JP2003245997A - 新規な有機/無機酸化物多層材料 - Google Patents

新規な有機/無機酸化物多層材料

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JP2003245997A
JP2003245997A JP2002048323A JP2002048323A JP2003245997A JP 2003245997 A JP2003245997 A JP 2003245997A JP 2002048323 A JP2002048323 A JP 2002048323A JP 2002048323 A JP2002048323 A JP 2002048323A JP 2003245997 A JP2003245997 A JP 2003245997A
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organic
oxide
metal
layers
cation
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JP2002048323A
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Jeffery Lewis Tallon
ルイス タロン ジェフリー
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IND RES Ltd
Industrial Research Ltd
Original Assignee
IND RES Ltd
Industrial Research Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 新規な有機/無機酸化物多層材料を得る。 【解決手段】 新規な有機/無機酸化物材料は、有機ス
ペーサ層の間に点在する酸化タングステン、酸化モリブ
デン又は他の金属酸化物の単又は多原子層に基づく。こ
の材料は、好ましくはセルフアセンブリによって調製さ
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規な有機/無機
酸化物多層材料に関する。より具体的には、本発明は、
非排他的に、有機スペーサ層の間に点在する酸化タング
ステン、酸化モリブデン又は他の金属酸化物の単又は多
原子層に基づく新規な有機/無機酸化物材料に関する。
【0002】
【従来の技術】最近の数十年における有機導体及び半導
体の開発は、フレキシブルプラスチックディスプレーな
らびに廉価な論理及び記憶装置の可能性への扉を開いた
[たとえば、P. Yam, 'Plastics get wired.' Sci
entific American, 273(1),74-79 (July 1995)又は
J. C. Scott, 'Conducting Polymers: From nove
l science to new technology.' Science, 278(5
346), 2071-2072(12Dec 1997)を参照]。これらの材
料を実際の装置に応用しようとして多大な努力が国際的
に払われている[たとえば、上記参考文献又はJ. S.
Miller, 'Conducting Polymers―materials of com
merce', Advanced Materials, 5(7/8 & 9), 587-
589 & 671-676, (1993)を参照]。これらの開発の圧
倒的な重要性は、導電ポリマーポリアセチレンの発見者
であるMacDiarmid、Heeger及びShirakawaに対する20
00年度ノーベル化学賞によって認められている[たと
えば、R. F. Service 'Getting a Charge Out o
f Plastics' Science,290, 425-427, (20 October
2000)を参照]。しかし、有機半導体の使用における
有意な限界は、隣接するポリマー分子どうしの弱いファ
ン・デル・ワールス結合から生じるその低い電子移動性
である。これが逆に、装置切換え速度を制限する。高い
電子移動性は、ドープされた結晶質無機酸化物に見いだ
すことができるが(これらの長いフレームワークの強力
な共有結合のため)、これらの材料は、合成に高温を要
し、脆くて可撓性のない材料である。
【0003】このような酸化物材料の具体例が三酸化タ
ングステンWO3である。この材料は、ドーピングレベ
ルに依存してn形半導体から金属にまで及ぶ広範囲の電
子的性質を帯びる。これらのドーピング状態は、たとえ
ば塗料の顔料に使用されてきたいわゆるタングステンブ
ロンズで認められる周知の変色を伴う。より進んだ用途
は、建築用ガラス、眼科用装置、計測機器及び表示装置
を含む。三酸化タングステンは、W6+の6+原子価状態
と合致する、通常は12配位A部位が空であるペロブス
カイトABO3型構造を有する。各Wイオンは、ほぼ八
面体の配位で酸素原子に対して6重配位されている。八
面体は、角を共有するひし形によって八面体を表す図1
の断面図によって示すように、角が共有である。導電バ
ンドへの電子ドーピングは、他の場合には空の12配位
A部位にさらなるカチオンを挿入することによって達成
される。三酸化モリブデンMoO3は、ほぼ同じ化学的
性質及び構造を示す。(ABO3は、ペロブスカイト式
を普通に一般化したものであるが、以下、一般的な有機
基を説明するために識別子Aを使用する。混乱を避ける
ため、ABO3の代わりに一般式ZMO3を使用する(Z
は、12配位ペロブスカイト部位を表し、Mは、6配位
のほぼ八面体の部位を表す)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、電子
移動性/導電特性を示す新規な材料及びそのような材料
を調製する方法を提供することである。さらなる/代替
の目的は、半導体及び又は超伝導体として応用するため
の新規な材料を提供することである。さらなる/代替の
目的は、有用な代替を一般の人々に提供することであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の第一の態様で
は、角を共有するMO6八面体(Mは金属である)の一
つ以上の原子面からなる金属酸化物の一つ以上の層と、
有機分子の一つ以上の層とを含み、金属酸化物層が一つ
以上の有機層とで交互になって周期的平面構造を形成す
る積層有機無機酸化物材料が提供される。
【0006】好ましくは、金属Mは、W、VもしくはM
o又はこれらの組み合わせである。好ましくは、金属M
は、W、VもしくはMo又はこれらの組み合わせであ
り、他の高原子価金属、たとえばTi、Nb、Ta、R
u及びReがMo、W又はVとで部分的に組み合わせて
使用される。好ましくは、材料は一般式X.Mm3m+1
を有する(Mは金属であり、Xは有機カチオンであり、
m=1、2、3である)。
【0007】好ましくは、有機カチオンは二座である。
好ましくは、無機層に対する有機層の配置は重なり形で
ある。一つの形態で、有機カチオンはジアンモニウムカ
チオンであり、材料は組成NH3.A.NH3.Mm
3m+1を有する。好ましくは、m=1であり、各無機酸化
物原子面が有機層とで交互になり、あるいはまた、m=
2であり、組成物はNH3.A.NH3.M27であり、
有機酸化物は、角を共有するMO6八面体の二重原子面
層として存在して、材料が積層構造−A−O−MO2
O−MO2−O−Aを有するようになっている。
【0008】好ましくは、有機カチオンは脂肪族ジアン
モニウムカチオンであり、A=(CH)n、n=1、
2、・・・である。好ましくは、有機カチオン上、アン
モニウムカチオン基は、Aの末端アルカン単位上に配置
されている。もう一つの形態では、材料は化学式NH3
(CH2nNH3MO4を有する。
【0009】好ましくは、n=2又は6又は12であ
る。好ましくは、有機カチオンは芳香族ジアンモニウム
カチオンである。好ましくは、A=C64であり、有機
カチオンはNH364NH3である。あるいはまた、有
機カチオンは、等しい長さ又は異なる長さの2個の脂肪
族側鎖を有し、各側鎖がアンモニウムイオンによって終
端されている芳香環を含み、有機カチオンは、一般式N
3(CH2n64(CH2mNH3を有する。
【0010】好ましくは、隣接する芳香環どうしが架橋
して有機ポリマー層を形成している。好ましくは、有機
ポリマー層は導電性である。もう一つの形態で、材料は
一般式X′2.Mm3m+1を有する(Mは金属であり、
X′は有機カチオンであり、m=1、2、3である)。
【0011】好ましくは、有機カチオンは単座である。
好ましくは、無機層に対する有機層の配置はねじれ形で
ある。好ましくは、両方の有機カチオンはモノアンモニ
ウムカチオンであり、材料は組成(NH3.A′)2.M
m3m+1を有する。好ましくは、m=1であり、各無機
酸化物原子層が有機層とで交互にある。
【0012】あるいはまた、m=2であり、組成物は
(NH3.A′)2.M27であり、有機酸化物は、Z部
位が空である、ほぼZWO3ペロブスカイト型の構造を
有する二重原子面層として存在して、材料が積層構造N
3.A′−MO2−O−MO2−A′.NH3を有するよ
うになっている。好ましくは、一方又は両方の有機カチ
オンが脂肪族アンモニウムカチオンであり、A′=(C
H)nであり、n=1、2、...である。
【0013】あるいはまた、一方又は両方の有機カチオ
ンが芳香族アンモニウムカチオンである。好ましくは、
芳香環は、脂肪族であり、アンモニウムイオンによって
終端された側鎖を有し、式(C65.(CH2m
32MO4(m=0、1、2、3、...)を有す
る。
【0014】好ましくは、隣接する芳香環どうしが架橋
して有機ポリマー層を形成している。好ましくは、有機
ポリマー層は導電性である。好ましくは、ドープ剤が構
造に導入される。好ましくは、ドープ剤は、アルカリカ
チオン、メチルアンモニウムカチオン、置換性アンモニ
ウム基、電界効果注入電子又は電界効果注入正孔の一つ
以上から選択される。
【0015】好ましくは、ドープ剤は、無機酸化物層中
に存在し、酸化物のドーピング状態は、その酸化物が4
0Kを超える温度で超伝導性を示すように調節される。
好ましくは、酸化物のドーピング状態は、その酸化物が
90Kを超える温度で超伝導性を示すように調節され
る。好ましくは、Mは、磁気的に秩序ある状態を示すた
め、磁性遷移金属イオンによって部分的又は完全に置換
されている。
【0016】さらなる実施態様では、MO4、M27
はMm3m+1を含む酸化物層が以下の酸化物層、すなわ
ちCuO2、NiO2、CoO2、CuO2CaCuO2
Cam-1Cum2m(m=1、2、3、...)、NiO
2CaNiO2、Cam-1Nim2 m(m=1、2、
3、...)、正方形角錐MnO3、正方形角錐Ru
3、八面体RuO4、O−MnO2−Y−MnO2−O、
O−MnO2−Ca−MnO2−O、O−RuO2−Y−
RuO2−O又はO−RuO2−Ca−RuO2−Oのい
ずれかによって完全に置換されている、請求項1〜33
のいずれか1項記載の有機/無機酸化物材料が提供され
る。
【0017】本発明のさらなる態様によると、Z部位が
空である実質的にZMO3ペロブスカイト型の構造(M
=金属)を有する金属酸化物の一つ以上の原子面からな
る金属酸化物の一つ以上の層と、有機分子の一つ以上の
層とを含み、金属が二価のカチオンを形成し、角を共有
する正方形平面構造中に配位されているか、金属が四価
のカチオンを形成し、角を共有する正方形角錐構造中に
配位されており、一つ以上の金属酸化物層が一つ以上の
有機層とで交互になって周期的平面構造を形成する積層
有機無機酸化物材料が提供される。
【0018】好ましくは、金属Mは、Cu、Ni、R
u、Mn又はこれらの組み合わせである。好ましくは、
ペロブスカイトA部位に位置するアルカリ土類金属イオ
ンによってそれぞれが分けられた二つ以上の酸化物層に
より、より高次の構造が形成されている。
【0019】好ましくは、アルカリ土類金属イオンはカ
ルシウムである.好ましくは、材料は、NH3.A.N
3CuO2、(A.NH32CuO2、NH3.A.NH
3Cam-1Cum2m(m=1、2、3、...)、
(A.NH32Cam-1Cum2m(m=1、2、
3、...)、NH3.A.NH3NiO2、(A.N
32NiO2、NH3.A.NH3Cam-1Nim
2m(m=1、2、3、...)、(A.NH32Ca
m-1Nim2m(m=1、2、3、...)及びNH3
A.NH3MnO3、(A.NH32MnO3、NH3
A.NH3Cam-1Mnm2m+2(m=1、2、
3、...)、(A.NH32Cam-1Mnm2m+2(m
=1、2、3、...)、NH3.A.NH3RuO3
(A.NH32RuO3、NH3.A.NH3Cam-1Ru
m2m+2(m=1、2、3、...)、(A.NH32
Cam-1Rum2m+2(m=1、2、3、...)のいず
れか一つの一般式を有する。
【0020】好ましくは、ドープ剤が構造に導入され
る。好ましくは、ドープ剤は、アルカリカチオン、メチ
ルアンモニウムカチオン、置換性アンモニウム基、電界
効果注入電子又は電界効果注入正孔の一つ以上から選択
される。好ましくは、ドープ剤は、無機酸化物層中に存
在し、酸化物のドーピング状態は、その酸化物が40K
を超える温度で超伝導性を示すように調節される。
【0021】好ましくは、酸化物のドーピング状態は、
その酸化物が90Kを超える温度で超伝導性を示すよう
に調節される。好ましくは、Mは、磁気的に秩序ある状
態を示すため、磁性遷移金属イオンによって部分的又は
完全に置換されている。本発明のさらなる態様による
と、金属酸化物の一つ以上の層と、一つ以上の有機層と
を含み、各層が実質的にペロブスカイト型構造で存在す
る積層無機有機材料を調製する方法であって、金属及び
/又は酸化物のソースを有機層のソースと接触させて層
構造が実質的にセルフアセンブルするようにする工程を
含む方法が提供される。
【0022】好ましくは、材料は、一般構造NH3
A.NH3.Mm3m+1を有し、ジアミノアルカンとタン
グステン酸(金属がWである場合)又はモリブデン酸
(金属がMoである場合)との反応によって、あるいは
タングステン酸(金属がWである場合)又はモリブデン
酸(金属がMoである場合)アンモニア溶液の溶解によ
って、あるいはW又はMo金属と過酸化水素との反応に
よって調製される。
【0023】本発明のさらなる態様によると、実質的に
上記方法にしたがって調製された積層無機有機材料が提
供される。本発明のさらなる態様によると、実質的にZ
MO3ペロブスカイト型の構造を有する金属酸化物又は
Z部位が空であるその誘導体/類似体(M=金属)の一
つ以上の原子面からなる金属酸化物の一つ以上の層と、
有機分子の一つ以上の層とを含み、一つ以上の金属酸化
物層が一つ以上の有機層とで交互になって周期的平面構
造を形成し、隣接するが離間する無機層の間の間隔及び
電子カップリングを適切な有機分子の選択によって事前
に選択することができる積層無機有機材料を調製する方
法が提供される。
【0024】本発明のさらなる態様によると、実質的に
上記方法にしたがって調製された積層無機有機材料が提
供される。
【0025】
【発明の実施の形態】本発明は、有機スペーサ層の間に
点在する酸化タングステン、酸化モリブデン又は他の金
属酸化物の単又は多原子層に基づく新規なセルフアセン
ブリ性有機/無機酸化物多層材料を記載する。これら
は、電子的用途、特にフレキシブルディスプレー、エレ
クトロクロミック装置、センサならびに論理及び記憶装
置に適した同調性の高い電子的性質を有するプラスチッ
ク様の材料を提供する。加えて、これらのハイブリッド
多層の二次元特性は、熱電冷却器及びおそらくは新規な
超伝導体をはじめとする広範囲の他の用途の可能性を提
供する。本発明はまた、新奇な準二次元磁性及び超伝導
性を示す、銅、ニッケル、マンガン又はルテニウムの酸
化物に基づく他の類似した有機/無機多層材料を包含す
る。溶液ベースの製造を利用するこれらのセルフアセン
ブリの簡素性が、プラスチックのすべての利点、特に可
撓性及び製造しやすさを備えた費用的に有利な技術を提
供する。
【0026】一例として、本発明は、有機スペーサ層の
間に点在する角を共有するWO6八面体の二次元単原子
層を含む材料の製造に関する。このような材料は、拡張
したWO6シートに伴う高い電子移動性を、ハイブリッ
ド材料のセルフアセンブリを容易にする有機スペーサ層
に伴う可撓性とともに提供する。このような原子的に積
層された材料はさらに、WO6シートの低い次元数に伴
う増強された新奇な電子的性質を提供する。
【0027】WO6八面体の単原子層が形成するとき、
その化学式はWO4 2-である(4個の面内酸素すべてが
隣接する八面体によって共有され、2個の頂点酸素は一
つの八面体に完全に制限される)。したがって、構造を
安定化するためには式単位あたり2個のさらなるカチオ
ン電荷を供給しなければならない。本発明では、これら
のさらなる電荷(電荷均衡を提供する)は、WO4 2-
の上下の空のA部位に配置されたアンモニウムイオンを
使用して導入される。これらのアンモニウムイオンは、
図2に示すように、有機分子の各端を止めることがで
き、c方向に不定に反復する構造が、有機スペーサ層が
ジアンモニウム有機カチオンである有機/無機多層化ハ
イブリッド材料を提供する。このような構造は、高い異
方性及び強力な二次元平面内電子的性質を有する。有機
スペーサ分子は、たとえば、一般にNH3(CH2n
3 2+と表されるジアンモニウムアルカンカチオンであ
ることができ、ハイブリッド化合物は、たとえば、溶液
中でジアミノアルカンをタングステン酸と反応させるこ
とによって合成することができる。すなわちNH2(C
2nNH2+H2WO4→(CH2n(NH32WO4
記の考察すべてでW(タングステン)をMo(モリブデ
ン)又はバナジウムとして読み換えることもできるし、
これらを組み合わせて使用してもよい。さらには、他の
高原子価金属、たとえばTi、Nb、Ta、Ru及びR
eをMo、W又はVと部分的に組み合わせて使用しても
よい。他の公知のジアンモニウム有機イオンもまた、可
能な安定化有機スペーサ分子を提供する。溶液中の合成
の場合、タングステン(又はモリブデン)酸をアンモニ
ア溶液に溶解してもよいし、あるいはまた、金属W又は
Moを過酸化水素と反応させてペルオキソポリタングス
テート又はペルオキソポリモリブデート酸を前駆体とし
て形成してもよい。金属酸化物種のための他の標準的な
溶液前駆体は当該技術で公知である。
【0028】本発明のさらなる新規な化合物は、より高
次の有機/無機酸化物材料を含む。これらは、有機スペ
ーサ層によって分けられたWO6又はMoO6八面体の二
つ以上の隣接するシートの多層を含む。このような材料
は、一般式NH3ANH3.W m3m+1(m=1、2、
3)を有するか、より具体的に、ジアンモニウムアルカ
ンスペーサ分子の場合、NH3(CH2nNH3.Wm
3m+1(m=1、2、3)を有する。この種の二層化合物
が図3に示されている。
【0029】図2及び3に示す新規な材料構造は、八面
体がc軸に沿って一層に1個ずつ有機層を挟んで隣接す
る層の八面体の真上に配置されるように並ぶ、重なり形
構造と説明することができる。上述したような材料にお
ける有機分子は、二つの活性基部位(2個のアンモニウ
ム基)を有し、二座と呼ばれる。本発明はまた、隣接す
る層の八面体どうしが互い違いに並ぶ、ねじれ形有機無
機酸化物ハイブリッド材料のクラスを含む。ここで、有
機スペーサ分子は、1個のアンモニウム基を含み、一座
と呼ぶことができるモノアンモニウム有機分子A.NH
3 +であることができる。これらは、有機分子どうしが弱
く結合しながら互いにかみ合う配置で重なって、図4に
示すねじれ形酸化物層を提供することができる。
【0030】これらの構造における一座有機アンモニウ
ムイオンは、アルキルアンモニウムイオンCH3(C
2mNH3 +(m=1、2、3、...12)又は芳香
族アンモニウムイオン、たとえばベンジルアンモニウム
イオンC65CH2NH3 +又はフェネチルアンモニウム
イオンC65CH2CH2NH3 +を含むことができる。こ
こでもまた、二つ以上の酸化物層が有機スペーサ層の間
に点在することができる一般式(A.NH32n
3n+1のより高次の構造が本発明に含まれる。n=2二重
層化合物の例が図5に示されている。有機/無機酸化物
ハイブリッド化合物は、タングステン酸(又はモリブデ
ン酸)及びベンジルアミンもしくはフェネチルアミンを
使用して溶液から合成することができる。
【0031】これらの新規な有機/無機酸化物化合物
は、酸化物層どうしのカップリングの相当な制御、ひい
ては異方性の程度及び電子状態の有効次元数の制御を可
能にする多大な構造的多様性を提供するということがわ
かる。そのうえ、前記のように、これらの化合物は、
W、Mo、V又はそれらの組み合わせを使用して構成す
ることができ、加えて、他の金属カチオン、たとえばT
i、Nb、Ta、Re及びRu又は他の適当な金属を組
み込んで構造を安定化し、その化学的安定性を増強し、
酸化物層をドーピングして半伝導性又は金属的性質を提
供することができる。電子ドーピングはまた、有機ドー
プ剤、たとえばメチルアンモニウムイオンの配合によっ
て達成することもできる。これらは、当該技術で公知で
あるように、インターカレートするアルカリイオン、有
機スペーサ分子の電気化学的酸化還元又は三端子装置、
たとえば電界効果トランジスタへのキャリヤの電界効果
挿入によってドーピングすることができる。
【0032】また、さらなる新規な銅酸塩、ニッケル酸
塩、ルテニウム酸塩及びマンガンベースの有機/無機ハ
イブリッドが本発明に含まれる。上記材料の基本構造
は、六価のカチオン、たとえばW6+又はMo6+の八面体
酸素配位を条件とする。有機/無機酸化物構造は、二価
のカチオン、たとえばCu2+及びNi2+(角を共有する
正方形平面構造(すなわち頂点酸素がない)に配位され
る場合)又は四価のカチオン、たとえばMn4+又はRu
4+(角を共有する正方形角錐構造に配位される場合)で
製造することができる。いずれの場合でも、ペロブスカ
イトA部位に位置するアルカリ土類金属イオン、好まし
くはカルシウムによってそれぞれが分けられた二つ以上
の酸化物層により、より高次の構造を製造することがで
きる。これらさらなる新規な材料の一般式は、NH3
A.NH3CuO2、(A.NH32CuO2、NH3
A.NH3Cam-1Cum2m(m=1、2、
3、...)、(A.NH32Cam-1Cum2m(m=
1、2、3、...)、NH3.A.NH3NiO2
(A.NH32NiO2、NH3.A.NH3Cam-1Ni
m2m(m=1、2、3、...)、(A.NH32
m-1Nim2m(m=1、2、3、...)及びN
3.A.NH3MnO3、(A.NH32MnO3、NH
3.A.NH3Cam-1Mnm2m+2(m=1、2、
3、...)、(A.NH32Cam-1Mnm2m+2(m
=1、2、3、...)、NH3.A.NH3RuO3
(A.NH3 2RuO3、NH3.A.NH3Cam-1Ru
m2m+2(m=1、2、3、...)、(A.NH32
Cam-1Rum2m+2(m=1、2、3、...)であ
る。これらには、上記と同じ方法でキャリヤをドーピン
グすることができる。これらの材料の多様性が、異なる
タイプの磁気的秩序付け(たとえば、構造をねじれ形か
ら重なり形に換えるだけで)ならびに他の相関状態、た
とえば電荷密度波及び低次元超伝導性を可能にする。軽
くドーピングされたNaxWO3単結晶の表面における9
1Kの表面超伝導性の発見[Y. Levi et al., ''E
urophys. Lett. 51, 564(2000)を参照]が、本
新規な二次元化合物における高温超伝導性の見込みを高
める。
【0033】有機スペーサ層に使用することができるさ
らなる一座分子は、ビフェニルアミンC65.C64
NH2、チオフェンアミンC4SH3.NH2、ビチオフェ
ンアミンC4SH3.C4SH2.NH2及びトリチオフェ
ンアミンC4SH3.(C4SH 22NH2を含む。有機ス
ペーサ層に使用することができるさらなる二座分子は、
ビフェニルジアミンNH2.(C642.NH2、ジア
ミノチオフェンNH2.C4SH2.NH2、ジアミノビチ
オフェンNH2.(C4SH22.NH2及びジアミノト
リチオフェンNH2.(C4SH23NH2を含む。これ
ら及び他の共役化分子は、有機スペーサ層を導通させる
可能性及び有機スペーサ層の重合の可能性を提供する。
導通する有機分子を使用する、無機酸化物層間のカップ
リングの制御は、新規な酸化物の位相挙動及び電子的性
質を制御するための主要な手段を提供する。
【0034】本発明の化合物は、当該技術で公知の方
法、たとえばスピンコーティング、浸漬コーティング、
吹き付け、塗装、印刷などを使用する膜の製造によって
装置に組み込むことができる。本発明の化合物の多大な
有用性は、溶液からの沈殿によってセルフアセンブルす
ることである。そして、有機溶媒に溶解させ、適合する
格子パラメータを有する適当な基材、たとえば単結晶ペ
ロブスカイト基材、たとえばSrTiO3にスピンコー
ティングすることができる。基材格子パラメータは、膜
を安定化させるように選択することができる。注意して
熱処理することにより、c軸向きの膜を製造することが
できる。これらの方法を使用して、センサ、エレクトロ
クロミック膜及び薄膜電界効果トランジスタのような装
置を製造することができる。電界効果トランジスタは、
有機/無機酸化物を半伝導路として使用して製造するこ
とができ、装置特性は、ドーピング及び酸化物層間の間
隔の制御によって最適化することができる。センサ用途
は、吸着されるガスによって誘発されるドーピング状態
の変化に基づいて実現することができる。
【0035】本有機/無機酸化物積層材料を組み合わせ
るさらなる手段は、アミン基によって終端されたセルフ
アセンブルした単層上にそれらを成長させることであ
る。チオール、イソシアニド又はチオアセチルで終端さ
れた有機分子が金基質上でセルフアセンブルすることは
周知である。これらの分子が反対側端をアミン基によっ
て止められるならば、これらの分子を金の上に単層とし
てアセンブルしたのち、その単層の上に有機/無機酸化
物材料をアセンブルすることができる。セルフアセンブ
ルした単層を製造するためのそのようなアミノチオール
化有機分子は、1−nアミノアルカンチオールHS.
(CH2n.NH2(n=1、2、3、...)、アミ
ノフェニルチオールHS.C64.NH2、アミノビフ
ェニルチオールHS.(C642.NH2、アミノビチ
オフェンチオールHS.(C4SH2 2.NH2及び他の
関連化合物を含む。上記すべてにおいてアルカン鎖を使
用するフェニル基からのアミン又はチオール基の分離な
らびにシアニド基又はチオアセチル基によるチオール基
の置換を含むこれらの変形は、本発明の範囲に入る自明
な態様である。
【0036】図面を詳細に参照する。図1は、角を共有
するWO3八面体が角を共有する影入りひし形1によっ
て表されている、WO3(又はMoO3)の構造の概略平
面図を示す。ドーピングは、空の12配位ペロブスカイ
トA部位にカチオンを代入することによって達成され
る。
【0037】図2は、NH3ANH3 2+がジアンモニウム
アルカン鎖であってもよいハイブリッド有機/無機多層
化合物NH3ANH3.WO4の構造の概略側断面図を示
す。WO6八面体の単原子層1が同じく影入りひし形に
よって表され、NH3 +基2がアルカン鎖の各端部の円に
よって表され、有機基Aが楕円によって表されている。
【0038】図3は、NH3ANH3 2+がジアンモニウム
アルカン鎖であってもよい二層ハイブリッド有機/無機
多層化合物NH3ANH3.W27の構造の概略側断面図
を示す。WO6八面体の単原子層1が同じく影入りひし
形によって表され、NH3 +基2がアルカン鎖の各端部の
円によって表され、有機基Aが楕円によって表されてい
る。一般に、いかなる数の酸化物層を有機スペーサ層の
間に点在させて、一般式NH3ANH3.Wm3m+1を得
てもよい。
【0039】図4は、Aが楕円によって表される有機分
子であるねじれ形ハイブリッド有機/無機酸化物多層化
合物(ANH32WO4の構造の概略側断面図を示す。
WO6八面体1が同じく影入りひし形によって表され、
NH3 +基2が円によって表されている。図5は、一般的
なねじれ形構造系(A.NH32n3n+1)の第二の
要素の構造を示す概略図である。W27の二重層が影入
りの角を共有するひし形の二重層によって示され、相互
にかみ合う楕円Aが、アンモニウムイオンによって終端
されたアルキル又は芳香族有機基2(円)を表す。
【0040】図6は、実施例2で記すようなジアンモニ
ウムヘキサンタングステートのX線回折パターンを示
す。図7は、実施例2、3及び4で記す、pH約10で
調製したジアンモニウムアルカンタングステートに関し
て、c軸間隔をアルカン数nの関数として、n=2、6
及び12の場合でプロットした図を示す。
【0041】図8は、実施例5で記す、pH約10及び
pH約6で調製したジアンモニウムアルカンタングステ
ートに関して、c軸間隔をアルカン数nの関数として、
n=2、6及び12の場合でプロットした図を示す。図
9は、実施例10で記す、pH約10で調製したフェニ
レンジアンモニウムタングステート粉末の走査電子顕微
鏡写真を示す。
【0042】図10は、実施例10で記す、pH約1.
5で調製したフェニレンジアンモニウムタングステート
粉末の走査電子顕微鏡写真を示す。
【0043】
【実施例】実施例1 H2WO43.429gを計量し、穏やかに70℃で加熱
しながらアンモニア溶液60mlに溶解した。冷却した
後、ベンジルアミン3mlを加え、混合物を攪拌し、窒素
流の下で加熱した。過剰なアンモニアをゆっくりと蒸発
させて湿潤した沈殿物を残し、それをろ過し、乾燥させ
た。
【0044】得られた白色粉末に対してX線回折を実施
した。粉末回折パターンは、16.48Å及び15.5
9Åのd間隔に対応する主ピークを明らかにした。これ
らの一方、おそらくは小さい方が、ジベンジルアンモニ
ウムタングステート(C65CH2NH32WO4に予想
される格子パラメータと合致していた。他方の化合物は
まだ同定されていない。
【0045】粉末の一部を無水エタノールに再溶解し、
SrTiO3単結晶基質に2000rpmでスピニングし、
80℃の窒素気流下で15分間乾燥させることにより、
膜を製造した。
【0046】実施例2 化学量論的割合でジアミノアルカンをタングステン酸と
反応させることにより、ハイブリッド有機/無機酸化物
材料を合成した。タングステン酸H2WO4をアンモニア
溶液に溶解し、別に、1−6ジアミノヘキサンをアンモ
ニア溶液に溶解した。二つの溶液を化学量論的割合で混
合し、得られたpH約10の溶液を90℃に加熱してア
ンモニアを蒸発させた。ひとたびアンモニアが蒸発する
と、pHは約9.5でとどまった。次に、溶液を80℃
で加熱して残留水を蒸発させ、粉末を沈殿させた。この
粉末をX線粉末回折(XRD)に付した。XRDパター
ンを図6に示す。
【0047】マークした回折線は、c軸格子パラメータ
c=12.27Åで積層化合物の001、002及び0
03反射に対応する。化合物は、式(NH32(C
26WO4の新規な化合物ジアンモニウムヘキサンタ
ングステートと同定された。
【0048】実施例3 アンモニア溶液に溶解した1−2ジアミノエタンを使用
して、例2の手順を繰り返した。得られた粉末のXRD
パターンは、7.39Åのc軸間隔を明らかにした。化
合物は、式(NH32(CH22WO4の新規な化合物
ジアンモニウムメタンタングステートと同定された。
【0049】実施例4 エタノールに溶解した1−12ジアミノドデカンを使用
して、例2の手順を繰り返した。得られた粉末のXRD
パターンは、19.59Åのc軸間隔を明らかにした。
化合物は、式(NH32(CH212WO4の新規な化合
物ジアンモニウムドデカンタングステートと同定され
た。実施例2、3及び4の生成物のc軸間隔をアルカン
数の関数として図7にプロットした。結果は、式c=
1.22n+4.99Åの直線であった。これは、酸化
タングステン層に対して垂直に並ぶ各化合物中のアルカ
ン鎖及びZMO3構造中の頂点酸素原子の面における空
のペロブスカイトZ部位中に位置するアンモニウム基中
の窒素原子と合致していた。まず、鎖長中のさらなる炭
素原子ごとのさらなるc軸間隔(1.22Å)が、1.
54ÅのC−C結合長さ及び109.28゜のC−C−
C結合角と合致して、アルカン鎖の長さに沿って投射さ
れるC−C間隔1.25Åを与えた。ここで、ZMO3
構造中のアンモニウム基及び空のペロブスカイトZ部位
中の窒素原子間のオフセットdoを考える。切片値4.
99Åは、W−W結合長(3.75Å)及び投射C−N
結合長(1.22Å)+オフセットdoを含む。すなわ
ち、4.99=3.75+1.22+doである。明ら
かに、doは本質的にゼロである。したがって、これら
の化合物は、Wの八面体配位を完成させる頂点酸素によ
って上下をふさがれた、角を共有するWO2層からなる
WO4の単原子層を含む模範的重なり形構造を形成す
る。ジアンモニウムアルカン鎖は、NH3基がペロブス
カイトZMO3構造中のZ原子であるかのように、N原
子がほぼ頂点酸素原子の平面中、面中心位置に位置する
これらのWO4層に対して垂直に延びる。走査電子鏡検
法が、これらの材料が、その積層構造と合致する非常に
平坦な雲母状微結晶を示すことを示した。
【0050】実施例5 塩酸又は硝酸を加えることによって混合溶液のpHを下
げたことを除いて、実施例2、3及び4を繰り返した。
これらの実施例で記載したように、pH約10で、規範
的な積層ジアミノアルカンタングステートが製造され
た。pH約8で、いずれの酸でも、有機成分を有しない
純粋に無機の酸化物が沈殿した。XRDを使用してこれ
がアンモニウムタングステート(NH4101241
あると同定した。pH6以下で、HCLは再び(N
4101241を形成させたが、HNO3は、大きなc
軸間隔を有する粉末を生じさせ、これらの粉末は単相で
はなかった。図8は、このようにしてpH=6、n=
2、6及び12で得られたc間隔をアルカン数nの関数
としてプロットしたものを示す。これらは、c=1.2
2n+6.96の直線当てはめを出した。したがって、
これら新規な材料は、規範的な積層有機/無機材料より
も2Å大きいc間隔を有する。シンクロトロンX線回折
は、これらが、ジアンモニウムアルカン鎖によって分け
られた酸化タングステンの楕円形シェルの秩序ある配列
からなることを明らかにした。これらは、形成するため
には8を超えるpHを明らかに要する規範的な積層有機
無機材料ではない。
【0051】実施例6 アンモニウムジモリブデートの形態のモリブデン酸をタ
ングステン酸に代えて使用して、実施例2、3及び4を
繰り返した。これは、高いpHで、n=2、6及び12
の場合で、化学式(NH32(CH2nWO4の同じ模
範的積層有機無機材料を生じさせた。走査電子鏡検法
が、これらが同じく平坦な微結晶を有することを示し
た。
【0052】実施例7 実施例2に記載のようにして、ベンジルアミン及びタン
グステン酸を化学量論的割合で反応させた。アンモニア
及び水を蒸発させたのち、白色の粉末を得た。これは、
格子cパラメータが16.5Åの単相積層構造を示し
た。これは、式(C65CH2NH32WO4の模範的積
層有機/無機酸化物であった。
【0053】実施例8 実施例2に記載のようにpH約10で、アナリン及びタ
ングステン酸を化学量論的割合で反応させた。アンモニ
ア及び水を蒸発させたのち、白色の粉末を得た。これ
は、支配的な相としてアンモニウムタングステート(N
4101241及び規範的積層有機/無機酸化物の不
在を明らかにした。pH=6で実施例を繰り返しても同
じ結果が得られた。モリブデン酸を使用して実施例を繰
り返しても同じ結果が得られた。
【0054】実施例9 実施例2に記載のようにpH約10で、フェネチルアミ
ンC65(CH22NH2及びタングステン酸を化学量
論的割合で反応させた。アンモニア及び水を蒸発させた
のち、白色の粉末を得た。これは、単相積層構造を示し
た。これは、式(C65(CH22NH32WO4の規
範的積層有機/無機酸化物フェネチルアンモニウムタン
グステートであった。
【0055】実施例10 実施例2に記載のようにpH約10で、フェニレンジア
ミンNH264NH2及びタングステン酸を化学量論的
割合で反応させた。アンモニア及び水を蒸発させた後、
黒色の粉末を得た。この粉末のXRDは、格子d間隔が
14.2Å及び12.8Åである積層構造を明らかにし
た。図9に示す走査電子顕微鏡写真は、積層構造と合致
する平坦なシートの形態の微結晶を示す。pH約1.5
で実施例を繰り返した。得られた微結晶は、図10に示
すように非常に平坦でプレート状であり、d間隔が1
2.6Åであった。
【0056】実施例11 アンモニウムジモリブデートの形態のモリブデン酸を使
用して、実施例10を繰り返した。pH約10で沈殿し
た粉末を可視光線及びUV分光分析法によって検査し
た。これは、1.5eVで、酸化物層間の導電性フェニレ
ンジアンモニウム結合の形成と合致する明確なプラズマ
エッジを明らかにした。pH約1.5で実施例を繰り返
した。d間隔が約12.8Åである平坦な微結晶が得ら
れた。
【図面の簡単な説明】
【図1】WO3又はMoO3の構造の概略平面図である。
【図2】本発明の一つの材料の概略側断面図である。
【図3】本発明の第二の材料の概略側断面図である。
【図4】本発明のさらなる材料の概略側断面図である。
【図5】本発明のさらなる材料の概略側断面図である。
【図6】本発明の一つの材料のXRDパターンを示す図
である。
【図7】c軸間隔をアルカン数に対してプロットした図
である。
【図8】c軸間隔をアルカン数に対してプロットした図
である。
【図9】本発明の材料の走査電子顕微鏡写真である。
【図10】本発明の材料の走査電子顕微鏡写真である。
【符号の説明】
1 単原子層 2 NH3 +基 A 有機分子
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01B 1/06 H01B 1/06 Z Fターム(参考) 4F100 AA17B AA17D AH00A AH00C AH00E AK01A AK01C AK01E BA05 BA06 BA10A BA10E GB41 JG01A JG01C JG01E 4G042 DA01 DA02 DA03 DB15 DD08 DD10 DE02 4G048 AA03 AA08 AB02 AC04 AD08 AE05 5G301 CA02 CA30 CD02

Claims (52)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 角を共有するMO6八面体(Mは金属で
    ある)の一つ以上の原子面からなる金属酸化物の一つ以
    上の層と、 有機分子の一つ以上の層とを含み、前記金属酸化物層が
    一つ以上の有機層とで交互になって周期的平面構造を形
    成する積層有機無機酸化物材料。
  2. 【請求項2】 前記金属MがW、VもしくはMo又はこ
    れらの組み合わせである、請求項1記載の材料。
  3. 【請求項3】 前記金属MがW、VもしくはMo又はこ
    れらの組み合わせであり、他の高原子価金属、たとえば
    Ti、Nb、Ta、Ru及びReがMo、W又はVとで
    部分的に組み合わせて使用されている、請求項2記載の
    材料。
  4. 【請求項4】 一般式X.Mm3m+1(式中、Mは金属
    であり、Xは有機カチオンであり、m=1、2、3であ
    る)を有する、請求項2又は3記載の材料。
  5. 【請求項5】 前記有機カチオンが二座である、請求項
    4記載の材料。
  6. 【請求項6】 前記無機層に対する有機層の配置が重な
    り形である、請求項5記載の材料。
  7. 【請求項7】 前記有機カチオンがジアンモニウムカチ
    オンであり、前記材料が組成NH3.A.NH3.Mm
    3m+1を有する、請求項5又は6記載の材料。
  8. 【請求項8】 m=1であり、各無機酸化物原子面が有
    機層とで交互になる、請求項7記載の材料。
  9. 【請求項9】 m=2であり、前記組成がNH3.A.
    NH3.M27であり、前記有機酸化物が、角を共有す
    るMO6八面体の二重原子面層として存在して、前記材
    料が積層構造−A−O−MO2−O−MO2−O−Aを有
    するようになっている、請求項8記載の材料。
  10. 【請求項10】 前記有機カチオンが脂肪族ジアンモニ
    ウムカチオンであり、A=(CH)nであり、n=1、
    2、・・・である、請求項8又は9記載の材料。
  11. 【請求項11】 前記有機カチオン上、前記アンモニウ
    ムカチオン基がAの末端アルカン単位に配置されてい
    る、請求項10記載の材料。
  12. 【請求項12】 化学式NH3(CH2nNH3MO4
    有する、請求項11記載の材料。
  13. 【請求項13】 n=2である、請求項12記載の材
    料。
  14. 【請求項14】 n=6である、請求項12記載の材
    料。
  15. 【請求項15】 n=12である、請求項12記載の材
    料。
  16. 【請求項16】 前記有機カチオンが芳香族ジアンモニ
    ウムカチオンである、請求項8又は9記載の材料。
  17. 【請求項17】 A=C64であり、前記有機カチオン
    がNH364NH3である、請求項16記載の材料。
  18. 【請求項18】 前記有機カチオンが、等しい長さ又は
    不等な長さの二つの脂肪族側鎖を有する芳香環を含み、
    各側鎖がアンモニウムイオンによって終端されており、
    前記有機カチオンが一般式NH3(CH2n64(C
    2mNH3を有する、請求項16記載の材料。
  19. 【請求項19】 隣接する芳香環どうしが架橋して有機
    ポリマー層を形成している、請求項17又は18記載の
    材料。
  20. 【請求項20】 前記有機ポリマー層が導電性である、
    請求項19記載の材料。
  21. 【請求項21】 一般式X′2.Mm3m+1(式中、Mは
    金属であり、X′は有機カチオンであり、m=1、2、
    3である)を有する、請求項2又は3記載の材料。
  22. 【請求項22】 前記有機カチオンが単座である、請求
    項21記載の材料。
  23. 【請求項23】 前記無機層に対する有機層の配置がね
    じれ形である、請求項21又は22記載の材料。
  24. 【請求項24】 両方の有機カチオンがモノアンモニウ
    ムカチオンであり、前記材料が組成(NH3.A′)2
    m3m+1を有する、請求項23記載の材料。
  25. 【請求項25】 m=1であり、各無機酸化物原子層が
    有機層とで交互にある、請求項24記載の材料。
  26. 【請求項26】 m=2であり、前記組成が(NH3
    A′)2.M27であり、前記有機酸化物が、Z部位が
    空であるほぼZWO3ペロブスカイト型の構造を有する
    二重原子面層として存在して、前記材料が積層構造NH
    3.A′−MO2−O−MO2−A′.NH3を有するよう
    になっている、請求項24記載の材料。
  27. 【請求項27】 一方又は両方の有機カチオンが脂肪族
    アンモニウムカチオンであり、A′=(CH)nであ
    り、n=1、2、・・・である、請求項25又は26記
    載の材料。
  28. 【請求項28】 一方又は両方の有機カチオンが芳香族
    アンモニウムカチオンである、請求項25又は26記載
    の材料。
  29. 【請求項29】 前記芳香環が、脂肪族であり、アンモ
    ニウムイオンによって終端された側鎖を有し、式(C6
    5.(CH2mNH32MO4(m=0、1、2、
    3、...)を有する、請求項28記載の材料。
  30. 【請求項30】 隣接する芳香環どうしが架橋して有機
    ポリマー層を形成している、請求項28又は29記載の
    材料。
  31. 【請求項31】 前記有機ポリマー層が導電性である、
    請求項1〜30のいずれか1項記載の材料。
  32. 【請求項32】 ドープ剤が構造中に導入される、請求
    項項1〜31のいずれか1項記載の材料。
  33. 【請求項33】 前記ドープ剤が、アルカリカチオン、
    メチルアンモニウムカチオン、置換性アンモニウム基、
    電界効果注入電子又は電界効果注入正孔の一つ以上から
    選択される、請求項32記載の材料。
  34. 【請求項34】 前記ドープ剤が無機酸化物層中に存在
    し、前記酸化物のドーピング状態が、その酸化物が40
    Kを超える温度で超伝導性を示すように調節されてい
    る、請求項32記載の材料。
  35. 【請求項35】 前記酸化物のドーピング状態が、その
    酸化物が90Kを超える温度で超伝導性を示すように調
    節されている、請求項32記載の材料。
  36. 【請求項36】 Mが、磁気的に秩序ある状態を示すた
    め、磁性遷移金属イオンによって部分的又は完全に置換
    されている、請求項1〜35のいずれか1項記載の材
    料。
  37. 【請求項37】 MO4、M27又はMm3m+1を含む酸
    化物層が以下の酸化物層、すなわちCuO2、NiO2
    CoO2、CuO2CaCuO2、Cam-1Cu m2m(m
    =1、2、3、...)、NiO2CaNiO2、Ca
    m-1Nim2m(m=1、2、3、...)、正方形角錐
    MnO3、正方形角錐RuO3、八面体RuO4、O−M
    nO2−Y−MnO2−O、O−MnO2−Ca−MnO2
    −O、O−RuO2−Y−RuO2−O又はO−RuO2
    −Ca−RuO2−Oのいずれかによって完全に置換さ
    れている、請求項1〜33のいずれか1項記載の有機/
    無機酸化物材料。
  38. 【請求項38】 Z部位が空である実質的にZMO3
    ロブスカイト型の構造(M=金属)を有する金属酸化物
    の一つ以上の原子面からなる金属酸化物の一つ以上の層
    と、 有機分子の一つ以上の層とを含み、前記金属が二価のカ
    チオンを形成し、角を共有する正方形平面構造中に配位
    されているか、前記金属が四価のカチオンを形成し、角
    を共有する正方形角錐構造中に配位されており、一つ以
    上の金属酸化物層が一つ以上の有機層とで交互になって
    周期的平面構造を形成する積層有機無機酸化物材料。
  39. 【請求項39】 前記金属MがCu、Ni、Ru、Mn
    又はこれらの組み合わせである、請求項38記載の材
    料。
  40. 【請求項40】 ペロブスカイトA部位に位置するアル
    カリ土類金属イオンによってそれぞれが分けられた二つ
    以上の酸化物層により、より高次の構造が形成されてい
    る、請求項39記載の材料。
  41. 【請求項41】 前記アルカリ土類金属イオンがカルシ
    ウムである、請求項40記載の材料。
  42. 【請求項42】 NH3.A.NH3CuO2、(A.N
    32CuO2、NH 3.A.NH3Cam-1Cum
    2m(m=1、2、3、...)、(A.NH32Ca
    m-1Cum2m(m=1、2、3、...)、NH3
    A.NH3NiO2、(A.NH32NiO2、NH3
    A.NH3Cam-1Nim2m(m=1、2、
    3、...)、(A.NH32Cam-1Nim2m(m=
    1、2、3、...)及びNH 3.A.NH3MnO3
    (A.NH32MnO3、NH3.A.NH3Cam-1Mn
    m2m+2(m=1、2、3、...)、(A.NH32
    Cam-1Mnm2m+2(m=1、2、3、...)、NH
    3.A.NH3RuO3、(A.NH32RuO3、N
    3.A.NH3Cam-1Rum2m+2(m=1、2、
    3、...)、(A.NH32Cam-1Rum2m+2(m
    =1、2、3、...)のいずれか一つの一般式を有す
    る、請求項41記載の材料。
  43. 【請求項43】 ドープ剤が構造に導入される、請求項
    38〜42のいずれか1項記載の材料。
  44. 【請求項44】 前記ドープ剤が、アルカリカチオン、
    メチルアンモニウムカチオン、置換性アンモニウム基、
    電界効果注入電子又は電界効果注入正孔の一つ以上から
    選択される、請求項43記載の材料。
  45. 【請求項45】 前記ドープ剤が無機酸化物層中に存在
    し、前記酸化物のドーピング状態が、その酸化物が40
    Kを超える温度で超伝導性を示すように調節されてい
    る、請求項44記載の材料。
  46. 【請求項46】 前記酸化物のドーピング状態が、その
    酸化物が90Kを超える温度で超伝導性を示すように調
    節されている、請求項44記載の材料。
  47. 【請求項47】 Mが、磁気的に秩序ある状態を示すた
    め、磁性遷移金属イオンによって部分的又は完全に置換
    されている、請求項38〜46のいずれか1項記載の材
    料。
  48. 【請求項48】 金属酸化物の一つ以上の層と、 一つ以上の有機層とを含み、各層が実質的にペロブスカ
    イト型構造で存在する積層無機有機材料を調製する方法
    であって、 金属及び/又は酸化物のソースを有機層のソースと接触
    させて層構造が実質的にセルフアセンブルするようにす
    る工程を含む方法。
  49. 【請求項49】 前記材料が、一般構造NH3.A.N
    3.Mm3m+1を有し、 ジアミノアルカンとタングステン酸(金属がWである場
    合)又はモリブデン酸(金属がMoである場合)との反
    応によって、あるいはタングステン酸(金属がWである
    場合)又はモリブデン酸(金属がMoである場合)アン
    モニア溶液の溶解によって、あるいはW又はMo金属と
    過酸化水素との反応によって調製される、請求項48記
    載の方法。
  50. 【請求項50】 実質的に上記方法にしたがって調製さ
    れた積層無機有機材料。
  51. 【請求項51】 実質的にZMO3ペロブスカイト型の
    構造を有する金属酸化物又はZ部位が空であるその誘導
    体/類似体(M=金属)の一つ以上の原子面からなる金
    属酸化物の一つ以上の層と、 有機分子の一つ以上の層とを含み、一つ以上の金属酸化
    物層が一つ以上の有機層とで交互になって周期的平面構
    造を形成し、 隣接するが離間する無機層の間の間隔及び電子カップリ
    ングを適切な有機分子の選択によって事前に選択するこ
    とができる積層無機有機材料を調製する方法。
  52. 【請求項52】 実質的に請求項51記載の方法にした
    がって調製された積層無機有機材料。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010078380A (ja) * 2008-09-24 2010-04-08 Panasonic Electric Works Co Ltd モリブデン酸化物薄膜の製造方法及び化学センサ
JP2011080983A (ja) * 2009-09-09 2011-04-21 National Institute Of Advanced Industrial Science & Technology 多孔性有機無機ハイブリッド膜を用いたガスセンサ及びその製造方法
KR101789981B1 (ko) 2017-05-25 2017-10-25 창원대학교 산학협력단 Mo 자리 W 치환에 의한 향상된 자기열량 효과를 가지는 이중 페로브스카이트 구조 산화물

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