JP2003230596A - 伸縮式担架 - Google Patents

伸縮式担架

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JP2003230596A JP2002035252A JP2002035252A JP2003230596A JP 2003230596 A JP2003230596 A JP 2003230596A JP 2002035252 A JP2002035252 A JP 2002035252A JP 2002035252 A JP2002035252 A JP 2002035252A JP 2003230596 A JP2003230596 A JP 2003230596A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軽量化とコンパクト化を効果的に実現し、取
扱い性や収納性に優れた伸縮式担架を提供すること。 【解決手段】 一対の支持棒2,2及び連結アーム6,
6を、炭素繊維強化樹脂からなる中空パイプ部材である
ガイドパイプ12とスライドパイプ14を用い、ガイド
パイプ12内にスライドパイプ14を挿入して、その挿
入量によって全体の長さを自由に伸縮出来るようにしつ
つ、挿入量を固定する解除可能なロック機構とそのよう
なロック機構の解除機構が設けられた、入れ子管式構造
の伸縮可能パイプにて構成すると共に、それら一対の支
持棒2,2を連結アーム6,6にて連結して矩形枠体構
造を構成し、支持棒2,2間にシート4を架設して、傷
病者等を乗せ得る平坦面を形成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、傷病者等を乗せて運ぶ用具であ
る伸縮式担架に係り、特に、その長手方向及び/又は幅
方向における長さが変化せしめられ得るようにした伸縮
式担架に関するものである。
【0002】
【背景技術】従来から、事故現場より傷病者等を乗せて
運ぶ用具として、両端に把持部を有する一対の支持棒を
互いに平行に所定距離を隔てて位置せしめた状態におい
て、それら支持棒間にシートを架設してなる構成の担架
が知られており、そしてそのような担架にあっては、傷
病者等を支持するための強度を確保する上において、支
持棒には鉄パイプが用いられている。また、かかる一対
の支持棒としての鉄パイプの間の間隔を保持して、傷病
者等の運搬を容易にするために、それら一対の鉄パイプ
間には、クランク機構が設けられ、その伸展・折曲操作
にて、使用状態と収容・保管状態が選択され得るように
なっている。
【0003】しかしながら、そのような従来の担架にあ
っては、支持棒として鉄パイプが用いられているところ
から、重量があり、そのために、緊急災害時等に保管場
所から現場まで長い距離の移動では、時間もかかり、ま
た現場に到着したときには、その取扱者が疲れてしま
い、その後の救助作業にも影響する等という問題が内在
していたのであり、更に、鉄パイプによる支持のため
に、担架上に乗せられる傷病者等に対して、剛直な支持
となるために、傷病者等に負担が加わる等の問題も内在
していたのである。
【0004】また、支持棒間の間隔を維持するために、
クランク機構を伸展すべく操作するときに、そのような
クランク機構の操作に手間がかかり、しかもクランク機
構に手が挟まれる危険性もあって、使用時における担架
の拡張作業に困難性を生じたり、また、作業の危険性も
内在しており、更に、そのようなクランク機構による一
対の支持棒の連結機構では、一対の支持棒の間隔を強固
に保持することが困難であり、そのために、担架の長手
方向における捩じり作用によって、シート上に乗せられ
る傷病者等の支持面が撓み、傷病者等に苦痛を与える場
合もあった。
【0005】このため、本願出願人は、先に、特願平1
0−313709号(特開2000−140026号公
報)において、両端に把持部を有する支持棒の一対を互
いに平行に所定距離を隔てて位置せしめた状態におい
て、それら支持棒間に、シートを架設すると共に、それ
ら支持棒の対応する両端部間を連結し、その間隔を維持
する連結アームを設けてなる担架にして、前記一対の支
持棒を、それぞれ、炭素繊維強化樹脂からなる中空のパ
イプ部材にて構成したことを特徴とする担架を提案し、
これによって、緊急災害時等において、保管場所から現
場まで極めて容易に持ち運びすることの出来る、軽量
で、取り扱いの容易な担架を実現したのである。
【0006】すなわち、そのような先に提案の担架にあ
っては、その一対の支持棒が、それぞれ、炭素繊維強化
繊維からなる中空のパイプ部材にて構成されているとこ
ろから、従来の鉄パイプからなる支持棒に比べて極めて
軽量化され、総重量も1/2以下と為すことが出来るこ
とにより、緊急災害時等に、保管場所から現場までの長
い距離の移動においても、容易にその運搬を行うことが
出来、力の弱い取扱者にあっても疲れることがなく、直
ちに、後の災害救助活動等に従事することが出来ること
となったのであり、しかも、そのような炭素繊維強化樹
脂からなる中空のパイプ部材は、担架上に乗せられる傷
病者等の重量によって、或る程度の撓りを生ずるもので
あるところから、剛直感がなく、傷病者等への負担を和
らげることも可能となる等の特徴を有している。
【0007】しかしながら、この軽量化された担架にあ
っては、一対の支持棒の両端部位が連結アームにてそれ
ぞれ連結されて固定された矩形枠体形状の構造体として
取り扱われることとなるところから、軽量化に基づくと
ころの取扱者に対する負担は軽減されるものの、その取
扱いに際して、嵩高く、そのために取扱いが困難乃至は
面倒となる問題が内在しており、また、傷病者等の運搬
に際して、傷病者等の身長に合わせて必要最小限のサイ
ズで運搬するということも難しく、更には、担架の収納
に際しても、固定された矩形枠体形状の故に、広い収納
場所が必要となる等の問題を内在しているのである。
【0008】
【解決課題】ここにおいて、本発明は、かかる事情を背
景にして為されたものであって、その解決課題とすると
ころは、軽量化を効果的に図りつつ、その矩形枠体構造
のコンパクト化を効果的に実現し、以て、その取扱い性
や収納性を著しく高め得る伸縮式担架を提供することに
ある。
【0009】
【解決手段】そして、本発明は、かくの如き課題を解決
するために、両端の所定長さ部分をそれぞれ把持部とし
てなる支持棒の一対を互いに平行に所定距離を隔てて位
置せしめた状態において、それら支持棒間にシートを架
設すると共に、それら支持棒の対応する両端部間であっ
て、前記把持部よりも支持棒中央部寄りの部位間を連結
し、その間隔を維持する連結アームの一対を互いに平行
に設けてなる担架において、前記一対の支持棒及び/又
は前記一対の連結アームを、何れも炭素繊維強化樹脂か
らなる中空のパイプ部材にて形成されている、第一のパ
イプ内に第二のパイプを挿入して、その挿入量によって
全体としての長さが変化させられ得るようにした入れ子
管式構造の伸縮可能パイプにて構成すると共に、該伸縮
可能パイプに対して、目的とする全体長さにおいて前記
第一のパイプへの前記第二のパイプの挿入量を固定する
解除可能なロック機構を設け、更に該ロック機構による
前記挿入量の固定を解除し、前記伸縮可能パイプの全体
としての長さを任意の長さと為し得る解除機構を設けた
ことを特徴とする伸縮式担架を、その要旨とするもので
ある。
【0010】このように、本発明に従う伸縮式担架にあ
っては、その矩形枠体構造を与える一対の支持棒と一対
の連結アームのうちの少なくとも何れか一方が、炭素繊
維強化樹脂からなる中空のパイプ部材にて構成される、
第一及び第二のパイプを用いた入れ子管式構造の伸縮可
能パイプとされているところから、従来の鉄パイプ等の
金属製のパイプ部材を用いる場合に比べて、極めて軽量
化され、以て緊急災害時等に保管場所から現場までの長
い距離の移動においても、その運搬を容易に行うことが
出来、力の弱い取扱者に負担をかけること無く、運搬作
業を実施し得る等の特徴を発揮し得ることは勿論、支持
棒や連結アームが伸縮可能とされていることにより、担
架の使用時には伸張せしめて用いる一方、緊急災害時等
に保管場所から現場まで運搬する時や収納する時等の、
傷病者等を乗せていない場合にあっては、支持棒や連結
アームの長さを縮小せしめて、担架の矩形枠体構造の大
きさを縮め、以て、その嵩高性の軽減を図ることによ
り、その運搬や取扱いを容易ならしめ得るのであり、更
にはコンパクトな収納が効果的に為され得ることとなる
のである。
【0011】しかも、かかる一対の支持棒及び/又は一
対の連結アームを構成する入れ子管式構造の伸縮可能パ
イプの伸縮量が、任意に設定され得るようにすることに
よって、そのような支持棒や連結アームにて構成される
矩形枠体構造が、任意の大きさと為し得るのであり、こ
れによって、運搬される患者や傷病者等の身長に合わせ
て矩形枠体構造の大きさを調節するようにすれば、必要
最小限のサイズにて、その運搬を行うことが出来るとい
う特徴も発揮し得るのである。
【0012】なお、かくの如き本発明に従う伸縮式担架
の望ましい態様の一つによれば、前記伸縮可能パイプに
て構成されない前記一対の支持棒又は前記一対の連結ア
ームは、炭素繊維強化樹脂からなる中空のパイプ部材に
て構成されていることが望ましく、これによって、伸縮
式担架の軽量化をより一層有利に実現せしめることが可
能となる。
【0013】また、本発明にあっては、有利には、前記
ロック機構が、前記第一及び第二のパイプのうちの何れ
か一方のパイプに一端が固定されて収容され、他方のパ
イプ内に延びる芯棒と、該他方のパイプ内に収容され、
該芯棒を連結軸にて両側から挟んで固定せしめ、前記第
一及び第二のパイプの相互の位置関係を保持するクラン
プチェーンとを含んで構成されている一方、前記解除機
構が、前記クランプチェーンを、その連結軸による前記
芯棒の固定を解除する方向に、移動せしめる作用部材を
含んで構成されている。このようなクランプチェーンに
よる芯棒の固定により、入れ子管式構造の伸縮可能パイ
プを構成する第一のパイプと第二のパイプとの間の相対
的な位置関係が、任意に且つ効果的に固定せしめられ得
て、その全体長さが有利に調節され得ることとなるので
ある。
【0014】さらに、本発明の有利な態様の一つによれ
ば、上記の解除機構における作用部材が、前記支持棒に
おける前記把持部に設けた操作部材によって移動せしめ
られるようにした構造が、有利に採用され、以て支持棒
の長さの調節が、把持部において、簡単に為され得るよ
うになる。
【0015】更にまた、本発明の他の望ましい態様の一
つによれば、前記シートが、両端部を連結してなる扁平
な筒状形態を有し、該筒状形態の内部に前記一対の支持
棒が挿入、配置されることにより、該一対の支持棒間に
おけるシートの架設が実現されている構成が、有利に採
用されることとなる。このように、シートが無端ベルト
状とされていることにより、そのようなシートの連結部
が担架の上面に位置して、運搬される傷病者等との接触
が回避され得るところから、かかる連結部に傷病者等か
ら流れ出た血液等が付着して、シートを汚し、その汚れ
を落とし難くなるような問題も、効果的に回避すること
が出来るのである。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ、本発明
の構成について、更に具体的に明らかにすることとす
る。
【0017】先ず、図1は、本発明に従う伸縮式担架の
一例について、その伸長拡大された平面形態を明らかに
する全体説明図であって、そこにおいて、一対の支持棒
2,2が、互いに平行に所定距離を隔てて位置せしめら
れている一方、それら支持棒2,2間には、ビニロン等
の合成繊維製の軽量で強靭なシート4が架設乃至張架せ
しめられていると共に、それら支持棒2,2の対応する
両端部間を連結する連結アーム6,6が設けられてお
り、それら連結アーム6,6にて支持棒2,2の間隔が
維持されて、シート4上に傷病者等を乗せ得る平坦面が
形成され得るようになっている。なお、一対の支持棒
2,2と一対の連結アーム6,6とは、T字型のパイプ
継手10を用いて連結され、それによって、全体として
矩形枠体構造を呈する担架として構成されていると共
に、そのような継手10が挿入、固定された支持棒2に
おける、該継ぎ手10よりも端部側の所定長さ部分が、
それぞれ、担架を持ち運びするための把持部8,8とさ
れている。
【0018】そして、このような構成の担架において、
一対の支持棒2,2及び一対の連結アーム6,6が、何
れも、炭素繊維強化樹脂からなる中空のパイプ部材であ
る第一及び第二のパイプを用い、かかる第一のパイプ内
に第二のパイプを挿入して、その挿入量によって全体と
しての長さが変化させられ得るようにした入れ子管式構
造の伸縮可能パイプにて、構成されている。また、その
ような伸縮可能パイプに対して、目的とする全体長さに
おいて、前記第一のパイプへの前記第二のパイプの挿入
量を固定する解除可能なロック機構と、そのようなロッ
ク機構による前記挿入量の固定を解除し、前記伸縮可能
パイプの全体としての長さを任意の長さと為し得る解除
機構とが設けられ、以てそれらの機構により、その伸縮
作動を行い得るようになっている。
【0019】ここにおいて、そのような入れ子管式構造
の伸縮可能パイプにて構成される支持棒2や連結アーム
6について、その伸縮構造は同一とされており、そこで
は、図4〜図6に示される支持棒2の構造より明らかな
如く、支持棒2は、第一のパイプとしてのガイドパイプ
12と、そのようなガイドパイプ12内に摺動自在に挿
入せしめられる第二のパイプとしてのスライドパイプ1
4とを有しており、ガイドパイプ12内へのスライドパ
イプ14の挿入量によって、支持棒2の全体としての長
さが変化させられ得るようになっており、これによっ
て、入れ子管式構造の伸縮可能パイプとなっている。
【0020】なお、かかる支持棒2を構成するガイドパ
イプ12及びスライドパイプ14には、何れも、炭素繊
維強化樹脂からなる中空のパイプ部材が用いられてお
り、そのようなパイプ部材は、良く知られているよう
に、炭素繊維を織成してなるカーボンクロスを円筒状に
巻いた状態において、それに含浸せしめたエポキシ樹脂
等の熱硬化型の樹脂を加熱硬化せしめることによって、
得られる複合パイプ部材であって、ここでは、カーボン
クロスと共に、更にガラス繊維を織成してなるガラスク
ロスが積層されて円筒状とされ、所定の樹脂にて硬化、
一体化せしめられてなる構造とされている。
【0021】そして、ガイドパイプ12のスライドパイ
プ14が挿入される側とは反対側の端部に位置固定に取
り付けられた端部キャップ16に対して、真直な芯棒1
8の一端が固定され、ガイドパイプ12内の中心軸上を
延び、スライドパイプ14の挿入側の端部から所定長さ
突出した形態において、配設されている。
【0022】また、スライドパイプ14には、その挿入
側の先端部に、中心孔を備えたスライド部材20が、嵌
着固定せしめられており、更に、このスライド部材20
内に収容された形態において、クランプチェーン22
が、収容配置されている。このクランプチェーン22
は、図5及び図6から明らかな如く、左右に配したリン
クプレート24と、この左右のリンクプレート24によ
って交互に連結される、挿通せしめられる芯棒18の両
側に位置する連結軸としてのピン26と、リンクプレー
ト24の間におけるピン26を連結するように架設され
た、引張力を有するスプリング28とから、構成されて
いる。更に、かかるクランプチェーン22は、その一端
がスライド部材20内に設けた凹部20aに支持されて
いる一方、他端がスライドパイプ14内において軸方向
に移動可能とされたスライド片30に設けられた溝30
aに支持されて配設されている。
【0023】さらに、スライドパイプ14内には、同心
的に、操作パイプ32が配置せしめられており、この操
作パイプ32は、スライドパイプ14の壁部に設けた長
孔を通じてスライドパイプ14の外周面に摺動可能に設
けた操作リング34に固定せしめられている。そして、
この操作リング34の軸方向への移動によって、操作パ
イプ32がスライドパイプ14内において軸方向に移動
せしめられ得るようになっている一方、スライドパイプ
14の挿入側端部に対応する操作パイプ32の端部に
は、中心孔を有するスライダー36が固定されていると
共に、このスライダー36に対して、前記スライド片3
0が取り付けられ、操作パイプ32の軸心方向への移動
によって、スライド片30が、スライダー36と共に、
一体的に軸心方向に移動せしめられ得るようになってい
る。
【0024】そして、かかる構造のスライドパイプ14
が、その先端に設けられたスライド部材20からガイド
パイプ12に対して挿入せしめられると、ガイドパイプ
12内に立設、固定せしめた真直な芯棒18は、その先
端から、スライド部材20の中心孔内に挿通され、次い
で、クランプチェーン22の各ピン26が交互に両側に
位置するように、図6に示される如く、クランプチェー
ン22の中心の通孔に挿通され、更に、スライダー36
の中心孔を通って、操作パイプ32内に延びるように配
置せしめられるのである(図4参照)。そして、また、
そのような挿通状態において、スプリング28の付勢力
によって、クランプチェーン22は、そのジグザグ形状
が延びる方向に付勢され、芯棒18が、その両側からピ
ン26にて押圧されることにより、クランプチェーン2
2にて、かかる芯棒18が挟持(固定)せしめられるよ
うになっていると共に、スライド片30及びスライダー
36を通じて、操作パイプ32が、スライドパイプ14
に対してスライド片30から最も離れた位置に位置せし
められるように、付勢されている。なお、スライドパイ
プ14は、ガイドパイプ12の先端に取り付けられたガ
イド筒38の中心孔に摺動可能に挿通せしめられてお
り、このガイド筒38とスライド部材20とによって、
ガイドパイプ12とスライドパイプ14との径方向の位
置関係が規定されるようになっている。
【0025】従って、このような入れ子管式構造の伸縮
可能パイプからなる支持棒2にあっては、その操作リン
グ34をガイドパイプ12側に移動せしめて、操作パイ
プ32をスプリング28の付勢力に抗してスライド部材
20に対して近接する方向に移動せしめると、スライド
片30によって、クランプチェーン22は、スプリング
28の付勢力に抗して圧縮される。そうすると、各リン
クプレート24は、水平方向にその傾斜角度が移行し、
そのジグザグ形状が密となるところから、芯棒18を挟
んでいるピン26の間隔が広くなり、芯棒18に対する
圧接力が解消されて、クランプチェーン22は、芯棒1
8に対して軸方向にスライド可能となるのであり、これ
によって、ガイドパイプ12に対するスライドパイプ1
4の挿入量を任意に設定することが出来るのである。
【0026】また、このようにして、ガイドパイプ12
に対するスライドパイプ14の挿入量を調整し、規定す
ることにより、その全体としての長さが、支持棒2の目
的とする長さとなった後、操作リング34の軸方向の移
動を中止すれば、操作パイプ32は、スプリング28の
付勢力によって、スライドパイプ14に対して操作リン
グ34の配設側に移動させられ、後退せしめられること
となるところから、芯棒18を挟んでいるクランプチェ
ーン22のピン26の間隔が、スプリング28の付勢力
によって狭くなり、ピン26は芯棒18に押し付けられ
て、クランプチェーン22が芯棒18に対して軸方向に
スライドするのを阻止することとなり、以て、支持棒2
の全体としての長さが固定されることとなるのである。
【0027】なお、このような構造の入れ子管式の伸縮
可能パイプにあっては、ロック機構が、芯棒18とそれ
をクランプするクランプチェーン22とを含んで構成さ
れており、また、解除機構としては、そのようなクラン
プチェーン22をそのピン26による芯棒18の固定を
解除する方向に移動せしめる、作用部材としての操作パ
イプ32を含んで構成されているのである。加えて、こ
こでは、そのような操作パイプ32を軸方向に移動せし
める操作リング34が、操作部材を構成していると共
に、かかる操作リング34は、ここでは、図1や図2に
示される如く、支持棒2の端部の把持部8に設けられて
いるのである。
【0028】従って、かくの如き入れ子管式構造の伸縮
可能パイプにて構成される支持棒2の一対と、更に、同
様な入れ子管式構造の伸縮可能パイプにて構成してなる
連結アーム6(支持棒2の各部材に対応する部分は、同
一の符号が付されている)の一対とを用いて構成され
た、図1に示される如き担架の矩形枠体形状は、上述せ
る如く、それら支持棒2や連結アーム6に設けられてい
る操作リング34を操作し、軸方向に移動せしめること
により、前述せる如き機構に従って、その長さが伸縮せ
しめられ、以て、例えば、図1の如き全伸張状態から、
支持棒2や連結アーム6が所定の長さまで縮小せしめら
れることにより、図3に示される如き、小さな矩形枠体
構造に、容易に変化せしめられ得るのであり、これによ
って、その嵩高性が緩和されることとなって、その持ち
運びや収納に際しての取扱いが、効果的に容易とならし
められ得るのであり、また、収納スペースの低減も効果
的に図り得ることとなるのである。
【0029】しかも、そのような担架の矩形枠体構造
は、一対の支持棒2,2や一対の連結アーム6,6のそ
れぞれの長さを適宜に調節して設定し得るところから、
傷病者が子供の如き小さな体型の場合には、そのような
傷病者の身長に合わせて、支持棒2や連結アーム6の長
さを調節するようにすれば、必要最小限のサイズの矩形
枠体構造の担架として用いることが出来るところから、
その運搬作業の更なる改善を効果的に図り得るのであ
る。
【0030】また、かかる例示の担架において、支持棒
2,2間に架設されるシート4としては、矩形の布の対
向する両端部を連結してなる、扁平な筒状形態を呈する
ものが用いられており、そのような筒状形態の内部に一
対の支持棒2,2が挿入、配置されて、互いに離隔せし
められることにより、かかる一対の支持棒2,2間にお
けるシート4の架設が実現せしめられていることによっ
て、そのようなシート4の上面には、連結部が配置され
ないようにすることが出来、これによって、傷病者等か
ら流れ出た血液等が、かかる連結部に染み込み、そこを
汚すようなことが効果的に回避され、以て清潔なシート
状態を有利に確保し得るのである。
【0031】さらに、伸縮長さの調節のために操作され
る操作リング34が、支持棒2の場合にあっては、その
把持部8の部位に位置せしめられているところから、そ
のような操作リング34の操作を容易に行い得る利点が
あり、これによっても、そのような構造の担架の利便性
が高められ得ることとなる。
【0032】以上、本発明の理解を容易にするために、
本発明の一具体例を挙げ、詳細に説明してきたが、その
ような具体例は、あくまでも本発明に従う伸縮式担架の
一例に過ぎないものであって、それにより、本発明が限
定的に解釈されるものでは決してなく、本発明の趣旨を
逸脱しない限りにおいて、本発明には、当業者の知識に
基づいて、種々なる改良、修正、変更等が加えられ得る
ものであって、そのような態様の何れもが、本発明の範
疇に属するものであることが、理解されるべきである。
【0033】例えば、例示の具体例では、支持棒2と連
結アーム6の何れもが入れ子管式構造の伸縮可能パイプ
にて構成されていたが、そのうちの何れか一方のみを、
そのような伸縮可能パイプにて構成することも可能であ
り、その場合において、伸縮可能パイプにて構成されな
い他方のものは、有利には、炭素繊維強化樹脂からなる
中空のパイプ部材にて構成されていることが望ましく、
これによって、担架の軽量化に著しく寄与せしめ得るこ
ととなる。
【0034】また、支持棒2と連結アーム6の伸縮構造
にあっても、同一の構造が採用されるのみならず、異な
る伸縮構造を採用しても何等差支えなく、更に、ロック
機構とその解除機構についても、公知の各種のものが適
宜に選択されて、使用されることとなる。
【0035】さらに、例示の具体例において示した、芯
棒18とそれをクランプするクランプチェーン22を含
むロック機構や、操作パイプ32やそれを操作するため
の操作リング34を含む解除機構の構造にあっても、公
知の各種の構造が適宜に採用され得、更にまた、そのよ
うなロック機構におけるクランプチェーン22を付勢す
るスプリング28にあっても、そのようなクランプチェ
ーン22によって芯棒18が固定されるように付勢力を
及ぼす各種構造のばね手段を用いることが可能である。
【0036】
【発明の効果】以上の説明から明らかな如く、本発明に
従う伸縮式担架にあっては、その矩形枠体構造を構成す
る一対の支持棒と一対の連結アームの少なくとも何れか
一が伸縮構造のパイプにて構成され、その長さが伸縮せ
しめられ得るようになっているところから、矩形枠体構
造の大きさが、担架としての使用或いは不使用時におい
て適宜に調節され得ることにより、その取扱いが極めて
容易ならしめられ得ると共に、収納スペースも効果的に
小さく為し得ることに加えて、傷病者等の体型(身長)
に合わせて、必要最小限のサイズとした状態において運
搬せしめ得る等の効果を奏し得るのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従う伸縮式担架の一例における、伸長
拡大された平面形態を明らかにする全体説明図である。
【図2】図1に示される伸縮式担架における一方の端部
部分を拡大して示す説明図である。
【図3】図1に示される伸縮式担架の支持棒及び連結ア
ームを縮小した状態の一例を示す、図1に対応する図で
ある。
【図4】図1に示される伸縮式担架に用いられる支持棒
の縦断面を概略的に示す説明図である。
【図5】図4における支持棒を構成するスライドパイプ
のクランプチェーンが配設された先端部分の構造を拡大
して示す断面説明図である。
【図6】図5に示される断面に対して垂直な方向の断面
(横断面)において、クランプチェーンによる芯棒の挟
持形態を示す説明図である。
【符号の説明】
2 支持棒 4 シート 6 連結アーム 8 把持部 10 継手 12 ガイドパイプ 14 スライドパイプ 16 端部キャップ 18 芯棒 20 スライド部材 22 クランプチェーン 24 リンクプレート 26 ピン 28 スプリング 30 スライド片 32 操作パイプ 34 操作リング 36 スライダー 38 ガイド筒

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 両端の所定長さ部分をそれぞれ把持部と
    してなる支持棒の一対を互いに平行に所定距離を隔てて
    位置せしめた状態において、それら支持棒間にシートを
    架設すると共に、それら支持棒の対応する両端部間であ
    って、前記把持部よりも支持棒中央部寄りの部位間を連
    結し、その間隔を維持する連結アームの一対を互いに平
    行に設けてなる担架において、 前記一対の支持棒及び/又は前記一対の連結アームを、
    何れも炭素繊維強化樹脂からなる中空のパイプ部材にて
    形成されている、第一のパイプ内に第二のパイプを挿入
    して、その挿入量によって全体としての長さが変化させ
    られ得るようにした入れ子管式構造の伸縮可能パイプに
    て構成すると共に、該伸縮可能パイプに対して、目的と
    する全体長さにおいて前記第一のパイプへの前記第二の
    パイプの挿入量を固定する解除可能なロック機構を設
    け、更に該ロック機構による前記挿入量の固定を解除
    し、前記伸縮可能パイプの全体としての長さを任意の長
    さと為し得る解除機構を設けたことを特徴とする伸縮式
    担架。
  2. 【請求項2】 前記伸縮可能パイプにて構成されない前
    記一対の支持棒又は前記一対の連結アームが、炭素繊維
    強化樹脂からなる中空のパイプ部材にて構成されている
    請求項1に記載の伸縮式担架。
  3. 【請求項3】 前記ロック機構が、前記第一及び第二の
    パイプのうちの何れか一方のパイプに一端が固定されて
    収容され、他方のパイプ内に延びる芯棒と、該他方のパ
    イプ内に収容され、該芯棒を連結軸にて両側から挟んで
    固定せしめ、前記第一及び第二のパイプの相互の位置関
    係を保持するクランプチェーンとを含んで構成されてい
    る一方、前記解除機構が、前記クランプチェーンを、そ
    の連結軸による前記芯棒の固定を解除する方向に、移動
    せしめる作用部材を含んで構成されている請求項1又は
    請求項2に記載の伸縮式担架。
  4. 【請求項4】 前記解除機構の作用部材が、前記支持棒
    における前記把持部に設けた操作部材によって移動せし
    められる請求項1乃至請求項3の何れかに記載の伸縮式
    担架。
  5. 【請求項5】 前記シートが、両端部を連結してなる扁
    平な筒状形態を有し、該筒状形態の内部に前記一対の支
    持棒が挿入、配置されることにより、該一対の支持棒間
    におけるシートの架設が実現されている請求項1乃至請
    求項4の何れかに記載の伸縮式担架。
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