JP2002368014A - 集積回路 - Google Patents

集積回路

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JP2002368014A
JP2002368014A JP2001169136A JP2001169136A JP2002368014A JP 2002368014 A JP2002368014 A JP 2002368014A JP 2001169136 A JP2001169136 A JP 2001169136A JP 2001169136 A JP2001169136 A JP 2001169136A JP 2002368014 A JP2002368014 A JP 2002368014A
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hemt
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浩幸 ▲高▼澤
Hiroyuki Takazawa
信一郎 ▲高▼谷
Shinichiro Takatani
Takeshi Kikawa
健 紀川
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 出力変化の小さな集積回路を提供すると共
に、その集積回路を搭載した高周波モジュールを提供す
る。 【解決手段】 ゲートリセス領域においてゲート電極近
傍に存在する半導体表面酸化物層の砒素酸化物量が5.
8×1020cm−3以下であるFETを、高周波モジ
ュールを構成する集積回路の基本素子として用いる。基
本素子のしきい値電圧変化を抑制できるため、特性変動
の小さな集積回路及び高周波モジュールが得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は集積回路及び高周
波モジュールに関するものである。特に、HEMT(H
igh Electron Mobility Tra
nsistor)に代表される電界効果型トランジスタ
(FET:Field Effect Transis
tor)を用いて作製されたモノリシック集積回路及び
その集積回路を搭載する高周波モジュールに関するもの
である。
【0002】本願発明のモノリシック集積回路及びその
集積回路を搭載する高周波モジュールは、モノリシック
マイクロ波集積回路(MMIC:Monolithic
Microwave Integrated Cir
cuit)及び高周波モジュールに適用して極めて有用
なものである。
【0003】
【従来の技術】近年、ミリ波帯電波を利用した自動車用
レーダや無線LAN(Local Area Netw
ork)などの装置の小型軽量化、高機能化、低廉化に
向けて、集積回路を搭載した高周波モジュールの開発が
盛んになってきている。こうした報告は、例えば、19
98年電子情報通信学会誌10月号の第1074頁の
「60GHz帯超高速無線LAN用多セクタアンテナの
開発」、1996年電子情報通信学会誌10月号の第9
77頁から第981頁の「自動車用ミリ波レーダの開発
動向」などに見られる。
【0004】この種の高周波モジュール用集積回路に使
用可能な高周波デバイスの一つとして、いわゆる、シュ
ードモルフィック・ヘムト(pseudomorphi
c−HEMT)が知られている。以下、この半導体装置
をp−HEMTと略記する。これは電子走行チャネル層
の基板面内方向の格子定数が、基板やキャリア供給層の
格子定数と異なることを特徴とするFETである。その
一例として、GaAs基板上に形成されたInGaAs
層をチャネルに用いる化合物半導体FETがある。この
ようなデバイスに関しては、例えば日本応用物理学会論
文誌の1998年第37巻、第3B号の第1373頁か
ら第1376頁(H. Ohta、 T. Tanimoto、 I. Ohbu、
K. Higuchi、 S. Takatani、 N. Kurita、 K. Kamozak
i、 and H. Kondoh、 Japanese Journal of Applied Ph
ysics、 Volume 37、 Number 3B(1998) pp.1373-137
6:以下「文献1」と称する)がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前述したようなミリ波
帯の高周波モジュールに用いる集積回路では、構成され
る増幅器や受信器などに安定した高速動作が求められ
る。しかしながら、これまでのp−HEMTは時間的安
定性を得るに十分でなかった。長期に渡ると、p−HE
MTのしきい電圧値並びに出力値に変動が生じ、十分な
期間特性を維持した高周波モジュールを提供するに難点
が大きかった。
【0006】本願発明はこうした難点を解消し、しきい
電圧値の変動の極めて小さい電界効果型トランジスタを
提供するものである。本願発明の電界効果型トランジス
タを用いて十分安定な高周波モジュールを提供すること
が出来る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本願発明の基本的な構成
は、半導体材料層と、この半導体材料層に対して配され
たゲート電極とを少なくとも有し、前記半導体材料層が
有する半導体表面酸化物層中の砒素酸化物量が1立方セ
ンチメートルあたり5.8×1020個以下である電界
効果型トランジスタを具備することを特徴とする集積回
路である。
【0008】本願発明の電界効果型トランジスタを、よ
り具体的な例を参酌して説明すれば、図1に断面図を示
す電界効果型トランジスタのゲートリセス領域において
ゲート電極近傍に存在する半導体表面酸化物層の砒素酸
化物(As)量が、5.8×1020cm−3
下であるp−HEMTを用いて作製した集積回路、及び
その集積回路を搭載した高周波モジュールによって達成
できる。前記半導体表面酸化物層は図1の参照符号7で
示される。
【0009】図1は、本願発明の集積回路に用いる代表
的な電界効果型トランジスタであるp−HEMTの一実
施例を示す断面図である。図1において参照符号1は基
板を示し、ここでは基板1としてGaAs基板を用いて
いる。バッファ層2の上にp−HEMTの素子領域3が
形成されている。参照符号4、5、6はそれぞれソース
電極、ドレイン電極、ゲート電極である。ゲート電極6
の近傍に半導体表面酸化物層7が存在する。この素子領
域の詳しい構成については、実施の形態の欄に詳述され
る。
【0010】ゲート電極6に対向する半導体材料層10
には、意図せずとも、製造工程にて半導体表面酸化物層
7が形成されてしまう。それは自然酸化膜であったり、
食刻時形成される酸化膜であたりする。この酸化膜は、
半導体装置が比較的低い周波数での動作、例えば2GH
zなどでは、半導体装置の特性に大きな影響は与えな
い。しかし、例えば、60GHz以上、例えば現在の自
動車用レーダに用いる76.5GHzでは、その特性に
大きな影響を与える。本願発明の集積回路はこれに十分
対処可能である。
【0011】本願発明の、代表的な実施の形態は、第1
の化合物半導体層領域と、これにヘテロ接合される第2
の化合物半導体層領域とを有し、前記第1の化合物半導
体層領域はキャリアの移送を担う領域を有し、前記第2
の化合物半導体層領域を介するゲート電極より電界を印
加が可能であり、且つ前記第2の化合物半導体層領域が
有する半導体表面酸化物層中の砒素酸化物量が1立方セ
ンチメートルあたり5.8×1020個以下である電界
効果型トランジスタを具備することを特徴とする集積回
路ということが出来る。即ち、本願発明の代表的な適用
例として、いわゆるp−HEMT、歪緩和HEMT,あ
るいはメタル半導体電界効果型トランジスタ(MESF
ET)などを挙げることが出来る。
【0012】
【発明の実施の形態】<実施例1>図2乃至図6は、本
願発明に関する一実施例の集積回路の製造方法を示す要
部断面図、図7は出来上がった集積回路の要部斜視図で
ある。
【0013】まず、半絶縁性GaAs基板1上に、MB
E(Molecular BeamEpitaxy)法
により、基板側からノンドープAlGaAsバッファ層
(Al組成:0.25、厚さ:100nm)11、n−
AlGaAsキャリア供給層(Al組成:0.25、厚
さ:10nm、Si濃度:5×1018cm−3)1
2、ノンドープAlGaAsスペーサ層(Al組成:
0.25、厚さ:2nm)13、ノンドープInGaA
sチャネル層(In組成:0.25、厚さ:8nm)1
4、ノンドープAlGaAsスペーサ層(Al組成:
0.25、厚さ:2nm)15、n−AlGaAsキャ
リア供給層(Al組成:0.25、厚さ:12nm、S
i濃度:5×1018cm−3)16、ノンドープAl
GaAsバリア層(Al組成:0.25、厚さ:19n
m)17、n−GaAsカバー層(厚さ:30nm、S
i濃度:5×1017cm−3)18、n−AlGaA
sエッチングストップ層(Al組成:0.25、厚さ:
3nm、Si濃度:5×10 cm−3)19、n−
GaAsキャップ層(Si濃度:5×1018
−3、厚さ:150nm)20の結晶成長を行なっ
た。その後、n−GaAsキャップ層20に対して通常
のホトリソグラフィ技術と半導体ドライエッチング技術
を用いて、ドレイン側に溝40を設けた(図2)。
【0014】次に、メサエッチにより素子間分離を行な
い(図示せず)、ソース電極4及びドレイン電極5を、
通例のリフトオフにより形成した。ソース電極4及びド
レイン電極5の材料には基板側からAuGe/Mo/A
uの積層体を用いる。この積層体の各材料の蒸着後に窒
素雰囲気中で熱処理(400℃、5分)を行なった(図
3)。
【0015】次に、絶縁膜30を堆積した後、通常の電
子線描画技術と通常の絶縁膜エッチング技術を用いて、
ゲート電極形成用開孔41を作製した(図4)。
【0016】更に、通常の半導体ドライエッチング技術
と通常のクエン酸系エッチング水溶液を用いたウエット
エッチング技術を順に用いてゲートリセス領域50を作
製した(図5)。このとき、半導体表面酸化物層7が形
成されはする。しかし、半導体表面酸化物層7に含有す
る砒素酸化物(As)量は、XPS(X−ray
Photoelectron Spectrosco
py)法を用いて測定したところ、約8×1020cm
−3であった。
【0017】次いで、水素流量85sccm、真空度
1.1×10−1Pa、温度400℃の雰囲気下におい
て、出力500Wの高周波によって水素をラジカル化
し、半導体表面酸化物層7のラジカル処理を行なった。
このラジカル処理によって、半導体表面酸化物層7に含
有する砒素酸化物(As)量は約2.5×10
20cm−3に低減した。このラジカル処理の後で、通
常の蒸着法を用いることにより、ゲート電極6を形成し
た(図6)。本例に見られるように、ゲート電極近傍に
存在する半導体表面酸化物層中の砒素酸化物量を1立方
センチメートルあたり5.8×1020cm−3以下に
することが肝要である。
【0018】マイクロ波用の集積回路を形成する為、当
該の半導体ウエハには、図6に示したp−HEMTの他
に、マイクロ波用として必要な、例えば、キャパシタ、
マイクロストリップ線路、パッチアンテナ、インターデ
ィジタル・キャパシタを形成する。この後、基板1を裏
面から80μmの厚さに薄層化して、バイアホール71
を形成する。こうして準備したウエハに、接地導体72
をメッキ技術により形成し集積回路を完成させた。図7
にこの斜視図を示す。図7において、61は前述のp−
HEMT、62はキャパシタ、63はマイクロストリッ
プ線路、64はパッチアンテナ、65はインターディジ
タル・キャパシタを示し、それぞれ基板1の表面101
に形成した。又、図7に示すように、71はバイアホー
ル、72は接地導体を示し、それぞれ基板1の裏面10
2に形成した。
【0019】本実施例の集積回路に用いたp−HEMT
で、ドレイン−ソース間電圧(Vds)が3.5V、ゲ
ート−ソース間電圧(Vgs)が0.25Vの条件で通
電試験を行ない、1万時間まで外挿した。この結果、し
きい値電圧変化は約−0.03Vであった。
【0020】本実施例の集積回路での1万時間後におけ
る出力の変化量は、初期値の約0.2dBと推定され
る。この値は、通例の測定誤差よりも小さい。従って、
本実施例の集積回路は実用上、出力変化しないと考えて
よく、1万時間という長時間の使用に対しても出力変動
に関してまったく問題を発生しないがわかった。 [比較特性例]集積回路を構成する高周波デバイスとし
て、前述「文献1」に記載されたp−HEMTに、ドレ
イン−ソース間電圧(Vds)が3.5V、ゲート−ソ
ース間電圧(Vgs)が0.25Vの条件で通電試験を
行ない、実使用時間と考えられる1万時間までの推定値
を示した。この結果を図8に示す。この結果によれば、
p−HEMTのしきい値電圧は初期値を0Vとすると約
−0.27Vに変化した。初期値と比較して−0.27
Vまでしきい値電圧が変化すると、集積回路の出力(S
21)値は4dB程度変化してしまい、出力変化の許容
範囲を逸脱してしまう。
【0021】出力変化の許容範囲は最大でも2dB程度
であり、p−HEMTのしきい値電圧変化量(しきい値
電圧変化の絶対値)に換算すると、0.17V以下であ
る。本願発明は、1万時間後のしきい値電圧変化量が
0.17V以下であるp−HEMTを用いて作製した出
力変化2dB以下の集積回路を提供すると共に、その集
積回路を搭載した高周波モジュールを提供することが出
来る。
【0022】尚、ここで、しきい電圧の変化量の許容範
囲を0.17V以下とするのが好ましいことについて、
一般的な補足を行う。集積回路の出力変動は実用的に2
dB以下が必要です。出力変動を電流値変動で比較する
と、2dBとは次の関係となる。即ち、2(dB)=2
0log(I1/I0)の関係で概算すると、2dBは
電流値の約25%の相違とみなし得る。尚、I0は変化
前の電流値、I1は変化後の電流値である。
【0023】一方、例えば、自動車用レーダ(使用周波
数は76.5GHz)や無線通信の為の集積回路におけ
る電界効果型トランジスタの使用条件は、FETの相互
コンダクタンス(gm:ドレイン電流をId、ゲート電
圧をVgsとした時の△Id/△Vgsのこと)が最大
となるVgsである。このようなVgs条件下で、しき
い電圧が0.10Vの変動はIdは概略15%の変動と
なる。こうした関係より電流変化25%以下となるしき
い値電圧変化は約0.17V以下相当である。
【0024】<実施例2>次に、本願発明に関する別の
実施例を以下に説明する。本実施例の集積回路を作製す
る場合の電界効果型トランジスタの構造は、前述の実施
例1の場合と同様であるので、本実施例の説明において
も図2乃至図7を参照する。本例は、実施例1における
ラジカル処理に代えて真空加熱処理を採用したものであ
る。これらの諸例によって、ゲート電極近傍に存在する
半導体表面酸化物層中の砒素酸化物量を低減することが
出来ることが理解される。
【0025】本実施例の集積回路を作製する場合の作製
工程のうち、図2乃至図5の工程は実施例1と同一であ
るので説明を省略する。図5において、半導体表面酸化
物層7に含有する砒素酸化物(As)量は実施例
1と同様に約8×1020cm−3であった。
【0026】次いで、真空度3.5×10−5Pa、温
度400℃の雰囲気下において、半導体表面酸化物層7
の真空加熱処理を行なった。この真空加熱処理によっ
て、半導体表面酸化物層7に含有する砒素酸化物(As
)量は約4.1×10 cm−3に低減した。
本例に見られるように、ゲート電極近傍に存在する半導
体表面酸化物層中の砒素酸化物量を1立方センチメート
ルあたり5.8×10 cm−3以下にすることが肝
要である。この真空加熱処理の後で、通常の蒸着法を用
いることにより、ゲート電極6を形成した(図6)。
【0027】実施例1と同じく、図7に示すように、前
述のp−HEMT61の他に、キャパシタ62、マイク
ロストリップ線路63、パッチアンテナ64、インター
ディジタル・キャパシタ65をそれぞれ基板1の表面1
01に形成し、基板1を薄層化した後に、バイアホール
71、接地導体72を基板1の裏面102に形成して本
実施例の集積回路を完成させた。
【0028】本実施例の集積回路に用いたp−HEMT
で、ドレイン−ソース間電圧(Vds)を3.5V、ゲ
ート−ソース間電圧(Vgs)を0.25Vの条件で通
電試験を行ない、1万時間まで外挿した。この結果、し
きい値電圧変化は約−0.12Vであった。
【0029】本実施例の集積回路での1万時間後におけ
る出力の変化量は初期値の約1.7dBと予想された。
これは前述の許容範囲2dBを下回る値であるので、本
実施例の集積回路は1万時間という長時間の使用に対し
て出力変動に関する問題を発生しないことがわかった。 [諸例に基づく考察]これまで説明した3種類のp−H
EMTのしきい値電圧変化量と半導体表面酸化物層7に
含有する砒素酸化物(As)量との関係を示した
ものが図9である。
【0030】更に、図9には、前述3種類のHEMTの
他に、しきい値電圧変化量0.21Vで砒素酸化物(A
)量7.2×1020cm−3のデータも考慮
されている。この例は、実施例1における水素ラジカル
処理の代わりに、30%アンモニア水溶液:純水=1:
1の割合で希釈したアンモニア水溶液に1分間浸漬する
処理を行なったp−HEMTである。図9に例示した4
点は、一次関数で十分近似される関係にある。その関係
式は、近似的に しきい値電圧変化量(V)=−0.06+4.0×10
−21×[半導体表面酸化物層7に含有するAs
量(cm−3)] と表せる。
【0031】この関係を用いて、しきい値電圧変化量の
許容範囲0.17V以下から含有する砒素酸化物(As
)量の許容範囲を算定すると、5.8×1020
cm −3以下となる。
【0032】尚、図9には一例の特性を示したが、他の
化合物半導体を用いた電界効果型トランジスタにおいて
も同等の特性を示す。本願発明はゲート電極6に対向す
る半導体材料10の表面に形成される半導体表面酸化物
層7中の砒素酸化物量が主要課題であるので、砒素を含
有する化合物半導体を用いた電界効果型トランジスタに
広く適用出来る。具体的材料を列挙すれば、例えばGa
As、AlAs、InAs、及びこれらの混晶、例えば
AlGaAs、InAlAsなどをあげることが出来
る。更に、前記材料のAsの一部がりん(P)やアンチ
モン(Sb)に置換された材料もあげることが出来る。
例えば、GaAsP、AlAsP、InAsP、AlG
aAsP、InAlAsP、GaAsSb、AlAsS
b、InAsSb、AlGaAsSb、InAlAsS
bなどがその例である。
【0033】以上、本願発明の集積回路に関する好適な
実施例について説明したが、本願発明は前記実施例に限
定されることなく、本願発明の精神を逸脱しない範囲内
において種々の設計変更をなし得ることは勿論である。
例えば、本願発明の集積回路の実施例1及び2に用いた
p−HEMTでは、ゲート電極6のドレイン電極5側に
溝40を設けたが、図1に示したように、溝40を設け
なくても良い。又、例えば、本願発明の集積回路に用い
たp−HEMTを作製するときの結晶成長法はMBE法
のかわりにMOCVD(Metalorganic C
hemicalVapour Deposition)
法等を用いても良い。また、p−HEMTのn−GaA
sキャップ層20は、GaAsに限らず、オーミック接
触のとりやすい物質、例えばInGaAs等を用いても
良い。又、チャネル層13にIn組成0.25のInG
aAsを用いたが、0.1から0.4程度のIn組成
で、転位が入らない程度の厚さにしても良い。更に、材
料も通例当該化合物半導体材料系に対して用いる化合物
半導体材料を用いることが出来る。例えば、InGaA
sに限らず、GaAsSb等を用いても良い。また、本
実施例では集積回路にp−HEMTを用いたが、特にp
−HEMTに限ることは無く、歪緩和HEMT或いはM
ESFET(Metal Semiconductor
FieldEffect Transistor)に
適用することが出来る。歪緩和HEMTの基本構成は、
例えば日本応用物理学会論文誌の1996年第35巻、
第11号の第5642頁から第5645頁(K. Higuch
i、 M. Kudo、 M. Mori、 andT. Mishima、 Japanese J
ournal of Applied Physics、 Volume 35、 Number 11
(1996) pp.5642-5645)に報告されている。
【0034】<実施例3>次に、前記実施例のp−HE
MTを基本素子として作製した集積回路からなる本願発
明の高周波モジュールの一例として、車載レーダモジュ
ールへの適用を説明する。図10はこの車載レーダモジ
ュールのブロック構成図である。
【0035】本モジュールにおいて、電圧可変発振器8
1からの76GHzの信号は増幅器82により増幅さ
れ、送信アンテナ84から放射される。対象物から反射
して戻ってきた信号は、受信アンテナ85から受信さ
れ、受信器83で増幅される。この受信器の構成自体
は、通例のものでよく、ローカル信号用増幅器、低雑音
増幅器、ミキサとから構成されている。ローカル信号用
増幅器は電圧可変発振器81から出力されるローカル信
号を増幅し、低雑音増幅器は受信アンテナ85から受信
された信号を増幅する。又、ミキサはそれらの2つの増
幅器信号を混合する。
【0036】この増幅器の具体的な回路構成の例を図1
1に示す。図11RFinが高周波入力の端子、RFo
utがその出力端子である。又、長方形の領域はマイク
ロストリップラインを示している。この回路の基本構成
は通例用いられるものであるので、その詳細説明は省略
する。そして、同回路における電界効果型トランジスタ
Tr1、Tr2及びTr3に本願発明になるp−HEM
Tが適用される。当該p−HEMTは例えば実施例1に
例示したものである。
【0037】更に、この増幅された信号は、電圧可変発
振器81からの参照信号と混合されて中間周波数(I
F:Intermediate Frequency)
信号が発生され、そのIF信号が端子86より取り出さ
れる。取り出されたIF信号は、所定の信号処理系によ
り、対象物の相対速度、距離、角度が計算される。尚、
取り出された信号の信号処理系は、通例のもので十分で
あり、図示されていない。
【0038】以上、本願発明の高周波モジュールに関す
る好適な実施例について説明したが、本願発明は本実施
例に限定されることなく、本願発明の精神を逸脱しない
範囲内において種々の設計変更をなし得ることは勿論で
ある。例えば、実施例では76GHzの自動車用レーダ
モジュールなどのミリ波車載レーダモジュールについて
述べたが、他にミリ波無線通信に応用することもでき
る。
【0039】本願発明によれば、出力特性変動の小さな
集積回路及びその集積回路を搭載した高周波モジュール
が得られる。
【0040】
【発明の効果】本願発明は、しきい電圧値の変動の極め
て小さい電界効果型トランジスタ並びにこれを用いた集
積回路を提供することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本願発明の集積回路に用いるp−HEM
Tの特徴を示す要部の断造図である。
【図2】図2は本願発明の集積回路の製造工程における
装置の断面図である。
【図3】図3は本願発明の集積回路の製造工程における
装置の断面図である。
【図4】図4は本願発明の集積回路の製造工程における
装置の断面図である。
【図5】図5は本願発明の集積回路の製造工程における
装置の断面図である。
【図6】図6は本願発明の集積回路の製造工程における
装置の断面図である。
【図7】図7は本願発明の集積回路の一実施例を示す斜
視図である。
【図8】図8はp−HEMTのしきい値電圧の時間変化
を示す図である。
【図9】図9は半導体表面酸化物層中の砒素酸化物量と
しきい値電圧変化量との関係の例を示す図である。
【図10】図10は本願発明の高周波モジュールの一実
施例を示すブロック構成図である。
【図11】図11は本願発明の電界効果型トランジスタ
を用いた増幅器の回路構成を示す図である。
【符号の説明】
1…半絶縁性基板、2…バッファ層、3…素子領域、4
…ソース電極、5…ドレイン電極、6…ゲート電極、7
…ゲート電極近傍に存在する半導体表面酸化物層、11
…ノンドープバッファ層、12…n−キャリア供給層、
13…ノンドープスペーサ層、14…ノンドープチャネ
ル層、15…ノンドープスペーサ層、16…キャリア供
給層、17…バリア層、18…カバー層、19…エッチ
ングストップ層、20…キャップ層、30…絶縁膜、4
0…溝、41…ゲート電極形成用開孔、50…ゲートリ
セス領域、61…p−HEMT、62…キャパシタ、6
3…マイクロストリップ線路、64…パッチアンテナ、
65…インターディジタル・キャパシタ、71…バイア
ホール、72…接地導体、101…半絶縁性基板1の表
面、102…半絶縁性基板1の裏面。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 紀川 健 東京都国分寺市東恋ヶ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 Fターム(参考) 5F102 GA11 GA16 GA18 GB02 GC01 GD01 GJ05 GK06 GL04 GM06 GN05 GQ01 GQ02 GR10 GV05 HC01 HC15 HC21 HC30

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体材料層と、この半導体材料層に対
    して配されたゲート電極とを少なくとも有し、前記半導
    体材料層が有する半導体表面酸化物層中の砒素酸化物量
    が1立方センチメートルあたり5.8×1020個以下
    である電界効果型トランジスタを具備することを特徴と
    する集積回路。
  2. 【請求項2】 前記電界効果型トランジスタは、その基
    板がGaAsであることを特徴とする請求項1に記載の
    集積回路。
  3. 【請求項3】 前記電界効果型トランジスタは、そのチ
    ャネル層がInGaAsであることを特徴とする請求項
    1及び請求項2のいずれかに記載の集積回路。
  4. 【請求項4】 第1の化合物半導体層領域と、これにヘ
    テロ接合される第2の化合物半導体層領域とを有し、前
    記第1の化合物半導体層領域はキャリアの移送を担う領
    域を有し、前記第2の化合物半導体層領域を介するゲー
    ト電極より電界を印加が可能であり、且つ前記第2の化
    合物半導体層領域が有する半導体表面酸化物層中の砒素
    酸化物量が1立方センチメートルあたり5.8×10
    20個以下である電界効果型トランジスタを具備するこ
    とを特徴とする集積回路。
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