JP2002526843A - エネルギー伝播モデル化装置 - Google Patents

エネルギー伝播モデル化装置

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JP2002526843A
JP2002526843A JP2000572804A JP2000572804A JP2002526843A JP 2002526843 A JP2002526843 A JP 2002526843A JP 2000572804 A JP2000572804 A JP 2000572804A JP 2000572804 A JP2000572804 A JP 2000572804A JP 2002526843 A JP2002526843 A JP 2002526843A
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メル・スレイター
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ユニヴァーシティ カレッジ ロンドン
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Abstract

(57)【要約】 シミュレーション装置(2、70)は、シーン内の光の伝播をシミュレーションするよう動作可能である。本装置は、複数の方向を向いた複数の離散的パス(72)を含む環境を定義し、そのパスに沿ってエネルギーがその環境内を伝播する。本装置は、シーン内のオブジェクトと光源の位置を決定し、パス上の点を記録し、その各点にシーン内のオブジェクトまたは光源と、パス(72)の交点がある。本装置は、光源からパスに沿って、そして交点に従って別のパスへ伝わる光源の伝播を同定する。対応する方法もまた提供される。例えば音や熱のような他のエネルギーの伝播の分布が、光伝播のシミュレーションに加えて、あるいはそれに代えてシミュレーションできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】
本発明はエネルギー伝播をモデル化するための装置に関する。特に、本発明は
光路によって表される伝播のモデル化と、モデル化されるシーンにおいてエネル
ギーがオブジェクトと相互作用しながら光路に沿って伝わる方法とに関する。本
発明の用途は例えば、あるシーンの光のモデル化であり、全体に照明されたシー
ンの写真のようにリアルな画像に近い生成品を得る機能を提供し、または、ある
シーンにおける光やそれ以外のエネルギー分布を測定する機能を提供する。
【0002】
【発明の背景】
多くのコンピュータゲームでは動的な像が真に重要であるので、動的画像のリ
アルタイム生成が写真的リアリズムを犠牲にして実行される。他方、建築デザイ
ン等の多くの用途では写真的リアリズムが真に重要であるので、リアルタイムで
実質的に画像を動的に変化させる必要はない。
【0003】 しかし、写真的リアリズムにおいても、有限の再計算によって、ユーザーがコ
ンピュータモデル化シーンの視点を変更することができる方が好ましい。規模の
大きな再計算をせずにこれを実行する理想的な技法は、「独立ビュー」技法とし
て知られている。この意味での独立ビューは、そのシーンに関係するデータがそ
のシーンの視点の変更について新たな光の計算を必要としない、ということを意
味する。
【0004】 写真的リアリズムでシーンをモデル化するためには、そのシーンのオブジェク
トに入射する真の光の反射および透過特性を近似しなければならない。特に、光
の反射と透過は、実生活の光の挙動を近似するようモデル化されねばならない。
そのようにして、モデル化シーンの観察者はそのシーン内のオブジェクトの性質
や外観に関する正しい結論に到達する。
【0005】 従来、あるシーン内の光は幾つかの技法によってモデル化されていて、その多
くは「レイトレーシング」技法か「ラジオシティ」技法のどちらかに分類される
。レイトレーシングは、T. Whittedによって発表された「陰影のあるディスプレ
イのための改良照明モデル(An Improved Illumination model for Shaded Disp
lay)」COMM. AMC 23(6), 343-349, June 1980 に詳細に記載されている。レイ
トレーシング法は、観察者がピンホールカメラを通して平面に投影された画像を
見ていると仮定する。その画像は点光源によって照明されたシーンである。計算
を容易にするために、光を伝達する媒体は非感応であると通常は仮定するが、光
の減衰効果は、Foloy, van Dam, Feiner, Hughes共著「コンピュータグラフィッ
クス−原理と実践(Computer Graphics, Principles and Practice)」第2版、
(以後「Foley」と称する)、727と728ページに記載されているようにモデル化
される。
【0006】 光線は、ピンホールまたは投影中心(COP)から画像平面を通ってシーン中
へ、鏡面反射の法則(反射角は入射角に等しく、入射光と反射光は同じ平面にあ
る)に従ってオブジェクトからオブジェクトへ反射しながら、光線がそのシーン
の外へ出るまで、または、反射を繰り返した光線の強度は無視できるので、繰り
返しの反射がコンピュータ画面上で表示される画像へ寄与しなくなるまで、追跡
される。
【0007】 実際には、透明または半透明のオブジェクトを含むシーンを考える場合、光の
透過は周知の物理法則を用いて反射と同じ方法で考慮される。
【0008】 レイトレーシング法は完全にビュー依存である。それは、別の視点が選択され
た場合、そのシーンから視点へ向かう光の伝達が完全に再計算されなければなら
ないことを意味する。更に、特定の入射光線が結果的に複数の反射光線の方向を
生じ、特定の反射光が複数の入射光線の結果となることもある散乱反射のモデル
化には適していない。従ってレイトレーシング法を用いて散乱反射をリアルに表
現することはできない。
【0009】 ラジオシティ技法は、C. M. Goral他によって発表された論文「散乱表面間の
光の相互作用のモデル化(Modelling the interaction of light between diffu
se surfaces)」Computer Graphics (SIGGRAPH 84), 213-222. で説明されてい
る。ラジオシティ技法は、すべての材料が理想的な散乱反射であるシーンに適し
ている。しかし、ラジオシティは鏡面反射を考慮した場合には適さない。ラジオ
シティは光のエネルギーが表面を去る率として定義される。
【0010】 ほとんどすべてのラジオシティ法は、ポリゴンによって表されるモデル化シー
ンに基づいている。各ポリゴンは、更に小さなパッチへ分割できる。パッチは順
に表面要素へ小分割してもよい。各パッチ(または場合によっては表面要素)は
順に考慮され、そして、パッチでのラジオシティが、問題のそのパッチへ光を伝
達する別のパッチのラジオシティから、相対的な位置と角度方向が考慮されなが
ら計算される。光源の幾何形状を定義するポリゴンによって光源が表されなけれ
ばならないので、ラジオシティ技法は点光源では使用できないことを承知すべき
である。
【0011】 各パッチでのラジオシティを算出した後、グーロー(Gouraud)陰影法を用い
て滑らかな画像を得ることができる。グーロー陰影法はFoleyの736と737
ページに説明されている。有限面積のパッチが表面上の点の代わりに考慮される
ので、ラジオシティ法は、鏡面反射の正確な検討結果を生まないことになる。し
かし、鏡面反射効果の欠如は、ラジオシティ技法によって考慮されるモデルのラ
イティングが、モデルの視点位置と無関係であるということを意味している。す
なわち、視点位置が変化する場合でも全体画像の再計算を行う必要がない。
【0012】 その結果、ラジオシティモデルはリアルタイムで動的視点から眺める場合に適
している。これは「リアルタイムウォークスルー」として知られている。これは
、建築モデル等のCAD用途に最適であるが、鏡面反射の欠如が写真的リアリズ
ムの欠如を生む。見える表面を決定し、補間を伴なう陰影処理をする必要がある
ため、ビューが変わる毎に規模の大きな再計算が必要となることを承知すべきで
ある。
【0013】 最後に、一つは、LevoyとHanrahanによるComputer Graphics (SIGGRAPH)、An
nual Conference Series(1996) 31-42で発表された論文と、もう一つは、Gortle
r他によるComputer Graphics (SIGGRAPH)、Annual Conference Series(1996) 4
3-52の論文とで提案されているレンダリング技法は、レイトレーシングとラジオ
シティ法のいずれの範囲にも含まれない。
【0014】 両開示には、「光フィールド」または「ルミグラフ」を実行するシステムが記
載されている。光フィールドは、2枚の平行面の間に構成される秩序だった複数
の光線を構成する。他の光フィールドは、構成平面の別の編成を用いて構成でき
る。光線は、その平面上の離散した点の間で編成され、それらの点が延在してい
る2平面上の点によって表される。1つ以上のオブジェクトから成るシーンは、
2平面上の各点でそのシーンのビューを考慮することによって、光フィールドへ
レンダリングできる。これらのビューは、先に同一視した技法の1つによるか、
ディジタルカメラ上に生成された実物シーンのビューをインポートすることによ
って構成できる。光フィールドを構成する特定の点から各光線に沿って伝播する
放射は、構成された点からのビューから同定されるか、またはシステムによって
インポートされる。
【0015】 一旦、各点からの光線と関連付けられる放射が同定されると、光フィールド内
のある点からのシーンのビューは、その点の近くを通る光線の放射を考慮し、得
られる放射の値からの画像を補間することによって構成できる。
【0016】 画像を撮影したカメラ位置以外の位置からの画像も見ることができるように、
リアルなオブジェクトのリアルな画像が、光フィールドへレンダリングされる。
これらのリアルな画像は、光フィールドにレンダリングされるべきシーンのディ
ジタル写真を複数の異なる点から撮影するディジタルカメラの手段によって生成
される。
【0017】 しかし上記光フィールド技法は、ビューは光フィールド内のいずれの各位置か
らも構成できないという著しく不利な点を持っている。シーンが複数のオブジェ
クトから成る場合、または少なくとも一つの凹面の表面を有する少なくとも一つ
のオブジェクトから成る場合は、凹面の表面(シーンの「凹面殻」)を含まない
そのシーンについての最小容積を境界とする表面と、そのシーンのオブジェクト
を定義する実表面との間で、容積が定義できる。この容積内光線の幾つかは、そ
のシーンのオブジェクト表面によって両端で反射され、従ってこれらの光線に沿
った放射は、2枚の構成平面上の点でのリアルな画像の考慮からは決定できない
。その結果、その容積内のすべての視点のサブセットからの画像構成を妨げる不
連続性が存在する。
【0018】
【発明の概要】
シーンを通る光の伝播等、エネルギー伝播をモデル化するための代替技法を提
供することが本発明の目的である。
【0019】 本発明は、エネルギー伝播をモデル化すべき環境内に離散的なパスを定義し、
パスを有する環境内でのオブジェクトの相互作用を示すこれらのパスに沿って点
を配置するシミュレーション装置を提供する。
【0020】 本発明の一局面は、鏡面反射と散乱反射がリアルに表現される技法を提供する
。シーンと、そのシーン内の光の伝播は、特定の視点からのシーンの画像が実質
的に一定時間内に生成されるよう本発明によって表現される。その一定時間は、
表現シーンの複雑さに依存せず、十分なコンピュータパワーの提供によって著し
く短かくなる可能性があるので、リアルタイムの視点変化を表現することができ
る。
【0021】 本発明の更なる特徴と利点は、付帯図面を参照して本発明の好ましいかつ特定
の実施の形態に従う装置と方法についての以下の説明から明らかになるだろう。
【0022】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施の形態に従う画像処理装置の概略の編成を示すブロック
図である。本装置には、CPU4の動作シーケンスを規定するプログラムを記憶
し、CPU4による計算で用いるオブジェクトおよび画像データを記憶するよう
動作可能なメモリ6に接続される中央処理ユニット(CPU)4を備えるコンピ
ュータ2が提供される。
【0023】 入力装置8がCPU4の入力ポート(不図示)へ接続される。入力装置8は、
例えばキーボードおよび/またはマウス、トラックボール、またはディジタイザ
タブレットおよびスタイラス等の位置感応入力装置を備える。
【0024】 フレームバッファ10もCPU4に接続される。フレームバッファ10は、少
なくとも1枚の画像に関する画像データを、例えば画像のピクセル当たり1個(
または幾つか)のメモリロケーションを提供することによって記憶するよう編成
される記憶ユニット(不図示)を備える。ピクセル毎にフレームバッファ10に
記憶される値は、画像内のピクセルの色または強さを定義する。
【0025】 本発明の本実施の形態において、画像はピクセルの2次元配列として表される
が、これは直交座標で都合よく記述されることができる。与えられたピクセルの
位置はx,y座標の対で表される。フレームバッファ10は少なくとも1枚の画
像を記憶するのに十分なメモリ容量を有する。画像が1000×1000ピクセ
ルの解像度を持つ場合、フレームバッファ10は106ピクセルロケーションを
含むのがよく、各ロケーションは直接的に、またはピクセル座標x,yによって
間接的にアドレス可能である。
【0026】 ビデオディスプレイユニット(VDU)12はフレームバッファ10に接続さ
れる。VDU12は、フレームバッファ10に記憶される画像を従来の方法で表
示するよう動作可能である。例えば、VDU12がラスタースキャン法で画像を
表示する場合、ピクセルのx座標は走査される表示のラインに沿う距離へ写像さ
れ、そしてピクセルのy座標はライン数へ写像される。
【0027】 ビデオテープ15を受け付けるよう適合するビデオテープレコーダ(VTR)
14もフレームバッファ10へ接続される。ペーパープリンタ、35mmフィル
ムレコーダ、または記録可能コンパクトディスク等のVTR以外の画像記録装置
が付け加えられるかまたは代替として設けられる。
【0028】 ハードディスクドライブ等の大容量記憶装置16がメモリ6へ接続される。大
容量記憶装置16は大きなデータ記憶容量を有し、瞬間的なアクセスを必要とし
ないときのデータ記憶に適している。更に、フロッピー(登録商標)ディスク2 0等のリムーバブルデータ記憶媒体を受け付けるよう動作可能なディスクドライ ブ18がメモリ6へ接続される。ディスクドライブ18は、フロッピーディスク 20に記憶されたデータをメモリ6へ伝達するよう動作可能である。
【0029】 装置は、フロッピーディスク20等の記憶媒体上に導入されたプログラム命令
を介してプログラム可能である。代替として、光学式ディスク読取器が、CD−
ROMまたはDVDフォーマット等の光学式ディスクを受け付けるよう設けられ
てもよい。更に装置はプログラム命令を担う信号を受信するようモデムを含んで
もよい。プログラム命令は入力装置8のキーボードをタイプして導入することも
できる。
【0030】 図2Aは、ここで説明する本発明の実施の形態の装置を用いて光伝播をモデル
化するよう希望されるシーン22を図示する。シーン22は、左右側壁24、2
6、前後壁30、28、床32および天井34による境界を有する部屋から成る
。前壁30と天井34は、図2Aでは言うまでもなく透明になっている。壁、床
、および天井は、協働して部屋を画成し、本実施の形態においては実質的に立方
体形状を成す。
【0031】 窓36は左側壁24に設置されて、矩形の鏡38が後壁28に取り付けられて
いる。独立ランプ40が床32の左側壁24と後壁28によって画成されるコー
ナーに立っている。椅子42が実質的に床32の中央に位置している。椅子42
は、その背が部屋の左奥のコーナーと部屋の右手前のコーナー間で構成される線
と実質的に平行になるよう、部屋の中に配向されている。
【0032】 図2Aでは、目44がシーン22の手前の視点に配置される。従来の光学から
周知のように、光は目44に入り、目44の様々な要素によって屈折して、焦点
を結んだ画像を網膜上に形成する。
【0033】 シーン22において光線は無限数の方向に向かう。しかし、目44の瞳に入る
これらの光線のみが観察者に体験される。例えば光線46は、窓36(理論的に
は無限遠にある光源から伝わる光)から目44に直接向かうことが示される。他
の光48はランプ40から目44に直接向かうことが示される。
【0034】 しかし、相当量の光は、光源から直接目44に到達するのではなく、シーン2
2内のオブジェクトから反射される。例えばランプ40からの放射光は、左壁2
4、床32、そして右壁26に当たって目44へ向かって反射する。光線50a
、50b、50cはそれぞれ、これら3つの状況を図示する。ランプからの放射
光はまた、後壁28、前壁32、および天井34から目へ向かって反射するが、
この光路に対応する光線は図2Aでは言うまでもなく省略してある。
【0035】 更に、図2Aの光線52a、52bは、窓36から椅子42の背の反射を経て
目44へ進む光を表す。光線54a、54bは、ランプ40から椅子42の座面
の反射を経て目44へたどる光を表す。
【0036】 壁、床、および天井24〜34と椅子42は散乱反射表面を有する。その結果
、これらのオブジェクトの一つに入射する光線は、入射点の法線方向面と鋭角を
なす全方向へ反射する。これらの方向を表す単位ベクトルは、入射点に中心を有
し、入射点でオブジェクトの表面に接する平面によって境界を与えられる単位半
径の半球容積を画成する。
【0037】 結果として、散乱反射面を有するオブジェクトの一つで反射する光を観察する
人には、問題のオブジェクトの姿が見える。観察者には反射光の最後の光源の鋭
い反射像は見えない。また、これら各オブジェクトの入射光の幾らかはオブジェ
クトによって吸収される。その吸収率は常時は、周波数に依存し、その吸収は問
題のオブジェクトが何色であるかという観察者による解釈に関連している。
【0038】 対照的に、図2Aで図示された光線56は、始めに椅子42の背から散乱反射
され、次いで鏡で鏡面反射して目44へ向かう。鏡面反射は、前記導入部で説明
したように、理想的な反射の法則に従って挙動する反射である。そのシーンの様
々なオブジェクトから、鏡へ、次いで目へと同様に散乱反射する他の光線を観察
することによって、そのシーンの反射像が目に形成される。
【0039】 図2Bを参照して、新しい位置に観察者の目を移して同じシーン22を説明す
る。ここでは目は符号44’で示される。上記シーン22内のオブジェクトには
変更がないという事実に鑑み、先と同じ符号を付することにする。しかし、シー
ン22は今度は別の位置からのビューとなるので、光の別の光線が目44’に入
る。例えば光線58は窓36から目44’へ直接向かい、光線60はランプ40
から目44’へ直接向かう。更に光線62a、62bは、ランプ40から出て椅
子42での散乱反射を経て目44’へ入る。光線64は、ランプ40から出て後
壁28で散乱反射して目44’へ入る。ランプ40からの光線66は、鏡38で
鏡面反射して目44’へ入る。その光線66は、鏡38で反射するランプからの
光線を代表し、それは目にランプの反射像を構成するのに寄与する。
【0040】 同一シーンの2種類のビューについての上記説明から、同一シーンを2つの異
なるビューから観察するには、2つの異なる光線セットに関連する光の放射に関
する情報が必要であることが分かる。
【0041】 現実の世界では光は観察者とは無関係に存在し、反射、屈折、および回折に関
するような物理法則に従って振る舞う。あるシーンのビューが実世界で観察され
る場合、ビュアの開口へ入るこれらの光線が考慮されてイメージを生み出すよう
に焦点が合わされる。本発明の好ましい実施の形態においては、特定の視点を参
照することなくシーン内の光の振る舞いの完全なパターンをモデル化することに
よって、その状況をエミュレートするのが狙いである。
【0042】 この目的は実際には達成不可能である。というのはどのシーンも無限な数の光
伝播方向を潜在的に有しているからである。従って、本実施の形態は、有限数の
潜在的光放射キャリアから成り、以後それを「光線」と称する。
【0043】 その後、オブジェクトは、光フィールド内の光線とオブジェクトとの交点を考
慮することによって光フィールドへレンダリングされる。すべてのオブジェクト
が一旦光フィールドへレンダリングされると、光は、光エミッタと呼ばれるオブ
ジェクトからの光線に沿って伝播でき、反射、屈折、および回折等の相互作用は
、光線とオブジェクトの交点で計算される。
【0044】 本実施の形態は、LevoyとHanrahan、そしてGortler他によって説明された技法
と著しく異なり、両者ともに2D画像からのシーンを3D表現に構築することに
向けられている。対照的に、ここで説明される好ましい実施の形態は、主として
光フィールド内の光の振る舞いに関係していて、交点での相互作用を計算する場
合のみ、光フィールドへレンダリングするオブジェクトの特性を考慮する。
【0045】 一連の2D画像は本発明では記憶する必要がない。すなわち、光フィールドの
特定な視点での最終画像は簡単な方法で構築できる。
【0046】 様々な異なる光フィールドが定義できるが、好ましい光フィールドは複数の平
行サブフィールドから成る。各平行サブフィールドは立方体形状の光領域から成
り、その2つの対向する側面間に複数の平行光線が広がっている。平行光線は、
それを簡単に参照できるようグリッド中に編成される。各平行サブフィールドの
中心は原点として定義され、そして平行サブフィールドは、それらの原点が一致
するよう重ね合わされる。平行サブフィールドは、領域を横断してオフセットさ
れる光線を含む光フィールドを構成でき、そして3次元空間の様々な方向に配向
できるように、互いの関係において異なる方向で配向される。
【0047】 図3Aを参照すると、平行サブフィールド70は、次式によって定義されるx
、y、z直交空間の立方容積を備える:
【0048】 −1≦x≦1 −1≦y≦1 −1≦z≦1
【0049】 xとy方向それぞれにn個の等幅のサブディビジョンを備えるx、y平面上に矩
形グリッドが作成される。xとy方向それぞれの各サブディビジョンの幅は2/
nである。nの値は、装置で生成され受け入れ可能な許容される最終画像の解像
度のレベル、そして装置のデータ記憶量、特には大容量記憶ユニット16の容量
を参照して定義される。本実施の形態で、nは200に設定される。
【0050】 離散座標(i,j)はこれらサブディビジョンの中心に割り当てられ、平行サ
ブフィールド70内のx、y平面上に離散座標グリッドを作る。グリッドは座標
(i,j)によって基準化される。(i,j)に対応するx、y平面上の実座標
は従って:
【0051】
【0052】 各グリッドの基準は、光線72と関連付けられていて、z軸に平行であり、立方
体容積を形成する長さを有する。従って、座標(i,j)によって定義されるn
×n光線があり、その各々の座標は0とn−1の間にある。
【0053】 こうして、垂直方向に複数の光線72を含む平行サブフィールド70が定義さ
れ、その平行サブフィールドを用いればその光線のセットの各光線に沿うどの方
向に向かう光でもモデル化できる。
【0054】 図3Bを参照して、先に説明した立方体容積70は、y軸廻りに垂直から角度
φ回転して図示する。z軸廻りの回転は与えない。こうして、光線72のn×n
配列の各光線は、垂直から角度φを成して配向される。また、各光線はx、z平
面に平行な面内にある。
【0055】 図3Cは、z軸廻りに更に角度θ回転された光線の配列を含む立方体容積を図
示する。こうして、n×n配列の各光線は、垂直から角度φを成して配向され、
x、y平面に分解する場合は、x軸に関して角度θで配向される。
【0056】 光線のすべての可能な方向は次の範囲を用いて表される:
【0057】 φ=0 ; θ:無関係 0<φ<π/2 ; 0≦θ<2π φ=π/2 ; 0≦θ<π
【0058】 φ=0では、光線72の方向はθの値には無関係であり、φ=π/2では、θは
すべての可能な方向をカバーするために半回転の通過だけが必要であることに注
意すべきである。
【0059】 コンピュータ上でその編成を実行するために、θとφは離散化されなければな
らない。θとφを離散化する2つの代替方法を説明する。
【0060】 第1の方法では、Rは2πのサブディビジョンの所定数であり、装置が用いる
べき分解能のレベルを表す。本実施の形態では、Rは異なる方向の総数が約60
00であるように設定される。従って連続変数θとφに対応する離散化変数u、
vの定義は:
【0061】
【0062】 従って、これらの式をφとθの定義に代入してu、vを左辺に出すと、u、vが
取り得る値の範囲は次のようになる:
【0063】 v=0 ; u:無関係 v=1、2、・・・(R/4)−1 ; u=0、1・・・R−1 v=R/4 ; u=0、1、・・・(R/2)−1
【0064】 上式は数量R/4に関する式となるので、uとvが整数であることから、Rは
4の倍数の整数でなければならない。
【0065】 しかし、φの値に無関係にθの範囲を分割して同一分解能を用いることで、ゼ
ロに近いφの値についての、上式によって生成される光線は、互いに著しく近接
する。対照的に、φがπ/2に近いときに生成される光線は相対的に離間する。
変数φ[0,π/2]およびθ[0,2π]によって画成される半球内の、光線方
向が等間隔である光線セットを生成できることが有利となるだろう。
【0066】 本発明の特定の実施の形態に従ってθとφを離散化する第2の方法は、光線方
向間隔の改良を行うことである。この第2の方法では、θとφが仮定できる離散
値は次のように定義される:
【0067】 φ=0 ; θ:無関係 および φ= (π/2R)u ; u=1、2、・・・R θ= (2π/3u)v ; v=0、1、・・・3u−1
【0068】 ここで R=2m−1
【0069】 このサンプリングスキームはパラメータmに支配される。φとθの分解能はmの
値とともに高まる。φは[0,π/2]の範囲全体にわたって等しく離散化される
。θは[0,2π]の範囲全体にわたって、uの値に、そして結果的にはφの値に
依存する変数程度までサブ分割される。φが小さい場合はθのサブディビジョン
の数も小さい。φが大きいとθのサブディビジョンの数も大きい。
【0070】 例えば、m=5のときR=31である。従ってその範囲で32のφのサブディ
ビジョンがある。φの範囲の下端では、例えばu=2のときvは0から5の間で
変化する。従って6つのθのサブディビジョンがある。
【0071】 逆にuの範囲の上端では例えばu=30のとき、vは0乃至89の範囲の値を
取る。従って、u=30のとき、θの範囲には90サブディビジョンがある。
【0072】 このサンプリングスキームは、光線の均一分布への近似を提供するθとφのサ
ブディビジョンを生む。
【0073】 上記範囲での光線を定義すると、完全な光フィールドが座標システム(i、j
、u、v)によって表現できる。これは、座標i、j、uおよびvをインデック
スとする4D配列としてコンピュータメモリ6に記憶できる。メモリの効率のた
めに、この4D配列は更に、座標i、j、uおよびvを介しての範囲決定に基づ
くリストである1D配列として平坦化された形式で表現できる。
【0074】 シーンは、光線の配列を構成する光フィールド内に定義することができる。例
えば次の範囲で定義される単位立方空間へそのシーンを制限すると便利である:
【0075】 −0.5≦x≦0.5 −0.5≦y≦0.5 −0.5≦z≦0.5
【0076】 これは、平行なサブフィールド70の立方容積のどの配向もそのシーンを完全
に閉じ込めることを保証する。それは、任意の特定の方向における光線によって
カバー範囲からそのシーンのどの部分も省略されないということを意味する。事
実、サブフィールド70の立方容積は、極限の寸法である2という最小の寸法を
持つので、2以上ではない最長の寸法を持つどのシーンも、立方容積70内に適
応できる。しかし、光フィールドの極端な寸法では、光線の数と光線の方向は、
光フィールドの中央領域でのその密度に比例して制限されるかもしれないので、
光フィールドの理論的な最大寸法より小さいシーンの寸法に限って適用すること
が好ましい。
【0077】 図2Aの実光線48が光フィールド内の光線と一致すると仮定すると、出発点
(x1、y1、z1)と方向(dx、dy、dz)によって同定される。dx、
dy、dzは、光線の方向に動いた微小距離についての点の座標値の微小変化を
表す。これは光線の方向を表す。
【0078】 次いで(θ、φ)または(u、v)は、方向(dx、dy、dz)に関する三
角法を用いて算出される。同定されたθとφの値と対応する回転マトリックスを
適用することによって、光線は回転して垂直になる(z軸と平行)。次いで(i
、j)座標が、この変換された光線のx、y平面と交わる点と、先に表したx、
yによるi、jの定義から算出される。
【0079】 実光線48が光フィールドの光線72と一致しない場合には、実光線を最も良
く近似する光フィールド内の光線を計算することが必要である。どの許容誤差測
定についても、そしてどの許容境界誤差についても、離散化変数mとnの値が選
択できることが承知されよう。
【0080】 第1に、実光線方向が方向座標(θ、φ)または(u、v)へ一旦変換される
と、方向座標は最も近い与えられた値に「丸められる」。(u、v)の場合には
、これは最も近い整数となろう。第2に、垂直へ逆回転した実光線とx、y平面
との実際の交点が一旦算出されると、交点の座標は、(x、y)または(i、j
)の最も近い与えられた値へ「丸められる」。(i、j)の場合、これは最も近
い整数となろう。方向の近似によって持ち込まれた誤差は、そのシーン内の光の
最終的に得られる伝播に、より大きな影響を与えるから、方向を最初に合わせる
ことが好ましい。
【0081】 逆に、所与の座標セット(i、j、u、v)は、そのシーン内にある光線72
を定義する。uとvを用いてその光線72についての(θ、φ)を計算する。従
って(xi、yj、−1)Ry(φ)Rz(φ)および(xj、yi、+1)R
y(φ)Rz(φ)は、光線の端点を実座標で与え、ここでRyとRzは、yと
z軸それぞれについての標準3次元回転マトリックスである。これはシーン内の
光線に載る点の位置を同定するために役に立つ。
【0082】 図2Aと図2Bのシーン22は図4で再度図示される。シーン内の特定の平面
74は鎖線で識別され、平面74の位置は壁の上辺から実質的に壁の高さの1/
3下がった左側壁24に沿う水平線と、実質的に右側壁の床で右側壁26に沿う
水平線とで画定される。平面74はランプ40と椅子42の背と交わる。選択さ
れた平面74は、φとθの離散化による分解能に依存する大きな数の光線を含む
。しかし図5は3つの異なる方向のこれらの光線72の選択を示す。すべての他
の光線は言うまでもなく省略されている。平面74によって切取られるシーンの
部分が、図示の窓36、鏡38、ランプ40および椅子42の背とともに示され
る。
【0083】 一つの特定の光線86が示され、それはランプ40と椅子42の背を通る平面
に沿って通過する。これは図6で更に詳細に説明される。垂直に戻って変換され
ると、その光線は、様々な交差オブジェクトすなわち適当な場所に置かれた左側
壁24、ランプ40、椅子42の背、および右側壁26とともに、z=−1から
z=+1まで延伸する。光線に沿うすべての点は、z軸へ戻って参照することに
よって位置を割り当てられる。
【0084】 図7は、シーン22の部分を成す、最も興味のある光線の部分である側壁24
、26間の光線86の断片を図示する。
【0085】 シーンのオブジェクトを光フィールドにレンダリングするために、最初にオブ
ジェクトを通過する光線が計算されねばならない。次いで、そのような光線86
が計算される場合、その光線とオブジェクトとのすべての交点が位置によって同
定されねばならない。位置はパラメトリック方程式で値tとして表される:
【0086】 p(t)=p+t(q−p) 0≦t≦1
【0087】 ここでpとqは、光線86と、シーンの境界すなわち側壁24、26との交点に
対応する。従って交点が算出されると、光線86は、交点[0、t1、t2、・
・・tk、1]の関連セットを持ち、ここでtiはオブジェクトとの交点位置に
対応するパラメトリック値である。各交点の実座標位置はp(ti)から算出され
る。
【0088】 光線の交点計算を整理するために、交点はインターバルリストに編成される。
光フィールド全体のすべての光線についてのインターバルリストは、パラメータ
(i、j、u、v)のインデックスが付く4次元配列で編成される。各インター
バルリストは、交点が算出されてそこに編成される前に、初期値として0がセッ
トされる。初期値のインターバルリストは、インターバル[0、1]、すなわちそ
のシーンの境界内の光線の全長を表す。
【0089】 インターバルリストの各入力は、t値だけでなく交点の性質に関係する他のデ
ータも同様に含まれる。すべてのデータは、t値、交差したオブジェクト、交点
からの潜在的能力を持つ放射の方向、放射r、および非自発放射uのためのフィ
ールドを有する以後T交点と称する構造に集められる。
【0090】 非自発放射は、光フィールド内の光伝播処理をする間用いられ、オブジェクト
についてT交点で記憶される量である。それはオブジェクトの交点が受け取る光
の量を表し、更なる処理によって順に処理されるべきであり、その交点での適当
な物理的振る舞いに従って伝播されるべきである。完全に処理される光フィール
ドにおいて、眺める準備が整って、非自発放射はすべての交点でゼロである。
【0091】 放射rと非自発放射uは、典型的なベクトルであり、赤、緑および青の光(R
GB)についてのエネルギーレベルを表すので、色の着いた光を表すことができ
る。これらのベクトルは初期値としてゼロベクトルが与えられる。RGB以外の
色の着いた光を表す他の方法もまた可能である。
【0092】 方向は「右」か「左」のどちらかに設定される。「右」方向は、光線が垂直に
戻って変換される場合に、z<0からz>0への光線に沿っての方向に対応し、
「左」はその逆方向である。
【0093】 放射rと非自発放射uは、記述される必要があるシステム内の光の色、偏光ま
たは他の特性を考慮してシステムが編成される場合は、ベクトル量である。図8
でT交点の構造を説明する。T交点は、オブジェクトとの交点での「法線ベクト
ル」のためのフィールドを含むので有利であるが、法線は常に交点とオブジェク
トを定義するデータを参照して計算されるので、これは必須ではない。
【0094】 T交点は、容易な実行を可能にしかつ相対的に一定なルックアップ時間を一定
に許容するデータ構造内に配置されるのがよい。
【0095】 本実施の形態で、以後インターバルツリーとして知られる標準再帰バイナリー
が使用される。図7に示す光線86に対応するインターバルツリーを図9に示す
【0096】 本実施の形態においては以後、インターバルツリーと称する標準の再帰バイナリ
ーツリーが用いられる。図7に示す光線86に対応するインターバルツリーが図
9に示される。
【0097】 普通には、インターバルツリーの各ノードがT交点に対応し、更にleft_Tree
とright_Treeと称する2個の子ノードを備える。left_Treeとright_Treeもまた
インターバルツリーである。この構造はleft_Treeとright_Treeに子ノードを持
たせ、以下同様である。オブジェクトが光フィールドへレンダリングされ、考慮
中の光線で第1交点が算出される場合、その交点はその光線についての前には空
であったインターバルツリーへロードされる。ここでインターバルツリーは一つ
のノードを備え、2個の子ノードはゼロである。第2のT交点がそのインターバ
ルツリーにロードされるので、第2交点に含まれるt値は、第1ノードのT交点
に含まれるt値と比較される。第2T交点のt値が第1T交点のt値より小さい
場合には、第2T交点は第1ノードのleft_Treeの子ノードに置かれる。さもな
くば、第2T交点は第1ノードの右ノードの子ノードに置かれる。こうして、t
値に関して仕分けられるインターバルツリーが構成され、そのバイナリーツリー
を用いてt値によるT交点についての検索が容易にできる。
【0098】 第3交点が同様にして加えられ、子ノードが一杯の場合には、その子ノードの
内容のt値と比較される。適当な場所でゼロの子ノードが見つかるまでツリーの
枝を下って進行する。
【0099】 図7に示す例では、光線86は、左壁24でt=0、右壁26でt=1となる
ようパラメータが決められる。光線86に沿うT交点は、椅子42との交点を表
すT1からT4、ランプ40との交点を表すT5とT6というように、インデッ
クスで識別される。T7とT8は側壁24,26との交点を表す。従ってT交点
は次の属性を持つ:
【0100】 T1=(0.50、42、left、0、0) T2=(0.52、42、right、0、0) T3=(0.70、42、left、0、0) T4=(0.72、42、right、0、0) T5=(0.07、40、left、0、0) T6=(0.15、40、right、0、0) T7=(0.00、24、right、0、0) T8=(1.00、26、left、0、0)
【0101】 これらT交点はその順で算出され、バイナリーツリー上にロードされて、バイ
ナリーツリーは図9に示す形を取る。
【0102】 一旦T交点がバイナリーツリーにロードされると、ルックアップ時間はT交点
の数の対数に依存する。これはインターバルツリーのルックアップ時間は、その
上にロードされる交点の数の増加ほど著しく増加することはないので有利な編成
である。更に後の説明から明らかになるように、時には、所与の方向における所
与のT交点と隣接するT交点を算出する必要がある。従来の方法でバイナリーツ
リーを用いてそのT交点を算出する方が比較的簡単である。
【0103】 オブジェクトと交差するすべての光線が算出されて、関連するバイナリーツリ
ー上にすべての交点がロードされた後、光フィールドへのそのシーンのレンダリ
ングが完全に考慮される。
【0104】 その後、光を発するフィールド内のすべてのオブジェクトを考慮に入れて、放
射が光フィールドへ加算されなければならない。本実施例においては、窓36と
ランプ40が光エミッタであると見なされる。
【0105】 ランプ40を考えると、ランプと交差するこれらの光すべてが演算される。光
線86が演算される場合、T交点T5がランプ40と交差するように光線上で同
定される。ランプ40の光放射特性に従う放射がデータ構造に加算されて放射の
変更に等しい非自発放射もそれへ加算される。次いでT交点T6が同様に算出さ
れ、処理され、その後標準ランプ40と交差するすべての光線が同様に処理され
る。
【0106】 更に図5には説明されていないが、窓36と交差する光線が、窓によって放射
されるか、またはより適切には、窓を介して伝達される光に対して同様に処理さ
れる。簡略化するには、そのシーンへ太陽を描写するよりも、窓を光放射特性を
有するオブジェクトと考えるとより簡単である。しかし、光放射オブジェクトは
、必要なら窓の他の側面に配置してリアルさを増すこともできる。本実施の形態
は、例えば窓ガラスの透明なオブジェクトに適用できる。
【0107】 明らかに、窓の他の側面に別のオブジェクトを表そうとした場合、これらのオ
ブジェクトも光フィールドにレンダリングされねばならない。これは、そのシー
ンを少し縮小してシーン全体が取り込まれることを確実にする必要があるかもし
れない。
【0108】 一旦すべての光放射が光フィールドへ加算されると、各オブジェクトは、それ
が非自発放射を伝える光線によって交差されるか否かを明らかにするよう考慮さ
れる。図5と7に示す実施例では、椅子42の背はセグメント(T6、T1)に
沿って非自発放射を受ける。そのとき、非自発放射は、椅子のその点から光が放
射されるよう考慮され、またそれは、光線86上のT交点T1上またはその近傍
から生じる全光線に沿って散乱放射を介して伝達される。
【0109】 実光線が光フィールドで正確に光線と一致することがありそうにもないのと同
様、他の光線との正確な一致が交点T1で起きることもありそうにないので、近
似が必要となろう。事実、別の伝播の方向が同定されると最も近い光線が選択さ
れ、散乱的に反射される放射と非自発放射がそのような光線毎に加算される。こ
れらの散乱反射は図5の矢印88、90、92、94によって同定される。更に
幾つかの反射はランプ40の方へ向いた光線86に反射して戻る。光線88、9
0は、それらが図示された光線のセットと一致しないという事実にも拘わらず示
されている。すなわち、それらは図示された別の光線と各々一致するのではなく
、図示された平面74に含まれる光フィールド内の光線のセット内で、別の光線
と各々一致するであろう。他の散乱的に反射される光線もまた、平面74に含ま
れない他の方向に同定される。
【0110】 一旦、椅子42上に入射するすべての非自発放射がこのように取り扱われると
、非自発放射を受け取るべき次のオブジェクトが考慮される。例えば、鏡38は
、光線92に沿う椅子からの反射光の結果として非自発放射を受け取っている。
しかしその場合、鏡は鏡面反射体であるので、一本の真の反射光線のみが存在す
る。その真の反射光線は、図5の参照番号96が付された破線として図示される
。本実施の形態の例では、光フィールド内の光線はどれも真の光線96と正確に
は一致しない。従って真の光線96の方向へ最も近い方向の平行サブフィールド
70が同定され、真の光線96へ最も近い平行サブフィールド70内の光線98
が同定される。その結果、光線92に沿う非自発放射は、最も適合する反射光線
98に沿って反射される。従って、非自発放射を受け取るすべてのオブジェクト
を介して繰り返すことによって、放射はそのシーン内の光の分布に従ってT交点
で加算される。実際、非自発放射を受け取っていると着目されるオブジェクトは
、各オブジェクトによって受け取られる非自発放射の量の次数を減少させながら
順に考慮される。こうしてそのシーンの照明に最も効果を有するオブジェクトが
最初に処理される。上記技法は、どの選択された視点位置にも無関係にこの時点
で実行される。
【0111】 図5乃至図9に図示されるような上記実施例は、光の鏡面反射か散乱反射か、
または両者の組み合わせ反射の何れかの固体オブジェクトに関して説明された。
しかし少なくとも部分的に透明なオブジェクトは同様に処理することができる。
透過特性を持つオブジェクトは、オブジェクトがそれへの光の入射に関して有す
る効果によって表される。オブジェクトの鏡面的に伝達する表面に交差する光線
に沿って走る放射は、オブジェクトからの光の出口の点とその真の方向を、例え
ばオブジェクトの屈折特性を考慮に入れながら同定することによって計算できる
。この真の方向へ最も近い仮想の光フィールド光線が算出され、その結果、放射
がその最も近い光線に沿って伝播される。
【0112】 散乱的に伝達するオブジェクト上への光の入射は、放射が複数の光線に沿って
伝播する必要があるという事実を考慮して、同様に計算できる。
【0113】 仮想の目44が図10に図示される。仮想の目44は、瞳76、レンズ78、
焦点面80、イメージ面82、および光軸84を備える。この点からシーンを眺
めるために、瞳76に入ると同定される全光線は、仮想の目44へ入っていると
考慮される。各光線の方向と光軸84に対する位置は同定され、構造とレンズ7
8の位置を定義するレンズの式がそれへ適用される。レンズの式は、入射光線の
所与の軌道から屈折した光線の軌道を同定するベクトル式である。
【0114】 その後、光線に沿う点でその光線と関連する放射は、ピクセルまたはサブピク
セルに関連する配列へ記録して画像を作り上げる。瞳76に入る光線の数との関
連で完全には構築されていないので、どの部分も隙間なく満たされるようにスム
ージング関数が画像に適用される。画像を作り上げるステップが、オブジェクト
を有する光フィールドの特性と、そこでレンダリングされる光エミッタとの計算
を独立して実行するので、光フィールドの使用は完全にビュー独立であることが
承知されよう。
【0115】 本発明の特定の実施形態の装置は、図11、図12および図13を参照してよ
り詳細に説明する。
【0116】 図11は、図1で説明したコンピュータ2の動作モジュールを説明する基本的
なブロック図である。
【0117】 ユーザーインターフェース100は、ユーザーと装置のインタラクションの能
力を備える。ユーザーインターフェース100によりユーザーは、シーン内に配
置されるべきオブジェクト、および、例えば光放射、吸収、色および/または位
置等の特性を同定できる。光フィールド(LF)演算ユニット102がユーザー
インターフェース100へ接続されている。LF演算ユニット102は、先に定
義した4次元座標システムによって光フィールドを定義し、オブジェクトを光フ
ィールド内のシーンへレンダリングし、そして放射が光フィールドを介して分布
されるように光放射を活性化するよう動作可能である。
【0118】 ビュアユニット104は、光フィールドの光線72に沿う放射値に関するデー
タを得るようにLF演算ユニット102と接続される。ビュアユニット104は
、これらの放射値を焦点を合わせたイメージへ変換し、その焦点を合わせたイメ
ージを観察できる形式に処理するよう動作可能である。ビュアユニット104は
、図1を参照して説明したようにVDU12とリンクされる。
【0119】 図12は、LF演算ユニット102の構成要素を示すブロック図を含む。LF
演算ユニット102は、ユーザーの動作によって修正できない既定光フィールド
106を含む。
【0120】 代替の実施の形態においては、光フィールド106の解像度はユーザーが修正
できる。これは、ユーザーの要件に応じて高速または高品位画像処理の選択が実
行される。
【0121】 図11を参照して説明したユーザーインターフェース100を介して、ユーザ
ーは、予め決められたシーン定義ファイル108を定義するか、または呼び出す
。シーン定義ファイル108は、光フィールド106に配置されるオブジェクト
の性質に関係する情報を含む。これらのオブジェクト定義はオブジェクトファイ
ル110に置かれる。オブジェクト定義情報は、表面反射特性、光放射特性、す
べての光透過特性、およびすべての表面パターンを含む。それはまた、そのシー
ン内のオブジェクトの幾何形状と位置の記述を含む。
【0122】 LF演算ユニット102は、既定光フィールド106に関するオブジェクトフ
ァイル110から順に各オブジェクトを考慮する交点データ演算ユニット112
を更に含み、光フィールドの各交差光線に沿う交点の位置を確立する。交点デー
タ演算ユニット112は、既定光フィールド106内の全光線について交点デー
タテーブル114を作り出すよう動作可能である。
【0123】 LF演算ユニット102はまた、オブジェクトファイル110を参照させる光
演算ユニット116を含んで、光放射オブジェクトを同定し、そして既定光フィ
ールド106と交点データテーブル114を参照して、光フィールドを介して光
をレンダリングする。光は、先に説明したように、交点データテーブル114内
の更新データによって光フィールドを介してレンダリングされる。
【0124】 図13は、ビュアユニット104の構成要素をより詳細に説明する。ビュアユ
ニット104は、予め決定されたビュア118の定義(例えば人の目、標準カメ
ラレンズ、魚眼レンズ、広角ビュー、ズーム等)を含み、そのビュアは、ユーザ
ーインターフェース100を介して、ユーザーとのインターフェースによって選
択および/または修正ができる。ユーザーインターフェース100は、光フィー
ルド内で用いられるべきビュアレンズの位置と配向を規定する機能も提供する。
この機能は、ビュアの座標と眺める方向がユーザーによって規定されるコマンド
ラインインターフェースである。例えばポインティング装置(例えばマウス、ト
ラックボール)または別の配向装置(例えばペン入力)による代替の編成を提供
することもできる。
【0125】 ビュアユニット104は、選択ビュアレンズと、LF演算102の交点データ
テーブル114を参照させるビューイメージ演算ユニット120を更に含む。ビ
ューイメージ演算ユニット120は、選択されたレンズの特性を記述するレンズ
の式に従ってイメージを作り出すよう動作可能である。選択されたビュア118
が、組み合わせて希望の光効果を提供する一連のレンズを含むことが承知されよ
う。
【0126】 更に、ビュアは、点で、または面上で受ける光の代表データを供給できる光メ
ーターを含む。これは特に光の分布が重要な検討項目である建築や劇場の設計に
有用であろう。
【0127】 そのイメージに対応するデータは、例えばVDUで用いるラスタースキャンデ
ータへデータを変換するためのデータ変換構成要素122へ送られる。それまで
は、イメージの解像度のレベルは光フィールドの分解能に適応するよう定義でき
、最終段階で完全にピクセル化した画像へ変換される必要があるだけである。変
換されたイメージは次いでVDU12へ出力される。
【0128】 複数のビュア118が定義されて、異なるVDUへ異なるイメージを送り、ま
たは2つのビュアが提供されている場合に、仮想現実アプリケーションで用いる
ヘッドセット内のスクリーンへ立体画像を送る。
【0129】 図14乃至20は、LF演算102が動作している間、それによって実行され
るプロシージャを説明する。図14はLF演算102のメインプロシージャを説
明する。
【0130】 プロシージャの開始では、LFが、後で説明するSET UP THE LFプロシージャ
によってステップS1−2でセットアップされる。一旦LFがセットアップされ
ると、オブジェクトは後で説明するRENDER OBJECT INTO LFプロシージャによっ
てステップS1−4でLFへレンダリングされる。
【0131】 一旦全オブジェクトがLFへレンダリングされると、光エミッタであるこれら
のオブジェクトは、後で説明するACTIVATE LIGHT EMITTER IN LFプロシージャの
手段によってステップS1−6で活性化される。次いで、ステップS1−8で、
一旦光エミッタが活性化されると、放射が以下説明するCOMPUTE REFLECTIONS IN
LF プロシージャの手段によってLFを介して生じる。そのプロシージャが完成
すると、LFがそこでレンダリングされるオブジェクトと活性化される放射を伴
なって完全にセットアップされる。SET UP LF プロシージャを図15を参照して
説明する。最初にステップS3−2で、平行サブフィールド70がn×nの平行
光線として定義される。その光線は、x、y、z空間でz軸に平行に編成され、
サブフィールドは次の制限によって境界が作られる: −1≦x≦1 −1≦y≦1 −1≦z≦1 そのステップに従って、ステップS3−4でサブフィールドは、φとθの配向の
予め決められた数を介して周回し、ここでφはz軸からの光線の角度であり、θ
はx、y平面へ分解された光線とx軸との間で定義される角度である。φとθは
、光線のすべての可能な方向をカバーするために次式の範囲を通過せねばならな
い:
【0132】 φ=0 0<φ<π/2 ; 0≦θ<2π φ=π/2 ; 0≦θ<π
【0133】 φ、θは、先に同定した第2の方法に従って離散化されて、光線方向の略一様な
分布を生成する。ステップS3−6で、予め回転させたz軸に平行な光線セット
が生成される。光線は、図9を参照して先に説明したようにインターバルツリー
の4次元配列へルックアップされる。ステップS3−8は、φ、θの別の組み合
わせを考慮する必要があるか否かを質問する。その必要があるならステップS3
−10は次の組み合わせを選択し、周回して再び開始する。その必要がなければ
ルーティンは戻る。
【0134】 RENDER OBJECTS INTO LF プロシージャを図16を参照して説明する。プロシ
ージャは、ステップS5−2でオブジェクトがLFへレンダリングされるべきか
否かを質問することから始まる。これはOBJECTファイル110を呼び出すことに
よって実行される。LFへレンダリングされるオブジェクトがない場合、プロシ
ージャはメインプロシージャへ戻る。さもなければ、ステップS5−4でOBJECT
ファイル110が呼び出されて、オブジェクトによって定義されるパラメータを
得る。これらのパラメータは、オブジェクトの幾何形状かつ表面特性によって表
される形状定義から成る。これらの表面特性は、表面についての光吸収特性およ
び2方向反射分布関数(BRDF)から成る。オブジェクトパラメータもまた、
オブジェクトの光放射特性の詳細を含む。しかしこの時点では、オブジェクトの
幾何形状だけが考慮される。
【0135】 オブジェクトを定義するパラメータの獲得に従って、プロシージャはステップ
5−6でサブプロシージャ、つまりOBTAIN DETAILS OF INTERSECTS OF RAYS WIT
H OBJECTS 210を呼び出す。そのサブプロシージャが終了すると、プロシージ
ャはステップS5−2へ戻って、LFへレンダリングすべきオブジェクトが残っ
ているか否かの質問を繰り返す。LFへレンダリングする必要があるオブジェク
トがそれ以上なければ、プロシージャは戻り、さもなければプロシージャは次の
オブジェクトを選択し、必要に応じてそれを繰り返す。
【0136】 OBTAIN DETAILS OF INTERSECTS OF RAYS WITH OBJECT プロシージャを図20
を参照して説明する。最初にステップS13−2で、プロシージャは、考慮すべ
きオブジェクトと交差する光線が残っているか否かを質問する。考慮すべき光線
が残っていなければ、プロシージャは先に説明したRENDER OBJECTS INTO LF プ
ロシージャへ戻る。さもなければ、ステップS13−4で交差する光線が考慮さ
れ、ステップS13−6でその光線とオブジェクトの交点がその光線についての
バイナリーツリー上へ逐次ロードされる。交点データは、その光線上の交点の位
置、交差するオブジェクトの同定、および交点からの放射の潜在的方向から成る
。これらのデータは、その座標(x、y、φ、θ)によってその光線について同
定されたパラメトリック方程式から決定される。更に交点データは、初期値とし
てゼロを設定した放射および非自発放射を含む。次いでプロシージャは、ステッ
プS13−8で、考慮されるべき他の光線が残っているか否かの質問をする。考
慮されるべき光線が残っていなければ、先に説明したRENDER OBJECTS INTO LF
プロシージャへ戻る。さもなければ、プロシージャはステップS13−4のルー
プへ戻る。
【0137】 一旦全オブジェクトがLFへレンダリングされると、ACTIVE LIGHT IMAGES IN
LF プロシージャが呼び出される。このプロシージャを図17を参照してより詳
細に説明する。プロシージャは、ステップS7−2で光放射特性を持つオブジェ
クトを考慮することから始まる。その後、サブプロシージャFIND A RAY INTERSE
CTING OBJECT AND INTERSECTION THEREWITH 212がステップS7−4で呼び出
される。このプロシージャは後で説明する。
【0138】 一旦オブジェクトと交差する光線およびその交点が同定されると、ステップS
7−6で、その交点と、その交点と関連するデータ中に定義される予期される放
射の方向(すなわち、「右」または「左」)にそのオブジェクトからの光線に沿
う次の交点とによって境界が決まるインターバルが定義される。次いで、ステッ
プS7−8で、そのインターバル中の放射が、考慮中の交点と関連するデータ構
造にセットされる。その放射は、オブジェクトの光放射特性と比例してセットさ
れ、その光放射特性はオブジェクトファイル110に含まれるOBJECTを定義する
パラメータから呼び出される。
【0139】 ステップS7−10で、そのインターバル中に所定の閾値より大きな放射があ
るか否かの質問がなされる。この閾値は、放射を表すために用いられる縮尺と、
光フィールド表現が意図されているアプリケーションにおける光の視覚化のため
の閾値とに関連を有してセットされる。この視覚化のための閾値は、グラフィッ
ク的に表現されたイメージのためには人の目の感度とし、露出計の用途では露出
計の最小感度へ決定される。
【0140】 放射が予め決められた閾値より大きい場合は、プロシージャは、放射からの何
れの反射の計算に価値があるかということを結論付ける。従ってステップS7−
12は次いで、問題となっている交点データの非自発放射をセットして放射にお
ける変化に対応する。そのインターバルの他端のオブジェクトはステップS7−
14で同定され、そのオブジェクトは非自発放射を受け取っているとしてステッ
プ7−16で着目される。
【0141】 そのインターバル中の放射が閾値未満の場合は、非自発放射はセットされず、
インターバルの他端のオブジェクトを同定し着目する必要はない。その後、その
光線と問題のオブジェクトとの他の交点は何れもステップS7−18およびS7
−20で考慮され、放射と非自発放射は必要に応じて更新される。そのオブジェ
クトと交差する他の光線は何れもステップS7−22で考慮され、次いでステッ
プS7−24で光放射特性を有する他のオブジェクトは何れも同様に考慮される
。一旦、光放射特性を有する全オブジェクトが同様に処理されると、プロシージ
ャは戻る。
【0142】 ACTIVATE LIGHT EMITTER IN LF プロシージャは FIND RAY INTERSECTING OBJEC
T AND INTERSECTION THEREWITH プロシージャを呼び出す。そのプロシージャは
初めにステップS11−2で、オブジェクトがポリゴン面によって定義されてい
るか否かを質問する。その情報はOBJECTファイル118に含まれる。そのように
記述されている場合は、より簡略化されたプロシージャが後に続く。ポリゴン面
はステップS11−4で考慮され、ポリゴンの頂点間を通過する光線は、ステッ
プS11−6で算出される。光線は、ステップS11−8で算出されているとし
て着目され、その光線の交点が、ステップS11−10で考慮中のポリゴン内で
z補間によって算出される。一旦交点が算出されると、プロシージャは戻る。
【0143】 ポリゴン面を通過する光線を計算し、処理するプロシージャは、Foloy, Van D
am, Feiner and Hughes共著「コンピュータグラフィックス−原理と実践(Compu
ter Graphics, Principles and Practice)」92〜99ページに説明されてい
るような2D充填アルゴリズムを用いて処理される。
【0144】 z補間技法を用いて交点位置を得ることによって、本実施の形態に従って定義
されるシーンと、動的であることもあるzバッファアルゴリズムを用いてそのシ
ーンへ参加する別のオブジェクトとの合成であるイメージの創造に用いられるz
バッファデータが自動的に創り出される。
【0145】 代替の場合、ステップS11−2はオブジェクトがポリゴン面によるのではな
く、例えば球、楕円体、または様々な基本形状の合成等の幾何形状によって記述
されることを同定してもよい。
【0146】 そのようなオブジェクトをシーンへレンダリングする一つの方法は、ステップ
S11−12の、オブジェクトを囲んで境界を成す箱、軸が整列されたオブジェ
クトを含むができるだけ最小のサイズの境界を成す箱の定義を含む。軸が整列さ
れた箱は、演算とそれに交差する光線の算出に便利である。
【0147】 箱の側面はステップS11−14で考慮され、箱の側面の頂点間を通過する光
線は、ステップS11−16で算出される。その光線が算出されるとき、ステッ
プ11−18で、光線が既に、算出されるように着目されているか否かというチ
ェックがなされる。着目されている場合は、ステップS11−20で、考慮され
るべき必要のある光線が別にあるか否かの質問がなされる。着目されていない場
合は、箱の新しい側面がステップS11−14で考慮される。光線が別にある場
合は、ステップS11−16で新しい光線が同一の側面から算出される。ステッ
プS11−18の質問が、算出される光線が着目されていないことを示す場合は
、次いで、ステップS11−24で、光線がオブジェクトを通過するか否かの質
問がなされる。このチェックは、光線が箱を通過できてオブジェクトと交差しな
いので必要である。それがオブジェクトを通過しない場合は、次いでプロシージ
ャはステップS11−20から継続し、そして同じチェックが以前と同様に実行
される。
【0148】 一旦、オブジェクトを通過する光線が算出されると、光線とオブジェクトの交
点がオブジェクト形状定義に関して計算される。これらの交点が同定されるとプ
ロシージャは戻る。
【0149】 光線とオブジェクトの交点は代替方法で同定される。φとθの利用可能な組み
合わせによって定義される全方向について、オブジェクトを囲んで境界を成す箱
の方向を揃えた2D投影が算出される。次いで、φとθの方向にその2D投影を
貫通する全光線が、交点(もしあれば)と、交点が生じる光線に沿う点とについ
て、そのオブジェクトに対して試験される。
【0150】 最後に、一旦LFにおけるすべての光エミッタが活性化され、放射がこれらの
光エミッタに交差するすべての光線へ加算されると、LFを介する反射が演算さ
れる。それは図18を参照してより詳細に説明するCOMPUTE REFLECTIONS IN LF
プロシージャを呼び出すことによって実行される。最初に、ステップS9−2で
、プロシージャが、非自発放射を受け取っていると着目されるオブジェクトがあ
るか否か質問する。オブジェクトは、予め決められた閾値を超えるそれらへ加え
られた放射を有している光線の交点の結果として着目されているだろうから、従
って対応する非自発放射は同様にそれへ加算される。そのようなオブジェクトが
なければプロシージャは戻る。
【0151】 そのように着目されているオブジェクトはステップS9−4で考慮下に置かれ
、次いでステップS9−6で着目を解かれる。ステップS9−8で、先に説明し
たプロシージャFIND RAY INTERSECTING OBJECT AND INTERSECTION THEREWITH が
呼び出される。次いで、その光線とオブジェクト0の交点T2はステップS9−
10で同定される。その後、プロシージャは、ステップ9−12でデータ構造を
介して探索する。そのデータ構造はバイナリーツリー形式なので、交点T2につ
いての交点データで定義されるように、その交点でのBRDFへ関心を有する起
こりそうな放射方向の光線に沿って隣接する交点T1を同定するのに便利である
。隣接交点T1が、ステップS9−14でチェックされて、それが非自発放射を
含むか否かを確認する。それが非自発放射を含まない場合、前と同様にプロシー
ジャはステップS9−8へ戻って、問題のオブジェクトと交差する別の光線を考
慮する。一旦オブジェクトとの交点を有して、かつ非自発放射を含む隣接する交
点を有する光線が同定されると、反射光線が同定される。
【0152】 ステップS9−16で反射光線を算出するステップは、OBJECTファイル110
に含まれるオブジェクトのBRDFの参照が必要である。本実施の形態では、B
RDFは、散乱反射、鏡面反射、または両者の組み合わせを規定する。散乱反射
の場合には、考慮中の入射光線とオブジェクトとの交点上に複数の反射光線が存
在して算出される。鏡面反射に関しては、反射光線は全体的に、周知の反射の法
則で計算されるような真の反射光線に関連を持つ、最適の、光フィールドの光線
であるべきである。 鏡面反射と散乱反射に加えて、ある実施の形態においては、BRDFは、反射
光線の三角錐が生み出されて所与の入射光線と対応する、より複雑な反射モデル
、例えば「艶のある」反射等、を規定できる。この効果はPhong in CACM 18(6),
June 1975, 311-317によって説明されているように、不完全な鏡面反射を表す
【0153】 反射光線または各反射光線に関して、その光線と問題のオブジェクトとの交点
はステップS9−18で同定される。ステップS9−20で、BRDFに従う放
射の変化が、上記の予め決定された閾値より大きいか否か考慮される。予め決定
された閾値より大きければ、次いで、ステップS9−22で、BRDFに従う放
射が、問題にしているオブジェクトとの交点にセットされる。次いで、上記の隣
接するオブジェクトが、非自発放射を受け取っているとしてステップS9−24
で着目され、そして考慮中のオブジェクトとの上記交点が、非自発放射で増分を
反射するようにステップS9−26で更新される。予め決定された閾値より小さ
ければ、非自発放射は考慮されない。
【0154】 ステップS9−28での質問は、考慮されるべき反射光線が別に残っているか
否かについて成される。残っていれば、プロシージャはステップS9−10に戻
る。一旦ステップS9−10が考慮されるべき全反射光線について実行されると
、オブジェクトはステップS9−30で更に考慮されて、そのオブジェクトと交
差する他の光線が非自発放射を受け取っているか否かを確認する。受け取ってい
れば、プロシージャはステップS9−8へ戻る。考慮すべき光線がそれ以上なけ
れば、プロシージャはステップS9−2へ戻り、そこで光フィールドは更に考慮
されて非自発放射を受け取っているとして着目されるオブジェクトがまだ残って
いるか否かを確認する。全オブジェクトが着目されていなければプロシージャは
戻る。
【0155】 一旦全オブジェクトからの非自発放射が考慮されると、光フィールドはそこに
レンダリングされるシーンに関して完全に定義される。その時点で、完全なデー
タ構造がどの視点位置、またはどのビュアの特性とも無関係に存在する。例えば
、光フィールドの領域全体に光の均一な分布を考慮する必要がある美術展覧会の
設計において、どのビュアを参照することもなく光フィールドを用いることが可
能となるだろう。ギャラリーの光の分布は、上記編成を用いて設計できるだろう
し、ビュアに代わる露出計の手段によって、どの特定の壁に入射する光もモニタ
ーできるだろう。こうして明るい部分、暗い部分を特定の壁から取り除くことが
できる。
【0156】 しかし、本実施の形態はまた、特定の視点が必要な、例えば図10に示すよう
にシュミレーションした目44を有する用途に特に適している。ビューは、図2
1を参照して説明するプロシージャを介してLFから構成できる。このプロシー
ジャはLF演算を実行するプロシージャから孤立していて、ユーザーインターフ
ェース100によってコントロールされる。ビュアプロシージャは、ステップS
15−2で、ビュアの開口の仕様を呼び出すことによって開始される。これはユ
ーザー100のコントロールの下でVIEWERSファイル118から同定される。開
口の仕様は、開口の実際の直径に加えて、空間における位置と配向を含む。一旦
開口が特定されると、開口に入る光線のセットがステップS15−4で同定され
る。これは、例えば先に説明したFIND RAY INTERSECTING OBJECT AND INTERSECT
ION THEREWITH プロシージャを用いて実行される。
【0157】 開口に入る各光線が算出されると、イメージ面上のその光線の端点がステップ
S15−6で算出される。光線は、ステップS15−6で、レンズ構成に関連す
るベクトル式を介して、通過するベクトルとして表される。レンズの構成は、VI
EWERファイル118を参照して説明される。ベクトル式の結果はイメージ面82
上の点である。
【0158】 イメージ面は要素の配列として定義される。すなわち、その光線のセグメント
と関連する放射は、光線とオブジェクトの前の交点から呼び戻されたように、ス
テップS15−8で配列内の要素上に写像される。何本かの光線がどの特定の要
素上にも入射することが可能であり、また各光線が一つの要素に入射するので、
それらの放射は互いに加算する。
【0159】 最終的に、全光線が考慮されるので、強度マップが、要素で構成されるイメー
ジ面上に形成される。その強度マップは、要素の配列からフィルタリングと変換
によって処理されて、ピクセル化された画像が形成される。特にレンズ構造が比
較的シンプルな箱型カメラのそれである場合、イメージはVDU上に正しく表示
する前に反転が必要である。
【0160】 上記ビュープロシージャのセットアップは比較的高速である可能性があり、ま
たイメージの複雑さのレベルとは無関係である。事実、ビュアが移動したときに
フレームからフレームへ実質的に一定時間で生成される。充分で合理的な処理パ
ワーがあれば、その一定時間は、ビュアをリアルタイムビュアとして実行できる
程度まで短縮できるだろう。
【0161】 上に同定される編成は、目に投影される立体イメージを有する仮想現実アプリ
ケーション用のヘッドセットに用いることもできる。両者のイメージは高速演算
できる。更に、イメージが演算されるビュー方向の配向は、ヘッドセット装着者
の目の凝視角度に応じて変更できる。これは、従来その達成に著しい計算パワー
を必要としたので、重要な進展である。
【0162】 上記装置は、リアルタイムで変更されるべき静的シーンのビューについての潜
在能力を持つが、リアルタイムでのシーン自体の動的変化は達成が多少困難であ
る。しかし、本装置は他の装置と組み合わせて、本開示に従う静的な背景シーン
のイメージを定義し、一方、他の装置は動的に変化するイメージを生み出し、そ
のイメージは、静的シーンのイメージ上に重ね合わされる。これは、光フィール
ドと動的オブジェクト間の完全な融合がありそうもないので、イメージ全体のリ
アルさを損なう結果を招くかもしれない。初めに注記したように本装置を用いて
、オブジェクトをシーンへレンダリングするためのzバッファ法と組み合わせて
、z値を検索することができる。
【0163】 しかし上記本実施の形態は、光の透過する媒質が非感応であると仮定している
。実際は、媒質は稀に非感応であるので、減衰特性は光フィールド内の光線に沿
ってランダムに交点を配置する手段によって表される。これらのランダムな交点
の濃度は、問題の媒質がそれを通る透過光を減衰させるレベルに依存する。この
ように、シーンは媒質の減衰特性を考慮して照明される。事実、減衰は、普通は
空気中に漂う粒子(例えば水の小滴や埃)の結果であるので、命令のランダム分
布はリアリティの合理的近似である 上記本発明の好ましい実施の形態は、後続のモデル化に変化が起きないシーン
のモデル化と関連して説明した。しかしそのシーンからあるオブジェクトを除去
できたり、そのシーンへあるオブジェクトを加えたりできることが望まれる状況
が生まれるだろう。図22と23は、これら2つの動作を達成するプロシージャ
を説明する。
【0164】 最初に、図22は、光が既に適用されている光フィールドに画成されるシーン
からあるオブジェクトを除去するためのプロシージャを定義するフローチャート
を図示する。ステップS17−2で、除去されるオブジェクトに交差する光線が
同定される。その後、ステップS17−4でT交点が、問題のオブジェクト上に
入射する放射を運ぶ、同定された光線について算出される。
【0165】 次いで、ステップS17−6で、算出されたT交点が1つの境界を形成するイ
ンターバルに沿う放射Rに注目する。除去されるべきオブジェクト上の交点での
表面法線が算出され、反射光線に沿う放射の再配分が、負の放射(および非自発
放射)を、反射光線または各反射光線についてT交点へ加算することによって決
定される。その後、負の非自発放射が、図18を参照して先に説明したように、
プロシージャに従って非自発放射を正にするように処理される。
【0166】 次いでステップS17−8で、透過した光線に対応してT交点での放射がセッ
トされて、入射する放射Rと等しくなる。
【0167】 次いで、ステップS17−10で、除去されるオブジェクトに関して考慮され
るべきT交点がそれ以上あるか否かについて質問される。もしあれば、プロシー
ジャは次のT交点に関して繰り返す。
【0168】 次いで、ステップS17−12で、考慮されるべき別の光線があるか否かにつ
いて質問される。もしあれば、上記プロシージャが別の光線に関して繰り返され
る。さもなければ、ステップS17−16で、除去されるべきオブジェクトに対
応する交点が、それらの光線に関するインターバルツリーから除去される。次い
で、先に説明したルーチンのCOMPUTE REFLECTIONS IN LF が、非自発エネルギー
を受け取っているとして着目されるオブジェクトとの関連で呼び出される。
【0169】 図23は、光エミッタが活性化された後に、光フィールドへレンダリングされ
るシーンへオブジェクトを加算できるよう設計されるプロシージャのステップを
示すフロー図である。
【0170】 最初に、ステップS19−2で、オブジェクトはフィールドに配置され、加算
されるべきオブジェクトと交差する光線が算出される。次いで、ステップS19
−4で、光線に沿うインターバルが同定され、加算されるべきオブジェクトとの
いわゆる第2交点によって境界が作られ、その第2交点からの潜在的放射の方向
は左である。現在そのインターバルに沿う放射Rは、ステップS19−6でルッ
クアップされ、オブジェクトとの第2交点での表面法線はステップS19−8で
算出される。放射Rが伝播するときに沿う光線は、ステップS19−10で、交
点でのオブジェクトについてのBRDFから決定され、ステップS19−12で
放射と非自発放射が、これらの光線とBRDFに従うオブジェクトとの交点へ加
算される。非自発エネルギーを受け取るオブジェクトはどれもステップS19−
14で着目される。
【0171】 オブジェクトの内側に対応する光線に沿うインターバルは、ステップS19−
16で同定され、ステップS19−18ではそれに沿う放射がゼロにセットされ
る。
【0172】 最後に、光線に沿うインターバルは、ステップS19−20で同定され、オブ
ジェクトとのいわゆる第1交点によって境界が作られ、その第1交点からの潜在
的放射の方向は右である。インターバルに沿う非自発放射は、ステップS19−
22で−Rとセットされ、そのインターバルの他端でのオブジェクト(もしあれ
ば)が、非自発エネルギーを受け取っているとステップS19−24で着目され
る。オブジェクトによって受け取られた非自発エネルギーが「負」であるという
事実は、意味を持たない。すなわち、光フィールドを介して処理される必要があ
る非自発エネルギーの変化があるということだけが重要である。
【0173】 次いで、加算されるべきオブジェクトに関係すると考慮される別の光線がある
か否かの質問がステップS19−26でなされ、もしあれば、上記ステップが繰
り返される。考慮されるべき光線が残っていない場合は、プロシージャCOMPUTE
REFLECTIONS IN LF が、非自発エネルギー(負であっても正であっても)を受け
取っているとして着目されるオブジェクトに関してステップS19−28で呼び
出され、それに続いて、ADD AN OBJECTプロシージャで完了する。
【0174】 上記2つのプロシージャは、オプションのフィーチャであり、ユーザーインタ
ーフェース100から呼び出せることが好ましい。
【0175】 これら2つのプロシージャを組み合わせて、オブジェクトを動かすプロシージ
ャを提供することができる。組み合わせのプロシージャでは、元の位置のオブジ
ェクトと新しい位置のオブジェクトの結合が考慮されて、この結合と交差する光
線が算出される。これは、オブジェクトの除去と追加を別々のステップとして順
に適用するよりも演算手法として費用がかからない。なぜなら第1位置のオブジ
ェクトと交差する多くの光線は、第2位置でオブジェクトを処理するときにも考
慮下におかれるからである。
【0176】 実施の形態は、シーン内でのオブジェクトの追加、除去、または移動による修
正が、全シーンの照明を再計算する必要もなく行える全体に照明されたシーンが
提供されるという点で特に有利である。
【0177】 T交点をリストする更に代替手法が提供される。例えば配列は光線毎に定義で
き、T交点はt値によってこの配列へロードできる。これは、光線に沿う交点の
最大数を予め選んでおく必要があるという短所を持つ。
【0178】 代替として、T交点は、標準のリンクされるリスト、または2重にリンクされ
るリストに記憶できので、新しい要素の挿入あるいはリストからの要素除去が特
に容易になる。この短所は、いずれの特定の要素に対しても、バイナリーツリー
法で必要とされる対数的サーチ時間と比較して、線形のサーチ時間がかかるとい
うことである。
【0179】 別の代替として、光線をセグメントに等しいNに分割することができるだろう
。Nが大きい(例えば1000)場合、どのt値も光線の特定セグメントへのイ
ンデックスによって近似できる。よって、交点に対応するセグメントのインデッ
クス数によってインデックス付けされたT交点の1次元配列が使用できる。これ
は一定ルックアップ時間(交点数が多いとバイナリーツリー法より高速)の長所
であるが、近似とメモリーを要求する(ほとんどの配列への入力はゼロであるか
ら)という短所もある。例えば、N=1000で、所与の光線に沿って僅か20
個の交点しかないと仮定する。その場合、その光線に対する配列の可能入力の9
80個は空である。
【0180】 上記代替におけるメモリーの短所は、少なくとも2つの方法で克服できる。第
1の方法は、ランレングスエンコード法を用いることである。その場合、メモリ
蓄積は、多くのゼロ入力と、それに続くゼロでない実際の入力という形式をとる
であろう。しかしその配列のルックアップ時間は一定とはならず、配列の非ゼロ
の入力の数とロケーションに依存するだろう。
【0181】 上記最後の代替を改良する第2の方法は、多くの可能な表現を単一の配列入力
と考えないで、それらをワードへ圧縮することである。例えばN=1024(2
32)の場合、「0」か「1」の1024入力は、32の無符号整数で表される
。よって、1024の潜在的T交点の配列を持つ代わりに、初期値をゼロとする
32の無符号整数の配列が提供される。これはより少ないメモリー集約となる。
ワードに「1」を入力することに対応するこれらの特定のT交点の秩序だったリ
ストはそのような各整数と関連付けられる。従って所与の特定t値、表現におけ
る最も近いセグメントが算出される。セグメントのインデックスを32で除した
商は、t値が配置される特定の配列要素を与える。セグメントのインデックスを
32で除した剰余は1へセットされて、このt値を表さなければならない特定ビ
ットを同定する。最後に、T交点は、この特定の整数に関連付けられるリンクリ
ストに記憶される。
【0182】 上記の技法は、散乱放射体を考慮したとき鏡面放射体よりも演算的に比較的費
用がかさむことが承知されよう。それは、散乱放射が単一入射光線から非常に多
くの反射光線を生み出すためである。散乱反射体がシーンに含まれ、先に説明し
た方法に従って処理される場合、演算レベルはひどく高いものになる。従って次
のプロシージャが、シーン内の散乱反射を考慮する必要がある演算レベルを著し
く減少させる視点で考案された。
【0183】 例えば図24は、完全な散乱反射オブジェクト230を示し、その表面は、先
に説明したように光フィールドの第1および第2光線232、234によって交
差される。2つの光線232、234はまた、光エミッタである別のボディー(
不図示)と交差する。2つの光線232、234は、散乱反射オブジェクト23
0の表面と実質的に同一の点で交差する。
【0184】 従って、オブジェクトによる非自発エネルギーの受け取りと、結果的な光の反
射を、先に説明した方法に従って考慮する場合、第1光線232が考慮されて散
乱反射体230との交点が同定される。一旦交点が算出されると、交点に中心を
持つ半球によって反射光線が同定され、交点でオブジェクトの表面に接する平面
によって画定される領域で定義される。放射と非自発放射がこれらの反射光線に
適用される。以後、第2光線234も同様に考慮される。しかし、第2光線23
4と散乱反射体の交点は、実質的に第1光線232と散乱反射体との交点と同じ
なので、第2入射光線に関する多くの、さもなければ全ての反射光線は、第1入
射光線についてのそれらと同じであろう。
【0185】 次の方法は、散乱反射の表面で起きる放射を伝達するのに必要とされる演算努
力の量を減らす視点で改良された。
【0186】 図25は散乱放射体230の略図を示す。本方法の説明のために、表面の一部
は複数要素240を含むグリッドに分割されている。2つの入射光線232、2
34は、1つの特定要素240内のオブジェクト表面と交差するとして図示され
る。一旦第1光線の交点が算出されると、光線を直ちに反射させる代わりに、そ
の入射光線と関連付けられたエネルギーがその要素240に関して蓄積される。
次いで、第2入射光線234が同一要素内に交差するとして計算される場合、そ
の光線と関連付けられたエネルギーも、その要素240に関して蓄積される。こ
のステップは、光線と関連するエネルギーが蓄積される表面要素を生み出す。エ
ネルギーの蓄積は、重み付けされた項の合計に従って実行される。各項は別の光
線から受け取られるエネルギーを表す。各項の重み付けは、オブジェクト表面上
の入射光線の入射角と、表面についてのBRDFによって定義されるような表面
の特性とに関連して決定される。特に、その表面へ非常に鋭い角度でオブジェク
ト上へ入射する光線は、表面の性質に応じて、その表面への法線方向の光線より
多く、またはより少なく吸収される。
【0187】 図26は、オブジェクト表面の同じ部分を図示し、表面要素240から反射方
向にあると同定される光線上に放射を送るステップが図示される。このステップ
で、表面要素240について蓄積されたエネルギーは、表面要素240からのす
べての同定された反射光線へ反射される。こうして、演算的に費用がかさむ反射
エネルギー計算が1個の表面要素240につき一回だけ実行される。従って散乱
反射の計算に必要な演算レベルは減少する。
【0188】 要素240について蓄積されたエネルギーは、その要素と関連付けられ、表面
のその要素でのオブジェクト表面法線と実質的に一致する光フィールドの光線に
関する、T交点の構造内の付加的フィールドに記憶される。実用的には、そのフ
ィールドだけを表面法線に対応するT交点のセットへ加算するのは不可能である
ので、そのフィールドはT交点データ構造の一部に含まれることになる。すべて
のT交点について、蓄積されるエネルギーフィールドはゼロで初期化される。表
面法線に対応するT交点を除くすべてについて、蓄積されるエネルギーフィール
ドはゼロへセットされたままである。従って図27に示すように、入射光線23
2、234の交点での表面法線Nと一致する光線と関連付けられるT交点は、入
射光線の放射に関して蓄積されたエネルギーをその中に記憶している。
【0189】 その後、蓄積されたエネルギーは、その点でのオブジェクトに対するBRDF
に従って同定される反射光線上に解放される。
【0190】 要素240毎に蓄積されるエネルギーに関する情報をT交点データ構造の一部
に記憶することによって、本発明による特定の実施の形態のある特定の利点が維
持される。すなわち、シーンのオブジェクトに関して保持されるデータはなく、
交点の項にあるのみである。
【0191】 実施の形態は幾つかの用途を持ち、その幾つかは本説明を通じて同定されてい
る。他の用途を次に説明する。
【0192】 第1に、建物のモデルを光フィールドにレンダリングし、所望の方法で照明し
て、建築デザインの品位をチェックできる。光フィールドデータは、建築家から
顧客へ信号でもたらされるので、顧客は建築家のデザインを再検討できる。更に
、芸術活動の産物に用いるために、例えば展覧会、舞台演劇、あるいは映画のセ
ットの照明を、そのレンダリングされた建物内にデザインできる。
【0193】 第2に、ビューおよびビュー特性を置き替える能力によって、テレビや映画製
作の画面シーケンスのデザインで本装置を用いることができる。本発明は、実際
の構築に先立つ、様々なレイアウトの下での映画セットの外観、照明の条件、そ
してカメラレンズの異なるタイプでのシミュレーションに適している。
【0194】 第3に、光フィールドは、シーン内の光の表現を介してのディジタル的にエン
コードされたシーンの表現である。ディジタルエンコードは、例えばテレビ放送
用に圧縮してそれを伝送するのに理想的である。伝送されたディジタルエンコー
ディングをデコードするよう結線され、それによって定義された光フィールドか
らイメージを解凍する能力を有する家庭用セットトップボックスを用いて、一般
向けにゲームや他のエンターテイメントを各家庭で表示できる。ディジタルエン
コーディングはまたインターネットを通じても伝送される。
【0195】 第4に、2つのイメージが同一の光フィールドのビューで提供される場合、こ
れら2つのイメージは、ヘッドマウントディスプレイに伝送できる。それによっ
て、立体視イメージが形成されて著しく没頭できる仮想現実環境が提供される。
【0196】 図28におけるブロック図は、図1に図示される画像処理装置のすべての構成
要素を有する画像処理装置を示す。しかしこの場合には、中央処理ユニット4は
、そこで実施された光フィールドの2つのイメージを生成するよう動作可能であ
る。これら2つのイメージは、適切に瞳孔間の離間が成された平行な主光軸を有
する光フィールド内の2つのビュアによって生成され、その瞳孔間距離はユーザ
ーによって調整可能である。
【0197】 これらのビュアによって生成されたイメージは、中央処理ユニット4からフレ
ームバッファ10へ送られる。フレームバッファ10に接続されているのは、C
D製造用パッケージソフト250であってコンパクトディスクを製造するよう動
作可能であり、そのディスクにはフレームバッファ10から送られるイメージに
関するエンコードデータが記憶される。こうして、光フィールドからのイメージ
シーケンスが、適当なディスプレイ装置上で後で見れるようにコンパクトディス
ク上に記憶される。
【0198】 ヘッドマウントディスプレイ(HMD)254が提供されて、フレームバッフ
ァ10からの両方のイメージシーケンスを受け取るよう動作可能である。第2V
DU12’が提供されて、2つのイメージシーケンスがこれらの2つのVDU1
2、12’上に表示される。
【0199】 この場合、入力手段8は、例えば仮想現実アプリケーションで普通に用いられ
ているマニュアルの入力装置を含む。こうして仮想現実環境を通じてのユーザー
の進歩は、マニュアルの入力装置の操作を介してユーザーによって制御され、中
央処理ユニット4によって生成される2つのイメージはしかるべく調整される。
更に、瞳孔間距離はHMD内で測定されて、その測定値は入力8へ与えられる。
瞳孔間距離は、HMD254内のディスプレイに2つのイメージを生成する中央
処理ユニット4で定義された光フィールド内の2つのビュアの光軸間距離へ翻訳
される。
【0200】 CPU4は更にデータ圧縮器260へ接続され、そのデータ圧縮器はCPU4
内の光フィールドの定義に関するデータを受け取るよう適合して、適切な圧縮ア
ルゴリズムに従って圧縮する。データ圧縮器260は送信器262へ接続され、
その送信器はデータ圧縮器260から圧縮データを受け取り、電磁波の搬送波放
射にのせた変調データを送信するよう動作可能である。送信データは、受信器2
64によって受信され、その受信機はテレビ266のためのセットトップボック
スとして実際に導入される。受信器264はデコーダ268を備え、そのデコー
ダは送信データを受信し、それを未圧縮状態に戻し、光フィールドを定義するデ
ータを再生する。次いで、光フィールドを定義するデータは、受信器264のビ
ュア270へ伝達され、そのビュアは図面の図13に図示したビュア104と同
様な構造を持つ。このように、3D環境の定義はユーザーによる操作のために受
信器へ送信される。
【0201】 図29を参照して、HMD254はユーザーの頭部272に装着されるよう適
したバイザーから成る。ケーブル274は、HMD254を先に説明した画像処
理装置へ接続する。
【0202】 HMD254は、先に説明した立体視イメージが投影される2つのディスプレ
イユニット276(図30に図示するように)を従来通り備える。
【0203】 以上説明した実施の形態は立体で環境を眺めるために特に適している。なぜな
らすでに構成された光フィールドからのイメージの創造に含まれる演算努力がほ
とんど要らないからである。従って同一の光フィールドのビューは過度な演算を
せずに創造できる。ビュアは、ヘッドマウントディスプレイ254へ組み込まれ
る監視手段を用いた、ユーザーの目の凝視角度の監視に答えて、シーン内のユー
ザーに興味があるオブジェクトをはっきりさせるよう変更される。このようにし
て、これらオブジェクトが焦点にもたらされる。
【0204】 更に本発明はシーンにおける光の伝播の表現へ制限されない。熱と音もまた、
ソースからの放射として表されるエネルギーの形を構成するので、エネルギーの
これらの形の伝播の表現もまた上記技法によって達成できる。事実、付加的なフ
ィールドが、T交点データ構造において、既に存在する放射および非自発放射フ
ィールドの上に、熱および/または音のデータ用として含まれる。本発明に従っ
て、熱と非自発熱フィールドが、同様に音と非自発音フィールドが加えられる。
【0205】 本実施の形態は、光、熱および/または音の動的なソースに用いられる。なぜ
なら特定のT交点での放射値は、実際のソース強度がセットされるまで公称のソ
ース強度の関数として計算できるからである。実際の強度がセットされると、T
交点での実際の放射値が確認できる。従って音の伝播決定に用いられるフィール
ドの場合には、伝播は、公称の音の強度の関数として計算され、受けた音の強度
はその後所望の音のソース強度を与えるその関数の出力を演算することによって
計算される。
【図面の簡単な説明】
図面において:
【図1】 図1は、本発明の特定の実施の形態に従う画像処理装置の簡略図であり;
【図2A】 図2Aは、図1の画像処理装置によってモデル化されるシーンの斜視図であり
、第1視点で出会う光線方向の図示を含み;
【図2B】 図2Bは、図2Aに図示したシーンの斜視図であり、第2視点で出会う光線方
向の図示を含み;
【図3A】 図3Aは、本発明の特定の実施の形態に従う平行サブフィールドの透視図であ
り;
【図3B】 図3Bは、本発明の特定の実施の形態に従う別の平行サブフィールドの透視図
であり;
【図3C】 図3Cは、本発明の特定の実施の形態に従う更に別の平行サブフィールドの透
視図であり;
【図4】 図4は、図2Aと図2Bで図示したシーンの斜視図であり、本発明の特定の実
施の形態に従うモデル化されるシーン内の選択平面と、その平面内の選択光線の
図示を含み;
【図5】 図5は、本発明の特定の実施の形態に従う構成平面の法線方向での図4で図示
した構成平面の立面図であり;
【図6】 図6は、オブジェクトと図4で図示した光線との交点をその長さ全体にわたっ
て図示する簡略図であり;
【図7】 図7は、図4で図示したシーンの側壁間の光線長さの抽出を示す簡略図であり
【図8】 図8は、本発明の特定の実施の形態に従うインターバルデータの構造を示す簡
略図であり;
【図9】 図9は、図8に図示したインターバルデータのデータ構造の簡略図であり;
【図10】 図10は、シーンを眺める仮想の目の表現を含む図5に図示したものと同様な
立面図であり;
【図11】 図11は、図1に図示した画像処理装置の構造を示す簡略図であり;
【図12】 図12は、図11に図示したLF演算ユニットの構造を示す簡略図であり;
【図13】 図13は、図11に図示したビュアの内部構造を示す簡略図であり;
【図14】 図14は、使用中の画像処理装置によって実行されるプロシージャを図示する
フロー図であり;
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】 図15乃至図20は、図14に図示したプロシージャによって呼び出されたサ
ブプロシージャを図示するフロー図であり;
【図21】 図21は、使用中のビュアが動作するときに従うプロシージャを図示するフロ
ー図であり;
【図22】 図22は、画像処理装置がシーンからオブジェクトを除去するよう動作するプ
ロシージャを図示するフロー図であり;
【図23】 図23は、画像処理装置がシーンへオブジェクトを加算するよう動作するプロ
シージャを図示するフロー図であり;
【図24】 図24は、散乱反射を考慮した場合の演算の複雑さの潜在性を示す光フィール
ド内のオブジェクトの簡略図であり;
【図25】 図25は、図24に図示したオブジェクトの表面の一部を示す簡略図であり、
演算の複雑さを減らす方法を集めたステップを図示し;
【図26】 図26は、図25に図示したオブジェクトの表面の部分図であり、演算の複雑
さを減らす方法の「シューティング」ステップを示し;
【図27】 図27は、図24に図示したオブジェクトのビューであり、散乱反射を考慮し
たときの演算の複雑さを減らす別の方法を示し;
【図28】 図28は、本発明の特定の実施の形態に従う仮想現実での環境を定義する画像
処理装置の簡略図であり;
【図29】 図29は、図28で図示した装置で用いるヘッドマウントディスプレイの側面
図であり;そして、
【図30】 図30は、図29に図示したヘッドマウントディスプレイのディスプレイ装置
の図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI ,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID, IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,K Z,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MD ,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL, PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK,S L,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG,US ,UZ,VN,YU,ZA,ZW

Claims (57)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 3次元シーン内でのエネルギー伝播のモデル化データを処理するためのコンピ
    ュータ装置であって、表現されるべきシーンを含む3次元環境を定義するための
    手段を備え、前記環境は、3次元空間内の複数の方向を向いた複数の離散的なエ
    ネルギー伝播パスウェイ、前記3次元空間内にオブジェクトとエネルギー源を定
    義するための手段、前記パスウェイと、前記3次元空間内の前記オブジェクトお
    よびエネルギー源との間の交点を決定するための手段、前記決定された交点に従
    ってパスウェイに沿うエネルギーの伝播を決定するための手段、1つ以上の前記
    パスウェイに沿って伝播されるエネルギーを受け取るための前記3次元空間内に
    エネルギー受容器を定義するための手段、および前記計算されたエネルギー伝播
    に従って前記エネルギー受容器によって受け取られたエネルギーを計算するため
    の手段を備える。
  2. 【請求項2】 請求項1に従う装置であって、前記エネルギーを計算する手段は、前記エネル
    ギー受容器によって受け取られるエネルギーに基づいてエネルギー振幅値を計算
    するよう動作可能である。
  3. 【請求項3】 請求項1に従う装置であって、エネルギー受容器を定義するための前記手段は
    、前記環境内にビュー平面を位置決めするよう、そして前記環境のパスウェイと
    前記ビュー平面との交点を決定するよう動作可能であり、前記エネルギー計算手
    段は、前記ビュー平面に入射するパスウェイに沿うエネルギー伝播に基づいてイ
    メージデータを生成するよう動作可能である。
  4. 【請求項4】 請求項3に従う装置であって、前記エネルギー計算手段は、前記ビュー平面と
    前記パスウェイとの入射角度を決定するよう、そして前記入射角度に従って前記
    イメージデータを生成するよう動作可能である。
  5. 【請求項5】 先に記載の請求項に従う装置であって、3次元環境を定義するための前記手段
    は、前記3次元空間内の異なる配向での複数のパスウェイのサブセットを定義す
    るための手段を含み、各サブセットの前記パスウェイは平行である。
  6. 【請求項6】 請求項5に従う装置であって、サブセットを定義する前記手段は パスウェイ
    の各サブセットが矩形アレイに編成される平行なパスウェイを含むようなサブセ
    ットを定義するよう動作可能である。
  7. 【請求項7】 請求項5または請求項6に従う装置であって、前記3次元環境を定義する手段
    はインデックス手段を含み、前記インデックス手段は各サブセットの前記パスウ
    ェイの前記方向に従ってパスウェイのサブセットにインデックスを付けるよう動
    作可能である。
  8. 【請求項8】 請求項7に従う装置であって、前記インデックス手段は基準面に関する極座標
    に従ってサブセットにインデックスを付けるよう動作可能である。
  9. 【請求項9】 請求項9に従う装置であって、環境を定義するための前記手段は、環境を定義
    するよう動作可能であり、前記環境は、前記フィールド内のパスウェイの方向の
    前記分布が実質的に一様になるように、前記基準面に対するより大きな角度での
    方向で定義されるより、前記基準面に対するより小さな角度での方向に多数のパ
    スウェイを備える。
  10. 【請求項10】 請求項10に従う装置であって、環境を定義するための前記手段は、前記基準
    面に対する特定の角度での方向に定義されるパスウェイの数が、実質的に前記特
    定の角度の補数に比例するようにパスウェイを定義するために動作可能である。
  11. 【請求項11】 先に記載の請求項に従う装置であって、交点を決定する前記手段は、交点に関
    して、交差する前記パスウェイと前記オブジェクトとの前記同定に関する情報を
    記憶するよう動作可能である。
  12. 【請求項12】 請求項11に従う装置であって、交点を決定するための前記手段は、交点に関
    して、前記交点でエネルギー伝播を定義する情報を記憶するよう動作可能である
  13. 【請求項13】 先に記載の請求項に従う装置であって、前記エネルギー伝播決定手段は、オブ
    ジェクトとの交点を持つパスウェイについてのエネルギー伝播情報を処理し、前
    記交差するパスウェイからのエネルギーが伝播されるべき1つ以上のパスウェイ
    を同定し、そして前記同定されたパスウェイまたはパスウェイについてエネルギ
    ー伝播情報を生成するよう動作可能である。
  14. 【請求項14】 3次元シーン内でエネルギー伝播を表すデータを生成するための装置であって
    、前記装置は、エネルギー伝播が表現されるべきシーンを含むように3次元エネ
    ルギー伝播環境を定義するための手段を備え、前記環境は、エネルギーの伝播が
    表現されるべき、3次元空間における複数方向に向いた複数の離散化エネルギー
    伝播パスウェイ、前記3次元空間内でオブジェクトとエネルギー源を定義するた
    めの手段、前記パスウェイとオブジェクトの交点と、前記3次元空間内のエネル
    ギー源とを定義する情報を決定して記憶するための手段、そして前記決定された
    交点に従ってパスウェイ間のエネルギーの伝播を定義するデータを決定するため
    の手段を含む。
  15. 【請求項15】 請求項14に従う装置であって、3次元環境を定義するための前記手段は、前
    記3次元空間内の異なる配向での複数のパスウェイのサブセットを定義するため
    の手段を含み、各サブセットの前記パスウェイは平行である。
  16. 【請求項16】 請求項15に従う装置であって、サブセットを定義する前記手段は パスウェ
    イの各サブセットが矩形アレイに編成される平行なパスウェイを含むようなサブ
    セットを定義するよう動作可能である。
  17. 【請求項17】 請求項15または請求項16に従う装置であって、前記3次元環境を定義する
    手段はインデックス手段を含み、前記インデックス手段は各サブセットの前記パ
    スウェイの前記方向に従ってパスウェイのサブセットにインデックスを付けるよ
    う動作可能である。
  18. 【請求項18】 請求項17に従う装置であって、前記インデックス手段は基準面に関する極座
    標に従ってサブセットにインデックスを付けるよう動作可能である。
  19. 【請求項19】 請求項18に従う装置であって、環境を定義するための前記手段は、環境を定
    義するよう動作可能であり、前記環境は、前記フィールド内のパスウェイの方向
    の前記分布が実質的に一様になるように、前記基準面に対するより大きな角度で
    の方向で定義されるより、前記基準面に対するより小さな角度での方向に多数の
    パスウェイを備える。
  20. 【請求項20】 請求項19に従う装置であって、環境を定義するための前記手段は、前記基準
    面に対する特定の角度での方向に定義されるパスウェイの数が、実質的に前記特
    定の角度の補数に比例するようにパスウェイを定義するために動作可能である。
  21. 【請求項21】 請求項15乃至20のいずれか1項に従う装置であって、交点を決定する前記
    手段は、交点に関して、交差する前記パスウェイと前記オブジェクトとの前記同
    定に関する情報を記憶するよう動作可能である。
  22. 【請求項22】 請求項21に従う装置であって、交点を決定するための前記手段は、交点に関
    して、前記交点でエネルギー伝播を定義する情報を記憶するよう動作可能である
  23. 【請求項23】 請求項15乃至22のいずれか1項に従う装置であって、前記エネルギー伝播
    決定手段は、オブジェクトとの交点を持つパスウェイについてのエネルギー伝播
    情報を処理し、前記交差するパスウェイからのエネルギーが伝播されるべき1つ
    以上のパスウェイを同定し、そして前記同定されたパスウェイまたはパスウェイ
    についてエネルギー伝播情報を生成するよう動作可能である。
  24. 【請求項24】 3次元シーン内でエネルギー伝播を解析するための装置であって:3次元空間
    内の複数の方向を向いた複数の離散的エネルギー伝播パスウェイ、前記3次元空
    間内のオブジェクトとエネルギー源、前記パスウェイと前記オブジェクトの交点
    、およびエネルギー源と前記パスウェイに沿うエネルギー伝播を含む、3次元エ
    ネルギー伝播環境を定義するデータを受け取るための手段;1本以上の前記パス
    ウェイに沿って伝播されるエネルギーを受け取るための前記3次元空間内のエネ
    ルギー受容器を定義するための手段;および前記エネルギー受容器によって受け
    取られた前記エネルギーを計算するための手段を備える。
  25. 【請求項25】 請求項24に従う装置であって、前記エネルギーを計算する手段は、前記エネ
    ルギー受容器によって受け取られるエネルギーに基づいてエネルギー振幅値を計
    算するよう動作可能である。
  26. 【請求項26】 請求項24に従う装置であって、エネルギー受容器を定義するための前記手段
    は、前記環境内にビュー平面を位置決めし、そして前記環境のパスウェイと前記
    ビュー平面との交点を決定するよう動作可能であり、前記エネルギー計算手段は
    、前記ビュー平面に入射するパスウェイに沿うエネルギー伝播に基づいてイメー
    ジデータを生成するよう動作可能である。
  27. 【請求項27】 請求項26に従う装置であって、前記エネルギー計算手段は、前記ビュー平面
    と前記パスウェイとの入射角度を決定し、そして前記入射角度に従って前記イメ
    ージデータを生成するよう動作可能である。
  28. 【請求項28】 3次元シーン内でのエネルギー伝播をモデル化する処理データの方法であって
    :表現されるべきシーンを含むための3次元環境の定義;前記環境における複数
    の方向での複数の離散化エネルギー伝播パスウェイの定義;前記ソース内のオブ
    ジェクトとエネルギー源の定義;前記パスウェイと、前記オブジェクトおよび光
    ソース間の交点の決定;前記交点に基づくパスウェイ間のエネルギーの伝播を定
    義するデータの決定;1つ以上の前記パスウェイについての前記シーン内のある
    位置でのエネルギー伝播情報の受け取り;前記パスウェイの選択されたサブセッ
    トに沿うエネルギー伝播データに基づく前記受け取りステップで受け取られるエ
    ネルギーの計算を含む。
  29. 【請求項29】 請求項28に従う方法であって、前記エネルギーを計算するステップは、前記
    エネルギー受容器によって受け取られるエネルギーに基づくエネルギー振幅値の
    計算を含む。
  30. 【請求項30】 請求項28に従う方法であって、エネルギーの受け取りステップは、前記環境
    内のビュー平面の位置決めと、前記環境のパスウェイと前記ビュー平面との交点
    の決定を含み、前記エネルギー計算ステップは、前記ビュー平面に入射するパス
    ウェイに沿うエネルギー伝播に基づくイメージデータの生成を含む。
  31. 【請求項31】 請求項30に従う方法であって、前記エネルギー計算ステップは、前記ビュー
    平面と前記パスウェイとの入射角度の決定と、前記入射角度に従う前記イメージ
    データの生成を含む。
  32. 【請求項32】 請求項28乃至31のいずれか1項に従う方法であって、3次元環境を定義す
    るステップは、複数のパスウェイのサブセットを定義するステップを含み、各サ
    ブセットの前記パスウェイは平行である。
  33. 【請求項33】 請求項32に従う方法であって、パスウェイのサブセットを定義する前記ステ
    ップは、各サブセットの平行パスウェイの矩形アレイの定義を含む。
  34. 【請求項34】 請求項32または請求項33に従う方法であって、前記3次元環境を定義する
    ステップは、各サブセットの前記パスウェイの前記方向に従ってパスウェイのサ
    ブセットのインデックス付けを含む。
  35. 【請求項35】 請求項34に従う方法であって、前記インデックス付けステップは基準面に関
    する極座標に従うサブセットへのインデックス付けを含む。
  36. 【請求項36】 請求項35に従う方法であって、パスウェイを定義する前記ステップは、前記
    環境は、前記フィールド内のパスウェイの方向の前記分布が実質的に一様になる
    ように、前記基準面に対するより大きな角度での方向で定義されるより、前記基
    準面に対するより小さな角度での方向に多数のパスウェイを定義することを含む
  37. 【請求項37】 請求項36に従う方法であって、パスウェイを定義する前記ステップは、実質
    的に特定の角度の補数に比例する前記基準面に対する前記特定の角度での方向に
    パスウェイの数を定義することを含む。
  38. 【請求項38】 請求項28乃至37のいずれか1項に従う方法であって、交点を決定する前記
    ステップは、交点に関して、交差する前記パスウェイと前記オブジェクトとの前
    記同定に関する情報の記憶のステップを含む。
  39. 【請求項39】 請求項28乃至38のいずれか1項に従う方法であって、前記エネルギー伝播
    決定ステップは、オブジェクトとの交点を持つパスウェイについてのエネルギー
    伝播情報の処理、前記交差するパスウェイからエネルギーが伝播されるべき1つ
    以上のパスウェイの同定、そして前記同定されたパスウェイまたはパスウェイに
    ついてのエネルギー伝播情報の生成を含む。
  40. 【請求項40】 3次元シーンにおけるエネルギーの伝播を表すデータを生成する方法であって
    、前記方法は:エネルギー伝播が表現されるべき複数方向を向いた複数の離散的
    パスウェイの定義を含むエネルギー伝播が表現されるべきシーンを含むためのエ
    ネルギー伝播フィールドの定義;前記ソース内のオブジェクトとエネルギー源の
    定義;前記パスウェイと、前記シーンのオブジェクトおよびエネルギー源との交
    点を定義する情報の決定と記憶;および、前記交点に関するパスウェイに沿うエ
    ネルギーの伝播を定義するデータの決定、を含む。
  41. 【請求項41】 請求項40に従う方法であって、3次元環境におけるパスウェイを定義する前
    記ステップは、複数のパスウェイのサブセットの定義を含み、各サブセットの前
    記パスウェイは平行である。
  42. 【請求項42】 請求項41に従う方法であって、複数のサブセットを定義する前記ステップは
    、矩形アレイに編成される平行なパスウェイを含むパスウェイの各サブセットの
    定義を含む。
  43. 【請求項43】 請求項41または請求項42に従う方法であって、3次元環境を定義する前記
    ステップは、各サブセットのパスウェイの方向に従うパスウェイのサブセットの
    インデックス付けを含む。
  44. 【請求項44】 請求項43に従う方法であって、前記インデックスステップは基準面に関する
    極座標に従ってサブセットにインデックスを付けることを含む。
  45. 【請求項45】 請求項44に従う方法であって、パスウェイを定義する前記ステップは、前記
    フィールド内のパスウェイ方向の前記分布が実質的に一様になるように、前記基
    準面に対するより大きな角度での方向で定義されるより、前記基準面に対するよ
    り小さな角度での方向に多数のパスウェイを含む。
  46. 【請求項46】 請求項45に従う方法であって、パスウェイを定義するための前記ステップは
    、前記基準面に対する特定の角度での方向のパスウェイの数が、実質的に前記特
    定の角度の補数に比例するように定義することを含む。
  47. 【請求項47】 請求項40乃至46のいずれか1項に従う方法であって、交点を決定する前記
    ステップは、交差する前記パスウェイと前記オブジェクトとの前記同定に関する
    情報を記憶するステップを含む。
  48. 【請求項48】 請求項40乃至47のいずれか1項に従う方法であって、エネルギー伝播を決
    定する前記ステップは、オブジェクトとの交点を持つパスウェイについてのエネ
    ルギー伝播情報の処理、エネルギーが前記交差するパスウェイから伝播されるべ
    き1つ以上のパスウェイの同定、そして前記同定されたパスウェイまたはパスウ
    ェイについてのエネルギー伝播情報の生成を含む。
  49. 【請求項49】 3次元シーン内のエネルギー伝播解析の方法であって:3次元エネルギー伝播
    環境を定義する情報の受け取りと記憶は、複数の方向を向いた複数のエネルギー
    伝播パスウェイを含み、前記パスウェイと、前記シーン内のオブジェクトおよび
    エネルギー源との交点を定義する情報、そして前記パスウェイに沿うエネルギー
    伝播を定義する情報を含み;前記環境内のエネルギー受容器の位置決めと、1つ
    以上の前記パスウェイに沿うエネルギー伝播の前記受容器による測定を含む。
  50. 【請求項50】 請求項49に従う方法であって、エネルギー計算ステップは、前記エネルギー
    受容器によって受け取られるエネルギーに基づくエネルギー振幅値の計算を含む
  51. 【請求項51】 請求項49に従う方法であって、エネルギー受容器を位置決めする前記ステッ
    プは、前記環境内でのビュー平面の位置決め、および前記環境のパスウェイと前
    記ビュー平面との交点の決定を含み、前記方法は、前記ビュー平面に入射するパ
    スウェイに沿う測定されたエネルギー伝播に基づくイメージデータの生成ステッ
    プを更に含む。
  52. 【請求項52】 請求項51に従う方法であって、前記パスウェイの前記ビュー平面との入射角
    の決定、および前記入射角に従う前記イメージデータの生成を含む。
  53. 【請求項53】 請求項28乃至52の少なくとも1つの方法を実行するためのコンピュータ装
    置を構成するよう動作可能な処理実行可能命令を記憶するコンピュータ記憶媒体
  54. 【請求項54】 請求項28乃至52の少なくとも1つの方法を実行するためのコンピュータ装
    置を構成するよう動作可能な処理実行可能命令を伝達する信号。
  55. 【請求項55】 請求項31、51および52の少なくとも1つに従う方法であって、前記イメ
    ージデータ生成ステップによって生成されるイメージデータを伝達する信号を生
    成し、そして直接的または間接的の何れかで前記信号を記録するステップを含む
  56. 【請求項56】 請求項40乃至48の少なくとも1つに従う方法であって、フィールドを定義
    する情報を伝達する信号、パスウェイ、前記パスウェイの交点、およびそれに沿
    うエネルギーの伝播を生成し、そして直接的または間接的の何れかで前記信号を
    記録するステップを含む。
  57. 【請求項57】 請求項56に従う方法であって、前記記録された信号上で伝達される情報に関
    して請求項40乃至52の少なくとも1つの方法を実行するステップを含む。
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