JP2002287182A - ツイスティングボールディスプレイシート - Google Patents

ツイスティングボールディスプレイシート

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JP2002287182A
JP2002287182A JP2001084898A JP2001084898A JP2002287182A JP 2002287182 A JP2002287182 A JP 2002287182A JP 2001084898 A JP2001084898 A JP 2001084898A JP 2001084898 A JP2001084898 A JP 2001084898A JP 2002287182 A JP2002287182 A JP 2002287182A
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cavity
sheet
image
colored
ball
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JP2001084898A
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English (en)
Inventor
Hideo Yamaki
秀郎 山木
Shigetaka Yoshida
成隆 吉田
Shinya Matsuura
晋也 松浦
Yoshiki Nakane
良樹 中根
Kazuhiro Sakamoto
和洋 坂本
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Minolta Co Ltd
Original Assignee
Minolta Co Ltd
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  • Electrochromic Elements, Electrophoresis, Or Variable Reflection Or Absorption Elements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 画像書き込み後に偶発的な摩擦帯電や保持電
荷の消失があっても、画像を安定して保持できるツイス
ティングボールディスプレイシートを提供する。 【解決手段】 本発明にかかるツイスティングボールデ
ィスプレイシート10は、規則的に配列形成されたキャ
ビティ14を有する透明シート12a,12bと、キャ
ビティ14内に収容され、光学特性と帯電特性が異なる
2つの表面を有し、電気的作用により回転する着色ボー
ル16とを備え、着色ボール16は、画像書き込み時以
外はキャビティ14の内壁面により抑制され、画像書き
込み時には前記抑制が解除されるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多数のキャビティ
内に部分的に異なる帯電特性を有する着色ボールをそれ
ぞれ収容しており、これらの着色ボールを電気的作用に
よって選択的に回転させることにより画像(テキストを
含む)を表示するツイスティングボールディスプレイシ
ートに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、図10に示すような部分断面を有
するツイスティングボールディスプレイシート(以下、
単に「シート」という場合がある)11が知られてい
る。このシート11は、例えばエラストマまたは熱可塑
性樹脂のような材料から作られた透光性シート12から
なる。透光性シート12内には、内部が球状である多数
のキャビティ14が規則的(例えば格子状)に配列形成
されている。キャビティ14には、着色ボール16が収
容されている。キャビティ14は、着色ボール16のサ
イズよりも若干大きく形成されている。キャビティ14
の内壁面と着色ボール16との間には、絶縁性液体18
が充填されている。このようなキャビティ14の一つ一
つがシート11において画素を構成する。
【0003】着色ボール16は、光学特性が異なる2つ
の表面を有する。具体的には、着色ボール16は、片側
に白色半球体16wを有し、もう片側に黒色半球体を有
する。これらの色は、両方の半球体の各表面に塗料等を
塗り分けるか、または一方の半球体の表面だけに塗料等
を塗布することにより着色されてもよいし、各半球体を
構成する材料に顔料等の色素をそれぞれ含有させること
により着色されたものでもよい。また、着色ボール16
は、直径が数十μm以下、好ましくは10ないし20μ
m程度の大きさである。
【0004】また、着色ボール16は、帯電特性が異な
る2つの表面、すなわち白色半球体表面と黒色半球体表
面を有する。これにより、着色ボール16の内部には双
極子モーメントが生じている。このように双極子モーメ
ントを生じさせる方法としては、各半球体16w,16
bの表面を異なるゼータ電位を有する膜でそれぞれ被覆
する、ボールを強誘電体材料で形成して各半球体対向方
向に分極させる、各半球体16w,16bを異なる仕事
関数を有する材料でそれぞれ形成する等がある。このよ
うに双極子モーメントが生じている着色ボール16に所
定の電界をかけると、着色ボール16は回転することに
なる。ここでは、白色半球体16wが正(+)の電荷を
有し、黒色半球体16bが負(−)の電荷を有するもの
と仮定する。
【0005】なお、このようなシート11や着色ボール
16の製造方法は、例えば米国特許第4,126,85
4号、特開平10−214050号、特開平10−33
3608号などに開示されていて公知のものである。
【0006】上述した構成を有するシート11では、画
像形成前に所定の電界をかけることにより、図10に示
すように、すべての着色ボール16がそれぞれの白色半
球体16wを同じ方向に向けた状態に回転してそろって
いる。これにより、シート11を上方(X方向、図11
においても同じ)から見ると、シート全体が白色に見え
る。この状態にあるシート11に対して、図11に示す
ように、シート11を挟んで配置した外部電極20,2
2により所望のキャビティ14に電界24をかけると、
負極性帯電した黒色半球体16bはプラス電圧が印加さ
れた電極20に引き付けられるとともに、正極性帯電し
た白色半球体16wはマイナス電圧が印加された電極2
2に引き付けられる。これにより、着色ボール16は、
黒色半球体16bが電極20に向いた状態に回転し、シ
ート11を上方から見ると黒色ドットに見える。このよ
うにして多数の着色ボール16を選択的に回転させるこ
とによりシート11に所望の画像を表示することができ
る。
【0007】このようにして表示された画像は、外部電
極20,22によってシート11の表面に付与された保
持電荷により着色ボール16が回転しないように維持さ
れることで保持される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ように画像が表示されたシート11では、手でこするな
どによる偶発的な摩擦帯電や保持電荷の消失があった場
合に画像表示部や非画像表示部の着色ボールが回転して
しまうことがあり、画像を安定して保持できないという
問題があった。
【0009】
【課題を解決するための手段】そこで、前記問題を解決
するために本発明のツイスティングボールディスプレイ
シートは、規則的に配列形成されたキャビティを有する
透明シートと、前記キャビティ内に収容され、光学特性
と帯電特性が異なる少なくとも2つの表面を有し、電気
的作用により回転する着色ボールとを備え、前記着色ボ
ールは、画像書き込み時以外は前記キャビティの内壁面
により抑制され、画像書き込み時には前記抑制が解除さ
れるようにしたものである。
【0010】本発明のツイスティングボールディスプレ
イシートは、前記キャビティの内壁の少なくとも一部が
可逆的変形材料からなり、前記可逆的変形材料部分が変
形することで前記キャビティが拡張して前記抑制が解除
され、前記可逆的変形材料部分が復元することで前記キ
ャビティが縮小して前記抑制が起こるようにしてもよ
い。この場合、前記キャビティの拡張は、前記シートを
引き伸ばすことにより行われてもよいし、および/また
は、前記キャビティ内の気体の膨張により行われてもよ
い。
【0011】また、本発明のツイスティングボールディ
スプレイシートは、前記キャビティの内壁の少なくとも
一部が塑性変形材料からなり、前記塑性変形材料部分を
塑性変形させることで前記キャビティが縮小して前記抑
制が起こり、前記塑性変形した部分を復元させることで
前記キャビティが拡張して前記抑制が解除されるように
してもよい。この場合、前記塑性変形は、前記シートに
シート面内方向のせん断力を作用させることにより生じ
させてもよい。また、前記塑性変形した部分の復元は、
前記シートにシート面内方向のせん断力を作用させるこ
とによって達成されてもよいし、および/または、前記
キャビティ内の気体の膨張により行われてもよい。
【0012】
【発明の効果】本発明のツイスティングボールディスプ
レイシートでは、画像書き込み時にはキャビティ内壁面
による抑制が解除されるので、着色ボールはキャビティ
内で回転可能な状態になる。これにより、電気的作用に
よって所望の着色ボールを回転させることで画像を表示
することができる。一方、画像書き込み終了後には、キ
ャビティ内壁面により抑制されるので、着色ボールは回
転不可能な状態に保持される。したがって、画像を表示
するために回転させられた着色ボールは、画像を表示し
たままの状態で保持されることになる。また、回転不可
能な状態に保持されることは、非画像表示部の着色ボー
ルについても同様である。よって、本発明のツイスティ
ングボールディスプレイシートによれば、画像書き込み
後に偶発的な摩擦帯電や保持電荷の消失があっても着色
ボールが回転することがなく、画像を安定して保持する
ことができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て添付図面を参照して説明する。なお、前記従来技術の
欄で説明したツイスティングボールディスプレイシート
11と共通する構成については同一符号を用いて説明す
る。
【0014】図1は、第1実施形態のツイスティングボ
ールディスプレイシート10の部分断面を示す。このシ
ート10は、2枚のシート12a,12bを例えば超音
波溶着などの方法で互いに接着することにより構成され
ている。これらのシート12a,12bはそれぞれ、実
質的に透明でその硬度が後述する着色ボールよりも低く
可逆的変形を起こす熱可塑性エラストマまたはゴム材か
らなる。ただし、成型性の面からみるとSBS(スチレ
ン−ブタジエン−スチレン)などの熱可塑性エラストマ
が好ましい。
【0015】シート12a,12bの接着面には、半楕
円状断面の凹部が規則的(例えば格子状)に多数成型さ
れている。このような2枚のシート12a,12bを貼
り合わせることで、シート10には内部が楕円状断面の
キャビティ14が規則的(例えば格子状)に多数配列形
成されている。キャビティ14には、着色ボール16が
収容されている。着色ボール16は、通常(画像書き込
み時以外)は、キャビティ14の内壁面により両側(例
えば上下方向)から挟まれて抑制されており、回転でき
ない状態に保持されている。キャビティ14内の着色ボ
ール16で占められていない空間には、例えば空気など
の気体が入っている。このように着色ボール16が収容
されたキャビティ14の一つ一つがシート10において
画素を構成する。
【0016】着色ボール16は、光学特性が異なる2つ
の表面を有する。具体的には、着色ボール16は、片側
に白色半球体16wを有し、もう片側に黒色半球体を有
する。これらの色は、白色半球体16wの構成材料に白
色顔料粒子を含ませ、黒色半球体16bの構成材料に黒
色顔料粒子を含ませることにより着色されている。着色
ボール16の構成材料としては、スチレン樹脂、スチレ
ン−アクリレート樹脂、ナトリウムスルホン化ポリエス
テル、スチレン−メタクリレート樹脂、またはスチレン
−メタクリレート−アクリル酸ターポリマなどが用いら
れる。また、着色ボール16は、直径が数十μm以下、
好ましくは10ないし20μm程度の大きさである。
【0017】また、着色ボール16は、帯電特性が異な
る2つの表面、すなわち白色半球体表面と黒色半球体表
面を有する。これにより、着色ボール16の内部には双
極子モーメントが生じている。このように双極子モーメ
ントを生じさせる方法としては、各半球体16w,16
bの表面を異なるゼータ電位を有する膜でそれぞれ被覆
する、ボールを強誘電体材料で形成して各半球体対向方
向に分極させる、各半球体16w,16bを異なる仕事
関数を有する材料でそれぞれ形成する等がある。このよ
うに双極子モーメントが生じている着色ボール16に所
定の電界をかけると、着色ボール16は回転することに
なる。ここでは、白色半球体16wが正(+)の電荷を
有し、黒色半球体16bが負(−)の電荷を有するもの
とする。
【0018】続いて、以上の構成からなるシート10の
動作について説明する。画像書き込み時には、図2
(a)に示すように、シート10の両面からエア吸引す
ることよりシート10をシート厚み方向に引き伸ばす。
これにより、可逆的変形材料からなるキャビティ14の
内壁が変形して、キャビティ14が拡張する。その結
果、キャビティ14の一方(図2では上側)の内壁面が
着色ボール16から離れることにより、着色ボール16
に対するキャビティ14の内壁面による抑制が解除され
る。この抑制解除により、着色ボール16は回転可能な
状態になる。この状態で、図11を参照して従来技術の
欄で説明したのと同様に、所望のキャビティ14に電界
をかけて着色ボール16を回転させ、黒色半球体12b
を表示面側(例えばシート12a側)に向ける。このよ
うにして多数の着色ボール16を選択的に回転させるこ
とで、黒色半球体16bで形成される黒色ドットの集合
により画像が表示されることになる。なお、キャビティ
14の内壁面による着色ボール16の抑制を解除は、図
2(b)に示すように、シート10に熱を加えてキャビ
ティ14内の気体を膨張させることより行ってもよい。
この方法は、単独で用いられてもよいし、前記エア吸引
と併用されてもよい。
【0019】このようにして画像が書き込まれた後、シ
ート10に対するエア吸引を停止する。すると、可逆的
変形材料からなるキャビティ14の内壁が元の状態に復
元して、キャビティ14が縮小する。これにより、画像
書き込み前と同様に、着色ボール16がキャビティ14
の内壁面により両側から挟まれて抑制され、回転できな
い状態に保持される。したがって、画像を表示するため
に回転させられた着色ボール16は、画像を表示したま
まの状態で保持されることになる。また、回転不可能な
状態に保持されることは、非画像表示部の着色ボール1
6(すなわち白色半球体16wを表示面側に向けた着色
ボール16)についても同様である。よって、シート1
0では、画像書き込み後に偶発的な摩擦帯電や保持電荷
の消失があっても着色ボール16が回転することがな
く、画像を安定して保持することができる。
【0020】なお、本実施形態では、エア吸引によりシ
ート10を厚み方向に引き伸ばして着色ボール16の抑
制を解除するようにしたが、着色ボール16がシート幅
方向の両側のキャビティ内壁面で抑制されるように設計
した場合にはシート10を幅方向に引き伸ばすことによ
り着色ボール16の抑制を解除するようにしてもよい。
【0021】次に、第2実施形態のツイスティングボー
ルディスプレイシート10aについて図3,4を参照し
て説明する。なお、第1実施形態のシート10と同一の
構成については同一符号を付して説明を省略する場合が
ある。
【0022】シート10aは、それぞれ透明かつ平坦な
第1シート12cおよび第2シート12d(例えばポリ
エステルフィルム)と、第1シート12cと第2シート
12dとを連結する連結部材13とからなっている。連
結部材13は、第1実施形態におけるシート12a,1
2bと同様の可逆的変形材料で構成されている。キャビ
ティ14は、第1シート12cと第2シート12dとの
間の空間を連結部材13で区画することにより例えば格
子状に配列形成されている。したがって、連結部材13
はキャビティ14の内壁の一部を構成している。
【0023】なお、いずれかのシート12cまたは12
d上に連結部材13を形成するために、フォトリソグラ
フィやエッチングなどの精密微細加工が有効に用いられ
る。また、いずれかのシート12cまたは12d上に形
成された連結部材13の上に、もう一方のシート12d
または12cが例えば超音波溶着などの方法で接着され
る。
【0024】キャビティ14には、着色ボール16が収
容されている。着色ボール16は、通常(画像書き込み
時以外)は、キャビティ14の内壁面である第1シート
12cと第2シート12dとに挟まれて抑制されてお
り、回転できない状態に保持されている。キャビティ1
4内の着色ボール16で占められていない空間には、例
えば空気などの気体が入っている。
【0025】以上の構成からなるシート10aにおい
て、画像書き込み時には、図4(a)に示すように、シ
ート10aの両面からエア吸引することよりシート10
aをシート厚み方向に引き伸ばす。これにより、可逆的
変形材料からなる連結部材13が伸長変形して、キャビ
ティ14が拡張する。その結果、キャビティ14の一方
の内壁面である第1シート12cが着色ボール16から
離れることにより、着色ボール16に対するキャビティ
14の内壁面による抑制が解除される。この抑制解除に
より、着色ボール16は回転可能な状態になる。この状
態で、図11を参照して従来技術の欄で説明したのと同
様に、所望のキャビティ14に電界をかけて着色ボール
16を回転させ、黒色半球体12bを表示面側(例えば
シート12c側)に向ける。このようにして多数の着色
ボール16を選択的に回転させることで、黒色半球体1
6bで形成される黒色ドットの集合により画像が表示さ
れることになる。なお、キャビティ14の内壁面による
着色ボール16の抑制を解除は、図4(b)に示すよう
に、シート10aに熱を加えてキャビティ14内の気体
を膨張させることより行ってもよい。この方法は、単独
で用いられてもよいし、前記エア吸引と併用されてもよ
い。
【0026】このようにして画像が書き込まれた後、シ
ート10aに対するエア吸引を停止する。すると、可逆
的変形材料からなる連結部材13が収縮して復元し、キ
ャビティ14が縮小する。これにより、画像書き込み前
と同様に、着色ボール16が第1シート12cと第2シ
ート12dとに挟まれて抑制され、回転できない状態に
保持される。したがって、画像を表示するために回転さ
せられた着色ボール16は、画像を表示したままの状態
で保持されることになる。また、回転不可能な状態に保
持されることは、非画像表示部の着色ボール16(すな
わち白色半球体16wを第1シート12c側に向けた着
色ボール16)についても同様である。よって、シート
10aでもまた、画像書き込み後に偶発的な摩擦帯電や
保持電荷の消失があっても着色ボール16が回転するこ
とがなく、画像を安定して保持することができる。
【0027】なお、キャビティ14の内壁の一部をなす
連結部材13は、作用する力によって伸縮する可逆的変
形材料からなるものとしたが、熱や光などにより自ら膨
張収縮といった体積変化を起こす可逆的変形材料で構成
してもよい。
【0028】次に第3実施形態のツイスティングボール
ディスプレイシート10bについて図5,6を参照して
説明する。このシート10bの構成は、第1実施形態の
シート10に類似する。異なる点としては、図5に示す
ように、シート10bを構成する一方の透明シート12
eが可逆的に変形する性質を有する可塑性材料からな
り、キャビティ14の内壁を構成する部分12fを塑性
変形させてキャビティ14の内側に突出させてある。着
色ボール16は、その突出部12fとこれに対向するキ
ャビティ内壁との間に挟まれて抑制されている。
【0029】シート10bを構成する2枚のシート12
e,12b(特にシート12e)は、キャビティ内壁に
よる抑制時に着色ボール16を潰すことがないように、
硬度が着色ボール16よりも低い可塑性樹脂で構成され
るのが好ましい。例えば、着色ボール16がスチレン樹
脂(ロックウェル硬度:M65〜M80)で形成されて
いる場合、シート12e,12b(特にシート12e)
は、曲げ強さが弱く塑性変形しやすくて、しかも着色ボ
ール16より低硬度の高密度ポリエチレン(ロックウェ
ル硬度:M25〜M40)で構成されるのが好ましい。
【0030】以上の構成からなるシート10bでは、画
像書き込み時には、図6に示すように、シート10bの
両面からのエア吸引および/または加熱による気体膨張
によりキャビティ14を拡張し、シート12eの突出部
12fによる着色ボール16の抑制を解除する。この抑
制解除により、着色ボール16は回転可能な状態にな
る。この状態で、図11を参照して従来技術の欄で説明
したのと同様に、所望のキャビティ14に電界をかけて
着色ボール16を回転させ、黒色半球体16bを表示面
側(例えばシート12b側)に向ける。このようにして
多数の着色ボール16を選択的に回転させることで、黒
色半球体16bで形成される黒色ドットの集合により画
像が表示されることになる。
【0031】このようにして画像が書き込まれた後、シ
ート10bに対するエア吸引および/または加熱を停止
する。すると、可逆的変形材料からなるキャビティ14
の内壁が元の状態に復元して、キャビティ14が縮小す
る。これにより、画像書き込み前と同様に、着色ボール
16はシート12eの突出部12fとこれに対向するキ
ャビティ14の内壁面とにより両側から挟まれて抑制さ
れ、回転できない状態に保持される。したがって、画像
を表示するために回転させられた着色ボール16は、画
像を表示したままの状態で保持されることになる。ま
た、回転不可能な状態に保持されることは、非画像表示
部の着色ボール16(すなわち白色半球体16wを表示
面側に向けた着色ボール16)についても同様である。
よって、シート10bでもまた、画像書き込み後に偶発
的な摩擦帯電や保持電荷の消失があっても着色ボール1
6が回転することがなく、画像を安定して保持すること
ができる。
【0032】次に、第4実施形態のツイスティングボー
ルディスプレイシート10cについて図7,8,9を参
照して説明する。図7に示すように、このシート10c
の構造は、図3を参照して説明した前記第2実施形態の
シート10aと同一である。ただし、この場合の連結部
材13は塑性変形材料(例えばポリエチレンなど)から
なっている。
【0033】このようなシート10cにおいて、画像書
き込みが一度も行われていない最初の状態では、図7に
示すように、着色ボール16がキャビティ14の内壁に
よって抑制されておらず、回転可能な状態にある。この
状態で、図11を参照して従来技術の欄で説明したのと
同様に、所望のキャビティ14に電界をかけて着色ボー
ル16を回転させ、黒色半球体16bを表示面側(例え
ばシート12c側)に向ける。このようにして多数の着
色ボール16を選択的に回転させることで、黒色半球体
16bで形成される黒色ドットの集合により画像が表示
されることになる。
【0034】このようにして画像が書き込まれた後、図
8に示すように、シート10cにシート面内方向のせん
断力Fを作用させる。せん断力を作用させる一つの方法
としては、図9(a)に示すように、画像を書き込んだ
シート10cを、各ローラ22,24の回転速度がそれ
ぞれ異なる圧接ローラ対20に通す方法がある。このせ
ん断力によりシート10cの連結部材13は塑性変形し
てキャビティ14が縮小する。これにより、着色ボール
16がキャビティ14の内壁面の一部をそれぞれ構成す
る第1シート12cと第2シート12dとの間に挟まれ
て抑制され、回転できない状態に保持される。したがっ
て、画像を表示するために回転させられた着色ボール1
6は、画像を表示したままの状態で保持されることにな
る。また、回転不可能な状態に保持されることは、非画
像表示部の着色ボール16(すなわち白色半球体16w
を第1シート12c側に向けた着色ボール16)につい
ても同様である。よって、シート10cでもまた、画像
書き込み後に偶発的な摩擦帯電や保持電荷の消失があっ
ても着色ボール16が回転することがなく、画像を安定
して保持することができる。
【0035】このように画像が保持されたシート10c
について画像を再度書き込む場合には、図8に示すせん
断力Fとは逆方向のせん断力F'をシート10cに作用
させる。その方法の例としては、図9(b)に示すよう
に逆回転にした前記圧接ローラ対20にシート10cを
同じ向き(すなわち第1シート12cが上面)で通して
もよいし、裏返したシート10c(すなわち第2シート
12dが上面)を図9(a)に示す圧接ローラ対20に
同じ進行方向で通してもよい。せん断力F'の作用によ
り、塑性変形した連結部材13が元の状態に復元してキ
ャビティ14が拡張し、その結果、シート10cは図7
に示す状態に戻る。これにより、第1シート12cおよ
び第2シート12dによる着色ボール16の抑制が解除
され、着色ボール16は再び回転可能な状態になって画
像の書き込みが可能になる。
【0036】なお、本実施形態では塑性変形した連結部
材13を復元させるのにせん断力を用いたが、図9
(c)に示すように、シート10cを加熱することによ
るキャビティ14内の気体の膨張力によって連結部材1
3を復元させてもよい。
【0037】ところで、以上の各実施形態では、着色ボ
ール16を収容したキャビティ14内に空気などの気体
を入れたが、キャビティ内壁面による抑制が解除された
ときに着色ボール16がより回転しやすくするために、
比重や動粘性率等を考慮した誘電性液体を気体とともに
入れてもよい。また、前記各実施形態では、光学特性と
帯電特性が異なる2つの表面を有する着色ボール(すな
わち白黒着色で正負帯電のボール)16を用いたが、本
発明のツイスティングボールディスプレイシートでは光
学特性と帯電特性が異なる3つ以上の表面を有する着色
ボールを用いてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施形態のツイスティングボールディス
プレイシートの断面図。
【図2】 (a)はエア吸引により図1のシートのキャ
ビティを拡張させる状態を示す図、(b)は加熱による
気体膨張によって図1のシートのキャビティを拡張させ
る状態を示す図。
【図3】 第2実施形態のツイスティングボールディス
プレイシートの断面図。
【図4】 (a)はエア吸引により図3のシートのキャ
ビティを拡張させる状態を示す図、(b)は加熱による
気体膨張によって図3のシートのキャビティを拡張させ
る状態を示す図。
【図5】 第3実施形態のツイスティングボールディス
プレイシートの断面図。
【図6】 図5のシートのキャビティを拡張した状態を
示す図。
【図7】 第4実施形態のツイスティングボールディス
プレイシートの断面図。
【図8】 図7のシートにおいて、連結部材が塑性変形
した状態を示す図。
【図9】 (a)は図7のシートの連結部材を塑性変形
させるための方法を示す図、(b)は図7のシートにお
いて塑性変形した連結部材を復元させるための方法を示
す図、(c)は図7のシートにおいて塑性変形した連結
部材を復元させるための別の方法を示す図
【図10】 従来のツイスティングボールディスプレイ
シートの部分断面図。
【図11】 図10のシートの所望のキャビティに電界
をかけて着色ボールを回転させるときの状態を示す図。
【符号の説明】
10,10a,10b,10c…ツイスティングボール
ディスプレイシート、12a,12b,12c,12
d,12e…透明シート、13…連結部材、14…キャ
ビティ、16…着色ボール、16b…黒色半球体、16
w…白色半球体。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松浦 晋也 大阪府大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪国際ビル ミノルタ株式会社内 (72)発明者 中根 良樹 大阪府大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪国際ビル ミノルタ株式会社内 (72)発明者 坂本 和洋 大阪府大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪国際ビル ミノルタ株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 規則的に配列形成されたキャビティを有
    する透明シートと、 前記キャビティ内に収容され、光学特性と帯電特性が異
    なる少なくとも2つの表面を有し、電気的作用により回
    転する着色ボールとを備え、 前記着色ボールは、画像書き込み時以外は前記キャビテ
    ィの内壁面により抑制され、画像書き込み時には前記抑
    制が解除されるようにしたことを特徴とするツイスティ
    ングボールディスプレイシート。
  2. 【請求項2】 前記キャビティの内壁の少なくとも一部
    が可逆的変形材料からなり、前記可逆的変形材料部分が
    変形することで前記キャビティが拡張して前記抑制が解
    除され、前記可逆的変形材料部分が復元することで前記
    キャビティが縮小して前記抑制が起こることを特徴とす
    る請求項1に記載のツイスティングボールディスプレイ
    シート。
  3. 【請求項3】 前記キャビティの拡張は、前記シートを
    引き伸ばすことにより行われることを特徴とする請求項
    2に記載のツイスティングボールディスプレイシート。
  4. 【請求項4】 前記キャビティの拡張は、前記キャビテ
    ィ内の気体の膨張により行われることを特徴とする請求
    項2または3に記載のツイスティングボールディスプレ
    イシート。
  5. 【請求項5】 前記キャビティの内壁の少なくとも一部
    が塑性変形材料からなり、前記塑性変形材料部分を塑性
    変形させることで前記キャビティが縮小して前記抑制が
    起こり、前記塑性変形した部分を復元させることで前記
    キャビティが拡張して前記抑制が解除されることを特徴
    とする請求項1に記載のツイスティングボールディスプ
    レイシート。
  6. 【請求項6】 前記塑性変形は、前記シートにシート面
    内方向のせん断力を作用させることにより生じることを
    特徴とする請求項5に記載のツイスティングボールディ
    スプレイシート。
  7. 【請求項7】 前記塑性変形した部分の復元は、前記シ
    ートにシート面内方向のせん断力を作用させることによ
    って達成されることを特徴とする請求項5または6に記
    載のツイスティングボールディスプレイシート。
  8. 【請求項8】 前記塑性変形した部分の復元は、前記キ
    ャビティ内の気体の膨張により行われることを特徴とす
    る請求項5または6に記載のツイスティングボールディ
    スプレイシート。
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