JP2003105922A - 鋼管コンクリート柱およびその設計方法 - Google Patents

鋼管コンクリート柱およびその設計方法

Info

Publication number
JP2003105922A
JP2003105922A JP2001302592A JP2001302592A JP2003105922A JP 2003105922 A JP2003105922 A JP 2003105922A JP 2001302592 A JP2001302592 A JP 2001302592A JP 2001302592 A JP2001302592 A JP 2001302592A JP 2003105922 A JP2003105922 A JP 2003105922A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
steel pipe
reinforcing bar
concrete column
section
concrete
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001302592A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuchika Konno
和近 今野
Hiromi Shimokawa
弘海 下川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Engineering Corp
Original Assignee
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NKK Corp, Nippon Kokan Ltd filed Critical NKK Corp
Priority to JP2001302592A priority Critical patent/JP2003105922A/ja
Publication of JP2003105922A publication Critical patent/JP2003105922A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Rod-Shaped Construction Members (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 鋼管コンクリート柱に配置される鉄筋は、火
災発生時における曲げ抵抗力が検討されないため、効率
的な配置ができない場合があった。本発明は火災発生時
の鉄筋の耐火性能を考慮した鋼管コンクリート柱および
その設計方法を提供する。 【解決手段】 所定の火災条件下において、鋼管コンク
リート柱の軸心からある距離離れた位置のコンクリート
温度を演算し、該位置に鉄筋を配置し、該鉄筋が前記コ
ンクリート温度に加熱されると仮定して、該鉄筋の引張
り強度を求め、さらに、該引張り強度と前記ある距離と
の積である曲げ抵抗力を求め、該曲げ抵抗力が最大にな
る位置に鉄筋を配置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鋼管の内部にコンクリ
ートを充填して構成される鋼管コンクリート柱、特に、
コンクリート部に鉄筋が配置される、鋼管コンクリート
柱およびその設計方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】鋼管内部にコンクリートを充填した柱
(以下“鋼管コンクリート柱”と称する)に耐火被覆を
施さない場合、表面に位置する鋼管の温度は火災時に約1
000℃となり、構造上の耐力を失うが、内部に充填された
コンクリート部分の温度上昇は比較的緩やかであり、柱
全体としては一定時間鉛直荷重を支持し得ることが知ら
れている。近年、この特徴を利用して無耐火被覆の鋼管
コンクリート柱が実用化されている。
【0003】図17は、建築物内部で火災が発生した状
況を模式的に示す説明図である。図17において、天井
梁101と柱102で形成された屋内(火災階と称す)
で火災が発生した場合、天井梁101も加熱され、水平
方向に熱膨張するため、火災階の柱102およびその上
階の柱103は強制水平変位を受け、これに伴なう曲げ
モーメントを受けることとなる。
【0004】図18は、載荷加熱実験の様子を示す正面
図である。図18において、試験体110は加熱装置1
20を貫通し、載荷装置130に設置されている。試験
体110の下端部は固定部131に固定され、試験体1
10の上端部には軸方向油圧ジャッキ132と水平方向
油圧ジャッキ133が連結されている。そして、それぞ
れ、軸方向力および水平変位を付与して、前記火災発生
時の柱の状況を再現している。この実験結果をもとに柱
の耐火性能(一定荷重を支持できる時間、 または一定
時間における支持可能な荷重)を評価し、実用に供して
いる。
【0005】しかしながら、火災時に柱は無筋コンクリ
ートに近い状況にあり、その耐火性能には自ずと限界が
ある。これを改善する方策として、例えば、「鉄筋で補強
した耐火被覆の無いCFT柱の耐火性能に関する研究(そ
の2) 実験結果」(日本建築学会大会学術講演梗概集(九
州),1998年9月)、あるいは、「充填型鋼管コンクリー
ト柱の耐火性能に関する研究(その4) 軸力曲げせん
断実験)」(日本建築学会大会学術講演梗概集(北海
道),1995年8月)などにおいて、充填コンクリート部分
を鉄筋で補強した場合の実験結果が報告されており、一
定の効果が確認されている。
【0006】図19は、特開平11−107370号公
報に開示された従来の鉄筋を挿入した鋼管コンクリート
柱の構造を示す側面視の断面図である。図19におい
て、鋼管201の外面に梁202が設置され、梁202
の位置に対応して鋼管201の内面にダイアフラム20
4が設置されている。ダイアフラム204には貫通穴2
05が穿設され、貫通穴205を貫通して鉄筋206が
配置され、鋼管201の内部にコンクリートが充填され
ている。
【0007】図20は、特開平7−259186号公報
に開示された従来の鉄筋を挿入した鋼管コンクリート柱
の構造を示す側面視の断面図である。図20において、
下側鋼管301Aと上側鋼管301Bが端面を突き合せ
て接合され、下側鋼管301Aの内部に下側配筋302
A、上側鋼管301Bの内部に上側配筋302Bが配置
されている。このとき、下側配筋302Aの上部の外径
が小さく加工され、上側配筋302Bの内部に収納され
ている。そして、下側鋼管301Aおよび上側鋼管30
1Bの内部にコンクリートが充填されている。
【0008】図21は、特開平5−280096号公報
に開示された従来の鉄筋を挿入した鋼管コンクリート柱
の構造を示す一部断面の側面図である。図21におい
て、下側鋼管401、下リングダイアフラム411、中
間鋼管402、上リンブダイアフラム412、上側鋼管
403が、順次接合され、柱体を形成している。該柱体
の内部には鉄筋420が配置され、コンクリート430
が充填されている。また、下リングダイアフラム411
および上リンブダイアフラム412には、それぞれ梁4
40の下フランジ441および上フランジ442が接合
されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来技術では、通常の鉄筋コンクリート造における鉄筋の
必要かぶり厚さ(例えば、3cm)や施工性などを考慮
して、鉄筋の挿入位置が決められているため、鉄筋が加
熱された際の曲げ抵抗力(以下、耐火性能と称す)が検
討されていない。したがって、鋼管に近い範囲で予測以
上に高い温度に加熱される位置に配置され、鉄筋の引張
り強度が低下したり、かぶり厚さが大き過ぎて、曲げ抵
抗力に有効な距離が小さくなり、鉄筋の効率的な配置が
できない場合があった。
【0010】本発明は上記の問題を解決するためになさ
れたもので、火災発生時の鉄筋の耐火性能を考慮した鋼
管コンクリート柱およびその設計方法を提供することを
目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
るための本発明の鋼管コンクリート柱は以下のとおりで
ある。
【0012】[1] 鋼管の内部にコンクリートを充填
して構成される鋼管コンクリート柱であって、所定の火
災条件下において、前記鋼管コンクリート柱の軸心から
ある距離離れた位置のコンクリート温度を演算し、該位
置に鉄筋を配置し、該鉄筋が前記コンクリート温度に加
熱されると仮定して、該鉄筋の引張り強度を求め、さら
に、該引張り強度と前記ある距離との積である曲げ抵抗
力を求め、該曲げ抵抗力が最大になる位置に鉄筋が配置
されていることを特徴とするものである。
【0013】[2] 前記[1]において、前記鋼管が
円形断面であって、所定の火災条件下において、前記鋼
管コンクリート柱の軸心からある距離X離れた位置のコ
ンクリート温度Θが次式により演算されていることを特
徴とするものである。
【0014】
【式1】
【0015】ここに、 Θ(ξ、T):円形断面内の位置、時刻における温度 (℃) ξ=2x/D (cm/cm) T=4t/D2 (分/cm2) x :軸心を原点とし、半径方向へ測った座標 (cm) t :加熱開始からの経過時間 (分) D :コンクリート断面の径 (cm) [3] 角形断面の鋼管の内部にコンクリートを充填し
て構成される鋼管コンクリート柱であって、所定の火災
条件下において、前記鋼管コンクリート柱の軸心から辺
中央法線方向にある距離離れた位置のコンクリート温度
を演算し、該位置に鉄筋を配置し、該鉄筋が前記コンク
リート温度に加熱されると仮定して、該鉄筋の引張り強
度を求め、さらに、該引張り強度と前記ある距離との積
である法線方向曲げ抵抗力を演算し、該法線方向曲げ抵
抗力が最大になる位置を求め、所定の火災条件下におい
て、前記鋼管コンクリート柱の軸心から隅角部対角方向
にある距離離れた位置のコンクリート温度を演算し、該
位置に鉄筋を配置し、該鉄筋が前記コンクリート温度に
加熱されると仮定して、該鉄筋の引張り強度を求め、さ
らに、該引張り強度と前記ある距離との積である対角方
向曲げ抵抗力を演算し、該対角方向曲げ抵抗力が最大に
なる位置を求め、そして、求められた法線方向曲げ抵抗
力が最大になる位置と対角方向曲げ抵抗力が最大になる
位置を結ぶ直線上に鉄筋が配置されていることを特徴と
するものである。
【0016】[4] 前記[3]において、所定の火災
条件下において、前記鋼管コンクリート柱の軸心から辺
中央法線方向または隅角部対角方向にそれぞれある距離
X離れた位置のコンクリート温度Θが次式により演算さ
れることを特徴とするものである。辺中央法線方向の温
度分布:
【0017】
【式2】
【0018】隅角部対角方向の温度分布:
【0019】
【式3】
【0020】ここに、 Θ(ξ、η、T):正方形断面内の位置、時刻における
温度(℃) ただし、式(2)においては辺中央法線方向の座標をで代
表させ、式(3)においては隅角部対角方向の座標をで代表
させている。
【0021】ここに、 ξ=2x/B (cm/cm) η=2y/B (cm/cm) T=2t/B (分/cm2) x :断面中心を原点とし、辺中央部法線方向へ測った座標 (cm) y :断面中心を原点とし、と直交する方向へ測った座標 (cm) t :加熱開始からの経過時間 (分) B :コンクリート断面の径 (cm) さらに、本発明の鋼管コンクリート柱の設計方法は以下
のとおりである。
【0022】[5] 鋼管の内部にコンクリートを充填
して構成される鋼管コンクリート柱の設計方法であっ
て、所定の火災条件下において、前記鋼管コンクリート
柱の軸心からある距離離れた位置のコンクリート温度を
演算する工程と、該位置に鉄筋を配置し、該鉄筋が前記
コンクリート温度に加熱されると仮定して、該鉄筋の引
張り強度を求める工程と、該引張り強度と前記ある距離
との積である曲げ抵抗力を演算する工程と、前記ある距
離を変更して前記工程を繰り返すことにより、曲げ抵抗
力が最大になる位置を求める工程を有し、該求められた
曲げ抵抗力が最大になる位置に鉄筋を配置することを特
徴とするものである。
【0023】[6] 前記[5]において、前記鋼管が
円形断面であって、所定の火災条件下において、前記鋼
管コンクリート柱の軸心からある距離X離れた位置のコ
ンクリート温度Θが次式により演算されることを特徴と
するものである。
【0024】
【式1】
【0025】ここに、 Θ(ξ、T):円形断面内の位置、時刻における温度 (℃) ξ=2x/D (cm/cm) T=4t/D2 (分/cm2) x :軸心を原点とし、半径方向へ測った座標 (cm) t :加熱開始からの経過時間 (分) D :コンクリート断面の径 (cm) [7] 角形断面の鋼管の内部にコンクリートを充填し
て構成される鋼管コンクリート柱の設計方法であって、
所定の火災条件下において、前記鋼管コンクリート柱の
軸心から辺中央法線方向にある距離離れた位置のコンク
リート温度を演算する工程と、該位置に鉄筋を配置し、
該鉄筋が前記コンクリート温度に加熱されると仮定し
て、該鉄筋の引張り強度を求める工程と、該引張り強度
と前記ある距離との積である法線方向曲げ抵抗力を演算
する工程と、前記ある距離を変更して前記工程を繰り返
すことにより、法線方向曲げ抵抗力が最大になる位置を
求める工程と、所定の火災条件下において、前記鋼管コ
ンクリート柱の軸心から隅角部対角方向にある距離離れ
た位置のコンクリート温度を演算する工程と、該位置に
鉄筋を配置し、該鉄筋が前記コンクリート温度に加熱さ
れると仮定して、該鉄筋の引張り強度を求める工程と、
該引張り強度と前記ある距離との積である対角方向曲げ
抵抗力を演算する工程と、前記ある距離を変更して前記
工程を繰り返すことにより、対角方向曲げ抵抗力が最大
になる位置を求める工程とを有し、該求められた法線方
向曲げ抵抗力が最大になる位置と対角方向曲げ抵抗力が
最大になる位置を結ぶ直線上に鉄筋を配置することを特
徴とするものである。
【0026】[8] 前記[7]において、所定の火災
条件下において、前記鋼管コンクリート柱の軸心から辺
中央法線方向または隅角部対角方向にそれぞれある距離
X離れた位置のコンクリート温度Θが次式により演算さ
れることを特徴とするものである。
【0027】
【発明の実施の形態】(曲げ抵抗力)図1は、本発明の
鋼管コンクリート柱の設計方法を説明する模式図であ
る。図1において、曲線aは、火災時の円形断面の鋼管
コンクリート柱の断面内温度分布(コンクリート温度の
断面内温度分布)の模式図である。縦軸は温度、横軸は
柱の中心からの距離であって、表面から内部に向かうに
従い温度は低下することは明らかである。
【0028】図1中の曲線tは、鉄筋強度の温度依存性
の模式図である。縦軸は温度、横軸は強度(図中、左方
向に向けて増大する)であって、一般に鉄筋の強度は30
0℃程度までは常温と同等であるが、400℃を超える付近
から急激に低下する。
【0029】図1中の曲線cは、鋼管コンクリート柱内
のある位置に鉄筋を配置し、その位置における曲線aで
示される温度に加熱されたと仮定した場合の、その位置
における鉄筋の強度を示している。すなわち、火災時に
は表面付近の温度が高くなるため、表面付近に配置した
鉄筋の強度が低下する。したがって、鉄筋を中心近くに
配置する方が、支持力に耐える上からは有利になるもの
の、鉄筋の曲げモーメントに対する抵抗力(以下、曲げ
抵抗力と称す)は、モーメントアーム(柱中心からの距
離)が小さくなるため、必ずしも大きい値にならない。
【0030】図1中の曲線dは、ある位置の柱中心から
の距離とその位置における前記曲線cで示される鉄筋強
度の積である曲げ抵抗力を示す。すなわち、火災時に最
も有効な鉄筋の配置位置は曲線d(鉄筋の強度とモーメ
ントアームの積)が最大となる位置である。なお、充填
コンクリート部分の温度は、実験による測定や熱伝導解
析によって容易に求められ、また、鉄筋強度の温度依存
性についても、材料試験や文献(データ集等)により、
求めることができる。 (温度分布の予測式)円形断面の鋼管コンクリート柱に
おける断面内温度分布を簡略な評価式で予測できること
が示され、座標と時間を規準化した簡略な予測式が提案
されている。 (柴田通生,「コンクリート充填鋼管の火災時の温度分
布」,日本建築学会大会学術講演梗概集(東海),1994年
9月)
【0031】
【式1】
【0032】ここに、 Θ(ξ、T):円形断面内の位置、時刻における温度 (℃) ξ=2x/D (cm/cm) T=4t/D2 (分/cm2) x :軸心を原点とし、半径方向へ測った座標 (cm) t :加熱開始からの経過時間 (分) D :コンクリート断面の径 (cm) さらに、発明者らは、正方形断面の鋼管コンクリート柱
において、加熱試験を行い、断面内温度分布が下式で予
測できることを見出した。すなわち、 辺中央法線方向の温度分布:
【0033】
【式2】
【0034】隅角部対角方向の温度分布:
【0035】
【式3】
【0036】ここに、 Θ(ξ、η、T):正方形断面内の位置、時刻における
温度(℃) ただし、式(2)においては辺中央法線方向の座標をで代
表させ、式(3)においては隅角部対角方向の座標をで代表
させている。
【0037】ここに、 ξ=2x/B (cm/cm) η=2y/B (cm/cm) T=2t/B (分/cm2) x :断面中心を原点とし、辺中央部法線方向へ測った座標 (cm) y :断面中心を原点とし、と直交する方向へ測った座標 (cm) t :加熱開始からの経過時間 (分) B :コンクリート断面の径 (cm) 図2は、本発明の鋼管コンクリート柱の設計方法に置け
る鋼管コンクリート柱の断面内温度分布を整理する際の
座標系を示す平面図であって、(a)は円形断面、
(b)は正方形断面を示す。 (予測式の検証)図3は、本発明の鋼管コンクリート柱
の設計方法に置ける円形断面の鋼管コンクリート柱の断
面内温度分布の予測式と実験結果を比較する比較図であ
る。縦軸が温度、横軸が鋼管コンクリート柱の表面から
の距離を示す。図3において、図中のDは鋼管コンクリ
ート柱の外径であって、45.7cm、61.0cmお
よび81.3cmの3種類の外径に対し、3時間加熱の
場合の実験結果と予測式の計算値を表示している。図3
より、式1は実験値を良好に再現していることが分か
る。
【0038】図4および図5は、本発明の鋼管コンクリ
ート柱の設計方法に置ける正方形断面の鋼管コンクリー
ト柱の断面内温度分布の予測式と実験結果を比較する比
較図である。縦軸が温度、横軸が鋼管コンクリート柱の
表面からの距離を示す。図4において、図中のDは鋼管
コンクリート柱の外径であって、30cm、40cm、
55cmおよび70cmの4種類の外径に対し、3時間
加熱の場合について、それぞれ法線方向および対角方向
の実験結果と予測式の計算値を表示している。図4およ
び図5より、式2および式3は実験値を良好に再現して
いることが分かる。 (設計方法、円形断面)図6は、本発明の鋼管コンクリ
ート柱の設計方法における一実施例を説明する円形断面
鋼管コンクリート柱の断面内温度分布を示す温度分布図
および鉄筋強度の温度依存性を示す相関図である。
【0039】図6の(a)はコンクリート断面の直径が
80cmの場合であって、加熱開始後の経過時間が60
分、120分および180分の時点(火災発生から1時
間後、2時間後および3時間後に相当)におけるコンク
リート断面内の温度分布を式(1)により予測した結果
である。縦軸は温度、横軸は断面位置を実座標で表して
いる。
【0040】図6の(b)は、発明者らが実施した鉄筋
の高温引張試験結果である。ここで、鉄筋強度は、指針
(日本建築学会編,「鋼構造耐火設計指針」,1999年1
月)の方法に従い、引張試験時の歪度1%時における応
力度の値を採った。
【0041】なお、鉄筋強度は歪度1%時における応力
度に限定するものではなく、降伏点や0.2%オフセッ
ト耐力、引張強さなど適宜選択することができる。
【0042】図7は、本発明の鋼管コンクリート柱の設
計方法における一実施例を説明する円形断面鋼管コンク
リート柱の鉄筋配置位置と鉄筋強度の関係を示す相関図
である。コンクリート断面の直径が80cmの場合であ
って、加熱開始後の経過時間が60分、120分および
180分の時点(火災発生から1時間後、2時間後およ
び3時間後に相当)における鉄筋強度を、図6の(b)
に示す鉄筋の高温引張試験結果を折れ線で近似し、常温
強度に対する強度の割合で表示した。
【0043】図8は、本発明の鋼管コンクリート柱の設
計方法における一実施例を説明する円形断面鋼管コンク
リート柱に配置された鉄筋の曲げ抵抗力を示す分布図で
あって、縦軸は曲げ抵抗力、横軸は鋼管コンクリート柱
の中心からの距離である。
【0044】図8はコンクリート断面の直径が80cm
の場合であって、加熱開始後の経過時間が60分、12
0分および180分の時点(火災発生から1時間後、2
時間後および3時間後に相当)における鉄筋の曲げ抵抗
力を示す。
【0045】すなわち、鉄筋の曲げ抵抗力が最大となる
位置を見出すために、柱中心からの距離ξと図7に示す
鉄筋強度αとの積(ξ×α)を計算した。ここで、柱中
心からの距離ξ(位置)としては、実座標でなく、柱の
半径に対する比率で無次元化した規準化座標を採用した
が、実座標を用いても、得られる最大位置は同じであ
る。
【0046】図8より、縦軸の値が最大となる位置が耐
火性能上最適な位置となる。該鉄筋挿入の最適位置は、
断面の径によって異なるし、同一断面であっても目標と
する耐火時間によって異なる。また、同一断面の場合、
要求耐火時間が長いほど、より断面の中心に近い位置が
最適となることもわかる。たとえば、断面直径が80c
mで目標耐火時間が1時間の場合、鉄筋の配置は、柱中
心から柱半径の86%離れた位置、すなわち12.9c
m離れた位置となる。この位置は、図7において、鉄筋
の強度が急激に低下する位置より、わずかに柱表面側に
偏移している。図8に示す曲げ抵抗力の最大位置(配置
の最適位置)を表1にまとめる。表1において、実座標
は単位cmで、規準化座標は実座標を断面半径で除した
無次元量である。また、断面径30cmの場合を付記し
ている。
【0047】
【表1】
【0048】(設計方法、角形断面)図9および図10
は、本発明の鋼管コンクリート柱の設計方法における一
実施例を説明する正方形断面鋼管コンクリート柱の断面
内温度分布を示す温度分布図である。角形断面の場合、
断面形状が軸対称ではないため、温度分布も2次元的に
なる。本発明の簡略式では、これを、式(2)、式
(3)のように、中心から辺中央部の法線方向へ向かう
座標と、中心から隅角部の対角方向へ向かう座標で表現
している。コンクリート断面径(正方形の辺の長さ)が
80cmの場合であって、加熱開始後の経過時間が60
分、120分および180分の時点(火災発生から1時
間後、2時間後および3時間後に相当)についてのもの
で、縦軸は温度、横軸は断面中心から法線方向の距離を
実座標で表している。
【0049】図9は、法線方向のコンクリート断面内の
温度分布を式(2)により予測した結果であり、図10
は、対角方向のコンクリート断面内の温度分布を式
(3)により予測した結果である。
【0050】図11および図12は、本発明の鋼管コン
クリート柱の設計方法における一実施例を説明する角形
断面鋼管コンクリート柱の鉄筋配置位置と鉄筋強度の関
係を示す相関図である。
【0051】図11および図12は、それぞれ、図9お
よび図10の温度分布に対応した、鉄筋位置と鉄筋強度
の関係を示す相関図である(前記円形断面の場合に準じ
る)。
【0052】図13および図14は、本発明の鋼管コン
クリート柱の設計方法における一実施例を説明する角形
断面鋼管コンクリート柱に配置された鉄筋の曲げ抵抗力
を示す分布図であって、縦軸は曲げ抵抗力、横軸は鋼管
コンクリート柱の中心からの距離である。
【0053】図13のおよび図14は、それぞれ、図1
1および図12の鉄筋強度分布に対応した、鉄筋位置と
鉄筋の曲げ抵抗力の関係を示す相関図である(前記円形
断面の場合に準じる)。図13および図14に示す曲げ
抵抗力の最大位置(配置の最適位置)を表2および表3
にまとめる。表2および表3において、実座標は単位c
mで、規準化座標は実座標を断面半径で除した無次元量
である。また、断面径30cmの場合を付記している。
【0054】
【表2】
【0055】
【表3】
【0056】(鋼管コンクリート柱、円形断面)図15
は、本発明の鋼管コンクリート柱の一実施例を説明する
円形断面鋼管コンクリート柱の断面図である。図15に
おいて、外径84cm、肉厚2cmの円形鋼管1内部
に、外径2cmのSD390鉄筋が8本等間隔の配置さ
れ、かつ、該内部にコンクリート3が充填されている。
【0057】鉄筋の配置は、最上階から数えて4階目ま
で(建築基準法による「要求耐火時間」が1時間)の上層
階では、鋼管1の中心から鉄筋2の中心までの距離が3
6.5cmであり、最上階から数えて5階目より14階
目まで(建築基準法による「要求耐火時間」が2時間)の
中層階では、35.2cm、および最上階から数えて1
5階目より下層(建築基準法による「要求耐火時間」が3
時間)の下層階では、33.6cmとなっている。
【0058】なお、上層階の配置位置が、表1に示す最
適位置である37.2cmの位置にない。鉄筋2を該位
置に配置したのでは、鋼管1の内面に近接し過ぎるた
め、必要なかぶり(通常2.0から2.5cm)が確保
できないため、鋼管1の中心側に偏移させたためであ
る。このとき、偏移した位置において、曲げ抵抗力を計
算して、必要により、鉄筋径ないし鉄筋材質の変更をす
る。
【0059】すなわち、本発明は、鉄筋の配置位置を、
前記設計方法により計算された最適鉄筋位置に限定する
ものではなく、施工性や施工の精度等を考慮して最適鉄
筋位置から所定量の偏移をしてもよい。さらに、高温強
度を改善した鉄筋を用いた場合には、最適位置もそれに
応じて変化する(前記と同じ方法により求められる)。
また、鉄筋の外径および配置本数の決定は、設計的事項
である。 (鋼管コンクリート柱、角形断面)図16は、本発明の
鋼管コンクリート柱の他の実施例を説明する角形断面鋼
管コンクリート柱の断面図である。図16において、一
辺の長さ(内法)80cm、肉厚2cmの正方形断面の
角形鋼管4の内部に外径2cmのSD390鉄筋5が、
八角形状に配置され、かつ、該内部にコンクリート6が
充填されている。
【0060】鉄筋5は、最上階から数えて4階目まで
(建築基準法による「要求耐火時間」が1時間)の上層階
では、鋼管4の中心から鉄筋5の中心までの法線方向の
距離が36.5cmの位置、および対角方向の距離が4
9.8cm(35.2×√2)の位置に配置されている。
最上階から数えて5階目より14階目まで(建築基準法
による「要求耐火時間」が2時間)の中層階では、法線方
向で36.4cmの位置、および対角方向で44.1cm
(31.2×√2)の位置に配置されている。および最
上階から数えて15階目より下層(建築基準法による
「要求耐火時間」が3時間)の下層階では、法線方向で3
4cmの位置、および対角方向で42.4cm(30×
√2)の位置に配置されている。
【0061】なお、上層階の法線方向の配置位置が、表
2に示す最適位置である38.4cmの位置にない。鉄
筋5を該位置に配置したのでは、鋼管4の内面に近接し
過ぎるため、必要なかぶり(通常2.0から2.5c
m)が確保できないため、鋼管5の中心側に偏移させた
ためである。
【0062】
【発明の効果】以上述べた本発明の鋼管コンクリート柱
およびその設計方法によれば、以下のような顕著な効果
が得られる。
【0063】鉄筋が、曲げ抵抗力の最大位置に配置され
るから、必要最小限の鉄筋により火災時の曲げ耐力を効
率的に確保し、過剰な量の鉄筋配置を排除し、コストの
低減や施工性の改善に貢献する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の鋼管コンクリート柱の設計方法を説明
する模式図である。
【図2】本発明の鋼管コンクリート柱の設計方法に置け
る鋼管コンクリート柱の断面内温度分布を整理する際の
座標系を示す平面図である。
【図3】本発明の鋼管コンクリート柱の設計方法に置け
る円形断面の鋼管コンクリート柱の断面内温度分布の予
測式と実験結果を比較する比較図である。
【図4】本発明の鋼管コンクリート柱の設計方法に置け
る正方形断面の鋼管コンクリート柱の断面内温度分布の
予測式と実験結果を比較する比較図である。
【図5】本発明の鋼管コンクリート柱の設計方法に置け
る正方形断面の鋼管コンクリート柱の断面内温度分布の
予測式と実験結果を比較する比較図である。
【図6】本発明の鋼管コンクリート柱の設計方法におけ
る一実施例を説明する円形断面鋼管コンクリート柱の断
面内温度分布を示す温度分布図(a)および鉄筋強度の
温度依存性を示す相関図(b)である。
【図7】本発明の鋼管コンクリート柱の設計方法におけ
る一実施例を説明する円形断面鋼管コンクリート柱の鉄
筋配置位置と鉄筋強度の関係を示す相関図である。
【図8】本発明の鋼管コンクリート柱の設計方法におけ
る一実施例を説明する円形断面鋼管コンクリート柱に配
置された鉄筋の曲げ抵抗力を示す分布図である。
【図9】本発明の鋼管コンクリート柱の設計方法におけ
る一実施例を説明する正方形断面鋼管コンクリート柱の
断面内温度分布を示す温度分布図である。
【図10】本発明の鋼管コンクリート柱の設計方法にお
ける一実施例を説明する正方形断面鋼管コンクリート柱
の断面内温度分布を示す温度分布図である。
【図11】本発明の鋼管コンクリート柱の設計方法にお
ける一実施例を説明する角形断面鋼管コンクリート柱の
鉄筋配置位置と鉄筋強度の関係を示す相関図である。
【図12】本発明の鋼管コンクリート柱の設計方法にお
ける一実施例を説明する角形断面鋼管コンクリート柱の
鉄筋配置位置と鉄筋強度の関係を示す相関図である。
【図13】本発明の鋼管コンクリート柱の設計方法にお
ける一実施例を説明する角形断面鋼管コンクリート柱に
配置された鉄筋の曲げ抵抗力を示す分布図である。
【図14】本発明の鋼管コンクリート柱の設計方法にお
ける一実施例を説明する角形断面鋼管コンクリート柱に
配置された鉄筋の曲げ抵抗力を示す分布図である。
【図15】本発明の鋼管コンクリート柱の一実施例を説
明する円形断面鋼管コンクリート柱の断面図である。
【図16】本発明の鋼管コンクリート柱の他の実施例を
説明する角形断面鋼管コンクリート柱の断面図である。
【図17】建築物内部で火災が発生した状況を模式的に
示す説明図である。
【図18】載荷加熱実験の様子を示す正面図である。
【図19】従来の鉄筋を挿入した鋼管コンクリート柱の
構造を示す側面視の断面図である。
【図20】従来の鉄筋を挿入した鋼管コンクリート柱の
構造を示す側面視の断面図である。
【図21】従来の鉄筋を挿入した鋼管コンクリート柱の
構造を示す一部断面の側面図である。
【符号の説明】
1 円形断面鋼管 2 円形断面鋼管に配置された鉄筋 3 円形断面鋼管に充填されたコンクリート 4 角形断面鋼管 5 角形断面鋼管に配置された鉄筋 6 角形断面鋼管に充填されたコンクリート

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋼管の内部にコンクリートを充填して
    構成される鋼管コンクリート柱であって、 所定の火災条件下において、前記鋼管コンクリート柱の
    軸心からある距離離れた位置のコンクリート温度を演算
    し、該位置に鉄筋を配置し、該鉄筋が前記コンクリート
    温度に加熱されると仮定して、該鉄筋の引張り強度を求
    め、さらに、該引張り強度と前記ある距離との積である
    曲げ抵抗力を求め、該曲げ抵抗力が最大になる位置に鉄
    筋が配置されていることを特徴とする鋼管コンクリート
    柱。
  2. 【請求項2】 前記鋼管が円形断面であって、所定の
    火災条件下において、前記鋼管コンクリート柱の軸心か
    らある距離X離れた位置のコンクリート温度Θが次式に
    より演算されていることを特徴とする請求項1記載の鋼
    管コンクリート柱。 【式1】 ここに、 Θ(ξ、T):円形断面内の位置、時刻における温度 (℃) ξ=2x/D (cm/cm) T=4t/D2 (分/cm2) x :軸心を原点とし、半径方向へ測った座標 (cm) t :加熱開始からの経過時間 (分) D :コンクリート断面の径 (cm)
  3. 【請求項3】 角形断面の鋼管の内部にコンクリート
    を充填して構成される鋼管コンクリート柱であって、 所定の火災条件下において、前記鋼管コンクリート柱の
    軸心から辺中央法線方向にある距離離れた位置のコンク
    リート温度を演算し、該位置に鉄筋を配置し、該鉄筋が
    前記コンクリート温度に加熱されると仮定して、該鉄筋
    の引張り強度を求め、さらに、該引張り強度と前記ある
    距離との積である法線方向曲げ抵抗力を演算し、該法線
    方向曲げ抵抗力が最大になる位置を求め、 所定の火災条件下において、前記鋼管コンクリート柱の
    軸心から隅角部対角方向にある距離離れた位置のコンク
    リート温度を演算し、該位置に鉄筋を配置し、該鉄筋が
    前記コンクリート温度に加熱されると仮定して、該鉄筋
    の引張り強度を求め、さらに、該引張り強度と前記ある
    距離との積である対角方向曲げ抵抗力を演算し、該対角
    方向曲げ抵抗力が最大になる位置を求め、 そして、求められた法線方向曲げ抵抗力が最大になる位
    置と対角方向曲げ抵抗力が最大になる位置を結ぶ直線上
    に鉄筋が配置されていることを特徴とする鋼管コンクリ
    ート柱。
  4. 【請求項4】 所定の火災条件下において、前記鋼管
    コンクリート柱の軸心から辺中央法線方向または隅角部
    対角方向にそれぞれある距離X離れた位置のコンクリー
    ト温度Θが次式により演算されることを特徴とする請求
    項3記載の鋼管コンクリート柱。 辺中央法線方向の温度分布: 【式2】 隅角部対角方向の温度分布: 【式3】 ここに、 Θ(ξ、η、T):正方形断面内の位置、時刻における
    温度(℃) ただし、式(2)においては辺中央法線方向の座標をで代
    表させ、式(3)においては隅角部対角方向の座標をで代表
    させている。 ここに、 ξ=2x/B (cm/cm) η=2y/B (cm/cm) T=2t/B (分/cm2) x :断面中心を原点とし、辺中央部法線方向へ測った座標 (cm) y :断面中心を原点とし、と直交する方向へ測った座標 (cm) t :加熱開始からの経過時間 (分) B :コンクリート断面の径 (cm)
  5. 【請求項5】 鋼管の内部にコンクリートを充填して
    構成される鋼管コンクリート柱の設計方法であって、 所定の火災条件下において、前記鋼管コンクリート柱の
    軸心からある距離離れた位置のコンクリート温度を演算
    する工程と、 該位置に鉄筋を配置し、該鉄筋が前記コンクリート温度
    に加熱されると仮定して、該鉄筋の引張り強度を求める
    工程と、 該引張り強度と前記ある距離との積である曲げ抵抗力を
    演算する工程と、 前記ある距離を変更して前記工程を繰り返すことによ
    り、曲げ抵抗力が最大になる位置を求める工程を有し、 該求められた曲げ抵抗力が最大になる位置に鉄筋を配置
    することを特徴とする鋼管コンクリート柱の設計方法。
  6. 【請求項6】 前記鋼管が円形断面であって、所定の
    火災条件下において、前記鋼管コンクリート柱の軸心か
    らある距離X離れた位置のコンクリート温度Θが次式に
    より演算されることを特徴とする請求項5記載の鋼管コ
    ンクリート柱の設計方法。 【式1】 ここに、 Θ(ξ、T):円形断面内の位置、時刻における温度 (℃) ξ=2x/D (cm/cm) T=4t/D2 (分/cm2) x :軸心を原点とし、半径方向へ測った座標 (cm) t :加熱開始からの経過時間 (分) D :コンクリート断面の径 (cm)
  7. 【請求項7】 角形断面の鋼管の内部にコンクリート
    を充填して構成される鋼管コンクリート柱の設計方法で
    あって、 所定の火災条件下において、前記鋼管コンクリート柱の
    軸心から辺中央法線方向にある距離離れた位置のコンク
    リート温度を演算する工程と、 該位置に鉄筋を配置し、該鉄筋が前記コンクリート温度
    に加熱されると仮定して、該鉄筋の引張り強度を求める
    工程と、 該引張り強度と前記ある距離との積である法線方向曲げ
    抵抗力を演算する工程と、 前記ある距離を変更して前記工程を繰り返すことによ
    り、法線方向曲げ抵抗力が最大になる位置を求める工程
    と、 所定の火災条件下において、前記鋼管コンクリート柱の
    軸心から隅角部対角方向にある距離離れた位置のコンク
    リート温度を演算する工程と、 該位置に鉄筋を配置し、該鉄筋が前記コンクリート温度
    に加熱されると仮定して、該鉄筋の引張り強度を求める
    工程と、 該引張り強度と前記ある距離との積である対角方向曲げ
    抵抗力を演算する工程と、 前記ある距離を変更して前記工程を繰り返すことによ
    り、対角方向曲げ抵抗力が最大になる位置を求める工程
    とを有し、 該求められた法線方向曲げ抵抗力が最大になる位置と対
    角方向曲げ抵抗力が最大になる位置を結ぶ直線上に鉄筋
    を配置することを特徴とする鋼管コンクリート柱の設計
    方法。
  8. 【請求項8】 所定の火災条件下において、前記鋼管
    コンクリート柱の軸心から辺中央法線方向または隅角部
    対角方向にそれぞれある距離X離れた位置のコンクリー
    ト温度Θが次式により演算されることを特徴とする請求
    項7記載の鋼管コンクリート柱の設計方法。 辺中央法線方向の温度分布: 【式2】 隅角部対角方向の温度分布: 【式3】 ここに、 ここに、 Θ(ξ、η、T):正方形断面内の位置、時刻における
    温度(℃) ただし、式(2)においては辺中央法線方向の座標をで代
    表させ、式(3)においては隅角部対角方向の座標をで代表
    させている。ここに、 ξ=2x/B (cm/cm) η=2y/B (cm/cm) T=2t/B (分/cm2) x :断面中心を原点とし、辺中央部法線方向へ測った座標 (cm) y :断面中心を原点とし、と直交する方向へ測った座標 (cm) t :加熱開始からの経過時間 (分) B :コンクリート断面の径 (cm)
JP2001302592A 2001-09-28 2001-09-28 鋼管コンクリート柱およびその設計方法 Pending JP2003105922A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001302592A JP2003105922A (ja) 2001-09-28 2001-09-28 鋼管コンクリート柱およびその設計方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001302592A JP2003105922A (ja) 2001-09-28 2001-09-28 鋼管コンクリート柱およびその設計方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003105922A true JP2003105922A (ja) 2003-04-09

Family

ID=19122807

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001302592A Pending JP2003105922A (ja) 2001-09-28 2001-09-28 鋼管コンクリート柱およびその設計方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003105922A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101285088B1 (ko) 2012-09-26 2013-07-17 한국건설기술연구원 강재의 내화성능 설계 방법
CN112307412A (zh) * 2020-11-03 2021-02-02 杭州铁木辛柯建筑结构设计事务所有限公司 复合受力状态下的宽钢管混凝土弱轴极限承载判断方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101285088B1 (ko) 2012-09-26 2013-07-17 한국건설기술연구원 강재의 내화성능 설계 방법
CN112307412A (zh) * 2020-11-03 2021-02-02 杭州铁木辛柯建筑结构设计事务所有限公司 复合受力状态下的宽钢管混凝土弱轴极限承载判断方法
CN112307412B (zh) * 2020-11-03 2024-03-12 杭州铁木辛柯建筑结构设计事务所有限公司 复合受力状态下的宽钢管混凝土弱轴极限承载判断方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Li et al. Cyclic tests of four two‐story narrow steel plate shear walls. Part 2: experimental results and design implications
Tao et al. Experimental study on blind bolted connections to concrete-filled stainless steel columns
Wright et al. The behaviour of composite walling under construction and service loading
Chen et al. Seismic behavior and moment transfer capacity of an innovative self-locking inter-module connection for modular steel building
Brueggen Performance of T-shaped reinforced concrete structural walls under multi-directional loading
Wu The effect of longitudinal reinforcement on the cyclic shear behavior of glass fiber reinforced gypsum wall panels: tests
Wibowo et al. Drift capacity of lightly reinforced concrete columns
Dang et al. Experimental study on structural performance of RC exterior beam-column joints retrofitted by steel jacketing and haunch element under cyclic loading simulating earthquake excitation
Han et al. Seismic behavior of precast columns with large-spacing and high-strength longitudinal rebars spliced by epoxy mortar-filled threaded couplers
Massone et al. Load–Deformation responses of slender structural steel reinforced concrete walls
EP2379821B1 (en) Reinforced concrete slab
Mondal et al. Effect of tension stiffening on the behaviour of reinforced concrete circular columns under torsion
Gazić et al. Cyclic testing of single-span weak frames with masonry infill
Feng et al. Seismic performance of assembly joints between HSPC beams and concrete-encased CFST columns
Reneckis et al. Out-of-plane performance of brick veneer walls on wood frame construction
Patel et al. Effect of reinforcing steel bond on the cracking behaviour of lightly reinforced concrete members
Segura et al. Deformation capacity of thin reinforced concrete shear walls
JP2003105922A (ja) 鋼管コンクリート柱およびその設計方法
KR101042404B1 (ko) 철근콘크리트 기둥-보 접합부의 건식 내진 보강 구조 및 공법
Zhao et al. Mechanical properties of novel out-of-plane steel beam–concrete wall pinned joints with T-shaped steel connectors under monotonic tension load
Han et al. Experimental seismic behavior of squat shear walls with precast concrete hollow moulds
Huang et al. Mechanical behaviors of side-plate joint between walled concrete-filled steel tubular column and H-shaped steel beam
JP2001164645A (ja) 木造住宅の構造計算方法及びこれを利用して建築された木造住宅
Hosseinlou et al. Application of CSPC composite shear wall equipped with tension-and-compression damper in multi-storey structures
Choi et al. Diagonal strut mechanism of URM wall infilled RC frame for multi bays

Legal Events

Date Code Title Description
RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20060921