JP2003223916A - 触媒劣化検出装置、触媒劣化検出方法及び燃料電池システム - Google Patents

触媒劣化検出装置、触媒劣化検出方法及び燃料電池システム

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JP2003223916A
JP2003223916A JP2002020736A JP2002020736A JP2003223916A JP 2003223916 A JP2003223916 A JP 2003223916A JP 2002020736 A JP2002020736 A JP 2002020736A JP 2002020736 A JP2002020736 A JP 2002020736A JP 2003223916 A JP2003223916 A JP 2003223916A
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Naohiko Ishibashi
直彦 石橋
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Abstract

(57)【要約】 【課題】燃料電池システムにおける、改質装置の触媒の
劣化を、その初期段階において容易に把握する。 【解決手段】指令計測部9と、劣化検出部10とを具備
する触媒劣化検出装置を用いる。指令計測部9は、触媒
反応装置2,3,4で生成された生成ガスの温度として
の生成ガス温度を取得し、その生成ガス温度とその生成
ガス温度の取得時間との関係を示す時系列データを出力
する。又は、触媒反応装置2,3,4の触媒充填層の温
度としての触媒充填層温度を取得し、その触媒充填層温
度とその触媒充填層温度の取得時間との関係を示す時系
列データを出力する。劣化検出部10は、その時系列デ
ータに基づいて、触媒反応装置2,3,4の有する触媒
の劣化の状況を判定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、触媒劣化検出装
置、触媒劣化検出方法及びそれらを用いる燃料電池シス
テムに関する。
【0002】
【従来の技術】水素と酸素とを用いて電気化学反応によ
り発電を行なう燃料電池が知られている。発電に用いる
水素を供給する方法として、改質装置において有機炭化
水素系の材料を水蒸気改質する方法が知られている。こ
の方法では、有機炭化水素と水蒸気とを触媒上で反応さ
せて、水素リッチな改質ガスを生成する。運転条件を適
正に制御していれば、所望の組成の改質ガスを得ること
が出来る。しかし、何らかの理由により触媒が劣化する
と、水素転化率が低下し、所望のガス成分を有する改質
ガスが得られなくなり、燃料電池の発電に悪影響を及ぼ
すこととなる。従って、触媒の状態の把握は非常に重要
である。
【0003】触媒の状態を把握する方法として、改質装
置の出口のガス組成を、ガスクロマトグラフィーで例示
される組成分析装置で分析する方法がある。組成分析は
非常に高精度に行なうことが可能である。しかし、この
方法は、大掛かりな装置が必要となり、高コストとな
る。
【0004】従来、燃料電池発電装置およびその改質装
置の劣化検出方法の技術は、燃料電池本体と、改質装置
と、燃料供給手段と、制御手段とを有する燃料電池発電
装置が、改質装置における圧力損失を検出することが可
能な差圧計を設けたことを特徴としているものが一般的
である。
【0005】しかし、差圧により、触媒の劣化度を判定
する場合、差圧が検出されるころには触媒表面ではかな
りの炭素析出が進んでおり、触媒は完全に劣化している
ことになる。燃料電池に悪影響が出ている可能性が高
い。
【0006】また他の劣化診断技術は、改質触媒充填層
温度測定用温度センサで測定された改質触媒充填層温度
を、予め決められた改質触媒充填層温度と改質装置のメ
タン転化率との関係を示すデータと照合することにより
改質装置の劣化診断を行なう手法が挙げられる。
【0007】しかし、予め計測温度とメタン転化率ある
いは原料ガス入口温度との関係を求める為には、膨大な
データが必要である。また、改質装置の機差による上記
関係の相違を、作製した機器毎に上記データを計測し、
調整する必要がある。すなわち、非常に多くの時間と労
力が掛かる。
【0008】改質触媒の劣化の初期段階において、その
劣化を把握することが可能な触媒劣化検出装置及び燃料
電池システムが求められている。改質触媒の劣化の把握
に、膨大なデータを事前に取得する必要のない触媒劣化
装置及び燃料電池システムが求められている。改質器の
機差に依存しないで改質触媒の劣化の把握が可能な触媒
劣化装置及び燃料電池システムが求められている。容易
且つ迅速に改質触媒の劣化の把握が可能な触媒劣化装置
及び燃料電池システムが求められている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、改質触媒の劣化の初期段階において、その劣化を把
握することが可能な触媒劣化検出装置、触媒劣化検出方
法及び燃料電池システムを提供することである。
【0010】また、本発明の他の目的は、改質触媒の劣
化の把握に、膨大なデータを事前に取得する必要のない
触媒劣化装置、触媒劣化検出方法及び燃料電池システム
を提供することである。
【0011】本発明の更に他の目的は、改質器の機差に
依存しないで改質触媒の劣化の把握が可能な触媒劣化装
置、触媒劣化検出方法及び燃料電池システムを提供する
ことである。
【0012】本発明の別の目的は、容易且つ迅速に改質
触媒の劣化の把握が可能な触媒劣化装置、触媒劣化検出
方法及び燃料電池システムを提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】以下に、[発明の実施の
形態]で使用される番号・符号を用いて、課題を解決す
るための手段を説明する。これらの番号・符号は、[特
許請求の範囲]の記載と[発明の実施の形態]との対応
関係を明らかにするために付加されたものである。ただ
し、それらの番号・符号を、[特許請求の範囲]に記載
されている発明の技術的範囲の解釈に用いてはならな
い。
【0014】従って、上記課題を解決するために、本発
明の触媒劣化検出装置は、指令計測部(9)と、劣化検
出部(10)とを具備する。指令計測部(9)は、触媒
反応装置(2,3,4)で生成された生成ガスの温度と
しての生成ガス温度を取得し、その生成ガス温度とその
生成ガス温度の取得時間との関係を示す時系列データを
出力する。劣化検出部(10)は、その時系列データに
基づいて、触媒反応装置(2、3,4)の有する触媒の
劣化の状況を判定する。
【0015】上記課題を解決するために、本発明の触媒
劣化検出装置は、指令計測部(9)と、劣化検出部(1
0)とを具備する。指令計測部(9)は、触媒反応装置
(2、3,4)の触媒充填層(2−1、その他図示せ
ず)の温度としての触媒充填層温度を取得し、その触媒
充填層温度とその触媒充填層温度の取得時間との関係を
示す時系列データを出力する。劣化検出部(10)は、
その時系列データに基づいて、触媒反応装置(2、3,
4)の有する触媒の劣化の状況を判定する。
【0016】また、本発明の触媒劣化検出装置は、劣化
検出部(10)が、その時系列データをウェーブレット
変換した結果に基づいて、その触媒の劣化の状況を判定
する。
【0017】更に、本発明の触媒劣化検出装置は、触媒
反応装置(2,3,4)の反応温度を変動させながら、
その生成ガス温度又はその触媒充填層温度の測定を行な
う。
【0018】上記課題を解決するために、本発明の燃料
電池システムは、上記各項のいずれか一項に記載の触媒
劣化検出装置(51)と、燃料ガスと水蒸気とを用いて
その生成ガスを生成する触媒反応装置(52)と、その
生成ガスと酸素を含むガスとを用いて発電を行なう燃料
電池(53)とを具備する。
【0019】上記課題を解決するために、本発明の触媒
劣化検出方法は、触媒反応装置(2、3、4)で生成さ
れた生成ガスの温度としての生成ガス温度を取得するス
テップと、その生成ガス温度に基づいて、その生成ガス
温度とその生成ガス温度の取得時間との関係を示す時系
列データを出力するステップと、その時系列データに基
づいて、その時系列データをウェーブレット変換するス
テップと、そのウェーブレット変換の結果に基づいて、
触媒反応装置(2、3、4)の有する触媒の劣化の状況
を判定するステップとを具備する。
【0020】また、本発明の触媒劣化検出方法は、触媒
反応装置(2、3、4)の触媒充填層(2−1、その他
図示せず)の温度としての触媒充填層温度を取得するス
テップと、その触媒充填層温度に基づいて、その触媒充
填層温度とその触媒充填層温度の取得時間との関係を示
す時系列データを出力するステップと、その時系列デー
タに基づいて、その時系列データをウェーブレット変換
するステップと、そのウェーブレット変換の結果に基づ
いて、触媒反応装置(2、3、4)の有する触媒の劣化
の状況を判定するステップとを具備する。
【0021】更に、本発明の触媒劣化検出方法は、その
触媒の劣化の状況を判定するステップが、そのウェーブ
レット変換の結果の内、予め設定されたスケールを有す
る基底関数によるその時系列データのウェーブレット変
換の振幅の大きさと、予め設定された振幅基準値とを比
較するステップと、その振幅の大きさが、その振幅基準
値の大きさよりも小さい場合、その触媒が劣化している
と判定するステップとを具備する。
【0022】更に、本発明の触媒劣化検出方法は、その
触媒の劣化の状況を判定するステップが、そのウェーブ
レット変換の結果の内、その時系列データから、予め設
定されたスケールを有する基底関数のウェーブレット変
換の結果を引いた改定時系列データを算出するステップ
と、その改定時系列データに基づいて、温度勾配を求め
るステップと、その温度勾配の大きさと、予め設定され
た勾配基準値とを比較するステップと、その温度勾配の
大きさが、その勾配基準値の大きさよりも小さい場合、
その触媒が劣化していると判定するステップとを具備す
る。
【0023】上記課題を解決するために、本発明に関わ
るプログラムは、有機炭化水素ガスと水蒸気とを用いて
水蒸気改質装置(2)で生成された改質ガスの温度とし
ての改質ガス温度を取得するステップと、その改質ガス
温度に基づいて、その改質ガス温度とその改質ガス温度
の取得時間との関係を示す時系列データを出力するステ
ップと、その時系列データに基づいて、その時系列デー
タをウェーブレット変換するステップと、そのウェーブ
レット変換の結果に基づいて、水蒸気改質装置(2)の
有する触媒の劣化の状況を判定するステップとを具備す
る方法をコンピュータに実行させる。
【0024】また、本発明に関わるプログラムは、触媒
反応装置(2、3、4)の触媒充填層(2−1、その他
図示せず)の温度としての触媒充填層温度を取得するス
テップと、その触媒充填層温度に基づいて、その触媒充
填層温度とその触媒充填層温度の取得時間との関係を示
す時系列データを出力するステップと、その時系列デー
タに基づいて、その時系列データをウェーブレット変換
するステップと、そのウェーブレット変換の結果の内、
予め設定されたスケールを有する基底関数によるその時
系列データのウェーブレット変換の振幅の大きさと、予
め設定された振幅基準値とを比較するステップと、その
振幅の大きさが、その振幅基準値の大きさよりも小さい
場合、その触媒が劣化していると判定するステップとを
具備する方法をコンピュータに実行させる。
【0025】上記触媒劣化検出方法及びコンピュータの
プログラムは、矛盾の発生しない範囲でステップ間の順
序を変更することが可能である。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明である触媒劣化検出
装置、触媒劣化検出方法及び燃料電池システムの実施の
形態に関して、添付図面を参照して説明する。本実施例
において、燃料電池に関わる触媒劣化検出装置及び触媒
劣化検出方法と、それらを適用した燃料電池システムを
例に示して説明する。ただし、燃料電池用の触媒反応装
置(改質器)に限らず、他の触媒反応を行なう反応器
(各種化学プラントなど)の触媒劣化検出においても、
適用可能である。
【0027】図1は、本発明である触媒劣化検出装置を
適用した燃料電池システムの実施の形態における構成を
示す図である。燃料電池システム1は、触媒劣化検出装
置51と改質装置52と燃料電池53とを具備する。触
媒劣化検出装置51は、指令計測部9、劣化検出部1
0、記憶部20を具備する。改質装置52は、改質部
2、CO変成部3、選択酸化部4、熱供給制御部A6、
温度センサA11、温度センサB12、温度センサC1
3、温度センサE14、温度センサF16、温度センサ
G17、温度センサI19、燃料流量制御弁A21、空
気流量制御弁A22、原料流量制御弁B23、水蒸気制
御弁24、空気流量制御弁B25を備える。ただし、改
質部2は、触媒充填層2−1、ガス混合室2−2、ガス
バーナ2−3、燃焼室2−4及び触媒加熱室2−5を備
える。燃料電池53は、燃料電池本体8、酸化剤ガス制
御弁C26を備える。
【0028】本発明では、まず、改質部2の触媒加熱室
2−5における温度変化に伴う、触媒充填層2−1又は
改質部2出口での改質ガスの温度の時間変化を計測す
る。次に、その計測結果を周波数解析の手法(ウェーブ
レット(Wavelet)変換)を用いて解析する。そ
して、触媒がフレッシュのときの解析結果と比較するこ
とにより、触媒の劣化度を判定する。解析は、短時間で
終了することができる。すなわち、触媒がフレッシュの
ときの解析結果しか用いないので、事前準備として予め
膨大なデータを取得しておく必要がない。また、機器毎
に触媒劣化を計測するので、機差による補正を行なう必
要がない。また、温度の時間変化の波形に埋もれている
触媒劣化に関連する成分を抽出することが出来るので、
改質触媒の劣化の初期段階において、その劣化を把握す
ることが出来る。
【0029】以下、各構成について説明する。まず、改
質装置52について説明する。改質部2は、炭化水素系
の材料と水蒸気とを用いて、例えば、水蒸気改質反応
(例示:CH+HO→3H+CO)により、触媒
上で水素を主成分とする改質ガスとしての第1改質ガス
(ただし、CO濃度数%)を生成する。ここで、炭化水
素系の材料は、天然ガス(NG)、プロパン、メタノー
ル、ガソリンに例示される。
【0030】ガスバーナ2−3は、炭化水素系のガス
(本実施例では天然ガス)と空気とを燃焼させ、高温の
燃焼ガスを生成する。その燃焼ガスの持つ熱を、改質部
2の触媒充填層2−1(後述)が、所望の反応温度を維
持するために与える。なお、燃料として炭化水素系の液
体を用いたバーナでも良い。
【0031】触媒加熱室2−5は、円筒構造であり、燃
焼室2−4を同軸で内部に含む。また、その外周面を同
軸に触媒充填層2−1が囲っている。そして、燃焼室2
−4の一端側でガスバーナ2−3により生成した高温の
燃焼ガスが、燃焼室2−4の他端側から送出される。高
温の燃焼ガスは、触媒充填層2−1へ熱を供給し(熱交
換する)、熱交換後の燃焼ガスは、排ガス排出管33か
ら排出される。
【0032】触媒充填層2−1は、炭化水素系の燃料と
水蒸気とを供給され、水蒸気改質反応を行ない、水素リ
ッチな第1改質ガスを生成する。内部に、水蒸気改質反
応用の触媒を充填している。触媒は、炭化水素の種類や
水蒸気改質反応の反応条件、改質ガスの組成などにより
決まる。そして、従来用いられている各種触媒が使用で
きる。例えば、担持金属としてNi、Ru、Rh、Cu
−Znなどがあり、担体としてAl、MgO、S
iOなどがある。触媒充填層2−1は、円筒構造であ
り、触媒加熱室2−5を同軸で内部に含む。すなわち、
改質部2の外周部に、触媒加熱室2−5を囲むように配
設される。触媒反応用の熱は、触媒加熱質2−5との熱
交換により得る。温度調節は、触媒加熱室2−5から供
給される燃焼ガスの量で行う。例えば、ガスバーナ2−
3に供給する天然ガス及び空気流量を減少し、燃焼ガス
の生成量を減少すれば、温度を低下させることができ
る。
【0033】ガス混合室2−2は、触媒充填層2−1で
生成された改質ガス(第1改質ガス)を集めて外部へ送
出する。触媒充填層2−1と同軸で同一半径を有する円
筒形状を有する。第1改質ガスは、ガス混合室2−2か
らCO変成部3へ供給される。
【0034】CO変成部3は、改質部2で生成された第
1改質ガス(CO濃度数%)と水蒸気とを用いて、シフ
ト反応(CO+HO→CO+H)により、触媒上
でCO濃度を1%未満にまで低下させた水素を主成分と
する第2改質ガスを生成する。触媒は、反応条件によ
り、従来用いられている各種触媒が使用できる。本実施
例では、触媒として鉄系触媒の一つFeを用い、
反応温度として350〜200℃で行なう。
【0035】選択酸化部4は、改質装置に属し、CO変
成3で生成された第2改質ガス(CO濃度1%未満)と
空気(酸素)とを用いて、選択酸化反応(2CO+O
→2CO)により、触媒上でCO濃度を数十ppm以
下にまで減少した水素を主成分とする第3改質ガスを生
成する。触媒は、反応条件により、従来用いられている
各種触媒(例示:、Rh/Al、Pt/Al
)が用いられる。本実施例では、貴金属系触媒の一つ
Ru/Alを用い、反応温度100〜250℃で
行なう。第3改質ガスは、選択酸化部4から燃料電池本
体8へ供給される。
【0036】熱供給制御部A6は、CO変成部3を反応
温度に加熱するために供給する熱媒体又は燃料の供給量
を制御する。熱媒体等は、熱供給制御部A6を介してC
O変成部3へ供給される。
【0037】温度センサA11は、触媒充填層2−1の
内部の温度を計測する。温度センサB12は、改質部2
の出口での第1改質ガスの温度を計測する。温度センサ
C13は、CO変成部3の出口での第2改質ガスの温度
を計測する。温度センサE14は、選択酸化部4の出口
での第3改質ガスの温度を計測する。温度センサF16
は、CO変成部3の反応室内部の温度を計測する。温度
センサG17は、選択酸化部4の反応室内部の温度を計
測する。温度センサI19は触媒加熱室2−5の内部の
温度を計測する。各温度センサは、熱電対や抵抗温度計
に例示される。各温度センサの出力は、触媒劣化検出装
置51へ出力される。
【0038】燃料流量制御弁A21は、外部の燃料ガス
供給部(図示せず)からガスバーナ2−3へ供給される
燃料ガスの供給量を制御する。ここで、燃料ガスは、天
然ガスで例示される炭化水素系ガスである。燃料ガス
は、燃焼ガス供給管A31−1により燃料流量制御弁A
21を介してガスバーナ2−3へ供給される。
【0039】空気流量制御弁A22は、外部の空気供給
部(図示せず)からガスバーナ2−3へ供給される空気
の供給量を制御する。ここで、空気は、空気に例示され
る酸素を含むガスである。空気は、空気流量制御弁A2
2を介して燃料ガスと混合され、ガスバーナ2−3へ供
給される。
【0040】原料流量制御弁B23は、外部の原料ガス
供給部(図示せず)から触媒充填層2−1へ供給される
原料ガスの供給量を制御する。ここで、原料ガスは、天
然ガス(都市ガス)、プロパン、メタノール、ガソリン
灯油、軽油で例示される炭化水素系ガスである。原料ガ
スは、原料流量制御弁B23介して触媒充填層2−1へ
供給される。
【0041】水蒸気制御弁24は、外部の水蒸気供給部
(図示せず)から触媒充填層2−1へ供給される水蒸気
の供給量を制御する。水蒸気は、水蒸気制御弁24を介
して原料ガスと混合され触媒充填層2−1へ供給され
る。
【0042】空気流量制御弁B25は、外部の空気供給
部(図示せず)から供給される空気の供給量を制御す
る。空気は、空気流量制御弁B25を介して第2改質ガ
スと混合され、選択酸化部4へ供給される。
【0043】次に、燃料電池53について説明する。燃
料電池本体8は、改質ガス(第3改質ガス)と酸化剤ガ
ス(例示:空気)とを用いて、電気化学反応(電池反
応)により発電を行う。燃料電池本体8は、固体高分子
型、リン酸型、溶融炭酸塩型、固体高分子型に例示され
る。
【0044】酸化剤ガス制御弁C26は、外部の酸化剤
ガス供給部(図示せず)から供給される酸化剤ガスの供
給量を制御する。ここで、酸化剤ガスは、空気に例示さ
れる酸素を含むガスである。酸化剤ガスは、酸化剤ガス
制御弁C26を介して燃料電池本体8へ供給される。そ
して、未使用の酸化剤ガスは、外部へ排出される。
【0045】次に、触媒劣化検出装置51について説明
する。触媒劣化検出装置51は、コンピュータに例示さ
れる情報処理装置である。燃料電池システム1の全体を
制御する制御装置に含まれていても良い。指令計測部9
は、改質部2の触媒の劣化の検出(触媒の劣化診断)を
行なうために、触媒充填層2−1に温度変化(外乱)を
与える指示を改質装置52へ出力する。温度変化を与え
る指示は、ガスバーナ2−3の燃焼を制御するための燃
料流量制御弁A21及び空気流量制御弁A22を制御す
る指示に例示される。そして、指令計測部9は、改質部
2の触媒の劣化診断の際、触媒充填層2−1の温度、改
質部2の出口での第1改質ガスの温度及び触媒加熱質2
−5の温度を、それぞれ温度センサA11、温度センサ
B12及び温度センサI19から取得する。取得した各
温度の情報は、取得した時間と共に、劣化検出部10へ
出力される。
【0046】また、指令計測部9は、CO変成部3の触
媒の劣化診断を行うために、CO変成部3に温度変化
(外乱)を与える指示を改質装置52へ出力する。指示
は、熱供給制御部A6への熱媒体等の供給量を変化させ
る指示に例示される。そして、指令計測部9は、CO変
成部3における触媒の劣化診断の際、CO変成部3の温
度を、それぞれ温度センサE16から取得する。それと
同時に、各部の出口での第2改質ガスの温度を、温度セ
ンサC13から取得する。取得した各温度の情報は、取
得した時間と共に、劣化検出部10へ出力される。
【0047】更に、指令計測部9は、選択酸化部4の触
媒の劣化診断を行うために、選択酸化部4に温度変化
(外乱)を与える指示を改質装置52へ出力する。温度
変化を与える指示は、空気流量制御弁B25により酸素
供給量を変化させる指示に例示される。そして、指令計
測部9は、選択酸化部4における触媒の劣化診断の際、
選択酸化部4の温度を、温度センサG17から取得す
る。それと同時に、選択酸化部4の出口での第3改質ガ
スの温度を、温度センサE14から取得する。取得した
各温度の情報は、取得した時間と共に、劣化検出部10
へ出力される。
【0048】劣化検出部10は、触媒の劣化の検出のた
めのアルゴリズム(以下「触媒劣化検出アルゴリズ
ム」)を有する。そして、各部(改質部2、CO変成部
3、選択酸化部4)における各温度の情報と取得した時
間とに基づいて、触媒の劣化診断のために触媒劣化検出
アルゴリズム実行し、触媒の劣化の検出を行なう。
【0049】記憶部20は、触媒劣化検出アルゴリズム
において使用される各種データ、それまでの触媒の劣化
診断の結果のデータ、改質装置52の制御に用いるデー
タなどを有する。
【0050】次に、本発明である触媒劣化検出装置を適
用した燃料電池システムで行なわれる触媒劣化検出方法
の実施の形態に関して、添付図面を参照して説明する。
【0051】まず、触媒の劣化検出に用いるウェーブレ
ット変換について説明する。
【0052】ウェーブレット変換は、観測された波形か
ら、予め設定された基本ウエーブレットh(t)と相似
である波形を抽出する、一種のフィルターのようなもの
である。基本ウエーブレットh(t)とそれに相似であ
る波形は、測定者が一定の条件下で任意に設定可能であ
る。
【0053】基本ウエーブレットh(t)とは、時間軸
上及び周波数軸上において、ある場所に局在する(有界
な)振動的な関数である。そして、以下の条件を満た
す。
【数1】 その例として、以下のような関数がある。
【数2】 数式(2)の関数を図8(a)に、数式(3)の関数を
図8(b)に示す。図は横軸t、縦軸h(t)である。
但し、前述の条件を満たすならば、数式(2)及び
(3)の例に限らず、測定者が任意に設定できる。
【0054】観測された波形から、基本ウエーブレット
h(t)と相似である波形を抽出するために、基本ウエ
ーブレットh(t)を用いて基底関数ha,b(t)を
以下のように定義する。
【数3】 ここで、aを大きくすることは、図8の関数をt方向
(図中、左右方向)に引き伸ばすことを意味している。
すなわち、aを変更することにより、基本ウエーブレッ
トh(t)の周期を変更することが出来る。また、bを
大きくすることは、時間をbだけずらすことを意味して
いる。すなわち、bを変更することにより、基本ウエー
ブレットh(t)の時間を変更することが出来る。
【0055】基底関数ha,b(t)が観測された波形
から抽出されたとすれば、それは、aの周期を有する基
本ウエーブレットh(t)が、時間bにおいて観測され
たことを意味する。すなわち、観測された波形につい
て、周波数及び時間に関して解析を行なうことが可能で
ある。
【0056】抽出の方法は、観測された波形をウェーブ
レット変換することにより行なう。数式(4)に対する
観測された波形f(t)のウェーブレット変換F(a,
b)は、以下の数式により与えられる。
【数4】 F(a,b)は、a(スケール:基本ウエーブレットh
(t)の伸縮、周期に相当)、b(トランスレート:基
本ウエーブレットh(t)の時間軸上の平行移動、時間
に相当)において、基本ウエーブレットh(t)に相似
の波形が存在するかどうかを表している。すなわち、時
間と周期とを同時に分析することが出来る。
【0057】以下の数式(6)の条件を満たすA,Bを
用いれば、f(t)はウェーブレット変換により展開で
き、数式(7)のようになる。
【数5】 ここで<h(t)|f(t)>は、h(t)とf(t)
との内積、<f(t)|f(t)>は、f(t)とf
(t)との内積を表す。
【0058】次に、本発明である触媒劣化検出装置を適
用した燃料電池システムで行なわれる触媒劣化検出方法
に関して、添付図面を参照して説明する。図2は、本発
明である触媒劣化検出方法の実施の形態に関わるフロー
図である。
【0059】本発明である触媒劣化検出方法では、測定
対象となる機器(改質部2、CO変成部3、選択酸化部
4)に温度変化(外乱)を与える。そして、その際の出
口ガス温度の時間変化を測定し、外乱発生時の温度の時
系列データを取得する。取得した時系列データは、ウェ
ーブレット変換される。そして、その結果と、触媒がフ
レッシュの場合の結果と比較して、その差異に基づいて
劣化を判定する。ウェーブレット変換では、温度の時間
変化の波形に埋もれている触媒劣化に関連する成分を抽
出することが出来るので、触媒劣化初期のような劣化を
検出し難い段階でも、検出することが可能となる。
【0060】以下に、プロセスを説明する。 (I)燃料電池システムを立ち上げる場合 立上げ時は、温度が室温から定格温度まで変化していく
ので、温度変化(外乱)を敢えて与えなくても、自然に
外乱が与えられたと考えられ、触媒の劣化診断・検出を
行なうことが出来る。立上げ及び立ち下げを頻繁に行な
うような燃料電池システム1の場合には、この方法によ
り、適宜触媒の劣化診断が行なわれるので、早期に触媒
の劣化を検出することが可能となる。 (1)ステップS11 指令計測部9は、改質装置の起動が開始されたかどうか
を判断する(監視している)。開始が確認された場合に
は、ステップS12に進む。そうでない場合には、その
まま監視を続ける。 (2)ステップS12 温度センサA11は、触媒充填層2−1の温度を計測
し、指令計測部9へ出力する。又は、温度センサF16
は、第1改質ガスの温度(改質部2出口ガス温度、)を
計測し、指令計測部9へ出力する。指令計測部9は、触
媒充填層温度又は第1改質ガス温度を受け取る。 (3)ステップS13 指令計測部9は、計測された触媒充填層温度又は第1改
質ガス温度を、受け取り時間(概ね計測時間)と共に、
劣化検出部10へ出力する。劣化検出部10は、触媒充
填層温度又は第1改質ガス温度と受け取り時間とで形成
される時系列データに基づいて、ウェーブレット変換を
行なう。ウェーブレット変換後の各々の温度(及び時
間)に関する各温度変換データ(触媒充填層温度変換デ
ータ又は第1改質ガス温度変換データ)は、記憶部20
に格納される。ここで、ウェーブレット変換に用いる基
底関数ha,b(t)は、予め設定され、記憶部20に
格納されている。 (4)ステップS14 指令計測部9は、触媒充填層温度が、予め設定された温
度(例示:触媒充填層2−1の運転の定格温度)に達し
たかどうかを判断する。達しない場合には、ステップS
12に戻り、温度測定を続ける。達した場合には、ステ
ップS15へ進む。なお、予め設定された温度は、記憶
部20に格納されている。(5)ステップS15 劣化検出部20は、ウェーブレット変換後の各温度変換
データに基づいて、触媒劣化検出アルゴリズムにより解
析を行ない、触媒の劣化度を判定する。
【0061】ここで、触媒劣化検出アルゴリズム(劣化
度の判定方法)について説明する。まず、検出/判定の
考え方について、具体例(図4及び図5)を用いて説明
する。図4及び図5は、上記ステップS11〜ステップ
S14により取得した触媒充填層温度変換データを示し
ている。
【0062】図4は、触媒の劣化がない場合である。図
4(a)は、触媒充填層温度と時間の関係を示してお
り、横軸は時間t(改質装置運転開始からの累積時間)
を表す。縦軸は温度を表し、上記ウェーブレット変換の
説明における観測された波形f(t)である。図4
(c)は、縦軸は、f=F(a1,b)h
a1,b(t)、横軸は時間tを表す。図4(d)は、
縦軸は、f=F(a2,b)ha2,b(t)、横軸
は時間tを表す。図4(e)は、縦軸は、f=F(a
3,b)ha3,b(t)、横軸は時間tを表す。図4
(f)は、縦軸は、f=F(a4,b)h
a4,b(t)、横軸は時間tを表す。図4(g)は、
縦軸は、f=F(a5,b)ha5,b(t)、横軸
は時間tを表す。図4(b)は、f(t)(図4
(a))から、図4(c)〜図4(g)の値を差し引い
た値を示す。今その値をf(t)とすれば、f(t)
は以下のように表される。
【数6】 すなわち、本実施例においては、5つの周波数(周期)
成分(a1〜a5)について、ウェーブレット変換を行
なっている。
【0063】図5は、図4と同じ手法で、解析したグラ
フである。ただし、触媒の劣化がある場合である。図5
(a)は、触媒充填層温度と時間の関係を示しており、
横軸は時間t(改質装置運転開始からの累積時間)を表
す。縦軸は温度を表し、上記ウェーブレット変換の説明
における観測された波形f’(t)である。図5(c)
は、縦軸は、f’=F’(a1,b)h
a1,b(t)、横軸は時間tを表す。図5(d)は、
縦軸は、f’=F’(a2,b)ha2,b(t)、
横軸は時間tを表す。図5(e)は、縦軸は、f’=
F’(a3,b)ha3,b(t)、横軸は時間tを表
す。図5(f)は、縦軸は、f’=F’(a4,b)
a4,b(t)、横軸は時間tを表す。図5(g)
は、縦軸は、f’=F’(a5,b)h
a5,b(t)、横軸は時間tを表す。図5(b)は、
f’(t)(図5(a))から、図4(c)〜図4
(g)の値を差し引いた値を示す。今その値をf
(t)とすれば、f’(t)は以下のように表される。
【数7】
【0064】図4及び図5において、(c)〜(g)で
表される成分は、触媒充填層2−1の温度変化(外乱:
立上げ時の温度上昇)で発生するノイズ成分(温度上昇
時に自然に発生する温度の乱れ)と考えられる。このよ
うな乱れは、特有の周波数成分(高周波成分、図4及び
図5(f)、(g)に対応)を有する。そして、この乱
れは、触媒の反応(触媒の状態)に対応している。従っ
て、その周波数成分を監視することで、触媒の状態を検
出することが出来る。
【0065】図4及び図5の(f)及び(g)に着目す
ると、時間=t1のとき、劣化の無いフレッシュな触媒
(図4)では、乱れが大きい。すなわち、敏感に反応し
ていることがわかる。それに対して劣化している触媒
(図5)では、乱れが小さく、反応が鈍いことが判る。
すなわち、触媒が劣化していることが判定できる。
【0066】図6及び図7は、それぞれ図4及び図5に
おける(a)及び(b)を拡大したものである。すなわ
ち、図6(a):f(t)、図6(b):f(t)で
ある。また、図7(a):f’(t)、図7(b):f
’(t)である。図6及び図7の(b)に着目する
と、ノイズ成分を取り除いた、f(t)とf
(t)の傾き(温度勾配)に差があることが判る。フレ
ッシュな触媒(図6)に対し、劣化している触媒(図
7)では、温度勾配は低下している。すなわち、触媒が
劣化していることが判定できる。
【0067】以上のような考え方に基づく、触媒劣化検
出アルゴリズムについて説明する。図9は、触媒劣化検
出アルゴリズムを表すフロー図である。触媒劣化検出ア
ルゴリズムは、図2のステップS15及び図3(後述)
のステップS29において行なわれる。
【0068】(1)ステップS31 劣化検出部10は、記憶部20(又は、指令計測部9)
からウェーブレット変換後の各温度変換データを取得す
る。 (A)高周波成分の振幅で判定する場合 (2)ステップS32 上記図4及び図5における(f)、(g)に例示される
高周波成分の振幅を抽出する。そして、その値を予め設
定された振幅の値(振幅基準値)と比較する。抽出され
た振幅が振幅基準値以上であれば、劣化が無いものとし
てステップS36へ進む。基準値よりも小さい場合に
は、劣化があるものとしてステップS34へ進む。な
お、基準振幅値は、例えば、フレッシュな触媒について
計測、算出された高周波成分の振幅値、あるいはその値
の±10%、などである。記憶部20に保存されてい
る。 (B)温度勾配で判定する場合 (3)ステップS33 上記図6及び図7における(b)に例示される温度勾配
を抽出する。そして、その値を予め設定された温度勾配
の値(勾配基準値)と比較する。抽出された温度勾配が
勾配基準値以上であれば、劣化が無いものとしてステッ
プS36へ進む。基準値よりも小さい場合には、劣化が
あるものとしてステップS34へ進む。なお、基準振幅
値は、例えば、フレッシュな触媒について計測、算出さ
れた温度勾配、あるいはその値の±10%、などであ
る。記憶部20に保存されている。 (4)ステップS34 劣化度は、抽出された振幅値又は算出された温度勾配
が、基準値からどの程度ずれているかで計算(決定)す
る。例えば、基準値から10%ずれている場合には、劣
化度5% のように決定する。この決定は、記憶部20
に予め格納された判定テーブル(基準値とのずれと、劣
化度との対応関係を示すデータテーブル)又は判定式
(基準値とのずれに基づいて、劣化度が計算される式)
に基づいて行なう。 (5)ステップS35 決定された劣化度を出力する。出力先は、表示装置(図
示せず)やプリンタ(図示せず)、記憶部20などであ
る。 (6)ステップS36 劣化が無いと判定されたので、その旨を出力する。出力
先は、表示装置(図示せず)やプリンタ(図示せず)、
記憶部20などである。
【0069】上記のような触媒劣化検出アルゴリズムに
より、劣化度が判定される。
【0070】上記の例は、燃料電池システム1の改質装
置52の立上げ時である。しかし、改質装置52の定常
運転の際にも、同様に触媒劣化の検査を行なうことが出
来る。その方法を示したの図3である。以下に、そのプ
ロセスを説明する。 (II)燃料電池システムが定常運転を行なっている場
合。 定常運転時には、改質装置に積極的に外乱(温度変化)
を与えることにより、触媒劣化検出を容易に行なうこと
が出来るようにする。立上げ後は継続的に使用されるよ
うな燃料電池システム1の場合には、この方法により、
定期的に定常運転時に触媒の劣化診断が行なわれるの
で、早期に触媒の劣化を検出することが可能となる。 (1)ステップS21 指令計測部9は、予め設定された時刻(触媒の劣化診断
を開始する時刻)になったかどうかを判断する(監視し
ている)。劣化診断の開始時刻になった場合には、ステ
ップS22に進む。そうでない場合には、そのまま監視
を続ける。なお、予め設定された時刻は、一定の時間間
隔で指定しても良い。これらの設定された時刻等は、記
憶部20に格納されている。 (2)ステップS22 指令計測部9は、改質装置52が定常状態かどうかを判
断する。定常状態でない場合には、測定が困難なため診
断を中止する。定常状態の場合には、ステップS23に
進む。 (3)ステップS23 指令計測部9は、原料流量制御弁B23及び水蒸気制御
弁24を制御して、触媒充填層2−1に供給される原料
ガス及び水蒸気の流量(改質器ロード量)を一定とす
る。 (4)ステップS24 指令計測部9は、燃料流量制御弁A21及び空気流量制
御弁A22を制御し、ガスバーナ2−3に供給される燃
料ガス及び空気流量を増加させ、温度を上昇させる(外
乱を与える)。または、ガスバーナ2−3に供給される
燃料ガス及び空気流量を減少させ、温度を下降させる
(外乱を与える)。 (5)ステップS25 温度センサA11は、触媒充填層2−1の温度を計測
し、指令計測部9へ出力する。又は、温度センサF16
は、第1改質ガスの温度(改質部2出口ガス温度、)を
計測し、指令計測部9へ出力する。指令計測部9は、触
媒充填層温度又は第1改質ガス温度を受け取る。 (6)ステップS26 指令計測部9は、計測された触媒充填層温度又は第1改
質ガス温度を、受け取り時間(概ね計測時間)と共に、
劣化検出部10へ出力する。劣化検出部10は、触媒充
填層温度又は第1改質ガス温度と受け取り時間とで形成
される時系列データに基づいて、ウェーブレット変換を
行なう。ウェーブレット変換後の各々の温度(及び時
間)に関する各温度変換データ(触媒充填層温度変換デ
ータ及び第1改質ガス温度変換データ)は、記憶部20
に格納される。ここで、ウェーブレット変換に用いる基
底関数ha,b(t)は、予め設定され、記憶部20に
格納されている。 (7)ステップS27 指令計測部9は、触媒充填層温度が、予め設定された温
度(例示:温度上昇時は、触媒充填層2−1の運転の許
容運転範囲の上限、温度下降時は許容運転範囲の下限)
に達したかどうかを判断する。達しない場合には、ステ
ップS24に戻り、温度測定を続ける。達した場合に
は、ステップS28へ進む。なお、予め設定された温度
は、記憶部20に格納されている。 (8)ステップS28 指令計測部9は、ガスバーナ2−3に供給される燃料ガ
ス及び酸化材ガスを触媒の劣化診断の前の状態に戻し、
改質装置52を定常状態に戻す。 (9)ステップS29 劣化検出部10は、ウェーブレット変換後の各温度変換
データに基づいて、触媒劣化検出アルゴリズムにより解
析を行ない、触媒の劣化度を判定する。解析方法は、既
述の通りなのでその説明を省略する。
【0071】このように、改質装置52に対して、起動
時のような過渡状態や、劣化診断のための触媒充填層2
−1の温度変化、等の外乱を改質装置52に与えること
により生成される外乱発生時の時系列データを生成し、
それをリアルタイムにウェーブレット変換することで、
得られた信号から触媒の劣化を判定することが可能とな
る。
【0072】本実施例では,改質部2の触媒についての
み診断を行なっている。しかし、CO変成部3、選択酸
化部4についても、実施することが可能である。その場
合、各構成に対して、以下のように実施する。CO変成
部3については、温度変化は、起動時の過渡状態や、熱
供給制御部A6の制御により与えることが出来る。温度
はCO変成部3の出口温度、又はCO変成部3の温度で
あり、温度センサC13、又は温度センサF16の値を
用いる。選択酸化部4については、温度変化は、軌道時
の過渡状態や、空気流量制御弁B25の制御により与え
ることが出来る。温度は選択酸化部4の出口温度、又は
選択酸化部4の温度であり、温度センサE14、又は温
度センサG17の値を用いる。
【0073】本実施例では、触媒充填層2−1、CO変
成部3及び選択酸化部4の内部の温度を劣化診断に使用
する場合、一点の温度センサのみを用いていた。しか
し、複数の温度センサの値を用いることも可能である。
例えば、触媒充填層2−1において、触媒充填層2−1
の長手方向に対して複数の温度センサを設置する。解析
には、それら各点における温度変換データを用いて判定
を行なうことが出来る。これは、触媒充填領域が広い場
合や、触媒充填量が多い場合などにおいて、劣化してい
る部分の触媒のみを交換するようなオペレーションが可
能な場合に、特に有効である。
【0074】このように、本発明では、改質触媒の劣化
の初期段階のような通常の計測では検出が難しい劣化に
おいても、ウェーブレット変換の高周波成分のノイズ解
析により、その劣化を把握することが可能となる。ま
た、改質触媒の劣化の把握に、事前に膨大なデータを取
得する必要がなく、一度フレッシュな状態の触媒におけ
る各測定を行えばよいので、手間や時間が掛からない。
測定自体も、容易且つ迅速に行なうことが出来、コスト
も掛からない。
【0075】また、外乱に伴う温度曲線からのノイズの
検出及びその解析について、フーリエ変換を用いて実施
することも可能である。例えば、ある時間範囲を指定
し、その時間内での温度曲線をフーリエ変換する。そし
て、フレッシュな触媒と劣化した触媒との間で、高周波
成分の振幅比較を行なうことにより、判断することが可
能である。
【0076】
【発明の効果】本発明により、触媒の劣化を、その初期
段階において容易に把握することが可能なとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明である触媒劣化検出装置を適用した燃料
電池システムの実施の形態における構成を示す図であ
る。
【図2】本発明である触媒劣化検出方法の実施の形態に
関わるフロー図である。
【図3】本発明である触媒劣化検出方法の実施の形態に
関わるフロー図である。
【図4】(a)触媒がフレッシュな場合の温度の時間変
化を示すグラフである。 (b)(a)においてノイズ成分を取り除いた温度の時
間変化を示すグラフである。 (c)〜(g)(a)においてある周波数のノイズ成分
の時間変化を示すグラフである。
【図5】(a)触媒が劣化している場合の温度の時間変
化を示すグラフである。 (b)(a)においてノイズ成分を取り除いた温度の時
間変化を示すグラフである。 (c)〜(g)(a)においてある周波数のノイズ成分
の時間変化を示すグラフである。
【図6】(a)図4(a)の拡大図である。 (b)図4(b)の拡大図である。
【図7】(a)図5(a)の拡大図である。 (b)図5(b)の拡大図である。
【図8】(a)基本ウェーブレット関数の一例を示すグ
ラフである。 (b)基本ウェーブレット関数の他の例を示すグラフで
ある。
【図9】触媒劣化検出アルゴリズムを示すフロー図であ
る。
【符号の説明】 1 燃料電池システム 2 改質部 2−1 触媒充填層 2−2 ガス混合室 2−3 ガスバーナ 2−4 燃焼室 2−5 触媒加熱室 3 CO変成部 4 選択酸化部 6 熱供給制御部A 8 燃料電池本体 9 指令計測部 10 劣化検出部 11 温度センサA 12 温度センサB 13 温度センサC 14 温度センサE 16 温度センサF 17 温度センサG 19 温度センサI 20 記憶部 21 燃料流量制御弁A 22 空気流量制御弁A 23 原料流量制御弁B 24 水蒸気制御弁 25 空気流量制御弁B 26 酸化剤ガス制御弁C 51 触媒劣化検出装置 52 改質装置 53 燃料電池

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】触媒反応装置で生成されたガス温度として
    の生成ガス温度を取得し、前記生成ガス温度と前記生成
    ガス温度の取得時間との関係を示す時系列データを出力
    する指令計測部と、 前記時系列データに基づいて、前記触媒反応装置の有す
    る触媒の劣化の状況を判定する劣化検出部と、 を具備する、 触媒劣化検出装置。
  2. 【請求項2】触媒反応装置の触媒充填層の温度としての
    触媒充填層温度を取得し、前記触媒充填層温度と前記触
    媒充填層温度の取得時間との関係を示す時系列データを
    出力する指令計測部と、 前記時系列データに基づいて、前記触媒反応装置の有す
    る触媒の劣化の状況を判定する劣化検出部と、 を具備する、触媒劣化検出装置。
  3. 【請求項3】前記劣化検出部は、前記時系列データをウ
    ェーブレット変換した結果に基づいて、前記触媒の劣化
    の状況を判定する、 請求項1又は2に記載の触媒劣化検出装置。
  4. 【請求項4】前記触媒反応装置の反応温度を変動させな
    がら、前記生成ガス温度又は前記触媒充填層温度の測定
    を行なう、 請求項1乃至3のいずれか一項に記載の触媒劣化検出装
    置。
  5. 【請求項5】請求項1乃至4のいずれか一項に記載の前
    記触媒劣化検出装置と、 燃料ガスと水蒸気とを用いて前記生成ガスを生成する前
    記触媒反応装置と、 前記生成ガスと酸素を含むガスとを用いて発電を行なう
    燃料電池と、 を具備する燃料電池システム。
  6. 【請求項6】触媒反応装置で生成された生成ガスの温度
    としての生成ガス温度を取得するステップと、 前記生成ガス温度に基づいて、前記生成ガス温度と前記
    生成ガス温度の取得時間との関係を示す時系列データを
    出力するステップと、 前記時系列データに基づいて、前記時系列データをウェ
    ーブレット変換するステップと、 前記ウェーブレット変換の結果に基づいて、前記触媒反
    応装置の有する触媒の劣化の状況を判定するステップ
    と、 を具備する、触媒劣化検出方法。
  7. 【請求項7】触媒反応装置の触媒充填層の温度としての
    触媒充填層温度を取得するステップと、 前記触媒充填層温度に基づいて、前記触媒充填層温度と
    前記触媒充填層温度の取得時間との関係を示す時系列デ
    ータを出力するステップと、 前記時系列データに基づいて、前記時系列データをウェ
    ーブレット変換するステップと、 前記ウェーブレット変換の結果に基づいて、前記触媒反
    応装置の有する触媒の劣化の状況を判定するステップ
    と、 を具備する、触媒劣化検出方法。
  8. 【請求項8】前記触媒の劣化の状況を判定するステップ
    は、 前記ウェーブレット変換の結果の内、予め設定されたス
    ケールを有する基底関数による前記時系列データのウェ
    ーブレット変換の振幅の大きさと、予め設定された振幅
    基準値とを比較するステップと、 前記振幅の大きさが、前記振幅基準値の大きさよりも小
    さい場合、前記触媒が劣化していると判定するステップ
    と、 を具備する、 請求項6又は7に記載の触媒劣化検出方法。
  9. 【請求項9】前記触媒の劣化の状況を判定するステップ
    は、 前記ウェーブレット変換の結果の内、前記時系列データ
    から、予め設定されたスケールを有する基底関数のウェ
    ーブレット変換の結果を引いた改定時系列データを算出
    するステップと、 前記改定時系列データに基づいて、温度勾配を求めるス
    テップと、 前記温度勾配の大きさと、予め設定された勾配基準値と
    を比較するステップと、 前記温度勾配の大きさが、前記勾配基準値の大きさより
    も小さい場合、前記触媒が劣化していると判定するステ
    ップと、 を具備する、 請求項6又は7に記載の触媒劣化検出方法。
  10. 【請求項10】有機炭化水素ガスと水蒸気とを用いて水
    蒸気改質装置で生成された改質ガスの温度としての改質
    ガス温度を取得するステップと、 前記改質ガス温度に基づいて、前記改質ガス温度と前記
    改質ガス温度の取得時間との関係を示す時系列データを
    出力するステップと、 前記時系列データに基づいて、前記時系列データをウェ
    ーブレット変換するステップと、 前記ウェーブレット変換の結果に基づいて、前記水蒸気
    改質装置の有する触媒の劣化の状況を判定するステップ
    と、 を具備する方法をコンピュータに実行させるためのプロ
    グラム。
  11. 【請求項11】触媒反応装置の触媒充填層の温度として
    の触媒充填層温度を取得するステップと、 前記触媒充填層温度に基づいて、前記触媒充填層温度と
    前記触媒充填層温度の取得時間との関係を示す時系列デ
    ータを出力するステップと、 前記時系列データに基づいて、前記時系列データをウェ
    ーブレット変換するステップと、 前記ウェーブレット変換の結果の内、予め設定されたス
    ケールを有する基底関数による前記時系列データのウェ
    ーブレット変換の振幅の大きさと、予め設定された振幅
    基準値とを比較するステップと、 前記振幅の大きさが、前記振幅基準値の大きさよりも小
    さい場合、前記触媒が劣化していると判定するステップ
    と、 を具備する方法をコンピュータに実行させるためのプロ
    グラム。
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