JP2003123823A - レドックスフロー型電池 - Google Patents

レドックスフロー型電池

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JP2003123823A
JP2003123823A JP2001317216A JP2001317216A JP2003123823A JP 2003123823 A JP2003123823 A JP 2003123823A JP 2001317216 A JP2001317216 A JP 2001317216A JP 2001317216 A JP2001317216 A JP 2001317216A JP 2003123823 A JP2003123823 A JP 2003123823A
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JP2001317216A
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Kanji Sato
完二 佐藤
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KASHIMA KITA ELECTRIC POWER CO
Hitachi Engineering Co Ltd
Kashima Kita Electric Power Corp
JFE Engineering Corp
Original Assignee
KASHIMA KITA ELECTRIC POWER CO
Hitachi Engineering Co Ltd
Kashima Kita Electric Power Corp
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

Abstract

(57)【要約】 【課題】 重量が重くならず、かつ、液漏れの無いレド
ックスフロー型電池を提供する。 【解決手段】 螺旋状に巻かれた積層シート2が、スタ
ック容器1と内殻構造体9の間に嵌り込み、これらの間
で押圧されてばらけないようになっている。積層シート
2は、最も外側に絶縁シート3が位置し、その内側に集
電板となる銅板4が積層される。そして、その上に、単
位セル積層体8が5層積層される。単位セル積層体8
は、電気を通すが電極液を透さない導電性樹脂シート
5、炭素電極膜6、イオン交換膜7、炭素電極膜6をこ
の順に積層して形成されている。単位セル積層体8を5
層積層した上に、導電性樹脂シート5、集電板となる銅
板4を重ね、最後に絶縁シート3を重ねて一つの積層シ
ート2が形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、二次電池として使
用されるレドックスフロー型電池に関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在、化石燃料の大量使用による大気中
炭酸ガス濃度の増加が著しく、地球の温暖化が大きな問
題となっている。このために、クリーンなエネルギー源
である太陽電池の開発が活発に行われているが、太陽電
池は、夜間や雨天時は発電できないため太陽電池と組み
合わせる高性能な二次電池の開発が待たれている。一
方、従来の発電設備においても夜と昼等で電力需要の差
が大きく、需要のピークにあわせて発電能力を備えねば
ならないため、発電設備の負荷率は低下している。
【0003】そのため大型の電力貯蔵電池により夜間電
力を貯蔵し、昼間活用することで運転負荷の平滑化を図
り、発電設備の負荷率を上げて効率的な運転を行うこと
が必要になってきており、大型の電力貯蔵電池の開発が
待たれている。さらには、電気自動車等の移動体電源に
適した出力密度の大きい二次電池の開発も待たれてい
る。
【0004】レドックスフロー型電池はタッピングによ
って太陽電池の出力電圧に合わせて充電できることや、
構造が比較的シンプルで大型化しやすい等の特徴を持つ
ために、上記の用途に適した新型の二次電池として有望
である。
【0005】レドックスフロー型電池とは、電池活物質
が液状であり、正極及び負極の電池活物質を液透過型の
電解槽に流通せしめ、酸化還元反応を利用して充放電を
行うものであり、従来の二次電池と比べ次の利点を有す
る。 (1) 蓄電容量を大きくするためには、貯蔵容器の容量を
大きくし、活物質量を増加させるだけでよく、出力を大
きくしない限り、電解槽自体はそのままでよい。 (2) 正極及び負極活物質は容器に完全に分離して貯蔵で
きるので、活物質が電極に接しているような電池と異な
り、自己放電の可能性が小さい。 (3) 特に、全バナジウムレドックスフロー型電池 (特開
昭62−186473号公報)においては、起電力が高く、容量
密度が大きく、また電解液が一元素系であるため隔膜を
介して正,負極液が相互に混合しても充電によって簡単
に再生することができ、電池容量が低下せず、電解液を
完全にクローズド化できる等の利点を持っている。
【0006】図5に、従来の全バナジウムレドックスフ
ロー型電池の単位であるスタックの構成を示す。スタッ
ク51は、(c)に示すように、複数(図では3個)の
サブスタック52を重ね合わせ、その両側に加圧板53
を位置させて、これらの間に棒状体54を挿通し、棒状
体54の両端部に形成されたねじ部にナット55を螺合
して、加圧板53を両側から締め付けることにより形成
される。
【0007】各サブスタック52は、(a)に示すよう
に構造となっている。すなわち、イオン交換膜体56と
電極体57を交互に積層している。電極体57は、導電
性樹脂の両側を炭素電極で挟んで一体化したものと、周
りのフレームに電解液が流れるマニホールドと、マニホ
ールドから電解液を電極に流し込むスリットから構成さ
れている。そして、両端に位置する電極体57には、集
電板58を接着させて、両側から押さえ板56で締め付
けるようになっている。この締め付けは、前記のよう
に、棒状体54に嵌め込まれたナット55を螺合させて
締め付けることにより行われる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、以上説
明したようなレドックスフロー型電池においては、正極
液と負極液が混合したり、外部に漏れ出したりしないよ
うに多数のパッキンを使用している。このパッキンを有
効に働かせるためには大きな締め付け力を均一にかける
必要があり、そのため、押さえ板56、加圧板53には
大きな強度が必要とされていた。これらの部材としては
金属、特に鉄が使用されるが、大きな強度を持たせるた
め大型化し、その結果、スタック51が重量物となって
いた。通常、レドックスフロー型電池が使用される場合
は、スタック51を積み重ねて高電圧、大電流の電源と
するが、そのような場合、スタックの51を交換する必
要が生じたときには多大の労力を必要としていた。さら
に、スタック中の正極液、負極液は、パッキンによりシ
ールされているだけであるので、液漏れを完全に防ぐこ
とが困難であった。
【0009】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
もので、重量が重くならず、かつ、液漏れの無いレドッ
クスフロー型電池を提供することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の第1の手段は、電極液を透さない導電性樹脂シート、
電極液を透す炭素電極膜、イオン交換膜、電極液を透す
炭素電極膜、電極液を透さない導電性樹脂シートをこの
順に積層した単位セル積層体の両側に金属膜からなる集
電膜を設け、さらにその両側に絶縁膜を積層した積層シ
ートを、螺旋状に巻き重ねて螺旋状構造体とし、この螺
旋状構造体を、外郭を構成する円筒体に嵌め込んだ構造
を有し、円筒体の端部側に、正極液と負極液の流入、流
出口が形成されていることを特徴とするレドックスフロ
ー型電池(請求項1)である。
【0011】本手段においては、螺旋状構造体を円筒体
に嵌め込んだ構造としているので、円筒体により螺旋が
ばらけるのが防止され、特別強い締め付け力を加えなく
てもよい。正極液と負極液が円周方向で混合すること
は、イオン交換膜と導電性樹脂シートにより阻止され
る。一方、円筒の両端側は正極液と負極液の流入、流出
口となっているので、両端側で正極液と負極液が混合し
ないようなメカニズムを構成することは容易である。従
って、従来技術で説明したような強度の大きな加圧板、
押さえ板を必要とせず、軽量化を図ることができる。さ
らに、正極液と負極液が流れる部分は、円筒状の外郭内
であるので、これらが外に漏れ出すことがない。
【0012】前記課題を解決するための第2の手段は、
電極液を透さない導電性樹脂シート、電極液を透す炭素
電極膜、イオン交換膜、電極液を透す炭素電極膜、電極
液を透さない導電性樹脂シートをこの順に積層した単位
セル積層体を、さらに複数層積層して、その両側に金属
膜からなる集電膜を設け、さらにその両側に絶縁膜を積
層した積層シートを、螺旋状に巻き重ねて螺旋状構造体
とし、この螺旋状構造体を、外郭を構成する円筒体に嵌
め込んだ構造を有し、円筒体の端部側に、正極液と負極
液の流入、流出口が形成されていることを特徴とするレ
ドックスフロー型電池(請求項2)である。
【0013】本手段は、前記第1の手段とは、単位セル
積層体を、さらに複数層積層して、その両側に金属膜か
らなる集電膜を設け、さらにその両側に絶縁膜を積層し
た積層シートを構成している点が異なっている。よっ
て、電気的には単位セル積層体が導電性樹脂シートを介
して複数個直列につながっていることとなり、その分、
高い電圧を取り出すことができる。その他の作用効果
は、前記第1の手段と同じであるので、その説明を省略
する。
【0014】前記課題を解決するための第3の手段は、
前記第1の手段又は第2の手段であって、前記集電膜に
接触する前記導電性樹脂シートと電解液を透す炭素電極
膜が一体化されていることを特徴とするもの(請求項
3)である。
【0015】本手段においては、集電膜に接触する前記
導電性樹脂シートと電解液を透す炭素電極膜が溶着等に
より一体化されているので、強い締め付け力を加えなく
てもこれらが十分に接触し、接触抵抗を下げることがで
きる。
【0016】前記課題を解決するための第4の手段は、
前記第1の手段から第3の手段のいずれかであって、前
記螺旋構造体の前後には、前記螺旋構造体を構成する炭
素電極膜に対して、半径方向の交互に正極液と負極液を
流すディストリビュータ部と、炭素電極膜から流出する
電極液を、炭素電極膜から半径方向に交互に集めるコレ
クター部が設けられていることを特徴とするもの(請求
項4)である。
【0017】本手段においては、半径方向に積層された
炭素電極膜に対して、交互に正極液と負極液を流すこと
ができ、かつ、炭素電極膜から流れ出す電極液を、半径
方向に積層された炭素電極膜から交互に集めることによ
り、イオン交換膜の両側に異なる極性の電極液を流し、
かつ、炭素電極膜から流れ出る電極液を異なる特性ごと
に集めることができる。
【0018】前記課題を解決するための第5の手段は、
前記第4の手段であって、(a)前記ディストリビュータ
及びコレクターは前記螺旋構造体に対応する螺旋断面を
有する筒状体であり、(b)メッシュ状に形成され、筒状
体の長さ方向に貫通する複数の第1の孔と、(c)筒状体
の円周方向に所定間隔をあけて筒状体の半径方向に貫通
する第2の単数又は複数の孔と、(c)前記第2の孔が形
成されていない筒状体の円周方向の部分に所定間隔をあ
けて、筒状体の半径方向に貫通する第3の単数又は複数
の孔とを有し、(d)前記第1の孔は前記炭素電極膜につ
ながっており、(e)前記第1の孔と前記第2の孔が導通
する部分は、半径方向に1段おきにふさがれており、前
記第1の孔と前記第3の孔が導通する部分は、半径方向
に1段おきにふさがれており、前記第1の孔と前記第2
の孔が導通する部分がふさがれている段と、前記第1の
孔と前記第2の孔が導通する部分がふさがれている段は
異なる段とされていて、(f)前記第2の孔には正極液
が、前記3の孔には負極液が流れるようにされているこ
とを特徴とするもの(請求項5)である。
【0019】本手段においては、ディストリビュータの
第2の孔に流れた正極液は、第2の孔と第1の孔との導
通部分を通って第1の孔に流入し、炭素電極膜に供給さ
れる。炭素電極膜から流れ出た正極液は、コレクターの
第1の孔を通り、第2の孔と第1の孔との導通部分を通
って第2の孔に流入して集められ、外部に排出される。
【0020】同様、ディストリビュータの第3の孔に流
れた負極液は、第3の孔と第1の孔との導通部分を通っ
て第1の孔に流入し、炭素電極膜に供給される。炭素電
極膜から流れ出た負極液は、コレクターの第1の孔を通
り、第3の孔と第1の孔との導通部分を通って第3の孔
に流入して集められ、外部に排出される。
【0021】第1の孔は筒状体の長さ方向に開けられて
おり、第2、第3の孔は筒状体の半径方向に開けられて
いるので、そのままでは、正極液と負極液が混合してし
まう。よって、本手段においては、第1の孔と第2の孔
が導通する部分は、半径方向に1段おきにふさがれてお
り、同様に、第1の孔と第3の孔が導通する部分は、半
径方向に1段おきにふさがれているような構成とし、第
1の孔と第2の孔が導通する部分がふさがれている段
と、第1の孔と第3の孔が導通する部分がふさがれてい
る段は異なる段とされているようにしている。よって、
正極液が流れる段と、負極液が流れる段とは、半径方向
に交互になるように形成されている。
【0022】また、第2の孔が設けられる筒状体の円周
方向位置と第3の孔が設けられる筒状体の円周方向の位
置が異なっているので、このようにしても、第1の孔の
うち、第2の孔との導通部でふさがれている孔は、第3
の導通部とは導通しており、第3の孔との導通部でふさ
がれている孔は、第2の導通部とは導通している。よっ
て、第2の孔又は第3の孔に導通している第1の孔にお
いて、正極液と負極液が共に通過できなくなるようなこ
とはなくなる。
【0023】前記課題を解決するための第6の手段は、
前記第5の手段であって、前記第2の孔が形成されてい
る筒状体の長さ方向の位置と、前記第3の孔が形成され
ている筒状体の長さ方向の位置が異なるようにされてい
ることを特徴とするもの(請求項6)である。
【0024】本手段においては、第2の孔が形成されて
いる筒状体の長さ方向の位置と、第3の孔が形成されて
いる筒状体の長さ方向の位置が異なるようにされている
ので、異なる電極液を別々に第2の孔、第3の孔に流す
ための構造が簡単になる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図を
用いて説明する。図1は本発明の実施の形態である全バ
ナジウムレドックスフロー型電池の一部を切り欠いた全
体概略構成図であり、(a)は斜視図、(b)は側面図
である。この全バナジウムレドックスフロー型電池は、
例えばポリプロピレン又は塩化ビニルでできたスタック
容器(外郭)1を有し、積層シート2が螺旋状に複数巻
(図では3巻)巻かれてこのスタック容器内に収納され
ている。この全バナジウムレドックスフロー型電池を図
1(b)のA−A部で切断した断面図を図2(a)に示
す。螺旋状に巻かれた積層シート2が、スタック容器1
と内殻構造体9の間に嵌り込み、これらの間で押圧され
てばらけないようになっている。
【0026】一つの積層シート2の断面図を図2(b)
に示す。最も外側に絶縁シート3が位置し、その内側に
集電板となる銅板4が積層される。そして、その上に、
単位セル積層体8が5層積層される。単位セル積層体8
は、電気を通すが電極液を透さない導電性樹脂シート
5、炭素電極膜6、イオン交換膜7、炭素電極膜6をこ
の順に積層して形成されている。炭素電極膜6は電極液
を透すものが用いられる。
【0027】そして、単位セル積層体8を5層積層した
上に、導電性樹脂シート5、集電板となる銅板4を重
ね、最後に絶縁シート3を重ねて一つの積層シート2が
形成される(この例では5層の場合を示しているが、必
要に応じて単位セル積層体を1層のみとしてもよいし、
2以上の任意の層数重ね合わせることができる。)。絶
縁シート3は、積層シート2が螺旋状に巻回されたとき
に互いに導通するのを防止するためのものであり、か
つ、銅板4が腐食等で破損するのを防いで、電極液中に
銅が混入するのを防ぐためのものである。
【0028】また、10、11はサイドシーラーであ
り、積層シート2の脇から電解液が漏れるのを防ぎ、か
つ単位セル積層体の間隔を保持する役割を果たすもので
ある。
【0029】以上のようにして、全バナジウムレドック
スフロー型電池の電力発生部が構成される。この部分を
電池電極部14と称する。そして、イオン交換膜7を挟
んだ炭素電極膜6の一方に正極液を、他方に負極液を流
すことにより、各々の炭素電極膜に正と負の電位が発生
する。2つのイオン交換膜の間には、導電性樹脂シート
5が設けられており、導電性樹脂シート5の片面を正極
液、他の面を負極液が流れるようになっている。導電性
樹脂シート5は、正極液、負極液を透さないので、これ
らの液が混ざり合うことが無い一方、電気を通すので、
2つのイオン交換膜を介して発生する電圧が、直列接続
されるようになる。
【0030】この、全バナジウムレドックスフロー型電
池を作動させるためには、炭素電極膜6に、交互に正極
液と負極液を流してやらなければならない。そのため
に、本実施の形態においては、ディストリビュータ部1
5とコレクター(図示せず)を設けている。ディストリ
ビュータ部15は、図1(a)、(c)においてその端
面が図示されているように、メッシュ状の孔が6段に亘
って横方向(図では螺旋の長さ方向)に多数形成された
形状をしており、これが、電池電極部14の螺旋状の積
層シートに係合するように、3回転の螺旋状に形成され
ている。各螺旋を形成する部分の間、及び最内部には、
壁部15aが設けられている。コレクターはディストリ
ビュータ15と構成が全く同じであるので、その説明を
省略する。
【0031】図3にディストリビュータ部15を中心と
する部分の縦断面図、図4にそのB部拡大図を示す。前
記メッシュ状の孔15bは、長手方向(図3の左右方
向)に貫通しており、その先は、電池電極部14の炭素
電極膜6につながるようになっている(図では、導電性
樹脂シート等の図示を省略している)。
【0032】このディストリビュータ部15に、電極液
流入部16が嵌り込んでおり、電極液流入部16には、
正極液流入口16aと、負極液流入口16bが設けられ
ている。図に示すように、負極液流入口16bにつなが
る空間16dは、隔壁16cで行き止まりになってお
り、隔壁16cの右側に形成される空間16eには、正
極液流入口16aが連通している。空間16eの側面に
は複数のマニホールド16fが設けられており、ディス
トリビュータ部15を半径方向に挿通するように設けら
れた複数の孔15cに連通している。同様、空間16d
の側面には、半径方向に複数のマニホールド16gが開
けられており、ディストリビュータ部15を半径方向に
挿通するように設けられた複数の孔15dに連通してい
る。
【0033】よって、正極液流入口16aから流入した
電極液は、マニホールド16f→孔15cの順に流れ、
そこからメッシュ状の孔15bを通って炭素電極膜6に
供給されることになる。同様、正極液流入口16bから
流入した電極液は、マニホールド16g→孔15dの順
に流れ、そこからメッシュ状の孔15bを通って炭素電
極膜6に供給されることになる。
【0034】しかし、これだけの構成では、正極液と負
極液のいずれもが、同一の炭素電極膜6に供給されてし
まう。これを防ぐために、本実施の形態では、栓部15
eが設けられ、図に示すように、1段おきに、孔15c
とメッシュ状の孔15bの連結部、及び孔15dとメッ
シュ状の孔15bの連結部をふさぐようになっている。
すなわち、正極液が通るメッシュ状の孔に対応する段で
は、孔15dとメッシュ状の孔15bの連結部が栓部1
5eによってふさがれるため、負極液は、メッシュ状の
孔15bに流入できず、正極液のみがメッシュ状の孔1
5bを通って炭素電極膜に供給される。同様、正極液が
通るメッシュ状の孔に対応する段では、孔15cとメッ
シュ状の孔15bの連結部が栓部15eによってふさが
れるため、正極液は、メッシュ状の孔15bに流入でき
ず、負極液のみがメッシュ状の孔15bを通って炭素電
極膜に供給される。
【0035】なお、孔15cが形成されている円周方向
の位置と、孔15dが形成されている円周方向の位置は
異なるようにされている。孔15bはメッシュ状に形成
されているので、電極液はディストリビュータ内を円周
方向に流れることはできないので、このような構成にす
ることにより、正極液と負極液が混じり合うことが防止
できる。
【0036】メッシュ状の孔15b内の、孔15c、1
5dと炭素電極膜6の間は、スリット部15fと呼ばれ
ている。この部分においては、メッシュ状の孔15bの
狭い通路を通過する間に流路抵抗を与えて、電池の効率
を低下させるシャントロス(漏洩電流)を下げるという
効果を奏することができる。
【0037】図1における右側(電極液の出側)にも、
以上説明したのと全く同じ構成を有するコレクターが設
けられており、電極液流入部16と同じ構成を有する電
極液流出部が設けられている。炭素電極膜6を通った電
極液は、先に説明したのと全く逆の順路をたどって、最
終的には、正極液流出口18a、負極液流出口18bか
ら排出される。なお、図3、図4における盲板15f
は、メッシュ状の孔15bの端部から電極液が漏れ出さ
ないように蓋をする役割を負っている。
【0038】なお、この実施の形態においては、孔15
cと孔15dのディストリビュータ長さ方向の位置を変
えている。このようにすることにより、電極液流入部1
6を前述のような簡単な構成とするだけで、正極液と負
極液を分離して孔15cと孔15dに送り込むことがで
きる。電極液流入部16を別の構成とすれば、孔15c
と孔15dのディストリビュータ長さ方向の位置は、必
ずしも別の位置とする必要はない。
【0039】以上のような構造とすることにより、イオ
ン交換膜を挟んだ両側の炭素電極膜にの一方に正極液、
他方に負極液を流すことができる。これにより、正極液
が流れる炭素電極膜にはプラスの電圧、負極液が流れる
炭素電極膜にはマイナスの電圧が発生する。単位セル積
層体では、これが導電性シートを介して5セット直列接
続されたような構造をしており、発生する電圧の5倍の
電圧を取り出すことができる。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
重量が重くならず、かつ、液漏れの無いレドックスフロ
ー型電池を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の1例である全バナジウム
レドックスフロー型電池の一部を切り欠いた概要図であ
り、(a)は斜視図、(b)は側面図である。
【図2】図1に示す全バナジウムレドックスフロー型電
池のA−A断面図である。
【図3】図1に示す全バナジウムレドックスフロー型電
池の、ディストリビュータ部を中心とする縦断面図であ
る。
【図4】図3のB部の拡大図である。
【図5】従来の全バナジウムレドックスフロー型電池の
単位であるスタックの構成を示す図である。
【符号の説明】
1…スタック容器、2…積層シート、3…絶縁シート、
4…銅板、5…導電性樹脂シート、6…炭素電極膜、7
…イオン交換膜、8…単位セル積層体、9…内殻構造
体、10…サイドシーラー、11…サイドシーラー、1
2…正極、13…負極、14…電池電極部、15…ディ
ストリビュータ部、15a…壁部、15b…メッシュ状
の孔、15c…孔、15d…孔、15e…栓部、15f
…盲板、16…電極液流入部、16a…正極液流入口、
16b…負極液流入口、16c…隔壁、16d…空間、
16e…空間、16f…マニホールド、16g…マニホ
ールド、17…蓋、18a…正極液流出口、18b…負
極液流出口
フロントページの続き (72)発明者 佐藤 完二 茨城県鹿島郡神栖町東和田16番地 鹿島北 共同発電株式会社内 Fターム(参考) 5H026 AA10 CC06 CV02 CV05 CX04 CX06

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電極液を透さない導電性樹脂シート、電
    極液を透す炭素電極膜、イオン交換膜、電極液を透す炭
    素電極膜、電極液を透さない導電性樹脂シートをこの順
    に積層した単位セル積層体の両側に金属膜からなる集電
    膜を設け、さらにその両側に絶縁膜を積層した積層シー
    トを、螺旋状に巻き重ねて螺旋状構造体とし、この螺旋
    状構造体を、外郭を構成する円筒体に嵌め込んだ構造を
    有し、円筒体の端部側に、正極液と負極液の流入、流出
    口が形成されていることを特徴とするレドックスフロー
    型電池。
  2. 【請求項2】 電極液を透さない導電性樹脂シート、電
    極液を透す炭素電極膜、イオン交換膜、電極液を透す炭
    素電極膜、電極液を透さない導電性樹脂シートをこの順
    に積層した単位セル積層体を、さらに複数層積層して、
    その両側に金属膜からなる集電膜を設け、さらにその両
    側に絶縁膜を積層した積層シートを、螺旋状に巻き重ね
    て螺旋状構造体とし、この螺旋状構造体を、外郭を構成
    する円筒体に嵌め込んだ構造を有し、円筒体の端部側
    に、正極液と負極液の流入、流出口が形成されているこ
    とを特徴とするレドックスフロー型電池。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載のレドック
    スフロー電池であって、前記集電膜に接触する前記導電
    性樹脂シートと電解液を透す炭素電極膜が一体化されて
    いることを特徴とするレドックスフロー型電池。
  4. 【請求項4】 請求項1から請求項3に記載のレドック
    スフロー型電池であって、前記螺旋構造体の前後には、
    前記螺旋構造体を構成する炭素電極膜に対して、半径方
    向の交互に正極液と負極液を流すディストリビュータ部
    と、炭素電極膜から流出する電極液を、炭素電極膜から
    半径方向に交互に集めるコレクター部が設けられている
    ことを特徴とするレドックスフロー型電池。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載のレドックスフロー型電
    池であって、(a)前記ディストリビュータ及びコレクタ
    ーは前記螺旋構造体に対応する螺旋断面を有する筒状体
    であり、(b)メッシュ状に形成され、筒状体の長さ方向
    に貫通する複数の第1の孔と、(c)筒状体の円周方向に
    所定間隔をあけて筒状体の半径方向に貫通する第2の単
    数又は複数の孔と、(c)前記第2の孔が形成されていな
    い筒状体の円周方向の部分に所定間隔をあけて、筒状体
    の半径方向に貫通する第3の単数又は複数の孔とを有
    し、(d)前記第1の孔は前記炭素電極膜につながってお
    り、(e)前記第1の孔と前記第2の孔が導通する部分
    は、半径方向に1段おきにふさがれており、前記第1の
    孔と前記第3の孔が導通する部分は、半径方向に1段お
    きにふさがれており、前記第1の孔と前記第2の孔が導
    通する部分がふさがれている段と、前記第1の孔と前記
    第2の孔が導通する部分がふさがれている段は異なる段
    とされていて、(f)前記第2の孔には正極液が、前記3
    の孔には負極液が流れるようにされていることを特徴と
    するレドックスフロー型電池。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載のレドックスフロー型電
    池であって、前記第2の孔が形成されている筒状体の長
    さ方向の位置と、前記第3の孔が形成されている筒状体
    の長さ方向の位置が異なるようにされていることを特徴
    とするレドックスフロー型電池。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020050806A3 (en) * 2018-09-07 2020-05-07 Tobb Ekonomi Ve Teknoloji Universitesi A cylindrical flow battery
DE102018132669A1 (de) * 2018-12-18 2020-06-18 Spiraltec Gmbh Gewickelte Redoxflowbatterie
DE102019127294B3 (de) * 2019-10-10 2021-01-14 Spiraltec Gmbh Vorrichtung zur elektrochemischen Stromerzeugung und Stromspeicherung
EP3859849A1 (en) * 2015-11-18 2021-08-04 Invinity Energy Systems (Canada) Corporation Flow battery and method of making the flow battery

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