JP2002527109A - 腫瘍抗原lage−1の選択的翻訳産物、camel - Google Patents

腫瘍抗原lage−1の選択的翻訳産物、camel

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JP2002527109A JP2000577294A JP2000577294A JP2002527109A JP 2002527109 A JP2002527109 A JP 2002527109A JP 2000577294 A JP2000577294 A JP 2000577294A JP 2000577294 A JP2000577294 A JP 2000577294A JP 2002527109 A JP2002527109 A JP 2002527109A
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コルリエン アー アールナウズ
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ベーリンガー インゲルハイム インターナショナル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
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Abstract

(57)【要約】 腫瘍関連抗原CAMELおよびそれをコードするDNA。この腫瘍関連抗原はLAGE-1遺伝子のオープンリーディングフレームにコードされている。この腫瘍関連抗原、それに由来する免疫原性(ポリ)ペプチドおよびそれらをコードするDNAは癌免疫療法に関して有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は癌治療の分野、より詳しくは、腫瘍関連抗原に関する。 細胞障害性Tリンパ細胞(CTL)はメラノーマに対する防御において重要な働
きをしている。メラノーマ特異的CTLクローンは、サイトカインでin vitro刺激
された腫瘍浸潤性リンパ細胞(TIL)から、あるいは、(自家)腫瘍とともに培養
された末梢血単核細胞(PBMC)から得られている。腫瘍細胞に対するT細胞応答
は腫瘍細胞のサイトカイントランスフェクションによって、動物モデルおよびin
vitroヒト培養細胞系の両方において増強される(van Elsasら、1997:Gansbach
erら、1990; Tepperら、1989;Fearonら、1990;Dranoffら、1993)。
【0002】 腫瘍特異的T細胞によって認識される抗原は分子クローニング技術の発達によ
ってよりよく同定されるようになった。これらのT細胞標的は3つのグループに
分けることができる:1)精巣および胎盤以外の健康な組織では発現していない
腫瘍特異的抗原(例えば、MAGE、BAGE、GAGE、NY-ESO-1、LAGE-1);2)系統特
異的であって、メラノーマおよびメラノサイトの何れにおいても発現している抗
原(例えば、MART-1/Melan-A、gp100、チロシナーゼ)、および3)固有の変異
抗原(例えば、β-カテニン、CDK4、MUM-1)(Van den EyndeとBrichardによる
総説、1995)。 組織特異的または腫瘍特異的発現をする遺伝子を同定するために使用されるPC
Rベースの方法、リプレゼンテーションディフェレンス解析(Representational
Difference Analysis)(RDA)手段によって、メラノーマ特異的配列が濃縮された
cDNAクローン(Letheら、1998)からのプライマーを用いてメラノーマ細胞株か
らのcDNAライブラリースクリーニングによりLAGE-1およびNY-ESO1遺伝子が腫瘍
特異的であると同定された。 NY-ESO-1は最初SEREXテクノロジーによって同定された遺伝子である(Chenら
、1997)。この遺伝子は2つのリーディングフレームを有していることが示され
(DNA配列およびそれに由来するタンパク質配列は配列番号7〜10に示した。
)、その翻訳産物は腫瘍特異的T細胞のエピトープを含むことが示された(Jage
rら、1998;Wangら、1998)。
【0003】 本発明の目的は、新規な腫瘍関連抗原を提供することである。 本発明の根底にある問題を解決するために、メラノーマ細胞株518A2とそのIL-
2またはGM-CSFトランスフェクタントを、in vitroにおけるCTL刺激能について比
較した。自家PBMCのIL-2産生メラノーマ細胞による刺激はメラノーマ特異的なCT
L応答を生じさせた(van Elsasら、1997)。この培養物由来のCTLクローンは、
自家メラノーマ細胞株以外に、一群のHLA-A*0201陽性メラノーマ細胞株も認識し
たが、正常なメラノサイトとは反応しなかった。518A2は、抗メラノーマCTLによ
って認識されると従前に同定された多数の抗原を発現することが示されたが(va
n Elsasら、1996)、入手可能な本CTLクローンは518A2において免疫支配的であ
る新規なメラノーマ特異的抗原を認識する。
【0004】 本発明の実験において、これらのCTLクローンの一つによって認識される標的
構造は完全に特徴が明らかにされ、CAMEL(CTL-recognized Antigen on Melanoma
) (メラノーマ上のCTL-認識抗原)と名付けられた。これらの配列は配列表の配列
番号1および2として記載した。 驚くべきことに、CAMELは推定されるLAGE-1タンパク質(配列番号4)をコー
ドするものとは別のLAGE-1s-cDNAのリーディングフレーム(配列番号3)によっ
てコードされることが見出された。(このリーディングフレームはORF-1と命名
されている)。 本発明において、LAGE-1s配列(配列番号3)の最初の84bpを欠くcDNAクロー
ンが同定され、このことは、この配列の位置54の開始コドンを欠くことを意味す
る(図2a)。このクローン(4H8)における最初の可能な翻訳開始部位はLAGE-
1Sの(配列番号3)の位置94のATGであるが、位置54の最初のATGとはインフレー
ムではない。従って、4H8 cDNAクローンから翻訳されるCAMELタンパク質(配列
番号2)は推定されるLAGE-1Sタンパク質(配列番号4)と異なっている。
【0005】 第1の側面において、本発明は配列番号1で規定される配列を有する単離DNA
分子によってコードされる腫瘍関連抗原CAMEL(配列番号2)に関する。 CAMELのコード配列はLAGE-1 cDNAのORF-1に対応する(Letheら、1997;WO 98/
32855)。 本発明において、「ORF1」とは、配列番号3(LAGE-1S)の位置94のATGから開
始し、(これは配列番号1(CAMEL)の位置10に対応する)、配列番号5(LAGE-1L )の位置96に至るオープンリーディングフレームとして定義される。
【0006】 更なる側面において、本発明はCAMELに由来する免疫原性(ポリ)ペプチドに
関する。第1のペプチドグループは、液性免疫応答を誘導する(抗体の誘導)ペ
プチドから選ばれる。そのようなペプチドはアミノ酸の連続伸長(少なくとも12
〜15)をランダムに選び、それを個体に適用し、標準的な免疫アッセイ、例えば
ELISAによって抗体の生成を確認することによって選択される。免疫原性(ポリ
)ペプチドのこのグループはCAMEL抗原全体またはその大きな断片をも含む。 ペプチドの第2のグループは、好ましいものであり、MHC分子(ヒトではHLA分
子)によって提示され得るものであり、免疫応答、特にCTL応答を引き起こすこ
とによる免疫応答を誘導する能力を有する。
【0007】 好ましい実施態様において、CTL応答を引き起こすことができる免疫原性ペプ
チドは、配列番号11、12、24、25、および26に記載された配列を有するペプチド
から選ばれる。 細胞性免疫応答を引き起こす能力を有するペプチドを得るために、与えられた
抗原からのペプチド配列の選択は、第1に、治療すべき患者のレパトワール中に
存在するMHC分子へのそのようなペプチドの結合要求性に基づくものである。MHC
分子の2つのクラス、クラスIおよびクラスIIが区別されている。クラスI分子
は膜挿入重鎖および非共有結合軽鎖からなる。その構造において、MHCクラスI
分子はムースの頭に似ており、その角がペプチドによって認識される溝を形成す
る。ヒトでは、HLA-A、BおよびCが「古典的」なMHCクラスI分子である。 追加の免疫原性ペプチドがこの技術分野で知られたMHC-結合とCTL誘導に依存
する方法、例えば、ヒトパピローマウイルスのT細胞エピトープ候補を同定した
Staussら、1992によって使用された方法によって同定され得る。
【0008】 免疫原性ペプチドはその「ペプチド結合モチーフ」に基づいて予想できるため
、CTLエピトープを表す合成ペプチドを設計して合成することができる。いくつ
かの方法が、これらは本発明においてペプチドを設計するために有用であるが、
既知のタンパク質抗原からCTLエピトープを同定するために利用されてきた。 各MHCクラスIアレル産物は、ペプチドリガンドがその溝に結合し、それを最
終的に提示するためのアレル特異的要求性を有していることはよく知られている
。この要求性はFalkら、1991によりモチーフとして纏められている。多数のMHC
ペプチドモチーフおよびMHCリガンドが現在知られるようになった。与えられた
クラスI分子に適合するエピトープについて既知のタンパク質配列を探索する方
法は、こうした知識に基づくものであり本発明でも使用され得るが、Rammensee
ら、1995によって総説されている。その方法は以下の工程を含む:第1に、タン
パク質配列は基本的なアンカーモチーフ(ほとんどの場合、2つのアンカー)に
適合するストレッチについてスクリーニングされ、それによってペプチドの長さ
およびアンカー占有におけるある種の変動が許される筈である。もしモチーフが
、例えば、末端にIleまたはLeuを有する9merを要求するならば、適合するC-末
端を有する10merも考慮されるべきであり、他の脂肪族残基、例えばValまたはMe
tも考慮されるべきである。
【0009】 このようにして、ペプチド候補のリストが得られる。これらは、種々のHLA分
子に対して、既知のリガンド、または、各モチーフのトップの「好ましい残基」
または「その他」の中にリストされた残基と可能な限り多くの共通の非-アンカ
ー残基を有するかどうかについて調べられる。この段階で、基本モチーフを形成
するペプチドにはしばしば生じる弱い結合体を除去するために結合アッセイを行
なってもよい。ペプチド結合要求性に関する詳細な検討が利用できるならば、結
合に有害または最適な非-アンカー残基について候補をスクリーニングすること
もできる(Rupertら、1993)。しかしながら、心にとどめておくべきは、純粋なペ
プチド結合モチーフは天然リガンド探索においては誤った方向に向かい得ること
である。なぜなら、他の制約、例えば抗原プロセッシングの際の酵素特異性およ
びトランスポーターまたはシャペロンの特異性が、MHC結合特異性に加えて、リ
ガンド特性(ligand identity)に寄与し易いからである。
【0010】 このアプローチは、特にKawakamiら、1995によって成功裡に利用されて、既知
のHLA-A2.1モチーフに基づいてgp100エピトープが同定された。この方法の価値
は、並行して連続欠失によって作成されたcDNA断片でトランスフェクトされたCO
S細胞を用い、上述したようにT細胞反応性についてテストすることによってエ
ピトープ領域を同定することによって確かめられた。 近年、大きな信頼性をもって関心のあるHLA分子に結合するペプチドエピトー
プの予想を可能とするデータベースと推定アルゴリズムが利用できるようになっ
た。 本発明の腫瘍関連抗原に由来し得る潜在的免疫原性を有するペプチド候補の例
は、HLA-A3に対してはHLSPDQGRFおよびLMAQEALAF、またはHLA-A3101に対してはR
MAVPLLRRの配列を有するCAMEL由来ペプチドである。同様に、これらのアレルま
たは他のアレルに対する他のペプチドを上述の方法により決定することができる
【0011】 ペプチド結合はペプチド結合アッセイにおいてテストすることができる。選択
したペプチドまたは以下に定義するペプチド等価物の免疫原性(ペプチドベース
のワクチン開発に決定的なパラメータであり、多くの場合ペプチド-MHC相互作用
の安定性と強く相関する(van der Burgら、1996))を決定するために、Sette
ら、1994によって記載された方法を定量的HLA結合アッセイと共に使用すること
ができる。あるいは、選択したペプチドの免疫原性は既知の方法、例えばex viv
o CTL誘導について以下に記載したような方法によってin vitro CTL誘導を行な
うことによりチェックしてもよい。
【0012】 天然に発現している腫瘍抗原の代わりに、それらの機能的等価物、すなわち、
部分的に改変された配列を有するペプチドまたはペプチドを模倣する物質、例え
ば「ペプチド疑似物(peptidomimetics)」またはレトロインベルソ(retro-invers
o)ペプチドを以下の方法で得てもよい: ペプチドの免疫原性を増強するために、アンカー位置にアミノ酸置換を導入し
てペプチドMHCクラスI結合アフィニティーを増強してもよい。改変されたペプ
チドは続いてParkhurstら、1996およびBakkerら、1997によって記載されたよう
にTIL(腫瘍浸潤性リンパ細胞)による認識およびCTL誘導に関するスクリーニン
グにより、増強された結合および免疫原性について評価される。 既知のCTLを用いたペプチドライブラリースクリーニングによって、より免疫
原性のペプチドを発見するために本発明において有用な他の方法は、Blakeら、1
996によって記載されている;この文献はMHCクラスI拘束性CTLによって認識さ
れる腫瘍エピトープの機能的疑似物を構築するためのコンビナトリアルペプチド
ライブラリーの使用を示唆している。
【0013】 原理的には、細胞性免疫応答を引き起こすことのできるペプチドの選択は、WO
97/30721に記載されたように幾つかの工程で行なわれる。この文献の開示は引
用により本明細書に含まれるものとする。簡単に言えば、候補は初めにMHC分子
に対する結合能ついてテストされる;続いて良好な結合物は免疫原性についてテ
ストされる。効果的な免疫原性ペプチドを得るための一般的なストラテジーはSc
hweighoffer、1977によって記載されている。 本発明のポリペプチドまたはその配列に由来する免疫原性ペプチドは、WO 96/
10413に記載されたようにそれぞれ組換え法またはペプチド合成によって作製す
ることができる。この文献の開示は引用により本明細書に含まれるものとする。
組換え的作製のためには、注目する抗原またはCTLエピトープをコードするDNA分
子は発現ベクターに挿入され、適切な宿主細胞に形質転換またはトランスフェク
ションされ、発現に適した条件下で培養され、回収されて精製される。化学的合
成のためには、種々の慣習的方法を使用してよく、商業的に入手可能な自動合成
機を使用してよい。
【0014】 本発明の腫瘍抗原およびそれに由来する免疫原性ペプチドまたは対応するペプ
チド等価物は癌治療において、例えば、適切なMHC提示分子との関係で、対応す
る抗原決定基を発現している腫瘍に対する免疫応答を誘導するために有用である
。CTLの誘導はin vivoまたはex vivoで行なうことができる。 CTLのin vivo誘導のためには、ペプチド/抗原を含む医薬組成物がそれぞれの
腫瘍抗原と関連した腫瘍を有する個体に、その抗原を有する腫瘍に対する効果的
なCTL応答を引き起こすに充分な量で投与される。従って、本発明は非経口、局
所的、経口または局部的投与のための、治療用の医薬組成物を提供する。好まし
くは、本組成物は非経口投与、例えば、静脈内投与、皮下投与、皮内投与または
筋肉内投与用である。本ペプチド/抗原は製薬的に許容できる担体、好ましくは
水性担体に溶解または懸濁される。本組成物は更に補助物質、例えば緩衝剤など
を含んでいてもよい。本ペプチドは単独で使用してもアジュバント、例えば、サ
ポニン、アルム(alumn)、または特に好ましい態様では、ポリアルギニンまたは
ポリリジンなどのポリカチオンと組み合せて使用してもよい。本ペプチドはCTL
プライミングを補助する成分、例えばTヘルパーペプチド、脂質またはリポソー
ムに結合していてもよく、そのような成分と一緒に投与されてもよく、または免
疫刺激物質、例えばサイトカイン(IL-2、IFN-γ)と共に投与されてもよい。治
療のための医薬組成物の調製及び投与のための方法および組成物はWO 95/04542
およびWO 97/30721に記載されており、これらの文献の開示は本明細書に含まれ
るものとする。
【0015】 免疫原性ペプチドはex vivoでCTL応答を引き起こすために使用してもよい。抗
原を発現している腫瘍に対するex vivo CTL応答は、患者のCTL前駆細胞を抗原提
示細胞および免疫原性ペプチドとともにインキュベーションすることによって誘
導される。そのように活性化されたCTLは成熟化し、拡張してエフェクターCTLと
され、次にこれらが患者に再投与される。あるいは、腫瘍抗原はMHCクラスII反
応性ペプチドを提示しているAPC上にパルスされる(Mayordomoら、1995;Zitvog
elら、1996)。細胞、例えば樹状細胞上にペプチドを装荷するための適切な方法
はWO 97/19169に開示されている。 本発明のペプチドは好ましくはペプチドの組合せ、例えば種々のCAMELペプチ
ドの組合せとして適用される。より好ましい実施態様においては、本発明のペプ
チドは他の腫瘍抗原、例えばLAGE-1やESO-NY-1に由来するペプチドと組み合わさ
れる。ペプチドの選択はより広い患者集団に有用であるように、および/または
広範囲の悪性度に対して最適化される。これは多数の腫瘍抗原からのペプチドを
併用することによって考慮される。効果的な治療を生み出すために適切な併用ペ
プチドの数は広範囲に変動し得るが、例えば、約2〜約100である。
【0016】 更なる側面において、本発明は、CAMELをコードする、配列番号1に記載の配
列を有する単離DNA分子に関する。このDNA分子は、「CAMEL-DNA」と命名され、
配列番号3に記載の配列のヌクレオチド54-336で定義されるLAGE-1 cDNAのORF-1
を含んでいる。 本発明のCAMEL-DNA、または対応するRNAは、癌免疫療法のためのタンパク質ま
たはペプチドの使用の代替え物として使用してよい。天然の配列またはその断片
の使用の代わりに、操作された誘導体を使用することができる。これらには、改
善された免疫原性を有する(ポリ)ペプチドをコードすべく改変された配列、例
えば、ペプチドについて上述した改変を考慮したものが含まれる。改変の他の形
態は、免疫的に関連するペプチドをコードする複数の配列を、Toesら、1997に記
載されたような、いわゆる数珠つなぎ(string-of-beads)様式にアッセンブリさ
せることである。配列はまた補助的コード要素によって、例えば、より効率的な
デリバリーおよび免疫原のより効率的なプロセッシングを保証する機能を標的と
して改変してもよい(例えば、Wuら、1995)。
【0017】 核酸分子は直接または組換えウイルスまたはバクテリアの一部としてデリバリ
ーされてよい。原理的に、遺伝子治療のために知られている如何なるin vivoお
よびex vivoのいずれの方法も核酸ベースの免疫療法に適用してよい。 in vivoデリバリーの例は、筋肉内または「遺伝子銃」による直接注入(「裸
の」DNAの注入)であり、これは腫瘍抗原に対するCTLの生成を起こすことが
示されている。組換え生物の例は、ワクシニアウイルス、鶏痘ウイルスおよびア
デノウイルスまたはリステリア単核細胞遺伝子である(包括的な総説としてはCo
ulie、1997を参照せよ)。更に、カチオン性脂質、ミクロスフェア、ミクロビー
ズ、リポソームのような合成核酸担体はそれぞれの抗原/ペプチドをコードする
配列のin vivoデリバリーのために有用であろう。ペプチドについてと同様に、
免疫応答と増強する種々の補助剤が、例えばサイトカインがタンパク質としてあ
るいはそれらをコードするプラスミドとして、同時適用されてよい。 ex vivoデリバリーの例は、樹状細胞(Tuting, T., 1997)または細胞性癌ワ
クチンとして適用される他の抗原提示細胞のトランスフェクションである。
【0018】 本発明はまた、天然にまたはそれぞれのコード配列のトランスフェクションに
よって本発明の腫瘍関連抗原を発現する細胞の、腫瘍ワクチンの調製のための使
用に関する。 本発明において、IL-2産生メラノーマ細胞株518/IL-2.14に対して生じたCTLク
ローンはLAGE-1の2つの選択的スプライシング変異体LAGE-1S(配列番号3)お
よびLAGE-1L(配列番号5)、およびNY-ESO-1(配列番号9)に対して反応性で
あることが示されている。NY-ESO-1は最近記載された腫瘍抗原であり、食道癌の
cDNAライブラリーを患者自家血清でスクリーニングすることにより(SEREX法、Ch
enら、1997)同定された。NY-ESO-1は種々の型の腫瘍で発現されているが、精巣
を除いた健康な組織では発現されていない。
【0019】 本発明において、特異的CTL 1/29のエピトープはcDNA発現クローニングによっ
て決定され、短縮された(truncated)LAGE-1 cDNAクローンが発見された。この短
縮化は選択的リーディングフレーム中のペプチドエピトープの同定につながった
。なぜなら、LAGE-1の「正常な」翻訳開始部位が存在しなかったからである。し
かしながら、完全長LAGE-1またはNY-ESO-1 cDNAクローンでトランスフェクショ
ンされたCOS/HLA-A*0201細胞もCTLクローンを刺激してTNF-α産生をさせること
ができた。これはおそらく、単一のmRNAから二種の異なるタンパク質が翻訳され
ることを意味するのであろう。
【0020】 NY-ESO-1はまたメラノーマ特異的HLA-A*0201拘束性CTLクローンの標的として
記載されてきた。このクローンはaa155および167の間に位置するORF3中に翻訳さ
れるエピトープを認識する(Jagerら、1998)。従って、LAGE-1Sもまたこれらのク
ローンに認識されるであろうことはありそうだが、LAGE-1Lはそうではない。な
ぜならこのタンパク質配列は分子のこの部分において異なっているからである。
CAMEL特異的CTLクローンはLAGE-1およびNY-ESO-1の両方においてコードされる、
選択的リーディングフレーム中のペプチドを認識する。このことは、LAGE-1また
はNY-ESO-1を発現している腫瘍細胞はMLMAQEALAFL-特異的CTLによって認識され
得ることを意味し、そのことは、このペプチドに基づく免疫療法で治療され得る
腫瘍の数を拡大するかもしれない。
【0021】 配列の簡単な説明 配列番号1:CAMEL(4H8)cDNAおよび翻訳 配列番号2:CAMELタンパク質配列 配列番号3:LAGE-1S cDNA配列および翻訳 配列番号4:LAGE-1Sタンパク質配列 配列番号5:LAGE-1L cDNA配列および翻訳 配列番号6:LAGE-1Lタンパク質配列 配列番号7:NY-ESO-1 cDNA配列および翻訳 配列番号8:NY-ESO-1タンパク質配列 配列番号9:NY-ESO-1 cDNA配列および選択的翻訳 配列番号10:選択的翻訳されたNY-ESO-1タンパク質配列
【0022】 配列番号11:CAMEL CTLエピトープ(11mer)のペプチド配列 配列番号12:CAMEL CTLエピトープ(10mer)のペプチド配列 配列番号13:オリゴヌクレオチドSP6F-pSV 配列番号14:オリゴヌクレオチドR1 配列番号15:オリゴヌクレオチドR2 配列番号16:オリゴヌクレオチドT7R-pSV 配列番号17:オリゴヌクレオチドF3 配列番号18:オリゴヌクレオチドESO-1B 配列番号19:オリゴヌクレオチドEDO-1A
【0023】 配列番号20:オリゴヌクレオチド4H8-A 配列番号21:オリゴヌクレオチド4H8-C 配列番号22:オリゴヌクレオチドCAMEL-XHO 配列番号23:オリゴヌクレオチドCAMEL-KPN 配列番号24:ペプチドCAMEL10 配列番号25:ペプチドCAMEL16 配列番号26:ペプチドCAMEL17 配列番号27:チロシナーゼペプチド 配列番号28:MAGE-3ペプチド
【0024】 実施例中、特に述べなければ、以下の材料と方法を使用した。 a)細胞培養物 メラノーマ細胞株およびCOS-7細胞は4.5mMグルコースを含み8%FCS、2mM L
―グルタミン、ペニシリン及びストレプトマイシンをそれぞれ100μg/ml補充し
たDMEMで維持した。メラノーマ細胞株518A2は、従前に記載されたように(Verst
eegら、1988)男性の患者の切開した転移から1985に樹立された。IL-2産生変異
体、518/IL-2.14は518A2をIL-2 cDNAでトランスフェクションすることにより得
られた(Osantoら、1993)。TNF-α放出アッセイで使用した他のメラノーマ細胞
は、FM3.29、FM6、FM28.4およびFM55P(J. Zeuthen, Denmarkから贈られた)、M
M127、MM415、MM485(N. Hayward, Austraiaから贈られた)、SK-MEL-23、SK-ME
L-29(T.Wolfel, Mainzより入手)、Mi10221、Mi3046/2、NA8、BLM(M.Visseren
、Leidenより入手)である。EBV-トランスフォームB-LCLおよびTNF-α感受性WEH
I-164クローン13(P.Coulie博士から贈られた)を、L―グルタミンおよび上述
した抗生物質および10%FCSを補充したRPMI-1640中で培養した。 IL-2産生細胞518/IL-2.14および自家末梢血単核細胞(PBMC)によりCTL誘
導を行ない、メラノーマ特異的HLA-A*0201拘束性CTLクローンを生じさせた(van
Elsasら、1997)。これらのクローンの一つ、CTL 1/29のエピトープの同定は本
明細書で報告される。
【0025】 b) cDNA発現クローニング Superscript Plasmid System(GIBCO、BRL)を用いて、518/IL-2.14のcDNAライ
ブラリーを発現ベクターpSVsport1(GIBCO、BRL)中に構築した。この目的に関し
て、poly-A+ mRNAをFast-Trackシステム(Invitrogen)を用いて単離し、続いて、
オリゴ-dT/NotIプライマーで逆転写した。SalIアダプターをds-cDNAにライゲー
ションし、NotI消化およびサイズ分画の後、cDNA断片をSalIとNotIで消化したpS
Vsport1ベクター中にクローニングした。ElectroMAX−DH10B(GIBCO,BRL)へエレ
クトロポレーションし(業者の指示書に従った)、アンピシリン耐性について選
抜した後、50〜100コロニーをミニDNA単離(QIAprep8プラスミドキット、Qiage
n)のためにプールした。このようにして得られたcDNAプールを拘束要素HLA-A*0
201(pBJ1.neo/HLA-A*0201、Linら、1990)と共に、DEAE-デキストラン法を用い
て、COS-7細胞に二つ組でトランスフェクションした。簡単に言えば、COS-7細胞
を96穴平底プレートに100μl DMEM、8%FCS中1.5x104細胞/ウェルで播いた。
2時間後,培地を100ng cDNAプール、100ng HLA-A*0201 cDNA、400ng/ml DEAE-
デキストランおよび100μMクロロキンを無血清DMEM中に含む、30μlのトランス
フェクション混合物に置き換えた。細胞を37℃にて4時間インキュベーションし
、50μlのPBS中の10%DMSOを添加して2分間ショックを与えた。ショック培地を
200μlのDMEM、8%FCSによって置換し、48時間後、細胞をTNF-α放出アッセイ
におけるCTLの標的細胞として使用した。
【0026】 c)欠失構築物 cDNAクローン4H8の欠失構築物はPCRによって得た。PCR産物をベクターPCR3.un
i(TAクローニングシステム、Invitrogen)中にクローニングした。構築物pCR-2
46およびpCR-464はベクターに基づく順方向プライマー、SP6F-pSV(配列番号13
)とcDNA 4H8中の逆方向プライマー、それぞれR1(配列番号14)およびR2(配列
番号15)によって作製した。対照として、完全な679bp cDNAをPCRによってpSVsp
ort上の2つのプライマー、SP6F-pSV(配列番号13)およびT7R-pSV(配列番号16
)を用いてクローニングしてpCR-679を生じさせた。
【0027】 d)TNF-α放出アッセイ 腫瘍標的細胞、トランスフェクションCOS-7またはペプチド装荷細胞に対するC
TL反応性をTNF-α放出アッセイで測定した。標的細胞を2つ組または3つ組で96
穴平底プレートに1.5-2x104細胞/ウェルで播き、1500-2000個のCTLを各ウェ
ルに添加し総量を100μl/ウェル(抗生物質および5%FCSを補充したIMDM)とし
た。エフェクター細胞および標的細胞の24時間共培養の後、各ウェルから50μl
を、ウェルあたり抗生物質、5%FCS、2μg/mlアクチノマイシンDおよび40mM L
iClを補充したIMDM中のTNF-α感受性WEHI-164細胞を50μl(4.5x104)含む新し
い96穴平底プレートに添加した。50μlの3-(4,5ジメチルチアゾール-2-イル)-
2,5ジフェニルテトラゾリウムブロミド(MTT)溶液(PBS中2.5mg/ml)の添加によ
り、24時間後に生存率染色を行なった。37℃において2-4時間のインキュベー
ションの後、OD550-650を測定した。TNF-α放出をpg/mlとして既知のTNF-α濃度
を基準にして計算した。
【0028】 e)ノーザンブロット解析 健康な組織における発現を測定するために、Multiple Tissue Northern Blot
が商業的に入手可能である(Clontech)。プローブとして、Mega-Prime Labelin
gキット(Amersham)を用いてγ-32P-dCTPで標識したLAGE-1 cDNAを使用した。
【0029】 f)RT-PCR オリゴ-dTおよびM-MLV逆転写酵素(Promega)を用いてcDNA合成を行なった。LAG
E-1特異的PCRのために使用したプライマーはF3(配列番号17)およびESO-1Bプラ
イマー(配列番号18)である。ESO-1BはまたNY-ESO-1特異的PCRにおいて逆方向
プライマーとしても使用し、ESO-1A(配列番号19)をこの反応における順方向プ
ライマーとして使用した(Chenら、1997)。反応は以下のようにプログラミング
したBiometra-Unoまたは-Trioで行なった:95℃にて5分間、95℃ 1分間、58℃ 1分間、72℃ 1分間を30サイクル、続いて72℃で10分間。
【0030】 g)E.coliにおけるCAMEL発現 CAMELのコード配列を含む断片を以下のプライマーを用いてPCRによって作製し
た: 4H8-A: GAAGAACATATGCTGATGGCCCAGGAGGC (配列番号 20) 4H8-C: TTAAAGATCTCAGAACCGCCCCTGGTCG (配列番号 21) この断片をNdeIおよびBglIIで消化し、ベクターpET19b(Novagen, Madison、W
I)のNdeIおよびBamHI部位にクローニングした。このベクターは、6xHisタグ
コード配列を含んでおり、His-タグされたタンパク質を抗-His抗体によって検出
することを可能とする。pET19b-CAMEL構築物はBL21(DE3)pLysS E.coliバクテリ
ア(Novagen、Madison、WI)に形質転換した。このバクテリアを30℃にてOD600=
0.5になるまで培養した後、IPTG(1mM)を添加してHis-タグされたCAMELタンパ
ク質の過剰発現を誘導した。IPTG誘導後0hおよび4hにてサンプルを採取し、これ
らのサンプルのライセートをウエスタンブロット上でPenta-His抗体(Qiagen)
によって、業者のウエスタンおよびコロニーブロットプロトコルにしたがってテ
ストした。このHis-タグされたタンパク質はウエスタンブロットのためのSuperS
ignalSubstrateシステム(Pierce、Rockford、US)を用いて視覚化した。
【0031】 h)抗-CAMEL抗血清の調製 CAMELタンパク質に対する抗体は2匹のウサギをCAMEL分子の疎水性領域に由来
する3種の合成ペプチドで免疫することによって生じさせた: F4: (K)GAMLAAQERRVPRAAEV(K) (配列番号2の位置15-31) A5: (K)GQQGPRGREEAPRGVRM(K) (配列番号2の位置36 52) B5: (K)KRRMEGAPAGPGGRTAA(K) (配列番号2の位置58 73) (両端のリジン残基はこのペプチドがKLHに結合することを可能とする)
【0032】 ウサギNo.1については、1mgの各ペプチドを2.5mgの担体分子KLH(キーホール
リンペットヘモシアニン)に化学的に結合させ、透析後、CFA(完全フロイント
アジュバント)中の0.8mgのこのタンパク質を毎週皮下注射した。別のウサギ(N
o.2)にはKLHに結合していない3種のペプチドを、CFA中300μg s.c.、IFA中30
0μg s.c.、150μgのブースト4回というスキームに従って、6回注射した。抗
血清の反応性および特異性をELISAおよびウエスタンブロット実験によって確認
した。4回の免疫感作の後、両方のウサギの抗血清ともE.coliで合成された組換
えCAMELタンパク質と反応性であったが、その正確なエピトープは異なっていた
:ウサギNo.1はCAMEL-B5ペプチドに対する抗体を産生したが、ウサギNo.2の抗
血清はペプチドF4と反応した。この抗血清は以下では「抗血清B5」および「抗血
清F4」という。
【0033】 j)CAMEL-EGFP融合タンパク質の調製 CAMELコード配列をAequorea victoria由来の緑色蛍光タンパク質(GFP)に融合
させた。CAMEL cDNA分子はpEGFP-N1ベクター(Clontech)中にクローニングした。
このベクターは、GFPの増強された、赤方偏移変異体をコードするcDNAを含んで
いる。cDNAをEGFP cDNAとインフレームで一方向にクローニングするため、2つ
のプライマーを設計した。CAMEL-XHOと名付けた順方向プライマー(TTACTCGAGATG
CTGATGGCCCAGG; 配列番号22)は開始コドンATGを覆い,1個のXhoI部位を有して
おり、逆方向プライマーCAMEL-KPN(AAGGTACCTTGAACCGCCCCTGGTCG; 配列番号23)
は停止コドン変異、および1個のKpnI部位を有している。この融合構築物を有す
るベクターをCOS細胞にリン酸カルシウム沈殿によりトランスフェクションし、
細胞のタンパク質ライセートをCAMELペプチドB5およびF4に対するCAMEL抗血清、
および抗EGFP抗体を用いたウェウタンブロットに使用して、標準的方法に従って
この融合タンパク質を検出した。
【0034】 (実施例) 実施例1.cDNAクローン(4H8)(CAMEL)はメラノーマ特異的CTL 1/29の標的をコ
ードする メラノーマ特異的CTL 1/29の抗原性エピトープは、COS-7細胞中のcDNAライブ
ラリー518/IL2.14および拘束性要素HLA-A*0201の発現と、それに続くTNF-α放出
アッセイにおけるCTLスクリーニングによって同定した。cDNAの陽性プールをサ
ブクローニングし、CAMELと呼ばれる(配列番号1)クローン4H8が、もとの518/
IL2.14細胞株と同じ程度にCTLによるTNF-α放出を刺激することが見いだされた
(図1)。COS-7細胞またはHLA-A*0201または4H8 cDNAだけでトランスフェクシ
ョンしたCOS-7細胞は認識されなかった。単離した4H8 cDNAクローンは679bp
のインサートを有し、これは血清スクリーニング法によって液性免疫応答の標的
としてもともとは同定された腫瘍抗原であるNY-ESO-1(配列番号7)(SEREX)(C
henら、1997)と強い相同性を示す。クローン4H8をプローブとして用いたこのcD
NAライブラリーのコロニーハイブリダイゼーションはLAGE-1S(配列番号3)とL
AGE-1L(配列番号5)と呼ぶ2つの型の完全長クローンを生じさせた(図2a)
LAGE-1Lは位置457に229bpの挿入を含んでおり、これは5'GTで始まり、3'AGで終
わるイントロンの共通配列を有している。このことは、LAGE-1 mRNAの選択的ス
プライシングを示すものである。しかしながら、cDNAクローン4H8はLAGE-1 cDNA
配列の最初の84bpを欠いている。
【0035】 実施例2.CTL 1/29のペプチドエピトープはLAGE-1またはNY-ESO-1の選択的リー
ディングフレーム中にコードされている どのペプチドがCTL 1/29によって認識されたのか明らかにするためにcDNA 4H
8の欠失構築物をHLA-A*0201+COS-7細胞にトランスフェクションし、TNF-α放出
アッセイでテストした。CTL活性を全ての構築物で測定し(図1b)、エピトー
プがクローン4H8の最初の330bp内にコードされていることが示された。HLA-A*02
01結合モチーフ検索を、4H8の位置10のATGが翻訳開始部位として機能すると仮定
して、この領域の予想されるタンパク質配列について行った(Drijfhoufら、1995
;D'Amaroら、1995)。CAMELタンパク質配列の位置1-11、2-11、1-9、10-18、11-
19、16-25、17-25、49-57、55-63および70-78に予想された強い結合性ペプチド
(図2b)をHLA-A*0201+ BLMメラノーマ細胞に加え、TNF-α放出アッセイにお
いてCTL反応性についてテストした(図3b)。
【0036】 10μg/mlのペプチド濃度では、N-末端11-および10-merペプチド(M)LMAQEALAFL
(配列番号11および12)だけがCTL 1/29による支配的認識を誘導し(図3a
)、CTLによって認識されるエピトープがCAMELコードタンパク質の最初の11アミ
ノ酸内に位置していることが示された。ペプチド濃度依存性TNF-α放出アッセイ
(図3b)におけるこのN-末端11-merに由来するペプチドのより詳細な調査によ
り、位置1のメチオニンおよび位置11のロイシンがCTL反応性の再構成に極め
て重要であることが明らかになった。これらのアミノ酸のいずれの欠失も同等の
TNF-α放出のためには少なくとも50倍高いペプチド濃度を必要とするようになる
。弱い活性を示す他のペプチドは3-11 MAQEALAFLだけである。対照的に、MLMAQE
ALAは全く活性を有せず(図3b)、このことは、C-末端のアミノ酸FLはCTLによ
る認識に重要な寄与をしていることを示唆するものである。
【0037】 実施例3.CAMEL、LAGE-1S/L、NY-ESO-1の比較 初めの方で述べたように、cDNAクローン4H8はLAGE-1S配列の最初の84bpを欠い
ており、このことはこの配列の位置54の開始コドンを欠いていることを意味する
(図2a)。4H8中の可能性のある最初の翻訳開始部位は、LAGE-1Sの位置94のAT
Gと一致するが、位置54の最初のATGとはフレームが一致しない。従って、4H8 cD
NAクローンから翻訳されるタンパク質は推定されるLAGE-1タンパク質とは異なっ
ている。なぜなら、翻訳が別のリーディングフレーム内で起こるからである(図
2aおよび2b)。4H8は109アミノ酸のタンパク質をコードしており(配列番号
2)、その予想される分子量は11.7kDである。最初のATGから翻訳されるLAGE-1S タンパク質は18.2kDの180aaタンパク質であろうが(配列番号4)、スプライシ
ングされない変異体LAGE-1Lは21.1kDの210aaタンパク質(配列番号6)をコード
している。NY-ESO-1タンパク質(配列番号8)はおそらくLAGE-1Sと同じ大きさ
であろうが、26アミノ酸が異なっている。しかしながら、LAGE-1S/Lの翻訳が二
番目のATGで開始するのであれば、タンパク質は別のリーディングフレームで翻
訳されるであろうし、その場合は、cDNA 4H8から翻訳されるタンパク質と同一で
あろう。あるいは、NY-ESO-1の翻訳(配列番号9および10)は、早期の停止コド
ン(図2b)のためにこのタンパク質のより短い変異体(58アミノ酸)を生じさ
せ、これはその最後の5アミノ酸だけがCAMELタンパク質と異なっている(図2
b)。
【0038】 完全なLAGE-1(またはNY-ESO-1)cDNAクローンでトランスフェクションされた
細胞がCRL 1/29を刺激することができるかどうかを調べた。注目すべきことに、
LAGE-1S、二者択一的にスプライシングされたLAGE-1L cDNA、でトランスフェク
ションされたCOS/HLA-A*0201細胞は(NY-ESO-1 cDNAでトランスフェクションさ
れた細胞と同様に)CTL 1/29を刺激することができる(図4)。このことは、少
なくともCOS-7細胞においては、タンパク質翻訳は、位置54の最初のATGの存在に
もかかわらず、LAGE-1S中のヌクレオチド94の二番目の開始コドンからも開始し
ていることを示す。また、この場合、CTL 1/29によって認識される「選択的リー
ディングフレーム」ペプチドMLMAQEALAFLを生じさせる。
【0039】 実施例4.E.coliにおけるCAMELの発現 CAMELが実際にCAMEL(4H8)cDNAのORF-1から翻訳されているかを調べるために、
CAMEL cDNA(配列番号1)をバクテリアの発現ベクター(pTE19b)(Studierら、19
90)にクローニングした。このベクターは6xHis-タグコード配列を含んでおり、
抗-His抗体によるHis-タグされたタンパク質の検出を可能とする。pET19b-CAMEL
構築物でE.coliを形質転換し、この菌をIPTGで処理してHis-タグされたCAMELタ
ンパク質の発現を誘導した。ペンタ-His抗体を用いてウェスタンブロットにより
抽出物を解析した。ライセートのウェスタンブロッティングは、抗-His抗体で染
色すると15.5kDのタンパク質を示し、His-タグされたCAMELタンパク質の予想さ
れる14.4kDよりも僅かに大きいだけであった(図5)。 CAMEL cDNA(配列番号1)をpET19b中にクローニングし、E.coli内で発現させ
た。レーン1および2は0hで採取したサンプルを表し、レーン3および4はIPTG
誘導後4hを表す。CAMELは不安定なタンパク質かもしれないので、タンパク質発
現誘導はPMSF(プロテアーゼ阻害剤)非存在下(レーン1および3)と存在下(
レーン2および4)で行なった。左に分子量マーカーの位置を示した。
【0040】 実施例5.LAGE-1およびNY-ESO-1の健康なヒト組織およびメラノーマ細胞株にお
ける発現 健康なヒト組織のRNAを含む複数の組織のノーザンブロットのLAGE-1S cDNAと
のハイブリダイゼーションにより、精巣および胎盤における高い発現が示され、
心臓、骨格筋および膵臓における低い(しかし明瞭な)発現が示された(図6a
)。陽性シグナルは二本のバンドとして存在し、おそらくLAGE-1S/NY-ESO-1(75
0bp)およびLAGE-1L(1000bp)を反映しているのであろう。 いくつかのメラノーマ細胞株を、(ノーザンブロット解析および)RT-PCRによ
りLAGE-1およびNY-ESO-1の発現についてテストした(図6b)。両遺伝子の高い
相同性のため、LAGE-1とNY-ESO-1をノーザンブロットで区別するのは可能ではな
い。従って、RT-PCRを特異的プライマーを用いて行なった。大部分の細胞株にお
いて、LAGE-1とNY-ESO-1の相関した発現が見られた;細胞株FM3.29だけがLAGE-1
を発現したがNY-ESO-1について陰性であった。他の細胞株は両方の遺伝子を発現
したか、両方とも発現していなかった(図6b)。発現レベルとCTL 1/29による
認識の間にはよい相関性があった(図6b)。
【0041】 実施例6.ヒト腫瘍におけるLAGE1/CAMEL発現のRT-PCRによる測定 LAGE1/CAMEL陽性ヒト腫瘍のパーセンテージを評価するため、胸部癌または肺
癌患者からの個々の腫瘍組織を方法の節f)に記載したように、LAGE-1特異的プ
ライマーF3(配列番号17)およびESO-B1(配列番号18)を用いてRT-PCRにかけた
;反応はPerkin Elmer 9600サーモサイクラーにて(30サイクルではなく)35サ
イクルで行なった。 表1に示したように、テストした胸部癌標本のおよそ50%(3/6)と肺癌標本
のおよそ80%(10/12)がLAGE1/CAMEL mRNAについて陽性であることが示された
【表1】 表1.
【0042】 実施例7.ヒト腫瘍におけるCAMEL発現の免疫組織的解析 実施例5および6に記載したように、LAGE-1 mRNAは一群の腫瘍細胞株および
腫瘍組織、および限られた数の健康な組織において、RT-PCRおよびノーザンブロ
ット実験によって検出された。しかしながら、LAGE-1 mRNAを発現している細胞
において、選択的翻訳されたCAMELも翻訳されているかどうかを更に決定する必
要がある。 一群の異なるヒト腫瘍からの凍結切片を、B5ペプチドに対してアフィニティー
精製したCAMEL特異的ウサギ抗血清B5を用いて免疫組織化学によって解析した。
(抗血清の調製については、方法の節h)を参照せよ。B5抗血清を使用したのは
、B5はCAMEL特異的であるが、一方F4抗血清はNY-ESO-1のORF-1から発現されるタ
ンパク質上に存在するエピトープも認識することがあるからである。)精製血清
の特異性はペプチドELISAおよびCAMEL-GFP融合タンパク質でトランスフェクショ
ンしたCOS細胞に対するウェスタンブロットによって証明した。免疫組織化学は
3段階アビジン-ビオチン-ペルオキシダーゼ染色法を用いて行なった。その結果
を表2に纏めた。例は図7に示した。
【0043】
【表2】 表2. AC:アデノカルシノーマ SCC: 扁平細胞上皮癌
【0044】 合計48の異なる標本を調べた。症例の大部分で(38/48)でCAMEL発現が検出
された。陽性例の約半分が腫瘍細胞の40%以上でCAMEL発現を示し、ある場合に
は腫瘍細胞の100%近くがCAMEL特異的染色を示した(一例を図7に示した。大腸
AC)。腫瘍標本の大多数において、発現は陽性腫瘍細胞の10%未満から陽性腫
瘍細胞の70%越えるに至るまで不均一であった(表2;例は図7に示した。矢印
は陽性腫瘍細胞染色を示す。)
【0045】 実施例8.CAMEL ORF内部のHLA-A2結合ペプチドの同定 CTLエピトープ(M)LMAQEALAFL(配列番号11および12)以外に更にHLA-A2エピト
ープを同定するために、CAMEL(配列番号2)をParkerら、1994、およびRammens
eeら、1995によって公表されたアルゴリズムおよびモチーフにしたがって調べた
。この解析の結果は、CAMELタンパク質内部の更にいくつかのペプチドはHLA-A2
に結合する能力を有しており、それらの候補のうちの3つ、CAMEL10:FLMAQGAML
(配列番号24)、CAMEL16:AMLAAQERRV(配列番号25)およびCAMEL17:MLAAQERR
V(配列番号26)を合成した。 これらの合成ペプチドを、輸送欠損細胞株174CEM.T2(Nijmanら、1993)に対
する表面HLA-A2発現を増加させる能力について評価した。簡単に言うと、5x105
細胞/0.2ml/ウェルを96穴V−底プレートに播き、漸増する量のペプチド(0〜
320μg/ml)とともに37℃にて湿潤雰囲気中でインキュベーションした。精製B
B7.2を1次抗体とし、ヤギ-抗-マウスIgG RPEコンジュゲート(DAKO)を検出抗体
として使用して、HLA-A2表面発現をFACS(Becton Dickinson)解析にて測定した
【0046】 陽性対照として、CAMELから(MLMAQEALAFL、配列番号11)またはチロシナーゼ
から(Wolfelら、1994;YMNGTMSQV、配列番号27)の既知のHLA-A2拘束性CTL-エ
ピトープを適用した。陰性対照は、MAGE-3からのHLA-A1結合(したがって、無関
係の)ペプチド(Gauglerら、1994;EVDPIGHLY、配列番号28)を含むもの、また
はペプチドを全く含まないものとした。 これらの実験の結果は、ノナマーCAMEL10はアッセイに用いた陽性対照と同様
のアフィニティーでHLA-A2と結合することを示唆するものである。他の2つのペ
プチド(CAMEL16およびCAMEL17)はこのアッセイでは低いアフィニティーしか示
さなかった。従って、特にCAMEL10はCAMELタンパク質由来の可能な新規なHLA-A2
拘束性CTLエピトープを表す(図8)。 CAMEL10の免疫原性テストは、それが天然にプロセッシングされて提示される
リガンドを表すのならば、WO 97/30721およびSchweighoffer, 1997 に記載され
たように行なうことができる。 文献 Bakker, A.B.H., van der Burg, S.H., Huijbens, R.J.F., Drijfhout, J.-W.,
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【配列表】
【図面の簡単な説明】
【図1】 cDNAクローンCAMELおよび欠失構築物によるCOS-7トランスフェク
ション実験。 a) COS-7細胞を示したcDNAでトランスフェクションし、CTL 1/209によりTNF
-α放出アッセイでテストした。 b)CAMEL cDNAの欠失構築物をHLA-A*0201 cDNAとともにCOS-7に共トランスフェ
クションし、続いて、CTL 1/29によるTNF-α放出アッセイにかけた。PCRクロー
ンは、示したCAMEL cDNAのヌクレオチド数を含む。
【図2】 a)cDNAクローンCAMEL、LAGE-1S、lAGE-1LおよびNY-ESO-1のヌクレオチド整列
。 b)cDNAクローンLAGE-1S、LAGE-1LおよびNY-ESO-1のタンパク質翻訳。CAMELの
翻訳はORF1中のLAGE-1S/Lと同一である。ORF3が最も推定されるものであるが、
このCTLエピトープはORF1(下線)中にコードされている。
【図3】 CTLクローン1/29によって認識されるペププチドの特徴づけ a)予想されるHLA-A*0201結合CAMELペプチドによるTNF-α放出アッセイ。示し
たペプチドをHLA-A*02021メラノーマ細胞株、BMLに、10μg/mlで装荷し、TNF-
α放出アッセイにおいてCTL 1/29でテストした。 b)腫瘍標的エピトープMLMAQEALAFLに由来するペプチドの、CTL 1/29による認
識に対する漸次的濃度増加の効果。示したペプチドの種々の濃度をHLA-A*0201+
細胞に装荷し、CTL 1/29によってTNF-α放出アッセイでテストした。
【図4】 LAGE-1S/LおよびNY-ESO-1はCTLエピトープをコードする COS/HLA-A*0201細胞をこれらのcDNAクローンでトランスフェクションし、CTL
1/29との反応性をTNF-α放出アッセイで測定した。
【図5】 E.coli中で合成されたHis-タグCAMELタンパク質。
【図6A】 LAGE-1S/LおよびNY-ESO-1の健康なヒト組織およびメラノーマ
細胞株における発現。 示した一群の健康なヒト組織におけるLAGE-1/NY-ESO-1発現のノーザンブロッ
ト解析。ブロットは32P-dCTP標識LAGE-1S cDNAとハイブリダイズさせた。
【図6B】 LAGE-1S/LおよびNY-ESO-1の健康な人組織およびメラノーマ細
胞株における発現。 LAGE-1およびNY-ESO-1に関するRT-PCR。LAGE-1とNY-ESO-1 mRNAとを区別するた
めに、メラノーマ細胞株の同一の一群を遺伝子特異的プライマーでRT-PCRによっ
て解析した。示したメラノーマ細胞株をCTL 1/29を用いたTNF-α放出アッセイに
おいて標的として使用した。
【図7】 ヒト腫瘍におけるCAMEL発現の免疫組織解析
【図8】 T2細胞上の合成ペプチドによるHLA-A2表面発現の安定化
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07K 14/82 A61K 37/02 (72)発明者 アールナウズ コルリエン アー オランダ エヌエルー2224 イックスエム カトウェイク ペーエル アレクサンダ ーラーン 18 (72)発明者 ハイデル カルルハインツ オーストリア アーー2000 シュトッケラ ウ ヨハンシュトラウスプロメナーデ 4 ―11 (72)発明者 クラーデ クリストフ オーストリア アー2700 ヴェーエル ノ イシュタット グルーミュールガッセ 1 ベーー17 Fターム(参考) 4B024 AA01 BA31 BA36 CA04 DA03 DA06 EA04 GA11 HA01 4C084 AA02 AA07 AA13 BA01 CA27 CA53 CA56 DC50 NA14 ZB26 4C085 AA03 BB11 CC40 4H045 AA10 AA30 BA15 BA16 CA41 DA86 EA28 FA74

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 LAGE-1 cDNAのORF-1によってコードされ、配列番号2に記載
    のアミノ酸配列を有する腫瘍関連抗原CAMEL。
  2. 【請求項2】 癌治療に用いるための請求項1記載の腫瘍関連抗原。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の腫瘍関連抗原由来の免疫原性(ポリ)ペプチ
    ド。
  4. 【請求項4】 アミノ酸配列Met Leu Met Ala Gln Glu Ala Leu Ala Phe Le
    u(配列番号11)を有することを特徴とする、請求項3記載の免疫原性ペプチド。
  5. 【請求項5】 アミノ酸配列Leu Met Ala Gln Glu Ala Leu Ala Phe Leu(配
    列番号12)を有することを特徴とする、請求項3記載の免疫原性ペプチド。
  6. 【請求項6】 アミノ酸配列Phe Leu Met Ala Gln Gly Ala Met Leu (配列
    番号24)を有することを特徴とする、請求項3記載の免疫原性ペプチド。
  7. 【請求項7】 アミノ酸配列Ala Met Leu Ala Ala Gln Glu Arg Arg Val (
    配列番号25)を有することを特徴とする、請求項3記載の免疫原性ペプチド。
  8. 【請求項8】 アミノ酸配列Met Leu Ala Ala Gln Glu Arg Arg Val (配列
    番号26)を有することを特徴とする、請求項3記載の免疫原性ペプチド。
  9. 【請求項9】 癌治療に使用するための請求項3〜8のいずれか1項に記載
    の免疫原性ペプチド。
  10. 【請求項10】 請求項1記載の腫瘍関連抗原CAMELを含む医薬組成物。
  11. 【請求項11】 請求項3〜8のいずれか1項記載の免疫原性ペプチドを含
    む医薬組成物。
  12. 【請求項12】 配列番号1に記載の配列を含む単離DNA分子。
  13. 【請求項13】 請求項12に記載のDNA分子を含む組換えDNA分子。
  14. 【請求項14】 癌免疫療法に使用するための請求項12または13に記載
    のDNA分子。
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