JP2003262572A - 有害有機物質の分離方法および分離装置 - Google Patents

有害有機物質の分離方法および分離装置

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JP2003262572A
JP2003262572A JP2002065737A JP2002065737A JP2003262572A JP 2003262572 A JP2003262572 A JP 2003262572A JP 2002065737 A JP2002065737 A JP 2002065737A JP 2002065737 A JP2002065737 A JP 2002065737A JP 2003262572 A JP2003262572 A JP 2003262572A
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harmful organic
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steam
water vapor
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JP2002065737A
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English (en)
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Hisaji Matsui
久次 松井
Yoshio Wada
芳雄 和田
Kazutaka Miyatake
和孝 宮武
Chuichi Onishi
忠一 大西
Atsushi Furukawa
篤史 古川
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Osaka Gas Co Ltd
Original Assignee
Osaka Gas Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 試料から有害有機物質(ダイオキシン類な
ど)を短時間内に簡便かつ効率よく分離できる装置及び
方法を提供する。 【解決手段】 発生ユニット1から水蒸気を連続的に発
生させ、発生した水蒸気を過熱ユニット2で過熱して過
熱水蒸気を生成させ、制御ユニット3により過熱水蒸気
の温度を制御する。この過熱水蒸気を抽出ユニット5に
連続的に供給し、過熱水蒸気と非ガス状試料とを接触さ
せることにより、試料中の有害有機物質を共蒸留により
抽出する。抽出ユニット5からの留出液を冷却ユニット
6で冷却し、吸着ユニット7で吸着剤(活性炭、セラミ
ック系吸着剤)により吸着処理し、有害有機物質を濃縮
する。過熱水蒸気の温度は110〜350℃程度であ
る。過熱水蒸気を利用すると、有害有機物質の沸点より
も低温で効率よく抽出できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、非ガス状試料から
有害有機物質を効率よく分別又は分離するために有用な
方法およびそのための分離装置に関する。本発明の方法
は、有害有機物質(例えば、ダイオキシン類を含有する
底泥、多環芳香族化合物を含有する土壌など)の分析用
試料の調製に有効に用いることができる。
【0002】
【従来の技術】産業廃棄物、底泥や土壌などに含まれて
いる有害物質(ダイオキシン類など)は、生体に対して
重大な影響をもたらす。このような有害物質、例えば、
ダイオキシン類の公定法(日本工業規格JIS K 0
311:1999)による定量法では、ソックスレー抽
出によってダイオキシン類を試料(土壌試料など)から
抽出回収している。この方法では、ソックスレー抽出装
置内に試料を入れ、トルエンなどの有機溶剤を使用して
16時間以上の抽出操作を行っている。しかし、この方
法では、人体に対して有害であり、かつ可燃物であり引
火・燃焼する危険物である有機溶剤を大量に使用する必
要がある。また、16〜24時間という長時間に亘る抽
出操作を行う必要があり、所要時間がかかり過ぎ作業効
率を低下させる。さらに、目的物質以外の共存物質をも
同時に抽出するため、抽出後に不要物質の除去処理(ク
リーンアップ処理)が必要である。なお、共存物質は一
般的に化学的特性や化学構造などが類似しているため、
抽出液から共存物質を選択的に除去することも困難であ
る。
【0003】特開2001−91422号公報には、難
揮発性有機物質(例えば、ダイオキシン類など)を含有
する液体試料に、加熱水蒸気と水不溶性揮発性溶剤とを
連続的に注入し、難揮発性有機物質と注入した水不溶性
揮発性溶剤とを水蒸気蒸留により共蒸留し、難揮発性有
機物質が溶解した水不溶性揮発性溶剤と水とを分液し、
水不溶性揮発性溶剤から難揮発性有機物質を定量的に回
収することが提案されている。この方法では、固体試料
の場合には、水不溶性溶剤(トルエンなど)で溶解して
液体試料として使用することが記載されている。また、
水蒸気蒸留において、加熱水蒸気を絶対圧1〜7kg/
cm2で注入することも記載されている。
【0004】しかし、この方法でも揮発性有機溶剤を使
用する必要があるだけでなく、分液操作も必要である。
さらに、加熱水蒸気を生成させるための加圧装置も必要
とし、装置や取扱いが複雑化する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、ダイオキシン類などの有害有機物質を短時間内に簡
便かつ効率よく分別又は分離できる方法、およびそのた
めの分離装置を提供することにある。
【0006】本発明の他の目的は、複雑な操作を必要と
せず、ダイオキシン類などの有害有機物質を効率よく分
離できる方法および分離装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を達成するため鋭意検討した結果、過熱水蒸気を利用す
ると、非ガス状試料からダイオキシン類などの有機有害
物質を選択的かつ効率よく分離できることを見いだし、
本発明を完成した。
【0008】すなわち、本発明の方法では、有害有機物
質を含む非ガス状試料に、過熱水蒸気を連続的に接触さ
せて、過熱水蒸気により有害有機物質を共蒸留させ、有
害有機物質を分離する。この方法において、試料に対し
て、温度110〜350℃程度の過熱水蒸気を供給して
もよい。また、過熱水蒸気は、常圧で発生した飽和水蒸
気を加熱した過熱水蒸気であってもよい。前記試料は非
ガス状である限り特に制限されず、例えば、液体試料
(河川、廃液(工場廃水や工場廃液など)、飲料水な
ど)、固体試料(産業廃棄物、汚泥、土壌、食品、焼却
灰など)であってもよい。さらに、共蒸留により試料か
ら分離された有害有機物質を濃縮するため、共蒸留させ
た後、蒸留液は吸着剤(活性炭、セラミック系吸着剤な
ど)と接触させて濃縮してもよい。なお、前記有害有機
物質には、種々の有害物質、例えば、ダイオキシン類
(塩素化ダイオキシン類や臭素化ダイオキシン類な
ど)、内分泌撹乱物質(環境ホルモン活性物質)、多環
芳香族化合物などが例示できる。
【0009】本発明は、水蒸気を発生させるための発生
ユニット、発生した水蒸気を加熱するための過熱ユニッ
ト、過熱された水蒸気の温度を制御するための制御ユニ
ット、所定の温度に過熱された水蒸気を非ガス状試料と
接触させて試料中の有害有機物質を抽出するための抽出
ユニットとを備えている分離装置も提供する。
【0010】本発明では、過熱水蒸気を利用するので、
過熱水蒸気を、注入などにより有害有機物質を含有する
試料と接触させることにより、目的有害物質を、目的有
害有機物質よりも低い沸点成分や高い沸点成分から選択
的に分別し分離可能である。また、過熱水蒸気の化学活
性作用によって、有害有機物質の沸点よりも低い温度で
蒸留又は抽出させることができるとともに、抽出された
有害有機物質の構造変化を生じさせることもない。その
ため、ソックスレー抽出のように人体に有害であり、か
つ燃焼の危険性がある有機溶剤を使う必要がなく、目的
成分を短時間内に、選択的かつ定量的に分別・分離でき
る。また、効率的かつ安全に分析用試料を調製できる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に、必要により添付図面を参
照しつつ本発明を詳細に説明する。本発明では、有害物
質を含有しているか又は疑いのある非ガス状試料と過熱
水蒸気とを接触させることにより、有害有機物質を過熱
水蒸気により共蒸留する。
【0012】本発明では、非ガス状であれば種々の試
料、例えば、液体試料(河川水、湖沼水、海水、廃液
(工場廃水、工場廃液など)、飲料水など)、固体試料
(産業廃棄物、焼却灰、汚泥、河川、湖沼や港湾などの
底泥、土壌、食品など)が利用できる。液体試料は、粘
稠流体であってもよくスラリー状又は分散体であっても
よい。また、固体試料は、粉粒体であってもよく、不定
形であってもよい。
【0013】前記試料に含まれる有害有機物質の種類は
特に制限されず、例えば、ハロゲン含有有機物質(クロ
ロベンゼン類、クロロフェノール類、クロロビフェニル
類、クロロビスフェノール類(ジクロロジフェニルトリ
クロロエタンなど)などの塩素化物(特に塩素化芳香族
炭化水素類)やこれらに対応する臭素化物などのハロゲ
ン化物、ダイオキシン類など)、内分泌撹乱物質、多環
芳香族化合物などであってもよい。
【0014】ダイオキシン類には、テトラクロロジベン
ゾダイオキシン(T4CDDs)などのポリ塩化ジベン
ゾ・パラ・ダイオキシン類(PCDDs)、ポリ塩化ジ
ベンゾフラン類(PCDFs)、ポリクロロビフェニル
類(コプラナーPCBなど)などの他、これらの塩素化
ダイオキシン類に対応する臭素化ダイオキシン類も含ま
れる。なお、前記クロロフェノール類、クロロベンゼン
類などの塩素化物はダイオキシン類に比べて毒性が低い
ものの、焼却炉内の反応でダイオキシン類を生成するダ
イオキシン前駆体であることが知られている。
【0015】内分泌撹乱物質としては、例えば、ビスフ
ェノールAなどのビスフェノール類、ノニルフェノール
などのアルキルフェノール類が例示できる。
【0016】多環芳香族化合物としては、例えば、ビフ
ェニル、ターフェニル、ビナフチルなどの環集合芳香族
炭化水素類、アズレン、ビフェニレン、アントラセン、
フェナンスレン、ピレン、クリセン、ペリレン、コロネ
ンなどの縮合多環式芳香族炭化水素類、ベンゾフランな
どの5又は6員複素環と芳香族炭化水素環との縮合複素
環化合物などが例示できる。多環芳香族化合物には、置
換基、例えば、ハロゲン原子(フッ素、塩素、臭素、ヨ
ウ素原子)、アルキル基(メチル、エチル基などのC
1-6アルキル基など)、ヒドロキシル基、アルコキシ基
(メトキシ、エトキシ基などのC1-6アルコキシ基な
ど)、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基(メト
キシカルボニル、エトキシカルボニル基などのC1-6
ルコキシ−カルボニル基など)、アシル基(ホルミル、
アセチル、プロピオニル基などのC1- 6アルキルカルボ
ニル基、ベンゾイル基などのC6-12アリールカルボニル
基など)、アミノ基、N−置換アミノ基(モノ又はジC
1-6アルキルアミノ基、C1-6アシルアミノ基など)、ニ
トロ基、シアノ基などが置換していてもよい。
【0017】試料は、単一の前記有害有機物質を含んで
いてもよく、複数の前記有害有機物質を含んでいてもよ
い。なお、ガス態及び粒子態の有害有機物質(ダイオキ
シン類など)は、フィルタなどで捕集できる。このフィ
ルタは、シート状、角錐状、円錐状などであってもよい
が、通常、流入開口部を有する円筒状フィルタ(流体通
過性を有する三次元網目構造の成形体)、特に、一方の
端部が開口し、他方の端部が閉塞した筒状体(特に円筒
状体)である。このようなフィルタとしては、後述する
セラミック系吸着剤で構成されたフィルタなどが利用で
きる。
【0018】なお、被測定ガス中のダスト量が多い場合
には、プレフィルタで予め固形分を除去した後、前記フ
ィルタでガス態及び粒子態の有害有機物質を捕集しても
よい。また、被測定ガス中の水分が多い場合には、予め
ドレンビンなどの水分除去ユニットをフィルタの上流側
に設けてもよい。
【0019】本発明では、前記試料と過熱水蒸気とを接
触させることにより、前記有害有機物質を選択的に分離
する。過熱水蒸気は、試料と接触可能な形態で供給すれ
ばよく、過熱水蒸気と試料とは相対的に移動させて接触
させればよい。例えば、試料に対して上下方向及び/又
は横方向から過熱水蒸気を供給してもよい。通常、試料
を保持する試料台に対して過熱水蒸気を連続的に供給す
る場合が多い。
【0020】過熱水蒸気とは、加熱などにより水から発
生させた水蒸気(特に飽和水蒸気)を加熱し、実質的に
常圧(ほぼ1気圧≒0.1MPa)での沸点以上の温度
に過熱した水蒸気である。過熱水蒸気としては、高圧で
沸騰させた高温水蒸気(加圧水蒸気)を使ってもよい
が、通常、常圧(1気圧≒0.1MPa)での加熱によ
り生成した水蒸気(飽和水蒸気)を過熱した過熱水蒸気
が使用される。
【0021】過熱水蒸気の温度は、有害有機物質の分離
効率を損なわない限り有害有機物質の種類に応じて適当
に選択でき、例えば、110〜350℃(過熱度10〜
250℃)、好ましくは130〜350℃(過熱度30
〜250℃)、さらに好ましくは150〜350℃(過
熱度50〜250℃)程度であり、通常、200〜30
0℃(過熱度100〜200℃)程度である。
【0022】過熱水蒸気の使用量は、試料の種類に応じ
て選択でき、通常、試料1gに対して、水換算で、10
0〜50000ml、好ましくは500〜25000m
l、さらに好ましくは750〜10000ml(例え
ば、1000〜10000ml)程度である。また、過
熱水蒸気の流量は、水換算で、試料1gに対して、例え
ば、50〜2000ml/h、好ましくは100〜15
00ml/h、さらに好ましくは200〜1000ml
/h程度である。
【0023】過熱水蒸気との接触により有害有機物質は
共蒸留され、試料から選択的に分離される。分離した有
害有機物質を含む蒸留液は、定量分析に供してもよい
が、分析精度を高めるため、蒸留液は濃縮工程に供する
のが有利である。蒸留液の濃縮は、慣用の方法、例え
ば、加熱による濃縮、有機溶媒による抽出又は分配、ク
ロマトグラフィによる展開濃縮やこれらを組み合わせた
濃縮方法(例えば、有機溶媒による抽出とカラムクロマ
トグラフィとの組合せ)などで行ってもよいが、有機有
害物質を精度よく回収するためには、吸着剤と接触させ
て吸着処理し、濃縮するのが有利である。
【0024】吸着剤としては、粉粒状又は繊維状活性炭
(ヤシ殻炭などの植物系活性炭、フェノール樹脂などの
樹脂系活性炭、タール、ピッチなどの石炭又は石油系活
性炭などの鉱物系又は歴青質活性炭など)、セラミック
系吸着剤(アルミナ系吸着剤、ゼオライト系吸着剤、シ
リカ系吸着剤など)、樹脂系吸着剤(例えば、ダイオキ
シン類を吸着する吸着剤(商品名「アンバーライトXA
D−2樹脂」)など)などが利用できる。吸着剤として
は、通常、活性炭やセラミック系吸着剤が使用される。
これらの吸着剤は単独で又は二種以上組み合わせて使用
できる。
【0025】セラミック系吸着剤は、粉粒状、繊維状、
シート状、角錐状、円錐状などであってもよいが、通
常、蒸留液が流入可能な流入開口部を有する円筒状フィ
ルタ(流体通過性を有する三次元網目構造の成形体)、
特に、一方の端部が開口し、他方の端部が閉塞した筒状
体(特に円筒状体)であるのが好ましい。
【0026】セラミック系吸着剤(又は成形吸着体)
は、繊維と、この繊維を結合させて無定形網目構造を形
成するための結合剤(特に無機質結合剤)とを含んでい
る。前記繊維は、有害有機物質(ダイオキシン類、その
前駆体など)に対して実質的に不活性な(反応しない)
繊維であり、例えば、繊維状活性炭(ピッチ系繊維状活
性炭など)、炭素繊維(ピッチ系炭素繊維など)、ガラ
ス繊維、アルミナ繊維(活性アルミナ繊維など)、シリ
カ繊維などの無機繊維、フッ素樹脂繊維(ポリテトラフ
ルオロエチレン繊維など)などの有機繊維などが例示で
きる。これらの繊維は単独で又は二種以上組み合わせて
使用できる。これらの繊維の繊維径及び比表面積は特に
制限されず、平均繊維径は、例えば、1〜50μm、好
ましくは1〜30μm、さらに好ましくは1〜20μm
程度であってもよい。繊維のアスペクト比(長さ/直
径)は、流体の通過に伴って圧力損失が過度に増加しな
い範囲であればよく、例えば、10000以下(例え
ば、1000〜10000程度)、好ましくは1500
〜5000程度であってもよい。
【0027】前記結合剤は、有機質結合剤(セルロース
誘導体などの塩素原子などのハロゲン原子を含まない非
芳香族樹脂など)であってもよいが、無機質結合剤であ
るのが好ましい。無機質結合剤は、繊維群又は繊維集合
体を所定形状に保持可能なバインダーとして機能し、か
つ有害有機物質(ダイオキシン類など)に対して実質的
に不活性であればよい。このような無機質結合剤として
は、例えば、アルミナ(活性アルミナなど)、ゼオライ
ト(合成ゼオライトなど)、二酸化ケイ素(シリカ)、
酸性白土、アパタイトなどが例示できる。これらの結合
剤は単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。結合
剤の形態は特に制限されず、例えば、粒子状、繊維状の
形態であってもよい。
【0028】前記繊維と結合剤との割合は、例えば、前
者/後者=10/90〜90/10(重量比)、好まし
くは20/80〜80/20(重量比)、さらに好まし
くは30/70〜70/30(重量比)程度の範囲から
適当に選択できる。前記繊維と結合剤とで構成された成
形体の嵩密度は、有害有機物質の捕捉性、圧力損失など
を損なわない範囲で選択でき、例えば、0.1〜1g/
cm3、好ましくは0.2〜0.8g/cm3、さらに好
ましくは0.3〜0.7g/cm3程度である。
【0029】具体的な成形体としては、繊維としての活
性アルミナ繊維と、無機質結合剤としての粒子状の活性
アルミナとで構成され、かつ嵩密度が0.3〜0.7g
/cm3(例えば、0.4〜0.6g/cm3)程度の成
形体が例示できる。なお、前記フィルタのサイズは、例
えば、長さ50〜150mm、開口部側の外径12〜3
5mm、閉鎖端部側の外径10〜30mm、厚み1〜1
0mm程度であってもよい。
【0030】このような成形体で形成されたフィルタ
は、例えば、前記繊維と結合剤とを含む分散液を、慣用
の方法、例えば、湿式金型成形法などにより一端が閉じ
た円筒状に成形し、得られた予備成形体を熱処理(例え
ば焼結)することにより得ることができる。熱処理又は
焼結温度は、繊維及び結合剤の種類に応じて選択でき、
例えば、繊維及び結合剤のうち少なくとも一方の成分と
してアルミナを用いる場合、アルミナを活性化できる温
度、例えば、150〜170℃程度であってもよい。こ
のようにして得られた成形体は、さらに、結合剤を含む
分散液中に浸漬し、乾燥処理(例えば、150〜700
℃程度の温度での加熱処理)することにより、結合剤の
含有量を調整又は増加させてもよい。
【0031】なお、吸着剤による吸着処理は、吸着剤を
保持する保持部材に連続的に蒸留水を通過させることに
より行ってもよく、蒸留液に吸着剤を添加して行っても
よい。また、蒸留水は冷却して吸着剤と接触させてもよ
く、冷却することなく蒸留水を吸着剤と接触させてもよ
い。
【0032】図1は本発明の分離装置の一例を示すフロ
ー図である。この例において、分離装置は、水を貯留
し、加熱により水蒸気(特に飽和水蒸気)を発生させる
ための発生ユニット(蒸留釜などの装置)1と、この発
生ユニットから発生した水蒸気を加熱して過熱水蒸気を
生成するための加熱又は過熱ユニット(又は過熱装置)
2と、過熱により生成した過熱水蒸気の温度を制御する
ための制御ユニット(又は温度設定又は調整装置)3
と、試料が収容され、かつ所定の温度に過熱された過熱
水蒸気を試料と接触させて有害有機物質を共蒸留により
抽出するための抽出ユニット(又は抽出容器)5とを備
えている。なお、これらのユニット1〜5はそれぞれ水
蒸気供給ライン9に設けられている。前記過熱ユニット
2の下流側の水蒸気供給ライン9には、過熱水蒸気の温
度を検出するための温度センサ4が配設されており、こ
の温度センサからの検出信号に応答して、前記制御ユニ
ット3は、センサからの検出信号と設定された温度に関
する基準値との偏差に基づいて、過熱ユニット2の過熱
手段(ヒータなど)による過熱度を制御する。
【0033】さらに、前記装置は、前記抽出ユニット5
から延びる処理ライン10を備えており、この処理ライ
ンには、抽出ユニット5で試料から選択的に蒸留抽出さ
れた有害有機物質と水蒸気とを冷却するための冷却ユニ
ット(コンデンサなど)6と、この冷却ユニットにより
冷却凝縮された凝縮液から有害有機物質を吸着剤で濃縮
するための吸着ユニット(又は濃縮ユニット)7と、こ
の吸着ユニットの吸着剤で吸着されなかった成分(凝縮
液)を収容するための収容又は回収ユニット(又は収容
容器)8とが順次設けられている。
【0034】このような方法及び装置を利用すると、有
害有機物質を選択的に分離でき定量的に回収できる。例
えば、試料中の有害有機物質を90〜100%、実質的
に100%回収できる。特に、発生ユニット1から生成
した水蒸気を過熱ユニット2で過熱して、過熱水蒸気を
連続的に抽出ユニット5に供給又は注入することによ
り、抽出ユニット5で試料中の有害有機物質を、当該有
害有機物質の沸点よりも低温でしかも選択的かつ効率よ
く分離できる。また、分離された有害有機物質は、吸着
ユニット7内の吸着剤との接触により効率よく濃縮でき
る。そのため、吸着ユニット7の吸着剤に吸着した有害
有機物質を必要により脱着させて分析することにより、
短時間内に効率よく有害有機物質を定量分析できる。
【0035】なお、前記分離装置において、冷却ユニッ
ト及び/又は吸着ユニットは必ずしも必要ではなく、収
容ユニット内の凝縮液を分析に供してもよい。また、吸
着ユニットは、抽出ユニットと冷却ユニットとの間の処
理ラインに設けてもよい。
【0036】前記水蒸気発生ユニット(蒸留釜など)と
しては、ガラス容器、金属製容器などの種々の容器が使
用でき、特別な仕様の発生ユニットも利用できる。好ま
しい態様では、常圧で飽和水蒸気を発生可能な装置、例
えば、水を収容可能な容器と、この容器を加熱可能な加
熱手段(ヒータや電磁誘導加熱器など)とで構成された
装置などが利用できる。水蒸気発生ユニットでは、水蒸
気を連続的に発生させるのが好ましい。
【0037】水蒸気過熱ユニットは、例えば、水蒸気が
流通可能な管体(例えば、セラミック製管体、金属製管
体など)と、この管体(特に管体の周囲)を加熱可能な
加熱手段(ヒータや電気炉など)とで構成でき、前記管
体内を流通する水蒸気を過熱可能であればよい。
【0038】制御ユニットにおいて、過熱水蒸気の温度
は、種々の制御動作、例えば、ON−OFF制御動作、
フィードバック制御動作などが利用できる。フィードバ
ック制御においては、種々の制御モード、例えば、設定
温度に関する基準温度からの検出温度の偏差に比例させ
て操作量を制御する比例動作(P動作)、温度の偏差を
積分して操作量を制御する積分動作(I動作)、温度の
偏差の変化に応じて操作量を制御する微分動作(D動
作)、これらを組み合わせた動作(例えば、PI動作,
PD動作,PID動作)などが例示できる。制御ユニッ
トは、自動的に温度制御するための自動制御ユニットを
有していてもよい。
【0039】なお、抽出ユニットには、供給手段(ポン
プなど)により過熱水蒸気を連続的に注入するのが好ま
しい。抽出ユニットは、前記水蒸気発生ユニットと同様
に、ガラス、金属などで形成でき、通常、試料を有する
試料保持部を備えていている。この試料保持部は、前記
のように、試料を収容したフィルタ(特に、一方の端部
に過熱水蒸気が流入又は注入可能な流入開口部を有し、
かつ他方の端部が閉塞した筒状体(特に円筒状体)で構
成できる。なお、試料は、試料保持部の下流側(例え
ば、前記筒状体の底部)に配置してもよい。
【0040】冷却ユニットは、冷媒を用いる冷却方式、
空気を利用する空冷方式などのいずれであってもよい
が、通常、水冷方式である場合が多い。吸着ユニット
は、通常、吸着剤が充填された吸着塔や、吸着剤を収容
し、かつ蒸留液が流入可能な通液性容器を備えている。
効率よく吸着処理するためには、吸着剤を充填するのが
有用である。なお、必要に応じて吸着ユニットは、吸着
剤に吸着した有害有機物質を脱着するための脱着手段を
備えていてもよい。有害有機物質の脱着は、慣用の方
法、例えば、簡易な溶媒抽出(トルエン、キシレン、シ
クロヘキサンなどの炭化水素類などを用いた抽出)、加
熱(例えば、有害有機物質の種類に応じて、120〜3
00℃程度の温度での加熱)などにより行うことができ
る。
【0041】なお、前記供給ラインや処理ラインには、
ガラス管や金属管(ステンレス管やステンレス製フレキ
シブル管)などが利用できる。
【0042】本発明の方法及び装置は、従来の方法に比
較して次のような利点を有している。
【0043】(1)使用する溶媒が水蒸気(水)だけで
あり、人体に対する危険性がなく、しかも(2)万一容
器から漏れ出したとしても、着火・燃焼の危険性がな
い。さらに、過熱水蒸気を利用するので、(3)抽出効
率が高く、短時間で抽出することができる。さらに
(4)過熱水蒸気の化学活性により、比較的低温で選択
的に抽出できるので、妨害物質の除去(精製)がほとん
ど不要であるし、有害有機物質の分解などが生じる恐れ
がない。さらには、(5)有害有機物質の回収が定量的
であるだけでなく、(6)ランニングコストが極めて低
く、(6)操作が極めて容易である。
【0044】このようにして分離された有害有機物質を
含む試料は、慣用の方法で定性分析、特に定量分析でき
る。有害有機物質の定量は、有害有機物質の種類に応じ
て行うことができ、特に制限されない。有害有機物質の
分析には、例えば、分光学的方法(赤外線吸収スペクト
ル、紫外線吸収スペクトル、吸光度分析など)、クロマ
トグラフィ(高速液体クロマトグラフィー、ガスクロマ
トグラフィー、アフィニティクロマトグラフイーな
ど)、質量分析、核磁気共鳴分析、ガスクロマトグラフ
・質量分析計(GC/MS)、バイオアッセイ法(例え
ば、イムノアッセイ法(酵素免疫反応(ELISA, enzyme-
linked immunosorbent assay)、例えば、標識酵素又は
酵素標識抗体を用いる固相法、特に、ダイオキシン類な
どが結合可能な固相化抗体と、ダイオキシン類に結合可
能な酵素標識抗体とを利用した方法など))などが利用
できる。なお、有害有機物質(特にダイオキシン類な
ど)の定量においては、バイオアッセイ法を利用して有
害有機物質(ダイオキシン類など)を含む試料全体の活
性を毒性データとして評価してもよい。このような方法
では、試料がダイオキシン類などと非毒性異性体とを含
んでいても、ダイオキシン類などの量を、実用的な毒性
値(毒性データ)として評価でき、毒性データとして定
量化できる。
【0045】
【発明の効果】本発明では、過熱水蒸気を利用するた
め、ダイオキシン類などの有害有機物質を短時間内に簡
便かつ効率よく分別又は分離できる。また、複雑な操作
を必要とせず、ダイオキシン類などの有害有機物質を効
率よく分離できる。
【0046】
【実施例】以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細
に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定さ
れるものではない。
【0047】実施例1 図1の装置のガラス製抽出ユニット(抽出容器)内に、
ガラス板に500mgのビフェニルを塗布した試料を入
れた。水蒸気発生装置から常圧で水を加熱して沸騰さ
せ、生成した水蒸気を過熱ユニットのリボンヒータで1
30℃に過熱し、ガラス製抽出ユニット(抽出容器)
に、温度130℃の過熱水蒸気を流量(水換算)500
ml/hで1時間に亘り連続的に注入した。抽出ユニッ
トからの留出物を水冷により冷却ユニットで凝縮させ、
凝縮液からビフェニルを回収した。回収率は98%であ
った。
【0048】回収されたビフェニルをGC/MSで分析
した結果、分解は認められず、化学構造は保持されてい
ることを確認した。なお、前記試料のビフェニルを熱分
析に供したところ、温度150℃から蒸発減量が認めら
れた。このことから、過熱水蒸気を利用すると、過熱水
蒸気の化学活性により、ビフェニルの沸点よりも低温で
選択的に分離できることが確認された。
【0049】実施例2 ビフェニル500mgに代えて1,2,3,4,6,
7,8,9−オクタクロロジベンゾダイオキシン(OC
DD)50mgを用い、温度250℃の過熱水蒸気を3
0分間注入する以外、実施例1と同様にして凝縮液から
OCDDを回収したところ、回収率は95%であった。
【0050】実施例3 一方の端部が開口し、他方の端部が閉塞した円筒状フィ
ルタ(セラミック系吸着剤)を用い、燃焼排ガスを等速
で前記フィルタの開口部に供給することにより、燃焼排
ガス中のガス態又は粒子態ダイオキシンをサンプリング
した。なお、フィルタは、活性アルミナ繊維と、無機質
結合剤としての粒子状の活性アルミナとで構成され、か
つ嵩密度が約0.5g/cm3、長さ100mm、外径
20mm、厚み5mmである。ダイオキシンを捕集した
前記フィルタを、図1に示す装置の抽出ユニットに入
れ、前記フィルタの開口部に対して、温度250℃の過
熱水蒸気を流量(水換算)400ml/hで1時間に亘
り連続的に注入した。得られた凝縮液を分析試料Aとし
た。
【0051】一方、上記と同様にしてダイオキシン類を
捕集したフィルタ(セラミック系吸着剤)をJIS法
(日本工業規格JIS K 0311:1999)に準
拠して処理(トルエンによるソックスレー抽出、濃縮、
ヘキサンへの溶解とシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィ、濃縮、アルミナカラムクロマトグラフィによる分
離)し、分析試料Bを得た。
【0052】分析試料Aおよび分析試料Bを高分解能ガ
スクロマトグラフ・高分解能質量分析計(HRGC/H
RMS)で分析したところ、両分析結果には実質的な差
異は認められなかった。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の分離装置の一例を示すフロー図
である。
【符号の説明】
1…水蒸気発生ユニット 2…過熱ユニット 3…制御ユニット 4…温度センサ 5…抽出ユニット 6…冷却ユニット 7…吸着ユニット 8…回収ユニット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮武 和孝 大阪府和泉市光明台2丁目27番3号 (72)発明者 大西 忠一 大阪府豊中市中桜塚2丁目11番24号 (72)発明者 古川 篤史 大阪府四条畷市清滝新町23番6号 Fターム(参考) 2G052 AA19 AB22 AC01 AD26 AD32 EB03 EB11 ED01 ED03 GA11 GA17 GA24 GA27 GA30 HC22

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有害有機物質を含む非ガス状試料に、過
    熱水蒸気を連続的に接触させて、過熱水蒸気により有害
    有機物質を共蒸留させ、有害有機物質を分離する方法。
  2. 【請求項2】 温度110〜350℃の過熱水蒸気を試
    料と接触させる請求項1記載の分離方法。
  3. 【請求項3】 常圧で発生した飽和水蒸気を加熱した過
    熱水蒸気を試料と接触させる請求項1記載の分離方法。
  4. 【請求項4】 共蒸留させた後、蒸留液を吸着剤と接触
    させて濃縮する請求項1記載の分離方法。
  5. 【請求項5】 吸着剤が、活性炭、セラミック系吸着剤
    である請求項4記載の分離方法。
  6. 【請求項6】 有害有機物質が、ダイオキシン類、内分
    泌撹乱物質及び多環芳香族化合物から選択された少なく
    とも一種である請求項1記載の分離方法。
  7. 【請求項7】 有害物質が、臭素化ダイオキシン類であ
    る請求項1記載の分離方法。
  8. 【請求項8】 水蒸気を発生させるための発生ユニッ
    ト、発生した水蒸気を加熱するための過熱ユニット、過
    熱された水蒸気の温度を制御するための制御ユニット、
    所定の温度に過熱された水蒸気を非ガス状試料と接触さ
    せて試料中の有害有機物質を抽出するための抽出ユニッ
    トとを備えている分離装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006188399A (ja) * 2005-01-07 2006-07-20 Mitsubishi Shoji Construction Materials Corp 不焼成窯業建材の製造方法
JP2007197412A (ja) * 2005-12-28 2007-08-09 Shiseido Co Ltd 有機珪素化合物による処理粉体
JP2010237111A (ja) * 2009-03-31 2010-10-21 Mitsubishi Materials Corp 排ガス中の水銀分析装置
JP2013524152A (ja) * 2010-04-01 2013-06-17 エクソンモービル リサーチ アンド エンジニアリング カンパニー 繊維吸着剤システムを使用する廃熱の利用、およびその使用方法

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