JP2003020648A - 水底地盤堆積施工方法 - Google Patents

水底地盤堆積施工方法

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JP2003020648A
JP2003020648A JP2001203607A JP2001203607A JP2003020648A JP 2003020648 A JP2003020648 A JP 2003020648A JP 2001203607 A JP2001203607 A JP 2001203607A JP 2001203607 A JP2001203607 A JP 2001203607A JP 2003020648 A JP2003020648 A JP 2003020648A
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JP2001203607A
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English (en)
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Kazuo Natsume
和夫 夏目
Tamotsu Terauchi
保 寺内
Yoshiaki Matsumoto
義昭 松本
Takashi Sugiyama
剛史 杉山
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Saeki Kensetsu Kogyo Co Ltd
Original Assignee
Saeki Kensetsu Kogyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 経験や勘を必要とせずに、土砂投入の都度、
投入予定場所に正確に土砂を落として堆積させることが
でき、計画通りに必要な範囲を所定の高さにすることが
できる水底地盤堆積施工方法を提供する。 【解決手段】 海面から投入した土砂を海底地盤に堆積
させ海底地盤上に堆積部を形成する海底地盤堆積施工方
法において、土砂18の投入前に海底地盤12を測量
し、シミュレーション手段10により土砂投入予定位置
を決定し、決定された土砂投入予定位置から土砂18を
海底地盤12に向けて投入し、土砂18の投入後に海底
地盤12を測量し、1投入毎に海底地盤12上に形成さ
れる単体堆積形状19を分析する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、水底地盤堆積施
工方法に関し、特に、水底地盤に投入した土砂の堆積状
況を管理する水底地盤堆積施工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、海面上の土運船から海底に向けて
土砂を投入し、海底地盤の上に土砂を所定の高さに堆積
させて、海底地盤より一段高となった堆積部を形成する
盛砂工法が知られている。投入される土砂は、土運船の
船倉に積載されて投入予定場所の海面に運ばれ、船倉か
ら海中に直接落とされる。
【0003】土運船の構造としては、基本的に、船倉の
各区画毎の底部を塞ぐ扉が二分されて両側に開き船倉が
開口する底開式と、船倉を含む船体自体が底部中央で二
分されて両側に開き船倉が開口する全開式の2種類から
なる。底開式の場合、各区画毎の扉を個別に開いて、所
謂段落としを行うことができ、開口した各区画毎に土砂
が落下する。全開式の場合、開口と同時に船倉の土砂が
一度に落下する。
【0004】投入予定場所の海面に到着した土運船は、
投入毎に、投入した土砂が堆積部形成範囲に平均して堆
積するように投入位置を少しずつ変えて配置され、土砂
の投入を行う。これにより、投入予定場所の海底地盤上
には徐々に土砂が堆積し、所定の高さの堆積部が形成さ
れる。
【0005】土砂投入に際しては、先ず、投入予定位置
の海底地盤の測量を行い、得られた計測データを基にし
て、土砂投入前に投入予定位置の決定を行う。このと
き、土運船から投入された土砂が海底地盤に堆積して形
成されると思われる堆積形状を予想し、この予想堆積形
状に基づいて、投入予定位置の決定が行われる。
【0006】次に、決定された投入現場に、設標竹を目
標として或いはGPSにより土運船を配し、海面上の土
運船から海底地盤に土砂を投入する。土砂投入後、海底
地盤の測量を行って得られた計測データを基に投入した
土砂の堆積状態を調べ、投入結果を確認する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、計画通
りに、投入予定位置の決定、土運船の配置、土運船から
の土砂投入を行って、海底地盤上に所望の堆積形状を得
ることは容易でなかった。
【0008】つまり、土砂投入前に投入予定位置の決定
を行うが、計測データを基に等高線で表したコンタ図面
から投入予定位置を決定するには、経験や勘を必要とす
るため、誰もが容易に位置決定ができるとは限らず、そ
の上、位置決定にも時間がかかった。
【0009】また、投入予定位置の決定に使用する堆積
形状の予想は、土運船の船倉の幅と長さ、及び大まかな
堆積厚さにより行っていたため、投入された土砂により
実際に形成される堆積形状を正確に予想するのが困難で
あった。
【0010】また、土砂投入現場で、設標竹を目標とし
て土運船の位置決めを行う場合、設標竹に土運船の船倉
前端を合わせるが、海底地盤に設置した設標竹が波や風
の影響を受けて傾き易く、必ずしも正確な投入予定位置
を知ることができるとは限らなかった。この設標竹は、
土砂投入現場に多数立てられているため、投入位置を誤
認するおそれもあった。
【0011】更に、計測データは、測量船に備えた測量
装置により単素子を用いた方法で得ているため、測量船
直下のデータのみ得られるに過ぎず、全体の堆積状況を
把握するためには、測量船を細かく移動させなければな
らず、測線本数も多くなる。
【0012】従って、土砂投入の都度、投入予定場所に
正確に土砂を落として堆積させるのは容易でなく、海底
地盤上に予想に反する大きな山や大きな谷ができてしま
い易く、必ずしも、計画通りに土砂を堆積させて必要な
範囲を所定の高さにすることができなかった。
【0013】この発明の目的は、経験や勘を必要とせず
に、土砂投入の都度、投入予定場所に正確に土砂を落と
して堆積させることができ、計画通りに必要な範囲を所
定の高さにすることができる水底地盤堆積施工方法を提
供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明に係る水底地盤堆積施工方法は、水面から
投入した堆積部形成物を水底地盤に堆積させ水底地盤上
に堆積部を形成する水底地盤堆積施工方法において、前
記堆積部形成物の投入前に水底地盤を測量する投入前測
量処理と、シミュレーション手段により堆積部形成物投
入予定位置を決定する投入座標決定処理と、決定された
前記堆積部形成物投入予定位置から前記堆積部形成物を
水底地盤に向けて投入する堆積部形成物投入処理と、前
記堆積部形成物の投入後に水底地盤を測量する投入後測
量処理と、1投入毎に水底地盤上に形成される単体堆積
形状を分析する単体堆積形状分析処理とを有することを
特徴としている。
【0015】上記構成を有することにより、水面から投
入した堆積部形成物を水底地盤に堆積させ水底地盤上に
堆積部を形成する場合に、投入前測量処理によって堆積
部形成物の投入前に水底地盤が測量され、投入座標決定
処理によってシミュレーション手段により堆積部形成物
投入予定位置が決定され、堆積部形成物投入処理によっ
て決定された堆積部形成物投入予定位置から堆積部形成
物が水底地盤に向けて投入され、投入後測量処理によっ
て堆積部形成物の投入後に水底地盤が測量され、単体堆
積形状分析処理によって1投入毎に水底地盤上に形成さ
れる単体堆積形状が分析される。
【0016】これにより、経験や勘を必要とせずに、土
砂投入の都度、投入予定場所に正確に土砂を落として堆
積させることができ、計画通りに必要な範囲を所定の高
さにすることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態につ
いて図面を参照して説明する。
【0018】図1は、この発明の一実施の形態に係る水
底地盤堆積施工方法を説明する説明図である。図1に示
すように、海底等の水底に土砂(堆積部形成物)を堆積
させて段差形状の堆積部を形成する盛砂工法を行う場
合、投入前測量処理、投入座標決定処理、土砂投入処
理、投入後測量処理、及び単体堆積形状の分析処理を順
次行う。この投入座標決定処理においては、シミュレー
ション手段10により土砂投入予定位置(堆積部形成物
投入予定位置)が決定される。 1.投入前測量処理 土砂投入の前に、専用の測量船11によりナローマルチ
ビームを用いて、施工対象となる海底地盤12の測量を
行う。この投入前測量処理により、土砂投入予定の海底
地盤12に関する(X,Y,Z)各座標のデジタルデー
タが、現地盤データとして得られる。
【0019】測量船11は、GPS(global p
ositioning system)を備えており、
GPS衛星13からの電波を受けて自船の正確な位置測
定ができ、施工対象となる海底地盤12についても正確
な位置測定ができる。 2.投入座標決定処理 現地盤データを基に、シミュレーションプログラムが格
納されたパーソナルコンピュータからなるシミュレーシ
ョン手段10により、土砂投入のシミュレーションを行
い、土砂投入予定位置を決定する。この投入座標決定処
理においては、地盤変形や円弧滑り等を防ぐため、急速
な盛立てをせず1層毎に段階的に仕上げる(1層の高さ
約1.0〜3.0m)。また、常時、海底地盤12の現
在状況を把握しながら、不陸が少なくなるような仕上げ
を行う。
【0020】以下に、シミュレーション手段10による
シミュレーション手順を説明する。このシミュレーショ
ンにおける、測量結果や各種パラメータ設定等及びこれ
らに基づくシミュレーション結果等の各種情報は、3次
元表示画像を含む各種表示画面としてシミュレーション
手段10の表示部に表示される。
【0021】先ず、土砂投入前に、海底地盤12をナロ
ーマルチビームで測量する投入前測量処理を行う。得ら
れた現地盤のデータを事前測量結果としてシミュレーシ
ョン手段10に入力し、投入した土砂が堆積する海底地
盤12の形状確認を行う。
【0022】次に、土砂を運搬する土運船14の配船予
定を決定する。仕上げる箇所や施工エリアを決めて、次
回の配船予定を基に、土運船14を仮配置する。
【0023】土運船14の構造は、基本的に底開式と全
開式の2つに分けられる。これにより、土砂の落ち方も
大きく2つに分けられ、更に、各船毎に微妙に異なるこ
とから、投入後の堆積形状も水深や船により異なる。シ
ミュレーション手段10による水深別や船別等の堆積形
状表示は、投入された土砂の堆積厚や拡散幅等のパラメ
ータを変更することにより、随時、更新可能であり、あ
らゆる形状の作成が可能である。
【0024】次に、仮配置の調整を行う。仮配置した土
運船14の配置位置を微調整し、投入土砂の堆積形状が
平面的に不陸が少なくなるようにする。調整に際して
は、1m毎の移動、1°毎の回転が可能である。このと
き、土運船14を配置する海底地盤12の高さに応じ、
水深別のモデルが自動選択される。
【0025】次に、シミュレーションを実行する。配置
位置を微調整した土運船14による土砂投入のシミュレ
ーションを行う。シミュレーション後のコンタ図によ
り、投入された土砂の堆積形状における、平面上の局部
的に高い箇所を確認することができる他、指定した地点
での断面図(縦断面、横断面)による確認も可能であ
る。
【0026】図2は、シミュレーションによる堆積形状
の一例を示す断面図である。図2に示すように、投入シ
ミュレーションを行った後のシミュレーション後地盤1
5が、投入前地盤16及び設計ライン17(施工ブロッ
クにより高さ、天端幅等の変更が可能)と共に表示され
る。また、イメージ表示から数値表示(テキスト表示)
にすると、急な危険勾配箇所がマーク表示され、例え
ば、勾配が1:7の危険勾配には*印が表示される。
【0027】次に、差分データによる堆積重複防止のた
めの調整を行う。複数配置した土運船14のシミュレー
ションを行って、その堆積影響範囲の重なりがないこと
を、差分に基づく投入シミュレーション結果等深線図に
より確認する。堆積の重複がある場合は、予期せぬ盛り
上がり等の発生が起こる可能性があるため、極力重なら
ないように配置調整を行う。
【0028】そして、シミュレーション手段10におい
ては、投入前後の差分データを用いて土運船14毎の単
体堆積形状の分析を行い、それらを蓄積、整理して取り
込み、最新の堆積形状データに更新していく。この際、
別ファイルとの差分も可能である。この機能により、特
定の土運船14に関して堆積形状や投入ミス等の有無を
確認することができる。
【0029】なお、現地盤データの3次元表示が可能で
あり、鳥瞰図からなる投入シミュレーション結果等深線
図による表示と法面勾配での表示が可能である。この等
深線図表示では、全体的な仕上がりや不陸状況、また、
法面勾配表示では、局部的な法面の勾配状況を確認する
ことができる。投入シミュレーション結果等深線図にお
いて、設計ラインと完成断面を同時表示させることによ
り、設計値を超えている天端部分や法面からの出入り状
況も確認することができる。 3.土運船14による土砂投入 投入座標の決定により、土運船14に搭載されたGPS
により土運船14の位置決めを行い、海面上の土運船1
4の船倉から海底地盤12に向けて土砂18を投入す
る。土運船14の寸法と座標を入力することで、目標位
置や自船位置をGPS受信部の表示画面で確認すること
ができる。 4.投入後測量 海底地盤12の土砂投入予定位置へ土運船14から土砂
18を投入した後、投入土砂の堆積形状を測量し、測量
結果を、(X,Y,Z)デジタルデータからなる現地盤
データとしてシミュレーション手段10に入力する。 5.単体堆積形状の分析 土運船14から投入された土砂18の海底地盤12上に
おける堆積状況を調べ、土砂投入前後の海底地盤12の
差分に基づく1投毎の単体堆積形状19を分析・整理す
る。この分析結果に基づき、シミュレーション手段10
の堆積形状データを更新する。
【0030】単体堆積形状19を分析することにより、
海底地盤12への投入土砂の形状及び位置ずれ量等を把
握して、今後の投入管理に役立てることができる。分析
は、投入土砂の堆積形状、及び投入開始位置と土砂堆積
重心位置のずれについて行う。以下、単体堆積形状19
の分析方法を説明する。
【0031】図3は、単体堆積形状を分析する際の処理
手順を示すフローチャートである。図3に示すように、
先ず、投入前後の地盤深浅測量を行う(ステップS10
1)。土砂投入前と土砂投入後に、それぞれ海面から海
底地盤迄の距離、即ち、海底地盤の深浅を、ナローマル
チビーム深浅測量装置により、例えば、平面を格子状に
区画する5mメッシュで測量し、測量データを管理す
る。
【0032】次に、投入前後の差分データを作成する
(ステップS102)。差分データは、測量結果である
土砂投入前後の地盤深浅測量データから、(X,Y,
Z)デジタルデータとして求められる。
【0033】次に、投入土砂1投毎の単体堆積形状分析
を行う(ステップS103)。単体堆積形状分析は、
(X,Y,Z)デジタルデータに基づき、各部材毎の実
測データの整理、及び土砂堆積重心位置の算出により行
われる。各部材は、投入された土砂の堆積形状から抽出
されて、その堆積形状を特定する形状特定要素からな
る。
【0034】次に、実測データの整理に基づく予測式、
及び土砂堆積重心位置に基づく予測式を、それぞれ各部
材毎に算出する(ステップS104)。これにより、各
土運船14毎の予測式が決定する。
【0035】実測データの整理は、各部材を、土砂が投
入された海底地盤の水深、土砂の産地、及び各種条件等
の独立変数毎に整理することにより行われる。また、土
砂堆積重心位置の算出は、所定水深範囲毎(例えば2
m)に、投入され堆積した土砂の重心位置を合わせ平均
化して行われる。この土砂堆積重心位置に基づく予測式
は、水深毎モデルによる各部材毎に算出される。
【0036】次に、実測データの整理に基づく予測式と
土砂堆積重心位置に基づく予測式を比較する(ステップ
S105)。両予測式の比較の結果、各土運船毎の予測
式が決定される(ステップS106)。その後、各土運
船毎の単体堆積形状の分析結果に基づく堆積形状データ
の更新により、決定した予測式の見直しを行う(ステッ
プS107)。更に、他の土運船に適用することができ
るか否かを検討する(ステップS108)。
【0037】ここで、単体堆積形状分析(ステップS1
03参照)を行う際の実測データの整理と土砂堆積重心
位置の算出、更に堆積形状の予測式について、詳しく説
明する。 (実測データの整理)実測データの整理を行い、投入前
及び投入後のナローマルチビームで得られた(X,Y,
Z)データを差分することにより、土砂を投入した土運
船毎の単体堆積形状が現れる。土運船の前後方向を単体
堆積形状の長手方向、長手方向に直交する断面方向を短
手方向と定義し、単体堆積形状の各部材寸法を整理して
今後の予測式算出に役立てる。
【0038】図4は、投入土砂の単体堆積形状における
各部材を説明し、(a)は正面側から見た外形図、
(b)は側面側から見た外形図である。図4に示すよう
に、2山タイプにおける単体堆積形状19の各部材は、
堆積厚:S、谷部堆積厚:S′、短手天端幅:B、短手
拡散幅:W、長手天端幅:L、長手拡散幅:La、で表
わされる。
【0039】なお、1山タイプ又は台形タイプの場合
は、堆積厚S=谷部堆積厚S′となることもある。堆積
厚Sは、長手天端幅Lが決定した後に、その間を平均化
して算出する(2山タイプの場合は各頂点を更に平均す
る)。短手拡散幅W及び長手拡散幅Laは、後述するシ
ルト分の堆積を考慮した調整を行う。1山タイプ形状の
短手天端幅Bは0とする。
【0040】図5は、投入土砂の拡散幅の調整を説明す
る正面側から見た外形図である。図5に示すように、デ
ータ整理を行う上で、堆積厚を約10cm分嵩上げした
箇所で拡散幅を測定することにより、短手拡散幅W及び
長手拡散幅Laの調整を行う。これは、次の調整理由に
基づく。 1.単体堆積形状19の下端部は、海流によりシルト分
が浮遊しているため、データに影響をもたらすと考えら
れる。 2.ナローマルチビームの公称誤差が約10cmとされ
ており、その間における変動がデータに影響を与えると
考えられる。 3.土砂直接投入の衝撃による海底地盤へのめり込み量
を加味する。
【0041】例えば、シルト分を約10cmとして計算
した場合、3000m3 級の土運船の平均的な形状では
約500m3 となり、全体の約16%程度になる。これ
は、シルト分含有率試験の結果とほぼ等しいため、調整
厚さの数量と整合が取れているといえる。 (土砂堆積重心位置の算出)ナローマルチビームで得ら
れた(X,Y,Z)データを、正面側から見た外形に相
当する横断面方向(X,Z)と、側面側から見た外形に
相当する縦断面方向(Y,Z)について、測線毎に図心
と断面積を算出する。そして、図心を平均化することに
より堆積土砂の重心位置が、測線の平均断面法により堆
積土砂量が、それぞれ算出できる。
【0042】測線毎の断面(縦断面)を一つの多角形と
して、座標法により図心及び断面積を求める。多角形の
頂点を0,1,2,…,i,i+1,…,nとし、任意
の頂点座標を(Xi,Zi)とすると、断面積Acと図
心位置までの距離(Xc,Zc)は、以下のように求め
ることができる。
【0043】各測線の断面積Acは、 Ac=1/2×Σ(Xi+1−Xi )(Zi+1−Zi ) となり、各測線の断面1次モーメントは、 Gx =1/2×Σ(Xi+1−Xi ){(Zi 2 +1/3
(Zi+1−Zi )(Zi+1+2Zi )} Gz =1/2×Σ(Zi+1−Zi ){(Xi 2 +1/3
(Xi+1−Xi )(Xi+1+2Xi )} となり、各測線の図心位置は、 Xc=Gz/Ac、Zc=Gx/Ac となる。
【0044】以上のように、ある一つの測線について断
面積及び図心位置を導くことができる。これを、横断面
方向及び縦断面方向に関し全測線について行って、各図
心位置を平均化すると土砂の堆積重心位置が算出され、
各測線の断面積から平均断面法を用いると土砂堆積土量
が算出される。
【0045】土砂堆積重心位置(Xα,Yα)は、 Xα=ΣXc/n(n;測線本数) Yα=ΣYc/n(n;測線本数) で表され、 土砂堆積土量V′は、 V′=1/2×D×Σ(An −An-1) となる。ここで、Dは測線間距離である。
【0046】上記計算式により、各測線毎に断面積、断
面1次モーメント、図心位置を算出し、また、図心位置
の平均値と断面の平均断面積から堆積土量を算出する。
【0047】このようにして得られた分析結果を次のよ
うにまとめ、後の分析資料とする。 ・投入開始位置と土砂堆積重心位置のずれ(ΔX,Δ
Y) ・投入土量と堆積土量の変化率 図6は、分析結果をまとめた説明図である。図6に示す
ように、分析結果から、位置ずれをなくすために、例え
ば、現場海域の潮流の流向に対応して、土砂投入位置で
ある海面上の土運船14の位置を、潮流の上流側へ所定
量x1(図中、矢印参照)ずらす。これにより、土砂投
入予定位置(x,y)に対して、実際の土砂投入開始位
置(x′,y)となる。
【0048】なお、投入開始位置と重心位置のずれ量に
及ぼす原因として、潮流による土砂の流され、土運船の
規格・種別・特性、土砂の投入方法(全船倉、或いは1
船倉段落とし)、投入条件、土砂の投入時間、土砂の産
地、及び土砂投入位置の水深等が考えられる。これらの
原因を正確に記録し、投入開始位置と重心位置のずれ量
を解消するための投入シミュレーション用調整データと
して活用する。 (堆積形状の予測式)土砂の直接投入を行う上で、盛砂
の安定勾配を保ちつつ各層を均一に仕上げるためには、
投入した土砂がどのような形状になるかを把握しておく
必要がある。
【0049】そこで、単体堆積形状分析法に基づき面的
に堆積形状を把握した上で、堆積形状の予測式を導い
た。その結果、殆どの堆積形状の各部材寸法は、投入水
深により変化して行くが、長手方向の天端幅及び拡散幅
は、水深によらず、ばらつきが大きい。そこで、各部材
を無次元化した値と、水深との関係を調べると、長手、
短手方向の拡散幅比、及び長手方向の拡散幅、天端幅比
については、水深による依存性が高いと思われる。
【0050】図7は、堆積形状の各部材を無次元化した
値と水深との関係をグラフで示し、(a)は長手拡散幅
La/短手拡散幅Wの説明図、(b)は長手拡散幅La
/長手天端幅Lの説明図である。
【0051】図7(a)に示すように、拡散幅比を水深
別に表すことによって、投入条件や投入方法による区別
に関係なく、水深への依存が高いと考えられる。また、
図7(b)に示すように、水深の上昇に伴い、やや減少
傾向が伺えるが、これは、拡散幅が狭くなり天端幅が長
くなるため、長手方向の勾配が急になるためと推測され
る。
【0052】上記結果に基づき、積み込み土量Vと堆積
土量V′との関係から、長手方向の天端幅L及び拡散幅
Laを導くこととする。
【0053】先ず、断面積Aを算出する。
【0054】 A=(B+W)×S×1/2−B×(S−S′)×1/2 =1/2(SW+S′B)…(1) 但し、1山タイプ時は、B=0とする。
【0055】次に、堆積土量V′を算出する。
【0056】 V′=A×L+1/2(La−L)×1/2×A×2 =(1/2)×A×(L+La) ここで、V′=VC(Cは堆積変化率)であるから、V
C=(1/2)×A×(L+La)。よって、 V=(A/2C)×(L+La)…(2) となり、(1)を(2)に代入して、 V=(1/4C)×(SW+S′B)(L+La)…(3) の関係式が導かれる。
【0057】図7から、La/W及びLa/Lをα,β
と置き換えると、 La/W=α⇔La=α×W、La/L=β⇔La=L
×β となる。これを(3)へ代入すると、 V=1/4C×(SW+S′B)(L−αW)⇔L=4
CV/(SW+S′B)−αWとなる。La/L=βの
関係からLa=β×L、即ち、 La=β×{4CV/(SW+S′B)−αW} となる。
【0058】よって、長手天端幅L及び長手拡散幅La
は、堆積厚S及び谷部堆積厚S′が水深Xの2乗に反比
例し、短手天端幅B,短手拡散幅W及び堆積変化率Cが
水深Xに比例する1次式であることから、それらの値を
L、Laに代入して算出することができる。
【0059】この堆積形状の予測式により投入土砂によ
る堆積形状を予測することができるが、堆積形状は水深
の変化に伴って変化する。つまり、土砂の投入水深が浅
くなると、堆積厚(谷部堆積厚も含む)は厚くなり、拡
散幅は、短手及び長手の何れの方向も狭くなり、短手天
端幅も狭まり、水深−12.0m付近を境に山のタイプ
が2山タイプ、1山タイプ或いは台形タイプの何れかと
なる。
【0060】長手天端幅は、ある水深までは長くなる傾
向が見られたが、それ以上になると水深とは余り関係な
く、むしろ土源(土砂の産地)や積み込み方によって異
なるものと思われる。
【0061】図8は、土砂投入時の水深による基本的な
堆積形状変化を示す説明図である。図8に示すように、
例えば、底開式土運船からの土砂投入時における水深に
よる基本的な堆積形状変化は、次のようになる。
【0062】投入水深が約−20.0mで堆積形状が2
山タイプ((a)参照)の場合、投入水深が約−20.
0mより浅くなるに従って、堆積厚及び谷部堆積厚は共
に厚く、短手及び長手方向の拡散幅は狭く、短手天端幅
は狭くなる((b)参照)。
【0063】そして、投入水深が約−12.0mより浅
くなると、形状に変化が起こらずに2山タイプ((c)
参照)のままか、形状に変化が起こって2山タイプから
1山タイプ((d)参照)或いは台形タイプ(図示しな
い)になる。
【0064】土運船から土砂を直接投入することにより
海底地盤に土砂を堆積する場合、土砂投入予定位置=土
砂堆積重心位置となることが望ましい。しかしながら、
実際には、土砂投入開始位置と土砂堆積重心位置のずれ
が生じる。
【0065】水深別に投入開始位置と重心位置とのずれ
を調べた結果、水深が浅くなると共にずれ量は小さくな
る傾向が見られる。また、投入方法別(全船倉、或いは
1船倉毎の段落とし)では、水深が約−15m付近まで
は全船倉投入の方が精度良く投入できているが、それよ
り浅い場合は、殆ど変わらない。また、土運船の配置別
では、殆どの水深の場合において、護岸法線にほぼ平行
に配置した方が、護岸法線に対しほぼ直角に配置したよ
りも約30〜40cm程、精度良く投入されている。
【0066】このずれの発生原因としては、前述したよ
うに、潮流による土砂の流され、土運船の規格・種別・
特性、土砂の投入方法(全船倉、或いは1船倉段落と
し)、投入条件、土砂の投入時間、土砂の産地、及び土
砂投入位置の水深等が考えられる。
【0067】上述したように、この発明に係る水底地盤
堆積施工方法により、土運船14から海底地盤12に土
砂を投入する際の投入予定位置は、シミュレーション手
段10に、測量データである(X,Y,Z)デジタルデ
ータを入力することで、容易に決定することができる
(図1参照)。従って、操作方法を取得すれば、容易に
誰にでも投入土砂の堆積状態をシミュレーションするこ
とが可能であり、シミュレーション結果に基づいて投入
予定位置を決定することができる。
【0068】この投入予定位置の決定に使用する堆積形
状は、土運船毎、投入水深別或いは土砂の産地別等の各
種条件に基づいて整理される。よって、堆積形状のパラ
メータが多いため、正確な単体堆積形状を反映すること
ができる。このパラメータに、土砂の粒子運動について
X軸及びZ軸方向それぞれに運動方程式をたてて得た、
投入位置から堆積部重心位置までの変位量を加えてもよ
い。また、予測式化するため、未経験水深における堆積
形状も予測することができる。
【0069】現場での土砂投入の際は、GPSにより土
運船の位置決めを行い、土運船の寸法と座標をシミュレ
ーション手段に入力することで、目標位置や自船位置を
表示画面上に表示することができる。
【0070】海底地盤の測量については、ナローマルチ
ビームにより行うので、指向角度が約90〜150°と
広く広範囲のデータを取得することができ、測線本数が
少なくて済む。また、土砂投入前後に行う測量は、水深
にもよるが、約200m×300mの範囲を約1.5時
間で済む。
【0071】即ち、単体堆積形状の把握については、従
来、形状取得測線を限定して行っていたため、正確な形
状把握ができなかったのに対し、この発明に係る水底地
盤堆積施工方法にあっては、ナローマルチビームのデー
タを、堆積形状の範囲分選択し貼り付け操作するだけ
で、形状を面的に把握することができ、その上、誰でも
表示画面上で操作することができる。
【0072】また、従来、長手方向の天端幅と拡散幅の
予測方法がなかったのに対し、この発明に係る水底地盤
堆積施工方法にあっては、シミュレーションプログラム
により堆積土量を自動算出し、水深と堆積土量変化率C
を1次式化することにより、それらを算出して画像表示
可能にした。
【0073】重心位置の算出については、従来、重心位
置を算出する手法そのものが確立していなかったのに対
し、この発明に係る水底地盤堆積施工方法にあっては、
シミュレーションプログラムにより、横断面・縦断面何
れの方向も測線毎の断面1次モーメントと断面積から、
土砂堆積重心位置を自動算出することができる。
【0074】未経験水深の堆積形状予測については、従
来、重回帰式により堆積形状予測を行っていたが、かな
りの誤差を生じていたのに対し、この発明に係る水底地
盤堆積施工方法にあっては、予測式に基づく未経験水深
(浅水深)の予測の結果、実際に適合するのを確認する
ことができた。更に、堆積形状を特定する形状特定要素
からなる各部材の内、堆積厚の急激な変化に対応する、
水深(X)の二乗(X 2 )に反比例するという式を導き
出した。
【0075】シミュレーションにおける水深別モデルの
選択については、従来、水深別モデルの選択は殆どが手
動で行っており、未経験水深モデルの予測方法を確立し
ていなかったのに対し、この発明に係る水底地盤堆積施
工方法にあっては、シミュレーション手段において、あ
る土運船を投入予定位置にプロットするだけで、その現
地盤に応じた水深モデルが自動的に選択される。
【0076】更に、水底地盤堆積施工方法における単体
堆積形状を分析する際の処理手順(図3参照)に基づく
各ステップからなるプログラムが、ハードウェア(コン
ピュータ)の動作を制御することにより、プログラム制
御されたハードウェアがプログラムにより指令される、
水底地盤堆積施工方法における単体堆積形状を分析する
際の処理を行うことができる。
【0077】このように、この発明によれば、土運船の
配船が決まったら、その船の場合、海底地盤にはどのよ
うな形に土砂が落ちるかを、事前にシミュレーション
し、投入座標、即ち、土運船を配置する位置を決定す
る。このシミュレーションは、全ての土運船について行
う。
【0078】シミュレーション結果から、測線毎に法面
の出入りを確認する。法面勾配が許容誤差内に収まって
いるか否かを調べて、法面勾配が約15%以内(1:
6)に収まるように、且つ、出来形が設計ラインを超え
ないように、調整を繰り返して土砂投入位置を決める。
これを、配船全てにおいて行う。複数配置した土運船の
シミュレーション結果は、シミュレーション手段の表示
画面に表示された3次元画像で確認することができる。
【0079】このシミュレーションにおいては、各土運
船毎の堆積形状のタイプ、1山タイプか2山タイプか台
形タイプか、つまり、直接投入による土砂の単体の形状
である単体堆積形状を、できるだけ正確に予測すること
が重要である。
【0080】シミュレーションにより決めた配船座標位
置に対し、潮流の影響や波による土運船の揺れ等によ
り、土砂の落ちる位置にずれが生じてしまう。そこで、
各側線毎に断面1次モーメントを算出して図心を出し、
それらを平均化することで、土砂の実際の重心位置を出
し、ある特定の土運船の投入水深(例えば、−20mか
ら−19m迄)の重心位置を重ね合わせて、平均化す
る。これにより、その土運船のその水深におけるモデル
が抽出される。
【0081】この分析結果を単体堆積形状のデータベー
スとしている。そして、投入前と投入後の測量の差分を
計算すれば、各土運船毎の投入型の特徴がでてくるの
で、これを分析しフィードバックする。
【0082】なお、上記実施の形態において、土砂が投
入されるのは、海底地盤に限るものではなく、河川や湖
等の水底地盤でもよい。また、投入するものも、土砂に
限らず、盛砂施工と同様な施工条件のブロックや石等で
もよい。
【0083】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、水面から投入した堆積部形成物を水底地盤に堆積さ
せ水底地盤上に堆積部を形成する場合に、投入前測量処
理によって堆積部形成物の投入前に水底地盤が測量さ
れ、投入座標決定処理によってシミュレーション手段に
より堆積部形成物投入予定位置が決定され、堆積部形成
物投入処理によって決定された堆積部形成物投入予定位
置から堆積部形成物が水底地盤に向けて投入され、投入
後測量処理によって堆積部形成物の投入後に水底地盤が
測量され、単体堆積形状分析処理によって1投入毎に水
底地盤上に形成される単体堆積形状が分析されるので、
経験や勘を必要とせずに、土砂投入の都度、投入予定場
所に正確に土砂を落として堆積させることができ、計画
通りに必要な範囲を所定の高さにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施の形態に係る水底地盤堆積施
工方法を説明する説明図である。
【図2】シミュレーションによる堆積形状の一例を示す
断面図である。
【図3】単体堆積形状を分析する際の処理手順を示すフ
ローチャートである。
【図4】投入土砂の単体堆積形状における各部材を説明
し、(a)は正面側から見た外形図、(b)は側面側か
ら見た外形図である。
【図5】投入土砂の拡散幅の調整を説明する正面側から
見た外形図である。
【図6】分析結果をまとめた説明図である。
【図7】堆積形状の各部材を無次元化した値と水深との
関係をグラフで示し、(a)は長手拡散幅La/短手拡
散幅Wの説明図、(b)は長手拡散幅La/長手天端幅
Lの説明図である。
【図8】土砂投入時の水深による基本的な堆積形状変化
を示す説明図である。
【符号の説明】
10 シミュレーション手段 11 測量船 12 海底地盤 13 GPS衛星 14 土運船 15 シミュレーション後地盤 16 投入前地盤 17 設計ライン 18 土砂 19 単体堆積形状
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松本 義昭 東京都港区北青山一丁目2番3号 佐伯建 設工業株式会社内 (72)発明者 杉山 剛史 東京都港区北青山一丁目2番3号 佐伯建 設工業株式会社内 Fターム(参考) 2D045 AA04 BA01 CA03 CA36 5J062 BB02 CC07

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水面から投入した堆積部形成物を水底地盤
    に堆積させ水底地盤上に堆積部を形成する水底地盤堆積
    施工方法において、 前記堆積部形成物の投入前に水底地盤を測量する投入前
    測量処理と、 シミュレーション手段により堆積部形成物投入予定位置
    を決定する投入座標決定処理と、 決定された前記堆積部形成物投入予定位置から前記堆積
    部形成物を水底地盤に向けて投入する堆積部形成物投入
    処理と、 前記堆積部形成物の投入後に水底地盤を測量する投入後
    測量処理と、 1投入毎に水底地盤上に形成される単体堆積形状を分析
    する単体堆積形状分析処理とを有することを特徴とする
    水底地盤堆積施工方法。
  2. 【請求項2】前記投入座標決定処理は、 前記単体堆積形状の分析結果に基づき、前記堆積部形成
    物の堆積状態をシミュレーションし、シミュレーション
    結果から、所望の堆積状態になる投入予定位置を示す投
    入座標を決定することを特徴とする請求項1に記載の水
    底地盤堆積施工方法。
  3. 【請求項3】前記単体堆積形状の分析は、 堆積形状を特定する各部材を独立変数毎に整理する実測
    データ整理により得られた堆積形状の予測式と、前記堆
    積部の重心位置を算出する堆積部重心位置算出により得
    られた堆積形状の予測式とを用いて行うことを特徴とす
    る請求項2に記載の水底地盤堆積施工方法。
  4. 【請求項4】前記実測データ整理は、水底地盤に対する
    前記堆積部形成物を投入する前の測量データと投入した
    後の測量データの差分データに基づき、前記各部材を、
    前記堆積部形成物が投入された水底地盤の水深、前記堆
    積部形成物の産地、及び各種条件等の独立変数毎に整理
    することにより行われ、 前記堆積部重心位置算出は、前記堆積部の縦断面方向及
    び横断面方向における図心と断面積から、前記堆積部の
    重心位置を合わせて平均化して行われることを特徴とす
    る請求項3に記載の水底地盤堆積施工方法。
  5. 【請求項5】前記堆積状態のシミュレーションにより、
    投入シミュレーション結果等深線図による表示及び法面
    勾配での表示を含む、現地盤データの3次元表示を行う
    ことを特徴とする請求項2から4のいずれかに記載の水
    底地盤堆積施工方法。
  6. 【請求項6】水底地盤の測量、及び前記堆積部形成物投
    入予定位置の位置決めは、GPS(global po
    sitioning system)を用いて行うこと
    を特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の水底地
    盤堆積施工方法。
  7. 【請求項7】水面から投入した堆積部形成物を水底地盤
    に堆積させ水底地盤上に堆積部を形成する水底地盤堆積
    施工方法において、 堆積部形成物投入前と堆積部形成物投入後に水面から水
    底地盤迄の距離である地盤の深浅を測量する地盤深浅測
    量処理と、 前記地盤の深浅を測量して得られた地盤深浅測量データ
    から差分データを作成する処理と、 前記差分データに基づき、堆積部形成物の堆積形状を特
    定する形状特定要素からなる各部材毎の実測データの整
    理、及び堆積部形成物重心位置の算出により、投入堆積
    部形成物1投毎の単体堆積形状分析を行う処理と、 前記実測データの整理に基づく予測式、及び前記堆積部
    形成物重心位置に基づく予測式を、それぞれ前記各部材
    毎に算出する処理と、 前記実測データの整理に基づく予測式と前記堆積部形成
    物重心位置に基づく予測式を比較する処理と、 前記両予測式の比較の結果、前記堆積部形成物を水面か
    ら投入する各堆積部形成物運搬船の予測式が決定される
    処理と、 前記各堆積部形成物運搬船毎の単体堆積形状の分析結果
    に基づく堆積形状データの更新により、決定した予測式
    の見直しを行う処理とを有することを特徴とする水底地
    盤堆積施工方法。
  8. 【請求項8】前記地盤の深浅の測量は、ナローマルチビ
    ーム深浅測量装置により格子状に区画して行われること
    を特徴とする請求項7に記載の水底地盤堆積施工方法。
  9. 【請求項9】水面から投入した堆積部形成物を水底地盤
    に堆積させ水底地盤上に堆積部を形成する水底地盤堆積
    施工方法をコンピュータに実行させるためのプログラム
    であって、 堆積部形成物投入前と堆積部形成物投入後に水面から水
    底地盤迄の距離である地盤の深浅を測量するステップ
    と、 前記地盤の深浅を測量して得られた地盤深浅測量データ
    から差分データを作成するステップと、 前記差分データに基づき、堆積部形成物の堆積形状を特
    定する形状特定要素からなる各部材毎の実測データの整
    理、及び堆積部形成物重心位置の算出により、投入堆積
    部形成物1投毎の単体堆積形状分析を行うステップと、 前記実測データの整理に基づく予測式、及び前記堆積部
    形成物重心位置に基づく予測式を、それぞれ前記各部材
    毎に算出するステップと、 前記実測データの整理に基づく予測式と前記堆積部形成
    物重心位置に基づく予測式を比較するステップと、 前記両予測式の比較の結果、前記堆積部形成物を水面か
    ら投入する各堆積部形成物運搬船の予測式が決定される
    ステップと、 前記各堆積部形成物運搬船毎の単体堆積形状の分析結果
    に基づく堆積形状データの更新により、決定した予測式
    の見直しを行うステップとを有することを特徴とする水
    底地盤堆積施工方法をコンピュータに実行させるための
    プログラム。
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