JP2003016427A - ステレオ画像の視差推定方法 - Google Patents

ステレオ画像の視差推定方法

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JP2003016427A
JP2003016427A JP2001200759A JP2001200759A JP2003016427A JP 2003016427 A JP2003016427 A JP 2003016427A JP 2001200759 A JP2001200759 A JP 2001200759A JP 2001200759 A JP2001200759 A JP 2001200759A JP 2003016427 A JP2003016427 A JP 2003016427A
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Kunio Yamada
邦男 山田
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Victor Company of Japan Ltd
Telecommunications Advancement Organization
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ステレオマッチングにおける、照合の精度の
向上と照合点の増加を、誤照合の増加なく、計算効率よ
く実現する。 【解決手段】 各画素の輝度値及びその画素の輝度値と
周囲の画素の輝度値との相対的な関係を求めて、2枚の
ステレオ画像における画素単位のペア探索を行った後
に、この時点で視差の得られている画素(視差が既知の
画素)に関して、その視差値の周辺でサブピクセル単位
のペア探索を行い、その結果に基づいて視差を更新し、
一方、視差が未知であって2枚のステレオ画像の対応画
素同士の相対的な関係が一致している画素に関しては、
その視差が未知の画素の近傍に存在する複数の画素の視
差を与え、最も概略的な局所構造(相対的な関係)の一
致度合いが大きくなる視差を採用して、視差画像を生成
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、距離計測・仮想空
間作成など、2枚のステレオ画像(右及び左)の奥行き
推定などのステレオマッチングにおけるステレオ画像の
視差推定方法に関し、特に、林や山肌などに代表される
ような、複雑な局所構造を持つ自然テクスチャに適した
ステレオ画像の視差推定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ステレオ画像の視差推定方法は、
エッジ・特徴点の抽出・照合を行うエッジベースの方法
と、ブロック単位の輝度レベルの照合に代表される領域
ベースの方法に大きく二分される。本発明で用いるセン
サス変換は、基本的に後者の領域ベースの方法に分類さ
れる。
【0003】センサス変換は、非パラメトリック局所変
換の一種であり、対象画素の近傍に存在する画素の輝度
値が、対象画素の輝度値に対して小さいか否かを比較
し、その結果を1又は0で記述するものである。これに
より、画像の局所的な構造を概略的にビット列で表現す
ることが可能となる。
【0004】図12は、センサス変換の一例を示す模式
図である。なお、ここでは所定のブロックを3画素×3
画素ブロックとしている。各画素には図12の左に示す
輝度値が与えられている。このとき、中央の画素に関し
てセンサス変換を行うと、中央の輝度値75よりも小さ
い場合には1、それ以外の場合には0が与えられ、図1
2の右に示す結果が得られる。なお、図12では、説明
を簡単にするため、所定のブロックを3画素×3画素ブ
ロックとしており、局所的構造のデータ量は8ビットと
なっているが、例えば、所定のブロックを9画素×9画
素ブロックとした場合には、各画素が80ビットの局所
的構造のデータを有することになる。
【0005】また、センサス変換については、Ramin Za
bih and John Woodfill, “Non-parametric Local Tran
sforms for Computing Visual Correspondence”, Lect
ureNotes in Computer Science, Vol. 801, Computer V
ision−ECCV ’94.に詳しく記載されている。
【0006】ステレオマッチングでは、2枚のステレオ
画像におけるビット列のハミング距離(シグナル距離)
が最小になるようなペアを見つけることが、視差の推定
と等価になる。特に、センサス変換を用いたステレオマ
ッチングが、林や山肌のような複雑な局所構造を有する
テクスチャに有効であることは、上記文献の他にも、山
田邦男、市川忠嗣、苗村 健、相澤清晴、齊藤隆弘:
“3眼周囲環境入力装置を用いたパノラマ視差画像の生
成”、映情学誌,54,3,pp,431-434(2000.3)などにも記
載されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、センサ
ス変換を用いたステレオ画像の視差推定が有効であり、
比較的密な(照合点の多い)照合結果(マッチング結
果)を安定して得ることができることについてわかって
いるが、これらは画素単位の探索・照合を行ったもので
あり、その照合の精度はあまりよいものではなく、メモ
リ・計算量の点で不利であり、誤照合になる可能性も高
いという問題がある。
【0008】上記問題を解決するため、本発明は、ステ
レオマッチングにおける、照合の精度の向上と照合点の
増加を、誤照合の増加なく、計算効率よく実現するステ
レオ画像の視差推定方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明では、各画素の輝度値及びその画素の輝度値
と周囲の画素の輝度値との相対的な関係を求めて、2枚
のステレオ画像における画素単位のペア探索を行った後
に、この時点で視差の得られている画素(視差が既知の
画素)に関して、その視差値の周辺でサブピクセル単位
のペア探索を行い、その結果に基づいて視差を更新し、
一方、視差が未知であって2枚のステレオ画像の対応画
素同士の相対的な関係が一致している画素に関しては、
その視差が未知の画素の近傍に存在する複数の画素の視
差を与え、最も概略的な局所構造(相対的な関係)の一
致度合いが大きくなる視差を採用するようにしている。
【0010】すなわち、本発明によれば、2枚のステレ
オ画像同士のステレオマッチングを行うためのステレオ
画像の視差推定方法であって、前記第1及び第2のステ
レオ画像の各画素において、各画素の輝度値及び前記各
画素の近傍の画素の輝度値との相対的な関係を求める変
換ステップと、前記変換ステップで求められた前記第1
及び第2のステレオ画像の前記相対的な関係から、前記
第1及び第2のステレオ画像間で対応する対応画素を探
索する探索ステップと、前記第1及び第2のステレオ画
像の対応画素同士において、前記変換ステップで求めら
れた前記相対的な関係を照合し、所定の条件を満たす画
素に対して視差を与える第1照合ステップと、前記照合
ステップで前記所定の条件を満たす画素に与えられた前
記視差を基にして、さらに、その画素に対して複数のサ
ブピクセル単位の視差を与えて、その画素の輝度値及び
その画素の近傍の画素の輝度値との相対的な関係を計算
する第1計算ステップと、前記第1計算ステップの計算
結果から、最良の照合となるサブピクセル単位の視差を
前記画素に与える第2照合ステップと、前記第1照合ス
テップで前記所定の条件を満たさず前記視差が与えられ
ていない視差が未知の画素に関して、前記視差が未知の
画素の周辺に存在する画素における前記第1及び第2の
ステレオ画像の前記相対的な関係が一致している場合、
前記視差が未知の画素の周辺に存在する画素の前記サブ
ピクセル単位の視差を前記視差が未知の画素に与えて、
前記視差が未知の画素の輝度値及びその画素の近傍の画
素の輝度値との相対的な関係を計算する第2計算ステッ
プと、前記視差が未知の画素の周辺に存在する複数の画
素における前記サブピクセル単位の視差を基にして得ら
れた前記第2計算ステップの計算結果から、最良の照合
となるサブピクセル単位の視差を前記視差が未知の画素
に与える第3照合ステップとを、有するステレオ画像の
視差推定方法が提供される。
【0011】さらに、前記相対的な関係が、所定の画素
の輝度値と、前記所定の画素を中心とする所定のブロッ
ク内の画素の輝度値とを比較したものであって、前記所
定のブロック内の画素が前記所定の画素より小さい場合
には1、等しいか大きい場合には0と定めるセンサス変
換により求められることは、本発明の好ましい態様であ
る。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら、本発
明のステレオ画像の視差推定方法に係る実施の形態につ
いて説明する。まず、本発明のステレオ画像の視差推定
方法で実施されるサブピクセル単位で位置合わせをして
からセンサス変換を行う照合方法と、従来実施されてい
る画素単位の照合方法との比較を行い、本発明で実施さ
れるサブピクセル単位で位置合わせをしてからセンサス
変換を行う照合方法のほうが多くの点で照合が取れるこ
とを、以下の理論を用いて説明する。
【0013】ステレオマッチングに用いられる2枚のス
テレオ画像をそれぞれ第1のステレオ画像(左)1a、
第2のステレオ画像(右)1bと呼ぶことにする。ま
た、第2のステレオ画像1bは、第1のステレオ画像1
aをP+α画素(P:整数、0<α<1.0)分だけ水
平方向に平行移動したものであり、第2のステレオ画像
1bにおける輝度値は、第1のステレオ画像1aにおけ
るサンプル値から一次内挿した値で表現できると仮定す
る。このとき、第1のステレオ画像1aに対して第2の
ステレオ画像1bを位置合わせした場合、その画像は第
1のステレオ画像1aに対してどのような意味を持つの
か、そのときのセンサス変換結果はどのような条件で一
致するのかについて説明する。
【0014】図1は、1次元画素列の輝度値を関数で表
現したグラフである。なお、横軸は画素位置、縦軸は輝
度値を表している。第1のステレオ画像1a中におい
て、画素xを中心としたm画素(mは奇数)についてセ
ンサス変換を施すものとする。ここでm=2n+1(n
は整数)、整数c(−n≦c≦n)とすると、第1のス
テレオ画像1a中の各画素における輝度値は、図1に示
す縦実線のf()の値となる。
【0015】一方、第2のステレオ画像1bについて
は、まず、整数画素単位で最良の位置合わせを行い、α
のずれのみが残っている画像(以下、αずれ画像と呼
ぶ)を考える。αずれ画像におけるαだけずれたサンプ
ル点の値(図1に示す縦点線)が、下記の数1の式に示
すように、第1のステレオ画像1aにおける画素列を内
挿して得られると仮定する。すなわち、x+α+1にお
ける輝度値は、x+cとx+c+1における輝度値の一
次内挿によって計算される。
【0016】
【数1】
【0017】次に、位置合わせにより、αだけずれたサ
ンプル点を元に戻して得られる値f reg()は、数2の
式に示すように、第1のステレオ画像1aのサンプル点
の位置での値をαずれ画像におけるサンプル値から一次
内挿された値として計算される。
【0018】
【数2】
【0019】上記の数1の式及び数2の式より、下記の
数3の式が得られる。
【0020】
【数3】
【0021】数3の式は、左右のタップ係数が対称にな
っている。これは伝達関数の虚数部が0、すなわち位相
シフトがキャンセルされたことを意味する。また、ずれ
に応じて特性が変化するLPF(ローパスフィルタ)の
役割も担っている。したがって、位置合わせ画像は、第
1のステレオ画像1aに対して、最悪(高域を抑えられ
るという意味で)、タップ係数0.5、0.25、0.
5(α=0.5:半画素ずれの状態)のフィルタがかか
るだけなので、第1のステレオ画像1aと位置合わせ画
像のそれぞれについてのセンサス変換の結果の照合のほ
うが、第1のステレオ画像1aとαずれ画像の照合より
良さそうであることが直感的に理解できるが、以下に、
もう少し詳しく説明する。
【0022】下記の数4の式を仮定する。
【0023】
【数4】
【0024】上記の数4の式を用いると、原画における
センサス変換は、下記の数5の式で表すことができる。
【0025】
【数5】
【0026】また、αずれ画像におけるセンサス変換
は、下記の数6の式で表すことができる。
【0027】
【数6】
【0028】さらに、位置合わせ画像におけるセンサス
変換は、下記の数7の式で表すことができる。
【0029】
【数7】
【0030】数6の式の右辺、数7の式の右辺を見る
と、Uの括弧内のf(x+c)-f(x)以降がキャンセルされた
場合に、数5の式と一致することがわかる。偶然キャン
セルされる場合を除くと、キャンセルされる条件は、数
6の式については、x及びx+c近傍で1次微分値が0
又は同一であること、数7の式については、x及びx+
cで2次微分値が0又は同一であることである。自然画
においては、後者の条件である2次微分値が0となる可
能性が非常に高い。したがって、サブピクセルレベルで
の位置合わせが、センサス変換を用いた画像照合におい
て照合点を増やす意味で有効であることがわかる。
【0031】本発明のステレオ画像の視差推定方法で
は、上記の理論に基づいて、まず、画素単位の探索を行
い、その結果を基にして視差の高分解能化・照合点の増
加を行うようにする。これにより、従来行われている片
チャネル(第1のステレオ画像1a又は第2のステレオ
画像1bの一方)をサブピクセル単位に水平方向にシフ
トして内挿し、順次、通常の探索を行うことによるメモ
リ・計算量の点での不利を回避し、高い可能性で現れる
誤照合を防ぐことが可能となる。
【0032】次に、本発明のステレオ画像の視差推定方
法をコンピュータにより実施した場合の処理について説
明する。図2は、本発明のステレオ画像の視差推定方法
に係る一実施形態を説明するためのフローチャートであ
る。
【0033】また、図3は、本発明のステレオ画像の視
差推定方法に係る処理を説明するための3画素×3画素
のブロック及び画素の模式図である。この図3を基にし
て、サブピクセル化のアルゴリズムを述べる。実際の処
理は、9画素×9画素ブロックについて行うことが好ま
しいが、説明を簡単にするため、ブロックを3画素×3
画素ブロックとして説明する。
【0034】ステップS1において、ステレオマッチン
グの対象となる2枚のステレオ画像1a、1bの各画素
でセンサス変換を行い、ステップS2において、2枚の
ステレオ画像1a、1bにおける対応画素同士のセンサ
ス変換の結果を照合し、最良の照合が得られる視差d画
素を決定する(図3(a)参照)。上記ステップS2に
より、視差d(=整数)画素の推定が行うことができ
る。
【0035】なお、図3(a)では、ステップS2で照
合されたセンサス変換によるステレオ視差推定の結果
は、円で示す画素内のパターンとして表現されている。
ただし、照合が得られない画素が存在する可能性もあ
り、照合が得られなかった画素は、視差が未知の画素と
なる。また、図3では、視差が未知の画素を黒の塗り潰
しで表すことにする。
【0036】次に、ステップS3において、視差d画素
で照合が得られた画素(すなわち、視差が未知ではない
画素)のそれぞれについて、例えば、視差d−0.5〜
d+0.4画素の範囲(視差d画素を中心に水平左右方
向にそれぞれ半画素ずつずれた範囲)などの所定の範囲
において、0.1画素単位などの所定の単位で視差をず
らして、再び視差の探索・照合を行う。すなわち、視差
d−0.5〜d+0.4画素までの10個の視差に関し
て、2枚のステレオ画像の一方(シフトされる側の画
像)の画素の輝度値を水平方向に一次内挿を行って、セ
ンサス変換・照合を行う。
【0037】なお、本実施の形態では、視差を0.1画
素単位でずらして、視差の再探索・再照合を行っている
が、この値に限定されるものではなく、小さな値にした
ほうが、より詳細な照合が可能となる。上記ステップS
3により、視差d画素で照合が得られた各画素におい
て、視差d−0.5〜d+0.4の範囲で最も良い照合
が得られる視差を推定することができる。
【0038】そして、ステップS4において、ステップ
S3で得られた視差で各画素の視差dを置換する(図3
(b)参照)。これにより、視差がサブピクセル化(視
差が整数以外の値を取り、一次内挿により得られる画素
との視差となる)され、視差を0.1画素単位で表すこ
とができる。なお、図3(b)では、円で示す画素内の
パターンを細かくすることによって、視差がサブピクセ
ル化されたことを表すことにする。
【0039】上記ステップS4までの処理で、所定のビ
ット数以上の一致が見られる、輝度値の差が所定値以下
であるなどの所定の条件を満たしている画素に関して
は、2枚のステレオ画像1a、1bにおける対応する画
素(サブピクセル化された画素)の視差が得られてい
る。しかしながら、依然として、センサス変換の結果が
不一致である画素も存在する。
【0040】すなわち、2枚のステレオ画像の一方(第
1のステレオ画像1a)に存在する所定の画素(サブピ
クセル化された画素を含む)のセンサス変換の結果が、
図11(a)に示すものとなり、もう一方のステレオ画像
(第2のステレオ画像1b)に存在し、所定の画素に対
応する画素(サブピクセル化された画素を含む)のセン
サス変換の結果が、図11(b)に示すものである場
合、8ビット中7ビットの照合は得られたものの、下中
央は不一致となっている。この不一致となっている画素
以外の画素を、センサス変換のビット照合において一致
している画素と呼ぶことにする。
【0041】また、一方で、所定の条件を満たさず視差
が未知の画素も存在する。ステップS5において、ある
3画素×3画素ブロックを取った場合、視差が未知の画
素が、そのブロックにおける中心画素についてのセンサ
ス変換のビット照合において一致している画素であれ
ば、その画素に一時的にブロックの中心の視差を与える
(図3(c)参照)。図3(c)では、ブロック内の左
上の画素がセンサス変換のビット照合において一致して
おり、その画素に中心の視差が与えられた状態が示され
ている。ステップS5の処理は、ある画素において画素
単位のマッチングでは照合が取れなかった場合でも、そ
の画素における局所構造の一致した近傍に存在する中心
画素の視差を与えることによって、新たにサブピクセル
レベルの探索による照合が取れるようになる可能性が高
いことに基づいている。
【0042】ステップS6において、ステップS5で一
時的に与えた視差が正しいか否かを判断するため、ステ
ップS5で一時的に視差が与えられた画素に関して、セ
ンサス変換・照合と輝度値の照合を行う(図3(d)参
照)。そして、照合OKの場合は、ステップS7におい
て、ステップS5で与えられた視差をその画素の視差の
採用候補値とし、この採用候補値とセンサス変換のビッ
ト照合において何ビット一致したかを格納しておく(図
3(e)参照)。一方、照合NGの場合は、ステップS
8において、視差を未知である状態に戻し、採用候補値
とはしない。
【0043】なお、視差が未知の画素の近傍には、視差
が既知の画素が複数存在し得るので(その視差が未知の
画素を含むブロックの中心となる画素が複数存在し得
る)、1つの視差が未知の画素に対して、視差が既知の
画素数分だけ、ステップS5〜S7の処理が複数回行わ
れる。したがって、ステップS7で決定された視差の採
用候補値は複数存在することになる。最終的に、画像全
体に上記ステップS1〜S7の処理を行った後、視差が
未知だった各画素に関してステップS7で得られた採用
候補値を比較し、複数の採用候補値から最大の一致が得
られた視差を採用する。
【0044】なお、上記実施の形態では、センサス変換
を用いて、各画素とその近傍の画素の輝度値の相対的な
関係を求めているが、センサス変換以外にも、対象画素
の局所構造を記述する変換方法を用いて、各画素とその
近傍の画素の輝度値の相対的な関係を求めることも可能
である。
【0045】次に、実際に、上記の処理によって得られ
た視差推定結果を示す。なお、上記のフローチャートに
よる説明では、センサス変換領域を3画素×3画素ブロ
ックとして説明しているが、以下では、画素単位の視差
推定を含め、後述の図9や図10などに示す実際に得ら
れた視差推定結果は、センサス変換領域を9画素×9画
素ブロックとし、局所構造データ80ビット中65ビッ
ト以下の一致しか得られなかった場合、又は輝度差が3
5以上である場合には、所定の条件を満たさず照合が得
られなかったものとし、視差が未知の画素として扱って
いる。
【0046】図4及び図5は、ステレオマッチングに使
用した2枚のステレオ画像(ステレオペア)の一例であ
り、図6は、従来行われている画素単位の視差推定方法
による結果を示す視差画像の一例、図7は、本発明のス
テレオ画像の視差推定方法に係るサブピクセル化による
高分解能化・照合点の増加の結果を示す視差画像の一例
である。
【0047】図6に示す視差画像(従来)2aと図7に
示す視差画像(本発明)2bとを比較しただけでは、事
実上、本発明により処理された図7の視差画像が高分解
能化されていることを感知することはできないが、照合
点については詳細に見ると増加していることが判断でき
る。
【0048】この照合点の増加について、図4、図6、
図7の一部分を拡大して説明する。図8は、図4に示す
ステレオ画像の木の枝の部分(右上部分)の部分拡大図
である。また、図9及び図10は、それぞれ図4に示す
拡大部分と同一の部分である図6及び図7の部分拡大図
である。なお、図9及び図10では、比較しやすいよう
に、トーンカーブが変更されている。図10は、図9と
比較して、特に、途切れがちであった枝について補強す
るような形で照合点が増加していることがわかる。した
がって、本発明のステレオ画像の視差推定方法によっ
て、照合点を増加することが可能となる。
【0049】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明によれ
ば、各画素の輝度値及びその画素の輝度値と周囲の画素
の輝度値との相対的な関係を求めて、2枚のステレオ画
像における画素単位のペア探索を行った後に、この時点
で視差の得られている画素(視差が既知の画素)に関し
て、その視差値の周辺でサブピクセル単位のペア探索を
行い、その結果に基づいて視差を更新し、一方、視差が
未知であって2枚のステレオ画像の対応画素同士の相対
的な関係が一致している画素に関しては、その視差が未
知の画素の近傍に存在する複数の画素の視差を与え、最
も概略的な局所構造(相対的な関係)の一致度合いが大
きくなる視差を採用するようにしているので、視差の高
分解能化と照合点の増加の双方を達成することが可能と
なる。
【0050】また、画素単位(整数値の視差)の探索結
果を基にして、サブピクセル単位の視差の探索を行うた
め、照合の精度の向上と照合点の増加を、誤照合の増加
なく、計算効率よく実現することが可能となる。また、
画素単位で得られた視差値の周辺でのペア検索、その近
傍に存在する視差が未知の画素に視差を与え、その画素
における視差の候補値とする仮定などを行うので、新た
に大きなエラーが発生しにくい。さらに、既存の画素単
位の視差推定ソフトウェアなどを利用して、さらにサブ
ピクセル単位の処理を追加処理という形で実装できるの
で、現在のソフトウェア資産を有効に利用することが可
能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】1次元画素列の輝度値を関数で表現したグラフ
である。
【図2】本発明のステレオ画像の視差推定方法に係る一
実施形態を説明するためのフローチャートである。
【図3】本発明のステレオ画像の視差推定方法に係る処
理を説明するための3画素×3画素のブロック及び画素
の模式図である。
【図4】ステレオマッチングに使用した第1のステレオ
画像(左)の一例である。
【図5】ステレオマッチングに使用した第2のステレオ
画像(右)の一例である。
【図6】従来行われている画素単位の視差推定方法によ
る結果を示す視差画像の一例である。
【図7】本発明のステレオ画像の視差推定方法に係るサ
ブピクセル化による高分解能化・照合点の増加の結果を
示す視差画像の一例である。
【図8】図4に示す第1のステレオ画像の木の枝の部分
(右上部分)の部分拡大図である。
【図9】図4に示す拡大部分と同一の部分である図6の
部分拡大図である。
【図10】図4に示す拡大部分と同一の部分である図7
の部分拡大図である。
【図11】センサス変換の結果が一致又は不一致となっ
ている画素を示す模式図である。
【図12】センサス変換の一例を示す模式図である。
【符号の説明】
1a 第1のステレオ画像(左) 1b 第2のステレオ画像(右) 2a 視差画像(従来) 2b 視差画像(本発明)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04N 13/00 H04N 13/00 Fターム(参考) 5B050 BA04 BA11 BA15 DA02 DA07 EA02 EA18 EA26 FA06 5B057 BA11 CA08 CA12 CA16 CB06 CB08 CB13 CB16 CB20 CE12 DA17 DB03 DB09 DC32 5C061 AB18 AB24 5L096 AA06 AA07 AA09 CA05 DA04 EA43 GA08 GA12 GA19 GA51 JA25 LA01

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1及び第2のステレオ画像同士のステ
    レオマッチングを行うためのステレオ画像の視差推定方
    法であって、 前記第1及び第2のステレオ画像の各画素において、各
    画素の輝度値及び前記各画素の近傍の画素の輝度値との
    相対的な関係を求める変換ステップと、 前記変換ステップで求められた前記第1及び第2のステ
    レオ画像の前記相対的な関係から、前記第1及び第2の
    ステレオ画像間で対応する対応画素を探索する探索ステ
    ップと、 前記第1及び第2のステレオ画像の前記対応画素同士に
    おいて、前記変換ステップで求められた前記相対的な関
    係を照合し、所定の条件を満たす画素に対して視差を与
    える第1照合ステップと、 前記照合ステップで前記所定の条件を満たす画素に与え
    られた前記視差を基にして、さらに、その画素に対して
    複数のサブピクセル単位の視差を与えて、その画素の輝
    度値及びその画素の近傍の画素の輝度値との相対的な関
    係を計算する第1計算ステップと、 前記第1計算ステップの計算結果から、最良の照合とな
    るサブピクセル単位の視差を前記画素に与える第2照合
    ステップと、 前記第1照合ステップで前記所定の条件を満たさず前記
    視差が与えられていない視差が未知の画素に関して、前
    記視差が未知の画素の周辺に存在する画素における前記
    第1及び第2のステレオ画像の前記相対的な関係が一致
    している場合、前記視差が未知の画素の周辺に存在する
    画素の前記サブピクセル単位の視差を前記視差が未知の
    画素に与えて、前記視差が未知の画素の輝度値及びその
    画素の近傍の画素の輝度値との相対的な関係を計算する
    第2計算ステップと、 前記視差が未知の画素の周辺に存在する複数の画素にお
    ける前記サブピクセル単位の視差を基にして得られた前
    記第2計算ステップの計算結果から、最良の照合となる
    サブピクセル単位の視差を前記視差が未知の画素に与え
    る第3照合ステップとを、 有するステレオ画像の視差推定方法。
  2. 【請求項2】 前記相対的な関係が、所定の画素の輝度
    値と、前記所定の画素を中心とする所定のブロック内の
    画素の輝度値とを比較したものであって、前記所定のブ
    ロック内の画素が前記所定の画素より小さい場合には
    1、等しいか大きい場合には0と定めるセンサス変換に
    より求められることを特徴とする請求項1に記載のステ
    レオ画像の視差推定方法。
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