JP2003142715A - 光起電力素子の製造方法及び光起電力素子の製造装置 - Google Patents

光起電力素子の製造方法及び光起電力素子の製造装置

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JP2003142715A
JP2003142715A JP2001334237A JP2001334237A JP2003142715A JP 2003142715 A JP2003142715 A JP 2003142715A JP 2001334237 A JP2001334237 A JP 2001334237A JP 2001334237 A JP2001334237 A JP 2001334237A JP 2003142715 A JP2003142715 A JP 2003142715A
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metal
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photovoltaic
manufacturing
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Koichi Shimizu
孝一 清水
Koji Tsuzuki
幸司 都築
Tsutomu Murakami
勉 村上
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光起電力素子の積層体を傷つけることなく多
面取りによる製造ラインの自動化に対応できる製造方法
を提供する。 【解決手段】 所定の間隙を持って保持具に保持された
複数の金属体電極15を、基板上に光起電力層が形成さ
れた積層体11の上に固定する工程と、前記間隙におい
て積層体11を分割する工程を有することを特徴とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、太陽電池等の光起
電力素子の製造方法および製造装置の中で特に金属体電
極を有する光起電力素子の製造方法および製造装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、地球温暖化ガス削減等のために、
太陽光発電が注目されている。太陽光発電を普及させる
ためには光起電力素子を安価に製造する方法の開発が不
可欠である。そのような状況の中、基板上に薄膜光起電
力層を形成したタイプの光起電力素子は、使用する材料
が少なく、発電コストを下げられるものとして期待され
ている。
【0003】光起電力素子を安価に製造する方法として
は、できるだけ大面積の光起電力素子を一度に製造する
事が好ましい。そのため、光起電力素子の製造にあたっ
ては、予め大面積基板に光起電力層を形成して巨大な光
起電力素子を形成し、その後、後工程で、用途に応じて
適当なサイズの光起電力素子に分割するいわゆる多面取
りという手法がよく使用される。
【0004】多面取りに関する技術としては、特開20
01−111085号公報が知られている。かかる公報
に開示されている光起電力素子の製造方法の大きな特徴
は、大面積の基板に光起電力層や裏面電極層等を形成し
たのみならず、集電電極も光起電力素子に形成した後、
分割する事に特徴があり、光起電力層を形成した直後、
分割ラインを設けて切断する多面取りより、後工程が容
易で、光起電力素子を安価に生産できる利点を有してい
る。
【0005】図18に特開2001−111085号公
報の製造工程の概略図を示す。図中181は基板と光起
電力層の積層体を、182はバスバー電極である金属体
を表している。簡単のため、図18では光起電力素子の
基板と光起電力層の積層体181、および金属体182
以外の部分は図示していない。また、光起電力層の細か
な構造も不図示である。
【0006】図18の特開2001−111085号公
報の例では、ガラス基板と光起電力層の積層体181に
対し、半田バンプによって電極となる金属体182を固
定している(図18(a))。次に、分割ライン上にあ
る金属体182の一部をカッターで除去し、光起電力層
の積層体181を、複数の独立した光起電力素子に電気
的に分離している(図18(b))。最後に、ダイヤモ
ンドカッター(不図示)を積層体181の分割ラインに
いれて、複数の光起電力素子に物理的に分割している
(図18(c))。なお、ここで言う分割ラインとは、
これに沿って積層体181を物理的に分割する切断刃を
いれる領域である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開2
001−111085号公報の場合、積層体181の上
に連続して金属体182を配置したのち、分割ライン上
の金属体を選択的に切り取る必要がある。具体的には、
積層体181の平面上に貼り付けた金属体182を剥ぎ
取る作業であり機械化が容易でない。なぜなら、積層体
181傷をつけないように圧力を調整しながら金属体1
82を切断する微妙な機構が必要となるからである。手
作業で行う場合は、ある程度、容易に調整できる。しか
しながら、生産量が少ない場合は良いが、生産量が増え
た場合はコスト的に不利である。
【0008】これを解決する方法としては、はじめから
積層体181の上に金属体182を配置する際に、分割
ライン上には金属体182を配置せず、分割ラインを挟
んで金属体を配置し、その後、分割ラインで積層体18
1を分割する方法が考えられる。
【0009】例えば、図20や図21に示す方法が容易
に考えられる。これらの図において、201及び211
は基板と光起電力層の積層体を、202及び212は金
属体を、203は保持具をそれぞれ示している。図20
においては、単数の金属体202を保持具203によっ
て保持したものを積層体201に順次、貼り付けること
により行う。図21においては、芯にロール状に巻きつ
けた金属体212を巻き出しながら、積層体211上に
順次、貼り付けることにより行う。
【0010】このような工程で行えば、分割ライン上の
金属体を選択的に切り取る必要はなく、積層体の上に金
属体を配置する際に、図18(b)に示すように、はじ
めから想定した分割ライン上には金属体182を配置し
ない光起電力素子を形成でき、これにより、積層体18
1を傷つけることなく、生産性のよい光起電力素子の多
面取りが可能になる。
【0011】ところで、切断する際には、刃先により光
起電力層が押しつぶされた結果発生する第1と第2の電
極層の短絡を防ぐ必要がある。そのために、基板の端や
分割ラインの周辺には、第1と第2電極層の一方、もし
くは両方が存在しない領域を形成することが必要とな
る。このような領域は発電に寄与しない非発電領域であ
り、無駄な部分であるため光起電力素子を安価に生産す
る上ではできるだけ狭く形成することが望ましい。その
ため、一般的には、分割ラインの領域幅は100μm乃
至3mm程度に抑えられる。
【0012】前述したように金属体182は、上記分割
ラインを挟んで対向することになる。この金属体182
同士の間隔が、分割ラインの領域幅より広すぎることは
好ましくない。なぜなら発電領域の端の方で発生した電
流も効率よく導く必要があるため金属体182からなる
バスバー電極やリード電極は存在し、あまりこれらの間
隔が広くなると、この部分の直列抵抗が増加して変換効
率の低下を生じるからである。したがって、分割ライン
を挟んで対向する金属体182の間隔は分割ライン領域
より広いがほぼ同じに抑える必要がある。
【0013】この結果、金属体182の配置精度は、上
記分割ラインの領域幅を十分確保するだけの精度が要求
されることになる。
【0014】しかしながら、上記精度を図20や図21
に示したような方法で確保することは容易ではないこと
が判明した。
【0015】すなわち、光起電力層を形成した光起電力
素子は、その製造工程において、様々な温度履歴や薬剤
処理がなされており、また、片面にのみ熱膨張係数の異
なる半導体薄膜を設けているため、基板に反りやその他
の変形をうけていることが少なくない。
【0016】一方、光起電力素子の半導体層表面は非常
に弱いため、表面から、この変形を押さえ込むために、
抑え部材を配することはできない。そのため、図20や
図21のように、複数回にわけて金属体を設置すると、
2枚目以降を貼り付ける瞬間に、金属体の位置がずれる
ことがあり、その結果、分割ラインを挟んで対向する金
属体が短絡したり、金属体の間隔が大きく広がり変換効
率が低下したりする等のケースが発生した。
【0017】本発明が解決しようとする課題は、光起電
力素子の積層体を傷つけることなく自動化に対応できる
製造方法を提供するもので、同時に多面取りを行うため
の分割ラインの領域幅を最低限にできる光起電力素子の
製造方法と製造装置を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の光起電力素子の製造方法は、少なくとも基
板と、光起電力層と、金属体電極を有する光起電力素子
の製造方法において、所定の間隙を持って保持具に保持
された複数の前記金属体電極を前記基板に固定する工程
と、前記間隙において前記基板を分割する工程を有する
ことを特徴とする。
【0019】本発明の光起電力素子の製造方法において
は、前記保持具に複数の前記金属体電極を前記所定の間
隙を持って保持させる工程、もしくは、前記保持具に単
一の金属体を保持させた後に前記所定の間隙を持つよう
に該金属体を処理することにより複数の前記金属体電極
を形成する工程を、更に有することが好ましい。そし
て、後者の場合には、前記複数の金属体電極を形成する
工程が、前記金属体の一部を両刃カッターで打ち抜く工
程であることが好ましい。
【0020】また、上記課題を解決するために、本発明
の光起電力素子の製造装置は、少なくとも基板と、光起
電力層と、金属体電極を有する光起電力素子の製造装置
であって、所定の間隙を持って保持具に保持された複数
の前記金属体電極を前記基板に固定する手段と、前記間
隙において前記基板を分割する手段を有することを特徴
とする。
【0021】本発明の光起電力素子の製造装置において
は、前記保持具に複数の前記金属体電極を前記所定の間
隙を持って保持させる手段、もしくは、前記保持具に単
一の金属体を保持させた後に前記所定の間隙を持つよう
に該金属体を処理することにより複数の前記金属体電極
を形成する手段を、更に有することが好ましい。そし
て、後者の場合には、前記複数の金属体電極を形成する
手段が、両刃カッターであることが好ましい。
【0022】本発明の解決手段による作用は、実施の形
態の中であきらかにする。
【0023】
【発明の実施の形態】以下に本発明の好適な実施の形態
を説明する。
【0024】図19は、本発明の光起電力素子の製造方
法に関する一実施形態を示す。図19は実施の形態およ
び作用効果を説明するためのものであり、本発明は、図
19に限定されるものではない。また、図19は、実施
の形態を説明するために必要なもののみ図示している。
図19において、191は基板と光起電力層の積層体、
192は金属体、193は保持具を示す。
【0025】本発明の光起電力素子の製造方法を、以下
に順を追って説明する。
【0026】図19(a)は基板上に光起電力層を形成
する工程を示す。ここで言う基板とは金属、ガラス、セ
ラミック、樹脂等よりなり、光起電力層やその他の光起
電力素子の形状を物理的に保持する機能を有する板であ
る。また、光起電力層とは少なくとも、光のエネルギー
によってキャリアが励起される層からなる。それ以外に
電極層を有してもよい。電極層は光によってキャリアが
励起される層に重ねて形成される層であり、励起された
キャリアを伝搬する層である。また、光によってキャリ
アが励起される層に入射する光の反射を防ぐための反射
防止膜を有してもよい。
【0027】光のエネルギーによってキャリアが励起さ
れる層は半導体からなるものが一般的であるが、色素を
利用するものも知られている。半導体からなるものは材
料の面で大きくシリコン系と、ガリウム砒素や硫化カド
ミウムに代表される化合物半導体系とに分けられる。ま
た接合のバンド構造の面で、単純な同種のp型半導体と
n型半導体との接合であるpn接合型、禁制帯の異なる
異種半導体の接合からなるヘテロ接合型、半導体と金属
のショットキーバリア型に分類される。結晶構造の面で
の分類では結晶系、薄膜単結晶系、微結晶系、アモルフ
ァス系に分類される。層構造の面では接合一層からなる
シングル、接合二層を重ねて直列化したタンデム、さら
に三層を重ねたトリプル等が公知である。
【0028】これらの製造方法には大きく分けて、帯状
の基板を連続的に処理槽の中を通しながら基板上に形成
する方法と、大きな平板状の基板を毎葉で処理槽の中を
順次通しながら基板上に形成する方法が挙げられる。
【0029】本発明は光起電力素子の製造方法の中で特
に、光起電力層形成工程以降の製造方法に関するもので
ある。したがって、その効果は基板や光起電力層の種類
によって制限されるものではない。しかし、既述の様に
本発明は大面積基板上に光起電力層を一括して形成し、
後にそれを分割して複数の光起電力素子を完成する場合
の製造コストを下げることを目的としているために、そ
の様な大面積の基板に一括して形成可能な光起電力層か
らなる光起電力素子を形成する場合に特に効果的であ
る。
【0030】図19(b)は、本発明の特徴である金属
体192を保持具193によって所定の間隙をあけて保
持する工程を示す。本発明は基板と光起電力層の積層体
191を分割する分割ライン上を除く部分に金属体19
2からなるバスバー電極を配置する方法において、光起
電力層が形成された基板上に固定する前に、図19
(b)に示すように複数の金属体192を所定の間隔を
あけて保持する工程が入ることを特徴とする。
【0031】図19のように一旦、保持具193によっ
て所定の間隔をあけて保持した複数枚の金属体192を
積層体191に同時に貼り付ける方法をとることによっ
て、金属体192同士の相対位置精度が格段に向上する
効果がある。なぜなら、図20や図21のように複数回
に分けて金属体を貼り付ける場合と比較して、図19の
ように一括して貼り付ける方が、貼り付ける瞬間に積層
体の位置がずれることによる両者の相対位置のずれがは
るかに少なくてすむからである。
【0032】貼り付け速度の面においても、図19の場
合、基板の搬送と同時に金属体の準備ができるため、図
20や図21の方法よりも貼り付け速度が速い製造装置
を作ることが容易になり、製造コストを下げる効果があ
る。
【0033】なお、上記理由から金属体の位置精度や貼
り付け速度が高まる効果は、保持具の材質形状や保持機
構の種類にもよらない。具体的な保持機構としてはマグ
ネット吸着、エア吸着、粘着材による粘着等が挙げられ
る。また、保持する箇所数にもよらない。保持する箇所
の数は一箇所あたりの保持力と全体で必要とされる保持
力の関係から適宜決めることが可能である。
【0034】また、上記理由から金属体の位置精度や貼
り付け速度が高まる効果は、金属体を積層体に固定する
際の、積層体の固定方法に積層体の位置がずれる余地が
ある限り、失われるものではない。
【0035】しかし、積層体の固定方法として、基板の
基準面を突き当てにより固定した後、基板の裏面から、
エアもしくはマグネットにより吸着する方法を使用する
場合に上記効果は最も大きい。
【0036】積層体の固定方法としては、ハンドによっ
て、四方から挟む方法等、多数考えられるが、簡易で自
動化に適していることから、上記方法が最もよく使用さ
れる。しかし、光起電力素子を大面積化すると、積層体
による光起電力素子の反りや変形、形状のばらつきによ
り、上記方法では、光起電力素子の定位置への固定が困
難になるため、金属体を積層体に固定する際に積層体の
位置がずれやすくなる。
【0037】したがって、上記方法で積層体を固定した
上で、本発明の方法によって、金属体を光起電力素子の
積層体に固定することで、複数の金属体の光起電力素子
に対する位置精度が安定し、複数の金属体の間隙が一定
となる効果が大きくなる。
【0038】図22及び図23に金属体222及び23
2を保持具223及び233によって保持するまでの代
表的方法を示す。
【0039】この2つの方法の中では、図23に示すよ
うに、単一の金属体232の複数箇所を保持具233に
固定する工程と、前記複数箇所の間において、単一の前
記金属体232の一部を打ち抜きカッター234で打ち
抜く方法が好ましい。これは図22に示すように保持具
223に複数回にわたって金属体222を保持させるよ
り、一度、単一の金属体を保持具に保持させて、打ち抜
きカッターにより打ち抜いた方が、カットした際に、両
側がしっかり固定されているため、複数の金属体の間隔
がずれる可能性が低いためである。
【0040】打ち抜きカッターは図23に示すように両
刃のせん断刃からなるカッターである。刃は一般に直角
か、やや鋭角にすることが一般的である。また刃にシャ
ー角を設けることも公知である。打ち抜きカッターの刃
の上下は図と逆であっても構わない。刃の材質は金属体
より硬いものであれば、使用可能であるが、一般にはハ
イス鋼や超鋼等が用いられる。金属体がせん断刃に挟ま
れる時の高さは保持具233の高さと同じことが好まし
い。これは両者に違いがあれば、金属体232が打ち抜
きカッターに引きずりこまれるため位置がずれる可能性
が高くなるためである。
【0041】本発明の効果は金属体の種類によらない。
金属体電極として、もっとも一般的なものは銅箔である
が、アルミ、金、銀、鉄、錫、鉛、亜鉛、ニッケル、ク
ロム、マンガン、モリブデン、タングステン等の金属単
体やそれらの合金等であっても構わない。また、めっき
処理やクラッド処理を施してあっても構わない。箔材の
厚みは一般に数μm乃至数百μm程度のものが一般的で
ある。金属体の幅は光起電力素子の幅の1/10乃至1
/100程度が光起電力素子の面積効率を下げすぎず、
かつ電極の抵抗を小さくすることが可能であり好適であ
る。
【0042】基板と金属体との相対位置を固定する方法
は半田などの低融点金属を介する方法や、粘着材や接着
材などの樹脂を介する方法が公知である。特に基材の両
面に樹脂を塗布した両面テープを介して固定する方法
が、金属体の配置の面で最も容易な方法であり好適に用
いられる。この効果は樹脂の種類によらず、アクリル系
やシリコン系等一般的な種類のものを使用できる。ま
た、樹脂によって仮固定した後に加熱等によって樹脂を
架橋させることも公知である。
【0043】本発明は基板の分割方法に寄らず効果的で
ある。基板の分割方法は基板の材質に合わせて、適宜選
択可能である。例えば金属基板であれば、金型によるせ
ん断方式、ディスクカッターによる切断等が挙げられ
る。また、基板の厚みが薄い場合にはレーザによる分割
も可能である。さらに、ガラス等のセラミック基板であ
れば、ダイヤモンドカッターによる分割やディスクカッ
ターによる分割が公知である。
【0044】図19(d)は積層体191に金属体19
2を固定した図である。194は二つの金属体192の
間隙を示す。間隙194は分割ライン領域にほぼ等しい
ことが好ましい。なぜなら金属体192からなるバスバ
ー電極やリード電極は、発電領域の端の方で発生した電
流も効率よく導く必要があるために存在し、あまり金属
体間の間隙が広くなると、光起電力素子の発電に有効に
寄与する面積が減少して変換効率の低下を生じるからで
ある。また、逆に金属体間の間隙が過度に狭い場合は、
積層体を分割する際に金属体をも切断してしまい光起電
力素子の短絡を招く危険が高まるからである。
【0045】分割ライン領域の幅は分割方法や基板材料
によって適宜設定することが好ましい。ガラスなどのセ
ラミック基板をガラス切りやディスクカッターで分割す
る場合、金属基板を金型やディスクカッターで分割する
場合等は一般に100μm乃至3mmに設定される。セ
ラミック基板や金属基板をレーザやウォーターカッター
で分割する場合等は1mm乃至10mmに設定される。
【0046】図19(e)は分割領域において積層体を
分割し複数の光起電力素子を得た図である。
【0047】分割方法は基板材料や基板の厚みに合った
方法を選択することができる。一般に、ガラスの場合は
ガラス切りやディスクカッターによる切断、金属基板の
場合はシャーリング金型による切断、樹脂基板はカッタ
ーによる切断が好適に用いられる。
【0048】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明するが、本発明
はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0049】[実施例1]図1乃至図6に本実施例の光
起電力素子の製造工程図を示す。以下、図に従って、本
実施例の光起電力素子の製造方法を説明する。
【0050】(工程a)基板と光起電力層の積層体を作
成する工程 図1(a)に示すような積層体11を以下の様に作製し
た。幅36cmのロール状に巻いた厚さ150μmのス
テンレス基板の上にロールツーロール法によるスパッタ
装置で厚み200nmのAl層を形成した。さらに同様
に厚み1μmのZnOからなる層を形成した。その後、
マイクロ波プラズマCVD成膜装置に入れ、微結晶シリ
コンからなるボトムn層/i層/p層と、アモルファス
シリコンからなるトップn層/i層/p層との2層から
なる層を堆積した。さらに、その上に反射防止効果を兼
ねた機能を有する透明電極層としてITOをスパッタ法
で成膜して(成膜温度450℃、膜厚70nm)、得ら
れた積層体を幅24cm、長さ36cmの大きさに切断
して基板と光起電力層の積層体11を得た。
【0051】(工程b)分割部を形成する工程 図1(b)に示すように、後に光起電力素子を分割する
ラインの周辺のITOを電解エッチング法によって除去
し、分割部12を形成した。形成した分割部12のサイ
ズは幅1.2mm、長さ35cmだった。また、基板の
外周付近の透明電極層は幅1mmで除去した。電解エッ
チング法は硫酸液の中に基板を浸し、基板とエッチング
パターンの形状をした対向電極間に電界を印加する方法
を採用した。また、別の電解槽の中で全面対向電極との
間にパルス電界を印加することによって、光起電力層の
短絡欠陥部分のITO層を選択的に除去し、短絡欠陥を
修正した。
【0052】(工程c)積層体に金属体を固定するため
の両面テープを貼り付ける工程 図1(c)に示すように、積層体11表面上の端に絶縁
両面テープ13を貼り付けた。個々の絶縁両面テープの
サイズは幅7mm、長さ240mmである。絶縁両面テ
ープの粘着剤はシリコン系粘着剤を使用し厚みは片面に
つき60μmであった。絶縁両面テープの基材は厚さ2
5μmのポリイミドと厚さ50μmのポリエチレンテレ
フタラートを厚さ60μmの粘着剤で貼り合わせたもの
を使用した。
【0053】(工程d)金属細線からなる集電電極を積
層体の表面上に形成する工程 図1(d)に示すように、積層体11の表面に半硬化し
た導電性樹脂被覆を有する金属細線14を固定した。固
定の方法は長さ360mmの導電性樹脂被覆付金属細線
の両端を前述の両面テープ13に貼り付ける方法で行っ
た。金属細線14は図示の様に5.6mm間隔で平行に
42本固定した。
【0054】ここで、金属細線14には次の様にして、
あらかじめ半硬化したカーボンペーストからなる被覆を
形成しておいた。
【0055】まず金属細線の材料として直径4〜5mm
の銅線の外周に厚み50μmの銀箔を貼り付けたものを
準備した。次にそれを伸線装置により直径100μmの
細線に整形した。この細線を連続的に作製しボビンに5
00g巻き取った。整形後の銀の被覆は厚み1μmであ
った。
【0056】次にエナメル線用のロールコータ装置によ
り金属細線の周りにカーボンブラックを含有する第1ペ
ーストからなる被覆を形成した。被覆は完全硬化した内
層と半硬化の外層の二層構造にした。まず金属細線をボ
ビンから巻き出し、アセトンにより表面の油分を除去し
た。次に連続的にフェルトに内層用のフィラーを含有し
た第1樹脂を含ませた処理槽を通した。このフィラーは
直径が30±20nmのカーボンブラックを使用した。
カーボンブラックは体積密度35%に調整した。フィラ
ーと第1樹脂の混合比は、混合物の重量を100とし
て、ブチラール樹脂6.4重量部、クレゾール樹脂、フ
ェノール樹脂、芳香族炭化水素系樹脂4.2重量部、硬
化材としてジオールイソシアネート18重量部、溶剤と
してキシレン18重量部、ジエチレングリコールモノメ
チルエーテルを12重量部、シクロヘキサノンを3.6
重量部、さらにカップリング剤としてγ−メルカプトプ
ロピルトリメトキシシランを0.7重量部ペイントシェ
ーカーで混合分散して作製した。金属細線を処理槽に通
したのちに、さらにダイスに通し、不用なフィラーを含
有した第1樹脂を落とした。さらに、この金属細線を乾
燥炉に通して、第1樹脂を完全硬化させた。このとき、
線の送り速度とダイスの径を調整して、被覆の膜厚を5
μmとした。次に同様にして、内層被覆付き金属細線を
外層用のフィラーを含有する第三樹脂を含ませたフェル
トを配置した処理槽に通した。このフィラーは、直径が
30±20nmのカーボンブラックを使用した。カーボ
ンブラックは体積密度35%に調整した。フィラーと第
三樹脂の混合比は混合物の重量を100として、ウレタ
ン樹脂41重量部、フェノキシ樹脂14重量部、硬化材
として水素添加ジフェニルメタンジイソシアネート6重
量部、溶剤として芳香族系溶剤4重量部、さらにカップ
リング剤としてγ−メルカプトプロピルトリメトキシシ
ランを0.7重量部ペイントシェーカーで混合分散して
作製した。内層付き金属細線を処理層に通したのち、さ
らにダイスに通して不用なフィラー含有第三樹脂を落と
した。
【0057】こうして得られた被覆付き金属細線を、さ
らに乾燥炉に通して半硬化させ、リールボビンに巻きと
った。この被覆に使用したカーボンペーストの比抵抗は
0.5Ωcmであった。このとき、線の送り速度とダイ
スの径を調整して外層の膜厚を20μmとした。以上に
より被覆を形成した。
【0058】導電性樹脂被覆付金属細線のうち、後に金
属体15と電気的に接合する部分にYAGレーザ光を照
射して、金属細線の表面から被覆が除去された被覆除去
部を形成した。YAGレーザ光を上部から照射すること
で除去部を形成した。使用したレーザ光は公知のQスイ
ッチによって出力ピーク値の高いパルス光に変調したレ
ーザ光である。回転ミラーを使用したガルバノメータス
キャナによってレーザ光の方向を変えてスキャンした。
レーザ光は焦点距離370mmのfθレンズによって第
1電極にフォーカスさせた。レーザ光の照射条件は平均
出力31W(サーモパイル型測定子で測定)、パルス周
波数は12kHz、パルス幅は数十n秒、スキャン速度
は1200mm/秒、スポット径はおよそ100μmで
あった。スキャンパターンは25cmの平行直線が56
μmピッチで34本並んだものである。スキャンパター
ンの中心位置は両面テープ13の中央に重なるようにし
た。スキャンパターンの長手方向と両面テープ13の長
手方向が平行になるようにした。34本の直線ラインを
一筆書きのように、往復描画してスキャンした。このス
キャンパターンにより長さ25cm、幅2mmの長方形
エリアに隈なくレーザ光が照射された。導電性被覆除去
部の金属細線に沿った方向の長さはスキャンエリアの幅
2mmに等しかった。この際に金属体15の長手方向に
おける端部に接合される分割部12に隣接した2本の金
属細線にはレーザ光が照射されないようにマスクを挿入
した。このマスクはSUSからなり、表面はレーザ光を
散乱する表面を有するものを選んだ。この結果、光起電
力素子端部においては金属細線には除去部が形成され
ず、それ以外の部分においては、金属細線に2mmの除
去部が形成された。
【0059】さらに、前述の被覆除去部に金属細線14
と金属体15を接合させるための銀ペーストを塗布し
た。塗布は楕円ノズルを使用した公知のディスペンサー
によって行った。塗布形状は上からみて長円形状であ
り、長円の長軸が金属細線と略直交になるように行っ
た。長円の長軸は約1.5mm、短軸は0.8mmであ
った。また、使用した銀粒子はサイズが5μm程度の鱗
片状のものである。また、銀ペーストの樹脂分はアクリ
ル酸メチルと硬化剤を含むものを使用した。銀粒子の銀
ペースト中における体積密度は、銀ペーストの硬化前で
85%、硬化後には95%であった。この銀ペーストの
比抵抗は1.2×10-5Ωcmであった。
【0060】(工程e乃至l)金属体を所定の間隔をあ
けて配置する工程 図2(e)乃至(g)及び図3(h)乃至(k)に示す
各工程を経て、図4(l)に示すように金属体15を所
定の間隔をあけて配置した。これらの工程は、前述の工
程a乃至dと同時並行で行うよう製造装置を設計した。
これにより、光起電力素子1枚当たりにかかる製造時間
を短縮可能であった。以下にこれらの工程を説明する。
【0061】まず図2(e)に示すように、受け具16
上にロール状に巻いた金属体15を巻き出した。この金
属体15は厚さ1μmの銀めっきを両面に施した厚さ1
00μmの銅箔である。銅箔の幅は5.5mmのものを
使用した。受け具16は基準面を有する部材16aと、
寄せ具16bとからなり、基準面を有する部材16aの
内部には図3(h)に示すように、金属体15をエア吸
着するための吸着穴17を有する。
【0062】次に、巻き出した金属体を切断して図2
(f)に示すように単一の金属体15を得た。この単一
の金属体15の長さは260mmであった。
【0063】さらに図2(g)に示すように、金属体1
5を寄せ具16bによって基準面を有する部材16aの
基準面に押しあてた。その状態で図3(h)に示すよう
に、吸着穴17内部の空気を真空ポンプによって引くこ
とによって金属体15の複数箇所を受け具16上に固定
した。
【0064】次に、図3(i)に示すように打ち抜きカ
ッター18を受け具16の途中に金属体15を挟むよう
に挿入し、図3(j)に示すように金属体15の一部を
所定の幅で打ち抜くことによって2枚に分離した。こう
して図3(k)に示すような所定の間隔をあけて配置さ
れた複数の金属体15を得た。ここで打ち抜きカッター
の刃の幅が1mmのものを選択して、2枚の金属体15
間の間隔を1mmに設定しておいた。打ち抜きカッター
18は、コの字型の下刃18aと上刃18bとからな
る。金属体15を打ち抜く際の抵抗を下げるために上刃
18bには若干のシャー角を設けた。刃の材質はハイス
鋼を用いた。刃のクリアランスは所定の間隔1mmの精
度を出すために0.3mm以下にした。受け具16に対
する打ち抜きカッター18の挿入位置の精度は±0.2
mm以下になるように装置を設計製作した。また、エア
吸着の吸着穴17の直径は1.5mmであり、吸着時の
吸着穴内部の圧力は−0.08MPa(Gauge)以
下になるように設計製作した。
【0065】以上のようにして、図4(l)に示すよう
に金属体15を所定の間隔をあけて配置した。
【0066】(工程m)保持具を金属体(銅箔)に押し
当てる工程 図4(m)に示すように、金属ブロック19aと、その
下面にライニングされた厚さ3mmのウレタンゴムをラ
イニングしたウレタンゴム層19bとからなる保持具1
9を製造装置に組み込んでおいた。さらに保持具19は
金属ブロック19aとウレタンゴム層19bを貫通して
あけられた金属体15をエア吸着するための吸着穴20
を備えている。受け具16上に所定の間隔1mmをあけ
て保持された金属体15の上に図4(m)に示したよう
に保持具19を押し当てた。
【0067】(工程n)受け具のエア吸着を止めて保持
具によって金属体を保持する工程 保持具19の吸着穴20内部の空気を真空ポンプによっ
て引くことによって、金属体15の上面を保持具19に
吸着させた。さらに0.2秒時間をおいてから図5
(n)に示すように受け具16のエア吸着を止めて、保
持具19を上昇させて金属体15の保持を完了した。こ
れによって二枚の金属体が所定の間隔1mmをあけて保
持された状態となった。
【0068】(工程o)保持具によって保持した金属体
を積層体上に固定する工程 工程e乃至oは一つの金属体固定装置における工程であ
る。積層体11は一旦、別に用意した位置決め装置上で
固定具の定位置に固定して、この金属体固定装置に搬入
した。固定具は電磁マグネットや吸着穴を備えた金属部
材である。位置決め装置上の定位置に固定されている突
き当て具に積層体11の4辺のうち2辺を押し当てて積
層体11の位置を決定した後に、積層体11を、電磁マ
グネットとエア吸着を併用して積層体11の裏面側から
固定具の上に水平になるように固定した。このようにし
て固定具上に固定した積層体11を位置決め装置から金
属体固定装置に固定具ごと搬入した。次に図5(o)に
示すようにエア吸着によって保持具19に吸着保持した
金属体15を、吸着を維持することによって二枚の金属
体15の間隙、1mmを維持した状態で、積層体11上
に貼り付けた両面テープ13の真上に移動させた。さら
に、そこから保持具19の水平を保った状態で、保持具
19を垂直に降下させて両面テープ13の上に金属体1
5を図5(o)に示すように両者の長手方向が平行にな
るように接着させた。このように二枚の金属体15の間
隙を維持した状態で金属体15を基板に固定することに
よって、二枚の金属体15間の間隙を積層体11の分割
部12に装置によって速く、しかも容易に精度良く一致
させることが可能となった。
【0069】(工程p)金属細線を積層体の表面上と、
金属体とに接着し、かつ両面テープの粘着材を架橋させ
る工程および、積層体の表面に透明樹脂保護層(不図
示)を形成する工程 積層体11全体を公知の真空ラミネート炉に入れて1気
圧の圧力を積層体11の上部から加えながら加熱するこ
とによって、金属細線14の導電性被覆樹脂と、銀ペー
ストと、両面テープ13の粘着材を硬化させ金属体(バ
スバー電極)15と金属細線14の接合を完成した(図
6(p))。加熱は210℃で45秒間行った。
【0070】さらに積層体11の表面に以下の様にして
積層体11を保護するための透明樹脂保護層を形成し
た。透明樹脂保護層はメタクリル酸2−ヒドロキシエチ
ルからなるアクリル樹脂52重量部、ε−カプラクタム
をブロッキング剤としたヘキサメチレンジイソシアネー
ト30重量部、オルガノシロキサン13重量部、γ−グ
リシドキシプロピルトリメトキシシラン5重量部を、キ
シレン50重量部およびメチルイソブチルケトン50重
量部の混合溶媒にて上記樹脂を樹脂分35%になるよう
に希釈した塗布用溶液を作製し、スプレーコートにて光
起電力素子の受光面に硬化後25m厚になるように塗布
し室温で15分間乾燥後、200℃にて10分間加熱硬
化した。
【0071】(工程q)基板を分割する工程 前記の工程a乃至pを経たものを公知の分割機によって
図6(q)に示すように分割して、光起電力素子を完成
した。使用した分割機はシャーリング切断機とも呼ばれ
ているものである。上刃と下刃のセットからなる金型を
プレス機によって駆動するタイプを使用した。上刃と下
刃の材質は粉末ハイス鋼(ASP60)に硬化処理(H
RC67)を施したものである。上刃と下刃のクリアラ
ンスは5μm以下である。上刃には0.2度のシャー角
と、鋭角の刃先角度を有するものを、下刃には直角の刃
先角度を有するものを使用した。基板を分割する際の上
刃の下降速度は39mm/sで使用した。基板の一端、
図7に示した基板の分割ライン22と平行な基板の一端
を基準端21とし、その基準端21を突き当てピンに押
し当てて基板をオートハンドに固定し、オートハンドに
よって基板をプレス機に挿入し分割した。分割後の光起
電力素子の基準端21と分割ライン22間の距離を基準
端21と垂直方向に沿って、複数測定したところ、その
誤差は±0.2mm以下であった。
【0072】(評価)本例による光起電力素子を100
枚作成し、その際に工程eより後から工程oが終わるま
での、金属体を準備して基板との相対位置を固定するま
での平均所要時間と、図7記載の金属体端と分割ライン
22間の距離Lの誤差を測定した。誤差はLの測定値の
3σとした。その結果を表1に示す。
【0073】[実施例2]本実施例は、実施例1におけ
る図2及び図3に示した工程の代わりに図8乃至図10
に示す工程で行ったことにおいてのみ実施例1と異な
る。以下、図8乃至図10に従って本実施例を説明す
る。
【0074】本例の受け具26は、図8(b)に示すよ
うに基準面を有する部材26aと、二つの寄せ具26b
とからなり、基準面を有する部材26aは金属体25を
エア吸着するための吸着穴27を有する。
【0075】まず図8(a)に示すように、まず基準面
を有する部材26aの上にロール状に巻いた金属体25
を巻き出した。
【0076】次に図8(b)に示すように、二つある寄
せ具26bの内、巻き出した金属体25の先端側の寄せ
具26bを、基準面を有する部材26aの方向に寄せ
て、金属体25の端部を受け具26の基準面に突き当て
た。さらに、真空ポンプによって吸着穴27の内、巻き
出した金属体25の先端に近い半数の吸着穴の空気を引
いて、巻き出した金属体25の内、先端よりの半分を受
け具26に吸着固定した。
【0077】次に図8(c)に示すように、受け具26
の中に金属体25を挟み込む様に、片刃のカッター28
を挿入し、図9(d)に示すように金属体25を切断し
た。図9(e)は、その後カッターを抜いた図である。
【0078】さらに図9(f)に示すように、金属体2
5のロールを適量回転させて、切断された金属体25と
ロール上に巻かれた金属体25との間に間隙を1mmあ
けた。
【0079】次に図10(g)に示すように、残りの寄
せ具26bを、基準面を有する部材26aの方に寄せ
て、残りの吸着穴27内部の空気を真空ポンプによって
引いてロール側の金属体25を吸着固定した。ここで、
金属体25の間隙を複数回測定したところ、必ずしも1
mmではなく、相当量のばらつきが発生していた。
【0080】最後に図10(h)に示すように、金属体
25のロールを切り離して複数枚の金属体25を、間隙
をあけて配置する工程を完了した。
【0081】(評価)本例による光起電力素子を100
枚作成し、実施例1と同様に金属体を準備して基板との
相対位置を固定するまでの平均所要時間と、金属体端と
分割ライン間の距離Lの誤差を測定した。その結果を表
1に示す。
【0082】[比較例1]本比較例は図1(a)乃至
(d)の工程は実施例1と同様に行った。その後の本比
較例の製造工程を図11乃至図14に示す。
【0083】本比較例は図11(b)に示すように単一
の金属体35を受け具36上にエア吸着した。その後、
図12(c)に示すように金属ブロック39aと、その
下面にライニングされた厚さ3mmのウレタンゴムをラ
イニングしたウレタンゴム層39bとからなる保持具3
9によって、単一の金属体35をエア吸着した。そし
て、図12(d)に示すように保持具39によって保持
した金属体35を積層体11上に固定した。以下同様
に、図13(e)、(f)及び図14(g)に示す手順
で金属体35を積層体11上に固定し、図14(h)に
示すように金属体15の間隙を維持した状態で金属体1
5を積層体11に固定した。その他の条件は実施例1と
同様に行った。
【0084】さらに後の工程も実施例1と同様に行っ
た。
【0085】(評価)本比較例による光起電力素子を1
00枚作成し、実施例1と同様に金属体を準備して基板
との相対位置を固定するまでの平均所要時間と、金属体
端と分割ライン間の距離Lの誤差を測定した。その結果
を表1に示す。
【0086】(比較例2)本比較例は図1(a)乃至
(d)の工程は実施例1と同様に行った。その後の本比
較例の製造工程を図15乃至図17に示す。
【0087】本比較例は図15(b)に示すように、巻
き出した金属体45をしごきローラー46でしごきなが
ら直接、積層体11上に固定していった。そして、図1
6(c)に示すように、分割部12上の金属体45をカ
ッター48によって分断し剥離させ、引き続き図16
(d)及び図17(e)に示すように残りの金属体45
を同様に積層体11上に固定し、図17(f)に示すよ
うに金属体15の間隙を維持した状態で金属体15を積
層体11に固定した。その後の工程は実施例1と同様に
行った。
【0088】さらに後の工程も実施例1と同様に行っ
た。
【0089】(評価)本比較例による光起電力素子を1
00枚作成し、実施例1と同様に金属体を準備して基板
との相対位置を固定するまでの平均所要時間と、金属体
端と分割ライン間の距離Lの誤差を測定した。その結果
を表1に示す。
【0090】
【表1】
【0091】
【発明の効果】本発明によって、基板と光起電力層の積
層体の上に容易に精度良く、機械によって従来よりも速
く、かつ精度良く、金属体(金属体電極)を所定の間隙
をあけて配置可能となる。これにより、少なくとも、基
板と、光起電力層と、金属体電極を有し、かつ基板と金
属体電極の相対位置が固定されている光起電力素子の製
造コストを従来よりも低くする効果が生まれる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における光起電力素子の製造
方法を説明するための図である。
【図2】本発明の実施例1における光起電力素子の製造
方法を説明するための図である。
【図3】本発明の実施例1における光起電力素子の製造
方法を説明するための図である。
【図4】本発明の実施例1における光起電力素子の製造
方法を説明するための図である。
【図5】本発明の実施例1における光起電力素子の製造
方法を説明する図である。
【図6】本発明の実施例1における光起電力素子の製造
方法を説明する図である。
【図7】本発明の実施例1における光起電力素子の製造
方法を説明する図である。
【図8】本発明の実施例2における光起電力素子の製造
方法を説明する図である。
【図9】本発明の実施例2における光起電力素子の製造
方法を説明する図である。
【図10】本発明の実施例2における光起電力素子の製
造方法を説明する図である。
【図11】比較例1における光起電力素子の製造方法を
説明する図である。
【図12】比較例1における光起電力素子の製造方法を
説明する図である。
【図13】比較例1における光起電力素子の製造方法を
説明する図である。
【図14】比較例1における光起電力素子の製造方法を
説明する図である。
【図15】比較例2における光起電力素子の製造方法を
説明する図である。
【図16】比較例2における光起電力素子の製造方法を
説明する図である。
【図17】比較例2における光起電力素子の製造方法を
説明する図である。
【図18】従来例を説明する図である。
【図19】本発明の実施態様例を説明する図である。
【図20】本発明以外の参考例を説明する図である。
【図21】本発明以外の参考例を説明する図である。
【図22】本発明の実施態様例を説明する図である。
【図23】本発明の実施態様例を説明する図である。
【符号の説明】
11、181、191、201、211 積層体 12 分割部 13 両面テープ 14 金属細線 15、25、35、45、182、192、202、2
12、222、232金属体(金属体電極) 16、26、36 受け具 17、20、27 吸着穴 18、28、48、234 カッター 19、39、193、203、223、233 保持具 21 基準端 22 分割ライン 46 しごきローラー 194 2つの金属体の間隙
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村上 勉 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 5F051 AA04 AA05 BA14 CB15 CB21 DA04 DA15 FA04 FA14 GA02 GA06

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも基板と、光起電力層と、金属
    体電極を有する光起電力素子の製造方法において、 所定の間隙を持って保持具に保持された複数の前記金属
    体電極を前記基板に固定する工程と、前記間隙において
    前記基板を分割する工程を有することを特徴とする光起
    電力素子の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記保持具に複数の前記金属体電極を前
    記所定の間隙を持って保持させる工程を更に有すること
    を特徴とする請求項1に記載の光起電力素子の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 前記保持具に単一の金属体を保持させた
    後に前記所定の間隙を持つように該金属体を処理するこ
    とにより複数の前記金属体電極を形成する工程を更に有
    することを特徴とする請求項1に記載の光起電力素子の
    製造方法。
  4. 【請求項4】 前記複数の金属体電極を形成する工程
    が、前記金属体の一部を両刃カッターで打ち抜く工程で
    あること特徴とする請求項3に記載の光起電力素子の製
    造方法。
  5. 【請求項5】 少なくとも基板と、光起電力層と、金属
    体電極を有する光起電力素子の製造装置であって、 所定の間隙を持って保持具に保持された複数の前記金属
    体電極を前記基板に固定する手段と、前記間隙において
    前記基板を分割する手段を有することを特徴とする光起
    電力素子の製造装置。
  6. 【請求項6】 前記保持具に複数の前記金属体電極を前
    記所定の間隙を持って保持させる手段を更に有すること
    を特徴とする請求項5に記載の光起電力素子の製造装
    置。
  7. 【請求項7】 前記保持具に単一の金属体を保持させた
    後に前記所定の間隙を持つように該金属体を処理するこ
    とにより複数の前記金属体電極を形成する手段を更に有
    することを特徴とする請求項5に記載の光起電力素子の
    製造装置。
  8. 【請求項8】 前記複数の金属体電極を形成する手段
    が、両刃カッターであること特徴とする請求項7に記載
    の光起電力素子の製造装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011103477A (ja) * 2003-05-09 2011-05-26 Transform Solar Pty Ltd 半導体ストリップの切り離しおよび組み立て

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