JP2002510035A - 放射性核種誘導エキシトン生成物を使用した半導体電気ジェネレータにかかる方法およびデバイス - Google Patents

放射性核種誘導エキシトン生成物を使用した半導体電気ジェネレータにかかる方法およびデバイス

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JP2002510035A
JP2002510035A JP2000540583A JP2000540583A JP2002510035A JP 2002510035 A JP2002510035 A JP 2002510035A JP 2000540583 A JP2000540583 A JP 2000540583A JP 2000540583 A JP2000540583 A JP 2000540583A JP 2002510035 A JP2002510035 A JP 2002510035A
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films
energy
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JP2000540583A
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English (en)
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エイ. プリラス,マーク
シュフェド,ジョン
ジェイ. ジェニングス,ハワード
ダン,アリスター
マウントフォード,アンドリュー
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ブリティシュ ニュークリアー フューエルス,ピーエルシー
エイ. プリラス,マーク
シュフェド,ジョン
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    • G21H1/12Cells using conversion of the radiation into light combined with subsequent photoelectric conversion into electric energy
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02SGENERATION OF ELECTRIC POWER BY CONVERSION OF INFRARED RADIATION, VISIBLE LIGHT OR ULTRAVIOLET LIGHT, e.g. USING PHOTOVOLTAIC [PV] MODULES
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 システム質量が最小の電源および熱源を提供すること。 【解決手段】 ダイヤモンド結晶構造中には放射性同位元素が含浸されており、これにより、ダイヤモンド構造の炭素原子同士の格子間隙間がそれぞれ放射性同位元素の原子によって占められている。しかしながら、光ルミネセンス波長に応じて、シリコンカーバイド(SiC)やガリウムナイトライド(GaN)やアルミニウムナイトライド(AlN)を含む広いバンドギャップダイレクト移行材料のような他の広いバンドギャップ材料を使用することもできる。放射された粒子を、光電池デバイスを使用して実質的に電気エネルギに変換される光子に変換するために、帯電粒子放射、たとえばカラーセンターや欠陥や空孔作用に起因するエキシトンメカニズムや放射に応じて、結晶格子が電磁放射を行なう。デバイスは電池に組立てられ、電池はモジュールに配線される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、放射性核種誘導エキシトン生成物を使用した半導体電気ジェネレ
ータにかかる方法およびデバイスに関する。 本出願は、1998年1月16日に提出されたU.S.仮出願 S.N. 60/071,667を
基本としており、この出願からの優先権が35 U.S.C. §120に基づいて主張され ている。仮出願 S.N. 60/071,667の全内容は、これを参照することによって本願
に組み込まれる。
【0002】
【従来の技術】
多種多様の市販の装置および科学的な装置は、電力供給網に接続されていない
遠く離れた場所での操作のため、蓄積され或いは形成される信頼性のある電力源
を必要としている。そのような電源の幾つかの知られた地上での使用は、トラン
スミッタ、リレー、ブースタ、無人気象台、環境モニタリングステーション、南
極/北極/他の遠く離れた領域のレーダアレー、海底ケーブルブースタ等を含ん
でいる。航空宇宙産業や宇宙空間での用途では、なおさら、より信頼性のある電
源が必要となる。化学電池は、良く知られた蓄電源であるが、蓄積されたエネル
ギや電力を十分に供給できず、必要な役割を果たせない場合がある。そのような
場合、電池は、太陽や他のエネルギ変換デバイスによって補われなければならな
い。
【0003】 半導体接触電位差(SSCPD)セルのような従来の仕組みがエネルギ変換デ
バイスとして提案されてきた。たとえば、シリコンに依存する“Radioisotopic
Energy Conversion Utilizing a Solid-State Contact Potential Difference C
ell”(Paul Brown, IsoGen Inc, Oregon City, OR97045, U.S.A. published in
p. 439-450 of the Proceedings of the 12th Symposium on Space Nuclear Po
wer and Propulsion, Albuquerque, New Mexico, U.S.A. organized by the Ame
rican Institute of Physics, 1995 CONF 950110)において提案されている。
【0004】 SSCPDとしてのこのような概念では、ダイヤモンド半導体が使われるだろうが 、(他の理由と同じく)異なる金属の接触潜在性から発生する本来備わっている
低い電圧を有する。熱電式発電のような他の仕組みは、スターリング、AMTE
C、GaSbのような低バンドギャップの半導体材料に依存する熱電セルのよう
な従来の技術に頼っている(Proceedings of the First NREL Conference on Th
ermophotovoltaic Generation of Electricity, ISBN 1-56396-353-1参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
これらの技術の発展は、幾つかの惑星間宇宙船に見られるような熱電対に依存
するプルトニウム熱源放射性同位元素熱ジェネレータ(RTGs)の効率の2〜
3倍の期待に基づいている。候補技術は、最小限のシステム質量と長い寿命を含
む性能利益を立証しなければならない。熱電セルのような低温システムは、高温
デバイスが必要とするよりも大きい廃熱ラジエータを必要とするという問題を有
している。スターリングやAMTEC技術は、可動部や活性流体において寿命の
問題を引き起こす。結局、プルトニウムをベースとする放射性同位元素熱ジェネ
レータ(RTG)は、空間内で使用され、経済的および環境的な問題から段階的
に廃止されるにちがいない。
【0006】 本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、システム質量が最小の電
源および熱源を提供することを目的とする。
【0007】 また、操作が簡単で、コンパクトで、安全で、丈夫で、信頼性のある電源およ
び熱源を提供することを目的とする。
【0008】 また、多種多様な宇宙船や惑星表面システムにおいて電源を使用することがで
きる比較的高い実用温度や質量比まで電力を供給する電源および熱源を提供する
ことを目的とする。
【0009】 また、放射性材料に依存するものの、危険な放射性材料の解放時におけるリス
クを最小限にする電源および熱源を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、崩壊エネルギを放射する同位元素を蓄積することができる広いバン
ドギャップ材料から成る薄い結晶膜の複数の物理的特性を使用することによって
電力や火力を形成するエネルギ蓄積・変換方法および装置に関する。β粒子また
はα粒子は主要なエネルギ源を形成する。しかしながら、中性子やγ線光子のよ
うな他の原子核放射線を、相性の良い(互換性がある)結晶エネルギ変換材料と
組み合わせて使用することもできる。原子核粒子は、様々なメカニズムによって
結晶原子の電子と相互作用し、再結合が生じた時に光子を生成する拘束された正
孔対を形成する。重要な光子形成メカニズムはエキシトンメカニズムであるが、
ダイレクトバンドギャップ材料における再結合によって、カラーセンター、欠陥
、空孔メカニズムもまた重要な役割を果たす。正孔再結合から生じる光子や蛍光
発光は電気エネルギに変換される。
【0011】 特に、本発明の好ましい実施形態は、蓄積媒体としてのダイヤモンドと放射性
同位元素との組み合わせに関する。ダイヤモンド構造の炭素原子どうしの格子間
隙間がそれぞれ放射性同位元素の原子によって占められるように、ダイヤモンド
結晶構造内に放射性同位元素が含浸されている。しかしながら、シリコンカーバ
イド(SiC)やガリウムナイトライド(GaN)やアルミニウムナイトライド
(AlN)を含む広いバンドギャップダイレクト移行材料のような他の広いバン
ドギャップ材料を使用することもできる。これらの材料は異なった波長の光ルミ
ネセンスを示す。たとえばSiCは約443nmであり、GaNは約388nm
であり、AlNは約200nmである。本発明の基本的な概念を示すために、2
35nmもしくは242nmの光ルミネセンスを示すダイヤモンドが選択される
【0012】 本発明は、複数のルミネセンス(発光)メカニズムのうちの任意の一つを使用
する。このメカニズムによって、放射された粒子を、光電池デバイスを使用して
実質的に電気エネルギに変換される光子に変換するために、帯電粒子放射、たと
えばカラーセンターや欠陥や空孔作用に起因するエキシトンメカニズムや放射に
応じて、結晶格子が電磁放射を行なう。同位元素蓄積媒体としてダイヤモンドが
使用される場合、結果として生じるダイヤモンド−エキシトン放射性同位元素ジ
ェネレータ(DEXRG)は、ダイヤモンド膜の1または複数の積層体から成る
。ダイヤモンドの選択は、後述するように、その熱伝導率が非常に高く、また、
それ自身高い温度でアニール処理でき、UV光子を伝達できるとともに、耐化学
性をもっているという、その物理的な特性に基づいている。また、格子間の隙間
を同位元素で満たすことによって結晶マトリクス内に生じる応力により、利用可
能なエキシトン特性が増大する可能性がある。
【0013】 また、本発明は、ダイヤモンド膜を化学蒸着(CVD)技術によって製造する
工程を有するDEXRGデバイス形成方法に関する。その後、トリチウムやクリ
プトン−85のような放射性同位元素をダイヤモンドの格子間隙間や結晶粒界内
に含浸するために、ダイヤモンド膜は好ましくは強制的な拡散プロセスによって
処理される。ダイヤモンド材料は、その特性をダイレクトバンドギャップ在留へ
と高めることができるような方法で応力が加えられても良い。その後、寿命初期
の特定の蓄積エネルギを満足する同位元素の質量濃度を得るために、放射性ダイ
ヤモンド膜は複数の層に組立てられる。つぎに、光電池が複数の選択的な構成に
組み込まれる。これにより、エキシトンプロセスによって解放された光子は、効
果的に電子に変換され、所望の電力や電流を得るために集められる。最後に、放
射漏れを防止するとともに、形成された電気エネルギにアクセスできるように、
前記デバイスがシールされる。
【0014】 放射された光子を捕捉してそれらの光子が光電池を通過する可能性を高めるた
めに、組立てられた積層膜に反射材料を適用することもできる。放射されたUV
を、利用可能な使用中の光電池に適した周波数に変換するために、複数の蛍光体
や波長シフト媒体を選択的に使用しても良い。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明にかかる放射性核種誘導エキシトン生成物
を使用した半導体電気ジェネレータにかかる方法およびデバイスの実施の形態を
詳細に説明する。
【0016】 本発明を具体化するエネルギ蓄積・変換デバイスは蓄積媒体を備えている。蓄
積媒体は、好ましくは、崩壊(減衰)エネルギを放射する同位元素を蓄積する能
力を有する広いバンドギャップ材料から成る薄い結晶膜もしくはプレートである
。また、前記デバイスは主エネルギ源を有している。この主エネルギ源は、好ま
しくはβ粒子もしくはα粒子を放射する同位元素であり、また、中性子やγ粒子
のような他の核放射を行なうこともできる。
【0017】 また、蓄積媒体は、好ましくは効率が高いエキシトンメカニズム(EXCITON mec
hanism)を使用して、放射された粒子のエネルギを光子に変換できなくてはなら ない。また、光電池や、放射された光子のエネルギを電気エネルギに変換する光
電変換のための他の媒体も重要な構成要素である。また、複数の類似した構造を
作動デバイスに接続するため、また、デバイスを実装して取り扱いや安全性を確
保するため、放射された粒子や光子の捕捉を最も効果的に行なうために必要な構
造的特徴も本発明においては重要である。
【0018】 好ましい実施形態において、本発明は、蓄積媒体としてのダイヤモンドもしく
はバンドギャップが大きい材料の他の結晶と放射性同位元素との組み合わせに関
する。放射性同位元素は、結晶構造の炭素原子どうしの格子間の隙間がそれぞれ
放射性同位元素の原子によって占められるように、ダイヤモンドの結晶構造内に
含浸される。水素原子もしくは水素分子、トリチウム原子もしくはトリチウム分
子、クリプトン、特にクリプトン−85といった同位元素は、100ppm〜1
500000ppmの密度で含浸される。
【0019】 結晶構造は単結晶もしくは多結晶であっても良い。SiCとGaNの両者は、
青色ダイオード材料として使用され、したがって、ダイレクトバンドギャップ材
料である(SiCのβ相はダイレクトであり且つ青色ダイオードのために使用さ
れる約3eVのバンドギャップを有している。Gielisse, Wide band gap Electr
onic Materials p 409を参照)。これらの材料は、十分に純粋であるため、青色
光源にするために添加(ドープ)される必要はない。放射された粒子を、その後
に光電池によって電気エネルギに変換される光子に変換するため、本発明は、1
または複数の種々のメカニズム(たとえば、エキシトンメカニズム、色覚中枢(
カラーセンター)、欠陥または空孔)に依存している。
【0020】 長い期間、電気エネルギ源を確保するためには、基本的な核エネルギ源が、本
発明を具体化するデバイスの寿命と一致する長い半減期を有していなければなら
ない。トリチウムやクリプトン−85の半減期は13〜10.7年であり、これ
らは望ましい材料となる。エネルギ源は、約10半減期(放射能の量がピーク値
の1000分の1まで減衰するために必要な時間)がちょうど130年(Kr−
85は107年)であるため、実際のデバイスの寿命の間持ちこたえるだけでな
く、環境と調和し、有利に処理される。これに対し、Pu−238はその10半
減期(10・T1/2)が877年である。これら二つの材料間において、トリ
チウムは、崩壊中に伴って生じるγ放射が全くなく且つ安定した同位元素(すな
わち、励起された派生生成物の崩壊(減衰)に起因する放射がない)に崩壊する
という、Kr−85を超える(他の崩壊をはるかに超える)利点を有している。
【0021】 また、これらの同位元素は、そのサイズや処理能力がエネルギの蓄積としての
DEXRGや火力および電力の変換の仕組みを達成する際に特定の利益を提供す
るため、蓄積媒体としてのダイヤモンドと相性が良い。また、トリチウムは、化
学的に不活性で且つ安定した無害なヘリウム−3へと崩壊する。ダイヤモンドは
、天然に存在し、また、小さな質量を与える原子量を有するとともに、燃焼(酸
化)時には空気中に既に存在する無害なガス(すなわち、CO、CO2)を形成 する無害な材料であるという利点を有している。同じことがGaNやSiC等に
も言える。ただし、異なった酸化物を伴う。
【0022】 ダイヤモンドの選択は、その熱伝導率が非常に高く、また、それ自身高い温度
でアニール処理でき、UV光子を伝達できるとともに、耐化学性をもっていると
いう、その物理的な特性に基づいている。また、格子間の隙間を同位元素で満た
すことによって結晶マトリクス内に生じる応力により、利用可能なエキシトン特
性が増大する可能性がある。ダイヤモンドは、ダイヤモンド構造の炭素原子どう
しの格子間の隙間が放射性同位元素の原子によって占められ得るような結晶構造
を成している。
【0023】 本発明を成す場合に望ましい薄膜や薄板の物理的特性をうまく利用するのに適
した他の広いバンドギャップ材料を使用することもできるが、ダイヤモンドが望
ましい。エキシトン現象の重要性と前述した刊行物を考慮し、また、ダイヤモン
ドが全ての基準を満たしていることを考えると、炭化水素やパラジウムのような
水素充填密度の高い他の材料よりもダイヤモンドの方を選択する。また、ダイヤ
モンドは、実用温度でアニール処理されて結晶格子の点欠陥(しかし、平面欠陥
でも、量欠陥でもない)が消失するため、高い蛍光生成効率を保持する。つまり
、ダイヤモンドは他のどんな半導体媒体よりも優れている。
【0024】 放射性同位元素のための蓄積媒体に関するある基本的な要求に基づくと、ダイ
ヤモンドが選択されるが、他の結晶材料を使用することもできる。たとえば、水
素の格子間トラップが結晶構造において一般に実現可能であることは知られてい
る。また、水素による表面結合の終期は、表面原子と水素との間の共有結合が可
能な場所で起こり得る。したがって、水素の格子間トラップおよび表面結合の両
方の使用は、一般に結晶とともに使用できるメカニズムである。異なる結晶を使
用することが有利な例がある。
【0025】 たとえば、ダイヤモンドはインダイレクトバンドギャップ材料であり、後述す
るように、ダイヤモンドから光子を形成する唯一の手段はエキシトン放射および
結晶欠陥からの放射によるものである。幾つかの場合、光子の生産効率および/
または光子の波長は、市販の光電池とあまり調和しない。この場合、トリチウム
を蓄積するため、ガリウムナイトライドやシリコンカーバイドのようなダイレク
トバンドギャップ結晶を使用することが有益である。ダイレクトバンドギャップ
結晶は、電子がバランスバンドから伝導バンドへ直接励起してその後再びバラン
スバンドに減衰することによって、光子を形成することができる。この光子形成
メカニズムは非常に有効である(たとえば、発光ダイオードや半導体レーザを伴
うメカニズム)。
【0026】 トリチウムを蓄積するガリウムナイトライド結晶の場合、放射される光子エネ
ルギは約3.2eVである。この光子エネルギは、2.7eVのバンドギャップ
をもつシリコンカーバイドから成る光電池に伝わることが可能である。この組み
合わせは非常に調和する。光電池の本質的な能力は、光子エネルギによって分け
与えられた光電池のバンドギャップエネルギ(この形成されたエネルギは光電池
のバンドギャップエネルギ以上である)と等しい。したがって、ガリウムナイト
ライド光子源とシリコンカーバイド光電池とを組み合わせると、(2.7/3.
2)×100=84.4%のエネルギ変換効率を得ることができる。
【0027】 ダイヤモンド−エキシトン放射性同位元素ジェネレータ(DEXRG)の構成
は、良く知られた化学蒸着(CVD)技術によって製造されるダイヤモンド膜の
1または複数の積層体からなる。CVD技術はCVD工場設備を通じて商業的に
利用可能である。図2に示されるように、シリコン基板ウエハはシリコン産業か
ら容易に入手でき、また、この技術分野で良く知られた従来の方法により、原料
ガスとしてメタンを使用して、多結晶のダイヤモンド膜がシリコン基板上に成長
される。これらの膜は、相対熱膨張係数に依存する既知の工業技術を使用して基
板から除去することができ、また、高精度にカットされて最終的なサイズに整え
られる。カットされたダイヤモンド膜は、Norton Diamond Film and DeBeersの ような供給メーカーから商業的に購入することができる。
【0028】 ダイヤモンド膜成長法は、放射性核種同位元素もしくは前述した二つの同位元
素の混合体の最適な蓄積に関して規定された規格によって定められている。たと
えば、ダイヤモンド膜(現在、径が12インチで且つ厚さが最大で1mmの膜の
実現が可能である)の従来のマイクロ波あるいはフィラメントCVD成長は、結
晶粒のサイズを最大にし、これによって、クリプトンの場合における格子間隙間
ほど安定していない結晶内の粒界において同位体原子のトラップ領域を最小にす
る。高品質なナノメータサイズの結晶体をダイヤモンド膜内で成長させるレーザ
CVDのようなダイヤモンド成長法を使用することは可能である。
【0029】 レーザCVD法によって、表面領域と格子間領域とが最大になる。全てのCV
Dプロセスは、共通の特徴、ガス、基板、エネルギ源を有している。レーザはレ
ーザアシストCVDのエネルギ源である。レーザがパルス出力されるため、ダイ
ヤモンドの成長段階は短い時間で行なわれる。ナノメータサイズのダイヤモンド
結晶は、核を成すとともに、多結晶膜に形成される(このプロセスに関する参考
文献としては、M.C. Polo , J. Cifre , G. Sanchez , P. Aguiar , M. Varela
, J. Esteve , "Growth of diamond by laser ablation of graphite , "Diamon
d and Related Materials , 4 , 780-783 , 1995を参照)。
【0030】 ナノメータサイズのダイヤモンド結晶においては、ダイヤモンド膜の所定の体
積内における結晶粒の全表面積である面密度が非常に増大される。利用できる水
素同位元素の蓄積領域の総数は、表面領域と格子間領域とを合わせた数である。
ナノメータ粒子サイズの多結晶膜を使用することによって、利用可能な表面積が
非常に大きくなるため、利用可能な表面領域の数は利用可能な格子間領域の数に
近づく。粒子のサイズが大きくなるにつれて、利用可能な表面領域の数が減少す
る。2〜3ナノメータの一般的な径をもつ各粒子の中心に向けた放射性核種原子
の強制的な拡散の必要時間、効率、完全性は最小となるため、水素濃度(水素集
中)は最大となる。
【0031】 簡単な実験研究によって、水素濃度に関する最適な結晶サイズの定量化は可能
であるが、1nmと同じ位に小さいサイズの結晶が単結晶デバイスに対して使用
可能となることが期待されている。ダイヤモンドの品質は、DEXRGパワーセ
ルデバイスの全体の性能を決定する重要な因子である。ダイヤモンド膜の品質規
格は、放射性核種エントラップメントの最大化に関するものである。DEXRG
の実施に適した二つの放射性核種は、結晶面および格子間領域の相対的重要度に
関する異なる幾つかの要求を課す。水素の同位元素は、C−Hの化学的な共有結
合に起因して、表面領域を使用することができる。クリプトン原子は、格子間領
域内に永久に捕捉され得る。8時間にわたる強制的な拡散プロセスに晒されたサ
ンプルに関するSIMS測定は、サンプルの正味質量が減少した場合であっても
、クリプトントラッピングが経時的に安定となることを示す。
【0032】 ダイヤモンド結晶の表面領域は安定した水素の蓄積を可能にする。化学的に、
C−H結合は非常に強い(99kcal/mole)。熱力学的に、より安定な結合はH− Hだけである。水素はC−H表面結合を成してH2を形成する。他に有効な原子 はない。高温においては、O−HやC−Fのような熱力学的に殆ど安定しない他
の結合は、C−Hと争うことができる。このような温度は1000℃のオーダー
であると信じられている(結合強さに関する参考文献としては、CRC Handbook o
f Chemistry and Physics , 70 th edition, page F-198を参照)。
【0033】 ダイヤモンド膜の表面処理は、損失が最小限となるように、エキシトンで形成
されたU.V.光子の伝達を可能にしなければならない。水素やクリプトンが充
填された複数のサンプルに基づいた実験結果は、目で見ることができ且つ近くで
見ることができる光子に対する透過性が、強制的な拡散法によって処理されたダ
イヤモンド内に保たれていることを示している。
【0034】 全ての格子間隙間およびダイヤモンド結晶粒界内の全ての空孔が含浸された同
位元素の原子によって満たされると、放射性同位元素の密度が最大に達する。格
子間隙間だけが考慮される場合、密度は、トリチウム1原子ガスで829気圧、
標準温度の2原子分子トリチウムガスで138気圧、標準温度のKr−85ガス
で9.9気圧に等しい。このような大きな充填密度(記録密度)は、60〜10
0気圧に耐えることができる圧力容器が必要なPrelas M. A. , and Hora H.(ド
イツ特許 # DE 43 00 225 Alおよび係属中の米国特許 "Efficient Nuclear Batt
ery")のKr−85バッテリの概念を超える利点を与える。ダイヤモンドの結晶
構造が1000℃よりも高い温度で崩壊されない場合、格子間にトラップされた
同位元素の原子は、著しい速度で、非常に強いC−C共有結合から逃れる。
【0035】 したがって、圧力容器や、それに伴うデザインや、複雑な資格は不要となる。
たとえ信頼性のある安全機能を構築したとしても或いは装置が接地されていたと
しても10年にわたる使用によって格子から逃れる僅かな量の崩壊生成ガス(H
−3,He−3,Kr−85)をトラップするため、格納容器は必要となり得る
。強制拡散法は、放射性同位元素の原子密度が比較的一定に保持されるような温
度に安定していなければならない。ある温度を超えると、拡散率が著しくなる。
拡散率は、温度に依存する非線形性を有している。
【0036】 好ましい実施形態において、図2に示されるように、ダイヤモンド膜は、トリ
チウムやクリプトン−85のような僅かな量の放射性同位元素を含浸させるため
に、"Optical and Electrical Field Enhanced Diffusion of Impurities into
Crystalline Materials"と題する米国出願 S. N. 08/313,641(1994年9月 28日出願、発明者は G. Popovici, M. Prelas, T. Sung, S. Kasawinah)に開
示され且つこれを参照することによって本願に組み込まれる強制拡散プロセスに
よって処理される。
【0037】 トリチウムは一つの電子を有しており、また、クリプトンは、その電子殻が完
全に満たされているため、十分に小さく、ダイヤモンド内の格子間隙間を占める
ことができる。Kr−85の崩壊時に放射されるβ放射は、トリチウムからのβ
放射よりも大きいエネルギの因子40を有している。そのため、比較可能な比出
力においては、ダイヤモンド内へのKr−85の充填が少なくなる。強制拡散プ
ロセスによる理論的な格子間充填が実現可能であることは、実験によって確かめ
られている。
【0038】 格子間領域を原子で充填したり、不整合な格子をもった材料上にダイヤモンド
を成長させたり、あるいは、イオン注入(H. Hora, M. Prelas, "Theoretical A
spects of Diamond Film Laser Action," Diamond and related Materials, 4(1
2) 1378-1382(1995))を行なうと、ダイヤモンド結晶格子内で応力が誘発される
虞がある。約4ギガパスカルの応力は、ダイヤモンドを、インダイレクトバンド
ギャップから約4eVのバンドギャップをもつダイレクトバンドギャップ材料へ
と変換する(W. Picket and Momehl, Micro-Optoelectronic Materials, SPIE,
Vol. 877,64(1988))。ダイレクトバンドギャップ材料への変化により、約4e Vの光子放射で光子を移行(遷移)させることができる。ダイレクトギャップへ
の移行は、光子を形成する最も好ましい方法である。これは、現在知られた最も
有効な蛍光発光源であるフォトダイオードや半導体レーザにおいて使用されるメ
カニズムである。
【0039】 放射性同位元素の原子核の自然崩壊は、他の材料の原子核になる前に、一つの
β粒子もしくはα粒子の放射を引き起こす。β粒子もしくはα粒子は、定着した
エキシトンメカニズム(B.E.A. Saleh, M.C.Tech Fundamentals of Photonics,
John Wiley ane Sons, New York, 573-575 (1991))によって、炭素原子の電子
と相互作用する。この相互作用によって、結晶格子内には一対の束縛電子の正孔
が生じる。
【0040】 一対の正孔が再結合すると、特徴的な波長(したがって、エネルギ)をもった
光子が放射される。ダイヤモンドにおいて、このような方法で形成された光子は
、スペクトルの紫外線領域内にある235ナノメータ(nm)もしくは242n
mのいずれかの波長をもっている。高品質で且つ結晶格子の欠陥が小さいダイヤ
モンドにおいて、エキシトン形成は実質的に100%有効である。紫外線の光子
は5.1電子ボルト(eV)の一般的なエネルギを有している。
【0041】 エキシトンとして知られたエネルギ変換メカニズムが利用されているが、帯電
した粒子放射に応じてダイヤモンドに電磁放射を放出させる他のプロセスもある
。これらのメカニズムは、色覚中枢(カラーセンター)、欠陥および空孔を有し
ている(L.T. Lin, M.A. Prelas, G. Popovici, "Laser Modes in Diamond", Wi
de Band-Gap Electronic Materials, M.A. Prelas et. al. Editors, Kluwer Ac
ademic Publishers, The Netherlands, 187-206(1995))。しかしながら、拘束形
のエキシトンを有するダイモンドのようなインダイレクトバンドギャップ材料に
とって、エキシトンメカニズムは有力である。
【0042】 前述したように、β粒子およびα粒子の他、そのメカニズムは異なるが、γ線
やX線や中性子が、同位元素における崩壊生成物となることができ、また、光子
の解放をもたらすことができる。良く知られているように、β粒子やα粒子や他
のイオンは、クーロン衝突によって物質と相互作用する。このメカニズムは、γ
線や中性子と全く異なる。γ線とX線は、光電効果、コンプトン散乱、対をなす
生成物によって物質と相互作用する。X線はKレベルの電子を含む潜在的な放射
性崩壊メカニズムであるため含まれている。これらのメカニズムは、β粒子、α
粒子、他のイオンや中性子と異なっている。中性子は、弾性散乱、非弾性散乱、
帯電粒子形成反応、放射捕獲、中性子増倍反応によって物質と相互作用する。こ
れらのメカニズムもまた、β粒子、α粒子、他のイオンやγ線と異なっている。
それにもかかわらず、これらの粒子や放射形態の全ては光子の解放を行なうこと
ができる。
【0043】 エキシトンメカニズムから形成された光子エネルギの電流への変換は、光電池
によって行なうことができる。広いバンドギャップ材料から成る光電池を適用す
ることによって、最も高いエネルギ変換効率を得ることができる。5.1eVの
バンドギャップエネルギにおいて最適化される光電池を製造するため、ダイヤモ
ンドをベースとした半導体もしくは他の広いバンドギャップ材料が作られる。既
に利用できる低いバンドギャップの光電池は、低いエネルギ変換効率をもって使
用できる。
【0044】 トリチウム崩壊によるβ粒子からの正孔対の生成は約70%の効率であるとい
う評価が示されている。これは、エキシトンやダイレクトバンドギャップ再結合
によって形成される光子が非常に狭いバンド幅(帯域幅)をもっているからであ
る。一般に、バンドギャップが狭いバンド幅源と調和する場合、光電プロセスは
100%の効率に近づく。太陽からのスペクトルが広いバンド幅を有していると
いう事実は、従来の太陽電池が30%の効率に制限されている理由を説明してい
る。
【0045】 エキシトン再結合からのUV光形成は100%であり、光の光電変換は70%
である。そのため、全体の効率は49%となる。1cm3当たり約1×1023個 のトリチウム原子の理論最大値を維持する場合には、この考えによって、寿命初
期で27We/kgの比出力が得られる。実際の実施において必要な比出力定格
はたった10We/kgである。
【0046】 図2に示されるように、同位元素が含浸されたダイヤモンド膜は、「寿命初期
」で規定の蓄積エネルギを満足する放射性同位元素の質量濃度が得られるように
堆積させることができる。組立ては、認可された放射線取り扱い設備内で必ず行
なわれる。そのような取り扱い方法および堆積方法はこの技術分野で良く知られ
ている。実際に使用される堆積法は、膜の平坦性やワーピング特性によって決定
される。理想的には、膜は歪みがなく且つ他の膜の上に堆積可能であることが望
ましい。歪みは層間に不要な隙間を形成し、CVD膜の均一性が非常に高い場合
であっても、微視的に不均一な膜が生じ得る。放射性核種が充填されたCVD膜
および光起電性の膜の積層体構造を強固にする組立て作業の一部として複数の膜
を一緒にプレスすることにより、残存する隙間が最小にされる。スクリューダウ
ンクランプの形態を成す捕捉(保持)デバイスを使用することもできる。ハウジ
ングでシールされた完全な電池を排除すれば、密な堆積を行なうことができる。
【0047】 図2に示されるように、プロセスにおけるつぎのステップは光電池の取り付け
である。放射性同位元素が含浸された層や光電池膜の堆積構造は、光電池の量を
最も効果的に最小化する。エキシトンで形成されたUV光子の伝達が制限され或
いは吸収損失に晒されるような最悪の場合には、放射性同位元素の原子が含浸さ
れたダイヤモンド膜は、同じ表面積の光電池膜間に堆積されても良い。放射性同
位元素の原子が含浸されたダイヤモンド膜を、UV光子が放射されるブロック内
に堆積させる構成が好ましい。光電池、ミラー、レンズや他の光学装置とともに
、光収集デバイスは、UV光を集めてこれを光電池上に合焦させるために使用さ
れ、これによって、必要な光電池の面積を減少させることができる。
【0048】 光電池は、エキシトン膜と同等の厚さの膜から成る基板材料によって製造され
ても良い。そのような光電池膜は、入射するUV光子に対して双方向で感度があ
る。内部で崩壊およびβ粒子のエキシトン反応が生じるダイヤモンド膜のUV光
子に対する透過性は高いため、実際の電気エネルギ形成メカニズムの効率の悪さ
は光電池内で最も明らかとなる。デバイスの製造コストは、“ウエハ”の半導体
製造において見られるように、膜の面積に依存している。DEXRGデバイスは
様々な構成が可能であり、コストの基準に加え、光電池の選択や、その操作上の
制約によって、DEXRGデバイスの全体構成が決定される。利用可能な光電池
の使用がダイヤモンドや他の広いバンドギャップの半導体をベースとする光電池
の使用へと移行するにつれて、構成が発展していく。
【0049】 図3(a),(b),(c)に示されるように、光電池は、基板層と平行な主
表面に貼り付けられている。なぜなら、これらの主表面位置で、放射された光子
の大部分を受けることができるからである。また、側方から所定の高さでUV光
子の伝送がなされる場合には、光電池が側面に貼り付けられる。使用されていな
い側面は、その多くが既知である、従来の互換性のある堆積工程を用いて、UV
光を反射する材料によってコーティングすることもできる。反射材料は、放射さ
れる光子をデバイスに向くように規制し、光電池を実際に通過する放射光子の数
を増加させる。また、充填されたウエハのブロック(領域)は、2〜3層毎に光
電池が挿入される“サンドイッチ”構造を有していても良い。
【0050】 堆積されたダイヤモンド層をカバーする光電池は一緒に配線され、また、電池
を平行に接続して最良の電流収集バス配列を成すために、利用可能で且つ半導体
産業で良く知られた構成を使用しても良い。
【0051】 DEXRG電池(パワーセル)は、高い濃度のトリチウムを有している。18
.661KeVの崩壊につき低エネルギのβ粒子が放出されるにもかかわらず、
単位質量当たり適度な電力を得ることが可能である。以下は、単位質量当たりの
可能な電力の演算である。
【0052】 反応に関する半減期、 T−>He3+e-+V+18.661KeV は12.33年であり、これを秒に換算すると、 半減期=12.33×365×24×60×60=3.88839×108秒 となる。
【0053】 崩壊定数λは、 λ=0.693/半減期=1.78223×10-9(秒)-1 炭素に対する1トリチウムの充填量は、 充填量=1.76×1023トリチウム原子/cc 1cm3当たり1秒間に崩壊する量(放射能の量(cc))は、充填量と崩壊定 数との積である。
【0054】 放射能の量=充填量×λ×3.13672×1014崩壊/(秒−cc)
【0055】 充填されたダイヤモンドの出力密度は、放射能の量と崩壊当たりのβエネルギ
との積である。崩壊当たりのβエネルギは18661eV/3である(この場合
、1/3はβエネルギの平均の重みづけである)。また、eVからジュールへの
換算率は1.6×10-19J/eVである。
【0056】 火力密度=放射能の量×18661×1.6×10-19/3=0.31218 3WTH/cc
【0057】 電気的な出力密度は、火力密度 × 電気エネルギ変換率 × トリチウムが
充填されたプレートの厚さ(250μm)と光電池の厚さ(20μm)との総和
に対するトリチウムが充填されたプレートの厚さの割合である。
【0058】 電気的な出力密度 = 火力密度×0.4×250/270=0.11562
3We/cc 形成されるWe当たりの体積は、電気的な出力密度の逆数である。
【0059】 体積/We=1/電気的な出力密度=8.64876cc/We
【0060】 ダイヤモンドの1cm3当たりの質量(cc)は、 ダイヤモンドの質量1cc=0.0035kg
【0061】 ダイヤモンドの1kg当たりに形成されるWeは、 1kg当たりのWe=1/(体積/We×ダイヤモンドの質量1cc)=33
.0353We/kg
【0062】 この演算は1炭素原子に対する1トリチウム原子の単位当たりの割合である。
特定のケースのため、1kg当たりのWeを求める場合には、炭素原子に対する
トリチウム原子の割合に33.0353を乗じれば良い。
【0063】 放射されたUVを、利用可能な使用中の光電池に適した周波数に変換するため
に、複数の蛍光体や波長シフト媒体を選択的に使用しても良い。
【0064】 効率の悪さは余熱(廃熱)として現れる。DEXRGの安定状態の温度は、放
射性材料の量やその放射能の量に依存している。全体の効率がたとえば25%で
ある場合、500ワットの電気が、1500ワットの火力によって生成される。
受動的な熱放射の仕組みは、400℃の領域内で安定状態の温度を達成する。ダ
イヤモンドは優れた熱伝導体であるため、膜の外周を壁構造と一体の導体に連結
することによって、熱路をデバイス内に構築することができる。
【0065】 放射性同位元素をベースとする電源として、DEXRGは、常に、電源および
熱源の活性なジェネレータとなる。その特性は、放射能の半減期(トリチウムお
よびクリプトンー85の場合には13〜10.7年)および光電池の効率の悪化
、特に、ダイヤモンド以外の半導体基板から成る光電池の効率悪化によって決定
される。2〜3cm2の収集表面積を有する単一のダイヤモンド半導体光電池は 、光子の流れや熱の流れからの制限に関連付けられる飽和を経験することなく、
基準となる500ワットの電気デバイスのUV光子全体の流れで作動する。特定
のバンドギャップ値をもつ光電池を得るために、応力、ドーピング、結合(サン
ドイッチ)する半導体材料を選択的に使用しても良い。
【0066】 また、熱エネルギは、ダイヤモンド光子封入法を使用してデバイスの熱流路内
に組み込まれる様々な変換デバイスによって、部分的に電流に変換されても良い
【0067】 無圧封入構造は幾つかの理由から必要である。Kr−85の場合には、幾つか
の崩壊時に、崩壊生成物であるルビジウム−85からγ放射が生じる虞がある。
このような高いエネルギ(514keV)のγ放射に対してはシールドが必要で
ある。前述した高い充填密度によって、よりコンパクトな電源を提供できる。ま
た、これに対応して、シールド材料に要する表面積を削減できる。トリチウムを
ベースにしたデバイスの場合、最小限の保護構造体や保護ケーシングを透過でき
るγ放射や他の危険な放射が生じる。
【0068】 ガスの逃げに対する保護もしくは放射シールトを提供するために、収容容器を
形成しなければならない。また、DEXRGが取り扱い時に損傷しないように保
護しなければならない。また、宇宙船、航空機、水中作業船、水上(陸上)車、
静電装置のような適用システムにデバイスを構造的に取り付けることができるよ
うにしなければならない。高い高度での破壊的な燃焼(バーンアップ)が不時着
する生存者にとって好ましい宇宙船における大気への再突入のように状況が過酷
である場合、そのような目的を達成できるように実装することができる。
【0069】 取り付け構造や配線を含む一般的なDEXRGデバイスが図4に示されている
。電池(パワーセル)の最終的な寸法は、実際に有効なコストで達成され得る放
射性同位元素の充填密度、全体のエネルギ変換効率、特定された操作上の寿命初
期の電気的な出力によって決定される。エネルギ充填密度ができる限り高くなる
ように、技術的な開発目標が決定される。
【0070】 その有用な寿命の終期におけるデバイスの処分は、分解や消耗材料の除去を必
要としない。ダイヤモンド結晶格子内に残存する放射性同位元素および崩壊生成
物の原子のエントラップメントは、放射性廃棄物のガラス枠に類似している。残
存するトリチウムの抽出は、非常に困難なプロセスであり、原子核材料の拡散に
繋がる。
【0071】 デバイスの不慮の損失や損傷は、危険な放射性材料の解放を容易に引き起こさ
ない。解放が生じる極端な事故シナリオにおいても、Kr−85の大気への逃げ
は、その含まれる量に関して、原子核産業を管理する現在の法規の下では問題な
い。トリチウムの解放シナリオは、前述したように、非常に高い温度が必要であ
り、また、多くの化学反応を介した急速な分散と大気の拡散を伴う必要がある。
【0072】 DEXRGは、技術的な利点を提供するだけでなく、政治的に受け入れること
ができる他の選択技術がない電気生成用途および熱生成用途において安全で選択
的な放射性核種エネルギ源の使用にもっともらしい解決策を与える。
【0073】
【発明の効果】
以上、説明したとおり、本発明にかかる放射性核種誘導エキシトン生成物を使
用した半導体電気ジェネレータにかかる方法およびデバイスによれば、システム
質量が最小の電源および熱源を提供することができる。
【0074】 また、操作が簡単で、コンパクトで、安全で、丈夫で、信頼性のある電源およ
び熱源を提供することができる。
【0075】 また、多種多様な宇宙船や惑星表面システムにおいて電源を使用することがで
きる比較的高い実用温度や質量比まで電力を供給する電源および熱源を提供する
ことができる。
【0076】 また、放射性材料に依存するものの、危険な放射性材料の解放時におけるリス
クを最小限にする電源および熱源を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 二つの光電池とダイヤモンド結晶のサンドイッチを示した概略図であり、ダイ
ヤモンドマトリクスはその結晶格子内に拘束された複数のトリチウム原子を有し
、これらの原子は原子核(β)粒子を共に形成し、これによって、正孔対が形成
され、これらの対から光子が形成される。
【図2】 本発明を具体化する装置を形成するプロセスを示す概略図である。
【図3】 (a)〜(c)は装置上に光電池を実装する各種の構成を示す図である。
【図4】 本発明を具体化する完成されたパッケージ装置を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG, BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,D K,EE,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM ,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE, KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,L T,LU,LV,MD,MG,MK,MN,MW,MX ,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE, SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,U A,UG,US,UZ,VN,YU,ZW (72)発明者 プリラス,マーク エイ. アメリカ合衆国,ミズーリー州 65203, コロンビア,ローレル ドライブ 506 (72)発明者 シュフェド,ジョン ドイツ国,デルメンホルスト 27755,フ ァルケン ストラーセ 3 (72)発明者 ジェニングス,ハワード ジェイ. イギリス国,チェシャー ダブリュエイ3 6エイエス,ワリントン,リスリー,ブ リティシュ ニュークリアー フューエル ス,ピーエルシー内 (72)発明者 ダン,アリスター イギリス国,チェシャー ダブリュエイ3 6エイエス,ワリントン,リスリー,ブ リティシュ ニュークリアー フューエル ス,ピーエルシー内 (72)発明者 マウントフォード,アンドリュー イギリス国,チェシャー ダブリュエイ3 6エイエス,ワリントン,リスリー,ブ リティシュ ニュークリアー フューエル ス,ピーエルシー内 Fターム(参考) 5F051 AA03 AA08 AA20 JA13 JA14 JA20

Claims (62)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エネルギ変換デバイスを形成する方法において、 (a)崩壊エネルギを放射する同位元素を蓄積可能な広いバンドギャップ材料
    から成る結晶膜を処理し、この処理は、少なくとも一つの放射性同位元素を前記
    結晶膜の格子間隙間および結晶粒界内に含浸することによって行ない、 (b)複数の前記放射性膜を堆積させて積層体に組立て、 (c)前記積層体から解放される光子を受けてこの光子を電子に変換する位置
    に少なくとも一つの光電池を配置し、 (d)放射漏れを防止するとともに、形成された電気エネルギにアクセスでき
    るように、前記デバイスをシールする、 ことを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 放射された光子を捕捉するとともに、前記少なくとも一つの
    光電池を光子が通過する可能性を高めるために、組立てられた膜の積層体に反射
    材料を適用することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 第1の周波数で放射された放射線を光電池が応答する第2の
    周波数に変換するために、蛍光体もしくは波長シフト媒体を使用することを特徴
    とする請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記広いバンドギャップ材料は、ダイヤモンド、SiC、G
    aN、AlNのうちの少なくとも一つを有していることを特徴とする請求項1に
    記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記含浸工程は強制的な拡散プロセスを備えていることを特
    徴とする請求項1に記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記同位元素は、トリチウム原子、トリチウム分子、水素原
    子、水素分子、クリプトン−85のうちの少なくとも一つを有していることを特
    徴とする請求項1に記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記材料に応力を与えてその性能をダイレクトバンドギャッ
    プ材料へと高めることを特徴とする請求項4に記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記応力を与える工程は、格子間領域を原子で充填する工程
    と、不整合な格子を有する前記材料を成長させる工程と、イオン注入を行なう工
    程の少なくとも一つを備えていることを特徴とする請求項7に記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記電子を集めて所望の電圧および電流を得るための導体を
    形成することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  10. 【請求項10】 前記同位元素は、β粒子、α粒子、他のイオンの少なくと
    も一つを有する核放射を行ない、また、相性が良い結晶エネルギ変換材料の用途
    を有していることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  11. 【請求項11】 前記同位元素は、γ線光子、X線光子の少なくとも一つを
    有する核放射を行ない、また、相性が良い結晶エネルギ変換材料の用途を有して
    いることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  12. 【請求項12】 前記同位元素は、少なくとも一つの中性子を有する核放射
    を行ない、また、相性が良い結晶エネルギ変換材料の用途を有していることを特
    徴とする請求項1に記載の方法。
  13. 【請求項13】 前記同位元素は、100ppm〜150000ppmの密
    度で含浸されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  14. 【請求項14】 前記ダイヤモンドが一つの単結晶ダイヤモンドから成るこ
    とを特徴とする請求項4に記載の方法。
  15. 【請求項15】 前記ダイヤモンドが一つの多結晶ダイヤモンドから成るこ
    とを特徴とする請求項4に記載の方法。
  16. 【請求項16】 目で見ることができ且つ近くで見ることができる光子の伝
    達が可能となるように、少なくとも一つの膜の表面を仕上げることを特徴とする
    請求項1に記載の方法。
  17. 【請求項17】 前記複数の膜を堆積させる工程は、寿命初期の蓄積エネル
    ギを満足する同位元素の質量濃度を得ることを特徴とする請求項1に記載の方法
  18. 【請求項18】 堆積された複数の膜をプレスすることを特徴とする請求項
    17に記載の方法。
  19. 【請求項19】 堆積された複数の膜を機械的に保持することを特徴とする
    請求項1に記載の方法。
  20. 【請求項20】 光電池膜を有する前記ダイヤモンド膜を少なくとも二つの
    ダイヤモンド膜間に堆積させることを特徴とする請求項4に記載の方法。
  21. 【請求項21】 基板層と平行な前記積層体の主表面に少なくとも一つの光
    電池を貼り付けることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  22. 【請求項22】 前記積層体の側面に少なくとも一つの光電池を貼り付ける
    ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  23. 【請求項23】 光を集めてその光を光電池に方向付けるために光学構造体
    を形成することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  24. 【請求項24】 前記光学構造体は、ミラー、レンズの少なくとも一つを備
    えていることを特徴とする請求項23に記載の方法。
  25. 【請求項25】 複数の積層体を形成し、前記複数の積層体を一つの電池に
    形成し、少なくとも一つの他の電池を形成して前記電池を前記少なくとも一つの
    他の電池に配線することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  26. 【請求項26】 複数の電池を一つのモジュールに組立てることを特徴とす
    る請求項25に記載の方法。
  27. 【請求項27】 前記積層体と前記少なくとも一つの光電池を無圧封入容器
    に組立てることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  28. 【請求項28】 エネルギを変換する方法において、 (a)主要な原材料を安定して蓄積するための結晶蓄積媒体を形成し、 (b)前記蓄積媒体へ核放射を行なう主要エネルギ源を充填し、 (c)前記結晶蓄積媒体に応力を加えてダイレクトバンドギャップ材料を形成
    し、 (d)前記結晶蓄積媒体内に光子を形成し、 (e)形成された前記光子からのエネルギを電気エネルギに変換する、 ことを特徴とする方法。
  29. 【請求項29】 前記光子形成工程がエキシトンメカニズムを使用すること
    を特徴とする請求項28に記載の方法。
  30. 【請求項30】 前記光子形成工程は、カラーセンター、欠陥、空孔のメカ
    ニズムの少なくとも一つを使用することを特徴とする請求項28に記載の方法。
  31. 【請求項31】 蓄積媒体構造の炭素原子間の格子間隙間のほぼ全てを前記
    放射性同位元素の原子によって満たすことを特徴とする請求項28に記載の方法
  32. 【請求項32】 前記応力を加える工程は、格子間領域を原子で充填する工
    程と、不整合な格子を有する前記材料を成長させる工程と、イオン注入を行なう
    工程の少なくとも一つを備えていることを特徴とする請求項28に記載の方法。
  33. 【請求項33】 電力を形成するためのエネルギ蓄積・変換デバイスにおい
    て、 (a)複数の結晶膜を備え、各結晶膜は広いバンドギャップ材料から成り、こ
    の広いバンドギャップ材料は、格子間隙間と結晶格子内粒界の少なくとも一方内
    に、崩壊エネルギを放射する同位元素を蓄積することができ、 (b)前記隙間および広いバンドギャップ材料から成る結晶構造体内に埋設さ
    れた放射性材料から成る同位元素を備え、前記材料は、結晶原子の電子と相互作
    用する原子核粒子を形成するとともに、再結合が生じた時に光子を生成する束縛
    電子の正孔対を形成するように作用し、 (c)光子を電気エネルギに変換するための光起電性材料から成る少なくとも
    一つの層を備えている、 ことを特徴とするデバイス。
  34. 【請求項34】 前記広いバンドギャップ材料は、ダイヤモンド、SiC、
    GaN、AlNのうちの一つを有していることを特徴とする請求項33に記載の
    デバイス。
  35. 【請求項35】 前記ダイヤモンドが一つの単結晶ダイヤモンド材料から成
    ることを特徴とする請求項34に記載のデバイス。
  36. 【請求項36】 前記ダイヤモンドが一つの多結晶ダイヤモンド材料から成
    ることを特徴とする請求項34に記載のデバイス。
  37. 【請求項37】 前記放射性材料は、エキシトンメカニズムを使用して光子
    を形成するように作用することを特徴とする請求項33に記載のデバイス。
  38. 【請求項38】 前記放射性材料は、カラーセンター、欠陥、空孔のメカニ
    ズムの少なくとも一つを使用してダイレクトバンドギャップ材料内で光子を形成
    するように作用することを特徴とする請求項33に記載のデバイス。
  39. 【請求項39】 ダイヤモンド構造の炭素原子間の格子間隙間のほぼ全てが
    放射性同位元素の原子で満たされていることを特徴とする請求項34に記載のデ
    バイス。
  40. 【請求項40】 前記原子がトリチウムから成ることを特徴とする請求項3
    9に記載のデバイス。
  41. 【請求項41】 少なくとも一つの前記膜は、目で見ることができ且つ近く
    で見ることができる光子の伝達が可能となるように仕上げられていることを特徴
    とする請求項33に記載のデバイス。
  42. 【請求項42】 複数の前記膜は、堆積されて、寿命初期の蓄積エネルギを
    満足する同位元素の質量濃度を共に得ることを特徴とする請求項33に記載のデ
    バイス。
  43. 【請求項43】 複数の堆積された膜を一緒にプレスするための手段を備え
    ていることを特徴とする請求項42に記載のデバイス。
  44. 【請求項44】 複数の堆積された膜を機械的に保持するための手段を備え
    ていることを特徴とする請求項42に記載のデバイス。
  45. 【請求項45】 二つの広いバンドギャップ膜間に、少なくとも一つの光電
    池膜を有する前記広いバンドギャップ膜の積層体を備えていることを特徴とする
    請求項33に記載のデバイス。
  46. 【請求項46】 前記複数の膜が一つの積層体に組立てられ、また、前記積
    層体の主表面に隣接し且つ膜の積層体と平行な光起電性材料を備えていることを
    特徴とする請求項33に記載のデバイス。
  47. 【請求項47】 前記複数の膜が一つの積層体に組立てられ、また、広いバ
    ンドギャップ膜の前記積層体の側面に貼り付けられた光起電性材料を備えている
    ことを特徴とする請求項33に記載のデバイス。
  48. 【請求項48】 光を集めてその光を光電池に方向付ける光学構造体を備え
    ていることを特徴とする請求項33に記載のデバイス。
  49. 【請求項49】 前記光学構造体は、ミラー、レンズの少なくとも一つを備
    えていることを特徴とする請求項48に記載のデバイス。
  50. 【請求項50】 少なくとも第1の複数の膜と少なくとも一つの光起電性材
    料の層は第1の電池を有し、少なくとも第2の複数の膜と少なくとも一つの光起
    電性材料の層は第2の電池を有し、また、少なくとも第1および第2の電池を一
    緒に配線するための手段を備えていることを特徴とする請求項33に記載のデバ
    イス。
  51. 【請求項51】 前記第1および第2の電池を一つのモジュールに組み立て
    る手段を備えていることを特徴とする請求項50に記載のデバイス。
  52. 【請求項52】 前記材料を収容するための無圧封入容器を備えていること
    を特徴とする請求項33に記載のデバイス。
  53. 【請求項53】 放射された光子を捕捉するとともに、光電池を光子が通過
    する可能性を高めるために、組立てられた膜の積層体に適用される反射材料を備
    えていることを特徴とする請求項42に記載のデバイス。
  54. 【請求項54】 第1の周波数で放射された放射線を第2の周波数に変換す
    るために、蛍光体もしくは波長シフト媒体の少なくとも一方を備えていることを
    特徴とする請求項33に記載のデバイス。
  55. 【請求項55】 前記ダイヤモンド膜が化学蒸着(CVD)技術によって形
    成されていることを特徴とする請求項34に記載のデバイス。
  56. 【請求項56】 前記同位元素が強制的な拡散プロセスによって充填される
    ことを特徴とする請求項33に記載のデバイス。
  57. 【請求項57】 前記同位元素がトリチウムとクリプトン−85のうちの少
    なくとも一つを備えていることを特徴とする請求項33に記載のデバイス。
  58. 【請求項58】 前記ダイヤモンド材料は、その性能をダイレクトバンドギ
    ャップ材料へと高めるために応力が加えられることを特徴とする請求項34に記
    載のデバイス。
  59. 【請求項59】 前記同位元素は、100ppm〜1500000ppmの
    密度で結晶材料中に存在していることを特徴とする請求項33に記載のデバイス
  60. 【請求項60】 前記同位元素は、トリチウム原子、トリチウム分子、水素
    原子、水素分子、クリプトン−85のうちの少なくとも一つを有していることを
    特徴とする請求項33に記載のデバイス。
  61. 【請求項61】 前記結晶材料は、崩壊エネルギを放射する同位元素を蓄積
    することができる広いバンドギャップ材料から成ることを特徴とする請求項60
    に記載のデバイス。
  62. 【請求項62】 前記同位元素は中性子とγ線の少なくとも一方を有する原
    子核放射を行ない、また、結晶エネルギ変換材料を備えていることを特徴とする
    請求項60に記載のデバイス。
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