JP2003107447A - プラズマアドレス液晶表示装置 - Google Patents

プラズマアドレス液晶表示装置

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JP2003107447A
JP2003107447A JP2001298552A JP2001298552A JP2003107447A JP 2003107447 A JP2003107447 A JP 2003107447A JP 2001298552 A JP2001298552 A JP 2001298552A JP 2001298552 A JP2001298552 A JP 2001298552A JP 2003107447 A JP2003107447 A JP 2003107447A
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crystal display
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Katsuhiko Kishimoto
克彦 岸本
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Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 クロストーク現象に起因する表示画像の色純
度の低下による色表示の品位低下を抑制する。 【解決手段】 液晶セル1において、赤色画素2、緑色
画素3および青色画素4の幅がそれぞれ、LR、LGお
よびLBであり、赤色画素2および緑色画素3間の距離
をLRG、緑色画素3および青色画素4間の距離をLG
Bおよび青色画素4および赤色画素間2の距離をLBR
とすると、各画素間の距離と各画素の幅とがLRG+L
G=LGB+LB=LBR+LR、各画素間の距離がL
GB=LBR<LRGおよび各画素の幅がLRG+LG
=LGB+LB=LBR+LR、または、各画素間の距
離がLGB<LBR<LRGおよび各画素の幅がLRG
+LG=LGB+LB=LBR+LRを満足するように
該カラーフィルタが設定されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カラー表示が可能
なプラズマアドレス液晶表示装置に関し、特に、クロス
トークによる色純度低下を抑制する液晶セル部が設けら
れたプラズマアドレス液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置(LCD)は、画面サイズ
の大型化および画素の高密度化を目指して、開発が進め
られている。液晶表示装置(LCD)において、画面サ
イズの大型化および画素の高密度化を実現するには、表
示パネルの各画素を独立に制御するアクティブマトリク
ス方式を採用する必要がある。ところが、従来の薄膜ト
ランジスタ(TFT:Thin Film Transi
stor、以下TFTと明記する)を画像信号のスイッ
チング素子として使うアクティブマトリクス方式のTF
T−LCDは、画面サイズが大型化して、基板サイズが
大きくなるほど、製造装置に対する経費が飛躍的に増大
する。また、画素の高密度化に伴って、基板上に作成さ
れるTFTの数もXGA型で200万個を超えるように
なってきている。その一方で、ユーザーからの品質およ
び価格に対する要求は、より厳しくなって、表示パネル
内の画素の欠陥数の更なる削減とコストダウンの両方を
強く求められている。このように、TFT−LCDで
は、歩留りの向上とコストダウンとを行いながら、画素
の高密度化および画面サイズの大型化を図ることは、非
常に大きな困難を伴うこととなる。
【0003】このような液晶表示装置に対して、TFT
の代わりにプラズマセルをスイッチング素子として使用
するアクティブマトリクス型LCDであるプラズマアド
レス液晶表示装置(PALC)が開発されている。プラ
ズマアドレス液晶表示装置は、相互に対向状態に配置さ
れた液晶セルとプラズマセルとを誘電体シートを介して
重ね合せたフラットパネル構造を有している。各走査線
には、一対のプラズマ電極からなる複数のプラズマチャ
ネルが配置されており、各画素に対して走査線毎に信号
電圧に対応するデータを書き込む線順次走査を行って各
画素が表示される。各プラズマチャネルを分離する隔壁
(リブ)は、印刷プロセスによって経済的に製造するこ
とができる。また、プラズマアドレス液晶表示装置は、
要求される位置合せ精度、その他のプロセスマージン等
もTFTの製造プロセスに比べると緩やかで余裕があ
り、一層の低コストおよび歩留まりの向上が期待でき
る。
【0004】プラズマアドレス液晶表示装置について
は、例えば、特開平1−217396号公報、特開平4
−265931号公報に構成が開示されている。
【0005】図3は、放電プラズマを利用して液晶セル
等の電気光学セルを駆動するプラズマアドレス液晶表示
装置100の構成を示す断面図である。図3に示すよう
に、プラズマアドレス液晶表示装置100は、液晶セル
112とプラズマセル105とを薄板ガラス等から成る
誘電体シート113を介して重ね合せたフラットパネル
構造になっており、プラズマセル105の下方にバック
ライト114が配置されている。
【0006】プラズマセル105は、下面に偏光板10
4を貼り合わせたガラス基板101上に、走査線方向
(行方向)に配置された複数のプラズマチャネル115
を有している。各プラズマチャネル115は、ガラス基
板101上に、走査線方向に沿って一定の間隔を置いて
設けられた隔壁(リブ)102によって区画されて、走
査線方向に沿った中空状の空間に形成されている。隔壁
(リブ)102は、ガラス基板101上に、一定の間隔
をあけて相互に平行に設けられている。各プラズマチャ
ネル115は、各隔壁102間のガラス基板101上
に、アノード電極103aとカソード電極103kとか
ら成るプラズマ電極103を有している。ガラス基板1
01と誘電体シート113との間に形成されるプラズマ
チャネル115内には、イオン化可能なガスが封入され
ている。
【0007】液晶セル112は、ガラス基板101の遠
方側に配置され、上面に偏光板111を貼り合わせたガ
ラス基板106を有しており、このガラス基板106上
に、ストライプ状のカラーフィルタ107およびカラー
フィルタ107間を遮光するブラックマトリクス10
8、カラーフィルタ107に対応する信号電極109が
順番に形成されている。そして、信号電極109と誘電
体シート113との間には、表示媒体としての液晶層1
10が封入されている。透明導電材料から成るストライ
プ状の信号電極109は、プラズマセル105のプラズ
マチャネル115と相互に直交する信号線方向(列方
向)に沿って、それぞれ形成されており、各信号電極1
09と各プラズマチャネル115との交差したそれぞれ
の部分によってマトリックス状の画素が構成されてい
る。
【0008】このようなプラズマアドレス液晶表示装置
100は、プラズマ放電が行われるプラズマチャネル1
15を、線順次駆動によって切り換え走査するととも
に、この切り換え走査に同期して液晶セル112の信号
電極109に画像信号を印加することにより所望の画像
が表示される。
【0009】次に、図3に示すプラズマアドレス液晶表
示装置100の動作を図4を用いて説明する。図4は、
図3に示したプラズマアドレス液晶表示装置100の一
画素を示す概略断面図である。
【0010】プラズマチャネル115内において、アノ
ード電極103aに対し、カソード電極103kに電圧
を印加して、放電プラズマ115aを発生させると、プ
ラズマチャネル115の内部は、一様にカソード電位に
維持される。この状態を図4に示す模式的な等価回路で
表すと、プラズマチャネル115内における誘電体シー
ト113の表面近傍に仮想電極116が形成され、プラ
ズマチャネル115内の放電プラズマ115aが仮想電
極116とカソード電極103kの間のプラズマスイッ
チ117として機能し、プラズマスイッチ117がオン
状態になる。信号電極109とカソード電極103kと
の間には、画像信号を印加するパルス印加回路が設けら
れており、プラズマチャネル115内に放電プラズマ1
15aが発生すると同時に、信号電極109に画像信号
である信号電圧を印加すると、誘電体シート113を介
して各画素の液晶層110に画像信号が書き込まれる。
プラズマ放電が完了すると、放電プラズマ115aによ
るプラズマスイッチ117の機能がオフ状態となり、こ
れによって、仮想電極116はフローティング状態(浮
遊電位)となり、書き込まれた画像信号が各画素に蓄積
される。この結果、蓄積された画像信号に応じて液晶層
110の透過率が変化し、プラズマアドレス液晶表示装
置100のプラズマアドレス表示パネルの輝度が各画素
毎に制御される。
【0011】図3および4において説明したように、プ
ラズマアドレス液晶表示装置100では、TFT−LC
Dにおける各TFTのスイッチング動作と同様の動作
を、TFTよりも簡単な構成のプラズマスイッチ117
によって行うことができる。このため、画面サイズの大
型化とともに画素の高密度化も可能な液晶表示装置とし
て、プラズマアドレス型液晶表示装置への期待が大き
い。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
プラズマアドレス液晶表示装置100には、次のような
問題がある。プラズマアドレス液晶表示装置100にお
ける液晶セル112の液晶層110を駆動するために印
加される信号電圧は、液晶層110および誘電体シート
113のそれぞれの容量値CLCおよびCGに基づいて
分割される。通常、誘電体シート113には、厚さ数十
μmの薄板ガラスが用いられ、液晶層の厚みは4μm〜
6μm程度である。
【0013】簡単のために、誘電体シート113の厚み
DGを50μm、液晶層の厚みDLCを5μmとし、そ
れぞれの比誘電率は6で等しいとすると、信号電圧VD
に対して、実際に液晶層に印加される電圧VLCは、次
の式で与えられる。
【0014】 VLC=VD×{CG/(CLC+CG)} =VD×{DLC/(DLC+DG)} ≒0.091×VD 前述の数値を上式に当てはめてみると、液晶層110に
5Vの電圧を印加するためには、信号電圧として約55
Vの電圧を供給する必要がある。このように、プラズマ
アドレス液晶表示装置100においては、液晶層110
に十分な電圧VLCを印加するためには、信号電極10
9に非常に大きな信号電圧VD(通常、50〜100
V)を印加しなければならない。このような大きな信号
電圧が、信号電極109に印加されると、隣接する画素
のそれぞれの信号電極109間において、非常に大きな
電位差が生じ、この電位差に起因して隣接する画素の方
向に漏れ電界が生じ、この漏れ電界によって隣接する画
素間にクロストークが発生するという問題がある。
【0015】次に、図5を用いて、クロストークについ
て説明する。図5は、図4のプラズマアドレス液晶表示
装置100の一画素を示す概略断面図を90°回転させ
た場合の模式図である。いま、プラズマ電極103(ア
ノード電極103a、カソード電極103kとしては図
示せず)に対して、信号電極109aに電圧70V、信
号電極109bに電圧0Vの信号電圧が印加されている
状態を考える。
【0016】通常、信号電極109aの下方の液晶層1
10は、信号電圧70Vが印加されてON状態となり、
信号電極109bの下方の液晶層110は、信号電圧0
VでOFF状態となり、信号電極109aの中央近傍か
ら発生する電気力線は、ほとんど対向しているプラズマ
電極103に向かっている。ところが、信号電極109
aに隣接する信号電極l09bもプラズマ電極103と
同電位のために、信号電極109aおよび109bの間
において、非常に大きな電位差(70V)が発生してい
る。この結果、信号電極l09bに近接した信号電極1
09aの側縁部から発生する電気力線の一部が、隣接す
る信号電極109bに向かった状態になり、その電気力
線の一部によって、下方の液晶層110が一部駆動され
てON状態となるクロストークが発生する。
【0017】クロストークが発生すると、カラー表示の
場合には、所定の色の画素において、それに隣接する別
の色の画素が一部ON状態となり誤点灯してしまうため
に、所定の色の色表示に対して色純度が低下し、色純度
の低下に起因する色表示の品位低下が生じる。
【0018】図6(a)および(b)は、それぞれ所定
の色の画素のみの点灯状態を示す模式図、および、所定
の色の画素以外の画素の誤点灯の状態を示す模式図、図
7は、図6(b)をさらに一般化した模式図である。
【0019】図6(a)は、相互に並んで配置された赤
色、緑色、青色の1画素をそれぞれ拡大した模式図であ
り、赤色画素のみON状態で点灯し、赤色画素に隣接す
る緑色および青色画素はOFF状態の場合のクロストー
クによる誤点灯のない理想的な色表示状態を示す。
【0020】図6(b)は、図6(a)に示す赤色、緑
色、青色の各画素における実際の色表示状態を示す。O
N状態である赤色画素に隣接する緑色および青色画素に
おいて、赤色画素に近接している緑色および青色画素の
それぞれの端部がクロストークの発生により誤点灯す
る。この結果、色純度の低下により色表示の品位低下が
起こる。尚、図6(a)および(b)の各画素の周囲
は、ブラックマトリクスによって、遮光されている。
【0021】図7は、液晶セル11における相互に並ん
で配置された赤色、緑色、青色の各画素において、クロ
ストークの発生により誤点灯の状態を一般的に示してい
る。各画素の周囲は、ブラックマトリクス15によって
遮光されている。
【0022】所定の色の画素12がON状態で点灯して
おり、所定の色の画素12に隣接する画素13および1
4は、OFF状態であるが、前述のクロストークによっ
て画素13および14の所定の色の画素12に近接して
いるそれぞれの端部が誤点灯領域17および16とな
る。
【0023】本発明は、このような課題を解決するもの
であり、その目的は、表示画像の色純度の低下による色
表示の品位低下を防止しつつ、クロストーク現象を抑制
するプラズマアドレス液晶表示装置を提供することにあ
る。
【0024】
【課題を解決するための手段】本発明のプラズマアドレ
ス液晶表示装置は、赤色、緑色、青色の三原色のカラー
フィルタが設けられた液晶セルと、プラズマセルとを有
するプラズマアドレス液晶表示装置であって、赤色画
素、緑色画素および青色画素の幅がそれぞれ、LR、L
GおよびLBであり、赤色画素および緑色画素間の距離
をLRG、緑色画素および青色画素間の距離をLGBお
よび青色画素および赤色画素間の距離をLBRとする
と、各画素間の距離および各画素の幅がLRG+LG=
LGB+LB=LBR+LRを満足するように該カラー
フィルタが設定されていることを特徴とする。
【0025】前記各画素間の距離がLGB=LBR<L
RGを満足する。
【0026】前記各画素間の距離がLGB<LBR<L
RGを満足する。
【0027】前記緑色画素の幅LGおよび前記赤色画素
および前記緑色画素間の距離LRGは、該赤色画素が最
大信号電圧で点灯されている場合、該赤色画素に隣接す
る該緑色画素が誤点灯しないように設定されている。
【0028】前記青色画素の幅LBおよび前記青色画素
および前記赤色画素間の距離LBRは、該赤色画素が最
大信号電圧で点灯されている場合、該赤色画素に隣接す
る該青色画素の誤点灯する輝度が3%以下となるように
設定されている。
【0029】
【発明の実施の形態】プラズマアドレス液晶表示装置で
は、表示画像の色純度の低下を引き起こすクロストーク
現象が発生すると、図6(a)および(b)において説
明したように、点灯(ON状態)している所定の色の画
素に隣接する本来消灯状態(OFF状態)である画素の
端部が誤点灯する。点灯(ON状態)している所定の色
の画素に隣接し、消灯状態(OFF状態)である画素の
誤点灯する領域は、所定の色の画素の信号電極に印加さ
れる信号電圧が大きくなればなるほど増大する。
【0030】典型的なプラズマアドレス液晶表示装置で
は、所定の色の画素において、その画素に最大信号電圧
を印加した場合、点灯状態の画素の輝度を100%とす
ると、所定の色の画素を消灯状態とし、所定の色の画素
に隣接する画素に信号電圧を印加して点灯状態にする
と、クロストーク現象による消灯状態の所定の色の画素
の誤点灯の輝度が5%程度であるという解析結果が得ら
れた。この結果は、赤色、緑色、青色の各色それぞれに
おいて、同様に発生する。これにより、赤色画素を10
0%の輝度により点灯させた場合には、赤色画素に隣接
する緑色画素および青色画素における赤色画素側の端部
が5%の輝度で誤点灯する。また、緑色画素を100%
の輝度により点灯させた場合には、緑色画素に隣接する
青色画素および赤色画素における緑色画素側の端部が5
%の輝度で誤点灯し、青色画素を100%の輝度で点灯
させた場合も、同様に、青色画素に隣接する赤色画素お
よび緑色画素における青色画素側の端部が5%の輝度で
誤点灯する。
【0031】ここで、色純度の低下の程度(色度のずれ
の程度)を定量化するための指標として、色差を導入す
る。人間がある基準となる色に対して、変色および退色
に気がつく限界の色差をMPCD(Minimum P
erceived ColorDifference)
という。一般的に、色差は、色度を表すCIEのXYZ
表色系における色度座標(x、y)を用いた任意の2色
間の距離として示され、定量的に次式で表される。
【0032】△E=(△x2+△y2+△Y21/2 統計的に多人数のサンプリングを実施して、MPCDを
確認すると、各色毎に人間がある基準となる色に対し
て、変色および退色に気づく限界の色差であるMPCD
が異なることが分かっている。そのため、様々な色につ
いて平等なMPCD値が得られるような色空間としてL
***色空間が創出されている。L***色空間にお
ける色差を△E*と表す。人種や性別の差もあるが、L*
**色空間においては、一般的にMPCD=5〜10
である。すなわち、L***色空間において色差△E*
が5〜10以上となると、色純度の変化が視認されるよ
うになる。
【0033】L***色空間における色差△E*は、X
YZ表色系から次のような変換を経て求められる。XY
Z表色系の色度座標(x、y)のxおよびyは、次式で
与えられ、 x=X/(X+Y+Z) y=Y/(X+Y+Z) このxおよびyの変換式より、L***色空間のu’
およびv’は、 u’=4x/(3−2x+12y) v’=9y/(3−2x+12y) として与えられ、L***色空間の色差△E*は、次式
で表される。
【0034】 △E*=13L*(△u’2+△v’21/2 但し、色度の変化だけを考え、輝度の変化は無視できる
とし、L*=50とおく。
【0035】所定の色の画素が点灯状態(ON状態)で
あり、その画素に隣接する消灯状態(OFF状態)の画
素が5〜10%の輝度で誤点灯した状態のプラズマアド
レス液晶表示装置の各色の色差(クロストーク現象が無
いときの色度を基準とする)を測定すると、次のように
なった。
【0036】△E*(赤色)=25〜45 △E*(緑色)= 7〜17 △E*(青色)= 7〜14 上記の結果から明らかなように、赤色画素を点灯状態に
した場合の色差が、緑色画素および青点の画素を点灯状
態にした場合の色差に比べて極めて大きくなる。これに
より、プラズマアドレス液晶表示装置においてクロスト
ーク現象が発生すると、特に、赤色画素に信号電圧を印
加し点灯状態にして表示させた場合の色純度の低下が著
しいということが確認できた。さらに、このことを詳細
に解析すると、赤色画素が点灯状態において、赤色の色
差:△E*(赤色)を悪化させている主要な要因は、赤
色画素に隣接する緑色画素の誤点灯成分によることが明
らかになった。
【0037】したがって、赤色画素に隣接する緑色画素
の領域において、赤色画素が点灯状態の場合、消灯状態
である緑色画素がクロストーク現象によって誤点灯する
赤色画素側の緑色画素の端部領域を遮光して使用しない
ようにして、赤色画素の色差を測定すると、 △E*(赤)’=12 まで低下させることが可能となり、色純度の低下がほと
んど視認出来ないレベルにすることができる。さらに、
赤色画素が点灯状態の場合、消灯状態である青色画素が
クロストーク現象によって誤点灯する赤色画素側の青色
画素の端部領域の一部を遮光し、青色画素におけるクロ
ストーク現象の発生時の誤点灯の輝度を従来の5%から
3%にまで低下させると、赤色画素の色差は、 △E*(赤)’’=9 となり、クロストーク現象による色純度の低下がほぼ完
全に抑制することができることが確認できた。
【0038】本発明は、このような知見に基づくもので
ある。
【0039】本発明のプラズマアドレス液晶表示装置で
は、クロストーク現象による色純度の低下が赤色画素を
点灯状態にして表示させた場合に特に顕著となることか
ら、赤色画素を表示させた場合の色度の変化を重点的に
改善することによって、前述のプラズマアドレス表示パ
ネルにおけるカラー画像表示の際に色純度の低下をほと
んど視認できないレベルに抑制できることを利用してい
る。
【0040】これにより、プラズマアドレス表示パネル
の各緑色画素において、赤色画素を点灯状態にして表示
させた場合にクロストーク現象が生じる赤色画素側の緑
色画素の端部領域を遮光して使用しない構造、および、
各青色画素においても同様に、赤色画素を点灯状態にし
て表示させた場合にクロストーク現象が生じる赤色画素
側の青色画素の端部領域の一部を遮光する構造としてい
る。
【0041】前述の構造を用いないで、単純に、赤色画
素に隣接する緑色画素および青色画素の赤色画素側の近
傍の誤点灯する領域の全てを遮光するような構造とした
場合、画素全体の開口率が著しく低下し、これに伴い画
素全体の輝度も低下して暗い画像表示のプラズマアドレ
ス液晶表示装置となる。この場合、バックライトの輝度
を上げれば画素全体の輝度を上昇させることはできる
が、消費電力が増加する問題がある。
【0042】これに対して、本発明のプラズマアドレス
液晶表示装置の構造では、赤色画素に信号電圧を印加し
点灯状態にして表示させた場合の色純度の低下に対して
影響の大きい部分のみを遮光状態するために、画素全体
の開口率の著しい低下が起こらずにクロストーク現象を
抑制することができ、明るく、色再現性の良いプラズマ
アドレス液晶表示装置が得られる。
【0043】図1は、本発明の第1の実施形態であるプ
ラズマアドレス液晶表示装置の液晶セル1の要部の平面
構造の模式図であり、図7に示す従来の液晶セル11の
模式図に対応している。液晶セル1以外の部分は、図3
に示すプラズマアドレス液晶表示装置100の構成と同
様である。
【0044】液晶セル1は、ガラスなどの透明な支持基
板上に赤色(R)、緑色(G)、青色(B)のカラーフ
ィルタ層から成る赤色画素2、緑色画素3、青色画素4
が形成され、これらの各画素間を遮光するブラックマト
リクス5が形成されている。さらに、カラーフィルタ層
上にインジウム錫酸化物(ITO)からなる透明の信号
電極(図示せず)が形成されている。信号電極は、幅2
13μmのストライプ状で、互いに30μmの間隔を設
けて各画素に対応するように形成されている。赤色画素
2と緑色画素3との間隙のブラックマトリクス5は、幅
(LRG)90μm、それ以外の各画素間のブラックマ
トリクス5は、幅(LBR、LGB)60μmとなるよ
うに設定されている。また、各画素の幅は、赤色画素2
および青色画素4は、幅(LR、LB)183μm、緑
色画素3は、幅(LG)153μmである。このため、
緑色画素3の面積が赤色画素2および青色画素4の面積
よりも小さいために、ホワイトバランスを調整するよう
に、緑色画素3を構成するカラーフィルタ材料として光
の透過率が20%高い材料を使用している。
【0045】このような液晶セル1を誘電体シート10
3を介してプラズマセル105と貼り合わせ、液晶層1
10の液晶材料を信号電極109と誘電体シート103
との間に注入して第1の実施形態であるプラズマアドレ
ス液晶表示装置が得られる。
【0046】図7に示す従来の液晶セル11を用いたプ
ラズマアドレス液晶表示装置と本発明の第1の実施形態
である液晶セル1を用いたプラズマアドレス液晶表示装
置との各画素における色差を比較して、改善効果を次に
示す。
【0047】 △E*(赤) △E*(緑) △E*(青) 本実施形態 11.19 6.81 9.34 従来例 22.63 6.81 8.61 上記結果より、本実施形態では、従来、顕著に観察され
た赤色画素を表示させた場合の色純度の低下が抑制さ
れ、ほとんど視認出来ないレベルにまで改善されてい
る。また、緑色画素および青色画素を表示させた場合に
も色純度の変化が視認出来ないレベルである。また、本
発明のプラズマアドレス液晶表示装置の液晶セル1で
は、緑色画素の面積を減少させ、緑色画素のカラーフィ
ルタ材料における光の透過率を上昇させているために、
液晶セル1の画素全体の開口率は若干減少したが、画素
全体の明るさは保たれており、画素全体の表示輝度を低
下させずに、クロストーク現象の抑制を行うことが可能
となる。さらに、本実施形態においては、緑色画素の面
積は小さいが、各色に対応する信号電極の幅は互いに等
しい。これは、画面を大型化した際に、細くて長いスト
ライプ状の信号電極の幅が各色により異なると、駆動信
号の波形のなまり方に差ができ、特に、動画を表示した
時の表示品位が低下することを防止するためである。こ
れにより、本実施形態においては、カラーの動画表示の
際にも、良好な表示品位が得られた。
【0048】図2は、本発明の第2の実施形態であるプ
ラズマアドレス液晶表示装置の液晶セル6の要部の平面
構造の模式図である。液晶セル6の構成要素は、図1の
液晶セル1と同様である。液晶セル6では、赤色画素7
を表示させた場合に、クロストーク現象が発生する緑色
画素8の赤色画素7側の端部を遮光するとともに、青色
画素9においても、その赤色画素7側の端部の輝度を従
来のクロストークの際の5%から3%にまで低下させる
ように一部遮光している。
【0049】赤色画素7は、幅(LR)183μm、緑
色画素8は、幅(LG)153μm、青色画素9は、幅
(LB)168μmである。各画素間のブラックマトリ
クス10の幅は、赤色および緑色画素の間(LRG)が
90μm、緑色および青色画素の間(LGB)が60μ
m、青色および赤色画素の間(LBR)が75μmであ
る。
【0050】クロストーク現象は、各画素の端部近傍ほ
どその輝度が高いため、青色画素9の赤色画素7側の端
部に発生するクロストーク現象の発生幅30μmの内、
赤色画素7側の半分の15μmを遮光することによっ
て、青色画素9の端部の誤点灯時の輝度を従来5%から
3%に低下されている。また、青色画素9の面積が若干
小さくなったことを補償するために、カラーフィルター
材料自体の光の透過率を10%増加させている。
【0051】このような本発明の第2の実施形態である
液晶セル6を用いたプラズマアドレス液晶表示装置にお
ける各色の画素の色差を測定結果を次に示す。
【0052】 △E*(赤) △E*(緑) △E*(青) 本実施形態 6.84 6.52 9.34 上記結果より、本実施形態では、各色の色差をすべて1
0以下とすることができたため、クロストーク現象によ
る色純度の低下を視認できないレベルまで下げることが
できるとともに、画像表示が明るく色再現性の良いプラ
ズマアドレス液晶表示装置が得られる。
【0053】
【発明の効果】本発明のプラズマアドレス液晶表示装置
は、赤色画素、緑色画素および青色画素の幅がそれぞ
れ、LR、LGおよびLBであり、赤色画素および緑色
画素間の距離をLRG、緑色画素および青色画素間の距
離をLGBおよび青色画素および赤色画素間の距離をL
BRとすると、各画素間の距離と各画素の幅とがLRG
+LG=LGB+LB=LBR+LRを満足するように
カラーフィルタが設定されていることによって、表示画
像の色純度の低下による色表示の品位低下を防止しつ
つ、クロストーク現象を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態であるプラズマアドレ
ス液晶表示装置の液晶セルの要部の平面構造の模式図で
ある。
【図2】本発明の第2の実施形態であるプラズマアドレ
ス液晶表示装置の液晶セルの要部の平面構造の模式図で
ある。
【図3】従来のプラズマアドレス液晶表示装置の構成を
示す説明する模式的な斜視図である。
【図4】従来のプラズマアドレス液晶表示装置の一画素
を示す概略断面図である。
【図5】従来のプラズマアドレス液晶表示装置のクロス
トークを説明する模式図である。
【図6】(a)および(b)は、それぞれ所定の色の画
素のみの点灯状態を示す模式図、および、所定の色の画
素以外の画素の誤点灯の状態を示す模式図である。
【図7】図6(b)を、さらに一般化した模式図であ
る。
【符号の説明】
1 液晶セル 2 赤色画素 3 緑色画素 4 青色画素 5 ブラックマトリクス 6 液晶セル 7 赤色画素 8 緑色画素 9 青色画素 10 ブラックマトリクス 11 液晶セル 12 所定の色の画素 13 隣接する画素 14 隣接する画素 15 ブラックマトリクス 16 誤点灯領域 17 誤点灯領域 100 プラズマアドレス液晶表示装置 101 基板 102 隔壁(リブ) 103 プラズマ電極 103aアノード電極 103kカソード電極 104 偏光板 105 プラズマセル 106 基板 107 カラーフィルタ 108 ブラックマトリクス 109 信号電極 109a信号電極 109b信号電極 110 液晶層 111 偏光板 112 液晶セル 113 誘電体シート 114 バックライト 115 プラズマチャネル 115a放電プラズマ 116 仮想電極 117 プラズマスイッチ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 赤色、緑色、青色の三原色のカラーフィ
    ルタが設けられた液晶セルと、プラズマセルとを有する
    プラズマアドレス液晶表示装置であって、 赤色画素、緑色画素および青色画素の幅がそれぞれ、L
    R、LGおよびLBであり、赤色画素および緑色画素間
    の距離をLRG、緑色画素および青色画素間の距離をL
    GBおよび青色画素および赤色画素間の距離をLBRと
    すると、各画素間の距離および各画素の幅がLRG+L
    G=LGB+LB=LBR+LRを満足するように該カ
    ラーフィルタが設定されていることを特徴とするプラズ
    マアドレス液晶表示装置。
  2. 【請求項2】 前記各画素間の距離がLGB=LBR<
    LRGを満足する請求項1に記載のプラズマアドレス液
    晶表示装置。
  3. 【請求項3】 前記各画素間の距離がLGB<LBR<
    LRGを満足する請求項1に記載のプラズマアドレス液
    晶表示装置。
  4. 【請求項4】 前記緑色画素の幅LGおよび前記赤色画
    素および前記緑色画素間の距離LRGは、該赤色画素が
    最大信号電圧で点灯されている場合、該赤色画素に隣接
    する該緑色画素が誤点灯しないように設定されている請
    求項1〜3のいずれかに記載のプラズマアドレス液晶表
    示装置。
  5. 【請求項5】 前記青色画素の幅LBおよび前記青色画
    素および前記赤色画素間の距離LBRは、該赤色画素が
    最大信号電圧で点灯されている場合、該赤色画素に隣接
    する該青色画素の誤点灯する輝度が3%以下となるよう
    に設定されている請求項3記載のプラズマアドレス液晶
    表示装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1296731C (zh) * 2003-05-27 2007-01-24 统宝光电股份有限公司 彩色滤光片的彩色单元的配置结构
JP2010014760A (ja) * 2008-07-01 2010-01-21 Hitachi Displays Ltd 液晶表示装置
US7800717B2 (en) 2006-02-20 2010-09-21 Seiko Epson Corporation Liquid crystal display and electronic apparatus

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