶解(immune cytolysis)若しくは
細胞死(apoptosis)、及びAILIMを発現する細胞に対す
る抗体依存性細胞障害を誘導する活性など)を制御する
ための医薬品として、及び/または該AILIMを介するシ
グナル伝達が関与する種々の疾患の発症及び/または進
行を抑制、阻止し、該疾患を治療または予防することが
可能である。
【0232】具体的には、本発明の抗AILIMヒトモノク
ローナル抗体若しくはその一部を活性生物とする医薬品
を提供することにより、例えば、自己免疫疾患またはア
レルギー性疾患(特には、細胞性免疫により惹起される
自己免疫疾患や遅延型アレルギー)に分類される種々の
疾患(例えば、慢性関節リウマチ、多発性硬化症、自己
免疫性甲状腺炎、アレルギー性接触性皮膚炎、慢性炎症
性皮膚疾患である扁平苔癬、全身性エリテマトーデス、
インスリン依存性糖尿病及び乾癬など); 関節症(例
えば、関節リウマチ(rheumatoid arthritis; RA)、変
形性関節症(osteoarthritis; OA))、炎症(例えば、
肝炎); 移植片対宿主反応(graft versus host reac
tion; GVH reaction); 移植片対宿主病(graft vers
us hostdisease; GVHD); 組織(皮膚、角膜、骨など
の組織)若しくは臓器(肝臓、心臓、肺、腎臓、膵臓な
ど)の移植(同種移植または異種移植)に伴う免疫拒絶
反応; 外来抗原若しくは自己抗原により惹起される免
疫反応(例えば、該抗原に対する抗体の産生、細胞増
殖、サイトカインの産生など); 及び腸管免疫の異常
に起因する可能性を有する疾患(具体的には、炎症性腸
疾患(特には、クローン病及び潰瘍性大腸炎)や食餌性
アレルギー)などの抑制、または治療及び予防が可能と
なる。
【0233】本発明の医薬組成物はまた、抗炎症薬とし
ての種々のステロイド剤が適用されているような任意の
炎症、例えば、種々の関節炎(関節リウマチ、変形性関
節症など)に伴う炎症、肺炎、肝炎(ウイルス性の肝炎
を含む)、感染症に伴う炎症、炎症性腸疾患、腸炎、腎
炎(糸球体腎炎、腎線維症に伴う炎症)、胃炎、血管
炎、膵炎、腹膜炎、気管支炎、心筋炎、脳炎、虚血後再
潅流障害(心筋虚血再潅流障害など)における炎症、組
織や臓器の移植後免疫拒絶に起因する炎症、火傷、種々
の皮膚の炎症(乾癬、アレルギー性接触性皮膚炎、慢性
炎症性皮膚疾患である扁平苔癬など)、多発性臓器障害
における炎症、PTCAやPTCRの術後における炎症、及び動
脈硬化症に伴う炎症、自己免疫性甲状腺炎などの治療ま
たは予防を可能とする。さらには、上記の組織や臓器の
移植に伴う免疫拒絶反応の抑制/治療分野においては、
本発明の医薬組成物を、そのような移植治療での免疫拒
絶反応の抑制のために施されている既存の免疫抑制剤と
併用することにより当該既存薬単独での移植片拒絶反応
の抑制の効果を増大させることが可能である。また、本
発明の1つであるAILIMまたはAILIMリガンドに結合する
物質を同定する方法を用いれば、AILIMまたはAILIMリガ
ンドに結合して、両者の相互作用によるシグナル伝達を
調節することにより上述のような種々の疾患を治療し得
る潜在的な活性を有する医薬(化学合成化合物や抗体)
をスクリーニングして選択することが可能となる。
【0234】
【配列表】 SEQUENCE LISTING <110> Japan Tobacco, Inc. <120> Human Monoclonal Antibody For A Co-Stimulatory Signal Trunsduction Molecule AILIM And Pharmaceutical Use Thereof <130> J01-0030 <140> <141> <150> JP P2000-147116 <151> 2000-05-18 <160> 40 <170> PatentIn Ver. 2.1 <210> 1 <211> 45 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Artificially synthesized primer sequence, NotI-T. <220> <221> primer_bind <222> (1)..(45) <400> 1 aactggaagc ttcagcggcc gcagagattt tttttttttt ttttt 45 <210> 2 <211> 20 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Artificially synthesized linker sequence, 20adp. <400> 2 cgtggtgtca tggcactgcg 20 <210> 3 <211> 24 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Artificially synthesized linker sequence, 24adp. <400> 3 aattcgcagt gccatgacac cacg 24 <210> 4 <211> 23 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Artificially synthesized primer sequence, HIGLC. <220> <221> primer_bind <222> (1)..(23) <400> 4 gtctgctttg ctcagcgtca ggg 23 <210> 5 <211> 21 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Artificially synthesized primer sequence, NHCc2. <220> <221> primer_bind <222> (1)..(21) <400> 5 caccggttcg gggaagtagt c 21 <210> 6 <211> 21 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Artificially synthesized primer sequence, ExcellE. <220> <221> primer_bind <222> (1)..(21) <400> 6 ggtgacacta tagaatacag g 21 <210> 7 <211> 25 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Artificially synthesized primer sequence, ck117. <220> <221> primer_bind <222> (1)..(25) <400> 7 gcaggcacac aacagaggca gttcc 25 <210> 8 <211> 20 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Artificially synthesized primer sequence, M13R. <220> <221> primer_bind <222> (1)..(20) <400> 8 cacaggaaac agctatgacc 20 <210> 9 <211> 21 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Artificially synthesized primer sequence, 136H. <220> <221> primer_bind <222> (1)..(21) <400> 9 cctggacaag ggcttgagtg g 21 <210> 10 <211> 21 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Artificially synthesized primer sequence, 138/9H. <220> <221> primer_bind <222> (1)..(21) <400> 10 acaggaaaag gtctggagtg g 21 <210> 11 <211> 21 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Artificially synthesized primer sequence, AILIMHC1. <220> <221> primer_bind <222> (1)..(21) <400> 11 acagtaatac acggccgtgt c 21 <210> 12 <211> 21 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Artificially synthesized primer sequence, HCc1. <220> <221> primer_bind <222> (1)..(21) <400> 12 gactacttcc ccgaaccggt g 21 <210> 13 <211> 22 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Artificially synthesized primer sequence, HCc7. <220> <221> primer_bind <222> (1)..(22) <400> 13 gtggcaggac cgtcagtctt cc 22 <210> 14 <211> 24 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Artificially synthesized primer sequence, HCc8. <220> <221> primer_bind <222> (1)..(24) <400> 14 aagaggaaga ctgacggtcc tgcc 24 <210> 15 <211> 23 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Artificially synthesized primer sequence, HCc3. <220> <221> primer_bind <222> (1)..(23) <400> 15 ccgttgtgca ccaggactgg ctg 23 <210> 16 <211> 23 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Artificially synthesized primer sequence, HCc4. <220> <221> primer_bind <222> (1)..(23) <400> 16 tgcacttgta ctccttgccg ttc 23 <210> 17 <211> 23 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Artificially synthesized primer sequence, HCc6. <220> <221> primer_bind <222> (1)..(23) <400> 17 cagccggaga acaactacaa gac 23 <210> 18 <211> 22 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Artificially synthesized primer sequence, HIGHC. <220> <221> primer_bind <222> (1)..(22) <400> 18 tcttgtagtt gttctccggc tg 22 <210> 19 <211> 22 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Artificially synthesized primer sequence, HCc9. <220> <221> primer_bind <222> (1)..(22) <400> 19 tacttcccag gcacccagca tg 22 <210> 20 <211> 23 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Artificially synthesized primer sequence, HCc5. <220> <221> primer_bind <222> (1)..(23) <400> 20 atgctgggtg cctgggaagt atg 23 <210> 21 <211> 21 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Artificially synthesized primer sequence, polyA. <220> <221> primer_bind <222> (1)..(21) <400> 21 tcaaactatc ggccttgctg g 21 <210> 22 <211> 21 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Artificially synthesized primer sequence, AILIMLC1. <220> <221> primer_bind <222> (1)..(21) <400> 22 tagcctggta tcagcagaaa c 21 <210> 23 <211> 21 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Artificially synthesized primer sequence, AILIMLC2. <220> <221> primer_bind <222> (1)..(21) <400> 23 gtttctgctg ataccaggct a 21 <210> 24 <211> 22 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Artificially synthesized primer sequence, LCc1. <220> <221> primer_bind <222> (1)..(22) <400> 24 gcaccatctg tcttcatctt cc 22 <210> 25 <211> 21 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Artificially synthesized primer sequence, LCc2. <220> <221> primer_bind <222> (1)..(21) <400> 25 caaagagctt caacagggga g 21 <210> 26 <211> 20 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Artificially synthesized primer sequence, HIK. <220> <221> primer_bind <222> (1)..(20) <400> 26 aggctggaac tgaggagcag 20 <210> 27 <211> 1616 <212> DNA <213> Homo sapiens <220> <221> 5'UTR <222> (1)..(68) <220> <221> CDS <222> (69)..(1481) <220> <221> 3'UTR <222> (1482)..(1616) <220> <221> sig_peptide <222> (69)..(125) <400> 27 gaattcgcag tgccatgaca ccacgcatct gtcctctaga gaatcccctg agagctccgt 60 tcctcacc atg gac tgg acc tgg agg atc ctc ttc ttg gtg gca gca gcc 110 Met Asp Trp Thr Trp Arg Ile Leu Phe Leu Val Ala Ala Ala 1 5 10 aca gga gcc cac tcc cag gtg cag ctg gtg cag tct ggg gct gag gtg 158 Thr Gly Ala His Ser Gln Val Gln Leu Val Gln Ser Gly Ala Glu Val 15 20 25 30 aag aag cct ggg gcc tca gtg aag gtc tcc tgc aag gct tct gga tac 206 Lys Lys Pro Gly Ala Ser Val Lys Val Ser Cys Lys Ala Ser Gly Tyr 35 40 45 acc ttc acc ggc tac tat atg cac tgg gtg cga cag gcc cct gga caa 254 Thr Phe Thr Gly Tyr Tyr Met His Trp Val Arg Gln Ala Pro Gly Gln 50 55 60 ggg ctt gag tgg atg gga tgg atc aac cct cac agt ggt ggc aca aac 302 Gly Leu Glu Trp Met Gly Trp Ile Asn Pro His Ser Gly Gly Thr Asn 65 70 75 tat gca cag aag ttt cag ggc agg gtc acc atg acc agg gac acg tcc 350 Tyr Ala Gln Lys Phe Gln Gly Arg Val Thr Met Thr Arg Asp Thr Ser 80 85 90 atc agc aca gcc tac atg gag ctg agc agg ctg aga tcc gac gac acg 398 Ile Ser Thr Ala Tyr Met Glu Leu Ser Arg Leu Arg Ser Asp Asp Thr 95 100 105 110 gcc gtg tat tac tgt gcg agg acg tat tac tat gat agt agt ggt tat 446 Ala Val Tyr Tyr Cys Ala Arg Thr Tyr Tyr Tyr Asp Ser Ser Gly Tyr 115 120 125 tac cat gat gct ttt gat atc tgg ggc caa ggg aca atg gtc acc gtc 494 Tyr His Asp Ala Phe Asp Ile Trp Gly Gln Gly Thr Met Val Thr Val 130 135 140 tct tca gcc tcc acc aag ggc cca tcg gtc ttc ccc ctg gcg ccc tgc 542 Ser Ser Ala Ser Thr Lys Gly Pro Ser Val Phe Pro Leu Ala Pro Cys 145 150 155 tcc agg agc acc tcc gag agc aca gcg gcc ctg ggc tgc ctg gtc aag 590 Ser Arg Ser Thr Ser Glu Ser Thr Ala Ala Leu Gly Cys Leu Val Lys 160 165 170 gac tac ttc ccc gaa ccg gtg acg gtg tcg tgg aac tca ggc gct ctg 638 Asp Tyr Phe Pro Glu Pro Val Thr Val Ser Trp Asn Ser Gly Ala Leu 175 180 185 190 acc agc ggc gtg cac acc ttc cca gct gtc cta cag tcc tca gga ctc 686 Thr Ser Gly Val His Thr Phe Pro Ala Val Leu Gln Ser Ser Gly Leu 195 200 205 tac tcc ctc agc agc gtg gtg acc gtg ccc tcc agc aac ttc ggc acc 734 Tyr Ser Leu Ser Ser Val Val Thr Val Pro Ser Ser Asn Phe Gly Thr 210 215 220 cag acc tac acc tgc aac gta gat cac aag ccc agc aac acc aag gtg 782 Gln Thr Tyr Thr Cys Asn Val Asp His Lys Pro Ser Asn Thr Lys Val 225 230 235 gac aag aca gtt gag cgc aaa tgt tgt gtc gag tgc cca ccg tgc cca 830 Asp Lys Thr Val Glu Arg Lys Cys Cys Val Glu Cys Pro Pro Cys Pro 240 245 250 gca cca cct gtg gca gga ccg tca gtc ttc ctc ttc ccc cca aaa ccc 878 Ala Pro Pro Val Ala Gly Pro Ser Val Phe Leu Phe Pro Pro Lys Pro 255 260 265 270 aag gac acc ctc atg atc tcc cgg acc cct gag gtc acg tgc gtg gtg 926 Lys Asp Thr Leu Met Ile Ser Arg Thr Pro Glu Val Thr Cys Val Val 275 280 285 gtg gac gtg agc cac gaa gac ccc gag gtc cag ttc aac tgg tac gtg 974 Val Asp Val Ser His Glu Asp Pro Glu Val Gln Phe Asn Trp Tyr Val 290 295 300 gac ggc gtg gag gtg cat aat gcc aag aca aag cca cgg gag gag cag 1022 Asp Gly Val Glu Val His Asn Ala Lys Thr Lys Pro Arg Glu Glu Gln 305 310 315 ttc aac agc acg ttc cgt gtg gtc agc gtc ctc acc gtt gtg cac cag 1070 Phe Asn Ser Thr Phe Arg Val Val Ser Val Leu Thr Val Val His Gln 320 325 330 gac tgg ctg aac ggc aag gag tac aag tgc aag gtc tcc aac aaa ggc 1118 Asp Trp Leu Asn Gly Lys Glu Tyr Lys Cys Lys Val Ser Asn Lys Gly 335 340 345 350 ctc cca gcc ccc atc gag aaa acc atc tcc aaa acc aaa ggg cag ccc 1166 Leu Pro Ala Pro Ile Glu Lys Thr Ile Ser Lys Thr Lys Gly Gln Pro 355 360 365 cga gaa cca cag gtg tac acc ctg ccc cca tcc cgg gag gag atg acc 1214 Arg Glu Pro Gln Val Tyr Thr Leu Pro Pro Ser Arg Glu Glu Met Thr 370 375 380 aag aac cag gtc agc ctg acc tgc ctg gtc aaa ggc ttc tac ccc agc 1262 Lys Asn Gln Val Ser Leu Thr Cys Leu Val Lys Gly Phe Tyr Pro Ser 385 390 395 gac atc gcc gtg gag tgg gag agc aat ggg cag ccg gag aac aac tac 1310 Asp Ile Ala Val Glu Trp Glu Ser Asn Gly Gln Pro Glu Asn Asn Tyr 400 405 410 aag acc aca cct ccc atg ctg gac tcc gac ggc tcc ttc ttc ctc tac 1358 Lys Thr Thr Pro Pro Met Leu Asp Ser Asp Gly Ser Phe Phe Leu Tyr 415 420 425 430 agc aag ctc acc gtg gac aag agc agg tgg cag cag ggg aac gtc ttc 1406 Ser Lys Leu Thr Val Asp Lys Ser Arg Trp Gln Gln Gly Asn Val Phe 435 440 445 tca tgc tcc gtg atg cat gag gct ctg cac aac cac tac acg cag aag 1454 Ser Cys Ser Val Met His Glu Ala Leu His Asn His Tyr Thr Gln Lys 450 455 460 agc ctc tcc ctg tct ccg ggt aaa tga gtgccacggc cggcaagccc 1501 Ser Leu Ser Leu Ser Pro Gly Lys 465 470 ccgctcccca ggctctcggg gtcgcgtgag gatgcttggc acgtaccccg tgtacatact 1561 tcccaggcac ccagcatgga aataaagcac ccagcgctgc cctggaaaaa aaaaa 1616 <210> 28 <211> 470 <212> PRT <213> Homo sapiens <400> 28 Met Asp Trp Thr Trp Arg Ile Leu Phe Leu Val Ala Ala Ala Thr Gly 1 5 10 15 Ala His Ser Gln Val Gln Leu Val Gln Ser Gly Ala Glu Val Lys Lys 20 25 30 Pro Gly Ala Ser Val Lys Val Ser Cys Lys Ala Ser Gly Tyr Thr Phe 35 40 45 Thr Gly Tyr Tyr Met His Trp Val Arg Gln Ala Pro Gly Gln Gly Leu 50 55 60 Glu Trp Met Gly Trp Ile Asn Pro His Ser Gly Gly Thr Asn Tyr Ala 65 70 75 80 Gln Lys Phe Gln Gly Arg Val Thr Met Thr Arg Asp Thr Ser Ile Ser 85 90 95 Thr Ala Tyr Met Glu Leu Ser Arg Leu Arg Ser Asp Asp Thr Ala Val 100 105 110 Tyr Tyr Cys Ala Arg Thr Tyr Tyr Tyr Asp Ser Ser Gly Tyr Tyr His 115 120 125 Asp Ala Phe Asp Ile Trp Gly Gln Gly Thr Met Val Thr Val Ser Ser 130 135 140 Ala Ser Thr Lys Gly Pro Ser Val Phe Pro Leu Ala Pro Cys Ser Arg 145 150 155 160 Ser Thr Ser Glu Ser Thr Ala Ala Leu Gly Cys Leu Val Lys Asp Tyr 165 170 175 Phe Pro Glu Pro Val Thr Val Ser Trp Asn Ser Gly Ala Leu Thr Ser 180 185 190 Gly Val His Thr Phe Pro Ala Val Leu Gln Ser Ser Gly Leu Tyr Ser 195 200 205 Leu Ser Ser Val Val Thr Val Pro Ser Ser Asn Phe Gly Thr Gln Thr 210 215 220 Tyr Thr Cys Asn Val Asp His Lys Pro Ser Asn Thr Lys Val Asp Lys 225 230 235 240 Thr Val Glu 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Glu Ala Leu His Asn His Tyr Thr Gln Lys Ser Leu 450 455 460 Ser Leu Ser Pro Gly Lys 465 470 <210> 29 <211> 974 <212> DNA <213> Homo sapiens <220> <221> 5'UTR <222> (1)..(38) <220> <221> CDS <222> (39)..(749) <220> <221> 3'UTR <222> (750)..(974) <220> <221> sig_peptide <222> (39)..(104) <400> 29 gaattcgcag tgccatgaca ccacggtcag gacacagc atg gac atg agg gtc ccc 56 Met Asp Met Arg Val Pro 1 5 gct cag ctc ctg ggg ctc ctg ctg ctc tgg ttc cca ggt tcc aga tgc 104 Ala Gln Leu Leu Gly Leu Leu Leu Leu Trp Phe Pro Gly Ser Arg Cys 10 15 20 gac atc cag atg acc cag tct cca tct tcc gtg tct gca tct gta gga 152 Asp Ile Gln Met Thr Gln Ser Pro Ser Ser Val Ser Ala Ser Val Gly 25 30 35 gac aga gtc acc atc act tgt cgg gcg agt cag ggt att agc agg ttg 200 Asp Arg Val Thr Ile Thr Cys Arg Ala Ser Gln Gly Ile Ser Arg Leu 40 45 50 tta gcc tgg tat cag cag aaa cca ggg aaa gcc cct aaa ctc ctg atc 248 Leu Ala Trp Tyr Gln Gln Lys Pro Gly Lys Ala Pro Lys Leu Leu Ile 55 60 65 70 tat gtt gca tcc agt ttg caa agt ggg gtc cca tca agg ttc agc ggc 296 Tyr Val Ala Ser Ser Leu Gln Ser Gly Val Pro Ser Arg Phe Ser Gly 75 80 85 agt gga tct ggg aca gat ttc act ctc acc atc agc agc ctg cag cct 344 Ser Gly Ser Gly Thr Asp Phe Thr Leu Thr Ile Ser Ser Leu Gln Pro 90 95 100 gaa gat ttt gca act tac tat tgt caa cag gct aac agt ttc ccg tgg 392 Glu Asp Phe Ala Thr Tyr Tyr Cys Gln Gln Ala Asn Ser Phe Pro Trp 105 110 115 acg ttc ggc caa ggg acc aag gtg gaa atc aaa cga act gtg gct gca 440 Thr Phe Gly Gln Gly Thr Lys Val Glu Ile Lys Arg Thr Val Ala Ala 120 125 130 cca tct gtc ttc atc ttc ccg cca tct gat gag cag ttg aaa tct gga 488 Pro Ser Val Phe Ile Phe Pro Pro Ser Asp Glu Gln Leu Lys Ser Gly 135 140 145 150 act gcc tct gtt gtg tgc ctg ctg aat aac ttc tat ccc aga gag gcc 536 Thr Ala Ser Val Val Cys Leu Leu Asn Asn Phe Tyr Pro Arg Glu Ala 155 160 165 aaa gta cag tgg aag gtg gat aac gcc ctc caa tcg ggt aac tcc cag 584 Lys Val Gln Trp Lys Val Asp Asn Ala Leu Gln Ser Gly Asn Ser Gln 170 175 180 gag agt gtc aca gag cag gac agc aag gac agc acc tac agc ctc agc 632 Glu Ser Val Thr Glu Gln Asp Ser Lys Asp Ser Thr Tyr Ser Leu Ser 185 190 195 agc acc ctg acg ctg agc aaa gca gac tac gag aaa cac aaa gtc tac 680 Ser Thr Leu Thr Leu Ser Lys Ala Asp Tyr Glu Lys His Lys Val Tyr 200 205 210 gcc tgc gaa gtc acc cat cag ggc ctg agc tcg ccc gtc aca aag agc 728 Ala Cys Glu Val Thr His Gln Gly Leu Ser Ser Pro Val Thr Lys Ser 215 220 225 230 ttc aac agg gga gag tgt tag agggagaagt gcccccacct gctcctcagt 779 Phe Asn Arg Gly Glu Cys 235 tccagcctga ccccctccca tcctttggcc tctgaccctt tttccacagg ggacctaccc 839 ctattgcggt cctccagctc atctttcacc tcacccccct cctcctcctt ggctttaatt 899 atgctaatgt tggaggagaa tgaataaata aagtgaatct ttgcaaaaaa aaaaaaaaaa 959 aatctctgcg gccgc 974 <210> 30 <211> 236 <212> PRT <213> Homo sapiens <400> 30 Met Asp Met Arg Val Pro Ala Gln Leu Leu Gly Leu Leu Leu Leu Trp 1 5 10 15 Phe Pro Gly Ser Arg Cys Asp Ile Gln Met Thr Gln Ser Pro Ser Ser 20 25 30 Val Ser Ala Ser Val Gly Asp Arg Val Thr Ile Thr Cys Arg Ala Ser 35 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gaa aat gcc aag aac tcc ttg tat ctt caa atg aac agc 402 Ile Ser Arg Glu Asn Ala Lys Asn Ser Leu Tyr Leu Gln Met Asn Ser 90 95 100 ctg aga gcc ggg gac acg gct gtg tat tac tgt gta aga gat aat agg 450 Leu Arg Ala Gly Asp Thr Ala Val Tyr Tyr Cys Val Arg Asp Asn Arg 105 110 115 aag gtg acc cac gag cac tac tac tac tac ggt atg gac gtc tgg ggc 498 Lys Val Thr His Glu His Tyr Tyr Tyr Tyr Gly Met Asp Val Trp Gly 120 125 130 135 caa ggg acc acg gtc acc gtc tcc tca gcc tcc acc aag ggc cca tcg 546 Gln Gly Thr Thr Val Thr Val Ser Ser Ala Ser Thr Lys Gly Pro Ser 140 145 150 gtc ttc ccc ctg gcg ccc tgc tcc agg agc acc tcc gag agc aca gcg 594 Val Phe Pro Leu Ala Pro Cys Ser Arg Ser Thr Ser Glu Ser Thr Ala 155 160 165 gcc ctg ggc tgc ctg gtc aag gac tac ttc ccc gaa ccg gtg acg gtg 642 Ala Leu Gly Cys Leu Val Lys Asp Tyr Phe Pro Glu Pro Val Thr Val 170 175 180 tcg tgg aac tca ggc gct ctg acc agc ggc gtg cac acc ttc cca gct 690 Ser Trp Asn Ser Gly Ala Leu Thr Ser Gly Val His Thr Phe Pro Ala 185 190 195 gtc cta cag tcc tca gga ctc tac tcc ctc agc agc gtg gtg acc gtg 738 Val Leu Gln Ser Ser Gly Leu Tyr Ser Leu Ser Ser Val Val Thr Val 200 205 210 215 ccc tcc agc aac ttc ggc acc cag acc tac acc tgc aac gta gat cac 786 Pro Ser Ser Asn Phe Gly Thr Gln Thr Tyr Thr Cys Asn Val Asp His 220 225 230 aag ccc agc aac acc aag gtg gac aag aca gtt gag cgc aaa tgt tgt 834 Lys Pro Ser Asn Thr Lys Val Asp Lys Thr Val Glu Arg Lys Cys Cys 235 240 245 gtc gag tgc cca ccg tgc cca gca cca cct gtg gca gga ccg tca gtc 882 Val Glu Cys Pro Pro Cys Pro Ala Pro Pro Val Ala Gly Pro Ser Val 250 255 260 ttc ctc ttc ccc cca aaa ccc aag gac acc ctc atg atc tcc cgg acc 930 Phe Leu Phe Pro Pro Lys Pro Lys Asp Thr Leu Met Ile Ser Arg Thr 265 270 275 cct gag gtc acg tgc gtg gtg gtg gac gtg agc cac gaa gac ccc gag 978 Pro Glu Val Thr Cys Val Val Val Asp Val Ser His Glu Asp Pro Glu 280 285 290 295 gtc cag ttc aac tgg tac gtg gac ggc gtg gag gtg cat aat gcc aag 1026 Val Gln Phe Asn Trp Tyr Val Asp Gly Val Glu Val His Asn Ala 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Pro Pro Met Leu Asp Ser 410 415 420 gac ggc tcc ttc ttc ctc tac agc aag ctc acc gtg gac aag agc agg 1410 Asp Gly Ser Phe Phe Leu Tyr Ser Lys Leu Thr Val Asp Lys Ser Arg 425 430 435 tgg cag cag ggg aac gtc ttc tca tgc tcc gtg atg cat gag gct ctg 1458 Trp Gln Gln Gly Asn Val Phe Ser Cys Ser Val Met His Glu Ala Leu 440 445 450 455 cac aac cac tac acg cag aag agc ctc tcc ctg tct ccg ggt aaa tga 1506 His Asn His Tyr Thr Gln Lys Ser Leu Ser Leu Ser Pro Gly Lys 460 465 470 gtgccacggc cggcaagccc ccgctcccca ggctctcggg gtcgcgtgag gatgcttggc 1566 acgtaccccg tgtacatact tcccaggcac ccagcatgga aataaagcac ccagcgctgc 1626 cctgggcccc tgcnaaaaaa aaaaaaaaaa aaaaaaaaaa aaaaaaaaaa aaaaaaaaaa 1686 aaaaaaaaat ctctgcggcc gc 1708 <210> 32 <211> 470 <212> PRT <213> Homo sapiens <400> 32 Met Glu Leu Gly Leu Ser Trp Val Phe Leu Val Ala Ile Leu Glu Gly 1 5 10 15 Val Gln Cys Glu Val Gln Leu Val Glu Ser Gly Gly Gly Leu Val Gln 20 25 30 Pro Gly Gly Ser Leu Arg Leu Ser Cys Ala Ala Ser Gly Phe Thr Phe 35 40 45 Ser Ser 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Pro Ser Val Phe Leu Phe Pro Pro Lys Pro Lys Asp 260 265 270 Thr Leu Met Ile Ser Arg Thr Pro Glu Val Thr Cys Val Val Val Asp 275 280 285 Val Ser His Glu Asp Pro Glu Val Gln Phe Asn Trp Tyr Val Asp Gly 290 295 300 Val Glu Val His Asn Ala Lys Thr Lys Pro Arg Glu Glu Gln Phe Asn 305 310 315 320 Ser Thr Phe Arg Val Val Ser Val Leu Thr Val Val His Gln Asp Trp 325 330 335 Leu Asn Gly Lys Glu Tyr Lys Cys Lys Val Ser Asn Lys Gly Leu Pro 340 345 350 Ala Pro Ile Glu Lys Thr Ile Ser Lys Thr Lys Gly Gln Pro Arg Glu 355 360 365 Pro Gln Val Tyr Thr Leu Pro Pro Ser Arg Glu Glu Met Thr Lys Asn 370 375 380 Gln Val Ser Leu Thr Cys Leu Val Lys Gly Phe Tyr Pro Ser Asp Ile 385 390 395 400 Ala Val Glu Trp Glu Ser Asn Gly Gln Pro Glu Asn Asn Tyr Lys Thr 405 410 415 Thr Pro Pro Met Leu Asp Ser Asp Gly Ser Phe Phe Leu Tyr Ser Lys 420 425 430 Leu Thr Val Asp Lys Ser Arg Trp Gln Gln Gly Asn Val Phe Ser Cys 435 440 445 Ser Val Met His Glu Ala Leu His Asn His Tyr Thr Gln Lys Ser Leu 450 455 460 Ser Leu Ser Pro Gly 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Ser Gly Ser Gly Ser Gly 75 80 85 aca gac ttc act ctc acc atc agc aga ctg gag cct gaa gat ttt gca 342 Thr Asp Phe Thr Leu Thr Ile Ser Arg Leu Glu Pro Glu Asp Phe Ala 90 95 100 105 gtg tat tac tgt cag cag ttt ggt agc tca cct atg tgc agt ttt ggc 390 Val Tyr Tyr Cys Gln Gln Phe Gly Ser Ser Pro Met Cys Ser Phe Gly 110 115 120 cag ggg acc aag ctg gag atc aaa cga act gtg gct gca cca tct gtc 438 Gln Gly Thr Lys Leu Glu Ile Lys Arg Thr Val Ala Ala Pro Ser Val 125 130 135 ttc atc ttc ccg cca tct gat gag cag ttg aaa tct gga act gcc tct 486 Phe Ile Phe Pro Pro Ser Asp Glu Gln Leu Lys Ser Gly Thr Ala Ser 140 145 150 gtt gtg tgc ctg ctg aat aac ttc tat ccc aga gag gcc aaa gta cag 534 Val Val Cys Leu Leu Asn Asn Phe Tyr Pro Arg Glu Ala Lys Val Gln 155 160 165 tgg aag gtg gat aac gcc ctc caa tcg ggt aac tcc cag gag agt gtc 582 Trp Lys Val Asp Asn Ala Leu Gln Ser Gly Asn Ser Gln Glu Ser Val 170 175 180 185 aca gag cag gac agc aag gac agc acc tac agc ctc agc agc acc ctg 630 Thr Glu Gln Asp Ser Lys Asp Ser Thr Tyr Ser Leu Ser Ser Thr Leu 190 195 200 acg ctg agc aaa gca gac tac gag aaa cac aaa gtc tac gcc tgc gaa 678 Thr Leu Ser Lys Ala Asp Tyr Glu Lys His Lys Val Tyr Ala Cys Glu 205 210 215 gtc acc cat cag ggc ctg agc tcg ccc gtc aca aag agc ttc aac agg 726 Val Thr His Gln Gly Leu Ser Ser Pro Val Thr Lys Ser Phe Asn Arg 220 225 230 gga gag tgt tag agggagaant gcccccacct gctcctcagt tccagcctga 778 Gly Glu Cys 235 ccccctccca tcctttggcc tctgaccctt tttccacagg ggacctaccc ctattgcggt 838 cctccagctc atctttcacc tcacccccct cctcctcctt ggctttaatt atgctaatgt 898 tggaggagaa tgaataaata aagtgaatct ttgcacctgt gaaaaaaaaa 948 <210> 34 <211> 236 <212> PRT <213> Homo sapiens <400> 34 Met Glu Thr Pro Ala Gln Leu Leu Phe Leu Leu Leu Leu Trp Leu Pro 1 5 10 15 Asp Thr Thr Gly Glu Ile Val Leu Thr Gln Ser Pro Gly Thr Leu Ser 20 25 30 Leu Ser Pro Gly Glu Arg Ala Thr Leu Ser Cys Arg Ala Ser Gln Asn 35 40 45 Ile Arg Ser Ser Tyr Leu Ala Trp Tyr Gln Gln Lys Pro Gly Gln Ala 50 55 60 Pro Gly Leu Leu Ile Tyr Gly Ala Ser Ser Arg Ala Thr Gly Ile Pro 65 70 75 80 Asp Arg Phe Ser Gly Ser Gly Ser Gly Thr Asp Phe Thr Leu Thr Ile 85 90 95 Ser Arg Leu Glu Pro Glu Asp Phe Ala Val Tyr Tyr Cys Gln Gln Phe 100 105 110 Gly Ser Ser Pro Met Cys Ser Phe Gly Gln Gly Thr Lys Leu Glu Ile 115 120 125 Lys Arg Thr Val Ala Ala Pro Ser Val Phe Ile Phe Pro Pro Ser Asp 130 135 140 Glu Gln Leu Lys Ser Gly Thr Ala Ser Val Val Cys Leu Leu Asn Asn 145 150 155 160 Phe Tyr Pro Arg Glu Ala Lys Val Gln Trp Lys Val Asp Asn Ala Leu 165 170 175 Gln Ser Gly Asn Ser Gln Glu Ser Val Thr Glu Gln Asp Ser Lys Asp 180 185 190 Ser Thr Tyr Ser Leu Ser Ser Thr Leu Thr Leu Ser Lys Ala Asp Tyr 195 200 205 Glu Lys His Lys Val Tyr Ala Cys Glu Val Thr His Gln Gly Leu Ser 210 215 220 Ser Pro Val Thr Lys Ser Phe Asn Arg Gly Glu Cys 225 230 235 <210> 35 <211> 1673 <212> DNA <213> Homo sapiens <220> <221> 5'UTR <222> (1)..(95) <220> <221> CDS <222> (96)..(1508) <220> <221> 3'UTR <222> (1509)..(1673) <220> <221> sig_peptide <222> (96)..(152) <400> 35 gaattcgcag tgccatgaca ccacggtgga gccccagcct tgggattccc aagtgtttgt 60 attcagtgat caggactgaa cacacaggac tcacc atg gag ttg ggg ctg agc 113 Met Glu Leu Gly Leu Ser 1 5 tgg gtt ttc ctt gtt gct ata tta gaa ggt gtc cag tgt gag gtg cag 161 Trp Val Phe Leu Val Ala Ile Leu Glu Gly Val Gln Cys Glu Val Gln 10 15 20 ctg gtg gag tct ggg gga ggc ttg gta cag cct ggg ggg tcc ctg aga 209 Leu Val Glu Ser Gly Gly Gly Leu Val Gln Pro Gly Gly Ser Leu Arg 25 30 35 ctc tcc tgt gca gcc tct gga ttc acc ttc agt agc tac gac atg cac 257 Leu Ser Cys Ala Ala Ser Gly Phe Thr Phe Ser Ser Tyr Asp Met His 40 45 50 tgg gtc cgc caa gct aca gga aaa ggt ctg gag tgg gtc tca gct att 305 Trp Val Arg Gln Ala Thr Gly Lys Gly Leu Glu Trp Val Ser Ala Ile 55 60 65 70 ggt act gct ggt gac aca tac tat cca ggc tcc gtg aag ggc cga ttc 353 Gly Thr Ala Gly Asp Thr Tyr Tyr Pro Gly Ser Val Lys Gly Arg Phe 75 80 85 acc atc tcc aga gaa aat gcc aag aac tcc ttg tat ctt caa atg aac 401 Thr Ile Ser Arg Glu Asn Ala Lys Asn Ser Leu Tyr Leu Gln Met Asn 90 95 100 agc ctg aga gcc ggg gac acg gct gtg tat tac tgt gta aga gat aag 449 Ser Leu Arg Ala Gly Asp Thr Ala Val Tyr Tyr Cys Val Arg Asp Lys 105 110 115 agg acg gtg acc cac gag cac tac tac tac tac ggt atg gac gtc tgg 497 Arg Thr Val Thr His Glu His Tyr Tyr Tyr Tyr Gly Met Asp Val Trp 120 125 130 ggc caa ggg acc acg gtc acc gtc tcc tca gcc tcc acc aag ggc cca 545 Gly Gln Gly Thr Thr Val Thr Val Ser Ser Ala Ser Thr Lys Gly Pro 135 140 145 150 tcg gtc ttc ccc ctg gcg ccc tgc tcc agg agc acc tcc gag agc aca 593 Ser Val Phe Pro Leu Ala Pro Cys Ser Arg Ser Thr Ser Glu Ser Thr 155 160 165 gcg gcc ctg ggc tgc ctg gtc aag gac tac ttc ccc gaa ccg gtg acc 641 Ala Ala Leu Gly Cys Leu Val Lys Asp Tyr Phe Pro Glu Pro Val Thr 170 175 180 gtg tcg tgg aac tca ggc gct ctg acc agc ggc gtg cac acc ttc cca 689 Val Ser Trp Asn Ser Gly Ala Leu Thr Ser Gly Val His Thr Phe Pro 185 190 195 gct gtc cta cag tcc tca gga ctc tac tcc ctc agc agc gtg gtg acc 737 Ala Val Leu Gln Ser Ser Gly Leu Tyr Ser Leu Ser Ser Val Val Thr 200 205 210 gtg ccc tcc agc aac ttc ggc acc cag acc tac acc tgc aac gta gat 785 Val Pro Ser Ser Asn Phe Gly Thr Gln Thr Tyr Thr Cys Asn Val Asp 215 220 225 230 cac aag ccc agc aac acc aag gtg gac aag aca gtt gag cgc aaa tgt 833 His Lys Pro Ser Asn Thr Lys Val Asp Lys Thr Val Glu Arg Lys Cys 235 240 245 tgt gtc gag tgc cca ccg tgc cca gca cca cct gtg gca gga ccg tca 881 Cys Val Glu Cys Pro Pro Cys Pro Ala Pro Pro Val Ala Gly Pro Ser 250 255 260 gtc ttc ctc ttc ccc cca aaa ccc aag gac acc ctc atg atc tcc cgg 929 Val Phe Leu Phe Pro Pro Lys Pro Lys Asp Thr Leu Met Ile Ser Arg 265 270 275 acc cct gag gtc acg tgc gtg gtg gtg gac gtg agc cac gaa gac ccc 977 Thr Pro Glu Val Thr Cys Val Val Val Asp Val Ser His Glu Asp Pro 280 285 290 gag gtc cag ttc aac tgg tac gtg gac ggc gtg gag gtg cat aat gcc 1025 Glu Val Gln Phe Asn Trp Tyr Val Asp Gly Val Glu Val His Asn Ala 295 300 305 310 aag aca aag cca cgg gag gag cag ttc aac agc acg ttc cgt gtg gtc 1073 Lys Thr Lys Pro Arg Glu Glu Gln Phe Asn Ser Thr Phe Arg Val Val 315 320 325 agc gtc ctc acc gtt gtg cac cag gac tgg ctg aac ggc aag gag tac 1121 Ser Val Leu Thr Val Val His Gln Asp Trp Leu Asn Gly Lys Glu Tyr 330 335 340 aag tgc aag gtc tcc aac aaa ggc ctc cca gcc ccc atc gag aaa acc 1169 Lys Cys Lys Val Ser Asn Lys Gly Leu Pro Ala Pro Ile Glu Lys Thr 345 350 355 atc tcc aaa acc aaa ggg cag ccc cga gaa cca cag gtg tac acc ctg 1217 Ile Ser Lys Thr Lys Gly Gln Pro Arg Glu Pro Gln Val Tyr Thr Leu 360 365 370 ccc cca tcc cgg gag gag atg acc aag aac cag gtc agc ctg acc tgc 1265 Pro Pro Ser Arg Glu Glu Met Thr Lys Asn Gln Val Ser Leu Thr Cys 375 380 385 390 ctg gtc aaa ggc ttc tac ccc agc gac atc gcc gtg gag tgg gag agc 1313 Leu Val Lys Gly Phe Tyr Pro Ser Asp Ile Ala Val Glu Trp Glu Ser 395 400 405 aat ggg cag ccg gag aac aac tac aag acc aca cct ccc atg ctg gac 1361 Asn Gly Gln Pro Glu Asn Asn Tyr Lys Thr Thr Pro Pro Met Leu Asp 410 415 420 tcc gac ggc tcc ttc ttc ctc tac agc aag ctc acc gtg gac aag agc 1409 Ser Asp Gly Ser Phe Phe Leu Tyr Ser Lys Leu Thr Val Asp Lys Ser 425 430 435 agg tgg cag cag ggg aac gtc ttc tca tgc tcc gtg atg cat gag gct 1457 Arg Trp Gln Gln Gly Asn Val Phe Ser Cys Ser Val Met His Glu Ala 440 445 450 ctg cac aac cac tac acg cag aag agc ctc tcc ctg tct ccg ggt aaa 1505 Leu His Asn His Tyr Thr Gln Lys Ser Leu Ser Leu Ser Pro Gly Lys 455 460 465 470 tga gtgccacggc cggcaagccc ccgctcccca ggctctcggg gtcgcgtgag 1558 gatgcttggc acgtaccccg tgtacatact tcccaggcac ccagcatgga aataaagcac 1618 ccagcgctgc cctgggcccc tgcgaaaaaa aaaaaaaaaa aatctctgcg gccgc 1673 <210> 36 <211> 470 <212> PRT <213> Homo sapiens <400> 36 Met Glu Leu Gly Leu Ser Trp Val Phe Leu Val Ala Ile Leu Glu Gly 1 5 10 15 Val Gln Cys Glu Val Gln Leu Val Glu Ser Gly Gly Gly Leu Val Gln 20 25 30 Pro Gly Gly Ser Leu Arg Leu Ser Cys Ala Ala Ser Gly Phe Thr Phe 35 40 45 Ser Ser Tyr Asp Met His Trp Val Arg Gln Ala Thr Gly Lys Gly Leu 50 55 60 Glu Trp Val Ser Ala Ile Gly Thr Ala Gly Asp Thr Tyr Tyr Pro Gly 65 70 75 80 Ser Val Lys Gly Arg Phe Thr Ile Ser Arg Glu Asn Ala Lys Asn Ser 85 90 95 Leu Tyr Leu Gln Met Asn Ser Leu Arg Ala Gly Asp Thr Ala Val Tyr 100 105 110 Tyr Cys Val Arg Asp Lys Arg Thr Val Thr His Glu His Tyr Tyr Tyr 115 120 125 Tyr Gly Met Asp Val Trp Gly Gln Gly Thr Thr Val Thr Val Ser Ser 130 135 140 Ala Ser Thr Lys Gly Pro Ser Val Phe Pro Leu Ala Pro Cys Ser Arg 145 150 155 160 Ser Thr Ser Glu Ser Thr Ala Ala Leu Gly Cys Leu Val Lys Asp Tyr 165 170 175 Phe Pro Glu Pro Val Thr Val Ser Trp Asn Ser Gly Ala Leu Thr Ser 180 185 190 Gly Val His Thr Phe Pro Ala Val Leu Gln Ser Ser Gly Leu Tyr Ser 195 200 205 Leu Ser Ser Val Val Thr Val Pro Ser Ser Asn Phe Gly Thr Gln Thr 210 215 220 Tyr Thr Cys Asn Val Asp His Lys Pro Ser Asn Thr Lys Val Asp Lys 225 230 235 240 Thr Val Glu Arg Lys Cys Cys Val Glu Cys Pro Pro Cys Pro Ala Pro 245 250 255 Pro Val Ala Gly Pro Ser Val Phe Leu Phe Pro Pro Lys Pro Lys Asp 260 265 270 Thr Leu Met Ile Ser Arg Thr Pro Glu Val Thr Cys Val Val Val Asp 275 280 285 Val Ser His Glu Asp Pro Glu Val Gln Phe Asn Trp Tyr Val Asp Gly 290 295 300 Val Glu Val His Asn Ala Lys Thr Lys Pro Arg Glu Glu Gln Phe Asn 305 310 315 320 Ser Thr Phe Arg Val Val Ser Val Leu Thr Val Val His Gln Asp Trp 325 330 335 Leu Asn Gly Lys Glu Tyr Lys Cys Lys Val Ser Asn Lys Gly Leu Pro 340 345 350 Ala Pro Ile Glu Lys Thr Ile Ser Lys Thr Lys Gly Gln Pro Arg Glu 355 360 365 Pro Gln Val Tyr Thr Leu Pro Pro Ser Arg Glu Glu Met Thr Lys Asn 370 375 380 Gln Val Ser Leu Thr Cys Leu Val Lys Gly Phe Tyr Pro Ser Asp Ile 385 390 395 400 Ala Val Glu Trp Glu Ser Asn Gly Gln Pro Glu Asn Asn Tyr Lys Thr 405 410 415 Thr Pro Pro Met Leu Asp Ser Asp Gly Ser Phe Phe Leu Tyr Ser Lys 420 425 430 Leu Thr Val Asp Lys Ser Arg Trp Gln Gln Gly Asn Val Phe Ser Cys 435 440 445 Ser Val Met His Glu Ala Leu His Asn His Tyr Thr Gln Lys Ser Leu 450 455 460 Ser Leu Ser Pro Gly Lys 465 470 <210> 37 <211> 970 <212> DNA <213> Homo sapiens <220> <221> 5'UTR <222> (1)..(32) <220> <221> CDS <222> (33)..(743) <220> <221> 3'UTR <222> (744)..(970) <220> <221> sig_peptide <222> (33)..(92) <400> 37 gaattcgcag tgccatgaca ccacggggaa cc atg gaa acc cca gcg cag ctt 53 Met Glu Thr Pro Ala Gln Leu 1 5 ctc ttc ctc ctg cta ctc tgg ctc cca gat acc acc gga gaa att gtg 101 Leu Phe Leu Leu Leu Leu Trp Leu Pro Asp Thr Thr Gly Glu Ile Val 10 15 20 ttg acg cag tct cca ggc acc ctg tct ttg tct cca ggg gaa aga gcc 149 Leu Thr Gln Ser Pro Gly Thr Leu Ser Leu Ser Pro Gly Glu Arg Ala 25 30 35 acc ctc tcc tgc agg gcc agt cag agt att agc agc agc tcc tta gcc 197 Thr Leu Ser Cys Arg Ala Ser Gln Ser Ile Ser Ser Ser Ser Leu Ala 40 45 50 55 tgg tac cag cag aaa cct ggc cag gct ccc ggg ctc ctc atc ttt ggt 245 Trp Tyr Gln Gln Lys Pro Gly Gln Ala Pro Gly Leu Leu Ile Phe Gly 60 65 70 gca tcc agc agg gcc act ggc atc cca gac agg ttc agt ggc agt ggg 293 Ala Ser Ser Arg Ala Thr Gly Ile Pro Asp Arg Phe Ser Gly Ser Gly 75 80 85 tct ggg aca gac ttc act ctc acc atc agc aga ctg gag cct gaa gat 341 Ser Gly Thr Asp Phe Thr Leu Thr Ile Ser Arg Leu Glu Pro Glu Asp 90 95 100 ttt gca gtg tat tac tgt cag cag ttt ggt agc tca cct atg tgc agt 389 Phe Ala Val Tyr Tyr Cys Gln Gln Phe Gly Ser Ser Pro Met Cys Ser 105 110 115 ttt ggc cag ggg acc aag ctg gag atc aaa cga act gtg gct gca cca 437 Phe Gly Gln Gly Thr Lys Leu Glu Ile Lys Arg Thr Val Ala Ala Pro 120 125 130 135 tct gtc ttc atc ttc ccg cca tct gat gag cag ttg aaa tct gga act 485 Ser Val Phe Ile Phe Pro Pro Ser Asp Glu Gln Leu Lys Ser Gly Thr 140 145 150 gcc tct gtt gtg tgc ctg ctg aat aac ttc tat ccc aga gag gcc aaa 533 Ala Ser Val Val Cys Leu Leu Asn Asn Phe Tyr Pro Arg Glu Ala Lys 155 160 165 gta cag tgg aag gtg gat aac gcc ctc caa tcg ggt aac tcc cag gag 581 Val Gln Trp Lys Val Asp Asn Ala Leu Gln Ser Gly Asn Ser Gln Glu 170 175 180 agt gtc aca gag cag gac agc aag gac agc acc tac agc ctc agc agc 629 Ser Val Thr Glu Gln Asp Ser Lys Asp Ser Thr Tyr Ser Leu Ser Ser 185 190 195 acc ctg acg ctg agc aaa gca gac tac gag aaa cac aaa gtc tac gcc 677 Thr Leu Thr Leu Ser Lys Ala Asp Tyr Glu Lys His Lys Val Tyr Ala 200 205 210 215 tgc gaa gtc acc cat cag ggc ctg agc tcg ccc gtc aca aag agc ttc 725 Cys Glu Val Thr His Gln Gly Leu Ser Ser Pro Val Thr Lys Ser Phe 220 225 230 aac agg gga gag tgt tag agggagaagt gcccccacct gctcctcagt 773 Asn Arg Gly Glu Cys 235 tccagcctga ccccctccca tcctttggcc tctgaccctt tttccacagg ggacctaccc 833 ctattgcggt cctccagctc atctttcacc tcacccccct cctcctcctt ggctttaatt 893 atgctaatgt tggaggagaa tgaataaata aagtgaatct ttgcaaaaaa aaaaaaaaaa 953 aaaatctctg cggccgc 970 <210> 38 <211> 236 <212> PRT <213> Homo sapiens <400> 38 Met Glu Thr Pro Ala Gln Leu Leu Phe Leu Leu Leu Leu Trp Leu Pro 1 5 10 15 Asp Thr Thr Gly Glu Ile Val Leu Thr Gln Ser Pro Gly Thr Leu Ser 20 25 30 Leu Ser Pro Gly Glu Arg Ala Thr Leu Ser Cys Arg Ala Ser Gln Ser 35 40 45 Ile Ser Ser Ser Ser Leu Ala Trp Tyr Gln Gln Lys Pro Gly Gln Ala 50 55 60 Pro Gly Leu Leu Ile Phe Gly Ala Ser Ser Arg Ala Thr Gly Ile Pro 65 70 75 80 Asp Arg Phe Ser Gly Ser Gly Ser Gly Thr Asp Phe Thr Leu Thr Ile 85 90 95 Ser Arg Leu Glu Pro Glu Asp Phe Ala Val Tyr Tyr Cys Gln Gln Phe 100 105 110 Gly Ser Ser Pro Met Cys Ser Phe Gly Gln Gly Thr Lys Leu Glu Ile 115 120 125 Lys Arg Thr Val Ala Ala Pro Ser Val Phe Ile Phe Pro Pro Ser Asp 130 135 140 Glu Gln Leu Lys Ser Gly Thr Ala Ser Val Val Cys Leu Leu Asn Asn 145 150 155 160 Phe Tyr Pro Arg Glu Ala Lys Val Gln Trp Lys Val Asp Asn Ala Leu 165 170 175 Gln Ser Gly Asn Ser Gln Glu Ser Val Thr Glu Gln Asp Ser Lys Asp 180 185 190 Ser Thr Tyr Ser Leu Ser Ser Thr Leu Thr Leu Ser Lys Ala Asp Tyr 195 200 205 Glu Lys His Lys Val Tyr Ala Cys Glu Val Thr His Gln Gly Leu Ser 210 215 220 Ser Pro Val Thr Lys Ser Phe Asn Arg Gly Glu Cys 225 230 235 <210> 39 <211> 35 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Artificially synthesized primer sequence <220> <221> primer_bind <222> (1)..(35) <400> 39 gaggtctccgccctcgagatgcggctgggcagtcc 35 <210> 40 <211> 33 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Artificially synthesized primer sequence <220> <221> primer_bind <222> (1)..(33) <400> 40 cacaggacagccaggggatcccacgtggccgcg 33
【0235】「配列表フリーテキスト」 配列番号:1 他の情報:人工配列についての記載:人工的に合成した
プライマー配列NotI-T。 配列番号:2 他の情報:人工配列についての記載:人工的に合成した
リンカー配列20adp。 配列番号:3 他の情報:人工配列についての記載:人工的に合成した
リンカー配列24adp。 配列番号:4 他の情報:人工配列についての記載:人工的に合成した
プライマー配列HIGLC。 配列番号:5 他の情報:人工配列についての記載:人工的に合成した
プライマー配列NHCc2。 配列番号:6 他の情報:人工配列についての記載:人工的に合成した
プライマー配列EXcellE。 配列番号:7 他の情報:人工配列についての記載:人工的に合成した
プライマー配列ck117。 配列番号:8 他の情報:人工配列についての記載:人工的に合成した
プライマー配列M13R。 配列番号:9 他の情報:人工配列についての記載:人工的に合成した
プライマー配列136H。 配列番号:10 他の情報:人工配列についての記載:人工的に合成した
プライマー配列138/9H。 配列番号:11 他の情報:人工配列についての記載:人工的に合成した
プライマー配列AILIMHC1。 配列番号:12 他の情報:人工配列についての記載:人工的に合成した
プライマー配列HCc1。 配列番号:13 他の情報:人工配列についての記載:人工的に合成した
プライマー配列HCc7。 配列番号:14 他の情報:人工配列についての記載:人工的に合成した
プライマー配列HCc8。 配列番号:15 他の情報:人工配列についての記載:人工的に合成した
プライマー配列HCc3。 配列番号:16 他の情報:人工配列についての記載:人工的に合成した
プライマー配列HCc4。 配列番号:17 他の情報:人工配列についての記載:人工的に合成した
プライマー配列HCc6。 配列番号:18 他の情報:人工配列についての記載:人工的に合成した
プライマー配列HIGHC。 配列番号:19 他の情報:人工配列についての記載:人工的に合成した
プライマー配列HCc9。 配列番号:20 他の情報:人工配列についての記載:人工的に合成した
プライマー配列HCc5。 配列番号:21 他の情報:人工配列についての記載:人工的に合成した
プライマー配列polyA。 配列番号:22 他の情報:人工配列についての記載:人工的に合成した
プライマー配列AILIMLC1。 配列番号:23 他の情報:人工配列についての記載:人工的に合成した
プライマー配列AILIMLC2。 配列番号:24 他の情報:人工配列についての記載:人工的に合成した
プライマー配列LCc1。 配列番号:25 他の情報:人工配列についての記載:人工的に合成した
プライマー配列LCc2。 配列番号:26 他の情報:人工配列についての記載:人工的に合成した
プライマー配列HIK。 配列番号:39 他の情報:人工配列についての記載:人工的に合成した
プライマー配列。 配列番号:40 他の情報:人工配列についての記載:人工的に合成した
プライマー配列。
【0236】
【図面の簡単な説明】
【図1】細胞ELISAの結果をフローサイトメーターを用
いて解析した抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体に対
する抗ヒトIgG抗体、抗ヒトIgκ抗体及び抗ヒトIgFc抗
体の各々の反応性を示す図。分図(a)乃至(l)は各々下記
の試験結果を示す。 分図(a):野生型HPB-ALL細胞を蒔いたマイクロプレート
に一次抗体を未添加で二次抗体としてのビオチン標識抗
ヒトIgG抗体を加えた場合の試験結果。 分図(b):野生型HPB-ALL細胞を蒔いたマイクロプレート
に一次抗体を未添加で二次抗体としてのビオチン標識抗
ヒトIgκ抗体を加えた場合の試験結果。 分図(c): 野生型HPB-ALL細胞を蒔いたマイクロプレート
に一次抗体を未添加で二次抗体としてのビオチン標識抗
ヒトIgFc抗体を加えた場合の試験結果。 分図(d):一次抗体として抗ヒトAILIMヒトモノクローナ
ル抗体JMab-136を用い、二次抗体としてビオチン標識抗
ヒトIgG抗体を用いた場合の試験結果。 分図(e):一次抗体として抗ヒトAILIMヒトモノクローナ
ル抗体JMab-136を用い、二次抗体としてビオチン標識抗
ヒトIgκ抗体を用いた場合の試験結果。 分図(f):一次抗体として抗ヒトAILIMヒトモノクローナ
ル抗体JMab-136を用い、二次抗体としてビオチン標識抗
ヒトIgFc抗体を用いた場合の試験結果。 分図(g):一次抗体として抗ヒトAILIMヒトモノクローナ
ル抗体JMab-138を用い、二次抗体としてビオチン標識抗
ヒトIgG抗体を用いた場合の試験結果。 分図(h):一次抗体として抗ヒトAILIMヒトモノクローナ
ル抗体JMab-138を用い、二次抗体としてビオチン標識抗
ヒトIgκ抗体を用いた場合の試験結果。 分図(i):一次抗体として抗ヒトAILIMヒトモノクローナ
ル抗体JMab-138を用い、二次抗体としてビオチン標識抗
ヒトIgFc抗体を用いた場合の試験結果。 分図(j):一次抗体として抗ヒトAILIMヒトモノクローナ
ル抗体JMab-139を用い、二次抗体としてビオチン標識抗
ヒトIgG抗体を用いた場合の試験結果。 分図(k):一次抗体として抗ヒトAILIMヒトモノクローナ
ル抗体JMab-139を用い、二次抗体としてビオチン標識抗
ヒトIgκ抗体を用いた場合の試験結果。 分図(l):一次抗体として抗ヒトAILIMヒトモノクローナ
ル抗体JMab-139を用い、二次抗体としてビオチン標識抗
ヒトIgFc抗体を用いた場合の試験結果。 なお、各々の分図中の白抜きカーブは対照抗体である抗
KLHヒトモノクローナル抗体を用いた場合の試験結果を
示す。
【図2】抗ヒトIgG抗体を用いたサンドイッチELISAによ
り定量したヒトIgGモノクローナル抗体(標準物質)の
検量線を示す図。縦軸は蛍光強度を示し、横軸は該標準
物質の濃度を示す。
【図3】各種の抗ヒトAILIMマウスモノクローナル抗体
のヒトAILIM高発現組換えCHO細胞または野生型CHO細胞
への結合活性を示す図。縦軸は組換え該結合活性の指標
となる蛍光強度を示し、横軸は加えた抗体の濃度を示
す。なお、図中の「CHO」なる用語は、該野生型CHO細胞
への結合試験であることを示し、また「human」なる用
語は、該ヒトAILIM高発現組換えCHO細胞への結合試験で
あることを示す。
【図4】各種の抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体ま
たは陰性対照としての抗KLHヒトモノクローナル抗体の
ヒトAILIM高発現組換えCHO細胞または野生型CHO細胞へ
の結合活性を示す図。縦軸は組換え該結合活性の指標と
なる蛍光強度を示し、横軸は加えた抗体の濃度を示す。
なお、図中の「CHO」なる用語は、該野生型CHO細胞への
結合試験であることを示し、また「human」なる用語
は、該ヒトAILIM高発現組換えCHO細胞への結合試験であ
ることを示す。
【図5】各種の抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体の
ヒトAILIM高発現組換えCHO細胞または野生型CHO細胞へ
の結合活性を示す図。縦軸は組換え該結合活性の指標と
なる蛍光強度を示し、横軸は加えた抗体の濃度を示す。
なお、図中の「CHO」なる用語は、該野生型CHO細胞への
結合試験であることを示し、また「human」なる用語
は、該ヒトAILIM高発現組換えCHO細胞への結合試験であ
ることを示す。
【図6】各種の抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体の
ヒトAILIM高発現組換えCHO細胞または野生型CHO細胞へ
の結合活性を示す図。縦軸は組換え該結合活性の指標と
なる蛍光強度を示し、横軸は加えた抗体の濃度を示す。
なお、図中の「CHO」なる用語は、該野生型CHO細胞への
結合試験であることを示し、また「human」なる用語
は、該ヒトAILIM高発現組換えCHO細胞への結合試験であ
ることを示す。
【図7】抗マウスAILIMラットモノクローナル抗体のマ
ウスAILIM高発現組換えCHO細胞または野生型CHO細胞へ
の結合活性を示す図。縦軸は組換え該結合活性の指標と
なる蛍光強度を示し、横軸は加えた抗体の濃度を示す。
なお、図中の「CHO」なる用語は、該野生型CHO細胞への
結合試験であることを示し、また「mouse」なる用語
は、該マウスAILIM高発現組換えCHO細胞への結合試験で
あることを示す。
【図8】各種の抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体ま
たは陰性対照としての抗KLHヒトモノクローナル抗体の
マウスAILIM高発現組換えCHO細胞または野生型CHO細胞
への結合活性を示す図。縦軸は組換え該結合活性の指標
となる蛍光強度を示し、横軸は加えた抗体の濃度を示
す。なお、図中の「CHO」なる用語は、該野生型CHO細胞
への結合試験であることを示し、また「mouse」なる用
語は、該マウスAILIM高発現組換えCHO細胞への結合試験
であることを示す。
【図9】各種の抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体の
マウスAILIM高発現組換えCHO細胞または野生型CHO細胞
への結合活性を示す図。縦軸は組換え該結合活性の指標
となる蛍光強度を示し、横軸は加えた抗体の濃度を示
す。なお、図中の「CHO」なる用語は、該野生型CHO細胞
への結合試験であることを示し、また「mouse」なる用
語は、該マウスAILIM高発現組換えCHO細胞への結合試験
であることを示す。
【図10】各種の抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体
のマウスAILIM高発現組換えCHO細胞または野生型CHO細
胞への結合活性を示す図。縦軸は組換え該結合活性の指
標となる蛍光強度を示し、横軸は加えた抗体の濃度を示
す。なお、図中の「CHO」なる用語は、該野生型CHO細胞
への結合試験であることを示し、また「mouse」なる用
語は、該マウスAILIM高発現組換えCHO細胞への結合試験
であることを示す。
【図11】抗ラットAILIMマウスモノクローナル抗体の
ラットAILIM高発現組換えCHO細胞または野生型CHO細胞
への結合活性を示す図。縦軸は組換え該結合活性の指標
となる蛍光強度を示し、横軸は加えた抗体の濃度を示
す。なお、図中の「CHO」なる用語は、該野生型CHO細胞
への結合試験であることを示し、また「rat」なる用語
は、該ラットAILIM高発現組換えCHO細胞への結合試験で
あることを示す。
【図12】各種の抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体
または陰性対照としての抗KLHヒトモノクローナル抗体
のラットAILIM高発現組換えCHO細胞または野生型CHO細
胞への結合活性を示す図。縦軸は組換え該結合活性の指
標となる蛍光強度を示し、横軸は加えた抗体の濃度を示
す。なお、図中の「CHO」なる用語は、該野生型CHO細胞
への結合試験であることを示し、また「rat」なる用語
は、該ラットAILIM高発現組換えCHO細胞への結合試験で
あることを示す。
【図13】各種の抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体
のラットAILIM高発現組換えCHO細胞または野生型CHO細
胞への結合活性を示す図。縦軸は組換え該結合活性の指
標となる蛍光強度を示し、横軸は加えた抗体の濃度を示
す。なお、図中の「CHO」なる用語は、該野生型CHO細胞
への結合試験であることを示し、また「rat」なる用語
は、該ラットAILIM高発現組換えCHO細胞への結合試験で
あることを示す。
【図14】各種の抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体
のラットAILIM高発現組換えCHO細胞または野生型CHO細
胞への結合活性を示す図。縦軸は組換え該結合活性の指
標となる蛍光強度を示し、横軸は加えた抗体の濃度を示
す。なお、図中の「CHO」なる用語は、該野生型CHO細胞
への結合試験であることを示し、また「rat」なる用語
は、該ラットAILIM高発現組換えCHO細胞への結合試験で
あることを示す。
【図15】抗ヒトCD3モノクローナル抗体とともに抗ヒ
トAILIMマウスモノクローナル抗体をコーティングした
マイクロプレートを用いた種々の抗ヒトAILIMマウスモ
ノクローナル抗体のコスティミュレイトリーシグナル伝
達活性測定試験における、健常人「ドナーA」由来のT
細胞の増殖活性を示す図。縦軸は細胞増殖の程度の指標
としての[3H]チミジンの細胞内への取込み量を示
し、横軸は該抗ヒトAILIMマウスモノクローナル抗体の
濃度を示す。
【図16】抗ヒトCD3モノクローナル抗体とともに抗ヒ
トAILIMヒトモノクローナル抗体をコーティングしたマ
イクロプレートを用いた種々の抗ヒトAILIMヒトモノク
ローナル抗体のコスティミュレイトリーシグナル伝達活
性測定試験における、健常人「ドナーA」由来のT細胞
の増殖活性を示す図。縦軸は細胞増殖の程度の指標とし
ての[3H]チミジンの細胞内への取込み量を示し、横
軸は該抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体の濃度を示
す。
【図17】抗ヒトCD3モノクローナル抗体とともに抗ヒ
トAILIMマウスモノクローナル抗体をコーティングした
マイクロプレートを用いた種々の抗ヒトAILIMマウスモ
ノクローナル抗体のコスティミュレイトリーシグナル伝
達活性測定試験における、健常人「ドナーB」由来のT
細胞の増殖活性を示す図。縦軸は細胞増殖の程度の指標
としての[3H]チミジンの細胞内への取込み量を示
し、横軸は該抗ヒトAILIMマウスモノクローナル抗体の
濃度を示す。なお、図中の「JHC1」は、該抗ヒトAILIM
マウスモノクローナル抗体の代わりに陰性対照としての
抗ヒトCETPモノクローナル抗体を用いた場合の試験結果
を示す。
【図18】抗ヒトCD3モノクローナル抗体とともに抗ヒ
トAILIMヒトモノクローナル抗体をコーティングしたマ
イクロプレートを用いた種々の抗ヒトAILIMヒトモノク
ローナル抗体のコスティミュレイトリーシグナル伝達活
性測定試験における、健常人「ドナーB」由来のT細胞
の増殖活性を示す図。縦軸は細胞増殖の程度の指標とし
ての[3H]チミジンの細胞内への取込み量を示し、横
軸は該抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体の濃度を示
す。なお、図中の「anti-KLH」は、該抗ヒトAILIMヒト
モノクローナル抗体の代わりに陰性対照としての抗KLH
ヒトモノクローナル抗体を用いた場合の試験結果を示
す。
【図19】抗ヒトCD3モノクローナル抗体とともに抗ヒ
トAILIMヒトモノクローナル抗体をコーティングしたマ
イクロプレートを用いた種々の抗ヒトAILIMヒトモノク
ローナル抗体のコスティミュレイトリーシグナル伝達活
性測定試験における、健常人「ドナーB」由来のT細胞
の増殖活性を示す図。縦軸は細胞増殖の程度の指標とし
ての[3H]チミジンの細胞内への取込み量を示し、横
軸は該抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体の濃度を示
す。なお、図中の「anti-KLH」は、該抗ヒトAILIMヒト
モノクローナル抗体の代わりに陰性対照としての抗KLH
ヒトモノクローナル抗体を用いた場合の試験結果を示
す。
【図20】抗ヒトCD3モノクローナル抗体とともに抗ヒ
トAILIMマウスモノクローナル抗体をコーティングした
マイクロプレートを用いた種々の抗ヒトAILIMマウスモ
ノクローナル抗体のコスティミュレイトリーシグナル伝
達活性測定試験における、健常人「ドナーC」由来のT
細胞の増殖活性を示す図。縦軸は細胞増殖の程度の指標
としての[3H]チミジンの細胞内への取込み量を示
し、横軸は該抗ヒトAILIMマウスモノクローナル抗体の
濃度を示す。なお、図中の「JHC1」は、該抗ヒトAILIM
マウスモノクローナル抗体の代わりに陰性対照としての
抗ヒトCETPモノクローナル抗体を用いた場合の試験結果
を示す。
【図21】抗ヒトCD3モノクローナル抗体とともに抗ヒ
トAILIMヒトモノクローナル抗体をコーティングしたマ
イクロプレートを用いた種々の抗ヒトAILIMヒトモノク
ローナル抗体のコスティミュレイトリーシグナル伝達活
性測定試験における、健常人「ドナーC」由来のT細胞
の増殖活性を示す図。縦軸は細胞増殖の程度の指標とし
ての[3H]チミジンの細胞内への取込み量を示し、横
軸は該抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体の濃度を示
す。なお、図中の「anti-KLH」は、該抗ヒトAILIMヒト
モノクローナル抗体の代わりに陰性対照としての抗KLH
ヒトモノクローナル抗体を用いた場合の試験結果を示
す。また、各種表記は下記を意味する。 「124」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMab12
4。 「126」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMab12
6。 「127」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMab12
7。
【図22】抗ヒトCD3モノクローナル抗体とともに抗ヒ
トAILIMヒトモノクローナル抗体をコーティングしたマ
イクロプレートを用いた種々の抗ヒトAILIMヒトモノク
ローナル抗体のコスティミュレイトリーシグナル伝達活
性測定試験における、健常人「ドナーC」由来のT細胞
の増殖活性を示す図。縦軸は細胞増殖の程度の指標とし
ての[3H]チミジンの細胞内への取込み量を示し、横
軸は該抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体の濃度を示
す。なお、図中の「anti-KLH」は、該抗ヒトAILIMヒト
モノクローナル抗体の代わりに陰性対照としての抗KLH
ヒトモノクローナル抗体を用いた場合の試験結果を示
す。また、各種表記は下記を意味する。 「128」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMab12
8。 「135」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMab13
5。 「136」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMab13
6。
【図23】抗ヒトCD3モノクローナル抗体とともに抗ヒ
トAILIMヒトモノクローナル抗体をコーティングしたマ
イクロプレートを用いた種々の抗ヒトAILIMヒトモノク
ローナル抗体のコスティミュレイトリーシグナル伝達活
性測定試験における、健常人「ドナーC」由来のT細胞
の増殖活性を示す図。縦軸は細胞増殖の程度の指標とし
ての[3H]チミジンの細胞内への取込み量を示し、横
軸は該抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体の濃度を示
す。なお、図中の「anti-KLH」は、該抗ヒトAILIMヒト
モノクローナル抗体の代わりに陰性対照としての抗KLH
ヒトモノクローナル抗体を用いた場合の試験結果を示
す。また、各種表記は下記を意味する。 「137」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMab13
7。 「138」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMab13
8。 「139」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMab13
9。
【図24】抗ヒトCD3モノクローナル抗体とともに抗ヒ
トAILIMヒトモノクローナル抗体をコーティングしたマ
イクロプレートを用いた種々の抗ヒトAILIMヒトモノク
ローナル抗体のコスティミュレイトリーシグナル伝達活
性測定試験における、健常人「ドナーC」由来のT細胞
の増殖活性を示す図。縦軸は細胞増殖の程度の指標とし
ての[3H]チミジンの細胞内への取込み量を示し、横
軸は該抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体の濃度を示
す。なお、図中の「anti-KLH」は、該抗ヒトAILIMヒト
モノクローナル抗体の代わりに陰性対照としての抗KLH
ヒトモノクローナル抗体を用いた場合の試験結果を示
す。また、各種表記は下記を意味する。 「140」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMab14
0。 「141」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMab14
1。
【図25】抗ヒトCD3モノクローナル抗体とともに抗ヒ
トAILIMマウスモノクローナル抗体をコーティングした
マイクロプレートを用いた種々の抗ヒトAILIMマウスモ
ノクローナル抗体のコスティミュレイトリーシグナル伝
達活性測定試験における、健常人「ドナーD」由来のT
細胞の増殖活性を示す図。縦軸は細胞増殖の程度の指標
としての[3H]チミジンの細胞内への取込み量を示
し、横軸は該抗ヒトAILIMマウスモノクローナル抗体の
濃度を示す。なお、図中の「JHC1」は、該抗ヒトAILIM
マウスモノクローナル抗体の代わりに陰性対照としての
抗ヒトCETPモノクローナル抗体を用いた場合の試験結果
を示す。
【図26】抗ヒトCD3モノクローナル抗体とともに抗ヒ
トAILIMヒトモノクローナル抗体をコーティングしたマ
イクロプレートを用いた種々の抗ヒトAILIMヒトモノク
ローナル抗体のコスティミュレイトリーシグナル伝達活
性測定試験における、健常人「ドナーD」由来のT細胞
の増殖活性を示す図。縦軸は細胞増殖の程度の指標とし
ての[3H]チミジンの細胞内への取込み量を示し、横
軸は該抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体の濃度を示
す。なお、図中の「anti-KLH」は、該抗ヒトAILIMヒト
モノクローナル抗体の代わりに陰性対照としての抗KLH
ヒトモノクローナル抗体を用いた場合の試験結果を示
す。また、各種表記は下記を意味する。 「124」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMab12
4。 「126」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMab12
6。 「127」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMab12
7。
【図27】抗ヒトCD3モノクローナル抗体とともに抗ヒ
トAILIMヒトモノクローナル抗体をコーティングしたマ
イクロプレートを用いた種々の抗ヒトAILIMヒトモノク
ローナル抗体のコスティミュレイトリーシグナル伝達活
性測定試験における、健常人「ドナーD」由来のT細胞
の増殖活性を示す図。縦軸は細胞増殖の程度の指標とし
ての[3H]チミジンの細胞内への取込み量を示し、横
軸は該抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体の濃度を示
す。なお、図中の「anti-KLH」は、該抗ヒトAILIMヒト
モノクローナル抗体の代わりに陰性対照としての抗KLH
ヒトモノクローナル抗体を用いた場合の試験結果を示
す。また、各種表記は下記を意味する。 「128」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMab12
8。 「135」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMab13
6。 「136」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMab13
7。
【図28】抗ヒトCD3モノクローナル抗体とともに抗ヒ
トAILIMヒトモノクローナル抗体をコーティングしたマ
イクロプレートを用いた種々の抗ヒトAILIMヒトモノク
ローナル抗体のコスティミュレイトリーシグナル伝達活
性測定試験における、健常人「ドナーD」由来のT細胞
の増殖活性を示す図。縦軸は細胞増殖の程度の指標とし
ての[3H]チミジンの細胞内への取込み量を示し、横
軸は該抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体の濃度を示
す。なお、図中の「anti-KLH」は、該抗ヒトAILIMヒト
モノクローナル抗体の代わりに陰性対照としての抗KLH
ヒトモノクローナル抗体を用いた場合の試験結果を示
す。また、各種表記は下記を意味する。 「137」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMab13
7。 「138」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMab13
8。 「139」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMab13
9。
【図29】抗ヒトCD3モノクローナル抗体とともに抗ヒ
トAILIMヒトモノクローナル抗体をコーティングしたマ
イクロプレートを用いた種々の抗ヒトAILIMヒトモノク
ローナル抗体のコスティミュレイトリーシグナル伝達活
性測定試験における、健常人「ドナーD」由来のT細胞
の増殖活性を示す図。縦軸は細胞増殖の程度の指標とし
ての[3H]チミジンの細胞内への取込み量を示し、横
軸は該抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体の濃度を示
す。なお、図中の「anti-KLH」は、該抗ヒトAILIMヒト
モノクローナル抗体の代わりに陰性対照としての抗KLH
ヒトモノクローナル抗体を用いた場合の試験結果を示
す。また、各種表記は下記を意味する。 「140」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMab14
0。 「141」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMab14
1。
【図30】抗ヒトCD3モノクローナル抗体とともに抗ヒ
トAILIMマウスモノクローナル抗体をコーティングした
マイクロプレートを用いた種々の抗ヒトAILIMマウスモ
ノクローナル抗体のコスティミュレイトリーシグナル伝
達活性測定試験における、健常人「ドナーE」由来のT
細胞の増殖活性を示す図。縦軸は細胞増殖の程度の指標
としての[3H]チミジンの細胞内への取込み量を示
し、横軸は該抗ヒトAILIMマウスモノクローナル抗体の
濃度を示す。なお、図中の「JHC1」は、該抗ヒトAILIM
マウスモノクローナル抗体の代わりに陰性対照としての
抗ヒトCETPモノクローナル抗体を用いた場合の試験結果
を示す。
【図31】抗ヒトCD3モノクローナル抗体とともに抗ヒ
トAILIMヒトモノクローナル抗体をコーティングしたマ
イクロプレートを用いた種々の抗ヒトAILIMヒトモノク
ローナル抗体のコスティミュレイトリーシグナル伝達活
性測定試験における、健常人「ドナーE」由来のT細胞
の増殖活性を示す図。縦軸は細胞増殖の程度の指標とし
ての[3H]チミジンの細胞内への取込み量を示し、横
軸は該抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体の濃度を示
す。なお、図中の「anti-KLH」は、該抗ヒトAILIMヒト
モノクローナル抗体の代わりに陰性対照としての抗KLH
ヒトモノクローナル抗体を用いた場合の試験結果を示
す。また、各種表記は下記を意味する。 「124」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMab12
4。 「126」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMab12
6。 「127」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMab12
7。
【図32】抗ヒトCD3モノクローナル抗体とともに抗ヒ
トAILIMヒトモノクローナル抗体をコーティングしたマ
イクロプレートを用いた種々の抗ヒトAILIMヒトモノク
ローナル抗体のコスティミュレイトリーシグナル伝達活
性測定試験における、健常人「ドナーE」由来のT細胞
の増殖活性を示す図。縦軸は細胞増殖の程度の指標とし
ての[3H]チミジンの細胞内への取込み量を示し、横
軸は該抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体の濃度を示
す。なお、図中の「anti-KLH」は、該抗ヒトAILIMヒト
モノクローナル抗体の代わりに陰性対照としての抗KLH
ヒトモノクローナル抗体を用いた場合の試験結果を示
す。また、各種表記は下記を意味する。 「128」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMab12
8。 「135」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMab13
5。 「136」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMab13
6。
【図33】抗ヒトCD3モノクローナル抗体とともに抗ヒ
トAILIMヒトモノクローナル抗体をコーティングしたマ
イクロプレートを用いた種々の抗ヒトAILIMヒトモノク
ローナル抗体のコスティミュレイトリーシグナル伝達活
性測定試験における、健常人「ドナーE」由来のT細胞
の増殖活性を示す図。縦軸は細胞増殖の程度の指標とし
ての[3H]チミジンの細胞内への取込み量を示し、横
軸は該抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体の濃度を示
す。なお、図中の「anti-KLH」は、該抗ヒトAILIMヒト
モノクローナル抗体の代わりに陰性対照としての抗KLH
ヒトモノクローナル抗体を用いた場合の試験結果を示
す。また、各種表記は下記を意味する。 「137」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMab13
7。 「138」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMab13
8。 「139」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMab13
9。
【図34】抗ヒトCD3モノクローナル抗体とともに抗ヒ
トAILIMヒトモノクローナル抗体をコーティングしたマ
イクロプレートを用いた種々の抗ヒトAILIMヒトモノク
ローナル抗体のコスティミュレイトリーシグナル伝達活
性測定試験における、健常人「ドナーE」由来のT細胞
の増殖活性を示す図。縦軸は細胞増殖の程度の指標とし
ての[3H]チミジンの細胞内への取込み量を示し、横
軸は該抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体の濃度を示
す。なお、図中の「anti-KLH」は、該抗ヒトAILIMヒト
モノクローナル抗体の代わりに陰性対照としての抗KLH
ヒトモノクローナル抗体を用いた場合の試験結果を示
す。また、各種表記は下記を意味する。 「140」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMab14
0。 「141」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMab14
1。
【図35】抗ヒトCD3モノクローナル抗体のみをコーテ
ィングしたマイクロプレートを用い、且つ抗ヒトAILIM
マウスモノクローナル抗体を溶液の状態(液相)で加え
た場合の種々の抗ヒトAILIMマウスモノクローナル抗体
のコスティミュレイトリーシグナル伝達活性測定試験に
おける、健常人「ドナーD」由来のT細胞の増殖活性を
示す図。縦軸は細胞増殖の程度の指標としての[3H]
チミジンの細胞内への取込み量を示し、横軸は該抗ヒト
AILIMマウスモノクローナル抗体の濃度を示す。なお、
図中の「JHC1」は、該抗ヒトAILIMマウスモノクローナ
ル抗体の代わりに陰性対照としての抗ヒトCETPモノクロ
ーナル抗体を用いた場合の試験結果を示す。
【図36】抗ヒトCD3モノクローナル抗体のみをコーテ
ィングしたマイクロプレートを用い、且つ抗ヒトAILIM
ヒトモノクローナル抗体を溶液の状態(液相)で加えた
場合の種々の抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体のコ
スティミュレイトリーシグナル伝達活性測定試験におけ
る、健常人「ドナーD」由来のT細胞の増殖活性を示す
図。縦軸は細胞増殖の程度の指標としての[3H]チミ
ジンの細胞内への取込み量を示し、横軸は該抗ヒトAILI
Mヒトモノクローナル抗体の濃度を示す。なお、図中の
「anti-KLH」は、該抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗
体の代わりに陰性対照としての抗KLHヒトモノクローナ
ル抗体を用いた場合の試験結果を示す。また、各種表記
は下記を意味する。 「124」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMab12
4。 「126」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMab12
6。 「127」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMab12
7。
【図37】抗ヒトCD3モノクローナル抗体のみをコーテ
ィングしたマイクロプレートを用い、且つ抗ヒトAILIM
ヒトモノクローナル抗体を溶液の状態(液相)で加えた
場合の種々の抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体のコ
スティミュレイトリーシグナル伝達活性測定試験におけ
る、健常人「ドナーD」由来のT細胞の増殖活性を示す
図。縦軸は細胞増殖の程度の指標としての[3H]チミ
ジンの細胞内への取込み量を示し、横軸は該抗ヒトAILI
Mヒトモノクローナル抗体の濃度を示す。なお、図中の
「anti-KLH」は、該抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗
体の代わりに陰性対照としての抗KLHヒトモノクローナ
ル抗体を用いた場合の試験結果を示す。また、各種表記
は下記を意味する。 「128」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMab12
8。 「135」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMab13
5。 「136」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMab13
6。
【図38】抗ヒトCD3モノクローナル抗体のみをコーテ
ィングしたマイクロプレートを用い、且つ抗ヒトAILIM
ヒトモノクローナル抗体を溶液の状態(液相)で加えた
場合の種々の抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体のコ
スティミュレイトリーシグナル伝達活性測定試験におけ
る、健常人「ドナーD」由来のT細胞の増殖活性を示す
図。縦軸は細胞増殖の程度の指標としての[3H]チミ
ジンの細胞内への取込み量を示し、横軸は該抗ヒトAILI
Mヒトモノクローナル抗体の濃度を示す。なお、図中の
「anti-KLH」は、該抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗
体の代わりに陰性対照としての抗KLHヒトモノクローナ
ル抗体を用いた場合の試験結果を示す。また、各種表記
は下記を意味する。 「137」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMab13
7。 「138」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMab13
8。 「139」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMab13
9。
【図39】抗ヒトCD3モノクローナル抗体のみをコーテ
ィングしたマイクロプレートを用い、且つ抗ヒトAILIM
ヒトモノクローナル抗体を溶液の状態(液相)で加えた
場合の種々の抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体のコ
スティミュレイトリーシグナル伝達活性測定試験におけ
る、健常人「ドナーD」由来のT細胞の増殖活性を示す
図。縦軸は細胞増殖の程度の指標としての[3H]チミ
ジンの細胞内への取込み量を示し、横軸は該抗ヒトAILI
Mヒトモノクローナル抗体の濃度を示す。なお、図中の
「anti-KLH」は、該抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗
体の代わりに陰性対照としての抗KLHヒトモノクローナ
ル抗体を用いた場合の試験結果を示す。また、各種表記
は下記を意味する。 「140」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMab14
0。 「141」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMab14
1。
【図40】抗ヒトCD3モノクローナル抗体とともに抗ヒ
トAILIMマウスモノクローナル抗体をコーティングした
マイクロプレート中で培養した健常人「ドナーB」由来
のT細胞の培養上清中に産生されたIFN-γの量を示す
図。縦軸はIFN-γの濃度を示し、横軸は該抗ヒトAILIM
マウスモノクローナル抗体の濃度を示す。なお、図中の
「JHC1」は、該抗ヒトAILIMマウスモノクローナル抗体
の代わりに陰性対照としての抗ヒトCETPモノクローナル
抗体を用いた場合の試験結果を示す。
【図41】抗ヒトCD3モノクローナル抗体とともに抗ヒ
トAILIMヒトモノクローナル抗体をコーティングしたマ
イクロプレート中で培養した健常人「ドナーB」由来の
T細胞の培養上清中に産生されたIFN-γの量を示す図。
縦軸はIFN-γの濃度を示し、横軸は該抗ヒトAILIMマウ
スモノクローナル抗体の濃度を示す。なお、図中の「an
ti-KLH」は、該抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体の
代わりに陰性対照としての抗KLHヒトモノクローナル抗
体を用いた場合の試験結果を示す。
【図42】抗ヒトCD3モノクローナル抗体とともに抗ヒ
トAILIMヒトモノクローナル抗体をコーティングしたマ
イクロプレート中で培養した健常人「ドナーB」由来の
T細胞の培養上清中に産生されたIFN-γの量を示す図。
縦軸はIFN-γの濃度を示し、横軸は該抗ヒトAILIMマウ
スモノクローナル抗体の濃度を示す。なお、図中の「an
ti-KLH」は、該抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体の
代わりに陰性対照としての抗KLHヒトモノクローナル抗
体を用いた場合の試験結果を示す。
【図43】抗ヒトCD3モノクローナル抗体とともに抗ヒ
トAILIMマウスモノクローナル抗体をコーティングした
マイクロプレート中で培養した健常人「ドナーC」由来
のT細胞の培養上清中に産生されたIFN-γの量を示す
図。縦軸はIFN-γの濃度を示し、横軸は該抗ヒトAILIM
マウスモノクローナル抗体の濃度を示す。なお、図中の
「JHC1」は、該抗ヒトAILIMマウスモノクローナル抗体
の代わりに陰性対照としての抗ヒトCETPモノクローナル
抗体を用いた場合の試験結果を示す。
【図44】抗ヒトCD3モノクローナル抗体とともに抗ヒ
トAILIMヒトモノクローナル抗体をコーティングしたマ
イクロプレート中で培養した健常人「ドナーC」由来の
T細胞の培養上清中に産生されたIFN-γの量を示す図。
縦軸はIFN-γの濃度を示し、横軸は該抗ヒトAILIMマウ
スモノクローナル抗体の濃度を示す。なお、図中の「an
ti-KLH」は、該抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体の
代わりに陰性対照としての抗KLHヒトモノクローナル抗
体を用いた場合の試験結果を示す。また、各種表記は下
記を意味する。 「124」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMab12
4。 「126」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMab12
6。 「127」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMab12
7。
【図45】抗ヒトCD3モノクローナル抗体とともに抗ヒ
トAILIMヒトモノクローナル抗体をコーティングしたマ
イクロプレート中で培養した健常人「ドナーC」由来の
T細胞の培養上清中に産生されたIFN-γの量を示す図。
縦軸はIFN-γの濃度を示し、横軸は該抗ヒトAILIMマウ
スモノクローナル抗体の濃度を示す。なお、図中の「an
ti-KLH」は、該抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体の
代わりに陰性対照としての抗KLHヒトモノクローナル抗
体を用いた場合の試験結果を示す。また、各種表記は下
記を意味する。 「128」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMab12
8。 「135」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMab13
5。 「136」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMab13
6。
【図46】抗ヒトCD3モノクローナル抗体とともに抗ヒ
トAILIMヒトモノクローナル抗体をコーティングしたマ
イクロプレート中で培養した健常人「ドナーC」由来の
T細胞の培養上清中に産生されたIFN-γの量を示す図。
縦軸はIFN-γの濃度を示し、横軸は該抗ヒトAILIMマウ
スモノクローナル抗体の濃度を示す。なお、図中の「an
ti-KLH」は、該抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体の
代わりに陰性対照としての抗KLHヒトモノクローナル抗
体を用いた場合の試験結果を示す。また、各種表記は下
記を意味する。 「137」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMab13
7。 「138」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMab13
8。 「139」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMab13
9。
【図47】抗ヒトCD3モノクローナル抗体とともに抗ヒ
トAILIMヒトモノクローナル抗体をコーティングしたマ
イクロプレート中で培養した健常人「ドナーC」由来の
T細胞の培養上清中に産生されたIFN-γの量を示す図。
縦軸はIFN-γの濃度を示し、横軸は該抗ヒトAILIMマウ
スモノクローナル抗体の濃度を示す。なお、図中の「an
ti-KLH」は、該抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体の
代わりに陰性対照としての抗KLHヒトモノクローナル抗
体を用いた場合の試験結果を示す。また、各種表記は下
記を意味する。 「140」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMab14
0。 「141」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMab14
1。
【図48】健常人「ドナーA」のT細胞を健常人「ドナ
ーD」のPBMCと培養した場合の混合リンパ球反応(ML
R)での該T細胞の増殖試験における、種々の対照被験
物質による該T細胞の増殖の抑制効果を示す図。縦軸は
細胞増殖の程度の指標としての[3H]チミジンの細胞
内への取込み量を示し、横軸は該被験物質の濃度を示
す。なお、図中の各種表記は下記を意味する。 「CD80+86」:抗CD80抗体と抗CD86抗体との混合物。 「mIgG1」:抗ヒトCD34/IgG1マウスモノクローナル抗
体。 「CTLA4-Ig」:ヒトCTLA4-IgFcキメラ分子。 「SA12」:抗ヒトAILIMマウスモノクローナル抗体。
【図49】健常人「ドナーA」のT細胞を健常人「ドナ
ーD」のPBMCと培養した場合の混合リンパ球反応(ML
R)での該T細胞の増殖試験における、種々の抗ヒトAIL
IMヒトモノクローナル抗体による該T細胞の増殖の抑制
効果を示す図。縦軸は細胞増殖の程度の指標としての[
3H]チミジンの細胞内への取込み量を示し、横軸は該
被験物質の濃度を示す。なお、図中の各種表記は下記を
意味する。 「anti-KLH」:陰性対照としての抗KLHヒトモノクロー
ナル抗体。 「JMab-124」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMa
b-124。 「126」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMab-12
6。 「127」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMab-12
7。 「128」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMab-12
8。 「135」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMab-13
5。 「136」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMab-13
6。 「137」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMab-13
7。
【図50】健常人「ドナーD」のT細胞を健常人「ドナ
ーB」のPBMCと培養した場合の混合リンパ球反応(ML
R)での該T細胞の増殖試験における、種々の対照被験
物質による該T細胞の増殖の抑制効果を示す図。縦軸は
細胞増殖の程度の指標としての[3H]チミジンの細胞
内への取込み量を示し、横軸は該被験物質の濃度を示
す。なお、図中の各種表記は下記を意味する。 「CD80+86」:抗CD80抗体と抗CD86抗体との混合物。 「mIgG1」:抗ヒトCD34/IgG1マウスモノクローナル抗
体。 「CTLA4-Ig」:ヒトCTLA4-IgFcキメラ分子。 「SA12」:抗ヒトAILIMマウスモノクローナル抗体。
【図51】健常人「ドナーD」のT細胞を健常人「ドナ
ーB」のPBMCと培養した場合の混合リンパ球反応(ML
R)での該T細胞の増殖試験における、種々の抗ヒトAIL
IMヒトモノクローナル抗体による該T細胞の増殖の抑制
効果を示す図。縦軸は細胞増殖の程度の指標としての[
3H]チミジンの細胞内への取込み量を示し、横軸は該
被験物質の濃度を示す。なお、図中の各種表記は下記を
意味する。 「anti-KLH」:陰性対照としての抗KLHヒトモノクロー
ナル抗体。 「JMab-124」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMa
b-124。 「126」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMab-12
6。 「127」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMab-12
7。 「128」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMab-12
8。 「135」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMab-13
5。 「136」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMab-13
6。 「137」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMab-13
7。
【図52】健常人「ドナーC」のT細胞を健常人「ドナ
ーA」のPBMCと培養した場合の混合リンパ球反応(ML
R)での該T細胞の増殖試験における、種々の対照被験
物質による該T細胞の増殖の抑制効果を示す図。縦軸は
細胞増殖の程度の指標としての[3H]チミジンの細胞
内への取込み量を示し、横軸は該被験物質の濃度を示
す。なお、図中の各種表記は下記を意味する。 「CD80+86」:抗CD80抗体と抗CD86抗体との混合物。 「mIgG1」:抗ヒトCD34/IgG1マウスモノクローナル抗
体。 「CTLA4-Ig」:ヒトCTLA4-IgFcキメラ分子。 「SA12」:抗ヒトAILIMマウスモノクローナル抗体。
【図53】健常人「ドナーC」のT細胞を健常人「ドナ
ーA」のPBMCと培養した場合の混合リンパ球反応(ML
R)での該T細胞の増殖試験における、種々の抗ヒトAIL
IMヒトモノクローナル抗体による該T細胞の増殖の抑制
効果を示す図。縦軸は細胞増殖の程度の指標としての[
3H]チミジンの細胞内への取込み量を示し、横軸は該
被験物質の濃度を示す。なお、図中の各種表記は下記を
意味する。 「anti-KLH」:陰性対照としての抗KLHヒトモノクロー
ナル抗体。 「JMab-124」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMa
b-124。 「126」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMab-12
6。 「127」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMab-12
7。 「128」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMab-12
8。 「135」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMab-13
5。 「136」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMab-13
6。 「137」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMab-13
7。
【図54】健常人「ドナーE」のT細胞を健常人「ドナ
ーG」のPBMCと培養した場合の混合リンパ球反応(ML
R)での該T細胞の増殖試験における、種々の対照被験
物質による該T細胞の増殖の抑制効果を示す図。縦軸は
細胞増殖の程度の指標としての[3H]チミジンの細胞
内への取込み量を示し、横軸は該被験物質の濃度を示
す。なお、図中の各種表記は下記を意味する。 「control mIgG」:抗ヒトCD34/IgG1マウスモノクロー
ナル抗体。 「CD80+86 Ab」:抗CD80抗体と抗CD86抗体との混合物。 「SA12」:抗ヒトAILIMマウスモノクローナル抗体。 「CTLA4-Ig」:ヒトCTLA4-IgFcキメラ分子。
【図55】健常人「ドナーE」のT細胞を健常人「ドナ
ーG」のPBMCと培養した場合の混合リンパ球反応(ML
R)での該T細胞の増殖試験における、種々の抗ヒトAIL
IMヒトモノクローナル抗体による該T細胞の増殖の抑制
効果を示す図。縦軸は細胞増殖の程度の指標としての[
3H]チミジンの細胞内への取込み量を示し、横軸は該
被験物質の濃度を示す。なお、図中の各種表記は下記を
意味する。 「anti-KLH」:陰性対照としての抗KLHヒトモノクロー
ナル抗体。 「JMab-136」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMa
b-136。 「138」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMab-13
8。 「139」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMab-13
9。 「140」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMab-14
0。 「141」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMab-14
1。
【図56】健常人「ドナーF」のT細胞を健常人「ドナ
ーE」のPBMCと培養した場合の混合リンパ球反応(ML
R)での該T細胞の増殖試験における、種々の対照被験
物質による該T細胞の増殖の抑制効果を示す図。縦軸は
細胞増殖の程度の指標としての[3H]チミジンの細胞
内への取込み量を示し、横軸は該被験物質の濃度を示
す。なお、図中の各種表記は下記を意味する。 「control mIgG」:抗ヒトCD34/IgG1マウスモノクロー
ナル抗体。 「CD80+86 Ab」:抗CD80抗体と抗CD86抗体との混合物。 「SA12」:抗ヒトAILIMマウスモノクローナル抗体。 「CTLA4-Ig」:ヒトCTLA4-IgFcキメラ分子。
【図57】健常人「ドナーF」のT細胞を健常人「ドナ
ーE」のPBMCと培養した場合の混合リンパ球反応(ML
R)での該T細胞の増殖試験における、種々の抗ヒトAIL
IMヒトモノクローナル抗体による該T細胞の増殖の抑制
効果を示す図。縦軸は細胞増殖の程度の指標としての[
3H]チミジンの細胞内への取込み量を示し、横軸は該
被験物質の濃度を示す。なお、図中の各種表記は下記を
意味する。 「anti-KLH」:陰性対照としての抗KLHヒトモノクロー
ナル抗体。 「JMab-136」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMa
b-136。 「138」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMab-13
8。 「139」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMab-13
9。 「140」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMab-14
0。 「141」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMab-14
1。
【図58】健常人「ドナーG」のT細胞を健常人「ドナ
ーF」のPBMCと培養した場合の混合リンパ球反応(ML
R)での該T細胞の増殖試験における、種々の対照被験
物質による該T細胞の増殖の抑制効果を示す図。縦軸は
細胞増殖の程度の指標としての[3H]チミジンの細胞
内への取込み量を示し、横軸は該被験物質の濃度を示
す。なお、図中の各種表記は下記を意味する。 「control mIgG」:抗ヒトCD34/IgG1マウスモノクロー
ナル抗体。 「CD80+86 Ab」:抗CD80抗体と抗CD86抗体との混合物。 「SA12」:抗ヒトAILIMマウスモノクローナル抗体。 「CTLA4-Ig」:ヒトCTLA4-IgFcキメラ分子。
【図59】健常人「ドナーG」のT細胞を健常人「ドナ
ーF」のPBMCと培養した場合の混合リンパ球反応(ML
R)での該T細胞の増殖試験における、種々の抗ヒトAIL
IMヒトモノクローナル抗体による該T細胞の増殖の抑制
効果を示す図。縦軸は細胞増殖の程度の指標としての[
3H]チミジンの細胞内への取込み量を示し、横軸は該
被験物質の濃度を示す。なお、図中の各種表記は下記を
意味する。 「anti-KLH」:陰性対照としての抗KLHヒトモノクロー
ナル抗体。 「JMab-136」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMa
b-136。 「138」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMab-13
8。 「139」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMab-13
9。 「140」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMab-14
0。 「141」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMab-14
1。
【図60】健常人「ドナーA」のT細胞を、予めヒトCT
LA4-Igキメラ分子の存在下で前培養した健常人「ドナー
D」のPBMCと培養した場合の混合リンパ球反応(MLR)
での該T細胞の増殖試験における、種々の対照被験物質
による該T細胞の増殖の抑制効果を示す図。縦軸は細胞
増殖の程度の指標としての[3H]チミジンの細胞内へ
の取込み量を示し、横軸は該被験物質の濃度を示す。な
お、図中の各種表記は下記を意味する。 「CD80+86」:抗CD80抗体と抗CD86抗体との混合物。 「mIgG1」:抗ヒトCD34/IgG1マウスモノクローナル抗
体。 「SA12」:抗ヒトAILIMマウスモノクローナル抗体。
【図61】健常人「ドナーA」のT細胞を、予めヒトCT
LA4-Igキメラ分子の存在下で前培養した健常人「ドナー
D」のPBMCと培養した場合の混合リンパ球反応(MLR)
での該T細胞の増殖試験における、種々の抗ヒトAILIM
ヒトモノクローナル抗体による該T細胞の増殖の抑制効
果を示す図。縦軸は細胞増殖の程度の指標としての[3
H]チミジンの細胞内への取込み量を示し、横軸は該被
験物質の濃度を示す。なお、図中の各種表記は下記を意
味する。 「anti-KLH」:陰性対照としての抗KLHヒトモノクロー
ナル抗体。 「JMab-124」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMa
b-124。 「126」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMab-12
6。 「127」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMab-12
7。 「128」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMab-12
8。 「135」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMab-13
5。 「136」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMab-13
6。 「137」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMab-13
7。
【図62】健常人「ドナーD」のT細胞を、予めヒトCT
LA4-Igキメラ分子の存在下で前培養した健常人「ドナー
B」のPBMCと培養した場合の混合リンパ球反応(MLR)
での該T細胞の増殖試験における、種々の対照被験物質
による該T細胞の増殖の抑制効果を示す図。縦軸は細胞
増殖の程度の指標としての[3H]チミジンの細胞内へ
の取込み量を示し、横軸は該被験物質の濃度を示す。な
お、図中の各種表記は下記を意味する。 「CD80+86」:抗CD80抗体と抗CD86抗体との混合物。 「mIgG1」:抗ヒトCD34/IgG1マウスモノクローナル抗
体。 「SA12」:抗ヒトAILIMマウスモノクローナル抗体。
【図63】健常人「ドナーD」のT細胞を、予めヒトCT
LA4-Igキメラ分子の存在下で前培養した健常人「ドナー
B」のPBMCと培養した場合の混合リンパ球反応(MLR)
での該T細胞の増殖試験における、種々の抗ヒトAILIM
ヒトモノクローナル抗体による該T細胞の増殖の抑制効
果を示す図。縦軸は細胞増殖の程度の指標としての[3
H]チミジンの細胞内への取込み量を示し、横軸は該被
験物質の濃度を示す。なお、図中の各種表記は下記を意
味する。 「anti-KLH」:陰性対照としての抗KLHヒトモノクロー
ナル抗体。 「JMab-124」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMa
b-124。 「126」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMab-12
6。 「127」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMab-12
7。 「128」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMab-12
8。 「135」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMab-13
5。 「136」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMab-13
6。 「137」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMab-13
7。
【図64】健常人「ドナーC」のT細胞を、予めヒトCT
LA4-Igキメラ分子の存在下で前培養した健常人「ドナー
A」のPBMCと培養した場合の混合リンパ球反応(MLR)
での該T細胞の増殖試験における、種々の対照被験物質
による該T細胞の増殖の抑制効果を示す図。縦軸は細胞
増殖の程度の指標としての[3H]チミジンの細胞内へ
の取込み量を示し、横軸は該被験物質の濃度を示す。な
お、図中の各種表記は下記を意味する。 「CD80+86」:抗CD80抗体と抗CD86抗体との混合物。 「mIgG1」:抗ヒトCD34/IgG1マウスモノクローナル抗
体。 「SA12」:抗ヒトAILIMマウスモノクローナル抗体。
【図65】健常人「ドナーC」のT細胞を、予めヒトCT
LA4-Igキメラ分子の存在下で前培養した健常人「ドナー
A」のPBMCと培養した場合の混合リンパ球反応(MLR)
での該T細胞の増殖試験における、種々の抗ヒトAILIM
ヒトモノクローナル抗体による該T細胞の増殖の抑制効
果を示す図。縦軸は細胞増殖の程度の指標としての[3
H]チミジンの細胞内への取込み量を示し、横軸は該被
験物質の濃度を示す。なお、図中の各種表記は下記を意
味する。 「anti-KLH」:陰性対照としての抗KLHヒトモノクロー
ナル抗体。 「JMab-124」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMa
b-124。 「126」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMab-12
6。 「127」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMab-12
7。 「128」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMab-12
8。 「135」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMab-13
5。 「136」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMab-13
6。 「137」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMab-13
7。
【図66】健常人「ドナーE」のT細胞を、予めヒトCT
LA4-Igキメラ分子の存在下で前培養した健常人「ドナー
G」のPBMCと培養した場合の混合リンパ球反応(MLR)
での該T細胞の増殖試験における、種々の対照被験物質
による該T細胞の増殖の抑制効果を示す図。縦軸は細胞
増殖の程度の指標としての[3H]チミジンの細胞内へ
の取込み量を示し、横軸は該被験物質の濃度を示す。な
お、図中の各種表記は下記を意味する。 「control mIgG」:抗ヒトCD34/IgG1マウスモノクロー
ナル抗体。 「CD80+86 Ab」:抗CD80抗体と抗CD86抗体との混合物。 「SA12」:抗ヒトAILIMマウスモノクローナル抗体。
【図67】健常人「ドナーE」のT細胞を、予めヒトCT
LA4-Igキメラ分子の存在下で前培養した健常人「ドナー
G」のPBMCと培養した場合の混合リンパ球反応(MLR)
での該T細胞の増殖試験における、種々の抗ヒトAILIM
ヒトモノクローナル抗体による該T細胞の増殖の抑制効
果を示す図。縦軸は細胞増殖の程度の指標としての[3
H]チミジンの細胞内への取込み量を示し、横軸は該被
験物質の濃度を示す。なお、図中の各種表記は下記を意
味する。 「anti-KLH」:陰性対照としての抗KLHヒトモノクロー
ナル抗体。 「JMab-136」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMa
b-136。 「138」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMab-13
8。 「139」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMab-13
9。 「140」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMab-14
0。 「141」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMab-14
1。
【図68】健常人「ドナーG」のT細胞を、予めヒトCT
LA4-Igキメラ分子の存在下で前培養した健常人「ドナー
F」のPBMCと培養した場合の混合リンパ球反応(MLR)
での該T細胞の増殖試験における、種々の対照被験物質
による該T細胞の増殖の抑制効果を示す図。縦軸は細胞
増殖の程度の指標としての[3H]チミジンの細胞内へ
の取込み量を示し、横軸は該被験物質の濃度を示す。な
お、図中の各種表記は下記を意味する。 「control mIgG」:抗ヒトCD34/IgG1マウスモノクロー
ナル抗体。 「CD80+86 Ab」:抗CD80抗体と抗CD86抗体との混合物。 「SA12」:抗ヒトAILIMマウスモノクローナル抗体。
【図69】健常人「ドナーG」のT細胞を、予めヒトCT
LA4-Igキメラ分子の存在下で前培養した健常人「ドナー
F」のPBMCと培養した場合の混合リンパ球反応(MLR)
での該T細胞の増殖試験における、種々の抗ヒトAILIM
ヒトモノクローナル抗体による該T細胞の増殖の抑制効
果を示す図。縦軸は細胞増殖の程度の指標としての[3
H]チミジンの細胞内への取込み量を示し、横軸は該被
験物質の濃度を示す。なお、図中の各種表記は下記を意
味する。 「anti-KLH」:陰性対照としての抗KLHヒトモノクロー
ナル抗体。 「JMab-136」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMa
b-136。 「138」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMab-13
8。 「139」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMab-13
9。 「140」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMab-14
0。 「141」:抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体JMab-14
1。
【図70】野生型CHO細胞を標的細胞として用いた場合
の、種々の抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体及び対
照抗体の各々のADCC誘導活性を示す図。縦軸は、該抗体
によるADCC誘導活性により起こる細胞障害率を示し、横
軸は該抗体の濃度を示す。
【図71】ヒトAILIM高発現組換えCHO細胞を標的細胞と
して用いた場合の、種々の抗ヒトAILIMヒトモノクロー
ナル抗体及び対照抗体の各々のADCC誘導活性を示す図。
縦軸は、該抗体によるADCC誘導活性により起こる細胞障
害率を示し、横軸は該抗体の濃度を示す。
【図72】抗AILIM抗体による遅延型アレルギーの抑制
効果を示す図。縦軸は、遅延型アレルギー発症の指標で
ある発赤の面積を示し、横軸は被験動物に投与した試料
の種類を示す。
【図73】抗ヒトCD3モノクローナル抗体とともに抗ヒ
トAILIMヒトモノクローナル抗体をコーティングしたマ
イクロプレートを用いた種々の抗ヒトAILIMヒトモノク
ローナル抗体のコスティミュレイトリーシグナル伝達活
性測定試験における、サルT細胞の増殖活性を示す図。
縦軸は細胞増殖の程度の指標としての[3H]チミジン
の細胞内への取込み量を示し、横軸は該抗ヒトAILIMヒ
トモノクローナル抗体の濃度を示す。なお、図中の「an
ti-KLH」は、該抗ヒトAILIMヒトモノクローナル抗体の
代わりに陰性対照としての抗KLHヒトモノクローナル抗
体を用いた場合の試験結果を示す。
【図74】種々濃度の可溶性AILIMリガンド(hB7h-IgF
c)と可溶性AILIM(AILIM-IgFc)との結合の陰性対照抗
体による阻害活性を示す図。縦軸は阻害活性の指標であ
る吸光度を示し、横軸は可溶性AILIMの濃度を示す。
【図75】種々濃度の可溶性AILIMリガンド(hB7h-IgF
c)と可溶性AILIM(AILIM-IgFc)との結合の抗AILIM抗
体による阻害活性を示す図。縦軸は阻害活性の指標であ
る吸光度を示し、横軸は可溶性AILIMの濃度を示す。
【図76】可溶性AILIMリガンド(hB7h-IgFc)と可溶性
AILIM(AILIM-IgFc)との結合の種々濃度の抗AILIM抗体
による阻害活性を示す図。縦軸は阻害活性の指標である
吸光度を示し、横軸は抗AILIM抗体の濃度を示す。
【図77】抗ヒトCD3モノクローナル抗体とともに可溶
性ヒトAILIMリガンド(hB7h-IgFc)をコーティングした
マイクロプレートを用いたコスティミュレイトリーシグ
ナル伝達活性測定試験における、種々の抗ヒトAILIMヒ
トモノクローナル抗体によるヒトT細胞の増殖阻害活性
を示す図。縦軸は細胞増殖の程度の指標としての
3H]チミジンの細胞内への取込み量を示し、横軸は
抗体濃度を示す。
【図78】抗ヒトCD3モノクローナル抗体とともに可溶
性ヒトAILIMリガンド(hB7h-IgFc)をコーティングした
マイクロプレートを用いたコスティミュレイトリーシグ
ナル伝達活性測定試験における、種々の抗ヒトAILIMヒ
トモノクローナル抗体によるサルT細胞の増殖阻害活性
を示す図。縦軸は細胞増殖の程度の指標としての
3H]チミジンの細胞内への取込み量を示し、横軸は
抗体濃度を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07K 19/00 C07K 19/00 C12N 15/09 C12N 15/00 A (72)発明者 堀 伸明 神奈川県横浜市金沢区福浦1−13−2 日 本たばこ産業株式会社医薬探索研究所内 Fターム(参考) 4B024 AA01 AA11 BA44 BA80 CA04 DA02 EA04 GA01 GA05 GA11 HA08 4C085 AA14 BB11 DD62 DD63 EE01 4H045 AA10 AA11 AA30 BA09 BA41 CA40 DA76 DA86 EA20 EA50 FA72 FA74

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 AILIMまたはAILIMリガンドに結合する物
    質を同定する方法であって、下記工程を含むことを特徴
    とする方法: (a)AILIMの細胞外領域の全部または一部を含むポリ
    ペプチドを固定化した不溶性担体を調製する工程; (b)検出可能なシグナルをもたらし得る標識物質で標
    識したAILIMリガンドの細胞外領域の全部または一部を
    含むポリペプチドを調製する工程; (c)工程(a)の不溶性担体及び工程(b)のポリペプチド
    を反応させる工程; (d)工程(a)の不溶性担体、工程(b)のポリペプチド及
    び該物質を任意の順序で反応させる工程; (e)工程(c)の反応により生成される複合体に含まれ
    る該標識物質が発するシグナル、及び工程(d)の反応に
    より生成される複合体に含まれる該標識物質が発するシ
    グナルの各々を検出する工程;及び (f)工程(e)で検出したシグナルの大きさの各々を比
    較する工程。
  2. 【請求項2】 AILIMまたはAILIMリガンドに結合する物
    質を同定する方法であって、下記工程を含むことを特徴
    とする方法: (a)AILIMリガンドの細胞外領域の全部または一部を
    含むポリペプチドを固定化した不溶性担体を調製する工
    程; (b)検出可能なシグナルをもたらし得る標識物質で標
    識したAILIMの細胞外領域の全部または一部を含むポリ
    ペプチドを調製する工程; (c)工程(a)の不溶性担体及び工程(b)のポリペプチド
    を反応させる工程; (d)工程(a)の不溶性担体、工程(b)のポリペプチド及
    び該物質を任意の順序で反応させる工程; (e)工程(c)の反応により生成される複合体に含まれ
    る該標識物質が発するシグナル、及び工程(d)の反応に
    より生成される複合体に含まれる該標識物質が発するシ
    グナルの各々を検出する工程;及び (f)工程(e)で検出したシグナルの大きさの各々を比
    較する工程。
  3. 【請求項3】 該AILIMの細胞外領域の全部または一部
    を含むポリペプチドが、AILIMの細胞外領域の全部また
    は一部を含むポリペプチドと免疫グロブリンの重鎖の定
    常領域の全部または一部とからなる融合ポリペプチドで
    あることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の
    方法。
  4. 【請求項4】 該AILIMリガンドの細胞外領域の全部ま
    たは一部を含むポリペプチドが、AILIMリガンドの細胞
    外領域の全部または一部を含むポリペプチドと免疫グロ
    ブリンの重鎖の定常領域の全部または一部とからなる融
    合ポリペプチドであることを特徴とする請求項1または
    請求項2に記載の方法。
  5. 【請求項5】 該AILIMが、ヒトAILIMであることを特徴
    とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の方法。
  6. 【請求項6】 該AILIMリガンドが、ヒトAILIMリガンド
    であることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれ
    かに記載の方法。
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0572204A (ja) * 1991-09-12 1993-03-23 Sumitomo Pharmaceut Co Ltd 高感度特異的抗体測定法
JPH1129599A (ja) * 1997-02-27 1999-02-02 Japan Tobacco Inc 細胞間接着及びシグナル伝達を媒介する細胞表面分子

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JPH1129599A (ja) * 1997-02-27 1999-02-02 Japan Tobacco Inc 細胞間接着及びシグナル伝達を媒介する細胞表面分子

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