JP2002537989A - 二層複合膜 - Google Patents

二層複合膜

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JP2002537989A
JP2002537989A JP2000603781A JP2000603781A JP2002537989A JP 2002537989 A JP2002537989 A JP 2002537989A JP 2000603781 A JP2000603781 A JP 2000603781A JP 2000603781 A JP2000603781 A JP 2000603781A JP 2002537989 A JP2002537989 A JP 2002537989A
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salt
porous polymer
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フアン、ロバート・ワイ・エム
パル、ラジンダー
ムーン、ゴ・ヤン
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ユニバーシティー・オブ・ウォータールー
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    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D71/00Semi-permeable membranes for separation processes or apparatus characterised by the material; Manufacturing processes specially adapted therefor
    • B01D71/06Organic material
    • B01D71/08Polysaccharides
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    • B01D69/12Composite membranes; Ultra-thin membranes
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 液体の分離に使用するための機械的強度を持つ複合膜を提供すること。 【解決手段】 第1の層と第2の層を持つ複合膜であって、第1の層がアルギン酸またはアルギン酸の塩またはアルギン酸誘導体の塩を含み、前記第2の層が親水性を有し、前記第1の層に機械的支持と補強を付与するようにされた非気孔質ポリマーを含む複合膜。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、新規複合膜材料、特に新規な複合浸透気化膜及び逆浸透膜に関する
【0002】
【従来の技術】
近年、エネルギーコストの潜在的な節減につながる高分離効率と高流束のため
に、有機液体混合物の選択的分離に浸透気化膜分離方法を使用する関心が増大し
た。
【0003】 浸透気化は、非気孔質の選択透過性膜を通しての部分的蒸発による液体混合物
の分離である。膜中を移動する時に、膜を通る液体混合物の成分は、液体から蒸
気に相変化を受ける。膜を通して起こるこの相変化は、浸透気化プロセスを膜プ
ロセスのなかでユニークなものとする。透過物、または生成物を低圧力蒸気とし
て除去し、その後、凝縮し、所望のように捕集あるいは放出することができる。
【0004】 通常の浸透気化プロセスにおいては、液体混合物供給液は、緻密な非気孔質膜
の一方の側と接触される。膜に溶解し、拡散した後、透過物は、下流側から真空
下で蒸気相の形で除去されるか、あるいは不活性キャリアガスの流れ中に掃き出
される。液体混合物供給液の個々の成分の分離は、膜との物理化学的相互作用が
個々の成分について異なることを必要とする。このような相互作用は、膜を通る
各個別成分の透過速度に影響し、それにより分離を生じる。
【0005】 浸透気化における膜性能は、その選択性により測定される。成分AとBからな
る混合物の分離についての膜の選択性は、次のように定義される分離係数∝によ
り記述されてもよい。
【0006】 ∝ =〔Y/(1−Y)〕〔(1−X)/X)〕 式中、XとYは、供給液と透過液それぞれの中の高透過性である成分Aのモル
分率である。しかしながら、選択的であることに加えて、膜は良好な透過性を持
つことが望ましい。そうでなければ、高選択性にも拘わらず、膜が液体供給液中
の成分に対して相対的に不透過性である場合には、許容し得る分離が得られない
【0007】 浸透気化の一般的な用途は、アルコール及び有機溶媒の脱水と水からの有機溶
媒の除去を含む。アルコールの脱水は、現在最も開発された用途領域である。ア
ルコール混合物の脱水に対しては、親水性基を含むポリマー膜が好ましい。親水
性基は水分子に対して親和性を有し、それゆえ脱水用途において高流束と高分離
係数をもたらす。しかしながら、親水性基は膜の顕著な膨潤を引き起こし、結果
として、低選択性となる傾向がある。
【0008】 高水選択透過性と溶媒安定性によって、キトサン膜は、脱水用途にしばしば使
用されてきた。キトサンは、天然で第2番目に多く存在するバイオポリマーであ
る、キチンの脱アセチル化された形である。キトサンは、化学反応と塩形成に使
用することができる、反応性のアミノ及びヒドロキシル基の双方を有する。これ
らの親水性基は、キトサン膜中の優先的な水の収着及び拡散で重要な役割を果た
すと考えられる。
【0009】 キトサン膜はアルコールの脱水(M Ghazali M.Nawawi 及び
Robert Y.M.Huang、キトサン−ポリビニルアルコールブレンド
膜を用いるイソプロパノール−水系の浸透気化分離(Pervaporatio
n Separation of Isopropanol−water Syst
ems Using Chitosan−Polyvinyl Alcohol B
lend Membranes)、Journal of Membrane Sc
ience、124、53−62頁、1997年;J.J.Shieh 及び R
obert Y.M.Huang、キトサン膜による浸透気化分離II キトサン
−ポリアクリル複合膜を用いるエタノール−水混合物の分離(Pervapor
ation with Chitosan Membranes II Separ
ation of Ethanol−water Mixtures Using
Chitosan−polyacrylic Composite Membra
nes)、Journal of Membrane Science,127,
135−202頁、1997年)及び水溶液からのエチレングリコールの浸透気
化分離(Xianshe Feng 及び Robert Y.M.Huang、透
過浸透気化過程の活性化エネルギーの見積もり(Estimation of A
ctivation Energy for Permeationin Perv
aporation Processes)、Journal of Membr
ane Science、118、127―431頁,1996a)について研
究されてきた。キトサンは、良好なフィルム形成性、耐薬品性及び水に対する高
選択透過性を持つことが示された。
【0010】 また、アルギネートは、海藻中に見出されるポリサッカライドの一つであるが
、大部分、親水性官能基によりエタノール水混合物の脱水用の浸透気化膜材料と
して優れた性能を持つことも見出された。しかしながら、水溶液中では、アルギ
ネートは相対的に不安定な浸透気化膜であり、弱い湿時強度を有する。これは、
この分子中に存在するカルボキシル及びヒドロキシル基によるアルギネートの極
めて高い親水性に帰せられるように思われる(C.Y.Yeom,K.H.Le
e,エタノール−水混合物の製造分離時のナトリウムアルギネート膜の緩和現象
と透過挙動のキャラクタリゼーション(Characterization o
f Relaxation Phenomena and Permeation
Behaviors in Sodium Alginate Membrane
during Preparation Separation of Ethan
ol−water Mixture)、J.Appl.Polym.Sci.6
2(1996年)1561−1576)。
【0011】 注目すべきことには、アルギネート膜は、50重量%のエタノールの水溶液中
で動作するに充分な強度がないことが指摘されてきた(A.Mochizuki
,S.Amiya、Y.Sato、H.Ogawara、S.Yamashit
a、ポリサッカライド膜による水/エタノール混合物の浸透気化分離IV 、ア
ルギニン酸膜の透過性とその固体構造の間の関係(Pervaporation
Separation of Water/Ethanol Mixtures
through Polysaccharide Membranes IV,T
he Relationship between the Permselect
ivity of Alginic Acid Membrane and its
Solid State Structure)、J.Appl.Polym.S
ci.40(1990年)385−400)。この点で、水に対する優れた選択
透過性に拘わらず、アルギネート膜の機械的な弱さは、浸透気化材料としての可
能な使用における欠点であった。
【0012】 グルタールアルデヒドによる架橋(C.K.Yeom 及び K.H.Lee,
浸透気化分離におけるグルタルアルデヒド架橋のナトリウムアルギネートのキャ
ラクタリゼーション(Characterization of Sodium
Alginate Membrane Crosslinked with Gly
taraldehyde in Pervaporation Separati
on)、AppL.Polym.Sci67(1998年)209−219)及
びポリビニルアルコール(「PVA」)とのブレンド(J.G.Jegal 及
び K.H.Lee,PVA−ナトリウムアルギネートブレンド膜による水/エ
タノール混合物の浸透気化分離(Pervaporation Separat
ion of Water−Ethanol Mixtures through
PVA−Sodium Aiginate Blend Mixtures),A
ppl.Polym.Sci.61(1996年)389−392)によってナ
トリウムアルギネートの機械的な弱さを軽減する試みが行なわれた。
【0013】 しかしながら、架橋から誘導されるメリットは、非永久的であることが知られ
ている(Y.Maeda 及び M.Kai、水/エタノールの分離用の浸透気化
膜の最近の進歩(Recent Progress in Pervaporat
ion Membranes for Water/Ethanol Separa
tion)、in R.Y.M.Huang(ed.)、Pervaporat
ion Membrane Separation Process、Elsev
ier、Amsterdam、1991年、391頁)。更には、アルギネート
のPVAとのブレンドは膜分離係数に影響する。
【0014】 キトサンにより錯化された表面サイトを持つ金属性の2価カチオンで架橋され
たナトリウムアルギネート膜を含む逆浸透膜は、C.K.Yeom ら,ROプ
ロセスによるアニオン性界面活性剤の回収.第1部 高分子電解質コンプレックス
アニオン性膜の製造(Recovery of Anionic Surfact
ant by RO process.Part1 Preparation of
Polyelectrolyte−complex Anionic Membr
ane),Journal of Membrane Science143(1
998年)207−218に教示されている。
【0015】 この論文は、本質的に機械的に弱いナトリウムアルギネート膜に構造的補強を
付与する方法を示唆していない。むしろ、この論文は、金属性2価カチオン架橋
剤をナトリウムアルギネート膜から洗い出すことは、キトサンによるナトリウム
アルギネート膜の表面サイトによって軽減されてもよいという事実を開示してい
る。しかしながら、キトサンにより付与される構造的支持機能はない。注目すべ
きことには、この論文は、ナトリウムアルギネート膜の表面へのキトサンの堆積
物を増やすことが膜の機能に有害であることを開示している。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
アルギネート膜は脆弱であることが知られているが、アルギネート膜それ自身
の所望のアルギネートの性質を維持しつつ、増大した機械的強度を発揮する、ア
ルギネートベースの膜の開示はない。アルギネートの所望の性質を発揮するが、
アルギネートよりも更に安定的で、強い浸透気化膜を提供するニーズが当該技術
に存在する。本発明は、液体の分離に使用するための機械的強度を持つ複合膜を
指向する。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明は、第2の層により機械的に補強されたアルギン酸の塩を含む第1の層
を有する複合膜を指向する。
【0018】 本発明の一つの態様によれば、第1の層と第2の層を有し、第1の層がアルギ
ン酸またはアルギン酸の塩またはアルギン酸誘導体の塩を含み、この第2の層が
親水性を有し、第1の層に機械的支持と補強を賦与するようになされた非気孔質
ポリマーを含む複合膜が提供される。
【0019】 第2の層の非気孔質ポリマーは水不溶性であることができ、このような非気孔
質ポリマーの例は、キトサン及びキトサン誘導体とセルロース及びセルロース誘
導体を含む。第2の層の非気孔質ポリマーは、また、水溶性であることもでき、
架橋されたポリビニルアルコールを含むことができる。アルギン酸またはアルギ
ン酸の塩またはアルギン酸誘導体の塩を架橋することができる。同じように、第
2の層の非気孔質ポリマーを架橋することもできる。
【0020】 本発明の更なる態様は、50重量%ヲ越える水濃度を持つ水性混合物を分離す
る方法であって、この方法は、第1の層と第2の層を有する複合膜を提供する−
第1の層がアルギン酸またはアルギン酸の塩またはアルギン酸誘導体の塩を含み
、第2の層が親水性を有する非気孔質ポリマーを含む−工程、および混合物を第
1の層の表面と接触させる工程を具備する方法を提供する。
【0021】 本発明のもう一つの態様において、本発明は、第1の層と第2の層を有する複
合膜を製造する方法であって、第1の層がアルギン酸またはアルギン酸の塩また
はアルギン酸誘導体の塩を含み、第2の層が親水性を有し、第1の層に機械的支
持と補強を賦与するようになされた非気孔質ポリマーを含む方法であり、アルギ
ン酸またはアルギン酸の塩またはアルギン酸誘導体の塩の水溶液を含む第1のフ
ィルムをキャストする工程、少なくとも一つの親水性官能基を有する非気孔質ポ
リマーを有する水溶液を含む第2のフィルムをこのフィルムの表面上にキャスト
して、第1の中間体を形成する工程、及び第1の中間体を乾燥する工程を具備す
る方法を提供する。
【0022】 第1のフィルムのアルギン酸またはアルギン酸の塩またはアルギン酸誘導体の
塩を更に架橋することができる。同じように、第2のフィルム非気孔質ポリマー
を架橋することもできる。この非気孔質ポリマーはキトサン−酸塩であることが
できる。この点で、第1の中間体の乾燥の後、キトサン−酸塩をキトサンの遊離
アミン形に変換する追加の工程が必要とされる。この変換は、第1の中間体の乾
燥の後、乾燥した第1の中間体をアルカリ性溶液中に浸漬して、第2の中間体を
形成し、次に第2の中間体を乾燥することにより行われ得る。
【0023】 なお更なる態様においては、本発明は、第1の層と第2の層を有する複合膜で
あって、第1の層がアルギン酸またはアルギン酸の塩またはアルギン酸誘導体の
塩を含み、この第2の層が親水性を有する非気孔質ポリマーを含み、第1の層が
約0.5ミクロンから約20ミクロンの厚さを有し、第2の層が約1.0ミクロ
ンから約40ミクロンの厚さを有する複合膜を提供する。第2の層の厚さに対す
る第1の層の厚さの比は、約1:1から約1:5である。
【0024】 なお更なる態様においては、本発明は、50重量%ヲ越える水濃度を持つ水性
混合物を分離する方法であって、この方法は、アルギン酸またはアルギン酸の塩
またはアルギン酸誘導体の塩を含む第1の層と、第1の層に機械的支持と補強を
賦与するようにされた第2の層を有する複合膜を提供する工程、および前記混合
物を前記第1の層と接触させる工程を具備する水性混合物を分離する方法を提供
する。
【0025】 アルギン酸の塩またはアルギン酸誘導体の塩からなる膜は、機械的に弱いこと
が知られている。水の選択的透過に向けられるにも拘らず、このような膜は、水
と接触された場合過度に膨潤し、通常の浸透気化プロセスのユニット操作時に遭
遇する水力学的な応力の影響を機械的に受け易くなる。本発明の第2の層は、ア
ルギン酸の塩またはアルギン酸誘導体の塩からなる第1の層で被覆された場合、
得られる複合膜が浸透気化膜としての使用に充分強度を持つように、第1の層に
補強を賦与する。
【0026】
【発明の実施の形態】
添付の図面と一緒に本発明の特定の実施形態の次の説明を考慮すれば、当業者
には、本発明の他の態様及び特徴は明白になるであろう。
【0027】 次のこれらの詳細な説明を考慮すれば、本発明は更によく理解され、前記に示
したもの以外の目的が明白になるであろう。このような説明は、添付された図面
を参照している。
【0028】 本発明は、新規複合膜材料、特に新規な複合浸透気化及び逆浸透膜に関する。
【0029】 本発明の複合膜は、明確に別の2つの層を含む。第1の層は分離対象の溶液に
曝される。この溶液の成分は、第1の層に溶解、透過し、次に第2の層を透過す
る。この溶液の成分は、膜を通る成分の異なる透過性によって分離される。
【0030】 第1の層は、アルギン酸またはナトリウムアルギネートまたはカリウムアルギ
ネート等のアルギン酸の塩からなってもよい。あるいは、第1の層は、部分的に
メチルエステル化されたアルギン酸、カルボメトキシル化されたアルギン酸、リ
ン酸化されたアルギン酸またはアミノ化されたアルギン酸等のアルギン酸誘導体
の塩からなることができる。これらの化合物からなる膜は、水に対して極めて選
択透過性であるが、機械的に弱く、特に、弱い湿時強度を有し、それゆえ、浸透
気化プロセスの単位操作での使用に対して適当な補強を必要とする。
【0031】 第2の層は、第1の層の機械的支持と補強を提供する。それは、親水性を持つ
非気孔質ポリマーからなり、第1の層の機械的支持と補強を提供するようにされ
る。第2の層のポリマーに親水性を付与する好適な親水性官能基は、アミン基、
ヒドロキシル基、カルボキシル基、アセチル基、及びスルホン基を含む。
【0032】 第2の層の特性ポリマーは、良好なフィルム形成性を有しなければならない。
この点で、このポリマーは、剛性的であるよりも弾性的でなければならない。第
2の層がこれらの特性を持たないと、この複合膜は、実質的な膨潤及び高温動作
の期間に機械的な結合性を維持するのに適当な強さを持たない。
【0033】 第2の層は、第1の層に機械的支持と補強を付与するようにされ、水溶液中で
可溶、または不溶である親水性を持つ非気孔質ポリマーからなることができる。
好ましくは、第2の層の特性ポリマーは水不溶性である。水不溶性ポリマーは、
膨潤に抗する傾向があり、それゆえ機械的支持と補強性を維持する。第2の層で
の使用に許容し得る水不溶性ポリマーの例は、キトサン及びN−アシルキトサン
、N−カルボキシアルキル−キトサン及びN−カルボキシアシルキトサン等のキ
トサン誘導体とセルロース及びセルロースアセテート及びセルローストリアセテ
ート等のセルロース誘導体を含む。好ましくは、第2の層の水不溶性ポリマーは
、キトサンである。
【0034】 しかしながら、第2の層の特性ポリマーが水溶性である場合には、このポリマ
ーは、機械的支持と補強性を保持するのに好適な架橋剤により適当に架橋されな
ければならない。好適な水溶性ポリマーの例は、ポリビニルアルコールを含む。
ポリビニルアルコールを使用する場合、このポリビニルアルコールは、マレイン
酸等の好適な架橋剤により架橋されなければならない。
【0035】 第2の層がキトサンからなる場合には、水の適当な透過を行うのに充分なアミ
ノ基が存在するように有効な脱アセチル化度を持つキトサンを使用することが好
ましい。好ましくは、脱アセチル化度は少なくとも約70%であり、更に好まし
くは90%以上である。更に、適当に強いが、製造が困難でない第2の層を形成
するのに有効な分子量を持つキトサンを使用することが好ましい。好ましくは、
このキトサンは、約50,000から約1,000,000の分子量を有する。
【0036】 第1及び第2の層の相補的な表面は相互作用して、複合した、非対称の膜を形
成する。好ましくは、このような相互作用は、第1の層から第2の層中に拡散す
るので、水の透過と両立しない。第2の層がキトサンからなる場合には、第2の
層を第1の層の上に堆積すると、第1及び第2の層の相補的な表面のいずれかで
の永久的な化学変化はないと考えられる。
【0037】 一つの実施形態においては、第1の層のアルギン酸の塩またはアルギン酸誘導
体の塩と第2の層のポリマー性材料の各々は架橋される。本発明の複合膜の層の
各々の耐水性と機械的強度を増大するために、架橋が望ましい。双方の層中で架
橋をもたらすためには、双方の層の材料に好適な架橋剤を使用しなければならな
い。第2の層がキトサンを含む実施形態においては、好適な架橋剤はホルムアル
デヒド溶液を含む。しかしながら、この複合膜が水溶液の分離に機能するために
、第1の層の材料を架橋することは必要ないことは理解されるべきである。同じ
く、第2の層の材料を必ずしも架橋する必要はない。
【0038】 この複合膜の第1の層は、約0.5ミクロンから約20ミクロンの厚さを有す
る。第2の層は、第1の層に適当な機械的な補強を付与するのに有効な厚さを有
しなければならない。好ましくは、第2の層は約1.0ミクロンから約40ミク
ロンの厚さを有し、第2の層の厚さに対する第1の層の厚さの比は約1:1から
約1:5である。
【0039】 ナトリウムアルギネートを持つ第1の層とキトサンを持つ第2の層を含む二重
層膜のSEM写真を図6に示す。図示されている二重層膜の厚さは40−50ミ
クロンであり、そこでは第1の層、またはアルギネート層の厚さは10ミクロン
未満である。
【0040】 本発明の複合膜は、アルギン酸またはナトリウムアルギネート等のアルギン酸
の塩またはアルギン酸の誘導体の塩の溶液と親水性を持ち、この複合膜に機械的
支持と補強を提供するようにされた緻密な非気孔質ポリマーの溶液とを引続いて
キャスティングすることを含む、湿式法により製造され得る。
【0041】 例として、次は、第1の層がナトリウムアルギネートからなり、第2の層がキ
トサンからなる、二重層膜の製造方法を記述する。第1のステップとして、ナト
リウムアルギネート溶液を通常、好適なキャスティングナイフの助けを借りて好
適なキャスティング面上にキャストして、第1の層を形成することができる。第
2に、キトサンの希薄酸溶液を通常、好適なキャスティングナイフの助けを借り
てアルギネート溶液層上にキャストする。キトサンは水に不溶である。しかしな
がら、ある酸溶液(例えば、酢酸)では、キトサン中の遊離のアミノ基はプロト
ン化されて、水溶性のキトサン−酸塩を生成する。キャストしたならば、次に得
られる膜を乾燥する。乾燥したならば、この第1の中間体をアルカリ性溶液中に
浸漬して、カチオン性アミン基を遊離のアミノ形に転換し、遊離のアミノ形のキ
トサンの再生を行う。次に、この第2の中間体を充分に洗浄して、アルカリ性溶
液を除去し、再度乾燥し、そして架橋溶液中に浸漬する。
【0042】 本発明の複合膜は、エタノール−水混合物及びイソプロパノール−水混合物等
のアルコール−水混合物の浸透気化分離において有用である。加えて、この膜は
、エチレングリコール−水混合物及びピリジン−水混合物等の有機溶媒−水混合
物の浸透気化分離に使用されてもよい。更に、含まれる移動過程が浸透気化の過
程に類似しているので、この膜を水性混合物の逆浸透分離に使用することもでき
る。
【0043】 下記に述べる例示の実施例で使用される浸透気化装置10の概略図を図1に示
す。タンク12中の供給液溶液温度を所望の値にコントロールし、供給液溶液1
4を供給液ポンプ16を用いて循環する。膜を隔膜セル20の多孔性ステンレス
鋼支持体18上に置き、シールする。供給液流れと接触する膜の有効面積は、1
4.2cmであった。循環ポンプ16と真空ポンプ22のスイッチを入れるこ
とにより浸透気化を開始し透過液側の圧力をほぼ3ミリバールに維持した。透過
物を液体窒素に浸漬したコールドトラップ24に捕集した。浸透気化装置10を
少なくとも2時間動作して、透過物の測定を開始する前に平衡状態に達した。充
分な透過物をコールドトラップ24に捕集した場合には、真空バルブ28をパラ
レルトラップ26に切り替えて、更なる試料を捕集した。透過物を入れたコール
ドトラップ24を外気温度迄温め、取り出し、秤量して、流束を求め、内容物を
透過物組成物について分析した。
【0044】 この浸透気化装置を使用して、ナトリウムアルギネートを含む第1の層とキト
サンを含む第2の層を持つ複合膜は、アルギネートポリマーのそれに類似する良
好な選択透過性を示し、アルコール脱水操作時に機械的に安定であることが示さ
れた。注目すべきことには、このような二重層膜は比較的良好な水選択性を有し
、50重量%の水を優に越える濃度を持つ水性混合物に曝露した場合、機械的な
結合性を維持することが示された。
【0045】 次の非限定的な実施例を参照しながら、本発明を更に詳細に説明する。
【0046】 実施例1 約0.5重量%のナトリウムアルギネートから約3.0重量%のナトリウムア
ルギネートの溶液もまた許容可能であったが、ナトリウムアルギネートを水中に
溶解して、1.2重量%の均一な溶液を形成した。12重量%のキトサンを10
重量%の酢酸水溶液中に溶解することにより、キトサン溶液を製造した。約0.
5重量%のキトサンから約3.0重量%のキトサンを持つ酢酸水溶液もまた許容
可能であった。各々の溶液中のナトリウムアルギネートとキトサン双方の濃度に
関して、許容可能な程度に薄いフィルムのキャスティングに影響し得る制限要素
は、溶液の得られる粘度である。
【0047】 ナトリウムアルギネートとキトサン溶液の双方を濾過して、いかなる不溶の固
体と不純物も除去した。はじめに、ナトリウムアルギネート溶液をキャスティン
グナイフの助けを得て引続いてガラス板上にキャストし、キトサン溶液をアルギ
ネート溶液層上にキャストした。水で膨潤後、各層を剥離することができるので
、これらの間に顕著な反応はないと考えられる。
【0048】 得られた膜を室温で24時間乾燥した。得られた膜の厚さは40から50ミク
ロンであり、そのうちナトリウムアルギネート層の厚さは10ミクロン未満であ
った。乾燥した膜を板からはがし、次に処理溶液中に浸漬した。この実施例に対
しては、処理溶液は、50重量%のアセトン水溶液中の3%H2SO4からなっ
ていた。この二重層膜をこの溶液中に12時間浸漬した。
【0049】 理論により限定されることを望まないが、第1の層のナトリウムアルギネート
は、ナトリウムアルギネートよりも水溶性でないアルギン酸に転換されるように
なると考えられる。第2の層のキトサンは、H2SO4溶液中への浸漬により架
橋されると考えられる。双方の場合、膨潤への膜感受性は、異なる理由で低下す
る。
【0050】 上述のキャスティング方法を用いて、純粋なアルギネートとキトサン膜も製造
した。純粋なアルギネート膜に関して、ナトリウムアルギネートをキャスティン
グナイフによりガラス板上にキャストした。純粋なキトサン膜に関して、キトサ
ン溶液をキャスティングナイフによりガラス板上にキャストした。双方の得られ
た膜を室温で24時間乾燥した。
【0051】 キトサンに関して、乾燥したならば、引続き、この膜を、50重量%のエタノ
ール溶液を含む3重量%のNaOH溶液中で室温で24時間処理し、充分に洗浄
して、NaOHを充分ないしは完全に除去し、次に室温で再度乾燥した。
【0052】 分離係数を次式により計算した。 ∝水/アルコール=〔Y/Y〕〔X/X〕 式中、XとYは、供給液と透過物それぞれの重量分率である。FID検出器と
アッベ屈折計タイプの3Tを備えたHP5890ガスクロマトグラフィを26.
7℃で用いて、透過物組成の分析を行った。ガスクロマトグラフ分析で使用した
カラムは6'x0.125'であり、PorapakTを充填した。
【0053】 二重層膜、純粋なアルギネート膜及び純粋なキトサン膜の各々を用いて、エタ
ノール−水混合物について浸透気化実験を行った。アルコールの濃度を70から
95重量%迄変えた。アルギネート−キトサン二重層膜は、アルコール脱水実験
時に機械的に安定であることが判明し、この二層膜のキトサン層の付加的な強度
によって劣化しなかった。
【0054】 図2及び3は、純粋なアルギネートとキトサン膜の浸透気化の結果と一緒に、
種々のエタノール濃度での二重層膜の浸透気化の結果を示す。このアルギネート
膜は、90%及び95%エタノールの供給液濃度でキトサン膜のそれよりも高流
束を示す。エタノールと水混合物の共沸組成物で、アルギネート膜について22
0g/m/時の流束と5570の分離係数を得る。これは、アルギネートが極
めて水選択透過性の材料であることを示唆する。
【0055】 この二重層膜は、アルギネートとキトサン膜のそれよりも低流束を有していた
。この供給液の共沸濃度で、二重層膜の流束と分離係数は、それぞれ70g/m /時と1110g/m/時に達する。更に大まかには、試験したエタノール
供給液濃度の全範囲にわたって、二重層膜の分離係数は、アルギネートとキトサ
ンのそれの間にある。
【0056】 実施例2 処理溶液が50%のアセトン水溶液中の6%のホルムアルデヒド、0.5%の
HCl触媒により製造されたホルムアルデヒド溶液からなる架橋剤の溶液であっ
たことを除いて、実施例1における二重層膜と類似の方法で、第2の二重層膜を
製造した。この二重層膜をホルムアルデヒド架橋溶液中に24時間浸漬した。
【0057】 第2の二重層膜、純粋なアルギネート膜、及び純粋なキトサン膜を用いて、実
施例1に述べたものと類似した浸透気化実験をイソプロパノール−水混合物につ
いて行った。イソプロパノール−水供給液混合物の濃度を70から95重量%迄
変えた。
【0058】 図4及び5は、第2の二重層膜、純粋なアルギネート膜及び純粋なキトサン膜
について60℃で種々のイソプロパノール濃度で行なわれた、浸透気化の結果を
示す。この第2の二重層膜をホルムアルデヒド溶液中で処理し、アルギネート側
を供給液流れと接触させた。図3aに図示されているように、この二層膜の流束
性能は、95%及び90%のプロパノール濃度で純粋なアルギネートのそれと類
似している。理論により限定されることを望まないが、ホルムアルデヒド溶液に
伴う架橋は、実施例1の膜をHSO溶液中に浸漬した場合に経験した程度に
は膜膨潤を抑制しないと考えられる。
【0059】 実施例3 実施例1の二重層膜を、50重量%の水から90重量%の水の範囲の供給液濃
度を持つエタノール−水及びイソプロパノール−水混合物について行った浸透気
化実験に使用した。動作温度は60℃であり、この結果を表1に示した。この膜
は90%の水混合物に対しても結合性を維持し、良好な水選択性を示した。
【0060】
【表1】
【0061】 実施例4 実施例2の二重層膜を、50重量%の水から90重量%の水の範囲の供給液濃
度を持つエタノール−水及びイソプロパノール−水混合物について行った浸透気
化実験に使用した。動作温度は60℃であった。実験結果を表2に示した。この
膜は、試験した供給液水の濃度範囲にわたって結合性を維持した。
【0062】 ホルムアルデヒド架橋した膜を通る透過流束は、実施例3の硫酸処理した膜の
流速よりも高い。驚くべきことではないが、分離係数は、高水含量の供給液混合
物について著しく低下した。
【0063】
【表2】
【0064】 上述の実験結果に鑑みると、アルギネートポリマーの優れた選択透過性は、浸
透気化単位操作時に通常遭遇する水力学的及び温度条件下で機械的結合性を維持
することができる、緻密な二層膜の形で浸透気化膜に適用され得ることが示され
た。
【0065】 本明細書のすべての引用文献は、本明細書の一部をなす。
【0066】 本発明の範囲及び視野から外れることなく、ここで説明した実施形態において
変更が可能であることは、容易に理解されるであろう。本発明の範囲に関する全
体の定義については、添付の請求の範囲が参照されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1及び2に使用される浸透気化装置の概略図。
【図2】 本発明の二重層膜、純粋なアルギネート膜、及び純粋なキトサン膜の各々によ
る水性エタノール溶液の浸透気化時のエタノール供給液濃度の関数としての水性
エタノール溶液の流束を図示する特性図。
【図3】 本発明の二重層膜、純粋なアルギネート膜、及び純粋なキトサン膜の各々によ
る水性エタノール溶液の浸透気化時のエタノール供給液濃度の関数としての水性
エタノール溶液の分離係数を図示する特性図。
【図4】 本発明の二重層膜、純粋なアルギネート膜、及び純粋なキトサン膜の各々によ
る水性イソプロパノール溶液の浸透気化時のイソプロパノール供給液濃度の関数
としての水性イソプロパノール溶液の流束を図示する特性図。
【図5】 本発明の二重層膜、純粋なアルギネート膜、及び純粋なキトサン膜の各々によ
る水性イソプロパノール溶液の浸透気化時のイソプロパノール供給液濃度の関数
としての水性イソプロパノール溶液の分離係数を図示する特性図。
【図6】 ナトリウムアルギネートを持つ第1の層とキトサンを持つ第2の層を含む二重
層膜の走査電子顕微鏡写真図。
【符号の説明】
10…浸透気化装置 12…タンク 14…供給液溶液 16…供給液ポンプ 18…多孔性ステンレス鋼支持体 20…隔膜セル 22…真空ポンプ 24…コールドトラップ 26…パラレルトラップ
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成13年6月13日(2001.6.13)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B32B 9/02 B32B 9/02 27/30 102 27/30 102 (72)発明者 パル、ラジンダー カナダ国、エヌ2エル・5シー2、オンタ リオ州 ウォータールー、オールド・ポス ト・ロード 310 (72)発明者 ムーン、ゴ・ヤン カナダ国、エヌ2シー・2アール8、オン タリオ州 キッチェナー、ウィルソン・ア ベニュー 214−425 Fターム(参考) 4D006 GA03 GA25 HA48 JA02A JA02C JA07A JA07C JA53A KA12 KE09Q KE09R LA06 MA03 MA08 MA09 MA31 MB02 MB09 MC10 MC10X MC11 MC16 MC33 MC78 NA07 NA44 NA48 NA59 NA64 PA01 PB14 PB70 PC01 4F100 AJ03A AJ03B AK21B BA02 BA07 EH46 EJ05A EJ05B EJ82 GB90 JB05B JB09B JK01B

Claims (44)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の層と第2の層を有する複合膜であって、前記第1の層が、アルギン酸ま
    たはアルギン酸の塩またはアルギン酸誘導体の塩を含み、前記第2の層が、親水
    性を有し、前記第1の層に機械的支持と補強を付与するようにされた非気孔質ポ
    リマーを含む複合膜。
  2. 【請求項2】 前記第2の層の前記非気孔質ポリマーが水不溶性である請求項1に記載の膜。
  3. 【請求項3】 前記第2の層の前記非気孔質ポリマーが水溶性である請求項1に記載の膜。
  4. 【請求項4】 前記第2の層がキトサン、キトサン誘導体、セルロース、及びセルロース誘導
    体からなる群から選ばれる非気孔質ポリマーを含む請求項2に記載の膜。
  5. 【請求項5】 前記非気孔質ポリマーが架橋されたポリビニルアルコールである請求項3に記
    載の膜。
  6. 【請求項6】 前記第2の層の前記非気孔質ポリマーがキトサンである請求項1に記載の膜。
  7. 【請求項7】 前記第1の層の前記アルギン酸または前記アルギン酸の塩または前記アルギン
    酸誘導体の塩が架橋されている請求項1に記載の膜。
  8. 【請求項8】 前記第2の層の前記非気孔質ポリマーが架橋されている請求項7に記載の膜。
  9. 【請求項9】 前記第2の層の前記非気孔質ポリマーが少なくとも一つの親水性官能基を持つ
    請求項1に記載の膜。
  10. 【請求項10】 アルギン酸またはアルギン酸の塩またはアルギン酸誘導体の塩を含む第1の層
    と、親水性を有する非気孔質ポリマーを含む第2の層を有する複合膜を提供する
    工程と、 前記混合物を前記第1の層と接触させる工程 を具備する水性混合物の分離方法。
  11. 【請求項11】 前記水性混合物が50重量%ヲ越える水濃度を持つ請求項11に記載の方法。
  12. 【請求項12】 前記複合膜の前記第2の層の前記非気孔質ポリマーが水不溶性である請求項1
    1に記載の方法。
  13. 【請求項13】 前記複合膜の前記第2の層の前記非気孔質ポリマーが水溶性である請求項11
    に記載の方法。
  14. 【請求項14】 前記複合膜の前記第2の層が、キトサン、キトサン誘導体、セルロース、及び
    セルロース誘導体からなる群から選ばれる非気孔質ポリマーを含む請求項12に
    記載の方法。
  15. 【請求項15】 前記複合膜の前記第2の層の前記非気孔質ポリマーが架橋されたポリビニルア
    ルコールである請求項13に記載の方法。
  16. 【請求項16】 前記複合膜の前記第2の層の前記非気孔質ポリマーがキトサンである請求項1
    1に記載の方法。
  17. 【請求項17】 前記複合膜の前記第1の層の前記アルギン酸または前記アルギン酸の塩または
    前記アルギン酸誘導体の塩が架橋されている請求項11に記載の方法。
  18. 【請求項18】 前記複合膜の前記第2の層の前記非気孔質ポリマーが架橋されている請求項1
    7に記載の方法。
  19. 【請求項19】 前記複合膜の前記第2の層の前記非気孔質ポリマーが少なくとも一つの親水性
    官能基を持つ請求項11に記載の方法。
  20. 【請求項20】 アルギン酸またはアルギン酸の塩またはアルギン酸誘導体の塩の水溶液を含む
    第1のフィルムをキャストする工程、 少なくとも一つの親水性官能基を有する非気孔質ポリマーを有する水溶液を含
    む第2のフィルムを前記第1のフィルムの表面上にキャストして、第1の中間体
    を形成する工程、および 前記第1の中間体を乾燥する工程 を具備する請求項1に記載の複合膜を製造する方法。
  21. 【請求項21】 前記アルギン酸または前記アルギン酸の塩または前記アルギン酸誘導体の塩を
    架橋する工程、および前記非気孔質ポリマーを架橋する工程を更に具備する請求
    項20に記載の方法。
  22. 【請求項22】 前記非気孔質ポリマーがキトサン−酸塩である請求項20に記載の方法。
  23. 【請求項23】 第1の中間体の乾燥の後、キトサン−酸塩をキトサンの遊離アミン形に変換す
    る工程を更に具備する請求項22に記載の方法。
  24. 【請求項24】 前記変換が、第1の中間体の乾燥の後、乾燥した第1の中間体をアルカリ性溶
    液中に浸漬して、第2の中間体を生成し、次に前記の第2の中間体を乾燥するこ
    とにより行われる請求項23の記載の方法。
  25. 【請求項25】 前記アルギン酸または前記アルギン酸の塩または前記アルギン酸誘導体の塩を
    架橋する工程、およびキトサンを架橋する工程を更に具備する請求項24に記載
    の方法。
  26. 【請求項26】 前記アルギン酸または前記アルギン酸の塩の前記架橋と前記キトサンの前記架
    橋の各々が前記第1の中間体をホルムアルデヒド溶液中に浸漬することにより行
    なわれる請求項25に記載の方法。
  27. 【請求項27】 第1の層と第2の層を有する複合膜であって、前記第1の層がアルギン酸また
    はアルギン酸の塩またはアルギン酸誘導体の塩を含み、前記第2の層が親水性を
    有する非気孔質ポリマーを含み、前記第1の層が約0.5ミクロンから約20ミ
    クロンの厚さを有し、前記第2の層が約1.0ミクロンから約40ミクロンの厚
    さを有する複合膜。
  28. 【請求項28】 前記第2の層の前記厚さに対する前記第1の層の前記厚さの比が約1:1から
    約1:5である請求項27に記載の膜。
  29. 【請求項29】 前記第2の層の前記非気孔質ポリマーが水不溶性である請求項28に記載の膜
  30. 【請求項30】 前記第2の層の前記非気孔質ポリマーが水溶性である請求項28に記載の膜。
  31. 【請求項31】 前記第2の層が、キトサン、キトサン誘導体、セルロース、及びセルロース誘
    導体からなる群から選ばれる非気孔質ポリマーを含む請求項29に記載の膜。
  32. 【請求項32】 前記非気孔質ポリマーが架橋されたポリビニルアルコールである請求項30に
    記載の膜。
  33. 【請求項33】 前記第2の層がキトサンからなる請求項28に記載の膜。
  34. 【請求項34】 前記第1の層の前記アルギン酸または前記アルギン酸の塩または前記アルギン
    酸誘導体の塩が架橋され、そして前記第2の層の前記非気孔質ポリマーが架橋さ
    れている請求項28に記載の膜。
  35. 【請求項35】 前記第2の層の前記非気孔質ポリマーが少なくとも一つの親水性官能基を有す
    る請求項28に記載の膜。
  36. 【請求項36】 50重量%ヲ越える水濃度を持つ水性混合物を分離する方法であって、 アルギン酸またはアルギン酸の塩またはアルギン酸誘導体の塩を含む第1の層
    と、前記第1の層に機械的支持と補強を付与するようにされた第2の層を有する
    複合膜を提供する工程、 前記混合物を前記第1の層と接触させる工程 を具備する水性混合物を分離する方法。
  37. 【請求項37】 前記複合膜の前記第2の層の前記非気孔質ポリマーが水不溶性である請求項3
    6に記載の方法。
  38. 【請求項38】 前記複合膜の前記第2の層の前記非気孔質ポリマーが水溶性である請求項36
    に記載の方法。
  39. 【請求項39】 前記複合膜の前記第2の層がキトサン及びキトサン誘導体とセルロース及びセ
    ルロース誘導体からなる群から選ばれる非気孔質ポリマーを含む請求項37に記
    載の方法。
  40. 【請求項40】 前記複合膜の前記第2の層の前記非気孔質ポリマーが架橋されたポリビニルア
    ルコールである請求項38に記載の方法。
  41. 【請求項41】 前記複合膜の前記第2の層の前記非気孔質ポリマーがキトサンである請求項3
    6に記載の方法。
  42. 【請求項42】 前記複合膜の前記第1の層の前記アルギン酸または前記アルギン酸の塩または
    前記アルギン酸誘導体の塩が架橋されている請求項36に記載の方法。
  43. 【請求項43】 前記複合膜の前記第2の層の前記非気孔質ポリマーが架橋されている請求項4
    2に記載の方法。
  44. 【請求項44】 前記複合膜の前記第2の層の前記非気孔質ポリマーが少なくとも一つの親水性
    官能基を持つ請求項36に記載の方法。
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