JP2003022334A - 個人情報開示支援方法と装置並びに個人情報格納媒体 - Google Patents

個人情報開示支援方法と装置並びに個人情報格納媒体

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JP2003022334A
JP2003022334A JP2001209205A JP2001209205A JP2003022334A JP 2003022334 A JP2003022334 A JP 2003022334A JP 2001209205 A JP2001209205 A JP 2001209205A JP 2001209205 A JP2001209205 A JP 2001209205A JP 2003022334 A JP2003022334 A JP 2003022334A
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誠一郎 神谷
Masamitsu Kawai
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Takashi Kuroiwa
貴 黒岩
Kiichi Sasaki
喜一 佐々木
Fujio Yamazaki
富士夫 山崎
Suuki Munakata
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Makoto Tarumi
真 垂水
Keijiro Michihashi
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Hikari Deguchi
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 個人情報を第三者に預託することなく直接受
領者に交付すると共に、個人情報の内容を受領者に対し
て所定の期間、秘密にすることができる、個人情報の開
示を支援する方法と装置、並びに個人情報を格納する媒
体を得る。 【解決手段】 受領者(Y)に提供される個人情報に対
して施された封止の解除手段P1を、交付条件R1と共
に提供者(X)から受付け(S5)、交付条件R1をサ
ーバ3aに入力し、サーバ3aが、交付条件R1に基づ
き、解除手段P1を受領者(Y)に交付(S9)するた
めに必要な情報を出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、提供者が個人情報
を受領者に開示するのを支援する方法と装置、並びに個
人情報を格納する媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ある者が、自己の有する個人情報を別の
者に開示する場合、直接開示相手に開示する方法と、第
三者に預託しておき、当該第三者から開示相手に開示し
てもらう方法とがある。後者の方法は、開示する個人情
報と開示相手は、既に決まっているが、直接開示するこ
とができない場合などに利用される。
【0003】後者の方法を利用する個人情報の例として
遺言がある。遺言は、遺言者が生存中に遺言書に記載し
ておき、遺言者自身が死亡した際(死亡した後)に、遺
言者が指定した受遺者に開示されるものである。
【0004】しかし、当然のことながら、死亡してしま
った遺言者自身は、受遺者に遺言書を交付することはで
きない。そこで、遺言者は、作成した遺言書を受遺者以
外の第三者に預託しておき、遺言者自身が死亡した際
に、第三者から受遺者に遺言書を交付してもらう。
【0005】図7は、個人情報として遺言を例とした場
合の、従来の個人情報を開示する方法の実施の形態を示
すフローチャートである。
【0006】遺言者Aは、受遺者Bに交付する遺言書を
作成する(S100)。
【0007】遺言者Aは、作成した遺言書を遺言保管者
Cに預託する(S101)。ここで、遺言保管者Cと
は、遺言者Aでも受遺者Bでもなく、第三者であり、た
とえば、弁護士や公証人、あるいは信託銀行などであ
る。また、遺言者Aは、遺言書を預託する際に、当該預
託する遺言書は、遺言者Aが死亡した際に、受遺者Bに
交付して欲しい(渡して欲しい)旨を遺言保管者Cに伝
える。なお、遺言者Aが死亡したことは、通知者Dから
遺言の執行開始が遺言保管者Cに通知されたときとする
旨も、併せて遺言保管者Cに伝える。ここで、通知者と
は、遺言者Aが死亡したこと、すなわち遺言の執行開始
を遺言保管者Cに通知する者であり、たとえば、近親者
や遺言執行者などである。
【0008】遺言保管者Cは、遺言者Aから預託を受け
た遺言書を保管する(S102)。保管されている遺言
書は、前述の通り、遺言の執行開始があるまでは、受遺
者Bは、その内容を確認することはできない。また受遺
者Bは、遺言保管者Cが、遺言者Aが作成した遺言書を
保管していることさえも知り得ない。
【0009】遺言保管者Cは、通知者Dから遺言の執行
開始の通知を受ける(S103)。
【0010】遺言保管者Cは、執行開始通知を受ける
と、保管しておいた遺言書を受遺者Bに交付する(S1
04)。
【0011】なお、交付先は、必ずしも受遺者Bに限ら
ず、遺言執行者などであってもよく、遺言者Aが遺言書
を遺言保管者Cに預託する際に指定しておく。
【0012】受遺者Bは、遺言保管者Cから遺言書を受
取り、遺言の内容を確認する(S105)。すなわち、
この時点で、遺言者Aは、遺言を受遺者Bに開示したこ
とになる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、遺言書
を第三者である遺言保管者Cに預託した上で受遺者Bに
交付する場合には、遺言者Aにとっては、受遺者B以外
の者に遺言書を預託することになるため、自身が死亡し
た際に、確実に受遺者Bに遺言が開示されるのか、ある
いは、遺言が隠匿、偽造、紛失などされないか、など不
安を感じる。さりとて、遺言者Aが受遺者Bに対して遺
言書を直接交付する場合には、遺言書の交付と同時に遺
言を受遺者Bに開示することとなるため、遺言者Aが死
亡するまで、遺言の内容を秘密にしておくことができな
い。
【0014】上記の問題は、遺言書に限らず、開示する
内容を所定の期間、秘密にしておきたい個人情報のすべ
てについて共通する問題である。
【0015】本発明は以上のような従来の実情に鑑みて
なされたもので、個人情報を第三者に預託することなく
直接開示相手(個人情報の受領者)に交付する(渡す)
と共に、個人情報の内容を開示相手に対して所定の期
間、秘密にすることができる、個人情報の開示を支援す
る方法と装置を提供することを目的とする。また、個人
情報の提供者が、個人情報の受領者に開示する個人情報
を格納する媒体であって、本発明にかかる個人情報開示
支援方法において直接使用する媒体を提供することを目
的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
提供者が個人情報を受領者に開示するのを支援する方法
であって、受領者に提供される個人情報に対して施され
た封止の解除手段を、交付条件と共に提供者から受付
け、交付条件をサーバに入力するステップと、サーバ
が、交付条件に基づき、解除手段を受領者に交付するた
めに必要な情報を出力するステップとを有することを特
徴とする。
【0017】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、交付条件は、少なくとも受領者を特定する
ための情報と、解除手段を受領者に交付する時期に関す
る情報とを含むことを特徴とする。
【0018】請求項3記載の発明は、提供者が個人情報
の一部を受領者に選択的に開示するのを支援する方法で
あって、受領者に提供される個人情報が有する複数の部
分ごとに対応して施された封止の解除手段を、交付条件
と共に提供者から受付け、交付条件をサーバに入力する
ステップと、サーバが、交付条件に基づき、個人情報が
有する複数の部分の一部に対応する解除手段を受領者に
交付するために必要な情報を出力するステップとを有す
ることを特徴とする。
【0019】請求項4記載の発明は、請求項3記載の発
明において、交付条件は、少なくとも受領者を特定する
ための情報と、解除手段を受領者に交付する時期に関す
る情報と、個人情報が有する複数の部分の一部に対応す
る解除手段を選択する条件に関する情報とを含むことを
特徴とする。
【0020】請求項5記載の発明は、請求項4記載の発
明において、個人情報が有する複数の部分の一部に対応
する解除手段を選択する条件は、解除手段を受領者に交
付する時期に依存するようにしたことを特徴とする。
【0021】請求項6記載の発明は、請求項4記載の発
明において、個人情報が有する複数の部分の一部に対応
する解除手段を選択する条件は、解除手段を受領者に交
付する時期における受領者の条件に依存するようにした
ことを特徴とする。
【0022】請求項7記載の発明は、請求項1乃至6の
いずれかに記載の発明において、解除手段を受領者に交
付する時期は、受領者が指定することができることを特
徴とする。
【0023】請求項8記載の発明は、請求項1乃至7の
いずれかに記載の発明において、解除手段を受領者に交
付するために必要な情報は、少なくとも受領者を特定す
る情報と、解除手段を特定する情報を含むことを特徴と
する。
【0024】請求項9記載の発明は、請求項1乃至8の
いずれかに記載の発明において、交付条件と共に解除手
段もサーバに入力することを特徴とする。
【0025】請求項10記載の発明は、請求項8記載の
発明において、解除手段を特定する情報に代えて、解除
手段そのものとすることを特徴とする。
【0026】請求項11記載の発明は、請求項1乃至1
0のいずれかに記載の発明において、個人情報は、電子
情報として作成されたものであり、解除手段は、電子情
報に施されたパスワードであることを特徴とする。
【0027】請求項12記載の発明は、請求項1乃至1
0のいずれかに記載の発明において、個人情報は、電子
情報として作成されたものであり、解除手段は、暗号化
された電子情報を復号するための復号化鍵であることを
特徴とする。
【0028】請求項13記載の発明は、請求項1乃至1
2のいずれかに記載の発明において、解除手段は、提供
者自身により設定されるようにしたことを特徴とする。
【0029】請求項14記載の発明は、請求項1乃至1
2のいずれかに記載の発明において、解除手段は、提供
者が個人情報を封止するために利用する端末で自動生成
されるようにしたことを特徴とする。
【0030】請求項15記載の発明は、請求項1乃至1
2のいずれかに記載の発明において、解除手段は、あら
かじめ提供者に対して提示されるようにしたことを特徴
とする。
【0031】請求項16記載の発明は、請求項1乃至1
5のいずれかに記載の発明において、提供者を遺言者、
受領者を受遺者、個人情報を遺言情報としたことを特徴
とする。
【0032】請求項17記載の発明は、請求項16記載
の発明において、解除手段を受領者に交付する時期は、
提供者が死亡した後とすることを特徴とする。
【0033】請求項18記載の発明は、提供者が個人情
報を受領者に開示するのを支援する装置であって、受領
者に提供される個人情報に対して施された封止の解除手
段を受領者に交付する条件を提供者の端末から受信する
手段と、交付する条件を記憶する手段と、交付する条件
を確認する手段と、解除手段を受領者に交付するために
必要な情報を出力する手段とを有してなることを特徴と
する。
【0034】請求項19記載の発明は、請求項18記載
の発明において、解除手段を提供者の端末から受信する
手段と、受信した解除手段を記憶する手段とをさらに含
むと共に、解除手段を受領者に交付するために必要な情
報を出力する手段に代えて、記憶した解除手段を受領者
の端末に送信する手段としたことを特徴とする。
【0035】請求項20記載の発明は、提供者が受領者
に開示する個人情報を格納する媒体であって、個人情報
が格納された上で封止され、封止の解除手段は、請求項
1乃至17のいずれかに記載の方法によって、受領者に
交付されることを特徴とする。
【0036】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
にかかる個人情報開示支援方法と装置並びに個人情報格
納媒体の実施の形態について説明する。
【0037】先ず、本発明にかかる個人情報開示支援方
法の基本的な実施の形態について説明する。本実施の形
態は、遺言者Xが遺言を受遺者Yに開示するのを支援す
る場合である。すなわち、遺言者Xが受遺者Yに開示す
る予定の遺言書は、直接受遺者Yに交付(提供)される
が、遺言の執行開始時期まで(遺言者Xが死亡するま
で)は、受遺者Yが、遺言の内容を確認することができ
ないようにしたものである。なお、開示支援者Zは、本
発明にかかる個人情報開示支援方法を提供する者であ
り、その例としては、弁護士や公証人、あるいは信託銀
行をはじめとする信託業務を行うサービス提供者など、
遺言者Xと受遺者Y以外の者である。
【0038】図1は、本発明にかかる個人情報開示支援
方法の実施の形態の例を示すフローチャートである。以
下、図1に記載のフローチャートと、図2に記載のブロ
ック図に基づき説明する。
【0039】遺言者Xが、個人情報である遺言情報I1
を作成する(S1)。遺言情報とは、電子情報として作
成された遺言書のことであり、コンピュータソフトウェ
アを用いて作成する。なお、電子情報の形式としては、
テキスト、画像(静止画、動画)、音声、およびこれら
の組合せのいずれであってもよい。
【0040】遺言者Xは、作成した遺言情報I1を封止
する(S2)。「封止する」とは、封止手段を用いて遺
言情報I1の内容を確認することができない状態にする
ことである。封止された遺言情報(以下、「封止遺言情
報」という)J1は、封止の解除手段を用いることで、
封止される前の遺言情報I1に戻す(遺言情報I1を確
認することができる状態にする)ことができる。
【0041】本実施の形態での封止の方法は、パスワー
ドによるものとし、封止手段と解除手段は、共にパスワ
ードP1である。すなわち、遺言情報I1は、パスワー
ドP1を施して封止されている(封止遺言情報J1が作
成される)。一方、封止遺言情報J1は、パスワードP
1を施して封止が解除される(遺言情報I1に戻され
る)。
【0042】なお、パスワードP1は、遺言情報I1を
封止する際に、遺言者X自身が自由に設定(指定)す
る。ただし、遺言者X自身が自由に設定するのに代え
て、たとえば、開示支援者Zなどから、あらかじめ遺言
者Xに対して提示されるようにしてもよい(遺言者Xは
提示されたパスワードを封止の際に指定する)。
【0043】遺言者Xは、封止遺言情報J1のみを受遺
者Yに交付する(S3)。なお、封止遺言情報J1の受
遺者Yへの交付は、封止遺言情報J1を記録した本発明
にかかる個人情報格納媒体(以下、「媒体」という)M
1を受遺者Yに渡すことで行われる。
【0044】媒体M1は、電子情報を記録することがで
き、パソコンなどの情報処理端末で記録された電子情報
の内容を確認することができる媒体であればよく、たと
えば、CD−R、DVD−RAM、EP−ROM、US
B−メモリ、CompactFlash、フロッピー
(登録商標)ディスクなどがある。これらの媒体につい
ては、記録することができる情報の量や、改ざんの困難
性、価格、利用することができる情報処理端末の条件
(規格)などの点で異なるが、記録される個人情報の種
類(秘匿性など)に応じて選択する。
【0045】遺言者Xは、封止遺言情報J1を交付する
際に、媒体M1には、封止された遺言が記録されている
こと、封止の解除手段は開示支援者Zに預託してあるこ
と、解除手段を入手するためには、遺言者Xが死亡した
後に、その旨を開示支援者Zに通知する必要があるこ
と、などを伝える。
【0046】受遺者Yは、交付された封止遺言情報J1
(すなわち、媒体M1)を保管する(S4)。
【0047】遺言者Xは、パスワードP1を開示支援者
Zに預託する(S5)。遺言者Xは、パスワードP1を
預託する際に、交付条件R1を開示支援者Zに伝える。
交付条件R1とは、開示支援者Zが、パスワードP1を
受遺者Yに交付するために必要な情報であり、少なくと
も受遺者Yを特定するための情報(以下、「受遺者情
報」という)R11と、パスワードP1を受遺者Yに交
付する時期に関する情報(以下、「交付時期情報」とい
う)R12とを含む。
【0048】受遺者情報R11には、受遺者Yの氏名、
連絡先、などが指定されている。また、交付時期情報R
12には、受遺者Yから遺言者Xが死亡した旨の通知
(以下、「解除手段交付依頼通知」という)があったと
き、と指定されている。
【0049】なお、開示支援者Zは、後述する解除手段
交付依頼を受付けたときに、開示支援者Z自身が、遺言
者Xの死亡を確認することができるように、受遺者Y
に、遺言者Xの死亡を確認することができる書面などの
提出を義務付けるようにしてもよい。
【0050】また、遺言者Xが死亡した旨の通知は、必
ずしも受遺者Yが行う必要はなく、遺言者Xがパスワー
ドP1を預託する際(S5)に、交付条件に指定された
者であればよい。
【0051】開示支援者Zは、パスワードP1を交付条
件R1と共に、本発明にかかる個人情報開示支援装置
(以下、「サーバ」という)3aを用いて保管する(S
6)。
【0052】図2は、サーバ3aの実施の形態を示すブ
ロック図である。サーバ3aの例としては、パソコンな
どの情報処理端末がある。サーバ3aはその内部に、交
付条件記憶部33、解除手段記憶部34、交付条件確認
部36、交付情報出力部37とを有してなる。
【0053】交付条件記憶部33は、遺言者Xから受付
けた交付条件R1を保管(記録)しておく手段である。
解除手段記憶部34は、遺言者Xから預託を受けたパス
ワードP1を保管しておく手段である。交付条件確認部
36は、パスワードP1を受遺者Yに交付することがで
きるか否かを、交付条件記憶部33に記録された交付条
件R1に基づき判断する手段である。
【0054】交付情報出力部37は、交付条件確認部3
6による判断の結果を出力する手段である。すなわち、
パスワードP1を交付することができる場合には、サー
バ3aは、交付情報出力部37を用いて、サーバ3aに
接続された図示しない出力手段(ディスプレイ装置やプ
リンタ装置など)に、少なくとも交付先である受遺者Y
を特定する情報(氏名と連絡先など)と、パスワードP
1を特定する情報(パスワードP1そのものであっても
よい)とを出力する。一方、パスワードP1を交付する
ことができない場合には、サーバ3aは、図示しない出
力手段にその旨を出力して開示支援者Zに通知する。
【0055】開示支援者Zは、交付条件R1とパスワー
ドP1とを、それぞれ交付条件記憶部33、解除手段記
憶部34に保管するために、図示しない入力手段を用い
て、サーバ3aに入力する。
【0056】受遺者Yは、遺言者Xが死亡した際(死亡
した後)に、開示支援者Zに解除手段交付依頼を行う
(S7)。解除手段交付依頼とは、開示支援者Zが保管
するパスワードP1を交付して欲しい旨の開示支援者Z
への通知である。その際受遺者Yは、自身を特定する情
報(氏名など)と、遺言者Xが死亡した旨を開示支援者
Zに伝えると共に、開示支援者Zが保管するパスワード
P1を受遺者Yに交付して欲しい旨を伝える。
【0057】開示支援者Zは、解除手段交付依頼を受付
けると、交付条件R1を確認する(S8)。すなわち、
開示支援者Zは、受付けた解除手段交付依頼から、交付
すべき解除手段を確認すると共に、交付すべき時期につ
いて確認する。開示支援者Zは、交付条件を確認するた
めに必要な情報(ここでは、解除手段交付依頼を通知し
てきた受遺者Yの氏名)をサーバ3aに入力する。
【0058】なお、サーバ3aに入力する交付条件を確
認するために必要な情報は、必ずしも受遺者Yの氏名で
ある必要はなく、たとえば、開示支援者Zが発行する管
理番号などであってもよい(当該管理番号を用いる場
合、遺言者Xあるいは、開示支援者Zから、あらかじめ
受遺者Yに対して当該管理番号を通知しておく必要があ
る)。
【0059】サーバ3aは、交付条件確認部36を用い
て、入力された受遺者Yの氏名から交付条件記憶部33
に記録された交付条件R1を検索し、パスワードP1を
特定すると共に、交付先が受遺者Yであること(受遺者
情報R11に基づく)、交付する時期は、受遺者Yから
遺言者Xが死亡した旨の通知を受けたときであること
(交付時期情報R12に基づく)を抽出し、交付情報出
力部37を用いて、図示しない出力手段に抽出結果(受
遺者Yから遺言者Xが死亡した旨の通知があった際に
は、パスワードP1を受遺者Yに交付しなければならな
い旨)を出力する。
【0060】開示支援者Zは、サーバ3aの出力結果を
確認し、交付しても良いことを確認することができた場
合のみ、パスワードP1を受遺者Yに交付する(S
9)。
【0061】受遺者Yは、封止遺言情報J1の封止を解
除する(S10)。すなわち、受遺者Yは、遺言者Xか
ら受取って保管しておいた媒体M1に記録された封止遺
言情報J1を、開示支援者Zから受け取ったパスワード
P1を用いて解除する。その結果受遺者Yは、遺言情報
I1の内容(つまり遺言)を確認することができる(こ
の時点で、遺言者Xは遺言情報I1を受遺者Yに交付
(開示)することができる)。
【0062】以上説明した実施の形態によれば、遺言者
Xは、遺言情報I1を第三者に預託することなく直接受
遺者Yに交付することができると共に、受遺者Yに対し
て、遺言者X自身が死亡するまで遺言情報I1の内容を
秘密にすることができるため、遺言者Xは、遺言情報I
1の漏洩、隠匿、偽造、紛失などの不安から解放され
る。一方、開示支援者Zは、封止遺言情報J1(遺言情
報I1)は保管せずに、パスワードP1のみを保管すれ
ばよいため、封止遺言情報J1を保管しなければならな
い場合に比べて小規模の設備で、本発明にかかる個人情
報開示支援方法を実施する(サービスを提供する)こと
ができる。さらに、封止遺言情報J1は、あらかじめ受
遺者Yに交付してあるから、遺言の執行開始時期(遺言
者Xが死亡したとき)になると、開示支援者Zは受遺者
Yから解除手段交付依頼を確実に受け取ることを期待す
ることができるため、パスワードP1の交付(すなわち
遺言情報I1の開示支援)を確実に行うことができる。
【0063】なお、以上説明した実施の形態において、
封止遺言情報J1の交付(S3)とパスワードP1の預
託(S5)の順序については、パスワードP1の預託を
先に行うようにしてもよいし、あるいは、同時、すなわ
ち、遺言者X、受遺者Y、開示支援者Zの三者が一堂に
会し、その場で遺言者Xから受遺者Yへの封止遺言情報
J1の交付と、遺言者Xから開示支援者Zへのパスワー
ドP1の預託を行う、などとしてもよい。
【0064】また、開示支援者Zが、パスワードP1を
受遺者Yに交付する時期として、本実施の形態にある遺
言者Xの条件(遺言者Xが死亡したとき)に代えて、受
遺者Yに関する任意の条件(たとえば、受遺者Yが結婚
したとき、あるいは、受遺者Yが交付を希望したときな
ど)に依存するようにしてもよい。
【0065】さらには、遺言者Xあるいは受遺者Yに関
する所定の事実の発生を条件とするのではなく、たとえ
ば、所定の預託期間経過後、あるいは所定の期日にパス
ワードP1を受遺者Yに交付するようにしてもよい。そ
の場合は、受遺者Yからの解除手段交付依頼(S7)は
不要であり、またサーバ3a内の交付条件確認部36
は、所定の預託期間の経過などを監視しておき当該予定
時期になると出力手段にその旨を出力する(S8)こと
で、パスワードP1の交付について開示支援者Zに通知
すればよい。
【0066】さらに、封止手段と解除手段は、同一であ
る必要はなく、解除手段としてのパスワードが、封止手
段としてのパスワードと異なるものであっても構わな
い。
【0067】さらにまた、封止の方法としてパスワード
を用いるのに代えて、暗号化などの別の方法を用いても
よい(暗号化を利用する場合は、封止手段は暗号化鍵で
あり、解除手段は復号化鍵となる)。
【0068】次に、本発明にかかる個人情報開示支援方
法の別の実施の形態について説明する。本実施の形態で
は、通信ネットワークを利用して個人情報の開示を支援
するものである。本実施の形態における個人情報開示支
援方法について、先の実施の形態と異なる部分について
説明する。
【0069】図3は、本実施の形態におけるサーバの実
施の形態を示すブロック図である。サーバ3bはその内
部に、図2に示すサーバ3aが有する交付条件記憶部3
3、解除手段記憶部34、交付条件確認部36に加え
て、交付条件受信部31、解除手段受信部32、解除手
段交付依頼受信部35とを有すると共に、サーバ3aが
有する交付情報出力部37に代えて解除手段送信部38
を有してなる。
【0070】交付条件受信部31は、遺言者Xの端末1
から交付条件R1を受信する手段である。解除手段受信
部32は、遺言者Xの端末1からパスワードP1を受信
する手段である。解除手段交付依頼受信部35は、パス
ワードP1の交付の依頼者(本実施の形態では、受遺者
Y)の端末1から解除手段交付依頼に関する情報を受信
する手段である。解除手段送信部38は、パスワードP
1を受遺者Yの端末2に送信する手段である。
【0071】サーバ3bは、通信ネットワーク4を介し
て、遺言者Xの端末1と、受遺者Yの端末2と接続す
る。通信ネットワーク4の例としては、インターネット
や、LAN等のコンピュータ通信網がある。端末1,2
の例としては、パソコンや、データ通信機能を持つ携帯
電話あるいはPDA(Personal Digita
l Assistant)等、通信ネットワーク4を介
してサーバ3aと通信可能な情報処理端末がある。端末
1,2、およびサーバ3bは、それぞれ通信回線41,
42,43bを介して通信ネットワーク4と接続してい
る。通信回線41,42,43bの例としては、公衆交
換電話網(PSTN)、無線電話網、CATV網、衛星
通信網等がある。
【0072】端末1,2とサーバ3bとの間の通信は、
公知のWEB技術を用いる。すなわち、端末1,2が、
サーバ3b内のいわゆるWEBページに接続してデータ
の交換を行うようにしてもよいし、あるいは、電子メー
ルやファイル転送等を利用するようにしてもよい。
【0073】以下、本実施の形態について、図2に示す
実施の形態と異なる部分について説明する。
【0074】遺言者Xは、交付条件R1とパスワードP
1を端末1からサーバ3bに送信する(S5)。
【0075】ここで、パスワードP1は、先の実施の形
態と同じように、遺言者Xが遺言情報I1を封止する際
に、自分自身で設定したものであってもよいし、あるい
は、遺言情報I1と封止する端末1上で自動生成される
ようにしてもよい。すなわち、遺言者Xが遺言情報I1
を封止する際、端末1内の封止するためのコンピュータ
プログラムによってパスワードが自動的に生成され、当
該生成されたパスワードで遺言情報I1が封止されるよ
うにしたものであってもよい。この場合、遺言者X自身
に対してもパスワードを秘匿することができ、パスワー
ドの漏洩を防止することができる。
【0076】サーバ3bは、交付条件受信部31と解除
手段受信部32とを用いて、端末1が送信した交付条件
R1とパスワードP1を受信する(S5)と共に、交付
条件記憶部33と解除手段記憶部34にそれぞれ記録す
る(S6)。
【0077】また、受遺者Yは、パスワードP1の交付
を依頼するための情報(以下、「交付依頼情報」とい
う)Q1を端末2からサーバ3bに送信する(S7)。
交付依頼情報Q1は、サーバ3bがパスワードP1を受
遺者Yに交付(端末2に送信)するために必要な情報で
あり、少なくとも、受遺者Yを特定する情報と、遺言者
Xが死亡した旨の情報を有してなる。
【0078】サーバ3bは、解除手段交付依頼受信部3
5を用いて、端末2が送信した交付依頼情報Q1を受信
し、交付依頼情報Q1に含まれる受遺者Yを特定する情
報と、遺言者Xが死亡した旨の情報とを抽出する。その
後サーバ3bは、交付条件確認部36を用いて、交付依
頼情報Q1の内容と交付条件R1とが一致するか否かを
確認するために、上記抽出した受遺者Yを特定する情報
および遺言者Xが死亡した旨の情報と、交付条件記憶部
33に記録された交付条件R1が有する受遺者情報R1
1および交付時期情報R12とを比較する(S8)。
【0079】比較した結果、交付依頼情報Q1の内容と
交付条件R1とが一致する場合、サーバ3bは、解除手
段送信部38を用いて、パスワードP1を端末2に送信
する(S9)。一方、比較した結果、交付依頼情報Q1
の内容と交付条件R1とが一致しない場合、サーバ3b
は、パスワードP1を端末2に送信しない。その際、サ
ーバ3bは、端末2にパスワードP1を送信することは
できない旨を、その理由を併せて送信するようにしても
よい。
【0080】以上説明した実施の形態によれば、パスワ
ードP1を遺言者Xから受信して、受遺者Yに交付する
までのすべて処理を自動化することができる。
【0081】なお、以上説明した実施の形態において、
封止遺言情報J1は、図4に示すように媒体M1に記録
することなく、通信ネットワーク4を介して受遺者Yに
交付されるものであってもよく、その場合も、本発明に
かかる個人情報開示支援装置の実施の形態は、図3に示
すサーバ3bと同一である。なぜなら、サーバは、解除
手段のみを保管するのであって、当該解除手段により封
止された個人情報の交付方法とは、まったく無関係だか
らである。
【0082】ここで、封止遺言情報J1とパスワードP
1とは、通信ネットワーク4を介して送信されるが、ど
ちらか一方だけが通信ネットワーク4上で盗聴されたと
しても、遺言情報I1そのものが盗聴されることはない
ため、セキュリティ上の問題を回避することができる。
また、通信ネットワーク4上でのセキュリティレベルを
高めることなどを目的に、複数の封止手段を用いて遺言
情報I1を封止するようにしてもよく、たとえば、パス
ワードで封止した遺言情報I1を、暗号化鍵で暗号文と
した上で、通信ネットワーク4上を転送させる、あるい
はその逆で、暗号文をパスワードで封止する、などして
もよい。
【0083】次に、本発明にかかる個人情報開示支援方
法のさらに別の実施の形態について説明する。本実施の
形態は、受遺者Yに対して、遺言情報I1の一部を選択
的に開示することができるようにしたものである。すな
わち、遺言者Xは、複数の遺言を1つの遺言情報として
作成しておき、所定の条件のもとで、遺言情報が有する
複数の遺言の中から一部分を選択して受遺者Yに開示す
ることができるものである。
【0084】以下、本実施の形態における個人情報開示
支援方法について、これまで説明した実施の形態と異な
る部分について説明する。
【0085】図5は、本実施の形態における個人情報開
示支援方法のフローチャートである。また、図6は、上
記方法を実現するためのサーバの実施の形態を示すブロ
ック図である。サーバ3cはその内部に、交付条件受信
部31、解除手段受信部32、交付条件記憶部33、解
除手段記憶部34、解除手段交付依頼受信部35、解除
手段送信部38を有すると共に、図3または4に示すサ
ーバ3bがその内部に有する交付条件確認部36に代え
て、交付条件確認部36aを有してなる。交付条件確認
部36aは、交付条件確認部36と同様に交付依頼情報
の内容と交付条件とが一致するか否かを確認するが、そ
の際、後述するパスワードの選択も併せて行うようにし
てある手段である。
【0086】遺言者Xが、遺言情報I2を作成する(S
1a)。ただし遺言情報I2は、その内部に複数の遺言
情報I21,I22とを有してなる(つまり、遺言情報
I21,I22は、遺言情報I2の部分に相当する)。
なお、受遺者Yに開示されるのは遺言情報I21,I2
2のうちのいずれか一方のみである。
【0087】遺言者Xは、作成した遺言情報I2を封止
する(S2a)。ここでは、遺言情報I2は、遺言情報
I2が有する部分ごと、つまり遺言情報I21とI22
に対して施されるパスワードP21とP22により封止
され、封止遺言情報J2が作成される。つまり、封止遺
言情報J2に対してパスワードP21を施した場合に
は、遺言情報I21の内容のみを確認することができ、
遺言情報I22の内容は確認することができない。一
方、封止遺言情報J2に対してパスワードP22を施し
た場合には、遺言情報I22の内容のみを確認すること
ができ、遺言情報I21の内容は確認することができな
い。
【0088】遺言者Xは、受遺者Yに封止遺言情報J2
を交付する(S3a)。
【0089】受遺者Yは、封止遺言情報J2を保管する
(S4a)。
【0090】サーバ3cは、交付条件受信部31と解除
手段受信部32とを用いて、端末1が送信した交付条件
R2とパスワードP21,22を受信する(S5a)と
共に、交付条件記憶部33と解除手段記憶部34にそれ
ぞれ記録する(S6a)。交付条件R2は、受遺者情報
R21、交付時期情報R22と共に、解除手段選択情報
R23を有する。解除手段選択情報R23とは、サーバ
3cが受遺者Yの端末2に送信するパスワードを選択す
る条件(つまり受遺者Yに開示する遺言情報を選択する
条件)に関する情報である。この例では、パスワードを
選択する条件は、執行開始時期(つまり遺言者Xが死亡
したとき)の受遺者Yの婚姻状況であり、受遺者Yが未
婚であればパスワードP21、受遺者Yが既婚であれば
パスワードP22、と指定されているものとする。
【0091】受遺者Yは、遺言者Xが死亡した際、また
は死亡した後に、交付依頼情報Q2を端末2からサーバ
3cに送信する(S7a)。交付依頼情報Q2には、受
遺者Yを特定する情報と、遺言者Xが死亡した旨の情報
に加えて、受遺者Yの婚姻状況に関する情報(未婚か既
婚の別)が含まれる。
【0092】サーバ3cは、解除手段交付依頼受信部3
5を用いて、端末2が送信した交付依頼情報Q2を受信
し、交付依頼情報Q2に含まれる受遺者Yを特定する情
報と、遺言者Xが死亡した旨の情報、および受遺者Yの
婚姻状況に関する情報とを抽出する。その後サーバ3c
は、交付条件確認部36aを用いて、交付依頼情報Q2
の内容と交付条件R1とが一致するか否かを確認するた
めに、上記抽出した受遺者Yを特定する情報、遺言者X
が死亡した旨の情報、および受遺者Yの婚姻状況に関す
る情報と、交付条件記憶部33に記録された交付条件R
2が有する受遺者情報R11、交付時期情報R12、お
よび解除手段選択情報R23とを比較する。サーバ3c
は、交付時期情報R22により交付すべき時期であるこ
とと、受遺者情報R21により受遺者Yが交付先である
ことを確認すると共に、解除手段選択情報R23から交
付すべきパスワードを選択する(S8a)。受遺者Yが
未婚であればパスワードP21、既婚であればパスワー
ドP22を選択する。
【0093】サーバ3cは、交付条件R2を確認した結
果、交付しても良いことを確認することができた場合に
は、選択されたパスワードを受遺者Yの端末2に送信す
る(S9a)。
【0094】受遺者Yは、封止遺言情報J2の封止を解
除する(S10a)。その際、パスワードP21が交付
されていれば、遺言情報I21の内容のみを確認するこ
とができ、一方パスワードP22が交付されていれば、
遺言情報I22のみを確認することができる。
【0095】以上説明した実施の形態によれば、遺言者
Xは、遺言の執行開始時期における受遺者Yの状況(こ
こでは、受遺者Yの婚姻状況)に応じて、遺言情報I2
1,I22のいずれか一方のみを受遺者Yに開示するこ
とができる。
【0096】なお、以上説明した実施の形態において
は、2つの遺言情報I21,I22を有してなる遺言情
報I2の中から1つだけを受遺者Yに開示するようにし
たが、本発明にかかる個人情報開示支援方法と装置並び
に個人情報格納媒体は、必ずしも複数の中から1つだけ
を開示する場合に限らず、たとえば、3つの個人情報の
中から1乃至3(つまり全部)のいずれかの個人情報を
選択して開示するものであってもよい。
【0097】また、以上説明した実施の形態において、
受遺者Yに交付するパスワードの選択、つまり受遺者Y
に開示する遺言情報は、パスワードを受遺者Yに交付す
る時期の受遺者Yの条件に依存させる場合に限らず、パ
スワードを受遺者Yに交付する時期の遺言者Xの条件、
さらには、遺言者Xあるいは受遺者Yに関する所定の事
実の発生を条件とするのではなく、たとえば、パスワー
ドを受遺者Yに交付する時期(所定の預託期間経過後、
あるいは所定の期日など)に依存するようにしてもよ
い。
【0098】さらに、以上説明した遺言情報の一部を選
択的に開示する場合であっても、図2または3に示す実
施の形態における媒体M1に相当する個人情報格納媒体
を使用するようにしてもよい。
【0099】ここまで図1乃至6を用いて、本発明にか
かる個人情報開示支援方法と装置並びに個人情報格納媒
体について、個人情報を遺言(遺言情報)とした場合
(つまり、提供者が遺言者であり、受領者が受遺者であ
る)を例として説明してきたが、本発明にかかる個人情
報開示支援方法と装置並びに個人情報格納媒体は、必ず
しも遺言の交付(開示)を支援する場合に限定されるも
のではない。すなわち、本発明にかかる個人情報開示支
援方法と装置並びに個人情報格納媒体に適用できる個人
情報は、あらかじめ提供者から受領者に対して交付する
が、所定の期間、受領者に内容を秘密にしておきたい個
人情報や、万が一事故死した場合や植物人間になった場
合などにおける、事業承継手順、家族へのメッセージな
ど、何でもよい。
【0100】また、本発明にかかる個人情報開示支援方
法と装置において、個人情報は、必ずしも電子情報であ
る必要はなく、たとえば、紙に記載された遺言書であっ
てもよく、その場合は、遺言者は、当該遺言書を金庫に
入れて鍵を掛け、当該金庫を受遺者に渡すと共に、開示
支援者に当該鍵を預託すればよい。
【0101】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、提供者が
個人情報を受領者に開示するのを支援する方法であっ
て、上記受領者に提供される上記個人情報に対して施さ
れた封止の解除手段を、交付条件と共に上記提供者から
受付け、上記交付条件をサーバに入力するステップと、
上記サーバが、上記交付条件に基づき、上記解除手段を
上記受領者に交付するために必要な情報を出力するステ
ップとを有することにより、提供者は、個人情報を第三
者に預託することなく直接受領者に交付することができ
ると共に、受領者に対して、所定の期間個人情報の内容
を秘密にすることができるため、提供者は、個人情報の
漏洩、隠匿、偽造、紛失などの不安から解放される。一
方、個人情報の開示を支援する開示支援者は、個人情報
は保管せずに、解除手段のみを保管すればよいため、個
人情報を保管しなければならない場合に比べて小規模の
設備で、本発明にかかる個人情報開示支援方法を実施す
る(サービスを提供する)ことができる。さらに、封止
された個人情報は、あらかじめ受領者に交付してあるか
ら、開示支援者は、将来受領者から解除手段の交付依頼
を確実に受け取ることを期待することができるため、保
管している解除手段の交付(すなわち個人情報の開示支
援)を確実に行うことができる。
【0102】請求項3記載の発明によれば、提供者が個
人情報の一部を受領者に選択的に開示するのを支援する
方法であって、上記受領者に提供される上記個人情報が
有する複数の部分ごとに対応して施された封止の解除手
段を、交付条件と共に上記提供者から受付け、上記交付
条件をサーバに入力するステップと、上記サーバが、上
記交付条件に基づき、上記個人情報が有する複数の部分
の一部に対応する解除手段を上記受領者に交付するため
に必要な情報を出力するステップとを有することによ
り、請求項1記載の発明が有する効果に加えて、さら
に、提供者は、受領者に対して個人情報の一部を選択的
に開示することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる個人情報開示支援方法の実施の
形態を示すフローチャートである。
【図2】本発明にかかる個人情報開示支援装置の実施の
形態を示すブロック図である。
【図3】本発明にかかる個人情報開示支援装置の別の実
施の形態を示すブロック図である。
【図4】本発明にかかる個人情報開示支援装置のさらに
別の実施の形態を示すブロック図である。
【図5】本発明にかかる個人情報開示支援方法の実施の
形態を示すフローチャートである。
【図6】本発明にかかる個人情報開示支援装置のさらに
別の実施の形態を示すブロック図である。
【図7】従来の個人情報を開示する方法の実施の形態を
示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 遺言者(提供者)の端末 2 受遺者(受領者)の端末 3a,3b,3c 個人情報開示支援装置(サー
バ) 4 通信ネットワーク M1 個人情報格納媒体 X 遺言者 Y 受遺者 Z 開示支援者 I1,I2 遺言情報(個人情報) J1,J2 封止遺言情報(封止された個
人情報) P1,P21,P22 パスワード(解除手段) R1,R2 交付条件 R11,R21 受遺者情報(受領者情報) R12,R22 交付時期情報 R23 解除手段選択情報 Q1,Q2 交付依頼情報
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 奥山 晋太郎 東京都新宿区高田馬場4丁目35番地13号 カルムB201 (72)発明者 神谷 誠一郎 神奈川県横浜市青葉区たちばな台2丁目4 番地8 たちばな台ガーデン108号 (72)発明者 河合 政実 神奈川県横浜市西区浅間町3−222 (72)発明者 黒岩 貴 東京都港区西麻布2丁目15番地16号 101 号 (72)発明者 佐々木 喜一 京都府京都市左京区下鴨芝本町57−14 (72)発明者 山崎 富士夫 千葉県市川市中国分3丁目4番地8号 (72)発明者 宗像 崇喜 東京都大田区東六郷1丁目11番地22号 ク レッセントバードスクエア 513号室 (72)発明者 垂水 真 神奈川県川崎市中原区中丸子337−4 (72)発明者 道端 慶二郎 東京都杉並区永福2丁目25番9号 (72)発明者 出口 光 東京都杉並区浜田山4丁目34番地18号

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 提供者が個人情報を受領者に開示する
    のを支援する方法であって、 上記受領者に提供される上記個人情報に対して施された
    封止の解除手段を、交付条件と共に上記提供者から受付
    け、上記交付条件をサーバに入力するステップと、 上記サーバが、上記交付条件に基づき、上記解除手段を
    上記受領者に交付するために必要な情報を出力するステ
    ップとを有することを特徴とする個人情報開示支援方
    法。
  2. 【請求項2】 交付条件は、少なくとも受領者を特定
    するための情報と、解除手段を上記受領者に交付する時
    期に関する情報とを含む請求項1記載の個人情報開示支
    援方法。
  3. 【請求項3】 提供者が個人情報の一部を受領者に選
    択的に開示するのを支援する方法であって、 上記受領者に提供される上記個人情報が有する複数の部
    分ごとに対応して施された封止の解除手段を、交付条件
    と共に上記提供者から受付け、上記交付条件をサーバに
    入力するステップと、 上記サーバが、上記交付条件に基づき、上記個人情報が
    有する複数の部分の一部に対応する解除手段を上記受領
    者に交付するために必要な情報を出力するステップとを
    有することを特徴とする個人情報開示支援方法。
  4. 【請求項4】 交付条件は、少なくとも受領者を特定
    するための情報と、解除手段を上記受領者に交付する時
    期に関する情報と、個人情報が有する複数の部分の一部
    に対応する解除手段を選択する条件に関する情報とを含
    む請求項3記載の個人情報開示支援方法。
  5. 【請求項5】 個人情報が有する複数の部分の一部に
    対応する解除手段を選択する条件は、解除手段を受領者
    に交付する時期に依存するようにした請求項4記載の個
    人情報開示支援方法。
  6. 【請求項6】 個人情報が有する複数の部分の一部に
    対応する解除手段を選択する条件は、解除手段を受領者
    に交付する時期における上記受領者の条件に依存するよ
    うにした請求項4記載の個人情報開示支援方法。
  7. 【請求項7】 解除手段を受領者に交付する時期は、
    上記受領者が指定することができる請求項1乃至6のい
    ずれかに記載の個人情報開示支援方法。
  8. 【請求項8】 解除手段を受領者に交付するために必
    要な情報は、少なくとも上記受領者を特定する情報と、
    上記解除手段を特定する情報を含む請求項1乃至7のい
    ずれかに記載の個人情報開示支援方法。
  9. 【請求項9】 交付条件と共に解除手段もサーバに入
    力する請求項1乃至8のいずれかに記載の個人情報開示
    支援方法。
  10. 【請求項10】 解除手段を特定する情報に代えて、
    解除手段そのものとする請求項8記載の個人情報開示支
    援方法。
  11. 【請求項11】 個人情報は、電子情報として作成さ
    れたものであり、 解除手段は、上記電子情報に施されたパスワードである
    請求項1乃至10のいずれかに記載の個人情報開示支援
    方法。
  12. 【請求項12】 個人情報は、電子情報として作成さ
    れたものであり、 解除手段は、暗号化された上記電子情報を復号するため
    の復号化鍵である請求項1乃至10のいずれかに記載の
    個人情報開示支援方法。
  13. 【請求項13】 解除手段は、提供者自身により設定
    されるようにした請求項1乃至12のいずれかに記載の
    個人情報開示支援方法。
  14. 【請求項14】 解除手段は、提供者が個人情報を封
    止するために利用する端末で自動生成されるようにした
    請求項1乃至12のいずれかに記載の個人情報開示支援
    方法。
  15. 【請求項15】 解除手段は、あらかじめ提供者に対
    して提示されるようにした請求項1乃至12のいずれか
    に記載の個人情報開示支援方法。
  16. 【請求項16】 提供者を遺言者、受領者を受遺者、
    個人情報を遺言情報とした請求項1乃至15のいずれか
    に記載の個人情報開示支援方法。
  17. 【請求項17】 解除手段を受領者に交付する時期
    は、提供者が死亡した後とする請求項16記載の個人情
    報開示支援方法。
  18. 【請求項18】 提供者が個人情報を受領者に開示す
    るのを支援する装置であって、 上記受領者に提供される上記個人情報に対して施された
    封止の解除手段を上記受領者に交付する条件を上記提供
    者の端末から受信する手段と、 上記交付する条件を記憶する手段と、 上記交付する条件を確認する手段と、 上記解除手段を上記受領者に交付するために必要な情報
    を出力する手段とを有してなることを特徴とする個人情
    報開示支援装置。
  19. 【請求項19】 解除手段を提供者の端末から受信す
    る手段と、 上記受信した解除手段を記憶する手段とをさらに含むと
    共に、 上記解除手段を受領者に交付するために必要な情報を出
    力する手段に代えて、上記記憶した解除手段を上記受領
    者の端末に送信する手段とした請求項18記載の個人情
    報開示支援装置。
  20. 【請求項20】 提供者が受領者に開示する個人情報
    を格納する媒体であって、 上記個人情報が格納された上で封止され、 上記封止の解除手段は、請求項1乃至17のいずれかに
    記載の方法によって、上記受領者に交付されることを特
    徴とする個人情報格納媒体。
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