JP2002349203A - 仮想タービン計算法 - Google Patents

仮想タービン計算法

Info

Publication number
JP2002349203A
JP2002349203A JP2001155459A JP2001155459A JP2002349203A JP 2002349203 A JP2002349203 A JP 2002349203A JP 2001155459 A JP2001155459 A JP 2001155459A JP 2001155459 A JP2001155459 A JP 2001155459A JP 2002349203 A JP2002349203 A JP 2002349203A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
turbine
blade
cooling
turbine blade
calculation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001155459A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3969518B2 (ja
Inventor
Koji Harada
広史 原田
Tadaharu Yokogawa
忠晴 横川
Satoko Otaka
聡子 尾高
Toyoaki Yoshida
豊明 吉田
Akinori Ogawa
昭紀 小河
Osamu Nozaki
理 野崎
Yushi Saeki
祐志 佐伯
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
National Aerospace Laboratory of Japan
National Institute for Materials Science
Original Assignee
Toshiba Corp
National Aerospace Laboratory of Japan
National Institute for Materials Science
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp, National Aerospace Laboratory of Japan, National Institute for Materials Science filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP2001155459A priority Critical patent/JP3969518B2/ja
Publication of JP2002349203A publication Critical patent/JP2002349203A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3969518B2 publication Critical patent/JP3969518B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Turbine Rotor Nozzle Sealing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】計算時間を短くし、翼空力計算、翼強度計算、
翼冷却計算を連続一貫して行うことができるようにする
仮想タービン計算法を提供する。 【解決手段】本発明に係る仮想タービン計算法は、入力
したデータ・情報からヒートバランスを作成し(ステッ
プST2)、ヒートバランスからのデータを用いて翼空
力計算を行い(ステップST3)、翼空力計算で定めた
翼型の形状と材料成分から翼強度を計算するとともに
(ステップST4)、翼冷却計算を行い(ステップST
5)、その後、ガスタービン性能およびタービン翼の仕
様を定める(ステップST6)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、翼空力(翼性能)
計算、翼強度計算、翼冷却計算を連続して効果的に行う
ことのできる仮想タービン計算法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えばガスタービンを設計するに
あたっては、まず、最初に設計要項をコンピュータに入
力し、各設計要項に基づいてタービン性能計算、翼強度
計算、翼温度計算、ガスタービン出力を計算していた。
【0003】ここで、コンピュータに入力される設計要
項は、例えばガスタービン入口燃焼ガス温度、回転数、
段数、翼コード長、反動度、冷却流量、材料のクリープ
強度等である。
【0004】また、タービン性能計算では、例えば、速
度三角形、翼形状等の計算を行っている。また、翼強度
計算では、例えば、静翼の曲げ応力計算、動翼の遠心応
力計算、動翼植込み応力計算等を行っていた。
【0005】さらに、翼温度計算では、例えば、翼冷却
効率の計算、平均メタル温度計算、最高メタル温度計算
等を行っている。
【0006】これらの計算方法は、他の計算方法と無関
係に独立であり、個々に独立して作成したプログラムを
用いて計算を行っており、各計算の結果を出すまで長時
間を要していた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】最近の、例えば、ガス
タービン設計は、ガスタービン入口燃焼ガス温度の高温
化に伴って、ますます高度で、かつ複雑な仮想タービン
計算法が求められている。例えば、翼空力計算では、作
動流体の粘性解析を含めた計算方法が必要とされてお
り、また、翼強度計算では、計算することができない形
状部分をメッシュ切りにし、メッシュ切りの部分を個々
に計算し、個々に計算した情報を整理して全体の計算結
果に置き換える有限要素法が求められている。さらに、
翼冷却計算では、熱流体数値解析を含む計算が必要とさ
れている。
【0008】このような高度、かつ複雑な計算方法が必
要になってくると、個々の計算に多くの時間を費やすこ
とはもとより、一つの計算結果と他の残りの計算結果と
を何らかの手段で有機的に結び付けるものがないと、恣
意的な判断の下、繰返し計算のみが行われており、次の
計算に移行するとき、適正な情報が得られないまま徒労
に終る場合がある。一つの計算と他の残りの計算とを何
らかの手段で有機的に結び付けるものが乏しく、現在、
模索中である。
【0009】本発明は、このような事情を考慮してなさ
れたもので、コンピュータに入力した最小限のデータを
基に、翼空力計算、翼強度計算、翼温度計算を連続一貫
して行わせて計算時間を短縮させ、次の計算ステップに
適正な情報の下、より早く、より効果的に移行させるよ
うに図った仮想タービン計算法を提供することを目的と
する。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明に係る仮想タービ
ン計算法は、上述の目的を達成するために、請求項1に
記載したように、タービンを設計する際、タービン出
力、タービン入口燃焼ガス温度、材料の成分等の設計要
項を予め入力し、入力したデータ・情報を基に系統のエ
ンタルピ、流量、圧力、温度、密度を計算してヒートバ
ランスを作成し、ヒートバランスからのデータを用いて
タービン翼の翼空力計算を行ってタービン翼の翼型形状
を定め、定めたタービン翼の翼型形状のデータおよび前
記材料成分からタービン翼の翼強度を計算するととも
に、前記タービン翼の翼型形状から翼冷却計算を行っ
て、冷却空力流量を定めた後、タービン性能およびター
ビン翼の仕様を定める方法である。
【0011】また、本発明に係る仮想タービン計算法
は、上述の目的を達成するために、請求項2に記載した
ように、タービン翼の翼空力計算を行う際、速度三角形
を定め、定めた速度三角形とヒートバランスからのデー
タとを用いてタービン翼の幾何学的形状および寸法を定
める方法である。
【0012】また、本発明に係る仮想タービン計算法
は、上述の目的を達成するために、請求項3に記載した
ように、タービン翼の翼強度計算を行う際、材料成分の
データを複数用意し、これらのデータに基づいて性能計
算を行い、性能計算の結果から適正なタービン翼材を選
定する方法である。
【0013】また、本発明に係る仮想タービン計算法
は、上述の目的を達成するために、請求項4に記載した
ように、タービン翼の翼強度計算を行う際、冷却翼の中
空状の断面積を定める手段として、タービン翼の中空断
面積比をタービン翼平均肉厚コード比とタービン翼の中
実断面積コード2乗比との比を関数として表わして用
い、この関数からタービン翼の断面積を求める方法であ
る。
【0014】また、本発明に係る仮想タービン計算法
は、上述の目的を達成するために、請求項5に記載した
ように、タービン翼の翼強度計算を行う際、冷却翼の中
空状の断面積の断面2次モーメントを定める手段とし
て、タービン翼の中空・中実断面積コード2乗比の比を
関数として表わして用い、この関数からタービン翼の断
面2次モーメントを求める方法である。
【0015】また、本発明に係る仮想タービン計算法
は、上述の目的を達成するために、請求項6に記載した
ように、タービン翼の翼冷却計算を行う際、冷却翼の冷
却効率を定める手段として前記冷却翼に供給される冷却
媒体の流量とタービン翼を流れる作動ガスの流量との流
量比を指数関数から求める方法である。
【0016】また、本発明に係る仮想タービン計算法
は、上述の目的を達成するために、請求項7に記載した
ように、タービン翼の翼冷却計算を行う際、冷却翼の冷
却効率を定める手段として前記冷却翼に供給される冷却
媒体の流量とその比熱の積を、タービン翼外面熱伝達率
とその外面面積の積の商で定義される冷却パラメータの
関数から求める方法である。
【0017】また、本発明に係る仮想タービン計算法
は、上述の目的を達成するために、請求項8に記載した
ように、タービン翼の幾何学的形状および寸法を定める
際、タービン翼の軸方向コードと前記タービン翼の速度
三角形とからのタービン翼コード長さを計算して求める
方法である。
【0018】また、本発明に係る仮想タービン計算法
は、上述の目的を達成するために、請求項9に記載した
ように、タービン翼の幾何学的形状および寸法を求める
際、タービン翼の速度三角形のスタッガー角と実タービ
ン翼のスタッガー角との比を0.8〜1の範囲に設定し
ている方法である。
【0019】また、本発明に係る仮想タービン計算法
は、上述の目的を達成するために、請求項10に記載し
たように、タービン翼の速度三角形を定める際、タービ
ン翼の速度三角形の高さと底辺の長さの比を変数にし、
その変数を用いて作成する方法である。
【0020】また、本発明に係る仮想タービン計算法
は、上述の目的を達成するために、請求項11に記載し
たように、タービン翼の速度三角形を定める際、タービ
ン動翼およびタービン静翼の出口角を変数にし、その変
数を用いて作成する方法である。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る仮想タービン
計算法の実施形態を図面および図面に付した符号を引用
して説明する。
【0022】本発明に係る仮想タービン計算法の説明に
先立ち、まず、例えば、ガスタービンプラントの全体概
略構成を説明する。
【0023】図2は、発電用単体として、また、ポンプ
駆動用として、あるいは蒸気タービンプラントと組み合
わせて発電用コンバインドサイクル等として適用する、
例えば、ガスタービンプラントの概略系統図である。
【0024】ガスタービンプラントは、空気圧縮機1、
ガスタービン燃焼器2、ガスタービン3を備え、空気圧
縮機1で大気から吸い込んだ空気ARを圧縮して高圧化
し、その高圧化した圧縮空気CARを燃料FULととも
にガスタービン燃焼器3に供給して作動ガスGを生成
し、生成した作動ガスGをガスタービン3で膨張仕事を
させて動力(回転トルク)を取り出す構成になってい
る。
【0025】また、ガスタービンプラントは、空気圧縮
機1から抽気した圧縮空気を冷却空気COLとしてガス
タービン3のタービンノズル、タービン動翼、タービン
ロータ(ともに図示せず)等のガスタービン部品に供給
し、各部品のメタル温度を冷却し、各部品メタルの強度
を保証し、作動ガスGの高温化に対処させている。な
お、ガスタービン3で膨張仕事を終えた排ガスEXG
は、例えば、蒸気発生の熱源として排熱回収ボイラ等に
供給される。
【0026】このような構成を備えたガスタービンプラ
ントにおいて、本発明に係る仮想タービン計算法を、以
下に説明する。
【0027】図1は、本発明に係る仮想タービン計算法
の手順を説明するために用いた概略手順ブロック図であ
る。
【0028】本実施形態に係る仮想タービン計算法は、
まず最初に、コンピュータに「ガスタービン出力」、
「ガスタービン入口燃焼ガス温度」、「ガスタービン段
落数」、「翼平均径」、「翼反動度」、「材料の成
分」、「クリープ強度」等の設計要項を入力する(ステ
ップ:ST1)。
【0029】次に、予め入力しておいた情報・データを
基に、プラントを流れる流体のエンタルピ、流量、圧
力、温度、密度を計算してヒートバランス(熱計算)を
作成する(ステップ:ST2)。
【0030】ステップST2で、ヒートバランスが作成
されると、タービン翼空力計算(ステップ:ST3)に
移行する。具体的には、翼形状係数、反動度、燃焼ガス
の翼に対する流入出角等に基づいて速度三角形のベクト
ル線図が設定される。速度三角形のベクトル線図が設定
されると、これに基づいて流量、全体出力、翼形状が決
定される。
【0031】タービン翼空力計算が終了すると、ステッ
プST3で決定した翼形状に基づいてタービン翼強度計
算が行われる(ステップ:ST4)。具体的には、ター
ビン動翼、タービン静翼、タービンディスク等の遠心応
力計算、曲げ応力計算、タービン動翼植込み応力計算等
が行われる。
【0032】タービン翼の強度計算結果、厳しい状況に
ある場合、タービン翼冷却計算が行われる(ステップ:
ST5)。
【0033】タービン翼冷却計算は、平均メタル温度、
最高メタル温度等を計算し、冷却空気流量を設定して翼
冷却効率を算出する。
【0034】最後に、ステップST1〜ST5に基づく
情報・データからガスタービン性能、具体的にはガスタ
ービン熱効率が算出される(ステップ:ST6)。その
際、タービン動静翼の仕様、つまり翼長、コード長とと
もにガスタービン出力も再チェックされる。
【0035】次に各ステップST1〜ST6における技
術事項のうち、幾つかを今少し詳しく説明する。
【0036】図3は、ステップST3におけるタービン
翼空力計算を行うときの基礎となるタービン段落を構成
するタービン静翼4、タービン動翼5を示す翼配置図で
ある。タービン静翼4とタービン動翼5はそれぞれ多数
の翼で翼列を構成している(図3ではそれぞれ2枚のみ
取り出して示す)。タービン動翼5はロータ周方向に速
度Uで回転している。作動ガス(燃焼ガス)Gは、ター
ビン静翼4の間を通過することにより加速され、方向を
変えて、タービン動翼5に向って速度C2で流れる。作
動ガスGは、引き続きタービン動翼5の間を通過するこ
とによって方向を変え、タービン動翼5に対する相対速
度W3でタービン動翼翼列から流出する。一般に、ター
ビン静翼4とタービン動翼5は耐熱合金で製作するが、
タービンの高温部では作動ガスGの温度が材料の耐熱温
度を超えているため、空気圧縮機1から抽気した冷却空
気により冷却して材料強度を確保している。
【0037】一方、タービン翼空力計算を行うにあた
り、まず、最初に速度三角形が作成される。図4は、図
3に示した作動ガスGの流れを速度ベクトルで示した速
度三角形である。タービン静翼出口部における作動ガス
Gは、速度がC2、速度C2とロータ軸方向のなす角度
がα2、軸方向速度成分がCa2である。作動ガスGの
流量は、密度と軸方向速度成分Ca2および翼列が形成
する環状面積の積として求められる。タービン静翼出口
部平均径におけるタービン動翼5の周方向速度はU2で
ある。したがってタービン静翼出口速度C2の周方向速
度成分から周速U2を引いた速度成分Wt2が、作動ガ
スGのタービン動翼5に対する周方向相対速度となる。
この周方向相対速度Wt2と軸方向速度成分Ca2との
合成速度W2が、作動ガスGのタービン動翼5に対する
相対速度であり、軸方向からの角度β2にてタービン動
翼5に流入する。タービン動翼5を通過した作動ガスG
は、タービン動翼5から受ける作動力により方向を転
じ、タービン動翼5に対し相対速度W3にて、軸方向か
ら角度β3の方向に流出する。タービン動翼出口部平均
径では、タービン動翼5が周方向速度U3で回転してい
るため、作動ガスGは相対速度W3と周速U3の合成速
度である絶対速度C3として、軸方向から角度α3の方
向に流出する。タービン動翼出口の軸方向速度成分はC
a3である。作動ガスGは、その周方向速度成分がター
ビン静翼出口とタービン動翼出口の間でΔCtだけ変化
するので、タービン動翼に作動力を与えて仕事をする。
このため、作動ガスGの圧力および温度はタービン段落
入口から出口にかけて低下する。作動ガスGはΔCtを
大きくするほど大きな仕事をし、タービン段落出口の圧
力と温度が低くなる。タービン動翼5を出た作動ガスG
は、次のタービン段落に流入し、同様の速度三角形(図
示せず)を形成する。このような速度三角形に基づき、
作動ガスGの流量およびタービン動翼入口とタービン動
翼出口の周方向速度の変化、タービン動翼の周速を考慮
してガスタービン3の出力が計算され、空気圧縮機1の
動力を差し引くことによりガスタービンの出力が計算さ
れる。同時に、タービン各段落の作動ガスの状態量(温
度・圧力・密度など)が計算される。ここで、図2に示
す冷却空気COLもまた空気圧縮機1の動力の一部を消
費するので、ガスタービン効率を高くするには冷却空気
流量を低減した方がよい。ガスタービン効率は、ガスタ
ービンの出力を燃料の発熱量と燃料流量の積で除した値
である。
【0038】ガスタービン性能計算では、第1にガスタ
ービン、空気圧縮機、ガスタービン燃焼器の熱・動力収
支、すなわちヒートバランスを最適化する計算を行う。
ここでは最初にガスタービン出力とガスタービン入口温
度を与えることにより、最適の空気圧縮機圧力比、空気
流量、回転数を計算する。周知のように、ガスタービン
入口温度を固定した場合、空気圧縮機1の圧力比により
ガスタービンの効率および比出力(=単位空気流量あた
りのガスタービン出力)が変化するので、最適圧力比
は、例えばガスタービン効率が最大となる圧力比となる
ようにする。但し、ここでのガスタービン効率および比
出力は、タービン翼空力計算まで行った結果ではなく、
概略の熱力学的関数値である。最適圧力比は、同一サイ
ズのエンジンに対しより大きな出力を得ようとする場合
には、比出力最大の圧力比に近くする。圧力比を決める
と比出力が定まり、ガスタービン出力は比出力と空気流
量の積であるから、空気流量が定まる。タービン翼の周
速Uは経験的に定める。周速Uはタービン翼およびロー
タの応力計算結果により修正してもよい。周速Uはター
ビン翼の平均径と回転数の積であるから、周速が同じで
あっても、回転数が低いほど平均径の大きい大型のガス
タービンとなり作動ガスの流量が大きくできるという関
係がある。
【0039】したがって、周速Uと空気流量から回転数
が定まる。これらの設計要項が決定されると、ガスター
ビン入口燃焼ガス温度などから燃料流量が、空気圧縮機
の圧力比と空気流量等から空気圧縮機動力が、さらに次
に述べるガスタービン計算によりガスタービン出力がそ
れぞれ計算される。また、燃焼計算の結果、COの排
出量が計算される。ガスタービン出力から空気圧縮機動
力を引くことによりガスタービン出力が求められる。こ
の出力と、条件として与えた出力とは、一般に多少差異
が生じる。両者を一致させるには、空気流量を修正して
反復計算を行う。
【0040】さて、ガスタービンの速度三角形が決定す
ると、燃焼ガスの温度・圧力・密度等の状態量を用いて
ガスタービン翼の寸法・幾何特性が定められる。ガスタ
ービンの速度三角形は、ΔCtを調整してガスタービン
出口の圧力が大気圧に近い条件となるように定められ
る。ガスタービン翼長は、燃焼ガスの流量、密度、軸方
向速度成分および平均径から計算される。他の寸法・幾
何特性もガスタービンの分野においては周知の方法およ
び後述する方法によって計算される。
【0041】ガスタービン翼の形状および回転数が決ま
ると、翼強度計算によりガスタービン翼に作用する応力
を計算する。さらに冷却計算により冷却空気流量とガス
タービン翼のメタル温度を計算する。ガスタービン翼の
材料強度、例えば材料のクリープ強度は、材料成分から
計算によって求められる。材料成分から材料強度を計算
する方法は、多くの実験データと理論を基に作成した計
算式による。クリープ強度はメタル温度によって変化す
るため、メタル温度を定める翼冷却空気量によって変化
する。したがって、ガスタービン翼に作用する応力と材
料強度から決まるガスタービン翼の強度的安全率を適正
な値とするため、冷却空気流量を収束計算により調整す
る。強度計算としては、さらにタービンのロータを構成
するタービンディスクの強度計算を行う。冷却空気流量
によってガスタービン性能が変化するため、材料成分が
変わると必要な冷却空気流量が変化し、ガスタービン性
能が変化する。
【0042】このガスタービン性能が変化することを知
るには、材料成分として、例えば2ケースの情報・デー
タを入力し、それぞれに対する性能計算を同時に行い、
その計算結果から適正なタービン翼材を選定すればよ
い。すなわち、第1のケースを従来から使用している材
料、第2のケースを新材料とすると、従来から使用して
いる材料の場合と新材料の場合とのガスタービン性能を
空気圧縮機の入口流量、圧力比、回転数を固定して計算
し、新材料の場合の性能変化を算出する。そのとき、新
材料のガスタービン性能の方が従来材のそれに較べて優
位性がわかれば、優位性のあるものを選択すればよい。
このことは、今後の材料開発に対し手助けの1つにな
る。
【0043】次に、ガスタービン翼強度計算を説明す
る。
【0044】タービン動翼は、運転中、高い遠心応力を
受けながら高温環境で使用されているので、クリープ変
形を起こす。このクリープ変形は、材料成分のデータベ
ースに基づき計算することができる。図5は、タービン
動翼のクリープによる伸びの時間的変化を計算により算
出した一例である。また、図6は、クリープ伸び率のタ
ービン動翼高さ方向の分布を計算により算出した一例で
ある。
【0045】このような計算結果から、残りの運転時間
中、破断に至るまでにどれだけ余寿命があるのか検討す
ることができ、伸びの変化を予測しつつ、ガスタービン
に安全運転を行わせることができる。
【0046】ところで、速度三角形が決まると、翼型を
含む翼列の寸法が決定される。
【0047】翼列の寸法決定にあたり、従来では、速度
三角形に合った翼型を得るため、翼型の詳細形状を定め
る計算式を用いて翼面速度成分を改善しつつ試行錯誤の
計算を繰り返していた。
【0048】本実施形態では、翼型を表す曲線座標のよ
うな詳細形状を定める計算は行わず、強度・冷却計算に
必要な幾何学的寸法および特性値を計算する。図7は翼
型の代表的寸法および特性値をガスタービン動翼の場合
について示すものであり、軸方向弦長がCである。Xは
最小断面2次モーメント主軸、Yは最大断面2次モーメ
ント主軸、γiはX軸とロータ軸方向とのなす角、γ´
は翼弦長の線とロータ軸方向とのなす角である。
【0049】さらに、中空冷却翼6は、図8に示すよう
に、冷却通路7を備えた中空になっているので、その断
面特性を求めておくことが必要である。断面積は遠心力
によって生じ応力を計算するための基本的断面特性であ
る。このため、冷却流路がない場合、つまり中実翼の断
面積Asは、従来からより多く用いている代表的翼型の
データベースなどに基づいて設定している。
【0050】しかし、中空冷却翼6の断面積Aは、中実
翼の断面積Asと同じであっても肉厚tによって変化す
る。このため、冷却通路7がない場合、本実施形態で
は、中実翼の断面積Asを基にし、肉厚tを考慮し、断
面積Aを計算している。
【0051】すなわち、中実翼の断面積Asは、そのA
sと翼弦長Cの2乗との比Racの値を設定してよく弦
長Cから計算する。
【0052】中空翼の断面積Aを求めるには、中空翼の
断面積Aと中実翼の断面積Asとの比Raを、適切なパ
ラメータを用いて表せればよい。このため、数多くの冷
却翼について調査した結果、図9に示すように、パラメ
ータとして翼平均肉厚コード比と翼中実断面積コード2
乗比との比、すなわち
【数1】Rta=(t/C)/(As/C) を用いることにより
【数2】Ra=C1×Rtaと表わせることがわかっ
た。指数mは0.3程度である。また係数C1は0.9
程度である。この方法により、中空翼の断面積は、容易
に計算することができる。
【0053】一方、中空の冷却翼6の主断面2次モーメ
ントは、次のようにして計算される。
【0054】主断面2次モーメントは、作動ガス(燃焼
ガス)の反力により翼に生じる曲げ応力を計算するため
の基本断面特性である。まず、中空翼の断面2次モーメ
ントは、従来の代表的翼型のデータベースに基づき、断
面積AsとコードCを主な変数とする関数として計算す
ることができる。このため、中空翼の主断面2次モーメ
ントIを求める際、中空翼の主断面2次モーメントIと
中実翼の主断面2次モーメントIsとの比Riをパラメ
ータとして用いる。数多くの冷却翼6について調査した
結果、図10に示すように、パラメータとして翼平均肉
厚コード比と翼中実断面積コード2乗比との比Rtaを
用いることにより、
【数3】Ri=C2×Rta と表せることが分かった。指数nは0.3程度であり係
数C2は1.05程度である。主断面2次モーメントに
は最大と最小があるが両者とも殆ど同様の式で表せる。
この方法により中空翼の断面2次モーメントは、容易に
計算することができる。
【0055】ステップST5では、冷却空気流量が算出
される。本実施形態では、冷却空気流量を算出する方法
として冷却効率曲線を用いる。
【0056】冷却効率は次式で定義される。
【0057】
【数4】
【0058】一方、冷却効率を決める主要なパラメータ
である冷却流量比は次式で示される。
【0059】
【数5】冷却流量比=冷却空気流量/作動ガス流量
【0060】作動ガス温度はインプット時のデータから
得られ、冷却空気温度は空気圧縮機1の抽気温度として
得られる。翼メタル温度は、必要な強度から計算される
ので、冷却効率が定まる。したがって、冷却効率より冷
却流量比が定まり、必要な冷却空気流量が決定される。
【0061】本実施形態は、冷却流量比と冷却効率につ
いて、タービン翼冷却効率をタービン翼に供給される冷
却媒体の流量とタービン翼列を流れる作動ガスの流量と
の流量比の指数関数を含む計算式にて計算するものであ
る。タービン翼の冷却効率ηは、数多くの冷却翼毎に特
有の特性を示し冷却空気流量Gcと作動ガス流量Ggの
比に対して測定結果が整理されている。それらの特性を
調査した結果、一般に次の式で良好に表せることがわか
った。
【0062】
【数6】 ここで、a,bは冷却翼6の種類による実験定数であ
る。
【0063】測定結果の一例を図11に示す。図11
中、黒丸(●)印の実験点は実線で示す(1)式と極め
て良好に一致している。この式を使用することにより、
冷却翼6の冷却流量計算を的確に行うことができる。
【0064】また、翼冷却効率、特にフィルム冷却効率
は次のようにして行われる。
【0065】冷却翼6は、翼内部に設けた冷却流路7に
冷却空気を流して冷却し、冷却を終えた冷却空気を作動
ガス中に吹き出してその一部の流体で翼面を覆い作動ガ
スからの熱流を低減する。したがって、ガスタービン翼
の冷却効率ηは、フィルムによる遮熱効果と翼内部を流
れる冷却空気の対流冷却効率の相乗効果として決定され
る。
【0066】フィルム冷却効果を表すため次式で表した
フィルム冷却効率を用いる。
【0067】
【数7】
【0068】従来、フィルム冷却効率は、パラメータξ
=X/(M×S)に対して試験結果が整理されていた。
ここで、
【外1】
【0069】ところで、壁面に沿って流れるフィルムの
温度上昇は、吹出し媒体の流量Gcと比熱Cpcが大き
いほど低くなり、作動ガス側の熱伝導率αgと面積Ag
が大きいほど高くなると考えられる。したがって、フィ
ルム冷却効率は、冷却パラメータ
【数8】ψe=(Gc×Cpc)/(αg×Ag) に対して整理した方が一層合理的である。
【0070】熱量バランスを考慮すると、
【数9】 となることが導かれる。一例として本実施形態の方法に
より、平板フィルムのフィルム冷却効率を整理した結果
を図13に示す。試験結果(■印)は、(2)式(実
線)とよく一致しており、この方法の有効性を示してい
る。
【0071】タービン翼の冷却効率ηは、上述の記号を
用いると、
【数10】 と表される。この冷却効率ηを経験的に表す別の方法と
して冷却パラメータψeを用いる方法が従来知られてい
る。この場合、作動ガス側の熱伝達率αgなどの詳細デ
ータを必要とする煩雑さはあるが、本実施形態では、フ
ィルム冷却効率と同じパラメータで表すので、冷却効率
ηに対するフィルム冷却効率の寄与を考慮して冷却効率
ηを計算することができることになる。したがって冷却
効率ηに対するフィルム冷却空気流量等の効果を的確に
反映することができる。
【0072】一方、ステップST3で速度三角形が定め
られると、図7に示すように、タービン動翼5の軸方向
弦長Cxは、Zweifel係数を用いて計算すること
ができる(詳細は省略する)。このため、引き続き、図
7に示す弦長Cを定める必要がある。この弦長Cを計算
する方法には、従来から、翼型を表す曲線を作成する方
法がある。
【0073】しかし、ガスタービンの性能、強度、冷却
を同時的に計算する計算手段のためにはもっと簡便な方
法が必要である。このため、弦長Cの新しい計算方法は
次のようにして求めることができる。ここでは、ガスタ
ービン動翼の場合について説明する。図4に示した速度
三角形におけるガスタービン動翼入口相対速度W2とガ
スタービン動翼出口相対速度W3を図12に示すよう
に、合成して合成速度ベクトルWiを作成する。この合
成速度ベクトルWiとロータ軸方向とのなす角を食い違
い角をγとする。そして弦長Cを次式により計算する。
【0074】
【数11】
【0075】本実施形態の計算方法により、ガスタービ
ン翼の弦長Cは容易に決定することができる。なお、修
正係数Ragは、翼型詳細形状計算結果により、Rag
=0.8〜1.09が好ましいことがわかった。
【0076】このように、本実施形態に係る計算方法に
よれば、翼型の最も重要な特性値である翼弦長を速度三
角形から直接的に定めることができる。
【0077】また、ステップST3で定めた速度三角形
が仕事係数、速度三角形形状係数、反動度を組み合わせ
ると、より適切なものになることを説明する。
【0078】今、図4において、C2は、タービン静翼
出口平均径の作動ガス速度ベクトルを示している。ま
た、U2は、タービン静翼出口平均径の作動ガス速度ベ
クトルC2に対応するタービン動翼5に周速度である。
したがって、作動ガスはタービン動翼5に対し相対速度
W2で流入し、相対速度W3で流出する。タービン動翼
出口では、周速U3のため作動ガスの絶対速度はC3と
なり、作動ガスはこの速度で次の段落のタービン静翼に
流入する。タービン動翼において、作動ガスの絶対速度
はC2からC3に変化することになる。これに伴う作動
ガスの周方向速度成分の変化ΔCtにより、タービン動
翼に対する周方向作動力が生じロータの回転トルクが発
生する。したがって、
【数12】仕事係数ψ=ΔCt/U3が、タービン動翼
にかかる負荷を代表する特性値となる。また、作動ガス
の軸方向速度成分は、翼高さ、翼列における作動ガスの
転向角(タービン動翼ではβ2とβ3の和)を決め、さ
らにタービン効率を計算するための重要な要因であり、
【数13】仕事係数φ=Ca3/(2×U3) が代表特性値となる。また、タービン動翼前後の圧力降
下とタービン動静翼を合わせた段落の圧力降下との比
が、重要なパラメータであり、
【数14】 が代表特性値となる。
【0079】タービン効率は、仕事係数ψと速度係数φ
をパラメータとしてプロットしたスミスチャートがよく
知られている。スミスチャートによると等効率線が、図
14に示すように、半目玉状の曲線として表され、その
中心として効率最大点がある。仕事係数ψが一定の場
合、効率が最大となる速度係数があり、その点を結ぶと
点線で示す効率最大線が得られる。効率最大線に対応す
る速度係数φの値は、仕事係数ψによって変化する。ガ
スタービン性能計算において、速度係数φと仕事係数ψ
の値は、タービン効率だけでなくタービン翼の強度を考
慮して決定するため調整が必要である。仕事係数ψと速
度係数φは、従来、ガスタービン性能計算の過程でそれ
ぞれ独立に選定していたため、効率最大線との関係など
コントロールしにくく的確な計算が困難であった。
【0080】このため、速度三角形形状係数
【数15】Kv=φ/(ψ+1) を導入する。Kvは、図4において速度三角形の高さと
底辺長さの比を表す。したがって、Kvが一定の場合、
速度三角形が相似に近くなり、翼空力性能がある程度類
似する。等Kv線、すなわちKv=一定の線の一部は、
図14に示すように、効率最大線に近くなる。効率最大
線から離れた等Kv線ほど効率は低レベルとなり、Kv
はその低下傾向を決定するよいパラメータとなる。した
がって、効率最大線に対応するKvを設定すると、仕事
係数ψを変化させた場合でも常にほぼ最大効率線に対応
する速度係数φが選定される。効率最大線から離れたK
vを設定すると、最大効率線に対し、ある範囲で低下し
た効率に対応する速度係数φが選定される。一方、Kv
は作動ガスの軸方向速度成分を代表する。したがって、
効率最大線に近い等Kv線を基準としてKvがそれより
大きい場合はタービンの翼長が小さくなり、Kvがそれ
より小さい場合はタービンの翼長が大きくなる。タービ
ンの翼長は、タービン翼の強度を決定する主要な要因で
あるからKvは性能と強度の関係を調整するため適切な
係数である。
【0081】このように、本実施形態に係る計算方法に
よれば、仕事係数、速度三角形形状係数、反動度の組み
合わせを用いて速度三角形を計算するので、翼空力性能
の変化をタービン翼の強度と結び付けながら的確にコン
トロールすることができ、適切な速度三角形を決定する
ことができる。
【0082】なお、本実施形態は、速度三角形を決定す
るにあたり、仕事係数、速度三角形形状係数、反動度を
組み合わせたが、この例に限らず、仕事係数、タービン
静翼流出角度α2、タービン動翼流出角度β3を組み合
わせて速度三角形を計算してもよい。既存のタービン翼
の速度三角形を決定する場合、有効である。
【0083】
【発明の効果】以上の説明のとおり、本発明に係る仮想
タービン計算法によれば、材料成分のガスタービン性能
に与える影響を直ちに計算でき、翼空力性能、翼強度、
翼冷却まで一貫して調整し、ガスタービンの性能計算を
行うことができるので、翼空力性能、翼強度、翼冷却に
優れたバランスを持ったガスタービンを実現することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る仮想タービン計算法の手順を説明
するために用いた概略手順ブロック図。
【図2】本発明に係る仮想タービン計算法に用いるガス
タービンプラントの概略系統図。
【図3】本発明に係る仮想タービン計算法に用いるガス
タービン段落を示す概念図。
【図4】本発明に係る仮想タービン計算法に用いる作動
ガスの速度ベクトルを示す速度三角形図。
【図5】本発明に係る仮想タービン計算法により得たタ
ービン動翼のクリープによる伸びと破断時間比との関係
を示すグラフ。
【図6】本発明に係る仮想タービン計算法により得たタ
ービン動翼のクリープによる伸び率の高さ方向分布を示
すグラフ。
【図7】本発明に係る仮想タービン計算法に用いるター
ビン動翼の翼型を示す概念図。
【図8】本発明に係る仮想タービン計算法に用いるター
ビン冷却翼の概念図。
【図9】本発明に係る仮想タービン計算法に用いるター
ビン冷却翼の中空翼と中実翼との断面積比を示すグラ
フ。
【図10】本発明に係る仮想タービン計算法に用いるタ
ービン冷却翼の中空翼と中実翼との断面2次モーメント
比を示すグラフ。
【図11】本発明に係る仮想タービン計算法に用いるタ
ービン冷却翼の冷却効率を示すグラフ。
【図12】本発明に係る仮想タービン計算法に用いるタ
ービン冷却翼のフィルム冷却効率を示すグラフ。
【図13】本発明に係る仮想タービン計算法に用いるタ
ービン動翼の入口、出口の相対速度ベクトルと合成速度
ベクトルとを示すベクトル線図。
【図14】本発明に係る仮想タービン計算法に用いるタ
ービン翼の効率特性線図。
【符号の説明】
1 空気圧縮機 2 ガスタービン燃焼器 3 ガスタービン 4 タービン静翼 5 タービン動翼 6 冷却翼 7 冷却通路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 原田 広史 茨城県つくば市千現一丁目2番1号 独立 行政法人 物質・材料研究機構内 (72)発明者 横川 忠晴 茨城県つくば市千現一丁目2番1号 独立 行政法人 物質・材料研究機構内 (72)発明者 尾高 聡子 茨城県つくば市千現一丁目2番1号 独立 行政法人 物質・材料研究機構内 (72)発明者 吉田 豊明 東京都調布市深大寺東町7丁目44番地1 独立行政法人 航空宇宙技術研究所 航空 推進研究センター内 (72)発明者 小河 昭紀 東京都調布市深大寺東町7丁目44番地1 独立行政法人 航空宇宙技術研究所 航空 推進研究センター内 (72)発明者 野崎 理 東京都調布市深大寺東町7丁目44番地1 独立行政法人 航空宇宙技術研究所 航空 推進研究センター内 (72)発明者 佐伯 祐志 神奈川県横浜市鶴見区末広町二丁目4番地 株式会社東芝京浜事業所内 Fターム(参考) 3G002 CA07 CB00

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タービンを設計する際、タービン出力、
    タービン入口燃焼ガス温度、材料の成分等の設計要項を
    予め入力し、入力したデータ・情報を基に系統のエンタ
    ルピ、流量、圧力、温度、密度を計算してヒートバラン
    スを作成し、ヒートバランスからのデータを用いてター
    ビン翼の翼空力計算を行ってタービン翼の翼型形状を定
    め、定めたタービン翼の翼型形状のデータおよび前記材
    料成分からタービン翼の翼強度を計算するとともに、前
    記タービン翼の翼型形状から翼冷却計算を行って、冷却
    空力流量を定めた後、タービン性能およびタービン翼の
    仕様を定めることを特徴とする仮想タービン計算法。
  2. 【請求項2】 タービン翼の翼空力計算を行う際、速度
    三角形を定め、定めた速度三角形とヒートバランスから
    のデータとを用いてタービン翼の幾何学的形状および寸
    法を定めることを特徴とする請求項1記載の仮想タービ
    ン計算法。
  3. 【請求項3】 タービン翼の翼強度計算を行う際、材料
    成分のデータを複数用意し、これらのデータに基づいて
    性能計算を行い、性能計算の結果から適正なタービン翼
    材を選定することを特徴とする請求項1記載の仮想ター
    ビン計算法。
  4. 【請求項4】 タービン翼の翼強度計算を行う際、冷却
    翼の中空状の断面積を定める手段として、タービン翼の
    中空断面積比をタービン翼平均肉厚コード比とタービン
    翼の中実断面積コード2乗比との比を関数として表わし
    て用い、この関数からタービン翼の断面積を求めること
    を特徴とする請求項1記載の仮想タービン計算法。
  5. 【請求項5】 タービン翼の翼強度計算を行う際、冷却
    翼の中空状の断面積の断面2次モーメントを定める手段
    として、タービン翼の中空・中実断面積コード2乗比の
    比を関数として表わして用い、この関数からタービン翼
    の断面2次モーメントを求めることを特徴とする請求項
    1記載の仮想タービン計算法。
  6. 【請求項6】 タービン翼の翼冷却計算を行う際、冷却
    翼の冷却効率を定める手段として前記冷却翼に供給され
    る冷却媒体の流量とタービン翼を流れる作動ガスの流量
    との流量比を指数関数から求めることを特徴とする請求
    項1記載の仮想タービン計算法。
  7. 【請求項7】 タービン翼の翼冷却計算を行う際、冷却
    翼の冷却効率を定める手段として前記冷却翼に供給され
    る冷却媒体の流量とその比熱の積を、タービン翼外面熱
    伝達率とその外面面積の積の商で定義される冷却パラメ
    ータの関数から求めることを特徴とする請求項1記載の
    仮想タービン計算法。
  8. 【請求項8】 タービン翼の幾何学的形状および寸法を
    定める際、タービン翼の軸方向コードと前記タービン翼
    の速度三角形とからのタービン翼コード長さを計算して
    求めることを特徴とする請求項1記載の仮想タービン計
    算法。
  9. 【請求項9】 タービン翼の幾何学的形状および寸法を
    求める際、タービン翼の速度三角形のスタッガー角と実
    タービン翼のスタッガー角との比を0.8〜1の範囲に
    設定していることを特徴とする請求項1記載の仮想ター
    ビン計算法。
  10. 【請求項10】 タービン翼の速度三角形を定める際、
    タービン翼の速度三角形の高さと底辺の長さの比を変数
    にし、その変数を用いて作成することを特徴とする請求
    項1記載の仮想タービン計算法。
  11. 【請求項11】 タービン翼の速度三角形を定める際、
    タービン動翼およびタービン静翼の出口角を変数にし、
    その変数を用いて作成することを特徴とする請求項8ま
    たは9記載の仮想タービン計算法。
JP2001155459A 2001-05-24 2001-05-24 仮想タービン計算法 Expired - Lifetime JP3969518B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001155459A JP3969518B2 (ja) 2001-05-24 2001-05-24 仮想タービン計算法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001155459A JP3969518B2 (ja) 2001-05-24 2001-05-24 仮想タービン計算法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002349203A true JP2002349203A (ja) 2002-12-04
JP3969518B2 JP3969518B2 (ja) 2007-09-05

Family

ID=18999645

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001155459A Expired - Lifetime JP3969518B2 (ja) 2001-05-24 2001-05-24 仮想タービン計算法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3969518B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7552647B2 (en) 2003-01-22 2009-06-30 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. Turbine blade fatigue life evaluating method
CN112528474A (zh) * 2020-11-30 2021-03-19 北京动力机械研究所 一种无导叶对转涡轮一维气动设计方法
CN112560192A (zh) * 2020-12-04 2021-03-26 江苏源清动力技术有限公司 一种航改燃气轮机涡轮导向叶片模具收缩率的设计方法
CN113107606A (zh) * 2021-05-10 2021-07-13 哈尔滨汽轮机厂有限责任公司 一种汽轮机横置级热力计算与设计算法
CN115680780A (zh) * 2022-10-13 2023-02-03 中国航发四川燃气涡轮研究院 涡轮叶片平面叶栅进口轴向速度控制方法

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7552647B2 (en) 2003-01-22 2009-06-30 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. Turbine blade fatigue life evaluating method
CN112528474A (zh) * 2020-11-30 2021-03-19 北京动力机械研究所 一种无导叶对转涡轮一维气动设计方法
CN112560192A (zh) * 2020-12-04 2021-03-26 江苏源清动力技术有限公司 一种航改燃气轮机涡轮导向叶片模具收缩率的设计方法
CN112560192B (zh) * 2020-12-04 2024-03-08 江苏源清动力技术有限公司 一种航改燃气轮机涡轮导向叶片模具收缩率的设计方法
CN113107606A (zh) * 2021-05-10 2021-07-13 哈尔滨汽轮机厂有限责任公司 一种汽轮机横置级热力计算与设计算法
CN113107606B (zh) * 2021-05-10 2023-03-24 哈尔滨汽轮机厂有限责任公司 一种汽轮机横置级热力计算与设计算法
CN115680780A (zh) * 2022-10-13 2023-02-03 中国航发四川燃气涡轮研究院 涡轮叶片平面叶栅进口轴向速度控制方法
CN115680780B (zh) * 2022-10-13 2024-05-03 中国航发四川燃气涡轮研究院 涡轮叶片平面叶栅进口轴向速度控制方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3969518B2 (ja) 2007-09-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1884624B1 (en) Method for ordering blades on a rotor of a turbomachine
US7416389B2 (en) Methods and apparatus for assembling rotatable machines
Merchant et al. Experimental investigation of a high pressure ratio aspirated fan stage
Ikeguchi et al. Design and development of a 14-stage axial compressor for industrial gas turbine
Joly et al. Full design of a highly loaded and compact contra-rotating fan using multidisciplinary evolutionary optimization
Lejon et al. Multidisciplinary design of a three stage high speed booster
Zhdanov et al. An advanced usage of meanline loss systems for axial turbine design optimisation
Buske et al. Distributed multidisciplinary optimization of a turbine blade regarding performance, reliability and castability
Cheng et al. Effect of blade surface cooling on a micro transonic axial compressor performance at low Reynolds number
Ha et al. Detailed Design and Optimization of the first stage of an axial supercritical CO2 compressor
Verstraete et al. Multidisciplinary optimization of a radial compressor for micro gas turbine applications
Wadia et al. Aerodynamic design and testing of an axial flow compressor with pressure ratio of 23.3: 1 for the LM2500+ gas turbine
Robinson et al. An integrated approach to the aero-mechanical optimisation of turbo compressors
JP2002349203A (ja) 仮想タービン計算法
Puterbaugh et al. A three-dimensional shock loss model applied to an aft-swept, transonic compressor rotor
Shanechi et al. Optimisation of a high pressure ratio radial-inflow turbine: Coupled CFD-FE analysis
Tong et al. A computer code for gas turbine engine weight and disk life estimation
Weidtmann et al. High efficient steam turbine design based on automated design space exploration and optimization techniques
EP2907972A1 (en) Flutter-resistant transonic turbomachinery blade and method for reducing transonic turbomachinery blade flutter
Lebele-Alawa Axial-thrust responses due to a gas turbine’s rotor blade distortions
CN109948187B (zh) 基于等强度理论的离心压气机轮盘喉部结构优化设计方法
Attia Upgrade of a 16-Stage Industrial Compressor: Part II—Extension of the Analysis Method to the Design Function and Results
Borovkov et al. Supersonic centrifugal compressor flow part optimization experience
Ma˚ rtensson et al. Simplified forced response HCF assessment of turbomachinery blades
Kang et al. Aeroelasticity design and evaluation methodologies for gas turbine axial compressor: focus on fluttering phenomena

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060622

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060627

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20060818

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060828

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20060818

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070306

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070425

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070522

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070530

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 3969518

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100615

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110615

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120615

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130615

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

EXPY Cancellation because of completion of term