JP2002509761A - 多重チャネルのインプラント可能な内耳刺激器 - Google Patents

多重チャネルのインプラント可能な内耳刺激器

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JP2002509761A JP2000540784A JP2000540784A JP2002509761A JP 2002509761 A JP2002509761 A JP 2002509761A JP 2000540784 A JP2000540784 A JP 2000540784A JP 2000540784 A JP2000540784 A JP 2000540784A JP 2002509761 A JP2002509761 A JP 2002509761A
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サー・ジェイムズ・エイチ・ドイル
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サー・ジェイムズ・エイチ・ドイル
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、搬送波として作用することができ、脳によって活発な無音として知覚される神経活動のストリーミングを、一般に一定速度で可聴音変調とは独立して生成または増強させるよう、少なくとも2つの時間チャンネルの間、第8神経の神経繊維に電気刺激を加える刺激生成器を備える第8神経のいかなる枝にも電気刺激を加える装置である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本出願は、1998年4月1日に申請した米国仮特許申請番号60/080,
268からの優先権を主張する。
【0002】 本発明は、内耳を電気的に刺激するシステムおよび方法に関する。詳しくは、
本発明は、第8神経を電気的に刺激するインプラント可能な装置に関する。さら
により詳しくは、本発明は、聴覚を生みだすため第8神経を電気的に刺激するイ
ンプラント可能な装置に関する。
【0003】
【従来の技術】
脳および神経のインパルスは、実際上、電気的であることが知られている。神
経等の受容器中心に電気的刺激を加えると刺激の電気的な特性に依存する反応が
生じることもまた知られている。多くの装置は、これらの特性を利用して身体の
感覚器官の欠陥を補う。
【0004】 正常な聴力では、聴毛細胞は聴力連鎖の重要な要素である。それらは脳に関連
して二つの機能に役に立つ。すなわち(1)無音として感知される背景神経活動
を確立する(下記に記載する「活発な無音」)、および(2)音が耳に達すると
、音に対応してこの背景神経活動を変化させ且つ変調させる電位を生み出す。そ
の結果生じる神経活動は、一定量プラス大気圧から誘導されたものである。この
誘導されたものすなわち圧力の変化が音の情報を伝える。結果として生じる神経
活動の比または周波数または密度が、音により変調される搬送波として見なされ
るという認識が、本発明にとって重要である。
【0005】 全く耳が聞こえない患者の主な原因は、聴毛細胞の機能が失われているためで
ある。耳が聞こえない人の30パーセントの人にとって、耳が聞こえない有力な
原因は、螺旋神経節から無機能の聴毛細胞への神経繊維が失われていることであ
る。これは、聴毛細胞から螺旋神経節への神経繊維が無活動であるため。それ故
、部分的または全体的に(全く)聴力が失われている人に聴力を回復させるため
に、機能の喪失点を通り越して、すなわち脳へのより上位の構成要素において、
これらの機能を置き換えることが必要である。
【0006】 耳および関連する聴力機能の場合、身体の聴覚神経を、それは第8脳神経とし
て知られる、電気的に刺激する多くの装置が設計されてきた。しかしながら、こ
れらの装置は、1930年代にベッケシによりなされたある観察を不適当に外挿
して得られた原理に基づいて作動する。ベッケシの観察は基底膜に関するもので
、それが蝸牛の全体の範囲まで延長されている。これらの観察は、基底膜が耳に
達する音振動に対応して振動することを明らかにしている。音振動により膜が定
常波で振動し、定常波の最大振幅は、耳に達する音振動の周波数により決まる膜
のある場所で起こることは、ベッケシにより観察され、他の人からも確証されて
いる。これらの場所での個々の聴毛細胞の活動はまた、定常波の最大振幅の位置
で特に顕著であった。高周波数は、蝸牛への入り口で最大振幅となる。周波数が
減少すると、この最大振幅の位置は蝸牛の一番端に向かって移動する。
【0007】 この機械的な作用は事実であり、個々の聴毛細胞の活動は、これらの最大振幅
位置でエンファシスされている、一方、他の人は、これらの観察を不適当に外挿
して、周波数従属物である蝸牛の長さに沿った個々の神経繊維の応答により、聴
力が生じると結論づけている。かくして、蝸牛内の神経繊維が、それぞれ異なる
周波数を、その周波数は蝸牛管内の位置で決まるが、脳に伝えるという理論が展
開された。それは聴力のプレース理論として知られる。奇妙なことに、蝸牛管の
絶対長さが、その長さは鶏の5mmから鯨の100mmを超える範囲にわたるが
、蝸牛の周波数範囲に非常に重要な役割を果たしていないようである。すなわち
、プレース理論は、20倍以上長い蝸牛を持つ鯨の周波数範囲は、鶏のそれより
20倍以上であるべきであると示唆しているが、鯨は鶏よりほんの僅か大きい周
波数範囲を有しているのにすぎない。
【0008】 聴力のプレース理論は、蝸牛内の神経は、身体内の他の神経全てと異なる働き
をすることを要求している。本発明はプレース理論と全く異なる聴力モデルに基
づいている。本発明は、プレース理論と対照をなして、信号プロセシング原理を
、前庭および蝸牛で終わっている第8神経の神経繊維の機能に適用することに基
づいている。雑音を減らし且つ情報をプロセスするため、デジタル信号プロセシ
ングを使用している現代の通信レシーバと極めて類似している。
【0009】 音の感覚を伝える前庭および/または蝸牛で終わっている神経は、不特定であ
り、且つ連続してすなわち持続した背景神経活動として単一パルスにより興奮さ
せられる。それが単一パルスにより変調されると、一定期間変調音の感覚を生み
出す。従って、本発明を導いた原理を考慮すると、第8神経内の神経繊維は、身
体全体の神経繊維と同じように機能する。特に、神経により送られるシグナルは
不特定であるが、神経興奮の数および興奮速度が、情報を脳に伝え、脳が音に変
換する。同時にまたは同時と思われるほど非常に高い反復速度で興奮する神経繊
維の数が、瞬時の音強さの関数である。この神経活動の変動が音として知覚され
る。
【0010】 本発明がその基礎を置いた聴力のモデルは、多くの蝸牛の神経繊維が音を伝え
る以外の機能を有していると言うことを認識している。感覚要素を、極めて規則
正しく且つ秩序立って蝸牛内に空間的配置をすることは、蝸牛が空間の原理に基
づいて、プレース理論に従わないで、作用することに予め決めることになってし
まうことは認識している。これらの繊維の多くを刺激しても音の聴力を生み出さ
ないことが観察された。脳は、音振動の結果生じる音圧変動を制御し且つそれに
より音量を制御する手段として役に立つメカニズムとして蝸牛を利用する。
【0011】 このモードにおいては、蝸牛のいくつかの外側聴毛細胞は、基底膜の動きを感
じ、この情報を脳に伝え、脳は順番に信号を蝸牛内の多くの聴毛細胞に送り返し
て、基底膜のスチフネスを制御し、それにより前庭から蝸牛への入り口における
機械インピーダンスを制御する。そして、これにより自動的な音量制御が可能に
なり(機械領域において)、そして恐らく、了解度を向上するための周波数応答
を制御する手段が可能になる。基底膜の機械的特性を変えると、聴毛細胞へエネ
ルギーを機械的に転送することが変わり、かくして感受性および周波数応答を生
じる。蝸牛はまた音の局部化プロセスに寄与する。
【0012】 スピーチおよび音楽の可聴音信号は、それらの大部分のエネルギーを低周波数
範囲に集中させていることが発見されている。信号対雑音比の改善を達成するた
め、高周波数のプリエンファシス(信号の利得を高めること)を守るべきであり
、そして脳における検波において対応するデエンファシスも。この見解と一致し
ているが、ベカシは1960年、種々の周波数に対する死体の蝸牛隔壁の振動パ
ターンは、あぶみ骨から最初の10mmの距離において高い周波数のプリエンフ
ァシスが見られると発表した。1974年、ロードは、槌骨および基底膜に対す
る入力―出力比のグラフを、デシベルで、発表した(図21A)。この表は,2
00Hzおよび8kHzの間の周波数ではオクターブにつき6dB(またはディ
ケードにつき20dB)の増加を示す。図21もまた、広い範囲の周波数がこの
エリア内の聴毛細胞を刺激することを表す。これらの観察はプリエンファシスの
概念を裏書する意図がある。観察はまた、蝸牛の外側聴毛細胞が、音量、ダイナ
ミックレンジを制御する脳に情報を提供する働きをし、特定の周波数感覚を脳に
伝えることより、むしろ周波数応答への影響を有していることを示唆している。
【0013】 さらに、音を生み出す神経活動は、一定した背景神経活動を変調する、外部の
音すなわち刺激対応した神経活動を加重したものから成り立っていることは、一
般には知られていない。この一定の背景神経活動は、1976年R.ロレンテ・
デ・ノにより下記のように説明されている。「周辺の刺激がないと、音響神経核
は連続性のある活動サイトであり、そのサイトは蝸牛で自発的に始まった神経パ
ルスが到着することにより維持される。活動には、神経細胞の連鎖にインパルス
が循環することが必要である。
【0014】 蝸牛におけるおよび音響中心における自発的活動は、人間により無音として感
知されるので、自発的活動は、音響神経核の種々なサブディビジョンの背景状態
を決めるのに役立ち、音により生じる変動はそのせいであると結論付けなければ
ならない。言い換えれば、我々が聞くものは、音響神経核の根底状態すなわちベ
ースライン信号からの変動結果であり、それらは音の外部源により生じる。」彼
は、この背景状態を「活発な無音」として言及し、音の感知をそれに起因するも
のとした。
【0015】 他の人もこの活動を観察したが、一方だれもこの活動を、不特定な神経活動を
加重したものであり且つ外部の刺激により変調される搬送波として認識しなかっ
た。この原理の認識が本発明の重要な要素である。この認識は、Bell Labsのハ ートレイおよびナイキストが、1928年に開発したサンプルデータ定理と一致
し、その年人々は「活発な無音」を搬送波として考えた。
【0016】 神経活動が、連続した単一の神経繊維活動であることは必ずしも必要ではない
が、神経活動は非常に高い周波数で行われるので、可聴音の範囲を超えたり、ペ
アリングが生じたりまたは神経の同時発見の数倍量であることは起こるであろう
。活発な無音は、一定の圧力(無音)におけるガスの分子活動と比較でき、圧力
変化によるこの活動の変調は音にも当然生じる。
【0017】 蝸牛への入り口における基底膜の機械的特性は(図21A、図21Bを参照)
、変調が高周波数に対して最大であり、オクターブ当り6dBの比率で低周波数
に向かって減少する如くである。スピーチおよび音楽の可聴音信号は、それらの
エネルギーの大部分を低周波数範囲に集中させている。可聴音信号の高周波数成
分にエンファシスが導入されてから、神経活動の雑音が導入される。それらの成
分が、周波数の関数として背景神経活動を一定量偏移させる点まで導入される。
可聴音スペクトルの低周波数および高周波数のこの等化により、信号が十分に神
経細胞通信リンクの帯域幅を占有できる。神経の加重出力に導入される雑音のス
ペクトルは全帯域幅を占有する。出力加重における雑音―電力スペクトルは、よ
り高周波でエンファシスされる。神経繊維の加重出力において逆機能、デエンフ
ァシスは、より高周波成分に導入され、それらは本来の信号―電力分配を回復さ
せる。このデエンファシスプロセスは、雑音の高周波成分もまた減少させ、極め
て効果的に信号―雑音比を増加させる。
【0018】 高周波数を強めるこの機能が、脳内の神経束の遠く離れた端における逆機能を
補正する。FM送信機で高周波数を強めることおよびそれに応じて、受信機で高
周波数を弱めることと類似している。その結果、脳「受信機」のための基底膜補
正で、信号―雑音比が改良される。基底膜の第二の特性は、実際上、全ての周波
数が前庭近くの神経繊維をプレエンファシスで刺激することである。高周波数が
入り口で優位を占め、低周波数が他端で優位を占める。しかし周波数の感知は、
全ての神経繊維活動の加重を調べると、どの神経繊維が刺激されるかに関係する
のではなく、むしろ全体の神経繊維活動の変化に関係する。(図20参照)。
【0019】 前述の蝸牛の機能は、低音、中音および高音拡声器と比較される。音が耳に達
すると、個人は各拡声器の活動の加重を聞く。同様に、脳は、活動を加重したも
のから構成される信号および聴毛細胞並びにそれに関連する神経活動により送ら
れた信号を受け取る。しかし、重要なことは、刺激された聴毛細胞の各々に関連
する神経活動が、加重した神経活動に貢献し、その貢献は、他の神経活動により
なされることを除いて、他の刺激された聴毛細胞の神経活動によりなされる貢献
とは全く無関係である。かくして、しばしば、分離して観察すると、神経活動は
周波数選択式であると思われる。しかし、聴毛細胞の自発的活動すなわち背景活
動を、受け取った音の刺激の搬送波として認識する観点から良く見ると、背景神
経活動すなわち自発的神経活動を変調することは、「何かを聞く」ことであり、
個々の聴毛細胞に関連する神経活動ではないという本発明の認識が明らかになる
【0020】 それぞれ異なる周波数が、蝸牛のそれぞれ異なるエリアにおける神経繊維の活
動を増加させることは事実であるが、一方、このことは音の伝達を遂行しない。
前庭および蝸牛からの加重した神経活動の変化が、音として聞こえ、いかなる時
でもまたはある一定の周波数が聞かれるときでも、どの神経繊維が活動するかで
はない。この概念は1865年リネにより示唆されたが、彼は、発表する正式な
理論を有していなかった。1880年ラザフォードは、もっともらしい説明、電
話説を提供した。しかし、この時は神経繊維の特性について殆ど知られておらず
、ハートレイおよびナイキストのサンプルデータ定理の約50年前であった。
【0021】 第8聴覚神経の心理学的な特性も、前段で採用した聴力の理論を基にしたシス
テムを設計するのに、同様に重要である。特に、かかるシステムを設計するのに
五つの特性が重要な役割を果たす。すなわち、強度―持続時間、ストリーミング
、潜伏、回復、および疲労である。人間の神経繊維の強度―持続時間の特性は、
図1Aに示す強度―持続時間曲線で図式として説明される。強度―持続時間曲線
は、神経繊維に流す電流(刺激)の最小強度と最小の時間、その最小時間は励振
のため、しきい値に到達するため電流(刺激)が流れなければならない時間、と
の関係を表す。他の方法で表わすと、強度―持続時間曲線は、軸索をちょうど励
振することが出来るしきい値強度および刺激電流が流れている時間との関係をプ
ロットしたものである。実際、神経繊維は、最小値以下の電流密度に対して励振
しないであろう。さらに、強度―持続時間曲線は、Medical Physiology and Bio
phyics,ラッフおよびハルトン,第18版、W.B.Saunders & Co.に説明されてい
る。ラッフおよびハルトンはこの神経行動を、単一抵抗キャパシタンス回路をま
ねてモデル化した。勾配電界と結び付いた強度持続時間が、「ストリーミング」
を生じさせる刺激パルス用のパルス幅の範囲を決める。
【0022】 ストリーミングとは、神経繊維の集団すなわち神経節内の神経繊維が、継続し
て興奮することであり、神経繊維は単一パルスの刺激により刺激される。神経繊
維の集団すなわち神経節に衝突する勾配電界の作用を通して、単一方形波等の単
一パルスの刺激により刺激されると直ちに、集団内の個々の神経繊維が各々刺激
を受け、その刺激は、集団内の個々の神経繊維がソース電極からの距離が遠くな
るにつれて強度が減少する。この現象は、図1Bに示される。個々の神経繊維の
興奮速度は、図1Aの強度―持続時間曲線内に示されるものに対応するであろう
。かくして、刺激された神経集団内の個々の神経繊維が興奮を始めると、勾配電
界の起源により近い神経繊維はより大きい速度で興奮し、一方より遠い神経繊維
は遅い速度で興奮するであろう。
【0023】 かくして、神経集団は、一連の信号すなわち神経活動の流れを、時間を超えて
伝達する。特に、この「ストリーミング」は、集団内のいくつかの神経が連続し
て興奮することが特徴であり、どの連続する興奮も前の興奮より遅い速度で起こ
る。
【0024】 ストリーミングは、単一神経パルスの刺激の後半部分で起こる.神経繊維集団
のストリーミングの長さは、パルス開始時のストリーミングのスタートの遅れ(
図1Aの強度―持続時間曲線によると0.1ミリ秒以下)および刺激パルスの終
端に残された時間により制限される。この行動は、「神経興奮速度」として表示
された線により図1Aのグラフの頂部に示される。潜伏時間は、刺激パルスの開
始と神経繊維の興奮との間の遅れである。
【0025】 図1Aを参照すると、各神経繊維の潜伏時間はそれぞれ異なリ、強度―持続時
間曲線および勾配電界により定められる。特に、0.2ミリ秒以上遅れるストリ
ーミングの開始を有することが望ましい。潜伏時間は、刺激振幅を増大させるこ
とにより短くなるので、ストリーミング中それぞれ異なる潜伏時間を一定に保つ
ために必要である補正成分により、長いストリーミング時間を持つシステム(4
チャネルシステムのように)対して刺激を過度の振幅に増加させることが求めら
れる。最小潜伏期間もまた隣接するチャネルのためのオーバレイ時間を、すなわ
ち、一旦起源の神経繊維チャネルが回復ステージに到達したら、全信号の伝達を
続けるため、隣接のまたは他の神経繊維が刺激されなければならない時間を決め
る。
【0026】 さらに、第8神経の個々の繊維は、刺激を無期限に伝達する能力はない。刺激
を受け取り、伝達後、神経は回復期間を経なければならない。これが無いと、神
経は疲労し、そして伝達を中止するであろう。神経の回復特性が、個々のチャネ
ルを刺激することの反復速度を制限する。最後に、神経は、平均的なDC成分で
刺激を長引かすことにより損傷する。全てのかかる刺激はAC方式で行われる必
要がある。
【0027】 電界が、脳幹すなわち螺旋神経節を含む第8神経の聴覚器官枝に衝突すると、
到来角のため、神経が連続して興奮できることになる、神経集団全体に勾配電界
が生じる。これは、図1Cで説明され、電界の強度が、神経繊維集団全体で陰極
および陽極の間でどのように減少するかを示す。この減少する電界強度の故に、
神経繊維は連続して興奮する。さらに、電界および強度―持続時間特性の組み合
わせの故に、陰極からの遠くなるにつれて、連続する神経の興奮間の時間もまた
増加する。対照的に、図1Dに示す配列では、神経繊維の全ては、実質的に同じ
電位が加わり、それで実質的に同時に興奮するであろう。
【0028】 聴力範囲を超えるに十分な高搬送波が生み出せないほど、刺激振幅が小さいと
、ストリーミング周波数を聞くことができる。その周波数は、刺激された神経繊
維に関連した強度―持続時間曲線上の刺激位置、および曲線の傾斜の関数である
。これは、刺激の時間および振幅により変わる。上記のように、神経より送られ
た信号は、不特定であるが、神経興奮の数および興奮速度が情報を脳に伝達し、
脳が音に変換する。例えば、振幅が増大すると、連続して起こる神経繊維の興奮
は増加する。刺激角が、直角に近いと、チャネルの個々の神経繊維がほぼ同じ刺
激を受けるので、連続して起こる高い興奮速度が起こる。角度が小さいと、連続
して起こる興奮は、低周波数におけるものとなる。その理由は、刺激の差異が、
刺激された個々の神経繊維全体にわたって幅広い範囲になるためである。
【0029】 全く耳が聞こえない人を助けるために、第8神経を電気的に刺激することによ
り、しかしプレース理論により導かれている原理に基づいて設計される既知の装
置は、この角度および刺激従属性の故に、根本的には機能する。しかし予測でき
ない、反復性がないまたは最適化されていない結果となる。ジェーム ドイレに
付与した米国特許番号3,449,768において、当該システムは、聴力のプ
レース理論の原理にもとづいて設計されていないが、十分に高い速度で連続して
刺激される多重チャネルに基づいて神経活動の搬送を生み出すように設計され、
その結果、音情報を変調するのに適した神経活動の搬送波を生み出した。その特
許は、電気的刺激を第8脳神経に加える装置を開示し、そして聴覚神経に近接し
て配置する電極システム、パルスを複数の伝達チャネルに供給する手段、および
各パルスの時間―振幅積分を変調する変調器を含む。
【0030】 このシステムは、例えば、必要なチャネル数のため限界があり、そして各チャ
ネルに許される回復時間が非常に短く、神経疲労を生じさせないで刺激を長引か
せることができない。神経繊維の潜伏特性(刺激パルスの開始および神経繊維の
興奮との間の遅れ)に何ら考慮が払われていない。その上、初期のドイレ シス
テムは一定の神経活動興奮速度を維持するために、刺激強度の補正ができず、そ
して前段で記載ように、ストリーミングによる固有の遅さを克服しなかった。最
後に、初期のドイレ特許は、搬送波(神経のバックランド活動の周波数すなわち
密度)が個々のチャネルが興奮される速度および個々のチャンネルの数に無関係
であることを、認識せずまたは教えていなかった。これらの限界または失敗が、
低い音忠実度、他の方法で得られたものより低い、雑音に対する信号比、および
患者が感じる一定のハムまたはトーンを持つシステムの結果になった。
【0031】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の一つの目的は、人体の聴覚神経を刺激するシステムを改善することで
ある。
【0032】 本発明の他の目的は、ジェームス・ドイルに発せられた、米国特許第3,44
49,768号において開示されたシステムを改善することである。
【0033】 本発明のさらなる目的は、正常な聴覚に存する自然な神経活動を模倣する継続
的な神経活動を生み出し、この神経活動を可聴音信号に変調して聴覚を提供する
ことである。
【0034】 本発明のさらなる目的は、一定の速度におけるチャンネルのストリーミングを
生じさせる方法で第8頭神経の神経繊維群または神経繊維束を刺激するための新
規のシステムを提供することである。
【0035】 本発明のさらに他の目的は、神経の強度―持続時間特性を生じさせる方法で、
この一定速度のストリーミングを達成することである。
【0036】 本発明の他の目的は、このチャンネルのストリーミングを可聴音信号に変調し
て、全聾または他の聴覚障害者に対し聴覚を提供することである。
【0037】 本発明は、一定の速度でチャンネルのストリーミングを生じさせる方法で第8
頭神経の神経繊維群または神経繊維束を刺激するための新規のシステムを提供す
る。ここに詳細に開示される本発明の好ましい実施形態により、いかなる従来技
術の装置とも異なり、神経の強度―持続時間特性を生じさせる方法でこの一定速
度のストリーミングが成就される。さらには、このシステムは、可聴音情報にこ
のチャンネルのストリーミングを変調して、全聾または他の聴覚障害者に対して
聴覚を提供する。本発明はさらに、これらの神経繊維群または神経繊維束を刺激
するための方法を提供する。
【0038】
【課題を解決するための手段】
本発明の好ましい実施形態によれば、一定速度で神経の興奮を生じさせるよう
に電気刺激が加えられる。本発明の装置により提供される刺激強度の増加は、神
経繊維または神経節の強度―持続時間特性または作用により制御される。強度―
持続時間曲線により表される神経特性に対して、第8神経に近接して置かれる電
極により生成される勾配電界を調節することにより、勾配電界内に置かれる個別
の神経繊維は、従来技術において教示されるように刺激されると同時に興奮する
必要はなく、時間の進行に従って神経活動の順に興奮する。
【0039】 刺激は強度―持続時間曲線の極値で生じないことが好ましい。これは、非常に
短い潜伏期間を得るために必要とされる高電圧が、望ましくない電気機械的反応
を生み出すかもしれないからである。また、長期の潜伏期間は、結果として過剰
なチャンネル重複を生じさせ、ストリーミングのためのチャンネル当たりの使用
可能時間を減少させる。例えば、潜伏期間は、0.1ミリ秒と4.0ミリ秒の間
に保たれるのが好ましく、さらには、潜伏期間は、2ミリ秒と3ミリ秒の間に維
持されるのが好ましい。なお、好ましい潜伏期間は、それぞれの被験者または患
者次第で変化してよく、個々人によっては、上記の範囲外で動作するのが適切ま
たは好ましい場合がある。
【0040】 この神経活動のストリーミングが起こっている間、本発明の装置は、刺激パル
スを変調して神経活動速度を変化させ、聴覚として感知される第8神経または神
経節による脳への信号の伝達を生じさせる。また、刺激パルスとその可聴音変調
の組み合わせを変調して、音が存在しない時にそのストリーミングを一定のまま
にする。従って引き続き、刺激パルスの振幅が増加するにつれ、音による変調率
は一定のままになる。換言すれば、刺激振幅がそのように増加するにつれ、可聴
音変調成分も増加する。
【0041】 1つ以上のチャンネルが採用される本発明の実施形態においては、神経の潜伏
と回復の特性により、隣接するチャンネルが重複する。加重されたチャンネルの
一定のストリーミングが伝達されるように、これは行われる。それ故に、本発明
の装置は、搬送波として作用するが脳には音として感知されない、当技術でこの
用語は理解されるが、単に「活発な無音」として感知される可聴音変調とは関係
なく、神経活動の一定のストリーミングを提供する。搬送波を生み出すためのそ
のような方法で神経繊維を刺激することに加えて、本発明はさらにこの搬送波を
用い、刺激信号の持続時間と神経繊維の反応の間適切な回数それを変調すること
により、音感機能を生じさせる。
【0042】 本発明の教示により作成される装置は、脳に無音として感知される背景神経活
動を生成する手段を包含する。このような装置は、可聴音情報の搬送波としてこ
の背景神経活動を利用し、この神経活動を可聴音情報に変調する。この変調は、
脳に音として感知される背景神経活動の密度の変動を生じさせる。ただし、背景
神経活動の周波数または密度が(その数が1より大である限り)装置により用い
られる電気チャンネルの数と任意の所定のチャンネルが刺激される速度と関係し
ないような方法で、このような変調が成就されることが重要である。このように
、任意の刺激が任意のチャンネルに加えられる速度と任意のパルスの持続時間は
、本発明の主要目的に対する機能において補助的なものである。実際には、加重
された神経搬送波周波数は、その時1秒当たり1000周期より大きく生み出し
てよく、この周波数は単一の神経繊維に対する回復時間を超え、変調周波数とは
関係しない。
【0043】 第8神経の可聴音伝達枝上の神経活動の背景状態を結果として生じさせる脳に
流す神経繊維活動のストリーミングと、このストリーミング(疑似搬送波)の可
聴音情報への変調を生じさせる方法が開示される。第8神経の聴覚伝達枝を刺激
する装置が記載される。所定チャンネルの神経繊維の潜伏特性が、チャンネル刺
激パルスの分配の間に神経繊維の連続興奮(ストリーミング)を生じさせるよう
に、それぞれの神経繊維群の領域への電界を抑制し、各チャンネルに対して勾配
電界を生み出すように設計された電極を、装置は用いる。アナログのシステムに
おいて、神経繊維チャンネルは連続して、しかしチャンネルの最短潜伏期間に等
しいだけ従前のチャンネルを重ねた刺激により刺激される。
【0044】 刺激パルスが神経繊維のストリーミングを生じさせている間、パルス振幅は、
可聴音情報に変調される。さらには、神経繊維のストリーミングの間、電気的手
段とプローブの形状のいずれかまたはその両者が、音が存在しない時にストリー
ミングの速度が実質的に一定であり結果として「活発な無音」、すなわち音感機
能の極小値を生じさせるように、刺激の強度により個別の神経繊維の強度―持続
時間特性を補償する。
【0045】 これにより、刺激パルスは2つの期間に分割される。第1の期間においては、
パルスが加えられる神経は興奮しない。神経の興奮は全て、刺激パルスの第2の
期間に生じる。なお、これら2つの期間の長さは通常等しくはなく、実際に、こ
こに詳細に開示される具体例によれば、第2の期間が第1の期間よりも実質的に
長い。所望のストリーミング、すなわち、持続された神経活動と均一な速度は、
第2の期間の、または第1および第2の期間の間に刺激パルスを変更することに
より生じさせることができる。ただし、ストリーミングの可聴音変調は、刺激パ
ルスの第2の期間でのみなされる。
【0046】 1つのチャンネルに神経繊維の興奮回数が一回しかないとき、デジタル・シス
テムにストリーミングはない。チャンネルの重複は、多数のチャンネルにわたり
存在し、可聴音変調は、ストリーミング周波数の周波数変調の形態となり、チャ
ンネル連続周波数とは関係しない。
【0047】 本発明の1つの特徴は、無音として感知される背景神経活動の搬送波を生み出
すかまたは強めることと、背景神経活動(疑似搬送波)を変調して、聴覚器官が
全く欠けている際に音感機能を生み出して聴覚度を回復させることを含む。
【0048】 本発明の好ましい実施形態の他の特徴は、音を対応する電気信号に変形するシ
ステムを含み、少なくとも2つの神経チャンネルに同時に加えられる神経刺激の
連続するパルスにアナログ信号を変換するための符号化装置を含む。さらには好
ましいシステムは、送信カプラーと、受信カプラーと、神経束に電気刺激を与え
るための多チャンネル勾配プローブと、各チャンネルの刺激振幅を独立して調正
するための手段を含む。
【0049】 本発明の好ましい実施形態のさらなる特徴は、耳前庭および/または蝸牛の内
部にあって、その中の聴覚神経の個別の神経繊維を刺激し、単一のパルス・パタ
ーンで脳に伝達される神経繊維活動を生成するための電極システムを含み、これ
により背景神経活動(疑似搬送波)が可聴音情報により変調され、これにより背
景神経活動の密度の変調が音として感知される。図20を参照のこと。
【0050】 本発明のさらなる特徴は、刺激チャンネルの数に依存しない神経活動周波数を
生成することと、刺激された神経繊維に疲労が生じないように、活性化された神
経繊維に対し充分に回復する時間を与えることを含む。
【0051】 本発明のさらなる特徴は、各々隣接する群の重複の分配により任意のN個の間
隙を有する時間間隔に同調される、第8神経の感覚枝の螺旋神経節の異なる繊維
群または部分の任意の数(N)の刺激の手段を含む。任意の群刺激の反復の間の
時間間隔は、電気刺激の後の単一神経繊維または螺旋神経節の部分の自然回復時
間より実質的に長い。好ましい実施形態においては、刺激が加えられた後の神経
群の疲労を回避するために、5ミリ秒が選択される。これは、従前の刺激から約
1%の残余を残し、1本の神経の回復時間の約5倍の定数を表す。
【0052】 本発明の利点は、神経繊維を疲労させないように従前の刺激から神経繊維が回
復するための充分な回復時間が与えられることである。さらなる利点は、本発明
が、直接的にチャンネル反復速度に関連しない神経繊維活動の継続的なストリー
ミングを提供することであり、これにより、サンプル・データ理論基準により指
示されるチャンネル速度を要求した米国特許第3,449,768号に開示され
たシステムの限界が回避される。
【0053】 有利なことは、第8神経の可聴音伝達枝の神経への刺激電極の近接により、神
経刺激に対して求められる電力が減らされることである。1ボルトより低い電位
が、金属/組織の電気化学反応を生じさせることなく神経繊維を引き起こすのに
充分である。
【0054】 平均直流値が0である1周期の刺激パルスの使用により、金属/組織の電気化
学反応の可能性が減じられる。以下において、用語「二相」が、平均直流値0を
有する刺激パルスを指すために用いられる。米国特許第5,674,264号は
、障害を生じさせないような遅い速度で任意の電気化学反応が生じる領域に電極
電圧が保たれるように、蝸牛移植システムの製造者は電圧の制御に注意しなけれ
ばならないと述べている。有利なことには、本発明の実施形態は、これらの反応
を効果的に排除する。
【0055】 強度―持続時間曲線の使用には、2つの限界がある。潜伏期間が短すぎる場合
には、刺激の振幅は高いが、より重要なのは、延長された時間の間、ストリーミ
ングを一定に保つ補償のために、非常に大きな刺激が求められることである。こ
のことは、電気化学反応を生じさせる危険性に電極をさらしかねない。チャンネ
ルの数が増加するにつれて、この作用の発現は少なくなる。
【0056】 本発明は、単一神経のストリーミングの間の、一定の背景神経活動を保証する
。強度―持続時間曲線の時間定数により表されるように、神経繊維のストリーミ
ングの非線形特性を相殺することにより、本発明は上記保証を成就する。このよ
うな相殺は、以下の技術の1つまたは双方により成就することができる:(a)
刺激パルスを、同様に相殺する時間定数に変調する;または(b)電極から起こ
る勾配電界を生じさせ、強度―持続時間曲線を相殺するような方法で形成する。
【0057】 本発明の実施形態は、受容者に対して正常な音感機能を提供する。過去に聴覚
を有していた者に対しても、音を解するのに長期の訓練は必要ではない。
【0058】 本発明は、聴毛細胞および聴神経細胞が破壊されている者に対しても音感機能
を生み出す。多くの場合、聾または聴覚障害の原因は、耳内の聴毛細胞の破壊に
よる。このような状況においては、ここに記載した方法による神経の刺激により
、音感機能が生み出される。ただし、ある状況においては、全聾患者または聴覚
障害を有する患者の耳内の聴毛細胞に至る神経も破壊されている。このような状
況においては、ここに提供された方法により螺旋神経節を電気的に刺激するか、
または脳幹に対するのと同程度のより高いレベルで刺激することにより、本発明
は音感機能を生み出す。
【0059】 要するに、本発明は、正常な聴覚に存在する自然な神経活動を模倣する継続的
な神経活動を生み出し、この神経活動を可聴音信号に変更して聴覚を提供する。
【0060】
【発明の実施の形態】
脳に音声を伝達する第8神経における神経繊維は、N個の分離した区分に分け
られる。各区分は、多数の神経繊維あるいは螺旋神経節から構成される。各区分
は、独立して電気パルスによる刺激を受け、2つの時間周期に分けられる。第1
周期では、各区分の刺激振幅は作動した第1神経繊維が他の区分とほぼ同等の潜
伏期間を持つように一定に保たれる。第2周期では、その区分内の残りの神経繊
維のいくつかが刺激パルスの終了まで定率で作動されるように、パルス振幅が変
化する。この補償は固定して音声成分を含まないので、第2周期中でも発生する
ことがある。第2周期中では、可聴変調を重複、神経興奮比率を変化させる。
【0061】 パルス振幅の補償が第1周期を含む場合、例えば神経繊維群でストリーミング
が発生する時など、可聴変調が第2周期でのみ重ね合わされることを認識するの
は重要である。それぞれの区分は周期的に刺激される。区分N+1の刺激は、区
分Nの刺激パルスの終わりにその第2周期が始まるように開始される。各チャン
ネル刺激パルスの第2周期中に、音声情報は刺激パルスを変調する。連続チャン
ネルの第2周期が時間ギャップなしに発生するので、可聴変調情報のストリーミ
ングは連続している。神経繊維区分を刺激するのに使う電気プローブは、刺激振
幅がその区分の異なる神経繊維に対して異なるように構成される。これにより、
異なる神経繊維に対して潜伏期間が異なるようにし、したがって神経繊維が第2
周期中で順次興奮するようになる。
【0062】 図1Aは、神経繊維端の線形床に課された勾配電界12を説明するグラフであ
る。このグラフは、強度―持続時間曲線14を、(相対)電圧/ミリ秒で示す。
強度―持続時間曲線は、軸索を刺激できるしきい値強さの座標であり、刺激電流
の持続時間との関係を示す。強度―持続時間曲線は、かけられる電流の最小強度
と、その電流が流れて刺激に対するしきい値に達しなければならない最短時間と
の関係を表している。それより低いと刺激が発生しないという、最低電流密度が
ある。強度―持続時間曲線は、被刺激性に対するしきい値以下の効果については
示していない。しきい値以下の電流は、隣接チャンネルの重複の手段あるいは神
経活動の背景状態をより良くするために、本発明の好ましい実施形態で有利に使
われる。
【0063】 図1Aは、各神経繊維の刺激振幅を、隣接する神経繊維と異ならせる電位勾配
を持った刺激パルスがかけられた時の、一つの神経繊維群の興奮配列を16で示
している。
【0064】 図1Bは、勾配プローブと勾配電界のチャンネルの一つを二次元的に説明する
グラフである。図1Bは、一つの刺激チャンネルに対する活性電極と外側電極(
20および22)の位置を示す。活性電極とそれに連携した各外側電極は、電極
間であって電極からわずかに上部で勾配電界を生じさせる。勾配プローブは、刺
激を受ける神経がこの勾配電界内の電極間または電極に直接隣接するように配置
される。図1Bはまた、勾配電界24を電圧に換算して示している。図に示した
電圧範囲は例示的なもので、実際に使用される電圧を表したものではない。当業
者は、神経繊維が100mVの低電圧で刺激されるということを十分理解するで
あろう。
【0065】 16チャンネル刺激器回路 200Hz反復率を使った16チャンネル・システム3,200Hzのチャン
ネル切り替え周波数を生じさせる。24kHzのニューロン搬送周波数を達成す
るためには、チャンネルあたり平均7.5神経繊維のストリーミングを要する。
(音感機能をもたらすための)パルス刺激の振幅変調は、ニューロン搬送周波数
の周波数変調に変換される。強度―持続時間曲線のほんの一部しか利用しないの
で、強度―持続時間曲線のトラッキングの正確さは要求されない。このチャンネ
ルの数では、チャンネルあたりのストリーミング時間はわずか0.25msであ
り、その時間中での勾配の振動は小さい。
【0066】 図2は、クロック、変調器および信号生成器の略図である。その機能は、二相
性パルスを配列生成することと、二相性パルスの一部を適切に変調することであ
る。
【0067】 図2の左側から始まって、+6Vと−6Vの電源用の端子30aと30bであ
る。この+と−の端子を横切ってフィルター・コンデンサC1とC2があり、電
流要求の変化による移動に束縛されない、安定電圧を供給する。シュミット・ト
リガーIC1(74C14の1/6)がR1 とC3と共にあり、発振器を形成
してシステムのクロックを提供する。R1とC3の値は、クロック周波数を決定
する。シュミット・トリガーの出力は、IC2の4ビット・バイナリ・カウンタ
(74C93)を駆動する。このカウンタは、クロック信号を16に分割する。
【0068】 カウンタIC2出力の最小数字は、4028BCDの最小入力を駆動してデシ
マル復号器IC3に送る。最も著しい入力は接地され、4028を事実上2桁の
バイナリ復号とする。理論値0から3を表す4つの出力(4つに分かれた状態)
は、4001、4個の2入力NORゲートIC4を駆動する。NORゲートの4
つの出力は、+6Vと−6Vの電源レール間を振動し、相が互いに90度シフト
した二相信号である(図2参照)。これら出力は、220K抵抗器R2、3、4
、および5を駆動する。これら出力は、変調信号と共に合計される。
【0069】 図2の右下において、変調入力が10K抵抗器R14を通り、4052二重4
チャンネル・アナログ多重器IC5の2分の1入力に到達する。IC5のチャン
ネル選択入力は、4028IC3の入力と並列である。IC5の出力は、IC4
の出力から90度遅れた変調信号である。IC5の出力は、220K抵抗器R6
、7、8、および9を駆動し、抵抗器R2、3、4、および5の出力と合計され
る。そのタイミングは、変調を二相パルスの後半の成分に課すだけである。R1
4は変調信号と直列になっている。そして、変調源からIC5へ10Kの入力抵
抗器を提供する。
【0070】 4052の出力はまた、抵抗器R10、11、12、および13を通り、電気
的接地に到達する。そのR14を含めた機能は、合計出力が、IC5が選択した
チャンネルとはほぼ独立したままであるように、抵抗器R6、7、8、および9
への入力においてインピーダンスをほぼ一定に保つことである。この回路からは
、3つの出力がある。左下には、4桁のアドレス・バスがあり、IC2の出力に
より駆動される。右には信号バスがあり、変調を含む4相のシフトされた二相ア
ナログ刺激信号を含んでおり、中央下には傾斜制御信号がある。中央右下には、
傾斜制御出力がある。
【0071】 図3は、傾斜生成器の略図である。図の左には、図2の傾斜制御からの3つの
制御信号がある。A線は、双方向スイッチ4066、IC7の制御線を駆動し、
インバータIC6を通りIC7の第2制御線に到達する。図2からのA相とB相
の信号は、抵抗器R32とR15を通りC4とC5のコンデンサを充電する。I
C7のスイッチが開いていると、電圧傾斜が発生する。IC8とIC9は演算増
幅器で、それぞれ抵抗器ネットワークR16とR17およびR18とR19を通
った負帰還による正利得11を持つ。抵抗器R20とR21は正帰還を導入して
、C4またはC5の傾斜に、強度―持続時間曲線の曲線と同様の上昇曲線の傾斜
を増幅器の出力において生じさせる。抵抗器R22とR23は、IC8とIC9
からのこれらの傾斜出力信号を、図3のAおよびB信号と合計する。IC10と
IC11は、−1の利得と接続された演算増幅器である。R24とR25および
R26とR27がこれを決定する。抵抗器R28とR29は、各増幅器の2つの
入力を同じインピーダンスに保つことにより、DCドリフトを縮小する。R30
とR31はIC10とIC11の出力を合計し、信号バスCおよびD線に送る。
抵抗器R22とR23はIC8とIC9の出力を合計し、信号バスAおよびB線
に送る。
【0072】 図4は、16チャンネル多重器である。図2からのアドレス・バス線は、図左
下のアドレス・バス入力に接続する。アドレス・バスは、IC12、74C15
4、4線−16線復号器のアドレス入力線を駆動する。IC12復号器の出力は
16線あり(0から15)、周期的に1線づつ順に電力が投入される。最初の4
線(0から3)は、4入力NANDゲートIC13A(4012二重4入力NA
NDゲートIC13の2分の1)に進む。IC13A NANDゲートの出力は
16線復号器の最初の4位置を通して高い。同様に、IC12の1から4の線は
IC13B NANDの入力に進む。その出力はIC13Aから1カウント遅れ
、8個の4012IC(IC13からIC20)も同様になる。なお、これは周
期的に行われるので、ゲートIC20Bの出力はIC13Aの出力より1クロッ
ク・パルス前に開始する。4つのクロック・パルスを長く出力し、隣接するチャ
ンネルからの3つのクロック・パルスに重ねられるこれら出力は、三重2チャン
ネル・アナログ多重器IC21A、B、CからIC26Aまでを制御する。
【0073】 多重器がオンの時は、二相信号Aを選択し、電力が投入されている場合その出
力に接続し、電力が遮断されている場合は信号接地する。同様に、IC21Bは
信号Bを切り替え、IC21Cは信号Cを切り替え、IC22Aは信号Dを切り
替え、IC24Bは信号Aを切り替えてIC26Aまで進みIC21Aに戻る。
スイッチが、信号線A、B、C、Dのいずれにも接続していない時は、漏話を防
ぐためと漏れ電流を防ぐために接地される。多重器スイッチの出力は、低インピ
ーダンスとなっており、電圧出力を提供する。抵抗器R33からR48は電圧出
力を電流に変えて、神経プローブを駆動させる。これらの抵抗値はほぼ神経プロ
ーブ電極の抵抗よりも高く、それにより神経駆動が、神経へのプローブ神経路か
ら比較的独立となるのを保証する。
【0074】 出力電流の微調整は、クロック周波数にわずかな影響しかない電源電圧を変化
させるかあるいは、分路可変抵抗器を各信号線A、B、C、およびDを横切って
配置し信号接地させて、それらのポイントの電圧振れを縮小させ、したがって神
経に対する電流駆動を縮小させる。各可変抵抗器は、16出力の4分の1しか影
響を与えないので、4個の可変抵抗器は連結する。
【0075】 図5は、16チャンネルの波形を示す。図に示すように、各チャンネルは完全
なパルス周期から90度遅れている。刺激パルスの振幅が設定され、神経のスト
リーミング(または、興奮)が勾配補償の開始から始まる。なお、勾配補償は刺
激パルスの開始(図5には示さず)で発生してもよいし、図5に示すように刺激
パルスの第2部で発生してもよい。しかし、神経のストリーミングが整うまでは
変調は発生しない。
【0076】 図6Aは、強度―持続時間曲線40と強度―持続時間曲線を横切る刺激パルス
42と刺激パルスに補償を加えて、神経繊維の定率の興奮を発生させたものであ
る。図6Bは、刺激パルスの最後の部分に重複させた可聴変調44を示す。両図
は、正方向への刺激を示している。これは、わかりやすくするためであり、必ず
しも刺激パルスの両極性を示したものではない。
【0077】 図7は、16チャンネル・プローブの図である。これは、図4のチャンネル出
力に接続される。図15Aは、4チャンネル・プローブを示す。その設計は、1
6チャンネル・プローブの4チャンネルの特徴を示している。
【0078】 4チャンネル・シミュレータ回路 4チャンネル・アナログ・システムは、チャンネル数が好適な最小数に設定さ
れた構成を有する。したがって、チャンネル毎のシミュレーションには、好適な
最大数のストリーミング神経繊維が必要であり、また神経の強度−持続期間特性
を好適に最大限補償することが必要である。24kHzのニューロン搬送波、ま
たはストリーミング周波数を達成するため、200パルス/秒の4チャンネル倍
の繰返し率が、合計800チャンネル刺激パルス/秒になると想定する。チャン
ネル毎30の神経繊維が順次一様に作動すると、結果的に24kHzのニューロ
ン搬送周波数が生じる。次に、パルス振幅変調(聴覚を与えるため)が、事実上
ニューロン搬送周波数の周波数変調(パルス毎30程度の神経繊維興奮)に変換
される。
【0079】 図8は、4チャンネル・システムのブロック図である。左側に、音声増幅器、
およびリミッタ/自動利得制御装置を駆動するマイクロホンが設置される。音声
増幅器の出力により、外部送信機が駆動される。内部受信機では、クロック変調
器、刺激発生器、強度−持続期間ランプ波発生器が駆動される。このモジュール
の出力は、減衰器を介して4チャンネル多重器に送られる。そして多重器の出力
により、プローブが駆動される。
【0080】 図9は、音声プリアンプ、クロック、シーケンサを含む回路を示す。図底部左
側に、クロック発振器60が設けられる。IC27は、シュミット・トリガーと
して使用される4093の一部である。R48、R49では、入力に対してフィ
ードバックが行われる。C6では、R48とR49の合計と共に、クロック周波
数が判定される。R49により、クロック周波数を調整する手段が提供される。
クロック出力で、4ビット74C393カウンタIC28の入力、またSDラン
プ波発生器62への入力が駆動される。IC28の出力では、4〜16ライン復
号器、IC29が駆動される。図右側底部には、セット−リセットラッチを構築
するために引かれた4093カッド2入力NANDシュミット・トリガー配線が
示されている。図上部左側には、図示のようにセット−リセットラッチを提供す
るため引かれた6個の4093、IC30〜IC35が設けられる。第1ラッチ
IC30Aは、IC29出力の位置0にセットされる。第2ラッチIC30Bは
位置4、第3ラッチIC31Aが位置8、第4ラッチIC31Bが位置12にそ
れぞれセットされる。同様に、第1ラッチは位置5、第2ラッチが位置9、第3
ラッチが位置13、第4ラッチIC31Bが位置1にそれぞれリセットされる。
これら4個のラッチ出力は、抵抗器R50、R52、R54、R56を介して送
られ、可聴変調と合計される。
【0081】 図9の下側中央には、およそ80の利得で閉ループ増幅器IC36を駆動する
マイクロホン入力64が設けられる。該利得は、R58の比、マイクロホンおよ
びR59のインピーダンスで決定される。C7ACは、音量調節R60を介し次
の段階に結合される。C7の値は、プリエンファシスを与えられるよう選択して
よい。IC37では、R61、R62の値で決定される利得3が追加される。増
幅器IC37の出力は、音声信号である。この音声信号は、4個の単極双投CM
OSスイッチIC39B、IC39C、IC40A、IC40B内に送られる。
これらのスイッチは、ラッチIC32A、IC32B、IC33A、IC33B
により制御される。スイッチのアームが、抵抗器R51、R53、R55、R5
7を介し接続され、チャンネル刺激出力と合算される。スイッチのタイミングは
、ラッチIC32A、IC32B、IC33A、IC33Bにより制御される。
IC32Aは、IC29位置1でセットされ、位置5でリセットされ、IC32
Bは位置5でセット、位置9でリセットされる。IC33Aは、位置9でセット
、位置13でリセットされる。IC33Bは、位置13でセットされ、位置1で
リセットされる。チャンネル1〜4の合計出力は、CMOSスイッチ、IC38
A、IC138B、IC138C、IC139Aにそれぞれ送られる。これらス
イッチの出力では、チャンネル1〜4の合計出力、または接地基準レベルのどち
らか一方が選ばれる。
【0082】 図9下側左には、SD補償回路への出力66が4個示されている。これらは、
IC41、IC42、74C08のIC43、そしてANDゲートからの出力で
あり、次のようにそのセット、リセット回数が駆動される。リセットCH1が、
位置0および6でセットされ(低出力でラッチが設定される)、位置5および9
でリセットとなる。同様に、リセットCH2は、位置5、9でセットされ、位置
8および14でリセットとなる。リセットCH3は、位置8、14でセットされ
、位置1および13でリセットとなる。リセットCH4は、位置1、13でセッ
トされ、位置0および6でリセットとなる。
【0083】 図10は、強度−持続期間補償回路4チャンネルのうち1つを示す略図である
。図底部左側に、クロックからの入力、および図9からのリセット信号が入る。
クロック信号は、74C393、IC45のクロック入力に入り、74C174
、IC46、IC45のクロック入力は、リセット/クリア信号により0に保持
される。リセット信号が停止すると、カウンタが計数を開始する。IC46にお
いて、たとえどのようなリップルが設定されても、その後でカウンタ値を捕獲す
ることにより計数タイミング誤差が阻止される。IC46抵抗出力により、40
53CMOSスイッチIC47、IC48、IC49、IC50を備える2つの
デジタル−アナログ変換器が駆動される。これらのスイッチは、2つの2値はし
ご形回路網LR1、LR2を駆動する。図10上部左側において、図9チャンネ
ル1からの入力信号が、第1はしご形スイッチIC47、IC48を駆動する緩
衝増幅器IC58内に送られる。LR1の出力は、緩衝増幅器IC51内に送ら
れ、そこで第2DACスイッチIC49、IC50が駆動される。このようにし
て、強度−持続期間曲線を反映する二乗曲線が生成される。チャンネル1信号で
生成されるこの曲線は、図9に示す可聴変調も有する。第2緩衝増幅器IC54
で、チャンネル1信号が、200K抵抗器R63を介し第2DACの出力に送ら
れる。出力は合算され、緩衝増幅器IC52内に送られる。このSD曲線補償用
回路は、図11に示すように、4個のチャンネルそれぞれで繰り返される。
【0084】 図11の下部中央には、待ち時間論理70が設けられる。この論理が作動する
と、各チャンネルへのパルスが待ち時間、つまり第1神経繊維がチャンネル内で
作動する前の時間まで短縮される。これにより、一度に1チャンネルのみ作動可
能となる。よって、各チャンネルの刺激振幅調整が、適当な待ち時間を有するこ
とが可能となり、またそれを利用し、試験中に各神経群の強度−持続期間特性を
確立することも可能となる。図12は、待ち期間ゲート論理を示す略図である。
図9下部右側からの信号で、74C08AND ゲートのIC58、100K抵
抗器R64、R66、R67が駆動され、各ANDゲート1入力が接地される。
SW1が位置1にあると、R64により低く保持されたIC53への入力が高く
なり、IC44からの信号を通過させIC53の出力に送ることが可能になる。
このようにして、各チャンネルは、SW1により選択可能となる。SW1がOF
F位置にあると、高い信号がIC54に与えられ、それにより74C32のIC
54出力が作動する。IC54の出力で、アナログスイッチIC55、IC56
が駆動され、接地、および各信号チャンネル出力が選ばれ、あるいは全チャンネ
ルの通過が可能となる。
【0085】 図13は、各チャンネルの振幅を調整する回路である。IC57は、R69、
C7と共にクロックを生成するカッド・シュミット2入力ゲートである。このク
ロックは、UPスイッチSW2、またはDOWNスイッチSW3が作動すると可
能となる。DOWNスイッチが作動すると、低信号により、上下カウンタIC5
8、IC59がDOWN入力するよう駆動される。このように、カウンタは、命
令にしたがい上下に計数を行う。上下カウンタから可能性として8に対して、6
ビットのみ使用されるだけである。ダイオードD1〜D8を使用し、カウンタの
ロールオーバが阻止される。カウントが全スケールに達すると、0にくり上げさ
れず、またカウントが0になると、全スケールに戻ることはない。カウンタIC
58、IC59の出力で、SD補償回路を構成する4個のDACが駆動される。
この回路は、事実上4連結分圧計に取って代わるものである。4個のDACへの
入力は、図12の待ち期間ゲートの4個の出力信号チャンネルである。
【0086】 図14は、44個のチャンネルについて、その各変調成分と共に波形を示す図
である。同図において、0.2または0.3ミリ秒のチャンネル間重複、各チャ
ンネルの最初の0.2または0.3ミリ秒のほとんどにおける、変調と神経繊維
の強度−持続期間特性補償の重畳が示されている。各チャンネルの刺激パルスは
、二相性であり、システム内へのDC成分導入が避けられる。偏重は、パルスの
神経興奮部のみである。変調は、長時間過ぎても0平均値を有するため、変調に
続き刺激パルス部分を変調する必要がない。変調に続く刺激パルス部分は、反転
しており、結果的に0の平均DC値になる。本図では示されていないが、音が存
在しない場合の一般的神経活動の背景状態が図5に示されている。この背景状態
は、変調されると、結果的に音が感知されることになる。
【0087】 図15Aに、4チャンネル・プローブ80が示されている。電極の導電領域は
垂直であり、電極間に勾配電界が生成され、各電極に最大表面積が提供される。
このようにして、接触表面積が、電極間の近さにより決定されることがなくなり
、また正確な勾配電界が生成される。
【0088】 接地電極間距離は、20μ程度に小さく、また200μより大きくすることが
できる。通常、有毛細胞間隔は10μである。20μ間隔で、活性電極と接地電
極間で許される有毛細胞は1列のみである。だが、活性電極と接地電極間で有毛
細胞が斜置されるよう、プローブが傾斜されると、ストリーミングが起こる。有
毛細胞は、完全に耳が聞こえないときは機能しないが、有毛細胞位置は、脳に音
感を伝える神経細胞端の位置を示すものである。接地、および活性電極の背後に
は、絶縁層が設けられる。これは、背面に電界が生成されることを避けるためで
ある。絶縁体の後ろに接地面積を最大にするため接地板が追加される。導電流体
に対する接地接触インピーダンスが低下し、チャンネル漏話を最小にする勾配電
界が与えられるため、接地面積を最大とすることが望ましい。また、図示しては
いないが、側端からの電流流出を防ぐため、各チャンネルの側端に絶縁材を設け
てもよい。
【0089】 図15Bは、螺旋神経節近傍配置の4チャンネル・プローブを示す図である。
図15Aに示すように、電極が、勾配電界に対して垂直に搭載されている。最大
点でのプローブ直径は、およそ2mmであり、最長点での各電極直径は、およそ
1mmである。接地電極間距離は、0.5mmと2mmの間である。プローブ電
極は、可とう性絶縁構造内に搭載され、これによりプローブの鼓室階形、または
前庭階形の形成が可能となる。電極を収納するプローブ領域長は、2mmと8m
mの間である。チャンネル数4個以上のシステムでは、接地電極間間隔はそれよ
り小さくなる。
【0090】 デジタル・システム 本システムの限界は、チャンネル毎の刺激神経繊維数が1本のみとなるシステ
ムをもたらし、システムが純デジタルになる。ここでも、個々の神経繊維興奮の
繰返し率が200パルス/秒であるデジタル・システムにおいて、24kHz搬
送周波数を達成するためには、120チャンネル必要となる(120×200=
24,000)。このデジタル・システムでは、アナログ・システムで行われる
ように、各チャンネルの強度−持続期間曲線を追跡する代わりに、高振幅刺激パ
ルスを利用し、強度−持続期間曲線の急斜部上において、神経繊維興奮が行われ
る。これにより、チャンネル間の作動時間差が最小となる。電界は、ほんの1本
、または同じに興奮するように見え、24kHzのニューロン搬送周波数を生成
する小さな一定数の神経繊維に規制される。このデジタル・システムでは、変調
は、搬送周波数を周波数変調することにより達成される。パルス刺激のどのよう
な振幅変調も必要ではない。このことから、アナログとデジタル間の転移領域内
にあるシステムでは、振幅、周波数変調の両方を有利に利用できることが明らか
である。
【0091】 図16は、デジタル・システムのブロック図である。同図左側に、外部装置1
02が設けられる。この装置は、マイクロホン、音声増幅器、リミッタ/自動利
得制御装置、発振器、周波数変調器、電源を備える。図中央には、内部装置10
4、ループ受信アンテナ、正、負両電圧を印加するダイオード、電圧調整器、各
チャンネル用の128位置カウンタ/復号器、および個々のラッチが設けられる
。図右側には、音を脳に伝える神経繊維近傍配置のプローブ106が設けられる
【0092】 図17は、外部装置の1バージョンを示す図である。図左側に、コンデンサマ
イクロホンM1が設けられる。このマイクロホンは、抵抗器R72、R73を介
するフィードバックを有し、周波数変調された発振器を形成するシュミットIC
62に接続される。R73は、中心周波数を調整するため可変である。発振器出
力は、IC63、74C93カウンタに2分割される。IC63の出力は、IC
64の緩衝を受け、それによりカウンタ出力への容量性負荷が防がれる。緩衝器
IC64の出力により、IC65、MOS電力半ブリッジ・ドライバSi995
0が駆動される。IC65の出力は、一方の電力レールから他方に交換する低イ
ンピーダンス・スイッチである。この出力は、C9を介しループアンテナL1に
送られる。コンデンサC9は、ループアンテナのインダクタンスと共振し、同調
回路を形成する。コンデンサC8は、IC65の電力接続を横切って配置される
。ループを通る共振電流が高いと、電流経路内領域が最小となり、またループア
ンテナ外のどの領域でも効率が低下するようなレイアウトである。
【0093】 図18は、内部デジタル装置を示す図である。同図上部左側に、ループアンテ
ナL2、その同調コンデンサC10が設けられる。ループアンテナの出力は、ダ
イオードD8、D9を通過し、+/−電圧を生成する。コンデンサC11、C1
2では、DC電圧が濾過される。電圧調整器VR1、VR2では、電圧が調整さ
れる。C13、C14では、電圧調整器出力が安定化される。R74は、ループ
アンテナ出力に接続され、組込みシステムにクロックを提供する。ダイオードD
10、D11では、シュミット・トリガーのIC66入力における電圧揺れが制
限される。IC64により、7ビットカウンタ復号器IC67にクロック信号が
提供される。カウンタIC67(0〜127)の128位置で、74C00CM
OSゲート形成のIC05を介し、セット−リセットラッチIC68が駆動され
る。
【0094】 図18下部左側に示すように、上記ラッチは、所定数Nにセットされ、第1ラ
ッチがN+4、第2ラッチがN+8でそれぞれリセットされる。続くラッチ対は
、図示のように1カウントシフトされる。第1ラッチ対の出力は、4053のI
C196Aに送られる。スイッチIC196AがOFFになると、スイッチ出力
は、接地、または0電位である。スイッチがONになると、第1ラッチ出力が、
出力に接続される。これは、第1ラッチの完全な1周期で起こる。このようにし
て、所定チャンネルの平均電位は、0となる。これらスイッチの出力は、その電
圧がR73同様、チャンネル1上の抵抗器を通る電流に変化され、またC15等
のコンデンサを通り、長期DC成分がないことがさらに確実となる。
【0095】 図19は、デジタル・システムの個々のチャンネルの波形を示す図である。波
形上の円は、神経興奮の時間を示す。チャンネル間遅延は、40マイクロ秒であ
る。各刺激パルスの振幅は、神経繊維の励起時間が、120マイクロ秒後強度−
持続期間の急斜部分で起き、刺激パルスが、その神経繊維励起を超えて続くよう
(図では160マイクロ秒)設定される。各チャンネルの繰返し率は、5.12
ミリ秒、または5時定数であり、それにより神経回復率が、刺激前初期条件のお
よそ1%となる。全てのシステムにおいて、アナログ、デジタル両方において、
約25kHzの搬送波は、単に例として使用されている。周波数がより高くなる
と、より高い刺激振幅が必要となり、それによりより高いストリーミング率が設
定され、変調もより大きな周波数応答となる。また、どの搬送波システムでもそ
うであるが、可聴変調帯域幅を、搬送波周波数の1/2より小さくする必要があ
る。
【0096】 手順 人間の耳内に装置を組み込む手順を次に記載する。
【0097】 勾配プローブの配置は重大であり、最適性能を発揮するため正確に配置する必
要がある。過去聞こえていた成人患者の場合、患者が覚醒時にプローブが置かれ
る。局部麻酔薬を使い、プローブを作動させ、患者に理解できる音が聞こえる時
を示させ、プローブを動かし適所に位置付ける。次に、正確に配置するために各
チャンネルのみ刺激が与えられる。これは、音知覚を生成し、強度−持続期間特
性を確認するため、各チャンネルが同じ刺激強度を必要とすることを確立するた
めである。患者が二回目に聴力が正常かどうか確認するよう求められると、次に
プローブがその適所に永久固定される。この手順中、患者頭部に装着されるジグ
を使い、頭部が動いても、神経繊維に対するプローブ位置が影響されないようプ
ローブが保持される。
【0098】 過去聞こえなかった患者の場合、最後の段階が、外部音が1つも存在しないと
き最小音が聞こえ、外部生成される音が心地よいことを確認することを除いて、
上述と同じようにプローブが配置される。
【0099】 直接支援を与えることができない子供の場合、より高いレベルの神経活動、ま
たは脳の活動測定を通し、音感の存在を確立する他の方法を使ってよい。その1
方法は、蝸牛殻における神経活動の測定を通してである。
【0100】 本発明の方法では、順次感知された音声を表す電気信号で、第8神経の音声伝
達部分の神経繊維が直接刺激される。これにより、聞く感覚が耳の聞こえない患
者に付与される。この方法は、ループアンテナ、電極プローブ接続の受信機を組
み込む段階を備える。電極プローブは、第8神経の音声部分において、知覚され
た音声を表す電気信号を生成し、患者内に多数の勾配電界を生成するために形成
された電極配列を備える。電気信号は、時分割多重チャンネルに分割され、そこ
で各多重化チャンネルが、対応する勾配プローブ・チャンネルに接続され、全音
声スペクトルの音声表現、音声スペクトルを制限する手段を含む。各チャンネル
は、二相刺激信号を生成するよう処理される。この刺激信号は、その隣接(時間
的に)チャンネル二相刺激信号と重複するが、音声を表すその成分とは重複しな
い。
【0101】 本方法は、さらに外部送信機/受信ループアンテナを、組込み受信機/送信ル
ープアンテナと整合させる段階を備える。この整合は、外部アンテナを内部アン
テナから分離する患者の皮膚厚と少なくとも等しい距離を有するよう行われる。
よって、組込み受信機に電力、可聴音表現の両方を伝達し、脳に音感を伝える神
経繊維に近接して勾配プローブを配置する方法が提供される。さらに、本方法は
、勾配プローブの配置中、患者頭部移動を補償する段階、勾配プローブを永久固
定する段階を備える。
【0102】 以上本発明の実施形態を記載したが、当業者であれば分かるように、本発明の
方法、装置は種々変更、修正が可能である。したがって、本発明の精神、範囲に
収まる変更、修正は全て添付請求項に含まれるものである。上述回路では、標準
のよく知られた構成要素が示されている。これは、いかに具体的機能が実施可能
かどうか、その具体例を示すためである。プログラム化可能ゲートアレイ、マイ
クロプロセッサ等、他の構成要素を排除することは示唆していない。事実、イン
テル社のBXL51FX商用/特殊低電圧CHMOS単チップ8ビットマイクロ
プロセッサ等の装置は、本発明機能の機械化には優れた選択である。3.5MH
zのクロック周波数で動作する場合、消費電力は、6mAより低い。
【0103】 図22は、上述装置全ての使用を含むシステムのブロック図である。同図上部
右側には、患者が装着する外部モジュール120が示されている。このモジュー
ルは、ある従来の補聴器同様耳の後ろに装着するよう意図されている。電源とし
て、高エネルギー蓄電池が中に収容される。この装置は、使用されない場合、装
置下の充電器内に搭載できる。外部モジュールは、音量調節、無効背景トーン調
整、電力スイッチ、小孔後ろの装置内配置のマイクロホンを有する。アンテナコ
イルは、小ケーブルを通して装置に接続され、組込み受信機コイルに隣接して敷
設される。外部モジュールパッケージ右側には、回路のブロック図122が示さ
れている。マイクロホンにより、自動利得制御回路が駆動される。音量調節では
、アナログ−デジタル変換器への入力設定が行われる。AGCブロック上には、
上下カウンタを駆動する上下制御装置が設けられる。これは、整った状態の刺激
レベルを表す。この値プラスDAC出力がフォーマットされ、変調器に送られる
。そこで、発振器出力にデータが重畳され、アンテナに送られる。
【0104】 外部モジュール、充電器の下には、医師のオフィスコンピュータ・モジュール
124が示されている。このモジュールは、マイクロホン、送信機/受信機、ソ
フトウェアを備えるラップトップ・コンピュータであり、次の機能を実行する。 (1)外部コンピュータと組込みコンピュータ間における双方向通信リンクの確
立。 (2)チャンネル選択率(またはチャンネル周波数)、独立、団体両方での各チ
ャンネル刺激振幅の調整。 (3)強度−持続期間曲線補償の調整。この調整は、コンピュータテーブルの形
態である。これにより、神経活動搬送波でのばらつきを無効にするため、曲線全
点で調節可能な時定数が確立される。この曲線は、その値が刺激振幅の割合で表
され、刺激振幅調整と相互に作用する。テーブルの時間軸は、チャンネル選択率
からは独立している。 (4)音声(粗)レベルとソフト開始速度両方の調整。ソフト開始/停止機能に
より、背景搬送波が、ユーザへの不快感を最小に止め徐々にON/OFFされる
。 (5)使用するチャンネル数の調整。4個が最小であり、8個が最大である。ま
た、プローブのどのチャンネルを使用するかの選択も行う。まず、医師が、各チ
ャンネルを走査して、感受性に対するその機能性、および強度−持続期間特性を
確立する。使用チャンネル数を4個とする場合、医師は、プローブのどのチャン
ネルを使用するかの選択を行う。未使用チャンネルは全て、共通の復帰電極に接
地される。6チャンネルシステムでは、最良の6プローブ・チャンネルが使用さ
れる。この選択過程において、電極マトリックススイッチは、選択されたチャン
ネル電極上に残り、他のチャンネルは全て接地される。図22Cに、8チャンネ
ルプローブの4チャンネル選択が示されている。
【0105】 図22A、図22B、図22Cは、コンピュータが映し出す様々な機能の画面
表示を示す図である。
【0106】 図21の中央には、組込み装置のブロック図130が示されている。ブロック
図のずっと左には、受信/送信ループアンテナがある。ここで、受信機に電力が
供給され、電圧が発生する。次に、この電圧が調整され、構成要素故障保護、組
込みマイクロプロセッサの電力増加/減少、不揮発性メモリ書き込み用高電圧、
プローブ刺激のソフト開始およびソフト閉鎖が行われる。第2の受信機出力は、
シリアルデータ出力である。これは、データ復号器、次いでマイクロプロセッサ
に送られる。指令信号、音声データは、両方ともマイクロプロセッサに入力され
る。マイクロプロセッサのプログラム化機能値は、不揮発性メモリに設定される
。8個のデジタル−アナログ変換器(3個がアナログタイプか、またはしきい値
下の刺激が追加作用し、神経細胞膜の励起性を上げる影響を有するよう、パルス
幅変調により生成することができる)を使い、4〜8個使用できる8個の電流源
が駆動される。これら電流源の出力で、負、正両方の電流が生成され、0の平均
DC電位が確立される。これら電流源チャンネルは、次に、電極スイッチ・マト
リックスにより選ばれ、コンデンサを通して送られる。それにより、プローブ電
極にDC成分が残る可能性が減少する。
【0107】 当業者であれば分かるように、本発明は、多くの互いに異なる具体的方法で実
施可能であり、ここで示した詳細は、本発明を実施する方法を示す単なる例であ
る。例えば、図示例に代わり、多くの同等ブロック、回路を使い、本発明を実施
することもできる。また、必要な電気回路は、集積回路として製造され、マイク
ロプロセッサ内に組み込んでもよいし、あるいは集積回路とマイクロプロセッサ
を組み合わせ使用することもできる。事実、マイクロプロセッサは、そのプログ
ラム化可能性と小さなサイズのため、本発明で使用するのに特に有利な装置であ
る。
【0108】 ここで開示した本発明は、前述の目的を十分に達成しうるものであるが、多く
の修正、実施形態が可能であり、これらの修正、および実施形態は、特許請求の
範囲内であり、本発明の精神、範囲内に含まれるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1Aは、強度―持続時間曲線のグラフであり、神経繊維端の線
形床に課された勾配電界、および受けた刺激の強度に関して各神経繊維が興奮し
た時の神経の強度―持続時間特性の効果を説明している。図1Aはまた、対数神
経興奮比率あるいはストリーミングを示す。図1Bは、勾配プローブのチャンネ
ルの一つ、およびプローブに近接した神経端に作用する勾配電界を二次元的に説
明するグラフである。図1Cおよび図1Dは、神経繊維群に対する2つの違った
角度における電界を説明している。
【図2】 16チャンネルシステムに対するクロック、変調器および4相信
号生成器の略図である。
【図3】 16チャンネルシステムに対する傾斜生成器の略図である。
【図4】 16チャンネルシステム多重器の略図である。
【図5】 16チャンネル、強度―持続時間補償を含んだ電気的波形、およ
び第8神経の聴枝の連続神経活動それぞれの間におけるタイミング関係を示す表
である。
【図6】 図6Aは、神経の強度―持続時間特性を補償して神経活動の定率
を生じさせる刺激強度の増加を示す。図6Bは、刺激パルスの最後の部分に課さ
れる可聴変調を示す。
【図7】 16チャンネルの多チャンネル勾配プローブの構成の一つである
【図8】 4チャンネル・システムのブロック図である。
【図9】 4チャンネルクロック、シーケンサーおよび変調器の略図である
【図10】 4つの強度―持続時間曲線補償回路のうちの一つの略図である
【図11】 図8と図9間の相互接続ブロック図である。
【図12】 潜伏期ゲートの略図である。
【図13】 4チャンネル出力減衰器および、チャンネル・利得調整を行う
ために使う4つのデジタル−アナログ変換器の一つの略図である。
【図14】 刺激波形の後半部分の変調を含んだ4チャンネル・システムの
タイミングと波形の表である。
【図15】 プローブに垂直となった電極を使った4チャンネル・プローブ
の図および接地平面の拡大図である。 図15Bは、鼓室階の形状に適合した4チャンネル・プローブ、および螺旋神
経節に対する位置の図である。
【図16】 デジタル・システムのブロック図である。
【図17】 デジタル・システムの外部電源、マイク、周波数変調器および
RFカプラの略図である。
【図18】 デジタル・システムの内部ユニットの略図である。
【図19】 デジタル・システムのチャンネルの波形表である。
【図20】 音響基部膜変位の結果生じた第8神経活動の変化を表にしたも
のである(ホンルビア・V、ストレリオフ D、スティコ・S;アン・オトル・
リノル・ラリンゴル 85:697−701、1976)。
【図21】 図21Aは、つち骨と基部膜に対する入力−出力比をデシベル
で示したものである(ロード・WS:アン・オトル・リノル・ラリンゴル 85
:610−612、1974)。図21Bは、死体標本の蝸牛隔壁における、異
なる周波数での振動パターンを示すものである。(ベッケシー:聴力実験、ニュ
ーヨーク、マックグロー−ヒル、1960)
【図22】 システムのブロック図を示す。これは、マイクロプロセッサを
使ったインプラント、患者用外部ユニット、試験コンピュータ、およびコンピュ
ータ画面の簡単な表示を含む。図22Aは、各刺激チャンネルの振幅を独立して
、あるいは振幅と利得の両方を調節でき、そしてチャンネル周波数を選択できる
能力を表す図である。図22Bは、各チャンネルに対する強度―持続時間補償の
調節、全チャンネルに一定の初期時間の選択、そしてチャンネル毎に強度―持続
時間補償を調整する能力を表す図である。図22Cは、プローブから最良のチャ
ンネルを刺激器に接続して、各チャンネルへの刺激レベルを調節し、ソフトスタ
ートの速度を制御し、そして患者ファイルの終身記録用の刺激器またはI.D.
番号を入力する能力を表す図である。
【符号の説明】
12 勾配電界 14 強度―持続時間曲線 16 神経繊維群の興奮配列 20 活性電極 22 外側電極 24 勾配電界 40 強度―持続時間曲線 42 刺激パルス 44 可聴変調 60 クロック発振器 62 SDランプ波発生器 64 マイクロホン入力 66 SD補償回路への出力 80 4チャンネル・プローブ 102 外部装置 104 内部装置 106 プローブ 120 外部モジュール 122 回路のブロック図 124 オフィスコンピュータ・モジュール 130 組込み装置のブロック図

Claims (32)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 搬送波として作用することができ、脳によって活発な無音と
    して知覚される神経活動のストリーミングを、一般に一定速度で可聴音変調とは
    独立して生成または増強させるよう、少なくとも2つの時間チャンネルの間、第
    8神経の神経繊維に電気刺激を加える刺激生成器を備える第8神経のいかなる枝
    にも電気刺激を加える装置。
  2. 【請求項2】 刺激生成器が、少なくとも2つの群の神経繊維に電界を加え
    て、各グループ内の繊維を一般に等しい速度で流れさせることを特徴とする請求
    項1に記載の装置。
  3. 【請求項3】 刺激生成器が、群内の繊維を一般に等しい速度で流れるよう
    にするために、群内の繊維の強度―持続時間特性を補償する、時間変化する電界
    を各繊維群へ加えることを特徴とする請求項2に記載の装置。
  4. 【請求項4】 刺激生成器が、群内の繊維を一般に等しい速度で流れるよう
    にするために、群内の繊維の強度―持続時間特性を補償する、空間変化する電界
    を各繊維群へ加えることを特徴とする請求項2に記載の装置。
  5. 【請求項5】 隣接する神経繊維群に電界を加えるため、各電界生成器が神
    経繊維群の各1つに隣接して位置する、複数の電界生成器と、 電界生成器が、神経活動のストリーミングを一般に一定の速度で生成または増
    強させるよう、神経繊維に電界を加えるようにするため、電界生成器に信号を加
    える信号生成器とを、刺激生成器が備えることを特徴とする請求項2に記載の装
    置。
  6. 【請求項6】 刺激生成器が、搬送波を変調して音感機能を引き起こすよう
    にする手段を含むことを特徴とする請求項1に記載の装置。
  7. 【請求項7】 各刺激が時間チャンネルのうちの1つの間で、関連する神経
    繊維群に加えられ、 各時間チャンネルは潜伏期間とストリーミング期間を含み、 刺激の1つが、時間チャンネルのうちの1つの間で、関連する神経繊維群に加
    えられるとき、関連する繊維群内の繊維が時間チャンネルのストリーミング期間
    の間、一般に等しい速度で流れて搬送波を生成または増強させ、また前記時間チ
    ャンネルのうちの1つの間で、搬送波を変調する手段が、前記1つの電気刺激を
    変調することを特徴とする請求項6に記載の装置。
  8. 【請求項8】 時間チャンネルのうちの1つの間で、各刺激が繊維群の1つ
    に加えられ、 各時間チャンネルは潜伏期間を含み、 刺激の1つが、時間チャンネルのうちの1つの間で繊維群の1つに加えられる
    とき、前記刺激の1つは、前記1群内の繊維の強度−時間特性の補償を含み、群
    内の繊維が一般に等しい速度で流れるようにし、前記時間チャンネルのうちの1
    つの潜伏期間の後に、前記強度―持続時間特性の補償が発生することを特徴とす
    る請求項2に記載の装置。
  9. 【請求項9】 刺激生成器が、多数の神経繊維の組に電界を加えて、各組の
    繊維をほぼ同時に興奮させることを特徴とする請求項1に記載の装置。
  10. 【請求項10】 刺激生成器が、多数の神経繊維の群に刺激を加えて、前記
    神経活動のストリーミングを生成することを特徴とする請求項1に記載の装置。
  11. 【請求項11】 刺激生成器が、神経繊維群に電界を加えて、各群内の繊維
    を一般に等しい速度で流れさせることを特徴とする請求項10に記載の装置。
  12. 【請求項12】 刺激生成器が各神経繊維群に、各1つの時間チャンネルの
    間、定められた順序で電界を加え、また時間的に隣接するチャンネルが、時間的
    に重なり合って、神経繊維の興奮の潜伏期間を補償することを特徴とする請求項
    11に記載の装置。
  13. 【請求項13】 時間的に隣接するチャンネルのペアが、ほぼ一定の時間長
    の間、重なり合うことを特徴とする請求項12に記載の装置。
  14. 【請求項14】 定められた周期時間を超えて、刺激生成器が多数の繊維群
    に電界を加え、 定められた周期時間中は、刺激生成器は、各群内の神経繊維に回復時間を与え
    る休止期間の間、各繊維群に電界を加えないことを特徴とする請求項12に記載
    の装置。
  15. 【請求項15】 定められた周期時間を超えて、刺激生成器は、所定の数の
    繊維群に電界を加え、 定められた周期時間中は、刺激生成器は、前記所定の数の繊維群のすべてに、
    一般に等しい時間長の間電界を加えることを特徴とする請求項12に記載の装置
  16. 【請求項16】 多数の第8神経の神経繊維の組に、多数の時間チャンネル
    の間、電気刺激を加え、各組内の繊維をほぼ同時に興奮させ、また搬送波として
    作用することができ脳によって活発な無音として知覚される神経活動のストリー
    ミングを、一般に一定速度で、可聴音変調とは独立して生成することを特徴とす
    る第8神経のいかなる枝にも電気刺激を加える装置。
  17. 【請求項17】 電気刺激の振幅が、繊維の組に刺激の1つが加えられた約
    120μ秒後以内に、各繊維の組が興奮するようになっていることを特徴とする
    請求項16に記載の装置。
  18. 【請求項18】 刺激生成器が、各神経繊維の組に、各1つの時間チャンネ
    ルの間、定められた順序で電界を加え、また時間的に隣接するチャンネルが時間
    的に重なり合い、神経繊維の興奮の潜伏期間を補償することを特徴とする請求項
    16に記載の装置。
  19. 【請求項19】 第8脳神経の神経繊維の、N個に間隔をあけて段階分けさ
    れた、N個の異なる群を刺激する手段と、 搬送波として作用することができ脳によって活発な無音として知覚される神経
    活動の一定なストリーミングを、可聴音変調とは独立して生成または増強させ、
    また搬送波は変調されると音の知覚となるよう、電界を繊維群に繰り返して加え
    る手段とを組み合わせて備え、 各繊維群に対し、繊維群への電界の適用の間に間隔が設けられ、前記間隔は群
    内の神経繊維の自然回復時間よりも小さくないことを特徴とする第8脳神経の枝
    に電気刺激を加える装置。
  20. 【請求項20】 電界を加えるための手段が、時間変化する電界を各繊維群
    に加え、群内の繊維を一般に等しい速度で流れるようにするために群内の繊維の
    強度―持続時間特性を補償することを特徴とする請求項19に記載の装置。
  21. 【請求項21】 電界を加えるための手段が、繊維群のペアに、重複する期
    間の間、電界を加え、神経繊維の興奮の潜伏期間を補償することを特徴とする請
    求項20に記載の装置。
  22. 【請求項22】 搬送波として作用することができ、脳によって活発な無音
    として知覚される神経活動のストリーミングを、一般に一定速度で、可聴音変調
    とは独立して生成または増強させるよう、第8脳神経の神経繊維に、少なくとも
    2つの時間チャンネルの間、電気刺激を加える刺激生成器の使用することからな
    る第8脳神経の枝に電気刺激を加える方法。
  23. 【請求項23】 刺激生成器を使用する段階が、少なくとも2つの神経繊維
    群に電界を加え、各群内の繊維を一般に等しい速度で流れさせる段階を含むこと
    を特徴とする請求項22に記載の方法。
  24. 【請求項24】 刺激生成器を使用する段階が、時間変化する電界を各繊維
    群に加え、群内の繊維を一般に等しい速度で流れるようにするために、群内の繊
    維の強度―持続時間特性を補償する段階をさらに含むことを特徴とする請求項2
    3に記載の方法。
  25. 【請求項25】 刺激生成器を使用する段階が、 電界を前記隣接する神経繊維群に加えるために、各1つの電界生成器を各神経
    繊維群に隣接して配置する段階と、 一般に一定の神経活動ストリーミングを生成するよう、電界生成器が電界を神
    経繊維に加えるようにするために、信号生成器を使用して電界生成器に信号を加
    える段階とを含むことを特徴とする請求項23に記載の方法。
  26. 【請求項26】 搬送波を変調して音感機能を生成する段階をさらに備える
    請求項22に記載の方法。
  27. 【請求項27】 刺激生成器を使用する段階が、繊維の多数のチャンネルに
    刺激を加えて、前記神経活動のストリーミングを生成する段階を含むことを特徴
    とする請求項22に記載の方法。
  28. 【請求項28】 刺激生成器を使用する段階が、 神経繊維の各群に、各1つの時間チャンネルの間、定められた順序で電界を加
    える段階と、 時間的に隣接するチャンネルを重ね合わせて、神経繊維の興奮の潜伏期間を補
    償する段階とを含むことを特徴とする請求項27に記載の方法。
  29. 【請求項29】 時間的に隣接するチャンネルのペアが、ほぼ一定の期間の
    間、重なり合うことを特徴とする請求項28に記載の方法。
  30. 【請求項30】 刺激生成器を使用する段階が、 定められた周期時間を超えて、多数の繊維群に電界を加える段階と、 定められた周期時間中は、各繊維群に休憩期間を与え、繊維群に電界は加えら
    れず、各群内の神経繊維に回復時間を与える段階とをさらに含むことを特徴とす
    る請求項28に記載の方法。
  31. 【請求項31】 定められた周期時間を超えて、刺激生成器は、所定の数の
    繊維群に電界を加え、 定められた周期時間中は、刺激生成器は、前記所定の数の繊維群のすべてに、
    一般に等しい時間長の間、電界を加えることを特徴とする請求項28に記載の方
    法。
  32. 【請求項32】 第8脳神経の神経繊維を、知覚された可聴音の代表する電
    気信号によって、直接順々に刺激して、聾患者の聴覚に衝撃を与える方法であり
    、 患者に、アンテナ付きで、蝸牛神経の領域に複数の勾配電界を生成するよう形
    成された電極配列からなる、電極プローブに接続された、受信器をインプラント
    する段階と、 知覚された可聴音の代表する電気信号を生成する段階と、 各多重チャンネルは対応する勾配プローブチャンネルに接続され、全音響スペ
    クトルの可聴表出と、音響スペクトルを制限する手段とを含む、電気信号を時間
    多重されたチャンネルに分割する段階と、 各チャンネルを処理し、チャンネル二相刺激信号に隣接する時間を重ね合わせ
    るが、可聴音の代表する成分には重ね合わせない、二相の刺激信号を生成する段
    階と、 外部アンテナが、電力と可聴音の表出の両方を埋め込まれた受信機に送信する
    手段を備え、前記外部発信器/受信器のアンテナを、埋め込まれたアンテナと少
    なくとも内部アンテナから外部アンテナを隔てる患者の皮膚の厚さと等しい距離
    にして配置する段階と、 勾配プローブを、音感機能を脳に送信する神経繊維に近接して配置する段階と
    、 勾配プローブを患者の所定位置に永久的に固定する段階とを備える第8脳神経
    の神経繊維を直接順々に刺激する方法。
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