JP2003050278A - 放射線測定装置および方法 - Google Patents

放射線測定装置および方法

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JP2003050278A
JP2003050278A JP2001238064A JP2001238064A JP2003050278A JP 2003050278 A JP2003050278 A JP 2003050278A JP 2001238064 A JP2001238064 A JP 2001238064A JP 2001238064 A JP2001238064 A JP 2001238064A JP 2003050278 A JP2003050278 A JP 2003050278A
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phosphor
phosphorescence
light
intensity
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Akira Sano
明 佐野
Shuji Yamamoto
修治 山本
Tatsuyuki Maekawa
立行 前川
Shunichiro Makino
俊一郎 牧野
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Original Assignee
Toshiba Corp
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  • Monitoring And Testing Of Nuclear Reactors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】簡易・迅速に、しかも精度よく放射線測定を行
う。 【解決手段】可視光を含む放射線で励起されて励起され
た後に燐光を発生する蓄光体1と、蓄光体を覆い、着脱
式の遮光蓋3を有する第1の遮光カバー2と、遮光蓋を
取り外した状態で蓄光体から発生する燐光を検出する光
検出手段5と、を有する放射線測定装置である。光検出
のときは、蓄光体と光検出手段とを第2の遮光カバー8
で覆う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は放射線測定の装置お
よび方法に関するもので、特に、蓄光体を利用した放射
線測定の装置および方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、放射線測定装置において、α
線、β線、γ線、X線などの放射線検出手段には、主な
ものとして、比例計数管、GM計数管などに代表される
ガス入り検出器や、プラスチックや液体などの有機シン
チレータ、NaI(Tl)などの無機シンチレータによ
るシンチレーション検出器や、シリコンやゲルマニウム
検出器に代表される半導体検出器や、熱ルミネセンス物
質を用いた熱ルミネセンス線量計やフィルムバッジなど
に代表される写真乳剤などが用いられている。
【0003】ガス入り検出器やシンチレーション検出器
や半導体検出器は、放射線の入射(検出)事象に対し即
発的な応答をして信号を出力するので、信号を取り出し
計数あるいは表示を行う回路および装置が接続されてい
る。またこれらの回路や検出器自身へのバイアス電圧の
印加(シンチレーション検出器では光電子増倍管への印
加)が必要であるため、電源装置も接続されている状態
で放射線検出に使用される。このような放射線検出手段
を用いて、物品や試料中の放射能を測定したり、放射線
取り扱い装置および施設や周辺の放射線量を測定する装
置が作られている。
【0004】これらの装置を用いて、例えば配管やタン
クなどの内面に付着しているような内在する放射能を精
度良く測定しようとする場合は、切断して直接外から測
定するか、あるいは小型化した検出器などの放射線検出
手段を内部に挿入して測定する方法が考えられている。
【0005】熱交換器のフィンの間などごく狭い場所の
奥側の表面など、特殊で複雑な形状の物体の表面につい
ては、直前に放射線検出手段を置いて表面測定する方法
が無いため、複雑部より外側に検出器を置き透過してき
た放射線を測定している。また、プラントの配管設備の
ような大型の物品の放射線分布を測定する場合は検出器
を外部または内部からスキャンさせて測定する方法もと
られている。
【0006】このような大型の物品で内面の放射能を測
定するための特殊な方法として、電離法と呼ばれる、内
面の放射能からの放射線で電離された物品内の空気を吸
引して電流計測を行い測定を行う方法も考案されてい
る。
【0007】熱ルミネセンス線量計(TLD)は、一般
的に放射線の積算線量測定を行う目的で使用されてい
る。構造としては、放射線の入射事象に対し熱ルミネセ
ンス物質に直接情報が蓄積されていくため、放射線検出
時には前記のような付加回路は無く、熱ルミネセンス物
質の入ったホルダーだけである。また放射線の照射が終
了してから蓄積情報を読み出すので、このとき加熱しな
がら蛍光を放出させ読み出し再使用のため消去を行う装
置が用いられている。
【0008】写真乳剤は、いわゆる放射線による感光作
用を用いているが、放射線照射後に現像を行い情報の読
み取りを行っている。フィルムバッジによる積算線量測
定やラジオグラフィなどの画像記録に用いられている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述の従来
の放射線測定装置では、放射線検出手段の構造におい
て、ガス入り検出器、シンチレーション検出器、半導体
検出器では、電源や回路などの付加装置の接続が必要で
あり、またTLDでは読み取りと消去(アニーリング)
のとき100〜数百℃まで加熱する必要があり、いずれ
も構造が複雑である。写真乳剤ではフィルムとして用い
られ現像によるので繰り返し測定はできない。
【0010】物品(測定対象物)の放射線(放射能)測
定では通常、上記のガス入り検出器やシンチレーション
検出器、半導体検出器が用いられるが、これらの検出器
を用いて物品内に内在する放射能を精度良く測定しよう
とする場合、構造や形状の制限で外部からの計測のとき
は物品自体の自己遮蔽や放射化の影響が出てくるため、
わざわざ切断し内面を露出させる必要がある。
【0011】または、上記の検出器を小型化して内部に
送り込み直接内在放射能を測定しようとする場合、検出
器を小型化するため感度の低下が避けられず、検出器を
挿入するための治具が必要なので構造が一層複雑にな
り、検出器の形状から湾曲および屈曲部への適用は難し
い。
【0012】一方、電離法では放射線検出手段は電離し
た空気のため形状による制限はなく測定対象物の内側で
の測定が可能であるが、電離したイオンの寿命が短いた
め大きな測定対象物の場合は流速を上げる必要があり測
定対象物での滞在時間が短く、このため信号対ノイズ比
が悪くなるという課題がある。
【0013】熱交換機のフィンなどのごく狭い場所の奥
側などでは、上記の検出器では直接表面を測定すること
はできず、複雑形状物を透過してきた放射線を計測する
ことになるので、これらの自己遮蔽の影響が問題とな
る。
【0014】プラントの配管設備などの大型物品の内在
放射能分布を測定しようとする場合、上記のこれらの検
出器を使って外部または内部からスキャン測定を行う
が、これらを人手で行う場合測定時間がかかり放射線被
曝という問題も出てくる。また、自動化する場合では装
置が複雑化する。
【0015】本発明は、上記従来技術における不備、不
具合や問題を解決し、放射線検出手段自体の構造を簡略
化させることで形状の自由度を大きくし、測定対象物の
内部または複雑形状部の奥部へ放射線検出手段のみを導
入させ、測定対象物の切断や感度低下を伴わず、精度良
く、複雑な構造物も用いず簡便かつ効果的に測定するこ
とが可能な放射線測定の装置および方法を提供すること
を目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するものであって、請求項1の発明は、可視光を含む放
射線で励起されて励起された後に燐光を発生する蓄光体
と、この蓄光体を覆い、少なくとも一部が着脱可能な第
1の遮光カバーと、前記第1の遮光カバーの前記少なく
とも一部を取り外した状態で前記蓄光体から発生する燐
光を検出する光検出手段と、を有することを特徴とする
放射線測定装置である。
【0017】請求項1の発明によれば、蓄光体の利用に
よって、簡易・迅速に、しかも精度よく放射線測定を行
うことができる。すなわち、請求項1の発明は、放射線
検出手段の構造を簡略化するため、蓄光体の放射線励起
によるエネルギー(放射線の情報)の蓄積と燐光として
蓄積したエネルギーを放出する作用に着目し、蓄光体を
物質中に含ませたものを放射線検出手段とする。この場
合放射線検出手段は、蓄光体を含む物質以外の付加機構
が無くても放射線の検出が可能である。蓄光体そのもの
に放射線を検出して情報を蓄える機能があるため、蓄光
体を含む物質は放射線を遮蔽したり燐光を遮らない限り
形状的に任意の形をとることができる。
【0018】さらに請求項1の発明では、遮光手段とし
て、蓄光体の周囲を着脱式遮光カバーを備えた遮光カバ
ーで覆う。その結果、可視光による蓄光体の励起を防
ぎ、ノイズを低減させるため精度が向上するとともに、
着脱式遮光カバーを備えているので、容易に蓄光体の放
出する燐光を測定することができる。また、この蓄光体
と遮光カバーを再測定に使用できるため、効率的な測定
を行うことができる。
【0019】また、請求項2の発明は、請求項1に記載
の放射線測定装置において、前記光検出手段で燐光を検
出する際に前記蓄光体と前記光検出手段とを合わせて覆
う第2の遮光カバーを有すること、を特徴とする。
【0020】請求項2の発明によれば、請求項1の発明
の作用・効果が得られるとともに、蓄光体から出る燐光
を検出する際にノイズとなる外部からの光の照射を防ぐ
ことができる。
【0021】また、請求項3の発明は、請求項1に記載
の放射線測定装置において、前記蓄光体は板状部分を有
し、前記光検出手段は、前記蓄光体の板状部分の広がる
面の両側で燐光を検出するものであること、を特徴とす
る。請求項3の発明によれば、請求項1の発明の作用・
効果が得られるとともに、蓄光体の両側で燐光を検出す
るので、信頼性を向上させることができる。
【0022】また、請求項4の発明は、請求項1、2ま
たは3に記載の放射線測定装置において、前記蓄光体は
複数枚の板状部分を層状に重ね合わせたものであって、
前記光検出手段は、前記蓄光体の板状部分の各層を別々
にしてそれぞれについて燐光を検出するものであるこ
と、を特徴とする。
【0023】請求項4の発明によれば、請求項1、2ま
たは3の発明の作用・効果が得られるとともに、蓄光体
中での光の減衰による検出効率の低下を抑制することが
できる。
【0024】また、請求項5の発明は、請求項1ないし
4のいずれかに記載の放射線測定装置において、前記第
1の遮光カバーで覆われる輝尽蛍光体と、前記第1の遮
光カバーの前記少なくとも一部を取り外した状態で、前
記輝尽蛍光体から蛍光を発生させるように前記輝尽蛍光
体に光を照射する光刺激手段と、前記輝尽蛍光体から発
生した蛍光を検出する光検出手段と、をさらに有するこ
とを特徴とする。
【0025】請求項5の発明によれば、請求項1ないし
4のいずれかの発明の作用・効果が得られるとともに、
輝尽蛍光体からの蛍光の検出を組み合わせることによっ
て、さらに信頼性を高めることができる。
【0026】また、請求項6の発明は、請求項1または
2に記載の放射線測定装置において、前記蓄光体は顆粒
状であって、前記燐光を検出するときに前記蓄光体を入
れる透明な容器と、前記透明な容器内に前記蓄光体とと
もに入れられて前記蓄光体を分散させる透明な溶媒と、
を有すること、を特徴とする。
【0027】請求項6の発明によれば、請求項1または
2の発明の作用・効果が得られるとともに、蓄光体を分
散させることにより蓄光体中での光の減衰による検出効
率の低下を抑制することができる。
【0028】また、請求項7の発明は、請求項1ないし
6のいずれかに記載の放射線測定装置において、前記第
1の遮光カバー内の前記蓄光体の近傍に、放射線の照射
によって前記蓄光体を励起する電子を放出する電子コン
バータが配置されていること、を特徴とする。
【0029】請求項7の発明によれば、請求項1ないし
6のいずれかの発明の作用・効果が得られるとともに、
電子コンバータに放射線が照射されると、電子コンバー
タから電子が放出され、これによって、燐光の強度が増
すので、放射線の測定感度が向上する。
【0030】また、請求項8の発明は、蓄光体を遮光カ
バーで覆った状態で放射線測定域に設置して放射線を照
射する照射ステップと、前記照射ステップの後に、前記
蓄光体を、前記放射線測定域よりも放射線レベルの低い
環境に置く光検出準備ステップと、前記光検出準備ステ
ップの後に、前記蓄光体から出る燐光を検出する光検出
ステップと、を有することを特徴とする放射線測定方法
である。請求項8の発明によれば、蓄光体の利用によっ
て、簡易・迅速に、しかも精度よく放射線測定を行うこ
とができる。
【0031】また、請求項9の発明は、請求項8に記載
の放射線測定方法において、前記蓄光体は複数枚の薄く
広がる板状部分を層状に重ね合わせたものであって、前
記測定方法は、前記照射ステップの後で前記光検出ステ
ップの前に、前記層状に重ね合わせたものを剥がす工程
をさらに有し、前記光検出ステップでは、前記蓄光体の
各層それぞれについて燐光を検出すること、を特徴とす
る。請求項9の発明によれば、請求項8の発明の作用・
効果が得られるとともに、蓄光体中での光の減衰による
検出効率の低下を抑制することができる。
【0032】また、請求項10の発明は、請求項9に記
載の放射線測定方法において、前記蓄光体の複数枚の板
状部分の間に挟まれて、測定対象となる放射線の一部を
遮蔽する少なくとも1枚の板状の遮蔽体があって、前記
放射線測定方法は、前記遮蔽体を透過する放射線の線吸
収係数を求めて、これに基づいて放射線量を評価するス
テップを有すること、を特徴とする。
【0033】請求項10の発明によれば、請求項9の発
明の作用・効果が得られるとともに、遮蔽体による放射
線の減衰を評価でき、これに基づいて放射線量をより正
確に評価することができる。
【0034】また、請求項11の発明は、蓄光体および
輝尽蛍光体を隣接させて遮光カバーで覆った状態で放射
線測定域に設置して放射線を照射する照射ステップと、
前記照射ステップの後に、前記蓄光体と輝尽蛍光体を、
前記放射線測定域よりも放射線レベルの低い環境に置く
光検出準備ステップと、前記光検出準備ステップの後
に、前記蓄光体から出る燐光の強度を検出する燐光検出
ステップと、前記光検出準備ステップの後に、前記輝尽
蛍光体に刺激を与えて蛍光を発生させてその蛍光の強度
を検出する蛍光検出ステップと、前記燐光検出ステップ
で得られた燐光の強度と前記蛍光検出ステップで得られ
た蛍光の強度とに基づいて照射時間を評価するステップ
と、を有することを特徴とする放射線測定方法である。
【0035】請求項11の発明によれば、蓄光体の利用
によって簡易・迅速に、精度よく放射線測定を行うこと
ができるとともに、輝尽蛍光体からの蛍光の検出を組み
合わせることによって、さらに信頼性を高めることがで
きる。
【0036】また、請求項12の発明は、請求項8に記
載の放射線測定方法において、前記蓄光体は顆粒状であ
って、前記照射ステップの後で前記光検出ステップの前
に、前記蓄光体を透明な容器の中の透明な溶媒の中に分
散させる分散ステップをさらに有すること、を特徴とす
る。
【0037】請求項12の発明によれば、請求項8の発
明の作用・効果が得られるとともに、蓄光体を分散させ
ることにより蓄光体中での光の減衰による検出効率の低
下を抑制することができる。
【0038】また、請求項13の発明は、放射線測定域
に蓄光体を所定時間置いて前記蓄光体を励起させる照射
ステップと、前記照射ステップの後に、前記蓄光体への
放射線照射を停止し、その後、前記蓄光体から出る燐光
の強度の時間変化を検出する光検出ステップと、前記光
検出ステップで検出された燐光の強度を、前記蓄光体へ
の放射線照射の停止の後の所定の測定開始時刻から測定
終了時刻まで積分して燐光強度積分値を求めるステップ
と、前記蓄光体と同種類の蓄光体について、放射線照射
の停止後の測定開始時刻および測定終了時刻をパラメー
タとしてその間の燐光強度積分値から、これに相当する
放射線量を換算する関数として予め用意された放射線量
換算関数を用いて、前記燐光強度積分値と測定開始時刻
および測定終了時刻に基づいて、これらに対応する放射
線量に換算する換算ステップと、前記換算ステップで得
られた放射線量を、前記測定開始時刻から測定終了時刻
までの時間で除算して単位時間当りの放射線量率を求め
るステップと、を有することを特徴とする放射線測定方
法である。
【0039】請求項13の発明によれば、蓄光体の利用
によって簡易・迅速に、しかも精度よく放射線測定を行
うことができるとともに、時間当りの放射線量率をも求
めることができる。
【0040】また、請求項14の発明は、放射線測定域
に蓄光体を所定時間置いて前記蓄光体を励起させる照射
ステップと、前記照射ステップの後に、前記蓄光体への
放射線照射を停止し、その後、前記蓄光体から出る燐光
の強度の時間変化を検出する光検出ステップと、前記光
検出ステップで検出された燐光の強度の時間変化を、半
減期が2種類以上の指数関数の和で近似する近似ステッ
プと、前記近似ステップによって得られた指数関数の和
から燐光強度を求める燐光強度算出ステップと、前記燐
光強度算出ステップから得られた燐光強度を放射線量に
換算する換算ステップと、を有することを特徴とする放
射線測定方法である。請求項14の発明によれば、蓄光
体の利用によって簡易・迅速に、精度よく放射線測定を
行うことができる。
【0041】また、請求項15の発明は、請求項14に
記載の放射線測定方法において、前記近似ステップは、
前記光検出ステップで検出された燐光の強度の時間変化
を、半減期が3種類以上の指数関数の和で近似する第1
の近似ステップと、前記第1の近似ステップで得られた
半減期が3種類以上の指数関数のうち、前記照射停止後
燐光強度測定開始までの時間よりも短い半減期の指数関
数の成分を省き、半減期が2種類以上の指数関数の和で
近似する第2の近似ステップと、を有することを特徴と
する。
【0042】請求項15の発明によれば、請求項14の
発明の作用・効果が得られるとともに、さらに、精度を
あまり犠牲にしないで、簡易・迅速に放射線測定を行う
ことができる。
【0043】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る放射線測定装
置の実施の形態について、図面を参照して説明する。な
お、各図面に共通または類似の部分には共通の符号を付
して、重複説明は適宜省略する。
【0044】まず、図1ないし図3を参照して一実施の
形態を説明する。図1で、放射線検出器40は、蓄光体
1と、蓄光体1を収容する第1の遮光カバー2を有し、
放射線レベルを検出しようとする場所に設置される。第
1の遮光カバー2の両側には着脱式遮光蓋3が設けられ
ていて、再使用可能な、例えばマジックテープ(登録商
標)のような密着手段4で着脱できるようになってい
る。
【0045】蓄光体1は、例えば板状またはシート状や
フィルム状(以下、一般的に「板状」と称する)であっ
て、例えば、一般に市販されている夜光塗料に用いられ
る、SrAl1425:Eu,Dyや、ZnS:C
uに代表されるような蓄光性蛍光体(市販品としてルミ
ノーバ(根本特殊化学株式会社商品名)あるいはウルト
ラグロー(日亜化学工業株式会社商品名)などがある)
を用いる。また、透明性のある蓄光性ガラス(株式会社
住田光学ガラス(特開2000−86284号公報)な
ど)を用いてもよい。
【0046】これらの蓄光体は、可視光や紫外線はもと
より、α線、β線、γ線など電離放射線に対しても原理
的に感度があることが知られている。蓄光体は、放射線
による励起でエネルギーを蓄積し、その後、長時間燐光
による発光を続けるため、これを放射線検出手段として
利用できる。
【0047】なお、放射線検出手段としては、これら蓄
光体を、透明性のある気体、液体などの流動体や固体な
どの物質に混合させたり、あるいは透明性のある蓄光性
ガラスを球状にして流動化させることで、多様な形状と
することができる。
【0048】図1に示す状態で、蓄光体1は、放射線の
照射を受けて励起され、内部にエネルギーを蓄積し、燐
光を放出することによりエネルギーを放出する。なお、
蓄光体1は、放射線照射後約1日を経過すれば蓄積され
たエネルギーのほとんどを放出するので再利用ができ
る。
【0049】次に、図1に示す状態で所定時間の放射線
照射を行った後に、放射線レベルの低い場所に放射線検
出器40を移動し、図2に示すように、蓄光体1から放
出される燐光の測定を行う。すなわち、放射線検出器4
0を遮光ボックス(第2の遮光カバー)8内に収納し、
着脱式遮光蓋3を取り外す。この状態で蓄光体1の両面
から放出される燐光のそれぞれを測定するように、遮光
ボックス8内に光検出器5が2個配置されている。光検
出器5は、例えば光電子増倍管やフォトダイオードであ
る。このように蓄光体1の両面から放出される燐光のそ
れぞれを測定することにより、測定精度を高めることが
できる。
【0050】光検出器5で検出され、出力される電流
は、信号ケーブル14を通じてそれぞれ1個のADコン
バータ6へ送られてデジタル信号に変換され、デジタル
信号は計算手段7で解析される。計算手段7には、前も
って同じ蓄光体1または同種の蓄光体を用いて測定され
た燐光強度と放射線量の換算定数(換算関数)が格納さ
れており、測定した燐光強度からこの換算定数を使用し
て放射線強度を算出して出力する。2個の光検出器5か
ら得られた燐光強度は、上記換算を行う前または後に加
算する。
【0051】なお、上述のように図2の装置は放射線レ
ベルの低い場所に設置するが、これは、必ずしも放射線
検出器40の移動を行わなくとも、図1の状態で放射線
照射を行った後に放射線遮蔽を行うことによっても実現
できる。
【0052】この実施の形態における燐光強度の時間変
化の例を、図3に示す。この図で、「放射線照射」のと
きは図1の状態にあり、「測定時間範囲」のときは図2
の状態にある。
【0053】以上の説明では、第1の遮光カバー2に着
脱式遮光蓋3を2個設けることとし、光検出器5および
ADコンバータ6をそれぞれ2個用いることとしたが、
必ずしも2個である必要はなく、それぞれ1個としても
よい(図示せず)。
【0054】また、光検出器5として、現場でも測定可
能な、セレン光電池やシリコンフォトダイオードなどの
照度計を用いることも可能である。この照度計で測定し
た光度から、図示されていない前もって測定された燐光
強度と放射線量の換算定数を乗ずることにより放射線量
を算出して出力することができる。
【0055】また、以上の説明では1枚の板状の蓄光体
1を用いることとしたが、変形例として、この蓄光体1
を、複数枚の薄い板状(フィルム状)の蓄光体を層状に
貼り合わせたものとすることもできる(図示せず)。こ
の場合、放射線照射(図1)のときは層状に貼り合わせ
た状態とし、その後の燐光の計測(図2)に当たって
は、蓄光体の層を1枚ずつ剥がした状態とする。一般
に、蓄光体を厚くしたままで燐光を計測すると、燐光が
蓄光体を透過する際の減衰が多くなるので、この影響を
軽減するためである。
【0056】次に、さらに他の変形例として、放射線照
射(図1)のときに、少なくとも2枚以上の薄板状の蓄
光体を層状に重ね、それらの間に板状の放射線遮蔽材を
挟んだものを使用することもできる(図示せず)。この
放射線遮蔽材は、測定対象放射線を部分的に透過する程
度のものとする。放射線検出器を放射線測定位置に置く
ときに、上記層状の蓄光体と放射線遮蔽材は、放射線入
射方向に向けるようにする。その後の燐光の計測(図
2)に当たっては、蓄光体と遮蔽材を剥がした状態とし
て、各蓄光体の燐光を計測する。
【0057】このようにすることにより、放射線照射状
態での放射線遮蔽材を挟む2枚の蓄光体での放射線量を
比較して、この放射線遮蔽材での放射線の減衰を評価す
ることができる。
【0058】例えば測定対象をγ線とするとき、放射線
遮蔽材を挟んだ2個の蓄光体を放射線で励起した後に、
これらの蓄光体の放出する燐光の強度を測定した結果、
放射線側から、I1、I2の強度が得られたものする。
【0059】放射線遮蔽材の厚さをt、γ線のエネルギ
ーをE、放射線遮蔽材のエネルギー−Eの線吸収係数を
μ(E)とすると、放射線遮蔽材によるγ線のエネルギ
ー吸収はexp(−μ(E)・t)であるので、 I2=I1・exp(−μ(E)・t) が成り立つ。
【0060】I1、I2およびtは既知であるから、上
式よりμ(E)が求められる。前もって計算あるいは実
験で求めた各エネルギー−Eのμ(E)の値より、エネ
ルギーEを求める。
【0061】このようにして、γ線のエネルギーが求め
られるので、放射線量を精度良く評価することができ
る。以上、γ線の場合で説明したが、この内容はα線、
β線、X線の場合でも成立する。
【0062】次に、本発明に係る放射線測定装置の他の
実施の形態を図4および図5を用いて説明する。図4に
示す放射線検出器41は、図1の放射線検出器40と同
様に、放射線レベルを検出しようとする場所に設置され
る。放射線検出器41では、第1の遮光カバー42内
に、蓄光体1と平行に、板状の輝尽蛍光体12が配置さ
れている。
【0063】輝尽蛍光体は、照射された放射線のエネル
ギーを、光刺激を行うまで蓄積することができるもので
あって、例えばBaFBr:Eu2+を使用する。第1
の遮光カバー42は図1の第1の遮光カバー2と同様の
ものでもよいが、図4の例では、着脱式遮光蓋3が1個
だけの場合が示されている。
【0064】次に、図4に示す状態で所定時間の放射線
照射を行った後に、放射線レベルの低い場所に放射線検
出器41を移動し、図5に示す遮光ボックス(第2の遮
光カバー)8の中で光検出を行う。図5に示す遮光ボッ
クス8の中には光検出器5のほかに光刺激手段13が配
置されている。
【0065】初めに、図5に示すように遮光ボックス8
の中に蓄光体1を入れて、蓄光体1から放出される燐光
を光検出器5によって測定する。この操作は、図2の場
合と同様である(図5の例では光検出器5を1個として
いる点は異なるが)。
【0066】次に、遮光ボックス8の中から蓄光体1を
取り出して、その代わりに輝尽蛍光体12を遮光ボック
ス8の中に入れる(図示せず)。その後、光刺激手段1
3によって、輝尽蛍光体12に刺激を与えて、蛍光を出
させ、その蛍光を光検出器5によって測定する。
【0067】光検出器5で検出されたデータの処理は、
図2の場合と同様に行うことができる(図略)。蓄光体
1と輝尽蛍光体12のそれぞれから得られた放射線量デ
ータから、例えばこれらの平均値を取ることにより、信
頼性の高い計測ができる。
【0068】さらに、輝尽蛍光体は光刺激をするまでエ
ネルギーを蓄え続けるのに対して、蓄光体の燐光は通
常、長くとも1日程度で減衰する。これらの特性を利用
し、放射線強度と照射時間を求めることができる。すな
わち、輝尽蛍光体12の蛍光強度から積算放射線量を求
め、蓄光体の燐光強度から、1日当たりの平均線量率を
評価する。そして、求めた放射線積算線量を放射線量率
で除算し、照射時間を求めると、放射線強度および照射
時間を求めることができる。
【0069】次に、本発明に係る放射能測定装置の他の
実施の形態を図6および図7を用いて説明する。図6に
示す放射線検出器50は、図1の放射線検出器40と同
様に、放射線レベルを検出しようとする場所に設置され
る。放射線検出器50では、蓄光体51が顆粒状であ
り、これらの蓄光体51と顆粒状の電子コンバータ28
とが混合され、遮光カプセル29内に密に充填されてい
る。
【0070】遮光カプセル29は、例えば金属または非
透明樹脂などからなり、厚さは例えば2〜3cm程度以
下のものである。遮光カプセル29には、例えばねじ付
きの蓋とパッキン(図示せず)がついていて、開閉で
き、蓄光体51と電子コンバータ28を出し入れできる
ようになっている。または蓄光体51と電子コンバータ
28を充填した後に密封し、これらを取り出すときに
は、せん断機で遮光カプセル29を切断するようにして
もよい。
【0071】蓄光体51と電子コンバータ28の顆粒の
直径は、例えば100μm以下であって、一つの遮光カ
プセル29内に例えば1mg以上の顆粒状蓄光体51を
充填する。
【0072】電子コンバータ28は、蓄光体を励起する
放射線(例えばγ線やβ線)を、蓄光体51を励起する
電子に変換するものである。放射線が電子コンバータ2
8に入射されると、コンプトン散乱効果、光電効果、電
子対生成効果により電子コンバータ28から電子が放出
され、この電子が蓄光体51を励起し燐光を放出する。
この電子コンバータ28が蓄光体51に付加され、混合
されている場合、γ線が蓄光体51を直接励起し発光さ
せた燐光に加えて、電子コンバータ28による燐光が加
わる。すなわち、燐光の発光強度が増し、その結果、放
射線の測定感度が向上する。
【0073】電子コンバータ28の材料としては、原子
番号が大きく電子を多く含む原子を含む物質(例えば、
鉛など)ほど、γ線との相互作用により、多くの電子を
放出する。γ線の場合、蓄光体がγ線との相互作用によ
り発生した電子で励起され、燐光を発生する。
【0074】蓄光体として、例えば、SrAl2O4;
Eu2+、Dy3+を用いる場合、Sr、Alに着目し
てこれらの原子番号の平均を求めると、 (12×2+38)/3=20.7 となる。電子コンバータとして適当な材料は、原子番号
がこの20.7より大きくて、かつ使用しやすい金属で
ある。適当な電子コンバータ材料の例としては、鉛、タ
ングステン、スズ、鉄、チタンがある。
【0075】次に、図6に示す状態で所定時間の放射線
照射を行った後に、放射線レベルの低い場所に放射線検
出器50を移動し、図7に示す遮光ボックス(第2の遮
光カバー)8の中で、遮光カプセル29の中から顆粒状
蓄光体51を取り出し、電子コンバータ28を取り除
く。電子コンバータ28は不透明であって、燐光を遮断
するからである。電子コンバータ28を取り除く方法と
しては、例えば、蓄光体51と電子コンバータ28の粒
径を違えておいて、網やフィルタで篩い分ける方法や、
電子コンバータ28が鉄属の場合は、磁気で分別する方
法などがある。
【0076】次に、透明溶媒30を収納した透明の容器
31に顆粒状蓄光体51を入れて、均一に混合懸濁させ
る。透明溶媒30は、例えば、水、重水、コロイド溶
液、有機溶媒、水と有機物質の混合溶液などである。
【0077】その後、蓄光体51から放出される燐光を
光検出器5で検出することにより放射線強度を求める。
このように、顆粒状蓄光体51を透明溶媒30中に分散
させ、蓄光体中での光の減衰を少なくすることにより、
光の検出効率を向上させることができる。
【0078】図6に示す実施の形態では、放射線検出器
50として顆粒状の蓄光体51と顆粒状の電子コンバー
タ28の混合物を用いたが、放射線検出器の変形例とし
て、電子コンバータの混入を省略して顆粒状の蓄光体5
1だけを遮光カプセル29に充填したものを用いること
も可能である(図略)。
【0079】さらに、図6および図7に示す実施の形態
の変形例として、顆粒状の蓄光体51に代えてフィルム
状の蓄光体を用い、このフィルム状の蓄光体を電子コン
バータで囲む構成とすることも可能である(図略)。
【0080】次に、上記各実施の形態で蓄光体を利用し
て放射線測定を行う場合の処理手順の例を、図8を参照
して説明する。なお、蓄光体の燐光強度の時間変化の例
を図3に示した。まず、蓄光体への放射線照射を行う
(工程S1)。次に、蓄光体への放射線照射を停止する
(工程S2)。これは、放射線検出装置を、放射線レベ
ルの低いところへ移動することによってもできるし、ま
た、放射線検出装置の位置は変えずに遮蔽を施すことに
よっても実現できる。
【0081】次に、蓄光体の放出する燐光強度の時間変
化を測定し(工程S3)、それによって、燐光強度の時
間変化が得られる(工程S4)。次に、測定開始時刻と
測定終了時刻60に基づいて、測定時間範囲の燐光強度
を積分する(工程S5)。次に、燐光強度から放射線量
への換算定数(換算関数)61を用いて、放射線量を求
める(工程S6)。なお、この換算定数は、照射停止か
ら測定開始までの時間と測定終了までの時間をパラメー
タとして、燐光強度から放射線量への換算を行うもので
あって、予め用意しておく。なお、蓄光体は長くとも1
日程度のエネルギーを蓄積するものであるから、ここで
得られる放射線量は、長くとも1日程度の放射線量にな
る。
【0082】さらに、この放射線量を、放射線照射時間
62で除算することにより、放射線量率を求める(工程
S7)。この方法によれば、照射停止後、急激に減衰
し、その後緩やかに減衰する燐光強度の測定データを精
度向上のために有効に利用できる。また、放射線量率を
測定することができる。
【0083】次に、蓄光体を利用して放射線測定を行う
場合の処理手順の、図8とは異なる例を、図9を参照し
て説明する。工程S1から工程S4までは図8に示した
例と同様である。すなわち、蓄光体への放射線照射を行
ない(工程S1)、次に蓄光体への放射線照射を停止し
(工程S2)、蓄光体の放出する燐光強度の時間変化を
測定し(工程S3)、それによって、燐光強度の時間変
化を得る(工程S4)。
【0084】次に、燐光強度の時間変化のフィッティン
グを行う(工程S22)。ここで、時間とともに減衰す
る変化のフィッティングとしては、指数関数を近似式と
して用いるのが一般的であるが、一つの指数関数で近似
するのは精度が悪い。したがってここでは、この時間と
ともに減衰する強度を、半減期が少なくとも3種類以上
の指数関数の和で表現する。
【0085】次に、測定時間範囲が最短半減期より長い
条件71を用いて、照射停止から測定開始までの時間が
前記半減期で最も短い半減期より十分長い場合に、最も
短い半減期の指数関数成分を省き、少なくとも2種類の
指数関数の和で近似する(工程S23)。この最も半減
期の短い成分の燐光強度は、放射線量との比例関係が他
の成分より悪くかつ相対的に強度が強い。この短半減期
成分を除くことにより、精度よく放射線量を求めること
ができる。
【0086】次に、燐光強度から放射線量への換算定数
61を用いて、燐光強度から放射線量に換算する(工程
S24)。最後に、放射線量を放射線照射時間62で除
算することにより、放射線量率を求める(工程S2
5)。以上、本実施の形態によれば、影響の少ない短半
減期成分を考慮しないため、精度を低下させることなく
放射線量を求めることができる。
【0087】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、蓄光体の放出する燐光を測定することによって、簡
易・迅速に精度よく放射線測定を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る放射線測定装置の放射線検出器の
一実施の形態の横断面図。
【図2】図1の放射線検出器を用いた燐光強度測定装置
の模式的断面図。
【図3】図1および図2の放射線測定装置を用いる場合
の燐光強度時間変化を示すグラフ。
【図4】本発明に係る放射線測定装置の放射線検出器の
他の実施の形態の横断面図。
【図5】図4の放射線検出器とともに用いる燐光・蛍光
強度測定装置の模式的断面図。
【図6】本発明に係る放射線測定装置の放射線検出器の
さらに他の実施の形態の横断面図。
【図7】図6の放射線検出器とともに用いる燐光強度測
定装置の模式的断面図。
【図8】本発明に係る放射線測定方法の一実施の形態を
示すフロー図。
【図9】本発明に係る放射線測定方法の他の実施の形態
を示すフロー図。
【符号の説明】
1…蓄光体、2…第1の遮光カバー、3…着脱式遮光
蓋、4…密着手段、5…光検出器、6…ADコンバー
タ、7…計算機、8…遮蔽ボックス(第2の遮蔽カバ
ー)、12…輝尽蛍光体、13…光刺激手段、14…光
信号ケーブル、28…電子コンバータ、29…遮光カプ
セル、30…透明溶液、31…容器、40…放射線検出
器、41…放射線検出器、42…遮光カバー、50…放
射線検出器、51…蓄光体。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 前川 立行 神奈川県川崎市川崎区浮島町2番1号 株 式会社東芝浜川崎工場内 (72)発明者 牧野 俊一郎 神奈川県川崎市川崎区浮島町2番1号 株 式会社東芝浜川崎工場内 Fターム(参考) 2G075 CA02 CA13 CA16 DA08 FA18 FC14 GA15 GA21 2G088 BB12 BB14 EE17 EE22 FF04 FF05 FF06 GG10 GG13 GG17 GG30 JJ01 JJ08 JJ09 JJ24 JJ30 KK24 LL15

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可視光を含む放射線で励起されて励起さ
    れた後に燐光を発生する蓄光体と、 この蓄光体を覆い、少なくとも一部が着脱可能な第1の
    遮光カバーと、 前記第1の遮光カバーの前記少なくとも一部を取り外し
    た状態で前記蓄光体から発生する燐光を検出する光検出
    手段と、 を有することを特徴とする放射線測定装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の放射線測定装置におい
    て、前記光検出手段で燐光を検出する際に前記蓄光体と
    前記光検出手段とを合わせて覆う第2の遮光カバーを有
    すること、を特徴とする放射線測定装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の放射線測定装置におい
    て、前記蓄光体は板状部分を有し、前記光検出手段は、
    前記蓄光体の板状部分の広がる面の両側で燐光を検出す
    るものであること、を特徴とする放射線測定装置。
  4. 【請求項4】 請求項1、2または3に記載の放射線測
    定装置において、前記蓄光体は複数枚の板状部分を層状
    に重ね合わせたものであって、前記光検出手段は、前記
    蓄光体の板状部分の各層を別々にしてそれぞれについて
    燐光を検出するものであること、を特徴とする放射線測
    定装置。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれかに記載の放
    射線測定装置において、 前記第1の遮光カバーで覆われる輝尽蛍光体と、 前記第1の遮光カバーの前記少なくとも一部を取り外し
    た状態で、前記輝尽蛍光体から蛍光を発生させるように
    前記輝尽蛍光体に光を照射する光刺激手段と、 前記輝尽蛍光体から発生した蛍光を検出する光検出手段
    と、 をさらに有することを特徴とする放射線測定装置。
  6. 【請求項6】 請求項1または2に記載の放射線測定装
    置において、 前記蓄光体は顆粒状であって、 前記燐光を検出するときに前記蓄光体を入れる透明な容
    器と、前記透明な容器内に前記蓄光体とともに入れられ
    て前記蓄光体を分散させる透明な溶媒と、を有するこ
    と、 を特徴とする放射線測定装置。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし6のいずれかに記載の放
    射線測定装置において、 前記第1の遮光カバー内の前記蓄光体の近傍に、放射線
    の照射によって前記蓄光体を励起する電子を放出する電
    子コンバータが配置されていること、 を特徴とする放射線測定装置。
  8. 【請求項8】 蓄光体を遮光カバーで覆った状態で放射
    線測定域に設置して放射線を照射する照射ステップと、 前記照射ステップの後に、前記蓄光体を、前記放射線測
    定域よりも放射線レベルの低い環境に置く光検出準備ス
    テップと、 前記光検出準備ステップの後に、前記蓄光体から出る燐
    光を検出する光検出ステップと、 を有することを特徴とする放射線測定方法。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載の放射線測定方法におい
    て、 前記蓄光体は複数枚の薄く広がる板状部分を層状に重ね
    合わせたものであって、 前記測定方法は、前記照射ステップの後で前記光検出ス
    テップの前に、前記層状に重ね合わせたものを剥がす工
    程をさらに有し、 前記光検出ステップでは、前記蓄光体の各層それぞれに
    ついて燐光を検出すること、 を特徴とする放射線測定方法。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載の放射線測定方法にお
    いて、 前記蓄光体の複数枚の板状部分の間に挟まれて、測定対
    象となる放射線の一部を遮蔽する少なくとも1枚の板状
    の遮蔽体があって、 前記放射線測定方法は、前記遮蔽体を透過する放射線の
    線吸収係数を求めて、これに基づいて放射線量を評価す
    るステップを有すること、 を特徴とする放射線測定方法。
  11. 【請求項11】 蓄光体および輝尽蛍光体を隣接させて
    遮光カバーで覆った状態で放射線測定域に設置して放射
    線を照射する照射ステップと、 前記照射ステップの後に、前記蓄光体と輝尽蛍光体を、
    前記放射線測定域よりも放射線レベルの低い環境に置く
    光検出準備ステップと、 前記光検出準備ステップの後に、前記蓄光体から出る燐
    光の強度を検出する燐光検出ステップと、 前記光検出準備ステップの後に、前記輝尽蛍光体に刺激
    を与えて蛍光を発生させてその蛍光の強度を検出する蛍
    光検出ステップと、 前記燐光検出ステップで得られた燐光の強度と前記蛍光
    検出ステップで得られた蛍光の強度とに基づいて照射時
    間を評価するステップと、 を有することを特徴とする放射線測定方法。
  12. 【請求項12】 請求項8に記載の放射線測定方法にお
    いて、 前記蓄光体は顆粒状であって、 前記照射ステップの後で前記光検出ステップの前に、前
    記蓄光体を透明な容器の中の透明な溶媒の中に分散させ
    る分散ステップをさらに有すること、 を特徴とする放射線測定方法。
  13. 【請求項13】 放射線測定域に蓄光体を所定時間置い
    て前記蓄光体を励起させる照射ステップと、 前記照射ステップの後に、前記蓄光体への放射線照射を
    停止し、その後、前記蓄光体から出る燐光の強度の時間
    変化を検出する光検出ステップと、 前記光検出ステップで検出された燐光の強度を、前記蓄
    光体への放射線照射の停止の後の所定の測定開始時刻か
    ら測定終了時刻まで積分して燐光強度積分値を求めるス
    テップと、 前記蓄光体と同種類の蓄光体について、放射線照射の停
    止後の測定開始時刻および測定終了時刻をパラメータと
    してその間の燐光強度積分値から、これに相当する放射
    線量を換算する関数として予め用意された放射線量換算
    関数を用いて、前記燐光強度積分値と測定開始時刻およ
    び測定終了時刻に基づいて、これらに対応する放射線量
    に換算する換算ステップと、 前記換算ステップで得られた放射線量を、前記測定開始
    時刻から測定終了時刻までの時間で除算して単位時間当
    りの放射線量率を求めるステップと、 を有することを特徴とする放射線測定方法。
  14. 【請求項14】 放射線測定域に蓄光体を所定時間置い
    て前記蓄光体を励起させる照射ステップと、 前記照射ステップの後に、前記蓄光体への放射線照射を
    停止し、その後、前記蓄光体から出る燐光の強度の時間
    変化を検出する光検出ステップと、 前記光検出ステップで検出された燐光の強度の時間変化
    を、半減期が2種類以上の指数関数の和で近似する近似
    ステップと、 前記近似ステップによって得られた指数関数の和から燐
    光強度を求める燐光強度算出ステップと、 前記燐光強度算出ステップから得られた燐光強度を放射
    線量に換算する換算ステップと、 を有することを特徴とする放射線測定方法。
  15. 【請求項15】 請求項14に記載の放射線測定方法に
    おいて、 前記近似ステップは、前記光検出ステップで検出された
    燐光の強度の時間変化を、半減期が3種類以上の指数関
    数の和で近似する第1の近似ステップと、 前記第1の近似ステップで得られた半減期が3種類以上
    の指数関数のうち、前記照射停止後燐光強度測定開始ま
    での時間よりも短い半減期の指数関数の成分を省き、半
    減期が2種類以上の指数関数の和で近似する第2の近似
    ステップと、 を有することを特徴とする放射線測定方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007315939A (ja) * 2006-05-26 2007-12-06 Hitachi Ltd 荷電粒子測定装置、検出効率取得演算装置及び荷電粒子測定システム
JP2009112263A (ja) * 2007-11-07 2009-05-28 Panasonic Electric Works Co Ltd 紫外線照射システム
JP2010235837A (ja) * 2009-03-31 2010-10-21 High Energy Accelerator Research Organization 放射線計測に用いられる応力発光体、及び当該応力発光体を備えた放射線計測システム

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