JP2003066228A - Dna光学素子 - Google Patents

Dna光学素子

Info

Publication number
JP2003066228A
JP2003066228A JP2001260977A JP2001260977A JP2003066228A JP 2003066228 A JP2003066228 A JP 2003066228A JP 2001260977 A JP2001260977 A JP 2001260977A JP 2001260977 A JP2001260977 A JP 2001260977A JP 2003066228 A JP2003066228 A JP 2003066228A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
optical element
dna
beam splitter
film
element according
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001260977A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3723842B2 (ja
Inventor
Hideyuki Shinagawa
秀行 品川
Yoshio Kido
義勇 木戸
Nahoko Morii
奈保子 森井
Hideaki Kitazawa
英明 北澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
National Institute for Materials Science
Original Assignee
National Institute for Materials Science
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by National Institute for Materials Science filed Critical National Institute for Materials Science
Priority to JP2001260977A priority Critical patent/JP3723842B2/ja
Publication of JP2003066228A publication Critical patent/JP2003066228A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3723842B2 publication Critical patent/JP3723842B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Investigating Or Analysing Materials By Optical Means (AREA)
  • Optical Elements Other Than Lenses (AREA)
  • Optical Filters (AREA)
  • Spectrometry And Color Measurement (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】赤外分光分析装置における干渉計のビームスプ
リッタの取り扱える波長領域を、膜単身によって波数1
cm-1のミリ波から波数500cm-1の遠赤外波長領域
までも含めた広い範囲にわたって使用し得るビームスプ
リッタを提供しようとするとともに、このために開発さ
れた新規な光学素子用材料を各種光学素子の表面処理膜
として使用しようとするものである。 【解決手段】DNAを光学素子材料として使用すること
によって、上記波長領域において特有な適度の透過と反
射スペクトルとを示す、遠赤外光学素子として使用し得
る膜を得ることが出来た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学素子、特に波
数1cm-1のミリ波から波数500cm-1の赤外線まで
の遠赤外領域の広い波長領域の光に対するビームスプリ
ッターとして作用する光学素子、すなわちフーリエ変換
型赤外分光装置(FT−IR)をはじめとする各種赤外
分光分析装置の干渉計におけるビームスプリッターとし
て用いられる光学素子、あるいは、光学窓、レンズ、プ
リズム等各種母材光学素子の表面に付与、適用すること
により母材光学素子に対して上記波長領域において一定
の透過特性、反射特性を付与し、さらには屈折率の調
整、有害な反射の抑制等の光学薄膜設計材料として使用
しうる一層又は複数層から成る光学素子に関する。
【0002】
【従来の技術】光の吸収、透過、反射、屈折等に基づく
各種光学材料設計を利用した光学素子、機器は、いまや
生活関連機器として、あるいは各種産業分野における必
要機器として欠かすことが出来ないものであり、各種分
野で定着している。その位置づけは、近年のめざましい
技術開発と進歩に伴い、ますます広がりが増してきてお
り、その重要度は高くなってきている。このような傾向
は、赤外分光分析に使用される光学素子の開発において
も同様である。すなわち、赤外分光分析装置において
も、従来の限界を超えた精度のよい装置、機器の開発が
求められている。そのため、周辺機器の開発とともに、
光に直接関わるところの材料そのもののについても各種
提言がなされ、余念なく開発がなされている現状にあ
る。
【0003】赤外分光分析装置は、光源から赤外光を試
料に照射し、試料によって吸収される量を分光スペクト
ルとして求め、これによって試料を同定、定量したり、
分子レベルの構造解析を行う等の分析に使用され、各種
技術分野において用いられている。フーリエ変換型赤外
分光分析装置(FT−IR)は、そのための典型的な装
置であり、工学、化学、薬学等の広い分野の研究開発に
不可欠の基本的な測定器として位置づけられている。特
に、この装置の開発、進歩によって、近年遠赤外領域で
の研究、利用が急速に進歩を遂げているといわれてい
る。
【0004】この分光分析装置は、光を処理する一連の
部品より成る光学系装置、光学系を制御する機械的、あ
るいは電気的制御系装置、さらには得られたデータをコ
ンピューター処理するハードとソフトからなるコンピュ
ーター装置から成り立っている。この分光分析装置を構
成する各装置、あるいは各装置を構成する要素等は、そ
の一つを欠いても測定不可能ということになり、何れも
重要ではあるが、ここでは、その一々を挙げることは本
旨ではないので、原理的に重要な部品、要素のみに限っ
て列記すると、光源、干渉計、検出器、データ処理ソフ
トウェア部に集約される。
【0005】本発明は、その中の干渉計に使われるてい
るビームスプリッタに着目し、これまでの設計において
は使用されたことがなかった新規な材料を用いたビーム
スプリッタを開発することにより、分析精度を一層向上
せしめようとするものである。すなわち、干渉計は光源
からの光を一定周波数に変調する機能を有するものであ
るが、この干渉計には、光を反射光と透過光に分けるビ
ームスプリッタが使われる。干渉計は、ビームスプリッ
タに加えて固定鏡、移動鏡によって構成され、干渉計に
入光した光は、ビームスプリッタによって固定鏡と移動
鏡に分配され、固定鏡からの反射光と、位相差の異なる
移動鏡からの反射光を再び合成して干渉波形を生じさせ
るよう各構成部品が配置、セットされている。フーリエ
分光分析装置は、この波形をフーリエ変換することで、
横軸が波長(波数)、縦軸が検出光強度によって示され
るスペクトルを得ることが出来るようにした機器装置で
ある。
【0006】上記概略したフーリエ分光分析装置、およ
びこの装置を構成する干渉計等は、広い波長領域で使用
しうることが望ましいことは当然の要求ではあるが、現
状はすべての波長領域に対して測定しうるには至ってい
ない。また、直接光に関わる部品の機能には、自ずと限
界があり、測定しようとする波長領域に合わせて、光
源、ビームスプリッタ、検出器等を交換しなければ成ら
ない。通常、この分光装置は、光に直接関わる光学素子
部品は交換可能に製作され、取り付けられている。 普
通赤外用の光学素子部品から遠赤外光学素子部品まで波
長領域に合わせて最適な部品が提供、用意されており、
この用意されている中から選択、交換することによって
普通赤外から遠赤外までの測定が可能となる。しかし、
その使用可能な範囲は、与えられた部品のもつ特性の範
囲内でのことであって、その特性範囲を超えてそれ以上
に使用波長領域の範囲を広げようとしても、これは出来
ない。すなわち、既存の中から選択によるときには、自
ずと限界がある。
【0007】このことは、光学素子としてのビームスプ
リッタにおいても、例外ではない。すなわち、ビームス
プリッタにおいても、その使用しうる波長領域には、限
界があり、この限界は、ビームスプリッタとして使用し
ている膜の材料に依存している。したがって、その限界
を超えるものを作製しようとすると、ビームスプリッタ
の材料そのものを選択し、あるいは開発しなければなら
ない。換言すれば、FT−IR分光装置の扱える波長領
域は、ビームスプリッタの材質によって決定されてしま
う、といっても過言ではない。特に、遠赤外低波数側領
域は、ビームスプリッタの材質特性によって制限され、
これを越えてさらに低波数側へ拡張することが出来なか
った。
【0008】ちなみに、従来提供されてきた遠赤外領域
のビームスプリッタとしては、ポリエチレン(マイラ)
膜を挙げることができる。その扱える領域は誘電率と厚
さに依存するが、概ね20cm-1の低波数領域を扱おう
とすると、膜による吸収とFabry-Perot干渉
効果とのかねあいのため、取り扱える波数領域は自ずと
狭い範囲に限定される。この制限を取り払う工夫とし
て、ゲルマニウムやシリコン等のこの領域で比較的大き
な誘電率をもつ物質をポリエチレン表面に積層し、多層
のスプリッタを構成することが行われているが、これを
提供、製造するためには真空蒸着装置等の高価な設備を
必要とするばかりでなく、技術的にもその予定する面全
体に均一な積層を確保する等の品質管理に困難を伴い、
しかもこのような処理によって得られたものは脆く、わ
ずかな外力によってもひび割れや剥離を起こすため、安
易に取り扱うことは出来ないという困難があった。
【0009】以上は、光学素子が専ら赤外分光分析装置
のビームスプリッタ、特にマイラとして用いられ場合に
ついて言及したが、これに限らず、光学技術一般に、光
学素子、例えば、光学窓、レンズ、プリズム等の光学素
子の設計においては、これら光学素子の母材となる素子
を作製、用意し、その母材光学素子表面上に、薄膜を形
成する二次加工を施すことによって設計すること、この
薄膜設計によって、もとの母材光学素子に対して光学上
の機能を補完すること、例えば有害な反射を抑制した
り、特定波長のみを透過する等の新たな光学上の性質を
付与、調整することが行われている。この場合、設計の
良否は、薄膜を形成する工程管理は勿論のこととして、
基本的には用いる材料によることは赤外分光分析装置の
干渉計におけるマイラーの場合と同様である。すなわ
ち、光学素子の設計技術においては、母材光学素子に被
覆する薄膜についても常に新規な光学素材の開発、提供
が求められている。本発明は、このような要請に対して
も、これに応えようとするものである。
【0010】
【発明が解決しようとしている課題】本発明は、従来の
技術では広い波数領域に適用される光学素子を構成しよ
うとすると、(0008)で述べたように、製造に特殊
な装置を必要としたり、取り扱い上の困難が生じたりし
たのに対して、特殊な装置を必要とせずに容易に製造す
ることができ、ミリ波から遠赤外領域も含めた広い範囲
で使用できる取り扱いの容易な光学素子を提供しようと
いうものである。すなわち、遠赤外光学素子、特にフー
リエ変換型分光光度計におけるビームスプリッタとし
て、ミリ波から遠赤外領域にかけての広い範囲で使用で
きる取り扱いの容易な光学素子を提供しようとするもの
であり、これにより従来のものと比べ扱いやすく、分析
精度の向上した装置を提供しようとするものである。
【0011】加えて、光学素子設計技術一般に採用され
ている薄膜形成技術において、膜形成材料として使用し
うるものを求める技術的要請に対しても、これに応えう
る薄膜光学素子材料を提供しようとするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、特に赤外
分光装置を使用して研究する立場から、ビームスプリッ
タについてより優れたものを長年希求し、鋭意研究して
きたところ、特定の物質、すなわちDNAを光学素子材
料として使用することによって、より低波数側遠赤外領
域においてもビームスプリッタとして使用可能となるこ
と、あるいは薄膜を形成することによって、母材光学素
子に所望とする光学的性質が付与されるよう調整するた
めの材料として使用し得ることを偶然知見したものであ
り、本発明は、この知見に基づいているものである。
【0013】すなわち、本発明の第1番目の解決手段
は、光学素子の設計が、デオキシリボ核酸(DNA)を
主要成分として用いることによって設計されることを特
徴とするものである。
【0014】第2番目の解決手段は、光学素子の設計
が、デオキシリボ核酸(DNA)に変成剤を添加し、こ
れによってデオキシリボ核酸(DNA)が変性されて用
いられることを特徴とするものである。ここに変成剤を
添加する理由は、DNAは本来水溶性であり、DNA単
身によって構成された膜では、膜そのものの機械的、化
学的性質に極めて安定性を欠き、実用的強度と安定性の
ある膜を得るのには困難であることより、この点を解決
するための手段としての意義を有するものである。
【0015】第3番目の解決手段は、該変成剤が一般
式;R123+-(R1、R2、R3は水素または炭化
水素基、X-はCl-、Br-等のハロゲンの陰イオン)
で表される脂質アンモニウム塩、又は一般式;RCOO
CH3NH2(Rはアルキル基)で表される脂質アラニン
から選択される一種又は二種以上の陽イオン性脂質塩を
選択、使用することを特徴とするものである。変成剤に
ついてのこの具体的選択によって、前示問題を具体的に
解決することが出来るものである。すなわち、この変性
材は、炭化水素基等の親油基部分と、DNAに対してD
NAの燐酸基に結合しやすいアミノ基とを有することが
本質的に必要になるという点で選択されたものであり、
この変性材の添加、使用によってDNAは有機溶媒に可
溶となり、安定度のある膜に変性される。
【0016】脂質を変えることによって、硬さ等の膜の
機械的な性質は大きく変化するが、遠赤外素子としての
特性には本質的な違いは、今のところ見いだされていな
い。ただし、膜の安定度は遠赤外素子として用いるに当
たって重要な要素であるので、脂質の選択について今後
の研究に期待されること大であることは言うまでもな
い。
【0017】ここに、本発明において用いられる上記化
合物とその作用効果について、言及すると次のように要
約することが出来る。 1.陽イオン性脂質塩が4級アンモニウム塩(一本
鎖):Cn2n+13(CH3)N+-である場合 この場合、本発明において用いられるのは、n=12〜
24くらいが適当である。さらにDNAを精製分離回収
する操作の容易性に基づいて特定すると、n=16前後
のものが好ましい。一般にnが小さすぎると水溶性が生
じ、DNAの精製分離プロセスにおいて回収が困難にな
る。 2.陽イオン性脂質塩が4級アンモニウム塩(二本
鎖):2(Cn2n+1)2(CH 3)N+- である場合 この場合、n=8〜20くらいが適当である。DNAの
精製が容易なのはn=12前後が好ましい。一般にnが
大きくなるほど溶媒に難溶となり、完成後の膜は硬くな
る。図4において示した特性は、n=12の場合(dido
decyldimethylammonium bromide)である。 3.陽イオン性脂質塩が1級アミン:(Cn2n+1)H3
+-である場合 この型の場合も、nの値による作用効果は、上記2の場
合とほぼ同様であることがわかった。すなわち、n=8
〜20くらいが適当であり、n=12前後が好ましい。 4.脂質アラニン:(Cn2n+1)-L-Alanine この型の場合も、nの値による作用効果は、前示2、3
記載の場合と同様であることがわかった。n=8〜20
くらいが適当である。n=12前後のものが好ましい。
【0018】第4番目の解決手段は、光学素子が一層又
は複数層の薄膜状で用いられることを特徴とするもので
ある。
【0019】第5番目の解決手段は、光学素子が波数1
cm-1のミリ波から波数500cm -1の赤外線までの遠
赤外領域の広い波長領域の光に対するビームスプリッタ
ーとして用いられることを特徴とするものである。
【0020】第6番目の解決手段は、ビームスプリッタ
ーが赤外分光分析装置における干渉計に装着されて用い
られること、第7番目の解決手段は、この赤外分光分析
装置にはフーリエ変換型赤外(FT−IR)分光分析装
置が含まれていることを特徴とするものである。
【0021】第8番目の解決手段は、光学素子が母材光
学素子の表面に形成された薄膜であることを特徴とする
ものであり、第9番目の解決手段は、母材光学素子には
光学窓、レンズ、プリズムが含まれること、そして第1
0番目の解決手段とするところは、この被覆膜が被被覆
母材光学素子に対して屈折率の調整、透過光の選択、あ
るいは有害な反射光の抑制を目的とする光学被膜設計材
料として用いることを特徴とするものである。なお、か
かる光学被膜設計自体は、常套手段とするところである
が、本発明は、光学素子材料として新規なDNA光学素
子材料を提供している点でその意義が大きい。
【0022】本発明の光学素子は、すべてDNAから成
っているものから、光学的に均質なものが得られる限
り、種々の変性材料を用いることが可能である。ただ
し、DNA単身の場合には、膜自体は、機械的に弱く、
また水溶性であることから水分等に対して変質を受けや
すい傾向にあり、不安定であることより、実用的には、
変性材料によって調製されることが好ましいことは、前
示(0014)にも記載したとおりである。その場合、
変性材料の添加割合、配合割合については適宜決定すれ
ばよく、広い範囲で実施することが可能である。 すな
わち、本発明による光学材料は、DNAを少なくとも材
料の一部として用いるものであり、その製造過程で種々
の変性材料を添加し、これによって所望とする物性に応
じ、膜の性質を制御することが可能である。
【0023】本発明によって得られた光学素子の特性に
ついて例示すると、図4に示すとおりの反射スペクト
ル、透過スペクトルを有している。図4に示されている
例によれば、波数が概ね波数1cm-1のミリ波から波数
500cm-1の赤外線までの遠赤外領域の広い波長領域
で用いることができ、これを従来の技術と比較すると、
従来技術においては、20cmー1 以下の低波数領域に
ついては扱うことに困難なことや問題があり、いうなれ
ば一つの限界があったところ、本発明のものは、この限
界を超えた領域のところまでも扱うことが可能となった
ことを意味し、この点で優れた特徴を持っていることが
明らかとなった。このことは、分析機器の高度化に対す
るニーズの高まりを考慮すると、そしてその中でも、ま
すますFT−IR分光装置に負うところ大となってきて
いる近年の現状を考えると、単に機器の進歩というのみ
成らず、その成果たる各種研究に果たす影響は大なるも
のがあり、その意義は大きい。
【0024】
【発明の実施の形態】本発明の光学素子を、赤外分光分
析装置、特にフーリエ変換型遠赤外分光分析装置におけ
る干渉計において使用されるビームスプリッタに基づい
て説明する。ビームスプリッタは、目的とする波数領域
で光を入射したとき反射光と透過光とに分配する機能を
持つもので半透鏡とも言われており、その構成は基本的
には膜と膜を支える枠体とから成っており、その構造自
体は公知の事実であって、極めてシンプルな構造を呈し
ている。
【0025】すなわち、ビームスプリッタ自体は、一般
的に市販されており、取り扱う波数領域に応じて、可視
用、赤外用、遠赤外用など多数用意され、所望とするも
のを容易に入手することができる。図1、図2に示すビ
ームスプリッタも、その一例すぎず、これ以外にも様々
なものが提案されている。本発明は、図1、図2に示さ
れているビームスプリッタにおいて、発明の対象として
いるところは、光を反射光と透過光に二分する作用を奏
する膜そのものに関するものである。すなわち、この膜
自体が発明に該当しているところである。
【0026】ここに、ビームスプリッタの構成を図1に
基づいて説明する。ビームスプリッタ1は、外枠2と膜
3からなっている。この外枠2は、さらに上下二枚の分
割枠2’、2”からなり、膜3はこの二枚の分割枠
2’、2”によって周辺部が挟持され、枠体にあけられ
たネジ穴にネジ4が螺入されることによって一体に固定
され、ビームスプリッタ1が完成する。(これは、膜の
中心部に穴が形成されている図2の場合も基本的には同
様である。)すなわち、後述する実施例に開示した製造
方法に基づいて調製したDNA膜3は、ビームスプリッ
タ1の外枠2に対応する形状に加工され、次いで外枠2
を構成する上下2枚の枠体2’、2”にてその加工され
た膜周端部を挟持し、図示されているネジ穴4よりネジ
(図示外)にて枠体に固定される。その際、膜は弛みな
く、しかも応力が残留しない程度に緊張し、ネジ止めに
よってスプリッタの枠体に一体化され固定される。
【0027】ここに前示両図は、何れも、DNAを材料
として製作した膜から作製された遠赤外用ビームスプリ
ッタであって、その一つは、枠体と膜によって構成され
ている態様(図1)であり、もう一つは、フィルムの中
心に穴が形成されている態様(図2)の二つの態様が示
されている。図2の態様は、その中心穴には可視光用の
ビームスプリッタを装着し、このビームスプリッタに可
視レーザー光をあてて、光学系機器の微調整が容易に行
い得るように構成されたれたビームスプリッタであるこ
とは、前述したところでもある。
【0028】図1、図2に示された例は、赤外分光分析
装置において設置されている架台(図示外)に交換可能
に取り付けられる構造に設定されている例であるが、こ
の図に示された形状、構造あるいは取り付け態様に限ら
れるものではない。すなわち、これらの事項について
は、既にいろいろな態様のものが市販され、公知のこと
であり、本発明はかかる事項自体に本旨があるわけでは
ないので、その態様の開示については、従来技術にその
詳細を委ね、ここでは図に基づく紹介のみにとどめ、省
略する。
【0029】
【実施例】次に、本発明のビームスプリッタの製作プロ
セスについて開示する。この製作プロセスは(1)DN
A光学素子膜の製造プロセスと、(2)該膜をビームス
プリッタに組み立てるプロセスとから成っており、以下
の通りである。 (1)DNA光学素子膜の製造プロセス i. まず、市販されているDNA塩(これについては、
後述する)1gを1リットルの蒸留水に分散、溶解さ
せ、これに陽イオン性脂質塩水溶液を滴下する。 使用
する陽イオン性脂質塩としては、脂質アンモニウム塩
(R123+ -、R1、R2、R3は水素または炭化水
素基、XはCl、Br等の陰イオン)、脂質アラニン
(ROOCH3NH2)等が挙げられる。 ii. 脂質塩がDNAの燐酸基に対して1当量よりやや
過剰となった時点で滴下を終了し、DNAをDNA脂質
複合体沈殿物として析出させ、遠心分離によって沈殿物
を回収する。 iii. 回収されたDNA脂質複合体は必要に応じて蒸留
水およびジエチルエーテルにより洗浄し、50mlの溶
媒(クロロホルム:エタノール=4:1)に溶解し、不
純物を濾別した後ジエチルエーテル中に滴下し、沈殿物
を遠心分離することにより回収する。 iv. 得られたDNA脂質複合体は、10mlの溶媒に
再度溶解し、このDNA溶液を製膜原料溶液とする。こ
のDNA溶液を、製膜容器Fに注ぎ入れ、静置する。こ
の製膜容器Fは、図3に示すように上部枠体Fu、下部
枠体Fd、平板状基材B1又は母材B2から成っている。
すなわち、平板状の基板B1ないし母材B2は上下分割枠
体Fu、Fdによって挟み込まれ、ネジSによって一体化
される。DNA溶液が注ぎ込まれる側の面には、枠体に
沿ってOリングが施され、これによって液密に保たれて
いる。ここに使用する基板B1あるいは母材B2の材質
は、DNA溶液と反応しないものであれば、特に制限は
ない。例えば、石英ガラスをも含めたガラス基板が挙げ
られるが、これ以外にも、シリコン基板、ステンレス製
基板、さらには、テフロン(登録商標)、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン等、種々の有機高分子材料で出来て
いる基板も挙げられる。基板には必要に応じて研磨等の
表面処理が施される。母材上に薄膜を形成し、多層のビ
ームスプリッタとして用いる場合は、母材としてポリエ
チレン等の遠赤外材料等が用いられることはいうまでも
ない。 v. 次に、該容器Fに注ぎ込まれたDNA溶液は、概ね
飽和蒸気圧を保ちつつ溶媒を徐々に蒸発させることによ
り基板表面ないし母材表面上に乾燥した目的とするDN
A脂質複合体膜を得る。上記の分量は、収率の良否の如
何にもよるが、概ね厚さ0.1mm面積100cm2
度の膜に対応している。この値は、通常、ビームスプリ
ッタを組み立てるには充分な値でもあるが、必要に応じ
て分量を加減する。すなわち、膜厚は溶液の濃度と量に
依存するので、得ようとする膜厚に応じて、これらの量
を調整する。 vi. 得られたフィルムは、単層で用いるよう設計され
た場合は、基板から剥離し、また母材とともに多層で用
いるよう設計された場合は、薄膜を母材ととも一体にし
て取りはずし、必要に応じて裏面にも同様の薄膜を形成
した上、ビームスプリッタの枠体に対応した形状に裁断
加工し、後述する(2)ビームスプリッタ組立てプロセ
スに記載する手順によって、ビームスプリッタに加工さ
れる。
【0030】ここで使用したDNAは、鮭の白子から分
離した鮭由来のDNAである。これまで、鮭の白子は、
特に北海道では、水産加工廃棄物として毎年大量に廃棄
されていたが、近年、その有効利用を図るべく、また地
域振興の一環として、鮭の白の有効利用方法として、D
NAが試薬として分離されている。DNA鎖の長い高品
位製品、DNA鎖の短い低品位製品まで、種々のものに
分類されて市販され、容易に手に入れることが出来る。
上記実施例においては、試薬として市販されている鮭由
来の中品位製品のDNAを購入し、使用した。
【0031】(2)ビームスプリッタの組み立てプロセ
ス (1)に記載するDNA光学素子膜の製造プロセスで得
られた膜を、ビームスプリッタの上下二枚の外枠によっ
て挟持し、ネジによって固定することにより図1、図2
に示すビームスプリッタを得る。ここで用いるビームス
プリッタの外枠は、(1)の製膜操作において使用した
製膜容器の枠体をそのまま使用し、この枠体をビームス
プリッタの外枠として兼用することができる。なお、図
2はフィルムの中心に穴を設けた態様のビームスプリッ
タを示すものであるが、その意義は、この穴には必要に
応じて可視光用のビームスプリッタを装着し、干渉計の
調整に用いることができるようにした態様の構成である
ことは前示したとおりである。
【0032】(3)性能評価 得られたDNA光学素子膜の性能は、図4に示すとおり
であった。すなわち、図4は、DNA脂質複合体膜の遠
赤外領域における透過及び反射スペクトルを示している
ものであるが、これによれば、上記の方法で得られたD
NA脂質複合体膜は、概ね波数1cm-1のミリ波波数か
ら波数500cm-1の赤外線までの遠赤外領域の広い波
長領域において適度な透過率と反射率をもっていること
が示されている。この反射にみられる干渉パターンから
100cm-1近傍において、膜はおよそ屈折率2近傍の
値を有していることがわかる。特に20cm-1以下の低
波数領域においても依然として反射率の低下が見られ
ず、1cm-1の遠赤外ミリ波領域に至る所までも取り扱
うことが可能であることが明らかとなった。
【0033】この実施例においては、鮭由来の中ないし
低品位のものを使用したが、DNAの種類による影響等
について現時点で言えることは、遠赤外光学素子として
は、どれを用いてもさほど性能に大きな差は見いだされ
てはいない。しかし、このような利用、研究は今緒につ
いたばかりであり、DNAの種類による作用効果の違
い、影響等については、今後の研究に待つところ大であ
る。
【0034】次に、本発明の母材光学素子に対する表面
被覆膜として用いる態様について記載する。この態様の
意義については、概略は、既に述べたところである。す
なわち、本発明でいう表面被覆膜は、光学窓、レンズ、
プリズム等各種母材光学素子に対して、屈折率の異なる
膜を種々の厚さに積層することにより、特定の帯域のみ
透過するバンドパスフィルターを構成したり、光学素子
表面での反射を制御したりすることを可能とする技術を
いうものである。簡便なものでは例えば、目的の波長に
対して1/4波長となるような単層コーテイングを施す
ことにより、光学素子表面での有害な反射を抑制するの
に利用される。
【0035】この表面被覆膜の設計方法は、既に確立さ
れており当業者において周知のところである。この被覆
膜は、ビームスプリッタの製造方法(0029)で述べ
たiv段階と同様の手順によって製作される。すなわち、
まず被膜を付与する母材光学素子を、図3に示す製膜容
器Fを治具として用い、その製膜基材B1、母材B2に代
えてセットする。DNA溶液を注ぎ入れ、以下、同様の
手順でで溶媒を蒸発させることにより、母材光学素子表
面に目的とする薄膜を得る。多層膜とする場合は、溶媒
蒸発後、更に第2液を注ぎ入れ、以下同様の手順を繰り
返すことによって行うことが出来るが、スパッタや蒸発
等の他の手段と複合させることも出来る。 本発明は、
光学素子材料として新規なDNA光学素子材料を提供し
ている点で、すなわち、遠赤外領域においても適度な屈
折率をもつ有用な素材を提供している点で、表面被覆膜
形成技術に対して一定の役割を果たし得ることが期待さ
れる。
【0036】
【発明の効果】本発明は、DNAを遠赤外光学素子材料
の少なくとも一部として使用することを要件事項とする
ものであり、これにより真空装置等の特殊な装置を必要
とせず、簡便に高性能な遠赤外光学素子を提供すること
が可能となった。また、この光学素子材料の提供によ
り、光学素子設計の自由度が高まることになることのみ
ならず、各種表面被膜形成技術に基づく素子の開発、精
度の向上に大きく資するものある。
【0037】
【図面の簡単な説明】
【図1】DNA遠赤外ビームスプリッタの概要図。
【図2】DNA遠赤外ビームスプリッタの概要図。中心
部に穴のある態様。
【図3】DNA製膜容器の概要図。
【図4】DNA脂質複合体フィルムの透過および反射ス
ペクトル。ここでは脂質塩としてはdidodecyledimethly
ammonium bromide が用いられた。
【符号の説明】
1;ビームスプリッタ 2;外枠(ビームスプリッタの枠体) 2’、2”;上下分割枠 3;DNA膜 4;ネジ 5;中心穴 F;製膜容器 Fu;製膜容器の上部枠体 Fd;製膜容器の下部枠体 B;基材又は母材 S;上下枠体並びに基材又は母材を一体に固定するネジ
フロントページの続き (72)発明者 北澤 英明 茨城県つくば市千現1丁目2番1号 独立 行政法人物質・材料研究機構内 Fターム(参考) 2G020 AA03 CA12 CB05 CB21 CB42 CC22 CC47 CD03 CD16 CD31 CD35 2G059 AA01 EE10 EE12 HH01 KK01 MM01 2H048 FA01 FA04 FA07 FA09 FA12 FA16 FA23

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】デオキシリボ核酸(DNA)が主要成分と
    して用いられていることを特徴とする光学素子。
  2. 【請求項2】デオキシリボ核酸(DNA)に変成剤が添
    加されて用いられていることを特徴とする請求項1記載
    の光学素子。
  3. 【請求項3】変成剤が一般式;R123+-(R1
    2、R3は水素または炭化水素基、X-はCl-、Br-
    等のハロゲンの陰イオン)で表される脂質アンモニウム
    塩、又は一般式;RCOOCH3NH2(Rはアルキル
    基)で表される脂質アラニンから選択される一種又は二
    種以上の陽イオン性脂質塩であることを特徴とする請求
    項2記載の光学素子。
  4. 【請求項4】光学素子が一層又は複数層の薄膜状で用い
    られることを特徴とする請求項1ないし3の何れか一項
    記載の光学素子。
  5. 【請求項5】光学素子が波数1cm-1のミリ波から波数
    500cm-1の赤外線までの遠赤外領域の広い波長領域
    の光に対するビームスプリッターとして用いられること
    を特徴とする請求項1ないし4の何れか一項記載の光学
    素子。
  6. 【請求項6】ビームスプリッターが赤外分光分析装置に
    おける干渉計に装着されて用いられることを特徴とする
    請求項5記載の光学素子。
  7. 【請求項7】赤外分光分析装置にはフーリエ変換型赤外
    (FT−IR)分光分析装置が含まれる請求項6記載の
    光学素子。
  8. 【請求項8】光学素子が母材光学素子に対する表面被覆
    膜として用いられることを特徴とする請求項4記載の光
    学素子。
  9. 【請求項9】母材光学素子には光学窓、レンズ、又はプ
    リズムが含まれる請求項8記載の光学素子。
  10. 【請求項10】被覆膜波が被被覆母材光学素子に対して
    屈折率の調整、透過光の選択、あるいは有害な反射光の
    抑制を目的とする光学被膜設計材料として用いることを
    特徴とする請求項8ないし9項記載の何れか1項記載の
    光学素子。
JP2001260977A 2001-08-30 2001-08-30 Dna光学素子 Expired - Lifetime JP3723842B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001260977A JP3723842B2 (ja) 2001-08-30 2001-08-30 Dna光学素子

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001260977A JP3723842B2 (ja) 2001-08-30 2001-08-30 Dna光学素子

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003066228A true JP2003066228A (ja) 2003-03-05
JP3723842B2 JP3723842B2 (ja) 2005-12-07

Family

ID=19088088

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001260977A Expired - Lifetime JP3723842B2 (ja) 2001-08-30 2001-08-30 Dna光学素子

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3723842B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007138813A1 (ja) * 2006-05-31 2007-12-06 Murata Manufacturing Co., Ltd. ワイヤーグリッド用金属板、ワイヤーグリッド、およびワイヤーグリッド用金属板の製造方法
US8339706B2 (en) 2007-08-23 2012-12-25 Murata Manufacturing Co., Ltd. Wire grid and manufacturing method thereof

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007138813A1 (ja) * 2006-05-31 2007-12-06 Murata Manufacturing Co., Ltd. ワイヤーグリッド用金属板、ワイヤーグリッド、およびワイヤーグリッド用金属板の製造方法
US7897263B2 (en) 2006-05-31 2011-03-01 Murata Manufacturing Co., Ltd. Wire-grid metal sheet and wire grid
JP4905454B2 (ja) * 2006-05-31 2012-03-28 株式会社村田製作所 ワイヤーグリッド用金属板、ワイヤーグリッド、およびワイヤーグリッド用金属板の製造方法
US8339706B2 (en) 2007-08-23 2012-12-25 Murata Manufacturing Co., Ltd. Wire grid and manufacturing method thereof

Also Published As

Publication number Publication date
JP3723842B2 (ja) 2005-12-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
García-Guirado et al. Enantiomer-selective molecular sensing using racemic nanoplasmonic arrays
Zigmantas et al. Spectroscopic and dynamic properties of the peridinin lowest singlet excited states
Zhang et al. Raman detection of proteomic analytes
JP5132146B2 (ja) 分析方法、分析装置、及び検体保持部材
Averett et al. Effective path length in attenuated total reflection spectroscopy
US7659977B2 (en) Apparatus and method for imaging with surface enhanced coherent anti-stokes raman scattering (SECARS)
Suresh et al. Synthesis, growth and characterization of a new hydrogen bonded organic tosylate crystal: l-alaninium p-toluenesulfonate for second order nonlinear optical applications
Schartner et al. Universal method for protein immobilization on chemically functionalized germanium investigated by ATR-FTIR difference spectroscopy
Lednev et al. Deep-UV Raman spectrometer tunable between 193 and 205 nm for structural characterization of proteins
Bwambok et al. Amino acid-based fluorescent chiral ionic liquid for enantiomeric recognition
Knipper et al. Slit-enhanced chiral-and broadband infrared ultra-sensing
US20170356843A1 (en) Methods for sample characterization
CN104198434B (zh) 一种垂直透射型局域等离子谐振折射率传感器的制备方法及其应用
Sukegawa et al. High-performance astronomical gratings by Canon
US7884934B2 (en) Method and apparatus for biogenic substance concentration measurement
FR2981203A1 (fr) Transducteur electroacoustique a polarisation ferroelectrique periodique realise sur une structure verticale micro usinee.
Steinhurst et al. Second harmonic generation from oxazine dyes at the air/water interface
Potyrailo et al. Fluorescence spectroscopy and multivariate spectral descriptor analysis for high-throughput multiparameter optimization of polymerization conditions of combinatorial 96-microreactor arrays
Ruemmele et al. Quantitative surface plasmon resonance imaging: a simple approach to automated angle scanning
JP3723842B2 (ja) Dna光学素子
US20130063717A1 (en) Laminated structure for measuring reflected light intensity, device containing laminated structure for measuring reflected light intensity, and method for measuring film thickness and/or mass and/or viscosity of thin film
Wang et al. Mirror‐Coupled Plasmonic Bound States in the Continuum for Tunable Perfect Absorption
WO2009090326A1 (fr) Procede de fabrication de (co)polymeres a empreinte(s) moleculaire(s) par photopolymerisation sous ondes evanescentes, (co)polymeres obtenus et leurs applications
Lake et al. Light-induced surface wettability of a tethered DNA base
Place et al. Layered nanocomposites of aggregated dyes and inorganic scaffolding

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040120

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050419

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050617

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050823

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 3723842

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

EXPY Cancellation because of completion of term