JP2003084770A - 波形生成装置及び方法 - Google Patents

波形生成装置及び方法

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JP2003084770A JP2001277994A JP2001277994A JP2003084770A JP 2003084770 A JP2003084770 A JP 2003084770A JP 2001277994 A JP2001277994 A JP 2001277994A JP 2001277994 A JP2001277994 A JP 2001277994A JP 2003084770 A JP2003084770 A JP 2003084770A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高品質な波形を生成する。 【解決手段】 時間軸に沿って読み出される波形データ
を複数記憶してなり、かつ、1波形データ内において所
定の周期に対応して設定される他の波形データと位相が
同一な特定の位置を指示する複数のサイクル同期点を含
んで記憶する。少なくとも2つの波形データを読み出す
際に、制御手段は読み出される波形データ内のサイクル
同期点に基づき、該読み出される波形データの読み出し
位置が、サイクル同期点によって指示される各波形デー
タ毎の特定の位置で少なくとも同期するように、少なく
とも2つの波形データのうちの少なくとも一方の波形デ
ータの読み出し方を制御する。こうすると、各波形デー
タを特定の位置で位相同期しながら読み出すことができ
ることから、高品質な楽音波形を生成することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、波形メモリ等か
らの波形データの読み出し等に基づき、楽音あるいは音
声若しくはその他任意の音の波形を生成する方法及び装
置に関し、特に、演奏者により行われた自然楽器固有の
各種奏法若しくはアーティキュレーションによる音色変
化を忠実に表現した波形を生成するものに関する。この
発明は、電子楽器は勿論のこと、自動演奏装置、コンピ
ュータ、電子ゲーム装置その他のマルチメディア機器
等、楽音あるいは音声若しくはその他任意の音を発生す
る機能を有するあらゆる分野の機器若しくは装置または
方法において広範囲に応用できるものである。なお、こ
の明細書において、楽音波形という場合、音楽的な音の
波形に限るものではなく、音声あるいはその他任意の音
の波形を含んでいてもよい意味合いで用いるものとす
る。
【0002】
【従来の技術】波形メモリにおいて、PCM(パルス符
号変調)あるいはDPCM(差分PCM)又はADPC
M(適応差分PCM)等の符号化方式で符号化した波形
データ(つまり、ベクトルデータ)を記憶しておき、こ
れを所望のピッチに対応して読み出すことにより、楽音
波形を形成するようにした、いわゆる「波形メモリ読み
出し」技術は既に公知であり、また、様々なタイプの
「波形メモリ読み出し」技術が知られている。従来知ら
れた「波形メモリ読み出し」技術のほとんどは、発音開
始から終了までの1つの音の波形を発生するためのもの
である。一例として、発音開始から終了までの1音の全
波形の波形データを記憶する方式がある。また、別の例
として、変化の複雑なアタック部やリリース部あるいは
ジョイント部などの非定常状態区間についてはその全波
形の波形データを記憶し、変化のあまりないサステイン
部などの定常状態区間については所定のループ波形を記
憶する方式がある。なお、本明細書において、「ループ
波形」とは繰り返し読出し(つまりループ読出し)され
る波形という意味で用いるものとする。こうした従来の
発音開始から終了までの1音の全波形の波形データを記
憶する方式や、アタック部などの波形の一部において全
波形の波形データを記憶する方式の「波形メモリ読み出
し」技術においては、各種奏法(若しくはアーティキュ
レーション)に対応する様々な波形データをメモリなど
に多数記憶しておかなければならないが、多数の波形デ
ータをそのまま普通に記憶したのでは必要なメモリ記憶
容量がかなり増大してしまうことになる。そこで、従来
では入力波形を周期的波形要素からなる調和成分(若し
くは周期性成分とも呼ぶ)と非周期的波形要素からなる
調和外成分(若しくは非周期性成分とも呼ぶ)とに分離
し、これらの成分毎に分離した波形データを各々データ
圧縮して記憶することによって、波形データを記憶する
のに必要なメモリ記憶容量を節約するようにしている。
また、波形データを各音高(ピッチ)毎に対応するよう
にして記憶することなく、ある音高に対応する入力波形
に基づいて記憶された波形データを複数の音高で共有し
て用いる(すなわち、ある音高に対応する入力波形に基
づき記憶された波形データを所望ピッチにピッチシフト
して用いる)ことによっても、波形データを記憶するの
に必要なメモリ記憶容量を節約するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したよ
うな調和成分と調和外成分とに分離した波形データを用
いて波形合成を行う場合に、調和成分の波形データ(以
下、調和波形ベクトルデータと呼ぶ)と調和外成分の波
形データ(以下、調和外波形ベクトルデータと呼ぶ)と
の間に位相ずれが生じた状態で波形合成すると、音色の
劣化や意図しないノイズなどの生じた品質の低い波形が
生成されることから、このような場合には自然楽器固有
の各種奏法(若しくはアーティキュレーション)による
音色変化を忠実に表現することができなくなる。例え
ば、メモリ記憶容量に記憶された波形データをピッチシ
フトして用いる場合(すなわち、波形データを所望のピ
ッチに対応して読み出す場合)において、従来知られた
「波形メモリ読み出し」技術では調和波形ベクトルデー
タのみをピッチシフトしているだけであって、調和外波
形ベクトルデータについてはピッチシフトすると音の種
類が大きく変わってしまうことからピッチシフトしてい
なかった。すなわち、調和波形ベクトルデータは所望の
ピッチに同期して読みだしされるが、調和外波形ベクト
ルデータは所望のピッチに同期して読み出しされること
がなかった。そのため、こうした場合には調和波形ベク
トルデータと調和外波形ベクトルデータとの間に位相ず
れが生じた状態で波形合成が行われる可能性がある。ま
た、従来の「波形メモリ読み出し」技術においては、調
和波形ベクトルデータと調和外波形ベクトルデータとを
位相同期しながら波形合成を行うことが考慮されていな
かった。したがって、従来では、特に波形データをピッ
チシフトして新たな波形を生成する場合などにおいて、
音色の劣化や意図しないノイズなどを生じた波形が生成
されることが多く、様々な奏法(若しくはアーティキュ
レーション)に対応する高品質な波形を再現性よく生成
することができない、という問題点があった。
【0004】本発明は上述の点に鑑みてなされたもの
で、調和波形と調和外波形とを周期的に位相同期しなが
ら波形合成することによって、様々な奏法(若しくはア
ーティキュレーション)に対応する高品質な波形を生成
することができるようにした波形生成装置及び方法を提
供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係る波形生成装
置は、時間軸に沿って読み出される波形データを複数記
憶してなり、かつ、1波形データ内において所定の周期
に対応して設定される他の波形データと位相が同一な特
定の位置を指示する複数のサイクル同期点を含んで記憶
する記憶手段と、少なくとも2つの波形データを読み出
す読出手段と、前記読み出される波形データ内のサイク
ル同期点に基づき、該読み出される波形データの読み出
し位置が、前記サイクル同期点によって指示される各波
形データ毎の前記特定の位置で少なくとも同期するよう
に、前記読出手段における前記少なくとも2つの波形デ
ータのうちの少なくとも一方の波形データの読み出し方
を制御する制御手段とを具えるものである。
【0006】この発明によれば、予めサイクル同期点と
して設定された位相が同一である所定位置を周期的に同
期しながら読み出すようにしたことから、様々な奏法
(若しくはアーティキュレーション)に対応する高品質
な波形を生成することができるようになる。記憶手段
は、時間軸に沿って読み出される波形データを複数記憶
してなり、かつ、1波形データ内において所定の周期に
対応して設定される他の波形データと位相が同一な特定
の位置を指示する複数のサイクル同期点を含んで記憶す
る。読出手段は、前記記憶手段から少なくとも2つの波
形データを読み出す。この少なくとも2つの波形データ
の読み出しの際に、制御手段は前記読み出される波形デ
ータ内のサイクル同期点に基づき、該読み出される波形
データの読み出し位置が、前記サイクル同期点によって
指示される各波形データ毎の前記特定の位置で少なくと
も同期するように、前記読出手段における前記少なくと
も2つの波形データのうちの少なくとも一方の波形デー
タの読み出し方を制御する。このように、読み出す少な
くとも2つの波形データのうちの少なくとも一方の波形
データの読み出し方を前記波形データのサイクル同期点
にあわせて制御することによって、各波形データを特定
の位置で位相同期しながら読み出すことができるように
なる。これにより、高品質な楽音波形を生成することが
できる。
【0007】本発明は、装置の発明として構成し実施す
ることができるのみならず、方法の発明として構成し実
施することができる。また、本発明は、コンピュータま
たはDSP等のプロセッサのプログラムの形態で実施す
ることができるし、そのようなプログラムを記憶した記
憶媒体の形態で実施することもできる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を添
付図面に従って詳細に説明する。
【0009】図1は、この発明に係る波形生成装置のハ
ードウエア構成例を示すブロック図である。ここに示さ
れたハードウエア構成例はコンピュータを用いて構成さ
れており、そこにおいて、波形生成処理は、コンピュー
タがこの発明に係る波形生成処理を実現する所定のプロ
グラム(ソフトウエア)を実行することにより実施され
る。勿論、この波形生成処理はコンピュータソフトウエ
アの形態に限らず、DSP(ディジタル・シグナル・プ
ロセッサ)によって処理されるマイクロプログラムの形
態でも実施可能であり、また、この種のプログラムの形
態に限らず、ディスクリート回路又は集積回路若しくは
大規模集積回路等を含んで構成された専用ハードウエア
装置の形態で実施してもよい。また、この波形生成装置
は、電子楽器、カラオケ装置もしくは電子ゲーム装置又
はその他のマルチメディア機器、もしくはパーソナルコ
ンピュータ等、任意の製品応用形態をとっていてよい。
なお、上記した波形生成装置はこれら以外のハードウェ
アを有する場合もあるが、ここでは必要最小限の資源を
用いた場合について説明する。
【0010】図1に示されたハードウエア構成例におい
ては、コンピュータのメイン制御部としてのCPU10
1に対して、バスラインBL(データあるいはアドレス
バス等)を介してリードオンリメモリ(ROM)10
2、ランダムアクセスメモリ(RAM)103、パネル
スイッチ104、パネル表示器105、ドライブ10
6、波形取込部107、波形出力部108、ハードディ
スク109、通信インタフェース111がそれぞれ接続
されている。CPU101は、「波形データベース作成
処理」(後述する図2参照)や「波形生成処理」(後述
する図4及び図5参照)などの各種処理を所定のプログ
ラムに基づいて実行する。これらのプログラムは、通信
インタフェース111を介したネットワークあるいはド
ライブ106に装着されたCDやMO等の外部記憶メデ
ィア106A等から供給されてハードディスク109に
記憶される。そして、実行時にハードディスク109か
らRAM103にロードされる。あるいは、ROM10
2にプログラムが記録されていてもよい。
【0011】ROM102は、CPU101により実行
あるいは参照される各種プログラムや各種データ等を格
納するものである。RAM103は、演奏に関する各種
情報やCPU101がプログラムを実行する際に発生す
る各種データを一時的に記憶するワーキングメモリとし
て、あるいは現在実行中のプログラムやそれに関連する
データを記憶するメモリとして使用される。RAM10
3の所定のアドレス領域がそれぞれの機能に割り当てら
れ、レジスタやフラグ、テーブル、メモリなどとして利
用される。パネルスイッチ104は、楽音をサンプリン
グする指示やサンプリングされた波形データ等のエディ
ットや各種情報の入力等を行うための各種の操作子を含
んで構成される。例えば、数値データ入力用のテンキー
や文字データ入力用のキーボード、あるいはパネルスイ
ッチ等である。この他にも音高、音色、効果等を選択・
設定・制御するための各種操作子を含んでいてよい。パ
ネル表示器105は、パネルスイッチ104により入力
された各種情報やサンプリングされた波形データ等を表
示する、例えば液晶表示パネル(LCD)やCRT等の
ディスプレイである。
【0012】波形取込部107はA/D変換器を内蔵
し、外部波形入力(例えば、マイクロフォンなどからの
入力)されたアナログ楽音信号をデジタルデータに変換
(サンプリング)してRAM103あるいはハードディ
スク109に該デジタル波形データをオリジナルの波形
データ(つまり生成すべき波形の素材となる波形デー
タ)として取り込むものである。CPU101によって
実行する「波形データベース作成処理」(後述する図2
参照)では、上記取り込んだオリジナルの波形データを
調和と調和外とに成分分離して生成した調和波形データ
と調和外波形データとを「波形データベース」に記憶す
る。また、「波形生成処理」(後述する図4及び図5参
照)では、上記「波形データベース」から適宜に読み出
した調和波形データや調和外波形データを使用して、演
奏情報に応じた任意の楽音信号の波形データを生成す
る。勿論、複数の楽音信号の同時発生が可能である。生
成された楽音信号の波形データはバスラインBLを介し
て波形出力部108に与えられ、適宜バッファ記憶され
る。波形出力部108ではバッファ記憶された波形デー
タを所定の出力サンプリング周波数にしたがって出力
し、これをD/A変換してサウンドシステム108Aに
送出する。こうして、波形出力部108から出力された
楽音信号は、サウンドシステム108Aを介して発音さ
れる。ハードディスク109は、波形データや奏法に応
じた波形を合成するための各種データ、各種音色パラメ
ータ等からなる音色データなどのような演奏に関する複
数種類のデータを記憶したり、前記CPU101が実行
する各種プログラム等の制御に関するデータを記憶した
りするものである。
【0013】ドライブ106は、波形データや奏法に応
じた波形を合成するための各種データ、多種多様な音色
パラメータ等からなる音色データなどのような演奏に関
する複数種類のデータを記憶したり、前記CPU101
が実行する各種プログラム等の制御に関するデータを記
憶したりするための着脱可能なディスク(外部記憶メデ
ィア106A)を駆動するものである。なお、前記ドラ
イブ106により駆動される外部記憶メディア106A
はフレキシブルディスク(FD)の他に、コンパクトデ
ィスク(CD−ROM・CD−RW)、光磁気ディスク
(MO)、あるいはDVD(Digital Versatile Disk)
等の着脱自在な様々な形態の外部記憶媒体を利用するメ
ディアであればどのようなものであってもよい。若しく
は、半導体メモリなどであってもよい。制御プログラム
を記憶した外部記憶メディア106Aをドライブ106
にセットし、その内容(つまり制御プログラム)をハー
ドディスク109に落とさずに、RAM103に直接ロ
ードするようにしてもよい。なお、外部記憶メディア1
06Aを用いて、あるいはネットワークを介して制御プ
ログラムを提供するやり方は、制御プログラムの追加や
バージョンアップ等を容易に行うことができるので好都
合である。
【0014】通信インタフェース111は、例えばLA
Nやインターネット、電話回線等の通信ネットワーク
(図示せず)に接続されており、該通信ネットワークを
介して、サーバコンピュータ等(図示せず)と接続さ
れ、当該サーバコンピュータ等から制御プログラムや波
形データあるいは演奏情報などを波形生成装置側に取り
込むためのものである。すなわち、ROM102やハー
ドディスク109に制御プログラムや波形データなどが
記憶されていない場合に、サーバコンピュータから制御
プログラムや波形データをダウンロードするために用い
られる。クライアントとなる波形生成装置は、通信イン
ターフェース111を介してサーバコンピュータへと制
御プログラムや波形データのダウンロードを要求するコ
マンドを送信する。サーバコンピュータは、このコマン
ドを受け、要求された制御プログラムや波形データなど
を通信インタフェース111を介してハードディスク1
09に蓄積することにより、ダウンロードが完了する。
更に、MIDIインタフェースを含み、MIDIの演奏
情報を受け取るようにしてもよいのは勿論である。ま
た、音楽演奏用キーボードや演奏操作機器をバスライン
BLに接続し、リアルタイム演奏によって演奏情報を供
給するようにしてもよいのは言うまでもない。さらに、
所望の楽曲の演奏情報を記憶した外部記憶メディア10
6Aを使用して、演奏情報を供給するようにしてもよ
い。
【0015】図2は、上述した波形生成装置において実
行される「波形データベース作成処理」の一実施例を示
すフローチャートである。当該処理は、いろいろな奏法
(若しくはアーティキュレーション)に対応するため
に、いろいろな奏法(若しくはアーティキュレーショ
ン)で演奏された演奏音の波形を素材として波形データ
(つまり、ベクトルデータ)を生成する処理である。
【0016】ステップS1では、様々な自然楽器の様々
な演奏態様による波形を収集する。すなわち、様々な自
然楽器の様々な実際の演奏音を外部波形入力(例えば、
マイクロフォン等)から波形取込部107を介して取り
込み、それらの演奏音のオリジナル波形をハードディス
ク109の所定のエリアに記憶する。ステップS2で
は、こうして得られた自然楽器固有の様々な演奏態様に
よる演奏音のオリジナル波形を特徴的な部分毎に切り分
けて、チューニング及びファイル名付けする。すなわ
ち、取り込んだオリジナル波形を波形形状の変化を代表
する区間毎の波形(例えば、アタック部やリリース部あ
るいはジョイント部などの非定常状態区間の波形、ボデ
ィ部などの定常状態区間の波形等)に分離して(切り
分け)、分離した1周期乃至複数周期の波形がそれぞれ
いかなるピッチであるかを判定し、さらに必要に応じて
ピッチを修正し(チューニング)、さらにそれぞれ分
離した波形に対してファイル名を付与する(ファイル
名付け)。ステップS3では、周波数分析による成分分
離を行う。すなわち、ステップS2において所定の区間
毎に分離された波形をFFT(高速フーリエ変換)分析
して調和成分と調和外成分とに分離し、さらに調和成分
と調和外成分毎に波形、ピッチ、振幅の各要素毎の特徴
抽出を行う。ここでは、ピッチと振幅をノーマライズし
た波形形状のみ特徴を抽出した「波形」(Timbre)要
素、基準ピッチに対するピッチ変動特性を抽出した「ピ
ッチ」(Pitch)要素、振幅エンベロープ特性を抽出し
た「振幅」(Amplitude)要素などを抽出する。ただ
し、調和外成分はピッチ変動特性を持たないものである
ことから、調和外成分については「ピッチ」(Pitch)
要素を抽出しない。なお、この実施例において、ジョイ
ント部とは音と音の間(又は音部分と音部分の間)を任
意の奏法でつなぐ波形区間のことである。
【0017】ステップS4では、ベクトルデータの作成
を行う。すなわち、分離された各成分(調和成分、調和
外成分等)の波形やピッチや振幅の各要素毎に複数のサ
ンプル値を分散的に又は必要に応じて連続的に抽出し、
当該サンプル値列に対して各々異なったベクトルID
(識別情報)を付与して、サンプル値の時刻位置のデー
タとともに記憶する(以下、このようなサンプルデータ
をベクトルデータと呼ぶ)。この実施例では、調和波形
(Timbre)ベクトルデータ、調和ピッチ(Pitch)ベク
トルデータ、調和振幅(Amplitude)ベクトルデータ、
調和外波形(Timbre)ベクトルデータ、調和外振幅(Am
plitude)ベクトルデータがそれぞれ作成される。調和
波形ベクトルデータと調和外波形ベクトルデータを生成
する際には、周波数分析(ステップS3参照)により分
離された調和波形の波形周期毎に適宜の位置をサイクル
同期点CSP(Cycle Sync Position)として記憶す
る。このサイクル同期点CSPは、調和波形ベクトルデ
ータと調和外波形ベクトルデータとを波形合成する際
に、互いの波形データの読み出し位置を所定位置毎に周
期的に同期するようにして読み出ししながら波形合成す
るために用いる同期位置情報であり、具体的には所定の
データアドレスなどを記憶する。ステップS5では、作
成した各成分・要素毎のベクトルデータをハードディス
ク109などに構成された波形データベースへ書き込ん
で蓄積していく。このように、様々な自然楽器の様々な
演奏態様による演奏音の波形を全波形にわたって記憶し
ておくのではなく、波形形状の変化に必要な一部の波形
(例えば、アタック部波形、ループ部波形、リリース部
波形、ジョイント部波形等)のみを抽出し、さらに成
分、要素といった階層的な圧縮手法を用いることによっ
てデータ圧縮した形でハードディスク109に波形を記
憶する。こうすることで、波形を記憶するために必要な
ハードディスク109の記憶容量を削減するようにして
いる。
【0018】ここで、上述した「波形データベース生成
処理」の実行により生成され波形データベースに記憶さ
れる入力波形の調和波形ベクトルデータと調和外波形ベ
クトルデータについて、図3を参照しながら説明する。
図3は調和波形ベクトルデータと調和外波形ベクトルデ
ータの一実施例を示した概念図であり、図3(a)はア
タック部、図3(b)はボディ部、図3(c)はジョイ
ント部、図3(d)はリリース部における調和波形ベク
トルデータと調和外波形ベクトルデータの一実施例をそ
れぞれ波形エンベロープを用いて模式的に示したもので
ある。この実施例においては、上段に調和波形ベクトル
データの一例を、下段に上段に示した調和波形ベクトル
データに対応する調和外波形ベクトルデータの一例をそ
れぞれ示した。
【0019】アタック部の調和波形ベクトルデータは、
図3(a)に示すように特徴ある波形形状が連続的に記
憶されているブロック部(図では斜線で示した部分)
と、その後に続く繰り返し読み出しすることのできるル
ープ部(図では塗りつぶしで示した部分)との組み合わ
せからなるデータである。ブロック部は、奏法(若しく
はアーティキュレーション)等の特徴を有する高品質な
波形(つまりノンループ波形)である。ボディ部の調和
波形ベクトルデータは、図3(b)に示すようにループ
部を1乃至複数個繰り返し接続したデータである。ジョ
イント部の調和波形ベクトルデータは、図3(c)に示
すようにループ部とブロック部とループ部との組み合わ
せからなるデータである。リリース部の調和波形ベクト
ルデータは、図3(d)に示すようにループ部とブロッ
ク部との組み合わせからなるデータである。こうしたア
タック部、ボディ部、ジョイント部、リリース部などの
各波形の接続はループ部により行われるものであるか
ら、ブロック部の前後にはループ部が配置されている。
このループ部は1周期または適当な複数周期分の波形か
らなる比較的単調な音部分の単位波形(つまりループ波
形)であり、こうしたループ部を繰り返し読み出しする
ことによって、アタック部、ボディ部、ジョイント部、
リリース部をそれぞれ波形接続できるようになってい
る。こうしたアタック部、ボディ部、ジョイント部、リ
リース部などの調和波形ベクトルデータは、波形周期に
対応する所定位置(図3の各図において両矢印又は点線
で示す各位置)をサイクル同期点CSP(Cycle Sync P
osition)として記憶する。
【0020】他方、各調和波形ベクトルデータにそれぞ
れ対応する調和外波形ベクトルデータは、調和波形ベク
トルデータに記憶されたサイクル同期点CSPの位置に
対応する所定位置(図3の各図において点線で示す各位
置)をサイクル同期点CSPとして記憶する。調和波形
ベクトルデータと調和外波形ベクトルデータとの間に示
した両方向の矢印は、サイクル同期点CSPとして設定
されている互いに対応する位置を便宜的に示したもので
ある。上述したように、調和波形ベクトルデータ及び調
和外波形ベクトルデータにおけるサイクル同期点CSP
の位置は、周波数分析(図2のステップS3参照)した
結果たる調和波形の波形周期毎に適宜の位置(つまり同
期したい位置、具体的には波形を成分分離する前の同じ
時間にある適宜の位置(以下、単に時間位置と呼ぶ)な
ど)に設定される。例えば、各波形ベクトルデータを1
波形周期単位毎の適宜の位置で同期したい場合には1波
形周期単位毎の時間位置をサイクル同期点CSPとして
記憶するし、各波形ベクトルデータを複数波形周期単位
毎の適宜の位置で同期したい場合には複数波形周期単位
毎の時間位置をサイクル同期点CSPとして記憶する。
すなわち、サイクル同期点CSPとして設定する適宜の
位置は周波数分析した結果の調和波形1周期のn倍周期
(n:整数又は少数)単位毎に記憶すればよいが、1周
期単位の適宜の位置に記憶するのが一番よい。一般的
に、調和波形ベクトルデータや調和外波形ベクトルデー
タは所定の読み出しアドレスに従ってデータ読み出しが
行われることから、具体的には所定のデータアドレスを
サイクル同期点CSPとして記憶することになる。ただ
し、ブロック部は一般には周期性がないので、ブロック
部には周期単位でサイクル同期点CSPを置かなくても
よい。
【0021】上述の図1に示した波形生成装置におい
て、波形生成はコンピュータが波形生成処理を実現する
所定のプログラム(ソフトウエア)を実行することによ
り実施される。あるいは、こうしたプログラムの形態に
限らず、波形生成処理を専用ハードウエア装置の形態で
実施するようにしてもよい。そこで、本発明に係る波形
生成装置で実行する波形生成処理について、図4及び図
5を用いて説明する。図4は、波形生成処理を専用ハー
ドウエア装置の形態で構成した場合の一実施例を示すブ
ロック図である。図5は、図4に示した波形合成部10
1Dの一実施例を示す概念図である。
【0022】まず、図4を用いて、波形生成処理全体の
動作概要について簡単に説明する。曲データ再生部10
1Aは奏法記号付き曲データの再生処理を行う。すなわ
ち、まず最初に曲データ再生部101Aは奏法記号付き
曲データ(つまり演奏情報)を受信する。通常の楽譜に
おいては、そのままではMIDIデータとすることがで
きないような強弱記号(例えばクレッシェンドやデクレ
ッシェンド等)、テンポ記号(例えばアレグロやリタル
ダンド等)、スラー記号、テヌート記号、アクセント記
号等の音楽記号が付されている。そこで、これらの音楽
記号を「奏法記号」としてデータ化する。この「奏法記
号」を含むMIDI曲データが「奏法記号付き曲デー
タ」であり、曲データ再生部101Aはこのような奏法
記号付き曲データを受信する。楽譜解釈部(プレーヤ
ー)101Bでは、楽譜解釈処理を行う。具体的には、
受信した奏法記号付き曲データに含まれるMIDIデー
タと「奏法記号」に基づいて所定の奏法指定情報を生成
し、時刻情報とともに奏法合成部(アーティキュレータ
ー)101Cに出力する。奏法合成部(アーティキュレ
ーター)101Cは楽譜解釈部(プレーヤー)101B
により生成された奏法指定に応じたパケットストリーム
及び該ストリームに関してのベクトルパラメータを生成
し、波形合成部101Dに供給する。パケットストリー
ムとして波形合成部101Dに供給されるデータは、ベ
クトルID、時刻情報、入力ノートナンバ等である。波
形合成部101Dはパケットストリームに応じて波形デ
ータベース109からベクトルデータを取り出し、該ベ
クトルデータをベクトルパラメータに応じて変形し、変
形したベクトルデータに基づき波形を合成して楽音波形
を生成する。波形出力部108では、生成した楽音波形
を出力する。
【0023】次に、図5を用いて、上述の図4に示した
波形合成部101Dにおいて実行する波形合成動作につ
いて詳細に説明する。奏法合成部(アーティキュレータ
ー)101Cは、パケットキューバッファ21〜25に
対してパケットを入力する。すなわち、奏法合成部(ア
ーティキュレーター)101Cで作成された各成分要素
毎のパケットストリームは、波形合成部101Dにおけ
る各成分要素毎に対応して設けられる所定のパケットキ
ューバッファ21〜25に順次にパケット入力(つま
り、パケット単位での入力)される。また、奏法合成部
(アーティキュレーター)101Cはパケットキューバ
ッファ21〜25に対してパケットを入力する他にも、
ストリーム管理(つまり、個々のベクトルデータの生成
や削除あるいはベクトルデータ間の接続に関する管理)
や再生コントロール(つまり、所望の波形生成の実行あ
るいは生成された所望の波形の再生/停止などのコント
ロール)などの各種の制御を波形合成部101Dに対し
て実行する。奏法合成部(アーティキュレーター)10
1Cから入力されたパケットはパケットキューバッファ
21〜25に蓄積され、順次所定の順番でベクトルロー
ダ20に送られる。ベクトルローダ20ではパケット内
のベクトルIDを参照して、当該ベクトルIDに対応す
るオリジナルのベクトルデータを波形データベース10
9から読み出す。
【0024】ベクトルローダ20により波形データベー
ス109から読出されたベクトルデータは各成分要素毎
に対応して設けられた所定のベクトルデコーダ31〜3
5へと送られて、各ベクトルデコーダ31〜35は各成
分要素毎に波形を生成する。すなわち、各成分要素毎に
対応するベクトルデコーダ31〜35は、パケット内の
ベクトルID、時刻情報、入力ノートナンバ等を読み出
して所望の波形の時系列的生成を行う。例えば、調和Am
pベクトルデコーダ31は調和成分の振幅(Amplitude)
要素のエンベロープ波形を、調和Pitchベクトルデコー
ダ32は調和成分のピッチ(Pitch)要素のエンベロー
プ波形を、調和Timbreベクトルデコーダ33は調和成分
の波形(Timbre)要素の波形を、調和外Ampベクトルデ
コーダ34は調和外成分の振幅(Amplitude)要素のエ
ンベロープ波形を、調和外Timbreベクトルデコーダ35
は調和外成分の波形(Timbre)要素のエンベロープ波形
をそれぞれ生成する。調和Timbreベクトルデコーダ33
は、調和Ampベクトルデコーダ31及び調和Pitchベクト
ルデコーダ32で生成された調和成分の振幅要素のエン
ベロープ波形と調和成分のピッチ要素のエンベロープ波
形を付与した調和波形を生成してミキサ38へ出力す
る。すなわち、調和成分の振幅要素のエンベロープ波形
をゲイン制御(つまり、Gain入力)するためのベクトル
制御命令として、調和成分のピッチ要素のエンベロープ
波形を入力ノートナンバに従うベクトルデータの読み出
し位置制御(つまり、Speed入力)を行うためのベクト
ル制御命令として、各々入力した調和Timbreベクトルデ
コーダ33は、これらのベクトル制御命令に従って波形
データベース109から読み出した調和波形ベクトルデ
ータを変形して調和波形を生成する。ベクトルデータの
読み出し位置制御に従って調和波形を生成する際に、調
和波形ベクトルデータの読み出し位置がサイクル同期点
CSPとして記憶された所定位置(例えば、データアド
レスなど)に一致した場合(または所定位置を超えた場
合に)、調和Timbreベクトルデコーダ33は調和外Timb
reベクトルデコーダ35に対して所定の信号(この実施
例では、CSF(Cycle Sync Flag))を送る。
【0025】調和波形と異なり調和外波形はピッチに同
期して波形を合成しないために、調和外Timbreベクトル
デコーダ35には入力ノート(例えばノートナンバ)に
従うベクトルデータの読み出し位置制御(つまり、Spee
d入力)を行うためのベクトル制御命令を入力しない。
そこで、調和外Timbreベクトルデコーダ35では、調和
Timbreベクトルデコーダ33から調和波形ベクトルデー
タに記憶されたサイクル同期点CSPに応じて送信され
る所定の信号(例えばCSF(Cycle Sync Flag)な
ど)を受信した場合に、調和外波形ベクトルデータの波
形読み出し位置を該調和外波形ベクトルデータに予めサ
イクル同期点CSPとして設定された所定位置(例え
ば、データアドレスなど)にジャンプすることによっ
て、調和波形と調和外波形の位相を周期的に同期するよ
うにしている。これについての詳細な説明については後
述することから、ここでの説明を省略する。また、調和
外Ampベクトルデコーダ34で生成された調和外成分の
振幅要素のエンベロープ波形を付与した調和外波形を生
成してミキサ38へ出力する。すなわち、調和外Timbre
ベクトルデコーダ35に対しては、調和外成分の振幅要
素のエンベロープ波形のみをゲイン制御(つまり、Gain
入力)を行うためのベクトル制御命令として入力する。
こうして、波形データベース109から読み出した調和
外波形ベクトルデータを変形して調和外波形を生成す
る。こうして生成された調和波形及び調和外波形をミキ
サ38で合成することによって、楽音波形を生成する。
すなわち、ミキサ38は、調和Timbreベクトルデコーダ
33で生成された調和波形と調和外Timbreベクトルデコ
ーダ35で生成した調和外波形とを混合して楽音波形を
生成する。
【0026】以上のように、ベクトルデータの読み出し
位置制御によるピッチ制御に従って調和波形を生成する
際に、調和波形ベクトルデータの読み出し位置がサイク
ル同期点CSPとして記憶された所定位置(例えば、デ
ータアドレスなど)に一致した場合、調和Timbreベクト
ルデコーダ33は調和外Timbreベクトルデコーダ35に
対して所定の信号(例えば、CSF(Cycle Sync Fla
g)など)を送ることにより、調和Timbreベクトルデコ
ーダ33で生成する調和波形と調和外Timbreベクトルデ
コーダ35で生成する調和外波形との位相を周期的に同
期しながら読み出すようにしている。
【0027】ここで、調和波形ベクトルデータ及び該調
和波形ベクトルデータに対応する調和外波形ベクトルデ
ータのそれぞれに記憶したサイクル同期点CSPを用い
ての調和波形と調和外波形の周期的な同期読み出しにつ
いて、図6を用いて説明する。図6は、サイクル同期点
CSPによる調和波形と調和外波形の周期的な同期読み
出しについて説明するための概念図である。図6(a)
は、波形データベースから読み出した調和波形ベクトル
データ(以下、調和原波形と呼ぶ)及び波形データベー
スから読み出した調和外波形ベクトルデータ(以下、調
和外原波形と呼ぶ)を模式的に示した波形図である。図
6(b)は、調和原波形を所定のピッチにあわせて読み
出した場合(この実施例では、ピッチを上げた場合)に
おける調和外原波形を読み出す際に用いるアドレス進行
について説明するための概念図である。図6(c)は、
図6(b)に示したアドレス進行に従って読み出された
調和外原波形を模式的に示した波形図(つまり、サイク
ル同期点CSPによる調和外原波形の周期的な同期読み
出しの結果)である。ただし、この実施例では、一部区
間における調和波形ベクトルデータと調和外波形ベクト
ルデータの周期的な同期読み出しについて説明する。ま
た、この実施例においては説明を理解しやすくするため
に、調和波形における図示しない波形0に対応するよう
にして記憶されたサイクル同期点CSP0及び該サイク
ル同期点CSP0に対応するようにして調和外波形に記
憶されたサイクル同期点CSP0´を便宜的に図示し
た。
【0028】図6(a)に示すように、波形データベー
スから読み出した調和原波形には、所定の波形周期単位
毎(例えば1周期単位毎)の時間位置にサイクル同期点
CSPが記憶される。この実施例に示す調和原波形に
は、所定の波形周期単位毎に区切られた8個の波形1〜
波形8に対応するようにしてそれぞれCSP1〜CSP
8の8個のサイクル同期点CSPが記憶されている。こ
の調和原波形に対応する調和外原波形には、上記波形周
期単位に対応する所定位置毎にサイクル同期点CSPが
記憶される。すなわち、この実施例に示す調和外原波形
には、調和原波形の波形1〜波形8の波形周期に対応す
る所定位置(つまりCSP1〜CSP8)に対応するよ
うにしてそれぞれCSP1´〜CSP8´の8個のサイ
クル同期点CSPが記憶される。したがって、調和原波
形を各サイクル同期点CSP1〜CSP8の位置で区切
った波形1〜波形8までの波形周期と、調和外原波形を
各サイクル同期点CSP1´〜CSP8´の位置でそれ
ぞれ区切った波形A〜波形Hの波形は同一の波形周期単
位に区切られたものであり、こうした各サイクル同期点
においては調和原波形と調和外原波形の位相は同一であ
る。
【0029】調和Timbreベクトルデコーダ33が図6
(a)に示した調和原波形を所定のピッチに従い読み出
すと、図6(b)の上段に示すような波形図となる。こ
の図6(b)では、図6(a)と比較して時間幅が縮小
された形状の波形となっている。すなわち、調和原波形
をピッチを上げて読み出した場合である。調和Timbreベ
クトルデコーダ33が所定のピッチに従って調和原波形
を読み出す際に該調和原波形にサイクル同期点CSPと
して記憶された所定位置を読み出した場合には、調和Ti
mbreベクトルデコーダ33から調和外Timbreベクトルデ
コーダ35に対してCSFを送る(上述の図4参照)。
この実施例では、時刻t1にCSP1に対応してCSF
(1)、時刻t2にCSP2に対応してCSF(2)、
時刻t3にCSP3に対応してCSF(3)、時刻t4
にCSP4に対応してCSF(4)、時刻t5にCSP
5に対応してCSF(5)、時刻t6にCSP6に対応
してCSF(6)、時刻t7にCSP7に対応してCS
F(7)、時刻t8にCSP8に対応してCSF
(8)、時刻t9にCSP9(ただし、図6(a)では
省略)に対応してCSF(9)を、調和Timbreベクトル
デコーダ33から調和外Timbreベクトルデコーダ35に
対して送る。
【0030】図6(b)の下段に示した図は、調和外Ti
mbreベクトルデコーダ35において調和外波形を読み出
す際に用いる波形読み出し位置の時間的位置変化を示す
図、つまりアドレス進行を示す図である。この実施例で
は実アドレス進行を実線で、仮想アドレス進行を点線で
示している。実アドレス進行は調和外Timbreベクトルデ
コーダ35が調和外波形を読み出すために用いる実際の
読み出し位置(アドレス位置)の時間進行に従う変化を
表すものであり、仮想アドレス進行は仮想読み出し位置
(仮想アドレス位置)の時間進行に従う変化を表すもの
である。上述したように、調和外Timbreベクトルデコー
ダ35は調和Timbreベクトルデコーダ33からCSFを
受け取ると、調和外原波形の読み出し位置を仮想読み出
し位置直前のサイクル同期点CSPへ移動して読み出し
する。仮想読み出し位置とは、サイクル同期点CSPに
よる読み出し位置の移動の影響を受けないように読み出
しを仮想的に続けた場合における読み出し位置である。
ただし、この実施例に示した仮想アドレス進行の進行ス
ピードは、調和外原波形と同じ進行スピードであるもの
とする。すなわち、この実施例においては、図6(b)
における仮想アドレス進行を示す点線の傾きと実アドレ
ス進行を示す実線の傾きとは同じ傾きである。
【0031】図6(b)から理解できるように、この実
施例においては、時刻t0に調和外原波形の読み出しが
開始される。時刻t1では、調和原波形に設定されたC
SP1に従ってCSF(1)を受け取る。この時刻t1
における仮想アドレス進行に従う仮想アドレス位置の直
前のアドレス位置はCSP0´であることから、実アド
レスはアドレス位置CSP0´にジャンプし、再度アド
レス位置CSP0´から読み出しを行う。この場合に
は、図6(c)に示すように時刻t0〜時刻t1までの
間に調和外波形における波形Aの途中まで波形を読み出
したが、時刻t1の時点で再度波形Aを最初から読み出
しすることになる。時刻t2になると、調和原波形に設
定されたCSP2に従ってCSF(2)を受け取る。こ
の時刻t2の時点においては、仮想アドレス進行に従う
仮想アドレス位置の直前のアドレス位置はCSP1´で
あることから、実アドレスはアドレス位置CSP1´に
ジャンプし、アドレス位置CSP1´から読み出しを行
う。すなわち、図6(c)に示すように時刻t2では時
刻t1から読み出した波形Aの読み出しを途中で止め、
波形Bの読み出しを開始する。時刻t3では調和原波形
に設定されたCSP3に従ってCSF(3)を受け取
り、この時点における仮想アドレス位置の直前のアドレ
ス位置はCSP1´であることから、実アドレスはアド
レス位置CSP1´にジャンプし、再度アドレス位置C
SP1´から読み出しを行う。時刻t4では調和原波形
に設定されたCSP5に従ってCSF(4)を受け取
り、この時点における仮想アドレス位置の直前のアドレ
ス位置はCSP2´であることから、実アドレスはアド
レス位置CSP2´にジャンプし、アドレス位置CSP
2´から読み出しを行う。このように、時刻t2〜時刻
t3、時刻t3〜時刻t4までの間では、波形Bの途中
までを繰り返し読み出すことになる。同様にして、時刻
t5以降の各時刻においても調和原波形に設定されたサ
イクル同期点CSP5〜CSP8(CSP9)に従って
CSFを順次に受け取り、CSFを受け取った各時刻毎
に実アドレスのアドレス位置を変化させながら調和外波
形の読み出しを続ける。
【0032】このようにして、調和外Timbreベクトルデ
コーダ35が図6(b)に示した実アドレス進行に従っ
て調和外波形を読み出すと、図6(c)に示した形状で
調和外波形が読み出されることになる。図6(b)に示
した調和波形と図6(c)に示した調和外波形とは、所
定の周期毎に、つまりサイクル同期点CSPが設定され
た所定の位置毎に同期するようにして読み出しされる。
また、これらのサイクル同期点CSPとして設定された
周期的な所定位置においては、調和波形と調和外波形の
互いの位相が常に同じ位相である。したがって、調和波
形と調和外波形とを波形合成する際において、周期的な
所定位置では常に位相ずれが生じていない状態となる。
このようにして、この実施例に示す波形生成装置におい
ては、周期的に位相同期を行いながら調和波形と調和外
波形とを波形合成することができるようになっている。
特に、調和外波形上に調和波形の周期に同期してスパイ
ク状の波形が周期的に現れているような場合に、該スパ
イク状波形のピーク値などが現れる周期的な所定位置を
サイクル同期点CSPとして設定すれば、こうしたスパ
イク状波形のピーク値などにおいて調和波形と調和外波
形との間で位相ずれが生じることがなくなる。こうした
スパイク形状波形の特にピーク値などでの位相ずれは音
質の劣化やノイズなどを引き起こす最も大きな原因とな
ることが多いことから、こうしたスパイク状波形のピー
ク値などでの位相ずれをなくすことによって、音質の劣
化やノイズなどが生じていない品質のよい波形を生成す
ることができるようになる。
【0033】なお、上述の図6(b)に示す調和外波形
読み出し時に用いる仮想アドレス進行の進行スピード
を、調和外原波形のピッチに対応した進行スピードをそ
のまま用いることなく、進行スピードを速くしたり遅く
したりしてもよい。こうした場合、調和波形のピッチに
対応して進行スピードを速くしたり遅くしたりするとよ
い。さらに、仮想アドレスによらず、CSFが発生した
時点で最寄りのサイクル同期点CSPn´にジャンプす
る簡易アルゴリズムを用いて実現するようにしてもよ
い。なお、上述したサイクル同期点CSPによる調和波
形と調和外波形間における周期的な読み出し位置の同期
制御は、上述したようなピッチにより各ベクトルデータ
の読み出しスピードが変化するものに適用することに限
られない。例えば、ピッチによらずアタック部やジョイ
ント部あるいはリリース部などをTSC制御することに
よって波形全体の時間伸縮を制御するものや、アタック
部やジョイント部あるいはリリース部などを接続するル
ープ部のクロスフェード合成時間を制御したり、あるい
はアタック部やジョイント部あるいはリリース部などの
接続に用いるループ部を追加・削除することなどによっ
て、生成する波形全体の時間伸縮を制御するものに適用
してもよいことは言うまでもない。なお、上述した実施
例においては、調和波形ベクトルデータと該調和波形ベ
クトルデータに対応する調和外波形ベクトルデータのそ
れぞれに記憶するサイクル同期点CSPの位置を、所定
の周期毎にユーザが適宜の位置に変更若しくは設定する
ことができるようにしてもよいことは言うまでもない。
【0034】なお、上述したような波形生成装置を電子
楽器に用いた場合、電子楽器は鍵盤楽器の形態に限ら
ず、弦楽器や管楽器、あるいは打楽器等どのようなタイ
プの形態でもよい。また、その場合に、曲データ再生部
101A、楽譜解釈部101B、奏法合成部101C、
波形合成部101D等を1つの電子楽器本体内に内蔵し
たものに限らず、それぞれが別々に構成され、MIDI
インタフェースや各種ネットワーク等の通信手段を用い
て各構成部を接続するように構成されたものにも同様に
適用できることはいうまでもない。また、パソコンとア
プリケーションソフトウェアという構成であってもよ
く、この場合処理プログラムを磁気ディスク、光ディス
クあるいは半導体メモリ等の記憶メディアから供給した
り、ネットワークを介して供給するものであってもよ
い。さらに、自動演奏ピアノのような自動演奏装置など
にも適用してよい。
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、調和波形と調和外波形
の読み出し位置を予め設定された所定の周期に対応する
所定位置毎に同期しながら読み出すことによって、該読
み出し位置において位相ずれが生じないようにして波形
合成することができるようになる。これにより、音色の
劣化や意図しないノイズなどを引き起こすことなく、様
々な奏法(若しくはアーティキュレーション)を考慮し
た高品質な波形を生成することができる、という優れた
効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明に係る波形生成装置のハードウエア
構成例を示すブロック図である。
【図2】 波形生成装置において実行される「波形デー
タベース作成処理」の一実施例を示すフローチャートで
ある。
【図3】 調和波形ベクトルデータと調和外波形ベクト
ルデータの一実施例を示した概念図であり、図3(a)
はアタック部、図3(b)はボディ部、図3(c)はジ
ョイント部、図3(d)はリリース部の一実施例を示し
た。
【図4】 波形生成処理を専用ハードウエア装置の形態
で構成した場合の一実施例を示すブロック図である。
【図5】 図4に示した波形合成部101Dの一実施例
を示す概念図である。
【図6】 サイクル同期点CSPによる調和波形と調和
外波形の周期的な同期読み出しについて説明するための
概念図である。
【符号の説明】
101…CPU、102…リードオンリメモリ(RO
M)、103…ランダムアクセスメモリ(RAM)、1
04…パネルスイッチ、105…パネル表示器、106
…ドライブ、106A…外部記憶メディア、107…波
形取込部、108…波形出力部、108A…サウンドシ
ステム、109…ハードディスク、111…通信インタ
フェース、BL…バスライン、101A…曲データ再生
部、101B…楽譜解釈部、101C…奏法合成部、1
01D…波形合成部、20…ベクトルローダ、21(2
2〜25)…パケットキューバッファ、31…調和Amp
ベクトルデコーダ、32…調和Pitchベクトルデコー
ダ、33…調和Timbreベクトルデコーダ、34…調和外
Ampベクトルデコーダ、35…調和外Timbreベクトルデ
コーダ、38…ミキサ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 時間軸に沿って読み出される波形データ
    を複数記憶してなり、かつ、1波形データ内において所
    定の周期に対応して設定される他の波形データと位相が
    同一な特定の位置を指示する複数のサイクル同期点を含
    んで記憶する記憶手段と、 少なくとも2つの波形データを読み出す読出手段と、 前記読み出される波形データ内のサイクル同期点に基づ
    き、該読み出される波形データの読み出し位置が、前記
    サイクル同期点によって指示される各波形データ毎の前
    記特定の位置で少なくとも同期するように、前記読出手
    段における前記少なくとも2つの波形データのうちの少
    なくとも一方の波形データの読み出し方を制御する制御
    手段とを具える波形生成装置。
  2. 【請求項2】 前記記憶手段は波形の調和成分に対応す
    る波形データと波形の非調和成分に対応する波形データ
    とを記憶してなり、前記読出手段は少なくとも波形の調
    和成分に対応する波形データと波形の非調和成分に対応
    する波形データとを読み出すことを特徴とする請求項1
    に記載の波形生成装置。
  3. 【請求項3】 前記記憶手段は、波形の調和成分に対応
    する波形データに従い決定される波形周期に対応して設
    定される複数のサイクル同期点を含んで記憶することを
    特徴とする請求項2に記載の波形生成装置。
  4. 【請求項4】 前記制御手段は、前記読み出される少な
    くとも2つの波形データのうちの少なくとも一方の波形
    データ内のサイクル同期点に基づいて、該読み出される
    他方の波形データの読み出し位置を、仮想的に波形デー
    タを読み出した場合における仮想読み出し位置直前に設
    定されているサイクル同期点によって指示される特定の
    位置にその都度変更しながら読み出すよう前記読出手段
    を制御することを特徴とする請求項1に記載の波形生成
    装置。
  5. 【請求項5】 前記制御手段は、前記読み出される少な
    くとも2つの波形データのうちの少なくとも一方の波形
    データ内のサイクル同期点に基づいて、該読み出される
    他方の波形データの読み出し位置を、直前読み出し位置
    の最寄りのサイクル同期点によって指示される特定の位
    置にその都度変更しながら読み出すよう前記読出手段を
    制御することを特徴とする請求項1に記載の波形生成装
    置。
  6. 【請求項6】 前記所定の周期とは、その波形データの
    波形1周期の整数倍の周期であることを特徴とする請求
    項1に記載の波形生成装置。
  7. 【請求項7】 時間軸に沿って読み出される波形データ
    を複数記憶してなり、かつ、1波形データ内において所
    定の周期に対応して設定される他の波形データと位相が
    同一な特定の位置を指示する複数のサイクル同期点を含
    んで記憶する記憶手段から、少なくとも2つの波形デー
    タを読み出すステップと、 前記読み出される波形データ内のサイクル同期点に基づ
    き、該読み出される波形データの読み出し位置が、前記
    サイクル同期点によって指示される各波形データ毎の前
    記特定の位置で少なくとも同期するように、前記少なく
    とも2つの波形データのうちの少なくとも一方の波形デ
    ータの読み出し方を制御するステップとを具える波形生
    成方法。
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