JP2002538942A - 液体−液体分配を使用する分離方法 - Google Patents

液体−液体分配を使用する分離方法

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、予め決定した化合物の分離の方法であって、i)少なくとも相の1つが熱分離性ポリマー(I)を多く含んでおり(相1)、他の相が少し含んでいる(相2)、2相システム(システムA)において化合物を分配すること、ii)当該化合物を含む1つの相(相1または相2)を回収すること、iii)必要ならば、ステップiiで回収した相から当該化合物を単離すること、を含み、a)ポリマー(I)は、ミセル形成熱分離性ポリマーであること、そしてb)相2が、熱分離性ポリマー(I)の曇点を低下する少なくとも1つの試薬、例えばポリマー(I)に不適合なポリマー(II)または塩を含み得ること、を特徴とする方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (技術分野) 本発明は、熱分離性ポリマーを含む少なくとも1つの相を含む水相システムの
分離に関する。分離される化合物は、例えば、脂質、ペプチドおよび/または炭
化水素構造を有する生物学的性質(生体分子)であり得る。
【0002】 (背景技術) 典型的な水性の2相システムは、PEG/デキストランおよびPEG/塩シス
テム(PEG=ポリ(エチレングリコール))である。前者のシステムは、ポリマー
−ポリマー不適合性から得られるシステムであり、後者は、塩によるポリマーの
塩析から得られるシステムである。PEG/デキストランシステムは、巨大分子
、膜、細胞粒子および細胞(Albertsson, Partition of cell particles and mac
romolecules, 3rd ed., Wiley, New York; and Walter et al. (Ed.), Aqueous
two-phase systems, Meth. Enzym. 228 (1994(Academic Press, London))の小規
模の分離に使用される。PEG/塩システムは、大規模の酵素抽出に主に使用さ
れる(Cordes et al., Meth. Enzymol. 228 (1994) 600-608 (Academnic Press,
London)。
【0003】 より新しい2相システムは、温度上昇により下げる水中での溶解度を有するポ
リマーを利用する(熱分解性ポリマー)。この場合、2つの巨視的相(ポリマーは
下相に多く、水は上相に多い)は、曇点(cloud point)がある程度高いポリマーの
溶液の加熱により得られ得、すなわち、その温度は、相が分離し始める温度であ
る。所定のポリマーの水溶液の曇点は、ポリマー濃度ならびに添加された他の成
分(例えば、曇点−低下試薬)の量および型に依存する。最も低い曇点は、最低臨
界溶液温度(LCST)と呼ばれる(Saeki et al., Polymer 17 (1976) 685-688)
。この現象はまた、非イオン性界面活性剤、例えばTriton X-114、C12E05の水溶
液中に生ずる。生物工学における熱分離性の適用は、概説されている(Galaev et
al., Enzyme Microb. Technol. 15 (1993) 354-366)。もし特記しなければ、L
CSTは、純粋なポリマーおよび純水からなるシステムの最も低い曇点をいう。
【0004】 多くの熱分離性ポリマーには、エチレンオキシド群が含まれる。そのようなP
EGは一例であるが、その曇点は、生体物質の分離用の熱分離工程での使用には
温度が高過ぎる(約100℃)。エチレンオキシド(EO)−プロピレンオキシド(
PO)ランダムコポリマーは、最も低い曇点を有する。Ucon 50 HB-5100およびBr
eox 50A 1000は、50%EOおよび50%PO群を構成するランダムコポリマー
である(EOPO−ポリマー)。両方のコポリマーは、50℃のLCSTを有する
【0005】 種々のEO/PO比を有する有するポリマーの相システムが、タンパク質の分
離において研究されてきた(Harris et al., Biosep. 2 (1991) 237-246; Alred
et al., J. Chromatogr. 659 (1994) 289-298; Persson et al., J. Chromatogr
. 711 (1998) 97-109; Berggren et al., J. Chromatogr. A 718 (1995) 67-79;
Johanssson et al., Biochim. Biophys. Acta 1290 (1996) 289-298)。EOお
よびPO単位(Pluronics)のブロックからなる熱分離性ポリマーおよび酵素の分
離におけるその使用が述べられている(Tani et al., Analytical Science 13 (1
997) 925-929)。Taniらにより使用されたポリマーは、中央に親水性EOブロッ
クおよび末端部分に疎水性POブロックを有する、またはその逆を有する(EO
POブロックコポリマー)。
【0006】 本発明者の二人(Folke TjerneldおよびJosefine Persson)はまた、WO981
1127およびWO981140の発明者であり、その何れもが、熱分離性ポリ
マーを含む水性2相システムにおけるアポリポタンパク質の精製について述べて
いる。
【0007】 種々の疎水性および実効荷電(net charge)を有するアミノ酸およびオリゴペプ
チドの分配は、水/Uconシステムで研究されている(Johansson et al., Biosep.
5 (1995) 269-279; Johansson et al., Biochim. Biphys Acta 1335 (1996) 31
5-325)。
【0008】 これまでに使用されている熱分離性ポリマーの不利な点および本発明の目的 熱分離性ポリマーを含む相システムにおいて、これまでの相は、通常、水相に
独占的に分配される殆どのタンパク質と共に、比較的高濃度のポリマー(40%
を超える)を含む。a)ポリマー相にわずかなポリマーが存在するシステムを有す
ること、b)相間を行き来して分離される化合物を目的とすることができること
、そしてc)熱分離性ポリマーの再利用を促進する分離工程を有すること、が利
点となり得る。
【0009】 定義 ポリマー:ポリマーなる語句を本発明で使用する場合、他に強調しなければ、
水溶性/水混和性ポリマーをいう。さらにポリマーなる語句は、異なるかまたは
同等であり得る20以上のモノマー単位を含むことを意味する。
【0010】 熱分離性ポリマーは、温度の上昇によって下げる水の溶解度を有するポリマー
をである。
【0011】 曇点−低下試薬(cloud point-decreasing agents)は、ポリマー−水溶液に加
えたとき、当該溶液の曇点を下げる化合物である。
【0012】 曇点−上昇試薬(cloud point-increasing agents)は、水中の熱分離性ポリマ
ーの溶液に加えたとき、溶液の曇点を上げる化合物である。
【0013】 不適合なポリマー。本発明の明細書において、両ポリマーを水と混合するとき
、2つの水相が形成され得るならば、1のポリマーは他のポリマーと不適合であ
ることをいう。当該定義にはまた、第1のポリマーが一方の相において優勢的に
生じ、第2のポリマーが他方の相に優勢的に生じることを含む。
【0014】 ミセル形成および非ミセル形成ポリマー 熱分離性ポリマーのミセル形成特性は、ポリマー濃度が純水およびポリマーか
らなる溶液中で変化するとき、曇点変化に反映する。図1参照:Breox PAG 50A
1000(International Speciality Chemicals Lt, Southampton, U.K.)が僅かに凹
状に湾曲し、実験で使用したHM−EOPOポリマーが激しく凹状に湾曲してい
ることは、Breoxがミセルを形成せずHM−EOPOポリマーがミセルを形成す
ることを部分的に反映している。単純性のため、および本発明の好ましい様式の
文書において、ミセル形成熱分離性ポリマーは、LCSTの濃度に対して水と混
合し、この温度を低温から高温に温度上げるとき、2つの相(その両方は、少な
くとも70%、80%程の水濃度を有する)を得ることができるポリマーである
。これらポリマーの多くは、LCSTで明白な最小を示す。HM−EOPOポリ
マー(ミセル形成)のカーブを図1のBreox(非ミセル形成)と比較する。非ミセル
形成ポリマーは、ミセル形成ポリマーの定義とは対応しない水溶性/水混和性ポ
リマーである。上記および下記のパーセンテージの値は、特記しなければ、w/
wに基く。
【0015】 非ミセル形成ポリマーは、通常、ミセル形成ポリマーと非親和性であり、この
ため非ミセル形成ポリマーはしばしば水とミセル形成ポリマーの混合物に対して
曇点低下試薬として作用し、そして逆に、水と非ミセル形成ポリマーの混合物に
ミセル形成ポリマーを導入しても同様に作用する。
【0016】 本発明 上記定義のようにミセル形成する熱分離性ポリマーを選択した場合に上記考察
した目的に直面することが、現在知られている。したがって、本発明は、予め決
定した化合物の分離の方法であって、 i)少なくとも相の1つが熱分離性ポリマー(I)を多く含んでおり(相1)、他の
相が少し含んでいる(相2)、2相システム(システムA)において化合物を分配す
ること、 ii)当該化合物を含む1つの相(相1または相2)を回収すること、 iii)必要ならば、ステップiiで回収した相から当該化合物を単離すること、 を含む方法に関する。
【0017】 当該方法の特徴は、 a)ポリマー(I)は、ミセル形成熱分離性ポリマーであること、そして b)相2が、熱分離性ポリマー(I)の曇点低下性の試薬、例えばポリマー(I)に
不適合なポリマー(II)または塩を含み得ること、 である。
【0018】 ポリマー(II)は、通常の場合、相2に優勢に存在する。
【0019】 2相システムは、1つまたはそれ以上の更なる水溶性ポリマーを含む更なる水
性液体相を含む多相システムの一部となり得る。
【0020】 一方の相がポリマーを多く含み、他方の相がポリマーを少し含んでいるという
表現は、一方の相が他方よりもポリマーを多く含む(しばしば5倍よりも多い)と
いうことのみをいう。
【0021】 2相は、分離される化合物を含むサンプルを含む必要な成分をシステムの曇点
よりも低い温度で予め混合し、次いで、システムの曇点を超える温度に増加する
ことにより、得られ得る。他には、最終システムの上記曇点を超える温度で所定
の2相システムの成分を混合する。
【0022】 ポリマーの再利用 相のポリマーは、当該方法の第2回目のステップ(i)において、それぞれ、ポ
リマー(I)およびポリマー(II)として再利用され、使用される。これは、有意な
量の分離されるべき化合物および/または他の望ましくない成分を含まない場合
に、直接相の再利用により、行われ得る。他に、更なる分離ステップを実施する
ことが好ましい。 例えば、 ・ポリマー(I):相1は、例えば、水および/または1つもしくはそれ以上の曇
点低下剤を添加することにより、および/または形成され相1を基礎とする相シ
ステムの曇点よりも高い温度に上げることにより、第2の相分離ステップに付さ
れる。この相分離ステップは、相1:1(ポリマー(I)を多く含む)および相1:
2(ポリマー(I)を少し含んでいる)を生じる。必要ならば、ステップ(i)で分離
されるべき成分を分配に向かわせることができる、および/または望ましくない
成分を相1:2に向かわせることができる、緩衝性物質および物質を加える。次
いで、望ましいならば、相1:1は、あるいはポリマー(I)に関し更なる富化の
後、再利用され得る。 ・ポリマー(II):ポリマーIIが熱分解性ポリマーである場合、相1と同じ原理を
相2の再利用に適用し得る。例えば、水および/または曇点低下試薬を加え、或
いはその後、ポリマー(II)中に一方の多く含む相および一方の僅かに含む相への
相2の分離を行うために(それぞれ、相2:1および相2:2)温度を上げ得る。
望ましいならば、相2:1は、再び再利用され、当該方法の第2回目のステップ
(i)において、ポリマー(II)として使用し得る。ポリマー(I)および/またはポ
リマー(II)が再利用される場合、第2回目のステップ(i)においてシステムAに
更なる量の各ポリマーを供する必要がある。
【0023】 熱分離性ポリマー(I)(ミセル形成ポリマー) システムAのポリマー(I)の総量は、通常、ほぼ50%である。本発明の最も
重要な利点の1つは、ポリマー(I)の我々の選択が20%未満、さらに10%未
満(w/w)の濃度とし得ることである。
【0024】 有用なミセル形成熱分解性ポリマーは、90℃以下、好ましくは50℃以下、
例えば40℃以下または20℃以下であるLCSTを典型的に有する。オリゴ−
またはポリペプチド構造を有するタンパク質および他の化合物は、しばしば、熱
感受性であり、そのため、40℃以下または20℃以下のLCSTを有するポリ
マーが必要となる。他方では、脂質または炭化水素を有する化合物は、しばしば
、より熱に安定であり、90℃までまたはそれよりも高いLCSTを有するミセ
ル形成熱分離性ポリマーの使用を可能である。より低いLCSTを有するポリマ
ーは、実質的な理由(加熱の必要が少ない)のためにより高いLCSTを有するポ
リマーに好ましい。
【0025】 適当なポリマーの選択は、試験することにより、例えば、上記のような曇点を
有する熱分解性ポリマーを純水と混合し、種々のポリマー濃度の曇点を決定し、
図1に示し相当する実験部分で述べられるような相の図を構成することにより、
行うことができる。
【0026】 試験されるべきポリマーの初期選択は、既知熱分解性ポリマー、例えば、Gala
evら(Enzyme Microbiol. Technol. 15 (1993) 354-366)により得られるものの中
に存在する多くの構造を含む水溶性の熱分解性ポリマー群であり得る。
【0027】 本発明に適当なミセル形成ポリマーの鍵となる特徴は、同一または異なる親水
性モノマー単位からなる中央ポリマー部分であり、末端がそれぞれ疎水性基から
なることであると考えられている。親水性モノマー単位(炭素、水素および酸素
原子のみを含む)は、酸素原子数と炭素原子数との間で、少なくとも1/4、好
ましくは少なくとも1/3となる割合を示す。疎水性末端基(酸素、炭素および
水素原子を含む)は、酸素原子数と炭素原子数との間で、多くとも1/5の割合
を示す。親水性および疎水性基の他の型の場合、同様の法則が親水性および疎水
性についてそれぞれ適用される。
【0028】 ポリマーの中央部分は、直線状であるかまたは分枝状の鎖であり得る。中央部
分は、多くの異なるまたは同一のサブユニットからなり、それぞれは、親水性モ
ノマー単位の直鎖と、他のサブユニットと2価架橋(divalent bridge)(サブユニ
ット部分ではなく全体でポリマーに水不溶性を付与するわけではない)で結合す
る各サブユニットでできている。当該架橋は、直線状、分枝状または環状の2価
2−6−炭化水素基、−CH=CH−、−CC−、−N=N−、−O−、−
S−、−SO−、−CONR−、−COO−、−NR−、−SO
−、−OCO−、−NRCONR−、−NRCOO−[式中、R1−
は、水素、ならびに1−12炭素原子を含む低級炭化水素、例えばC1−12 −アルキル、−アリールアルキルおよび−アルキルアリールから選択される]か
ら選択される1つまたはそれ以上の構造エレメントを含み得る。
【0029】 好ましい変形物では、モノマー単位は、例えば、ランダムまたはブロックコポ
リマーのような、またはホモ重合体のような、ポリマー(I)の中央部分かサブユ
ニット(それぞれ、ランダムまたはブロックEOPOポリマー)の何れかのような
、エチレンオキシドおよび直線状または分枝状プロピレンオキシドから選択され
る。
【0030】 疎水性基は、同一であっても異なっていてもよい。それらは、例えば、1−4
の炭素原子が、上記で架橋連結サブユニットとして与えられた任意の構造性エレ
メントで置換された、10−30SP−混成炭素原子を含む炭化水素基群から
選択され得る。
【0031】 適当なポリマーの合成がEP260430に記載されている。
【0032】 ポリマーの水溶液用の曇点低下試薬 この試薬は、一方または両方の相(水溶性)に溶解できる塩、または非ミセル形
成および/またはポリマー(I)に非適合であり、相2中に主に存在する第2ポリ
マー(II)であり得る。また、低分子量水溶性非イオン性化合物は、曇点低下剤と
して作用し得る。
【0033】 適当な塩は、塩化物、臭化物、酢酸、リン酸(PO 3−;HPO 2−;H
PO )、硫酸(SO 2−)などの水溶性のナトリウム、カリウムおよびア
ンモニウム(R、この場合、R4−7は、水素、ならびにC
1−30アルキル、アリール、アラルキルおよびアルキルアリール(alkaryl))塩
から選択され得る。
【0034】 ポリマー(II)は、例えば、低いミセル形成傾向を有することにより、ポリマー
(I)に不適合であるポリマーから選択され得る。例は、セルロース、デキストラ
ン、デンプンなどのようなポリサッカライドであり、それは、必要ならば、末端
を生ずることなくエチレンオキシドとプロピレンオキシドの間でランダムまたは
ブロックコポリマー、ポリエチレングリコールを適当に誘導および/または断片
化し得る。ポリマー(II)は、例えば、Galaevら(Enzyme Microb. Technol. 15 (1
993) 354-66)により得られたもののから選択される、ポリマー(I)に不適合であ
る熱分離性ポリマーであり得る。登録商標Breox、UconおよびPluronicsで販売さ
れているポリマーについての上記考察もまた参照。
【0035】 ポリマー(II)の熱分離性形の水溶液のための曇点低下試薬は、ポリマー変形型
がポリマー(II)に不適合性であることを除き、ポリマー(I)と同じ系列に沿って
選択され得る。
【0036】 曇点上昇試薬 例は、脂肪族アルコールであり、荷電界面活性剤などである。この型の試薬は
、通常、システムの曇点を上げるために加えるのではなく、それらが有する幾つ
か他の性質を利用するために加えられる。例えば、荷電界面活性剤が、分離され
るべき化合物の特定相への好ましい分配に使用され得る。
【0037】 種々の相の間で分離されるべき化合物を向かわせる方法 化合物の分配は、化合物の電気的荷電に依存し得る。荷電がpH依存の場合、
相システムのpHは、発明の方法のステップ(II)で回収される相への化合物の最
大分配を達成するように調節され得る。pH依存荷電を有し得る化合物の実例は
、オリゴ−またはポリペプチド構造を示す化合物である。
【0038】 分配係数は、温度に依存する。そのため、温度は、当該方法のステップ(II)で
回収される相への化合物の最大分配が達成されるように変化され得る。
【0039】 ステップ(II)で回収される相への最大分配を達成するための第3の要因(third
alternative)は、化合物との結合能を有し、それゆえ、ステップiiで回収され
る相中へ分離される(改善された分配)化合物を安定化する物質を相システム中に
組み込むことである。実例は、界面活性剤および塩である。
【0040】 最大分配には、pH、温度および/または分離されるべき化合物と結合する物
質を、最適または最大量の化合物が望ましい相に分配されるように適用させるこ
とが含まれる。結合している物質の場合、これには、型および量が含まれる。
【0041】 分離されるべき化合物が、電気的に荷電している場合、その分配は、存在する
対イオンの型に依存する。可溶性塩の添加は、しばしば、システムの対イオンプ
ロファイルを変化させ、そのため、また分離されるべき化合物の分配を変化させ
得る。
【0042】 分離されるべき化合物が陽性に荷電している場合、比較的大きい(低濃度の荷
電)陰イオンを含む塩は、より疎水的な相、この場合相1(ポリマー(I)中に多く
含まれる)への分配を改善し得る。典型例は、ハリドイオン(Cl、Br、I など)、SCN、ClO および例えばカルボン酸陰イオン基、スルホン
酸陰イオン基(例えばドデシルスルホン酸)、スルホン酸陰イオン基、ホスホン酸
陰イオン基、リン酸陰イオン基を含む陰イオン性界面活性剤を含む塩である。
【0043】 分離されるべき化合物が陰性に荷電している場合、比較的大きい(低濃度の荷
電)陽イオンを含む塩は、より疎水的な相への分配を改善し得る。典型例は、一
般式R[式中、R4−7は、例えば、水素ならびにC1−3
アルキル、アリール、アラルキルおよびアルキルアリールから選択され得る]
の陽イオンを含むアルキルアンモニウム塩である。アンモニウム成分は、第一級
、第二級、第三級または第四級アンモニウムイオン、例えばセチルトリエチルア
ンモニウム、ドデシルトリエチルアンモニウム、トリエチルアンモニウムおよび
他の陽イオン界面活性剤であり得る。
【0044】 最も低濃度の熱分離性ポリマー(I)(=相2)を有する相への荷電化合物の分配
を改善したい場合、分離されるべき化合物に対し可能性ある対イオンが少量であ
り、高濃度の荷電を有する水溶性塩を選択すべきである。この場合、陽性荷電化
合物の分離に使用する典型的な塩は、PO 3−、HPO 2−、HPO 、SO 2−、AcOのような陰イオンを含み、陰性荷電親水性ポリマーは、
例えば、デキストラン、デンプンおよびカルボン酸基、スルホン酸基、サルフェ
ート基、ホスホン酸基、リン酸基のような陰イオン含有基を含む。この場合、陰
性荷電化合物の分離に使用される典型的な塩は、陽イオンが第一級、第二級、第
三級および/または第四級アンモニウム基(−NR[式中、R −4 は、HおよびC1−12アルキル基、好ましくはHまたはあるC1−12
ルキル基から選択される])を示す親水性ポリマーである塩である。
【0045】 また他の型の化合物は、望ましい相への分配を改善するために添加され得る。
典型例は、分離されるべき化合物に対する親和性対応物であり、その対応物は、
例えば、ポリマー、または界面活性剤のような相に優先性を有する任意の他の成
分への共有結合により、望ましい相への改善された分配を有するように誘導され
る。
【0046】 ステップ(ii)で回収される相および更なる処理 この相は、添加成分がどのように選択されるかに依存する相1または相2の何
れかであり、この結果は、分離されるべき化合物の分配で生ずる。特定の環境下
では、例えば、粗開始サンプルが異なる相に優先性を有する2つの望ましい化合
物を含むとき、相1および相2の両方が回収され、更に処理される。
【0047】 本目的が、純水型でステップ(i)で分離される化合物である場合、ポリマー(
ポリマー(I)またはポリマー(II)のいずれか)中の少ない相、すなわち水相中に
化合物が存在するため相システムの成分を選択することが、しばしば有利点とな
る。これは、当該化合物を相2へ向かわせることを意味し、この場合、相2:2
または相1:2に対しポリマー(II)中に多く含まれる。これを達成するため、上
記と同じ原理が、ポリマー(I)および/またはポリマー(II)の再利用を伴うかま
たは伴わずに適用され得る。
【0048】 ステップ(i)で回収される相へ分離される化合物は、さらに、例えば、更なる
2相分離(例えば上記概要のように)により、電気泳動、液体クロマトグラフィー
(イオン交換、生体親和性などのクロマトグラフィー)、沈殿、密度勾配遠心分離
、抽出などにより処理され得る。
【0049】 本発明は、ここでは、優先日に意図された最善の様式を提供する実験部分によ
り解説される。
【0050】 実験部分 物質および方法 物質:使用するHM−EOPOポリマーは、ジイソシアン酸イソホロンの各イ
ソシアネート基を有する各鎖の一端基の反応から誘導される中央基に隣接するエ
チレンオキシドおよびプロピレンオキシド鎖のランダムコポリマーである。残り
の端の両方には、C1429アルキル基が存在する。合成の場合、EP260
430参照。使用するポリマーの分子質量は、約7500−8000Daであっ
た。HM−EOPOポリマーは、Akzo Nobel, Stenungsund, Swedenから得た。
脂肪酸遊離ウシ血清アルブミン(BSA)は、Boehringer Mannheim, Mannheim, G
ermanyから得、ニワトリの卵のリゾチームは、Sigma Chemicals Co, St Louis,
MO, U.S.A.から得た。精製されたアポリポタンパク質A−1は、Pharmacia & Up
john, Stockholm, Swedenから頂き、それは、組換え体変異体、Milanoであり、
通常のモノマー型とは対照的な二量体である(Persson et al., J. Chromatog. 7
11 (1998) 97-109)。すべての塩は、分析用の品質である。Millipore水をすべて
の溶液に使用した。リン酸トリエチルアンモニウムのストック溶液を、リン酸を
トリエチルアンモニウムに滴下することにより調製した。トリエチルアンモニウ
ムリン酸塩溶液塩は、EtNH−ホスフェートと略する。ヒトの血漿およびE.
coli抽出物はPharmacia & Upjohn, Stockholm, Swedenから頂いた。ヒトの血漿
は、通常のモノマー型のアポリポタンパク質A−1を含んでいた。
【0051】 相の図 ポリマー濃度に対する温度の相の図を、異なる温度でシステムを分離し、相の
上部および下部、それぞれのポリマーの濃度を測定することにより作成した。ポ
リマー濃度は、屈折率の測定により決定した。屈折率測定器は、Carl Zeiss, Ob
erkochen/Wuertt., Germanyであった。屈折率測定は、4℃で行った。
【0052】 当該システムの曇点は、水浴中でマグネットスターラーで攪拌しながら一方の
相を加熱することにより決定した。曇点は、溶液が濁り出す温度とした。加熱速
度は、1℃/分未満であった。
【0053】 塩分配の研究 塩の分配は、タンパク質遊離システムにおける伝導率測定で測定した。ポリマ
ー濃度は4%(w/w)であり、システム中の塩濃度は50mMであった。Na−
ホスフェートを含む当該相システムは、22℃で分離し、EtNH−ホスフェ
ートおよびNaClOを有するシステムは、27℃で分離した。pH7のNa
−ホスフェートおよびEtNH−ホスフェートは陰イオンHPO および
HPO 2−を含む。当該サンプルを、水浴中で一晩静置し、分離した。使用す
る伝導率測定器はMetrohm 644 (Herisan, Switzerland)であった。すべてのシス
テムについて2つ調製し、平均値をとった。
【0054】 タンパク質分配試験 純粋BSA、リゾチームおよびアポリポタンパク質A−1の分配の全ての実験
において、塩濃度は50mMであり、緩衝液濃度は10mMであった(リン酸ナ
トリウムpH7.0)。リン酸ナトリウムを本システム中で塩として使用したとき
、総ホスフェート濃度は60mMであった(即ち50mM塩+10mM緩衝液)。
ポリマー濃度は4%(w/w)であり、タンパク質濃度は1mg/mlであった。
8gシステムを調製し、0−4℃で注意深く混合した。これらの温度で全てのシ
ステムは1相であった。冷システムの各々から7gを回収し、目盛り付ピペット
に入れ、それの上下をパラフィルムで密封した。システムが入ったピペットを必
要な溶液温度の水浴に浸した。最初にシステムを試験温度で平衡化し、再混合し
、分離した。システムを2−3時間放置した。上部および底部相の容量を読んだ
。相を注意深く分離し、分析した。全てのシステムのデュプリケートを調製した
【0055】 ヒト血漿からのアポリポタンパク質の精製 熱分離性ポリマーを血漿に純粋成分として添加した。システムの総質量は6.
0gであり、4%(w/w)HM−EOPOポリマーおよび3gヒト血漿を含んだ
。あるシステムには100mM NaClOを添加した。システム中の総タン
パク質濃度は15mg/mlであった。システムのpHは、22℃で混合システ
ムで測定して7.8であった。システムを26℃で80分、水浴中で分離した。
【0056】 E. coli抽出物からのアポリポタンパク質の精製 組換えアポリポタンパク質A−1、変異型MilanoをE. coli発酵で発現させた
。アポリポタンパク質A−1はペリプラズム空間に運搬され、続いて発酵ブロス
中に得られた。細胞を凝集および続く遠心により除去した。アポリポタンパク質
A−1を含む上清を、10000Mrカットオフの膜を使用した限外濾過で8倍
に濃縮した(Persson et al., J. Chromatog. 711 (1998) 97-109)。限外濾過後
のアポリポタンパク質の濃度は2.5mg/mlであった(Bradford (Anal. Bioc
hem. 72 (1976) 248-254)にしたがって決定)。このE. coli抽出物中の緩衝液は
20mM Tris−HCl pH8.0、150mM NaCl、10mM ED
TAおよび0.1% Tween 80であった。HM−EOPOポリマー水システムに
おける精製を、7.0gシステムで行った。HM−EOPOポリマー濃度は4%(
w/w)であり、E. coli抽出物1.0gを3.7gの上記緩衝液に加えて添加した
。システム中の総タンパク質濃度は4mg/mlであり、アポリポタンパク質A
−1濃度濃度0.4mg/mlであった。システムのpHは混合システムで測定
して7.5であった。
【0057】 タンパク質および酵素測定 相システムにおける純粋タンパク質の測定を、1gサンプルと、サンプルにお
ける熱分離を予防する1ml 50%(v/v)メタノールの混合により行った。
この混合物のタンパク質濃度は、280nmのUV吸光度で測定した。リゾチー
ムをShugar(Shugar, Biochim. Biophys Acta 8 (1952) 302-)にしたがった活性
測定により測定した。使用したスペクトロフォトメーターはUV-2101 PC(島津株
式会社、京都、日本)であった。分配係数はK=C/C(式中、CおよびC は各々上部および底部相のタンパク質濃度である)である。システムのpHは
分離後除去した上部相で測定した。
【0058】 ヒト血漿からアポリポタンパク質A−1を精製したとき、タンパク質の分配は
SDS−PAGE上での上部および底部相の分析により定量的に測定した。Phas
t System(Amersham Pharmacia Biotech, Uppsala, Sweden)を使用し、ゲルは均
質20%SDSゲルであった。ゲルをCoomassie R350で染色し、濃度計での走査
により分析した(Personal Densitometer SI, Molecular Dynamics, Sunnyvale,
Ca, U.S.A.)。
【0059】 E. coli抽出物を分配したときのアポリポタンパク質の濃度をELISAで測
定した(Persson et al., J. Chromatog. 711 (1998) 97-109)。ビオチン抗体接
合体を使用し、更に、アルカリフォスファターゼ結合したアビジンに結合させた
。アルカリフォスファターゼをマーカーとして使用し、吸収を405nmで測定
した。
【0060】 収率を: 収率=(C Apo×V)/(CApo×V) (式中、C Apoは上部相中のアポリポタンパク質A−1の濃度およびVは上部
相の容量、CApoは出発物質中のアポリポタンパク質A−1の濃度およびVはシ
ステムに添加した物質の容量である) として計算した。システムにおけるアポリポタンパク質の精製係数は: 精製係数=(C Apo/C)/(CApo/C) (式中、Cは上部相中のタンパク質濃度およびCは出発物質中のタンパク質の
濃度である) として計算した。
【0061】 結果 水/HM−EOPOポリマーシステム 水/EM−EOPOポリマー(■)および水/Breox PAG 50A 1000システム(●)
に関する温度対ポリマー濃度相ダイアグラムを図1に示す。相分離は温度の上昇
により誘導する。共存曲線の上で溶液相は二つの肉眼で見える相に分離する。形
成された層は両方とも水性であり、一つはポリマーに富み、他方はポリマーが少
ない(図1)。共存曲線の最小である低臨界点は3%HM−EOPOポリマーおよ
び14℃である。数個の試験された熱分離性水/ポリマーシステムとは異なり(S
aeki et al., Polymer 17 (1976) 685-; Karlstroem, J. Phys. Chem. 89 (1985
) 4962-; Johansson et al., Macromolecules 26 (1993) 4478-; およびNystroe
m et al., Langmuir 11 (1995) 1994-2002)、水/HM−EOPOポリマーシス
テムは相分離のポリマー濃度への強い依存性を示し、即ち、共存曲線が明白な凹
状上部形を有する。ポリマー富化相はEOおよびPOの他の熱分離性ランダムコ
ポリマーと比較して、高濃度の水を含む(Johansson et al., Macromolecules 26
(1993) 4478-; およびJohansson et al., Biochim. Biophys Acta 1290 (1996)
)。17から30℃の間で、ポリマー富化相中のポリマー濃度は5−9%であり
、水相中でポリマー濃度は1%以下である。水/HM−EOPOポリマーシステ
ムは先に試験された熱分離性水/Uconシステムよりも、より高い粘性を示す
。ポリマーの相対的に高い粘性は、注意深い混合および長い平衡時間を必要とす
る。試験した全てのシステムにおいて、HM−EOPOポリマー相は下部相であ
り、水相は上部相であった(図2および図3)。
【0062】 塩分配 全ての試験した例において、塩は水相に強く分配し、Kは1以上であった。塩
の分配係数はNa−ホスフェート(K=1.38)からEtNH−ホスフェート(
K=1.27)およびNaClO(K=1.18)で減少した。HM−EOPOポ
リマー相はより疎水性の相であり、塩の相対的疎水性は低い分配係数で増加する
。これは、試験した塩でNaClOが最も疎水性であり、Na−ホスフェート
が最も親水性であることを示す。
【0063】 タンパク質の分配における異なる塩の効果 上記の方法において記載した組成のシステムに関して、NaClO含有シス
テムの曇点は14℃、EtNH−ホスフェート含有システムは13℃およびリ
ン酸ナトリウム含有システムは9℃であった。NaClOおよびEtNH−
ホスフェート含有システムを26℃で分離した。リン酸ナトリウム含有システム
を22℃で分離した。各システムを曇点の約13℃上で分離した。これを行うこ
とにより、システムは臨界点から同じ距離になり、相の容量比は非常に類似とな
った。したがって、相は比較可能になった。このセクションにおいて、全ての分
配試験はpH7.0で行った。
【0064】 a)陰性に荷電したアポリポタンパク質A−1、pI5.6−5.7(Brouillette
et al., Biochom. Biophys. Acta 1256 (1995) 103-109)は、K値0.02以下で
ポリマー富化相に強く分配した。最強の分配がシステムにおけるEtNH−ホ
スフェートで得られた(K=0.005)。HM−EOPOポリマー相への最も弱
い分配は、システムにおけるNaClOで得られた。
【0065】 b)陰性に荷電したBSA、pI5.0(Righetti et al., J. Chromat. 220 (198
1) 115-194)は、アポリポタンパク質A−1と比較してより水相に分配した。N
aClO含有システムが、水相への最も強い分配を提供した。EtNH−ホ
スフェートとリン酸ナトリウム含有システムの間の分配係数は僅かな差しかなか
った。
【0066】 c)リゾチーム、pI11.0(Righetti et al., J. Chromat. 220 (1981) 115-1
94)は、NaClOが存在するとき、ポリマー富化相に最も強く分配した(K=
0.6)。ポリマー富化相への優勢は、しかし、この場合、アポリポタンパク質A
−1よりも弱かった。BSAの場合には、塩EtNH−ホスフェートとリン酸
ナトリウムは同様の分配係数を提供し、リゾチームは水に分配された。酵素活性
の有意な損失はこれらのシステムで見られなかった。上部および底部相で一緒に
記録されたリゾチーム活性は、NaClO、EtNH−ホスフェートおよび
Na−ホスフェートシステムで102、103および103%であった。
【0067】 分配における異なる層分離温度の効果 温度は相中のポリマー濃度に強く影響する(図1参照)。結果は、アポリポタン
パク質A−1の分配係数が、温度によりどのように変化するかを示す。システム
組成は4%(w/w)HM−EOPOポリマー、60mMリン酸ナトリウム、pH
7.0、およびアポリポタンパク質A−1の濃度は1.0mg/mlであった。ア
ポリポタンパク質A−1は試験した全ての温度でポリマー富化相に優勢であった
。ポリマー富化相への最も強い分配がK値0.02で22から32℃の間で得ら
れた。40℃を越えてもタンパク質はまたポリマー富化相に分配したが、強度は
低かった(50および60℃でK=0.5−0.6)。
【0068】 BSAの分配におけるpHの効果 これらの実験におけるシステムの組成は4%(w/w)HM−EOPOポリマー
、100mM NaClO、10mM緩衝液および1mg/ml BSAであ
った。使用した緩衝液はクエン酸ナトリウム(pH3.0)、酒石酸ナトリウム(p
H5.09およびリン酸ナトリウム(pH6.0および7.0)であった。分離後に
上部相で測定したpH値は各々3.3、4.3、5.0および6.0であった。非荷
電(pH5.0)および陰性荷電(5.0を越えるpH)BSAは、水相により分配し
た。BSAの等電点以下の分配係数の劇的な減少があった、pH=5.0でK=
1.9、pH4.3でK=0.03およびpH3.3でK=0.01。異なる塩の低
いpHでの効果を比較するために、唯一の塩としてNa−ホスフェート(100
mM)を有する水/BermodolシステムにおけるBSAの分配を行った。pHは4.
3であり、このシステムのK値は1.2±0.1であった。したがって、フォスフ
ェートからClO へのアニオンの変化は、ポリマー富化相への非常な分配を
もたらした。
【0069】 逆抽出 HM−EOPOポリマー相から水相への逆抽出の技術を純粋アポリポタンパク
質A−1で試験した(図2の原理参照)。このタンパク質を4%HM−EOPO−
水システムに分配し、27℃で分離した。システム中の塩および緩衝液は20m
m Tris−HCl pH7.4、150mm NaClm10mM EDTAお
よび0.1% Tween 80であった。アポリポタンパク質A−1は、27℃でHM
−EOPOポリマー相に強く分配した(K=0.015±0.005)。96±のア
ポリポタンパク質A−1がこの相で検出された。上部水相を回収し、等量の10
mM Tris−Hcl緩衝液pH8.5および100mMのNaClOと交換し
た。システムを混合し、再び50℃で20分分離させた。この処理の後、先にH
M−EOPOポリマー相に分配していたタンパク質の94±1%が、新規水相に
分配係数K=4.0±1.0で逆抽出された。したがって、タンパク質の総回収は
90±1%であった。
【0070】 ヒト血漿からのアポリポタンパク質の精製 ヒト血漿を、水/HM−EOPOポリマーシステム中での分配によるアポリポ
タンパク質A−1の単離のためのタンパク質溶液として使用した。100mM
NaClOの添加をしたシステム、および余分の塩を添加しなかった他のシス
テムを試験した。アルブミン、pI4.8(18)はヒト血漿で優位なタンパク質
であり、ヒトアルブミンはBSAと非常に類似した分配行動を有すると予期され
た。したがって、NaClOを直接水相のアルブミンに添加した。相分離を2
6℃で80分行った。
【0071】 ゲル電気泳動からの結果は、アポリポタンパク質A−1が殆ど排他的にポリマ
ー富化相に分配され、アルブミンは水相に優勢に分配されたことを示す。NaC
lOの添加ありまたはなしのシステムで比較したとき、総タンパク質の分配に
殆ど変化はなかった、各々K=5.6±0.5およびK=4.7±0.5。アポリポ
タンパク質A−1に関して、対応する分配係数は各々0.09±0.01およびK
=0.08±0.01であった。約7の精製係数が、アポリポタンパク質A−1の
、水/EM−EOPOシステムにおけるHM−EOPOポリマー相への抽出によ
り達成された。
【0072】 E. coli抽出物からのアポリポタンパク質の逆抽出による精製 E. coliの無細胞発酵溶液からの組換えアポリポタンパク質の精製を試験した
。E. coli抽出物を4%水/EM−EOPOポリマーシステムに分配した。シス
テムにおいて、20mM Tris−HCl pH7.4、150mM NaCl、
10mM EDTAおよび0.1% Tween 80を使用した。システムを60分、
30℃で水浴中で2相に分離させた。表4において、第1の抽出システムにおけ
るアポリポタンパク質の分配係数を示し、K=0.04±0.01である。アポリ
ポタンパク質はHM−EOPOポリマー相に強く分配し、より親水性の汚染タン
パク質は、水相に分配された。アポリポタンパク質A−1は、HM−EOPOポ
リマー相への分配により約7倍(7±2)精製され、この相からのタンパク質の回
収は95%以上であった。
【0073】 純粋アポリポタンパク質A−1のために開発された逆抽出の技術を、E. coli
抽出物からのアポリポタンパク質A−1の精製に使用した。アポリポタンパク質
A−1をHM−EOPOポリマー相に抽出し、汚染タンパク質を水相と共に除去
した。Tris−HCl pH8.5および100mm NaClOを含む新しい
水相を添加した(図2参照)。50℃での熱分離の後、アポリポタンパク質A−1
は、水相にK=6.0±1で抽出された。逆抽出は95%以上の収率で、7±2
の精製係数で行うことができた。アポリポタンパク質A−1の総回収は90%以
上であった。
【0074】 2ポリマー2層システム 分離実験において、水、HM−EOPOおよびBreox PAG 50A(International
Speciality Chemicals Ltd, Southhamptoin, U.K.)から形成される2層システム
を試験した。Breox PAG 50A 1000は等量のエチレンオキサイドおよびプロピレン
オキサイドのランダムコポリマーであり、相対的に高い曇点(10%濃度でLC
ST50℃)を有する。温度をコポリマー曇点以上に上げることにより、両方の
コポリマーを相分離することが可能である。図3参照。PEG/デキストランシ
ステムと比較して、相対的に低い濃度のコポリマーが2層の形成に必要である(
各コポリマー2%(w/w))。Breox/HM−EOPOポリマーから成る水性2相
システムは、タンパク質の分離に使用できる。BSAとリゾチームの分離は、P
EG/デキストランシステムと類似の方法における塩添加により指示できる。両
親媒性アポリポタンパク質A−1はHM−EOPOポリマーにより形成されたミ
セルと相互作用し、HM−EOPOポリマー相に強く分配する。上部Berox相お
よび底部HM−EOPOポリマー相の熱分離後、水溶液中のタンパク質の回収お
よびコポリマーの再利用が可能である。熱分離後、97.5%のHM−EOPO
ポリマーおよび73%のBeroxコポリマーが回収できた。アポリポタンパク質A
−1は、無細胞E. coli発酵溶液からHM−EOPOポリマー相に抽出できた。
再利用コポリマーのシステムは、3つのポリマー再利用の間、類似の精製係数を
示した。
【図面の簡単な説明】
【図1】 水/HM−EOPOシステム(●)および水/Berox PAG 50A 1
00(■)に関する実験的に測定した相ダイアグラム。
【図2】 水/ポリマー水性2相システムにおけるタンパク質精製。標的タ
ンパク質(白色点)をポリマー相(HM−EOPOポリマー)にポリマーの曇点を越
える温度(CPT、14℃)で分配する。汚染タンパク質(黒色点)は主に水相に分
配する。相を分離し、逆抽出のために新規水相をポリマー相に添加する。pH(
および/または塩)を変え、熱分離を第1抽出よりも高い温度で行う。標的タン
パク質は水相に逆抽出し、ポリマーは再利用される。
【図3】 熱分離性ポリマーを有する水性2相システムにおけるタンパク質
分離およびポリマーの再利用。最初に、ポリマーBreox PAG 50A 100およびHM
−EOPOポリマーから成る水性2相システムを混合する。相分離後、上部Breo
oxおよび底部HM−EOPOポリマー相を単離し、ポリマーの曇点を越える温度
の水浴に移す。これは水相およびポリマ富化相の形成を導く。水相の回収後、ポ
リマーを回収し、新規水性2層システムに再使用できる。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成13年1月8日(2001.1.8)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0005】 種々のEO/PO比を有する有するポリマーの相システムが、タンパク質の分
離において研究されてきた(Harris et al., Biosep. 2 (1991) 237-246; Alred
et al., J. Chromatogr. 659 (1994) 289-298; Persson et al., J. Chromatogr
. 711 (1998) 97-109; Berggren et al., J. Chromatogr. A 718 (1995) 67-79;
Johanssson et al., Biochim. Biophys. Acta 1290 (1996) 289-298)。EOお
よびPO単位(Pluronics)のブロックからなる熱分離性ポリマーおよび酵素の分
離におけるその使用が述べられている(Tani et al., Analytical Science 13 (1
997) 925-929および14 (1998) 875-888)。Taniらにより使用されたポリマーは、
中央に親水性EOブロックおよび末端部分に疎水性POブロックを有する、また
はその逆を有する(EOPOブロックコポリマー)。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0027
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0027】 本発明に適当なミセル形成ポリマーの鍵となる特徴は、同一または異なる親水
性モノマー単位からなる中央ポリマー部分であり、末端がそれぞれ疎水性基から
なることであると考えられている。親水性モノマー単位(炭素、水素および酸素
原子のみを含む)は、酸素原子数と炭素原子数との間で、少なくとも1/4、好
ましくは少なくとも1/3となる割合を示す。疎水性末端基(酸素、炭素および
水素原子を含む)は、酸素原子数と炭素原子数との間で、多くとも1/5の割合
を示す。相当する法則が他の型の親水性および疎水性基の親水性および疎水性、
それぞれに適用される。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0031
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0031】 EP260430は、適当なポリマーを含む構造の定義に該当するポリマーに
ついて記載している。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0074
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0074】 2ポリマー2層システム 分離実験において、水、HM−EOPOおよびBreox PAG 50A(International
Speciality Chemicals Ltd, Southhamptoin, U.K.)から形成される2層システム
を試験した。Breox PAG 50A 1000は等量のエチレンオキサイドおよびプロピレン
オキサイドのランダムコポリマーであり、相対的に高い曇点(10%濃度でLC
ST50℃)を有する。温度をコポリマー曇点以上に上げることにより、両方の
コポリマーを相分離することが可能である。図3参照。PEG/デキストランシ
ステムと比較して、相対的に低い濃度のコポリマーが2層の形成に必要である(
各コポリマー2%(w/w))。Breox/HM−EOPOポリマーから成る水性2相
システムは、タンパク質の分離に使用できる。BSAとリゾチームの分離は、P
EG/デキストランシステムと類似の方法における塩添加により指示できる。両
親媒性アポリポタンパク質A−1はHM−EOPOポリマーにより形成されたミ
セルと相互作用し、HM−EOPOポリマー相に強く分配する。上部Berox相お
よび底部HM−EOPOポリマー相の熱分離後、水溶液中のタンパク質の回収お
よびコポリマーの再利用が可能である。熱分離後、97.5%のHM−EOPO
ポリマーおよび73%のBeroxコポリマーが回収できた。アポリポタンパク質A
−1は、無細胞E. coli発酵溶液からHM−EOPOポリマー相に抽出できた。
再利用コポリマーのシステムは、3つのポリマー再利用の間、類似の精製係数を
示した。 製品名:Breox、Ucon、Triton、Tween、Metrohm、Phast SystemおよびCoomass
ieは商標登録されている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 フォルケ・チャーネルド スウェーデン、エスエー−216 17マルメ、 ステンシュヴッズガータン29番 (72)発明者 ヨセフィーネ・ペション スウェーデン、エスエー−226 42ルンド、 スカルプフュッテヴェーゲン10アー番 (72)発明者 ハンス・オロフ・ヨハンソン スウェーデン、エスエー−431 44メルン ダル、メラネンクスガータン19番 Fターム(参考) 4D056 AB20 AC20 AC22 AC30 BA01 CA10 CA17 CA22 CA25 CA39 DA01 DA05 4H045 AA20 CA11 CA40 EA61 GA20

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 予め決定した化合物の分離の方法であって、 i)少なくとも相の1つが熱分離性ポリマー(I)を多く含んでおり(相1)、他の
    相が少し含んでいる、2相システム(システムA)において化合物を分配すること
    、 ii)当該化合物を含む1つの相(相1または相2)を回収すること、 iii)必要ならば、ステップiiで回収した相から当該化合物を単離すること、 を含み、 a)ポリマー(I)は、ミセル形成熱分離性ポリマーであること、そして b)相2が、熱分離性ポリマー(I)の曇点低下性の少なくとも1つの試薬、例え
    ばポリマー(I)に不適合なポリマー(II)または塩を含み得ること、 を特徴とする、方法。
  2. 【請求項2】 熱分離性ポリマー(I)が、90℃以下、好ましくは70℃以
    下、例えば30℃以下または20℃以下である、より低い臨界溶液温度(LCS
    T)を有することを特徴とする、請求項1の方法。
  3. 【請求項3】 1つまたはそれ以上の当該少なくとも1つの曇点低下試薬が
    ポリマー(I)に不適合な水溶性ポリマー(II)であることを特徴とする、請求項1
    −2の何れかに記載の方法。
  4. 【請求項4】 ポリマー(II)が、セルロース、デキストラン、デンプン、末
    端が誘導化されていないエチレンオキシドとプロピレンオキシドの間のランダム
    またはブロックコポリマー、およびポリエチレングリコールの水溶性型から選択
    されることを特徴とする、請求項3の方法。
  5. 【請求項5】 相1および相2が、互いから物理的に分離しており、その場
    合、相1において熱分離性ポリマー(I)が、および/または、存在するならば、
    相2においてポリマー(II)が、再利用され、システムAにおいて当該方法の第2
    回目の実施に使用されることを特徴とする、請求項1−4の何れかに記載の方法
  6. 【請求項6】 相1が、ステップ(ii)で回収される相であり、その相が有意
    な量の分離されるべき化合物を含んでいる場合に、次いで、相1をさらなる相分
    離に付して当該化合物を熱分離性ポリマー(I)の少ない相に向かわせ(相1:2)
    、必要あれば、ポリマーが多い相(相1:1)を再利用することを特徴とする、請
    求項1−5の何れかに記載の方法。
  7. 【請求項7】 相2が、ステップ(ii)で回収される相であり、曇点低下剤が
    ポリマー(II)であり、相が有意な量の分離される化合物を含む場合に、次いで、
    相2をさらなる相分離に付して当該化合物をポリマー(II)の少ない相に向かわせ
    (相2:2)、必要あれば、ポリマー(II)が多い相(相2:1)を再利用することを
    特徴とする、請求項1−5の何れかに記載の方法。
  8. 【請求項8】 分離される化合物が、pH依存電荷を示し、相1と相2との
    b)分配は、荷電に依存し、当該システムのpHは、ステップ(ii)で回収される
    相に分離される化合物を最大分配するように選択されることを特徴とする、請求
    項1−7の何れかに記載の方法。
  9. 【請求項9】 温度が、ステップ(ii)で回収される相に対して分離される化
    合物の最大分配を達成するように選択されることを特徴とする、請求項1−7の
    何れかに記載の方法。
  10. 【請求項10】 1つまたはそれ以上の物質が、システムA中に存在し、そ
    の物質は、分離される化合物の、ステップ(ii)中に回収される相への分配の改善
    能を有することを特徴とし、当該物質は、ステップ(ii)において回収される相へ
    分離される化合物の最大分配を達成するように型および濃度に関して適応させら
    れていることを特徴とする、請求項1−9の何れかに記載の方法。
  11. 【請求項11】 分離される化合物が電気的に荷電しており、少なくとも1
    つまたはそれ以上の物質が化合物の分配を改善する対イオンを含む塩であること
    を特徴とする、請求項10の方法。
  12. 【請求項12】 少なくとも1つの当該物質が、相1の親和性を有する界面
    活性剤であることを特徴とする、請求項10−11の何れかに記載の方法。
  13. 【請求項13】 分離される化合物が、オリゴ−またはポリペプチドまたは
    タンパク質のようなペプチド構造を示すことを特徴とする、請求項1−12の何
    れかに記載の方法。
  14. 【請求項14】 熱分離性ポリマー(I)が、同一または異なり得る親水性モ
    ノマー単位の中央ポリマー部分を呈示するものから選択され、各末端が疎水性基
    であることを特徴とする、請求項1−13の何れかに記載の方法。
  15. 【請求項15】 各親水性モノマー単位が、少なくとも1/4、好ましくは
    少なくとも1/3である、酸素原子数と炭素原子数の間の割合を示し、疎水性基
    において多くとも1/5である酸素原子の数と炭素原子の数との間の割合を示す
    ことを特徴とする、請求項14の方法。
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