JP2003211168A - 清涼飲料水容器の殺菌排水処理方法 - Google Patents

清涼飲料水容器の殺菌排水処理方法

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JP2003211168A
JP2003211168A JP2002009633A JP2002009633A JP2003211168A JP 2003211168 A JP2003211168 A JP 2003211168A JP 2002009633 A JP2002009633 A JP 2002009633A JP 2002009633 A JP2002009633 A JP 2002009633A JP 2003211168 A JP2003211168 A JP 2003211168A
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hydrogen peroxide
activated carbon
soft drink
sterilizing
container
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JP2002009633A
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Toshihiro Abe
智弘 安部
Hiroyuki Imamura
博幸 今村
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Mitsui Chemicals Engineering Co Ltd
Original Assignee
Mitsui Chemicals Engineering Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】低コストで実用的な清涼飲料水容器の殺菌排水
処理方法の提供。 【解決手段】過酸化水素、又は過酸化水素及び過酢酸、
若しくは過酸化水素、過酢酸及び酢酸からなる殺菌剤を
含む清涼飲料水容器の殺菌排水を、下記で定義される触
媒活性炭で処理することを特徴とする清涼飲料水容器の
殺菌排水処理方法。 (触媒活性炭)断熱容器中で触媒活性炭を過酸化水素溶
液と接触させ、過酸化水素が分解することによる温度変
化を測定し、その昇温の3/4に達するまでの時間が、
20分以下である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、清涼飲料水容器の
殺菌排水処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】清涼飲料水容器の殺菌排水は、過酸化水
素や過酢酸のような殺菌剤が含まれている。かかる殺菌
剤を含む清涼飲料水容器の殺菌排水を生物処理槽に送っ
て処理しようとすると、生物処理槽内活性汚泥が死滅す
る問題がある。
【0003】このため殺菌剤を薬剤(チオ硫酸ソーダ薬
剤、亜硫酸ソーダなど)を用いて還元処理したり、ある
いは酵素を用いて分解する手法も考えられているが、コ
スト高となる問題があり実用的でない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、低
コストで実用的な清涼飲料水容器の殺菌排水処理方法を
提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記本発明の課題は、過
酸化水素、又は過酸化水素及び過酢酸、若しくは過酸化
水素、過酢酸及び酢酸からなる殺菌剤を含む清涼飲料水
容器の殺菌排水を、下記で定義される触媒活性炭で処理
することを特徴とする清涼飲料水容器の殺菌排水処理方
法によって解決される。
【0006】(触媒活性炭)断熱容器中で触媒活性炭を
過酸化水素溶液と接触させ、過酸化水素が分解すること
による温度変化を測定し、その昇温の3/4に達するま
での時間が、20分以下である。
【0007】また上記本発明の課題は、過酸化水素、又
は過酸化水素及び過酢酸、若しくは過酸化水素、過酢酸
及び酢酸からなる殺菌剤を含む清涼飲料水容器の殺菌排
水を、下記で定義される触媒活性炭で処理することを特
徴とする清涼飲料水容器の殺菌排水処理方法によって解
決される。
【0008】(触媒活性炭)断熱容器中で触媒活性炭を
過酸化水素溶液と接触させ、過酸化水素が分解すること
による温度変化を測定し、その昇温の3/4に達するま
での時間が、20分以下か、または下記式で求められる
値以下である。 式=(15.9cc分/g)×(見かけ密度g/cc)
−2.98分
【0009】本発明において好ましい態様は、清涼飲料
水容器の殺菌排水が、酢酸を500ppm以上、より好
ましくは1000ppm以上、更に好ましくは4000
ppm以上含むことである。
【0010】また本発明において他の好ましい態様は、
清涼飲料水容器の殺菌排水に含まれる殺菌剤が過酸化水
素であり、且つ清涼飲料水容器の殺菌排水が酢酸を50
0ppm以上、より好ましくは1000ppm以上、更
に好ましくは4000ppm以上含むことである。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。
【0012】本発明において、清涼飲料水容器の殺菌排
水は過酸化水素、又は過酸化水素及び過酢酸、若しくは
過酸化水素、過酢酸及び酢酸(平衡状態で存在する)か
らなる殺菌剤を含む清涼飲料水工場等の清涼飲料水容器
の殺菌排水である。
【0013】本発明に用いられる触媒活性炭は、 断熱
容器中で触媒活性炭を過酸化水素溶液と接触させ、過酸
化水素が分解することによる温度変化を測定し、その昇
温の3/4に達するまでの時間は20分以下である。2
0分を越えると本発明の効果を発揮し得ない。
【0014】本発明においては、好ましい態様は、本発
明に用いられる触媒活性炭が、以下の特性を有している
ことである。即ち、 断熱容器中で触媒活性炭を過酸化
水素溶液と接触させ、過酸化水素が分解することによる
温度変化を測定し、その昇温の3/4に達するまでの時
間が、20分以下か、または下記式で求められる値以
下、即ち本発明の性能値(単位は分)以下であることで
ある。 式=(15.9cc分/g)×(見かけ密度g/cc)
−2.98分
【0015】図1には、本発明に用いられる触媒活性炭
の性能を規定する上で使用される装置が示されている。
【0016】図1において、1は性能試験機であり、2
は断熱容器、3は過酸化水素水の入口部、4は活性炭粉
末、5は熱電対、6は氷点補正器、7はマグネチックス
ターラボックスである。
【0017】断熱容器2には、測定対象である触媒活性
炭(0.5cc)を充填し、過酸化水素水の入口部3か
ら0.4モルの過酸化水素を入れる。過酸化水素は触媒
活性炭で分解され、その分解反応(2H22=H2O+
2+熱)によって熱が発生する。
【0018】触媒活性炭の一例に関して、分解による発
熱と触媒活性炭の性能値の関係を調べた試験結果を図2
に示す。触媒活性炭の見かけ密度は0.5g/ccであ
る。
【0019】図2の結果では、触媒活性炭は最終的に温
度変化△Tが約40℃であるので、3/4に達するまで
の温度変化△Tは約30℃(図面上破線で示す)であ
り、この時の性能値(図の横軸)は約14分程度であ
る。従って、本発明で規定する20分以下である。
【0020】また本発明の式を用いた触媒活性炭の定義
について検討すると、(15.9cc分/g)×(0.
5g/cc)−2.98分=5分となり、上記実験で用
いた触媒活性炭は、20分以下であるので、本発明の触
媒活性炭ということになる。
【0021】また図2には、石炭系の一般活性炭(見か
け密度は0.5g/cc)の性能試験も示されている。
温度変化△T約30℃における性能値(図の横軸)は約
48程度であり、20分を越えるので、本発明では用い
られない活性炭である。具体的にはカルゴンカーボン社
製「CENTAUR」(センタウ)を用いることができ
る。
【0022】本発明では、清涼飲料水容器の殺菌排水
が、酢酸を500ppm以上、より好ましくは1000
ppm以上、更に好ましくは4000ppm以上含む場
合に特に効果を発揮する。一般に、活性炭による過酸化
水素の分解においては、酢酸が存在する場合、その酢酸
が活性炭に吸着し、過酸化水素の分解を阻害するおそれ
がある。しかし、本発明では、酢酸が存在しても過酸化
水素の分解が良好に可能である。そして、酢酸の濃度が
高い場合、例えば500ppm以上、より好ましくは1
000ppm以上、更に好ましくは4000ppm以上
の酢酸が排水に含まれる場合には、悪影響が懸念される
が、本発明ではかかる高濃度の酢酸を排水に含んでいて
も、過酸化水素の分解に影響が及ぼされることはない。
【0023】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明するが、かかる
実施例によって本発明は限定されない。
【0024】実施例1 図3に示す試験装置を用い、清涼飲料水容器の殺菌排水
処理を行なった。
【0025】(1)試験装置の仕様 図3に示す試験装置を用いた。 図3において、10は
原液タンク、11は原液ポンプ、12は活性炭充填塔、
13は処理液タンクである。
【0026】活性炭充填塔12の塔径:50mmφ 使用した活性炭:CENTAU(センタウ)12×40 本発明の性能値:5〜14(分) 見かけ密度:0.5〜0.6g/cc
【0027】(2)酢酸飽和活性炭の調整 1,000mg/kg液:2kgのイオン交換水に3.2gの酢酸
を加え、これに50gの活性炭を加え、2日放置した。
4,000mg/kg液:2kgのイオン交換水に10.5gの酢
酸を加え、これに50gの活性炭を加え、4日放置し
た。
【0028】(3)試験液の調整 上記調整液を活性炭充填塔で濾過し、濾過液を必要量採
取し、これに過酸化水素を濃度2,000mg/kgになる
ように加え、試験液とした。
【0029】(4)試験方法 上記試験液を、原液ポンプ11を用いて活性炭充填塔1
2に送液し、通過液を採取し、残存過酸化水素濃度を分
析した。また比較のために、活性炭を市販の活性炭に変
えて同様の試験を行なった。
【0030】(5)試験条件 以下の表1に示す。
【表1】
【0031】試験番号1〜7:触媒活性炭「CENTA
UR」使用 試験番号8、9:市販活性炭使用(比較)
【0032】(6)試験結果 以下の表2に試験結果を示す。
【表2】
【0033】試験番号1〜7:触媒活性炭「CENTA
UR」使用 試験番号8、9:市販活性炭使用(比較)
【0034】表2より、市販の活性炭を用いた比較実験
(試験番号8,9)では、酢酸濃度1,000mg/kg液及び4,
000mg/kg液の両方の試験共、長時間かけても過酸化水素
が分解できなかったのに対し、本発明の実験(試験番号
1〜7)では、短時間で過酸化水素は完全に分解したこ
とがわかる。
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、低コストで実用的な清
涼飲料水容器の殺菌排水処理方法を提供することができ
る。また本発明によれば、清涼飲料水容器の殺菌排水
が、酢酸を高濃度に含む場合でも、過酸化水素の分解に
影響が及ぼされることがないという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】触媒活性炭の性能を規定する上で使用される装
置例を示す図
【図2】分解による発熱と触媒活性炭の物性値の関係を
調べた試験結果を示すグラフ
【図3】試験装置の例を示す図
【符号の説明】
1:性能試験機 2:断熱容器 3:過酸化水素水の入口部 4:活性炭粉末 5:熱電対 6:氷点補正器 7:マグネチックスターラボックス 10:原液タンク 11:原液ポンプ 12:活性炭充填塔 13:処理液タンク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4D038 AA08 AB09 AB10 BA02 BB01 BB20 4G069 AA03 AA08 BA08A BA08B BA21B CA05 CA10 CA11 DA06 EA02Y FB14

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】過酸化水素、又は過酸化水素及び過酢酸、
    若しくは過酸化水素、過酢酸及び酢酸からなる殺菌剤を
    含む清涼飲料水容器の殺菌排水を、下記で定義される触
    媒活性炭で処理することを特徴とする清涼飲料水容器の
    殺菌排水処理方法。 (触媒活性炭)断熱容器中で触媒活性炭を過酸化水素溶
    液と接触させ、過酸化水素が分解することによる温度変
    化を測定し、その昇温の3/4に達するまでの時間が、
    20分以下である。
  2. 【請求項2】過酸化水素、又は過酸化水素及び過酢酸か
    らなる殺菌剤を含む清涼飲料水容器の殺菌排水を、下記
    で定義される触媒活性炭で処理することを特徴とする清
    涼飲料水容器の殺菌排水処理方法。 (触媒活性炭)断熱容器中で触媒活性炭を過酸化水素溶
    液と接触させ、過酸化水素が分解することによる温度変
    化を測定し、その昇温の3/4に達するまでの時間が、
    20分以下か、または下記式で求められる値以下であ
    る。 式=(15.9cc分/g)×(見かけ密度g/cc)
    −2.98分
  3. 【請求項3】清涼飲料水容器の殺菌排水が、酢酸を50
    0ppm以上含むことを特徴とする請求項1又は2記載
    の清涼飲料水容器の殺菌排水処理方法。
  4. 【請求項4】清涼飲料水容器の殺菌排水に含まれる殺菌
    剤が過酸化水素であり、且つ清涼飲料水容器の殺菌排水
    が酢酸を500ppm以上含むことを特徴とする請求項
    3記載の清涼飲料水容器の殺菌排水処理方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006122728A (ja) * 2004-10-26 2006-05-18 Nippon Rensui Co Ltd 無菌充填設備のリンサー排水回収装置、リンサー排水回収システム、およびリンサー排水回収方法

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JP4634776B2 (ja) * 2004-10-26 2011-02-16 日本錬水株式会社 無菌充填設備のリンサー排水回収装置、リンサー排水回収システム、およびリンサー排水回収方法

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