JP2003039186A - レーザ加工方法 - Google Patents

レーザ加工方法

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JP2003039186A
JP2003039186A JP2002093213A JP2002093213A JP2003039186A JP 2003039186 A JP2003039186 A JP 2003039186A JP 2002093213 A JP2002093213 A JP 2002093213A JP 2002093213 A JP2002093213 A JP 2002093213A JP 2003039186 A JP2003039186 A JP 2003039186A
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laser
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cutting
laser beam
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Fumitsugu Fukuyo
文嗣 福世
Kenji Fukumitsu
憲志 福満
Naoki Uchiyama
直己 内山
Toshimitsu Wakuta
敏光 和久田
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Hamamatsu Photonics KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加工対象物の表面に溶融や切断予定ラインか
ら外れた割れが生じることなく、加工対象物を切断する
ことができるレーザ加工方法を提供すること。 【解決手段】 本発明に係るレーザ加工方法は、加工対
象物1の内部に集光点Pを合わせてレーザ光Lを照射
し、加工対象物1の切断予定ライン5に沿って加工対象
物1の内部に改質領域を形成し、加工対象物1を切断す
る工程と、切断された加工対象物片を吸引手段により吸
着し、加工対象物片を分離させる工程とを備えることを
特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、半導体材料基板、
圧電材料基板やガラス基板等の加工対象物の切断に使用
されるレーザ加工方法に関する。 【0002】 【従来の技術】レーザ応用の一つに切断があり、レーザ
による一般的な切断は次の通りである。例えば半導体ウ
ェハやガラス基板のような加工対象物の切断する箇所
に、加工対象物が吸収する波長のレーザ光を照射し、レ
ーザ光の吸収により切断する箇所において加工対象物の
表面から裏面に向けて加熱溶融を進行させて加工対象物
を切断する。しかし、この方法では加工対象物の表面の
うち切断する箇所となる領域周辺も溶融される。よっ
て、加工対象物が半導体ウェハの場合、半導体ウェハの
表面に形成された半導体素子のうち、上記領域付近に位
置する半導体素子が溶融する恐れがある。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】加工対象物の表面の溶
融を防止する方法として、例えば、特開2000−21
9528号公報や特開2000−15467号公報に開
示されたレーザによる切断方法がある。これらの公報の
切断方法では、加工対象物の切断する箇所をレーザ光に
より加熱し、そして加工対象物を冷却することにより、
加工対象物の切断する箇所に熱衝撃を生じさせて加工対
象物を切断する。 【0004】しかし、これらの公報の切断方法では、加
工対象物に生じる熱衝撃が大きいと、加工対象物の表面
に、切断予定ラインから外れた割れやレーザ照射してい
ない先の箇所までの割れ等の不必要な割れが発生するこ
とがある。よって、これらの切断方法では精密切断をす
ることができない。特に、加工対象物が半導体ウェハ、
液晶表示装置が形成されたガラス基板や電極パターンが
形成されたガラス基板の場合、この不必要な割れにより
半導体チップ、液晶表示装置や電極パターンが損傷する
ことがある。また、これらの切断方法では平均入力エネ
ルギーが大きいので、半導体チップ等に与える熱的ダメ
ージも大きい。 【0005】本発明の目的は、加工対象物の表面に不必
要な割れを発生させることなくかつその表面が溶融しな
いレーザ加工方法を提供することである。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明に係るレーザ加工
方法は、加工対象物の内部に集光点を合わせてレーザ光
を照射し、加工対象物の切断予定ラインに沿って加工対
象物の内部に改質領域を形成し、加工対象物を切断する
工程と、切断された加工対象物片を吸引手段により吸着
し、加工対象物片を分離させる工程とを備えることを特
徴とする。 【0007】本発明に係るレーザ加工方法によれば、加
工対象物の内部に集光点を合わせてレーザ光を照射し、
加工対象物の内部に改質領域を形成している。加工対象
物の切断する箇所に何らかの起点があると、加工対象物
を比較的小さな力で割って切断することができる。本発
明に係るレーザ加工方法によれば、改質領域を起点とし
て切断予定ラインに沿って加工対象物が割れることによ
り、加工対象物を切断することができる。よって、比較
的小さな力で加工対象物を切断することができるので、
加工対象物の表面に切断予定ラインから外れた不必要な
割れを発生させることなく加工対象物の切断が可能とな
る。 【0008】また、本発明に係るレーザ加工方法によれ
ば、加工対象物の内部に局所的に改質領域を形成してい
る。よって、加工対象物の表面ではレーザ光がほとんど
吸収されないので、加工対象物の表面が溶融することは
ない。なお、集光点とはレーザ光が集光した箇所のこと
である。切断予定ラインは加工対象物の表面や内部に実
際に引かれた線でもよいし、仮想の線でもよい。 【0009】 【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施形態に
ついて図面を用いて説明する。本実施形態に係るレーザ
加工方法は、多光子吸収により改質領域を形成してい
る。多光子吸収はレーザ光の強度を非常に大きくした場
合に発生する現象である。まず、多光子吸収について簡
単に説明する。 【0010】材料の吸収のバンドギャップEGよりも光
子のエネルギーhνが小さいと光学的に透明となる。よ
って、材料に吸収が生じる条件はhν>EGである。し
かし、光学的に透明でも、レーザ光の強度を非常に大き
くするとnhν>EGの条件(n=2,3,4,・・・
である)で材料に吸収が生じる。この現象を多光子吸収
という。パルス波の場合、レーザ光の強度はレーザ光の
集光点のピークパワー密度(W/cm2)で決まり、例
えばピークパワー密度が1×108(W/cm2)以上の
条件で多光子吸収が生じる。ピークパワー密度は、(集
光点におけるレーザ光の1パルス当たりのエネルギー)
÷(レーザ光のビームスポット断面積×パルス幅)によ
り求められる。また、連続波の場合、レーザ光の強度は
レーザ光の集光点の電界強度(W/cm2)で決まる。 【0011】このような多光子吸収を利用する本実施形
態に係るレーザ加工の原理について図1〜図6を用いて
説明する。図1はレーザ加工中の加工対象物1の平面図
であり、図2は図1に示す加工対象物1のII−II線
に沿った断面図であり、図3はレーザ加工後の加工対象
物1の平面図であり、図4は図3に示す加工対象物1の
IV−IV線に沿った断面図であり、図5は図3に示す
加工対象物1のV−V線に沿った断面図であり、図6は
切断された加工対象物1の平面図である。 【0012】図1及び図2に示すように、加工対象物1
の表面3には切断予定ライン5がある。切断予定ライン
5は直線状に延びた仮想線である。本実施形態に係るレ
ーザ加工は、多光子吸収が生じる条件で加工対象物1の
内部に集光点Pを合わせてレーザ光Lを加工対象物1に
照射して改質領域7を形成する。なお、集光点とはレー
ザ光Lが集光した箇所のことである。 【0013】レーザ光Lを切断予定ライン5に沿って
(すなわち矢印A方向に沿って)相対的に移動させるこ
とにより、集光点Pを切断予定ライン5に沿って移動さ
せる。これにより、図3〜図5に示すように改質領域7
が切断予定ライン5に沿って加工対象物1の内部にのみ
形成される。本実施形態に係るレーザ加工方法は、加工
対象物1がレーザ光Lを吸収することにより加工対象物
1を発熱させて改質領域7を形成するのではない。加工
対象物1にレーザ光Lを透過させ加工対象物1の内部に
多光子吸収を発生させて改質領域7を形成している。よ
って、加工対象物1の表面3ではレーザ光Lがほとんど
吸収されないので、加工対象物1の表面3が溶融するこ
とはない。 【0014】加工対象物1の切断において、切断する箇
所に起点があると加工対象物1はその起点から割れるの
で、図6に示すように比較的小さな力で加工対象物1を
切断することができる。よって、加工対象物1の表面3
に不必要な割れを発生させることなく加工対象物1の切
断が可能となる。 【0015】なお、改質領域を起点とした加工対象物の
切断は、次の二通りが考えられる。一つは、改質領域形
成後、加工対象物に人為的な力が印加されることによ
り、改質領域を起点として加工対象物が割れ、加工対象
物が切断される場合である。これは、例えば加工対象物
の厚みが大きい場合の切断である。人為的な力が印加さ
れるとは、例えば、加工対象物の切断予定ラインに沿っ
て加工対象物に曲げ応力やせん断応力を加えたり、加工
対象物に温度差を与えることにより熱応力を発生させた
りすることである。他の一つは、改質領域を形成するこ
とにより、改質領域を起点として加工対象物の断面方向
(厚さ方向)に向かって自然に割れ、結果的に加工対象
物が切断される場合である。これは、例えば加工対象物
の厚みが小さい場合、改質領域が1つでも可能であり、
加工対象物の厚みが大きい場合、厚さ方向に複数の改質
領域を形成することで可能となる。なお、この自然に割
れる場合も、切断する箇所の表面上において、改質領域
が形成されていない部分まで割れが先走ることがなく、
改質部を形成した部分のみを割断することができるの
で、割断を制御よくすることができる。近年、シリコン
ウェハ等の半導体ウェハの厚さは薄くなる傾向にあるの
で、このような制御性のよい割断方法は大変有効であ
る。 【0016】さて、本実施形態において多光子吸収によ
り形成される改質領域として、次の(1)〜(3)があ
る。 【0017】(1)改質領域が一つ又は複数のクラック
を含むクラック領域の場合 レーザ光を加工対象物(例えばガラスやLiTaO3
らなる圧電材料)の内部に集光点を合わせて、集光点に
おける電界強度が1×108(W/cm2)以上でかつパ
ルス幅が1μs以下の条件で照射する。このパルス幅の
大きさは、多光子吸収を生じさせつつ加工対象物表面に
余計なダメージを与えずに、加工対象物の内部にのみク
ラック領域を形成できる条件である。これにより、加工
対象物の内部には多光子吸収による光学的損傷という現
象が発生する。この光学的損傷により加工対象物の内部
に熱ひずみが誘起され、これにより加工対象物の内部に
クラック領域が形成される。電界強度の上限値として
は、例えば1×1012(W/cm2)である。パルス幅
は例えば1ns〜200nsが好ましい。なお、多光子
吸収によるクラック領域の形成は、例えば、第45回レ
ーザ熱加工研究会論文集(1998年.12月)の第2
3頁〜第28頁の「固体レーザー高調波によるガラス基
板の内部マーキング」に記載されている。 【0018】本発明者は、電界強度とクラックの大きさ
との関係を実験により求めた。実験条件は次ぎの通りで
ある。 (A)加工対象物:パイレックス(登録商標)ガラス
(厚さ700μm) (B)レーザ 光源:半導体レーザ励起Nd:YAGレーザ 波長:1064nm レーザ光スポット断面積:3.14×10-8cm2 発振形態:Qスイッチパルス 繰り返し周波数:100kHz パルス幅:30ns 出力:出力<1mJ/パルス レーザ光品質:TEM00 偏光特性:直線偏光 (C)集光用レンズ レーザ光波長に対する透過率:60パーセント (D)加工対象物が載置される載置台の移動速度:10
0mm/秒 なお、レーザ光品質がTEM00とは、集光性が高くレー
ザ光の波長程度まで集光可能を意味する。 【0019】図7は上記実験の結果を示すグラフであ
る。横軸はピークパワー密度であり、レーザ光がパルス
レーザ光なので電界強度はピークパワー密度で表され
る。縦軸は1パルスのレーザ光により加工対象物の内部
に形成されたクラック部分(クラックスポット)の大き
さを示している。クラックスポットが集まりクラック領
域となる。クラックスポットの大きさは、クラックスポ
ットの形状のうち最大の長さとなる部分の大きさであ
る。グラフ中の黒丸で示すデータは集光用レンズ(C)
の倍率が100倍、開口数(NA)が0.80の場合で
ある。一方、グラフ中の白丸で示すデータは集光用レン
ズ(C)の倍率が50倍、開口数(NA)が0.55の
場合である。ピークパワー密度が1011(W/cm2
程度から加工対象物の内部にクラックスポットが発生
し、ピークパワー密度が大きくなるに従いクラックスポ
ットも大きくなることが分かる。 【0020】次に、本実施形態に係るレーザ加工におい
て、クラック領域形成による加工対象物の切断のメカニ
ズムについて図8〜図11を用いて説明する。図8に示
すように、多光子吸収が生じる条件で加工対象物1の内
部に集光点Pを合わせてレーザ光Lを加工対象物1に照
射して切断予定ラインに沿って内部にクラック領域9を
形成する。クラック領域9は一つ又は複数のクラックを
含む領域である。図9に示すようにクラック領域9を起
点としてクラックがさらに成長し、図10に示すように
クラックが加工対象物1の表面3と裏面21に到達し、
図11に示すように加工対象物1が割れることにより加
工対象物1が切断される。加工対象物の表面と裏面に到
達するクラックは自然に成長する場合もあるし、加工対
象物に力が印加されることにより成長する場合もある。 【0021】(2)改質領域が溶融処理領域の場合 レーザ光を加工対象物(例えばシリコンのような半導体
材料)の内部に集光点を合わせて、集光点における電界
強度が1×108(W/cm2)以上でかつパルス幅が1
μs以下の条件で照射する。これにより加工対象物の内
部は多光子吸収によって局所的に加熱される。この加熱
により加工対象物の内部に溶融処理領域が形成される。
溶融処理領域とは一旦溶融後再固化した領域、溶融状態
中の領域及び溶融から再固化する状態中の領域のうち少
なくともいずれか一つを意味する。また、溶融処理領域
は相変化した領域や結晶構造が変化した領域ということ
もできる。また、溶融処理領域とは単結晶構造、非晶質
構造、多結晶構造において、ある構造が別の構造に変化
した領域ということもできる。つまり、例えば、単結晶
構造から非晶質構造に変化した領域、単結晶構造から多
結晶構造に変化した領域、単結晶構造から非晶質構造及
び多結晶構造を含む構造に変化した領域を意味する。加
工対象物がシリコン単結晶構造の場合、溶融処理領域は
例えば非晶質シリコン構造である。なお、電界強度の上
限値としては、例えば1×1012(W/cm2)であ
る。パルス幅は例えば1ns〜200nsが好ましい。 【0022】本発明者は、シリコンウェハの内部で溶融
処理領域が形成されることを実験により確認した。実験
条件は次ぎの通りである。 (A)加工対象物:シリコンウェハ(厚さ350μm、
外径4インチ) (B)レーザ 光源:半導体レーザ励起Nd:YAGレーザ 波長:1064nm レーザ光スポット断面積:3.14×10-8cm2 発振形態:Qスイッチパルス 繰り返し周波数:100kHz パルス幅:30ns 出力:20μJ/パルス レーザ光品質:TEM00 偏光特性:直線偏光 (C)集光用レンズ 倍率:50倍 NA:0.55 レーザ光波長に対する透過率:60パーセント (D)加工対象物が載置される載置台の移動速度:10
0mm/秒 【0023】図12は上記条件でのレーザ加工により切
断されたシリコンウェハの一部における断面の写真を表
した図である。シリコンウェハ11の内部に溶融処理領
域13が形成されている。なお、上記条件により形成さ
れた溶融処理領域の厚さ方向の大きさは100μm程度
である。 【0024】溶融処理領域13が多光子吸収により形成
されたことを説明する。図13は、レーザ光の波長とシ
リコン基板の内部の透過率との関係を示すグラフであ
る。ただし、シリコン基板の表面側と裏面側それぞれの
反射成分を除去し、内部のみの透過率を示している。シ
リコン基板の厚みtが50μm、100μm、200μ
m、500μm、1000μmの各々について上記関係
を示した。 【0025】例えば、Nd:YAGレーザの波長である
1064nmにおいて、シリコン基板の厚みが500μ
m以下の場合、シリコン基板の内部ではレーザ光が80
%以上透過することが分かる。図12に示すシリコンウ
ェハ11の厚さは350μmであるので、多光子吸収に
よる溶融処理領域はシリコンウェハの中心付近、つまり
表面から175μmの部分に形成される。この場合の透
過率は、厚さ200μmのシリコンウェハを参考にする
と、90%以上なので、レーザ光がシリコンウェハ11
の内部で吸収されるのは僅かであり、ほとんどが透過す
る。このことは、シリコンウェハ11の内部でレーザ光
が吸収されて、溶融処理領域がシリコンウェハ11の内
部に形成(つまりレーザ光による通常の加熱で溶融処理
領域が形成)されたものではなく、溶融処理領域が多光
子吸収により形成されたことを意味する。多光子吸収に
よる溶融処理領域の形成は、例えば、溶接学会全国大会
講演概要第66集(2000年4月)の第72頁〜第7
3頁の「ピコ秒パルスレーザによるシリコンの加工特性
評価」に記載されている。 【0026】なお、シリコンウェハは、溶融処理領域を
起点として断面方向に向かって割れを発生させ、その割
れがシリコンウェハの表面と裏面に到達することによ
り、結果的に切断される。シリコンウェハの表面と裏面
に到達するこの割れは自然に成長する場合もあるし、加
工対象物に力が印加されることにより成長する場合もあ
る。なお、溶融処理領域からシリコンウェハの表面と裏
面に割れが自然に成長するのは、一旦溶融後再固化した
状態となった領域から割れが成長する場合、溶融状態の
領域から割れが成長する場合及び溶融から再固化する状
態の領域から割れが成長する場合のうち少なくともいず
れか一つである。いずれの場合も切断後の切断面は図1
2に示すように内部にのみ溶融処理領域が形成される。
加工対象物の内部に溶融処理領域を形成する場合、割断
時、切断予定ラインから外れた不必要な割れが生じにく
いので、割断制御が容易となる。 【0027】(3)改質領域が屈折率変化領域の場合 レーザ光を加工対象物(例えばガラス)の内部に集光点
を合わせて、集光点における電界強度が1×108(W
/cm2)以上でかつパルス幅が1ns以下の条件で照
射する。パルス幅を極めて短くして、多光子吸収を加工
対象物の内部に起こさせると、多光子吸収によるエネル
ギーが熱エネルギーに転化せずに、加工対象物の内部に
はイオン価数変化、結晶化又は分極配向等の永続的な構
造変化が誘起されて屈折率変化領域が形成される。電界
強度の上限値としては、例えば1×1012(W/c
2)である。パルス幅は例えば1ns以下が好まし
く、1ps以下がさらに好ましい。多光子吸収による屈
折率変化領域の形成は、例えば、第42回レーザ熱加工
研究会論文集(1997年.11月)の第105頁〜第
111頁の「フェムト秒レーザー照射によるガラス内部
への光誘起構造形成」に記載されている。 【0028】次に、本実施形態の具体例を説明する。 【0029】[第1例]本実施形態の第1例に係るレー
ザ加工方法について説明する。図14はこの方法に使用
できるレーザ加工装置100の概略構成図である。レー
ザ加工装置100は、レーザ光Lを発生するレーザ光源
101と、レーザ光Lの出力やパルス幅等を調節するた
めにレーザ光源101を制御するレーザ光源制御部10
2と、レーザ光Lの反射機能を有しかつレーザ光Lの光
軸の向きを90°変えるように配置されたダイクロイッ
クミラー103と、ダイクロイックミラー103で反射
されたレーザ光Lを集光する集光用レンズ105と、集
光用レンズ105で集光されたレーザ光Lが照射される
加工対象物1が載置される載置台107と、載置台10
7をX軸方向に移動させるためのX軸ステージ109
と、載置台107をX軸方向に直交するY軸方向に移動
させるためのY軸ステージ111と、載置台107をX
軸及びY軸方向に直交するZ軸方向に移動させるための
Z軸ステージ113と、これら三つのステージ109,
111,113の移動を制御するステージ制御部115
と、を備える。 【0030】Z軸方向は加工対象物1の表面3と直交す
る方向なので、加工対象物1に入射するレーザ光Lの焦
点深度の方向となる。よって、Z軸ステージ113をZ
軸方向に移動させることにより、加工対象物1の内部に
レーザ光Lの集光点Pを合わせることができる。また、
この集光点PのX(Y)軸方向の移動は、加工対象物1
をX(Y)軸ステージ109(111)によりX(Y)
軸方向に移動させることにより行う。X(Y)軸ステー
ジ109(111)が移動手段の一例となる。 【0031】レーザ光源101はパルスレーザ光を発生
するNd:YAGレーザである。レーザ光源101に用
いることができるレーザとして、この他、Nd:YVO
4レーザ、Nd:YLFレーザやチタンサファイアレー
ザがある。クラック領域や溶融処理領域を形成する場
合、Nd:YAGレーザ、Nd:YVO4レーザ、N
d:YLFレーザを用いるのが好適である。屈折率変化
領域を形成する場合、チタンサファイアレーザを用いる
のが好適である。 【0032】第1例では加工対象物1の加工にパルスレ
ーザ光を用いているが、多光子吸収を起こさせることが
できるなら連続波レーザ光でもよい。なお、本発明にお
いてレーザ光はレーザビームを含む意味である。集光用
レンズ105は集光手段の一例である。Z軸ステージ1
13はレーザ光の集光点を加工対象物の内部に合わせる
手段の一例である。集光用レンズ105をZ軸方向に移
動させることによっても、レーザ光の集光点を加工対象
物の内部に合わせることができる。 【0033】レーザ加工装置100はさらに、載置台1
07に載置された加工対象物1を可視光線により照明す
るために可視光線を発生する観察用光源117と、ダイ
クロイックミラー103及び集光用レンズ105と同じ
光軸上に配置された可視光用のビームスプリッタ119
と、を備える。ビームスプリッタ119と集光用レンズ
105との間にダイクロイックミラー103が配置され
ている。ビームスプリッタ119は、可視光線の約半分
を反射し残りの半分を透過する機能を有しかつ可視光線
の光軸の向きを90°変えるように配置されている。観
察用光源117から発生した可視光線はビームスプリッ
タ119で約半分が反射され、この反射された可視光線
がダイクロイックミラー103及び集光用レンズ105
を透過し、加工対象物1の切断予定ライン5等を含む表
面3を照明する。 【0034】レーザ加工装置100はさらに、ビームス
プリッタ119、ダイクロイックミラー103及び集光
用レンズ105と同じ光軸上に配置された撮像素子12
1及び結像レンズ123を備える。撮像素子121とし
ては例えばCCD(charge−coupled d
evice)カメラがある。切断予定ライン5等を含む
表面3を照明した可視光線の反射光は、集光用レンズ1
05、ダイクロイックミラー103、ビームスプリッタ
119を透過し、結像レンズ123で結像されて撮像素
子121で撮像され、撮像データとなる。 【0035】レーザ加工装置100はさらに、撮像素子
121から出力された撮像データが入力される撮像デー
タ処理部125と、レーザ加工装置100全体を制御す
る全体制御部127と、モニタ129と、を備える。撮
像データ処理部125は、撮像データを基にして観察用
光源117で発生した可視光の焦点が表面3上に合わせ
るための焦点データを演算する。この焦点データを基に
してステージ制御部115がZ軸ステージ113を移動
制御することにより、可視光の焦点が表面3に合うよう
にする。よって、撮像データ処理部125はオートフォ
ーカスユニットとして機能する。また、撮像データ処理
部125は、撮像データを基にして表面3の拡大画像等
の画像データを演算する。この画像データは全体制御部
127に送られ、全体制御部で各種処理がなされ、モニ
タ129に送られる。これにより、モニタ129に拡大
画像等が表示される。 【0036】全体制御部127には、ステージ制御部1
15からのデータ、撮像データ処理部125からの画像
データ等が入力し、これらのデータも基にしてレーザ光
源制御部102、観察用光源117及びステージ制御部
115を制御することにより、レーザ加工装置100全
体を制御する。よって、全体制御部127はコンピュー
タユニットとして機能する。 【0037】次に、図14及び図15を用いて、本実施
形態の第1例に係るレーザ加工方法を説明する。図15
は、このレーザ加工方法を説明するためのフローチャー
トである。加工対象物1はシリコンウェハである。 【0038】まず、加工対象物1の光吸収特性を図示し
ない分光光度計等により測定する。この測定結果に基づ
いて、加工対象物1に対して透明な波長又は吸収の少な
い波長のレーザ光Lを発生するレーザ光源101を選定
する(S101)。次に、加工対象物1の厚さを測定す
る。厚さの測定結果及び加工対象物1の屈折率を基にし
て、加工対象物1のZ軸方向の移動量を決定する(S1
03)。これは、レーザ光Lの集光点Pが加工対象物1
の内部に位置させるために、加工対象物1の表面3に位
置するレーザ光Lの集光点を基準とした加工対象物1の
Z軸方向の移動量である。この移動量を全体制御部12
7に入力される。 【0039】加工対象物1をレーザ加工装置100の載
置台107に載置する。そして、観察用光源117から
可視光を発生させて加工対象物1を照明する(S10
5)。照明された切断予定ライン5を含む加工対象物1
の表面3を撮像素子121により撮像する。この撮像デ
ータは撮像データ処理部125に送られる。この撮像デ
ータに基づいて撮像データ処理部125は観察用光源1
17の可視光の焦点が表面3に位置するような焦点デー
タを演算する(S107)。 【0040】この焦点データはステージ制御部115に
送られる。ステージ制御部115は、この焦点データを
基にしてZ軸ステージ113をZ軸方向の移動させる
(S109)。これにより、観察用光源117の可視光
の焦点が表面3に位置する。なお、撮像データ処理部1
25は撮像データに基づいて、切断予定ライン5を含む
加工対象物1の表面3の拡大画像データを演算する。こ
の拡大画像データは全体制御部127を介してモニタ1
29に送られ、これによりモニタ129に切断予定ライ
ン5付近の拡大画像が表示される。 【0041】全体制御部127には予めステップS10
3で決定された移動量データが入力されており、この移
動量データがステージ制御部115に送られる。ステー
ジ制御部115はこの移動量データに基づいて、レーザ
光Lの集光点Pが加工対象物1の内部となる位置に、Z
軸ステージ113により加工対象物1をZ軸方向に移動
させる(S111)。 【0042】次に、レーザ光源101からレーザ光Lを
発生させて、レーザ光Lを加工対象物1の表面3の切断
予定ライン5に照射する。レーザ光Lの集光点Pは加工
対象物1の内部に位置しているので、溶融処理領域は加
工対象物1の内部にのみ形成される。そして、切断予定
ライン5に沿うようにX軸ステージ109やY軸ステー
ジ111を移動させて、溶融処理領域を切断予定ライン
5に沿うように加工対象物1の内部に形成する(S11
3)。そして、加工対象物1を切断予定ライン5に沿っ
て曲げることにより、加工対象物1を切断する(S11
5)。これにより、加工対象物1をシリコンチップに分
割する。 【0043】第1例の効果を説明する。これによれば、
多光子吸収を起こさせる条件でかつ加工対象物1の内部
に集光点Pを合わせて、パルスレーザ光Lを切断予定ラ
イン5に照射している。そして、X軸ステージ109や
Y軸ステージ111を移動させることにより、集光点P
を切断予定ライン5に沿って移動させている。これによ
り、改質領域(例えばクラック領域、溶融処理領域、屈
折率変化領域)を切断予定ライン5に沿うように加工対
象物1の内部に形成している。加工対象物の切断する箇
所に何らかの起点があると、加工対象物を比較的小さな
力で割って切断することができる。よって、改質領域を
起点として切断予定ライン5に沿って加工対象物1を割
ることにより、比較的小さな力で加工対象物1を切断す
ることができる。これにより、加工対象物1の表面3に
切断予定ライン5から外れた不必要な割れを発生させる
ことなく加工対象物1を切断することができる。 【0044】また、第1例によれば、加工対象物1に多
光子吸収を起こさせる条件でかつ加工対象物1の内部に
集光点Pを合わせて、パルスレーザ光Lを切断予定ライ
ン5に照射している。よって、パルスレーザ光Lは加工
対象物1を透過し、加工対象物1の表面3ではパルスレ
ーザ光Lがほとんど吸収されないので、改質領域形成が
原因で表面3が溶融等のダメージを受けることはない。 【0045】以上説明したように第1例によれば、加工
対象物1の表面3に切断予定ライン5から外れた不必要
な割れや溶融が生じることなく、加工対象物1を切断す
ることができる。よって、加工対象物1が例えば半導体
ウェハの場合、半導体チップに切断予定ラインから外れ
た不必要な割れや溶融が生じることなく、半導体チップ
を半導体ウェハから切り出すことができる。表面に電極
パターンが形成されている加工対象物や、圧電素子ウェ
ハや液晶等の表示装置が形成されたガラス基板のように
表面に電子デバイスが形成されている加工対象物につい
ても同様である。よって、第1例によれば、加工対象物
を切断することにより作製される製品(例えば半導体チ
ップ、圧電デバイスチップ、液晶等の表示装置)の歩留
まりを向上させることができる。 【0046】また、第1例によれば、加工対象物1の表
面3の切断予定ライン5は溶融しないので、切断予定ラ
イン5の幅(この幅は、例えば半導体ウェハの場合、半
導体チップとなる領域同士の間隔である。)を小さくで
きる。これにより、一枚の加工対象物1から作製される
製品の数が増え、製品の生産性を向上させることができ
る。 【0047】また、第1例によれば、加工対象物1の切
断加工にレーザ光を用いるので、ダイヤモンドカッタを
用いたダイシングよりも複雑な加工が可能となる。例え
ば、図16に示すように切断予定ライン5が複雑な形状
であっても、第1例によれば切断加工が可能となる。こ
れらの効果は後に説明する例でも同様である。 【0048】なお、レーザ光源は一つに限らず複数でも
よい。例えば、図17はレーザ光源が複数における本実
施形態の第1例に係るレーザ加工方法を説明する模式図
である。これは、三つのレーザ光源15,17,19か
ら出射された三つのレーザ光を加工対象物1の内部に集
光点Pを合わせて異なる方向から照射している。レーザ
光源15,17からの各レーザ光は加工対象物1の表面
3から入射する。レーザ光源19からのレーザ光は加工
対象物1の裏面3から入射する。これよれば、複数のレ
ーザ光源を用いるので、レーザ光がパルスレーザ光に比
べてパワーが小さい連続波レーザ光であっても、集光点
の電界強度を多光子吸収が発生する大きさにすることが
可能となる。同様の理由により集光用レンズがなくても
多光子吸収が発生させることが可能となる。なお、この
例では三つのレーザ光源15,17,19により集光点
Pを形成しているが、本発明はこれに限定されずレーザ
光源が複数であればよい。 【0049】図18はレーザ光源が複数における本実施
形態の第1例に係る他のレーザ加工方法を説明する模式
図である。この例は、複数のレーザ光源23が切断予定
ライン5に沿って一列に配置された三つのアレイ光源部
25,27,29を備えている。アレイ光源部25,2
7,29の各々において同じ列に配置されたレーザ光源
23から出射されたレーザ光が一つの集光点(例えば集
光点P1)を形成する。この例によれば切断予定ライン
5に沿って複数の集光点P1,P2,・・・を同時に形成
することができるので、加工速度を向上させることがで
きる。また、この例では、表面3上であって切断予定ラ
イン5と直交する方向にレーザスキャンすることで改質
領域を複数列同時に形成することも可能である。 【0050】[第2例]次に、本実施形態の第2例につ
いて説明する。この例は光透過性材料の切断方法及び切
断装置である。光透過性材料は加工対象物の一例であ
る。この例では、光透過性材料としてLiTaO3から
なる厚さが400μm程度の圧電素子ウェハ(基板)を
用いている。 【0051】第2例に係る切断装置は、図14に示すレ
ーザ加工装置100及び図19、図20に示す装置から
構成される。図19及び図20に示す装置について説明
する。圧電素子ウェハ31は、保持手段としてのウェハ
シート(フィルム)33に保持されている。このウェハ
シート33は、圧電素子ウェハ31を保持する側の面が
粘着性を有する樹脂製テープ等からなり、弾性を有して
いる。ウェハシート33は、サンプルホルダ35に挟持
されて、載置台107上にセットされる。なお、圧電素
子ウェハ31は、図19に示されるように、後に切断分
離される多数個の圧電デバイスチップ37を含んでい
る。各圧電デバイスチップ37は回路部39を有してい
る。この回路部39は、圧電素子ウェハ31の表面に各
圧電デバイスチップ37毎に形成されており、隣接する
回路部39の間には所定の間隙α(80μm程度)が形
成されている。なお、図20は、圧電素子ウェハ31の
内部のみに改質部としての微小なクラック領域9が形成
された状態を示している。 【0052】次に、図21に基づいて、第2例に係る光
透過性材料の切断方法について説明する。まず、切断対
象材料となる光透過性材料(第2例においては、LiT
aO 3からなる圧電素子ウェハ31)の光吸収特性を測
定する(S201)。光吸収特性は、分光光度計等を用
いることにより測定可能である。光吸収特性が測定され
ると、その測定結果に基づいて、切断対象材料に対して
透明若しくは吸収の少ない波長のレーザ光Lを出射する
レーザ光源101を選定する(S203)。第2例にお
いては、基本波波長が1064nmであるパルス波(P
W)型のYAGレーザが選定されている。このYAGレ
ーザは、パルスの繰り返し周波数が20Hzであり、パ
ルス幅が6nsであり、パルスエネルギは300μJで
ある。また、YAGレーザから出射されるレーザ光Lの
スポット径は、20μm程度である。 【0053】次に、切断対象材料の厚さを測定する(S
205)。切断対象材料の厚さが測定されると、その測
定結果に基づいて、レーザ光Lの集光点が切断対象材料
の内部に位置するように、レーザ光Lの光軸方向におけ
る切断対象材料の表面(レーザ光Lの入射面)からのレ
ーザ光Lの集光点の変位量(移動量)を決定する(S2
07)。レーザ光Lの集光点の変位量(移動量)は、切
断対象材料の厚さ及び屈折率に対応して、たとえば切断
対象材料の厚さの1/2の量に設定される。 【0054】図22に示されるように、実際のレーザ光
Lの集光点Pの位置は、切断対象材料雰囲気(たとえ
ば、空気)中の屈折率と切断対象材料の屈折率との違い
により、集光用レンズ105で集光されたレーザ光Lの
集光点Qの位置よりも切断対象材料(圧電素子ウェハ3
1)の表面から深いところに位置するようになる。すな
わち、空気中の場合、「レーザ光Lの光軸方向でのZ軸
ステージ113の移動量×切断対象材料の屈折率=実際
のレーザ光Lの集光点移動量」という関係が成り立つこ
とになる。レーザ光Lの集光点の変位量(移動量)は、
上述した関係(切断対象材料の厚さ及び屈折率)を考慮
して設定される。その後、X−Y−Z軸ステージ(本実
施形態においては、X軸ステージ109、Y軸ステージ
111及びZ軸ステージ113により構成される)上に
配置された載置台107に対してウェハシート33に保
持された切断対象材料を載置する(S209)。切断対
象材料の載置を終えると、観察用光源117から光を出
射して、出射した光を切断対象材料に照射する。そし
て、撮像素子121での撮像結果に基づいて、レーザ光
Lの集光点が切断対象材料の表面上に位置するようにZ
軸ステージ113を移動させてフォーカス調整を行う
(S211)。ここでは、観察用光源117によって得
られる圧電素子ウェハ31の表面観察像を撮像素子12
1により撮像し、撮像データ処理部125が、撮像結果
に基づいて、観察用光源117から出射された光が切断
対象材料の表面上で焦点を結ぶようにZ軸ステージ11
3の移動位置を決定し、ステージ制御部115に出力す
る。ステージ制御部115は、撮像データ処理部125
からの出力信号に基づいて、Z軸ステージ113の移動
位置が、観察用光源117から出射された光が切断対象
材料の表面上に焦点を結ぶ、すなわちレーザ光Lの集光
点を切断対象材料の表面上に位置させるための位置とな
るようにZ軸ステージ113を制御する。 【0055】観察用光源117から出射された光のフォ
ーカス調整が終わると、レーザ光Lの集光点を切断対象
材料の厚さ及び屈折率に対応した集光点に移動させる
(S213)。ここでは、切断対象材料の厚さ及び屈折
率に対応して決定されたレーザ光Lの集光点の変位量分
だけZ軸ステージ113をレーザ光Lの光軸方向に移動
させるように、全体制御部127がステージ制御部11
5に出力信号を送り、出力信号を受けたステージ制御部
115がZ軸ステージ113の移動位置を制御する。上
述したように、切断対象材料の厚さ及び屈折率に対応し
て決定されたレーザ光Lの集光点の変位量分だけZ軸ス
テージ113をレーザ光Lの光軸方向に移動させること
により、レーザ光Lの集光点の切断対象材料の内部への
配置が完了する(S215)。 【0056】レーザ光Lの集光点の切断対象材料の内部
への配置が完了すると、レーザ光Lを切断対象材料に照
射すると共に、所望の切断パターンにしたがってX軸ス
テージ109及びY軸ステージ111を移動させる(S
217)。レーザ光源101から出射されたレーザ光L
は、図22に示されるように、集光用レンズ105によ
り、隣接する回路部39の間に形成された所定の間隙α
(上述したように、80μm)に臨む圧電素子ウェハ3
1の内部に集光点Pが位置するように集光される。上述
した所望の切断パターンは、圧電素子ウェハ31から複
数の圧電デバイスチップ37を分離するために、隣接す
る回路部39の間に形成された間隙にレーザ光Lが照射
されるように設定されており、レーザ光Lの照射状態を
モニタ129で確認しながらレーザ光Lが照射されるこ
とになる。 【0057】ここで、切断対象材料に照射されるレーザ
光Lは、集光用レンズ105により、図22に示される
ように、圧電素子ウェハ31の表面(レーザ光Lが入射
する面)に形成された回路部39にレーザ光Lが照射さ
れない角度で集光される。このように、回路部39にレ
ーザ光Lが照射されない角度でレーザ光Lを集光するこ
とにより、レーザ光Lが回路部39に入射するのを防ぐ
ことができ、回路部39をレーザ光Lから保護すること
ができる。 【0058】レーザ光源101から出射されたレーザ光
Lを、圧電素子ウェハ31の内部に集光点Pが位置する
ように集光させ、この集光点Pにおけるレーザ光Lのエ
ネルギー密度が切断対象材料の光学的損傷若しくは光学
的絶縁破壊のしきい値を越えると、切断対象材料として
の圧電素子ウェハ31の内部における集光点P及びその
近傍のみに微小なクラック領域9が形成される。このと
き、切断対象材料(圧電素子ウェハ31)の表面及び裏
面に損傷を及ぼすことはない。 【0059】次に、図23〜図27に基づいて、レーザ
光Lの集光点を移動させてクラックを形成する点につい
て説明する。図23に示される略直方体形状の切断対象
材料32(光透過性材料)に対して、切断対象材料32
の内部にレーザ光Lの集光点が位置するようにレーザ光
Lを照射することにより、図24及び図25に示される
ように、切断対象材料32の内部における集光点及びそ
の近傍のみに微小なクラック領域9が形成される。ま
た、レーザ光Lの集光点がレーザ光Lの光軸に交差する
切断対象材料32の長手方向Dに移動するように、レー
ザ光Lの走査あるいは切断対象材料32の移動が制御さ
れている。 【0060】レーザ光源101からはレーザ光Lがパル
ス状に出射されることから、レーザ光Lの走査あるいは
切断対象材料32の移動を行った場合、クラック領域9
は、図25に示されるように、切断対象材料32の長手
方向Dに沿ってレーザ光Lの走査速度あるいは切断対象
材料32の移動速度に対応した間隔を有して複数のクラ
ック領域9が形成されていくことになる。レーザ光Lの
走査速度あるいは切断対象材料32の移動速度を遅くす
ることにより、図26に示されるように、クラック領域
9間の間隔を短くして、形成されるクラック領域9の数
を増やすことも可能である。また、レーザ光Lの走査速
度あるいは切断対象材料の移動速度を更に遅くすること
により、図27に示されるように、クラック領域9が、
レーザ光Lの走査方向あるいは切断対象材料32の移動
方向、すなわちレーザ光Lの集光点の移動方向に沿って
連続的に形成されることになる。クラック領域9間の間
隔(形成されるクラック領域9の数)の調整は、レーザ
光Lの繰り返し周波数及び切断対象材料32(X軸ステ
ージあるいはY軸ステージ)の移動速度の関係を変化さ
せることでも実現可能である。また、レーザ光Lの繰り
返し周波数及び切断対象材料32の移動速度を高くする
ことでスループットの向上も可能である。 【0061】上述した所望の切断パターンに沿ってクラ
ック領域9が形成されると(S219)、物理的外力印
加又は環境変化等により切断対象材料内、特にクラック
領域9が形成された部分に応力を生じさせて、切断対象
材料の内部(集光点及びその近傍)のみに形成されたク
ラック領域9を成長させて、切断対象材料をクラック領
域9が形成された位置で切断する(S221)。 【0062】次に、図28〜図32を参照して、物理的
外力印加による切断対象材料の切断について説明する。
まず、所望の切断パターンに沿ってクラック領域9が形
成された切断対象材料(圧電素子ウェハ31)は、サン
プルホルダ35に挟持されたウェハシート33に保持さ
れた状態で切断装置に配置される。切断装置は、後述す
るような吸引チャック34、この吸引チャック34が接
続される吸引ポンプ(図示せず)、加圧ニードル36
(押圧部材)、加圧ニードル36を移動させるための加
圧ニードル駆動手段(図示せず)等を有している。加圧
ニードル駆動手段としては、電動又は油圧等のアクチュ
エータを用いることができる。なお、図28〜図32に
おいては、回路部39の図示を省略している。 【0063】圧電素子ウェハ31が切断装置に配置され
ると、図28に示されるように、分離する圧電デバイス
チップ37に対応する位置に吸引チャック34を近づけ
ていく。吸引チャック34を分離する圧電デバイスチッ
プ37に近接もしくは当接させた状態で吸引ポンプ装置
を作動させることにより、図29に示されるように、吸
引チャック34に分離する圧電デバイスチップ37(圧
電素子ウェハ31)を吸着させる。吸引チャック34に
分離する圧電デバイスチップ37(圧電素子ウェハ3
1)を吸着させると、図30に示されるように、ウェハ
シート33の裏面(圧電素子ウェハ31が保持された面
の裏面)側から分離する圧電デバイスチップ37に対応
する位置に加圧ニードル36を移動させる。 【0064】加圧ニードル36がウェハシート33の裏
面に当接してから更に加圧ニードル36を移動させる
と、ウェハシート33が変形すると共に加圧ニードル3
6により圧電素子ウェハ31に外部から応力を印加され
て、クラック領域9が形成されているウェハ部分に応力
が生じてクラック領域9が成長する。クラック領域9が
圧電素子ウェハ31の表面及び裏面まで成長することに
より、圧電素子ウェハ31は、図31に示されるよう
に、分離する圧電デバイスチップ37の端部において切
断されて、圧電デバイスチップ37が圧電素子ウェハ3
1から分離されることになる。なお、ウェハシート33
は、上述したように粘着性を有しているので、切断分離
された圧電デバイスチップ37が飛散するのを防ぐこと
ができる。 【0065】圧電デバイスチップ37が圧電素子ウェハ
31から分離されると吸引チャック34及び加圧ニード
ル36をウェハシート33から離れる方向に移動させ
る。吸引チャック34及び加圧ニードル36が移動する
と、分離された圧電デバイスチップ37は吸引チャック
34に吸着しているので、図32に示されるように、ウ
ェハシート33から離されることになる。このとき、図
示しないイオンエアーブロー装置を用いて、イオンエア
ーを図32中矢印B方向に送り、分離されて吸引チャッ
ク34に吸着している圧電デバイスチップ37と、ウェ
ハシート33に保持されている圧電素子ウェハ31(表
面)とをイオンエアー洗浄している。なお、イオンエア
ー洗浄の代わりに、吸引装置を設けて、塵等を吸引する
ことで切断分離された圧電デバイスチップ37及び圧電
素子ウェハ31の洗浄を行うようにしてもよい。環境変
化により切断対象材料を切断する方法としては、内部の
みにクラック領域9が形成された切断対象材料に対して
温度変化を与える方法が存在する。このように、切断対
象材料に対して温度変化を与えることにより、クラック
領域9が形成されている材料部分に熱応力を生じさせ
て、クラック領域9を成長させて切断対象材料を切断す
ることができる。 【0066】このように、第2例においては、集光用レ
ンズ105により、レーザ光源101から出射されたレ
ーザ光Lを、その集光点が光透過性材料(圧電素子ウェ
ハ31)の内部に位置するように集光することで、集光
点におけるレーザ光Lのエネルギー密度が光透過性材料
の光学的損傷若しくは光学的絶縁破壊のしきい値を越
え、光透過性材料の内部における集光点及びその近傍の
みに微小なクラック領域9が形成される。そして、形成
されたクラック領域9の位置にて光透過性材料が切断さ
れるので、発塵量が極めて低く、ダイシング傷、チッピ
ングあるいは材料表面でのクラック等が発生する可能性
も極めて低くなる。また、光透過性材料は、光透過性材
料の光学的損傷若しくは光学的絶縁破壊により形成され
たクラック領域9に沿って切断されるので、切断の方向
安定性が向上し、切断方向の制御を容易に行うことがで
きる。また、ダイヤモンドカッタによるダイシングに比
して、ダイシング幅を小さくすることができ、1つの光
透過性材料から切断された光透過性材料の数を増やすこ
とが可能となる。これらの結果、第2例によれば、極め
て容易且つ適切に光透過性材料を切断することができ
る。 【0067】また、物理的外力印加又は環境変化等によ
り切断対象材料内に応力を生じさせることにより、形成
されたクラック領域9を成長させて光透過性材料(圧電
素子ウェハ31)を切断するので、形成されたクラック
領域9の位置にて光透過性材料を確実に切断することが
できる。 【0068】また、加圧ニードル36を用いて光透過性
材料(圧電素子ウェハ31)に応力を加えることによ
り、クラック領域9を成長させて光透過性材料を切断し
ているので、形成されたクラック領域9の位置にて光透
過性材料をより一層確実に切断することができる。 【0069】また、複数の回路部39が形成された圧電
素子ウェハ31(光透過性材料)を各圧電デバイスチッ
プ37毎に切断分離する場合、集光用レンズ105によ
り、隣接する回路部39の間に形成された間隙に臨むウ
ェハ部分の内部に集光点が位置するようにレーザ光Lを
集光し、クラック領域9を形成させるので、隣接する回
路部39の間に形成された間隙の位置において、圧電素
子ウェハ31を確実に切断することができる。 【0070】また、光透過性材料(圧電素子ウェハ3
1)の移動あるいはレーザ光Lを走査して集光点をレー
ザ光Lの光軸に交差する方向、たとえば直交する方向に
移動させることにより、クラック領域9が集光点の移動
方向に沿って連続的に形成されることになり、切断の方
向安定性がより一層向上して、切断の方向制御をより一
層容易に行うことができる。 【0071】また、第2例においては、発塵粉体がほと
んどないため発塵粉体の飛散防止のための潤滑洗浄水が
不要となり、切断工程でのドライプロセス化を実現する
ことができる。 【0072】また、第2例においては、改質部(クラッ
ク領域9)の形成がレーザ光Lによる非接触加工にて実
現されるため、ダイヤモンドカッタによるダイシングに
おけるブレードの耐久性、交換頻度等の問題が生じるこ
とはない。また、第2例においては、上述したように、
改質部(クラック領域9)の形成がレーザ光Lによる非
接触加工にて実現されるため、光透過性材料を完全に切
断しない、光透過性材料を切り抜くような切断パターン
に沿って、光透過性材料を切断することが可能である。
本発明は、前述した第2例に限定されるものではなく、
たとえば、光透過性材料は圧電素子ウェハ31に限られ
ることなく、半導体ウェハ、ガラス基板等であってもよ
い。レーザ光源101も、切断する光透過性材料の光吸
収特性に対応して適宜選択可能である。また、第2例に
おいては、改質部として、レーザ光Lを照射することに
より微小なクラック領域9を形成するようにしている
が、これに限られるものではない。たとえば、レーザ光
源101として超短パルスレーザ光源(たとえば、フェ
ムト秒(fs)レーザ)を用いることで、屈折率変化
(高屈折率)による改質部を形成することができ、この
ような機械的特性の変化を利用してクラック領域9を発
生させることなく光透過性材料を切断することができ
る。 【0073】また、レーザ加工装置100において、Z
軸ステージ113を移動させることによりレーザ光Lの
フォーカス調整を行うようにしているが、これに限られ
ることなく、集光用レンズ105をレーザ光Lの光軸方
向に移動させることによりフォーカス調整を行うように
してもよい。 【0074】また、レーザ加工装置100において、所
望の切断パターンにしたがってX軸ステージ109及び
Y軸ステージ111を移動するようにしているが、これ
に限られることなく、レーザ光Lを所望の切断パターン
にしたがって走査するようにしてもよい。 【0075】また、吸引チャック34に圧電素子ウェハ
31を吸着させた後に、加圧ニードル36により圧電素
子ウェハ31を切断するようにしているが、これに限ら
れることなく、加圧ニードル36により圧電素子ウェハ
31を切断した後に、切断分離された圧電デバイスチッ
プ37を吸引チャック34に吸着させるようにしてもよ
い。なお、吸引チャック34に圧電素子ウェハ31を吸
着させた後に、加圧ニードル36により圧電素子ウェハ
31を切断することにより、切断分離された圧電デバイ
スチップ37の表面が吸引チャック34にて覆われるこ
とになり、圧電デバイスチップ37の表面に塵等が付着
するのを防ぐことができる。 【0076】また、撮像素子121として赤外線用のも
のを用いることにより、レーザ光Lの反射光を利用して
フォーカス調整を行うことができる。この場合には、ダ
イクロイックミラー103を用いる代わりにハーフミラ
ーを用い、このハーフミラーとレーザ光源101との間
にレーザ光源101への戻り光を抑制するような光学素
子を配設する必要がある。なお、このとき、フォーカス
調整を行うためのレーザ光Lにより切断対象材料にダメ
ージが生じないように、フォーカス調整時にレーザ光源
101から照射されるレーザ光Lの出力は、クラック形
成のための出力よりも低いエネルギー値に設定ことが好
ましい。 【0077】第2例の観点から本発明の特徴を以下に説
明する。 【0078】本発明に係る光透過性材料の切断方法は、
レーザ光源から出射したレーザ光を、その集光点が光透
過性材料の内部に位置するように集光し、光透過性材料
の内部における集光点及びその近傍のみに改質部を形成
させる改質部形成工程と、形成された改質部の位置にて
光透過性材料を切断する切断工程と、を備えていること
を特徴としている。 【0079】本発明に係る光透過性材料の切断方法で
は、改質部形成工程において、レーザ光の集光点が光透
過性材料の内部に位置するようにレーザ光を集光するこ
とで、光透過性材料の内部における集光点及びその近傍
のみに改質部が形成される。切断工程では、形成された
改質部の位置にて光透過性材料が切断されることにな
り、発塵量が極めて低く、ダイシング傷、チッピングあ
るいは材料表面でのクラック等が発生する可能性も極め
て低くなる。また、光透過性材料は、形成された改質部
の位置で切断されるので、切断の方向安定性が向上し、
切断方向の制御を容易に行うことができる。また、ダイ
ヤモンドカッタによるダイシングに比して、ダイシング
幅を小さくすることができ、1つの光透過性材料から切
断された光透過性材料の数を増やすことが可能となる。
これらの結果、本発明によれば、極めて容易且つ適切に
光透過性材料を切断することができる。 【0080】また、本発明に係る光透過性材料の切断方
法においては、発塵粉体がほとんどないため、発塵粉体
の飛散防止のための潤滑洗浄水が不要となり、切断工程
でのドライプロセス化を実現することができる。 【0081】また、本発明に係る光透過性材料の切断方
法においては、改質部の形成がレーザ光による非接触加
工にて実現されるため、従来の技術のようにダイヤモン
ドカッタによるダイシングにおけるブレードの耐久性、
交換頻度等の問題が生じることはない。また、本発明に
係る光透過性材料の切断方法においては、上述したよう
に改質部の形成がレーザ光による非接触加工にて実現さ
れるため、光透過性材料を完全に切断しない、光透過性
材料を切り抜くような切断パターンに沿って、光透過性
材料を切断することが可能である。 【0082】また、光透過性材料には、複数の回路部が
形成されており、改質部形成工程において、隣接する回
路部の間に形成された間隙に臨む光透過性材料部分の内
部に集光点が位置するようにレーザ光を集光し、改質部
を形成させることが好ましい。このように構成した場合
には、隣接する回路部の間に形成された間隙の位置にお
いて、光透過性材料を確実に切断することができる。 【0083】また、改質部形成工程において、光透過性
材料にレーザ光を照射する場合に、回路部にレーザ光が
照射されない角度でレーザ光を集光することが好まし
い。このように、改質部形成工程において、光透過性材
料にレーザ光を照射する場合に、回路部にレーザ光が照
射されない角度でレーザ光を集光することにより、レー
ザ光が回路部に入射するのを防ぐことができ、回路部を
レーザ光から保護することができる。 【0084】また、改質部形成工程において、集光点を
レーザ光の光軸と交差する方向に移動させることによ
り、改質部を集光点の移動方向に沿って連続的に形成す
ることが好ましい。このように、改質部形成工程におい
て、集光点をレーザ光の光軸と交差する方向に移動させ
ることにより、改質部を集光点の移動方向に沿って連続
的に形成することで、切断の方向安定性がより一層向上
して、切断の方向制御をより一層容易に行うことができ
る。 【0085】本発明に係る光透過性材料の切断方法は、
レーザ光源から出射したレーザ光を、その集光点が光透
過性材料の内部に位置するように集光し、光透過性材料
の内部における集光点及びその近傍のみにクラックを形
成させるクラック形成工程と、形成されたクラックの位
置にて光透過性材料を切断する切断工程と、を備えてい
ることを特徴としている。 【0086】本発明に係る光透過性材料の切断方法で
は、クラック形成工程において、レーザ光の集光点が光
透過性材料の内部に位置するようにレーザ光を集光する
ことで、集光点におけるレーザ光のエネルギー密度が光
透過性材料の光学的損傷若しくは光学的絶縁破壊のしき
い値を越え、光透過性材料の内部における集光点及びそ
の近傍のみにクラックが形成される。切断工程では、形
成されたクラックの位置にて光透過性材料が切断される
ことになり、発塵量が極めて低く、ダイシング傷、チッ
ピングあるいは材料表面でのクラック等が発生する可能
性も極めて低くなる。また、光透過性材料は、光透過性
材料の光学的損傷若しくは光学的絶縁破壊により形成さ
れたクラックに沿って切断されるので、切断の方向安定
性が向上し、切断方向の制御を容易に行うことができ
る。また、ダイヤモンドカッタによるダイシングに比し
て、ダイシング幅を小さくすることができ、1つの光透
過性材料から切断された光透過性材料の数を増やすこと
が可能となる。これらの結果、本発明によれば、極めて
容易且つ適切に光透過性材料を切断することができる。 【0087】また、本発明に係る光透過性材料の切断方
法においては、発塵粉体がほとんどないため、発塵粉体
の飛散防止のための潤滑洗浄水が不要となり、切断工程
でのドライプロセス化を実現することができる。 【0088】また、本発明に係る光透過性材料の切断方
法においては、クラックの形成がレーザ光による非接触
加工にて実現されるため、従来の技術のようにダイヤモ
ンドカッタによるダイシングにおけるブレードの耐久
性、交換頻度等の問題が生じることはない。また、本発
明に係る光透過性材料の切断方法においては、上述した
ようにクラックの形成がレーザ光による非接触加工にて
実現されるため、光透過性材料を完全に切断しない、光
透過性材料を切り抜くような切断パターンに沿って、光
透過性材料を切断することが可能である。 【0089】また、切断工程において、形成されたクラ
ックを成長させることにより光透過性材料を切断するこ
とが好ましい。このように、切断工程において、形成さ
れたクラックを成長させることにより光透過性材料を切
断することにより、形成されたクラックの位置にて光透
過性材料を確実に切断することができる。 【0090】また、切断工程において、押圧部材を用
い、光透過性材料に応力を加えることにより、クラック
を成長させて光透過性材料を切断することが好ましい。
このように、切断工程において、押圧部材を用い、光透
過性材料に応力を加えることにより、クラックを成長さ
せて光透過性材料を切断することにより、クラックの位
置にて光透過性材料をより一層確実に切断することがで
きる。 【0091】本発明に係る光透過性材料の切断装置は、
レーザ光源と、光透過性材料を保持する保持手段と、レ
ーザ光源から出射されたレーザ光を、その集光点が光透
過性材料の内部に位置するように集光させる光学素子
と、光透過性材料の内部におけるレーザ光の集光点及び
その近傍のみに形成された改質部の位置にて光透過性材
料を切断する切断手段と、を備えたことを特徴としてい
る。 【0092】本発明に係る光透過性材料の切断装置で
は、光学素子により、レーザ光の集光点が光透過性材料
の内部に位置するようにレーザ光が集光されることで、
光透過性材料の内部における集光点及びその近傍のみに
改質部が形成される。そして、切断手段が、光透過性材
料の内部におけるレーザ光の集光点及びその近傍のみに
形成される改質部の位置で光透過性材料を切断するの
で、光透過性材料は、形成された改質部に沿って確実に
切断されることになり、発塵量が極めて低く、ダイシン
グ傷、チッピングあるいは材料表面でのクラック等が発
生する可能性も極めて低くなる。また、光透過性材料
は、改質部に沿って切断されるので、切断の方向安定性
が向上し、切断方向の制御を容易に行うことができる。
また、ダイヤモンドカッタによるダイシングに比して、
ダイシング幅を小さくすることができ、1つの光透過性
材料から切断された光透過性材料の数を増やすことが可
能となる。これらの結果、本発明によれば、極めて容易
且つ適切に光透過性材料を切断することができる。 【0093】また、本発明に係る光透過性材料の切断装
置においては、発塵粉体がほとんどないため、発塵粉体
の飛散防止のための潤滑洗浄水が不要となり、切断工程
でのドライプロセス化を実現することができる。 【0094】また、本発明に係る光透過性材料の切断装
置においては、改質部がレーザ光による非接触加工にて
形成されるため、従来の技術のようにダイヤモンドカッ
タによるダイシングにおけるブレードの耐久性、交換頻
度等の問題が生じることはない。また、本発明に係る光
透過性材料の切断装置においては、上述したように改質
部がレーザ光による非接触加工にて形成されるため、光
透過性材料を完全に切断しない、光透過性材料を切り抜
くような切断パターンに沿って、光透過性材料を切断す
ることが可能である。 【0095】本発明に係る光透過性材料の切断装置は、
レーザ光源と、光透過性材料を保持する保持手段と、レ
ーザ光源から出射されたレーザ光を、その集光点が光透
過性材料の内部に位置するように集光させる光学素子
と、光透過性材料の内部におけるレーザ光の集光点及び
その近傍のみに形成されるクラックを成長させて光透過
性材料を切断する切断手段と、を備えたことを特徴とし
ている。 【0096】本発明に係る光透過性材料の切断装置で
は、光学素子により、レーザ光の集光点が光透過性材料
の内部に位置するようにレーザ光が集光されることで、
集光点におけるレーザ光のエネルギー密度が光透過性材
料の光学的損傷若しくは光学的絶縁破壊のしきい値を越
え、光透過性材料の内部における集光点及びその近傍の
みにクラックが形成される。そして、切断手段が、光透
過性材料の内部におけるレーザ光の集光点及びその近傍
のみに形成されるクラックを成長させて光透過性材料を
切断するので、光透過性材料は、光透過性材料の光学的
損傷若しくは光学的絶縁破壊により形成されたクラック
に沿って確実に切断されることになり、発塵量が極めて
低く、ダイシング傷、チッピングあるいは材料表面での
クラック等が発生する可能性も極めて低くなる。また、
光透過性材料は、クラックに沿って切断されるので、切
断の方向安定性が向上し、切断方向の制御を容易に行う
ことができる。また、ダイヤモンドカッタによるダイシ
ングに比して、ダイシング幅を小さくすることができ、
1つの光透過性材料から切断された光透過性材料の数を
増やすことが可能となる。これらの結果、本発明によれ
ば、極めて容易且つ適切に光透過性材料を切断すること
ができる。 【0097】また、本発明に係る光透過性材料の切断装
置においては、発塵粉体がほとんどないため、発塵粉体
の飛散防止のための潤滑洗浄水が不要となり、切断工程
でのドライプロセス化を実現することができる。 【0098】また、本発明に係る光透過性材料の切断装
置においては、クラックがレーザ光による非接触加工に
て形成されるため、従来の技術のようにダイヤモンドカ
ッタによるダイシングにおけるブレードの耐久性、交換
頻度等の問題が生じることはない。また、本発明に係る
光透過性材料の切断装置においては、上述したようにク
ラックがレーザ光による非接触加工にて形成されるた
め、光透過性材料を完全に切断しない、光透過性材料を
切り抜くような切断パターンに沿って、光透過性材料を
切断することが可能である。 【0099】また、切断手段は、光透過性材料に応力を
印加するための押圧部材を有していることが好ましい。
このように、切断手段が光透過性材料に応力を印加する
ための押圧部材を有することにより、この押圧部材によ
り光透過性材料に応力を印加してクラックを成長させる
ことが可能となり、形成されたクラックの位置において
光透過性材料をより一層確実に切断することができる。 【0100】また、光透過性材料は、その表面に複数の
回路部が形成された光透過性材料であって、光学素子
は、隣接する回路部の間に形成された間隙に臨む光透過
性材料部分の内部に集光点が位置するようにレーザ光を
集光することが好ましい。このように構成した場合、隣
接する回路部の間に形成された間隙の位置において、光
透過性材料を確実に切断することができる。 【0101】また、光学素子は、回路部にレーザ光が照
射されない角度でレーザ光を集光することが好ましい。
このように、光学素子が回路部にレーザ光が照射されな
い角度でレーザ光を集光することにより、レーザ光が回
路部に入射するのを防ぐことができ、回路部をレーザ光
から保護することができる。 【0102】また、集光点をレーザ光の光軸と交差する
方向に移動させるための集光点移動手段を更に備えてい
ることが好ましい。このように、集光点をレーザ光の光
軸と交差する方向に移動させるための集光点移動手段を
更に備えることにより、クラックを集光点の移動方向に
沿って連続的に形成することが可能となり、切断の方向
安定性がより一層向上して、切断の方向制御をより一層
容易に行うことができる。 【0103】 【発明の効果】本発明に係るレーザ加工方法によれば、
加工対象物の表面に溶融や切断予定ラインから外れた割
れが生じることなく、加工対象物を切断することができ
る。よって、加工対象物を切断することにより作製され
る製品(例えば、半導体チップ、圧電デバイスチップ、
液晶等の表示装置)の歩留まりや生産性を向上させるこ
とができる。 【0104】また、レーザ光の照射により加工対象物の
内部に改質領域を形成することで該加工対象物を切断分
離するため、発塵量を極めて少なくすることができる。
したがって、切断された加工対象物片を吸引手段により
吸着して回収する際に、吸引手段が詰まるようなことを
防止することができる。そして、吸引手段により加工対
象物片を1つづつ確実に回収することが可能となる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本実施形態に係るレーザ加工方法によってレー
ザ加工中の加工対象物の平面図である。 【図2】図1に示す加工対象物のII−II線に沿った
断面図である。 【図3】本実施形態に係るレーザ加工方法によるレーザ
加工後の加工対象物の平面図である。 【図4】図3に示す加工対象物のIV−IV線に沿った
断面図である。 【図5】図3に示す加工対象物のV−V線に沿った断面
図である。 【図6】本実施形態に係るレーザ加工方法によって切断
された加工対象物の平面図である。 【図7】本実施形態に係るレーザ加工方法における電界
強度とクラックの大きさとの関係を示すグラフである。 【図8】本実施形態に係るレーザ加工方法の第1工程に
おける加工対象物の断面図である。 【図9】本実施形態に係るレーザ加工方法の第2工程に
おける加工対象物の断面図である。 【図10】本実施形態に係るレーザ加工方法の第3工程
における加工対象物の断面図である。 【図11】本実施形態に係るレーザ加工方法の第4工程
における加工対象物の断面図である。 【図12】本実施形態に係るレーザ加工方法により切断
されたシリコンウェハの一部における断面の写真を表し
た図である。 【図13】本実施形態に係るレーザ加工方法におけるレ
ーザ光の波長とシリコン基板の内部の透過率との関係を
示すグラフである。 【図14】本実施形態の第1例に係るレーザ加工方法に
使用できるレーザ加工装置の概略構成図である。 【図15】本実施形態の第1例に係るレーザ加工方法を
説明するためのフローチャートである。 【図16】本実施形態の第1例に係るレーザ加工方法に
より切断可能なパターンを説明するための加工対象物の
平面図である。 【図17】レーザ光源が複数に関する本実施形態の第1
例に係るレーザ加工方法を説明する模式図である。 【図18】レーザ光源が複数に関する本実施形態の第1
例に係る他のレーザ加工方法を説明する模式図である。 【図19】本実施形態の第2例において、ウェハシート
に保持された状態の圧電素子ウェハを示す概略平面図で
ある。 【図20】本実施形態の第2例において、ウェハシート
に保持された状態の圧電素子ウェハを示す概略断面図で
ある。 【図21】本実施形態の第2例に係る切断方法を説明す
るためのフローチャートである。 【図22】本実施形態の第2例に係る切断方法によりレ
ーザ光が照射されている光透過性材料の断面図である。 【図23】本実施形態の第2例に係る切断方法によりレ
ーザ光が照射された光透過性材料の平面図である。 【図24】図23に示す光透過性材料のXXIV−XX
IV線に沿った断面図である。 【図25】図23に示す光透過性材料のXXV−XXV
線に沿った断面図である。 【図26】集光点の移動速度を遅くした場合における図
23に示す光透過性材料のXXV−XXV線に沿った断
面図である。 【図27】集光点の移動速度をさらに遅くした場合にお
ける図23に示す光透過性材料のXXV−XXV線に沿
った断面図である。 【図28】本実施形態の第2例に係る切断方法の第1工
程を示す圧電素子ウェハ等の断面図である。 【図29】本実施形態の第2例に係る切断方法の第2工
程を示す圧電素子ウェハ等の断面図である。 【図30】本実施形態の第2例に係る切断方法の第3工
程を示す圧電素子ウェハ等の断面図である。 【図31】本実施形態の第2例に係る切断方法の第4工
程を示す圧電素子ウェハ等の断面図である。 【図32】本実施形態の第2例に係る切断方法の第5工
程を示す圧電素子ウェハ等の断面図である。 【符号の説明】 1・・・加工対象物、3・・・表面、5・・・切断予定
ライン、7・・・改質領域、9・・・クラック領域、1
1・・・シリコンウェハ、13・・・溶融処理領域、1
5,17,19,23・・・レーザ光源、25,27,
29・・・アレイ光源部、31・・・圧電素子ウェハ、
37・・・圧電デバイスチップ、100・・・レーザ加
工装置、101・・・レーザ光源、105・・・集光用
レンズ、109・・・X軸ステージ、111・・・Y軸
ステージ、113・・・Z軸ステージ、P・・・集光点
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C03B 33/033 C03B 33/033 33/09 33/09 H01L 21/301 B23K 101:40 // B23K 101:40 H01L 21/78 B (72)発明者 内山 直己 静岡県浜松市市野町1126番地の1 浜松ホ トニクス株式会社内 (72)発明者 和久田 敏光 静岡県浜松市市野町1126番地の1 浜松ホ トニクス株式会社内 Fターム(参考) 3C069 AA01 BA08 BB01 CA05 CA11 CB01 EA05 4E068 AA01 AD01 AE01 CA11 DA10 DA11 4G015 FA01 FA06 FB01 FC02 FC10 FC11

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 加工対象物の内部に集光点を合わせてレ
    ーザ光を照射し、前記加工対象物の切断予定ラインに沿
    って前記加工対象物の内部に改質領域を形成し、前記加
    工対象物を切断する工程と、 切断された加工対象物片を吸引手段により吸着し、前記
    加工対象物片を分離させる工程と、を備えるレーザ加工
    方法。
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