JP2003052313A - 肉用牛疾病予防飼育方法、及び肉用牛地域一貫生産管理方法 - Google Patents

肉用牛疾病予防飼育方法、及び肉用牛地域一貫生産管理方法

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JP2003052313A
JP2003052313A JP2001245908A JP2001245908A JP2003052313A JP 2003052313 A JP2003052313 A JP 2003052313A JP 2001245908 A JP2001245908 A JP 2001245908A JP 2001245908 A JP2001245908 A JP 2001245908A JP 2003052313 A JP2003052313 A JP 2003052313A
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JP
Japan
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cattle
farmer
beef
terminal
cow
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Withdrawn
Application number
JP2001245908A
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English (en)
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Tsuneo Hirose
恒夫 広瀬
Shiyouji Nishimura
昌児 西村
Kazuo Akiyama
和夫 秋山
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DOBUTSU IGAKU JOHO KAGAKU KAIH
DOBUTSU IGAKU JOHO KAGAKU KAIHATSU KENKYUSHO KK
Original Assignee
DOBUTSU IGAKU JOHO KAGAKU KAIH
DOBUTSU IGAKU JOHO KAGAKU KAIHATSU KENKYUSHO KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 肉用牛の生産においては、育成ステージが最
も重要な時期であり、微生物感染による呼吸器・消化器
疾患などが多発し死亡率も高い。したがって、この時期
における疾病予防は、生産コストの低減、安全性の高い
良質肉の供給につながり、そのための効果的な疾病予防
飼育方法の提供が望まれていた。 【解決手段】 素牛の導入時に、牛5種混合生ワクチン
と、抗菌製剤と、ビタミン剤とを筋肉内投与すると共
に、駆虫剤を経皮投与し、さらに、冬季には代謝性用薬
を併わせて筋肉内投与し、生後月齢が2ヶ月齢に達する
まで、乳酸菌製剤を日々経口投与し、去勢については、
夏期には生後月齢5ヶ月に、冬季は生後月齢6ヶ月の間
に行い、体重測定は、生後月齢2ヶ月と、去勢牛および
雌の出荷時、それぞれ、8ヶ月齢・9ヶ月齢に行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、肉用牛疾病予防飼
育方法、肉用牛疾病予防管理システム、肉用牛地域一貫
生産管理方法、及び肉用牛地域一貫生産管理システムに
関し、特に、素牛の疾病予防を効果的に行うと共に、1
つの町或いは地域の農家が共同して相互に補完し合う肉
用牛疾病予防飼育方法、肉用牛疾病予防管理システム、
肉用牛地域一貫生産管理方法、及び肉用牛地域一貫生産
管理システムに関する。
【0002】
【従来の技術】肉用牛の生産においては、育成ステージ
が生理的に最も重要な、また、体力が弱く、事故等によ
る個体欠損の多い時期でもある。各々違った環境で育っ
た子牛が集合し群飼育となる時期であり、輸送のストレ
スや微生物感染による呼吸器疾患、飼育管理の変化によ
る消化器疾患、さらにはこれらの複合難治性疾患が多発
し死亡率も高い。したがって、この時期における疾病予
防は、生産コストの低減、安全性の高い良質肉の供給に
つながる。そのための効果的な疾病予防飼育方法および
その管理システムの提供が望まれていた。
【0003】また、農業の基本は個別経営の安定的拡大
にあるものの、近年の経済情勢下にあっては、従業者の
高齢化と後継者不足に伴う労働力の減少・生産物価格の
低迷による資本の限界等から、生産力は停滞し、農地の
遊休化が進み、地域農業の衰退が具現化しつつある。
【0004】これらの問題の対策として、特に肉牛の生
産については、生産力の増強と生産効率の向上を図るた
めに、肉用牛の地域一貫生産システムの構築が模索さ
れ、町内および地域の資源(土地、労働力等)を再検討
し、専門分化による地域の連携共同体を効果的に構築す
る肉用牛地域一貫生産システムの出現が望まれていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】以上説明したように、
日本の農業、特に肉用牛の生産については、その安全性
と品質の向上および生産力の増強を図り、国際的な競争
力を身につけることが緊急の課題となっている。
【0006】本発明は、上記課題に鑑みてなされたもの
であり、子牛から素牛の段階における疾病予防により高
品質で安全性の高い食肉を提供すると共に、子牛から、
素牛、肥育牛までの飼育を地域で共同して行いその生産
効率を高め得る、肉用牛疾病予防飼育方法、肉用牛疾病
予防管理システム、肉用牛地域一貫生産管理方法及び肉
用牛地域一貫生産管理システムを提供することを目的と
する。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明は、上述した課
題を解決すべくなされたもので、本発明の肉用牛疾病予
防飼育方法においては、肉用牛の素牛の疾病を予防する
ための肉用牛疾病予防飼育方法であって、疾病予防薬の
投与について、素牛の導入時に、牛5種混合生ワクチン
と、抗菌製剤と、ビタミン剤とを筋肉内投与すると共
に、駆虫剤を経皮投与し、さらに、冬季には代謝性用薬
を併わせて筋肉内投与し、生後月齢が2ヶ月に達するま
での間、乳酸菌製剤を日々経口投与することを特徴とす
る。
【0008】これにより、肉の品質に大きな影響を与え
る素牛時の疾病を予防し、また飼育する牛の死亡率も減
少させ、生産者のコストの削減が図れると共に、安全生
の高い良質肉を供給することにより消費者の健康にも寄
与する。
【0009】また、本発明の肉用牛疾病予防飼育方法
は、去勢については、夏期は生後月齢5ヶ月の間に、冬
季には生後月齢6ヶ月の間に行い、体重測定について
は、生後月齢2ヶ月の間と、去勢牛の生後月齢8ヶ月と
雌の生後月齢9ヶ月の出荷時にそれぞれ行うことを特徴
とする。
【0010】これにより、肉の品質に大きな影響を与え
る素牛時の疾病を予防し、また飼育する牛の死亡率も減
少させ、生産者のコストの削減が図れると共に、安全生
の高い良質肉を供給することにより消費者の健康にも寄
与する。
【0011】また、本発明の肉用牛疾病予防飼育方法に
おいては、前記の牛5種混合生ワクチンとして、牛伝染
性鼻気管炎、牛ウイルス性下痢−粘膜病、牛パラインフ
ルエンザ、牛RSウイルス感染症、牛アデノウイルス感
染症の混合生ワクチンであり、国家検定に合格したもの
を投与し、前記抗菌製剤として、1ml中、オキシテト
ラサイクリンを200mg(力価)を含有し、溶解補助
剤としてマクロゴール400を使用したものを、1頭当
たり5〜10ml投与し、前記ビタミン剤として、1m
l中、ビタミンA(15,000I.U)、ビタミンD
3(7,500I.U)、ビタミンE(20mg)、ビ
タミンB1(10mg)、ビタミンB2(5mg)、ビ
タミンB6(3mg)、ニコチン酸アミド(35m
g)、d−パンテノール(25mg)、ビタミンB12
(20μg)、ベンジルアルコール(0.0143m
l)を含むものを、1頭当たり10ml投与し、 前記
代謝性用薬として、1ml中、亜セレン酸ナトリウム
5.48mg(セレンとして2.50mg)酢酸d−α
−トコフェノール50.00を含有するものを、1頭当
たり1〜2ml投与し、前記乳酸菌製剤として、1g
中、乳酸菌原末20mg、糖化菌芽胞原末20mg、酪
酸菌芽原末20mgを含有するものを、1日当たり10
g〜20g、30日間に渡り投与し、前記駆虫剤として
は、1ml中、イベルメクチン5mgを含有するもの
を、1頭あたり4〜6ml投与することを特徴とする。
【0012】これにより、肉の品質に大きな影響を与え
る素牛時の疾病を予防し、また飼育する牛の死亡率も減
少させ、生産者のコストの削減が図れる。また、安全生
の高い良質肉を供給することにより消費者の健康にも寄
与する。
【0013】また、本発明の肉用牛疾病予防管理システ
ムにおいては、素牛の疾病予防飼育を支援するための疾
病予防管理センタのサーバと各農家の端末とを通信ネッ
トワークで接続した肉用牛疾病予防管理システムであっ
て、前記疾病予防管理センタのサーバには、各素牛農家
の端末から通知される管理対象となる各素牛についての
個体情報を受け取りデータベースに登録する手段と、管
理対象となる素牛の各々について、予め定めた疾病予防
薬の投与計画に基づき、各素牛ごとに、その投与する薬
品の種類とその量及び投与時期を判断し、該当する素牛
を飼育する農家の端末に投薬指示を通知する手段と、管
理対象となる素牛の各々についての体重の測定データを
得るために、体重を測定する時期を判断し、該当する素
牛を飼育する農家の端末に体重測定指示を通知する手段
と、管理対象となる素牛の各々について、去勢処置を行
うために、去勢処置を行う時期を判断し、該当する素牛
を飼育する農家の端末に去勢指示を通知する手段と、前
記投薬、体重測定、及び去勢処置の実行結果を農家の端
末から受け取り、その情報を各素牛ごとにデータベース
に記録する手段と、農家の端末からの要求により、各素
牛ごとにデータベースに記録した情報を、該農家の端末
に通知するための手段とを具備することを特徴とする。
【0014】これにより、素牛農家では、素牛農家の端
末により疾病予防管理センタからの指示を確実に受け取
ることができ、疾病予防管理計画に基づいた疾病予防処
置を漏れなく確実に行えるようになり、肉の品質に大き
な影響を与える素牛時の疾病を予防し、また飼育する牛
の死亡率も減少させ、生産者のコストの削減が図れる。
さらに安全生の高い良質肉を供給することにより消費者
の健康にも寄与することができる。
【0015】また、本発明の肉用牛疾病予防管理システ
ムにおいては、前記疾病予防薬の投与については、素牛
の導入時に、牛5種混合生ワクチンと、抗菌製剤と、ビ
タミン剤とを筋肉内投与すると共に、駆虫剤を経皮投与
し、さらに、冬季である場合には代謝性用薬を併わせて
筋肉内投与し、生後月齢が2ヶ月に達するまでの間、乳
酸菌製剤を日々経口投与し、去勢については、夏期には
生後月齢5ヶ月の間に、冬季には生後月齢6ヶ月の間に
行い、体重測定については、生後月齢2ヶ月の間と、去
勢牛の生後月齢8ヶ月の出荷時、雌の生後月齢9ヶ月の
出荷時に行うように農家の端末に通知する手段をさらに
具備することを特徴とする。
【0016】これにより、素牛を飼育する農家では、疾
病予防管理プログラム(計画)に基づいた疾病予防処置
を、漏れなく確実に行えるようになり、肉の品質に大き
な影響を与える素牛時の疾病を予防し、また飼育する牛
の死亡率も減少させ、生産者のコストの削減が図れる。
また、安全生の高い良質肉を供給することにより消費者
の健康にも寄与することができる。
【0017】また、本発明の肉用牛地域一貫生産管理方
法においては、肉用牛生産農家、素牛農家及び肥育農家
が共同体を構成し、子牛、素牛及び肥育牛の飼育と、肥
育牛の販売を前記共同体の管理の基に行う肉用牛の地域
一貫生産管理方法であって、各農家が供出した子牛、素
牛、及び肥育牛のそれぞれに対して、予め定めた計算方
法によりその供出価格を決定し、前記各農家ごとの子
牛、素牛、及び肥育牛の供出情報と前記供出価格を基
に、予め定めた計算方法により、それぞれの農家へ支払
うべき供出代金の金額を求め、肥育牛の売上げ金と、諸
費用および前記各農家へ支払うべき供出代金から利益と
なる金額を求め、前記利益の金額が所定の目標金額以上
に生じた場合には、該利益金の一部を、子牛及び素牛の
生産農家に予め定めた基準を基に還元することを特徴と
する。
【0018】これにより、肉用牛生産農家、素牛農家、
肥育農家が相互に補完し合い、また統一された飼育基準
を守ることにより、肉用牛の品質と生産効率を向上させ
ることができる。特に、肉の品質に大きな影響を与える
子牛、素牛時の疾病を予防するための処置を行う農家に
対して利益を還元するので、該農家における疾病予防へ
の関心と意欲が高まり、安全生の高い良質肉を供給する
ことができる。
【0019】また、本発明の肉用牛地域一貫生産管理方
法においては、さらに、前記素牛農家では、素牛の導入
時に、牛5種混合生ワクチンと、抗菌製剤と、ビタミン
剤とを筋肉内投与すると共に、駆虫剤を経皮投与し、さ
らに、導入時が冬季である場合には代謝性用薬を併わせ
て筋肉内投与し、生後月齢が2ヶ月に達するまでの間、
乳酸菌製剤を日々経口投与し、夏期には、生後月齢5ヶ
月で、冬季は生後月齢6ヶ月に去勢を行い、生後月齢2
ヶ月と、去勢牛の生後月齢8ヶ月の出荷時と雌の生後月
齢9ヶ月の出荷時に体重測定を行うことを特徴とする。
【0020】これにより、素牛を飼育する農家が疾病予
防処置を行い、肉の品質に大きな影響を与える素牛時の
疾病を予防し、また飼育する牛の死亡率も減少させ、生
産者のコストの削減が図れる。また、安全生の高い良質
肉を供給することができる。
【0021】また、本発明の肉用牛地域一貫生産管理方
法においては、前記利益金を肉用牛生産農家及び素牛農
家へ還元する際には、還元する金額を子牛の飼養日数と
飼養頭数に応じて決定することを特徴とする。
【0022】これにより、肉用牛生産農家及び素牛農家
の肉用牛の生産の貢献度に応じて、利益を還元でき、肉
用牛生産農家及び素牛農家の疾病予防への意欲が高ま
る。
【0023】また、本発明の肉用牛地域一貫生産管理シ
ステムにおいては、子牛、素牛及び肥育牛の飼育と肥育
牛の販売とを地域の農家が共同して行う活動を支援する
地域一貫生産管理センタのサーバと、肉用牛生産農家の
端末、素牛農家の端末及び肥育農家の端末とを通信ネッ
トワークで接続した肉用牛地域一貫生産管理システムで
あって、前記地域一貫生産管理センタのサーバには、農
家が供出した子牛、素牛、及び肥育牛のそれぞれに対し
て、予め定めた計算方法によりその供出価格を決定する
ため供出価格計算手段と、前記各農家ごとの子牛、素
牛、及び肥育の供出情報と前記供出価格を基に、予め定
めた計算方法により、それぞれの農家へ支払うべき供出
代金の金額を計算する手段と、肥育牛の売上金額から、
諸経費および前記農家に支払うべき供出代金を差し引い
て利益の金額を計算する手段と、前記利益が所定の目標
値を越えた場合には、利益金の一部を、子牛および素牛
の生産農家に還元するための金額を所定の計算方法を基
に計算する手段とを具備することを特徴とする。
【0024】これにより、肉用牛生産農家、素牛農家、
肥育農家の相互補完と共同活動が円滑に行えるようにな
り、安全生の高い良質肉を高い生産性で供給するための
大きな原動力となる。
【0025】また、本発明のコンピュータ読み取り可能
な記録媒体は、素牛の疾病予防飼育を支援するための疾
病予防管理センタのサーバと各農家の端末とを通信ネッ
トワークで接続した肉用牛の疾病予防管理システムにお
ける疾病予防管理センタのサーバのコンピュータに、各
素牛農家の端末から通知される管理対象となる各素牛に
ついての個体情報を受け取りデータベースに登録する手
順と、管理対象となる素牛の各々について、予め定めた
疾病予防薬の投与計画に基づき、各素牛ごとに、その投
与する薬品の種類とその量及び投与時期を判断し、該当
する素牛を飼育する農家の端末に投薬指示を通知する手
順と、管理対象となる素牛の各々についての体重の測定
データを得るために、体重を測定する時期を判断し、該
当する素牛を飼育する農家の端末に体重測定指示を通知
する手順と、管理対象となる素牛の各々について、去勢
処置を行うために、去勢処置を行う時期を判断し、該当
する素牛を飼育する農家の端末に去勢指示を通知する手
順と、前記投薬、体重測定、及び去勢処置の実行結果を
農家の端末から受け取り、その情報を各素牛ごとにデー
タベースに記録する手順と、農家の端末からの要求によ
り、各素牛ごとにデータベースに記録した情報を、該農
家の端末に通知するための手順とを実行させるためのプ
ログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒
体である。
【0026】また、本発明のコンピュータプログラム
は、素牛の疾病予防飼育を支援するための疾病予防管理
センタのサーバと各農家の端末とを通信ネットワークで
接続した肉用牛の疾病予防管理システムにおける疾病予
防管理センタのサーバのコンピュータに、各素牛農家の
端末から通知される管理対象となる各素牛についての個
体情報を受け取りデータベースに登録する手順と、管理
対象となる素牛の各々について、予め定めた疾病予防薬
の投与計画に基づき、各素牛ごとに、その投与する薬品
の種類とその量及び投与時期を判断し、該当する素牛を
飼育する農家の端末に投薬指示を通知する手順と、管理
対象となる素牛の各々についての体重の測定データを得
るために、体重を測定する時期を判断し、該当する素牛
を飼育する農家の端末に体重測定指示を通知する手順
と、管理対象となる素牛の各々について、去勢処置を行
うために、去勢処置を行う時期を判断し、該当する素牛
を飼育する農家の端末に去勢指示を通知する手順と、前
記投薬、体重測定、及び去勢処置の実行結果を農家の端
末から受け取り、その情報を各素牛ごとにデータベース
に記録する手順と、農家の端末からの要求により、各素
牛ごとにデータベースに記録した情報を、該農家の端末
に通知するための手順とを実行させるためのプログラム
である。
【0027】また、本発明のコンピュータ読み取り可能
な記録媒体は、子牛、素牛及び肥育牛の飼育と肥育牛の
販売とを地域の農家が共同して行う活動を支援する地域
一貫生産管理センタのサーバと、肉用牛生産農家の端
末、素牛農家の端末及び肥育農家の端末とを通信ネット
ワークで接続した肉用牛地域一貫生産管理システムにお
ける前記地域一貫生産管理センタのサーバのコンピュー
タに、農家が供出した子牛、素牛、及び肥育牛のそれぞ
れに対して、予め定めた計算方法によりその供出価格を
決定するため供出価格計算手順と、前記各農家ごとの子
牛、素牛、及び肥育の供出情報と前記供出価格を基に、
予め定めた計算方法により、それぞれの農家へ支払うべ
き供出代金の金額を計算する手順と、肥育牛の売上金額
から、諸経費および前記農家に支払うべき供出代金を差
し引いて利益の金額を計算する手順と、前記利益が所定
の目標値を越えた場合には、利益金の一部を、子牛およ
び素牛の生産農家に還元するための金額を所定の計算方
法を基に計算する手順とを実行させるためのプログラム
を記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であ
る。
【0028】また、本発明のコンピュータプログラム
は、子牛、素牛及び肥育牛の飼育と肥育牛の販売とを地
域の農家が共同して行う活動を支援する地域一貫生産管
理センタのサーバと、肉用牛生産農家の端末、素牛農家
の端末及び肥育農家の端末とを通信ネットワークで接続
した肉用牛地域一貫生産管理システムにおける前記地域
一貫生産管理センタのサーバのコンピュータに、農家が
供出した子牛、素牛、及び肥育牛のそれぞれに対して、
予め定めた計算方法によりその供出価格を決定するため
供出価格計算手順と、前記各農家ごとの子牛、素牛、及
び肥育の供出情報と前記供出価格を基に、予め定めた計
算方法により、それぞれの農家へ支払うべき供出代金の
金額を計算する手順と、肥育牛の売上金額から、諸経費
および前記農家に支払うべき供出代金を差し引いて利益
の金額を計算する手順と、前記利益が所定の目標値を越
えた場合には、利益金の一部を、子牛および素牛の生産
農家に還元するための金額を所定の計算方法を基に計算
する手順とを実行させるためのプログラムである。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図示
例と共に説明する。
【0030】[第1の実施の形態]図1は、本発明の肉
用牛疾病予防飼育方法について説明するための図であ
り、図1において、10は牛乳の生産を主体業務とする
肉用牛生産農家、11は肉用牛生産農家のパーソナルコ
ンピュータなどの端末、20は素牛農家、21は素牛農
家のパーソナルコンピュータなどの端末、30は肥育農
家、40は疾病予防管理センタ、41は疾病予防管理セ
ンタのサーバを示している。また、各農家の端末11、
21、31と疾病予防管理センタのサーバ41とはイン
ターネットや専用回線などの通信ネットワークで接続さ
れている。また、肉用牛生産農家10、素牛農家20、
肥育農家30はそれぞれ複数の農家であり、疾病予防管
理センタ40とともに共同体を構成して、相互に補完し
ながら肉用牛の飼育と販売を行っている。
【0031】図1において、肉用牛生産農家10は主に
乳牛を飼育し牛乳の生産を行っており、子牛が生まれた
場合に雄牛を子牛として素牛農家20に供出する。素牛
農家20は子牛を飼育し素牛として肥育農家30に供出
する。肥育農家30では素牛を肥育し成長させてから肉
用牛として市場に出荷する。この場合、素牛農家20に
おける子牛の健康状態の良否が、食肉の品質、安全性、
生産効率に大きく影響する。このため、この時期の子牛
の疾病予防のための健康管理を、疾病予防管理センタ4
0からの指示により行う。
【0032】すなわち、素牛農家20は飼育する子牛の
生年月日、識別番号、体重などの個体情報を、端末21
から疾病予防管理センタ40のサーバ41に通知し、疾
病予防管理センタ40のサーバ41では、通知された素
牛の個体情報を各素牛ごとに登録する。疾病予防管理セ
ンタ40のサーバ41では、各素牛農家20が育成する
素牛について、投薬指示、体重測定指示、去勢処置の指
示を適宜、素牛農家20の端末21に対して通知する。
通知を受けた農家では、疾病予防管理センタ40の指示
に従い処置を行う。このようにして、疾病予防管理セン
タ40の会員である地域の素牛農家では、共通の疾病管
理予防計画プログラム(計画)に従い素牛の飼育をおこ
なうことができ、素牛の健康管理を効果的に行うことが
できる。
【0033】また、図2は疾病予防管理プログラム(計
画)のタイムスケジュールを示す図であり、素牛の健康
管理は、疾病予防管理センタ40のサーバ41からの指
示により、以下のようして行われる。
【0034】(1)素牛導入時(生後月齢が約1ヶ月)
に、牛5種混合生ワクチンと、抗菌製剤と、ビタミン剤
とを筋肉内投与する。また、駆虫剤を経皮投与し、さら
に、冬季である場合には代謝性用薬を併わせて筋肉内投
与する。 ・牛5種混合生ワクチンとして、牛伝染性鼻気管炎、牛
ウイルス性下痢−粘膜病、牛パラインフルエンザ、牛R
Sウイルス感染症、牛アデノウイルス感染症の混合生ワ
クチンであり、国家検定に合格したものを投与する。 ・抗菌製剤として、1ml中、オキシテトラサイクリン
を200mg(力価)を含有し、溶解補助剤としてマク
ロゴール400を使用したものを、1頭当たり5〜10
ml投与する。例えば、テトラサイクリン系抗菌製剤で
ある「ビバトップ(商品名)」などを使用する。 ・ビタミン剤としては、1ml中、ビタミンA(15,
000I.U)、ビタミンD3(7,500I.U)、
ビタミンE(20mg)、ビタミンB1(10mg)、
ビタミンB2(5mg)、ビタミンB6(3mg)、ニ
コチン酸アミド(35mg)、d−パンテノール(25
mg)、ビタミンB12(20μg)、ベンジルアルコ
ール(0.0143ml)を含むものを、1頭当たり1
0ml投与し、 ・代謝性用薬として、1ml中、亜セレン酸ナトリウム
5.48mg(セレンとして2.50mg)酢酸d−α
−トコフェノール50.00を含有するものを、1頭当
たり1〜2ml投与する。例えば、総合ビタミン剤とし
て、「デュファフラルマルチ(商品名)」などを使用す
る。 ・代謝性用薬として、1ml中、亜セレン酸ナトリウム
5.48mg(セレンとして2.50mg)酢酸d−α
−トコフェノール50.00を含有するものを、1頭当
たり1〜2ml投与する。 例えば、子牛白筋症を予防
するビタミンEおよびSe製剤(注射)である「ESE
(商品名)」などを使用する。 ・駆虫剤としては、1ml中、イベルメクチン5mgを
含有するものを、1頭あたり4〜6ml投与する。例え
ば、寄生虫を駆除するイベルメクチン製剤である「アイ
ボメックトピカル(商品名)」などを使用する。
【0035】(2)また、生後月齢が2ヶ月に達するま
での間、乳酸菌製剤を日々経口投与する。 ・乳酸菌製剤としては、1g中、乳酸菌原末20mg、
糖化菌芽胞原末20mg、酪酸菌芽原末20mgを含有
するものを、1日当たり10g〜20g、30日間に渡
り投与する。例えば、乳酸菌製剤である「ビオスリーエ
ース(商品名)」などを使用する。
【0036】(3)去勢については、夏期には、生後月
齢5ヶ月の間に、冬季には生後月齢6ヶ月の間に行う。
その処置を行ったことを疾病予防管理センタ40のサー
バ41
【0037】(4)体重測定については、生後月齢2ヶ
月と、去勢牛の生後月齢8ヶ月の出荷時、雌の生後月齢
9ヶ月の出荷時に行い、そのデータを疾病予防管理セン
タ40のサーバ41に通知する。
【0038】また、図3は疾病予防管理センタのサーバ
の構成例を示す図であり、本発明に直接関係する部分に
ついてのみ示したものである。図3において、1はイン
ターネット及び専用回線などの通信ネットワーク、10
0は疾病予防管理センタ、101は疾病予防管理センタ
のサーバ、120は通信ネットワーク1とサーバ101
を接続する通信回線接続部、121はサーバ全体を統括
制御する制御部、130は会員情報、会員のIDとパス
ワード、素牛の個体情報、疾病予防薬関連情報、飼育状
態記録情報などを登録管理するデータベース、140は
処理プログラム部を示している。なお、疾病予防のため
の処置は、主に素牛農家20にて行われるが、本システ
ムでは、肉用牛生産農家10の端末11及び肥育農家3
0の端末31も通信ネットワーク1で疾病予防管理セン
タ100のサーバ101と接続できるようにし、疾病予
防管理センタのサーバ101から、種々の情報を受け取
ることができるようにしている。
【0039】また、疾病予防管理データベース130に
は、以下の情報が登録される。 ・会員情報:疾病予防管理センタに登録した会員の「住
所」、「氏名」、「肉用牛生産農家、素牛農家、肥育農
家の区別」、「年間出頭数または出荷数」、「収容面
積」などの個人情報が登録される。 ・登録ID、パスワード:登録者ごとに「登録ID」と
「パスワード」が付与され、登録者はこの「登録ID」
と「パスワード」を用いて疾病予防管理センタのサーバ
101にアクセスする。 ・個体情報報:飼育する素牛ごとの個体情報(生年月
日、性別、体重など)を記録する。素牛の識別は、例え
ば「管理耳標の番号」などで行う。 ・疾病予防薬関連情報:投与する医薬品に関連する情報
が登録される。 ・飼育状態記録情報:飼育する素牛ごとに、疾病予防薬
の投与記録、体重測定データ、去勢処置の実施状況の情
報などが記録される。
【0040】また、処理プログラム部140には、以下
の処理部が含まれている。 ・Webページ公開処理部141は、農家の端末11、
21、31と疾病予防管理センタのサーバ101とを接
続する通信ネットワーク上にWebページを公開する処
理部である。 ・会員登録処理部142は、Webページを介して、疾
病予防管理センタに会員登録するための処理を行う。 ・認証処理部143は、疾病予防管理センタのサーバ1
01にアクセスする会員のIDとパスワードを基に、そ
の正当性を認証する処理を行う。 ・個体情報受信処理部144は、管理対象となる素牛ご
との個体情報(生年月日、性別、体重など)を素牛農家
20の端末21から受け取り、データベース130に登
録する処理を行う。なお、素牛の識別は、例えば「管理
耳標の番号」などで行う。 ・予防薬投与指示通知処理部145は、飼育する各牛ご
とに疾病予防薬を投与する時期、薬品の種類、薬品の投
与量を決定し、素牛農家20端末21に指示を通知する
処理を行う。 ・体重測定指示通知処理部146は、飼育する各牛ごと
に、体重測定を行う期日を決定し、素牛農家20端末2
1に体重測定指示を通知する処理を行う。 ・去勢指示通知処理部147は、飼育する各牛ごとに、
去勢処置を行う期日を決定し、素牛農家20端末21に
去勢指示を通知する処理を行う。 ・飼育情報通知処理部148は、農家の端末11、2
1、31からの要求により、飼育する牛についての飼育
記録情報を提供する処理を行う。
【0041】なお、この処理プログラム部140は専用
のハードウエアにより実現されるものであってもよく、
またこの処理プログラム部はメモリおよびCPU(中央
処理装置)により構成され、この処理部の機能を実現す
るためのプログラム(図示せず)をメモリにロードして
実行することによりその機能を実現させるものであって
もよい。また、このサーバには、周辺機器として入力装
置、表示装置等(いずれも表示せず)が接続されている
ものとする。ここで、入力装置としては、キーボード、
マウス等の入力デバイスのことをいう。表示装置とは、
CRT(Cathode Ray Tube)や液晶表示装置等のことを
いう。
【0042】また図4は、図3に示すシステムの動作に
ついて説明するための図であり、以下、図4を基に、そ
の動作の流れについて説明する。なお、本例では、疾病
予防処置を中心となって行う素牛農家の例を示してい
る。
【0043】(1)最初に、素牛農家20が端末21か
ら、疾病予防管理センタのサーバ101にアクセスし
(ステップS101)、疾病予防管理センタのWebペ
ージを開く(ステップS102)。
【0044】(2)このWebページ上に、会員の「I
D」と「パスワード」を入力して、疾病予防管理センタ
100のサーバ101に送信する(ステップS10
3)。サーバ101では、会員の認証を行う(ステップ
S104)。
【0045】(3)認証が完了すると、素牛農家の端末
21には、サービス選択画面が表示される(ステップS
105)。このサービス選択画面上で、例えば、疾病予
防情報の送信を要求する(ステップS106)。
【0046】(4)疾病予防管理センタのサーバ101
では、データベース130を検索して(ステップS10
7)、該当する素牛農家20で飼育する素牛についての
疾病予防処置の指示情報を取り出し、素牛農家の端末2
1に送信する(ステップS108)。素牛農家の端末2
1には、飼育する素牛についての疾病予防処置の指示情
報が表示される(ステップS109)。素牛農家20で
は、この疾病予防処置の指示情報に従い、飼育する素牛
に対し疾病予防のための処置を行う。
【0047】(5)また、素牛農家の端末21から疾病
予防管理センタ100のサーバ101に、飼育する牛の
体重測定データを送信する場合は、再度、サービス選択
画面に戻り(ステップS110)、体重情報の送信画面
を選択する(ステップS111)、疾病予防管理センタ
のサーバ101から画面データが送信され、素牛農家の
端末21に体重情報入力画面が表示される(ステップS
113)。
【0048】(6)この体重情報入力画面に、飼育する
牛の体重測定データを入力して、疾病予防管理センタの
サーバ101に送信する(ステップS114)。疾病予
防管理センタのサーバ101は、受信した体重測定デー
タをデータベース130に登録する。以上説明した第1
の実施の形態では、素牛の疾病予防管理プログラム(計
画)を、疾病予防管理センタ100の指導により実行
し、地域(又は町内)全体で素牛の疾病の予防を図り、
肉用牛の品質および生産効率を高めている。
【0049】[第2の実施の形態]
【0050】また、本発明においては、単なる素牛の疾
病の予防だけではなく、地域全体に及ぶ地域一貫生産シ
ステムの構築を目指している。すなわち、地域の肉用牛
生産農家10、素牛農家20、肥育農家30により共同
体を構成し、相互補完し合い、また相互に利益を享受す
ることができる。
【0051】図5は、本発明の肉用牛地域一貫生産管理
方法について説明するための図であり、図5において、
50は肉用牛の取引市場、60は肉用牛の地域一貫生産
管理センタ、61は地域一貫生産管理センタのサーバを
示しており、他の符号のものは図1の場合と同様であ
る。
【0052】図5において、肉用牛生産農家10は主に
乳牛を飼育し牛乳の生産を行っており、子牛が生まれた
場合に雄牛を生牛として素牛農家20に供出する。素牛
農家20は子牛を飼育し素牛として肥育農家30に供出
する。肥育農家30では素牛を肥育し成長させてから肉
用牛として市場に出荷する。
【0053】この場合、地域一貫生産管理センタ60か
らに指示により、肉用牛生産農家10は素牛農家20に
子牛を供出し、「子牛の供給先」、「供給した頭数」、
「個体識別番号」、「個体情報(生年月日、体重)」な
どの情報を、端末11から地域一貫生産管理センタ60
のサーバ61に通知する。
【0054】また素牛農家20は、地域一貫生産管理セ
ンタ60からの指示により、素牛を肥育農家30に供出
し、「素牛の供給先」、「供給した頭数」、「個体識別
番号」、「個体情報(生年月日、体重)」などの情報
を、端末21から地域一貫生産管理センタ60のサーバ
61に通知する。なお、素牛農家20では、地域一貫生
産管理センタから指示される疾病予防管理プログラム
(計画)に従い、疾病予防薬の投与、定期的な体重測
定、および去勢処置などを行う。
【0055】肥育農家30では素牛を肥育し成長してか
ら肉用牛として、地域一貫生産管理センタ60からの指
示により肉用牛の取引市場50に出荷する。この場合、
「肉用牛の出荷先」、「出荷した頭数」、「個体識別番
号」、「個体情報(生年月日、体重)」などの情報を、
端末31から地域一貫生産管理センタ60のサーバ61
に通知する。
【0056】また、取引市場50に出荷された肉用牛の
売上代金は、地域一貫生産管理センタ60に集められ、
その代金の中から、肉用牛生産農家10、素牛農家2
0、および肥育農家30に、それらの農家が供出した
「牛の種類」、「頭数」に応じた代金の支払いが行われ
る。
【0057】また、地域一貫生産管理センタ60では、
売上金の中から、農家への牛の供出代金、及びその他の
必要経費の支払い行った後に利益が生じた場合、その利
益が目標金額を越えている場合には、その越えた分につ
いて肉用牛生産農家10と素牛農家20に還元する。こ
の利益金の分配については、牛の飼育日数、飼育頭数を
基に計算する。
【0058】なお、本例の地域一貫生産管理方法では、
以下の基本思想と方針を基に、地域一貫生産管理センタ
60が、各農家を指導する。 (1)施設環境の整備 ・1頭当たりの収容面積を1.8坪確保する。 ・飼槽−−−全頭が並列採食可能な施設を用意する。 ・冬期間、敷料が凍結しないように保温対策する。 ・素牛等の内部移動は、極力さける施設を用意する。
【0059】(2)疾病予防 地域一貫生産管理センタ60から指導される疾病予防管
理プログラム(計画)に従い、疾病予防薬の投与、定期
的な体重測定、および去勢処置などを行う。
【0060】(3)飼槽飼料供給 ・各農家は、地域一貫生産管理センタ60が作成した統
一したマニュアルに従い、飼料を与える。 ・粗飼料の適正給与と冬期間のエネルギー補給を考慮す
る。 ・ビタミンコントロールを行う。 ・資料相場の乱高下に対応するための基金を積み立て
る。
【0061】(4)農家が供出する牛の流通価格 (a)初生 ・雄雌とも1ヶ月齢時体重40kg以上とする。 ・基本となるシステム価格を雄雌ごとに設定する。なお
45kgを上限とする。一般流通価格を参考にして、付
加価値評価金額を加える。 (b)素牛 ・素牛農家の所得目標金額/頭を設定する。 ・素牛価格は、基準取引価格−(子牛生産者補給金−負
担金)とする。
【0062】(c)肥育牛 ・肥育農家の所得目標金額/頭を設定する。 ・目標以上の利益が生じた場合、飼養日数等に応じて、
素牛農家及び肉用牛生産農家に還元する。 ・相場損失が生じた場合は、価格安定制度により対策す
る。
【0063】また、図6は地域一貫生産管理センタのサ
ーバの構成例を示す図であり、本発明に直接関係する部
分についてのみ示したものである。図6において、20
0は肉用牛の地域一貫生産管理センタ。201は地域一
貫生産管理センタのサーバ、211は各農家の端末とサ
ーバ201を通信ネットワーク1を介して接続するため
の通信回線接続部、212はサーバ全体を統括制御する
制御部、230は地域一貫生産管理センタのサービスに
必要な情報を記録するためのデータベース、240は処
理プログラム部を示している。
【0064】また、データベース230には、以下の情
報が登録される。 ・会員情報:地域一貫生産管理センタに登録した会員の
「住所」、「氏名」、「肉用牛生産農家、素牛農家、肥
育農家の区別」、「年間出頭数または出荷数」、「収容
面積」、「作業者数」などの個人情報が登録される。 ・登録ID、パスワード:登録者ごとに「登録ID」と
「パスワード」が付与され、登録者はこの「登録ID」
と「パスワード」を用いて地域一貫生産管理センタ20
0のサーバ201にアクセスする。 ・個体情報報:飼育する牛ごとの個体情報を記録する。
飼育牛の識別は、例えば「管理耳標の番号」などで行
う。 ・供出代金精算情報:各農家が供出した牛の種類、頭数
を基に、各農家に支払うべき供出代金を計算し、各農家
ごとに積算して記録した情報である。この情報を基にし
て、地域一貫生産管理センタ200から各農家10、2
0、30に対して供出した牛の代金の支払いが行われ
る。 ・売上金額:肉用牛を取引市場に出荷して得た売上金の
情報 ・諸経費:地域一貫生産管理センタ200のサービス活
動に必要な経費、税金、その他の必要経費の情報 ・利益:肉用牛を取引市場に出荷して得た売上金から、
農家への牛の供出代金や必要経費を支払った後に残る利
益金の情報 ・疾病予防管理プログラム用情報群:「第1の実施の形
態」で説明した疾病予防管理プログラム(計画)を実行
するために必要な各種の情報が記録される。
【0065】また、処理プログラム部240には、以下
の処理部が含まれている。 ・Webページ公開処理部241は、農家の端末11、
21、31と地域一貫生産管理センタ200のサーバ2
01とを接続する通信ネットワーク1上にWebページ
を公開する処理部である。 ・会員登録処理部242は、Webページを介して、地
域一貫生産管理センタ200に会員登録するための処理
を行う。 ・認証処理部243は、地域一貫生産管理センタ200
のサーバ201にアクセスする会員のIDとパスワード
を基に、その正当性を認証するための処理を行う。 ・供出情報受信処理部244は、各農家が供出した牛の
「種類」、「頭数」、「供出先」などの情報を、各農家
の端末11、21、31から受信し、データベース23
0に記録するための処理を行う。 ・導入情報受信処理部245は、各農家が導入または受
け入れた牛の「種類」、「頭数」、「相手先」などの情
報を、各農家の端末11、21、31から受信し、デー
タベース230に記録するための処理を行う。 ・供出代金計算処理部246は、各農家が供出した牛の
「種類」および「頭数」の情報を基に、各農家に支払う
べき供出代金を計算して記録するための処理部である。 ・売上金額及び経費集計処理部247は、肉用牛を取引
市場に出荷して得た売上金の集計処理、農家への牛の供
出代金の集計処理、支払った必要経費の集計処理、及び
利益金を求める処理を行う。すなわち、会計処理を行う
処理部である。 ・利益金分配計算処理部248は、会計処理の後に、利
益が生じ、その金額が目標値を超えた場合には、該利益
金を素牛農家20及び肉用牛生産農家10へ還元するた
めに、各農家ごとに分配金額を計算する処理を行う。 ・積算金額通知処理部249は、各農家の端末11、2
1、31からの要求により、各農家ごとに積算された牛
の供出代金及び利益の分配金(肉用牛生産農家と素牛農
家のみ)を通知する処理を行う。 ・疾病予防管理プログラム実行処理部250は、「第1
の実施の形態」で説明した疾病予防処置を素牛農家20
に指示して実行させるための処理部である。
【0066】なお、この処理プログラム部240は専用
のハードウエアにより実現されるものであってもよく、
またこの処理プログラム部はメモリおよびCPU(中央
処理装置)により構成され、この処理部の機能を実現す
るためのプログラム(図示せず)をメモリにロードして
実行することによりその機能を実現させるものであって
もよい。また、このサーバには、周辺機器として入力装
置、表示装置等(いずれも表示せず)が接続されている
ものとする。ここで、入力装置としては、キーボード、
マウス等の入力デバイスのことをいう。表示装置とは、
CRT(Cathode Ray Tube)や液晶表示装置等のことを
いう。
【0067】また図7は、図6に示すシステムの動作例
について説明するための図であり、図7に示す例では、
農家が牛を供出した場合に、供出情報を地域一貫生産管
理センタに通知する場合の例を示したものである。以
下、図7を基に、その動作の流れについて説明する。 (1)最初に、素牛農家が端末から、疾病予防管理セン
タのサーバ201にアクセスし(ステップS201)、
地域一貫生産管理センタ200のWebページを開く
(ステップS202)。
【0068】(2)このWebページ上に、会員の「I
D」と「パスワード」を入力して、地域一貫生産管理セ
ンタ200のサーバ201に送信する(ステップS20
3)。サーバ201では、会員の認証を行う(ステップ
S204)。
【0069】(3)認証が完了すると、素牛農家の端末
には、サービス選択画面が表示される(ステップS20
5)。このサービス選択画面上で、供出情報入力画面を
選択する(ステップS206)。
【0070】(4)農家の端末には供出情報入力画面が
表示される(ステップS207、S208)。農家は、
この画面上に、供出した牛の「種類」、「頭数」、「供
出先」などの情報を入力し、地域一貫生産管理センタに
通知する(ステップS209)。
【0071】(5)地域一貫生産管理センタ200で
は、供出した牛の「種類」、「頭数」、「供出先」など
の供出情報を基に、農家に支払うべき供出代金の計算を
行い(ステップS210)、その計算結果をデータベー
スに記録する(ステップS211)。
【0072】以上、本発明の実施の形態について説明し
たが、本発明は、上述の図示例にのみ限定されるもので
はなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々
変更を加え得ることは勿論である。
【0073】また、本発明の肉用牛疾病予防管理システ
ムや、肉用牛地域一貫生産管理システムにおける機能を
実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能
な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプロ
グラムを疾病予防管理センタのサーバや、地域一貫生産
管理センタのサーバ内のコンピュータに読み込ませ、実
行することにより本発明の疾病予防管理システムや、地
域一貫生産管理システムの機能を実現する処理を行って
もよい。
【0074】また、「コンピュータ読み取り可能な記録
媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、
ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシス
テムに内蔵されるハ−ドディスク等の記憶装置のことを
いう。さらに、「コンピュータ読み取り可能な記録媒
体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線
等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサ
ーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の
揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラム
を保持しているものも含むものとする。
【0075】また、上記プログラムは、このプログラム
を記憶装置に格納したコンピュータシステムから、伝送
媒体を介して、あるいは伝送媒体中の伝送波により他の
コンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プ
ログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等
のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通
信線)のように情報を伝送する媒体のことをいう。
【0076】また、上記プログラムは、前述した機能の
一部を実現するものであっても良い。さらに、前述した
機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプ
ログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差
分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【0077】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の肉用牛疾
病予防飼育方法においては、予め決められた疾病予防管
理プログラム(計画)に従い、各素牛ごとに、その疾病
予防薬品の投与、去勢、体重測定などの指示を行うよう
にしたので、これにより、肉の品質に大きな影響を与え
る素牛時の疾病を予防し、また飼育する牛の死亡率も減
少させ、生産者のコストの削減が図れる。また、安全生
の高い良質肉を供給することにより消費者の健康にも寄
与する。
【0078】また、本発明の疾病予防管理システムにお
いては、管理対象となる素牛を個別に登録し、予め定め
た疾病予防薬の管理計画に基づき、各素牛ごとに、その
疾病予防薬品の投与、去勢、体重測定などの指示を各農
家の端末に表示するようにしたので、これにより、素牛
農家では、素牛農家の端末により疾病予防管理センタか
らの指示を確実に受け取ることができ、疾病予防管理計
画に基づいた疾病予防処置を漏れなく確実に行えるよう
になり、肉の品質に大きな影響を与える素牛時の疾病を
予防し、また飼育する牛の死亡率も減少させ、生産者の
コストの削減が図れる。さらに安全生の高い良質肉を供
給することにより消費者の健康にも寄与することができ
る。
【0079】また、本発明の肉用牛地域一貫生産管理方
法においては、子牛、素牛及び肥育牛の飼育と、肥育牛
の販売を共同体で行い、農家が供出した子牛、素牛、及
び肥育牛のそれぞれに対して、予め定めた計算方法によ
りその供出価格を決定して支払い、利益が所定の目標金
額以上に生じた場合には、利益金の一部を、子牛及び素
牛の生産農家に還元するようにしたので、これにより、
肉用牛生産農家、素牛農家、肥育農家が相互に補完し合
い、また統一された飼育基準を守ることにより、肉用牛
の品質と生産効率を向上させることができる。特に、肉
の品質に大きな影響を与える子牛、素牛時の疾病を予防
するための処置を行う農家に対して利益を還元するの
で、該農家における疾病予防への関心と意欲が高まり、
安全生の高い良質肉を供給することができる。
【0080】また、本発明の地域一貫生産管理システム
においては、肉用牛生産農家、素牛農家及び肥育農家の
端末と地域一貫生産管理センタのサーバとを通信ネット
ワークを介して接続し、牛の飼育と肥育牛の販売とを共
同体で行う際に必要な情報の交換を、容易に通知し合う
ことができるようにしたので、これにより、肉用牛生産
農家、素牛農家、肥育農家の相互補完と共同活動が円滑
に行えるようになり、安全生の高い良質肉を高い生産性
で供給するための大きな原動力となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の疾病予防飼育方法について説明する
ための図である。
【図2】 疾病予防管理計画のタイムスケジュールを示
す図である。
【図3】 疾病予防管理センタのサーバの構成例を示す
図である。
【図4】 図3に示すシステムの動作について説明する
ための図である。
【図5】 本発明の肉用牛地域一貫生産管理方法につい
て説明するための図である。
【図6】 地域一貫生産管理センタのサーバの構成例を
示す図である。
【図7】 図6に示すシステムの動作例について説明す
るための図である。
【符号の説明】
1 通信ネットワーク 10 肉用牛生産農家 11 肉用牛生産農家の端末 20 素牛農家 21 素牛農家の端末 30 肥育農家 31 肥育農家の端末 40、100 疾病予防管理センタ 41、101 疾病予防管理センタのサーバ 50 肉用牛の取引市場 60、200 地域一貫生産管理センタ 61、201 地域一貫生産管理センタのサーバ 130、230 データベース 140、240 処理プログラム部 144 個体情報受信処理部 145 予防薬投与指示通知処理部 146 体重測定指示通知処理部 147 去勢指示通知処理部 244 供出情報受信処理部 245 導入情報受信処理部 246 供出代金計算処理部 247 売上金額及び経費集計処理部 248 利益金分配計算処理部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 31/095 A61K 31/095 4C087 31/164 31/164 4C206 31/355 31/355 31/4415 31/4415 31/455 31/455 31/51 31/51 31/525 31/525 31/593 31/593 31/65 31/65 31/7048 31/7048 31/714 31/714 33/04 33/04 35/74 35/74 C 39/15 39/15 39/155 39/155 39/235 39/235 39/265 39/265 45/06 45/06 A61P 3/00 171 A61P 3/00 171 3/02 101 3/02 101 31/04 171 31/04 171 31/14 31/14 31/16 31/16 31/20 31/20 31/22 31/22 33/10 33/10 G06F 17/60 102 G06F 17/60 102 502 502 (72)発明者 秋山 和夫 北海道帯広市西18条南1丁目2番37 株式 会社動物医学情報科学開発研究所内 Fターム(参考) 2B005 BA01 BA07 2B150 AA02 AB10 AC01 AC05 DD12 4C084 AA02 AA24 BA44 CA62 MA02 MA17 MA34 MA52 MA63 MA66 NA14 ZB332 ZB352 ZB392 ZC212 ZC222 ZC612 4C085 AA03 BA56 BA57 BA77 BA82 EE03 GG03 GG08 4C086 AA01 AA02 BA09 BC18 BC19 BC83 CB09 DA15 DA29 DA39 HA15 MA16 MA34 MA52 MA63 MA66 NA14 ZB33 ZB35 ZB39 ZC21 ZC22 ZC61 4C087 AA01 AA02 BC02 BC56 BC69 CA09 MA43 MA52 NA05 ZA69 ZB35 ZC61 4C206 AA01 AA02 CA10 CA11 GA25 MA03 MA04 MA13 MA14 MA22 MA28 MA30 MA36 MA54 MA72 MA83 MA86 NA05 ZC22 ZC61

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 肉用牛の素牛の疾病を予防するための肉
    用牛疾病予防飼育方法であって、 疾病予防薬の投与について、 素牛の導入時に、牛5種混合生ワクチンと、抗菌製剤
    と、ビタミン剤とを筋肉内投与すると共に、駆虫剤を経
    皮投与し、さらに、冬季には代謝性用薬を併わせて筋肉
    内投与し、 生後月齢が2ヶ月に達するまで、乳酸菌製剤を日々経口
    投与することを特徴とする肉用牛疾病予防飼育方法。
  2. 【請求項2】 さらに、去勢については、夏期には生後
    月齢5ヶ月の間に、冬季には生後月齢6ヶ月の間に行
    い、 体重測定については、生後月齢2ヶ月と、去勢牛で月齢
    8ヶ月の出荷時と雌の生後月齢9ヶ月の出荷時にそれぞ
    れ行うことを特徴とする請求項1記載の肉用牛疾病予防
    飼育方法。
  3. 【請求項3】 前記、牛5種混合生ワクチンは、牛伝染
    性鼻気管炎、牛ウイルス性下痢−粘膜病、牛パラインフ
    ルエンザ、牛RSウイルス感染症、牛アデノウイルス感
    染症の混合生ワクチンであり、国家検定に合格したもの
    を投与し、 前記の抗菌製剤としては、1ml中、オキシテトラサイ
    クリンを200mg(力価)を含有し、溶解補助剤とし
    てマクロゴール400を使用したものを、1頭当たり5
    〜10ml投与し、 前記、ビタミン剤としては、1ml中、ビタミンA(1
    5,000I.U)、ビタミンD3(7,500I.
    U)、ビタミンE(20mg)、ビタミンB1(10m
    g)、ビタミンB2(5mg)、ビタミンB6(3m
    g)、ニコチン酸アミド(35mg)、d−パンテノー
    ル(25mg)、ビタミンB12(20μg)、ベンジ
    ルアルコール(0.0143ml)を含むものを、1頭
    当たり10ml投与し、 前記の代謝性用薬としては、1ml中、亜セレン酸ナト
    リウム5.48mg(セレンとして2.50mg)酢酸
    d−α−トコフェノール50.00を含有するものを、
    1頭当たり1〜2ml投与し、 前記の乳酸菌製剤として、1g中、乳酸菌原末20m
    g、糖化菌芽胞原末20mg、酪酸菌芽原末20mgを
    含有するものを、1日当たり10g〜20g、30日間
    に渡り投与し、 前記の駆虫剤としては、1ml中、イベルメクチン5m
    gを含有するものを、1頭あたり4〜6ml投与するこ
    とを特徴とする請求項1または請求項2記載の肉用牛疾
    病予防飼育方法。
  4. 【請求項4】 素牛の疾病予防飼育を支援するための疾
    病予防管理センタのサーバと各農家の端末とを通信ネッ
    トワークで接続した肉用牛疾病予防管理システムであっ
    て、 前記疾病予防管理センタのサーバには、 各素牛農家の端末から通知される管理対象となる各素牛
    についての個体情報を受け取りデータベースに登録する
    手段と、 管理対象となる素牛の各々について、予め定めた疾病予
    防薬の投与計画に基づき、各素牛ごとに、その投与する
    薬品の種類とその量及び投与時期を判断し、該当する素
    牛を飼育する農家の端末に投薬指示を通知する手段と、 管理対象となる素牛の各々についての体重の測定データ
    を得るために、体重を測定する時期を判断し、該当する
    素牛を飼育する農家の端末に体重測定指示を通知する手
    段と、 管理対象となる素牛の各々について、去勢処置を行うた
    めに、去勢処置を行う時期を判断し、該当する素牛を飼
    育する農家の端末に去勢指示を通知する手段と、 前記投薬、体重測定、及び去勢処置の実行結果を農家の
    端末から受け取り、その情報を各素牛ごとにデータベー
    スに記録する手段と、 農家の端末からの要求により、各素牛ごとにデータベー
    スに記録した情報を、該農家の端末に通知するための手
    段とを具備することを特徴とする肉用牛疾病予防管理シ
    ステム。
  5. 【請求項5】 前記疾病予防薬の投与については、 素牛の導入時に、牛5種混合生ワクチンと、抗菌製剤
    と、ビタミン剤とを筋肉内投与すると共に、駆虫剤を経
    皮投与し、さらに、冬季には代謝性用薬を合わせて筋肉
    内投与し、 生後月齢が2ヶ月に達するまでの間、乳酸菌製剤を日々
    経口投与し、 去勢牛については、夏期は生後月齢5ヶ月の間に、冬季
    には生後月齢6ヶ月の間に行い、 体重測定については、生後月齢2ヶ月の間と、去勢牛で
    は生後月齢8ヶ月、雌の生後月齢9ヶ月の出荷時にそれ
    ぞれ行うように農家の端末に通知する手段をさらに具備
    することを特徴とする請求項4記載の肉用牛疾病予防管
    理システム。
  6. 【請求項6】 肉用牛生産農家、素牛農家及び肥育農家
    が共同体を構成し、子牛、素牛及び肥育牛の飼育と、肥
    育牛の販売を前記共同体の管理の基に行う肉用牛の地域
    一貫生産管理方法であって、 各農家が供出した子牛、素牛、及び肥育牛のそれぞれに
    対して、予め定めた計算方法によりその供出価格を決定
    し、 前記各農家ごとの子牛、素牛、及び肥育牛の供出情報と
    前記供出価格を基に、予め定めた計算方法により、それ
    ぞれの農家へ支払うべき供出代金の金額を求め、 肥育牛の売上げ金と、諸費用および前記各農家へ支払う
    べき供出代金から利益となる金額を求め、 前記利益の金額が所定の目標金額以上に生じた場合に
    は、該利益金の一部を、子牛及び素牛の生産農家に予め
    定めた基準を基に還元することを特徴とする肉用牛地域
    一貫生産管理方法。
  7. 【請求項7】 さらに、前記素牛農家では、 素牛の導入時に、牛5種混合生ワクチンと、抗菌製剤
    と、ビタミン剤とを筋肉内投与すると共に、駆虫剤を経
    皮投与し、さらに、導入時が冬季である場合には代謝性
    用薬を併わせて筋肉内投与し、 生後月齢が2ヶ月に達するまでの間、乳酸菌製剤を日々
    経口投与し、 夏期は、生後月齢5ヶ月の間に、冬季には生後月齢6ヶ
    月の間に去勢を行い、 生後月齢2ヶ月と、去勢牛の生後月齢8ヶ月の出荷時と
    雌の生後月齢9ヶ月の出荷時に体重測定を行うことを特
    徴とする行うことを特徴とする請求項6記載の肉用牛地
    域一貫生産管理方法。
  8. 【請求項8】 前記利益金を肉用牛生産農家及び素牛農
    家へ還元する際には、還元する金額を子牛の飼養日数と
    飼養頭数に応じて決定することを特徴とする請求項6ま
    たは請求項7記載の肉用牛地域一貫生産管理方法。
  9. 【請求項9】 子牛、素牛及び肥育牛の飼育と肥育牛の
    販売とを地域の農家が共同して行う活動を支援する地域
    一貫生産管理センタのサーバと、肉用牛生産農家の端
    末、素牛農家の端末及び肥育農家の端末とを通信ネット
    ワークで接続した肉用牛地域一貫生産管理システムであ
    って、 前記地域一貫生産管理センタのサーバには、 農家が供出した子牛、素牛、及び肥育牛のそれぞれに対
    して、予め定めた計算方法によりその供出価格を決定す
    るため供出価格計算手段と、 前記各農家ごとの子牛、素牛、及び肥育の供出情報と前
    記供出価格を基に、予め定めた計算方法により、それぞ
    れの農家へ支払うべき供出代金の金額を計算する手段
    と、 肥育牛の売上金額から、諸経費および前記農家に支払う
    べき供出代金を差し引いて利益の金額を計算する手段
    と、 前記利益が所定の目標値を越えた場合には、利益金の一
    部を、子牛および素牛の生産農家に還元するための金額
    を所定の計算方法を基に計算する手段とを具備すること
    を特徴とする肉用牛地域一貫生産管理システム。
  10. 【請求項10】 素牛の疾病予防飼育を支援するための
    疾病予防管理センタのサーバと各農家の端末とを通信ネ
    ットワークで接続した肉用牛の疾病予防管理システムに
    おける疾病予防管理センタのサーバのコンピュータに、 各素牛農家の端末から通知される管理対象となる各素牛
    についての個体情報を受け取りデータベースに登録する
    手順と、 管理対象となる素牛の各々について、予め定めた疾病予
    防薬の投与計画に基づき、各素牛ごとに、その投与する
    薬品の種類とその量及び投与時期を判断し、該当する素
    牛を飼育する農家の端末に投薬指示を通知する手順と、 管理対象となる素牛の各々についての体重の測定データ
    を得るために、体重を測定する時期を判断し、該当する
    素牛を飼育する農家の端末に体重測定指示を通知する手
    順と、 管理対象となる素牛の各々について、去勢処置を行うた
    めに、去勢処置を行う時期を判断し、該当する素牛を飼
    育する農家の端末に去勢指示を通知する手順と、 前記投薬、体重測定、及び去勢処置の実行結果を農家の
    端末から受け取り、その情報を各素牛ごとにデータベー
    スに記録する手順と、 農家の端末からの要求により、各素牛ごとにデータベー
    スに記録した情報を、該農家の端末に通知するための手
    順とを実行させるためのプログラムを記録したコンピュ
    ータ読み取り可能な記録媒体。
  11. 【請求項11】 素牛の疾病予防飼育を支援するための
    疾病予防管理センタのサーバと各農家の端末とを通信ネ
    ットワークで接続した肉用牛の疾病予防管理システムに
    おける疾病予防管理センタのサーバのコンピュータに、 各素牛農家の端末から通知される管理対象となる各素牛
    についての個体情報を受け取りデータベースに登録する
    手順と、 管理対象となる素牛の各々について、予め定めた疾病予
    防薬の投与計画に基づき、各素牛ごとに、その投与する
    薬品の種類とその量及び投与時期を判断し、該当する素
    牛を飼育する農家の端末に投薬指示を通知する手順と、 管理対象となる素牛の各々についての体重の測定データ
    を得るために、体重を測定する時期を判断し、該当する
    素牛を飼育する農家の端末に体重測定指示を通知する手
    順と、 管理対象となる素牛の各々について、去勢処置を行うた
    めに、去勢処置を行う時期を判断し、該当する素牛を飼
    育する農家の端末に去勢指示を通知する手順と、 前記投薬、体重測定、及び去勢処置の実行結果を農家の
    端末から受け取り、その情報を各素牛ごとにデータベー
    スに記録する手順と、 農家の端末からの要求により、各素牛ごとにデータベー
    スに記録した情報を、該農家の端末に通知するための手
    順とを実行させるためのプログラム。
  12. 【請求項12】 子牛、素牛及び肥育牛の飼育と肥育牛
    の販売とを地域の農家が共同して行う活動を支援する地
    域一貫生産管理センタのサーバと、肉用牛生産農家の端
    末、素牛農家の端末及び肥育農家の端末とを通信ネット
    ワークで接続した肉用牛地域一貫生産管理システムにお
    ける前記地域一貫生産管理センタのサーバのコンピュー
    タに、 農家が供出した子牛、素牛、及び肥育牛のそれぞれに対
    して、予め定めた計算方法によりその供出価格を決定す
    るため供出価格計算手順と、 前記各農家ごとの子牛、素牛、及び肥育の供出情報と前
    記供出価格を基に、予め定めた計算方法により、それぞ
    れの農家へ支払うべき供出代金の金額を計算する手順
    と、 肥育牛の売上金額から、諸経費および前記農家に支払う
    べき供出代金を差し引いて利益の金額を計算する手順
    と、 前記利益が所定の目標値を越えた場合には、利益金の一
    部を、子牛および素牛の生産農家に還元するための金額
    を所定の計算方法を基に計算する手順とを実行させるた
    めのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な
    記録媒体。
  13. 【請求項13】 子牛、素牛及び肥育牛の飼育と肥育牛
    の販売とを地域の農家が共同して行う活動を支援する地
    域一貫生産管理センタのサーバと、肉用牛生産農家の端
    末、素牛農家の端末及び肥育農家の端末とを通信ネット
    ワークで接続した肉用牛地域一貫生産管理システムにお
    ける前記地域一貫生産管理センタのサーバのコンピュー
    タに、 農家が供出した子牛、素牛、及び肥育牛のそれぞれに対
    して、予め定めた計算方法によりその供出価格を決定す
    るため供出価格計算手順と、 前記各農家ごとの子牛、素牛、及び肥育の供出情報と前
    記供出価格を基に、予め定めた計算方法により、それぞ
    れの農家へ支払うべき供出代金の金額を計算する手順
    と、 肥育牛の売上金額から、諸経費および前記農家に支払う
    べき供出代金を差し引いて利益の金額を計算する手順
    と、 前記利益が所定の目標値を越えた場合には、利益金の一
    部を、子牛および素牛の生産農家に還元するための金額
    を所定の計算方法を基に計算する手順とを実行させるた
    めのプログラム。
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