JP2002543786A - サイトカイン受容体マウスzcytor10 - Google Patents

サイトカイン受容体マウスzcytor10

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JP2002543786A
JP2002543786A JP2000616347A JP2000616347A JP2002543786A JP 2002543786 A JP2002543786 A JP 2002543786A JP 2000616347 A JP2000616347 A JP 2000616347A JP 2000616347 A JP2000616347 A JP 2000616347A JP 2002543786 A JP2002543786 A JP 2002543786A
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seq
polypeptide
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zcytor10
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アール. プレズネル,スコット
シー. フォスター,ドナルド
アンジェラ ケー. ハモンド
ロク,シ
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ザイモジェネティクス,インコーポレイティド
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    • C07K14/435Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
    • C07K14/705Receptors; Cell surface antigens; Cell surface determinants
    • C07K14/715Receptors; Cell surface antigens; Cell surface determinants for cytokines; for lymphokines; for interferons
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
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Abstract

(57)【要約】 新規ポリペプチド、前記ポリペプチドをコードするポリヌクレオチド、及び関連する組成物及び方法が、マウスzcytor10、すなわち新規マウスサイトカイン受容体について開示される。前記ポリペプチドは、造血、リンパ性及び骨髄細胞の増殖及び/又は進化を刺激するリガンドを検出するための方法内に使用され得る。リガンド−結合受容体ポリペプチドはまた、リガンド活性を阻害するためにも使用され得る。マウスzcytor10をコードするポリヌクレオチドは、ヒトオルト体を同定するために使用され得る。本発明はまた、タンパク質を生成するための方法、そのための使用及びそれに対する抗体を包含する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 発明の背景: ホルモン及びポリペプチド増殖因子は、多細胞生物の細胞の増殖及び分化を制
御する。それらの拡散性分子は、細胞のお互いの連絡を可能し、そして細胞、及
び器官の形成、そして損傷された組織の修復に関して作用する。ホルモン及び成
長因子の例は、ステロイドホルモン(例えば、テストステロン)、副甲状腺ホル
モン、卵胞刺激ホルモン、インターロイキン、血小板由来の成長因子(PDGF)、
上皮成長因子(EGF)、顆粒球−マクロファージコロニー刺激因子(GM−CSF)、
エリトロポエチン(EPO)及びカルシトニンを包含する。
【0002】 ホルモン及び成長因子は、受容体に結合することによって細胞代謝に影響を及
ぼす。受容体は、細胞内のシグナル化経路、例えば第2メッセンジャーシステム
に結合される内在性膜タンパク質であり得る。他の種類の受容体は、可溶性分子
、例えば転写因子である。サイトカイン、すなわち細胞の増殖及び/又は分化を
促進する分子のための受容体が、特に興味の対象である。サイトカインの例は、
赤血球細胞の成長を刺激するエリトロポエチン(EPO);巨核球系の細胞の成長
を刺激するトロンボポエチン(TPO);及び好中球の成長を刺激する顆粒球−刺
激因子(G−CSF)を包含する。それらのサイトカインは、貧血、血小板減少症及
び好中球減少症を有する患者における正常な血液細胞レベルの回復、又は癌のた
めの化学療法の受容において有用である。
【0003】 それらのサイトカインファミリーの例示されたインビボ活性は、他のサイトカ
イン、サイトカインアゴニスト及びサイトカインアンタゴニストの莫大な臨床学
的可能性及びそれらの必要性を示す。本発明は、新規造血サイトカイン受容体、
及び関連する組成物及び方法を提供することにより、それらの必要性と取り組む
。 本発明は、当業者に明らかであるそれらの及び他の使用のために、そのような
ポリペプチドを提供する。
【0004】 発明の特定の記載: 本発明を詳細に記載する前、次の用語を定義することで本発明の理解を助ける
ことができる:
【0005】 “親和性標識”とは、第2ポリペプチドの精製又は検出を提供し、又は基質へ
の第2ポリペプチドの結合のための部位を供給するために、第2ポリペプチドに
結合され得るポリペプチドセグメントを示すために本明細書において使用される
。主に、抗体又は、他の特異的結合剤が利用できるいずれかのペプチド又はタン
パク質が親和性標識として使用され得る。
【0006】 親和性標識は、ポリ−ヒスチジン系、すなわちプロテインA (Nilsson など.,
EMBO J. 4: 1075, 1985; Nilsson など., Methods Enzymol. 198: 3, 1991)
, グルタチオンS トランスフェラーゼ(Smits and Johnson, Gene 67; 31, 19
88), Glu-Glu親和性標識 (Grussenmeyerなど., Proc. Natl. Acad. Sci. USA
82: 7952-4, 1985), 物質P、すなわちFlagTM ペプチド(Hoppなど., Biotec
hnology 6: 1204-1210, 1988)、ストレプタビジン結合ペプチド、又は他の抗原
性エピトープ又は結合ドメインを包含する。一般的に、Ford など., Protein E
xpression and Purification 2:95-107, 1991を参照のこと。親和性標識をコ
ードするDNAは、商品供給者(例えばPharmacia Biotech, Piscataway, NJ; East
man Kodak, New Heven, CT; New England Biolabs, Beverly, MA)から入手でき
る。
【0007】 用語“対立遺伝子変異体”とは、同じ染色体遺伝子座を占める遺伝子の複数の
遺伝子の二者択一形のいずれかを示すために、本明細書において使用される。対
立遺伝子変異は、突然変異を通して天然では生じ、そして集団内の表現型多型現
象をもたらすことができる。遺伝子突然変異は、サイレントであり(コードされ
たポリペプチドにおいて変化がない)、又は変更されたアミノ酸配列を有するポ
リペプチドをコードすることができる。用語、対立遺伝子変異体はまた、遺伝子
の対立遺伝子変異体によりコードされるタンパク質を示すために本明細書におい
て使用される。
【0008】 用語“アミノ−末端”及び“カルボキシル−末端”とは、ポリペプチド内の位
置を示すために本明細書において使用される。その情況が可能である場合、それ
らの用語は、接近性又は相対的位置を示すためにポリペプチドの特定の配列又は
一部に関して使用される。例えば、ポリペプチド内の対象配列のカルボキシル末
端側に位置する一定の配列は、その対象配列のカルボキシル末端に隣接して位置
するが、しかし完全なポリペプチドのカルボキシル末端では必ずしも必要ではな
い。
【0009】 用語“相補体/抗−相補体対”とは、適切な条件下で、非共有的に会合される
安定した対を形成する非同一性成分を示す。例えば、ビオチン及びアビジン(又
はストレプタビジン)は、相補体/抗−相補体対の基本型メンバーである。他の
典型的な相補体/抗−相補体対は、受容体/リガンド対、抗体/抗原(又はハプ
テン又はエピトープ)対、センス/アンチセンス ポリヌクレオチド対、及び同
様のものを包含する。補体/抗−補体対の続く解離が所望される場合、その相補
体/抗−相補体対は好ましくは、<109-1の結合親和性を有する。 用語“ポリヌクレオチド分子の相補体”とは、相補的塩基配列、及び対照配列
に比較して逆の配向を有するポリペプチド分子である。例えば、配列5’ ATGCAC
GGG 3’ は、5’ CCCGTGCAT 3’に対して相補的である。
【0010】 用語“contig ”とは、他のポリヌクレオチドに対する一連の連続した同一の
又は相補的な配列を有するポリヌクレオチドを示す。連続した配列とは、ポリヌ
クレオチドの全体において、又はその一部に沿って、一定の長さのポリヌクレオ
チド配列を“オーバーラップ”すると言われる。例えば、ポリヌクレオチド配列
5’-ATGGAGCTT-3’ に対する代表的なcontig とは、5’-AGCTTgagt-3’及び3’-
tcgacTACC-5’である。 用語“縮重ヌクレオチド配列”とは、1又は複数の縮重コドンを含むヌクレオ
チドの配列(ポリペプチドをコードする対照ポリヌクレオチドに比較して)を示
す。縮重コドンは、ヌクレオチドの異なったトリプレットを含むが、しかし同じ
アミノ酸残基をコードする(すなわち、GAU及びGACトリプレットはそれぞれAsp
をコードする)。
【0011】 用語“発現ベクター”とは、その転写を提供する追加のセグメントに作用可能
に連結される興味あるポリペプチドをコードするセグメントを含んで成る線状又
は環状DNA分子を示すために使用される。そのような追加のセグメントは、プロ
モーター及びターミネーター配列及び複製の1又は複数の起点、1又は複数の選
択マーカー、エンハンサー、ポリアデニル化シグナル、及び同様のものを包含す
る。発現ベクターは一般的に、プラスミド又はウィルスDNAから誘導され、又は
両者の要素を含むことができる。
【0012】 用語“単離された”とは、ポリヌクレオチドに適用される場合、ポリヌクレオ
チドがその天然の遺伝的環境から除去され、そして従って、他の無関係な又は所
望しないコード配列を有さず、そして遺伝子的に構築されたタンパク質生成シス
テム内での使用のために適切な形で存在することを示す。そのような単離された
分子は、それらの天然の環境から分離され、そしてcDNA及びゲノム クローンを
含む分子である。本発明の単離されたDNA分子は、通常関係しない他の遺伝子を
含まないが、しかし天然において存在する5’及び3’ 未翻訳領域、例えばプロ
モーター及びターミネーターを含むことができる。関連する領域の同定は、当業
者に明らかであろう(例えば、Dynan and Tijan, Nature 316: 774―78, 1985を
参照のこと)。
【0013】 “単離された”ポリペプチド又はタンパク質は、その生来の環境以外の条件、
例えば血液及び動物組織とは別の条件下で見出されるポリペプチド又はタンパク
質である。好ましい形においては、単離されたポリペプチドは、他のポリペプチ
ド、特に動物起源の他のポリペプチドを実質的に含まない。高く精製された形、
すなわち95%以上の純度、より好ましくは99%以上の純度でポリペプチドを
供給することが好ましい。この情況下で使用される場合、用語“単離された”と
は、他の物理的形、例えばダイマー形又は他のグリコシル化された又は誘導体化
された形での同じポリペプチドの存在を排除しない。
【0014】 “作用可能に連結された”とは、DNAセグメントに適用される場合、前記セグ
メントが、それらの意図された目的のために協力して機能し、例えば転写がプロ
モーターにおいて開始し、そしてコードセグメントを通してターミネーターに進
行するよう配列されることを示す。 用語“オルト体(orthology)”とは、異なった種からのポリペプチド又はタ
ンパク質の機能的相対物である、1つの種から得られるポリペプチド又はタンパ
ク質を示す。オルト体間の配列の差異は、特定化の結果である。 “パラ体(paralogs)”とは、生物によって製造される、異なっているが,し
かし構造的に関連するタンパク質である。パラ体は、遺伝子重複を通して生じる
と思われる。例えば、α−グロビン、β−グロビン及びミオグロビンは、お互い
パラ体である。
【0015】 “ポリヌクレオチド”は、5’末端から3’末端に読み取られるデオキシリボヌ
クレオチド又はリボヌクレオチド塩基の一本鎖又は二本鎖ポリマーである。ポリ
ヌクレオチドは、RNA及びDNAを包含し、そして天然源から単離され、インビトロ
で合成され、又は天然及び合成分子の組み合わせから調製され得る。ポリヌクレ
オチドのサイズは、塩基対(略語“bp”)、ヌクレオチド(“nt”)、又はキロ塩
基(“kb”)として表される。
【0016】 ここで、後者の2つの用語は、一本鎖又は二本鎖であるポリヌクレオチドを記
載する。この用語が二本鎖分子に適用される場合、それは全体の長さを示すため
に使用され、そして用語、“塩基対”に等しいことが理解されるであろう。二本
鎖ポリヌクレオチドの二本の鎖は長さにおいてわずかに異なり、そしてその末端
が酵素分解の結果として異なることは、当業者により理解されており;従って、
二本鎖ポリヌクレオチド分子内のすべてのヌクレオチドは一対に成り得ない。
【0017】 “ポリペプチド”は、天然において生成されても又は合成的に生成されてもい
ずれにせよ、ペプチド結合により連結されるアミノ酸残基のポリマーである。約
10個以下のアミノ酸残基のポリペプチドが、通常“ポリペプチド”として言及さ
れる。 用語“プロモーター”とは、RNA ポリメラーゼの結合及び転写の開始を提供す
るDNA配列を含む遺伝子の部分を示すために本明細書において使用される。プロ
モーター配列は通常、遺伝子の5’ 非コード領域に見出されるが、しかし必ずし
もそうではない。
【0018】 用語“タンパク質”は、1又は複数のポリペプチド鎖を含んで成る高分子であ
る。タンパク質はまた、非ペプチド成分、例えば炭水化物基を含むことができる
。炭水化物及び他の非ペプチド置換基は、タンパク質が生成される細胞により付
加され、そして細胞型により変化するであろう。タンパク質は、それらのアミノ
酸主鎖により本明細書において定義され;置換基、例えば炭水化物基は一般的に
、特定されないが、しかしそれにもかかわらず、存在することができる。
【0019】 用語“受容体”は、生物活性分子(すなわち“リガンド”)に結合し、そして細
胞上のリガンドの効果を仲介する細胞関連タンパク質、又はそのようなタンパク
質のポリペプチドサブユニットを示す。受容体へのリガンドの結合は、細胞にお
けるエフェクタードメインと他の分子との間の相互作用を引き起こす受容体にお
けるコンホメーション変化(及び多くの場合、受容体多重化、すなわち同一油又
は異なった受容体サブウニットの会合)をもたらす。
【0020】 この相互作用は、細胞の代謝の変更を誘導する。受容体−リガンド相互作用に
連結される代謝現象は、遺伝子転写、リン酸化、脱リン酸化、細胞増殖、cAMP生
成の上昇、細胞カルシュウムの代謝、膜脂質の代謝、細胞付着、イノシトール脂
質の加水分解、及びリン脂質の加水分解を包含する。細胞−表面サイトカイン受
容体は、下記により詳細に記載されるように、多−ドメイン構造により特徴づけ
られる。それらの受容体は、正に荷電された残基(Lys又はArg)を通常、端に有
する、疎水性アミノ酸残基(典型的には、約21−25個の残基)の配列により特徴
づけられるトランスメンブランドメインに固定され得る。
【0021】 一般的に、受容体は、膜結合され、シトソール性又は核性であり;モノマー(
例えば甲状腺刺激ホルモン受容体、β−アドレナリン性受容体)、又はマルチマ
ー(例えばPDGF受容体、成長ホルモン受容体、IL−3受容体、GM―CSF受容体、G
−CSF受容体、エリトロポイエチン受容体及びIL―6受容体)であり得る。用語“
受容体ポリペプチド”とは、受容体ポリペプチド鎖及びその一部、例えば単離さ
れた機能的ドメイン(例えば、リガンド−結合ドメイン)を表すために使用され
る。
【0022】 用語“分泌シグナル配列”とは、それが合成される細胞の分泌路を通してより
大きなポリペプチドを、より大きなポリペプチドの成分として方向ずけるポリペ
プチド(“分泌ペプチド”)をコードするDNA配列を示す。前記のより大きなポ
リペプチドは、分泌路を通しての移動の間、分泌ペプチドを除去するために通常
分解される。
【0023】 “可溶性受容体”とは、細胞膜に結合されない受容体ポリペプチドである。可
溶性受容体は、最も通常には、トランスメンブラン及び細胞質ドメインを欠いて
いるリガンド−結合受容体ポリペプチドである。可溶性受容体は、追加のアミノ
酸残基、例えばポリペプチドの精製を提供し、又は基質へのポリペプチドの結合
のための部位、又は免疫グロブリン不変領域配列を提供する親和性標識を含んで
成る。多くの細胞−表面受容体は、タンパク質加水分解により、又は交互にスプ
ライシングされたmRNAから翻訳される天然に存在する可溶性相対物を有する。受
容体ポリペプチドは、それがそれぞれ、膜固定化又はシグナルトランスダクショ
ンを提供するために、それらのセグメントの十分な部分を欠いている場合、トラ
ンスメンブラン及び細胞内ポリペプチドセグメントを実質的に有さないと言われ
る。
【0024】 用語“スプライス変異体”とは、遺伝子から転写されるRNAの二者択一の形を
示すために、本明細書において使用される。スプライス変異は、転写されたRNA
分子内の、又は通常低いが、別々に転写されたRNA分子間の二者択一のスプライ
シング部位の使用を通して天然において生じ、そして同じ遺伝子から転写される
いくつかのmRNAをもたらすことができる。スプライス変異体は、変更されたアミ
ノ酸配列を有するポリペプチドをコードすることができる。用語スプライス変異
体はまた、遺伝子から転写されるmRNAのスプライス変異体によりコードされるタ
ンパク質を示すために本明細書において使用される。
【0025】 不正確な分析方法(例えば、ゲル電気泳動)により決定されるポリマーの分子
量及び長さは、おおよその値であることが理解されるであろう。そのような値が
“約”X又は“おおよそ”Xとして表される場合、その言及されたXの値は、正確
には±10%であることが理解されるであろう。 本明細書に引用されるすべての文献はそれらのすべてを引用により組み込まれ
る。 本発明は、クラスIサイトカイン受容体の構造を有するタンパク質をコードす
る新規ネズミDNA配列の発現に一部、基づかれている。推定されるアミノ酸配列
は、コードされた受容体が、EPO受容体を包含する受容体サブファミリーに属す
ることを示した。そのポリペプチドがマウスzcytor10として命名された。
【0026】 本発明の新規マウスzcytor10ポリペプチドは、最初に、ESTデータベースに質
問することによって同定された。ESTが見出し、そしてその対応するcDNAが配列
決定された。cDNAによりコードされる新規ポリペプチドは、クラスIサイトカイ
ン受容体との相同性を示した。マウスzcytor10ポリヌクレオチド配列は、予測さ
れるタンパク質の完全なコード配列をコードする。マウスzcytor10は、細胞増殖
又は分化、アポプトシス細胞経路、細胞−細胞シグナル化分子、成長因子受容体
又は成長因子ホルモン活性を有する細胞外マトリックス関連タンパク質、又は同
様のものに関連することができる新規サイトカイン受容体である。
【0027】 マウスzcytor10ポリペプチドの配列は、その対応するポリヌクレオチド配列を
含む単一のクローンから推定される。クローンは、ネズミ胚及び胎盤ライブラリ
ーから得られた。そのような配列についてまた調べられ得る他のライブラリーは
、PBL、胸腺、脾臓、リンパ節、ヒト赤白血病細胞系(例えば、TF−1)、Raji
細胞、急性単球白血病細胞系、他のリンパ球及び造血細胞系、及び同様のものを
包含する。
【0028】 代表的マウスzcytor10−コードDNAのヌクレオチド配列は、配列番号1(ヌク
レオチド215〜1285)に記載され、そしてその推定される357個のアミノ酸配列は
、配列番号2に記載される。他のスプライジングされたマウスzcytor10−コード
DNAは、配列番号34(ヌクレオチド74〜1151)に記載され、そしてその推定され
る359個のアミノ酸配列は、配列番号35に記載される。全体としては、マウスzcy
tor10ポリペプチドは、完全な長さのポリペプチドセグメント(配列番号2の残
基1(Met)〜残基357(Leu);又は他方では、配列番号35の残基1(Met)〜残
基359(Leu))を表す。マウスzcytor10ポリペプチドのドメイン及び構造特徴は
、下記にさらに記載される。
【0029】 配列番号1のDNA配列によりコードされるマウスzcytor10ポリペプチドの分析
は、14個のアミノ酸残基(配列番号2の残基1(Met)〜残基14(Gly))の予測
される分泌シグナルペプチドを含んで成る、読み取り枠コードの357個のアミノ
酸(配列番号2)、及び343個のアミノ酸(配列番号2の残基15(Cys)〜残基35
7(Leu))の成熟ポリペプチドを表した。さらに、WSXWSモチーフ(配列番号3
)に対して構造的及び機能的類似性を有するモチーフ(この後、“WSXWS−様モ
チーフ”として言及される)が、マウスzcytor10に存在し、そして配列番号2の
残基199〜203に対応する。
【0030】 マウスzcytor10受容体はさらに、約200個のアミノ酸残基(配列番号2の残基1
5(Cys)〜230(Pro))のサイトカイン−結合ドメイン;ドメインリンカー(配
列番号2の残基114(Lys)〜121(Val));最後から2番目の鎖領域(配列番号
2の残基177(Ala)〜185(Arg));トランスメンブランドメイン(配列番号2
の残基231(Leu)〜251(Leu));“Box I”シグナル化部位(配列番号2の残
基260(Leu)〜267(Pro))及び“Box II”シグナル化部位(配列番号2の残基
298(Thr)〜302(Asp))を含む完全な細胞内シグナル化ドメイン(配列番号2
の残基252(Arg)〜357(Leu))を含んで成る。当業者は、それらのドメイン境
界がおおよそであり、そして既知のタンパク質との一列整列及びタンパク質折り
たたみの予測に基づかれることを認識するであろう。
【0031】 それらのドメインの他に、コードされる受容体における保存された受容体特徴
は、(配列番号2に示されるように)、位置135及び159での保存されたTrp残基
、及び位置は185での保存されたArg残基を包含する。上記に記載されるマウスzc
ytor10ポリペプチド領域、ドメイン、モチーフ、残基及び配列をコードするその
対応するポリヌクレオチドが、配列番号1で示される。
【0032】 配列番号1のDNA配列の分析はまた、メッセージからスプライシングされる場
合、他のzcytor10ポリペプチド配列を表す可能性あるイントロン配列を表した。
可能性あるイントロンは,配列番号1における番号153−154でのG及びTヌクレオ
チドでのスプライスドナー部位と、配列番号1における番号287−288でのA及びG
ヌクレオチドでのスプライス受容体との間に存在する。スプライスされる場合、
他の形のzcytor10 cDNAが、配列番号34に示されるように、生じる。その対応す
るスプライス変異体zcytor10ポリペプチドが、配列番号35に示される。
【0033】 配列番号35の分析は、16個のアミノ酸残基(配列番号35の残基1(Met)〜残
基16(Ala))の予測される分泌シグナルペプチドを含んで成る359個のアミノ酸
(配列番号35)をコードするクラスIサイトカイン受容体ポリペプチド、及び343
個のアミノ酸(配列番号35の残基17(Ala)〜残基359(Leu))の成熟ポリペプ
チドを示した。他の形のマウスzcytor10受容体は、配列番号2について上記のよ
うなすべて特徴、例えば配列番号35の残基201〜205に対応する“WSXWS−様モチ
ーフ”を有する。
【0034】 マウスzcytor10受容体はさらに、約200個のアミノ酸残基(配列番号35の残基1
7(Ala)〜232(Pro))のサイトカイン−結合ドメイン;ドメインリンカー(配
列番号35の残基116(Lys)〜123(Val));最後から2番目の鎖領域(配列番号
35の残基179(Ala)〜187(Arg));トランスメンブランドメイン(配列番号35
の残基233(Leu)〜253(Leu));“BoX I”シグナル化部位(配列番号35の残
基262(Leu)〜269(Pro))及び“Box II”シグナル化部位(配列番号35の残基
300(Thr)〜304(Asp))を含む完全な細胞内シグナル化ドメイン(配列番号35
の残基254(Arg)〜359(Leu))を含んで成ることができる。
【0035】 当業者は、それらのドメイン境界がおおよそであり、そして既知のタンパク質
との一列整列及びタンパク質折りたたみの予測に基づかれることを認識するであ
ろう。それらのドメインの他に、コードされる受容体における保存された受容体
特徴は、(配列番号35に示されるように)、位置137及び161 での保存されたTrp
残基、及び位置は187での保存されたArg残基を包含する。上記に記載されるマウ
スzcytor10ポリペプチド領域、ドメイン、モチーフ、残基及び配列をコードする
その対応するポリヌクレオチドが、配列番号34で示される。
【0036】 ネズミzcytor10のN末端でのCXW部位(Val-Thr-Trp;配列番号2のアミノ酸残
基39(Val)〜41(Trp);配列番号35のアミノ酸残基41(Val)〜43(Trp))に
おいては、システイン残基が不在であり、そしてバリンにより置換される。これ
は、部位の異常な修飾であるが、しかしながら、細胞ドメインに偶数のシステイ
ンが存在し、無対のシステインを残さず、そして従って、zcytor10サイトカイン
受容体立体構造を維持しない。さらに、ネズミzcytor10 WSXWS-様モチーフの配
列は、それが第1のトリプトファンの位置でプロリン及び第2のセリンの位置で
トレオニンを含むことにおいて異常である:PSWEY(配列番号40)。このWSXWS−
様モチーフは、IL−3Rα及びIL−3Rβサブユニットのモチーフに類似する。
【0037】 IL−3Rβは、そのリガンドIL−3を結合する場合、IL−3Rαとヘテロニ量体
化する通常のβサブユニットであり;しかしながら、IL−3Rβは、リガンドGM
−CSFを結合する場合、GM−CSF受容体サブユニットとヘテロニ量化する。同様に
、IL−3R及びIL−2Rγ共通サブユニット(本明細書において論じられる)に対
す類似性を有するzcytor10受容体は、ヘテロダイマーを形成し、そして種々のサ
イトカイン受容体サブユニットを結合し、そして同様に、異なったリガンドから
シグナルを変換する。zcytor10及びBox I及びBox II部位は、この受容体ファミ
リーのための典型的な配列を含む。
【0038】 さらに、細胞内シグナル化ドメイン内に、配列番号42のBox 1に哺乳類コンセ
ンサス配列を含む配列番号41を含んで成る、高く保存された哺乳類シグナル化モ
チーフを含んで成るBox IIシグナル化部位の開始近くのBox Iシグナル化部位か
らのzcytor10配列の領域が存在する。シグナル化モチーフ及びBox I内の保存は
、zcytor10のこの領域が機能的な有意性を有し、そして従って、細胞内シグナル
化ドメイン内に融合体を企画し、又は変異体zcytor10ポリペプチドを製造するこ
とにおいて、この領域及びBox Iコンセンサス内に保存された残基を維持するこ
とが好ましいことを示唆する。
【0039】 さらに、zcytor10中に他の保存されたモチーフが存在する。他のタンパク質フ
ァミリーのメンバーとzcytor10との複数の一列整列は、細胞外結合ドメイン内の
保存されたアミノ酸の次の領域及びモチーフを示した: 1)“ブロック1”として、この後に言及される第1領域は、配列番号2のア
ミノ酸残基25(Gly)〜アミノ酸残基230(Pro)に対応する。ブロック1は、zcy
tor10の変異体形(配列番号2及び35)間の共通する細胞外サイトカイン結合ド
メインを明確にする。 2)ブロック1内に、いくつかの保存されたモチーフが存在する。“モチーフ
1”として、この後に言及される第1モチーフは、配列番号43に記載され、そし
て配列番号2のアミノ酸残基34(Leu)〜アミノ酸残基41(Trp)に対応する。
【0040】 “モチーフ2”として、この後に言及される第2モチーフは、配列番号44に記
載され、そして配列番号2のアミノ酸残基77(Thr)〜アミノ酸残基80(Cys)に
対応する。 “モチーフ3”として、この後に言及される第3モチーフは、Leu−Lys−Pro
(LKP)であり、そして配列番号2のアミノ酸残基113(Leu)〜アミノ酸残基115
(Pro)に対応する。 “モチーフ4”として、この後に言及される第4モチーフは、Val−Thr−Val
(VTV)であり、そして配列番号2のアミノ酸残基131(Val)〜アミノ酸残基133
(Val)に対応する。
【0041】 “モチーフ5”として、この後に言及される第5モチーフは、配列番号45に記
載され、そして配列番号2のアミノ酸残基145(Tyr)〜アミノ酸残基148(Gln)
に対応する。 “モチーフ6”として、この後に言及される第6モチーフは、Gly−Leu−Asp
(GLD)であり、そして配列番号2のアミノ酸残基173(Gly)〜アミノ酸残基173
(Asp)に対応する。
【0042】 モチーフ1〜6の保存は、zcytor10内のそれらのモチーフが構造的又は機能的
有意性を有し、そして従って、細胞外結合ドメイン内に融合体を企画し、又は変
異体zcytor10ポリペプチドを製造することにおいて、細胞外サイトカイン−結合
ドメイン内にそれらの保存されたモチーフを維持することが好ましいことを示唆
する。 モチーフ1〜6は、次の式により表される配置で、細胞外結合ドメイン内でN
−末端からC−末梢方向に一定の間隔離れて存在する: M1−{32−35}−M2−{31−32}−M3−{14−15}−M4−{11}−M5−{22−24}−M6: ここで、M数は、上記に開示される特定のモチーフを示し、そして[数]は、モ
チーフ間のアミノ酸の数を示す。
【0043】 トランスメンブラン領域、及び保存され、そして低い変動性のモチーフの存在
は一般的に、タンパク質における重要な構造領域と相互関係するか、又はその領
域を定義する。低い変動性の領域(例えば、疎水性クラスター)は、一般的に、
構造的に重要な領域に存在する(Sheppard, P. など., 前記)。低い変動性のそ
のような領域はしばしば、まれな又は数少ないアミノ酸、例えばトリプトファン
を含む。そのような保存され且つ低い変動性のモチーフを端に有し、そしてその
モチーフ間の領域は、より変動性であるが、しかし、それらは重要な構造及び活
性、例えば結合ドメイン、生物学的及び酵素学的活性、シグナルトランスダクシ
ョン、細胞−細胞相互作用、組織極性ドメイン及び同様のものに関連し、又はそ
れらを明確にすることができるので、しばしば機能的に有意である。
【0044】 上記のマウスzcytor10における保存されたアミノ酸残基の領域は、新規ファミ
リーメンバーを同定するための手段として使用され得る。例えば、逆転写−ポリ
メラーゼ鎖反応(RT−PCR)は、種々の組織源又は細胞系から得られるRNAからの
保存された領域をコードする配列を増幅するために使用され得る。特に、マウス
zcytor10配列から企画された高い変性プライマーがこの目的のために有用である
。そのような変性プライマーの企画及び使用は、当業者により容易に実施され得
る。
【0045】 本発明はまた、ポリヌクレオチド分子、例えば本明細書に開示されるマウスzc
ytor10ポリペプチドをコードするDNA及びRNA分子を提供する。当業者は、遺伝子
コードの縮重の観点から、相当の配列変動がそれらのポリヌクレオチド分子間で
可能であることを容易に認識するであろう。配列番号4及び39は、配列番号2及
び35のマウスzcytor10ポリペプチドをコードするすべてのDNAを包含する縮重DNA
配列である。当業者はまた、配列番号4及び39の変性配列がUとTとを置換するこ
とによって、それぞれ、配列番号2及び35をコードするすべてのRNA配列も供給す
ることを理解するであろう。
【0046】 従って、配列番号4のヌクレオチド1−1071及び配列番号39のヌクレオチド1
−1077を含んで成るマウスzcytor10ポリペプチド−コードのポリヌクレオチド及
びそれらのRNA相当物は、本発明により包含される。表1は、縮重ヌクレオチド
位置を示すために、配列番号4及び39内に使用される1文字コードを示す。“決
定”は、コード文字により示されるヌクレオチドである。“補体”とは、相補的
ヌクレオチドのためのコードを示す。例えば、コードYはC又はTのいずれかを示
し、そしてその補体RはA又はGを示し、AはTに対して相補的であり、そしてGはC
に対して相補的である。
【0047】
【表1】 与えられたアミノ酸のためのすべての可能なコドンを包含する配列番号4及び
39に使用される縮重コドンが表2に示される。
【0048】
【表2】
【0049】 当業者は、いくらかのあいまいさが、個々のアミノ酸をコードするすべての可
能なコドンの代表である縮重コドンの決定において導入されることを理解するで
あろう。例えば、セリン(WSN)のための縮重コドンは、ある環境下で、アルギ
ニン(AGR)をコードすることができ、そしてアルギニン(MGN)のための縮重コ
ドンは、ある環境下で、セリン(AGY)をコードすることができる。類似する関
係が、フェニルアラニン及びロイシンをコードするコドン間に存在する。従って
、縮重配列により包含されるいくつかのポリヌクレオチドは、変異体アミノ酸配
列をコードすることができるが、しかし当業者は、配列番号2又35のアミノ酸配
列への参照によりそのような変異体配列を容易に同定することができる。変異体
配列は、本明細書に記載のようにして官能性について容易に試験され得る。
【0050】 当業者はまた、異なった種が“選択的コドン使用法”を示すことも理解するで
あろう。一般的には、Grantham,など., Nuc. Acids Res. 8: 1893−912, 1980;
Haas, など., Curr. Biol. 6: 315−24, 1996; Wain−Hobson、など.,Gene 1
3:355−64,1981;Grosjean and Fiera,Gene 18:199−209、1982;Holm,N
uc.Acids Res.14:3075−87、1986;Ikemura,J.Mol.Biol.158:573−97
,1982を参照のこと。本明細書において使用される場合、用語、“選択的コドン
使用法”又は“選択的コドン”とは、一定の種の細胞に最も頻繁に使用され、従
って個々のアミノ酸をコードする可能なコドンの1又は少数の代表を好むタンパ
ク質翻訳コドンを言及する技術的用語である(表3を参照のこと)。
【0051】 例えば、アミノ酸トレオニン(Thr)は、ACA、ACC、ACG、又はACTによりコー
ドされるが、しかし哺乳類細胞においては、ACCが最も通常に使用されるコドン
であり;他の種においては、例えば昆虫細胞、酵母、ウィルス又は細菌において
は、異なったThrコドンが好ましい。特定の種のための選択的コドンは、当業界
において知られている種々の方法により、本発明のポリヌクレオチド中に導入さ
れ得る。例えば、組換えDNA中への選択的コドン配列の導入は、特定の細胞型又
は種内でタンパク質の翻訳により効果的にすることによって、そのタンパク質の
生成を増強する。
【0052】 従って、配列番号4及び39に開示される縮重コドン配列は、当業界において通
常使用され、そして本明細書において開示される種々の細胞型及び種においてポ
リペプチドの発現を最適化するための鋳型として作用する。選択コドンを含む配
列は、種々の種における発現について試験され、そして本明細書に開示される官
能性について試験され得る。
【0053】 本発明の好ましい態様においては、単離されたポリヌクレオチドは、配列番号
1、34又はそれに対して相補的な配列の類似するサイズの領域に対して、緊縮条
件下でハイブリダイズするであろう。一般的に、緊縮条件は、定義されたイオン
強度及びpHで、特定の配列のための熱溶融点(Tm)よりも約5℃低くあるよう選
択される。Tmは、標的配列の50%が好ましく適合されたプローブに対してハイブ
リダイズする温度(定義されたイオン強度及びpH下で)である。
【0054】 Tmを計算するための多くの等式は当業界において知られており、そして種々の
長さのDNA、RNA及びDNA−RNAハイブリッド及びポリヌクレオチドプローブ配列に
対して特異的である(例えば、Sambrook など., Molecular Cloning: A Laborat
ory Manual, Second Edition (Cold Spring Harbor Press 1988); Ausubel な
ど., (eds.), Current Protocols in Molecular Biology (John Wiley and Sons
, Inc. 1987); Berger and Kimmel (eds.), Guide to Molecular Cloning Techn
iques, (Academic Press, Inc. 1987); 及びWetmur, Crit. Rev. Biochem. Mol.
Biol. 26:227 (1990)を参照のこと)。
【0055】 配列分析ソフトウェア、例えばOLIGO6.0(LSR; Long Lake, MN)及びPrimer P
remier 4.0 (Premier Biosoft International; Palo Alto, CA), 並びにインタ
ーネット上のサイトが所定の配列を分析し、そして使用者の定義された基準に基
づいてTmを計算するための手段を入手できる。そのようなプログラムはまた、定
義された条件下で所定の配置を分析し、そして適切なプローブ配列を同定するこ
とができる。典型的には、50以上の塩基対の長いポリヌクレオチド配列のハイブ
リダイゼーションは、計算されたTmよりも約20〜25℃低い温度で行われる。50以
下の塩基対の小さなプローブに関しては、ハイブリダイゼーションは典型的には
、Tm又はそれよりも5〜10℃以下で行われる。
【0056】 これは、DNA−DNA及びDNA−RNAハイブリッドに関して、最大速度のハイブリダ
イゼーションを可能にする。低い温度でのより高い程度の緊縮性は、緩衝溶液に
おける個々の1%ホルムアミドに関して、約1℃ハイブリッドのTmを低めるホル
ムアミドの添加により達成され得る。適切な緊縮ハイブリダイゼーション条件は
、約40〜50%のホルムアミド、約6×までのSSC、約5×のDenhardt’s溶液、0
〜約10%のデキストラン硫酸及び約10〜20μg/mlの変性された市販のキャリヤー
DNAを含んで成る溶液において約42℃での5時間〜一晩インキュベーションに等
しい。一般的に、そのような緊縮条件は、20〜70℃の温度及び6×までのSSC及
び0〜50%のホルムアミドを含むハイブリダイゼーション緩衝液を包含し;次に
ハイブリダイゼーションに続いて、約2×までのSSCによるフィルターの洗浄を
伴う。
【0057】 例えば、適切な洗浄緊縮性は、0.1×のSSC〜2×のSSC, 0.1%のSDS, 55℃〜6
5℃の温度に等しい。異なった程度の緊縮性が、標的配列に対する最大の特異的
結合を達成するためには、ハイブリダイゼーション及び洗浄の間に使用され得る
。典型的には、ハイブリダイゼーションに続く洗浄は、ハイブリダイズされた複
合対からハイブリダイズされていないポリヌクレオチドプローブを除去するため
に、高い程度の緊縮性で行われる。緊縮ハイブリダイゼーション及び洗浄条件は
、プローブの長さに依存し、Tm,ハイブリダイゼーション及び使用される洗浄溶
液において影響され、そして通常 当業者により実験的に決定される。
【0058】 前で示されたように、本発明の単離されたポリヌクレオチドは、DNA及びRNAを
包含する。DNA及びRNAを調製するための方法は、当業界において良く知られてい
る。一般的には、RNAは、多量のマウスzcytor10 RNAを生成する組織又は細胞か
ら単離される。そのような組織及び細胞は、ノザンブロット(Thomas, Proc. Na
tl. Acad. Sci. USA 77: 5201, 1980)により同定され、そしてPBL、脾臓、胸腺
、リンパ組織、Raji細胞、ヒト赤白血病細胞系(例えば、TF−1)、急性単球白
血病細胞系、他のリンパ球及び造血細胞系、及び同様のものを包含する。前記活
性、又はRNA生成細胞又は組織が同定されると、全RNAは、グアニジウム HCl抽
出、続くCsClグラジエントにおける遠心分離による単離により調製され得る(Ch
irgwinなど.,Biochemistry 18:52−94, 1979)。
【0059】 ポリ(A)+ RNAは、Aviv and Leder (Proc.Natl. Acad. Sci.USA 69: 1408−
1412, 1972 )の方法を用いて全RNAから調製される。相補的DNA(cDNA)は、既知
の方法を用いて、ポリ(A)+ RNAから調製される。他方では、ゲノムDNAが単離
され得る。次に、zcytor10ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドが、例え
ばハイブリダイゼーション又はポリメラーゼ鎖反応(PCR)により同定され、そ
して単離される(Mullis, アメリカ特許第4,683,202号)。
【0060】 マウスzcytor10をコードする十分な長さのクローンは、従来のクローニング方
法により得られる。相補的DNA(cDNA)クローンが好ましいが、但し、いくつか
の用途(例えば、トランスジェニック動物における発現)に関しては、ゲノムク
ローンを使用し、又は少なくとも1つのゲノムイントロンを含むようcDNAクロー
ンを修飾することが好ましい。cDNA及びゲノムクローンを調製するための方法は
、よく知られており、そして当業者のレベルの範囲内であり、そしてライブラリ
ーをプローブし又は感作するために、本明細書に開示される配列又はその一部の
使用を包含する。発現ライブラリーは、マウスzcytor10、受容体フラグメント、
又は他の特定の結合パートナーに対する抗体によりプローブされ得る。
【0061】 本発明のポリヌクレオチドはまた、DNA合成機械を用いても合成され得る。化
学的に合成された二本鎖DNAがDNA又はDNAフラグメントの合成のために必要とさ
れる場合、個々の相補的鎖が、当業界において知られているホスホラミジット方
法により別々に製造される。短い遺伝子(60〜80bp)の生成は技術的に直接的で
あり、そして相補的鎖の合成及び続いて、それらのアニーリングにより達成され
得る。しかしながら、より長い遺伝子(300bp以上)の生成に関しては、特定の
工程が通常使用される。
【0062】 例えば、合成DNA(二本鎖)が、20〜100個の長さのヌクレオチドである一本鎖
フラグメントから調整形でアセンブルされる。合成DNAを構築するための1つの
方法は、1組のオーバーラップする相補的オリゴヌクレオチドの生成を包含する
。DNAの個々の内部部分は、隣接する部分を正確に有する塩基対に企画される相
補的3’及び5’末端延長を有する。DNAがアセンブルされた後、その工程は、
2本鎖の主鎖に沿ってニックを連結することによって完結される。
【0063】 タンパク質コード配列の他に、クローニングベクターの制限エンドヌクレアー
ゼ部位中への挿入を促進する末端配列を有する合成DNAが企画され得る。十分な
大きさのDNAを調製するためのもう1つの手段は、当業界において知られている
。例えば、Glick and Pasternak, Molecular Biotechnology, Principles & App
lications of Recombinant DNA, (ASM Press, Washington, D.C. 1994); Itakur
a など., Annu.Rev. Biochem. 53: 323-56, 1984及びClimie など., Proc. Natl
. Acad. Sa. USA 87: 633-7, 1990を参照のこと。
【0064】 本発明はさらに、他の種(オルト体)からの相対物リガンド及びポリヌクレオ
チドを供給する。これらの種は、哺乳類、鳥類、両性類、ハ虫類、魚類、昆虫及
び他の脊椎及び無脊椎動物種を包含するが、但しそれらだけには限定されない。
特に興味あるものは、他の哺乳類種、例えばヒト、他のネズミ(例えば、ラット
)、ブタ、羊、ウシ、犬、ネコ、馬及び他の霊長類ポリペプチドからのzcytor10
ポリペプチドである。マウスzcytor10ポリペプチドのオルト体は、従来のクロー
ニング技法と組合して、本発明により供給される情報及び組成物を用いてクロー
ン化され得る。例えば、cDNAは、zcytor10を発現する組織又は細胞型から得ら
れるmRNAを用いてクローン化され得る。
【0065】 mRNAの適切な源は、本明細書に開示される配列から企画されたプローブによ
りノザン ブロットをプローブすることによって同定され得る。次に、ライブラ
リーが陽性の組織又は細胞系のmRNAから調製される。次に、オルト体のzcytor1
0−コードのcDNAが種々の方法、例えば完全な又は部分的なヒトcDNAにより、
又は前記開示される配列に基づく1又は複数の変性プローブにより、プローブす
ることによって単離され得る。cDNAはまた、本明細書に開示される代表的なマ
ウスzcytor10配列から企画されたプライマーを用いて、PCR(Mullis, 前記)を
用いてもクローン化され得る。さらなる方法においては、cDNAライブラリーが
宿主細胞を形質転換し、又はトランスフェクトするために使用され、そして興味
あるcDNAの発現がマウスzcytor10ポリペプチドに対する抗体により検出され得
る。類似する技法がまた、ゲノム クローンの単離に適用され得る。
【0066】 マウスzcytor10受容体のラットオルト体についてのポリヌクレオチド配列は、
同定されており、そして配列番号15に示され、そしてその対応するアミノ酸配列
は配列番号16に示されている。配列番号15のDNA配列によりコードされるラットz
cytor10ポリペプチドの分析は、ラット細胞内サイトカインシグナル化ドメイン
、例えばトランスメンブランドメインの一部(配列番号16の残基1(Ala)〜12
(Leu));“Box I”シグナル化部位(配列番号16の残基21(Leu)〜28(Pro)
)及び“Box II”シグナル化部位(配列番号16の残基59(Glu)〜63(Asp))を
含む機能的細胞内シグナル化ドメイン(配列番号16の残基13(Arg)〜113(Leu
))を含んで成る110個のアミノ酸(配列番号16)をコードする部分配列を示し
た。
【0067】 ラット及びマウスアミノ酸配列の比較は、両オルト体ポリペプチドが上記の対
応する構造特徴を含むことを示す。完全なラット配列は、配列番号15内のプライ
マーを用いて、通常の5’RACEを行うことによって得られる。上記ラットzcytor1
0ポリペプチド領域、ドメイン、モチーフ、残基及び配列をコードするその対応
するポリヌクレオチドは、配列番号15に示される。
【0068】 サイトカイン受容体サブユニットは、細胞外ドメイン、細胞膜にポリペプチド
を固定するトランスメンブランドメイン、及び細胞内ドメインを含んで成る多重
−ドメイン構造により特徴づけられる。細胞外ドメインはリガンド−結合ドメイ
ンであり得、そして細胞内ドメインはシグナルトランスダクションに包含される
エフェクタードメインであり得るが、但しリガンド−結合及びエフェクター機能
は、マルチマー受容体の別々のサブユニット上に存在する。マルチマー受容体は
、ホモダイマー(例えば、PDGF受容体αα及びββイソフォーム、エリトロポエ
チン受容体、MPL及びG−CSF受容体)、サブユニットがそれぞれリガンド−結合
及びエフェクタードメインを有するヘテロダイマー(例えば、PDGF受容体αβイ
ソフォーム)、及び種々の機能を有する成分サブユニットを有するマルチマー(
例えば、IL-2, IL-3, IL-4, IL-5, IL-6, IL-7及びGM−CSF受容体)を包含する
【0069】 いくつかの受容体サブユニットは、多くの受容体に共通する。例えば、単独で
はリガンドを結合できないが、しかし細胞内シグナルトランスダクションドメイ
ンを包含するAIC2Bサブユニットは、IL-3, GM-CSF及びIL-5受容体の成分である
。多くのサイトカイン受容体は、その構造及び機能に基づいて、4種の関連する
ファミリーの1つに配置され得る。例えば、造血受容体は、保存されたシステイ
ン残基及びWSXWSモチーフ(配列番号3)を含むドメインの存在により特徴づけ
られる。サイトカイン受容体構造は、Urdal, Ann. Reports Med. Chem. 26: 221
-228, 1991及びCosman, Cytokine 5:95-106, 1993により再考されている。新規
生物学的機能を生物が獲得するための選択的圧力下で、新規のファミリーメンバ
ーは、多重遺伝子ファミリーの存在を導く存在する受容体遺伝子の重複から、た
ぶん生まれる。
【0070】 従って、ファミリーメンバーは、祖先遺伝子の痕跡を含み、そしてそれらの特
徴は、追加のファミリーメンバーの単離及び同定において利用され得る。従って
、サイトカイン受容体スーパーファミリーは、いくつかのファミリー、例えば免
疫グロブリンファミリー(例えば、CSF−1, MGF, IL−1及びPDGF受容体);ヘマ
トポイエチンファミリー(例えば、IL−2受容体β−サブユニット、GM−CSF受容
体のα−サブユニット、GM−CSF受容体β−サブユニット、及びG−CSF,EPO, IL
-3, IL-5, IL-6, Il-7及びIL-9受容体);TNF受容体ファミリー(例えば、TNF(
p80)TNF (p60) 受容体、CD27,CD30, CD40, Fas及びNGF受容体)に再分割され
る。
【0071】 マウスzcytor10配列の分析は、それがEPO及び成長ホルモン受容体と同じ受容
体サブファミリーのメンバーであることを示唆する。このサブファミリーにおけ
る一定の受容体(例えば、G−CSF)は、シグナルを形質導入するホモダイマーを
形成するために会合する。サブファミリーの他のメンバー(例えば、IL-6, IL-1
1及びLIF受容体)は、リガンドを結合し、そしてシグナルを形質導入するために
第2サブユニット(β−サブユニットと呼ばれる)と結合する。特定のβ−サブ
ユニットは、多くの特定のサイトカイン受容体サブユニットと会合する。
【0072】 例えば、β−サブユニットgp130(Hibiなど.,Cell63:1149-1157, 1990)は
、IL-6, IL-11及びLIFに対して特異的な受容体サブユニットと会合する(Gearin
gなど., EMBOJ. 10: 2839-2849, 1991; Gearingなど.,アメリカ特許第5,284,755
号)。オンコスタチンM(Oncostatin M)は、LIF受容体及びgp130のヘテロダイ
マーに結合する。CNTFは、CNTF受容体、LIF受容体及びgp130サブユニットを含ん
で成るトリマー受容体に結合する。
【0073】 zcytor10は、IL−2Rr(ガンマ共通受容体;γc)、上記で論じられたIL-3R、
及び他のサイトカイン受容体サブユニットとヘテロダイマー又はマルチマー複合
体を形成することが知られているIL-7Rに対する配列及び構造相同性を示す、。
例えば、IL−7Rαは、IL−7リガンドのための受容体を形成するためにγcとヘテ
ロダイマー化する。さらに、TSLP-Rとの呼ばれるもう1つのヘテロダイマー受容
体はまた、新規リガンド、TSLPのための受容体を形成するために、IL−7Rαとヘ
テロダイマー化することが示されている(Levine, SDなど., J. Immunol. 162:6
83, 1999;Isaksen, DEなど., J. Immunol. 163: 5971-5977; 1999;Ray, RJな
ど., Eur. J. Immunol. 26: 10-16, 1996;Friend, SLなど., Exper. Hematol.
22: 321-328, 1994)。
【0074】 従って、zcytor10が、γc受容体ファミリーにおける他の受容体サブユニット
とヘテロダイマー化するか又はマルチマーを形成し、他の新規サイトカインのた
めの受容体を創造することは可能である。それらのサイトカインは、IL7及びTSL
Pに良くあることだが、γc−相互作用サイトカインの機能とオーバーラップする
機能を有することができる。しかしながら、その効果は非常にお互い異なってお
り、又は異なった時間又は異なった条件下で存在することも可能である。従って
、他のサイトカイン受容体サブユニットと共に、zcytor10相互作用するサイトカ
インを同定することが重要である。
【0075】 アッセイ細胞系は、本明細書に記載される細胞系、例えばBaF3中へのzcytor10
及び追加のサイトカイン受容体サブユニットのトランスフェクションにより創造
され得る。既知のサイトカイン及び少なくとも100個の細胞系からのならし培地
の収穫物、並びに組織調製物及び精製されたサイトカイン調製物は、この同時ト
ランスフェクトされた細胞系の増殖を支持する能力について急速に試験され得る
。そのような活性を含むサンプルはさらに、γ共通受容体に対する中和抗体(例
えば、PharMinger International, San Diego, CAからの抗−IL-2受容体モノク
ローナル抗体)の存在下で評価され、BaF3細胞における内因性γcが受容体複合
体に関係しないことが確認される。
【0076】 さらに、特異性が、同時トランスフェクトされたサブユニットに対する抗体(
種々の製造業者から市販されている)、本明細書に記載される抗−zcytor10抗体
、又は本明細書に記載される可溶性zcytor10受容体による増殖の阻害を示すこと
によって評価され得る。次に、非−γc−介在性増殖を支持する活性を生成する
細胞系が、リガンドクローニングのためのcDNAライブラリーを生成するために使
用され得る。
【0077】 そのようなBaF3アッセイ細胞系は、他の受容体複合体により同時発現されたzc
ytor10、例えば1又は複数のIL−2受容体成分(IL-2Rα, IL-2Rβ, IL-2Rγ)を
含んで成るサイトカイン受容体融合体と組合してのzcytor10受容体、1又は複数
のIL−4/IL−13受容体ファミリー受容体成分(IL-4Rα,IL-13Rα, IL-13Rα’
)と組合してのzcytor10受容体、及び他のインターロイキン受容体(例えば、IL
-15Rα,IL-7Rα,IL-9Rα,IL-21R(Zalpha11受容体;アメリカ特許出願番号09
/404,641号所有))により創造され得る。
【0078】 当業者は、配列番号1に開示される配列がマウスzcytor10の単一の対立遺伝子
を表し、そして対立遺伝子変動及び交互のスプライシングが生じることが予測さ
れることを認識するであろう。この配列の対立遺伝子変異体は、標準の方法に従
って、異なった個人からのcDNA又はゲノムライブラリーをプローブすることによ
ってクローン化され得る。配列番号1に示されるDNA配列の対立遺伝子変異体、
例えばサイレント突然変異を含むそれらの変異体及び突然変異がアミノ酸配列変
更をもたらすそれらの変異体は、配列番号2の対立遺伝子変異体であるタンパク
質と同じように、本発明の範囲内である。
【0079】 マウスzcytor10ポリペプチドの性質を保持する、もう1つのスプライスされた
mRNA、例えば配列番号34から生成されるcDNAは、そのようなcDNA及びmRNAにより
コードされるポリペプチドと同じように、本発明の範囲内に包含される。それら
の配列の対立遺伝子変異体及びスプライス変異体は、当業界において知られてい
る標準の方法に従って、異なった個人又は組織からのcDNA又はゲノムライブラリ
ーをプローブすることによってクローン化され得る。
【0080】 本発明はまた、配列番号2又は35のポリペプチド、及びそれらのオルト体に対
して実質的に類似する単離されたマウスzcytor10ポリペプチドも提供する。用語
“実質的に類似する”とは、配列番号2又は35に示される配列又はそれらのオル
ト体に対して、少なくとも70%、及びより好ましくは少なくとも80%の配列同一
性を有するポリペプチドを示すために本明細書において使用される。そのような
ポリペプチドは、より好ましくは、配列番号2又は35、又はそのオルト体に対し
て、少なくとも 90%、及び最も好ましくは95%又はそれ以上同一であろう。%
配列同一性は、従来の方法により決定される。
【0081】 例えば、Altschulなど., Bull. Math. Bio. 48 : 603−616, 1986及びhenikof
f and Henikoff, Pruc.Natl. Acad. Sci. USA 89 :10915−10919, 1992を参照の
こと。手短に言及するば、2種のアミノ酸配列が、10のギャップ開始ペナルティ
ー、1のギャップ拡張ペナルティー、及び表3(アミノ酸は標準の1文字コード
により示される)に示されるようなHenikoff and Henikoff (前記)の“blosum
62”評点マトリックスを用いて、その整合評点を最適化するために整合される
。次に、%同一性が次のようにして計算される:
【0082】
【数1】
【0083】
【表3】
【0084】 ポリヌクレオチド分子の配列同一性は、上記に開示されるような割合を用いて
、類似する方法により決定される。 当業者は、2種のアミノ酸配列を整列するために多くの確立されたアルゴリズ
ムが存在することを理解している。Pearson and Lipmanの“FASTA”類似性調査
アルゴリズムは、本明細書に開示されるアミノ酸配列及び推定上の変異体zpep14
のアミノ酸配列により共有される同一性のレベルを試験するための適切なタンパ
ク質整列方法である。前記FASTAアルゴリズムは、Pearson and Lipman, Proc. N
at’l Acad. Sci. USA 85: 2444 (1988), 及びPearson, Meth. Enzymol. 183: 6
3 (1990) により記載される。
【0085】 手短には、FASTAがまず、問題の配列(例えば、配列番号2)及び保存性アミ
ノ酸置換、挿入又は欠失を考慮しないで、最高密度の同一性(ktup変数が1であ
る場合)又は対の同一性(ktup=2である場合)のいずれかを有する試験配列に
より共有される領域を同定することによって配列を特徴づける。次に、最高密度
の同一性を有する10の領域が、アミノ酸置換マトリックスを用いて、すべての対
合されたアミノ酸の類似性を比較することによって再評価され、そして前記領域
の末端が、最高の評点に寄与するそれらの残基のみを含むよう“整えられる”。
【0086】 “カットオフ”値(配列の長さ及びktup値に基づいて予定された式により計算
される)よりも高い評点を有するいくつかの領域が存在する場合、その整えられ
た初期領域が、その領域がギャップとのおおよその一列配列を形成するために結
合され得るかどうかを決定するために試験される。最終的に、2種のアミノ酸配
列の最高評点領域が、アミノ酸挿入及び欠失を可能にする、Needleman-Wunsch
アルゴリズム(Needleman and winsch, J. Mol. Biol. 48: 444, 1970; Sellers
, SIAM J. Appl. Math. 26: 787, 1974)の変法を用いて整列される。FASTA 分
析のための例示的なパラメーターは次のものである:ktup=1、ギャップ開始ペ
ナルティー=10、ギャップ拡張ペナルティー=1及び置換マトリックス=BLOSUM
62。それらのパラメーターは、Appendix 2 of Pearson, 1990 (前記)に説明され
るように、評点マトリックスを調節することによってFASTAプログラム中に導入
され得る。
【0087】 FASTAはまた、上記に開示されるような割合を用いて、核酸分子の配列同一性
を決定するためにも使用され得る。ヌクレオチド配列比較のためには、ktup値は
、誤りとして設定される他のFASTAパラメーターを伴って、1〜6、好ましくは
3〜6、最も好ましくは3であり得る。
【0088】 BLOSUM62表(表3)は、関連するタンパク質の500以上のグループの高く保存
された領域を表す、タンパク質配列セグメントの約2,000の局部の複数整列に由
来するアミノ酸置換マトリックスである[Henikoff and Henikoff, Proc. Nat’
l Acad. Sci. USA 89: 10915 (1992) ]。従って、BLOSUM62置換頻度は、本発明
のアミノ酸配列中に導入され得る保存性アミノ酸置換を定義するために使用され
得る。化学的性質に基づいてのみアミノ酸置換を企画することが可能であるが(
上記のように)、用語“保存性アミノ酸置換”とは、−1よりも大きなBLOSUM62
値により表される置換を言及する。
【0089】 例えば、アミノ酸置換は、その置換が0,1,2又は3のBLOSUM62値により特
徴づけられる場合、保存性である。このシステムによれば、好ましい保存性アミ
ノ酸置換は、少なくとも1(例えば、1,2又は3)のBLOSUM62値により特徴づ
けられ、ところがより好ましくは保存性置換は、少なくとも2(例えば、2又は
3)のBLOSUM62値により特徴づけられる。
【0090】 変異体又は実質的に相同のマウスzcytor10ポリペプチドは、1又は複数のアミ
ノ酸置換、欠失又は付加を有するものとして特徴づけられる。それらの変化は、
好ましくは、保存性アミノ酸置換(表4を参照のこと)及びタンパク質及びポリ
ペプチドの折りたたみ又は活性に実質的に影響を及ぼさない他の置換;小さな欠
失、典型的には1〜約30個のアミノ酸の欠失;及び小さなアミノ−又はカルボキ
シル−末端の延長、例えばアミノ−末端メチオニン残基、約20〜25個までの残基
の小さなリンカーペプチドの延長、又は親和性標識の延長である。870%、好ま
しくは少なくとも90%、及びより好ましくは95%又はそれ以上の同一性を有する
配列を含んで成る、約489〜約568個のアミノ酸残基のポリペプチドを包含する。
親和性標識を含んで成るポリペプチドはさらに、マウスzcytor10ポリペプチドと
親和性標識との間にタンパク質分解部位を含む。好ましいそのような部位は、ト
ロンビン分解部位及び第Xa因子分解部位を含む。
【0091】
【表4】
【0092】 本発明はさらに、種々の他のポリペプチド融合体、及び1又は複数のポリペプ
チド融合体を含んで成る関連するマルチマータンパク質を提供する。例えば、マ
ウスzcytor10ポリペプチドは、アメリカ特許第5,155,027号及び第5,567,584号に
開示されるようなダイマータンパク質への融合として調製され得る。それに関し
ての好ましいダイマータンパク質は、免疫グロブリン不変領域ドメインを包含す
る。免疫グロブリン−zcytor10ポリペプチド融合体は、種々のマルチマーマウス
zcytor10類似体を生成するために、遺伝子的に構築された細胞において発現され
得る。
【0093】 補助ドメインは、特定の細胞、組織又は高分子(例えば、コラーゲン)に対し
てそれらを標的化するためにマウスzcytor10ポリペプチドに融合され得る。マウ
スzcytor10ポリペプチドは、複数の成分、例えば精製のための親和性標識及び標
的化ドメインに融合され得る。ポリペプチド融合はまた、特にドメイン間に、1
又は複数の切断部位を含むことができる。Tuanなど., Connective Tissue Resea
rch 34: 1-9, 1996を参照のこと。
【0094】 本発明のタンパク質はまた、天然に存在しないアミノ酸残基を含んで成る。天
然に存在しないアミノ酸は、トランス−3−メチルプロリン、2,4−メタプロ
リン、シス−4−ヒドロキシプロリン、トランス−4−ヒドロキシプロリン、N
−メチルグリシン、アロ−トレオニン、メチルトレオニン、ヒドロキシエチルシ
ステイン、ヒドロキシエチルホモシステイン、ニトログルタミン、ホモグルタミ
ン、ピペコリン酸、チアゾリジンカルボン酸、デヒドロプロリン、3−及び4−
メチルプロリン、3,3−ジメチルプロリン、tert−ロイシン、ノルバリン、2
−アザフェニルアラニン、3−アザフェニルアラニン、4−アザフェニルアラニ
ン、及び4−フルオロフェニルアラニンを包含する。天然に存在しないアミノ酸
残基をタンパク質中に導入するためのいくつかの方法が当業界において知られて
いる。
【0095】 例えばナンセンス突然変異が化学的にアミノアシル化されたサプレッサーtRNA
を用いて抑制されるインビトロシステムが使用され得る。アミノ酸を合成し、そ
してtRNAをアミノアシル化するための方法は、当業者において知られている。
ナンセンス突然変異を含むプラスミドの転写及び翻訳は、E.コリS30抽出物及び
市販の酵素及び他の試薬の含んで成る細胞フリーシステムにおいて実施される。
タンパク質は、クロマトグラフィーにより精製される。例えば、Rovertsonなど.
, J. Am. Chem. Soc. 113:2722, 1991; Ellman など., Meth. Enzymol. 202: 30
1,1991; Chung など., Science 259: 806−09, 1993; 及びChungなど., Proc. N
atl. Acad. Sci. USA 90: 10145−49, 1993を参照のこと。
【0096】 第2の方法においては、翻訳は、突然変異誘発されたmRNA及び化学的にアミノ
アミル化されたサプレッサ−tRNAのマイクロインジェクションによりアフリカ
ツメガエル卵母細胞において行われる( Turcatti など., J. Biol. Chem. 271:
1991−98, 1996 )。第3の方法においては、E.コリ細胞が、置換される予定であ
る天然のアミノ酸(例えば、フェニルアラニン)の不在下で及び所望する天然に
存在しないアミノ酸(例えば、2−アザフェニルアラニン、3−アザフェニルア
ラニン、4−アザフェニルアラニン又は4−フルオロフェニルアラニン)の存在
下で培養される。
【0097】 天然に存在しないアミノ酸は、その天然の相対物の代わりにタンパク質中に導
入される。Koide など., Biochem. 33: 7470−46, 1994を参照のこと。天然に存
在するアミノ酸残基は、インビトロ化学的に修飾により天然に存在しない種に転
換され得る。化学的修飾は、置換の範囲をさらに拡張するために特定部位の突然
変異誘発と組み合わされ得る(Wynn and Richards,Protein Sci. 2: 395−403,
1993)。 限定された数の非保存性アミノ酸、遺伝子コードによりコードされないアミノ
酸、天然に存在しないアミノ酸、及び不自然なアミノ酸が、マウスzcytor10アミ
ノ酸により置換され得る。
【0098】 本発明のポリペプチドにおける必須アミノ酸は、当業界において知られている
方法、例えば特定部位の突然変異誘発又はアラニン−走査突然変異誘発により同
定され得る(Cunningham and Wells, Science 244: 1081−1085, 1989; Bassな
ど., Proc. Natl. Scad. Sci. USA 88: 4498−502, 1991)。後者の技法におい
ては、単一のアラニン突然変異が分子中のあらゆる残基で導入され、そして得ら
れる変異体分子が、前記分子の活性に対して決定的であるアミノ酸残基を同定す
るために、下記に開示されるようして、生物学的活性(例えば、リガンド結合及
びシグナルトランスダクション)について試験される。
【0099】 また、Hiltonなど., J. Biol. Chem. 271: 4699−5708, 1996を参照のこと。
リガンド−受容体相互作用の部位はまた、推定上の接触部位アミノ酸の突然変異
に関して、核磁気共鳴、結晶学、電子回折又は光親和性ラベリングのような技法
により決定され得る。例えば、de Vos など.,Science 255: 306−312, 1992; Sm
ith など., J. Mol. Biol. 224: 899−904, 1992; Wlodaver など., FEBS Lett.
309: 59−64, 1992を参照のこと。必須アミノ酸の同一性は、関連する受容体に
よる相同体の分析からも推定され得る。
【0100】 構造統合性の維持に対して決定的である領域又はドメイン内に存在するアミノ
酸残基の決定が行われ得る。それらの領域内で、多かれ少なかれ、変化に耐性で
あり、そして分子の全体的な三次構造を維持するであろう特定の残基を決定する
ことができる。配列構造を分析するための方法は、高いアミノ酸又はヌクレオチ
ド同一性を有する複数配列の一列整列、及び利用できるソフトウェアー(例えば
、the Insight II(商標)viewer and hmology modeling tools; MSI, San Dirg
o, CA)、二次構造性質、二元パターン、相補的パッケージング及び埋もれた極
性相互作用を用いてのコンピューター分析を包含するが、但しそれらだけには限
定されない(Barton, Current Opin. Struct. Biol. 5:372-376, 1995及びCorde
sなど., Current Opin. Struct. Biol. 6: 3-10, 1996)。一般的に、分子への
修飾を企画するか又は特定のフラグメントを同定する場合、構造の決定は、修飾
された分子の活性を評価することによって付随されるであろう。
【0101】 アミノ酸配列の変更が、生物学的活性に対して必須である高次構造体の破壊を
最少にするためにzcytor10ポリペプチド、例えば、zcytor10可溶性受容体及びヘ
テロダイマー受容体ポリペプチドにおいて行われる。例えば、zcytor10ポリペプ
チド、zcytor10可溶性受容体及びヘテロダイマー受容体ポリペプチドが1又は複
数のヘリックスを含む場合、アミノ酸残基の変更が、分子のヘリックス幾何学的
及び他の成分を破壊しないよう行われ、ここでコンホメーションの変化が、いく
らかの決定的な機能、例えば分子の、その結合パートナー、例えばA及びDヘリッ
クス、すなわち配列番号2の残基44, 47及び135への結合を妨害する。
【0102】 アミノ酸配列の変更の効果は、例えば上記に開示されるようなコンピューター
モデルにより予測され得、又は結晶構造の分析により決定され得る(例えば、La
pthornなど., Nat. Struct. Biol. 2: 266-268, 1995)。当業界において良く知
られている他の技法は、標準の分子(例えば、生来のタンパク質)と変異体タン
パク質の折りたたみを比較する。例えば、変異体及び標準の分子におけるシステ
インパターンの比較が行われ得る。質量分光及び還元及びアルキル化を用いての
化学的修飾は、ジスルフィド結合に関連するか又はそのような関連を有さないシ
ステイン残基を決定するための方法を提供する(Beanなど., Anal. Biochem. 20
1: 216-226, 1992; Gray, Protein Sci. 2: 1732-1748, 1993: 及びPattersonな
ど., Anal. Chem. 66: 3727-3732, 1994)。
【0103】 一般的に、修飾された分子が標準の分子と同じジスルフィド結合パターンを有
さない場合、折りたたみが影響を及ぼされると思われる。折りたたみを測定する
ためのもう1つの良く知られており、且つ許容できる方法は、円ニ色性(CD)で
ある。修飾された分子及び標準の分子により生成されるCDスペクトルの測定及び
比較は、通常のことである(Johnson, Protein 7:205-214, 1990)。結晶学は、
折りたたみ及び構造を分析するためのもう1つの良く知られた方法である。核磁
気共鳴(NMR)、消化ペプチドマッピング及びエピトープマッピングはまた、タ
ンパク質とポリペプチドとの間の折りたたみ及び構造的類似性を分析するための
既知方法でもある(Schaananなど., Science 257: 961-964, 1992)。
【0104】 配列番号2及び35に示されるようなzcytor10ポリペプチド、zcytor10可溶性受
容体及びヘテロダイマー受容体タンパク質配列のHopp/Woods親水性プロフィール
が生成され得る(Hoppなど.,Proc Natl. Acad. Sci. 78: 3828, 1981; Hopp,
J. Immun. Meth. 88: 1-18, 1986及びTriquierなど., Protein Engineering 11:
153-169, 1998)。前記プロフィールは、スライドする6−残基窓(sliding si
x-residue window)に基づかれている。埋もれたG, S及びT残基及び暴露されたH
, Y及びW残基は無視された。
【0105】 例えば、zcytor10ポリペプチドにおいては、親水性領域は、(1)配列番号2
のアミノ酸番号150(Arg)〜アミノ酸番号155(Asp);(2)配列番号2のアミ
ノ酸番号254(Arg)〜アミノ酸番号259(Ala);(3)配列番号2のアミノ酸番
号296(Ala)〜アミノ酸番号301(Glu);(4)配列番号2のアミノ酸番号297
(Arg)〜アミノ酸番号302(Asp);及び(5)配列番号2のアミノ酸番号310(
Lys)〜アミノ酸番号315(Glu)を包含する。配列番号35のその対応するzcytor1
0親水性ペプチドはまた、配列番号35に対する上記親水性ペプチド配列番号2の
比較を包含する。
【0106】 当業者は、親水性又は疎水性が、全体的な構造及び生物学的プロフィールを破
壊しないよう、zcytor10ポリペプチド、zcytor10可溶性受容体及びヘテロダイマ
ー受容体ポリペプチドのアミノ酸配列における修飾を企画する場合、考慮される
であろうことを認識するであろう。Val, Leu及びIleから成る群、又はMet, Gly,
Ser, Ala, Tyr及びTrpから成る群から選択された疎水性残基の置換が特に興味
の対象である。例えば、置換に耐性の残基は、配列番号2及び35に示されるよう
な残基を包含する。システイン残基は、置換に対して比較的耐性であろう。
【0107】 必須アミノ酸の正体はまた、zcytor10ポリペプチド、例えばzcytor10可溶性受
容体及びヘテロダイマー受容体による、クラスIサイトカイン受容体ファミリー
メンバー間の配列類似性の分析から推定され得る。前に記載された“FASTA”分
析のような方法を用いて、高い類似性の領域が、タンパク質ファミリー内に同定
され、そして保存された領域のためのアミノ酸配列を分析するために使用される
。構造に基づいて変異体zcytor10、zcytor10可溶性受容体及びヘテロダイマー受
容体ポリヌクレオチドを同定するためのもう1つのアプローチは、可能性ある変
異体ポリヌクレオチドをコードする核酸分子が、上記で論じられたように、配列
番号1又は34のヌクレオチド配列を有する核酸分子にハイブリダイズできるかど
うかを決定することである。
【0108】 本発明のポリペプチドにおける必須アミノ酸を同定する他の方法は、当業界に
おいて知られている方法、例えば特定部位の突然変異誘発又はアラニン走査突然
変異誘発である(Cunningham and Wells. Science 244: 1081 (1989);Bass な
ど., Pro. Nat. Acad. Sci. USA 88: 4498 (1991); Coombs and Gorey, “Site-
Directed Mutagenesis and Protein Engineering”, in Proteins. Aualysis an
d Design, Angeletti (ed.), P. 259-311 (Academic Press, Inc. 1998))。後
者の技法においては、単一のアラニン突然変異が分子におけるあらゆる残基で導
入され、そして得られる変異体分子が、分子の活性に対して決定的であるアミノ
酸残基を同定するために、下記に開示されるように、生物学的又は生化学的活性
について試験される。また、Hiltonなど., J. Biol. Chem. 271: 4699 (1996)
を参照のこと。
【0109】 本発明はまた、zcytor10ポリペプチド、zcytor10可溶性受容体及びヘテロダイ
マー受容体ポリペプチドの機能的フラグメント、及びそのような機能的フラグメ
ントをコードする核酸分子を包含する。“機能的”zcytor10ポリペプチドは、zc
ytor10可溶性受容体を包含し、そして本明細書において定義されるようなヘテロ
ダイマー受容体又はそのフラグメントは、その増殖又は分化活性により、特殊化
された細胞機能を誘発し、又は阻害するその能力により、又は可溶性又は固定さ
れた抗−zcytor10抗体、zcytor10リガンド又はサイトカインのいずれかに特異的
に結合するその能力により特徴づけられる。前に本明細書において記載されたよ
うに、zcytor10受容体はクラスIサイトカイン受容体構造により特徴づけられる
【0110】 本発明はさらに、(a)本明細書に記載される細胞外又は細胞内ドメインを含
んで成るホモダイマー又はマルチマーポリペプチド分子;及び(b)1又は複数
のそれらのドメインを含んで成る機能的フラグメントを包含する融合タンパク質
を提供する。融合タンパク質の他のポリペプチド部分は、もう1つのクラスIサ
イトカイン受容体、例えばIL−2Rγ,IL−2受容体β−サブユニット及びβ−共
通受容体(すなわち、IL−3,IL−5及びGM−CSF受容体β−サブユニット)、IL
−13α,IL−13α’,IL−7α,IL−15又はIL−21(zalpha11)受容体サブユニ
ットにより、又は可溶性融合タンパク質の分泌を促進する非生来の及び/又は関
連のない分泌シグナルペプチドにより寄与され得る。
【0111】 核酸分子の通常の欠失分析は、zcytor10ポリペプチド、zcytor10可溶性受容体
及びヘテロダイマー受容体ポリペプチドをコードする核酸分子の機能的フラグメ
ントを得るために行われ得る。例示されるように、配列番号1のヌクレオチド配
列又はそのフラグメントを有するDNA分子は、一連の欠失を得るためにBal31ヌク
レアーゼにより消化され得る。次に、それらのDNAフラグメントが正しい読み取
り枠を整合して発現ベクター中に挿入され、そして発現されたポリペプチドが単
離され、そしてzcytor10ポリペプチド、例えばzcytor10可溶性受容体及びヘテロ
ダイマー受容体活性について、又は抗−zcytor10抗体又はzcytor10受容体を結合
する能力について試験される。
【0112】 エキソヌクレアーゼ消化のための1つの方法は、欠失を導入するためにオリゴ
ヌクレオチド−指図された突然変異誘発を使用し、又は所望するzcytor10ポリペ
プチド、例えばzcytor10可溶性受容体及びヘテロダイマー受容体フラグメントの
生成を特定するために停止コドンを使用することである。他方では、zcytor10ポ
リペプチド、例えばzcytor10可溶性受容体及びヘテロダイマー受容体ポリヌクレ
オチドの特定のフラグメントは、ポリメラーゼ鎖反応を用いて合成され得る。
【0113】 機能的ドメインを同定するための標準の方法は、当業者に良く知られている。
例えば、インターフェロンのいずれかの又は両末端での切断に対する研究が、Ho
risberger and Di Marco, pharmac. Ther. 66: 507 (1995) により要約されてい
る。さらに、タンパク質の機能的分析のための標準技法は、例えばTreulterなど
., Molec. Gen. Genet. 240: 113 (1993), Content など., “Expression and p
reliminary deletion analysisi of the 42 kDa 2-5A synthetase induced by h
uman interferon”, in Biological Interferon Systems, Proceedings of ISIR
-TNO Meeting on Interferon Systems, Cantell (ed.), Pages 65-72 (Nijhoff
1987), Herschman, “The EGF Enzyme”, in Cortrol of Animal Cell Prolifer
ation, Vol. 1, Boynton など., (eds.) pages 169-199 (Academic Press 1985)
, Counailleau など., J. Biol. Chem. 270: 29270 (1995); Fukunaga など., J
. Biol. Chem. 270: 25291 (1995); Yamaguchi など., Biochem. Pharmacol. 50
: 1295 (1995); 及びMeiselなど., Plant Molec. Biol. 30: 1 (1996)により記
載される。
【0114】 複数アミノ酸置換は、突然変異誘発及びスクリーニングの既知方法、例えばRe
idhaar−Olson and Sauer (science 241: 53−57, 1988)又はBowie and Sauer
( Proc. Natl. Acad. Sci. USA86:2152−2156,1989 )により開示される方法を
用いて行われ、そして試験される。手短に言及すれば、それらの著者は、ポリペ
プチドにおける複数の位置を同時ランダム化し、機能的ポリペプチドをスクリー
ンし、そして次に個々の位置での可能な置換の範囲を決定するために、突然変異
誘発されたポリペプチドを配列決定するための方法を開示する。使用され得る他
の方法は、ファージ表示(例えば、Lowman など., Biochem. 30 : 10832−10837
,1991; Ladner など., アメリカ特許第5,223,409号; Huse, WIPO公開WO 92/062
04号)、及び領域−指図された突然変異誘発(Derbyshire など., Gene 46 : 14
5, 1986; Ner など., DNA 7 : 127, 1988 )を包含する。
【0115】 開示されるマウスzcytor10 DNA及びポリペプチド配列の変異体は、Stemmer, N
ature 370 : 389−91, 1994, Stemmer, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 91: 10747
−51, 1994及びWIPO公開WI97/20078により開示されるように、DNA シャフリン
グを通して生成され得る。手短に言及すれば、変異体DNA分子が、ランダムに導
入された点突然変異をもたらす、親DNAのランダム断片化、続く、PCRを用いての
アセンブリーによるインビトロ相同組換えにより生成される。この技法は、前記
工程中に追加の変動性を導入するために、親DNAのファミリー、例えば異なった
種からの対立遺伝子変異体又はDNAを用いて改良され得る。所望する活性の選択
又はスクリーニング、突然変異誘発及びアッセイの続くさらなる相互作用が、有
害な変化に対して同時に選択しながら、所望する突然変異について選択すること
によって、配列の急速な“進化”を提供する。
【0116】 本明細書に開示されるような突然変異誘発方法は、宿主細胞におけるクローン
化された突然変異誘発されたマウスzcytor10受容体ポリペプチドの活性を検出す
るために高処理量の自動化されたスクリーニング方法と組み合わされ得る。これ
に関する好ましいアッセイは、下記に記載される、細胞増殖アッセイ及びバイオ
センサー−に基づくリガンド−結合アッセイを包含する。活性受容体又はその一
部(例えば、又はリガンド−結合フラグメント、シグナル化ドメイン及び同様の
もの)をコードする突然変異誘発されたDNA分子が、宿主細胞から回収され、そ
してすぐに、近代的装置を用いて配列され得る。それらの方法は、興味あるポリ
ペプチドにおける個々のアミノ酸残基の重要性の急速な決定を可能にし、そして
未知の構造のポリペプチドに適用され得る。
【0117】 本明細書に論議される方法を用いて、当業者は、シグナルトランスダクション
又はリガンド結合活性を保持する、配列番号2又は35の種々のポリペプチドフラ
グメント又は変異体を同定し、そして/又は調製することができる。例えば、細
胞−結合ドメイン(配列番号2の残基15(Cys)〜230(Pro);配列番号35の残
基17(Ala)〜232(Pro))又はその対立遺伝子変異体又は種オルト体に対して
実質的に相同であり、そして野生型マウスzcytor10タンパク質のリガンド−結合
活性を保持する種々のポリペプチドを調製することによって、マウスzcytor10を
、“可溶性受容体”にすることができる。
【0118】 そのようなポリペプチドは、トランスメンブラン及び細胞内ドメインの一部又
はすべてからの追加のアミノ酸を包含することができる。そのようなポリペプチ
ドはまた、一般的に本明細書に開示されるような追加のポリペプチドセグメント
、例えばラベル、親和性標識及び同様のものも包含することができる。
【0119】 変異体及び融合タンパク質を包含するいずれかのマウスzcytor10ポリペプチド
、例えば変異体、可溶性受容体及び融合ポリペプチド又はタンパク質に関しては
、当業者は、上記表1及び2に示される情報を用いて、その変異体をコードする
十分な縮重ポリヌクレオチド配列を用意に生成することができる。
【0120】 本発明のマウスzcytor10ポリペプチド、例えば十分な長さのポリペプチド、生
物学的に活性のフラグメント及び融合ポリペプチドは、従来の技法に従って、遺
伝的に構築された宿主細胞において生成され得る。適切な宿主細胞は、外因性DN
Aにより形質転換又はトランスフェクトされ得、そして培養において増殖され得
るそれらの細胞型であり、そして細菌、菌類細胞、及び培養された高等真核細胞
を包含する。真核細胞、特に多細胞生物の培養された細胞が好ましい。クローン
化されたDNA分子を操作し、そして種々の宿主細胞中に外因性DNAを導入するため
の技法は次の文献に開示される:Sambrool など., Molecular Cloning : A Labo
ratory Manual, 2nd ed., Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring
Harbor, NY, 1989, 及びAusubel など., eds., Current Protocol in Molecula
r Biology, John Wiley and Sons, Ins., NY, 1987。
【0121】 一般的に、本発明のマウスzcytor10ポリペプチドをコードするDNA配列は、そ
の発現のために必要とされる他の遺伝子的要素、例えば一般的に、発現ベクター
内の転写プロモーター及びターミネーターに作用可能に連結される。ベクターは
また、通常、1又は複数の選択マーカー及び1又は複数の複製の起点を含むであ
ろうが、しかし当業者は、一定のシステム内で、選択マーカーが別のベクター上
に供給され得、そして外因性DNAの複製が宿主細胞ゲノム中への組み込みにより
供給され得ることを認識するであろう。プロモーター、ターミネーター、選択マ
ーカー、ベクター及び要素の選択は、当業者のレベルの範囲内の通常のことであ
る。多くのそのような要素は文献に記載されており、そして商業的供給者を通し
て入手できる。
【0122】 マウスzcytor10ポリペプチドを、宿主細胞の分泌路中に方向づけるためには、
分泌シグナル配列(又は、シグナル配列、リーダー配列、プレプロ配列又はプレ
配列としても知られている)が、発現ベクターに供給される。分泌シグナル配列
は、マウスzcytor10の配列であり得、又はもう1つの分泌されたタンパク質(例
えばt−PA )に由来し、又は新たに合成され得る。
【0123】 分泌シグナル配列は、マウスzcytor10 DNA配列に作用可能に連結され、すなわ
ち2つの配列は正しく読み取り枠を整合して連結され、そして宿主細胞の分泌経
路中に新しく合成されたポリヌクレオチドを方向づけるように配置される。分泌
シグナル配列は通常、興味あるポリペプチドをコードするDNA配列の5’ 側に位
置するが、但し一定の分泌シグナル配列は、興味あるDNA配列の他の場所に位置
することもできる(例えば、Welchなど.,アメリカ特許第5,037,743号;Holland
など., アメリカ特許第5,143,830号を参照のこと)。
【0124】 他方では、本発明のポリペプチドに含まれる分泌シグナル配列は、分泌路中に
他のポリペプチドを方向づけるために使用される。本発明はそのような融合ポリ
ペプチドを提供する。シグナル融合ポリペプチドが製造され得、ここで配列番号
2のアミノ酸1(Met)〜アミノ酸19(Gly)又は配列番号35のアミノ酸1(Met
)〜アミノ酸16(Ala)に由来する分泌シグナル配列が当業界において知られて
いる方法及び本明細書に開示される方法を用いて、もう1つのポリペプチドに作
用可能に連結されている。
【0125】 本発明の融合ポリペプチドに含まれる分泌シグナル配列は好ましくは、分泌路
中い追加のペプチドを方向づけるためにその追加のペプチドにアミノ末端的に融
合される。そのような構造体は、当業界において知られている多くの用途を有す
る。例えば、それらの新規の分泌シグナル配列融合構造体は通常分泌されないタ
ンパク質の活性成分の分泌を方向づけることができる。そのような融合は、分泌
路を通してペプチドを方向づけるためにインビボ又はインビトロで使用され得る
【0126】 培養された哺乳類細胞または、本発明内の適切な宿主である。外因性DNAを 、
哺乳類宿主細胞中に導入するための方法は、リン酸カルシュウム−仲介トランス
フェクション(Wiglerなど., Cell 14 : 725, 1978; Corsaro and Pearson, Som
atic Cell Genetics 7 :603, 1981; Graham など., Virology 52; 456, 1973),
エレクトロポレーション( Neumann など., EMBO J. 1: 841−845, 1982 ); DEAE
−デキストラン仲介トランスフェクション(Ausubel など., 前記)、及びリポ
ソーム−仲介トランスフェクション(Hawley −Nelson など., Focus 15: 73, 1
993; Ciccarone など.,Focus 15: 80, 1993 )を包含する。
【0127】 培養された哺乳類細胞における組換えポリペプチドの生成は、例えばlevinson
など., アメリカ特許第4,713,339 号; Hagen など., アメリカ特許第4,784,950
号; Palmiter など., アメリカ特許第 4,579,821 号; 及びRingold, アメリカ
特許第 4,656,134 号により開示される。培養された適切な哺乳類細胞は、COS−
1(ATCC No. CRL 165)、COS−7(ATCC No. CRL 1651)、BHK(ATCC No. CRL 16
32)、BHK 570 (ATCC No. CRL 10314 )、293(ATCC No. CRL 1573 ; Graham
など., J. Gen. Viro. 36: 59−72, 1977 )、及びチャイニーズ ハムスター卵
巣(例えば CHO−K1; ATCC No. CCL61 )細胞系を包含する。
【0128】 追加の適切な細胞系は当業界において知られており、そして公的な寄託所、例
えば American Type Culture Collection,Manassas,VAから入手できる。一般的
に、強い転写プロモーター、例えばSV−40 又はサイトメガロウィルスからのプ
ロモーターが好ましい。例えば、アメリカ特許第4,956,288 号を参照のこと。他
の適切なプロモーターは、メタロチオネイン遺伝子からのプロモーター(アメリ
カ特許 4,579,821 号及び第 4,601,978 号)、アデノウィルス主要後期プロモー
ターを包含する。
【0129】 薬物選択は一般的に、外来性DNAが挿入されている、培養された哺乳類細胞を
選択するために使用される。そのような細胞は通常、“トランスフェクタント”
として言及される。選択剤の存在下で培養され、そしてそれらの子孫に興味ある
遺伝子を伝達することができる細胞は、“適切なトランスフェクタント”として
言及される。好ましい選択マーカーは、抗生物質ネオマイシンに対する耐性をコ
ードする遺伝子である。選択は、ネオマイシン型薬物、例えばG−418又は同様の
もの存在下で実施される。“増幅”として言及される方法である選択システムは
、興味ある遺伝子の発現レベルを高めるためにも使用される。
【0130】 増幅は、低レベルの選択剤の存在下でトランスフェクタントを培養し、そして
次に、導入された遺伝子の生成物を高レベルで生成する細胞を選択するために選
択剤の量を高めることによって実施される。好ましい増幅可能選択マーカーは、
メトトレキセートに対する耐性を付与するジヒドロ葉酸レダクターゼである。他
の耐薬物性遺伝子(例えば、ヒグロマイシン耐性、複数薬物耐性、ピューロマイ
シン アセチルトランスフェラーゼ)もまた、使用され得る。変更された表現型
を導入する他のマーカー、例えば緑色蛍光タンパク質、又は細胞表面タンパク質
、例えばCD4, CD8,クラスI MHC、胎盤アルカリホスファターゼが、FACS分類又
は磁気ビース分離技法のような手段により、トランスフェクトされていない細胞
とトランスフェクトされた細胞とを分類するために使用され得る。
【0131】 他の高等真核細胞、例えば昆虫細胞、植物細胞及び鳥類細胞もまた、宿主とし
て使用され得る。植物細胞において遺伝子を発現するためのベクターとしてのア
グロバクテリウム・リゾゲネス(Agrobacterium rhizogenes )の使用は、Sinka
rなど.、J. Biosci. ( Bangalore ) 11: 47−58, 1987 により再考されている。
昆虫細胞の形質転換、及びそこにおける外来性ポリペプチドの生成は、Guarino
など.,アメリカ特許第5,162,222号;及びWIPO公開WO94/06463号により公開され
る。
【0132】 昆虫細胞は、オートグラファ・カリホルニカ( Autographa californica )核
多角体病ウィルス(AcNPV)に通常由来する組換えバキュロウィルスにより感染
され得る。King, L. A. and Possee, R.D., The Baculovirus Exprossion Syste
m: A Laboratory Guide, London, Chapman & Hall; O’Reilly, D. R. ., Bacul
ovirus Expression Vector: A Laboratory Manual, New York, Oxford Universi
ty Press., 1994; 及びRichardson, C. D., Ed., Baculovirus Expression Prot
ocols. Methods in Molecular Biology, Totowa, NJ, Humana Press, 1995を参
照のこと。
【0133】 組換えマウスzcytor10バキュロウィルスを製造するための第2の方法は、Luck
ow ( Luckow, VA, など., J. Virol 67: 4566−79, 1993 ) により記載されるト
ランスポゾンに基づくシステムを利用する。トランスファーベクターを利用する
このシステムは、Bac−to−BacTMキット(Life Technologies, Rockville, MD
)として市販されている。このシステムは、“bacmid” と呼ばれる大きなプラ
スミドとして、E.コリに維持されるバキュロウィルスゲノム中に、マウスzcytor
10ポリペプチドをコードするDNAを移動せしめるために、Tn7トランスポゾンを含
むトランスファーベクター、pFastBacI TM (Life Technologies )を利用する。
【0134】 Hill−Perkins, M.S. and Possee, R.D., J. Gen. Virol. 71: 971−6, 1990;
Bonning, B.C. など., J. Gen. Virol. 75: 1551−6, 1994; 及びChazenbalk,
G. D., and Rapoport, B., J. Biol Chem. 270: 1543−9,1995 を参照のこと。
さらに、トランスファーベクターは発現されたマウスzcytor10ポリペプチドのC
−又はN−末端でエピトープ標識、例えばGlu−Glu エピトープ標識をコードす
るDNAとのイン−フレーム融合体を含むことができる(Grussenmeyer, T. など.,
Peoc. Natl. Acad. Sci. 82: 7952−6, 1985)。
【0135】 当業界において知られている技法を用いて、マウスzcytor10を含むトランスフ
ァーベクターにより、E.コリが形質転換され、そして組換えバキュロウィルスの
表示である断続的lacZ遺伝子を含むbacmida についてスクリーンされる。組換え
バキュロウィルスゲノムを含むbacmid DNA が、通常の技法を用いて単離され、
そしてスポドプテラ・フルギペルダ( Spodoptera frugiperda )細胞、例えばS
f9 細胞をトランスフェクトするために使用される。マウスzcytor10を発現する
組換えウィルスが結果的に生成される。組換えウィルス ストックは、当業者に
おいて通常使用される方法により製造される。
【0136】 組換えウィルスは、宿主細胞、典型的には、アワヨトウの幼虫、スポドプテラ
・フルギペルダに由来する細胞系を感染せしめるために使用される。一般的には
、Glick and Pasternak, Molecular Biotechnology: Principles and Applicati
on of Recombinant DNA, ASM Prss, Washington, D.C., 1994を参照のこと。も
う1つの適切な細胞系は、トリコプルシア・ニ(Trichoplusia ni)に由来するH
igh FiveOTM細胞系(Invitrogen)である(アメリカ特許第5,300,435号)。市販の
血清フリー培地が、細胞を増殖し、そして維持するために使用される。
【0137】 適切な培地は、Sf9細胞のためには、SF900IITM (Life Technologies),又はEST
921TM(Expression Systems); 及びT. ni 細胞のためには、Ex−CellO405TM
JRH Biosciences, Lenza, KS)又はExpress FiveOTM(Life Technologies )であ
る。使用される方法は一般的に、入手できる実験用マニュアルに記載されている
(King, L. A. and Possee, R. D., 前記; O’Reilly, D. R. など., 前記;Ric
hardson, C. D., 前記)。上清液からのマウスzcytor10ポリペプチドの続く精製
は、本明細書に記載される方法を用いて達成され得る。
【0138】 菌類細胞、例えば酵母細胞はまた、本発明内で使用され得る。これに関して、
特に興味ある酵母種は、サッカロミセス・セレビシアエ(Saccharomyces cerevi
siae), ピチア・パストリス(Pichia pastoris)及びピチア・メタノリカ(pich
ia methanolica) を包含する。外因性DNAによりS. セレビシアエ細胞を形質転
換し、そしてそれから組換えポリペプチドを生成するための方法は、例えばKawa
saki, アメリカ特許第4,599,311号;Kawasaki など., アメリカ特許第4,931,373
号;Brake, アメリカ特許第4,870,008号;Welchなど., アメリカ特許第5,037,74
3号;及びMurray など., アメリカ特許第4,845,075号により開示される。
【0139】 形質転換された細胞は、選択マーカー、通常、耐薬物性、又は、特定の栄養物
(例えばロイシン)の不在下で増殖する能力により決定される表現型により選択
される。サッカロミセス・セレビシアエへの使用のための好ましいベクターシス
テムは、グルコース含有培地における増殖により形質転換された細胞の選択を可
能にする、Kawasaki など. (アメリカ特許第4,931,373号)により開示されるPOT
1ベクターシステムである。酵母への使用のための適切なプロモーター及びター
ミネーターは、解糖酵素遺伝子(例えば、Kawasaki, アメリカ特許第4,599,311
号;Kingsmanなど., アメリカ特許第4,615,974号;及びBitter, アメリカ特許第
4,977,092 号を参照のこと)及びアルコール デヒドロゲナーゼ遺伝子からのも
のを包含する。
【0140】 また、アメリカ特許第4,990,446 号;第5,063,154号;第5,139,936 号;及び
第4,661,454号を参照のこと。他の酵素、例えばハンセヌラ・ポリモルファ(Han
senula polymorpha)、シゾサッカロミセス・ポンベ( Schizosaccharomyces po
mbe )、クルイベリミセス・ラクチス( Kluyveromyces lactis )、クルイベリ
ミセス・フラギリス(Kluyveromyces fragilis )、ウスチラゴ・マイジス(Us
tilago maydis )、ピチア・パストリス( Pichia pastoris )、ピチア・メタ
ノリカ(Pichia methanolica)、ピチア・グイレルモンジ( Pichia guillermon
dii )、及びカンジタ・マルトサ(Candida maltosa )のための形質転換システ
ムは、当業界において知られている。
【0141】 例えば、Gleeson など., J. Gen. Microbiol. 132: 3459−3465, 1986 及びCr
egg, アメリカ特許第4,882,279 号を参照のこと。アスペルギラス細胞は、Mckni
ght など.,アメリカ特許第4,935,349号の方法に従って使用され得る。アクレモ
ニウム・クリソゲナム(Acremonium chrysogenum)を形質転換するための方法は
、Sumino ., アメリカ特許第5,162,228号により開示される。ニューロスポラ(N
eurospora)を形質転換するための方法は、Lambowitz, アメリカ特許第4,486,53
3号により開示される。
【0142】 組換えタンパク質の生成のための宿主としてのピチア・メタノリカの使用は、
WIPO公開WO97/17450, WO97/17451、WO98/02536及びWO98/02565に開示される
。P.メタノリカの形質転換に使用するためのDNA分子は通常、形質転換の前、好
ましくは線状化される、二本鎖の環状プラスミドとして調製されるであろう。P.
メタノリカにおけるポリペプチド生成のためには、プラスミドにおけるプロモー
ター及びターミネーターは、P.メタノリカ遺伝子、例えばP.メタノリカ アルコ
ール利用遺伝子(AUG1又はAUG2)のものであることが好ましい。他の有用なプ
ロモーターは、ジヒドロキシアセトンシンターゼ(DHAS)、ギ酸デヒドロゲナー
ゼ(FMD)、及びカタラーゼ(CAT)遺伝子のものを包含する。
【0143】 宿主染色体中へのDNAの組み込みを促進するためには、宿主DNA配列を両端に有
するプラスミドの完全な発現セグメントを有することが好ましい。ピチア メタ
ノリカへの使用のための好ましい選択マーカーは、アデニンの不在下でade2宿主
細胞の増殖を可能にする、ホスホリボシル−5−アミノイミダゾールカルボキシ
ラーゼ(AIRC; EC. 4.1.1.21)をコードするP.メタノリカADE2遺伝子である。メ
タノールの使用を最少にすることが所望される大規模産業方法のためには、両メ
タノール利用遺伝子(AUG1及びAUG2)が欠失されている宿主細胞を使用するこ
とが好ましい。分泌されたタンパク質の生成のためには、液胞プロテアーゼ遺伝
子(PEP4及びPRB1)を欠いている宿主細胞が好ましい。
【0144】 エレクトロポレーションが、P.メタノリカ細胞中への、興味あるポリペプチド
をコードするDNAを含むプラスミドの導入を促進するために使用される。2.5〜4.
5kV/cm,好ましくは約3.75kV/cmの電場の強さ、及び1〜40m秒、最も好ましくは約
20m秒の時定数(t)を有する、指数的に減衰する、パルスされた電場を用いて、
エレクトロポレーションによりP.メタノリカ細胞を形質転換することが好ましい
【0145】 原核宿主細胞、例えば細菌E.コリ、バシラス及び他の属の菌株はまた、本発明
において有用な宿主細胞である。それらの宿主を形質転換し、そしてそこにクロ
ーン化される外来性DNA配列を発現するための技法は、当業界において良く知ら
れている(例えば、Sambrookなど., 前記を参照のこと)。細菌、例えばE.コリ
においてマウスzcytor10ポリペプチドを発現する場合、そのポリペプチドは、典
型的には不溶性顆粒として細胞質に保持され得、又は細菌の分泌配列により細胞
周辺腔に向けられ得る。前者の場合、細胞は溶解され、そして顆粒が回収され、
そして例えばグアニジンイソチオシアネート又はウレアを用いて変性される。
【0146】 次に、変性されたポリペプチドが再生され、そして例えばウレア、及び還元さ
れた及び酸化されたグルタチオンの組み合わせの溶液に対する透析、続く緩衝溶
液に対する透析により、前記変成体を希釈することによってニ量体化され得る。
後者の場合、ポリペプチドは、細胞周辺腔の内容物を開放するために細胞を破壊
し(例えば、音波処理又は浸透ショックにより)、そしてタンパク質を回収する
ことによって、細胞周辺腔から可溶性及び機能性形で回収され、それにより、変
性及び再生のための必要性を回避することができる。
【0147】 形質転換され又はトランスフェクトされた宿主細胞は、選択された宿主細胞の
増殖のために必要とされる栄養物及び他の成分を含む培養培地において、従来の
方法に従って培養される。種々の適切な培地、例えば定義された培地及び複合培
地は、当業界において知られており、そして一般的には、炭素源、窒素源、必須
アミノ酸、ビタミン及び鉱物を含む。培地はまた、必要とされる場合、成長因子
又は血清のような成分も含むことができる。増殖培地は一般的に、外因的に付加
されたDNAを含む細胞を、例えば発現ベクター上に担持される選択マーカーによ
り補足され、又は宿主細胞中に同時トランスフェクトされる必須栄養物における
薬物選択又は栄養欠乏により選択するであろう。
【0148】 P.メタノリカ細胞は適切な炭素源、窒素源及び微量栄養物を含んでなる培地に
おいて、約25℃〜35℃の温度で培養される。液体培養物は、従来の手段、例
えば小さなフラスコの振盪又は発酵器のスパージングにより十分なエアレーショ
ンを提供される。P.メタノリカのための好ましい培養培地は、YEPD(2%D−グ
ルコース、2%のBactoTMペプトン(Difco Laboratories, Detroit, MI), 1%の
BactoTM 酵母抽出物(Difco Laboratories), 0.004%のアデニン及び0.006%の
L−ロイシン)である。
【0149】 本発明の1つの観点においては、マウスzcytor10サイトカイン受容体(例えば
、トランスメンブラン及び細胞内ドメイン)は、培養された細胞により生成され
、そして細胞は、受容体のためのリガンド、例えば天然のリガンド、及び天然の
リガンドのアゴニスト及びアンタゴニストについてスクリーンするために使用さ
れる。このアプローチを要約すると、受容体をコードするcDNA又は遺伝子がその
発現のために必要とされる他の遺伝子要素(例えば、転写プロモーター)と組合
され、そしてその得られる発現ベクターが宿主細胞中に挿入される。DNAを発現
し、そして機能的受容体を生成する細胞が選択され、そして種々のスクリーニン
グシステム内に使用される。
【0150】 本発明の新規受容体の発現及び受容体−介在性シグナルのトランスダクション
への使用のために適切な哺乳類細胞は、β−サブユニット、例えばgp130を発現
する細胞、及びgp130及びLIF受容体を同時発現する細胞を包含する(Gearingな
ど., EMBO. J. 10:2839-2848, 1991; Gearing など., アメリカ特許第5,284,75
5号)。これに関して、同じサブファミリーにおける受容体、例えばIL−6又はLI
Fに結合する他のサイトカインに対して応答性である細胞を使用することが一般
的に好ましい。なぜならば、そのような細胞は必要なシグナルトランスダクショ
ン経路を含むであろうからである。
【0151】 このタイプの好ましい細胞は、ヒトTF−1細胞系(ATCC番号CRL−2003)及びD
A−1細胞系を包含する(Branchなど., Blood 69: 1782, 1987; Broudy など.,
Blood 75; 1622-1626, 1990)。他方では、適切な宿主細胞は、所望する細胞応
答のために必要とされるβ−サブユニット又は他の細胞成分を生成するために構
築され得る。例えば、ネズミ細胞系BaF3 (Palacios and Steinmetz, Cell 41: 7
27-734, 1985; Mathey- Prevotなど., Mol. Cell. Biol. 6: 4133-4135, 1986),
子供ハムスター腎臓(BHK)細胞系、又はCTLL−2細胞系(ATTC TIB-214)が
、マウスgp130サブユニット、又はマウスgp130及びLIF受容体、並びにマウスzcy
tor10発現するためにトランスフェクトされ得る。
【0152】 同じ種からの宿主細胞及び受容体を使用することが一般的に好ましいが、しか
しながら、このアプローチは、いずれかの種からの多数の受容体サブユニットを
発現するための細胞系の構築を可能にし、それにより、種特異性から生じる可能
性ある制限を克服する。他方では、マスス受容体cDNAの種相同体、例えばBaF3細
胞系におけるマウスcDNAが、同じ種からの細胞系内でクローン化され、そしてそ
の細胞内で使用され得る。従って、1つの造血成長因子、例えばIL-3に依存する
細胞系が、マウスzcytor10リガンドに依存性になるように構築され得る。
【0153】 機能的マウスzcytor10を発現する細胞が、スクリーニングアッセイ内に使用さ
れる。種々の適切な通常のアッセイは、高い処理性であり、そして当業界におい
て良く知られている。それらのアッセイは、標的細胞における生物学的反応の検
出に依存する。1つのそのようなアッセイは、細胞増殖アッセイである。細胞は
、試験化合物の存在又は不在下で培養され、そして細胞増殖は、例えばトリチウ
ム化されたチミジンの組み込みを測定することにより、又はAlymar BlueTM (Acc
uMed, Chicago, IL) 又は3−(4,5−ジメチルチアゾール−2−イル)−2
,5−ジフェニルテトラゾリウムブロミド(MTT)(Mosman, J. Immunol. Meth.
65: 55-63, 1983)の代謝性分解に基づく比色分析により検出される。
【0154】 他のアッセイ型は、レポーター遺伝子を発現するよう、さらに構築される細胞
を用いる。レポーター遺伝子は、レポーター−連結経路に応答するプロモーター
要素に連結され、そしてアッセイは、レポーター遺伝子の転写の活性化を検出す
る。これに関しての好ましいプロモーター要素は、血清応答要素、又はSREであ
る(例えば、Shawなど., Cell 563-572, 1989を参照のこと)。好ましいそのよ
うなレポーター遺伝子は、ルシフェラーゼ遺伝子である(de Wetなど., Mol. Ce
ll. Biol. 7: 1987)。
【0155】 ルシフェラーゼ遺伝子の発現は、当業界において知られている方法を用いて発
光により検出される(Baumgartnerなど., J. Biol. Chem. 269: 19094-29101, 1
994; Schenborn and Goiffin, Promega Notes 41; 11, 1993)。ルシフェラーゼ
アッセイキットは、例えばPromega Corp., Madison, WIから市販されている。こ
の型の標的細胞系は、化学物質、細胞−ならし培養培地、菌類ブイヨン、土壌サ
ンプル、水サンプル及び同様のもののライブラリーをスクリーンするために使用
され得る。
【0156】 例えば、細胞−又は組織−ならし培地サンプルのバンクが、リガンドを生成す
る細胞を同定するために標的細胞に対してアッセイされ得る。次に、陽性細胞が
、プールに分けられ、宿主細胞中にトランスフェクトされ、そして発現される、
哺乳類細胞発現ベクターにおいてcDNAライブラリーを生成するために使用される
。次にトランスフェクトされた細胞からの培地サンプルがアッセイされ、続くプ
ールの分割、トランスフェクション、継代培養、及び陽性細胞の再アッセイが伴
ない、リガンドを発現するクローン細胞系が単離され得る。腎臓、肝臓、脾臓、
胸腺、他のリンパ組織により条件付けされた培地サンプルが、スクリーニング方
法への使用のためのリガンドの好ましい源である。
【0157】 マウスzcytor10のための天然のリガンドはまた、マウスzcytor10を発現するサ
イトカイン−依存性細胞系を突然変異誘発し、そしてそれを、オートクライン増
殖について選択する条件下で培養することによって同定され得る。WIPO公開WO95
/21930号を参照のこと。典型的な方法においては、マウスzcytor10を発現する細
胞が、例えばEMSにより突然変異誘発される。次に、細胞が、必要とされるサイ
トカインの存在下で回収され、次に、サイトカインを欠いている培養培地にトラ
ンスファーされる。
【0158】 生存細胞が、可溶性(リガンド−結合)受容体ポリペプチドを培養培地に添加
することにより、又は野生型細胞及びマウスzcytor10を発現するトランスフェク
トされた細胞に対するならし培地をアッセイすることにより、マウスzcytor10の
ためのリガンドの生成についてスクリーンされる。この方法に使用するための好
ましい細胞系は、gp130又は、IF受容体と組合してgp130を発現するためにトラン
スフェクトされる細胞を包含する。好ましいそのような宿主細胞系は、トランス
フェクトされたCTLL-2細胞(Gilis and Smith, Nature 268: 154-156, 1977)及
びトランスフェクトされたBaF3細胞を包含する。
【0159】 さらに、マウスzcytor10可溶性受容体ポリペプチドを使用する分泌トラップ方
法は、マウスzcytor10リガンドを単離するために使用され得る(Aldrich, など.
, Cell 87: 1161-1169, 1996)。既知の又は疑わしいリガンド源から調製された
cDNA発現ライブラリーが、COS-7細胞中にトランスフェクトされる。cDNAライブ
ラリーベクターは一般的に、COS-7細胞における増殖のためのSV40起点、及び高
い発現のためのCMVプロモーターを有する。トランスフェクトされたCOS-7細胞は
、単層において増殖され、そして次に固定され、そして浸透せしめられる。次に
、本明細書に記載される、標的化されているか、又はビオチン−ラベルされたマ
ウスzcytor10可溶性受容体が、細胞像と接触して配置され、そして抗−相補的分
子、すなわちマウスzcytor10リガンドを発現する、単層における細胞の結合を可
能にされる。従って、リガンドを発現する細胞が、受容体分子により結合される
であろう。
【0160】 ホースラディシュペルオキシダーゼ(HRP)により接合される抗−標的抗体(I
g融合体のための抗−Ig、FLAG−標的化された融合体のためのM2又は抗−FLAG、
ストレプタビジン及び同様のもの)は、標的化されているか、又はビオチン−ラ
ベルされたマウスzcytor10可溶性受容体が結合しているそれらの細胞を可視化す
るために使用される。HRPは、チラミド試薬、例えばチラミド−FITCの付着を触
媒する。市販のキットが、この検出のために使用され得る(Renaissance TSA-Di
rectTM Kit; NEN Life ScienceProducts, Boston, MA)。マウスzcytor10受容体
リガンドを発現する細胞は、緑色の細胞として蛍光顕微鏡下で同定され、そして
Aldrich,など., 前記に概略されるように、プラスミド救助のための方法を用い
てのリガンドの続くクローニング、クローンが同定されるまでの続くラウンドの
分泌トラップアッセイのために採取されるであろう。
【0161】 受容体として、マウスzcytor10ポリペプチドの活性は、受容体結合及び続く生
理学的細胞応答に関連する細胞外酸性化速度又はプロトン排泄を測定する珪素基
材のバイオセンサーマイクロフィジオメーターにより測定され得る。典型的な装
置は、Molecular device, Sunnyvale, CAにより製造されるCytosensorTM Microp
hysiometerである。種々の細胞応答、たとえば細胞増殖、イオン輸送、エネルギ
ー生成、炎症応答、調節及び受容体活性化及び同様のものが、この方法により測
定され得る。例えば、McConnell, H.M. など., Science 257: 1905-1912, 1992;
Pitchford, S. など., Meth. Enzymol. 228: 84-108, 1997; Arimilli, S. な
ど., J. Immunol. Meth. 212: 49-59, 1998; Van Liefde, I. など., Eur. J. P
harmacol. 346: 87-95, 1998を参照のこと。
【0162】 マイクロフィジオメーターは、付着性又は非付着性真核又は原核細胞をアッセ
イするために使用され得る。時間にわたって細胞培地における細胞外酸性化の変
化を測定することによって、マイクロフィジオメーターは、種々の刺激、例えば
マウスzcytor10ポリペプチドのアゴニスト又はアンタゴニストに対する細胞応答
を直接的に測定する。好ましくは、マイクロフィジオメーターは、マウスzcytor
10ポリペプチドを発現しない対照の真核細胞に比較して、マウスzcytor10−発現
性真核細胞の応答を測定するために使用される。
【0163】 マウスzcytor10−発現性真核細胞は、マウスzcytor10−調整刺激に対して応答
性である細胞を創造するか、又は天然において発現性のマウスzcytor10細胞、例
えばリンパ球、脾臓、胸腺組織、PBL,肺、肝臓、心臓又は精巣に由来するマウス
zcytor10−発現性細胞である細胞を創造する、マウスzcytor10がトランスフェク
トされている細胞を包含する。対照に比較して、マウスzcytor10を発現する細胞
の応答における細胞外酸性化の上昇又は低下により測定される差異が、マウスzc
ytor10−調節された細胞応答の直接的に測定である。
【0164】 さらに、そのようなマウスzcytor10−調節された応答は、種々の刺激下でアッ
セイされ得る。また、マイクロフィジオメーターを用いれば、マウスzcytor10ポ
リペプチドを発現する細胞を供給し、前記細胞の第1部分を試験化合物の不在下
で培養し、前記細胞の第2部分を試験化合物の存在下で培養し、そして前記細胞
の第1部分に比較して、前記細胞の第2部分の細胞応答の上昇又は低下の変化を
検出することを含んでなる、マウスzcytor10ポリペプチドのアゴニスト及びアン
タゴニストを同定するための方法が提供される。zcytor10ポリペプチドのための
アンタゴニスト及びアゴニストは、この方法を用いて急速に同定され得る。
【0165】 本発明により提供される追加のアッセイは、ハイブリッド受容体ポリペプチド
の使用を包含する。それらのハイブリッドポリペプチドは、2種の一般的なクラ
スに分けられる。第1のクラスにおいては、配列番号2の残基252(Arg)〜357
(Leu)又は配列番号35の残基254(Arg)〜369(Leu)を含んで成るマウスzcyto
r10の細胞内ドメインは、第2受容体のリガンド−結合ドメインに連結される。
好ましくは、第2受容体は造血サイトカイン受容体、例えばmpl受容体である(S
ouyriなど., Cell 63: 1137-1147, 1990)。ハイブリッド受容体はさらに、いず
れかの受容体に由来するトランスメンブランドメインを含んで成るであろう。
【0166】 次に、ハイブリッド受容体をコードするDNA構造体が宿主細胞中に挿入される
。ハイブリッド受容体を発現する細胞が、結合ドメインのためのリガンドの存在
下で培養され、そして応答についてアッセイされる。このシステムは、容易に入
手できるリガンドを用いて、マウスzcytor10により介在されるシグナルトランス
ダクションを分析するための手段を提供する。このシステムはまた、特定の細胞
系がマウスzcytor10により形質導入されたシグナルに応答できるかどうかを決定
するためにも使用され得る。第2クラスのハイブリッド受容体ポリペプチドは、
第2受容体、好ましくはサイトカイン受容体の細胞質ドメイン及びトランスメン
ブランドメインと共に、マウスzcytor10の細胞外(リガンド結合)ドメイン(配
列番号2の残基15(Cys)〜230(Pro)、又は配列番号35の残基17(Ala)〜232
(Pro))を含んで成る。
【0167】 トランスメンブランドメインは、マウスzcytor10受容体又は第2受容体のいず
れかに由来することができる。この第2クラスのハイブリッド受容体は、第2受
容体により形質導入されるシグナルに応答することが知らされている細胞におい
て発現される。それらの2種のハイブリッド受容体は、受容体に基づいくアッセ
イシステム内での広範囲の細胞型の使用を可能にする。
【0168】 次に、マウスzcytor10のためのリガンドを発現することが見出された細胞が、
リガンド−コードのcDNAが上記に開示されるように単離され得るcDNAライブラリ
ーを調製するために使用される。従って、本発明は、新規受容体ポリペプチドの
他に、受容体のためのポリペプチドリガンドをクローニングするための方法を提
供する。
【0169】 マウスzcytor10は、初期胸腺細胞発生及び/又は免疫応答調節において役割を
演じることができる。それらの工程は、1又は複数のサイトカインのそれらの同
種受容体への結合に応答しての細胞増殖及び分化の刺激を包含する。この受容体
に関して観察される組織分布の観点から、アゴニスト(天然のリガンドを包含す
る)及びアンタゴニストは、インビトロ及びインビボ用途において莫大な可能性
を有する。受容体アゴニストに同定される化合物は、インビトロ及びインビボで
、標的細胞の増殖及び進化を刺激するために有用である。
【0170】 例えば、アゴニスト化合物は、定義された細胞培養培地の成分として有用であ
り、そして細胞培養において通常使用される血清を置換するために、単独で又は
他のサイトカイン及びホルモンと組合して使用され得る。従って、アゴニストは
、T−細胞、B−細胞、及びリンパ球及び骨髄性系の他の細胞、及び培養における
造血細胞の増殖及び/又は進化を特別に促進することにおいて有用である。それ
らの細胞系の増殖及び進化を決定するためのアッセイは、当業界に良く知られて
いる。
【0171】 マウスzcytor10のためのアゴニストリガンドは、細胞−介在性免疫性の刺激に
おいて、及びリンパ球増殖の刺激のために、例えば免疫抑制に関与する感染、例
えば一定のウィルス感染の処理の研究への使用のためのマウスモデルにおいて有
用である。追加の使用は、悪性形質転換が抗原性である腫瘍細胞をもたらす、腫
瘍抑制のためのマウスモデルへの使用を包含する。
【0172】 アゴニストリガンドは、エフェクター細胞、例えばT−細胞、NK(天然のキラ
ー)細胞又はLAK(リンパ性の活性化されたキラー)細胞の活性化を通して介在
され得るか、又はアポプトシス経路を通して直接的に誘発され得、そしてヒト疫
病のためのマウスモデルにおいて適用され得る、細胞毒性を誘発するために使用
され得る。アゴニストリガンドは、影響された細胞型のレベルを高めることによ
って白血球減少についての可能性ある処理の研究のために、及び骨髄移植の後、
T−細胞レパートリーの再生の増強に関与する研究のために、マウスモデルにお
いて有用である。
【0173】 アンタゴニスト又はアゴニストリガンド又は化合物は、免疫型の抑制に利用で
き、そして自己免疫疾患、例えばリュウマチ様関節炎、多発性硬化症、真性糖尿
病、炎症性腫疾患、クローン病、等の処理の研究のための有用なモデルを提供す
る。免疫抑制がまた、組織又は器官移植の拒絶を低めるために、及び影響された
細胞型の増殖を阻害することによってT−細胞特異的白血病又はリンパ腫を処理
するためにも使用され得る。
【0174】 マウスzcytor10はまた、ヒト及びマウスリガンドの両者の循環レベルの検出の
ための診断システムにも使用され得る。関連する態様においては、マウスzcytor
10に結合する抗体又は他の剤は、循環受容体ポリペプチドを検出するために使用
され得る。高められたレベルか又は低められたレベルのリガンド又は受容体ポリ
ペプチドは、病理学的状態、例えば癌の表示であり得る。
【0175】 そのような受容体ポリペプチドは、病理学的工程に寄与し、そして基礎をなす
疫病の間接的マーカーであり得;マウスzcytor10可溶性受容体を発現するマウス
モデルは、ヒト病理学的工程を研究するためにモデルとして使用され得る。例え
ば、ヒト血清における高められたレベルの可溶性は、広範囲の炎症及び腫瘍性状
態、例えば心筋梗塞、ぜん息、重症筋無力症、リウマチ様関節炎、急性T−細胞
白血病、B−細胞リンパ腫、慢性リンパ性白血病、結腸癌、乳癌及び卵巣癌に関
連している(Heaneyなど., Blood87:847−857,1996)。
【0176】 マウスzcytor10受容体又は“可溶性受容体”のリガンド−結合ポリペプチドは
、マウスzcytor10サイトカイン結合ドメイン(ネズミ受容体(配列番号2)の残
基15(Cys)〜230(Pro);又は配列番号2の残基17(Ala)〜232(Pro))、又
はマウスパラ体又は非マウス受容体のその対応する領域をコードする切断された
DNAを発現することによって調製され得る。好ましくは、細胞外ドメインは、ト
ランスメンブラン及び細胞内ポリペプチドセグメントを実質的に有さない形で調
製され得る。
【0177】 さらに、上記マウスzcytor10サイトカイン結合ドメイン内のリガンド−結合ポ
リペプチドフラグメントはまた、本明細書に記載される使用のためのマウスzcyt
or10可溶性受容体として作用することができる。宿主細胞化らの受容体ポリペプ
チドの輸送を方向づけるためには、受容体DNAは、分泌ペプチド、例えばt−PA
分泌ペプチド又はマウスzcytor10分泌ペプチドをコードする第2DNAセグメント
に結合される。分泌された受容体ポリペプチドの精製を促進するためには、C−
末端延長、例えばポリ−ヒスチジン標識、物質P, FlagTM ペプチド(Hoppなど.,
Bio/Technology6:1204-1210, 1988; Eastman Kodak Co., New Haven, CTから
入手できる)、又は抗体又は他の特定の結合剤が利用できるもう1つのポリペプ
チド又はタンパク質が、受容体ポリペプチドに融合され得る。
【0178】 もう1つのアプローチにおいては、受容体細胞外ドメインは、2種の不変領域
ドメインを含み、そして可変領域を欠いている、免疫グロブリン、H鎖不変領域
、典型的には、Fcフラグメントとの融合体として発現され得る。そのような融合
体は典型的には、マルチマー分子として分泌され、ここでFc部分はお互いジスル
フィド結合され、そして2種の受容体ポリペプチドがお互い密接に接近して整列
されている。このタイプの融合体は、溶液から同種リガンドを親和性精製するた
めに、インビトロアッセイ手段として、リガンドを特異的に滴定することによっ
てインビボでシグナルを阻止するために、及び循環リガンドを結合し、そしてそ
れを循環から洗浄するために、それらを非経口投与することによってインビボで
のアンタゴニストとして使用され得る。
【0179】 リガンドを精製するためには、マウスzcytor10−Igキメラが、リガンドを含む
サンプル(例えば、細胞−ならし培地又は組織抽出物)に、受容体−リガンド結
合を促進する条件(典型的には、生理学的に近い温度、pH及びイオン強度)下で
添加される。次に、キメラ−リガンド複合体が、固体支持体(例えば、不溶性樹
脂ビーズ)上に固定されているタンパク質Aを用いて、混合物により分離される
。次に、リガンドは、従来の化学的技法、例えば塩又はpHグラジエントを用いて
溶出される。他方では、キメラ自体は、固体支持体に結合され、そして結合及び
溶出は上記のようにして行われる。集められた画分は、所望する純度に達するま
で、再分別され得る。
【0180】 さらに、マウスzcytor10可溶性受容体は、リガンドの存在が所望されない治療
又は他の用途のためのネズミモデルにおいて、インビボ又はインビトロでリガン
ドを結合するために、“リガンドシンク(ligand sink)”、すなわちアンタゴ
ニストとして使用され得る。同様に、マウスzcytor10可溶性受容体は、治療又は
他の用途のためにインビトロ又はインビボでヒトリガンドを結合するためのアン
タゴニストとして使用され得る。
【0181】 例えば、多量の生物活性zcytor10リガンドを発現する癌においては、マウスzc
ytor10可溶性受容体は、インビボで、リガンドの直接的なアンタゴニストとして
使用され得、そして疾病に関連する進行及び病状の低下を助けることができる。
さらに、マウスzcytor10可溶性受容体は、zcytor10受容体を過剰発現する癌の進
行を、それらの癌の増殖を増強するリガンドをインビボで結合することによって
遅延するために使用され得る。マウスzcytor10可溶性受容体のための類似するイ
ンビトロ用途が、例えば、マウスzcytor10リガンドの不在下で増殖する細胞系を
選択するために負の選択として使用され得る。
【0182】 さらに、マウスzcytor10可溶性受容体は、インビボで、又は組織サンプル、例
えばヒトオルト体リガンドを発現するヒト癌及び組織において、zcytor10リガン
ド−発現性癌を検出するために、インビボで又は診断用途において使用され得る
。例えば、マウスzcytor10可溶性受容体は、本明細書に記載されるような放射性
ラベル又は蛍光ラベルに接合され得、そしてインビトロリガンド−受容体型結合
アッセイ又は蛍光イメージングアッセイを用いて、組織サンプルにおけるヒト又
はマウスリガンドの存在を検出するために使用され得る。さらに、放射性ラベル
されたマウスzcytor10可溶性受容体は、当業界において知られている放射性−イ
メージングを通して、リガンド発現性固形腫瘍を検出するために、インビボで投
与され得る。
【0183】 サイトカイン受容体として、免疫細胞の増殖、分化及び/又は活性化における
、及び免疫応答の開発及び調節におけるマウスzcytor10受容体についての役割が
示される。マウスzcytor10とそのリガンドとの相互作用は、骨髄性細胞の増殖及
び進化を刺激することができ、そしてIL-2, IL-6, LIF, IL-11及びOSM(Baumann
など.,J. Biol. Chem. 268: 8414-8417, 1993)のように、肝細胞において急
性相タンパク質合成を誘発することができる。
【0184】 本発明のポリペプチドを80%以上の純度、より好ましくは90%以上の純度、さ
らに好ましくは95%以上の純度に精製することが好ましく、そして汚染性高分子
、特に他のタンパク質及び核酸に対して、99.9%以上の純度であり、そして感染
性及び発熱性剤を有さない医薬的に純粋な状態が特に好ましい。好ましくは、精
製されたポリペプチドは、他のポリペプチド、特に動物起源の他のポリペプチド
を実質的に有さない。
【0185】 発現された組換え体マウスzcytor10ポリペプチド(又はマウスzcytor10キメラ
又は融合ポリペプチド)は、分別及び/又は従来の精製方法及び媒体を用いて精
製され得る。硫酸アンモニウム沈殿及び酸又はカオトロピック剤抽出は、サンプ
ルの分別のために使用される。典型的な精製段階は、ヒドロキシアパタイト、サ
イズ排除、FPLC及び逆相高性能液体クロマトグラフィーを包含する。適切なクロ
マトグラフィー用媒体は、誘導体化されたデキストラン、アガロース、セルロー
ス、ポリアクリルアミド、特別なシリカ及び同様のものを包含する。PEI、DEAE
、QAE及びQ誘導体が好ましい。
【0186】 典型的なクロマトグラフィー用媒体は、フェニル、ブチル又はオクチル基によ
り誘導体化されたもの、例えばフェニル−Sepharose FF(pharmacia),Toyopearl
ブチル650(Toso Haas, Montgomeryville, PA)、オクチル−Sepharrose (Pharm
acia)及び同様のもの;又はポリアクリル樹脂、例えばAmberchrom CG71 (Toso H
aas)及び同様のものを包含する。適切な固体支持体は、ガラスビーズ、シリカ基
材の樹脂、セルロース樹脂、アガロースビーズ、架橋されたアガロースビーズ、
ポリスチレンビーズ、架橋されたポリアクリルアミド樹脂及びそれらが使用され
る条件下で不溶性である同様のものを包含する。それらの支持体は、アミノ基、
カルボキシル基、スルフヒドリル基、ヒドロキシル基及び/又は炭水化物成分に
よるタンパク質の結合を可能にする反応性基より変性され得る。
【0187】 カップリング化学物質の例は、臭化シアン活性化、N−ヒドロキシスクシンイ
ミド活性化、エポキシド活性化、スルフヒドリル活性化、ヒドラジド活性化及び
カルボジイミド カップリング化学物質のためのカルボキシル及びアミノ誘導体
を包含する。それらの及び他の固体媒体は当業界において良く知られており、そ
して広く使用されており、そして商業的供給者から入手できる。支持媒体にリガ
ンド又は受容体ポリペプチドを結合するための方法は当業界において良く知られ
ている。特定方法の選択は、通常のことであり、そして選択された支持体の性質
により一部決定される。例えば、Affinity Chromatograpy: Principles & Metho
ds, Pharmacia LKB Biotechnology, Uppsala, Sweden, 1988を参照のこと。
【0188】 本発明のポリペプチドは、アニオン及びカチオン交換クロマトグラフィー、サ
イズ排除、及び親和性クロマトグラフィーを包含する方法の組み合わせより単離
され得る。例えば、固定された金属イオン吸着(IMAC)クロマトグラフィーが、
ヒスチジンに富んでいるタンパク質、及びポリヒスチジン標識を含んでなるそれ
らのタンパク質を精製するために使用され得る。手短に言及すれば、ゲルがまず
、二価金属イオンにより荷電され、キレートが形成される( Sulkowski, Trends
in Biochem. 3: 1−7, 1985)。
【0189】 ヒスチジンに富んでいるタンパク質が、使用される金属イオンに依存して、異
なった親和性を有するこのマトリックスに吸着され、そして競争溶出、pHの低
下、又は強いキレート化剤の使用により溶出されるであろう。他の精製方法は、
レクチン親和性クロマトグラフィー及びイオン交換クロマトグラフィーによるグ
リコシル化されたタンパク質の精製を包含する(Methods in Enzymol., Vol. 18
2, “Guide to Protein Purification”, M. Deutscher, ( ed.), Acad. Press,
San Diego, 1990, pp. 529−39)。本発明のさらなる態様においては、興味あ
るポリペプチド、及び親和性標識(例えばマルトース−結合タンパク質、FLAG標
識、Glu-Gku標識、免疫グロブリンドメイン)の融合体が、精製を促進するため
に構成され得る。
【0190】 さらに、当業界において記載される方法を用いて、ポリペプチド融合体又はハ
イブリッドマウスzcytor10タンパク質が、他のマウス又はヒトサイトカイン受容
体ファミリータンパク質、又は異種タンパク質と組合して、本発明のマウスzcyt
or10の領域又はドメインを用いて構成される(Sambrook など., 前記;Altschul
など., 前記;Picard, Cur. Opin. Biology, 5: 511-5, 1994及びそれらにおけ
る引例)。それらの方法は、興味あるポリペプチドにおける大きなドメイン又は
領域の生物学的重要性の決定を可能にする。そのようなハイブリッドは、反応運
動学、結合を変更し、基質特異性を抑制し、又は拡張し、又はポリペプチドの組
織及び細胞局在性を変更し、そして未知の構造のポリペプチドに適用される。
【0191】 融合タンパク質は、その融合タンパク質の個々の成分を調製し、そしてそれら
を化学的に接合することによって、当業者に知られている方法により調製され得
る。他方では、正しく読み取り枠を整合して融合タンパク質の1又は複数の成分
をコードするポリヌクレオチドは、既知の技法を用いて生成され、そして本明細
書に記載される方法により発現され得る。例えば、生物学的機能を付与するドメ
インの一部又はすべてが、本発明のマウスzcytor10と、もう1つのサイトカイン
ファミリーメンバーからのその機能的に同等のドメインとの間で交換され得る。
【0192】 そのようなドメインは次のものを包含するが、但しそれらだけには限定されな
い:分泌シグナル配列、細胞外サイトカイン結合ドメイン、トランスメンブラン
ドメイン、及び細胞内シグナル化ドメイン、Box I及びBox II、哺乳類シグナル
化モチーフ、及びモチーフ1−6。そのような融合タンパク質は、構成される融
合体に依存して、本発明のポリペプチド又は他の既知のファミリータンパク質と
同じか又は類似する生物学的機能プロフィールを有することが予測される。さら
に、そのような融合タンパク質は、本明細書に開示されるように、他の性質も示
すことができる。
【0193】 標準の分子生物学及びクローニング技法が、マウスzcytor10ポリペプチドと、
それらが融合されるそれらのポリペプチド(例えば、ヒトzcytor10又は他のサイ
トカイン受容体)との間の同等のドメインを交換するために使用され得る。一般
的に、興味あるドメイン、例えば本明細書に記載されるマウスzcytor10ドメイン
をコードするDNAセグメントが、追加のポリペプチド(例えば、他のサイトカイ
ン受容体、例えばIL-2R, IL-3R, IL-2R, EPO受容体又は同様のものからのドメイ
ン又は領域)をコードする少なくとも1つの他のDNAセグメントに読み取り枠を
接合して作用可能に結合され、そして本明細書に記載されるように、適切な発現
ベクター中に挿入される。
【0194】 一般的に、DNA構造体は、ポリペプチドのその対応する領域をコードするいく
つかのDNAセグメントが、完全な融合タンパク質又はその機能的部分をコードす
る単一の構造体を製造するために読み取り枠を整合して、作用可能に連結される
ように、製造される。例えばDNA構造体は、N−末端からC−末端側に、単一のポ
リペプチドを含んで成る融合タンパク質、続いて、サイトカイン結合ドメイン、
続いてトランスメンブランドメイン、続いて細胞内シグナル化ドメインをコード
する。そのような融合タンパク質は、本明細書に記載されるように、発現され、
単離され、そして活性についてアッセイされ得る。
【0195】 マウスzcytor10ポリペプチド又はそのフラグメントはまた、化学的合成を通し
て調製され得る。マウスzcytor10ポリペプチドはモノマー又はマルチマーであり
得;グリコシル化されても又はグリコシル化されなくても良く;ペルギレ−ト化
されても又はペルギレ−トされなくても良く;そして開始メチオニンアミノ酸残
基を含んでも又は含まなくても良い。
【0196】 本発明のポリペプチドはまた、排除固相合成、部分固相合成、フラグメント縮
重又は従来の溶液合成により合成され得る。ポリペプチドを合成するための方法
は、当業界において良く知られている。例えば、Merrifield, J. Am. Chem. Soc
. 85: 2149, 1963; Kaiserなど., Anal. Biochem. 34: 585,1970を参照のこと。
固体支持体上での所望するペプチドの完全な合成の後、ペプチド−樹脂は、その
樹脂からポリペプチドを分解する試薬と共に存在し、そしてほとんどの側鎖保護
基を除去する。そのような方法は、当業界において十分に確立されている。 本発明の分子の活性は、細胞の分化及び増殖を側定する種々のアッセイを用い
て測定され得る。そのようなアッセイは、当業界において良く知られている。
【0197】 本発明のタンパク質は、例えば、リンパ性、免疫性、炎症性、脾臓性、血液又
は骨疾患の処理において有用であり、そして培養された細胞を用いてインビトロ
で、又は適切な動物モデルに本発明の分子を投与することによってインビボで測
定され得る。例えば、zcytor10可溶性受容体ポリペプチドを発現する宿主細胞は
、アルギン酸塩環境下で包埋され、そして受容体動物中に注入(移植)され得る
。アルギネート−ポリ−L−リシン微小封入、透過性膜封入及び拡散チャンバー
は、トランスフェクトされた哺乳類細胞又は一次哺乳類細胞を捕獲するための手
段として記載されている。
【0198】 それらのタイプの非免疫原性“封入”は、微小環境への栄養物ノトランスファ
ーを可能にしそして又は、捕獲された細胞により分泌され又は開放されるタンパ
ク質及び他の高分子の受容体動物への拡散を可能にする。最も重要なことには、
カプセル又は微小環境は、受容体動物の免疫応答から外来性の包埋された細胞を
マスクし、そして遮断する。そのような微小環境は、注入される細胞の寿命を、
数時間又は数日(裸細胞)から数週間(包埋された細胞)まで拡張することがで
きる。アルギン酸塩糸は、包埋された細胞を生成するための単純且つ迅速な手段
を提供する。
【0199】 アルギン酸塩糸を生成するために必要とされる材料は、当業者に知られている
。製造されると、そのアルギン酸塩糸は、インビトロで、及びその糸を用いて得
られるデータに基づいて、インビボで、比較的強く且つ耐久性がある。そのアル
ギン酸塩糸は容易に操作でき、そしてその方法論は多くの調製のために評価でき
る。典型的な方法においては、3%のアルギン酸塩が、無菌水において調製され
、そして滅菌濾過される。アルギン酸塩糸の調製の直前、アルギン酸塩溶液が再
び濾過される。約50%の細胞懸濁液(1ml当たり約5×105個〜約5×107 個の細胞を含む)が3%アルギン酸塩溶液と共に混合される。
【0200】 1mlのアルギン酸塩/細胞懸濁液が、約15分間にわたって、100mMの滅菌
濾過されたCacl2 溶液中に押し出され、“糸(Thread)”が形成される。次に、
押し出された糸は、50mMのCacl2の溶液に移され、そして次に25mMのCacl2
溶液に移される。次に、糸が、脱イオン水によりすすがれ、その後、ポリ−L−
リシンの0.01%溶液においてインキュベートすることによって糸を被覆する。最
後に、糸は乳酸塩化されたリンガー溶液によりすすがれ、そして注射器(針のな
い)中に溶液から抜き取られる。次に大きな孔の針がその注射器につけられ、そ
して糸が最少量の乳酸塩化されたリンガー溶液において受容体中の腹腔内注入さ
れる。
【0201】 本発明のタンパク質をアッセイするためのインビボアプローチは、ウィルス供
給システムを包含する。この目的のための典型的なウィルスは、アデノウィルス
、ヘルペスウィルス、ワクシニアウィルス及びアデノ関連ウィルス(AAV)を包
含する。アデノウィルス、すなわち二本鎖DNAウィルスは現在、異種拡散の供給
のための最も研究されている遺伝子トランスファーベクターである(T. C. Beck
er など., Meth. Cell Bio. 43: 161−89, 1994; 及びJ. T. Douglas and D.T.
Curiel, Science & Medicine 4: 44−53, 1997 を参照のこと)。
【0202】 アデノウィルスシステムは次のいくつかの利点を付与する:( i )アデノウ
ィルスは比較的大きなDNA挿入体を適応せしめることができ;( ii )高い力価
に増殖され得;( iii )広範囲の哺乳類細胞型を感染せしめ;そして( iv )
多数の異なったプロモーター、例えば偏在する、組織特異的、及び調節可能なプ
ロモーターと共に使用され得る。また、アデノウィルスは血流において安定して
いるので、それらは静脈内注射により投与され得る。
【0203】 アデノウィルスゲノムの一部が欠失されているアデノウィルスを用いて、直接
的な結合により又は同時トランスフェクトされたプラスミドとの相同組換えによ
り、ウィルスDNA中に組み込まれ得る。典型的なシステムにおいては、必須E1遺
伝子がウィルスベクターから欠失され、そしてウィルスは、E1遺伝子が宿主細
胞(ヒト293細胞系が典型である)により供給されなければ、複製しないであろ
う。損なわれていない動物に静脈内投与される場合、アデノウィルスは主に、肝
臓を標的化する。
【0204】 アデノウィルス供給システムがE1遺伝子欠失を有する場合、ウィルスは宿主
細胞において複製することができない。しかしながら、宿主の組織(例えば、肝
臓)は、異種タンパク質を発現し、そしてプロセッシングするのであろう(そし
て、分泌シグナル配列が存在する場合、分泌する)。分泌されたタンパク質は高
く血管化された肝臓において循環に入り、そして感染された動物に対する効果が
決定され得る。
【0205】 さらに、ウィルス遺伝子の種々の欠失を含むアデノウィルスベクターは、その
ベクターに対する免疫応答を低めるか又は排除するために使用され得る。そのよ
うなアデノウィルスは、E1−欠失され、そしてさらに、E2A又はE4の欠失を含む
(Luskyなど., J. Virol. 72: 2022 (1998); Raper など., Human Gene Therapy
9: 671 (1998))。さらに、E2bの欠失はまた、免疫応答を低めることが報告さ
れている(Amalfitanoなど., J. Virol. 72:926 (1998))。さらに、完全なアデ
ノウィルスゲノムを欠失することによって、異種DNAの非常に大きな挿入体が収
容され得る。すべてのウィルス遺伝子が欠失されている、いわゆる“不活性(gu
tless)”アデノウィルスの生成は、異種DNAの大きな挿入体の挿入のために特に
好都合である(Yeh and Perricaudet, FASEB J. 11: 615 (1997) を参照のこと
)。
【0206】 アデノウィルスシステムはまた、インビトロでのタンパク質生成のためにも使
用され得る。アデノウィルス感染された非−293細胞を、その細胞が急速に分裂
しないような条件下で培養することによって、前記細胞は長時間、タンパク質を
生成することができる。例えば、BHK細胞は、細胞工場において集密性まで増殖
され、次に興味ある分泌されたタンパク質をコードするアデノウィルスベクター
に暴露される。次に、細胞が、有意な細胞分裂を伴わないで、感染された細胞の
数週間の生存を可能にする血清フリー条件下で増殖せしめられる。
【0207】 他方では、アデノウィルスベクター感染された293S細胞が、有意な量のタンパ
ク質を生成するために、比較的高い細胞密度で、付着細胞として、又は懸濁培養
において増殖せしめられ得る( Garnier など., Cytotechnol. 15: 145−55, 19
94 を参照のこと)。いずれかのプロトコールにより、発現され、分泌された異
種タンパク質が、細胞における発現されたタンパク質の素因に依存して、細胞培
養物上清液、溶解物又は、膜画分から反復して単離され得る。感染された293S
細胞生成プロトコールにおいては、分泌されていないタンパク質が効果的に得ら
れる。
【0208】 マウスzcytor10に関して観察されるクラスIサイトカイン構造の観点において
は、アゴニスト(生来のリガンド/基質/補因子/等を包含する)及びアンタゴニ
ストは、インビトロ及びインビボ用途において莫大な可能性を有する。マウスzc
ytor10アゴニストとして同定される化合物は、インビオロ及びインビボで、免疫
及び造血細胞の増殖の刺激において有用である。例えば、マウスzcytor10及びア
ゴニスト化合物は、定義された細胞培養培地の化合物として有用であり、そして
細胞培養において通常使用される血清を置換するために、単独で又は他のサイト
カイン及びホルモンと組合して使用され得る。
【0209】 従って、アンタゴニストは、培養物におけるT−細胞、B−細胞、及びリンパ性
及び骨髄系の増殖及び/又は進化を特異的に促進することにおいて有用である。
さらに、マウスzcytor10可溶性受容体、アゴニスト又はアンタゴニストは、単離
された一次骨髄培養物からのコロニー形成の刺激を測定するためにも有用である
。そのようなアッセイは、当業界において良く知られている。
【0210】 アンタゴニストはまた、リガンド−受容体の部位を特徴づけるための研究試薬
としても有用である。マウスzcytor10活性(マウスzcytor10アンタゴニスト)の
阻害は、抗−マウスzcytor10抗体及び可溶性マウスzcytor10受容体、並びに他の
ペプチド及び非−ペプチド剤(例えば、リボザイム)を包含する。
【0211】 マウスzcytor10はまた、その活性のインヒビター(アンタゴニスト)を同定す
るためにも使用され得る。試験化合物は、マウスzcytor10の活性を阻害する化合
物を同定するために、本明細書に開示されるアッセイに添加される。本明細書に
開示されるそれらのアッセイの他に、サンプルは、マウスzcytor10結合、オリゴ
マー化、又はマウスzcytor10−依存性細胞応答の刺激/阻害を測定するよう企画
された種々のアッセイにより、マウスzcytor10活性の阻害について試験され得る
【0212】 例えばマウスzcytor10−発現性細胞系は、マウスzcytor10−刺激された細胞経
路に応答するレポーター遺伝子構造体によりトランスフェクトされ得る。このタ
イプのレポーター遺伝子構造体は、当業界において知られており、そして一般的
に、アッセイ検出可能タンパク質、例えばルシフェラーゼをコードする遺伝子に
作用可能に連結されるマウスzcytor10−DNA応答要素を含むであろう。DNA応答要
素は、サイクリックAMP応答要素(CRE)、ホルモン応答要素(HRE)、インスリ
ン応答要素(IRE)(Nasrin など., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 87: 5273−7,
1990)及び血清応答要素(SRE)(Shaw など., Cell 56: 563−72, 1989)を包
含するが、但しそれらだけには限定されない。
【0213】 サイクリックAMP応答要素は、Roestler など., J. Biol. Chem. 263 (19): 90
63−6, 1988及びHabener, Molec. Endocrinol. 4 (8): 1087−94, 1990に再考さ
れる。ホルモン応答要素は、Beato, Cell 56: 335−44l, 1989に再考される。候
補体化合物、溶液、混合物又は抽出物、又は種々の細胞型からのならし培地は、
レポーター遺伝子発現のマウスzcytor10刺激の上昇により明らかなように、マウ
スzcytor10受容体の活性を増強する能力について試験される。このタイプのアッ
セイは、受容体の結合を通して、又はシグナルカスケードの一部の刺激により、
マウスzcytor10シグナルトランスダクション活性を直接的に刺激する化合物を検
出するであろう。
【0214】 それ自体、マウスzcytor10ポリペプチドに応答する細胞を供給し、試験化合物
の不在下で細胞の第1部分を培養し、試験化合物の存在下で前記細胞の第2部分
を培養し、そして前記細胞の第1部分に比較して、前記細胞の第2部分の細胞応
答における上昇性を検出することを含んで成る、マウスzcytor10ポリペプチドの
アゴニストを同定するための方法が提供される。さらに、上記のレポーター遺伝
子構造体を含むが、しかしzcytor10受容体を発現しない第3細胞は、前記レポー
ターの非−特異的な、又は非−マウスzcytor10−介在性刺激を評価するための対
照細胞として使用され得る。従って、アゴニスト、例えば天然のリガンドは、マ
ウスzcytor10ポリペプチド機能を刺激し、又は増強するために有用である。
【0215】 マウスzcytor10リガンド−結合ポリペプチド、又は本明細書に記載されるサイ
トカインドメインはまた、リガンドの精製のためにも使用される。前記ポリペプ
チドは、固体支持体、例えばアガロース、架橋されたアガロース、ガラス、セル
ロース樹脂、シリカ基材の樹脂、ポリスチレン、架橋されたポリアクリルアミド
又は使用の条件下で安定している同様の材料のビーズ上に固定される。
【0216】 固体支持体にポリペプチドを結合するための方法は、当業界において知られて
おり、そしてアミン化学、臭化シアノゲン活性化、N−ヒドロキシスクシンイミ
ド活性化、エポキシド活性化、スルフヒドリル活性化及びヒドラジド活性化を包
含する。得られる媒体は一般的に、カラムの形で形状化され、そしてリガンドを
含む流体が、受容体ポリペプチドへのリガンドの結合を可能にするために、カラ
ムに1又は複数回、通される。次に、リガンドが、塩濃度の変化、カオトロピッ
ク剤(グアニジンHCl)、又はリガンド−受容体結合を破壊するpHを用いて溶出
される。
【0217】 リガンド−結合受容体(又は抗体、補体/抗補体対の1つのメンバー)、又はそ
の結合フラグメント、及び市販のバイオセンサー装置を用いるアッセイシステム
が、好都合には、使用され得る(例えば、BIAcore, Pharmacia Biosensor, Pisc
ataway, NJ;又はSELDITM technology、Ciphergen, Inc. Palo Alto, CA)。そ
のような受容体、抗体、補体/抗補体対のメンバー、又はフラグメントは、受容
体チップの表面上に固定される。この装置の使用は、Karlsson, J. Immunol. Me
thods 145: 229−40, 1991 及びCunningham and Wells, J. Mol.Biol. 234: 554
−63,1993により開示される。
【0218】 受容体、抗体、メンバー又はフラグメントは、アミン又はスルフヒドリル化学
を用いて、流動細胞内の金フィルムに結合されるデキストラン繊維に共有結合さ
れる。試験サンプルが細胞に通される。リガンド、エピトープ又は補体/抗補体
対の反対のメンバーがサンプルに存在する場合、それは、それぞれ固定された受
容体、抗体又はメンバーに結合し、金フィルムの表面のプラズモン共鳴の変化と
して検出される、媒体の屈折率の変化を引き起こす。このシステムは、オン−及
びオフ−速度の決定を可能にし、これから、結合親和性が計算され、そして結合
の化学量の評価が可能にされる。
【0219】 リガンド−結合受容体ポリペプチドはまた当業界において知られている他のア
ッセイシステム内でも使用され得る。そのようなシステムは、結合親和性の決定
のためのスカチャード分析(Scatchard, Ann. NY. Acad. Sci. 51:660−72, 194
9)及び熱量測定アッセイ(Cunningham など., Science 253: 545−48, 1991;Cu
nningham など., Science 245: 821−25, 1991)を包含する。
【0220】 マウスzcytor10ポリペプチドはまた、マウスzcytor10エピトープ、ペプチド又
はポリペプチドに特異的に結合する抗体を調製するためにも使用され得る。マウ
スzcytor10ポリペプチド又はそのフラグメントは、動物を接種し、そして免疫応
答を誘発するための剤(免疫原)として作用する。当業者は、抗原性エピトープ担
持のポリペプチドがzcytor10ポリペプチド(例えば、配列番号2)の少なくとも
6、好ましくは少なくとも9及びより好ましくは少なくとも15〜約30個の連続し
たアミノ酸残基を含むことを認識するであろう。zcytor10ポリペプチドの大きな
部分、すなわちアミノ酸配列の10〜30個の残基〜その全体の長さの残基を含んで
なるポリペプチドが含まれる。
【0221】 抗原又は免疫原エピトープはまた、本明細書に記載されるように、結合された
標識、アジュバンド及びキャリヤーを含むことができる。適切な抗原は、配列番
号2のアミノ酸番号15(Cys)〜アミノ酸番号357(Leu)によりコードされるマ
ウスzcytor10ポリペプチド、又は連続した9〜343個のそのアミノ酸フラグメン
トを含む。同様に、適切な抗原は、2のアミノ酸番号17(Ala)〜アミノ酸番号3
59(Leu)、又は連続したその9〜343個のアミノ酸フラグメントを包含する。
【0222】 抗原として使用するための好ましいペプチドは、本明細書に開示されるサイト
カイン結合ドメイン、細胞内シグナル化ドメイン、Box I及びBox II、ブロック
1、哺乳類シグナル化モチーフ、及びモチーフ1−6、及びマウスzcytor10親水
性ペプチド、例えば埋もれたG、S及びT、及び暴露されたH、Y及びW残基が無視さ
れる、スライド性6−残基鏡に基づいて、Hopp/Woods親水性プロフィールから決
定される、疎水性プロットから当業者により推定されるそれらのペプチドである
【0223】 マウスzcytor10親水性ペプチドは、 (1)配列番号2のアミノ酸番号150(Arg)〜アミノ酸番号155(Asp); (2)配列番号2のアミノ酸番号254(Arg)〜アミノ酸番号259(Ala); (3)配列番号2のアミノ酸配列番号296(Ala)〜アミノ酸番号301(Glu); (4)配列番号2のアミノ酸番号297(Arg)〜アミノ酸番号302(Asp);及び (5)配列番号2のアミノ酸番号310(Lys)〜アミノ酸配列番号315(Glu)か
ら成る群から選択されたアミノ酸配列; を含んで成るペプチドを包含する。
【0224】 配列番号35のその対応するzcytor10親水性ペプチドはまた、配列番号35に対応
する上記親水性ペプチド配列番号2の比較にも包含される。さらに、保存された
モチーフ、及びマウスzcytor10の保存されたモチーフ間の可変領域が適切な抗原
である。この免疫応答から生成される抗体は、本明細書に記載のようにして単離
され、そして精製され得る。ポリクローナル及びモノクローナル抗体を調製し、
そして単離するための方法は、当業界において良く知られている。
【0225】 例えば、Current Protocols in Immunology, Cooligan, など., (eds.), Nati
onal Institutes of Health, John Wiley and Sons, Inc., 1995; Sambrook な
ど., Molecular Cloning: A Laboratory Manual, Second Edition, Cold Spring
Harbor, NY, 1989; 及びHurrell, J.G.R., Ed., Monoclonal Hybridoma Antibo
dies: Techniques and Applications, CRC Press, Inc., Boca Raton, FL, 1982 を参照のこと。
【0226】 当業者に明らかなように、ポリクローナル抗体は、種々の温血動物、例えば馬
、ウシ、ヤギ、羊、犬、鶏、ウサギ、マウス、及びラットを、マウスzcytor10ポ
リペプチド又はそのフラグメントにより接種することにより生成され得る。マウ
スzcytor10ポリペプチドの免疫性は、アジュバント、例えばミヨウバン(水酸化
アルミニュウム)又はフロイント完全又は不完全アジュバントの使用により高め
られ得る。
【0227】 免疫化のために有用なポリペプチドはまた、免疫グロブリン ポリペプチド又
はマルトース結合タンパク質との融合体ポリペプチド、例えばマウスzcytor10又
はその一部の融合体を包含する。ポリペプチド免疫原は、十分な長さの分子又は
その一部であり得る。ポリペプチド部分が“ハプテン−様”である場合、そのよ
うな部分は、免疫化のために、高分子キャリヤー(例えば、カサガイヘモシアニ
ン(KLH)、ウシ血清アルブミン(BSA)又は破傷風トキソイド)に都合良く連結
又は結合され得る。
【0228】 本明細書で使用される場合、用語“抗体”とは、ポリクローナル抗体、親和性
精製されたポリクローナル抗体、モノクローナル抗体及び抗原結合フラグメント
、例えばF(ab’)2及びFabタンパク質分解性フラグメントを包含する。遺伝子的
に構築された損なわれていない抗体又はフラグメント、例えばキメラ抗体、Fvフ
ラグメント、一本鎖抗体及び同様のもの、並びに合成抗原結合ペプチド及びポリ
ペプチドもまた包含される。非ヒト抗体は、ヒト骨格及び不変領域上に非ヒトCD
Rのみを移植することによって、又は完全な非ヒト可変ドメインを組み込むこと
によって(任意には、暴露された残基の置換によってヒト−様表面によりそれら
のドメインを“おおう(cloaking)”ことによって;ここで結果物は“張り合わ
された”抗体である)、ヒト適合され得る。
【0229】 多くの場合、ヒト適合された抗体は、正しい結合特性を増強するために、ヒト
可変領域骨格ドメイン内に非ヒト残基を保持することができる。ヒト適合化抗体
を通して、生物学的半減期が高められ、そしてヒトへの投与に基づく有害な免疫
反応の可能性が低められる。さらに、ヒト抗体は、WIPO公開WO98/24893号に開示
されるように、ヒト免疫グロブリン遺伝子を含むよう構築されたトランスジェニ
ック非−ヒト動物において生成される。好ましくは、それらの動物における内因
性免疫グロブリン遺伝子は、相同組換えにより不活性化されるか又は排除される
【0230】 抗体は、1)それらが限界レベルの結合活性を示す場合、及び2)それらが関
連するポリペプチド分子と有意に交差反応しない場合、特異的に結合すると考え
られる。限界レベルの結合は、本明細書における抗−マウスzcytor10抗体が対照
(非−マウスzcytor10)ポリペプチドへの結合親和性よりも少なくとも10倍高い
親和性を伴って、マウスzcytor10ポリペプチド、ペプチド又はエピトープに結合
するかどうか決定される。好ましくは、抗体は、106M-1又はそれ以上、好ましく
は107M-1又はそれ以上、より好ましくは108M-1又はそれ以上、及び最も好ましく
は109M-1又はそれ以上の結合親和性(Ka)を示す。抗体の結合親和性は、例えば
Scatchard 分析(Scatchard, G., Ann. NY Acad. Sci. 51: 660-672, 1949)を
用いて、当業者によって容易に決定され得る。
【0231】 抗−マウスzcytor10抗体は関連するポリペプチド分子と有意に交差反応しない
かどうかは、例えば、標準のウェスターンブロット分析を用いて、マウスzcytor
10ポリペプチドであるが、しかし知られていない関連するポリペプチドを検出す
る抗体により示される(Ausubel など., 前記)。既知の関連するポリペプチド
の例は、従来技術に開示されているそれらのもの、例えば既知のオルト体及びパ
ラ体、及びタンパク質ファミリーの類似する既知メンバーである。スクリーニン
グはまた、非ヒトマウスzcytor10及びマウスzcytor10変異体ポチペプチドを用い
て行われ得る。さらに、抗体は、マウスzcytor10ポリペプチドに対して特異的に
結合する集団を単離するために、既知の関連するポリペプチドに“対してスクリ
ーンされ得る”。
【0232】 例えば、マウスzcytor10に対して生ぜしめられた抗体は不溶性マトリックスに
付着される関連するポリペプチドに吸着され;マウスzcytor10に対して特異的な
抗体は適切な緩衝液条件下で前記マトリックスを通して流れるであろう。スクリ
ーニングは、既知の溶接に関連するポリペプチドに対して交差反応しないポリク
ローナル及びモノクローナル抗体の単離を可能にする(Antibodies: A Laborato
ry Manual, Harlow and Lane (eds.), Cold Spring Harbor Laboratory Press,
1988; Current Protocols in Immunology, Cooligan, など. (eds.), National
Institutes of Health, John Wiley and Sons, Inc., 1995)。
【0233】 特異的抗体のスクリーニング及び単離は当業界において当業界において良く知
られている。Fundamental Immunology, Paul (eds.), Raven Press, 1993; Getz
offなど., Adv.in Immunol. 43: 1-98, 1988; Monoclonal Antibodies: Princip
les and Practice, Goding, J.W. (eds.), Academic Press Ltd., 1996; Benjam
in など., Ann. Rev. Immunol. 2: 67-101, 1984を参照のこと。特異的に結合す
る抗−マウスzcytor10抗体は、当業界において知られており、そして下記に開示
される多くの方法により検出され得る。
【0234】 当業者に知られている種々のアッセイがマウスzcytor10タンパク質又はペプチ
ドに特異的に結合する抗体を検出するために使用され得る。典型的なアッセイは
、Antibodies: A Laboratory Manual, Harlow and lane (Eds.), Cold Speing H
arbor Laboratory Press, 1988 に詳細に記載されている。そのようなアッセイ
の代表的な例は次のものを包含する:同時免疫電気泳動、ラジオイムノアッセイ
、ラジオイムノ沈殿、酵素結合の免疫吸着アッセイ(ELISA)、ドットブロット
又はウェスターンブロットアッセイ、阻害又は競争アッセイ。及びサンドイッチ
アッセイ。さらに、野生型対変異体のマウスzcytor10タンパク質又はペプチドに
結合する抗体がスクリーンされ得る。
【0235】 本明細書において有用な抗体を生成するか又は選択するための他の技法は、イ
ンビトロで、マウスzcytor10タンパク質又はペプチドにリンパ球を暴露し、そし
てファージ又は類似するベクターにおける抗体表示ライブラリーを選択すること
(例えば、固定された又はラベルされたマウスzcytor10タンパク質又はペプチド
の作用を通して)を包含する。可能性あるマウスzcytor10ポリペプチド結合ドメ
インを有するポリペプチドをコードする遺伝子は、ファージ(ファージ表示)又
は細菌、例えばE.コリ上に表示されるランダムペプチドライブラリーをスクリ
ーニングすることによって得られる。
【0236】 前記ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列は、多くの手段、例えばラン
ダム突然変異誘発及びランダムポリヌクレオチド合成を通して得られる。それら
のランダムペプチド表示ライブラリーは、タンパク質又はポリペプチドであり得
る既知の標的物、例えばリガンド又は受容体、生物学的又は合成高分子、又は有
機又は無機物質と相互作用するペプチドについてスクリーンするために使用され
得る。
【0237】 そのようなランダム ペプチド表示ライブラリーを創造し、そしてスクリーニ
ングするための技法は、当業界において知られており(Ladner など., アメリカ
特許第5,223,409 号; Ladner など., アメリカ特許第4,946,778 号; Ladner な
ど., アメリカ特許第5,403,484 号及びLadner など., アメリカ特許第5,571,698
号、及びKayなど., Phage Display of Peputides and Proteins (Academic Pre
ss, Inc. 1996))、そしてランダムペプチド表示ライブラリー及びそのようなラ
イブラリーをスクリーニングするためのキットは、例えばClontech (Palo Alto,
CA), Invitrogen Inc. (San Diego, CA), New England Biolabs, Inc. (Beverl
y, MA) 及びPharmacia LKB Biotechnology Inc. (Piccataway, MJ) から市販さ
れている。
【0238】 ランダムペプチド表示ライブラリーは、マウスzcytor10に結合するタンパク質
を同定するために、本明細書に開示されるマウスzcytor10配列を用いてスクリー
ンされ得る。マウスzcytor10ポリペプチドと相互作用するそれらの“結合ポリペ
プチド”は、細胞を標識するために;親和性精製によりパラ体及び相同体ポリペ
プチドを単離するために使用され得る;それらは薬物、トキシン、放射性核種及
び同様のものに直接的にまたは間接的に接合され得る。それらの結合ポリペプチ
ドはまた、分析方法に、例えば発現ライブラリーをスクリーニングし、そして活
性を中和するために、例えばリガンドと受容体又は受容体に結合するウィルスと
の間の相互作用を阻止しするためにも使用され得る。
【0239】 結合ポリペプチドはまた、ひとサンプルにおけるポリペプチドの循環レベルを
決定するために;マウスモデルにおける又はzcytor10を発現するヒトサンプルに
おける根本的な病理学又は疾病のマーカーとして可溶性マウスzcytor10ポリペプ
チドを検出し又は定量化するために、診断アッセイにも使用され得る。それらの
結合ポリペプチドはまた、zcytor10結合及びシグナル トランスダクションをイ
ンビトロ及びインビボで阻止するために、zcytor10“アンタゴニス”として使用
することができる。それらの抗−マウスzcytor10結合ポリペプチドは、zcytor10
活性又はタンパク質を阻害するために有用である。
【0240】 マウスzcytor10に対する抗体は、マウスzcytor10を発現する細胞を標識するた
めに;アフィニティー精製によりマウスzcytor10を単離するために;例えば、ひ
とサンプルにおけるマウスzcytor10ポリペプチド又はマウスzcytor10オルト体の
循環レベルを決定するための診断アッセイのために;マウスモデルにおいて、又
はzcytor10オルト体を発現するヒトサンプルにおいて、根本的な病理学又は疾病
のマーカーとして可溶性マウスzcytor10を検出し又は定量化するために;FACS
を使用する分析方法において、発現ライブラリーをスクリーニングするために;
抗-インディオタイプ抗体を生成するために;及びインビトロでマウスzcytor10
介在性活性を阻止するための中和抗体又はアンタゴニスとして使用され得る。
【0241】 適切な直接的標識又はラベルは、放射性核種、酵素、基質、補因子、インヒビ
ター、蛍光マーカー、化学発光マーカー、磁気粒子及び同様のものを包含し;間
接的な標識又はラベルは、中間体としてのビオチン−アビジン又は他の補体/抗
−補体対の使用を特徴とする。本発明書における抗体及び結合タンパク質はまた
、薬物、トキシン、放射性核種、及び同様のものに直接的に又は間接的に接合さ
れ得、そしてそれらの接合体はインビボ診断又は治療用途のために使用され得る
。さらに、マウスzcytor10又はそのフラグメントに対する抗体は、アッセイ、例
えば当業界において知られているウェスターンブロット又は他のアッセイにおい
て、変性されたマウスzcytor10又はそのフラグメントを検出するためにインビト
ロで使用され得る。
【0242】 マウスzcytor10に対する抗体は、受容体を発現する細胞を標識し、そしてマウ
スzcytor10発現レベルをアッセイするために、可溶性受容体ポリペプチドの循環
レベルを決定するために診断アッセイ内での親和性精製のために、蛍光−活性化
された細胞分類を用いる分析方法のために有用である。二価抗体は、マウスzcyt
or10リガンドの効果を模倣するアゴニストとして使用され得る。
【0243】 本明細書における抗体はまた、薬剤、トキシン、放射性核種及び同様のものに
直接的に又は間接的に接合され得、そしてそれらの接合体は、治療用途を研究す
るためのネズミモデルにおいて、又は治療の用途において、インビボ診断のため
に使用される。例えば、本発明のマウスzcytor10を認識する抗体又は結合ポリペ
プチドは、対応する抗−相補的分子(すなわち、マウスzcytor10受容体)を発現
する組織又は器官を同定し、又は処理するために使用され得る。より特定には、
抗−マウスzcytor10抗体又はその生物活性フラグメント又は一部が、検出可能な
又は細胞毒性の分子に連結され、そしてzcytor10分子を発現する細胞、組織又は
器官を有する哺乳類に供給され得る。
【0244】 適切な検出可能分子は、マウスzcytor10(上記に開示される結合ペプチドを包
含する“結合ポリペプチド”、抗体、又はその生物活性フラグメント又は一部に
直接的に又は間接的に結合され得る。適切な検出可能分子は、放射性核種、酵素
、基質、補因子、インヒビター、蛍光マーカー、化学発光マーカー、磁気粒子、
及び同様のものを包含する。適切な細胞毒性分子は、ポリペプチド又は抗体に直
接的に又は間接的に結合され得、そして細菌又は植物毒性(例えば、ジフテリア
毒素、プソイドモナシス内毒素、リシン、アブリン及び同様のもの)、及び治療
用放射性核種、例えばI−131、レニウム−188又はイットニウム−90(ポリペプ
チド又は抗体に直接的に結合されるか、又はキレ−ト成分により間接的に結合さ
れる)を包含する。
【0245】 結合ポリペプチド又は抗体はまた、細胞毒性薬物、例えばアドリアマイシンに
結合され得る。検出可能又は細胞毒性分子の間接的な結合に関しては、検出可能
又は細胞毒性分子は相補的/抗相補的対のメンバーにより結合され得、ここで他
のメンバーは結合ポリペプチド又は抗体部分に結合される。それらの目的のため
には、ビオチン/ストレプタビジンが典型的な相補的/抗相補的対である。
【0246】 もう1つの態様においては、結合ポリペプチド−毒素融合タンパク質又は抗体
−毒素融合タンパク質は、標的化された細胞又は組織阻害又は除去(例えば、癌
細胞又は組織を処理するために)のために使用され得る。他方では、結合ポリペ
プチドが複数の機能ドメイン(すなわち、活性化ドメイン又はリガンド結合ドメ
イン、及び標的化ドメイン)を有する場合、標的化ドメインのみを包含する融合
タンパク質は、検出可能分子、細胞毒性分子又は相補的分子を、興味ある細胞又
は組織型に向けるために適切である。例えば、単一のドメインのみのを包含する
融合タンパク質が相補的分子を含む場合、抗−相補的分子は検出可能又は細胞毒
性分子に接合され得る。従って、そのようなドメイン−相補的分子融合タンパク
質は、一般的抗−相補的−検出可能/細胞毒性分子接合体のための一般的標的化
ビークルを表す。
【0247】 もう1つの態様においては、マウスzcytor10−サイトカイン融合タンパク質又
は抗体−サイトカイン融合タンパク質は、結合ポリペプチドサイトカイン又は抗
−マウスzcytor10抗体が過剰増殖性細胞を標的化する場合、標的組織(例えば、
血液、リンパ球、結腸及び骨髄癌)のインビボ殺害を増強するために使用され得
る(一般的には、Hornickなど., Blood 89: 4437-4447, 1997を参照のこと)。
【0248】 記載される融合タンパク質は、作用の所望する部位へのサイトカインの標的化
を可能にし、それにより、サイトカインの高められた局部濃度を提供する。適切
な抗−マウスzcytor10抗体は、所望しない細胞又は組織(例えば、腫瘍又は白血
病)を標的化し、そして融合されたサイトカインはエフェクター細胞による改良
された標的細胞溶解を仲介する。例えば、この目的のための適切なサイトカイン
は、インターロイキン−2及び顆粒球−マクロファージコロニー刺激因子(GM−
CSM)を包含する。
【0249】 他方では、本明細書に記載されるマウスzcytor10結合ポリペプチド又は抗体融
合タンパク質は、zcytor10−介在性アポプトシス経路を直接的に刺激することに
より、標的組織のインビボ殺害の増強のために使用され、抗体又は結合ポリペプ
チド、例えばヒトzcytor10と交差反応するzcytor10又はオルト体配列を発現する
高増殖性細胞の細胞死がもたらされる。 本明細書に記載される生物活性結合ポリペプチド又は抗体接合体は、経口、静
脈内、動脈内又は管内供給され得、又は作用の意図された部位に局部的に導入さ
れ得る。
【0250】 マウスzcytor10ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドは、マウスzcytor
10活性を高め、又は阻害することが所望される遺伝子治療用途内で有用である。
哺乳類が突然変異誘発されたzcytor10遺伝子を有するか、又はそれを欠いている
場合、zcytor10遺伝子が哺乳類の細胞中に導入され得る。1つの態様においては
、マウスzcytor10ポリペプチドをコードする遺伝子がウィルスベクターにおいて
インビボで導入される。そのようなベクターは、弱毒化された又は欠陥DNAウィ
ルス、例えばヘルペス単純ウィルス(HSV)、乳頭種ウィルス、エプスタイン−バ
ールウィルス(EBV)、アデノウィルス、アデノ関連ウィルス(AAV)及び同様のもの
を包含するが、但しそれらだけには限定されない。
【0251】 ウィルス遺伝子を完全に又はほとんど完全に欠いている欠陥ウィルスが好まし
い。欠陥ウィルスは、細胞中への導入の後、感染性ではない。欠陥ウィルスベク
ターの使用は、ベクターが他の細胞を感染することを心配しないで、特定の局在
化された領域における細胞への投与を可能にする。特定のベクターの例は、次の
ものを包含するが、但しそれらだけには限定されない:欠陥ヘルペスウィルス1
(HSV1)ベクター(Kaplitt など., Molc. Cell. Neurosci. 2: 320-30, 1991)、
弱毒化されたアデノウィルス ベクター、例えばStratford-Perricaudat など.
(J. Clin. Invest. 90: 626-30, 1992) により記載されるベクター、及び欠陥ア
デノ−関連ウィルスベクター(Samulski など., J. Virol. 61: 3096-101, 1987
; Samulski など., J. Virol. 63: 3822-28,1989)。
【0252】 もう1つの態様においては、マウスzcytor10遺伝子は、次の文献に記載のよう
にして、レトロウィルスベクターに導入され得る:Anderson など., アメリカ特
許第5,399,346号;Mann など., Cell 33: 153, 1983; Temin など., アメリカ特
許第4,650,764号;Temin など., アメリカ特許第4,980,289号;Markowitz など.
, J. Virol. 62: 1120, 1988; Temin など., アメリカ特許第5,124,263 号;Dou
gherty など., WIPO Publication WO95/07358 号;及びkuo など., Blood 82: 8
45-52, 1993。
【0253】 他方では、ベクターは、リポソームを用いてのインビボリポフェクションによ
り導入され得る。合成カチオン脂質が、マーカーをコードする遺伝子のインビボ
トランスフェクションのためのリポソームを調製するために使用され得る(Felg
ner など., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 84: 7413-17, 1987; 及びMackey など
., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 85: 8027-31, 1988)。インビボで特定の器官
中に外因遺伝子を導入するためへのリポフェクションの使用は、一定の実際的な
利点を有する。
【0254】 特定細胞へのリポソームの分子標的化は、1つの領域の利点を表す。例えば、
特定細胞型へのトランスフェクションの方向づけが、細胞異質性を有する組織、
例えば膵臓、肝臓、腎臓及び脳において特に好都合であることは明白である。脂
質は、標的化のために他の分子に科学的に得られる。標的化されたペプチド、例
えばホルモン又は神経伝達物質、及びタンパク質、例えば抗体又は非ペプチド分
子は、化学的にリポソームに結合され得る。
【0255】 身体から細胞を除去し、そして裸DNAプラスミドとしてベクターを導入し、そ
して次に、身体中に形質転換された細胞を再移植することは可能である。遺伝子
治療のための裸DNAベクターは、所望する宿主細胞中に、当業界において知られ
ている方法、例えばトランスフェクション、エレクトロポレーション、マイクロ
インジェクション、トランスダクション、細胞融合、DEAEデキストラン、リン酸
カルシウム沈殿、遺伝子ガンの使用、又はDNAベクタートランスポーターの使用
により導入され得る(例えば、Wu など., J. Biol. Chem. 267: 963-7, 1992; W
u など., J. Biol. Chem. 263: 14621-24, 1988)。zcytor10を用いるマウスモ
デルは、その用途、安全性、効能を研究するために使用され得、そして上記に記
載されるそのような遺伝子療法技法及び用途を完結することができる。
【0256】 アンチセンス方法は、マウスzcytor10遺伝子転写を阻害するために、例えばイ
ンビボでの細胞増殖を阻害するために使用され得る。マウスzcytor10−コードの
ポリヌクレオチドのセグメントに対して相補的であるポリヌクレオチド(例えば
、配列番号1に示されるようなポリヌクレオチド)は、マウスzcytor10−コード
のmRNAに結合し、そしてそのようなmRNAの翻訳を阻害するよう企画される。その
ようなアンチセンスポリヌクレオチドは、細胞培養物、又はヒト疾病の研究、及
びその用途、安全性、効能及びアンチセンス治療方法の完結の研究への使用のた
めのマウスモデルにおいて、マウスzcytor10ポリペプチド−コードの遺伝子の発
現を阻害するために使用される。
【0257】 さらに、細胞表面分子として、マウスzcytor10ポリペプチドは、細胞中に遺伝
子療法を導入するための標的物として使用され得る。この用途は、マウスzcytor
10が通常発現される細胞、例えばリンパ組織及びPBL、又はマウスzcytor10ポリ
ペプチドを発現できる癌細胞中に治療遺伝子を導入するために、特に適切である
。例えば、上記のようなウィルス遺伝子療法は、ウィルス受容体よりもむしろ細
胞受容体、例えばマウスzcytor10ポリペプチドを発現する特定の細胞型に標的化
され得る。
【0258】 抗体、又は標的細胞表面上のマウスzcytor10分子を認識する他の分子が、ウィ
ルスの感染を方向づけ、そして標的細胞に遺伝子治療材料を投与するために使用
され得る。WOO, S.L.C. Nature Biotech, 14: 1538, 1996; Wickham, T.J. など
., Nature Biotech. 14: 1570-1573, 1996; Douglas, J.T. など., Nature Biot
ech. 14: 1574-1578, 1996; Rihova, B., Crit. Rev. Biotechnol. 17: 149-169
, 1997; 及びVile, R.G. など., Mol. Med. Today 4: 84-92, 1998を参照のこと
【0259】 例えば、マスクzcytor10−特異的抗体に結合されるウィルス−中和性Fabフラ
グメントを含むニ特異的抗体が、マウスzcytor10受容体を発現する細胞にウィル
スを方向づけ、そして遺伝子要素を含むウィルスの細胞中への効果的侵入を可能
にするために使用され得る。例えば、Wickham, T.J. など., J. Virol. 71: 766
3-7669, 1997; 及びWickham, T.J., など., J. Viro. 70:6831-6838, 1996 を参
照のこと。zcytor10を用いるマウスモデルは、その用途、安全性、効能を研究し
、そして上記に論じられるそのような遺伝子療法技法及び用途を完結するために
使用され得る。
【0260】 本発明はまた、診断用途に使用できる試薬を提供する。例えば、マウスzcytor
10遺伝子、マウスzcytor10 DNA又はRNAを含んで成るプローブ、又はそれらの副
配列が、マウスzcytor10オルト体遺伝子がヒト染色体上に存在するかどうか、又
は遺伝子突然変異が生じたかどうか決定するために、マウス染色体上のネズミzc
ytor10遺伝子の位置を決定するために使用され得る。マウスzcytor10遺伝子座で
の検出できる染色体異常型は、異数体、遺伝子コピー数の変化、挿入、欠失、制
限部位の変化及び転位を包含するが、但しそれらだけには限定されない。
【0261】 そのような異常型は、分子遺伝子技法、例えば制限フラグメント長さ多型現象
(RFLP)分析、PCRを用いての短いタンデム反復体(STR)分析、及び当業界にお
いて知られている他の遺伝子連鎖分析技法を用いることによって、本発明のポリ
ヌクレオチドを用いて検出され得る(Sambrookなど., 前記;Ausubelなど., 前
記;Marian, Chest 108: 255-65, 1995)。
【0262】 放射腺ハイブリッドマッピングは、哺乳類染色体の高い解像度の連続地図を構
成するために開発された体細胞遺伝子技法である(Coxなど., Science 250; 245
-50, 1990)。遺伝子配列の部分的又は完全な知識は、染色体放射線ハイブリッ
ドマッピングパネルによる使用のために適切なPCRプライマーの企画を可能にす
る。完全なヒトゲノムをカバーする放射線ハイブリッドマッピングパネル、例え
ばStanford G3 RHパネル及びGeneBridge 4 RHパネルは市販されている(Researc
h Genetics, Inc., Huntsville, AL)は市販されている。
【0263】 それらのパネルは、遺伝子、配列−標識された部位(STS)、及び興味ある領
域内の他の非多型現象及び多型現象マーカーの急速な、PCRに基づく染色体位置
決定及び整列を可能にする。これは、興味ある新しく発見された遺伝子と前にマ
ッピングされたマーカーとの間を直接的に比例する物理的距離の確立を包含する
。遺伝子位置の正確な知識は、次のような多くの目的のために有用である:1)
配列が存在するコンティグの一部であるかどうかの決定及び種々の形、例えばYA
C, BAC又はcDNAクローンにおける追加の周囲遺伝子配列の獲得;2)同じ染色体
領域への結合を示す遺伝的な疾病についての可能な候補体遺伝子の提供;及び3
)特定のヒトzcytor10オルト体遺伝子が有する機能の決定を助けるモデル生物、
例えばマウスの相互参照。
【0264】 配列標識された部位(STS)はまた、染色体位置決定のために独立的に使用さ
れる。STSは、ヒトゲノムにおいてユニークであるDNA配列であり、そして特定の
染色体又は染色体の領域のための参照点として使用され得る。STSは、すべての
他のゲノム配列の存在下でこの部位を特異的に検出するためにポリメラーゼ鎖反
応に使用される一対のオリゴヌクレオチドプライマーにより定義される。STSは
、DNA配列に単独で基づかれているので、それらは電子データベース、例えばDat
abase of Sequence Tagged Sites (dbSTS)、GenBank (National Center for Bio
logical Information, National Institutes of Health, Bethesda, MD, http:/
/www.ncbi.nlm.nih.gov)内に完全に記載され得、そしてそれらの短いゲノムラン
ドマークSTS配列内に含まれるマッピングデータにより、興味ある遺伝子配列を
調べられ得る。
【0265】 さらに、マウスzcytor10変異体及びトランスジェニックマウスは、ヒト遺伝子
疾患のためのマウスモデルとして使用され得る。生来のzcytor10遺伝子座の過剰
発現又は過少発現が、ヒト遺伝性疾病状態に対応するネズミ表現型をもたらす。
同様に、マウスzcytor10遺伝子座自体における欠失又は突然変異は、ヒト遺伝子
性疾病状態に対応するネズミ表現型をもたらすことができる。本発明の分子、例
えば本発明のポリペプチド、アンタゴニスト、アゴニスト、ポリヌクレオチド及
び抗体は、ヒトオルト体における欠失に対応するマウスzcytor10遺伝子欠陥に関
連する検出、診断予防及び処理を助け、そしてヒト疾病の理解を助ける。
【0266】 “トランスジェニックマウス”として言及される、マウスzcytor10遺伝子を発
現するように構築されたマウス、及び“ノックアウトマウス”として言及される
、マウスzcytor10遺伝子機能の完全な不在を示すマウスがまた、生成され得る(
Snouwaertなど., Science 257: 1083, 1992; Lowellなど., Nature 366: 740-74
2, 1993; Capecchi, Science 244: 1288-1292, 1989; Palmiterなど., Annu. Re
v. Genet. 20: 465-499, 1986)。例えば、偏在的に、又は組織−特異的又は組
織−制限されたプロモーター下でマウスzcytor10を過剰発現するトランスジェニ
ックマウスは、過剰発現が表現型を引き起こすかどうかを決定するために使用さ
れ得る。
【0267】 例えば、野生型マウスzcytor10ポリペプチド、そのポリペプチドフラグメント
又は変異体の過剰発現は、正常な細胞工程を変更することができ、マウスzcytor
10発現が機能的に適切であり、そしてマウスzcytor10、そのアゴニスト又はアン
タゴニストのための治療標的物を示すことができる組織を同定する表現型をもた
らす。例えば、構築する好ましいトランスジェニックマウスは、“優性−陰性”
表現型を発現するもの、例えば結合されるトランスメンブランドメイン(マウス
zcytor10トランスメンブランが使用される場合、配列番号2のアミノ酸15(Cys
)〜アミノ酸251(Leu)、又は配列番号35のアミノ酸17(Ala)〜アミノ酸254(
Leu))と共に、マウスzcytor10細胞外サイトカイン結合ドメイン(配列番号2
のアミノ酸15(Cys)〜アミノ酸230(Pro)、又は配列番号35のアミノ酸17(Ala
)〜アミノ酸232(Pro))過剰−発現するものである。
【0268】 さらに、そのような過剰発現は、ヒト疾病との類似性を示す表現型をもたらす
ことができる。同様に、ノックアウトマウスzcytor10マウスは、マウスzcytor10
がインビボで絶対的に必要とされる場所を決定するために使用され得る。ノック
アウトマウスの表現型は、マウスzcytor10アンタゴニスト、例えば本明細書に記
載されるそれらのもののインビボ効果を予測することができる。
【0269】 それらのマウスは、マウスzcytor10遺伝子及びそれによりコードされるタンパ
ク質をインビボシステムにおいて研究するために使用され得、そして対応するヒ
ト疾病のためのインビボモデルとして使用され得る。さらに、本明細書に記載さ
れる、マウスzcytor10に対して向けられた、マウスzcytor10アンチセンスポリヌ
クレオチド又はリボザイムのトランスジェニックマウス発現がまた、上記トラン
スジェニックマウスと同じようにして使用され得る。研究が、精製されたマウス
zcytor10タンパク質の投与により行われ得る。
【0270】 本発明は、次の非制限的な例によりさらに例示される。 実施例 例1十分な長さのマウスzcytor10を得るために、EST配列を用い、そしてネ
ズミcDNAライブラリーをスクリーニングしてのマウスzcytor10の同定 A.要約 : 翻訳されたDNAデータベースの走査は、クラスIサイトカイン受容体ファミリー
のメンバーについての部分配列であることが見出されるマウス発現された配列標
識(EST)配列の同定をもたらした。ネズミcDNAライブラリーのハイブリダイゼ
ーションスクリーニングの後、十分な長さのクローンを同定し、そして配列決定
した。このクラスIサイトカイン受容体は、マウスzcytor10として命名された。
【0271】B.ネズミcDNAライブラリーをスクリーンするためへのEST配列プローブの使用 : 433個の塩基対プローブを、PCR反応において、鋳型として、プライマーZC1460
3(配列番号5)及びZC14606(配列番号6)、元のEST(EST631772)をコードす
るcDNA 0.5ngを用いて生成した。PCR反応条件は次の通りであった:95℃で30秒
、60℃で15秒、72℃で1分(30サイクル);続いて72℃で1分;続いて10℃での
ソーキング。
【0272】 PCR反応生成物のサンプルを、1.5%アガロースゲル上で試験した。約400bpの
発現されたサイズのバンドが見られた。PCR生成物を、Chromaspin400カラム(Cl
ontech)を用いて精製した。精製された生成物を、RediprimeIITM (Amersham),
すなわちプライムラベリングシステムを用いて、製造業者の説明書に従って、32 P−dCTPにより放射性ラベルした。次に、プローブを、Nuc-TrapTM カラム(Stra
tagene, La Jolla, CA)を用いて、製造業者の説明書に従って精製した。
【0273】 LambdaTriplETM (Clontech)において構成された17日目のマウス胚cDNAライブ
ラリー(Clontech)からの百万個のクローンをスクリーンした。ライブラリープ
レーティング及びスクリーニングを製造業者の説明書に従って行った。上記に記
載される32P-dctp−ラベルされたプローブ20ngを用いて、百万個のファージクロ
ーンを表す20個のフィルターをプローブした。フィルターを、0.25×SSC, 0.1%
のDSDにより60℃で洗浄した。2つの陽性ファージを、スクリーニングから得た
。ファージからのファージミド(phagmid)を、ライブラリー売主の使用法に従
って、インビトロ切除により単離した。pSLMR10-1, -2, -3, -4と称する4種のフ
ァージミドを、配列決定した。
【0274】 十分な長さの配列の確認を、次のプライマーを用いて配列決定された、1つの
クローン、すなわちpSLMR10-2からの配列分析により行った:ZC14603(配列番号
5)、ZC14606(配列番号6)、ZC694(配列番号7)、ZC8938(配列番号8)、
ZC16548(配列番号9)及びZC16550(配列番号10)。挿入体は1455bpであり、そ
して十分な長さであった。
【0275】 例2マウスzcytor10受容体組織分布 ノザンブロット分析を、Mouse Multiple Tissue NorthernTM Blots (Mouse MT
N and Mouse Embryo MTN) (Clontech) を用いて行った。十分な長さのマウスプ
ローブを、鋳型としてのマウスcDNAプラスミド及びプライマーとしてオリゴZC17
,213(配列番号11) 及びZC17,314(配列番号12)からのPCRにより生成した。PCR
条件は次の通りであった:95℃で1分、55℃で1分、72℃で2分(35分サイクル
);72℃で10分;4℃で一晩。PCR反応生成物のサンプルを、1%低融点アガロ
ースゲル(BoehringerMannheim,Indianapolis,IN)上で試験した。1.9kbの予
測されるサイズのバンドが見られた。
【0276】 1.9kbのPCRフラグメントを、市販のキット(Qiaquick Gel Extraction KitTM,
Qiagen, Valencia, CA)を用いてゲル精製し、そしてPrime It IITM (Stratage
ne), すなわちランダムプライムラベリングシステムにより放射性ラベリングし
た。プローブを、Nuc−TrapTM カラム(Stratagene) を用いて、製造業者の説
明書に従って精製した。ExpressHybTM (Clontech) 溶液を、プレハイブリダイゼ
ーションのために、及びノザンブロットのためのハイブリダイジング溶液として
使用した。
【0277】 ハイブリダイゼーションは、1〜2×106cpm/ラベルされたプローブ1mlを用い
て、65℃で2時間、生じた。次に、ブロットを、2×SSC/1%SDSにより25℃で15
分間、4度、続いて、0.1×SSC/0.1%SDSにより50℃で30分間、3度、洗浄した
。約1.35kbの転写体を、心臓、脾臓、肺、肝臓及び精巣において検出した。弱い
バンドが、7日目のマウス胚において観察された。
【0278】 例3ラットzcytor10配列 ラットESTを、ネズミzcytor10受容体のオルト体として同定した。ESTは、zcyt
or10トランスメンブランドメイン、及び停止コドンを通しての完全な細胞内領域
を包含している。オリゴを、ZC24,055(配列番号13)及びZC23,711(配列番号14
)と命名した。ラット腎臓cDNAライブラリー(Clontech)を、次の条件下でPCR
反応において上記オリゴを用いてスクリーンした:95℃で1分、55℃で1分及び
72℃で1分(35サイクル);72℃で10分;4℃で一晩。PCR反応生成物のサンプ
ルを、1%低融点アガロースゲル(Boehringor Mannheim)上で試験した。
【0279】 約300bpの予測されるサイズのバンドが見られた。300bpのPCRフラグメントを
、市販のキット(Qiaquick Gel Extraction KitTM ; Qiagen)を用いてゲル精製
した。配列決定は、PCRフラグメントがラットzcytor10の細胞内及びトランスメ
ンブラン部分であることを確認した。ラットcDNA配列は配列番号15で示され、そ
して対応するアミノ酸配列が配列番号16で示される。トランスメンブラン、細
胞内ドメイン、クラスIサイトカインモチーフ及び同様のものは、マウスzcytor1
0配列(配列番号2)に示されるようなそれらのものと相互関係する。
【0280】 例4ラットzcytor10組織分布 Rat Multiple Tissue Northern Blots (Origene, Rockville, MD) をプローブ
し、ラットzcytor10発現の組織分布を決定した。約250bpのPCR由来のプローブを
、鋳型としてラットcDNA(配列3)及びプライマーとしてオリゴヌクレオチドZC
23711(配列番号14)及びZC21712(配列番号17)を用いて増幅した。PCR反応条
件は次の通りであった:90℃で1分、55℃で1分、72℃で1.5分(30サイクル)
;72℃で10分;4℃で一晩。
【0281】 PCR反応生成物のサンプルを、1%低融点アガロースゲル(Boehringer Mannhe
im)上で試験した。250bpの予測される細胞のバンドが見られた。250bpのPCRフ
ラグメントを、市販のキット(Qiaquick Gel Extraction KitTM;Qiagen)を用
いてゲル精製した。プローブを、MULTIPRIMETM ラベリングキット(Amersham)
を用いて、製造業者の説明書に従って放射性ラベルした。プローブを、NUCTRAPT M プッシュカラム(Stratagene)を用いて精製した。EXPRESSHYBTM (Clontech)
溶液を、プレハイブリダイゼーションのために、及びノザンブロットのためのハ
イブリダイジング溶液として使用した。
【0282】 ハイブリダイゼーションは、約106cpm/ラベルされたプローブ1mlを用いて、60
℃で一晩、生じた。ブロットを、室温で、6×SSC及び0.1%SDSにより1度、続い
て60℃で、6×SSC及び0.1%SDSにより5度、洗浄した。約1.3kbの転写体が、胃
、小腸、肺、精巣、皮膚、脳、腎臓、脾臓、胸腺及び肝臓において見られた。約
3.0kbの大きな方の転写体が骨格筋、及び脾臓を除くすべての上記組織に見られ
た。精巣に関しては、1.0kbの追加の転写体が存在し、そして胸腺及び精巣に関
して、大きな6.0kbの転写体が見られた。
【0283】 例5マウスMPL-zcytor10ポリペプチドキメラ、すなわちzcytor10細胞内シグ ナル化ドメインに融合されるMPL細胞外及びTMドメインの構成 MPL受容体の細胞外及びトランスメンブランドメインを、MPL受容体を含むプラ
スミド(Souyri など.,Cell 63: 1137-1147, 1990)(PHZ1/MPLプラスミド)か
ら、プライマーZC17,212(配列番号18)及びZC17,313(配列番号19)によるPCR
を用いて単離した。PCR反応条件は次の通りであった:95℃で1分;95℃で1分
、45℃で1分、72℃で2分(35サイクル);続いて、72℃で10分;次に10℃での
ソーキング。PCR生成物を、1%低融点アガロース(Boerhinger Mannheim,Indi
anapolis,IN)上に負荷し、そして約1.5kbのMPL受容体フラグメントを、Qiaqui
ckTM ゲル抽出キット(Qiagen)を用いて、製造業者の説明書に従って単離した
【0284】 Zcytor10の細胞内ドメインを、zcytor10受容体cDNAを含むプラスミドから、プ
ライマーZC17,315(配列番号20)及びZC17,314(配列番号21)によるPCRを用い
て単離した。Zcytor10受容体細胞内ドメインコード配列(配列番号2のアミノ酸
252(Arg)〜357(Leu))に対応するポリヌクレオチド配列は、配列番号1に示
さる。反応条件は上記の通りであった。PCR生成物を、1%低融点アガロース(B
oerhinger Mannheim)上に負荷し、そして約350bpのzcytor10フラグメントを、Q
iaquickゲル抽出キットを用いて、製造業者の説明に従って単離した。
【0285】 上記の単離されたフラグメントの個々を、1:1の体積比で混合し、そしてZC
17,212(配列番号18)及びZC17,314(配列番号21)を用いてのPCR反応に使用し
、MPL−zcytor10キメラを創造した。反応条件は次の通りであった;95℃で1分
;95℃で1分、55℃で1分、72℃で2分(35サイクル);続いて、72℃で10分;
次に10℃でのソーキング。全PCR生成物を、1%低融点アガロース(Boehringer M
annheim)上に負荷し、そして約1.9kbのMPL−zcytor10キメラフラグメントを、Q
iaquickゲル抽出キット(Qiagen)を用いて、製造業者の説明書に従って単離し
た。
【0286】 MPL−zcytor10キメラフラグメントを、EcoRI(BRL)及びXbaI (Boerhringer M
annheim) により、製造業者の説明書に従って消化した。全消化物を、1%低融点
アガロース(Boehringer Mannheim)上に負荷し、そいて分離されたMPL−zcyto
r10キメラを、QiaquickTM ゲル抽出キット(Qiagen)を用いて、製造業者の説明
書に従って単離した。その得られる分解されたMPL−zcytor10キメラを、下記の
ようにして発現ベクター中に挿入した。
【0287】 受容体発現ベクターpZP−5Zを、EcoRI(BRL)及びHindIII(BRL)により、製
造業者の説明書に従って消化し、そして上記のようにしてゲル精製した。このベ
クターフラグメントを、上記で単離された、EcoRI及びXbaI切断されたMPL−zcyt
or10キメラ及び、XbaI/HindIIIリンカーフラグメントと共に連結反応において組
合した。この連結は、T4リガーゼ(BRL)を用いて、15℃で一晩、行われた。連
結のサンプルを、DH10B ElectroMAXTM エレクトロコンピテントE.コリ細胞にお
いてエレクトロポレートした(25μF、200Ω、2.3V)。
【0288】 形質転換体を、LB+Ampicillinプレート上にプレートし、そして単一のコロニ
ーを、上記のようなPCRコロニーを用いて、ZC17,212(配列番号18)及びZC17,31
4(配列番号21)を用いてのPCRによりスクリーンし、MPL−zcytor10キメラを調
べた。MPL−zcytor10キメラ配列の確認を、配列分析により行った。この挿入体
は、約1.9bpであり、そして十分な長さであった。プラスミドDNAは、pZP−5N/
MPL−zcytor10と命名された。
【0289】 例6Alamar Blueを用いてのBAF3アッセイにおける、MPL−zcytor10キメラに 基づく増殖 A. BaF3細胞発現のMPL−zcytor10キメラの構成 : BaF3、すなわちネズミ骨髄に由来するインターロイキン−3 (IL-3) 依存性プ
レ−リンパ球細胞系(Palacios and Steinmetz, Cell 41: 727-734, 1985; Math
ey-Prevot など.,Mol. Cell. Biol. 6:4133-4135, 1986)を、10%熱−不活性
化されたウシ胎児血清、2ng/mlのネズミIL-3 (mIL-3) (R&D. Minneapolis, MN)
、2mMのL-glutaMax-1TM (Gibco BRL), 1mMのピルビン酸ナトリウム(Gibco BRL
)及びPSN抗生物質(Gibco BRL)により補充された完全倍地(RPMI培地(JRH Bi
oscience Inc., Lenexa, KS))において維持した。
【0290】 エレクトロポレーションの前、pZP-5N/MPL−zcytor10プラスミドDNA(例4)
を調製し、そしてQiagen Maxi Prepキット(Qiagen)を用いて、製造業者の説明
書に従って精製した。エレクトロポレーションのためのBaF3細胞を、RPMI培地に
より1度洗浄し、そして次に、RPMI培地に107個の細胞/mlの細胞密度で再懸濁し
た。1mlの再懸濁されたBaF3細胞を、30μgのpZP-5N/MPL−zcytor10プラスミドD
NA(例5)と共に混合し、そして別々の使い捨てエレクトロポレーションチャン
バー(GIBCO BRL)に移した。室温での15分間のインキュベーションの後、細胞
に、エレクトロポレーション装置(CELL−PORATORTM;GIBCO BRL)により供給さ
れる2回の連続したショック(800 1Fad/300V;1180 1Fad/300V)を与えた。
【0291】 5分間の回復時間の後、エレクトロポレートされた細胞を、50mlの完全培地に
移し、そしてインキュベーターに、15−24時間(37℃、5%CO2)配置した。次に
、細胞を回転沈降せしめ、そしてT−162フラスコにおける、GeneticinTM (Gibco
) 選択(500μg/mlのG418)を含む完全培地50mlに再懸濁し、G418−耐性プール
を単離した。この後、BaF3/MPL−zcytor10細胞と呼ばれる、トランスフェクトさ
れたBaF3細胞のプールを、下記のようにして、シグナル化能力についてアッセイ
した。
【0292】B. Alamar Blue増殖アッセイを用いてのBaF3/MPL−zcytor10細胞のシグナル化能 力の試験 : BaF3/MPL−zcytor10細胞を、回転沈降し、そして上記のようであるが、しかし
IL-3を含まない完全培地(この後“mIL-3フリー培地”と称する)により洗浄し
た。細胞を回転せしめ、そして3度洗浄し、mIL-3の除去を確かにした。次に、
細胞を、血球計により計数した。細胞を、mIL-3フリー培地を用いて、ウェル当
たり100μlの体積に5000個の細胞を含むような96−ウェル形式でプレートした。
【0293】 BaF3/MPL−zcytor10細胞の増殖を、mIL-3フリー培地により、1000ng /ml,500
ng/ml, 250ng/ml, 125ng/ml, 62ng/ml, 30ng/ml, 15ng/ml, 7.5ng/mlの濃度に希
釈されたネズミトロンボポエチン(TPO)を用いて評価した。100μlの希釈され
たTPOを、BaF3/MPL−zcytor10細胞に添加した。全アッセイ体積は200μlである
。負の対照を、TPOの添加を伴なわないで、mTL-3フリー培地のみを用いて同時に
実験した。
【0294】 アッセイプレートを、37℃で、5%CO2において3日間、インキュベートし、こ
の時点で、Alamar Blue (Accumed, Chicago, IL) を、20μl/ウェルで添加した
。Alamar Blueは、細胞の代謝活性に基づいて蛍光計読み取りを与え、そして従
って、負の対照に比較しての細胞増殖の直接的な測定である。プレートを再び、
37℃で、5%CO2において、24時間インキュベートした。プレートを、SoftMaxTM
Proプログラムを用いて、544 (励起) 及び590 (放射)の波長で、FmaxTM プレー
トリーダー(Molecular Devices Sunnyralc, CA)上で読み取った。 結果は、TPOの応答してのBaF3/MPL−zcytor10キメラ細胞系の増殖が示されず
、このことは、zcytor10分子の細胞内部分がホモダイマーとしてシグナル化でき
ることを示唆する。
【0295】 例7マウスzcytor10−mplポリペプチドキメラ、すなわちMpl細胞内シグ
ナル化ドメイン及びTMドメインに融合されるzcytor10細胞外ドメインの構成 zcytor10受容体の細胞外ドメインを、zcytor10受容体を含むプラスミドから、
プライマーZC17,213(配列番号11)及びZC17,202(配列番号22)によるPCRを用
いて単離した。反応条件は次の通りであった:95℃で1分;95℃で1分、45℃で
1分、72℃で2分(35サイクル);続いて、72℃で10分;次に10℃でのソーキン
グ。PCR生成物を、1%低融点アガロース(Boerhinger Mannheim,Indianapolis
,IN)上に負荷し、そして約800bpのzcytor10受容体フラグメントを、Qiaquick TM ゲル抽出キット(Qiagen)を用いて、製造業者の説明書に従って単離した。
【0296】 MPLの細胞内及びトランスメンブランドメインを、MPL受容体cDNAを含むプラス
ミド(PHZ1/ MPLプラスミド)(例5)から、プライマーZC17,205(配列番号23
)及びZC17,206(配列番号24)によるPCRを用いて単離した。反応条件は上記の
通りであった。PCR生成物を、1%低融点アガロース(Boerhinger Mannheim)上
に負荷し、そして約450bpのMPLフラグメントを、Qiaquickゲル抽出キットを用い
て、製造業者の説明に従って単離した。
【0297】 上記の単離されたフラグメントの個々を、1:1の体積比で混合し、そしてZC
17,213(配列番号11)及びZC17,206(配列番号24)を用いてのPCR反応に使用し
、zcytor10−mplキメラを創造した。反応条件は次の通りであった;95℃で1
分;95℃で1分、55℃で1分、72℃で2分(35サイクル);続いて、72℃で10分
;次に10℃でのソーキング。全PCR生成物を、1%低融点アガロース(Boehringer
Mannheim)上に負荷し、そして約1.2kbのzcytor10−mplキメラフラグメント
を、Qiaquickゲル抽出キット(Qiagen)を用いて、製造業者の説明書に従って単
離した。
【0298】 zcytor10−mplキメラフラグメントを、EcoRI(BRL)及びXbaI (Boerhringe
r Mannheim) により、製造業者の説明書に従って消化した。全消化物を、1%低
融点アガロース(Boehringer Mannheim)上に負荷し、そして分離されたzcytor
10−mplキメラを、QiaquickTM ゲル抽出キット(Qiagen)を用いて、製造業
者の説明書に従って単離した。その得られる分解されたzcytor10−mplキメラ
を、下記のようにして発現ベクター中に挿入した。
【0299】 受容体発現ベクターpZP−5Zを、EcoRI(BRL)及びHindIII(BRL)により、製
造業者の説明書に従って消化し、そして上記のようにしてゲル精製した。このベ
クターフラグメントを、上記で単離された、EcoRI及びXbaI切断されたzcytor10
−mplキメラ及び、XbaI/HindIIIリンカーフラグメントと共に連結反応におい
て組合した。この連結は、T4リガーゼ(BRL)を用いて、15℃で一晩、行われた
【0300】 連結のサンプルを、DH10B ElectroMAXTM エレクトロコンピテントE.コリ細胞
においてエレクトロポレートした(25μF、200Ω、2.3V)。形質転換体を、LB+
Ampicillinプレート上にプレートし、そして単一のコロニーを、上記のようなPC
Rコロニーを用いて、ZC17,213(配列番号11)及びZC17,206(配列番号24)を用
いてのPCRによりスクリーンし、zcytor10−mplキメラを調べた。 zcytor10−mplキメラ配列の確認を、配列分析により行った。この挿入体は
、約1.2kbであり、そして十分な長さであった。
【0301】 例8完全な長さのzcytor10を発現する発現ベクターの構成 完全zcytor10受容体を、プライマーZC17,213(配列番号11)及びZC17,314(配
列番号21)を用いてのPCRにより、zcytor10受容体cDNAを含むプラスミドから単
離した。反応条件は次の通りであった:95℃で1分;95℃で1分、55℃で1分、
72℃で2分(35サイクル);続い72℃で10分;次に10℃でのソーキング。PCR生
成物を、1%の低融点アガロース(Beerhinger Mannheim)ゲル上に負荷し、そ
してQiaquickTM 抽出キット(Qiagen)を用いて、製造業者の説明に従って、約1
.1kbのzcytor10 cDNAを単離した。
【0302】 精製されたzcytor10 cDNAを、EcoRI(BRL)及びXbaI(Boerhinger Mannheim)
により、製造業者の説明書に従って、消化した。全消化物を、1%低融点アガロ
ース(Boerhinger Mannheim)ゲル上に負荷し、そして切断されたzcytor10フラ
グメントを、QiaquickTM 抽出キットを用いて、製造業者の説明書に従って精製
した。その得られる切断されたzcytor10フラグメントを、下記のようにして、発
現ベクター中に挿入した。
【0303】 受容体発現ベクターpZP-5Nを、EcoRI(BRL)及びXbaI(Boerhinger Mannheim
)により、製造業者の説明書に従って消化し、そしてゲルを上記のようにして精
製した。このベクターフラグメントを、連結反応において、上記のようにして単
離された、EcoRI 及びXbaI切断されたzcytor10フラグメントと共に組合した。こ
の連結を、15℃で一晩、T4リガーゼ(BRL)を用いて行った。連結物のサンプル
を、DH10B electroMAcTM エレクトロコンピテントE.コリ細胞中にエレクトロポ
レートした(25μF、200Ω、2.3V)。形質転換体を、LB+アンピシリンプレート
上にプレートし、そして単一のコロニーを、上記のようなPCR条件を用いて、ZC1
7,213(配列番号11)及びZC17,314(配列番号21)を用いてのPCRによりスクリー
ンし、zcytor10配列について調べた。十分な長さのzcytor10配列の確認を、配列
分析により行った。挿入体は約1.1kbであり、そして完全な長さであった。
【0304】 例9Alamar Blue を用いてのBaF3アッセイにおけるzcytor10に基づく増殖を 評価するための細胞の構成 A. zcytor10−MPL受容体を発現するBaF3細胞の構成 : zcytor10−MPL受容体を発現するBaF3細胞を、上記例7に記載されるzcytor10
発現ベクター30μlを用いて、上記例6Aに従って構成した。pZP-5Z/zcytor10受
容体プラスミドを発現するBaF3細胞を、BaF3/zcytor10−mplとして命名した
。それらの細胞を、例10及び18に記載のようにして、zcytor10活性についてスク
リーンするために使用した。
【0305】B. zcytor10受容体を発現するBaF3細胞の構成 : 十分な長さのzcytor10受容体を発現するBaF3細胞を、上記例8に記載されるzc
ytor10発現ベクター30μlを用いて、上記例6Aに従って構成した。pZP-5Z/zcyto
r10受容体プラスミドを発現するBaF3細胞を、BaF3/zcytor10として命名した。そ
れらの細胞を、例10及び18に記載のようにして、zcytor10活性についてスクリー
ンするために使用した。
【0306】 例10Alamar Blue 増殖アッセイによる、BaF3/zcytor10−MPL細胞及びBaF3/z cytor10細胞を用いてのzcytor10活性についてのスクリーニング BaF3/zcytor10−mplキメラ細胞及びBaF3/zcytor10細胞(例9)を回転沈降し
、そしてそれぞれ、mIL-3フリー培地(例6)により洗浄した。細胞を回転せし
め、そして3度洗浄し、mIL-3の除去を確保した。次に、細胞を血球計により計
数した。細胞を、mIL−3フリー培地を用いて、ウェル当たり100μlの体積に500
0個の細胞を含むような96−ウェル形式でプレートした。
【0307】 zcytor10リガンドについての源を同定するために、種々の細胞系からの約124
個のならし培地サンプルをスクリーンした。100μlの個々のならし培地サンプル
を、BaF3/MPL−zcytor10キメラ細胞及びBaF3/zcytor10細胞に添加して。すべて
の既知のサイトカインをまた、両細胞系に対して250ng/mlの濃度でスクリーンし
た。負の対照を、mIL-3を有さない培地のを用いて、同時に試験した。250pg/ml
の濃度でのマウスIL-3を、正の対照として使用した。
【0308】 アッセイプレートを、37℃、5%のCO2で3日間、インキュベートし、この時点
で、Alamar Blue (Accumed, Chicago, IL) を、20μl/ウェルで添加した。Alama
r Blueは、生存細胞の数に基づいて、蛍光情報を付与し、そして従って、負の対
照に比較しての細胞増殖の直接的な測定である。プレートを再び、37℃、5%CO2 下で、24時間インキュベートした。プレートを、544(励起)及び590(発光)の
波長で、SoftMaxTM Pro プログラムを用いて、FmaxTM プレートリーダー(Molec
ular Devices Sunnyvale, CA)上で読み取った。
【0309】 結果は、ならし培地サンプル又は既知のリガンドに応答して、BaF3/zcytor10
−mplキメラ細胞系又はBaF3/zcytor10細胞系のいずれも増殖を示さなかった。こ
の結果は、zcytor10受容体がホモダイマーとしてシグナル化できないことを示唆
する。実際の受容体−シグナル化複合体は、BaF3細胞に存在しないもう1つの受
容体サブユニットを必要とする。下記例18及び19を参照のこと。
【0310】 例11次のzcytor10可溶性受容体を発現する哺乳類発現ベクターの構成:zcyt or10 CEE, zcytor10 CFLG,zcytor10 CHIS及びzcytor10−Fc4 A. zcytor10 CEE, zcytor10 CFLG及びzcytor10 CHISを含むzcytor10哺乳類発現
ベクターの構成 : 発現ベクター、すなわちpC4zalpha11 CEEを、zcytor10ポリペプチドの可溶性
、細胞外ドメインの発現のために調製し、ここで前記構造体は、予測される開始
メチオニンから成り、そして予測されるトランスメンブランドメインに隣接して
切断され、そしてC−末端Glu−Glu標識(配列番号25)を有するzcytor10ポリペ
プチドを発現するよう企画されている。
【0311】 zcytor10細胞外サイトカイン結合ドメインを含んで成るzcytor10 DNAフラグメ
ント(配列番号2のアミノ酸15(Cys)〜230(Pro))を、PCRを用いて創造し、
そして例7に記載のようにして精製した。切断されたDNAを、シグナルペプチド
、例えば生来のzcytor10シグナルペプチドを有し、そしてGlu−Glu標識(配列番
号25)を、zcytor10ポリペプチド−コードのポリヌクレオチド配列のC−末端に
結合するプラスミド発現ベクター中にサブクローン化する。そのような発現ベク
ターである哺乳類ベクターは、哺乳類プロモーター、コード配列の挿入のための
複数の制限部位、停止コドン及び哺乳類ターミネーターを有する発現カセットを
含む。プラスミドはまた、複製のE.コリ起点、SV40プロモーター、エンハンサー
及び複製の起点を有する哺乳類選択マーカー発現単位、DHFR遺伝子及びSV40ター
ミネーターを有することができる。
【0312】 制限消化されたzcytor10挿入体及び前もって消化されたベクターを、標準の分
子生物学技法を用いて、連結し、そして、コンピテント細胞、たとえばDH10Bコ
ンピテント細胞(GIBCO BRL, Gaithersburg, MD)中に、製造業者の説明書に従
ってエレクトロポレートし、そして50mg/mlのアンピシリンを含むLBプレート上
にプレートし、そして一晩インキュベートした。コロニーを、個々のコロニーか
ら調製されたDNAの制限分析によりスクリーンした。陽性クローンの挿入体配列
を、配列分析により確かめた。大規模プラスミド調製を、QIAGEN(商標)Maxi p
repキット(Qiagen)を用いて、製造業者の説明書に従って行った。
【0313】 同じ方法を用いて、一列に並んでの6個のHis残基から成るC−末端his標識及
びC−末端フラッグ(配列番号26)標識、すなわちzcytor10 CF1.AGを有するzcyt
or10可溶性受容体を調製した。それらの構造体を調製するためには、前記ベクタ
ーは、glu-glu標識(配列番号25)の変わりにHIS又はFLAG(商標)標識のいずれ
かを有する。
【0314】B.可溶性zcytor10受容体zcytor10−Fc4の哺乳類発現構造体 : zcytor10をコードするポリヌクレオチドのすべて又は一部を含む発現プラスミ
ドを、相同組換えを通して構成した。zcytor10 cDNAのフラグメントを、zcytor1
0受容体の細胞外ドメインからのポリヌクレオチド配列を包含するPCRを用いて単
離した。zcytor10フラグメントの生成のためのPCRに使用されるプライマーは、5
’側から3’側の方に向かって、次のものを有した:(1)ベクターを端に有す
る配列(挿入体の5’末端)の40bp及びzcytor10細胞ドメインの3’末端に対応す
る17bpを包含し;そして(2)Fc4ポリヌクレオチド配列の5’末端の40bp(配列
番号27)及びzcytor10細胞外ドメインの3’末端に対応する17bpを包含する。
【0315】 Zcytor10との融合のためのFc4のフラグメントを、類似する態様でPCRにより生
成した。Fc4フラグメントの生成に使用される2種のプライマーは、次のもので
あった:(1)zcytor10細胞外ドメインの3’末端からの40bpの配列及びFc4の5
’末端からの17bpの配列(配列番号27)から成る5’プライマー;及び(2)ベ
クター配列(挿入体の3’側)の40bpの配列及びFc4の3’末端の17bpの配列(配
列番号27)から成る3’プライマー。次に、上記反応の個々のPCR増幅を、当業界
における標準の条件を用いて行った。
【0316】 典型的な発現ベクターを、SamI(BRL)により切断される、プラスミドpCZR199
(American Type Culture Collection, 10801 University Boulevard, Manassas
, VA 20110-2209に寄託された; 寄託番号98668号)から誘導する。発現ベクタ
ーを、プラスミドpCZR199から誘導し、そしてそれは、CMV即時初期プロモーター
、マウス免疫グロブリンH鎖遺伝子座の可変領域からのコンセンサスイントロン
、コード配列の挿入のための複数の制限部位、停止コドン及びヒト成長ホルモン
ターミネーターを有する発現カッセイトを含む哺乳類発現ベクターである。発現
ベクターはまた、複製のE.コリ起点、SV40プロモーター、エンハンサー及び複製
の起点を有する哺乳類選択マーカー発現単位、DHFR遺伝子及びSV40ターミネータ
ーを有する。使用される発現ベクターを、CMV即時初期プロモーターによるメタ
ロチオネインプロモーターの置換によりpCZR199から構成した。
【0317】 コンピテント酵母細胞(S.セレビシアエ)を、それぞれ約1μgのzcytor10及
びFc4挿入体及びSmaI(BRL)消化された発現ベクター100ngと共に組合し、そし
てエレクトロポレートする。酵母/DNA混合物を、0.75kV(5kV/cm)、“無限”Ω、
25μFで、電気パルスした。個々のキュベットに、1.2Mのソルビトール600μlを
添加し、そして酵母を、2種のURA−Dプレート上の2つの300μlアリコートにプ
レートし、そして30℃でインキュベートした。
【0318】 約48時間後、単一のプレートからのUra+酵母形質転換体を、採取し、DNAを単
離し、そしてエレクトロコンピテントE.コリ細胞(DH10B、GibcoBRL)を形質転
換し、そして標準の方法を用いてプレートする。0.5−2mlの酵母DNA調製物及び
40μlのDH10B細胞により行った。zcytor10−Fc4のための正しい発現構造体を有
する個々のクローンを、制限消化により同定し、zcytor10−Fc4挿入体の存在を
確かめ、そして種々のDNA配列がお互いに正しく連結されていることを確かめた
。陽性クローンの挿入体を配列分析した。大規模プラスミドDNAを、Qiagen Maxi
キット(Qiagen)を用いて、製造業者の説明書に従って単離する。
【0319】 例12zcytor10可溶性受容体ポリペプチドのトランフェクション及び発現 BHK 570細胞(ATCC No. CRL-10314), DG44 CHO, 又は他の哺乳類細胞を、800
μlの適切な血清フリー(SF)培地(例えば、DMEM、Gibco/BRL High Glucose)(
Gibco BRL, Gaithersburg, MD) において、約1.2×106個の細胞/ウェル(6−ウ
ェルプレート)でプレートする。細胞を、血清フリー(SF)培地において、Lipo
fectinTM (Gibco BRL) を用いて、製造業者の説明書に従って、zcytor10 CEE, z
cytor10 CFLG, zcytor10 CHIS又はFc4(例11)を含む発現プラスミドによりトラ
ンスフェクトする。可溶性受容体を発現する単一のクローンを単離し、スクリー
ンし、そして細胞培養培地において増殖せしめ、そして標準の方法を用いて精製
する。
【0320】 例13E.コリにおけるzcytor10可溶性受容体の発現 A.huzcytor10/MBP-6H融合ポリペプチドを発現する発現ベクターpCZR225の構成 : マルトース結合タンパク質(MBP)にC−末端で融合されるzcytor10可溶性受容
体をコードするポリヌクレオチドを含む発現ベクターを、相同組換えにより構成
する。融合ポリペプチドは、zcytor10可溶性受容体(配列番号2のアミノ酸15(
Cys)〜アミノ酸230(Pro))に融合される約388個のN−末端アミノ酸MBP部分を
含むzcytor10 cDNAのフラグメント(配列番号1)を、本明細書に記載のようなP
CRを用いて単離する。
【0321】 次の2種のプライマーを、標準のPCR反応におけるzcytor10フラグメントの生
成に使用する:(1)1つは、約40bpのベクターフランキング配列及び約25bpの
アミノ末端に対する配列を含み、及び(2)もう1つは、前記フランキングベク
ター配列に対応する3’末端約40bp及びzcytor10のカルボキシル末端に応答する
配列約25bpを含む。100μlのPCR反応物2μlを、分析するために、1×TBE緩衝
液中、1.0%アガロースゲル上で試験し、そして予測されるおおよそのフラグメ
ントが見られる。残るPCR反応物を、第2のPCR管において組合し、そして無水エ
タノール400μlにより沈殿せしめる。沈殿されたDNAを、下記のようにして、Sma
I切断された受容体ベクターpTAP98中への組換えのために使用し、MBP−zcytor10
融合体をコードする構造体を生成する。
【0322】 プラスミドpTAP98は、プラスミドpRS316及びpMAL-c2に由来する。プラスミドp
RS316は、サッカロミセス・セレビシアエ(Saccharomyces cerevisiae)シャト
ルベクターである(Hieter P. and Sikorski, R., Genetics 122: 19-27, 1989
)。pMAL-C2 (NEB)は、E.コリ発現プラスミドである。それは、tacプロモーター
駆動MalE(MBPコードの遺伝子)、続いて、His標識、トロンビン切断部位、クロ
ーニング部位及びrrnBターミネーターを担持する。ベクターpTAP98を、酵母相同
組換えを用いて構成する。100ngのEcoRI切断された、pMAL-c2を、1μgのPvuI切
断されたpRS316, 1μgのリンカーと共に組合し、そして1μgのScaI/EcoRI切断
されたpRS316を、PCR反応において組合す。PCR生成物を、100%エタノール沈殿
により濃縮する。
【0323】 コンピテント酵母細胞(S.セレビシアエ)を、約1μgの上記zcytor10受容体P
CR生成物及び100ngのSmaI消化されたpTAP98ベクターを含む混合物数10μLと共に
組合し、そして標準方法を用いてエレクトロポレートし、そしてURA−Dプレート
上にプレートし、そして30℃でインキュベートする。 約48時間後、単一プレートからUra+酵母形質転換体を採取し、DNAを単離し、
そしてエレクトロコンピテントE.コリ細胞(例えば、MC1061, Casadabanなど.,
J. Mol. Biol. 138, 179-207)を形質転換し、そして標準方法を用いて、MM/CA
+AMP 100mg/lプレート(Pryor and Leiting, Protein Ezpression and Purific
ation. 10:309-319, 1997)上にプレーtする。細胞を、100μg/mlのアンピシリ
ンと共に、MM/CAにおいて、2時間、37℃で、振盪しながら増殖する。
【0324】 その培養物1mlを、1mMのIPTGにより誘発する。2〜4時間後、個々の培養物25
0μlを、酸により洗浄されたガラスビーズ250μ、及び5%βME及び色素を含むTh
omer緩衝液(8Mの尿酸、100mMトリス、pH7.0, 10%グリセロール、2mMのEDTA
,5%SDS)250μlと共に混合する。サンプルを1分間、振盪し、そして65℃に1
0分間、加熱する。その20μlを、4%〜12%PAGEゲル(NOVEX)上のライン当た
りに負荷する。ゲルを、1×MES緩衝液において試験する。陽性クローンを、pCZ
R225と命名し、そして配列決定分析にゆだねる。
【0325】 1μlの配列決定DNAを用いて、BL21株を形質転換する。細胞を、2.0kV, 25μF
及び400オームで電気パルスする。エレクトロポレーションに続いて、100mg/lの
アンピシリンを含むMM/CA溶液0.6ml上にプレートする。細胞を、MM/CAにおいて
増殖し、そして上記のようにして、IPTGにより誘発する。陽性クローンを用いて
、Huzcytor 10/MBP-6H融合タンパク質のタンパク質精製のために、標準技法によ
り増殖する。
【0326】 例14zcytor10可溶性受容体ポリクローナル抗体 ポリクローナル抗体を、精製されたhuzcytor10/MBP-6Hポリペプチド(例13)
、又は精製された組換えzcytor10可溶性受容体(例11)により、雌New zealand
白色ウサギを免疫化することによって、調製する。ウサギは、完全フロイントア
ジュバント(Pierce, Rockford, IL)中、精製されたタンパク質200mgの初期腹
腔内(IP)注射、続いて、不完全フロイトアジュバント中、精製されたタンパク
質100mgの追加免疫IP注射を、3週ごとに与えられる。第3の追加免疫注射の投
与後7〜10日で、動物は放血され、そして血清が集められる。次に、ウサギを、
追加免疫し、そして3週ごとに放血する。
【0327】 zcytor10−特異的ポリクローナル抗体を、CNBr-SEPHAROSE 1g当たり約10mgの
精製されたhuzcytor10/MBP-6Hポリペプチドを用いて調製されるCNBr−SEPHAROSE
4Bタンパク質カラム(Pharmacia LKB)を用いて、ウサギ血清から親和性精製し
、続いて、PBSにおける20倍の透析を一晩、行う。zcytor10−特異的抗体を、抗
体標的物として適切な1mg/mlのタンパク質抗原を用いてのELISA力価調査により
特徴づけるウサギ抗−zcytor10親和性精製された抗体の検出の下限(LLD)を、
標準方法を用いて決定する。
【0328】 例15zcytor10受容体モノクローナル体 zcytor10可溶性受容体モノクローナル抗体を、本明細書に記載される精製され
た組換え可溶性zcytor10タンパク質により、雄BalbCマウス(Harlan Sprague Da
wley, Indianapolis, IN)を免疫化することによって、調製する。マウスは、完
全フロイントアジュバント(Pierce, Rockford, IL)中、精製されたタンパク質
20mgの初期腹腔内(IP)注射、続いて、不完全フロイトアジュバント中、精製さ
れたタンパク質10mgの追加免疫IP注射を、2週ごとに与えられる。第3の追加免
疫注射の投与後7〜10日で、動物は放血され、そして血清が集められ、そして抗
体力化を評価する。
【0329】 脾臓細胞を、高い力価のマウスから収穫し、そして4:1の融合比の脾臓細胞
:骨髄腫細胞を用いての2つの別々の融合方法において、PEG 1500 (Boerhinger
Mannheim, UK) を用いて、ネズミSP2/0骨髄腫細胞に融合する(Antibodies: A
Laboratory Manual, E. Harlow and D. Lane, Cold Spring Harbor Press)。融
合の後、10日間の増殖に続いて、特定の抗体−生成ハイブリドマーを、抗体標的
物として、精製された組換えzcytor10可溶性受容体タンパク質(例6C)を用い
て、ELISAにより、そして抗体標的物として、zcytor10配列を発現するBa F3細胞
(例8)を用いて、FACSにより同定する。両方法によるその得られる陽性ハイブ
リドマーを、限界希釈法により3度クローン化する。
【0330】 例16ORIGENアッセイを用いてのzcytor10受容体へテロダイマー化の評価 可溶性zcytor10受容体zcytor10 CFLAG (例11)、又はgp130 (Hibi, M. など.,
Cell63: 1149-1157, 1990) を、5倍モル過剰のスルホ−NHS−LC−ビオチン(Pie
ce, Inc., Rockford, IL)との反応により、製造業者のプロトコールに従って
、ビオチニル化する。可溶性zcytor10受容体及び他の可溶性受容体サブユニット
、例えば可溶性IL−7Rα(sIL-7Rα)又はIL-2受容体−γ(sIL-2Rγ)(R&D S
ystems, Minneapolis, MN)、又は可溶性zcytor10受容体(IL-21R;通常アメリ
カ特許出願94/404,641号所有)を、5倍モル過剰のRu−BPY−NHS(Igen、Inc., G
aithersburg, MD)により、製造業者のプロトコールに従って、ラベルする。
【0331】 可溶性zcytor10受容体のビオチニル化され、そしてRu−BPY−NHP−ラベルされ
た形は、それぞれBio−zcytor10受容体及びRu−zcytor10と命名され;他の可溶
性受容体サブユニットのビオチニル化され、そしてRu−BPY−NHS−ラベルされた
形も同様に命名され得る。アッセイを、zcytor10へテロダイマー受容体を結合す
るリガンドを発現する細胞からのならし培地を用いて、又は精製されたリガンド
を用いて行うことができる。好ましいリガンドは、クラスIヘテロダイマーサイ
トカイン受容体、例えばIL-2, IL-4, IL-7, IL-9, IL-15, zalpha 11 リガンド
(IL-21)(通常、アメリカ特許出願09/522,217号所有)、TSLP(Levine,SDな
ど., 前記;Isaksen, DEなど., 前記;Ray, RJなど., 前記;Friend, SLなど.,
前記)を結合することができるそれらのリガンドである。
【0332】 初期受容体結合特徴化のために、一連サイトカイン又はならし培地を、それら
がzcytor10受容体ホモダイマー化を介在することができるかどうか、及びそれら
が上記の可溶性サブユニットzcytor10受容体へのヘテロダイマー化を介在できる
かどうかを決定するために試験する。これを行うために、50μlのならし培地又
はTBS−B含有の精製されたサイトカインを、例えば400ng/mlのRu−zcytor10受容
体及びBio−zcytor10、又は400ng/mlのRu−zcytor10受容体及びBio−gp130、又
は400ng/mlのRu−IL2Rγ及びBio−zcytor10を含むTBS−B(20mMのトリス、150mM
のNaCl、1mg/mlのBSA、pH7.2)50μlと組合す。
【0333】 室温での1時間のインキュベーションに続いて、30μgのストレプタビジン被
覆された、2.8mmの磁気ビーズ(Dynal, Inc., Oslo, Norway)を添加し、そして
その反応を、室温でさらに1時間インキュベートする。次に、200μlのORIGENア
ッセイ緩衝液(Igen, Inc., Gaithersburg, MD)を添加し、そして受容体会合の
程度を、M8 ORIGEN分析機(Igen,Inc.)を用いて測定する。
【0334】 例17zcytor10受容体へテロダイマーを生成するための構造体 分泌されたヒトzcytor10へテロダイマーを発現するベクターを構成する。この
構造体においては、zcytor10の細胞外サイトカイン−結合ドメインを、IgGガン
マ1(配列番号28及び29)のH鎖に融合し、そしてヘテロマ−サイトカイン受容
体サブユニット(例えば、IL−2受容体成分(IL-2Rα、IL-2Rβ、IL-2Rγ)、
IL-4/IL-13受容体ファミリー受容体成分(IL-4Rα、IL-BRα、IL-13Rα’)、イ
ンターロイキン受容体サブユニット(例えば、IL-15Rα、IL-7Rα、IL-9Rα)、
又はzalpha 11受容体(IL-21R))の細胞外部分を、ヒトカッパL鎖(ヒトκL鎖
)(配列番号30及び31)に融合する。
【0335】A.IgGγ1及びヒトκL鎖融合ベクターの構成 : IgGγ1のH鎖を、Zem229R哺乳発現ベクター(ATCC寄託番号69447号)中にクロ
ーン化し、その結果、5’EcoRI及び3’NheI部位を有するいずれかの所望するサ
イトカイン受容体細胞外ドメインをクローン化でき、N−末端細胞外ドメイン−C
−末端IgGγ1融合体をもたらすことができる。この構造体に使用されるIgGγ1
フラグメントを、鋳型としてClontech hFetal Liver cDNAライブラリーからIgG
γ1配列を単離するために、PCRを用いることにより製造する。
【0336】 PCR生成物を、本明細書に記載される方法を用いて、精製し、そしてMluI及びE
coRI(Boerhinger-Mannheim)により消化し、エタノール沈殿し、そして本明細
書に開示される標準の分子生物学技法を用いて、MluI及びEcoRIにより前もって
消化されたZem229中にMluI/EcoRリンカーを含んで成る、オリゴZC11,440(配列
番号32)及びZC11、441(配列番号33)と共に連結する。
【0337】 ヒトκL鎖(配列番号30及び31)を、Zem228R哺乳類発現ベクター(ATCC寄託番
号69446号)においてクローン化し、その結果、5’EcoRI部位及び3’KpnI部位を
有する、いずれかのサイトカイン受容体細胞外ドメインがクローン化し、N−末
端サイトカイン細胞外ドメイン−C−末端ヒトκL鎖融合体をもたらすことができ
る。KpnI部位はヒトκL鎖配列(配列番号30におけるヌクレオチド62の後を、Kpn
I酸素により分解される)内に位置するので、特定のプライマーが、サイトカイ
ン受容体の所望する細胞外ドメインの3’末端を、このKpnI部位中にクローン化
するよう企画される。前記プライマーは、その得られるPCR生成物が、KpnI部位
までのヒトκL鎖(配列36)のセグメントと共に、所望するサイトカイン受容体
細胞外ドメインを含むよう企画される。
【0338】 このプライマーは好ましくは、配列番号36に5’側で融合される所望するサイ
トカイン受容体細胞外ドメインの3’末端の少なくとも10個のヌクレオチドの部
分を含んで成る。この構造体に使用されるヒトκL鎖フラグメントを、上記で使
用されるのと同じClontechヒト胎児肝臓cDNAライブラリーからヒトκL鎖配列を
単離するために、PCRを用いることによって製造する。PCR生成物を、本明細書に
記載される方法を用いて精製し、そしてMluI及びEcoRI(Boerhinger-Mannheim)
により消化し、エタノール沈殿せしめ、そして本明細書に開示される標準の分子
生物学技法を用いて、MluI及びEcoRIにより前もって消化されたZem228R中に、上
記MluI/EcoRIリンカーにより連結する。
【0339】B.融合ベクター構造体中へのzcytor10受容体又はヘテロダイマーサブユニット細 胞ドメインの挿入 : 上記構造ベクターを用いて、IgGγ1に融合されるzcytor10を有する構造体を
製造する。この構成は、標準方法(例えば、例7)及びEcoRI及びNheI制限部位
を供給するオリゴを用いて、腎臓cDNAライブラリー(Clontech)からのzcytor10
受容体の細胞外サイトカイン−結合ドメイン(配列番号2のアミノ酸15(Cys)
〜230(Pro))を、PCR処理することによって行われる。その得られるPCR生成物
を、本明細書に記載のようにして、EcoRI及びNheIにより消化し、ゲル精製し、
そして上記の前もってEcoRI及びNheI消化され、そしてバンド−精製されたZem22
9R/IgGγI中に連結する。得られるベクターを、配列決定し、zcytor10/IgGガン
マ1融合体(zcytor10/Ch1 IgG)が正しいことを確認する。
【0340】 κL鎖に融合されるヘテロダイマーサイトカイン受容体サブユニット細胞外ド
メインを有する別々の構造体をまた、上記のようにして構成する。IL-2Rγ/ヒト
κL鎖の構成を、標準方法を用いて、例えばリンパ球cDNAライブラリー(Clontec
h)、及びEcoRI及びKpnI制限部位を供給するオリゴから、PCRにより上記のよう
にして行う。得れれるPCR生成物を、EcoRI及びKpnIにより消化し、そして次に、
この生成物を、上記のようにして、前もってEcoRI及びKpnI消化され、そしてバ
ンド−精製されたZem228R/ヒトκL鎖ベクター中に連結する。得られるベクター
を配列決定し、サイトカイン受容体サブユニット/ヒトκL鎖融合体が正しいこと
を確認する。
【0341】D.zcytor10及びヘテロダイマーサイトカイン受容体サブユニット細胞外ドメイン の同時−発現 : 約15μgの個々の上記ベクターを、LipofectaminePlusTM 試薬(Gibco/BRL)を
用いて、製造業者の説明書に従って、哺乳類細胞、例えばBHK−570細胞(ATCC N
o. CRL-10314)中に同時トランスフェクトする。トランスフェクトされた細胞を
、1μMのメトトレキセート(MTX)(Sigma,St. Louis, MO)及び0.5mg/mlのG4
18(Gibco/BRL)を含むDMEM+5%FBS(Gibco/BRL)において、10日間、選択する
。得られるトランスフェクタントのプールを、10μmのMTX及び0.5mg/mlのG418に
おいて再び選択する。
【0342】 得られる二重選択された細胞のプールを用いて、タンパク質を生成する。この
プールの3種の画分(Nunc, Denmark)を用いて、血清フリーのならし培地10Lを
生成する。このならし培地を、1mlのタンパク質−Aカラム上に通し、そして約10
, 750μlの画分に溶出する。最高のタンパク質濃度を有する画分をプールし、そ
してPBSに対して透析する(10kDのMWのカットオフ)。最終的に、透析された材
料を、通常の方法を用いてのアミノ酸分析(AAA)のために提供する。
【0343】 例18zcytor10受容体とヘテロダイマー化又は多重化する受容体サブユニット の決定 本明細書に記載される標準の方法を用いて、追加のヘテロダイマーサイトカイ
ン受容体サブユニットによりトランスフェクトされたBaF3/MPL−zcytor10キメラ
細胞(例6)は、TPO(例6)の存在下でルシフェラーゼレポーターへのヘテロ
ダイマーzcytor10受容体複合体のシグナルトランスダクション応答を測定するた
めに、バイオアッセイ細胞系として作用する。
【0344】 TPOの存在下で、BaF3/MPL−zcytor10細胞はシグナル化せず、このことは、zcy
tor10受容体がシグナルにヘテロダイマー化すべきであることを示唆する。TPOリ
ガンドの存在下でシグナル化する追加のMPL−クラスIサイトカイン受容体融合体
によるBaF3/MPL−zcytor10細胞トランスフェクションは、ヘテロダイマーサイト
カイン受容体サブユニットがzcytor10受容体シグナル化のために必要とされるこ
とを決定する。この目的のためへのMPL−受容体融合体の使用は、zcytor10受容
体のための天然のリガンドの存在についての必要性を緩和する。
【0345】 MPL−クラスIサイトカイン受容体融合体を、MPL受容体の細胞外ドメイン及び
トランスメンブランドメイン、及び所望するクラスIサイトカイン受容体の細胞
内シグナルドメインを用いて、例5に従って製造する。BaF3/MPL−zcytor10バイ
オアッセイ細胞系を、例6におけるようにして、個々のMPL−クラスIサイトカイ
ン受容体融合体により同時トランスフェクトし、BaF3/MPL−zcytor10/MPL-クラ
スIサイトカイン受容体細胞系を形成する。
【0346】 受容体複合体は、1又は複数のIL-2受容体成分(IL-2Rα、IL-2Rβ、IL-2Rγ
)、1又は複数のIL-4/IL-13受容体ファミリー受容体成分(IL-4Rα、IL-13Rα
、IL-13Rα’)、及び他のインターロイキン受容体(例えば、IL-15Rα、IL-7R
α、IL-9Rα、IL-21R(Zalpha 11受容体))を含んで成るMPL−サイトカイン受
容体融合体と組合してのzcytor10受容体を包含するが、但しそれらだけには限定
されない。次に、個々の独立した受容体複合体細胞系を、TPO(例6)の存在下
でアッセイし、そして増殖性を、通常の方法(例えば、例6に記載されるような
Alamar Blueアッセイ)を用いて測定する。
【0347】 BaF3/MPL−zcytor10バイオアッセイ細胞系は、バックグラウンドルシフェラー
ゼ活性についての対照として作用し、そして従って、種々の受容体複合体組み合
わせによりシグナル化を比較するための基線として使用される。さらに、BaF3/M
PL−クラスIサイトカイン受容体細胞系を構成し、ホモダイマー化に基づいてシ
グナル化することが知られているそれらのクラスIサイトカイン受容体について
のMPL−クラスIサイトカイン受容体ホモダイマー化効果を制御することができる
。正しい受容体複合体の存在下でのTPOは、TPOの存在下で、バックグラウンドよ
り約5倍又はそれ以上、BaF3/MPL−zcytor10/MPL−クラスIサイトカイン受容体
細胞系の増殖を高めることが予測される。
【0348】 例19インビトロでのzcytor10受容体の再構成 zcytor10−シグナル化複合体に包含される成分を同定するために、受容体再構
成の研究を、次の通りにして行う。ルシフェラーゼレポーター哺乳類発現ベクタ
ープラスミドにより、本明細書に記載される標準方法を用いて、トランスフェク
トされたBHK570細胞(ATCC No. CRL-10314)は、zcytor10リガンドの存在下でル
シフェラーゼレポーターに対する、トランスフェクトされたzcytor10受容体複合
体からのシグナルトランスダクション応答を測定するために、バイオアッセイ細
胞系として作用する。BHK細胞は、zcytor10受容体を内因的に発現しない。
【0349】 典型的なルシフェラーゼレポーター哺乳類発現ベクターは、次の4種の遺伝子
からのSTAT転写因子結合要素を含む相補的オリゴヌクレオチドZC12,749配列番号
37)及びZC12,748(配列番号38)により構成されたKZ134プラスミドである:修
飾されたc-fos Sis誘発性要素(m67SIE又はhSIE)(Sadowski, H. など., Scienc
e 261: 1739-1744, 1993)、 p21 WAF1遺伝子からのp21 SIE1(Chin,Y. など.,
Science 272: 719-722, 1996)、β−カゼイン遺伝子の乳腺応答要素(Schmitt-
Ney, M. など., Mol. Cell. Biol. 11: 3745-3755, 1991)、及びFcg RI遺伝子
のSTAT誘発性要素(Seidel,H. など., Proc. Natl. Acad. Sci. 92: 3041-3045
, 1995)。
【0350】 それらのオリゴヌクレオチドは、Asp718−XhoI適合性末端を含み、そして同じ
酵素により消化されたc-fosプロモーター(Poulsen, L.K. など., J. Biol. Che
m. 273: 6229-6232, 1998)を有し、そしてネオマイシン選択マーカーを含む受
容体ホタルルシフェラーゼレポーターベクター中に、標準の方法を用いて連結さ
れた。KZ134プラスミドを用いて、BHK又はBaF3細胞を標準のトランスフェクショ
ン及び選択方法により安定してトランスフェクトし、それぞれ、BHK/KZ134又はB
aF3/KZ134細胞系を製造する。
【0351】 バイオアッセイ細胞を、zcytor10受容体のみによりトランスフェクトし、zcyt
or10受容体及び種々の他の既知受容体サブユニットの1つにより同時にトランス
フェクトする。受容体複合体は、zcytor10受容体のみ、1又は複数のIL-2受容体
成分(IL-2Rα、IL-2Rβ、IL-2Rγ)を有するzcytor10受容体、1又は複数のIL
−4/IL-13受容体ファミリー受容体成分(IL-4Rα、IL-13Rα、IL-13Rα’)を有
するzcytor10受容体、及び他のインターロイキン受容体(例えば、IL-15Rα、IL
-7Rα、IL-9Rα、IL-21R(Zalpha 11受容体))と、zcytor10受容体との種々の
組み合わせを包含するが、但しそれらだけには限定されない。
【0352】 次に、個々の独立した受容体複合体細胞系を、サイトカイン−ならし培地又は
精製されたサイトカインの存在下でアッセイし、そしてルシフェラーゼ活性を通
常の方法を用いて測定する。トランスフェクトされていないバイオアッセイ細胞
系は、バックグランドルシフェラーゼ活性のための対照として作用し、そして従
って、種々の受容体複合体組み合わせによるシグナルを比較するための基線とし
て使用される。正しい受容体複合体の存在下でzcytor10受容体を結合するならし
培地又はサイトカインは、バックグラウンドよりも約5倍又はそれ以上のルシフ
ェラーゼ読み取りを付与することが予測される。
【0353】 他方では、BaF3/zcytor10-mpl及びBaF3/zcytor10(例10)細胞系が上記のよう
に同時−トランスフェクトされ、そして増殖が測定される類似するアッセイを行
うことができる。 前述から、本発明の特定の態様が例示のために本明細書において記載されて来
たが、種々の修飾が本発明の範囲内で行われ得ることが、理解されるであろう。
従って、本発明は、請求の範囲を除いて、限定的ではない。
【配列表】
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成13年7月28日(2001.7.28)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12N 1/19 C12N 1/21 1/21 C12P 21/02 C 5/10 C12Q 1/02 C12P 21/02 G01N 33/53 Z C12Q 1/02 33/566 G01N 33/53 C12P 21/08 33/566 C12N 15/00 ZNAA // C12P 21/08 5/00 A (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AG,AL,AM,AT,AU, AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,C N,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DZ,EE ,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,HR, HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,K P,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU ,LV,MA,MD,MG,MK,MN,MW,MX, NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,S G,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ ,UA,UG,UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 フォスター,ドナルド シー. アメリカ合衆国,ワシントン 98155,レ イク フォレスト パーク,ノースイース ト ワンハンドレットエイティーファース ト ストリート 3002 (72)発明者 ハモンド アンジェラ ケー. アメリカ合衆国,ワシントン 98027,イ サクア,サウスウエスト クラーク スト リート 195 #イー−2 (72)発明者 ロク,シ アメリカ合衆国,ワシントン 98107,シ アトル,ノースウエスト フィフティセカ ンド ストリート 806 Fターム(参考) 4B024 AA01 AA11 BA43 BA63 CA04 CA07 CA11 DA01 DA02 DA05 DA11 EA01 EA02 EA03 EA04 FA02 GA03 GA11 HA01 HA03 HA11 4B063 QA01 QA08 QA19 QQ01 QQ20 QR08 QR33 QR42 QR59 QR62 QR80 QS05 QS25 QS36 QX02 4B064 AG20 AG27 CA01 CA10 CA19 CA20 CC24 DA01 DA13 4B065 AA01X AA57X AA87X AA91Y AB01 AB02 BA01 BA08 CA24 CA25 CA44 CA46 4H045 AA10 AA11 AA20 AA30 BA10 BA41 CA40 DA51 DA76 EA20 EA50 FA72 FA74

Claims (32)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)配列番号2に示されるアミノ酸番号15(Cys)〜アミ
    ノ酸番号230(Pro)のアミノ酸配列; (b)配列番号35に示されるアミノ酸番号17(Ala)〜アミノ酸番号232(Pro
    )のアミノ酸配列; (c)配列番号2に示されるアミノ酸番号25(Gly)〜アミノ酸番号230(Pro
    )のアミノ酸配列; (d)配列番号2に示されるアミノ酸番号15(Cys)〜アミノ酸番号251(Leu
    )のアミノ酸配列; (e)配列番号35に示されるアミノ酸番号17(Ala)〜アミノ酸番号253(Leu
    )のアミノ酸配列; (f)配列番号2に示されるアミノ酸番号252(Arg)〜アミノ酸番号357(Leu
    )のアミノ酸配列; (g)配列番号2に示されるアミノ酸番号15(Cys)〜アミノ酸番号357(Leu
    )のアミノ酸配列; (h)配列番号35に示されるアミノ酸番号17(Ala)〜アミノ酸番号359(Leu
    )のアミノ酸配列; (i)配列番号2に示されるアミノ酸番号1(Met)〜アミノ酸番号357(Leu
    )のアミノ酸配列; (j)配列番号35に示されるアミノ酸番号1(Met)〜アミノ酸番号359(Leu
    )のアミノ酸配列; から成る群から選択されたアミノ酸配列に対して少なくとも90%同一であるアミ
    ノ酸残基の配列を含んで成るポリペプチドをコードする単離されたポリヌクレオ
    チド。
  2. 【請求項2】 前記ポリペプチドが、 (a)配列番号2に示されるアミノ酸番号15(Cys)〜アミノ酸番号230(Pro
    )のアミノ酸配列; (b)配列番号35に示されるアミノ酸番号17(Ala)〜アミノ酸番号232(Pro
    )のアミノ酸配列; (c)配列番号2に示されるアミノ酸番号25(Gly)〜アミノ酸番号230(Pro
    )のアミノ酸配列; (d)配列番号2に示されるアミノ酸番号15(Cys)〜アミノ酸番号251(Leu
    )のアミノ酸配列; (e)配列番号35に示されるアミノ酸番号17(Ala)〜アミノ酸番号253(Leu
    )のアミノ酸配列; (f)配列番号2に示されるアミノ酸番号252(Arg)〜アミノ酸番号357(Leu
    )のアミノ酸配列; (g)配列番号2に示されるアミノ酸番号15(Cys)〜アミノ酸番号357(Leu
    )のアミノ酸配列; (h)配列番号35に示されるアミノ酸番号17(Ala)〜アミノ酸番号359(Leu
    )のアミノ酸配列; (i)配列番号2に示されるアミノ酸番号1(Met)〜アミノ酸番号357(Leu
    )のアミノ酸配列; (j)配列番号35に示されるアミノ酸番号1(Met)〜アミノ酸番号359(Leu
    )のアミノ酸配列; から成る群から選択されたアミノ酸残基の配列を含んで成る請求項1記載の単離
    されたポリヌクレオチド。
  3. 【請求項3】 前記ポリペプチドがさらに、配列番号2の残基231(Leu)〜
    251(Leu)から成るトランスメンブランドメインを含んで成る請求項1記載の単
    離されたポリヌクレオチド。
  4. 【請求項4】 前記ポリペプチドがさらに、配列番号2の残基252(Arg)〜
    357(Leu)から成る細胞内ドメインを含んで成る請求項1記載の単離されたポリ
    ヌクレオチド。
  5. 【請求項5】 次の作用可能に連結された要素: 転写プロモーター; 配列番号2に示されるアミノ酸番号15(Cys)又は25(Gly)〜アミノ酸番号35
    7(Leu)のアミノ酸配列に対して少なくとも90%同一であるか;あるいは配列番
    号35に示されるアミノ酸番号17(Ala)〜アミノ酸番号232(Pro)のアミノ酸配
    列に対して少なくとも90%同一であるzcytor10ポリペプチドをコードするDNAセ
    グメント;及び 転写ターミネーター; を含んで成り、ここで前記プロモーターが前記DNAセグメントに作用可能に連結
    されており、そして前記DNAセグメントが前記転写ターミネーターに作用可能に
    連結されていることを特徴とする発現ベクター。
  6. 【請求項6】 前記DNAセグメントに作用可能に連結された分泌シグナル配
    列をさらに含んで成る請求項5記載の発現ベクター。
  7. 【請求項7】 請求項5記載の発現ベクターを含んで成る培養された細胞で
    あって、前記DNAセグメントによりコードされたポリペプチドを発現する細胞。
  8. 【請求項8】 前記DNAセグメントが、配列番号2に示されるアミノ酸番号1
    5(Cys)又は25(Gly)〜アミノ酸番号230(Pro)のアミノ酸配列;あるいは配
    列番号35に示されるアミノ酸番号17(Ala)〜アミノ酸番号232(Pro)のアミノ
    酸配列、を含んで成るzcytor10ポリペプチド;及び 転写ターミネーターをコードし、 ここで前記プロモーター、DNAセグメント及びターミネーターが作用可能に連
    結されている請求項5記載の発現ベクター。
  9. 【請求項9】 前記DNAセグメントに作用可能に連結された分泌シグナル配
    列をさらに含んで成る請求項8記載の発現ベクター。
  10. 【請求項10】 前記ポリペプチドがさらに、配列番号2の残基231(Leu)
    〜251(Leu)から成るトランスメンブランドメインを含んで成る、請求項8記載
    の発現ベクター。
  11. 【請求項11】 前記ポリペプチドがさらに、配列番号2の残基252(Arg)
    〜357(Leu)から成る細胞内ドメインを含んで成る、請求項8記載の発現ベクタ
    ー。
  12. 【請求項12】 請求項8記載の発現ベクターを導入されている培養された
    細胞であって、前記DNAセグメントによりコードされた可溶性受容体ポリペプチ
    ドを発現する細胞。
  13. 【請求項13】 融合タンパク質をコードするDNA構造体であって、 (a)配列番号2のアミノ酸番号1(Met)〜アミノ酸番号14(Gly)のアミノ
    酸配列; (b)配列番号35のアミノ酸番号1(Met)〜アミノ酸番号16(Ala)のアミノ
    酸配列; (c)配列番号2のアミノ酸番号15(Cys)〜アミノ酸番号230(Pro)のアミ
    ノ酸配列; (d)配列番号35のアミノ酸番号17(Ala)〜アミノ酸番号232(Pro)のアミ
    ノ酸配列; (e)配列番号2のアミノ酸番号25(Gly)〜アミノ酸番号230(Pro)のアミ
    ノ酸配列; (f)配列番号2のアミノ酸番号15(Cys)〜アミノ酸番号251(Leu)のアミ
    ノ酸配列; (g)配列番号2のアミノ酸番号17(Ala)〜アミノ酸番号253(Leu)のアミ
    ノ酸配列; (h)配列番号2のアミノ酸番号231(Leu)〜アミノ酸番号251(Leu)のアミ
    ノ酸配列; (i)配列番号2のアミノ酸番号231(Leu)〜アミノ酸番号357(Leu)のアミ
    ノ酸配列; (j)配列番号2のアミノ酸番号252(Arg)〜アミノ酸番号357(Leu)のアミ
    ノ酸配列; (k)配列番号2のアミノ酸番号15(Cys)〜アミノ酸番号357(Leu)のアミ
    ノ酸配列; (l)配列番号2のアミノ酸番号17(Ala)〜アミノ酸番号359(Leu)のアミ
    ノ酸配列; から成る群から選択されたアミノ酸残基の配列に対して少なくとも90%同一であ
    るポリペプチドをコードする第1セグメント;及び 追加のポリペプチドをコードする少なくとも1つの他のDNAセグメント; を含んで成り、ここで前記第1及び他のDNAセグメントが読み取り柄を整合して
    連結され;そして前記第1及び他のDNAセグメントが前記融合タンパク質をコー
    ドすることを特徴とするDNA構造体。
  14. 【請求項14】 次の作用可能に連結された要素: 転写プロモーター; 請求項13記載の融合タンパク質をコードするDNA構造体;及び 転写ターミネーター; を含んで成り、ここで前記プロモーターが前記DNA構造体に作用可能に連結され
    ており、そして前記DNA構造体が前記転写ターミネーターに作用可能に連結され
    ていることを特徴とする発現ベクター。
  15. 【請求項15】 請求項14記載の発現ベクターを含んで成る培養された細胞
    であって、前記DNA構造体によりコードされるポリペプチドを発現する細胞。
  16. 【請求項16】 融合タンパク質の製造方法であって、 請求項15記載の細胞を培養し;そして 前記細胞により生成されるポリペプチドを単離する; ことを含んで成る方法。
  17. 【請求項17】 (a)配列番号2に示されるアミノ酸番号15(Cys)〜ア
    ミノ酸番号230(Pro)のアミノ酸配列; (b)配列番号35に示されるアミノ酸番号17(Ala)〜アミノ酸番号232(Pro
    )のアミノ酸配列; (c)配列番号2に示されるアミノ酸番号25(Gly)〜アミノ酸番号230(Pro
    )のアミノ酸配列; (d)配列番号2に示されるアミノ酸番号15(Cys)〜アミノ酸番号251(Leu
    )のアミノ酸配列; (e)配列番号35に示されるアミノ酸番号17(Ala)〜アミノ酸番号253(Leu
    )のアミノ酸配列; (f)配列番号2に示されるアミノ酸番号252(Arg)〜アミノ酸番号357(Leu
    )のアミノ酸配列; (g)配列番号2に示されるアミノ酸番号15(Cys)〜アミノ酸番号357(Leu
    )のアミノ酸配列; (h)配列番号35に示されるアミノ酸番号17(Ala)〜アミノ酸番号359(Leu
    )のアミノ酸配列; (i)配列番号2に示されるアミノ酸番号1(Met)〜アミノ酸番号357(Leu
    )のアミノ酸配列; (j)配列番号35に示されるアミノ酸番号1(Met)〜アミノ酸番号359(Leu
    )のアミノ酸配列; から成る群から選択されたアミノ酸配列に対して少なくとも90%同一であるアミ
    ノ酸残基の配列を含んで成る単離されたポリペプチド。
  18. 【請求項18】 前記アミノ酸残基の配列が、 (a)配列番号2に示されるアミノ酸番号15(Cys)〜アミノ酸番号230(Pro
    )のアミノ酸配列; (b)配列番号35に示されるアミノ酸番号17(Ala)〜アミノ酸番号232(Pro
    )のアミノ酸配列; (c)配列番号2に示されるアミノ酸番号25(Gly)〜アミノ酸番号230(Pro
    )のアミノ酸配列; (d)配列番号2に示されるアミノ酸番号15(Cys)〜アミノ酸番号251(Leu
    )のアミノ酸配列; (e)配列番号35に示されるアミノ酸番号17(Ala)〜アミノ酸番号253(Leu
    )のアミノ酸配列; (f)配列番号2に示されるアミノ酸番号252(Arg)〜アミノ酸番号357(Leu
    )のアミノ酸配列; (g)配列番号2に示されるアミノ酸番号15(Cys)〜アミノ酸番号357(Leu
    )のアミノ酸配列; (h)配列番号35に示されるアミノ酸番号17(Ala)〜アミノ酸番号359(Leu
    )のアミノ酸配列; (i)配列番号2に示されるアミノ酸番号1(Met)〜アミノ酸番号357(Leu
    )のアミノ酸配列; (j)配列番号35に示されるアミノ酸番号1(Met)〜アミノ酸番号359(Leu
    )のアミノ酸配列; から成る群から選択される請求項17記載の単離されたポリペプチド。
  19. 【請求項19】 前記ポリペプチド分子が、 配置M1−{32−35}−M2−{31−32}−M3−{14−15}−M4−{11}−M5−{22−24}−
    M6: [ここで、M1は、“モチーフ1”、すなわち配列番号43に示されるようなアミ
    ノ酸の配列であり、 M2は、“モチーフ2”、すなわち配列番号44に示されるアミノ酸配列であり、 M3は、“モチーフ3”、すなわちLKPから成るアミノ酸の配列であり、 M4は、“モチーフ4”、すなわちVTVから成るアミノ酸の配列であり、 M5は、“モチーフ5”、すなわち配列番号45に示されるようなアミノ酸の配列
    であり、 M6は、“モチーフ6、すなわちGLDから成るアミノ酸配列であり、そして {数}は、モチーフ間のアミノ酸の数を示す] において、N−末端からC−末端の方に一定の間隔離れて存在するモチーフ1, 2,
    3, 4, 5及び6をコードする請求項17記載の単離されたポリペプチド。
  20. 【請求項20】 前記ポリペプチドがさらに、配列番号2の残基231(Leu)
    〜251(Leu)から成るトランスメンブランドメインを含んで成る請求項17記載の
    単離されたポリペプチド。
  21. 【請求項21】 前記ポリペプチドがさらに、配列番号2の残基252(Arg)
    〜357(Leu)から成る細胞内ドメインを含んで成る請求項17記載の単離されたポ
    リペプチド。
  22. 【請求項22】 zcytor10ポリペプチドの製造方法であって、 請求項7記載の細胞を培養し;そして 前記細胞により生成されるzcytor10ポリペプチドを単離する; ことを含んで成る方法。
  23. 【請求項23】 (a)配列番号2に示されるアミノ酸番号15(Cys)又は2
    5(Gly)〜アミノ酸番号230(Pro)のアミノ酸配列; (b)配列番号35に示されるアミノ酸番号17(Ala)〜アミノ酸番号232(Pro
    )のアミノ酸配列;及び (c)上記(a)又は(b)に対して少なくとも90%同一である配列; から成る群から選択されたアミノ酸セグメントを含んで成り、ここで前記ポリペ
    プチドが、造血受容体により通常会合されるトランスメンブラン及び細胞内ドメ
    インを実質的に有さない請求項17記載の単離されたポリペプチド。
  24. 【請求項24】 zcytor10ポリペプチドの製造方法であって、 請求項12記載の細胞を培養し;そして 前記細胞により生成されるzcytor10ポリペプチドを単離する; ことを含んで成る方法。
  25. 【請求項25】 zcytor10ポリペプチドに対する抗体の生成方法であって、 (a)配列番号2におけるアミノ酸番号15(Cys)〜アミノ酸番号357(Leu)
    のアミノ酸の連続配列に対して少なくとも90%同一である、9〜343個のアミノ
    酸から成るポリペプチド; (b)配列番号35におけるアミノ酸番号17(Ala)〜アミノ酸番号359(Leu)
    のアミノ酸の連続配列に対して少なくとも90%同一である、9〜343個のアミノ
    酸から成るポリペプチド; (b)配列番号2のアミノ酸番号25(Gly)〜アミノ酸番号230(Pro)のアミ
    ノ酸配列から成るポリペプチド; (c)配列番号2のアミノ酸番号114(Lys)〜アミノ酸番号121(Val)のアミ
    ノ酸配列から成るポリペプチド; (d)配列番号2のアミノ酸番号177(Arg)〜アミノ酸番号186(Ala)のアミ
    ノ酸配列から成るポリペプチド; (e)配列番号2のアミノ酸番号252(Arg)〜アミノ酸番号357(Leu)のアミ
    ノ酸配列から成る2ポリペプチド; (f)配列番号2のアミノ酸番号260(Leu)〜アミノ酸番号267(Pro)のアミ
    ノ酸配列から成るポリペプチド; (g)配列番号2のアミノ酸番号298(Thr)〜アミノ酸番号302(Asp)のアミ
    ノ酸配列から成るポリペプチド; (h)配列番号2のアミノ酸番号150(Arg)〜アミノ酸番号155(Asp)のアミ
    ノ酸配列から成るポリペプチド; (i)配列番号2のアミノ酸番号254(Arg)〜アミノ酸番号259(Ala)のアミ
    ノ酸配列から成るポリペプチド; (j)配列番号2のアミノ酸番号296(Ala)〜アミノ酸番号301(Glu)のアミ
    ノ酸配列から成るポリペプチド; (k)配列番号2のアミノ酸番号297(Arg)〜アミノ酸番号302(Asp)のアミ
    ノ酸配列から成るポリペプチド;及び (l)配列番号2のアミノ酸番号310(Lys)〜アミノ酸番号315(Glu)のアミ
    ノ酸配列から成るポリペプチド; から成る群から選択されたポリペプチドを動物に接種し、ここで前記ポリペプチ
    ドが、抗体を生成するために動物において免疫応答を誘発し;そして 前記動物から抗体を単離する; ことを含んで成る方法。
  26. 【請求項26】 zcytor10ポリペプチドに対して特異的に結合する、請求項
    25記載の方法により生成される抗体。
  27. 【請求項27】 前記抗体が、モノクローナル抗体である請求項26記載の抗
    体。
  28. 【請求項28】 請求項17記載のポリペプチドに対して特異的に結合する抗
    体。
  29. 【請求項29】 zcytor10タンパク質活性のモジュレータ−の存在を、試験
    サンプルにおいて検出する方法であって、 請求項8記載の発現ベクターが導入されている細胞を培養し、ここで前記細胞
    が試験サンプルの存在及び不在下でDNAセグメントによりコードされるマスクzcy
    tor10タンパク質を発現し; 生物学的又は生化学的アッセイにより、試験サンプルの存在及び不在下でのマ
    ウスzcytor10の活性のレベルを比較し;そして 試験サンプルにおけるzcytor10活性のモジュレーターの存在を、前記比較から
    決定する; ことを含んで成る方法。
  30. 【請求項30】 試験サンプル内のzcytor10受容体リガンドの検出方法であ
    って、 配列番号2に示されるアミノ酸番号15(Cys)又は25(Gly)〜アミノ酸番号23
    0(Pro)のアミノ酸配列を含んで成る請求項17記載のポリペプチドと試験サンプ
    ルとを接触せしめ;そして 前記サンプルにおけるリガンドへの前記ポリペプチドの結合を検出する; ことを含んで成る方法。
  31. 【請求項31】 前記ポリペプチドが培養された細胞内で膜結合性であり,
    そして前記検出段階が培養された細胞における生物学的応答を測定することを含
    んで成る請求項30記載の方法。
  32. 【請求項32】 前記生物学的応答が、細胞増殖又はレポーター遺伝子の転
    写の活性化である請求項31記載の方法。
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