JP2003190333A - 溶液に配合したポリマー複合材料を含んだゴルフボール及びその製造方法 - Google Patents

溶液に配合したポリマー複合材料を含んだゴルフボール及びその製造方法

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JP2003190333A
JP2003190333A JP2002230981A JP2002230981A JP2003190333A JP 2003190333 A JP2003190333 A JP 2003190333A JP 2002230981 A JP2002230981 A JP 2002230981A JP 2002230981 A JP2002230981 A JP 2002230981A JP 2003190333 A JP2003190333 A JP 2003190333A
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golf ball
polybutadiene
polymer
polymer composite
percent
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JP2002230981A
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English (en)
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Laurent C Bissonnette
シー ビソネット ローラン
D Haruko Roman
ディー ハルコ ローマン
David A Bulpett
エイ ブルペット デービッド
Michael P Mallamaci
ピー マラマシ マイケル
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Acushnet Co
Original Assignee
Acushnet Co
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】溶液に配合したポリマー複合材料を含んだゴル
フボール及びその製造方法を提供する。 【解決手段】異なる微構造を有した少なくとも2つのポ
リマーを好適に含んだポリマー複合材料から形成した部
分または層を有したゴルフボール10。特に、斯かるボ
ールは、少なくとも約50パーセントのトランス−異性
体ポリブタジエンを有したポリブタジエンと配合した少
なくとも約80パーセントのシス−異性体ポリブタブタ
ジエンを有したポリブタジエンを含むことができる。斯
かるゴルフボールを作製する方法に就いても言及する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】関連出願の相互参照 本発明は、2000年12月21日に出願され、現在係
属中である出願番号第09/741,053号の一部継
続出願である。先願は、該先願を明確に言及することに
よりその全体を援用するものである。
【0002】発明の分野 本発明は、その一部または層を異なる微構造を備えた少
なくとも2つのポリマーを含むのが好適であるポリマー
複合材料から形成したゴルフボールに関する。特に、斯
かるゴルフボールは、ポリブタジエンを含むことがで
き、斯かるポリブタジエンは、少なくとも約80パーセ
ントのシス−異性体ポリブタジエンと少なくとも約50
パーセントのトランス−異性体ポリブタジエンを有した
ポリブタジエンとを配合したものである。また、斯かる
ゴルフボールの製造方法にも関する。
【0003】
【従来の技術】多層ゴルフボールは、コアとカバーとを
含み、前記コアは、固体材料から成る一以上の層または
流体を囲繞した固体材料から成る一以上の層を含むこと
が可能である。任意に、弾性巻き糸を使用してセンター
を囲繞した層を形成して、一定のプレー特性を提供する
ようにすることも可能である。斯かるボールは、「糸巻
き」ボールとして公知である。本明細書で述べる多層ゴ
ルフボールは、コアとカバーとを含む。「コア」または
「ボールコア」なる用語は、本明細書で使用される場
合、一以上の層を有したセンター及び一以上の層から成
る中間層を含む。「センター」または「ボールセンタ
ー」なる用語は、本明細書で使用される場合、中間層及
びカバーが周囲に配置された固体及び/または流体塊を
含む。中間層は、センター及びカバーの間に、典型的に
は同心状に配置され、カバーが斯かるボールの最外部と
なる。
【0004】様々なゴルフボール配合物が公知であると
共に、様々な製造方法において使用される。これらの配
合物及び方法では、一貫してコアが対称となるボールを
製造できない傾向にあることが残念なことである。例え
ば、米国特許第6,056,842号での議論を見てみ
ると、そこでは、従来の方法で形成されたゴルフボール
にて生じる不良心合わせが例示されている。多層ボール
の生産は、斯かるボールの製造中に心ずれとなってしま
うセンター部分により悩まされてきた。心のずれたゴル
フボールは、多くのプレーヤー、特に、対称であるボー
ルを使用すればボールコントロールが相当にできるプレ
ーヤーには、障害となる。この対称性の欠如は、少なく
とも部分的には、多層ゴルフボールの形成に従来使用さ
れて来た材料及び方法にあると信じられている。40パ
ーセントを超えるシス−1,4−ポリブタジエン異性体
を含んでいるのが典型的である配合物は、しばしば、ゴ
ルフボールコアまたはその一部の形成に使用される。残
念なのは、多くのシス−ポリブタジエン材料は、架橋前
はかなり柔らかく、上記に述べた心ずれの問題を起こす
ことになる。多数の参考文献が様々なシス−ポリブタジ
エン材料を開示しており、下記に説明する。
【0005】米国特許第3,896,102号、第3,
926,933号、第4,020,007号及び第4,
020,008号では、1,3−ブタジエン成分と、ト
ランス−ポリブタジエンを作製する方法及び触媒が開示
されると共に、トランス−ポリブタジエンの含有量を増
大するとより樹脂性を増し、且つ、より弾性的で、靭性
があり、結晶質の熱可塑性固体が製造されることが開示
される。前記米国特許第3,926,933号及び第
4,020,008号の特許では、更に、トランス−ポ
リブタジエンがオゾンの攻撃及びその他の化学薬剤に対
する耐性を有すると共に、インシュレーション、バッテ
リーケース及びゴルフボールカバーに典型的に使用され
ることが開示される。
【0006】米国特許第4,020,115号では、ビ
ニル含有率が12パーセント以下と低く且つ約70乃至
81パーセントがトランス−ポリブタジエン構造である
ブタジエン構成単位を含んだスチレン及び/またはイソ
プレンを備えたブタジエンのホモポリマー及びランダム
コポリマーの作製が開示される。これらのポリマーは、
分子量の分布が広く且つタイヤの製造に望ましい粘着性
及び生強度を有していることが開示される。また、様々
なトランス−ポリブタジエン及びビニル−ポリブタジエ
ン材料がそれらの作製に使用される触媒と共に開示され
る。
【0007】米国特許第4,919,434号では、ツ
ーピースゴルフボールが開示され、該ツーピースゴルフ
ボールは、シス−1,4−ポリブタジエン異性体が40
パーセントを超える中実コアとカバーを有しており、前
記カバーは、厚さが0.1乃至2ミリの内側層及び0.
1乃至1.5ミリの外側層を有する。内側層は、イオノ
マー、ポリエステルエラストマー、ポリアミドエラスト
マー、熱可塑性ウレタンエラストマー、プロピレン−ブ
タジエンコポリマー、1,2−ポリブタジエン、ポリブ
テン−1及びスチレン−ブタジエンブロックコポリマー
等の熱可塑性樹脂であり、これらの樹脂は、独立して成
るかまたは組み合わされる。
【0008】米国特許第4,929,678号では、ゴ
ルフボール用のゴム配合物が開示され、斯かるゴム配合
物は、重量で少なくとも40パーセントのポリブタジエ
ンゴムであって、ムーニ−粘度が45乃至90で、シス
−ボンド含有率が少なくとも80パーセントのポリブタ
ジエンゴム、ヘテロ架橋剤、及びペルオキシドを含む。
これらのポリマーの分散性は、4.0乃至8.0であ
り、斯かる分散性は、重量平均分子量と数平均分子量と
の比である。
【0009】米国特許第4,931,376号では、別
の共役ジエンを備えたブタジエンポリマー及びコポリマ
ーとその製造方法が開示され、前記共役ジエンは、重量
で少なくとも80パーセントのブタジエンを有し、トラ
ンス−ポリブタジエン結合が60乃至98パーセントで
あり、分子量分布が1.1乃至4.0であり、溶融温度
が40℃乃至130℃であり、且つ、沸騰したシクロヘ
キサンでの不溶物の含有率が1%以下である。重量平均
分子量が30,000乃至300,000で、トランス
−ポリブタジエン含有率が約30パーセント超えるのが
好適である。開示によれば、斯かる材料は、ゴルフボー
ルカバー、添え木または石膏材料等に使用される。
【0010】米国特許第4,955,613号では、二
種類のポリブタジエンから形成されるゴルフボール及び
斯かるポリブタジエンを作製するのに使用する触媒が開
示され、前記ポリブタジエンの各々のムーニ−粘度は、
約50未満であり、シス−ポリブタジエン異性体含有率
は、約40パーセントを超え、約90パーセントを超え
るのが好適である。
【0011】米国特許第4,971,329号では、ポ
リブタジエンの混合物から形成された中実ゴルフボール
が開示され、前記混合物は、約99.5乃至95重量パ
ーセントのシス−1,4ポリブタジエンと約0.5乃至
5重量パーセントのビニル−1,2ポリブタジエンとの
混合物である。前記シス−ポリブタジエンは、重量で約
80パーセント乃至100パーセントのシス含有率が約
95パーセントのシス−ポリブタジエンからシス含有率
が約98パーセントの約0重量パーセント乃至20重量
パーセントのシス−ポリブタジエンを配合することで作
製される。
【0012】米国特許第5,553,852号では、セ
ンターコア、中間層及びカバーを有したスリーピース固
体ゴルフボールが開示される。前記センターコアは、高
反発を得るために90パーセントを超えるシス−ポリブ
タジエン異性体を含んだ1,4−ポリブタジエン、ヘテ
ロ架橋剤(単一または複数の)及びその他の添加剤で作
製される。高シス含有率を有したポリブタジエンが好適
であるとして留意される。
【0013】米国特許第5,833,553号では、コ
ア配合物が開示され、斯かるコア配合物は、ポリブタジ
エン、天然ゴム、メタローセン触媒ポリオレフィン、ポ
リウレタン及びその他の熱可塑性または熱硬化性エラス
トマー及び分子量が50,000乃至500,000で
あって、100,000乃至500,000であるのが
好適な分子量範囲を有したそれらの混合物を含む。
【0014】米国特許第5,861,465号では、糸
巻きゴルフボール用の糸状ゴムが開示され、該糸状ゴム
は、ゴム配合物を加硫して得たゴム成分を有しており、
該ゴム配合物は、天然ゴム、合成高シス−ポリイソプレ
ンゴム、及び少なくとも1つの特定したジアリールジス
ルフィド、加硫剤及び酸化防止剤との混合物から選択し
たゴムを含む。
【0015】米国特許第6,018,007号では、ト
ランス−ポリブタジエン並びにその他のポリマー及びコ
ポリマーの作製が開示され、前記その他のポリマー及び
コポリマーは、改良した触媒システムを備えた共役ジエ
ンモノマー寄与構成単位におけるトランス構造を有す
る。結果として生じるポリマーは、高トランス含有のも
のを除いてゴム状であり、公知の方法により加硫するこ
とが可能であり、タイヤ、一般的なゴム製品及びプラス
チック材料に使用することが可能である。
【0016】米国特許第6,130,295号では、ツ
ーピースゴルフボールが開示され、該ツーピースゴルフ
ボールは、未加硫カバーを有し、該未加硫カバーは、イ
オノマー及びポリブタジエンの混合物を含み、該混合物
のトランス−異性体含有率は、少なくとも60パーセン
トである。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】近年まで多くの従来の
ゴルフボールに見られた心ずれ問題や製造における一貫
性の欠如といった製造に関する重要な部分に就いては殆
ど注目されてこなかったが、斯かる心ずれ問題や製造に
おける一貫性の欠如は少なくすることが望ましい。一部
では、架橋前では取り扱いが難しい多くの材料がある。
コア、特に中間層やシェルに典型的に使用されるポリマ
ーは、その早期または初期の形状に該ポリマーを戻そう
とする記憶を有する傾向にあり、それ故、急速圧縮成型
をしてシェルが形成されると直ぐにポリマーを架橋する
ことが必要となる。
【0018】異なる微構造を有したある種のポリマー材
料、例えば、ポリブタジエンとポリイソプレンとを配合
しようとする時には従来の技術では多大な困難があった
と理解している。従って、従来のゴルフボール用材料を
使用する時に現われる前記の問題点を低減または排除す
るゴルフボールの製造に使用される改良した配合物及び
斯かる配合物の製造方法を見つけることが望まれてい
る。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明は、少なくとも1
つのポリブタジエンから成るポリマー複合材料を含んだ
ゴルフボールに関する。第1の実施例では、斯かるポリ
マー配合材料は、少なくとも2つのポリマー、例えば、
ポリブタジエン及びポリイソプレンから形成される。第
2の実施例では、ポリマー複合材料は、少なくとも1つ
のポリブタジエン及び複数のナノ粒子(nanopar
ticles)を含んだ材料から形成される。一実施例
では、斯かるポリマー複合材料のポリブタジエン中にお
けるビニル−異性体含有率は、少なくとも約5パーセン
ト未満である。好適な実施例では、ポリマー複合材料の
ポリブタジエン中におけるビニル−異性体含有率は、約
3パーセント未満である。別の実施例では、ポリマー複
合材料のポリブタジエン中におけるトランス−異性体含
有率は、少なくとも約20パーセントである。一好適な
実施例では、ポリマー複合材料の分子量は少なくとも約
200,000であり、ポリ分散性は、約3未満であ
る。高弾性を達成するには、一実施例では、ポリマー複
合材料中の各ポリマー材料の分子量が少なくとも約20
0,000であり、且つ、ポリ分散性が、約3未満であ
るのが好適である。しかしながら、加工性の改善が重要
となる実施例では、各ポリマー材料が異なる分子量を有
するのが好適である。斯かる好適な実施例では、分子量
差は、少なくとも約100,000である。
【0020】
【発明の実施の形態】好適な実施例では、斯かるポリマ
ー複合材料は、複数のナノ粒子を含み、該複数のナノ粒
子の平均粒度は、約5000nm未満である。ナノ粒子
は、密度、即ち、COR及び混合時間を調整を可能とす
ることから、一以上の層のボールを形成するのに使用す
る材料の弾性率を変更する一つの可能な方法である。好
適な実施例では、ポリマー複合材料は、ナノ粒子及び結
合剤を含む。好適な結合剤は、シラン、チタネート及び
スルフィドを含む。一実施例では、ナノ粒子は、シリカ
を含む。
【0021】別の実施例では、ゴルフボールは、少なく
とも2つの層を含み、且つ、ポリマー複合材料は、前記
2つの層の少なくとも1つの層内に配置される。別の実
施例では、ポリマー複合材料は、ゴルフボールのコア内
に配置される。更に、別の実施例では、ポリマー複合材
料は、ゴルフボールのカバー層内に配置される。ポリマ
ー複合材料は、また、前記の実施例に替えて、または、
追加して、ゴルフボールの一つの層を形成するエラスト
マースレッド内に配置することができる。
【0022】一実施例では、前記ポリマー複合材料は、
少なくとも一つのポリイソプレンポリマーから成る。好
適な実施例では、前記少なくとも一つのポリイソプレン
ポリマーのトランス−異性体含有率は、少なくとも約1
0パーセントである。一つの好適な実施例は、ポリマー
複合材料を含み、該ポリマー複合材料は、少なくとも1
つのポリイソプレンポリマーと少なくとも一つのポリブ
タジエンポリマーとの配合物をゴルフボールの少なくと
も一部に含む。
【0023】一実施例では、架橋ポリマー複合材料を含
んだコアの有効弾性率は、約110MPa(〜16,0
00psi)未満である。代替の実施例では、架橋ポリ
マー複合材料を含んだコアの有効弾性率は、約55MP
a(〜8,000psi)未満である。別の実施例で
は、ポリマー複合材料を含んだコアの復元係数は、約
0.8より大きくなる。更に別の実施例では、ポリマー
複合材料を含んだ未架橋配合物の曲げ係数は、約3.5
MPaより大きくなる。
【0024】本発明は、また、上記のゴルフボールを作
製する方法であって、トランス−異性体含有率が少なく
とも約50パーセントである第1のポリブタジエンセメ
ントと、シス−異性体含有率が少なくとも約90パーセ
ントである第2のポリブタジエンセメントとを組合わせ
て第1の混合物を形成し、該第1の混合物から少なくと
も実質的に全ての溶媒を蒸発させてポリマー複合材料を
形成し、該ポリマー複合材料を少なくとも一つの架橋剤
と組合わせて第2の混合物を形成し、且つ、該第2の混
合物を前記ゴルフボールの少なくとも一部に形成するこ
とを特徴とするゴルフボールの形成方法に関する。
【0025】一実施例では、前記形成する段階が、射出
成型を含む。一実施例では、前記第1のポリブタジエン
セメントが、十分な量のコバルト触媒中で重合化させ
て、該ポリブタジエンのトランス−異性体含有率を増大
する。別の好適な実施例では、前記ポリブタジエンセメ
ントの少なくとも一方が、十分な量のニッケルまたはネ
オジム触媒中で重合化させて、該一方のセメントの分子
量を増大させる。
【0026】本発明は、また、少なくとも90パーセン
トのシス−異性体を有した第1のポリブタジエン、少な
くとも70パーセントのトランス−異性体を有した第2
のポリブタジエン及び複数のナノ粒子を含んだポリマー
複合材料を含んだゴルフボールにおいて、前記ポリマー
複合材料が、ビニル−異性体含有率が約5パーセント未
満のポリブタジエンを含むことを特徴とするゴルフボー
ルに関する。一実施例では、前記第2のポリブタジエン
のトランス−異性体含有率は、約50パーセント未満で
ある。
【0027】本発明は、また、未架橋ポリマー複合材料
の曲げ係数が約3.5MPaより大きいゴルフボールに
関する。
【0028】定義 一つ以上の数または数で表した範囲と関連して本明細書
で使用される場合には、「約」なる用語は、一範囲内の
全ての数を含んだ全ての斯かる数を表すものと理解す
る。
【0029】本明細書で使用される場合、「アッチ圧
縮」及び「圧縮」なる用語は、アッチ圧縮ゲージ(At
ti Compression Gauge)で測定し
た如き、校正したばねの撓みに対する物体または材料の
撓みとして定義される。前記アッチ圧縮ゲージは、ニュ
ージャージー州ユニオン市のアッチエンジニアリング社
(Atti Engineering Corp. o
f Union City,NJ)から市販されてい
る。典型的には、アッチ圧縮を使用してゴルフボールの
圧縮を測定する。圧縮値は、測定中の物品の直径により
決定される。アッチゲージを使用して直径が4.267
2cm(1.680インチ)未満のコアを測定する場合
には、金属またはその他の適当なシムを使用して、該シ
ムを測定物体と組合わせて径を4.2672cm(1.
680インチ)にするようにする。
【0030】本明細書で使用される場合には、別段記載
のない場合には、シス−異性体ポリブタジエンのパーセ
ント、または、シス−ポリブタジエンのパーセントは、
ポリブタジエン異性体全数と比較したシス−異性体の量
を反映したものである。割合は、100倍してパーセン
トを得る。トランス−異性体ポリブタジエンのパーセン
ト、または、トランス−ポリブタジエンのパーセント
は、配合物中のポリブタジエン異性体全数と比較したト
ランス−異性体の量を反映したものであり、斯かる数
は、100倍して百分率を決定する。ビニル−異性体の
パーセントも同様に定義する。
【0031】本明細書で使用される場合、「セメント」
なる用語は、溶解したポリマーを表し、例えば、ヘキサ
ン、トルエン、またはTHF等の溶媒中におけるポリマ
ーを表す。従って、「セメント配合物」は、少なくとも
2つの溶解したセメントを表す。
【0032】本明細書で使用される場合、ゴルフボール
の「反発係数」なる用語は、ボールを大きな堅牢な板に
向けて発射した時の復路速度に対する弾性反発速度の比
として定義する。復路速度は、125ft/秒である。
【0033】本明細書で使用される場合、「流体」なる
用語は、液体、ペースト、ゲル、気体(空気等の)また
は、それらの任意の組合わせを含む。
【0034】本明細書で使用される場合、「中間層」な
る用語は、ゴルフボールコアの任意に設ける部分を表
し、該中間層は、存在するときには、センターの周りに
配置されると共に、その周りには、カバーが配置され、
任意で、一つ以上の層がそれらの間に配置されることが
ある。ゴルフボールの中間層部は、一つ以上の層を含む
ことが可能であり、それらの各々は、2つの「半シェ
ル」、「プレップ」、「プレフォーム」等をセンターの
周りに組み付けて、典型的には、その後に圧縮成型をし
て球体シェルを形成する。中間層は、また、単段階射出
成型方法により形成する事が可能である。
【0035】本明細書で使用される場合、「分子量」
(Mw)なる用語は、別段の記載がない場合には、絶対
重量平均分子量として定義する。
【0036】本明細書で使用される場合、「phr」と
して公知の「部」なる用語は、ポリブタジエン等の全ポ
リマー100重量部に対する混合物中に存在する特定の
成分の重量部数として定義する。数学的には、ある成分
の重量をポリマーの総重量で割って100倍したものと
して表すことができる。
【0037】本明細書で使用される場合、「ポリ分散性
(polydispersity)」なる用語は、Mw
/Mnであり、但し、Mn(数平均分子量)=総重量
(ダルトン)/分子数である。
【0038】本明細書で使用される場合、「ポリマー複
合材料」なる用語は、実質的に溶媒の全てを除去した少
なくとも2つのセメントの配合物または複数のナノ粒子
と配合した単一のセメントを表す。
【0039】本明細書で使用される場合、「ショアD硬
度」は、ASTM D2240−00により決定され
る。
【0040】本明細書で使用される場合、「曲げ係数」
は、カバー材料の試験片を作製後約2週間を経てAST
M D6272−98の手順Bにより測定する。未架橋
コア材料に関しては、この手順Bの変更は不要である。
【0041】本明細書で使用される場合、溶媒の「実質
的に全部」とは、残存溶剤がポリマー配合材料の特性に
殆ど影響を及ぼさない程度の量を意味する。一実施例で
は、実質的に全部とは、溶剤の少なくとも約90パーセ
ント、好適には、溶剤の少なくとも99パーセントが除
去された状態を表す。
【0042】
【実施例】ゴルフボールコアの一つ以上の層用、好適に
は、センターの周りに配置される少なくとも一つの中間
層に含有する新たな配合物及び斯かるゴルフボールコア
の製造方法を考案した。本発明によれば、本発明により
作製されるゴルフボールにおけるコアの対称成形が効果
的に改善される。例えば、中間層の作製に使用すること
ができる未架橋シェルの射出成形を容易にできると共
に、自動組立てを可能にする配合物が提案され、何れ
も、製造コストを大幅に低減すると共に、最終ゴルフボ
ールの精度及び一貫性が改善される。
【0043】ポリブタジエン等の弾性ポリマー成分は、
変形された成分を初期または以前の形状に強制的に戻そ
うとする「記憶」を有するのが典型的である。ある種類
のポリブタジエンを使用すれば、形成中のゴルフボール
コア部に補強を施すことができ、配合物が、従来のポリ
マーが早期または初期の位置に弛緩する時に共通して起
きる、その後の工程において心ずれしたボールを形成す
る結果になる問題点を禁止または排除するようにするこ
とができることが判明した。本発明によれば、本明細書
で議論する如き効果的なポリブタジエンで材料を作製し
て、中間層を形成するのに使用する未架橋材料にジオメ
トリ上の安定性を付与する一助となし、少なくとも部分
的に、センターの周りに中間層を組み付ける際に、該中
間層の移動を禁止するようする。
【0044】特に、本発明によれば、ゴルフボールの製
造を容易にするポリマー複合材料配合物が提供される。
このポリマー複合材料は、異なる微構造を有した少なく
とも2つのポリマーを含む。一つの好適な実施例では、
第1のポリマーは、シス−異性体含有率が少なくとも約
80パーセント、好適には、約90パーセントを超える
ポリブタジエンを含み、且つ、第2のポリマーは、トラ
ンス−異性体含有率が少なくとも約70パーセント、好
適には、約80パーセントを超えるポリブタジエンを含
む。一実施例では、前記トランス−異性体含有率は、少
なくとも約90パーセントである。ポリマー複合材料
は、全体としては、約5パーセント、好適には約3パー
セント未満のビニル−異性体含有率を有するのが好適で
ある。一つの好適な実施例では、ポリマー複合材料のビ
ニル−異性体含有率は、約1パーセント未満である。別
の好適な実施例では、ポリマー複合材料は、少なくとも
一つのポリブタジエンと、少なくとも一つのポリイソプ
レンとを含む。
【0045】ポリマー複合材料は、前記少なくとも2つ
のポリマーを溶液混合して設けるのが効果的であり、該
少なくとも2つのポリマーの各々は、異なる重合化方法
を使用して別途に重合化を行うことが可能である。溶液
ブレンド及び結果として生じるポリマー複合材料は、ま
た、一つ以上の強化剤を含むことができる。強化剤は、
ナノ粒子等の無機粒子を含むのが好適である。特に、好
適なナノ粒子は、シリカベースまたはカーボンベースの
粒子を含む。一実施例では、シリカベースのナノ粒子の
方がより好適である。斯かる任意であるが、含んだ方が
好適なナノ粒子を含むことで、微細パイピング及びろ過
工程を容易に通過することができる一方で、ポリマーブ
レンドの粘度への影響は実質的に排除することができ
る。更に、ナノ粒子の量を増大すれば、弾性を増大する
のに必要な架橋剤の量を相応に低減できる効果がある。
【0046】典型的なナノ粒子の平均粒度は、約0.0
1nm乃至5000nmであり、好適には約0.5nm
乃至100nmである。一つの好適な実施例では、ナノ
粒子の平均粒度は、約1nm乃至50nmである。ナノ
粒子は、ポリマー複合材料に含有されるポリマー全般に
分散されるのが典型的であり、実質的に均一に分散され
るのが好適である。一つの好適な実施例では、ナノ粒子
は、ポリマー複合材料の全般に亘り均一に分散される。
当業者に利用可能な任意のタイプのナノ粒子を本発明に
含めることができるが、ナノ粒子は、シリカ、ZnOま
たは双方を含むのが好適である。ナノ粒子のポリマー複
合材料中における含有量は、重量で最高約40パーセン
トである。一つの実施例では、ナノ粒子の複合材料中に
おける含有量は、重量で約0.1乃至20パーセントで
ある。別の実施例では、ナノ粒子の含有量は、重量で約
0.01乃至1パーセントである。結合剤をポリマー複
合材料に添加してポリマーと粒子間の結合を容易にする
ことが可能である。好適な結合剤は、シラン、チタネー
ト及びスルフィドまたはそれらの組合わせを含む。
【0047】理論に縛られなけらば、広範な種類の触媒
を利用して溶解したポリブタジエンポリマーの重合化を
行い、本発明による代替の微構造を生成することができ
る。前記広範な種類の触媒は、ネオジムベース、コバル
トベース、リチウムベース、チタンベース、バリウムベ
ース、または、ニッケルベースの配合物、または、それ
らの組合わせを含み、一定のその他の触媒、溶媒及び改
質剤と一緒に使用される。充分な量の触媒を使用して溶
解した斯かるポリマーの重合化を容易にする。
【0048】例えば、コバルト触媒を使用して、トラン
ス−異性体含有率が約75パーセントを超えると共に、
妥当に枝分かれしたポリブタジエンポリマーを生成する
ことができる一方で、ニッケル触媒では、シス−異性体
含有率が約96パーセントを超える高度にリニアなポリ
ブタジエンポリマーを生成することが可能である。一つ
の実施例では、少なくとも一つの触媒を使用して、溶解
した各ポリマーの重合化ができる。例えば、ニッケルベ
ースの触媒を使用して、本発明による第1のポリマーセ
メントを形成し、コバルトベースの触媒を使用して本発
明による第2のポリマーセメントを形成することができ
る。2つのポリマーは、重合化後に依然として溶解した
状態で本発明により結合してセメントブレンドを形成す
る事が可能である。次いで、斯かるブレンドから溶媒を
除去することができる。溶媒を完全に除去する必要は無
く、これは、少量の溶媒が残存していても、その後の蒸
発または事後の工程で除去することができるからであ
る。ニッケル重合されたポリブタジエンでの弾性は高い
が、コバルト重合されたポリブタジエンだけでも妥当な
弾性を持つことが可能であり、且つ、室温での結晶度も
かなり高いものとなり、ポリマーも堅牢になる。組合わ
せれば、ゴルフボールの一つ以上の部分を形成するのに
使用する高度に有益な材料を提供することができる。反
対に、多量のシス−異性体ポリブタジエンと大量のトラ
ンス−異性体ポリブタジエンとを従来通りに配合する
と、斯かるポリブタジエンを事前に加熱して内部混合前
に結晶ドメインを溶融する必要がある。従来の配合技術
では、ドメインが分離すると共に比較的大きくなった分
離ポリマーが形成される。
【0049】別の実施例では、ポリマーを含んだセメン
トを複数のナノ粒子と結合させて本発明によるポリマー
複合材料を形成する事が出来る。斯かるナノ粒子は、セ
メントに添加されるのが好適であり、次いで、少なくと
も溶媒の実質的に全部をセメントから除去してポリマー
及び複数のナノ粒子から成るポリマー複合材料を形成す
る。本発明の一つの実施例では、単一のポリブタジエン
と複数のナノ粒子でポリマー複合材料を形成する。その
他の実施例では、ポリマーを追加して添加するが、斯か
る添加ポリマーは、ポリブタジエン、ポリイソプレン、
ナノ粒子、結合剤またはそれらの組合わせから成る複合
材料を含む。
【0050】溶解した状態のポリマーを結合すれば、少
なくとも2つのポリマーの混合を効果的に容易にすると
共に、改善して、従来の混合または重合化技術を使用し
ては得ることの出来ない特性を提供することができる。
上記のニッケル及びコバルトポリブタジエン材料を内部
ミキサー、ロールミル、または二軸スクリュー押出機等
の従来のゴム加工技術により結合することは困難なこと
であり、ポリマー状況が異なる結果不良となる。溶解し
たポリマー複合材料の形成は、堅牢であるが、室温で形
成可能であり、ゴルフボールに使用した時に高度な弾性
を提供するポリマーを形成する。斯かる形成性により多
層ゴルフボールの作製を容易にする半球シェル等のシェ
ルの形成を可能にする。
【0051】別の実施例では、本発明のポリマー複合材
料により、ゴルフボール製造に直接使用されるポリブタ
ジエンまたはその他の配合ポリマー複合材料の「ベー
ル」を提供することができる。ポリブタジエン等の一定
のポリマー材料は、しばしば、「ベール」の形態で供給
され、これらは、従来、その他の材料と配合する必要が
ある。本発明によれば、少なくとも2つのポリマー材料
を含んだポリマー複合材料は、効果的に、ベールの形態
の複合材料に形成する事が出来る。これにより、別個の
ベールの形態にした材料を提供して結合する必要が無く
なり、高トランス−異性体を含有したポリブタジエンゴ
ムとポリイソプレンまたはポリブタジエンとの混合を従
来通りに行う時に容易にすることができ、または、斯か
る混合を従来通りに行う時に発生する困難を排除するこ
とができる。一つの好適な実施例では、トランス−異性
体含有率が少なくとも約20パーセントで、ビニル−異
性体ポリブタジエン含有率が約5パーセント未満のポリ
マー複合材料のベールを提供することができる。斯かる
配合ベールは、ゴルフボールに配合形成された時に低弾
性率で高弾性を有した所望のコールドフロー属性を有
し、未架橋状態で堅牢且つ形成が可能であり、且つ、斯
かるポリマー複合材料のゴルフボールの一部への組み込
みを容易にするのが典型的である。また、斯かる配合ポ
リマー複合材料は、加工が少なく、特に、センターを囲
繞するゴルフボールの中間層を形成するのに使用する時
には、ポリブタジエン及びトランス−ポリイソプレンの
比較配合物より高い弾性(CORにより測定して)があ
る。更に、任意であるが含んだ方が好適であるナノ粒子
を含むと、架橋に必要な架橋剤の量を低減することがで
きるし、または、斯かる架橋剤の使用を排除することが
できる。
【0052】ポリマー複合材料を熱可塑性/熱硬化性配
合物等の配合材料が必要とされる用途に使用することが
できる。例としては、タイヤ、ホース等がある。本発明
のポリマー複合材料の好適な用途は、ゴルフボール層の
少なくとも一部を形成するの使用することである。パイ
プや混合タンク等の容易に入手可能な装置は、従来のゴ
ム加工装置を本発明のよるポリマー複合材料を加工でき
る装置に転換するのに必要である。従って、本発明によ
れば、ゴルフボールに使用する広範な材料を追加のコス
トを最小にして作製するのが効果的に可能となり、従来
の配合技術を使用する必要がある場合には追加のコスト
が発生する。更に、複合材料ポリマーは、ゴム射出成形
装置にて容易に加工される。例えば、堅牢な複合材料ポ
リマーは、「テープ」に形成して従来の射出成型機に供
給するのに使用できる。「テープ」の形状のプリフォー
ムは、例えば、本発明により形成されるポリマー複合材
料のベールを従来の押出し技術を使用して生産すること
ができる。室温で剛性を有するのが好適である複合材料
ポリマーは、粘度が低く、生強度が高い「テープ」を製
造することができ、斯かる低粘度及び高生強度は、射出
成形プレフォームには非常に望ましい特徴である。一つ
の実施例では、剛性とは、未架橋ポリマー複合材料の曲
げ係数を表し、少なくとも約3.5MPaである。
【0053】本発明により作製されるボールのコアは、
単層とすることのみが可能であるが、コアは、センター
及び該センターの周りに配置された少なくとも1つの中
間層を含むのが好適である。斯かるボールのコア及びセ
ンターは、球状であるのが好適であり、中実または流体
で充填されてあっても良く、コアが多層から成る場合に
は、センターの径は、概ね約1.27cm乃至3.81
cm(約0.5インチ乃至1.5インチ)であり、好適
には、約2.032cm乃至3.302cm(約0.8
インチ乃至1.3インチ)であり、より好適には、2.
54cm乃至3.048cm(約1乃至1.2インチ)
である。引っ張った弾性スレットまたはストリップを、
中間層を追加する前後にセンターの周りに巻きつけるこ
とが予測できる。
【0054】中間層の厚さは、約0.254乃至1.5
24cm(約0.1乃至0.6インチ)であり、一実施
例では、約0.381乃至0.889cm(約0.15
乃至0.35インチ)であり、約0.508乃至0.7
62cm(約0.2乃至0.3インチ)であるのがより
好適であり、中間層は、勿論、一つ以上の中間層を含
む。センター及び、所望であれば、中間層を含んだコア
全体の径は、約3.175乃至4.191cm(約1.
25乃至1.65インチ)であり、約3.5052乃至
4.064cm(1.38乃至1.6インチ)であるの
が好適であり、中間層はセンターを囲繞することから、
コア径は中間層の厚さの二倍となる。特定のセンターに
対応する中間層の径及び該中間層及びセンターの周りに
形成されたカバーの径は、センターの径に応じて調整し
て、カバーを取り付けた状態でUSGAが規定する最小
全径を備えた本発明により形成されたゴルフボールが提
供される。含まれる場合には、中間層は、センター上に
成型された時にコアを成型するのに十分な厚さにされ
る。最小中間層厚は、当業者により容易に決定され、且
つ、センター厚、カバー及びその他の中間層の存在のみ
ならず中間層を形成するのに使用する特定の材料により
決定することが可能である。本発明による好適なボール
センターサイズの一例は、径が2.7432cm(1.
08インチ)のセンターと厚さが0.635cm(0.
25インチ)の中間層で径が4.0132cm(1.5
8インチ)のコアを提供する。次いで、厚さが0.12
7cm(0.05インチ)のカバーを組み付けて径が
4.2672cm(1.68インチ)のゴルフボールを
提供する。規制異性体ポリブタジエンを含んだゴルフボ
ールのサイズは、約3.81乃至4.572cm(約
1.5乃至1.8インチ)、好適には、約4.064乃
至4.572cm(約1.6乃至1.8インチ)、より
好適には約4.1656乃至4.4196cm(約1.
64乃至1.74インチ)の範囲にあるのが典型的であ
る。ゴルフボールは、USGAのゴルフ規則に適合する
のが最も好適である。
【0055】ゴルフボール配合物中のポリマー鎖端の総
数を最小限すれば、弾性が増大する傾向にあると考えら
れる。しかしながら、分子量が増大するに連れて、混合
特性は、ポリマー粘度が高くなることから悪影響を受け
る。鎖端を削減する一つの方法は、分子量平均を増大さ
せ且つポリ分散性を低くすることにより達成される。従
って、架橋前にあっては、本発明のポリブタジエン成分
の典型的なポリ分散性は、約4以下であり、好適には約
3以下であり、より好適には約2.5以下である。1つ
の好適な実施例では、ポリ分散性は、約1.5以下であ
る。
【0056】本発明のポリブタジエン成分は、高分子量
を有するのが典型的であり、少なくとも約100,00
0であり、好適には約200,000乃至1,000,
000であるとされる。一つの実施例では、分子量は約
230,000乃至750,000であり、別の実施例
では、約275,000乃至700,000の範囲にあ
る。ビニル含有率が約10パーセントを超える実施例で
は、分子量が約200,000を超えるのが好適であ
る。
【0057】分子量の測定は下記の如く行う。約20m
gのポリマーを10mLのTHFに溶かす。これには、
ポリマーの分子量及び分布にもよるが、室温で2、3日
を要する。1リットルのTHFをろ過すると共に、HP
LC容器に設置する前に脱泡する。ビスコゲル(Vis
cogel)コラムを通したHPLCの流量を1mL/
分に設定する。この内径が7.8mmで長さが300m
mのシェッドのない混合ベッドを備えたコラムモデルG
MHHR−Hは、テキサス州ヒューストン(Houst
on、TX)のビスコテック社(Viscotek C
orp.)から市販されている。試料分析を開始前少な
くとも1時間または安定した検出器ベースラインが得ら
れるまでTHFの流量を1mL/分に設定する。このコ
ラム及び検出器の掃気の間Viscotek TDAモ
デル300トリプル検出器の内部温度を40℃に設定す
る。この検出器もまた、ビスコテック社から市販されて
いる。3つの検出器(即ち、屈折率、差圧及び光分散)
及びコラムを熱平衡状態にすると共に、検出器を掃気し
てゼロ調整して本装置の指示書に従った校正を装置に対
して行う。
【0058】次いで、100μリットルの試料溶液を装
置内へ注入すると共に、各試料の分子量をビスコテック
社のトリプル検出器ソフトを使用して算出することがで
きる。ポリブタジエン材料の分子量を測定する時には、
dn/dcは、常に0.130を使用する。この装置及
びこれらの方法は、本明細書に記載すると共に特許請求
される分子量を提供するものであり、且つ、その他の装
置または方法は必ずしも本明細書で使用する数値と同等
の数値を提供するものではない点に留意したい。
【0059】本発明のポリブタジエン成分は、当業者が
利用可能な任意の手段により生成することが可能であ
り、トランス含有率が少なくとも80パーセントであ
り、分子量が高いポリブタジエンを結果的に生成する触
媒を使用して生成するのが好適である。本発明で使用す
るのに適当なポリブタジエンを作製する上で、従来技術
の通常の技術の一つを案内するための文献は広範なもの
があり、それらには、米国特許第3,896,102
号、3,926,933号、4,020,007号、
4,020,008号、4,020,115号、4,9
31,376号及び6,018,007号があり、各々
は、それらへの参照を明確に行うことにより本明細書に
援用されている。規制異性体ポリブタジエンを提供する
一つの好適な方法は、コバルト、バリウム、ニッケル、
ネオジム、リチウムまたはチタン、またはそれらの組合
わせを含んだ触媒を使用することである。
【0060】本発明のポリマー複合材料または規制異性
体ポリブタジエンのレジリエンスの改善方法は、シス−
ポリブタジエン異性体の一部をトランス−異性体へ転化
して、一定の量のポリブタジエン、遊離基源及びシス−
ツー−トランス触媒の転化反応から材料を形成すること
であり、前記触媒は、少なくとも一つの有機硫黄化合
物、無機スルフィド成分、芳香族有機金属化合物、金属
有機硫黄化合物、元素硫黄、ポリマー硫黄または芳香族
有機化合物を含む。この転化反応は、十分な反応温度で
完遂されてポリブタジエン反応生成物を形成し、該生成
物は、米国特許第6,162,135号、1999年1
2月16日に出願された特許出願番号09/461,7
36号、1999年12月10日に出願された特許出願
番号09/458,676号または1999年12月1
6日に出願された特許出願番号09/461,421号
に開示される如く、転化反応前に存在したトランス−ポ
リブタジエンの量より多い一定量のトランス−ポリブタ
ジエンを含む。これらの参考文献の各々は、それらを明
確に参照することでその全体を本明細書に援用するもの
である。例えば、これらの様々なシス−ツー−トランス
触媒の用語の定義は、それらの援用した文献の一つ以上
に記載されている。
【0061】前記のゴルフボールは、ポリマー複合材料
と広範な熱可塑性または熱硬化性材料の混合物を含ん
で、所望の処理または性能特性を達成するものである。
「ポリマー混合物」なる用語は、本明細書にて使用され
ると、溶媒除去または抽出後に機械的に混合したポリマ
ーであり、例えば、本発明のポリブタジエン成分と一つ
以上の弾性ポリマーとの混合物である。斯かる材料は、
従来のシス−ポリブタジエンポリマーまたはその他の弾
性または強化ポリマーを含むことができ、該強化ポリマ
ーは、本発明のポリブタジエン成分またはポリマー複合
材料と一緒に使用するのに適している。ボールコアを作
製する時には、斯かる材料は、典型的なシス含有率が約
40パーセントを超える従来のシス−ポリブタジエン、
ポリイソプレン、スチレン−ブタジエンゴム、スチレン
−ブタジエン−スチレンゴム、エチレンプロピレン−ジ
エンゴム(EPDM)、それらの混合物等を含むことが
できる。追加の弾性ポリマーは、好適にはポリイソプレ
ンまたは従来のポリブタジエンであり、より好適には従
来のポリブタジエンである。前記材料に含めるのに適当
な従来のシス−ポリブタジエンの一例は、CARIFL
EX BR1220であり、コネチカット州ノーウォー
ク(Norwalk,CT)のH.MUEHLSTEI
N&CO社から市販されている。任意で使用する弾性ポ
リマー成分の分子量平均は高く、少なくとも約50,0
00乃至1,000,000であると定義され、好適に
は約150,000から750,000であり、より好
適には、約200,000から400,000である。
CARLIFLEX BR1220の分子量平均は、約
372,000であると言われている。追加する適当な
ポリマー材料は、トランス−ポリイソプレン、ブロック
コポリマーエーテル/エステル、アクリル酸ポリオー
ル、ポリウレタン、ポリプロピレン、ポリエチレンコポ
リマー、エチレン−ビニルアセテートコポリマー、トラ
ンス−ポリシクロオクテナマー、トランス−ポリブタジ
エン及びそれらの混合物を含む。特に適当な強化ポリマ
ーは、デラウェア州ウイルミントン(Wilmingt
on,DE)のデュポン(DuPont)社から市販さ
れているブロックコポリマーエーテル/エステルである
HYTREL3078、日本国川崎市川崎区八高のアサ
ヒ化学(Asahi Chemicals)から市販さ
れている分子量が175,000のトランス含有率が8
8パーセントのポリブタジエンのFUREN88、KU
RRARY社から市販されているトランス−ポリイソプ
レンであるKURRARAY TP251、オハイオ州
アクロン(Akron,OH)のBayer−Rubb
er Divisionから市販されているエチレン−
ビニルアセテートコポリマーであるLEVAPREN
700HV及びオハイオ州トールマッジ(Tallma
dge,OH)のHuls America Inc.
から市販されているトランス−ポリシクロオクテナマー
であるVESTENAMER8012を含む。その他の
適当な材料は、エチレンメタクリル酸ブチルアセテート
等のVLMI、デュポンから市販されている樹脂である
SURLYN(登録商標)シリーズ、または、エクソン
(Exxon)により市販されているIOTEK(登録
商標)シリーズ等のイオノマー、デュポンから市販され
ているFUSABOND(登録商標)シリーズ(例え
ば、FUSABOND(登録商標)925)等のマレイ
ン酸無水物改質エチレン−ビニルアセテートコポリマ
ー、デュポンからNUCREL(登録商標)の商標名で
市販されているエチレンメタクリル酸/アクリル酸コポ
リマー(例えば、NUCREL(登録商標)960)を
含む。上記の材料の一つ以上の任意の適当な組合わせを
本発明によるポリマー部分に含めることができる。
【0062】総量で100部となる前記材料の前記ポリ
マー部分は、本発明の規制異性体ポリブタジエンまたは
ポリマー複合材料を顕著に含むのが好適である。一つの
好適な実施例では、前記ポリマー部分は、約60乃至1
00パーセントであり、より好適な実施例では、規制異
性体ポリブタジエンポリマーまたはポリマー複合材料の
含有率は約70乃至100パーセントである。本明細書
で使用される場合、「顕著」または「顕著に」とは、5
0パーセントを超える場合を意味する。
【0063】未架橋ポリマー材料を使用して中間層を形
成する場合には、曲げ係数は、約3.5MPaを超える
ものであり、好適には、約7MPaを超える。本発明の
ポリブタジエン成分またはポリマー複合材料は、第1の
混合物が架橋されるまで所望の形状を維持するのに十分
な程度の剛性をシェルに与えるものである。
【0064】適当な架橋剤は、未飽和脂肪酸またはモノ
カルボン酸の一つ以上の金属塩であって、亜鉛、カルシ
ウム、または、マグネシウムアクリル酸塩等を含む。好
適なアクリル酸は、アクリル酸亜鉛、ジアクリル酸亜
鉛、メタクリル酸亜鉛及びジメタクリル酸亜鉛(ZMD
A)を含む。架橋剤は、ポリブタジエンポリマー及び任
意のその他のポリマーの様々な鎖を自身及び互いに架橋
するのに十分な量存在して、材料の剛性を高めるような
ものでなければならない。中間層用の望ましい弾性率
は、特定のタイプまたは量の架橋剤を選択して架橋の量
を調整することで得ることが可能である。このことは、
例えば、架橋剤のタイプ及び量を変更することで達成す
ることが可能であり、斯かる方法は、当業者には公知で
ある。架橋剤は、ポリマー100部に対して約1乃至5
0部の量で添加するのが典型的であり、本発明のポリブ
タジエンまたはポリマー複合材料及び任意ではあるが含
めるのが好適な弾性または強化ポリマー成分から成る
「ポリマー」100部に対して約5乃至30部の量で添
加するのが好適であり、約10乃至25部の量で添加す
るのがより好適である。
【0065】本発明の一つの効果は、ジアクリル酸亜鉛
等の架橋剤を従来のゴルフボール形成技術に比較して少
量使用してポリマー複合材料を作製する能力があること
である。理論に縛られることがなければ、ナノ粒子充填
剤を含めれば同程度の架橋を依然として達成しつつ架橋
剤の量を低減することができると考えられる。ゴルフボ
ールの密度及び材料を新たに変更することが可能とな
る。
【0066】必要ではないが、遊離基開始剤を前記配合
物及び方法に含めるのが好適である。遊離基開始剤は、
任意の配合物または配合物の組合わせとすることが可能
であり、該配合物またはその組合わせは、十分な量で存
在して、架橋剤と、ポリブタジエン成分と、その他の任
意に存在するポリマーとの架橋反応の開始を容易にす
る。遊離基開始剤は、ペルオキシドであるのが好適であ
る。適当な遊離基開始剤は、ジ(2−t−ブチル−ペル
オキシイソプロピル)ベンゼンペルオキシド、1,1−
ビス(t−ブチルペルオキシ)−3,3,5−トリメチ
ルシクロヘキサン、ジクミルペルオキシド、ジ−t−ブ
チルペルオキシド、2,5−ジ−(t−ブチルペルオキ
シ)−2,5−ジメチルヘキサン、n−ブチル−4,4
−ビス(t−ブチルペルオキシ)バレレートオンカルシ
ウムケイ酸塩、ラウロイルペルオキシド、ベンゾイルペ
ルオキシド、t−ブチルヒドロペルオキシド等を含む。
遊離基開始剤は、最高10部の量で存在するのが好適で
ある。一つの実施例では、該開始剤は、ポリマー100
部に対して約0.001乃至5部の量で存在し、一方別
の実施例では、遊離基開始剤は、ポリマー100部に対
して約0.2乃至1部の量で存在する。
【0067】本発明によるゴルフボールコアを形成する
のに使用する成分は、当業者に公知の任意のタイプの混
合により結合することが可能である。ポリマーシステム
は、例えば、ジクミルペルオキシドで結合することが可
能であり、該ジクミルペルオキシドは、遊離基開始剤と
して、約170℃で実質的に反応を開始する。適当なタ
イプの混合は、シングルパス及びマルチパス混合等を含
む。任意の架橋剤及びゴルフボールのセンターの特性を
変質するのに使用するその他の任意の添加剤は、任意の
タイプの混合により同様に結合することが可能である。
成分を順次添加していくシングルパス混合は、処理の効
率を上げると共にコストを低減する傾向があることか
ら、該シングルパス混合が好適である。適当な混合装置
は、当業者には十分に公知であり、斯かる装置は、バン
ベリー(Banbury)ミキサーまたは2軸スクリュ
ー押出機を含むことが可能である。配合物成分を結合す
る従来の混合速度を使用するのが典型的である。混合速
度は、混合中のポリマーを破壊する傾向にあると共に、
特に、本発明のポリブタジエンまたは任意で添加するポ
リマー成分の分子量を低減して好ましくないので、あま
り高すぎないのが良い。したがって、混合速度は、高せ
ん断を排除できるぐらいに低速であるのが良く、高せん
断であると、ポリマーの高分子量であるのが望ましい部
分が喪失することに繋がる可能性がある。また、混合速
度があまりに高すぎると、高熱が発生して架橋が開始さ
れてしまう可能性があり望ましくない。適当な最大混合
温度は、遊離基開始剤のタイプ及び量により決定され
る。混合速度及び温度は、むやみに実験をせずとも当業
者には容易に決定できるものである。
【0068】ゴルフ用具即ちゴルフボールの一つ以上の
層に添加する充填剤は、流動学的及び混合特性、比重
(即ち、密度改質充填剤)、弾性率、引裂き強さ、強化
等に影響を及ぼす処理助剤または配合物を含むのが典型
的である。密度調整充填剤を使用して慣性モーメントを
制御することが可能であり、従って、ボールの初期スピ
ン速度及びスピン減衰を制御することが可能である。充
填剤は、性質はポリマーまたは無機であるのが典型的で
あり、使用に当っては、それらが含まれる層または部分
の重量で約0.1乃至50パーセントの量で存在するの
が典型的である。当業者に入手可能な任意の適当な充填
剤を使用することが可能である。充填剤の例としては、
沈殿水和シリカ、クレー、タルク、ガラス繊維、アラミ
ド繊維、マイカ、カルシウムケタシリケート、硫酸バリ
ウム、硫化亜鉛、リトポン、ケイ酸塩、炭化珪素、珪藻
土、カルシウムカーボネート及びマグネシウムカーボネ
ート等のカーボネート、チタン、タングステン、アル
ミ、ビスマス、ニッケル、モリブデン、鉄、銅、ボロ
ン、コバルト、ベリリウム、亜鉛及び錫等の金属、鋼、
真鍮、青銅、ボロンカーバイドホイスカー、及びタング
ステンカーバイドホイスカー等の金属合金、酸化亜鉛、
酸化鉄、酸化アルミ、酸化タングステン、酸化マグネシ
ウム、及び酸化ジルコニウム等の酸化金属、グラファイ
ト、カーボンブラック、コットンフロック、天然ビチュ
ーメン、セルロースフロック、及びレザー繊維等の粒状
炭質材料、ガラス及びセラミック等のマイクロバルー
ン、フライアッシュ、硬化粉砕ゴム、またはそれらの組
合わせを含むが、それらに限定されるものではない。使
用される場合、充填剤は、重量で配合物の0.5乃至5
0パーセントの量で存在することが可能である。一つの
好適な実施例では、充填剤の比重は、少なくとも約2.
5であり、少なくとも約5であるのが好適である。
【0069】その他の充填剤は、促進剤等の添加成分を
含み、例えば、テトラメチルチウラム、処理助剤、処理
オイル、可塑剤、染料及び顔料等の着色剤を含み、当業
者に公知のその他の添加剤も十分な量で本発明に使用し
て、それらが典型的に使用される目的を達成することが
可能である。
【0070】別の添加剤は、リグラインドであり、本発
明の規制異性体ポリブタジエンまたはポリマー複合材料
を含む。一つの実施例では、斯かるリグラインドベース
の充填剤は、ほぼ規制異性体ポリブタジエンであり、別
の実施例では、主としてポリマー複合材料である。リグ
ラインド粒子は、約0.1マイクロメーター乃至100
0マイクロメーターとすることができる。
【0071】本発明のゴルフボールまたは該ゴルフボー
ルの一部は、下記の如く作製することができる。本発明
の複合材料、本明細書に記載した一つ以上の追加のポリ
マー成分または双方を含んだ中実球状センターを、従来
の圧縮、射出またはトランスファー成型技術の少なくと
も一つを使用して作製する。流体を充填したセンターを
中実センターの替わりに代替として形成する事が可能で
ある。次いで、任意で追加所望されるセンター層を従来
の圧縮または射出成型技術によりセンターの周りに、好
適には同心状に組み付けて実質的に球状のセンターを維
持するようにする。
【0072】中間層プレフォームは、従来の圧縮または
射出成型技術を利用して楕円体または半球状の半シェル
として作製することが可能である。好適な方法は、コア
の周りに嵌合して合わさって中間層または一つ以上の中
間層を形成する2つの半シェルを作製することである。
斯かるプレフォームは、本発明のポリブタジエン成分ま
たはポリマー複合材料及び任意の添加ポリマー成分と、
その他の所望の成分とを上記の説明した如く一緒に混合
して作製するのが好適である。この結果、ジオメトリー
上での安定が得られて、この安定により圧縮成型による
プレフォーム形成と硬化の間に追加の処理時間が設けら
れる。この追加の時間を利用して、堅牢なシェルの作製
及び貯蔵して、保守または工具交換のための成型機の停
止を容易にする等して、生産性の改善、スケジュールの
最適化を量ることが可能となる。十分なシェルを貯蔵し
ておけば、プレフォーム射出機が再度工具の交換を行っ
ている間でも、ゴルフボールの製造を更に継続すること
が可能となる。ポリマー成分、遊離基開始剤、任意の架
橋剤及び充填剤の混合物を押出し、カレンダー、また
は、ペレット化して成型機へ導入して中間層を作製する
ことが可能となる。或いは、中間層は、ゴルフボールセ
ンターまたは別の中間層上に直接伸縮自在のピン射出成
型を行うことで設けることができ、これによれば、プレ
フォームシェルが不要にすることができる。本発明のよ
るその他の様々なゴルフボールの形成方法は、当業者で
あれば容易に想定できるものであり、特に、様々な方法
は既に本明細書にて説明済みである。
【0073】前記半シェルは、圧縮成型も適切ではある
が、コストと速度を考えれば前記混合物から射出成型さ
れるのが好適である。金型は、強化ポリマー成分の結晶
溶融温度を下回る温度に維持しておき、形成したシェル
が存在する弾性ポリマー成分の記憶により形状を変える
のを禁止するようにするのが好適である。
【0074】半シェルは、形成された後で、コアの周り
に組みつけられる。本発明によれば、該シェルは、射出
成型により迅速に製造することが可能である。半シェル
の迅速な製造によりセンターの周りへの組付けを自動化
することが可能となった。センターの周りへの組み付け
中に、楕円体の半シェルを使用する場合には、該半シェ
ルは、半球状の金型カップ内に設置されると、自身を上
下方向に自己配向する傾向があり、これにより、作製時
間、コスト及び不良が低減することができる。コアの組
み付け、即ち、典型的には2つの半シェルプレフォーム
とセンターとの組み付けは、圧縮成型で行うことが可能
である。金型半片を結合すると、堅牢な球状空洞が形成
される。一旦金型が閉じられると、シェルクラウンから
の余剰材料は金型半片が結合されている赤道部において
金型空洞の外へ強制的に排出される。組み付けたプレフ
ォームとセンターとの圧縮成型は、約5乃至40分の時
間を要する傾向にあり、斯かる時間は、本明細書での開
示を考えれば当業者には容易に決定できることではある
が、使用する材料の種類及び量により変動する可能性が
ある。例えば、典型的な圧縮成型サイクルは、約174
℃で12分を要する。シェルは、金型により強制的に一
体にされて、実質的には成型中に硬化される。任意で、
追加の中間層を所望する場合には、例えば、異なる特性
を有してボール全体の品質を改善または改質するような
中間層を追加する場合には、該追加の中間層は、第1の
中間層上に設けることが可能である。追加の中間層は、
早期に硬化した中間層が、十分に堅牢になって、層間で
の混合が発生しないのであれば、前の層の硬化前に追加
をすることが可能ではあるが、前の中間層が硬化してか
ら追加するのが好適である。
【0075】従来の材料または方法を、ゴルフボールの
コア上にゴルフボールのカバーを作製するのに使用する
ことが可能である。例えば、当技術分野では公知の如
く、イオノマー、バラタ、及びウレタンは、ゴルフボー
ルカバー材料に適している。様々な従来の材料ではない
材料をカバーに使用することも可能であり、例えば、エ
チレンベースまたはプロピレンベースのホモポリマー及
びコポリマー等の熱可塑性プラスチックがある。これら
のホモポリマー及びコポリマーは、また、アクリル酸及
びメタクリル酸完全または部分中和イオノマー及びその
配合物等の官能基モノマー、メチルアクリル酸、メチル
メタクリル酸ホモポリマー及びコポリマー、イミド化ア
ミノ基含有ポリマー、ポリカーボネート、強化ポリカー
ボネート、強化ポリアミド、ポリフェニレンオキシド、
高インパクトポリスチレン、ポリエーテルケトン、ポリ
スルフォン、ポリ(フェニレンスルフィド)、アクリロ
ニトリル−ブタジエン、アクリル酸−スチレン−テレフ
タレート、ポリ(エチレンテレフタレート)、ポリ(ブ
チレンテレフタレート)、ポリ(エチレン−ビニルアル
コール)、ポリ(テトラフルオロエチレン)等を含むこ
とが可能である。これらのポリマーまたはコポリマーの
何れを広範囲の充填剤で配合して更に強化することが可
能であり、斯かる充填剤は、ガラス繊維または球体、ま
たは、木パルプを含む。適切なカバーの選択、本明細書
に記載した中間層への前記適切に選択されたカバーの組
み付けは、本明細書における開示を考えれば当業者には
容易に決定できるものである。一つの好適なカバーは、
注型ポリウレタン材料を含む。一つの実施例では、斯か
るカバーは、少なくとも一つの内側カバー層及び外側カ
バー層を含むのが好適であり、該内側及び外側カバー層
の少なくとも一方が、前記注型ポリウレタンを含む。
【0076】適当なカバーを従来の技術で組み付けた後
では、結果として生じたボールは、大多数のゴルフプレ
ーヤーが望む低ドライバースピン及び高復元係数等の特
性が改善される。半堅牢シェルは、本発明による中間層
材料を含む結果として生じるものであり、コアに対して
中間層の同心性が実質的に改善されており、製造手間も
少なくてすむ。例えば、本発明により作製されたボール
コアの中間点は、コアが一旦硬化して材料が架橋される
と、ゴルフボールセンターの中間点から約0.5mm以
内であるのが典型的である。ゴルフボール製造に関する
当業者及び代表的なプレーヤーは、ボールの心だしがよ
り正確になれば、結果がより一貫したものになり、且
つ、ゲームが改善されることは容易に認識できることで
ある。
【0077】本発明によりゴルフボールが作製される
と、該ゴルフボールのディンプルの被覆率は、約60パ
ーセントを超えるのが典型的であり、約65パーセント
を超えるのが好適であり、約70パーセントを超えるの
がより好適である。ゴルフボールのカバー材料の曲げ係
数は、約500psiを超えるのが典型的であり、約5
00psi乃至200,000psiであるのが好適で
あり、約2000psi乃至150,000psiであ
るのがより好適である。カバー材料の硬度は、約25乃
至80ショアDであるのが典型的であり、約30乃至7
8ショアDであるのが好適であり、約35乃至75ショ
アDであるのがより好適である。カバー材料の約23℃
でのカバー材料の動的せん断貯蔵弾性率または貯蔵弾性
率は、少なくとも約10,000dyn/cmである
のが典型的であり、約10乃至1010dyn/cm
であるのが好適であり、約10乃至1010dyn
/cmであるのがより好適である。結果として生じた
ゴルフボールの復元係数は、約0.7を超えるのが典型
的であり、約0.75を超えるのが好適であり、0.7
8を超えるのがより好適である。斯かるゴルフボールの
圧縮率は少なくとも約40であるのが典型的であり、約
50乃至120であるのが好適であり、約60乃至10
0であるのがより好適である。本発明の硬化ポリブタジ
エン材料またはポリマー複合材料の比重は約0.7乃至
2であるのが典型的である。別の実施例では、本発明の
硬化ポリブタジエン材料またはポリマー複合材料の比重
は、約0.9乃至1.5である。
【0078】本発明の架橋ポリマー材料の有効弾性率
は、約16,000psi以下である。一つの実施例で
は、有効弾性率は、約500psi乃至8,000ps
iである。別の実施例では、有効弾性率は、約1,00
0psi乃至5,000psiである。有効弾性率は、
中実球体、典型的には、ゴルフボール、硬化ゴルフボー
ルコアまたは硬化ゴルフボールセンター上で、ミネソタ
州エデンプレーリー(Eden Prarie,MN)
のMTS社から市販されているMTS5G等の従来の負
荷試験フレームを使用して測定される。有効弾性率は、
球体径は無関係であり、硬化球体内の任意の材料特性勾
配を含むのが本質的である。伝統的には、ゴルフボール
の技術分野のおいては、圧縮値は、AttiまたはRi
ehleゲージで測定するか、または、特定の負荷にお
ける撓み値及び特定の撓み値に対する負荷として報告さ
れる。これらの方法は、ボール本体の径により報告され
た値が影響されることから、曖昧なものとなる。有効弾
性率の測定値を使用すれば、曖昧さを払拭できると共
に、本来の平均材料特性である弾性率を定量化すること
ができる。「Roarkの応力及び歪みに関する公式
(Roark’s Formula for Stre
ss & Strain)」の650ページ(1989
年刊行)に球体の引張弾性率及び負荷撓みプロフィール
との関係を引き出すベースが載っている。2つのプラテ
ン間で圧縮される球体の負荷撓み反応をその有効弾性率
で説明する公式は、 Y=2.08[P2* /D]1/3 但し、 C=(1−v )/Ep+(1−v )E Yは、球体撓み(インチ) Pは、付与された負荷(ポンド) Dは、球体径(インチ) vは、圧縮プラテンのポワソン比(鋼では0.3であ
るのが典型的) vは球体のポワソン比(エラストマーポリマーでは
0.48であるのが典型的) Eは、圧縮プラテンの弾性率(鋼では30x106で
あるのが典型的) Eは、球体の有効弾性率(psi)である。有効弾性
率を求める方法は、(1)球体の平均径の測定、(2)
球体径の少なくとも10パーセント撓みに対する球体の
負荷撓みプロフィールの測定であって、前記データは、
少なくとも20の負荷及び撓みのデータ対であって、各
々が0.5パーセントの撓みで均等に隔置されると共
に、撓み速度が毎分25mmである球体の負荷撓みプロ
フィール測定、及び(3)最小自乗数値アルゴリズムを
使用しての球体弾性率の決定であって、上記に開示した
負荷撓みを求める式が測定データに正確に合致すること
を保証する最小自乗数値アルゴリズムを使用しての球体
弾性率の決定を含む。曲線のあてはめを求める最小自乗
数値アルゴリズムは、一般的に使用可能であり、且つ、
当業者であれば容易に実施できる。例えば、マイクロソ
フトエクセル(登録商標)は、前記最小自乗関数を容易
に実施できる解を含む。
【0079】更に、本発明により作製したゴルフボール
におけるポリブタジエン等の未加硫ゴムのムーニ−粘度
は約20を超えるのが典型的であり、約30を超えるの
が好適であり、約40を超えるのがより好適である。ム
ーニ−粘度は、ASTM D1646−00に従って測
定されるのが典型的である。
【0080】図1を参照すると、本発明のゴルフボール
は、コア12及び該コア12を囲繞したカバー16を含
むことができる。図2を参照すると、本発明のゴルフボ
ール20は、コア22、カバー26及び前記カバー及び
センターの間に配置された少なくとも1つの中間層24
を含むことが出来る。前記カバー及びコアの各々は、一
つ以上の層を含むことが可能である、即ち、前記ゴルフ
ボールは、従来のスリーピース糸巻きボール、ツーピー
スボール、多層コア及び単数または複数の中間層を有し
たボール等とすることが出来る。図2は、2つの層、即
ち、センター及び単一中間層を有したコアを例示する。
図3を参照すると、本発明のゴルフボール30は、セン
ター32、カバー38及び前記カバー及び前記センター
との間に配置された中間層34及び36を含むことが出
来る。図3は、2つの中間層のみを図示しているが、所
望により、任意の数またはタイプの中間層を使用するこ
とが可能なことは理解に難くない。図3は、例えば、本
発明の一つの実施例を表しており、該実施例において
は、センター32は、流体であり、次の外側層は、該流
体を含有するシェル34であり、次の層は、中実または
ピンと張ったエラストマー材料のいずれかから成る中間
層36であり、最外側層は、カバー38である。規制異
性体ポリブタジエンまたはポリマー複合材料は、前記図
面に表した層の任意の層に、または、斯かる層を任意に
組み合わせたものに含めることが出来ることは自明であ
る。
【0081】 下記の例は、本発明を例示するためにのみ設けたもので
あり、本発明を何ら限定するものではない。
【0082】例1乃至18:異なる触媒で触媒すると共
に、本発明によるポリマー複合材料を形成するのに使用
するナノ複合材料を含んだセメントの配合物 様々なポリマーセメントを異なる触媒で別個に触媒する
と共に、除去を行う前にナノ複合材料と結合させて、本
発明のゴルフボールの一部を形成するのに使用する適切
なポリマー複合材料を提供することができる。例1乃至
18は、相対量のニッケル、コバルト及び以下に記した
ネオジム触媒したポリマーを使用して、分子量やポリ分
散性等の所望の特性を最終的に生じるポリマーセメント
にもたらすことができる。
【0083】結果として生じたポリマーセメント配合物
(または、複数の配合物)を結合及び除去して本発明に
よるポリマー複合材料を形成することが出来る。
【0084】例19:本発明のポリマー複合材料で作製
したゴルフボールコア ゴルフボールのコアを下記の表に記した本発明によるポ
リマー複合材料を使用して形成した。 本発明のポリマー複合材料によれば、同等の圧縮でのコ
アレジリエンスを改善することができる。
【0085】本発明は、本明細書に例示且つ記載された
構成そのものに限定されるものではないことは自明であ
り、且つ、理解に難くない。例えば、本発明の詳細な説
明によるゴルフボールを製造するための配合または方法
に使用するのに適した様々な適切な材料があることは明
白である。従って、本明細書に記載した開示事項から当
業者が容易に達成できる全ての便宜的変更は、本特許請
求の趣旨及び範囲に入るものと考えられる。
【図面の簡単な説明】
本発明の更なる特徴及び効果は、添付図面と関連して下
記の詳細な説明から明白となる。
【図1】本発明によるカバー及びコアを有したツーピー
スゴルフボールの断面図である。
【図2】本発明によるカバー及びセンターの間に中間層
を有したゴルフボールの断面図である。
【図3】本発明によるカバー及びセンターの間に1つ以
上の中間層を有したゴルフボールの断面図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ローマン ディー ハルコ アメリカ合衆国 カリフォルニア州 91915 チュラ ビスタ ボウ ウィロー トレイル ウェイ 1176 (72)発明者 デービッド エイ ブルペット アメリカ合衆国 マサチューセッツ州 02118 ボストン イースト スプリング フィールド ストリート 45 (72)発明者 マイケル ピー マラマシ アメリカ合衆国 オハイオ州 44720 ノ ース カントン ノーザン サークル エ ヌ ダヴリュー 2543 Fターム(参考) 4J002 AC03W AC06X DJ016 FD016 GC01

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも1つのポリブタジエンから成る
    ポリマー複合材料から成ることを特徴とするゴルフボー
    ル。
  2. 【請求項2】請求項1に記載のゴルフボールであって、
    前記ポリマー複合材料の前記ポリブタジエン中のビニル
    異性体含有率は、約5パーセント未満であるゴルフボー
    ル。
  3. 【請求項3】請求項2に記載のゴルフボールであって、
    前記ポリマー複合材料の前記ポリブタジエン中のビニル
    異性体含有率は、約3パーセント未満であるゴルフボー
    ル。
  4. 【請求項4】請求項1に記載のゴルフボールであって、
    前記ポリマー複合材料の前記ポリブタジエン中のトラン
    ス異性体含有率は、少なくとも約20パーセントである
    ゴルフボール。
  5. 【請求項5】請求項1に記載のゴルフボールであって、
    前記少なくとも一つのポリブタジエンの分子量は少なく
    とも約200,000であり、ポリ分散性は、約3未満
    であるゴルフボール。
  6. 【請求項6】請求項1に記載のゴルフボールであって、
    前記ポリマー複合材料は、平均粒度が約5000nm未
    満である複数のナノ粒子から成るゴルフボール。
  7. 【請求項7】請求項6に記載のゴルフボールであって、
    前記ナノ粒子は、シリカから成るゴルフボール。
  8. 【請求項8】請求項1に記載のゴルフボールであって、
    前記ゴルフボールは、少なくとも2つの層から成り、且
    つ、前記ポリマー複合材料は、前記2つの層の少なくと
    も1つの層内に配置されるゴルフボール。
  9. 【請求項9】請求項1に記載のゴルフボールであって、
    前記ポリマー複合材料は、前記ゴルフボールのコア内に
    配置されるゴルフボール。
  10. 【請求項10】請求項1に記載のゴルフボールであっ
    て、前記ポリマー複合材料は、前記ゴルフボールのカバ
    ー層内に配置されるゴルフボール。
  11. 【請求項11】請求項1に記載のゴルフボールであっ
    て、前記ポリマー複合材料は、前記ゴルフボールの一つ
    の層を形成するエラストマースレッド内に配置されるゴ
    ルフボール。
  12. 【請求項12】請求項1に記載のゴルフボールであっ
    て、前記ポリマー複合材料は、少なくとも一つのポリイ
    ソプレンポリマーから成るゴルフボール。
  13. 【請求項13】請求項12に記載のゴルフボールであっ
    て、前記少なくとも一つのポリイソプレンポリマーのト
    ランス−異性体含有率は、少なくとも約10パーセント
    であるゴルフボール。
  14. 【請求項14】請求項12に記載のゴルフボールであっ
    て、前記ポリマー複合材料は、前記少なくとも1つのポ
    リイソプレンポリマーと、少なくとも一つのポリブタジ
    エンポリマーとの配合物から成るゴルフボール。
  15. 【請求項15】請求項1に記載のゴルフボールであっ
    て、前記ポリマー複合材料は、少なくとも第1の分子量
    を有した第1のポリマーと、第2の分子量を有した第2
    のポリマーとの配合物から成り、前記第1及び第2の分
    子量が異なるゴルフボール。
  16. 【請求項16】請求項15に記載のゴルフボールであっ
    て、前記第1及び第2の分子量が、少なくとも約10
    0,000だけ異なるゴルフボール。
  17. 【請求項17】請求項1に記載のゴルフボールであっ
    て、前記架橋ポリマー複合材料の有効弾性率は、約11
    0MPa未満であるゴルフボール。
  18. 【請求項18】請求項1に記載のゴルフボールであっ
    て、前記ポリマー複合材料の復元係数は、約0.8より
    大きいゴルフボール。
  19. 【請求項19】請求項1に記載のゴルフボールであっ
    て、前記ポリマー複合材料から成る未架橋化合物の曲げ
    係数は、約3.5MPaより大きいゴルフボール。
  20. 【請求項20】請求項1のゴルフボールを作製する方法
    において、 トランス−異性体含有率が少なくとも約50パーセント
    である第1のポリブタジエンセメントと、シス−異性体
    含有率が少なくとも約90パーセントである第2のポリ
    ブタジエンセメントとを組合わせて第1の混合物を形成
    し、 該第1の混合物から少なくとも実質的に全ての溶媒を蒸
    発させてポリマー複合材料を得て、 該ポリマー複合材料を少なくとも一つの架橋剤と組合わ
    せて第2の混合物を得て、且つ、 該第2の混合物を前記ゴルフボールの少なくとも一部に
    形成する請求項1のゴルフボールを形成する方法。
  21. 【請求項21】請求項20に記載の方法であって、前記
    形成が、射出成型から成る方法。
  22. 【請求項22】請求項20に記載の方法であって、前記
    第1のポリブタジエンセメントが、十分な量のコバルト
    触媒中で重合化されて、前記ポリブタジエンの前記トラ
    ンス−異性体含有率を増大する方法。
  23. 【請求項23】請求項20に記載の方法であって、前記
    ポリブタジエンセメントの少なくとも一方が、十分な量
    のニッケルまたはネオジム触媒中で重合化されて、該一
    方のセメントの分子量を増大させる方法。
  24. 【請求項24】少なくとも90パーセントのシス−異性
    体を有した第1のポリブタジエンと、 少なくとも70パーセントのトランス−異性体を有した
    第2のポリブタジエンと、 複数のナノ粒子から成るポリマー複合材料から成り、 前記ポリマー複合材料が、ビニル−異性体含有率が約5
    パーセント未満のポリブタジエンから成ることを特徴と
    するゴルフボール。
  25. 【請求項25】前記未架橋ポリマー複合材料の曲げ係数
    が約3.5MPaより大きい架橋ポリマー複合材料から
    形成されるゴルフボール。
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