JP2003262601A - 免疫電極センサー - Google Patents

免疫電極センサー

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JP2003262601A
JP2003262601A JP2002061430A JP2002061430A JP2003262601A JP 2003262601 A JP2003262601 A JP 2003262601A JP 2002061430 A JP2002061430 A JP 2002061430A JP 2002061430 A JP2002061430 A JP 2002061430A JP 2003262601 A JP2003262601 A JP 2003262601A
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lipid
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Application number
JP2002061430A
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English (en)
Inventor
Yasuyuki Nukina
康之 貫名
Hisaaki Miyaji
寿明 宮地
Azusa Shiga
あづさ 志賀
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 脂溶性イオン伝導性標識を検出し、被測定液
中の抗体を、感度、精度、簡便性、迅速性を併せ持ち、
免疫反応を電気応答として取り出すこと。 【解決手段】 可溶性の標識抗原19と、この標識抗原
に対応する不溶化抗体15と、一対の電極20、21
と、電極21表面に形成した脂質単分子膜23とを有
し、標識抗原19と被測定液12中の抗体11との接触
により抗体標識抗原複合体18を生成させ、未反応の前
記標識抗原25を不溶化抗体15に結合させて除去し、
抗体標識抗原複合体18を脂質単分子膜23に吸着さ
せ、脂質単分子膜23の電気伝導度の変化量をもって、
被測定液12中の抗体を検出する免疫電極センサーとす
ることにより、被測定液中の抗体を、感度、精度、簡便
性、迅速性を併せ持ち、免疫反応を電気応答として取り
出すことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は化学物質の測定に用
いる免疫電極センサー関するものである。
【0002】
【従来の技術】特定物質を選択的に検出する方法には抗
体を利用した方法が多く用いられる。
【0003】抗体は特異的認識・結合を行う生体物質で
ある。実験動物に抗原を感作させることにより、多数の
物質に対応する抗体を得ることが可能であり、汎用的に
多種類の物質に対しセンシング法を構築することが可能
である。抗体が特異的に抗原を認識して結合し複合体を
形成する反応は、抗原抗体反応あるいは免疫反応と呼ば
れる。この抗原抗体反応を利用して多くのセンシング法
が開発されてきた。
【0004】その内の一つは、特に標識物質を用いず、
抗原抗体反応の結果生じる複合体を検出するもので、目
視で検出を行うABO血液型判定は古くから知られる例
である。他にも、複合体をゲル濾過法で分子量分画して
分析する液体クロマトグラフィーなどの検出法がある。
【0005】しかしながら、この分野の多くのセンシン
グ法は、抗体あるいは抗原に標識(マーカー)を結合さ
せて用い、標識の検出手段との併用で利用され発展して
きた。
【0006】ラジオイムノアッセイは、ラジオアイソト
ープを標識とし、放射線をシンチレーションカウンター
あるいはラジオオートグラフィーなどで検出する。
【0007】蛍光抗体法は、蛍光物質を標識とし、蛍光
光度法、蛍光顕微鏡観察などの光学的検出を行う。
【0008】酵素免疫法は、カラシ大根のパーオキシダ
ーゼを標識とし、パーオキシダーゼ反応を利用した発光
分析で検出するのが一般的である。また、この方法のバ
リエーションとして、酸化還元酵素を標識とし、酵素反
応の結果である酸化性物質あるいは還元性物質の濃度変
化を、電極電位あるいは電流滴定(電気分解)の電流と
して検出することは可能である。
【0009】色素・顔料などの有色物質を標識とするも
のは、光度法または目視判定などで検出される。金コロ
イドやブルーラテックス粒子などが標識として用いられ
ることが多い。これらは、濾紙などの基板上に標識抗体
などを内蔵し、その上での検液の移動を伴って抗原抗体
反応の結果生ずる複合体を分離し、同じくその上で比色
検出を行う簡易法である免疫クロマト法に利用されるこ
とが多い。
【0010】他にも、マグネタイト粒子を標識とし、磁
性を検出するなど、標識と標識の検出法の併用にはその
組み合わせが多い。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の免疫法には、課題も多い。すなわち、ラジオイムノア
ッセイは、放射性物質の管理が大きな負担で、簡便な測
定法にはなり得ない。
【0012】各種の光学的検出法を用いる方法は、感度
が悪い。あるいは、感度を上げるために増感を行うと、
ノイズを拾い精度が悪くなる。
【0013】また、免疫クロマト法などの簡易法は、測
定に際し煩雑な操作は必要としないが、精度と感度の問
題から、しきい値を設けた2値あるいは3値判定になら
ざるを得ない。
【0014】一方、生体内において、選択的な特定物質
の検出方法の典型的な例として、神経シナプスにおけ
る、アセチルコリンレセプターによる、神経伝達物質ア
セチルコリンの認識・応答が知られるている。
【0015】アセチルコリンレセプターは、脂質二重層
を貫通し、アセチルコリン認識部位を外側に向けて存在
する。アセチルコリンレセプターのアセチルコリンの認
識・結合は特異的で精度・感度が高い。アセチルコリン
を認識・結合したアセチルコリンレセプターは、コンフ
ォメーション変化により脂質二重層を貫通した、イオン
チャネルを形成する。通常、脂質二重層の内外は、イオ
ンの偏りによって電気的に分極した状態にあるが、イオ
ンチャネルを介してのイオンの移動・混合により脱分極
が起こる。この脱分極状態がパルスとして神経細胞中を
移動して、生体内の離れた部位に情報を伝達する(神経
伝達)。
【0016】この例のように、生体の検出は、精度・感
度が高く、かつ、1ステップの簡便迅速なプロセスで認
識情報が電気信号に変換されて以降の情報処理がなされ
るという点で、極めて合理性の高い検出法であると言い
得る。
【0017】しかしながら、この生体検出の生体外での
検出技術は、生体からレセプターを抽出し、これを脂質
二重層上に再構築するに止まり、生体がもつレセプター
の種類に制約されて汎用的に多種類の物質に対して同等
のセンシングを行うことができない。
【0018】本発明は、前記従来の課題を解決するもの
で、免疫法の汎用性と、生体のレセプターのセンシング
に見られる、感度、精度、簡便性、迅速性を併せ持ち、
免疫反応を電気応答として取り出す免疫電極センサーを
提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明の免疫電極センサーは、イオンチャネルマー
カーを標識にし、抵抗検出を標識検出の検出法として併
用し、これに、抗原抗体反応によるイオンチャネルを遊
離する手段を組み合わせ、被測定物である抗体を測定す
る。
【0020】すなわち、脂溶性イオン伝導性物質で標識
した可溶性の標識抗原と、標識抗原に対応する不溶化抗
体と、作用極と対極の一対の電極と、前記作用極表面に
形成した脂質薄膜とを有し、前記標識抗原と被測定液中
の抗体との接触により抗体と標識抗原との複合体を生成
させ、未反応の前記標識抗原を不溶化抗体に結合させて
除去し、抗体と標識抗原との複合体を脂質薄膜に吸着さ
せ、標識部が脂質薄膜にイオン伝導性を付与するために
生じる抵抗の低下(電気伝導度の上昇)を検出し、被測
定液物である抗体を測定する。
【0021】このような標識と標識検出を併用すること
により、免疫法の汎用性と、生体のレセプターのセンシ
ングに見られる、感度、精度、簡便性、迅速性を併せ持
ち、免疫反応を電気応答として取り出す免疫電極センサ
ーが可能となる。
【0022】
【発明の実施の形態】請求項1に記載の本発明は、脂溶
性イオン伝導性物質で標識した可溶性の標識抗原と、前
記標識抗原に対応する不溶化抗体と、作用極と対極の一
対の電極と、前記作用極の表面に形成した脂質薄膜とを
有し、前記標識抗原と被測定液中の抗体との接触により
抗体と標識抗原との複合体を生成させ、未反応の前記標
識抗原を不溶化抗体に結合させて除去し、抗体と標識抗
原との複合体を脂質薄膜に吸着させ、脂質薄膜の電気伝
導度の変化量をもって脂溶性イオン伝導性標識を検出
し、被測定液中の抗体を検出する免疫電極センサーとし
たことにより、免疫法の汎用性と、生体のレセプターの
センシングに見られる、感度、精度、簡便性、迅速性を
併せ持ち、免疫反応を電気応答として取り出すことがで
きる。
【0023】請求項2に記載の本発明は、水溶性イオン
と抱接化合物を生成する脂溶性物質、その抱接化合物、
脂溶性キレート剤、そのキレート化合物、脂溶性イオ
ン、内向けに極性基が配向し外向けに疎水基が配向する
構造をもつポリマーまたはオリゴマーのうちの少なくと
も1つが脂溶性イオン伝導性物質である請求項1に記載
の免疫電極センサーとしたことにより、標識の種類が増
える。
【0024】請求項3に記載の本発明は、脂質薄膜が、
単分子膜または重層膜である請求項1に記載の免疫電極
センサーとしたことにより、高感度を安定して保持でき
る。
【0025】請求項4に記載の本発明は、脂質薄膜が、
イオウ原子を介して電極の金属材料と結合する請求項1
に記載の免疫電極センサーとしたことにより、脂質薄膜
を容易に作成することができる。
【0026】請求項5に記載の本発明は、脂質薄膜表面
が、疎水基、非イオン性親水基、陽イオン性解離基、陰
イオン性解離基、または両性イオン性解離基のうちの少
なくとも1つで覆われた請求項1に記載の免疫電極セン
サーとしたことにより、測定の感度、測定範囲、応答速
度を制御することができ、さらに、絶縁耐性を高めるこ
とができる。
【0027】請求項6に記載の本発明は、脂溶性イオン
伝導性物質で標識した可溶性の標識抗体がモノクーロナ
ル抗体である請求項1に記載の免疫電極センサーとした
ことにより、ポリクーロナル抗体使用時の抵抗測定の応
答性低下を回避することができる。
【0028】請求項7に記載の本発明は、電気伝導度の
変化量測定が交流印加あるいは直流バイアスを加えた交
流印加である請求項1に記載の免疫電極センサーとした
ことにより、電気応答を外部に取り出すことができる。
【0029】
【実施例】(実施例1)本発明の実施例1における免疫
電極センサーについて図1、図2を基にに説明する。
【0030】図1において、1は筒状の対極、2は対極
1内に先端を挿入した作用極で、対極1とともにセンサ
ーの電極を構成している。3は筒状の対極1の内部に粒
状の不溶化抗体を充填した不溶化抗体層である。4は作
用極2と反対側の対極1の開口である被測定液入り口、
5は対極1と作用極2の電極端子、6は筒状の対極1の
内部に充填した標識抗原層であり、セルロースパウダー
に標識抗原を塗布したものである。
【0031】そして、抗体を含む電解質水溶液である被
測定液は、被測定液入り口4より流入し、標識抗原層6
に入り、不溶化抗体層3を毛細管現象により通過して作
用極2の先端に達し、作用極2と接触するものである。
【0032】図2において、11は電解質水溶液である
被測定液12中の抗体で、本実施例の被測定物にあた
る。被測定液12は毛細管現象により標識抗原層6に入
る。ここには、被測定物12である抗体11に対応する
抗原17に、マーカー16を結合させた標識抗原19が
塗布されている。このマーカー16は脂溶性イオン伝導
性物質である。この標識抗原19は被測定液12に溶け
て遊離状態となる。被測定液12に含まれる抗体11
は、標識抗原19と抗原抗体反応で結合して抗体標識抗
原複合体18となる。
【0033】このようにしてできた、抗体標識抗原複合
体18と未反応の遊離の標識抗原25は、次の不溶化抗
体層(図1における3)に入る。ここには、不溶化基材
13の表面に、抗体11と同じ抗体14が結合して、合
わせて不溶化抗体15を形成している。この不溶化抗体
15に対して未反応の遊離の標識抗原25が抗原抗体反
応により結合する。一方の抗体標識抗原複合体18の抗
原17部は、既に抗体11と結合しており、不溶化抗体
15と結合することができない。このために、被測定液
12から遊離の標識抗原25だけが選択的に除去され
る。
【0034】このようにして残った抗体標識抗原複合体
18が、被測定液12の移動にともない作用極21に達
し、作用極21と対極20が被測定液12を介して接続
されることとなる。
【0035】ここで、23は作用極21上に形成された
脂質薄膜である脂質単分子膜で、脂質分子22からな
る。不溶化抗体層を通過した被測定液12は、両電極2
1、20の間を満たす電解質水溶液で、その電解質濃度
は、体液あるいは尿程度の塩濃度を想定している。
【0036】本実施例の脂質薄膜である脂質単分子膜2
3は、面積1平方センチメートルのもとで10の8乗オ
ーム程度の高い抵抗を有する。これは電解質のイオン伝
導の抵抗(通常は導電率で表される)や、電極表面の抵
抗に比べて著しく高く、測定系全体の抵抗は近似的に脂
質単分子膜23の抵抗となっている。被測定液12中の
抗体標識抗原複合体18は、被測定液中を拡散して脂質
単分子膜23に至る。この時、図2中の吸着部24のよ
うにマーカー16部は脂質単分子膜23に吸着し取り込
まれて、脂質単分子膜23に導電性を付与し膜抵抗が下
がる(電気伝導度が上がる)。前述のように測定系全体
の抵抗は膜抵抗であるので、抵抗の減少分、あるいは電
気伝導度の上昇分が吸着による寄与分である。
【0037】ところで、脂質単分子膜23を作用極21
と対極20との間に置かれた電気回路と見た場合、脂質
単分子膜23に取り込まれたマーカー16とマーカー1
6、マーカー16とベースの脂質単分子膜23の関係
は、抵抗の並列接続回路となる。この場合の計算処理
は、電気伝導度を用いると、各部分の電気伝導度の総和
が、全膜の電気伝導度となるので計算処理が容易であ
る。すなわち、マーカー16の取り込まれていない脂質
単分子膜23部分を近似的に電気伝導度ゼロとして、取
り込まれたマーカー数と電気伝導度が比例関係を持つ。
【0038】一方、マーカー16の取り込み現象は、一
般的な吸着現象であり、時間に対するマーカーの吸着量
の関係は、飽和曲線を描く。このとき、平衡吸着量と吸
着の初速度が被測定液中のマーカー濃度(これは、複合
体濃度でもある)に比例する。従って、測定の平衡時の
電気伝導度、または、電気伝導度の接液初期の立ち上が
り傾きがマーカー濃度に比例するので、この関係から抗
体標識抗原複合体18濃度を算出することができる。
【0039】また、作用極21に至る抗原標識抗体複合
体18濃度は、そのまま初期に被測定液12にあった抗
原濃度であるので、前述の通り、測定の平衡時の電気伝
導度、または、電気伝導度の接液初期の立ち上がり傾き
がそのまま被測定液中の抗原濃度に比例するので、この
関係から被測定物である抗原の濃度を算出することがで
きる。
【0040】以上は、比例領域を用いた測定であり、比
例領域を用いるのが簡単である。しかし、比例領域でな
くとも、抗原濃度と応答の間に1対1の関係が成り立て
ば抗原濃度の測定は可能である。比例領域以外は、別途
検量線を作成し、検量線上の応答と抗原濃度の対応とし
て求めることができる。
【0041】また、脂質単分子層23に対する、マーカ
ー1個の吸着による電気伝導度の上昇は、10のマイナ
ス8乗ジーメンス程度あり、これは、高精度の抵抗測定
で一分子の被測定物の検出が可能であり、マーカーの検
出感度は極めて高いものであり、測定の感度は極めて高
い。
【0042】以上述べたように、本実施例の測定方法は
本質的に抵抗(電気伝導度)変化を観測して被測定物質
濃度を求めるものであり、電気分解の電流を測定する他
の測定法や電極電位を測定する他の測定法との区別は明
確である。しかしながら、外部電源に対する応答と考え
るならば、一定電圧印加状態での電流値は、電気伝導度
と同義であるので、電流を観測しても良いことになる。
従って、ここで言う電気伝導度あるいは抵抗は、膜の抵
抗変化を観測するものであればその測定手法、手段ある
いは表示の単位系は何であっても良い。
【0043】(実施例2)本発明の実施例2におけるマ
ーカーの実施例について図3を基に説明する。
【0044】図において、31は卵胞ホルモンの1種で
あるエストラジオールの残基であり、本実施例の抗原に
あたる。33はアミノベンゾイル−15−クラウン−5
残基であり、脂溶性イオン伝導性の標識(マーカー)の
一例である。34と35は抗原とマーカーとをつなぐ架
橋剤残基である。架橋剤残基34の原料は無水メルカプ
トこはく酸、架橋剤残基35の原料は2価架橋剤である
サクシニミディルプロピオニックマレイミドである。残
基33のマーカー部は、クラウン化合物の1種であり、
電気陰性度の高い酸素を、分子を内側に向け、その内部
に大きさの定まった空間を持つ。このため、この空間に
は、空間の大きさに適合し電気的に陽性の化学種を取り
込み易い。
【0045】本実施例の15−クラウン−5構造では、
ナトリウムイオン、カリウムイオンを主に包接する。一
方では、クラウン化合物は外側を囲うようにハイドロカ
ーボンを向けており、この部分は疎水性であって油に溶
解しやすい。このような性質のためにクラウン化合物
は、水溶液から移動して脂質単分子膜23に溶解(吸
着)して取り込まれ、脂質単分子膜23内にイオンを持
ち込む。このイオン伝導でのイオンの移動は、脂質単分
子膜が薄く、クラウン化合物の分子サイズ程度である場
合には、クラウン化合物内部の空間が、脂質単分子膜の
貫通孔となって、イオンの直接通過により行われる。脂
質単分子膜が厚くなれば、イオンを抱接した抱接化合物
イオンが脂質単分子膜内を電気泳動することにより行わ
れる。これは、脂溶性イオンによるイオン伝導である。
従って、吸着マーカー当たりの導電性の増加は、脂質単
分子膜が薄い方が大きく、感度が高い。
【0046】クラウン化合物と同様に、イオンを抱接す
る脂溶性イオン伝導性物質に、天然物で抗生物質である
バリノマイシンなど多種類の化合物が知られている。こ
れらはニュートラルイオンキャリアーあるいはイオノフ
ォアなどと呼ばれ、実用上はイオン電極などに応用され
ている。これらの化合物は、アミノベンゾイル−15−
クラウン−5のアミノ基のように架橋に利用できる修飾
基を導入するならば、すべて脂溶性イオン伝導性のマー
カーとして利用できる。
【0047】親水基の修飾を受けていないポルフィリン
化合物は脂溶性物質である。クラウン化合物と同様に内
部に空間を有する化合物であるが、内向けにアミンが並
ぶ点がクラウンと大きく異なる。ポルフィリン化合物は
その内部に金属陽イオンを取り込みアミンとの間に配位
結合を形成した金属キレートを形成する。この金属キレ
ートは脂質単分子膜に取り込まれ、前述抱接化合物と同
様に脂質薄膜にイオン導電性を与える。また、ポルフィ
リン化合物の内部に向かって並ぶアミンは、陽イオン性
の解離基であって、ポルフィリン化合物自身は脂溶性の
イオン性物質である。このため、前述の抱接イオンと同
様に、脂溶性イオンによるイオン伝導性を脂質単分子膜
に与える。ポルフィリン化合物は架橋に利用できる修飾
基を導入するならば、脂溶性イオン伝導性のマーカーと
して利用できる。
【0048】ポルフィリンと類似の構造を持ち、ポルフ
ィリンと同様のイオン伝導性を与える物質にフタロシア
ニンがある。また、脂溶性イオンとして脂質単分子膜に
イオン伝導性を与える物質として、長鎖のアルキル基を
有するアミン類がある。また、金属キレートを作り、こ
れが脂質単分子膜に吸着してイオン伝導性を示す物質に
は、多くの疎水性のキレート剤が市販されている。これ
らはいずれも架橋に利用できる修飾基を導入するなら
ば、すべて脂溶性イオン伝導性のマーカーとして利用で
きる。
【0049】また、アミノ酸であるL−アラニンがペプ
チド結合(アマイド結合)したポリマーあるいはオリゴ
マーは、ペプチド主鎖の極性基間における水素結合のた
めに、ヘリックス構造をとり、螺旋状の主鎖の極性基を
内に配向し、これを疎水基であるハイドロカーボン側鎖
が取り囲む立体構造をとる。結果、親水部を中心に周囲
を疎水基が取り囲んだ筒状構造ができる。この筒状物質
は外側を覆う疎水基のために脂溶性で、脂質単分子膜に
取り込まれ、親水部がイオンの貫通孔として働き、脂質
単分子膜にイオン伝導性を与える。この時、イオン伝導
に関与するイオン種はサイズが小さく移動の容易な水素
イオンが中心である。このポリマーまたはオリゴマーを
用いて標識抗原を作るための架橋反応は、N末端のアミ
ノ基に対して行うことができる。 (実施例3)本発明の実施例3における脂質薄膜の実施
例について図4を基に説明する。
【0050】図において、51は金属銅の電極である。
52は脂質分子であって、これが電極51の銅表面を覆
って脂質薄膜である脂質単分子膜をなしており、電極5
1と合わせて作用極をなしている。本実施例の脂質分子
原料は、6−アミノ−メルカプトヘキサンである。脂質
分子52と銅とは、イオウ原子53を介して結合する。
54はハイドロカーボン鎖であって、この層は疎水性で
脂質単分子膜の高抵抗の主体である。55は末端の修飾
基であるアミノ基である。
【0051】本実施例の脂質単分子膜は、脂質薄膜とし
ては究極の薄さを持ち、かつ均一な厚みをもつ。前述し
たように、脂質薄膜は薄い方が高感度である。しかも、
均一であってどの部位でも等しい感度を出し得るので、
安定した高感度が得られる。ハイドロカーボン鎖長の影
響は、鎖長が長くなるほど、感度が下がるが、C18程
度までは影響は小さい。一方、測定時に電圧を印加した
場合、過剰な印加にたいしマーカーがないハイドロカー
ボン層をイオンが貫通して絶縁破壊が起こるが、絶縁耐
性はハイドロカーボン鎖長が長い方が高く有利である。
末端修飾基は修飾基の種類により、特徴ある挙動を示
す。これについては後述する。
【0052】また、末端修飾基がメチル基である単分子
膜に、長鎖のハイドロカーボンをもつカルボン酸(これ
は高級脂肪酸と呼ばれる)あるいは長鎖のハイドロカー
ボンを持つ1から4級アミンを水中で作用させると、長
鎖のハイドロカーボンが脂質単分子層に向けて配向し、
カルボキシル基あるいはアミン基が水に向けて配向し、
容易に2重層の脂質膜が得られる。この2分子膜の脂質
薄膜は、脂質単分子膜と同様に均一であり、単分子膜に
次いで感度が高く、単分子膜以上に絶縁耐性が高い、好
ましいものである。
【0053】また、2分子膜などの重層膜はLB膜(ラ
ングミュア・ブロジェット膜)を電極上に作成すること
によってもできる。
【0054】以上のように、本実施例によれば、脂質薄
膜を、単分子膜あるいは重層膜にすることにより、高感
度を安定して保持することができる。
【0055】(実施例4)本発明の実施例4における脂
質薄膜について、さらに図4を基に説明する。
【0056】イオウ原子53は、その原料であった6−
アミノ−メルカプトヘキサンではチオハイドリル基とし
て存在していたものである。チオハイドリル基は銀、
銅、鉄、タングステンなどの多くの金属に作用して容易
に結合する。その結合が、図4中のイオウ原子53を介
しての電極金属との結合である。このように、チオハイ
ドリル基を有するハイドロカーボンは、金属電極上に容
易に脂質単分子膜を形成することができる。そのように
してできた脂質単分子膜は自己組織化単分子膜と呼ばれ
る。本実施例は、これを応用したものであって、容易に
均質高感度な作用極を作成することができる。
【0057】同様の自己組織化単分子膜を生成するもの
に、トリアジン環に2つのチオハイドリル基を導入した
トリアジチオール基を有する長鎖のハイドロカーボンが
知られる。この場合も、トリアジチオールのチオハイド
リル基が金属との結合を行い、単純なチオハイドリル基
のみの結合と同様な、均一で高感度の脂質単分子膜を有
する作用極ができる。
【0058】(実施例5)本発明の実施例5における脂
質薄膜について、さらに、図3、図4を基に説明する。
【0059】脂質単分子膜の末端修飾基であるアミノ基
55は、陽イオン性の解離基であり、電解質溶液(被測
定液)中の陰イオンを吸着してイオン対を作る。一方、
既に図3に示した標識抗原には、カルボキシル基36を
持つ。このカルボキシル基36は陰イオン性の解離基で
ある。そのために、図3に示した標識抗原と抗体との複
合体は、図4の脂質薄膜表面のアミノ基55との間にイ
オン対を作って吸着し、脂質単分子膜表面に複合体が濃
縮されることとなる。この濃縮状態から脂溶性イオン伝
導性物質であるマーカー33(残基)部が、さらにハイ
ドロカーボン鎖54に取り込まれる。このためにマーカ
ー部の平衡吸着量が大きく、かつ吸着速度が大きくな
る。平衡吸着量の増大に伴い、測定できるマーカーの測
定範囲が大きくなる。また、吸着速度の増加にともな
い、測定の応答速度が大きくなる。
【0060】同じことが、標識抗原に1から4級アミン
などの陽イオン性の解離基を導入し、脂質単分子膜の表
面をカルボキシル基などの陰イオン性の解離基で覆った
時にも起こる。すなわち、標識抗原と脂質単分子膜表面
の解離基が逆符号である場合は、平衡吸着量の増大と吸
着速度の増大が起こる。
【0061】また、標識抗原と脂質単分子膜表面の解離
基が同符号である場合には、標識抗原は脂質単分子膜表
面に近づきにくくなり、そのためにマーカー部の平衡吸
着量は小さくなり、吸着速度も小さくなる。
【0062】また、脂質単分子膜表面が、水酸基、フォ
ルムアマイド基など、非イオン性の極性の大きな親水基
で覆われた場合と、疎水基のメチル基であった場合とで
は、平衡吸着量に大きな差は無いが、吸着速度は親水基
を用いた方が速い。脂質表面が親水基で覆われた場合、
被測定液中の水分子との間に水素結合ができ、その分、
脂質単分子膜界面での水分子間の水素結合が減少する。
このため、水分子との間に水素結合を作らない疎水基の
場合に比べ、界面張力が小さくなり、小さな力で界面を
破ってマーカーが脂質単分子膜のハイドロカーボンの疎
水層に侵入できるからである。
【0063】また、脂質単分子膜表面が前述のホスファ
チジルコリンやホスファチジルエタノールアミンなどの
リン脂質のように、アミンの陽イオン性解離基とリン酸
エステルなどの陰イオン性解離基の両者をもつ両性イオ
ン性電解質で覆われた場合、脂質単分子膜表面にリン酸
エステルなどの陰イオン層とアミンの陽イオン層が重層
された脂質単分子膜の表面構造ができる。この陽イオン
層は陽イオンを排斥し、陰イオン層は陰イオンを排斥す
る。このため、この重層構造を通して陽イオンが通過す
ることも、陰イオンが通過することも阻止するので、脂
質単分子膜の抵抗が上昇し、さらにイオンが脂質単分子
膜を貫通して移動するために起こる、絶縁破壊に対して
も強くなる。
【0064】以上のように、脂質単分子膜の表面基は、
平衡吸着量、吸着速度をに関係し、抗体の測定範囲、応
答速度を制御でき、また脂質単分子膜の抵抗に関与し、
絶縁耐性を高めることができる。
【0065】(実施例6)本発明の実施例6におけるモ
ノクロナール抗体について説明する。
【0066】ラット、マウス、ウサギ、ヤギ、ウシなど
の実験動物に抗原を感作させることにより、抗原に対応
する多種類の抗体が血漿中に生産される。実験動物の体
内では、抗体を生産する免疫細胞は、1細胞1抗体であ
って、多数の免疫細胞が同一の抗原に対する、別の抗体
を生産することにより抗体の多様性ができる。このよう
な抗体はポリクロナール抗体と呼ばれる。これに対し、
一つの免疫細胞のみを取り出し、骨髄腫細胞との細胞融
合などで不死化(あるいは幼若化)した細胞は、ただ1
種の抗体を作る。この抗体は、モノクロナール抗体と呼
ばれる。
【0067】ポリクロナール抗体は、同一抗原内の、別
個の認識位置を認識して結合する多数の抗体の混合物で
ある。多数の抗体の中には、すでに抗原抗体反応で結合
した抗体標識抗原複合体(図2における18)の抗原部
に別の認識部をもち結合能力を有するものが存在する。
そのため、抗体標識抗原複合体がポリクーロナル抗体で
できた不溶化抗体で除去され作用極に達することができ
ない。
【0068】これに対し、モノクロナール抗体では、同
一の認識位置をもつ抗体は除去されないので、必ず作用
極に到達し、電気伝導度測定にかかる。
【0069】(実施例7)本発明の実施例7における電
気伝導度測定について図2を基に説明する。
【0070】電気伝導度、すなわち抵抗を測定するに
は、脂質単分子膜23を挟むように設置された一対の電
極20、21間に電位差を付ける。これは、外部電源
(図示せず)よりこの一対の電極20、21を介して行
う。
【0071】外部電源を用いる場合には、電圧に対する
電流の応答から抵抗を求める。また、ホイストンブリッ
ジ回路の抵抗の一つに代えて、電極20、21・電解質
水溶液(被測定液)12・脂質単分子膜23からなる図
2の構成の回路を用い、ブリッジ回路の平衡条件から既
知抵抗との比として求めることもできる。
【0072】しかしながら、外部電源が直流電圧の印加
である場合には、イオンの移動に従って、化学ポテンシ
ャルが変化して逆電位が発生し、外部電源の電位が短時
間の内に経時的に相殺されて、脂質単分子膜の抵抗変化
を計りにくい。
【0073】その対策として、外部電源から、脂質単分
子膜を挟む1対の電極に対し、交流電圧を加印して抵抗
を求める。なぜなら、交流では、化学ポテンシャルの変
化を伴わずに抵抗測定を行うことができるからである。
この場合の用語は、交流によるものであるから、抵抗
は、インピーダンスであり、電気伝導度はアドミッタン
スと読み代える。
【0074】一方、このようなインピーダンス測定で
は、外部電源の交流に、電気分解が起こらない程度の直
流バイアス電圧を加えると、実施例5で述べた標識抗原
の解離基に対し一定方向への電気泳動の駆動力がかか
る。その結果、陰イオン性の解離基を持つ標識抗原は陽
極側へ移動する。陽極が作用極である場合は、マーカー
が脂質単分子膜に取り込まれるため、マーカーの脂質単
分子膜に対する吸着が加速されて応答が速くなり、ま
た、マーカーの脂質単分子膜に対する平衡吸着量が増し
て、感度が上がる。なお、電気分解が起こらない程度の
直流バイアス電圧は、特に酸化性物質や還元性物質が存
在しない場合、交流の最大電圧を加えた合計で、水の水
酸イオン、水素イオンへの解離の理論電位である0.8
3ボルト未満である。また、電気分解を起こさない限
り、このバイアス電圧では、持続的電気泳動はできず、
そのため、微量の標識抗原に対してのみ感度を増す方法
となる。
【0075】また、標識抗原が陽イオン性の解離基を持
ち、作用極が陰極である場合にも、マーカーが脂質単分
子膜に取り込まれるため、マーカーの脂質薄膜に対する
吸着が加速されて応答が速くなり、また、マーカーの脂
質単分子膜に対する平衡吸着量が増して、感度が上がり
同様の効果が得られる。
【0076】以上、実施例1〜7について説明したが、
これら各実施例を適宜組み合わせて免疫電極センサーを
構成することもできることは言うまでもない。
【0077】
【発明の効果】以上のように、本発明の免疫電極センサ
ーは、免疫法の汎用性と、生体のレセプターのセンシン
グに見られる、感度、精度、簡便性、迅速性を併せ持
ち、免疫反応を電気応答として取り出すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における免疫電極センサーの
全体構成を示す図
【図2】同免疫電極センサーによる測定原理を示す図
【図3】本発明の実施例2におけるマーカーの構造を示
す図
【図4】本発明の実施例3、4、5における脂質単分子
膜の構成を示す図
【符号の説明】
1、20 対極 2、21 作用極 3 不溶化抗体層 5 電極端子 6 標識抗原層 11 抗体 15 不溶化抗体 16 マーカー 18 抗体標識抗原複合体 19 標識抗原 23 脂質単分子膜 25 遊離標識抗体 53 イオウ原子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01N 33/53 G01N 33/531 B 33/531 33/543 541Z 33/543 541 27/30 357 (72)発明者 志賀 あづさ 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 2G045 FB03 FB05 GC30 2G046 AA30 BC05 DC13 DD01 DD02 EB09 FA03 FA04 FA09 FE11 2G060 AA06 AC10 AD06 AE17 AF06 AF07 AF08 AG11 FA05 HA01 HA02 HC07 HC10 HE01 HE03 KA06

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 脂溶性イオン伝導性物質で標識した可溶
    性の標識抗原と、前記標識抗原に対応する不溶化抗体
    と、作用極と対極の一対の電極と、前記作用極の表面に
    形成した脂質薄膜とを有し、前記標識抗原と被測定液中
    の抗体との接触により抗体と標識抗原との複合体を生成
    させ、未反応の前記標識抗原を不溶化抗体に結合させて
    除去し、抗体と標識抗原との複合体を脂質薄膜に吸着さ
    せ、脂質薄膜の電気伝導度の変化量をもって脂溶性イオ
    ン伝導性標識を検出し、被測定液中の抗体を検出する免
    疫電極センサー。
  2. 【請求項2】 水溶性イオンと抱接化合物を生成する脂
    溶性物質、その抱接化合物、脂溶性キレート剤、そのキ
    レート化合物、脂溶性イオン、内向けに極性基が配向し
    外向けに疎水基が配向する構造をもつポリマーまたはオ
    リゴマーのうちの少なくとも1つが脂溶性イオン伝導性
    物質である請求項1に記載の免疫電極センサー。
  3. 【請求項3】 脂質薄膜が、単分子膜または重層膜であ
    る請求項1に記載の免疫電極センサー。
  4. 【請求項4】 脂質薄膜が、イオウ原子を介して電極の
    金属材料と結合する請求項1に記載の免疫電極センサ
    ー。
  5. 【請求項5】 脂質薄膜表面が、疎水基、非イオン性親
    水基、陽イオン性解離基、陰イオン性解離基、または両
    性イオン性解離基のうちの少なくとも1つで覆われた請
    求項1に記載の免疫電極センサー。
  6. 【請求項6】 脂溶性イオン伝導性物質で標識した可溶
    性の標識抗体がモノクーロナル抗体である請求項1に記
    載の免疫電極センサー。
  7. 【請求項7】 電気伝導度の変化量測定が交流印加ある
    いは直流バイアスを加えた交流印加である請求項1に記
    載の免疫電極センサー。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013076959A1 (ja) * 2011-11-25 2013-05-30 パナソニック株式会社 生体物質の測定方法およびその測定装置
CN110456046A (zh) * 2019-08-26 2019-11-15 刘海波 免疫快速检测卡

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WO2013076959A1 (ja) * 2011-11-25 2013-05-30 パナソニック株式会社 生体物質の測定方法およびその測定装置
JPWO2013076959A1 (ja) * 2011-11-25 2015-04-27 パナソニックIpマネジメント株式会社 生体物質の測定方法およびその測定装置
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