JP2003008010A - 二重溝ゲート型トランジスタの製造方法 - Google Patents

二重溝ゲート型トランジスタの製造方法

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JP2003008010A
JP2003008010A JP2001195053A JP2001195053A JP2003008010A JP 2003008010 A JP2003008010 A JP 2003008010A JP 2001195053 A JP2001195053 A JP 2001195053A JP 2001195053 A JP2001195053 A JP 2001195053A JP 2003008010 A JP2003008010 A JP 2003008010A
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gate
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transistor
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Toshiharu Suzuki
俊治 鈴木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 実効的なゲート長を規定する溝の加工精度を
高めて、トランジスタの閾値電圧Vthなどの特性制御
性、均一性を向上させる。 【解決手段】 素子分離402間のほぼ中央に、0.1
8[μm]程度の幅で第1の溝407を形成する。この
第1の溝407内に絶縁物の側壁408を形成し、この
側壁408をマスクとして第2の溝410を形成するた
めに、まず水蒸気を含む雰囲気中で、酸化速度の速い熱
酸化により30[nm]程度の厚さで酸化膜409を成
長させる。その後、この酸化膜409を除去することに
よって第2の溝410が高い加工精度で形成できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、二重溝ゲート型
トランジスタの製造方法に関し、特に、第1の溝内に側
壁をマスクとして第2の溝を形成する二重溝ゲート型M
ISトランジスタの製造方法の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】MOSLSIは、トランジスタのゲート
電極に金属を用いることによって動作の高速化、低消費
電力化を実現している。例えば、シリコンを用いたMO
SLSIは極めて多種の電化製品に採用され、低消費電
力化されてきているが、コンピュータあるいは画像処理
機器などでは、低消費電力化に加えて、動作の高速化が
ますます要求されるようになってきた。
【0003】従来、トランジスタ回路の動作速度を高く
するための一つの方策は、LSIを構成する個々のトラ
ンジスタを微細化し、LSIの集積度を上げることであ
る。現在は、0.18[μm]のデザインルール(設計
基準)のLSIが量産に移行した段階にあるが、さら
に、0.13[μm]から0.10[μm]のデザイン
ルールに従った加工精度で、微細化されたLSIが開発
されている。このように微細化された最先端の集積回路
技術によって、大規模の集積度を持つLSIを構成する
場合、ドレイン電圧の影響による短チャネル効果を抑制
することが、個々のトランジスタの性能バラツキを抑え
るうえで極めて重要な課題となる。
【0004】現在、実用化されているポリシリコンとW
−シリサイドのゲートを用いた自己整合型のMO(I)
S型電界効果トランジスタでは、ドレインの不純物濃度
とその形状、及びチャネル領域のウェル不純物プロファ
イルなどを最適化するとともに、ドレイン端での斜めイ
オン注入などの方法が採用されている。これにより、チ
ャネルの導電型とは反対導電型の、所謂Halo、又は
ポケットと呼ばれる不純物領域を形成することができ、
短チャネル効果の抑制を図っている。しかしながら、こ
れらの方法を実行する場合には多数のパラメータを最適
にチューニングする必要があり、多くのデータの取得
と、そのための多大の労力などを要する。従って、短チ
ャネル効果を抑制したLSIの開発と量産化には長時間
を要している。
【0005】また、0.10[μm]以下に微細化した
設計に際して、単にデザインルールを微細にするだけで
は微細化トレンドに従ったトランジスタ性能を達成する
ことが難しく、これまでには採用されなかったような新
しい材料が必要となる。一例として0.10[μm]以
下に微細化されたトランジスタのゲート絶縁膜は、シリ
コン酸化膜換算で2[nm]以下となり、直接トンネル
電流領域となる。そのため、シリコン酸化膜に代えて高
誘電率絶縁膜の採用が必要である。ゲート電極について
は、これまで用いられてきた多結晶シリコン電極が、ゲ
ート電極そのものの空乏化によってトランジスタ性能の
向上を妨げている。そのため、金属ゲート電極の採用が
必要とされ、すでにTiN、あるいはMoなどの金属を
採用することが提案され、検討が進められている。
【0006】従来のポリシリコン電極では、ゲートの電
極パターンを元に自己整合的に拡張ソース・ドレインと
ソース・ドレインとを形成するセルフアライン法が採用
されていた。これに対して、ゲート電極に金属を用いる
場合には、金属電極がソース・ドレイン形成時の熱処理
に耐えることができないため、従来方法は採用できな
い。そこで、ゲート電極に金属を採用するためにゲート
電極の置き換えを行う方法が提案された。
【0007】以下では、金属ゲート採用のための技術と
して、ダマシンゲート・トランジスタの製造方法と構造
について説明する。図5、図6は、所謂ダマシンゲート
法によりn型トランジスタを形成するための工程説明図
である。
【0008】図5(a)では、p型基板101に通常の
方法を用いて素子分離102とスルー膜103を形成す
る。その後、SiO2などのスルー膜103を通して、
イオン注入によりウェル104、及び閾値電圧Vthを
適正化する層(図示せず)を形成する(同図(b))。
【0009】図5(c)では、1,000℃、30分程
度の熱酸化により、3〜5[nm]程度のゲート酸化膜
105を形成し、その上に減圧CVD(Chemical Vapor
Deposition)などの通常の方法によりダミーゲートと
なる500[nm]程度の厚さのポリシリコン106を
堆積する。その後、通常のリソグラフィ技術とエッチン
グ技術を用いて、所望のデザインルールのゲートパター
ン106aを形成する。このゲートパターン106aを
マスクとして、拡張ソース・ドレイン107a,107
bとなる砒素などの不純物を、10[KeV]、1×1
15[cm-2]程度のイオン注入法により導入する(同
図(d))。
【0010】図5(e)では、通常のCVD法によるS
iO2膜堆積と、異方性のエッチング技術を用いて絶縁
物の側壁108を形成し、その後、再びイオン注入法を
用いてソース・ドレイン109a,109bとなる砒素
を、30[KeV]で3×1015[cm-2]程度導入す
る。
【0011】つぎに、短チャネル効果を抑制するための
ポケット形成を行う。ここでは、10°〜30°の角度
で硼素などのp型不純物を、20[KeV]、1×10
13[cm-2]程度で注入し、図6(a)に示すようなポ
ケット110を形成する。この工程までにイオン注入に
より導入した不純物を活性化するために、電気炉での9
00℃、30分程度、あるいは、急速加熱法(RTA;
Rapid Thermal Annealing)による1050℃、10秒
程度のアニールを施す。この後で、通常のCVD法によ
りSiO2などの層間絶縁膜111を堆積し、続いて、
化学的研磨(CMPは、Chemical Mechanical Polishin
gの略であって、以下、CMPと言う。)技術を用いて
ダミーゲートであるポリシリコンのゲートパターン10
6aが露出するまで研磨する。このポリシリコンゲート
は、通常のエッチング法により取り除かれる(同図
(b))。
【0012】図6(c)では、ポリシリコンの取り除か
れた溝部112に真のゲート電極となる金属113をス
パッタ法、あるいはCVD法などにより形成する。そし
て、再びCMPにより平坦化した後、ソース・ドレイン
の取り出し電極114を形成してトランジスタとする
(同図(d))。
【0013】ここでは、ゲート酸化膜105を予め、ダ
ミーゲート形成の前に成長させておいたが、より信頼性
の高いゲート酸化膜を得るには、ダミーゲートを取り除
いた後に熱酸化により形成することが望ましい。また、
ゲート絶縁膜として、高誘電率を採用する場合にも、ダ
ミーゲートを取り除いた後にスパッタ法、あるいは、C
VD法などによりZrO2、あるいは、Al23などの
高誘電率膜を堆積して、その後、金属ゲート電極材料を
堆積するという手順が採用される。
【0014】このように金属ゲート電極や、さらには高
誘電率ゲート絶縁膜をも不純物の活性化アニール工程よ
り後に形成することによって、それらの熱工程による変
性や、上下の層との反応を最小限に抑えることができ
る。また、所謂ダマシンゲート法を採用することによ
り、金属ゲート電極を採り入れてゲートの空乏化を抑制
することができる。さらには、高誘電率ゲート絶縁膜採
用にも有利となる。
【0015】ところが、ダマシンゲート法の基本的構造
は従来のセルフアライン型のMO(I)S型電界効果ト
ランジスタと同じであって、相変わらず、短チャネル効
果に対する低減効果を十分に得ることができない。ま
た、この構造のトランジスタを作製する工程として、マ
スク枚数は通常のトランジスタと変わらないものの、一
旦作製したゲートをCMP、エッチングなどで取り除
き、再び充填するというように、工程数が増えるという
問題もある。
【0016】そこで、つぎに短チャネル効果を効率的に
抑制する溝ゲート型トランジスタについて説明する。図
7、図8は、溝ゲート型トランジスタを形成する方法を
説明する工程説明図である。
【0017】図7(a)では、p型のシリコン基板20
1にシャロートレンチなどの素子分離202を形成し、
SiO2などのスルー膜203を通して、イオン注入に
よりウェル204、及び閾値電圧Vthを適正化する層
(図示せず)を形成する。
【0018】図7(b)では、ソース・ドレイン205
として用いるn型の不純物である燐、あるいは砒素など
を、50[KeV](As)、3×1015[cm-2]程
度のイオン注入により導入する。さらに、拡張ソース・
ドレイン206を形成する場合にはソース・ドレイン2
05形成時よりも幾分低いエネルギーで、1×10
15[cm-2]程度のn型の不純物を注入する(同図
(c))。ここで、この工程までにイオン注入により導
入した不純物を、電気炉で900℃、30分程度、ある
いは急速昇降温のRTAによる1050℃、10秒程度
の熱処理により、電気的に活性化しておく。
【0019】図7(d)では、層間膜207であるSi
2などを堆積し、通常のリソグラフィ技術、ドライエ
ッチング技術などを用いて、層間膜207とシリコン基
板201に、ゲートとなる溝208を基板内のソース・
ドレイン205、拡張ソース・ドレイン206として導
入された不純物のプロファイル端まで、あるいはプロフ
ァイル端より数10[nm]程度深くまで形成する。
【0020】図8(a)では、通常の1,000℃、3
0分程度の熱酸化により、溝208の底面、及び側壁の
基板部分に3から5[nm]程度のゲート酸化膜209
を成長させる。さらに、この溝208内にポリシリコン
とW−シリサイド、あるいは金属ゲート電極となるTi
Nなどの金属を、通常のCVD法、あるいはスパッタ法
を用いて充填する(同図(b))。最後に、層間膜20
7に窓を空け、ソース・ドレインの取り出し電極211
a,211bを形成してトランジスタとする(同図
(c))。
【0021】この溝ゲート型トランジスタ構造では、ソ
ース205a,206a、及びドレイン205b,20
6bの距離がゲート長より長く、直接対向していないた
め、短チャネル効果が起こりにくい。また、短チャネル
効果に配慮せずにソース・ドレイン205、拡張ソース
・ドレイン206を厚く形成することができるため、ソ
ース抵抗の低減、後のシリサイド形成によるリーク低
減、低抵抗化を図ることが容易になる。さらに、この構
造のトランジスタを作製するための工程数が従来のもの
に比べて少ないという利点も備えている。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の技術
は、いずれも金属ゲート採用を可能とするものである
が、ダマシン法によるゲート電極では短チャネル効果に
対する低減効果が不十分であり、溝ゲート型トランジス
タによって、短チャンネル効果抑制と金属ゲート対応の
両立が可能となった。
【0023】しかしながら、図8に示す溝ゲート構造の
トランジスタでは、ソース205a,206a、ドレイ
ン205b,206bとゲート電極210は、互いに極
めて薄いゲート酸化膜209を介して広い範囲にわたっ
て対向しているため、ドレイン205b,206bとゲ
ート電極210との間で著しく大きな容量が形成される
という問題があった。また、実効的なゲート長はリソグ
ラフィの能力で規定されるデザインルールより長くなる
傾向にあるため、この構造のトランジスタは超高速の動
作速度を得る目的に適しているとは言い難い。
【0024】そこで、上記二つの従来技術に対して、短
チャンネル効果抑制と金属ゲート対応の両立を可能と
し、かつ、ゲートとソース・ドレインとの間の容量Cg
d、Cgsを低減させる二重溝ゲート型MISトランジ
スタが考案されている。二重溝ゲート型MISトランジ
スタは短チャネル効果抑制に有利であり、金属ゲートに
対応するものであって、高誘電率ゲート絶縁膜を採用し
やすいという利点を持つことに加えて、上述した溝ゲー
ト型トランジスタに比べてCgd、Cgsを大幅に低減
できるものである。
【0025】図9、図10は、従来の二重溝ゲート型M
ISトランジスタの製造プロセスを示す図である。ここ
では、実効ゲート長が0.10[μm]程度のn型トラ
ンジスタを作製する製造プロセスについて説明する。
【0026】図9(a)では、通常のトランジスタと同
様に、p型のシリコン基板301に0.34[μm]程
度の間隔を設けてシャロートレンチなどの素子分離30
2を形成し、スルー膜303を通したイオン注入により
ウェル304、及び閾値電圧Vthを適正化する層(図
示せず)を形成する不純物を導入しておく。このシリコ
ン基板301に対して、例えば5×1015[cm-2]程
度の濃度の燐、あるいは砒素などを、例えば0.1〜0.
2[μm]程度の深さにイオン注入することによって、
ソース・ドレインとなるn型の不純物導入層305が形
成される(同図(b))。
【0027】図9(c)では、層間膜306としてSi
2を通常のCVD法などにより0.2〜0.3[μm]
堆積する。これに、電気炉を用いた900℃、30分程
度、あるいは数秒間の1,050℃まで急速昇降温して
急速熱処理を施して、これまでイオン注入により導入し
た不純物を電気的に活性化する。その後、シリコン基板
301の素子分離302間のほぼ中央に、0.18[μ
m]程度の幅の第1の溝307を形成する。この第1の
溝307は、例えばKrFエキシマレーザなどのリソグ
ラフィ技術により、層間膜306を貫通してn型の不純
物導入層305のプロファイルの端より10[nm]程
度の深さまで達するものである。
【0028】図9(d)では、第1の溝307内にCV
D法と異方性エッチングを組み合わせた通常の方法によ
って、厚さ0.05[μm]程度の絶縁物の側壁308
が形成されるとともに、この側壁308部以外の溝底面
のシリコン基板を露出させる。その後、側壁308をマ
スクとして、側壁308間に露出されたシリコン基板3
01を選択エッチングして、ソース・ドレインの不純物
導入層305のプロファイル端より数[nm]深く、第
2の溝309を形成する。
【0029】図10(a)では、第2の溝309を持つ
構造に対して、950℃、20分程度の乾燥酸素中での
熱酸化により、2〜3[nm]程度のゲート酸化膜31
0を堆積する。このゲート酸化膜310は、スパッタや
CVDを用いて堆積される高誘電率膜のゲート絶縁膜で
あってもよい。
【0030】図10(b)では、第2の溝309を含む
第1の溝307にポリシリコンとW−シリサイドの2層
構造、あるいはTiNなどの金属を埋め込んでゲート電
極311を形成する。最後に、層間膜306に窓を空
け、ソース・ドレインの取り出し電極312a,312
bを形成してトランジスタとする(同図(c))。
【0031】この二重溝ゲート型MISトランジスタで
は、二重に溝ゲートが形成され、且、第1の溝307の
側壁面に比較的厚い絶縁膜が介在しているため、通常の
溝ゲート型トランジスタにおける3[nm]程度の絶縁
膜だけのゲート酸化膜209に比べて、高濃度のソース
・ドレインとゲート電極との間の容量(Cgd、Cg
s)を10分の1程度まで低減することができる。
【0032】また、第1の溝307に対して、第2の溝
309は側壁により自己整合的に形成されるだけでな
く、その幅は第1の溝307より狭い幅で形成される。
従って、第2の溝309は自動的に、フォトリソグラフ
ィの能力による溝幅よりも狭い幅であっても形成できる
ことになる。
【0033】例えば、第1の溝307の幅0.18[μ
m]に対して、側壁308が0.05[μm]の厚さに
形成されていれば、ゲート長が0.08[μm]程度ま
で短いトランジスタを形成されることになる。現在、実
用化されているKrFエキシマレーザ光(波長248
[nm])でのフォトリソグラフ工程により、ゲート長
を0.08[μm]程度、あるいは側壁308をさらに
厚くすればそれ以下で、トランジスタの形成が可能にな
ることを意味している。
【0034】このように、二重溝ゲート型MISトラン
ジスタは、金属ゲートに対応できるだけでなく短チャネ
ル効果の抑制に有利であり、高誘電率ゲート絶縁膜の採
用が容易であるという利点を有するとともに、従来の溝
ゲート型トランジスタに比べてCgd,Cgsを大幅に
低減できるものである。
【0035】ところが、二重溝ゲート型MISトランジ
スタは、実効ゲート長が第1、第2の溝の大きさによっ
て規定されるので、閾値電圧Vthなどトランジスタの
特性を制御し、その均一性を確保するには、これらの溝
の加工精度を高くしなければならないという問題があっ
た。
【0036】この発明の目的は、実効的なゲート長を規
定する溝の加工精度を高めて、トランジスタの閾値電圧
Vthなどの特性制御性、均一性を向上させ、より微細
化されたゲート構造にも対応できる二重溝ゲート型トラ
ンジスタの製造方法を提供することにある。
【0037】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、素子分離、及びソース・ドレインとなる不純物層が
形成された基板に第1の溝を形成するとともに、該第1
の溝内に絶縁物の側壁を形成する第1の工程、及び該第
1の溝内に該側壁をマスクとして第2の溝を形成する第
2の工程を含む二重溝ゲート型トランジスタの製造方法
が提供される。この二重溝ゲート型トランジスタの製造
方法は、前記第1の工程の後に実施され、酸化速度の速
い熱酸化により前記第1の溝内を酸化する熱酸化工程
と、前記第2の工程の前に実施され、前記第1の溝内の
酸化膜を除去する酸化膜除去工程とから構成される。
【0038】この二重溝ゲート型トランジスタの製造方
法では、前記第2の溝の加工精度を高めることができ
る。
【0039】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態につ
いて、図面を参照して説明する。 (第1の実施形態)図1、図2は、この発明の二重溝ゲ
ート型MISトランジスタの製造プロセスを示す図であ
る。
【0040】図1(a)では、通常のトランジスタと同
様に、p型のシリコン基板401に0.34[μm]程
度の間隔を設けてシャロートレンチなどの素子分離40
2を形成し、スルー膜403を通したイオン注入により
ウェル404、及び閾値電圧Vthを適正化する層(図
示せず)を形成する不純物を導入しておく。このシリコ
ン基板401に対して、例えば5×1015[cm-2]程
度の濃度の燐、あるいは砒素などのイオン注入を行い、
熱処理を施して、ソース・ドレインとなるn型不純物導
入層405を形成しておく(同図(b))。
【0041】図1(c)では、通常のCVD法などによ
り、SiO2あるいはSi34などの層間膜406を0.
2〜0.3[μm]堆積する。その後、層間膜406の
上から、通常の、例えばKrFエキシマレーザのリソグ
ラフィ技術により、素子分離402間のほぼ中央に、
0.18[μm]程度の幅で第1の溝407を形成す
る。シリコン基板401内では、第1の溝407が層間
膜406を貫通してn型不純物導入層405のプロファ
イルの端から10[nm]程度の深さに達している。
【0042】図1(d)では、CVD法と異方性エッチ
ングを組み合わせた通常の方法により厚さ0.05[μ
m]程度の絶縁物の側壁408を形成するとともに、異
方性エッチングにより側壁408部分以外の溝底面のシ
リコン基板401を露出させる。領域405a,405
bは、ソース・ドレインを構成する。
【0043】図1(e)では、例えば水蒸気を含む雰囲
気中で、酸化速度の速い熱酸化により30[nm]程度
の厚さで酸化膜409を成長させる。100%水蒸気雰
囲気であれば、900℃、30分程度の熱酸化により酸
化膜409を成長させることができる。
【0044】図2(a)では、前工程で成長させた酸化
膜409を通常の異方性エッチングにより除去して、第
2の溝410を形成する。酸化膜409は、シリコン基
板401が熱酸化によって消費される厚さに対して、理
論上、2.7倍の厚さに形成されるものであるから、こ
こでは約11[nm]だけシリコン基板401が酸化さ
れていると考えられる。従って、結果的に11[nm]
の深さの第2の溝410が形成されたことになる。
【0045】図2(b)では、この二重の溝を持つ構造
に対して、950℃、20分程度の乾燥酸素中での熱酸
化により2〜3[nm]程度のゲート酸化膜、あるい
は、スパッタやCVDを用いてAl23などの高誘電率
膜のゲート絶縁膜411を堆積する。
【0046】図2(c)では、ポリシリコンとW−シリ
サイドの2層構造、あるいはTiNなどの金属を埋め込
んでから、CMPなどの技術を用いて平坦化し、ゲート
電極412を形成するとともに層間膜406を露出させ
る。その後、層間膜406にソース・ドレインの取り出
し電極413a,413bを形成してトランジスタとす
る(同図(d))。
【0047】第1の実施形態に示される第2の溝410
を形成する方法では、エッチングより格段に制御性の優
れた熱酸化によって、第2の溝410の深さを規定でき
る。そのため、結果として第2の溝410の加工精度を
3%以内に向上させることができる。また、この第1の
実施形態では、第2の溝410を酸化膜409のエッチ
ング除去により形成する熱工程で、ソース・ドレイン不
純物の活性加熱処理を兼ねることもできる。
【0048】以上のように、この二重溝ゲート型MIS
トランジスタの製造方法では、金属ゲートに対応できる
だけでなく短チャネル効果の抑制に有利であり、第2の
溝となるべき部位を熱酸化し、その後にこの酸化膜を除
去することによって、高い加工精度で第2の溝を形成す
ることができる。従って、トランジスタの閾値電圧Vt
hなどの特性を制御性良く、かつ高均一に形成すること
ができる。
【0049】(第2の実施形態)図3、図4は、二重溝
ゲート型MISトランジスタの別の製造プロセスを示す
図である。
【0050】ここでは、図3(a)〜(d)の工程は、
第1の実施形態の図1(a)〜(d)で説明した工程と
同じであるので、それらの説明は省略する。すなわち、
図3(d)に示す工程までに、第1の溝507内には、
厚さ0.05[μm]程度の絶縁物の側壁508が形成
され、この側壁508部分以外の溝底面で、シリコン基
板501が露出している。
【0051】図3(e)では、第1の溝507内に露出
したシリコン基板501の表面層509を10[nm]
程度の厚さで非晶質化しておく。表面層509の非晶質
化には、例えば10[KeV]、5×1014[cm-2
程度の条件で、アルゴン(Ar)イオンを注入する通常
のイオン注入技術を用いている。
【0052】図4(a)では、第1の溝507内の表面
層509を、例えば水蒸気を含む雰囲気中で、900
℃、20分程度の酸化速度の速い熱酸化を行って、第1
の溝507内に30[nm]程度の酸化膜510を成長
させている。その後、通常の異方性エッチングにより、
成長させた酸化膜510を除去する。
【0053】この熱酸化では、消費されるシリコン基板
501の厚さに対して、その2.7倍の厚さの酸化膜5
10が形成されるので、約11[nm]のシリコン基板
501が酸化されたこととなり、結果的に11[nm]
の第2の溝511が形成される(同図(b))。
【0054】図4(c)では、この二重の溝を持つ構造
に対して、950℃、20分程度の乾燥酸素中での熱酸
化により2〜3[nm]程度のゲート酸化膜、あるいは
スパッタやCVDを用いてAl23などの高誘電率膜の
ゲート絶縁膜512を堆積する。
【0055】図4(d)では、ポリシリコンとW−シリ
サイドの2層構造、あるいはTiNなどの金属を埋め込
んでからゲート電極513を形成する。ここでは、CM
Pなどの技術を用いて平坦化し、層間膜506を露出さ
せる。その後、層間膜506にソース・ドレインの取り
出し電極514a,514bを形成してトランジスタと
する(同図(e))。
【0056】この第2の実施形態に示される第2の溝5
11を形成する方法では、エッチングより格段に制御性
の優れた熱酸化によって第2の溝511の深さが規定さ
れるため、結果として第2の溝511の加工精度を3%
以内に向上させることができる。また、予めシリコン基
板501を非晶質化しているので、より酸化されやす
く、基板全体のサーマルバジェット(Thermal Budget)
を少なくし、すでに形成されている不純物層の再分布を
より少なくすることができる。
【0057】ここで、非晶質化のためのイオン注入にお
いては、注入イオンのチャネリングを防止するために、
予めCVDなどで数10[nm]程度のSiO2のスル
ー膜を形成しておくことが望ましい。その場合は、注入
イオンのRpがシリコン基板の数[nm]〜10[n
m]程度の深さとなるように、イオン注入のエネルギー
を選ぶことが必要である。
【0058】以上のように、この二重溝ゲート型MIS
トランジスタの製造方法では、第2の溝となるべき部位
の熱酸化の前に予め、Arイオンなどで非晶質化してお
くことにより、溝の形状の精度向上、及びサーマルバジ
ェットの低減を図ることができる。ここでは非晶質化す
るためのイオンとしてアルゴンを用いたが、注入エネル
ギーと注入量を適当に選ぶことにより、キセノン(X
e),クリプトン(Kr)などのAr以外の不活性ガス
を用いることもできる。
【0059】(第3の実施形態)第3の実施形態は、第
2の実施形態と同様に、第1の溝507内に露出したシ
リコン基板の表面層を非晶質化する方法であるが、ここ
では第2の溝511を形成する前のイオン注入におい
て、注入元素としてArイオンの代わりに、酸素イオン
を用いている。
【0060】熱酸化の前に、酸素イオンによって第2の
溝となるべき部位を予め非晶質化しておくことにより、
溝の形状の精度向上、及びサーマルバジェットの低減を
図ることができる。また、酸素イオンは、例えば3[K
eV]程度のエネルギーで1×1015[cm-2]程度ま
で注入されるが、その後に熱酸化を施すことにより、第
2の溝となるべき部位が同時に酸化されるという利点が
ある。
【0061】
【発明の効果】以上に説明したように、この発明の二重
溝ゲート型トランジスタの製造方法によれば、溝の加工
精度を高めることができ、従って、トランジスタの閾値
電圧Vthなどの特性制御性、均一性が向上するので、
微細化されたゲート構造に好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態の二重溝ゲート型MISトラン
ジスタを形成するための工程説明図(その1)である。
【図2】第1の実施形態の二重溝ゲート型MISトラン
ジスタを形成するための工程説明図(その2)である。
【図3】第2の実施形態の二重溝ゲート型MISトラン
ジスタを形成するための工程説明図(その1)である。
【図4】第2の実施形態の二重溝ゲート型MISトラン
ジスタを形成するための工程説明図(その2)である。
【図5】従来のダマシンゲート法によりn型トランジス
タを形成するための工程説明図(その1)である。
【図6】従来のダマシンゲート法によりn型トランジス
タを形成するための工程説明図(その2)である。
【図7】従来の溝ゲート型トランジスタを形成する方法
を説明する工程説明図(その1)である。
【図8】従来の溝ゲート型トランジスタを形成する方法
を説明する工程説明図(その2)である。
【図9】従来の二重溝ゲート型MISトランジスタの製
造プロセスを示す図(その1)である。
【図10】従来の二重溝ゲート型MISトランジスタの
製造プロセスを示す図(その2)である。
【符号の説明】
401…p型のシリコン基板、301、402…素子分
離、403…スルー膜、404…ウェル、405…n型
不純物導入層、406…層間膜、407…第1の溝、4
08…側壁、409…酸化膜、410…第2の溝、41
1…ゲート絶縁膜、412…ゲート電極、413a,4
13b…ソース・ドレインの取り出し電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4M104 AA01 BB01 BB30 BB40 CC05 DD26 DD28 DD75 EE03 EE14 EE16 FF14 GG09 GG10 GG12 HH12 HH14 5F140 AA06 AA22 AA39 BA01 BC06 BD11 BE01 BE03 BE07 BE09 BE10 BF01 BF04 BF10 BF11 BF18 BF43 BG08 BG36 BG38 BG39 BG40 BG52 BG53 BK13 BK25 CB04 CB08 CC03 CC08 CC12 CE00

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 素子分離、及びソース・ドレインとなる
    不純物層が形成された基板に第1の溝を形成するととも
    に、該第1の溝内に絶縁物の側壁を形成する第1の工
    程、及び該第1の溝内に該側壁をマスクとして第2の溝
    を形成する第2の工程を含む二重溝ゲート型トランジス
    タの製造方法において、 前記第1の工程の後に実施され、酸化速度の速い熱酸化
    により前記第1の溝内を酸化する熱酸化工程と、 前記第2の工程の前に実施され、前記第1の溝内の酸化
    膜を除去する酸化膜除去工程と、を備え、 前記第2の溝の加工精度を高めたことを特徴とする二重
    溝ゲート型トランジスタの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記熱酸化工程では、酸化速度の速い熱
    酸化法として水蒸気酸化を行うことを特徴とする請求項
    1記載の二重溝ゲート型トランジスタの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記熱酸化工程の前に、前記第1の溝内
    の所定領域をイオン注入により非晶質化するイオン注入
    工程を実施することを特徴とする請求項1記載の二重溝
    ゲート型トランジスタの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記イオン注入工程では、注入元素とし
    て不活性ガスイオンを用いることを特徴とする請求項3
    記載の二重溝ゲート型トランジスタの製造方法。
  5. 【請求項5】 前記イオン注入工程では、注入元素とし
    て酸素イオンを用いて酸化膜を形成することを特徴とす
    る請求項3記載の二重溝ゲート型トランジスタの製造方
    法。
  6. 【請求項6】 さらに、前記第2の工程の後に、シリコ
    ン酸化膜より誘電率の高いゲート絶縁膜を前記第2の溝
    内に形成する工程を実施することを特徴とする請求項1
    記載の二重溝ゲート型トランジスタの製造方法。
  7. 【請求項7】 さらに、前記第2の溝内にゲート電極と
    なる金属を埋め込む工程を実施することを特徴とする請
    求項1記載の二重溝ゲート型トランジスタの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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