JP2002330757A - 外来性遺伝物質又は生理活性物質を細胞内へ導入する新規な方法 - Google Patents

外来性遺伝物質又は生理活性物質を細胞内へ導入する新規な方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 外来性遺伝物質又は生理活性物質を細胞内へ
導入するための、新規な方法を開発する。 【解決手段】 粒径0.01μm 以上10μm 以下の球状微粒
子であるビーズに、外来性遺伝物質又は生理活性物質を
固定化したバイオビーズを作製し、その様なバイオビー
ズを細胞内に導入することにより、大きなサイズの外来
性遺伝物質又は生理活性物質を大量に細胞内へ導入する
ことが可能となった。アルギン酸カルシウムからなるビ
ーズは、本発明の目的に特に有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、外来性遺伝物質又
は生理活性物質を細胞内へ導入するための新規な方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、外来遺伝子を細胞に導入する方法
として、電気穿孔法、遺伝子銃法、アグロバクテリウム
法等が用いられてきた。これらの方法は、細胞の形質転
換を行うための優れた方法であるが、電気穿孔法や遺伝
子銃法は一時的に小さな孔が開いた細胞の間隙を通じて
遺伝子を導入する方法であり、またアグロバクテリウム
法は細菌に感染させることにより遺伝子を導入する方法
であるという性質から、導入できる遺伝子の量は少量で
あった。また孔の大きさは小さいために、導入可能であ
るのは小さな遺伝子のみであった。巨大なサイズの遺伝
子や遺伝性物質を導入しようと試みても、これらは大き
過ぎるために導入できず、また導入されても断片化した
りするために、従来の方法により導入できる遺伝子は限
られていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そこで、従来の方法と
比較してより大量の外来遺伝子を導入できる方法、更に
は従来の方法では不可能であった巨大な遺伝子又は遺伝
物質を導入できる、新規な遺伝子の導入方法が求められ
ていた。その様な欠点を克服できる遺伝子導入の方法を
提供する事が、本発明の課題である。また、本発明の方
法は、種々の生理活性物質を植物に導入することにも使
用することが可能である。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者等は、球
状微粒子であるビーズを作製して、当該ビーズ内に遺伝
物質を固定化させることにより、遺伝子を導入すること
を考えた。尚、本願明細書中において遺伝物質又は生理
活性物質を固定化するとは、形成したゲルの内部及び表
面に、遺伝物質又は生理活性物質を保持させることを意
味する。本発明のビーズの大きさは0.01μm から10μm
であるために、本発明のバイオビーズを用いることによ
り、従来と比較して大量の遺伝子を一度に導入すること
ができる。また本発明により、巨大なサイズの遺伝子
や、これまで導入することができなかった、mRNA、プラ
スミドDNA 又は人工染色体等の遺伝物質を導入すること
が可能となった。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明のビーズの材料としては、
イオン種によりゲル化を制御可能なアルギン酸一価塩、
κ- カラギーナン等の水溶液や、寒天、ゲランガム等の
水溶性ゲル化多糖類が適当である。アルギン酸一価塩等
の水溶液を、水と混和しない有機溶媒でビーズ内に導入
させた生理活性物質、遺伝物質に加えて超音波処理など
により懸濁し粒径が0.01〜10μm のW/O 型エマルジョン
を形成させることができる。ここに二価以上のカチオン
を含む水溶液などに水溶性の遺伝物質を溶解させておい
たものを加えて直ちに混和することでゲル化させ、その
内部及び表面に遺伝物質を含有する粒径0.01〜10μm の
ビーズを形成させることができる。
【0006】より具体的には、本発明のバイオビーズと
して、アルギン酸カルシウムのバイオビーズを作製する
ことができる。この方法は、アルギン酸が2価のカルシ
ウムイオンにより、ゲル化することを利用したものであ
り、アルギン酸溶液を有機溶媒・水のエマルジョン系で
乳化後、塩化カルシウムと混和して両者を攪拌しながら
混合することにより調製することができる。また、アル
ギン酸溶液をセルソーターを利用して微小な液滴とし、
塩化カルシウム溶液に滴下してビーズを作製することも
できる。
【0007】本発明の方法で作製されたバイオビーズ
は、エレクトロポレーション法、PEG法、マイクロイン
ジェクション法又は光ピンセット法を用いてのピンポイ
ント輸送等を用いて、針やレーザーによる物理的な穿孔
や酵素的な細胞壁の除去を行った植物細胞、更には動物
細胞にも容易に導入されうる。この方法によれば、非常
に穏やかな条件で細胞内に導入されるため、染色体や核
といった巨大な遺伝物質も損傷させることなく、導入さ
せることが可能である。
【0008】0.5%から3%のアルギン酸ナトリウム水溶液
を約50mMの塩化カルシウム水溶液に滴下すると、半透明
で水より比重が高いゲルが調製される。本発明のバイオ
ビーズを調製する際において、アルギン酸ナトリウム濃
度は0.5%から3%、塩化カルシウム濃度は50mMから1000mM
であることが好ましい。また、バイオビーズを乳化する
ための有機溶媒は、イソアミルアルコール又はブタノー
ルが好ましい。アルギン酸ナトリウムの濃度が0.25% 以
下または、塩化カルシウム濃度が25mM 以下の場合には
アルギン酸ナトリウムがゲル化しないために、ビーズを
作製することができなかった。塩化カルシウムの濃度が
500 mM以上でアルギン酸カルシウムの濃度が0.5 %以下
の場合には、完全な球形ではなく半球状の大きなビーズ
ができやすかった。またアルギン酸ナトリウムの濃度が
3% 以上であるとエマルジョン化の際の液滴の大きさが
十分小さくならず大きく涙型のビーズができてしまっ
た。実用的なサイズ(10μm 〜0.1 μm )のビーズが作
製されたのはアルギン酸ナトリウム濃度0.5 〜1.5%、塩
化カルシウム濃度50〜200mM であった。また、これを10
mMの塩化カルシウム水溶液に懸濁し、孔径5 μm のナイ
ロンメッシュにのせて5000 rpm、5 分の遠心により濾過
して5 μm 以上のサイズのものを除去することでより小
さなビーズを集めることもできた。
【0009】こうして得られたビーズは、二価カチオン
をキレート化するEDTA、EGTAを含む溶液や高濃度の1価
カチオンを含む溶液中では速やかにゾル化するので保存
は10mMの塩化カルシウムで行う必要がある。また、塩化
カルシウム濃度が1M以上であるとビーズ同士が凝集しや
すくなり再懸濁が困難になる。また回収のために遠心を
行う場合も7000rpm 以上で行うと凝集し再懸濁が困難に
なる。
【0010】本発明者らは、遺伝物質を操作性良く細胞
内に導入する手段として、光ピンセット法を用いる事を
考えた。そして、その様な目的に使用するバイオビーズ
として、どの様な条件が必要とされるか検討を行った。
即ち、DNA 保持担体としてのバイオビーズの材質として
どの様なものが相応しいか、という点について検討を行
った。その結果、本発明のバイオビーズが備えるべき条
件として、以下の性質が求められると考えられた。
【0011】(1)固化する前にはDNA を溶解あるいは
懸濁する溶液として存在し、固化後には水溶液中である
程度安定な固体あるいはゲル状態として存在する素材で
あること。 (2)光ピンセットによる操作を可能とするために、光
を通過させ、かつ水よりも高い屈折率を有すること。 (3)水と同じかそれよりもやや高い比重を有するこ
と。 (4)操作手順が容易であること (5)通常の材料および装置を用いて作製可能であるこ
と。 (6)細胞の生育を阻害しないこと。 (7)ビーズの作製過程および固化後、DNA が内部で安
定に保持されること。 (8)細胞内に導入するために、直径10μm 以下に加工
することが可能であること。 (9)細胞内では、外来DNA を放出すること。
【0012】これらの点について検討したところ、アル
ギン酸カルシウムのバイオビーズは、上記の条件を全て
満足していた。具体的には、本発明のアルギン酸カルシ
ウムのバイオビーズは、常温中性の水中で安定に存在し
た。このゲルが、細胞の生育に影響を与えるかどうかを
調べるために、アラビドプシスの種子を封入したゲルを
水中に置き、2〜3日後の発芽率を調査した。その結
果、通常の条件である湿らせた濾紙上に播種した場合と
比較して、発芽率の低下は認められなかった。
【0013】類似の方法として、エマルジョン化する前
に遺伝物質や生理活性物質を混入しておく方法がある。
その方法においては、エマルジョン化する時に遺伝物質
や生理活性物質が存在しているために、高分子量の物質
を保持させることが困難であった。一方本発明の方法で
は、エマルジョン化の後に物質の親水性を利用して、遺
伝物質をビーズに固定するために、非常に穏やかな条件
でビーズ化が可能である。そのために、染色体や人工染
色体、オルガネラ、核といった、従来は導入が困難であ
った巨大な遺伝物質も損傷させることなく導入すること
が可能となった。そのために本発明のバイオビーズは、
広範囲な生物への新規な形質転換技術として有用であ
る。
【0014】また、ゼラチン・アガロース系バイオビー
ズを作製して、本発明の目的に使用することができる。
この方法はゼラチン、アガロースのゲル化を利用したも
のであり、懸濁液を滴下して懸濁液を加熱して融解し有
機溶媒・水のエマルジョン系で乳化後、冷却して固める
ことにより、ゼラチン・アガロース系のバイオビーズを
作製することができる。また、加熱融解したゾルを低温
下で噴霧し、瞬時にゲル化することもできる。
【0015】また、ビニルポリマー系バイオビーズを作
製して、本発明の目的に使用することができる。この方
法は、スチレン系、アクリル系、メタクリル系等のアク
リル系モノマーの乳化重合系(トルエン・水)に、ペル
オキソ二硫酸ナトリウム(APS )等の重合剤を添加して
固化させることを利用したものであり、シード重合を行
えば粒径の制御はある程度可能であると考えられる。ビ
ニルモノマー系バイオビーズは多層構造を形成する事が
可能であるので、層間にDNA を包括することが可能であ
る。
【0016】また、ハイドロゲル系バイオビーズを作成
することができる。アクリルエステル系あるいはアクリ
ルアミド系のシート状ハイドロゲルを作成し、脱水、シ
ュリンクさせた後に裁断し、数μm程度の大きさにす
る。薄いシート状に重合する工夫として、オクタン、ヘ
プタン等の非水系溶媒上にモノマー溶液を展開した後
に、光重合を試みる。薄さの制御のためにアルコール等
の適当な有機溶媒をモノマー水溶液に添加し、表面張力
を調整する。重合後、適当な支持体に掬い取り、乾燥後
に加工する。加工法としては機械加工の他にレーザー加
工も可能であり、これらの物理破砕法により加工するこ
とができる。また、ハイドロゲル系バイオビーズは、噴
霧法により作成することもできる。噴霧法により、DNA
の入った、プレポリマー溶液を作成する際に、落下過程
で紫外線照射により光重合させることができる。
【0017】本発明の方法により遺伝子を導入する対象
として、プロトプラスト化と再分化が確立している植
物、より具体的にはトマト、タバコ、イネ、アラビドプ
シスなどを用いることができる。これらの植物をまずプ
ロトプラスト化し、ビーズと混和することにより、ビー
ズの大きさが適当である場合には、エンドサイトーシス
により外来遺伝物質が取り込まれて、含有する遺伝物質
や生理活性物質が放出されて作用する。この様な目的に
は、ビーズの大きさは粒径1 μm 以下から0.01μm 程度
が好ましい。組織に導入する対象例としては、タマネギ
の表皮細胞、タバコの培養細胞を用いることができ、マ
イクロピペットもしくは、レーザーダイセクションで穿
孔して外来遺伝物質を導入する。篩孔の大きなナス科の
植物やスギなどの木本については、ビーズの大きさが適
当である場合には、切断面に直接ビーズを塗布すること
により吸い上げられてビーズが個体の全身に輸送され各
部分で生理活性物質、遺伝物質を放出する。このような
目的には、ビーズの大きさは粒径0.5 μm 以下から0.01
μm であることが好ましい。
【0018】ヒト、チャイニーズハムスターの動物培養
細胞などについては、ビーズと混和することにより、ビ
ーズの大きさによってはファゴサイトーシスにより取り
込まれて、含有する遺伝物質が放出されて作用する。こ
のような目的には、ビーズの大きさは粒径0.5 μm 以下
から0.1 μm であることが好ましい。また、動物個体に
対しては、経口投与などの経粘膜投与によってとりこま
れる大きさのビーズに遺伝物質、生理活性物質を包含さ
せて、投与することでそれらの物質を導入する。このよ
うな目的には、ビーズの大きさは粒径1μm 以下である
ことが好ましい。
【0019】経済的に有用な形質をもつ遺伝子などをコ
ードした遺伝物質を含有したビーズとスフェロプラスト
化した酵母を混和することでビーズの大きさによっては
エンドサイトーシスにより取り込まれて、含有する遺伝
物質が放出されて作用する。このような目的には、ビー
ズの大きさは粒径1 μm 以下から0.01μm であることが
好ましい。
【0020】本発明の方法は、植物ホルモンを植物に導
入する事にも有効である。より具体的には、インドール
酢酸、ナフタレン酢酸などのオーキシン、ゼアチン、カ
イネチンなどのサイトカイニン、アブシジン酸、ジベレ
リン、ペプチド性ホルモン、などを本発明の方法により
導入して、成長を制御することが可能である。また、フ
ァイトアレキシンなどの抗菌性物質、より具体的には、
ピサチン、ファゼオリン、メジカルピン、リシチン、リ
シチノールなどを導入することで病原菌への耐性を高め
ることもまた可能である。ファイトケラチン、グルタチ
オンなどの活性酸素除去剤を加えることでUVや光、重金
属などのストレスに対する耐性を向上させた個体を作成
することもまた可能である。
【0021】ところで、DNA などを裸で導入した場合に
は、拡散によってDNA が細胞内で拡散するに任せるしか
ないため、核内に取り込まれて形質転換がおこる確立が
非常に低い。本ビーズを用いて遺伝物質を導入すること
により、高濃度にプラスミドDNA を集積して細胞内に導
入することができるので、形質転換が起こる確率が増大
することが期待される。また、光ピンセット等の技術を
用いることで、細胞内で核などの遺伝子が発現するため
に必要な位置に、遺伝物質を誘導することができる。
【0022】例えば、mRNAの転写量を増大させる目的で
汎用されているプロモーターである、カリフラワーモザ
イクウイルス35S プロモーターなどに、グルタチオン遺
伝子を結合させたプラスミドDNA を作製して、当該プラ
スミドをビーズに取りこませて植物細胞に導入すること
ができる。すると細胞内に多くのグルタチオンが作られ
グルタチオンの働きで細胞内の重金属や毒物の除去がで
きる植物が作られる。このような植物は環境中の重金属
などの毒物を細胞内に蓄えてくれるので、環境浄化に用
いることができる。また、真菌類や昆虫などの細胞に多
く含まれるキチンを分解することのできるキチナーゼ遺
伝子を、植物で恒常的に発現させるために、恒常的にmR
NAを転写するようなプロモーターと結合させたプラスミ
ドDNA をビーズに取り込ませて有用植物の細胞に導入す
ることで、カビなどの真菌が原因となる病気に耐性のあ
る植物をつくり、生産性を高上させることができる。
【0023】また、有効な遺伝子のmRNA をビーズに取
り込ませて細胞内に高濃度に導入することで、一時的に
その遺伝子の機能を発現させることが可能である。mRN
A は不安定であるためにやがて全てが分解されしまい、
その形質は残らない。これを利用して、例えばBt遺伝子
などの有用ではあるが毒性があるために、食用作物など
への導入が危惧されるような遺伝子をmRNA の形で高濃
度に導入して、一定の期間だけ発現させ、作物の出荷時
にはその遺伝子の産物は残らない安全な作物育種を行う
ことができる。
【0024】また、プラスミドDNA によってまとめて導
入できる遺伝子はせいぜい数個程度である。しかし、酵
母人工染色体(YAC )、細菌人工染色体(BAC )などの
人工染色体を用いることで数十〜百数個の遺伝子を保持
した人工染色体を構築することが可能である。先行する
いくつかのエマルジョン化によるビーズ作製技術の問題
点として、エマルジョン化にともなう剪断力により人工
染色体のような高分子量のDNA は分解されてしまう危険
性が非常に高いという点が指摘されている。しかし本発
明によるビーズ作製技術では、エマルジョン化後にDNA
を取り込ませるため人工染色体のような高分子量のDNA
でも無傷な形でビーズに保持させ、細胞に導入すること
が可能である。例えば、従来は植物などがもたないメタ
ンやメタノールなどのC1化合物の代謝経路に必要な酵素
群をまとめてコードしたような高分子量の人工染色体を
導入することにより、従来植物が資化できず、むしろ毒
となっていたC1化合物を取り込んで炭素源として利用で
きるような新しい植物を作り出すことができる。
【0025】また、野生植物には現在の作物植物には存
在しないような、病気や冷害、乾燥、抵抗性に対する遺
伝子や、有用な形質が増大するようなQTL (quantitati
ve trait loci )遺伝子をもつものがある。これらの有
用な遺伝子をもつ植物の遺伝子地図を作成して遺伝子の
座上する位置を決定しクローニングして作物植物に導入
するということが、世界的に進められているが、このよ
うな遺伝子を一つ一つ見つけてクローニングするという
作業は非常に多大な労力を伴うものである。それに比べ
て多くの場合、遺伝解析からその遺伝子が座上している
染色体までは比較的容易に知ることができる。そこで、
そのような遺伝子を保持している染色体を野生植物から
単離して、無傷の形で本発明のビーズに取り込ませて導
入することで、その遺伝子をクローニングせずとも、そ
の形質を導入することが可能となる。
【0026】また、真核生物のオルガネラであるミトコ
ンドリアや葉緑体は、本体の核に存在するゲノムとは独
立した独自のゲノムDNA を有している。これらのオルガ
ネラのゲノムにも、核ゲノムと同様に生物の形質を決定
する重要な遺伝子が座上している。これらのオルガネラ
を細胞から単離する技術はいくつかの植物で開発されて
いるが、これらのオルガネラを無傷な形で再び細胞に戻
す技術はまだ開発途上にあるといえる。そのために、本
発明のバイオビーズにオルガネラをトラップして、細胞
内へ導入することが可能になれば有用である。
【0027】また、例えばイネやテンサイなどの植物で
は、ミトコンドリア上の遺伝子が変異することにより正
常な花粉ができず不稔になる細胞質雄性不稔という現象
が知られている。しかし、核の遺伝子がさらに変異する
と稔性が回復するという現象もある。このような核- ミ
トコンドリアの組み合わせによる稔性、不稔性をコント
ロールする事は、品種改良や品種保存において有効であ
る。ただし、これら核- オルガネラの組み合わせを改変
するには、通常交雑を経る必要がある。特に、雄性不稔
化した株は母親にしかなれないため、母性遺伝により後
代は必ず雄性不稔のミトコンドリアをもつことになる。
本発明のビーズに野生型の正常なミトコンドリアをトラ
ップして、細胞内へ導入することが可能になれば稔性が
回復し、この状況を打破することが可能になる。
【0028】
【実施例】(実施例1) (エレクトロポレーション法によるバイオビーズの導
入)ビーズの担体となるアルギン酸ナトリウム水溶液
(0.25〜3 %)100 μl にイソアミルアルコール900 μ
l を加えて温度が上がらないように氷中で冷却しながら
10〜15秒間ハンディーソニケータでエマルジョンを形成
させた。ここに、0.1μg / μl のカリフラワーモザイ
クウイルス35S プロモーターとノパリン合成酵素ターミ
ネーター配列をつけた緑色蛍光蛋白質遺伝子をもつプラ
スミドDNA を含む25〜1000mMの塩化カルシウム水溶液を
500 μl 加えた。その後、約1分間ボルテックスをし、
バイオビーズを作製した。作製されたバイオビーズは卓
上微量遠心機によって4000 rpm、5 分の遠心によって沈
殿させ回収した。本法により得られたバイオビーズは、
5 〜50×105 個/ml の濃度で直径10〜0.1 μm であっ
た。図1に、バイオビーズを位相差顕微鏡で撮影した写
真を示す。蛍光色素YOYO-1で染色するとプラスミドDNA
は、ビーズ表面に固定化されていることが確認できた。
図2に、バイオビーズにトラップされたプラスミドDNA
を、YOYO-1で染色して蛍光で撮影した写真を示す。
【0029】作製したカリフラワーモザイクウイルス35
S プロモーターとノパリン合成酵素ターミネーター配列
をつけた緑色蛍光蛋白質遺伝子をもつプラスミドDNA を
作製し、本発明の方法により当該プラスミドを導入した
ビーズを作製した。使用したプラスミドのコンストラク
トを図3に示す。当該プラスミドを含むビーズ1 ×10 6
個と、プロトプラスト化したタバコ培養細胞BY-2株1 ×
104 個を混合し、エレクトロジーントランスファーシス
テム(シマズ)により、時定数200 μsec 、電圧300V、
ギャップ4mm のキュベットでエレクトロポレーションを
行った。ただし、エレクトロポレーション用のバッファ
ーには、5mM MES 、17.5mM CaCl2、0.3Mマンニトール、
pH5.8を用いた。尚、一般的には70 mM の塩化カリウム
を用いるが、ビーズのゾル化を防ぐために塩化カルシウ
ムを用いた。その結果、プラスミドDNA を保持したビー
ズが取り込まれBY-2細胞のプロトプラスト内で緑色蛍光
蛋白質が発現することが確認された。BY-2細胞のプロト
プラスト内で発現した緑色蛍光蛋白質を、蛍光で確認し
た写真を図4に示す。
【0030】(実施例2) (PEG 法によるバイオビーズの導入)更に、上記で示し
たプラスミドを用いて、実施例1と同じ方法でバイオビ
ーズを作製し、polyethylene glycol (PEG) 法によりタ
バコBY-2細胞内へのプラスミドの導入を行った。プロト
プラスト化したタバコ培養細胞BY-2株2 ×106 個をPEG
溶液(PEG 6000を12%、塩化カルシウム120 mM、マンニ
トール0.4 Mの混合溶液)に懸濁し、[0027]で作
製したバイオビーズと混合した。混合後、軽く撹拌し30
分静置した。その後、400rpmで3 分間遠心し、PEG 液を
取り除き培養液(改変LS培地、0.4 Mのマンニトールの
混合液)500 μl を加え軽く撹拌して35mmシャーレ上に
移して暗所で1 日培養した。その結果、実施例1と同様
に、タバコ培養細胞BY-2株のプロトプラストにおいて緑
色蛍光蛋白質が発現することが確認された。また、この
方法では先に示した方法より効率が高く、発現率は最大
0.0277%に達した。PEG 法によりタバコBY-2細胞内への
プラスミドの導入を行い、遺伝子発現を蛍光で確認した
写真を図5に示す。
【0031】(実施例3) (染色体又は核を包括したバイオビーズの作製)オオム
ギ(2n=14 )を同調培養してM 期状態の細胞の割合を高
め、大量の染色体を獲得した。染色体の固定を行い、フ
ローソーターを用いたソーティングを行うことで染色体
を大量に分取し、分取した染色体をアルギン酸カルシウ
ムビーズ内に包括させた。下記の実験における同調培養
及び核と染色体のソーティングは、基本的にLysak らの
方法(Chromosome Res.7 431-444 1999 )に従って行っ
た。
【0032】(オオムギの同調培養)オオムギの種子を
25度の暗所で、2 日間かけて発芽させ、発芽した種子の
根端に対し、18時間エアレーションを加えながら、2.5
mM のHU(hydroxyurea )で処理を行った。この結果、
根端の多くの細胞は、細胞周期におけるS 期で止まった
状態になる。次に、HUを除いた環境で6.5 時間の培養を
行った。これによりS期で止まっていた細胞が細胞周期
のサイクルに戻り、G2期、M 期に向けて動き出す。M 期
で細胞の周期を止めるため、2.5 μM のAPM (amiproph
os-methyl )で2 時間処理を行った。その後、氷水に一
晩ひたし、染色体の細胞内での広がりを促進させた。
【0033】(染色体懸濁液の調製)染色体の形状を保
たせるために、2 %のホルムアルデヒドで20分処理を行
うことにより固定を行った。その後、トリス緩衝液で5
分間洗浄する操作を3 回繰り返した。25〜30個の根端を
切断し、ポリトロンホモジナイザーを用いて細胞の破砕
を行った。破砕後、ナイロンメッシュを用いて大きな細
胞残さを除いた。
【0034】(ソーティング)アルゴンイオンレーザー
を備えたFACSVantage フローサイトメーター(BectonDe
ckinson)を用いて、フローソーティングを行った。フ
ローサイトメーターの感度を上げるために、CV(coeffi
cient of variation)を2.0%以下に調整してから解析を
行った。単離した染色体と核の相対蛍光強度を解析する
ために、システム閾値を蛍光パルス高さ(FL1-H )に設
定した。単離した染色体に、最終濃度で2.0 (μg /m
l)になるように4',6'-diamidino-2-phenylindole(DAP
I)を加えて染色を行った。ソーティング後のダメージを
軽減するために、1.5 %アルギン酸ナトリウム水溶液33
μl の入ったエッペンチューブに直接染色体を分取し
た。この結果、40,000個の染色体のソーティングを行っ
た。
【0035】(バイオビーズ作成)染色体を含む、最終
濃度約0.5 %アルギン酸にイソアミルアルコールを加
え、ボルテックスにて十分に攪拌を行った。その後、直
ちに100mM の塩化カルシウム溶液を加え、エマルジョン
化されたアルギン酸の固化を行った。遠心分離を用いて
イソアミルアルコールを除き、100mM の塩化カルシウム
溶液による洗浄操作を4 回以上繰り返した。こうして調
製した、アルギン酸カルシウムビーズ内に包括した染色
体を、図6に示す。図6において、DAPI染色により青色
の蛍光を発する染色体が、アルギン酸カルシウムビーズ
内に認められる。
【0036】また、同様の操作で核のソーティングを行
い、核を包括したビーズの作成も可能であった。アルギ
ン酸カルシウムビーズ内に包括した核を、図7に示す。
図7において、DAPI染色により青色の蛍光を発する核
が、アルギン酸カルシウムビーズ内に認められる。
【0037】
【発明の効果】本発明により、大きなサイズの外来性遺
伝物質又は生理活性物質を大量に細胞内へ導入すること
が可能となる、新規な方法が与えられた。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明バイオビーズを位相差顕微鏡で
撮影した写真である。
【図2】バイオビーズに結合したプラスミドDNA をYOYO
-1で染色して、蛍光で撮影した写真である。
【図3】図3は、作製したプラスミドのコンストラクト
を示す模式図である。
【図4】図4は、エレクトロポレーション法で導入した
緑色蛍光蛋白質を、BY-2細胞のプロトプラスト内で発現
させて、蛍光で確認した写真である。
【図5】図5は、PEG 法で導入した緑色蛍光蛋白質を、
BY-2細胞のプロトプラスト内で発現させて、蛍光で確認
した写真である。
【図6】図6は、アルギン酸カルシウムビーズ内に包括
した染色体を、DAPIの蛍光により確認した写真である。
【図7】図7は、アルギン酸カルシウムビーズ内に包括
した核を、DAPIの蛍光により確認した写真である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12N 5/10 C12N 15/00 A // C12N 1/15 5/00 A (72)発明者 福崎 英一郎 大阪府吹田市佐竹台4−4−2 (72)発明者 曽根 岳史 大阪府吹田市藤白台1−2 D33−214 Fターム(参考) 2B030 AB03 AD08 CA15 CA17 CD12 4B024 AA08 AA20 CA01 CA12 DA01 EA04 GA14 4B065 AA89X AB01 AC14 BA03 BA10 CA53 4H045 AA10 AA20 AA30 BA61 DA30 EA05 EA30 FA84

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外来性遺伝物質又は生理活性物質を、粒
    径0.01μm 以上10μm 以下の球状微粒子であるビーズに
    固定化してなる、バイオビーズの作製方法。
  2. 【請求項2】 硬化原料を水中に有している油中水型エ
    マルジョンに、硬化剤及び外来性遺伝物質と生理活性物
    質の少なくとも一方を含む水溶液を添加し、硬化反応物
    であるビーズを形成する過程よりなる、請求項1記載の
    方法。
  3. 【請求項3】 前記硬化原料がアルギン酸ナトリウムで
    あり、前記硬化剤が塩化カルシウムであり、前記硬化反
    応物がアルギン酸カルシウムである、請求項2記載の方
    法。
  4. 【請求項4】 セルソーターを用いて、外来性遺伝物質
    と生理活性物質の少なくとも一方と硬化原料を含む水滴
    を形成し、当該水滴を硬化剤の水溶液中に滴下し、硬化
    反応物であるビーズを形成する過程よりなる、請求項1
    記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記硬化原料がアルギン酸ナトリウムで
    あり、前記硬化剤が塩化カルシウムであり、前記硬化反
    応物がアルギン酸カルシウムである、請求項4記載の方
    法。
  6. 【請求項6】 前記ビーズがアルギン酸カルシウムから
    成るビーズである、請求項1記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記外来性遺伝物質が、mRNA、プラスミ
    ドDNA 、染色体、人工染色体、オルガネラDNA 又は核で
    ある、請求項1ないし請求項6記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記生理活性物質が植物ホルモンであ
    る、請求項1ないし請求項6記載の方法。
  9. 【請求項9】 請求項1ないし請求項8記載の方法によ
    り作製したバイオビーズを細胞内に導入する過程よりな
    る、外来性遺伝物質又は生理活性物質の導入方法。
  10. 【請求項10】 アルギン酸カルシウムに外来性遺伝物
    質又は生理活性物質を固定化した、バイオビーズ。
  11. 【請求項11】 前記外来性遺伝物質が、mRNA、プラス
    ミドDNA 、染色体、人工染色体、オルガネラDNA 又は核
    である、請求項10記載のバイオビーズ。
  12. 【請求項12】 前記生理活性物質が植物ホルモンであ
    る、請求項10記載のバイオビーズ。
  13. 【請求項13】 請求項9記載の方法を用いて外来性遺
    伝物質を導入した、形質転換体。
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