JP2002312809A - 3次元画像表示方法 - Google Patents
3次元画像表示方法Info
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Landscapes
- Apparatus For Radiation Diagnosis (AREA)
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Abstract
ングを行なう3次元画像表示方法において、レイ到達点
を計算中心とするグラディエントの算出を可能にして、
従来の方法に比べて描画される3次元画像の画質を向上
させる。 【解決手段】レイ到達点におけるグラディエントを算出
するのに必要な、レイ到達点を中心とする複数個の近傍
座標点を決定し、前記近傍座標点それぞれの周囲のボク
セルのボクセル値から前記近傍座標点それぞれの補間ボ
クセル値を補間計算により算出し、前記補間ボクセル値
を用いてレイ到達点におけるグラディエントを算出し、
算出されたグラディエントを用いてレイ到達点のシェー
ディング係数を求める。
Description
によりボリュームレンダリングを行う3次元画像表示方
法に関し、特に、レイキャスティングにおいて使用され
るボクセルデータのグラディエントの算出方法に関す
る。
展により人体の内部構造を直接観測することを可能にし
たCT(Computed Tomography)の出現は医療分野に革
新をもたらした技術であり、生体の断層画像を用いた医
療診断が広く行われている。さらに近年は、断層画像だ
けではわかり難い物体内部の3次元構造を可視化する技
術として、CTにより得られる物体の3次元ディジタル
データから3次元構造のイメージを直接描画するボリュ
ームレンダリングが注目されている。
てレイキャスティングが知られている。レイキャスティ
ングは、仮想始点から物体に対して仮想光線(レイ)を
照射し、物体内部からの仮想反射光の画像を仮想投影面
に形成することにより、物体内部の3次元構造を透視す
るイメージ画像を形成する手法である。レイキャスティ
ングについては、例えば、「新世代3次元CT診断」
(1995年11月1日、株式会社南江堂発行)に基本
的な理論が述べられている。
る。物体の3次元領域の構成単位となる微小単位領域を
ボクセルと称し、ボクセルの濃度値等の特性を表わす固
有のデータをボクセル値と称する。物体全体はボクセル
値の3次元配列であるボクセルデータで表現される。通
常、CTにより得られる2次元の断層画像データを断層
面に垂直な方向に沿って積層し、必要な補間を行うこと
により3次元配列のボクセルデータが得られる。
光線に対する仮想反射光は、ボクセル値に対して人為的
に設定される不透明度に応じて生ずるものとする。さら
に、仮想的な表面を捕捉するためにボクセルデータのグ
ラディエントすなわち法線ベクトルを求め、仮想光線と
法線ベクトルのなす角の余弦から陰影付けのシェーディ
ング係数を計算する。仮想反射光は、ボクセルに照射さ
れる仮想光線の強度にボクセルの不透明度とシェーディ
ング係数を乗じて算出される。
形成の概念を説明する図である。図4において、410
は仮想投影面、420はボクセルデータで表現される3
次元物体であり、421、422、423は、仮想投影
面410上の座標点O(u,v)から3次元物体420
に照射される仮想光線に沿って、仮想反射光を算出する
ために一定の間隔で刻まれたレイ到達点に位置するボク
セルV(n−1)、Vn、V(n+1)である。一般に
は仮想光線の方向およびレイ到達点を刻む間隔は、ボク
セルデータの3次元配列の軸方向やボクセル間隔と一致
しないので、補間計算により各レイ到達点におけるボク
セルの特性値を求める必要がある。
るボクセルVnについて、そのボクセル値に対して与え
られた不透明度をαn、ボクセルデータのグラディエン
トから得られたシェーディング係数をβnとする。ここ
で、ボクセルVnに入射する仮想光線がボクセルVnの
不透明度により減衰するものとして、その減衰分を減衰
光とし、減衰光の分だけ減衰した光を残存光とする。ボ
クセルVnを通過した残存光が次のボクセルV(n+
1)に入射する仮想光線となる。また、減衰光の分がボ
クセルVnの反射光を与えるものであると考える。ボク
セルV(n−1)からの残存光をI(n−1)、ボクセ
ルVnの残存光をIn、ボクセルVnの減衰光をDn、
ボクセルVnによる部分反射光をFnとすると、*を乗
算記号として、以下の式を得る。
1)
影される仮想反射光E(u,v)は、レイ到達点ごとに
算出される上記部分反射光を積算したものである。な
お、この手法は物体内部の3次元構造の仮想的な透視画
像を形成することが目的であり、実世界の物理現象に関
する計算ではないので、ボクセルからの反射光に対する
減衰は考えない。O(u,v)から照射する仮想光線の
強度をI(0)とし、表記法として、Σ(i=1;n)
Aiを数列A1からAnまでのn項の和記号、Π(i=
1;n)Aiを数列A1からAnまでのn項の積記号と
すると、次の式を得る。 E(u,v)=Σ(i=1;終端条件)Fi=I(0)
*(Σ(i=1;終端条件)βi*αi*(Π(j=
1;i−1)(1−αj)))
抜けるか、残存光が0になったときである。このように
して、仮想投影面410上のすべての座標(u,v)に
ついてE(u,v)を算出することにより仮想的な3次
元イメージの透視画像が形成される。
光線は仮想投影面に垂直な平行光線となるので、この方
法は平行投影法と称されている。この方法は外側から見
た物体内部の透視画像が得られるので直観的に理解し易
いが、例えば医療分野では、臓器の内腔面を外側から観
察することになるという欠点がある。これに対して、空
間の任意の始点から放射状に仮想光線を照射して透視画
像を形成する透視投影法がある。例えば、始点を人体の
血管内部に置くことにより、血管内腔面を表面にして表
示することが可能になる。
グの概念を説明する図である。図5において、510は
空間におかれた任意の始点O(Ox,Oy,Oz)、5
20はボクセルデータで表現される3次元物体、530
は仮想投影面である。始点510から照射される仮想光
線に沿って仮想反射光を算出するためのレイ到達点が一
定の間隔で刻まれる。521は始点O(Ox,Oy,O
z)からレイ到達点R(Rx,Ry,Rz)に至るレイ
ベクトル、522はレイ到達点を刻む間隔を表わすステ
ップベクトルΔS=(ΔSx,ΔSy,ΔSz)、53
1は仮想投影面530上の座標(u,v)に投影された
仮想反射光E(u,v)である。ここで、Rx、Ry、
Rz、ΔSx、ΔSy、ΔSzは(u,v)の関数にな
る。
達方向にあるが、始点510を仮想的な眼球の水晶体と
考えると、この眼球の網膜512上の座標(u,v)に
仮想反射光511がE’(u,v)として投影され、こ
れを始点510に対して対称方向に拡大表示したものが
仮想投影面530上の仮想反射光E(u,v)であると
考えることができる。
Rnに位置するボクセルVn(Rxn,Ryn,Rz
n)について、そのボクセル値に対して与えられた不透
明度をα(Rxn,Ryn,Rzn)、ボクセルデータ
のグラディエントから得られたシェーディング係数をβ
(Rxn,Ryn,Rzn)、ボクセルV(n−1)か
らの残存光をI(n−1)、ボクセルVnの残存光をI
n、ボクセルVnの減衰光をDn、ボクセルVnによる
部分反射光をFnとすると、平行投影法と同様に、以下
の式を得る。
n,Ryn,Rzn)*α(Rxn,Ryn,Rzn)
*I(n−1) In=I(n−1)−Dn=(1−α(Rxn,Ry
n,Rzn))*I(n−1)
の座標(u,v)に投影される仮想反射光E(u,v)
を求めると、前述の表記法を用いて次の式を得る。
i=I(0)*(Σ(i=1;終端条件)β(Rxi,
Ryi,Rzi)*α(Rxi,Ryi,Rzi)*
(Π(j=1;i−1)(1−α(Rxj,Ryj,R
zj))))
か、残存光が0になったときである。このようにして、
仮想投影面530上のすべての座標(u,v)について
E(u,v)を算出することにより仮想的な3次元イメ
ージの透視画像が形成される。
れる従来のレイキャスティングによる3次元画像表示方
法の処理フローチャートを図6に示す。以降の説明で
は、投影法について図5を参照するが、平行投影法と透
視投影法とを区別せずに一般化して述べる。また、図6
の説明において、処理フローチャートの各ステップを
(ステップの符号)で表記する。
クセルデータを格子点(X,Y,Z)についてV(X,
Y,Z)と表現することを示す。(602)では、各格
子点(X,Y,Z)のグラディエントG(X,Y,X)
=(Gx,Gy,Gz)を、格子点(X,Y,Z)の近
傍のボクセルデータから計算してメモリ等に格納する。
例えば6近傍であれば、グラディエントG(X,Y,
Z)のベクトル成分(成分比)は以下の式になる。
Y,Z)−V((X−1),Y,Z) Gy(X,Y,X)=V(X,(Y+1),Z)−V
(X,(Y−1),Z) Gz(X,Y,X)=V(X,Y,(Z+1))−V
(X,Y,(Z−1))
v)への反射光E(u,v)を求めるために、投影面の
ピクセルサイズをW*Hとして、以降の処理フローに対
して、0≦u<W、0≦v<Hの繰り返し制御を行う。
プベクトルΔS=(ΔSx,ΔSy,ΔSz)を決定す
る。始点Oは、平行投影法では投影面のピクセル座標
(u,v)にあり、透視投影法では空間に任意に設定し
た固定点である。ステップベクトルΔSはレイ到達点を
刻む間隔を長さに持つベクトルであり、平行投影法では
光線方向に一定の向きを持ち、透視投影法では仮想光線
方向に応じて向きが変化する。
の現在の値に対して反射光E(u,v)を求める計算の
繰り返し制御を行うために、レイ到達点を始点Oに設定
し、反射光と残存光について、E=0、I=I(0)に
初期化する。
y,Rz)の補間ボクセル値V(Rx,Ry,Rz)
を、レイ到達点Rの周囲の格子点のM個のボクセルデー
タから算出する。通常はレイ到達点Rを囲む立方格子点
8個のボクセルデータから、x方向、y方向、z方向そ
れぞれの補間計算を行う。求めた補間ボクセル値から、
あらかじめ設定した変換関数により、レイ到達点Rの不
透明度α(Rx,Ry,Rz)を得る。
におけるシェーディング係数β(Rx,Ry,Rz)を
算出する。従来のレイキャスティングにおいては、レイ
到達点Rの周囲の格子点のグラディエントからそれぞれ
の格子点のシェーディング係数を求め、この格子点のシ
ェーディング係数から補間計算によりレイ到達点Rにお
ける補間シェーディング係数を算出していた。
(Rx,Ry,Rz)の周囲の格子点のM個のグラディ
エントGm(m=1,2,..,M)、通常はレイ到達
点Rを囲む立方格子点8個のグラディエントを取得し、
それぞれのグラディエントと始点Oからレイ到達点Rに
至るレイベクトルのなす角度θm(m=1,2,..,
M)からそれぞれの格子点におけるシェーディング係数
βm=ABS(cosθm)を得る。ここでABS(c
osθm)はcosθmの絶対値である。次に、βmか
ら補間計算によりレイ到達点Rにおける補間シェーディ
ング係数β(Rx,Ry,Rz)を算出する。
ング係数βから、レイ到達点Rにおける減衰光Dおよび
部分反射光Fを求める。これらを用いて、(609)で
は、残存光Iおよび反射光Eを更新し、レイ到達点R
(Rx,Ry,Rz)をステップベクトルΔSだけ進め
る。(610)では、繰り返し制御のための終端条件を
チェックする。終端条件が満たされると、(611)
で、以上の計算から得られたEの値を座標(u,v)の
ピクセル値とし、(603)に戻る。
1)の一連の処理を繰り返し、投影面のW*H個のピク
セル座標(u,v)すべてについて反射光E(u,v)
を計算することにより、始点Oから観察した物体内部の
3次元構造を透視するイメージ画像を投影面上に描画す
ることができる。
よりボリュームレンダリングを行う3次元画像表示は、
ボクセルデータから直接物体構造を描画することができ
るため、特に、人体において、骨、内臓等の組織が複雑
に入り組んでいる場合にあっても、これらをほぼ明確に
分離描画することができ、人体の内部組織の空間的な位
置関係を直観的に効率よく把握できるという利点があ
る。
次元空間に連続的に存在する物理量を離散的に測定して
得られた有限個のボクセルデータで表現することに基づ
く原理的な精度の問題がある。精度に影響を与える要因
として、測定ノイズやサンプリング間隔等のデータ取得
に起因するものと、そのデータに対する計算法に起因す
るものがある。前者に対しては、空間フィルタリング等
により画像のコントラストを改善する方法が提案されて
いる。
はグラディエントから得られるシェーディング係数が3
次元画像の画質に直接影響するために、微妙な3次元形
状が抽出できるようなグラディエントの計算方法がシェ
ーディング手法として研究されている。前述した格子点
(X,Y,Z)のグラディエントG(X,Y,X)の算
出法は、優れた立体感のある画像が得られるとされるグ
レーレベルグラディエント法によるものであり、図6の
説明では最低限の6近傍の例を示したが、例えば26近
傍のボクセルデータを使用することにより精度を上げる
ことができる。
に示した従来の計算法においては、レイ到達点R(R
x,Ry,Rz)のシェーディング係数β(Rx,R
y,Rz)として、レイ到達点Rの周囲の格子点(離散
的な位置)におけるグラディエントを用いて求めたそれ
ぞれの格子点のシェーディング係数βmから補間計算に
より算出した補間シェーディング係数を使用するため、
シェーディング係数βmの計算点とレイ到達点Rとの間
にずれがあり、これが画像に好ましくないアーティファ
クトを生ずる等の3次元画像の画質劣化を招く原因とな
る。また、従来の計算法においては、格子点のグラディ
エントを予め計算してHDDまたはメモリに格納してい
るため、画像データの読み込み時にグラディエントを事
前計算するために時間がかかるとともに、常に一定量の
記憶領域が占有されるという問題もある。
で、レイ到達点R(Rx,Ry,Rz)に計算中心を置
いたグラディエントの算出を可能にする計算法を提供す
ることにより、レイ到達点Rのシェーディング係数β
(Rx,Ry,Rz)を、レイ到達点Rの周囲の格子点
(離散的な位置)におけるグラディエントに基づいて算
出するのではなく、前記レイ到達点Rに計算中心を置い
たグラディエントから算出することを可能にし、レイキ
ャスティングにより描画される3次元画像の画質を向上
させる3次元画像表示方法を提供することを目的とす
る。
3次元画像表示方法は、前述したレイキャスティングの
手法によりボリュームレンダリングを行う3次元画像表
示方法において、レイ到達点における複数個の近傍座標
点を決定するステップと、前記近傍座標点それぞれの周
囲のボクセルのボクセル値から前記近傍座標点それぞれ
の補間ボクセル値を算出するステップと、前記補間ボク
セル値を用いてレイ到達点におけるグラディエントを算
出するステップとを含むものである。
れば、レイ到達点におけるグラディエントの算出に必要
な複数個の近傍座標点のボクセル値を求め、次に、その
近傍座標点ボクセル値からレイ到達点におけるグラディ
エントを算出することで、レイ到達点のシェーディング
係数をレイ到達点の周囲の格子点(離散的な位置)にお
けるグラディエントに基づいて算出する従来の計算法に
比べて、レイ到達点とグラディエント計算中心が一致し
ており、レイキャスティングにより描画される3次元画
像の画質を向上させることができる。また、格子点での
グラディエントを事前に計算して保持しておく必要がな
いため、メモリ資源を有効に活用することができる。
法は、請求項1に記載の3次元画像表示方法において、
レイ到達点の座標に対する前記近傍座標点の座標差分を
任意に指定することを可能にするものである。
れば、レイ到達点の近傍座標点を決定する座標差分の任
意指定を可能にすることにより、ボクセルデータの性質
に応じた指定や描画結果を観測しながらの可変的な指定
が可能になり、描画する対象に応じて近傍座標点を最適
に決定することができ、描画される3次元画像の画質を
さらに向上させることができる。
て図面を参照して説明する。図1は本発明の一実施の形
態に係るレイキャスティングによる3次元画像表示方法
を示す処理フローチャートである。図1の説明におい
て、処理フローチャートの各ステップを(ステップの符
号)で表記する。
クセルデータを格子点(X,Y,Z)についてV(X,
Y,Z)と表現することを示す。ここで、図6に示した
従来の処理フローチャートの場合と異なり、各格子点
(X,Y,Z)のグラディエントG(X,Y,X)の算
出は行なわない。
v)への反射光E(u,v)を求めるために、投影面の
ピクセルサイズをW*Hとして、以降の処理フローに対
して、0≦u<W、0≦v<Hの繰り返し制御を行う。
プベクトルΔS=(ΔSx,ΔSy,ΔSz)を決定す
る。始点Oは、平行投影法では投影面のピクセル座標
(u,v)にあり、透視投影法では空間に任意に設定し
た固定点である。ステップベクトルΔSはレイ到達点を
刻む間隔を長さに持つベクトルであり、平行投影法では
仮想光線方向に一定の向きを持ち、透視投影法では仮想
光線方向に応じて向きが変化する。
の現在の値に対して反射光E(u,v)を求める計算の
繰り返し制御を行うために、レイ到達点を始点Oに設定
し、反射光と残存光について、E=0、I=I(0)に
初期化する。
y,Rz)の補間ボクセル値V(Rx,Ry,Rz)
を、レイ到達点Rの周囲のM個のボクセルデータから算
出する。通常はレイ到達点Rを囲む立方格子点のボクセ
ルデータから、x方向、y方向、z方向それぞれの補間
計算を行う。本実施形態では、立法格子点8個のボクセ
ルデータから補間計算を行うものとする。求めた補間ボ
クセル値から、あらかじめ設定した変換関数により、レ
イ到達点Rの不透明度α(Rx,Ry,Rz)を得る。
含むz方向に垂直な平面と8個のボクセルデータの格子
点からなる立方体との交差線が描く正方形の4個の頂点
の補間ボクセル値を、前記8個のボクセルデータからz
方向の補間により求め、次に、レイ到達点Rを含むx方
向の直線と前記正方形との交点の2点の補間ボクセル値
を、前記4個の正方形の頂点の補間ボクセル値からy方
向の補間により求め、最後に目的の補間ボクセル値を、
この2点の補間ボクセル値からx方向の補間により求め
ることができる。
y,Rz)のグラディエントを求めるために、グラディ
エントを算出するのに必要なN個の近傍座標点RAn
(RAxn,RAyn,RAzn)を決定する。近傍座
標点はx方向、y方向、z方向それぞれに必要なので、
最小限6近傍とするが、目的に応じて多近傍を選ぶこと
ができ、例えば26近傍等とすることもできる。
Axn,RAyn,RAzn)の補間ボクセル値VAn
(RAxn,RAyn,RAzn)を、各近傍座標点R
Anの周囲のそれぞれP個のボクセルデータから算出す
る。通常は各近傍座標点RAnそれぞれを囲む立方格子
点8個のボクセルデータから、x方向、y方向、z方向
それぞれの補間計算を行う。
の補間ボクセル値VAnから、レイ到達点Rのグラディ
エントG(Rx,Ry,Rz)を算出する。得られたグ
ラディエントと始点Oからレイ到達点Rに至るレイベク
トルとのなす角度θからレイ到達点Rのシェーディング
係数β(Rx,Ry,Rz)=ABS(cosθ)を得
る。
ング係数βから、レイ到達点Rにおける減衰光Dおよび
部分反射光Fを求める。これらを用いて、(110)で
は、残存光Iおよび反射光Eを更新し、レイ到達点R
(Rx,Ry,Rz)をステップベクトルΔSだけ進め
る。(111)では、繰り返し制御のための終端条件を
チェックする。終端条件が満たされると、(112)
で、以上の計算から得られたEの値を座標(u,v)の
ピクセル値とし、(102)に戻る。
2)の一連の処理を繰り返し、投影面のW*H個のピク
セル座標(u,v)すべてについて反射光E(u,v)
を計算することにより、始点Oから観察した物体内部の
3次元構造を透視するイメージ画像を投影面上に描画す
ることができる。
におけるシェーディング係数β(Rx,Ry,Rz)の
算出方法について、従来のレイキャスティングによる方
法と、本発明に係るレイキャスティングによる方法とを
比較して説明する図である。図2において、210はレ
イ到達点Rであり、220は仮想光線を示し、図は便宜
的に2次元で表現している。以下の説明も便宜的に2次
元で説明する。
グによるシェーディング係数の算出方法を示すものであ
る。レイ到達点Rの周囲の格子点R1、R2、R3、R
4におけるそれぞれのグラディエントと仮想光線220
のなす角度から各格子点におけるシェーディング係数β
1、β2、β3、β4を求める。ここで用いる格子点R
1、R2、R3、R4のグラディエントは、図6の(6
01)で全格子点について算出しておいたものである。
次に、各格子点のシェーディング係数β1、β2、β
3、β4から補間計算によりレイ到達点Rの補間シェー
ディング係数βを算出する。
ティングによるグラディエント算出方法を示すものであ
る。図2の(b)において、RA1、RA2、RA3、
RA4はレイ到達点Rの近傍座標点であり、V11、V
12、V13、V14は近傍座標点の1つであるRA1
の周囲の格子点におけるボクセルデータを示している。
れぞれの近傍座標点RAnの補間ボクセル値VAnを、
それぞれの近傍座標点RAnを囲むボクセルデータから
補間計算により求める。例えば、近傍座標点RA1の補
間ボクセル値を、近傍座標点RA1を囲むボクセルデー
タV11、V12、V13、V14から補間計算する。
次に、近傍座標点の補間ボクセル値VAnからレイ到達
点RのグラディエントGを求める。図2の(b)の例で
は、(VA1−VA3)と(VA2−VA4)を直交成
分に持つベクトルがグラディエントを与える。
y,Rz)のグラディエントG(Rx,Ry,Rz)を
近傍座標点の補間ボクセル値VAnから算出すること
で、レイ到達点Rとグラディエントの計算中心が一致す
るため、このグラディエントを用いてシェーディング係
数β(Rx,Ry,Rz)を求めることにより、レイ到
達点Rの周囲の格子点のグラディエント基づいて補間計
算により補間シェーディング係数を求める従来の方法に
比べて、レイキャスティングにより描画される3次元画
像の画質を向上させることができる。
によるグラディエント算出方法におけるレイ到達点の近
傍座標点の決定方法を説明する図である。図3におい
て、310はレイ到達点Rであり、320は仮想光線を
示し、図は便宜的に2次元で表現している。
離、すなわちx方向、y方向、z方向のいずれかの方向
の座標差分は、図3の(a)に示すように、ボクセルデ
ータの格子間距離、すなわちボクセル間の単位距離にす
るのが最も簡明である。これに対して、図3の(b)の
例では、近傍座標点RAnのレイ到達点Rからの距離を
ボクセルデータの格子間距離の1/2にしている。図示
例では、いずれも差分計算の方向をボクセルの配列方向
と同一にしているが、必ずしもボクセルの配列方向と同
一にする必要はない。すなわち、任意に指定可能な座標
差分とは、レイ到達点Rからの距離および方向を考慮し
て決定される。
元画像の画質に影響を与えるが、その最適値はボクセル
データの性質によって異なる。本発明の請求項2に係る
レイキャスティングによるグラディエント算出方法は、
このレイ到達点の近傍座標点を決める座標差分を任意に
指定することを可能にするものである。近傍座標点の位
置をボクセルデータの性質に応じて指定することによ
り、あるいは描画結果を観測しながら可変的に指定する
ことにより、描画する対象に応じて近傍座標点を最適に
決定することができる。
レイ到達点のシェーディング係数をレイ到達点の周囲の
格子点(離散的な位置)におけるグラディエントに基づ
いて算出せずに、レイ到達点におけるグラディエントの
算出に必要な複数個の近傍座標点のボクセル値を求め、
その近傍座標点ボクセル値からグラディエントを算出す
ることでレイ到達点と計算中心が一致するグラディエン
トが得られ、このグラディエントを用いてシェーディン
グ係数を求めることにより、レイキャスティングにより
描画される3次元画像の画質を向上させることができ
る。さらに、格子点でのグラディエントを事前に計算し
て保持しておく必要がないため、メモリ資源を有効に活
用することができる。
座標点を決定する座標差分の任意指定を可能にすること
により、ボクセルデータの性質に応じた指定や描画結果
を観測しながらの可変的な指定が可能になり、描画する
対象に応じて近傍座標点を最適に決定することができ、
描画される3次元画像の画質をさらに向上させることが
できる。
グによる3次元画像表示方法を示す処理フローチャート
である。
方法について、従来の方法と本発明に係る方法とを比較
して説明する図である。
グによる3次元画像表示方法において、グラディエント
を算出するためのレイ到達点の近傍座標点の決定方法を
説明する図である。
を説明する図である。
説明する図である。
示方法を示す処理フローチャートである。
体 421、422、423 レイ到達点に位置するボクセ
ル 510 始点 511、531 仮想反射光 512 仮想網膜 521 レイベクトル 522 ステップベクトル
1)
によりボリュームレンダリングを行う3次元画像表示方
法、装置およびプログラムに関し、特に、レイキャステ
ィングにおいて使用されるボクセルデータのグラディエ
ントの算出方法に関する。
で、レイ到達点R(Rx,Ry,Rz)に計算中心を置
いたグラディエントの算出を可能にする計算法を提供す
ることにより、レイ到達点Rのシェーディング係数β
(Rx,Ry,Rz)を、レイ到達点Rの周囲の格子点
(離散的な位置)におけるグラディエントに基づいて算
出するのではなく、前記レイ到達点Rに計算中心を置い
たグラディエントから算出することを可能にし、レイキ
ャスティングにより描画される3次元画像の画質を向上
させる3次元画像表示方法、装置およびプログラムを提
供することを目的とする。
3次元画像表示方法は、前述したレイキャスティングの
手法によりボリュームレンダリングを行う3次元画像表
示方法において、レイ到達点における複数個の近傍座標
点を決定するステップと、前記近傍座標点それぞれの周
囲のボクセルのボクセル値から前記近傍座標点それぞれ
の補間ボクセル値を算出するステップと、前記補間ボク
セル値を用いてレイ到達点におけるグラディエントを算
出するステップとを含むものである。また、請求項4に
係る3次元画像表示プログラムは、ボクセルデータの各
ボクセル値を変換して得られる各ボクセルの不透明度と
前記ボクセルデータのグラディエントから得られるシェ
ーディング係数とを用い、仮想始点から発する仮想光線
に沿ってあらかじめ設定された間隔で刻まれたレイ到達
点ごとに算出される部分反射光を積算して仮想反射光を
得ることにより仮想投影面に画像を形成するレイキャス
ティングによりボリュームレンダリングを行う3次元画
像表示プログラムにおいて、コンピュータを、前記レイ
到達点における複数個の近傍座標点を決定する手段、前
記近傍座標点それぞれの周囲のボクセルのボクセル値か
ら前記近傍座標点それぞれの補間ボクセル値を算出する
手段、前記補間ボクセル値を用いて前記レイ到達点にお
けるグラディエントを算出する手段、として機能させる
ものである。
ば、レイ到達点におけるグラディエントの算出に必要な
複数個の近傍座標点のボクセル値を求め、次に、その近
傍座標点ボクセル値からレイ到達点におけるグラディエ
ントを算出することで、レイ到達点のシェーディング係
数をレイ到達点の周囲の格子点(離散的な位置)におけ
るグラディエントに基づいて算出する従来の計算法に比
べて、レイ到達点とグラディエント計算中心が一致して
おり、レイキャスティングにより描画される3次元画像
の画質を向上させることができる。また、格子点でのグ
ラディエントを事前に計算して保持しておく必要がない
ため、メモリ資源を有効に活用することができる。
法は、請求項1に記載の3次元画像表示方法において、
レイ到達点の座標に対する前記近傍座標点の座標差分を
任意に指定することを可能にするものである。また、請
求項5に係る3次元画像表示プログラムは、請求項4に
記載の3次元画像表示プログラムにおいて、前記レイ到
達点の座標に対する前記近傍座標点の座標差分が任意に
指定されるものである。
ば、レイ到達点の近傍座標点を決定する座標差分の任意
指定を可能にすることにより、ボクセルデータの性質に
応じた指定や描画結果を観測しながらの可変的な指定が
可能になり、描画する対象に応じて近傍座標点を最適に
決定することができ、描画される3次元画像の画質をさ
らに向上させることができる。
Claims (2)
- 【請求項1】 ボクセルデータの各ボクセル値を変換し
て得られる各ボクセルの不透明度と前記ボクセルデータ
のグラディエントから得られるシェーディング係数とを
用いてレイキャスティングによりボリュームレンダリン
グを行う3次元画像表示方法において、 前記レイキャスティングは仮想始点から発する仮想光線
に沿ってあらかじめ設定された間隔で刻まれたレイ到達
点ごとに算出される部分反射光を積算して仮想反射光を
得ることにより仮想投影面に画像を形成する手法であっ
て、前記レイ到達点における複数個の近傍座標点を決定
するステップと、前記近傍座標点それぞれの周囲のボク
セルのボクセル値から前記近傍座標点それぞれの補間ボ
クセル値を算出するステップと、前記補間ボクセル値を
用いて前記レイ到達点におけるグラディエントを算出す
るステップと、を含むことを特徴とする3次元画像表示
方法。 - 【請求項2】 前記レイ到達点の座標に対する前記近傍
座標点の座標差分を任意に指定することが可能なことを
特徴とする請求項1に記載の3次元画像表示方法。
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