JP2003242434A - ミッションプランニング方法およびミッションプランニングシステム - Google Patents

ミッションプランニング方法およびミッションプランニングシステム

Info

Publication number
JP2003242434A
JP2003242434A JP2002036689A JP2002036689A JP2003242434A JP 2003242434 A JP2003242434 A JP 2003242434A JP 2002036689 A JP2002036689 A JP 2002036689A JP 2002036689 A JP2002036689 A JP 2002036689A JP 2003242434 A JP2003242434 A JP 2003242434A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
plan
planner
state
mission
real world
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002036689A
Other languages
English (en)
Inventor
Shoichi Furuichi
昌一 古市
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP2002036689A priority Critical patent/JP2003242434A/ja
Publication of JP2003242434A publication Critical patent/JP2003242434A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Management, Administration, Business Operations System, And Electronic Commerce (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 プランの事後解析と評価を可能とするミッシ
ョンプランニング方法およびミッションプランニングシ
ステムを提供する。 【解決手段】 プラン作成時にプランナは選択可能な複
数のアクション候補の中から一つを選択するために、各
アクションを実行した場合の効果を上記実世界シミュレ
ータを用いて模擬することにより比較してより質の高い
プランを生成するステップと、プラン実行時に外部環境
の変化をログファイルへ記録するステップと、実行後に
プランナエンジン12と知識ベース13と実世界シミュ
レータ14から構成される最適プランナ部分を用いて、
実行時に得たログファイル18を実世界シミュレータへ
のシナリオデータとして用い最良のプランを求めるステ
ップと、最良のプランと事前に作成したプランを比較す
ることにより、プランの事後解析と評価を行うステップ
と、を備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、災害救助活動や
軍事作戦など実世界における複雑なミッションのプラン
ニングとプランの事後解析評価を支援するミッションプ
ランニング方法およびミッションプランニングシステム
に関する。
【0002】ミッションプランニングとは、災害救助や
軍事作戦など、実世界における複雑なミッションのプラ
ンを作成することである。プランニングシステム(以後
プランナとも呼ぶ)におけるプランの作成とは、現在の
状況(初期状態)とミッションの目標(目標状態)が入力と
して与えられた時、知識ベースに格納されたルールを適
用することにより、初期状態から目標状態へ至るために
取る行動(アクション)の系列を求めることである。
【0003】例えば、大都市で大規模な災害が発生した
時には、各被災地における現況データを初期状態とし、
人命を救出するという目標を設定すると、知識ベースに
格納された制約条件やアクションの候補の選択と評価を
繰り返すことにより、消防署員や警察官や一般市民等が
取るべきアクションの系列を求めることがミッションプ
ランニングである。
【0004】
【従来の技術】従来のこの種の方法として特開平9−2
45015号公報に開示された「階層的プランニング方
法」がある。この方法は、初期状態から目標状態へ状態
を変化させるアクションの系列を求めるプランニング方
法に関するもので,初期状態を展開する際,初期状態か
ら基本的なアクションのノードあるいは補助的なノード
のみを介して接続されるアクションやゴールノードを選
択する方法である。すなわち,例えば初期状態から全て
のアクションを展開して探索を行うのではなく、展開す
るための知識を使うことにより,価値の高いアクション
のみを展開することにより、無駄なアクションを含むプ
ランを抑制し、同時に全体のプラン生成効率を向上させ
るものである。
【0005】しかしながら上記特開平9−245015
号公報のものでは、探索処理を削減するためのアイデア
であり、後述する実世界シミュレータを使うことにより
質の高いプランを作成し、実行を完了した後に実世界シ
ミュレータを使う事によりプランの事後解析と評価を行
うこの発明のものとは異なる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】一般にプランの作成
を、プランニングシステムが行う従来の方法の一つとし
て探索による方法がある。探索による方法は、初期状態
が与えられた時、知識ベースの中から次に選択可能なア
クションの候補を探し、その中から目標状態へ達するた
めに最も良いアクションを一つ選択し、次の状態へ遷移
する方法である。1つのアクションで目標状態へ遷移で
きない場合には、それぞれの候補について同様にアクシ
ョンの選択と状態の遷移を繰り返し試み、目標状態へ達
するアクション列の中から良いものを選択する。
【0007】探索によるプランの作成方法において、ア
クション列を生成するために必要な機能は、現在状態に
対して選択可能なアクションを提案するための仕組み
と、列挙されたアクションの中から良いアクションを選
択する仕組みである。選択可能な候補を提案するのは、
現在の状態とマッチするルールを知識ベースから見つけ
ることにより行う。知識ベースの各ルールは一般的はI
F−THEN型で記述される。複数のルールがマッチす
る場合には、候補として提案した後に選択する。複数の
候補から1つを選択するためには、各候補同士を比較す
るための評価値を計算し、評価値を比較することにより
良い評価値を持った候補を選ぶ。
【0008】探索による方法とは別に、手続きネットワ
ークを用いて階層的にプランニングを行う方法もある。
手続きネットワークとは、プランニング過程のプランの
内部表現形式であり、ゴールノード(目標状態)とアクシ
ョンノードの2種類の基本ノードと、プランの開始や終
了を示す補助ノードからなる。手続きネットワークによ
りプランを作成する場合、ゴールノードやアクションノ
ードを、より具体的なゴールノードやアクションノード
からなるサブネットワークへ置き換えること、すなわち
展開することによって行う。展開は、知識をルール化し
た知識ベースを使う方法が一般的である。全ての基本ノ
ードが具体的なアクションノードとなった時が、プラン
の生成が完了した事を示す。手続きネットワークを用い
た方法も、知識ベース中のルールを次々適用することに
より、状態を小さな状態の組み合わせへと置き換えてい
く点においては同じであり、以下の説明においては、探
索による方法を例として説明する。
【0009】従来のミッションプランニングシステム
は、上記に示すような知識ベースとプランナエンジンか
ら構成され、知識ベースには探索を制御するためのルー
ルや、ゴールノードを展開するためのルールが記述され
る。そして、初期状態と目標状態が入力として与えられ
ると、プランナエンジンが目標状態に至るまでのアクシ
ョン列を、探索や状態の展開を繰り返す事により生成す
る。
【0010】以上のように、従来のミッションプランニ
ング方法およびそのシステムでは、ミッションプランを
作成した時点でプランの作成作業は完了であり、従って
現実世界へ事前に作成したプランを適用した場合、たと
え実際には更に良いプランが存在するにもかかわらず、
その事実を知る手段はなかった。また、現実世界へ適用
した時点でそのプランの実行が不可能だった場合も、何
が原因で実行できなかったかを知る手段がなかった。
【0011】また、従来のミッションプランニング方法
およびそのシステムでは、プランを作成して実行した後
に、そのプランより更に良いプランが存在したか否かを
知る手段がなく、質の良いプランの作成に必要な知識ベ
ースの改良に、プランの事後解析評価結果を反映するた
めの手段を持たないという問題点があった。
【0012】プランニングとは、プランナに対して初期
状態と目標状態とが入力として与えられ、あらかじめ知
識ベースとして保持されたルールを適用することによ
り、可能なアクションの列をプランナが求めることであ
る。
【0013】プランナがプランを作成する際には、将来
外部環境がどのように変化するかを的確に予測した上で
アクション列を生成する必要があるが、この発明では外
部環境の変化を予測するためには実世界シミュレータを
用いる。
【0014】更に、実世界シミュレータで予測するため
には想定するシナリオを与える必要があるが、様々なシ
ナリオに適合するプランを得られることが望ましい。そ
こで、複数のシナリオを実世界シミュレータに与え、多
くのシナリオに適合するプランを生成する。
【0015】また、過去に予測した現在の状態と、現実
世界における現在の状態とがマッチしない場合には既に
作成したプランが無効となり、その場合は再度プランニ
ングを行うことにより対処する。
【0016】この発明は、より質の高いプランを生成
し、またプランの事後解析と評価を可能とするミッショ
ンプランニング方法およびミッションプランニングシス
テムを提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記の目的に鑑み、この
発明は、現在の状況である初期状態とミッションの目標
である目標状態が与えられたとき、初期状態から目標状
態へ至るアクションの系列を知識ベースを用いて求め、
これらのアクションの系列であるプランを用いて実行し
た後に、作成したプランを事後解析評価する、コンピュ
ータを用いて災害救助および軍事作戦を含む実世界にお
けるミッションのプランニングを支援するミッションプ
ランニング方法であって、プランを作成するプランナが
実世界である外部環境を模擬する実世界シミュレータを
備え、プラン作成時に上記プランナは選択可能な複数の
アクション候補の中から一つを選択するために、各アク
ションを実行した場合の効果を上記実世界シミュレータ
を用いて模擬することにより比較してより質の高いプラ
ンを生成するステップと、上記実行時に外部環境の変化
をログファイルへ記録するステップと、実行後にプラン
ナエンジンと知識ベースと実世界シミュレータから構成
される最適プランナ部分を用いて、実行時に得たログフ
ァイルを実世界シミュレータへのシナリオデータとして
用い最良のプランを求めるステップと、最良のプランと
事前に作成したプランを比較することにより、プランの
事後解析と評価を行うステップと、を備えたことを特徴
とするミッションプランニング方法にある。
【0018】また、上記最良のプランを求めるステップ
において、上記最適プランナ部分が事前に作成したプラ
ンより良い評価値を持つ全ての可能なプランを生成する
ことを特徴とする。
【0019】また、上記最適プランナ部分が生成した各
プランと事前に作成したプランとの相違部分を表示する
ステップと、これに基づき関連する知識ベースを修正す
るステップと、を備えたことを特徴とする。
【0020】また、現在の状況である初期状態とミッシ
ョンの目標である目標状態が与えられたとき、初期状態
から目標状態へ至るアクションの系列を知識ベースを用
いて求め、これらのアクションの系列であるプランを用
いて実行した後に、作成したプランを事後解析評価す
る、コンピュータを用いて災害救助および軍事作戦を含
む実世界におけるミッションのプランニングを支援する
ミッションプランニングシステムであって、プランを作
成するプランナが実世界である外部環境を模擬する実世
界シミュレータを備え、プラン作成時に上記プランナは
選択可能な複数のアクション候補の中から一つを選択す
るために、各アクションを実行した場合の効果を上記実
世界シミュレータを用いて模擬することにより比較して
より質の高いプランを生成する手段と、上記実行時に外
部環境の変化をログファイルへ記録する手段と、実行後
にプランナエンジンと知識ベースと実世界シミュレータ
から構成される最適プランナ部分を用いて、実行時に得
たログファイルを実世界シミュレータへのシナリオデー
タとして用い最良のプランを求める手段と、最良のプラ
ンと事前に作成したプランを比較することにより、プラ
ンの事後解析と評価を行う手段と、を備えたことを特徴
とするミッションプランニングシステムにある。
【0021】また、上記最良のプランを求める手段にお
いて、上記最適プランナ部分が事前に作成したプランよ
り良い評価値を持つ全ての可能なプランを生成すること
を特徴とする。
【0022】また、上記最適プランナ部分が生成した各
プランと事前に作成したプランとの相違部分を表示する
手段と、これに基づき関連する知識ベースを修正する手
段と、を備えたことを特徴とする。
【0023】この発明では、上述した従来例に係る問題
点を解決するためになされたもので、動的に変化する外
部環境をシミュレーションにより予測するための実世界
シミュレータを備え、プランナは実世界シミュレータと
協調して動作することにより、従来と比べてより質の高
いプランを生成すること、実行時には外部環境の変化
(発生する事象)をログファイルへ記録し、実行後にプラ
ンナエンジンと知識ベースと実世界(外部環境)シミュレ
ータから構成される最適プランナエンジンを備え、実行
時に得たログファイルを実世界シミュレータへのシナリ
オデータとして用いることにより最良のプランを求め、
最良のプランと、事前に作成したプランを比較すること
により、プランの事後解析と評価を可能にする。
【0024】
【発明の実施の形態】(全体構成)以下、この発明を図面
を用いて詳細に説明する。図1は、この発明によるミッ
ションプランニングシステムの全体の構成の一例を示す
図である。図1において、1はプランを作成するための
プランナで、2のプランナエンジンと3の知識ベースと
4の実世界シミュレータから構成されている。プランナ
1への入力は、実世界すなわち外部環境5で発生する事
象(イベント)のうち、時刻T−0で発生する事象である
5aと、初期状態と目標状態を示す入力6、実世界シミ
ュレータ4を用いて将来を予測するために必要な想定シ
ナリオデータ7である。
【0025】プランナ1の出力は、プランナエンジン2
によって生成したプランで、ここでは事前プランと呼ぶ
8と、実世界シミュレータ4により将来を予測した将来
予測データ9である。
【0026】10はプラン事後解析評価装置で、事前プ
ラン8を実行した後に事前プラン8の解析と評価を行う
ための装置であり、以下の各部分から構成される。11
は外部環境記録機構で、事前プラン8を実行する際に、
時々刻々と変化する外部環境5の変化(図中では5a、
5b、5c、5d)を記録し、外部環境ログファイル1
8に格納する。
【0027】12は最適プランナエンジンで、13の知
識ベースと14の実世界シミュレータを使って事前プラ
ン8よりも良い最適プラン19を生成する(19a、1
9b、19c)。14は実世界シミュレータで、4の実
世界シミュレータと同一機能のものであるが、入力とし
て与えるシナリオデータは、11の外部環境記録機構が
実行時にログを採集した外部環境ログファイル18を用
いる。
【0028】15はプラン比較機構で、最適プランナエ
ンジンが生成したプラン19と、プランナエンジン2が
生成したプラン8とを比較し、同一の部分と異なる部分
を比較により求める。16は将来予測結果比較機構で、
実世界シミュレータ4が予測した将来予測データ9と、
外部環境ログファイル18とを比較し、同一の部分と異
なる部分を比較により求める。17は結果の表示、編集
を行う表示・編集機構である。
【0029】また、図中の矢印はいずれも処理装置間を
データが流れる向きを示しており、処理装置間がネット
ワーク等のデータ交換手段で有線あるいは無線で接続さ
れている。
【0030】(プランナの構成)上記ミッションプランニ
ング方法およびシステムにおいて、プランナ1の構成を
以下に説明する。図2は図1中のプランナ1の構成を拡
大したものである。プランナ1は、プランナエンジン2
と知識ベース3と実世界シミュレータ4から構成されて
いる。
【0031】プランナ1はプランの作成を目的とした装
置であり、プランの作成開始時には、入力データ6とし
て与えられた各情報と想定シナリオ7と、現在の実世界
の状況を示す外部環境データ5aが入力データとして与
えられる。ここで、入力データ6は、外部環境5からの
事象5aが発生する前の外部環境の状態(初期状態)と、
目標とする最終的な状態(目標状態)から構成される。
【0032】入力データ6はプランナ1がプラン作成処
理を開始する際に用いる。想定シナリオ7は、実世界シ
ミュレータ4が実世界の将来予測処理を行うために用い
る。プランナエンジン2は、入力データ6で与えられた
初期状態から目標状態に至るまでのアクションの系列を
生成する。アクション系列の生成法、すなわちミッショ
ンプランの作成方法は、図2を用いて後程説明する。
【0033】プランナ1が作成したプランは事前プラン
8として出力し、プランを作成する際に実世界シミュレ
ータ4が予測した将来の外部環境の情報は、将来予測9
として出力する。
【0034】(ミッションプラン作成方法)プランナ1に
おけるミッションプランの作成方法を以下に説明する。
図2に示す構成を示すプランナ1は図3に示すフローチ
ャートに従ってミッションプランを作成する。
【0035】図3のフローチャートを以下に説明する。
開始するとまず初期化を行う。初期化の際、入力6で与
えられた初期状態を現在状態とし、目標状態を終了状態
とする(ステップS1)。続いて、現在状態に対して適用
可能なルールを知識ベース3から検索し、適用可能なも
のを全てアクション候補として提案する(ステップS
2)。
【0036】続いて、複数のアクション候補の中からど
のアクションを選択するのが良いかを決めるため、各ア
クション候補に対して評価値を求めることを目的とし、
以下の処理を繰り返す(ステップS3)。
【0037】アクション候補の一つに対しては、そのア
クションを適用した場合に実世界がどのように変化する
かを予測するため、実世界シミュレータ4の上でアクシ
ョンを適用し、その結果得られた状態を、次の時刻にお
ける予測状態とする(ステップS5)。次に、予測状態が
目標とする終了状態であるか否かを判定し(ステップS
6)、終了状態であれば、そこに至るまでのアクション
列に対して評価値を与え(ステップS7)、次のアクショ
ン候補の処理に移行する。ステップS6で終了状態でな
ければ、次に適用可能なルールを知識ベース中から検索
し、次に適用可能なアクション候補として提案する(ス
テップS8)。
【0038】以上の処理を繰り返し、全ての候補に対す
る処理が完了すると(ステップS4)、最も良い評価値を
持ったアクション候補を事前プラン8として出力する
(ステップS9)。
【0039】(実行時の処理方法)プランの作成が完了し
て事前プラン8を得た後、実世界において事前プラン8
に基づいて実行、すなわち実世界において実際のアクシ
ョンの適用を行う。以下に、この発明における実行時の
処理を説明する。
【0040】プラン事後解析評価装置10は外部環境記
録機構11を備え、実行時に外部環境5で時間と共に変
化する事象(5a、5b、5c、5d)を入力とし、全て
の事象を外部環境ログファイル18に記録する。
【0041】(実行後のプラン解析評価方法)事前プラン
の実行を完了した後、事前プランの解析と評価を行うた
め、プラン事後解析評価装置10は、最適プランナエン
ジン12を用いて事前プラン8よりも良いプラン、すな
わち最適プラン19を作成し、これを事前プラン8と比
較することにより解析、評価を行う。
【0042】(プラン事後解析評価装置の構成−最適プ
ランナ部−)次に、プラン事後解析評価装置10の構成
を、最適プランナ部分と、プラン比較部分と、将来予測
結果比較部分とに分けて、以下に説明する。
【0043】最適プランナ部分は、最適プランナエンジ
ン12と知識ベース13と実世界シミュレータ14とか
ら構成されている。最適プランの作成開始時には、入力
6として与えられた各情報と、外部環境ログファイル1
8とが入力データとして与えられる。ここで、入力デー
タ6は、プラン開始時の外部環境の状態(初期状態)と、
目標とする最終的な状態(目標状態)から構成される。外
部環境ログファイル18は、実世界シミュレータ14が
実世界の将来予測処理を行うためのシナリオデータとし
て用いる。
【0044】最適プランナエンジン12は、入力データ
6で与えられた初期状態から目標状態に至るまでのアク
ションの系列のうち、事前プラン8よりも良いプランを
生成する。最適プランナエンジン12が作成したプラン
は最適プラン19として出力し、事前プラン8と比較す
ることにより事後解析と評価に用いられる。
【0045】(事後解析評価の方法: 最適プラン作成
方法)プラン事後解析評価装置10における最適プラン
の作成方法を以下に説明する。まずここで最適プランを
定義する。最適とは、事前プラン8よりも何らかの基準
で良いプランのことであり、複数存在する場合には全て
を最適プランと呼ぶことにする。基準の決め方はどのよ
うな方法でも良く、基準の例としてはプランの実行に要
する費用や時間等である。以下に示す説明では、例とし
てコストの低いプランの方が良いものと仮定した場合で
説明する。
【0046】以下に最適プランの作成方法を図4に示す
フローチャートに従って説明する。開始するとまず初期
化を行う。初期化の際、6の入力で与えられた初期状態
を現在状態とし、目標状態を終了状態とする(ステップ
S1)。続いて、現在状態に対して適用可能なルールを
知識ベースから検索し、適用可能なものを全てアクショ
ン候補として提案する(ステップS2)。
【0047】続いて、複数のアクション候補の中からど
のアクションを選択するのが良いかを決めるため、各ア
クション候補に対して評価値を求めることを目的とし、
以下の処理を繰り返す(ステップS3)。
【0048】アクション候補の一つに対しては、そのア
クションを適用した場合に実世界がどのように変化する
かを予測するため、実世界シミュレータ14の上でアク
ションを適用し、その結果得られた状態を、次の時刻に
おける予測状態とする(ステップS5)。次に、予測状態
が目標とする終了状態であるか否かを判定し(ステップ
S6)、終了状態であれば、そこに至るまでのアクショ
ン列に対して評価値を与え、次のアクション候補の処理
に移行する(ステップS7)。ステップS6で終了状態で
なければ、次に適用可能なルールを知識ベース13中か
ら検索し、次に適用可能なアクション候補として提案す
る(ステップS8)。
【0049】以上の処理を繰り返し、全ての候補に対す
る処理が完了すると(ステップS4)、事前プランの評価
値よりも良いプランを全て最適プラン19として出力す
る(ステップS9)。
【0050】(事後解析評価の方法: 事前プランの解
析評価方法)プラン事後解析評価装置10における、プ
ラン比較機構15を用いた事前プランの解析評価方法を
以下に説明する。プラン比較機構15は、事前プラン8
と最適プラン19中の各最適プラン(19a、19b、
19c)との相違点を比較し、その評価結果を表示・編
集機構17に伝える。
【0051】以下にプランの比較方法を図5に示すフロ
ーチャートに従って説明する。開始するとまず、事前プ
ラン8の状態遷移図を作成し(ステップS1)、続いて最
適プラン19の状態遷移図を作成する(ステップS2)。
次に、それぞれの状態遷移図を開始点から順に比較し、
状態の遷移が異なる部分を結果として表示・編集機構1
7に出力する(ステップS3,S4)。
【0052】表示された結果を本システムのオペレータ
は見、図示されていない入出力装置等を使用して(以下
同様)知識ベースの編集を行い、新たにルールを変更し
たり、既存のルールの編集を行うことにより、より良い
知識ベースを構築することが可能となる。
【0053】(事後解析評価の方法: 将来予測の解析
評価方法)プラン事後解析評価装置10における、将来
予測結果比較機構16を用いた将来予測結果の解析評価
方法を以下に説明する。将来予測結果比較機構16は、
実世界シミュレータ4が予測した将来予測データ9と、
外部環境ログファイル18との相違点を比較し、その評
価結果を表示・編集機構17に伝える。
【0054】以下に将来予測結果の比較方法を図6に示
すフローチャートに従って説明する。開始すると、まず
将来予測データ9の状態遷移図を作成し(ステップS
1)、続いて外部環境ログファイル18の状態遷移図を
作成する(ステップS2)。次に、それぞれの状態遷移図
を開始点から順に比較し、状態の遷移が異なる部分を結
果として表示・編集機構17に出力する(ステップS
3)。
【0055】表示された結果を本システムのオペレータ
は見、実世界シミュレータの中で修正可能なパラメータ
の調整を行い、実世界シミュレータの予測をより現実に
近い精度で行うことができるよう調整する。
【0056】(動作の例)次に、上記構成に係る動作につ
いて説明する。以下の説明では、地震に代表される大規
模災害発生時の災害救助をミッションの例として用い、
地震が発生してから災害救助を行うミッションの例を用
いてこの発明による実施の形態と動作の例を説明する。
【0057】(外部環境データの説明)まず、以下の動作
の説明で用いる外部環境データの例を説明する。大規模
災害時の災害救助ミッションのプランニングを行う場
合、外部環境とは実世界全体の状況のことである。ミッ
ションのプランニングのために必要な情報は、実世界全
体の全ての状況データではなく、目的とするミッション
のプランニングに必要な事象(イベント)であり、災害救
助ミッションにおけるイベント例は以下の通りである。 1. 地震または余震の発生 2. 家屋や高層建築物の倒壊 3. 高速道路の倒壊 4. 道路の閉塞や渋滞 5. 津波の発生 図7は以下の説明で用いる外部環境データの例を示し、
5aは時刻T−0において発生するイベントの例を示し
ている。5aのイベントは、時刻T−0、すなわちこの
場合は時刻10:08に震源地(X、Y)でマグニチュー
ド7の地震が発生したとき、この事象が外部環境からの
入力データとしてミッションプランニングシステムのプ
ランナ1に入力される。
【0058】(ミッションプラン作成開始時に必要なデ
ータの説明)ミッションプランの作成は、例えば図7に
示すイベント5aの発生が契機となって開始する。ここ
では、作成開始にあたってプランナ1に入力として与え
る各データを説明する。
【0059】図7の例で示すような地震の発生の場合、
これに対処するためのミッションとは災害救助である。
説明を簡単にするため、ここでは人命救助をミッション
とする。更に説明を簡単化するため、地震が発生した後
に高速道路が倒壊した場合を想定し、倒壊した高速道路
の下敷となったバスの中の人命を救助することとする。
災害時における人命救助のためのミッションプラン作成
を本システムで行う場合、本システムに入力として与え
る情報は、図7に示す外部環境データ5aと、図1の6
に示す初期状態、終了状態、および想定シナリオ7であ
る。図8にこれらの具体例の一例を示す。
【0060】例では、初期状態が平常状態の時に、外部
環境から地震の発生を通知するイベントが入力されたと
き、目標状態である人命救助のためのミッションプラン
を作成する状況を示している。この時、実世界シミュレ
ータ4に与える想定シナリオ7としては、神戸淡路震災
シナリオを与えている。
【0061】(プランの作成例:シナリオの例)想定シナ
リオ7は、実世界シミュレータ4を動作させるために必
要なデータであり、想定シナリオ7の例を図9に示す。
ここでは後の説明上3種類の異なるシナリオ7、7a、
7bを示し、内容を以下に説明する。
【0062】実世界においては、図7に示した外部環境
データ5aのように、時刻10:08に震源地(X、Y)
でマグニチュード7の地震が発生する。これに対して、
マクロ実世界シミュレータを用いて予想可能なシナリオ
は、例えば以下のようなシナリオが考えられる。 (a) n分後に余震が発生する (b) 構造物が壊れる。
【0063】様々なシナリオを想定可能であるが、例え
ば過去の事例を参考にしていくつかのシナリオを仮定
し、その中から最も現実に近いと考えるシナリオを1つ
選択する。図9の例では、各3つのシナリオはそれぞれ
余震が発生する時刻は同じであるが規模が異なり、7の
シナリオでは家屋倒壊、7aのシナリオでは高速道路の
倒壊、7bのシナリオでは家屋と高速道路の双方が倒壊
するシナリオとなっている。
【0064】(プランの作成:前準備)プランの作成はプ
ランナ1が行うが、以下にそのための手順の例を説明す
る。プランナ1には想定シナリオ7と、6の初期状態と
目標状態と、5aの外部環境データが与えられてプラン
作成が開始する。プランを作成するとは、地震が発生し
た時の状態を<初期状態>としたとき、その後に発生す
る災害により発生する人命を危険にする様々な状況へと
状態が遷移する中、最終的に目標状態である<人命救出
>という状態へ遷移するためのアクション列を生成する
ことである。
【0065】(プランの作成:将来予測例の例)プランの
作成例を説明するに際して、与えられた想定シナリオ7
に対してプランナ1の中の実世界シミュレータ4が予測
する将来の外部環境、すなわち将来予測データ9の例
を、図10を用いて説明する。後の説明のため、想定シ
ナリオ7aと7bを与えた場合の例も併せて説明する。
【0066】図10の将来予測9は、想定シナリオ7と
現在の外部環境データ5aが入力として与えられた時
に、実世界シミュレータ4が予測するであろう将来の外
部環境の一部を示したものである。実世界シミュレータ
4は、現在の外部環境データとシナリオで与えられた将
来発生するイベントをベースに、外部環境の将来予測を
行う。実世界シミュレータは、後述するプラン作成時に
提案したアクションを選択することにより、そのアクシ
ョンを実行した場合の外部環境の変化も含めて模擬した
上で予測するので、最終的に9が確定するのはプランの
作成が完了した時である。
【0067】同様に将来予測9b及び9cはそれぞれ図
9の想定シナリオ2、3(7a、7b)を用いた場合の将
来予測の例を示す。
【0068】(プランの作成:アクションの候補を提案)
「地震発生」という初期状態を「人命救出」という終了
状態へ遷移させるために適用可能な災害救助ミッション
におけるアクションの例は図11に示す通りである。プ
ランを作成するには、図11に示すアクション中から1
つを選択して状態を更新し、それに対して更に次のアク
ションを選択するという操作を繰り返す必要がある。
【0069】しかし、どのアクションを選択するのが良
いかを決定するためには、そのアクションを適用する事
により外部環境がどのように変化するかを何らかの手段
で予測することが不可欠となる。予測が実世界の挙動と
大きく異なった場合には、プラン自体が実行不可能なも
のとなるため、予測の確からしさとプランの質の間には
密接な関係がある。
【0070】(プランの作成例:従来のプラン作成法の
例と問題点)アクションの選択法の例としては、過去の
知識をルール化した知識ベースをプランナが持つという
方法がある。この方法は、ある現在状態に対して発火す
るルール(適用可能なルール)を選択することにより次の
状態へ遷移し、更にルールの発火と状態の遷移を繰り返
すことにより、終了状態へ遷移するための良いアクショ
ン列を探索的に求める方法である。例えば特開平9−2
58985号公報の「プランニング装置」に示された手
続きネットワークによる方法は、知識ベースを用いて状
態の展開を繰り返す点において、探索的に求める方法の
代表例である。
【0071】この発明の方式の場合、複数のアクション
が選択可能な時には、それぞれを仮に実施した場合の各
アクションの効果を比較する必要があり、アクションの
適用後の状態を、知識ベースのルールに記述された範囲
内で予測する。すなわち、知識ベース中のルールに記述
された範囲内で状態の遷移を繰り返すことにより予測す
る。従って、ルールが実世界を全ての状態と状態遷移を
網羅している場合には大変有効であり、簡単なプランニ
ング問題を扱う場合に適する方法である。
【0072】しかし、災害救助や軍事作戦などの実世界
におけるミッションのプランを作成する場合、取り得る
状態の数は膨大であり、各状態間を遷移するための完全
な知識ベースを作るのは現実的ではない。従って、知識
ベースは不完全であるという前提を置いた上でプランを
作成する必要がある。
【0073】(プランの作成例:従来のプラン作成法の
例と問題点−続き−)ここで、知識ベースが不完全だっ
た場合に知識ベースを用いた探索法ではプラン作成がう
まくいかない例を説明する。知識ベースには図12に示
すようなルールが格納されている。ここで、ルールの記
述法は以下の例の通りとし、[条件]がマッチしたら
[アクション]を実行するというルールを示す。
【0074】 if [条件] then [アクション] ;
【0075】図12の知識ベースを用いて、図7の5a
に示すような事象が発生した場合、人命救出という目標
状態に向けてのプランを生成する過程を図示すると図1
3のようになる。図中各円は状態を示し、矢印は状態か
ら状態へ遷移することを示す。一部の矢印には説明が付
いているが、これはその事象が発生した時に矢印の先の
状態へ遷移することを示す。各知識ベースを適用するこ
とにより、状態は更に詳細な状態遷移へと書き換えられ
る。この様子を以下に示す。
【0076】まず、地震発生の事象が外部環境データと
して入力されると、初期状態は災害状態という状態に遷
移する(ステップ20、21)。災害状態という状態にマ
ッチする知識ベース中のルールは、図12のルール2と
ルール3の2つである。ルール2の場合は被災情報入手
状態へ遷移し、被災情報を入手してから次の行動を実行
する(ステップ22)。ルール3の場合は救助用資源準備
状態へ遷移し、今後必要となると予想される救助用の資
源(人や機材)の確保を直ちに行ってから次の行動を実行
する(ステップ24)。
【0077】このように、ある条件の時に複数のルール
を適用可能な場合、どちらを選ぶ方が良い選択であるか
を決めるためには、それぞれを適用した場合の効果を予
想し、より効果的な方を選択する必要がある。従って、
この例の場合にはルール2を適用した場合とルール3を
適用した場合の双方について、人命救出状態に至るまで
アクションを継続した場合を予想せねばならない。以下
にルール2を適用した場合とルール3を適用した場合の
例を説明する。
【0078】(プランの作成例:最初にルール2を適用
した場合)ルール2を適用した場合の状態遷移図(22)
に対して適用可能なルールは、情報入手状態に対して適
用可能なルールであり、通報等情報が入ってきたとき
に、通報の種類に応じてルール4、5、6、7、8、
9、10が適用可能となる。例えば、建物倒壊情報が通
報された時には、救急用資源準備状態へ遷移した後、ル
ール11を適用して救急用小型重機を手配し、完了した
ら被災情報入手状態へ戻った後、ルール4に従って初動
捜索隊を派遣して初動捜索状態へ遷移する。初動捜索の
結果、がれきの下に人を発見したとの通報が入った場合
には、ルール6に従って救急用資源準備状態へ遷移した
後、ルール12を適用して救急用大型重機を手配し、完
了したら災害情報入手状態へ戻った後、ルール6に従っ
て二次救助隊を派遣し、救助状態へ遷移する。
【0079】このように、ルール2を適用した場合には
緊急通報の種類に応じて救急用の資源を手配することに
より、資源の配分効率が良いという特徴がある。この一
連のルール適用によりミッションプランを作成すると、
図13の26に示すようなプランとなる。このプランの
コスト(評価値)を、例えば救助用重機のコストの総計に
すると仮定すると、小型重機を手配するコストがプラン
のコストとなる。例えば小型重機手配コストを100万
円とすると、ルール2を適用する本プランのコストは1
00万円ということになる。
【0080】(プランの作成例:最初にルール3を適用
した場合)一方ルール3を適用した場合の状態遷移図の
ステップ24に対して適用可能なルールは、救助用資源
準備状態に対して適用可能なルールであり、この場合は
ルール11と12が適用可能となる。どちらのルールを
選択するかその基準を示すルールはなく、更に両方のル
ールを適用しても矛盾はないため、ここでは両方を適用
したとする。すなわち、その結果救助用の小型重機と大
型重機の双方を手配して災害状態へと戻る。ここで再度
ルール2と3の両方を選択可能となるが、ここでは既に
適用したルールは再度適用しないことにすると、ルール
2を適用して被災情報入手状態へ遷移する。
【0081】続いて建物倒壊通報が通報された時には、
既に救急用資材は準備完了となっているため、ルール5
を適用して通報と共に初動捜索隊を派遣して、初動捜索
状態へと遷移する。更にがれきの下に人を発見したとい
う通報を受けた時にも、同様に通報と共に二次救助隊を
派遣し、救助状態へと遷移する。このように、ルール3
を適用した場合には緊急通報が来る前に救急用の資源を
手配していることにより、緊急通報が来ると同時に救助
を開始できるという利点がある。しかし、このプランの
コストは小型重機と大型重機のコストの和だとし、大型
重機のコストが200万円とする場合、本プランのコス
トは200万円ということになる。
【0082】以上の結果、救助コストが少ないプランを
選択した結果、図13の26に示すようなコストが10
0万円のプランを得られる。
【0083】(プランの作成例:プランの問題点)上記で
求めたミッションプランは、建物が倒壊した場合には有
効である。しかし、図9のシナリオ2(7a)の例のよう
に、知識ベース中には想定していない高速道路の倒壊が
発生した場合には、必要な救助用リソースが準備されて
おらず、救助隊を派遣することができない、あるいは派
遣しても有効な活動ができないという問題点が生ずる。
すなわち、現実の現場においてこのミッションプランニ
ング装置を用いてプランを作成した場合には、道路倒壊
情報を入手した時点でそれ以降のプランは無駄になると
いうことを意味している。このように、プランナエンジ
ンと知識ベースによる方法では限界があり、プランの作
成方法を工夫するとともに、知識ベースを段階的に改良
するための仕組みを工夫する必要がある。
【0084】(プランの作成例:この発明によるプラン
作成例の説明)そこで、この発明によるミッションプラ
ンニング方法では、知識ベースのみによる将来予測の限
界を解消するため、プランナ1の中に実世界シミュレー
タ4を備え、プランナが出したアクションの候補に対し
て実世界の状態がどのように変化するかは実世界シミュ
レータが行うという特徴を備える。
【0085】例えば、上記の例では知識ベース中のルー
ルには道路倒壊という状況を予想できずに、救助コスト
100万円のプランを選択した。しかし、実世界シミュ
レータ4に図9に示した想定シナリオ7aあるいは7b
を与えたとすると、プランナ1は高速道路倒壊に対応可
能なプランを生成することが可能となる。この発明によ
るプラン作成の具体例を以下に説明する。
【0086】(プランの作成例:この発明によるプラン
作成例の説明)まず、図9の想定シナリオ1(7)を例と
してプラン作成例を説明する。シナリオ1(7)を実世界
シミュレータ4を用いて将来を予測した例は図10の将
来予測1(9)の通りである。すなわち、プランナ1のプ
ランナエンジン2は、初期状態として図14の状態遷移
図27の状態からプラン作成を開始するが、将来予測1
(9)を使うことにより、状態遷移の図14の28の状態
に直ちに遷移し、ここからプランニング処理を開始可能
となる。その後プラン作成上情報が不足する場合には実
世界シミュレータから情報を得ることにより、知識ベー
スのルールのみを用いてプランを作成するのと比べて得
られる情報が多いため、より詳細なプランを作成するこ
とができる。
【0087】図14の29にはプランナ1がプラン作成
時に作成した最終的な状態遷移図を示し、図15には作
成したプラン1(8)の例を示す。従来の方式による知識
ベースだけで作成したプラン図13の26と比べると、
被災情報が入る前に、予想される停電や渋滞や火災や家
屋倒壊に対する救助用資源の準備をできる点が大きく異
なり、その結果、通報があった際には直ちに救助活動を
開始できるという特徴がある。
【0088】同様に、図9の想定シナリオ2(7a)を用
いた場合のプラン2(8a)と、想定シナリオ3(7b)を
用いた場合のプラン3(8b)の例も図に示す。想定シナ
リオ2(7a)の場合は、高速道路倒壊に関するルールは
知識ベース3中には記述されていないが、図12のルー
ル13に示す通り、高速道路倒壊が発生した場合に必要
な救助用資源を実世界シミュレータに問い合わせること
により、大型重機が必要であるとの結果を得、救助用資
源を通報前に準備していることを示している。従来の方
式により得られたプラン(図13の26)では、高速道路
倒壊が発生した場合には作成したプランは無効となる点
が大きく異なる。
【0089】また、想定シナリオ3(7b)の場合は、家
屋倒壊と高速道路倒壊の双方が発生することを予測し、
どちらが発生しても対処可能なプランとなっている。
【0090】以上のように、この発明によりプランを作
成することにより、現実世界で発生する可能性のある事
象を実世界シミュレータにより予測してプランを作成す
るため、より質の高いプランを作成することが可能とな
る。
【0091】(外部環境記録機構の実施の形態)次に、図
1の外部環境記録機構11の動作の例を説明する。外部
環境記録機構11は、時々刻々変化する外部環境で発生
する事象を、ログファイル18に記録するための機構で
ある。記録したログファイル18は後に実世界シミュレ
ータ14のシナリオデータとして用いるので、シナリオ
データとして意味のある情報のみを記録すれば良い。
【0092】図16には外部環境ログファイル18の例
を3例示す(18、18a、18b)。図9の想定シナリ
オ(7、7a、7b)の例と比べると記録する事象の数が
多くて内容が細かい。図10の実世界シミュレータが出
力した将来予測(9、9a、9b)と比べると事象の数が
多く、発生する時刻が異なる。
【0093】(最適プラン作成方法の実施の形態)次に、
プラン事後解析評価装置10の中の最適プランナ部分の
動作の例を説明する。最適プランナ部分は、最適プラン
ナエンジン12と知識ベース13と実世界シミュレータ
14から構成されている。知識ベース13に格納されて
いるルールは知識ベース3と同じであるが、後に説明す
る表示・編集機構17を使って編集可能である点が異な
る。
【0094】基本的なプランの作成方式はプランナエン
ジン2と類似しており、以下に相違点を中心に実施の形
態を説明する。プランナエンジン2の場合は、プランの
候補には評価値を与え、複数プランがある場合には候補
の中から最も評価値の高いプランを一つ選ぶことにより
事前プラン8を作成した。一方、最適プランナエンジン
12の場合には、同様にプランの候補には評価値を与え
る部分は同じであるが、事前プラン8に与えた評価値よ
り良い評価値を持ったプラン全てを、最適プラン19と
して出力する点が異なる。
【0095】すなわち、例えば図15のプラン1(8)が
事前プランだとし、その評価値が100だったとする。
ここで、最適プランナエンジン12がプラン2(8a)と
プラン3(8b)を生成し、プラン2(8a)は90、プラ
ン3(8b)が120だったとする場合、評価値の値が大
きい方が良いとすると、プラン3(8b)を最適プラン1
9として出力する。
【0096】(プラン比較機構の実施の形態)次に、プラ
ン事後解析評価装置10における、プラン比較機構15
を用いた事前プランの解析評価の実施の形態を以下に説
明する。図17には事前プラン8と最適プラン19を示
すが、内容的には事前プランは図15のプラン1(8)と
等しく、最適プランは図15のプラン3(8b)と同じと
する。
【0097】まず、図5のフローチャートに示す通り、
事前プラン8の状態遷移図を作成する。例えば、この状
態遷移図は図13の23と同じとなる。続いて最適プラ
ン19の状態遷移図を作成すると、図14の29と同じ
となる。しなわち開始すると、まず事前プラン8の状態
遷移図を作成し、続いて最適プラン19の状態遷移図を
作成する。次に、それぞれの状態遷移図を開始点から順
に比較し、状態の遷移が異なる部分を結果として表示・
編集機構17に出力する。
【0098】結果の表示例は図18に示す。この例で
は、プランの中の相違部分は太字およびアンダーライン
等で表示し、状態遷移図の中の相違部分には矢印がつけ
てある。この画面を見ながら、本システムのオペレータ
はどのようなプランを作成するのが最適であったのか知
り、その上で新たなルール追加したり、既存のルールの
編集を行うことにより、より良い知識ベースを構築する
ことが可能となる。
【0099】(将来予測結果比較機構の実施の形態)次
に、プラン事後解析評価装置10における、将来予測結
果比較機構16を用いた将来予測9の事後解析評価の実
施の形態を以下に説明する。図19には将来予測9と外
部環境ログファイル18の例を示す。内容的には将来予
測9は図10の将来予測1(9)と同じで、外部環境ログ
ファイル18は図16の外部環境ログファイル3(18)
と同じである。
【0100】まず、図6のフローチャートに示す通り、
将来予測9の状態遷移図を作成し、その例を図19の9
sに示す。続いて外部環境ログファイル18から状態の
遷移図を作成し、その例を図19の18sに示す。次
に、それぞれの状態遷移図を開始点から順に比較し、状
態の遷移が異なる部分を結果として表示・編集機構17
に出力する。
【0101】結果の表示例は図20に示す。この例で
は、予測データとログファイルの相違部分は太字および
アンダーライン等で表示し、状態遷移図の中の相違部分
には矢印がつけてある。この画面を見ながら、本システ
ムのオペレータは、実世界シミュレータの中で修正可能
なパラメータの調整を行い、実世界シミュレータの予測
をより現実に近い精度で行うことができるよう調整す
る。
【0102】
【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、現在の
状況である初期状態とミッションの目標である目標状態
が与えられたとき、初期状態から目標状態へ至るアクシ
ョンの系列を知識ベースを用いて求め、これらのアクシ
ョンの系列であるプランを用いて実行した後に、作成し
たプランを事後解析評価する、コンピュータを用いて災
害救助および軍事作戦を含む実世界におけるミッション
のプランニングを支援するミッションプランニング方法
であって、プランを作成するプランナが実世界である外
部環境を模擬する実世界シミュレータを備え、プラン作
成時に上記プランナは選択可能な複数のアクション候補
の中から一つを選択するために、各アクションを実行し
た場合の効果を上記実世界シミュレータを用いて模擬す
ることにより比較してより質の高いプランを生成するス
テップと、上記実行時に外部環境の変化をログファイル
へ記録するステップと、実行後にプランナエンジンと知
識ベースと実世界シミュレータから構成される最適プラ
ンナ部分を用いて、実行時に得たログファイルを実世界
シミュレータへのシナリオデータとして用い最良のプラ
ンを求めるステップと、最良のプランと事前に作成した
プランを比較することにより、プランの事後解析と評価
を行うステップと、を備えたことを特徴とするミッショ
ンプランニング方法およびこれに基づくミッションプラ
ンニングシステムとしたので、プランの事後解析および
その評価を行うことができる。
【0103】また、上記最良のプランを求めるステップ
において、上記最適プランナ部分が事前に作成したプラ
ンより良い評価値を持つ全ての可能なプランを生成する
ことを特徴とするので、より質の高いプランを生成でき
る。
【0104】また、上記最適プランナ部分が生成した各
プランと事前に作成したプランとの相違部分を表示する
ステップと、これに基づき関連する知識ベースを修正す
るステップと、を備えたことを特徴とするので、実世界
シミュレータの精度を向上させるための編集が行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明によるミッションプランニングシス
テムの全体の構成の一例を示す図である。
【図2】 この発明によるプランナの構成の一例を示す
図である。
【図3】 この発明によるプランナの動作を示すフロー
チャートである。
【図4】 この発明によるプラン事後解析評価装置の動
作を示すフローチャートである。
【図5】 この発明によるプラン事後解析評価装置のプ
ラン比較機構の動作を示すフローチャートである。
【図6】 この発明によるプラン事後解析評価装置の将
来予測結果比較機構の動作を示すフローチャートであ
る。
【図7】 この発明における外部環境データの一例を示
す図である。
【図8】 この発明における外部データの一例を示す図
である。
【図9】 この発明におけるシナリオの一例を示す図で
ある。
【図10】 この発明における将来予測の一例を示す図
である。
【図11】 この発明における災害救助ミッションでの
アクションの一例を示す図である。
【図12】 この発明における災害救助ミッションでの
知識ベースの一例を示す図である。
【図13】 従来のミッションプランとの差異を説明す
るための図である。
【図14】 この発明における状態遷移を示す図であ
る。
【図15】 この発明におけるプランの一例を示す図で
ある。
【図16】 この発明における外部環境ログファイルの
一例を示す図である。
【図17】 この発明における事前プランと最適プラン
の一例を示す図である。
【図18】 この発明におけるプラン事後解析評価結果
の画面表示の一例を示す図である。
【図19】 この発明における将来予測と外部環境ログ
ファイルの一例を示す図である。
【図20】 この発明におけるプラン事後解析評価結果
の画面表示の一例を示す図である。
【符号の説明】
1 プランナ、2 プランナエンジン、3 知識ベー
ス、4 実世界シミュレータ、5 外部環境、6 入力
データ、7 想定シナリオ、8 事前プラン、9将来予
測、10 プラン事後解析評価装置、11 外部環境記
録機構、12最適プランナエンジン、13 知識ベー
ス、14 実世界シミュレータ、15プラン比較機構、
16 将来予測結果比較機構、17 表示・編集機構、
18外部環境ログファイル、19 最適プラン。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 現在の状況である初期状態とミッション
    の目標である目標状態が与えられたとき、初期状態から
    目標状態へ至るアクションの系列を知識ベースを用いて
    求め、これらのアクションの系列であるプランを用いて
    実行した後に、作成したプランを事後解析評価する、コ
    ンピュータを用いて災害救助および軍事作戦を含む実世
    界におけるミッションのプランニングを支援するミッシ
    ョンプランニング方法であって、 プランを作成するプランナが実世界である外部環境を模
    擬する実世界シミュレータを備え、プラン作成時に上記
    プランナは選択可能な複数のアクション候補の中から一
    つを選択するために、各アクションを実行した場合の効
    果を上記実世界シミュレータを用いて模擬することによ
    り比較してより質の高いプランを生成するステップと、 上記実行時に外部環境の変化をログファイルへ記録する
    ステップと、 実行後にプランナエンジンと知識ベースと実世界シミュ
    レータから構成される最適プランナ部分を用いて、実行
    時に得たログファイルを実世界シミュレータへのシナリ
    オデータとして用い最良のプランを求めるステップと、 最良のプランと事前に作成したプランを比較することに
    より、プランの事後解析と評価を行うステップと、 を備えたことを特徴とするミッションプランニング方
    法。
  2. 【請求項2】 上記最良のプランを求めるステップにお
    いて、上記最適プランナ部分が事前に作成したプランよ
    り良い評価値を持つ全ての可能なプランを生成すること
    を特徴とする請求項1に記載のミッションプランニング
    方法。
  3. 【請求項3】 上記最適プランナ部分が生成した各プラ
    ンと事前に作成したプランとの相違部分を表示するステ
    ップと、 これに基づき関連する知識ベースを修正するステップ
    と、 を備えたことを特徴とする請求項2に記載のミッション
    プランニング方法。
  4. 【請求項4】 現在の状況である初期状態とミッション
    の目標である目標状態が与えられたとき、初期状態から
    目標状態へ至るアクションの系列を知識ベースを用いて
    求め、これらのアクションの系列であるプランを用いて
    実行した後に、作成したプランを事後解析評価する、コ
    ンピュータを用いて災害救助および軍事作戦を含む実世
    界におけるミッションのプランニングを支援するミッシ
    ョンプランニングシステムであって、 プランを作成するプランナが実世界である外部環境を模
    擬する実世界シミュレータを備え、プラン作成時に上記
    プランナは選択可能な複数のアクション候補の中から一
    つを選択するために、各アクションを実行した場合の効
    果を上記実世界シミュレータを用いて模擬することによ
    り比較してより質の高いプランを生成する手段と、 上記実行時に外部環境の変化をログファイルへ記録する
    手段と、 実行後にプランナエンジンと知識ベースと実世界シミュ
    レータから構成される最適プランナ部分を用いて、実行
    時に得たログファイルを実世界シミュレータへのシナリ
    オデータとして用い最良のプランを求める手段と、 最良のプランと事前に作成したプランを比較することに
    より、プランの事後解析と評価を行う手段と、 を備えたことを特徴とするミッションプランニングシス
    テム。
  5. 【請求項5】 上記最良のプランを求める手段におい
    て、上記最適プランナ部分が事前に作成したプランより
    良い評価値を持つ全ての可能なプランを生成することを
    特徴とする請求項4に記載のミッションプランニングシ
    ステム。
  6. 【請求項6】 上記最適プランナ部分が生成した各プラ
    ンと事前に作成したプランとの相違部分を表示する手段
    と、 これに基づき関連する知識ベースを修正する手段と、 を備えたことを特徴とする請求項5に記載のミッション
    プランニングシステム。
JP2002036689A 2002-02-14 2002-02-14 ミッションプランニング方法およびミッションプランニングシステム Pending JP2003242434A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002036689A JP2003242434A (ja) 2002-02-14 2002-02-14 ミッションプランニング方法およびミッションプランニングシステム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002036689A JP2003242434A (ja) 2002-02-14 2002-02-14 ミッションプランニング方法およびミッションプランニングシステム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003242434A true JP2003242434A (ja) 2003-08-29

Family

ID=27778508

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002036689A Pending JP2003242434A (ja) 2002-02-14 2002-02-14 ミッションプランニング方法およびミッションプランニングシステム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003242434A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016528581A (ja) * 2013-07-16 2016-09-15 レイセオン カンパニー ミッションコンポーネントの評価およびレスポンス構成
CN111582595A (zh) * 2020-05-13 2020-08-25 内蒙古工业大学 用于自然灾害的应急决策方法、装置及电子设备

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016528581A (ja) * 2013-07-16 2016-09-15 レイセオン カンパニー ミッションコンポーネントの評価およびレスポンス構成
CN111582595A (zh) * 2020-05-13 2020-08-25 内蒙古工业大学 用于自然灾害的应急决策方法、装置及电子设备
CN111582595B (zh) * 2020-05-13 2023-09-26 内蒙古工业大学 用于自然灾害的应急决策方法、装置及电子设备

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Li et al. An ant colony optimization approach to test sequence generation for state based software testing
EP3696745A1 (en) Intelligent workflow advisor for part design, simulation and manufacture
CN110942086A (zh) 数据预测优化方法、装置、设备及可读存储介质
Murawski et al. Evolutionary computation in structural design
JP2003242434A (ja) ミッションプランニング方法およびミッションプランニングシステム
JP2003242300A (ja) ミッションプランニング方法およびミッションプランニングシステム
Chang et al. A simulation evacuation framework for effective disaster preparedness strategies and response decision making
Katada et al. Development of practical scenario simulator for dissemination of disaster information
Piciullo et al. A management tool to reduce the risk of damage caused by geotechnical groundworks
KIRAZ et al. Integrating user-behaviour as performance criteria in conceptual parametric design
Noori Modeling the escalation/de-escalation of response operation levels in disaster response networks using hierarchical Colored Petri Nets (CPN) approach
Le et al. Hybrid of linear programming and genetic algorithm for optimizing agent-based simulation. application to optimization of sign placement for tsunami evacuation
Wu et al. Embedding GIS in disaster simulation
Takahashi Agent-based disaster simulation evaluation and its probability model interpretation
Chi et al. A simulation-based decision support system for forest fire fighting
Shi Computer simulation in AEC and its future development
Eugeni et al. A simulation tool for crisis management and pre-disaster planning
Kehoe et al. Improving Confidence in Simulations through the Application of Multiple Updating Strategies
CN117933085B (zh) 一种基于大数据的火灾蔓延模拟模型训练方法及系统
CN110941651B (zh) 一种基于不完备人口信息的交通模式选择分析方法
Abiden et al. Pixel based urban growth model for predicting future pattern
RU2710914C1 (ru) Автоматизированный способ пространственных экономических исследований
Borjas et al. An architecture for integrating an Expert System with NEPLAN in a DMS/EMS operational environment
Bingshan et al. Knowledge-based environmental information system for sustainable development of wetland area
Chondrogiannis et al. Simulation-based Evacuation Planning for Urban Areas

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050201

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070807

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20071005

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20080108