JP2002277699A - 光ファイバユニット、光ファイバユニットの製造方法及び製造装置 - Google Patents

光ファイバユニット、光ファイバユニットの製造方法及び製造装置

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JP2002277699A
JP2002277699A JP2001130742A JP2001130742A JP2002277699A JP 2002277699 A JP2002277699 A JP 2002277699A JP 2001130742 A JP2001130742 A JP 2001130742A JP 2001130742 A JP2001130742 A JP 2001130742A JP 2002277699 A JP2002277699 A JP 2002277699A
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optical fibers
optical fiber
fiber unit
optical
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JP2001130742A
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Inventor
Kazuto Yamamoto
和人 山本
Hirobumi Wakamatsu
博文 若松
Osamu Nagatomi
治 永富
Makoto Sugata
諒 菅田
Torres Joan Carlos Akino
トーレス ホアン カルロス アキノ
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OCC Corp
Original Assignee
OCC Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 大掛かりとならない製造装置によって製造で
きる光ファイバユニットを提供すること。 【解決手段】 中心に位置する抗張力体(12)と、抗
張力体の周りに撚り状態で配置され、充填材(18)で
固定される複数の光ファイバ(14)と、外周に配置さ
れる被覆(16)とを備え、光海底ケーブルに使用され
る光ファイバユニットである。複数の光ファイバのそれ
ぞれは、光ファイバユニット(10)を軸線方向に見た
とき、時計回りの撚り方向と、反時計回りの撚り方向と
の交互の撚り方向を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光ファイバユニット
と、光ファイバユニットの製造方法と、光ファイバユニ
ットの製造装置とに関する。前記光ファイバユニット
は、実質的にそのままで光地上ケーブルとして地上に設
置されるか、又は光ファイバユニットの回りに複数の鋼
線を配置すると共に、これら鋼線を外被で覆って光海底
ケーブルとして作られて海底に設置され、光通信やレー
ザ計測などに使用される。
【0002】
【従来の技術】光ファイバユニットは、中心の鋼線から
なる抗張力体の周りに複数の光ファイバを撚って配置
し、これら複数の光ファイバを樹脂の充填層で固定し、
外周に被覆を被せて作られている。
【0003】複数の光ファイバを撚って配置するのは、
光ファイバユニットを光地上ケーブル又は光海底ケーブ
ルの使用状態にしたとき、各光ファイバに及ぼされる内
部応力を減らして均一化し、光の伝達への影響を少なく
するためである。従来、各光ファイバは、光ファイバユ
ニットを軸線方向に見たとき、時計回り又は反時計回り
の単一の撚り方向で撚られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】光ファイバを単一の撚
り方向で撚るには、抗張力体の周りに光ファイバを連続
的に巻き付けるための大掛かりな製造装置が必要とな
る。
【0005】また、光ファイバユニットに設ける光ファ
イバの数量を増加して光の伝達容量を増やそうとする場
合、次のような問題がある。
【0006】一般に、複数の光ファイバを円周方向に間
隔をおいて配置し、光ファイバユニットを作るため、所
定数量の光ファイバによって形成されている光ファイバ
ユニットは一定の外径を持つ。いま、光ファイバの数量
を増やしてこれを同一円周上に配置すると、光ファイバ
ユニットの外径は当然大きくなり、光ファイバユニット
の自重増となる。特に光海底ケーブルの場合には、光フ
ァイバユニットの周りに複数の鋼線を配置し、外被で覆
うため、光ファイバユニットの外径が大きくなることに
よる光海底ケーブルの自重増は極めて大きくなる。加え
て、光ファイバユニットの外径を大きくすると、光ファ
イバユニットを保管する際の収納に、より大きな空間が
必要となるが、その割には、光ファイバを同一円周上に
配置する形態では、光ファイバの増加数量は少なく、こ
のような配置は効率的ではない。
【0007】そこで、前記所定数量の光ファイバのいわ
ば内側の第1層の外側に複数の光ファイバを配置して外
側の第2層を作り、径方向で多層な光ファイバユニット
とすることが考えられる。ところが、径方向で多層な光
ファイバユニットでは、光ファイバユニットが曲げた状
態で設置される場合に光ファイバに及ぼされる応力を極
力減らすため、内側の第1層の光ファイバの撚りピッチ
と外側の第2層の光ファイバの撚りピッチとを変更しな
ければならない。そのため、第1層のための製造装置の
他に、撚りピッチを変えた第2層のための別の製造装置
が必要となり、装置の全体が更に大掛かりとなってしま
う。
【0008】本発明は、かかる問題点に鑑みてなされた
ものであり、その目的とするところは、大掛かりとなら
ない製造装置によって製造できる、特に光海底ケーブル
に使用するのに好適な光ファイバユニットと、光ファイ
バユニットの製造方法と、大掛かりとならない光ファイ
バユニットの製造装置とを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は前記課題を解決
すべく、以下に掲げる構成とした。請求項1記載の発明
の要旨は、中心に位置する抗張力体と、この抗張力体の
周りに撚り状態で配置され、充填材で固定される少なく
とも1本の光ファイバと、外周に配置される被覆とを備
え、光海底ケーブルに使用される光ファイバユニットで
あって、前記少なくとも1本の光ファイバは、前記光フ
ァイバユニットを軸線方向に見たとき、時計回りの撚り
方向と反時計回りの撚り方向との交互の撚り方向を有す
ることを特徴とする、光ファイバユニットに存する。請
求項2記載の発明の要旨は、複数の光ファイバを有し、
これら複数の光ファイバは、周方向に間隔をおいて複数
個配列された第1層と、この第1層の径方向の外方で周
方向に間隔をおいて複数個配列された第2層との少なく
とも2層に配列されていることを特徴とする、請求項1
に記載の光ファイバユニットに存する。請求項3記載の
発明の要旨は、抗張力体の周りに複数の光ファイバを撚
って光ファイバユニットを製造する方法であって、前記
複数の光ファイバを前記抗張力体の径方向の外方に間隔
をおいて、かつ、周方向に間隔をおいて配列すると共
に、各光ファイバを、前記光ファイバユニットを軸線方
向に見て、時計回りに撚ることと、反時計回りに撚るこ
ととを交互に繰り返して撚ること、このように撚られた
前記複数の光ファイバを充填材で固定すること、この充
填材を被覆で覆うことを特徴とする、光ファイバユニッ
トの製造方法に存する。請求項4記載の発明の要旨は、
抗張力体の周りに複数の光ファイバを配置して撚り、径
方向でn層の光ファイバユニットを製造する方法であっ
て、前記複数の光ファイバをn層のそれぞれに分配する
各層毎の数量を選定すること、選定した第1層分の複数
の光ファイバを前記抗張力体の径方向の外方に間隔をお
いて、かつ、周方向に間隔をおいて配列すると共に、各
光ファイバを、前記光ファイバユニットを軸線方向に見
て、時計回りに撚ることと、反時計回りに撚ることとを
交互に繰り返して撚ること、このように撚られた前記複
数の光ファイバを充填材で固定して第1層を形成するこ
と、選定した第i層分の複数の光ファイバを第(i−
1)層の径方向の外方に間隔をおいて、かつ、周方向に
間隔をおいて配列すると共に、各光ファイバを、前記光
ファイバユニットを軸線方向に見て、時計回りに撚るこ
とと、反時計回りに撚ることとを交互に繰り返して撚る
こと、このように撚られた前記複数の光ファイバを充填
材で固定して第i層を形成すること、整数iについての
前記操作をi=2からnまで繰り返すこと、前記第i層
の前記充填材を被覆で覆うことを特徴とする、光ファイ
バユニットの製造方法に存する。請求項5記載の発明の
要旨は、抗張力体の周りに複数の光ファイバを撚って光
ファイバユニットを製造する装置であって、前記複数の
光ファイバを供給する、固定的に設けられたファイバ供
給機と、このファイバ供給機から供給された前記複数の
光ファイバを貫通させ、前記抗張力体の周りに撚る、正
転と逆転とを交互に行うトレーサーと、前記抗張力体及
び前記複数の光ファイバを貫通させ、充填材を充填する
第1のダイスと、前記充填材を硬化して前記抗張力体及
び前記複数の光ファイバを埋設した充填層を形成し、前
記抗張力体と前記複数の光ファイバと前記充填層とから
なる棒状体を貫通させる第1の硬化装置と、前記棒状体
を貫通させ、前記棒状体の外周を被覆材で覆う第2のダ
イスと、前記被覆材を硬化して被覆を形成し、完成した
光ファイバユニットを貫通させる第2の硬化装置とを備
えることを特徴とする、光ファイバユニットの製造装置
に存する。請求項6記載の発明の要旨は、抗張力体の周
りに複数の光ファイバを撚り、これらを一方向へ向けて
移動する間に前記抗張力体及び複数の光ファイバを充填
材で埋設し、径方向でn層の光ファイバユニットを製造
する装置であって、複数の光ファイバを供給する、固定
的に設けられたファイバ供給機と、このファイバ供給機
から供給された前記複数の光ファイバを貫通させて撚
る、正転と逆転とを交互に行うトレーサーと、前記複数
の光ファイバを貫通させ、充填材を充填するダイスと、
前記充填材を硬化して前記複数の光ファイバを埋設した
充填層を形成し、前記複数の光ファイバと前記充填層と
からなる棒状体を貫通させる硬化装置との組合せを層数
nに等しい数だけ備え、さらに、n番目の前記硬化装置
から貫通された棒状体を貫通させ、この棒状体の外周を
被覆材で覆うダイスと、前記被覆材を硬化して被覆を形
成し、完成した光ファイバユニットを貫通させる硬化装
置とを備えることを特徴とする、光ファイバユニットの
製造装置に存する。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。光ファイバユニット10
は、この光ファイバユニット10を軸線方向に見た端面
を示す図1を参照すると、中心に位置する抗張力体12
と、抗張力体12の周りに撚り状態で配置される少なく
とも1本の、好ましくは複数の光ファイバ14と、抗張
力体12及び光ファイバ14を固定するための充填材1
8と、外周に配置される被覆16とを備える。
【0011】抗張力体12は鋼線からなり、光ファイバ
ユニット10自体の重量を負担できる強度を持つ。光フ
ァイバ14は、屈曲率の大きなコアを屈曲率の小さなク
ラッドで取り囲んだ断面形状を持つ、それ自体公知のも
のであり、複数の光ファイバ14が円周方向に間隔をお
いて配置され、充填材18で固定されている。充填材1
8の外周を被覆16が覆っている。
【0012】複数の光ファイバ14のそれぞれは、光フ
ァイバユニット10を軸線方向に見たとき、つまり図1
の紙面において、時計回りの撚り方向と反時計回りの撚
り方向との交互の撚り方向を有する。すなわち、各光フ
ァイバ14は、光ファイバユニット10の一定の軸線方
向長さの間、抗張力体12の周りを時計回りに撚られ、
次の一定の軸線方向長さの間、反時計回りに撚られ、更
に次の一定の軸線方向長さの間、時計回りに撚られ、こ
のような撚りを繰り返す、というように交互の撚り方向
で撚られている。この場合、光ファイバユニット10の
一定の軸線方向長さ、つまり1ピッチ当たりの撚り量に
よって1ピッチの撚り角度が定まる。撚り角度は光ファ
イバに生ずる応力に影響を及ぼすため、応力を極力小さ
くするような撚り角度を経験的又は実験的に選定するこ
とが好ましい。
【0013】図1に示した実施形態では、光ファイバユ
ニット10は複数、つまり8本の光ファイバ14と、複
数、つまり16本の光ファイバ20とを有し、8本の光
ファイバ14は、実質的に同一円上の周方向に間隔をお
いて配列され、充填材18と相まって内側の第1層を形
成している。さらに、16本の光ファイバ20は、第1
層の径方向の外方に間隔をおき、かつ、実質的に同一円
上の周方向に間隔をおいて配列され、充填材18と相ま
って外側の第2層を形成している。
【0014】複数の光ファイバ14の撚り方向を交互に
することによって、後述するように、製造装置の簡単化
を図ることができる。また図示のように、複数の光ファ
イバ14,20を径方向へ多層に配列すれば、光ファイ
バ14,20の効率的な配置を確保できる。すなわち、
可及的小さい外径の光ファイバユニット10に可及的多
数の光ファイバ14,20を配置することができる。こ
の場合、径方向へ少なくと2層を配置することによって
前記効果が得られる。
【0015】次に、図1と装置の概略を示す図2とを参
照して、抗張力体12の周りに複数の光ファイバ14を
撚って光ファイバユニット10を製造する方法について
説明する。この方法は、複数の光ファイバ14を抗張力
体12の径方向の外方に間隔をおいて、かつ、周方向に
間隔をおいて配列すると共に、各光ファイバ14を、光
ファイバユニット10を軸線方向に見て、時計回りに撚
ることと、反時計回りに撚ることとを交互に繰り返して
撚る。
【0016】図2の実施形態では、抗張力体12及び複
数の光ファイバ14は前方から引っ張られ、トレーサー
22を経てダイス24に導かれている。抗張力体12は
トレーサー22の中心を緩く貫通し、トレーサー22か
ら回転力を受けない。ところが、複数の光ファイバ14
はトレーサー22の中心から径方向へ離れた部位でトレ
ーサー22を貫通しているため、トレーサー22が時計
回りAと、反時計回りBとに正転と逆転を繰り返すと、
複数の光ファイバ14は抗張力体12の周りに交互の撚
り方向で撚れられることとなる。この場合、1ピッチ当
たりの撚り量は、前方からの引っ張り速度と、トレーサ
ー22の回転速度とによって定まる。
【0017】ダイス24では、撚られた複数の光ファイ
バ14の周りに充填材18が充填される。充填材18は
樹脂、例えば、ヤング率が10−100N/mm2の軟質の
ウレタンアクリレートUV樹脂である。
【0018】充填材18は硬化装置26を通過する間に
硬化装置26によって硬化される。その結果、抗張力体
12及び複数の光ファイバ14を埋設し、固定した充填
層が形成される。抗張力体12と複数の光ファイバ14
と充填層とからなる棒状体28は硬化装置26を貫通し
て移動する。
【0019】その後、棒状体28がダイス42を通過す
る間に、棒状体28の外周が被覆材で覆われる。被覆材
は樹脂、例えば、ヤング率が300−800N/mm2の硬
質のウレタンアクリレートUV樹脂である。被覆材を覆
われた棒状体が硬化装置44を通過する間に被覆材が硬
化、固定され、充填層と密着した被覆16となる。図2
には、別のトレーサー30やダイス32、硬化装置34
を示してあるが、これについては後述する。
【0020】次に、抗張力体12の周りに複数の光ファ
イバ14,20を配置して撚り、径方向でn層の光ファ
イバユニット10を製造する方法について説明する。こ
の方法は、まず、複数の光ファイバ14,20をn層の
それぞれに分配する各層毎の数量を選定する。図1では
2層であり、第1層に8本の光ファイバ14を、第2層
に16本の光ファイバ20を分配すべく数量を選定して
いる。3層以上の光ファイバユニット10の場合、同様
にしてそれぞれの層に分配する各層毎の数量を選定す
る。
【0021】次いで、選定した第1層分の複数の光ファ
イバ14を抗張力体12の径方向の外方に間隔をおい
て、かつ、周方向に間隔をおいて配列すると共に、各光
ファイバ14を、光ファイバユニット10を軸線方向に
見て、時計回りAに撚ることと、反時計回りBに撚るこ
ととを交互に繰り返して撚る。そして、このように撚ら
れた複数の光ファイバ14を充填材18で固定して第1
層を形成する。すなわち、複数の光ファイバ14を実質
的に同一の円上に配置して第1層とする。これまでの過
程は前記した形態と同じである。
【0022】第1層を形成した後、選定した第i層分の
複数の光ファイバ20を第(i−1)層の径方向の外方
に間隔をおいて、かつ、周方向に間隔をおいて配列する
と共に、各光ファイバ20を、光ファイバユニット10
を軸線方向に見て、時計回りAに撚ることと、反時計回
りBに撚ることとを交互に繰り返して撚り、このように
撚られた複数の光ファイバ20を充填材18で固定して
第i層を形成する操作を、整数iについてi=2からn
まで繰り返す。その後、前記第i層の充填材18を被覆
16で覆う。
【0023】図示の実施形態では、n=2であり、第1
層に8本の光ファイバ14を、第2層に16本の光ファ
イバ20を分配しているのであるから、8本の光ファイ
バ14を充填材18で固定して第1層を形成した後、前
記関係式にi=2を入れて前記操作を行う。すなわち、
選定した第2(i)層分の16本の光ファイバ20を第
1(i−1)層の径方向の外方に間隔をおいて、かつ、
周方向に間隔をおいて配列すると共に、各光ファイバ2
0を、光ファイバユニット10を軸線方向に見て、時計
回りAに撚ることと、反時計回りBに撚ることとを交互
に繰り返して撚り、このように撚られた複数の光ファイ
バ20を充填材18で固定して第2(i)層を形成す
る。その後、前記第2(i)層の充填材18を被覆16
で覆う。
【0024】図2の実施形態では、抗張力体12、複数
の光ファイバ14及び充填材からなる棒状体28と複数
の光ファイバ20とは前方から引っ張られ、トレーサー
30を経てダイス32に導かれている。棒状体28はト
レーサー30の中心を緩く貫通し、トレーサー30から
回転力を受けない。ところが、複数の光ファイバ20
は、トレーサー30の中心から径方向へ離れた部位でト
レーサー30を貫通しているため、トレーサー30が時
計回りAと、反時計回りBとに正転と逆転を繰り返す
と、複数の光ファイバ20は棒状体28の周りに交互の
撚り方向で撚れられることとなる。複数の光ファイバ2
0の1ピッチ当たりの撚り量は、通常、複数の光ファイ
バ14の1ピッチ当たりの撚り量とは異ならせる。
【0025】ダイス32では、撚られた複数の光ファイ
バ20の周りに前述した充填材18が充填される。この
充填材18は硬化装置34を通過する間に硬化装置34
によって硬化される。その結果、棒状体28及び複数の
光ファイバ20を埋設し、固定した充填層が形成され、
複数の光ファイバ20を含む第2層となる。これらは別
の棒状体40となって硬化装置34を貫通する。
【0026】その後、棒状体40がダイス42を通過す
る間に、棒状体40の外周が前述の被覆材で覆われ、被
覆材を覆われた棒状体が硬化装置44を通過する間に被
覆材が硬化、固定され、充填層と密着した被覆16とな
る。この被覆がこの実施形態では最外層となる。
【0027】再び図1及び図2を参照して、抗張力体1
2の周りに複数の光ファイバ14を撚って光ファイバユ
ニット10を製造する装置について説明する。
【0028】ファイバ供給機36は、複数の光ファイバ
14を供給するもので、固定的に設けられている。ここ
で、固定的とは、光ファイバ14を巻き付けたリールな
どを抗張力体12の周りに回転させる機構などがなく、
固定した状態に保たれるという意味である。
【0029】トレーサー22は、抗張力体12を中心で
緩く貫通させると共に、ファイバ供給機36から供給さ
れた複数の光ファイバ14を貫通させ、抗張力体12の
周りに撚るもので、正転と逆転とを交互に行う。トレー
サー22は正転と逆転とを交互に行い、光ファイバ14
に時計回りAの撚りと、反時計回りBの撚りとを与える
ものであるから、中心から径方向へ離れた部位で光ファ
イバ14を単に貫通させることができればよい。その結
果、従来の製造装置と比べて構造が極めて簡単になり、
製造装置の簡単化を図ることができる。
【0030】ダイス24は抗張力体12及び複数の光フ
ァイバ14を貫通させ、抗張力体12と複数の光ファイ
バ14とを正確な位置関係に保つと共に、充填材18を
充填する。
【0031】硬化装置26は、ダイス24によって充填
された充填材18を硬化、固定して抗張力体12及び複
数の光ファイバ14を埋設した充填層を形成する。
【0032】光ファイバユニット10の製造装置は、更
に、被覆材を供給して前記充填層を覆うダイス42と、
被覆材を硬化、固定する硬化装置44とを備える。
【0033】光ファイバユニット10の製造装置は基本
的には前記構成からなるが、この基本的な構成に基づい
て、径方向でn層の光ファイバユニット10を製造する
装置もまた作ることができる。この装置は、抗張力体1
2の周りに複数の光ファイバ14,20を撚り、これら
を一方向へ向けて移動する間に抗張力体12及び複数の
光ファイバ14,20を充填材18で埋設する点で、前
記基本的な構成の製造装置と実質的に同じであるが、次
の点で相違する。
【0034】径方向でn層の光ファイバユニット10を
製造する装置は、複数の光ファイバ14,20を供給す
る、固定的に設けられたファイバ供給機36,38と、
このファイバ供給機36,38から供給された複数の光
ファイバ14,20を貫通させて撚る、正転と逆転とを
交互に行うトレーサー22,30と、複数の光ファイバ
14,20を貫通させ、充填材18を充填するダイス2
4,32と、充填材18を硬化して複数の光ファイバ1
4,20を埋設した充填層を形成し、複数の光ファイバ
14,20と前記充填層とからなる棒状体28を貫通さ
せる硬化装置26,34との組合せを層数nに等しい数
だけ備える。さらに、n番目の硬化装置26,34から
貫通された棒状体28を貫通させ、この棒状体28の外
周を被覆材で覆うダイス42と、前記被覆材を硬化して
被覆を形成し、完成した光ファイバユニットを貫通させ
る硬化装置44とを備える。
【0035】図示の実施形態では、n=2であるから、
ファイバ供給機36と、トレーサー22と、ダイス24
と、硬化装置26とからなる組合せと、ファイバ供給機
38と、トレーサー30と、ダイス32と、硬化装置3
4とからなる組合せとの合計2組が設けられている。フ
ァイバ供給機36と、トレーサー22と、ダイス24
と、硬化装置26とは前述した構成である。
【0036】ファイバ供給機38は、第2層分の複数の
光ファイバ20を供給するべく形成されている。図示の
実施形態では、第2層分の光ファイバ20の数は16本
であるから、ファイバ供給機36が第1層分の8本の光
ファイバ14を供給するのと異なる。
【0037】トレーサー30は、抗張力体12と複数の
光ファイバ14と充填材18とからなる棒状体28を中
心で緩く貫通させると共に、ファイバ供給機38から供
給された複数の光ファイバ20を貫通させ、前記充填層
の周りに撚るもので、正転と逆転とを交互に行う。トレ
ーサー30は正転と逆転とを交互に行い、光ファイバ2
0に時計回りAの撚りと、反時計回りBの撚りとを与え
るものであるから、中心から径方向へ離れた部位で光フ
ァイバ20を単に貫通させることができればよい。その
結果、従来の製造装置と比べて構造が極めて簡単にな
る。トレーサー30とトレーサー22とは基本的な構成
は同じであるが、トレーサー30がトレーサー22より
も多くの光ファイバ20を貫通させる点で異なる。
【0038】ダイス32は、抗張力体12と複数の光フ
ァイバ14と充填材18とからなる棒状体28と、複数
の光ファイバ20とを貫通させ、棒状体28と複数の光
ファイバ20とを正確な位置関係に保つと共に、第2層
となる充填材18を充填する。ダイス32とダイス24
とは基本的な構成は同じであるが、ダイス32がダイス
24よりも多くの部品を貫通させる点で異なる。
【0039】硬化装置34は、ダイス32で充填された
充填材18を硬化、固定して棒状体28及び複数の光フ
ァイバ20を埋設した充填層を形成する。硬化装置34
と硬化装置26とは基本的な構成は同じであるが、硬化
装置34が硬化装置26よりも多くの部品を貫通させる
点で異なる。
【0040】硬化装置34から伸びる棒状体40は、矢
印Cで示すように移動する間に、棒状体40を被覆材で
覆うダイス42と、被覆材を硬化、固定する硬化装置4
4とを貫通して光ファイバユニットとなり、図示しない
巻取り機に巻き取られる。
【0041】本発明は前記実施の形態に限定されるもの
ではなく、種々の形態で実施できる。例えば、複数の光
ファイバを径方向に多層に配置した光ファイバユニット
10では、内側の第1層に8本の光ファイバ14を、外
側の第2層に16本の光ファイバ20を配置している
が、これら数量は光ファイバユニット10に要求される
光の伝達容量に応じて任意に選定できる。また、光ファ
イバユニットは要求に応じて単層にしたり、径方向に多
層にしたりすることができる。径方向に多層にする場
合、図示の実施形態の他、3層以上にすることができ
る。この場合、光ファイバユニットを製造する装置は、
要求される光ファイバの層数に応じて、ファイバ供給機
36,38と、トレーサー22,30と、ダイス24,
32と、硬化装置26,34との組合せを、層数と同じ
数だけ直列に配置して作ることができる。つまり、2層
の場合には2つの組合せを直列に配置し、3層の場合に
は3つの組合せを直列に配置するというように、光ファ
イバの層数が増えるにつれて組合せの数を増やす。
【0042】
【発明の効果】本発明によれば、複数の光ファイバのそ
れぞれが光ファイバユニットを軸線方向に見たとき、時
計回りの撚り方向と反時計回りの撚り方向との交互の撚
り方向を有するため、この光ファイバユニットを製造す
る装置を簡単な構造とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光ファイバユニットの実施形態を
示す、光ファイバユニットの軸線方向に見た端面図であ
る。
【図2】本発明に係る光ファイバユニットを製造する方
法と、製造する装置との概略を示す側面図である。
【符号の説明】
10 光ファイバユニット 12 抗張力体 14,20 光ファイバ 16 被覆 18 充填材 22,30 トレーサー 24,32,42 ダイス 26,34,44 硬化装置 28,40 棒状体 36,38 ファイバ供給機
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 永富 治 東京都港区芝浦1丁目2番1号 株式会社 オーシーシー内 (72)発明者 菅田 諒 東京都港区芝浦1丁目2番1号 株式会社 オーシーシー内 (72)発明者 アキノ トーレス ホアン カルロス 東京都港区芝浦1丁目2番1号 株式会社 オーシーシー内 Fターム(参考) 2H001 BB06 BB25 DD04 DD21 KK02 KK17 KK22 MM01 MM02 MM05 MM08 MM09

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中心に位置する抗張力体と、この抗張力
    体の周りに撚り状態で配置され、充填材で固定される少
    なくとも1本の光ファイバと、外周に配置される被覆と
    を備え、光海底ケーブルに使用される光ファイバユニッ
    トであって、 前記少なくとも1本の光ファイバは、前記光ファイバユ
    ニットを軸線方向に見たとき、時計回りの撚り方向と反
    時計回りの撚り方向との交互の撚り方向を有することを
    特徴とする、光ファイバユニット。
  2. 【請求項2】 複数の光ファイバを有し、これら複数の
    光ファイバは、周方向に間隔をおいて複数個配列された
    第1層と、この第1層の径方向の外方で周方向に間隔を
    おいて複数個配列された第2層との少なくとも2層に配
    列されていることを特徴とする、請求項1に記載の光フ
    ァイバユニット。
  3. 【請求項3】 抗張力体の周りに複数の光ファイバを撚
    って光ファイバユニットを製造する方法であって、 前記複数の光ファイバを前記抗張力体の径方向の外方に
    間隔をおいて、かつ、周方向に間隔をおいて配列すると
    共に、各光ファイバを、前記光ファイバユニットを軸線
    方向に見て、時計回りに撚ることと、反時計回りに撚る
    こととを交互に繰り返して撚ること、 このように撚られた前記複数の光ファイバを充填材で固
    定すること、 この充填材を被覆で覆うことを特徴とする、光ファイバ
    ユニットの製造方法。
  4. 【請求項4】 抗張力体の周りに複数の光ファイバを配
    置して撚り、径方向でn層の光ファイバユニットを製造
    する方法であって、 前記複数の光ファイバをn層のそれぞれに分配する各層
    毎の数量を選定すること、 選定した第1層分の複数の光ファイバを前記抗張力体の
    径方向の外方に間隔をおいて、かつ、周方向に間隔をお
    いて配列すると共に、各光ファイバを、前記光ファイバ
    ユニットを軸線方向に見て、時計回りに撚ることと、反
    時計回りに撚ることとを交互に繰り返して撚ること、 このように撚られた前記複数の光ファイバを充填材で固
    定して第1層を形成すること、 選定した第i層分の複数の光ファイバを第(i−1)層
    の径方向の外方に間隔をおいて、かつ、周方向に間隔を
    おいて配列すると共に、各光ファイバを、前記光ファイ
    バユニットを軸線方向に見て、時計回りに撚ることと、
    反時計回りに撚ることとを交互に繰り返して撚ること、 このように撚られた前記複数の光ファイバを充填材で固
    定して第i層を形成すること、 整数iについての前記操作をi=2からnまで繰り返す
    こと、 前記第i層の前記充填材を被覆で覆うことを特徴とす
    る、光ファイバユニットの製造方法。
  5. 【請求項5】 抗張力体の周りに複数の光ファイバを撚
    って光ファイバユニットを製造する装置であって、 前記複数の光ファイバを供給する、固定的に設けられた
    ファイバ供給機と、 このファイバ供給機から供給された前記複数の光ファイ
    バを貫通させ、前記抗張力体の周りに撚る、正転と逆転
    とを交互に行うトレーサーと、 前記抗張力体及び前記複数の光ファイバを貫通させ、充
    填材を充填する第1のダイスと、 前記充填材を硬化して前記抗張力体及び前記複数の光フ
    ァイバを埋設した充填層を形成し、前記抗張力体と前記
    複数の光ファイバと前記充填層とからなる棒状体を貫通
    させる第1の硬化装置と、 前記棒状体を貫通させ、前記棒状体の外周を被覆材で覆
    う第2のダイスと、 前記被覆材を硬化して被覆を形成し、完成した光ファイ
    バユニットを貫通させる第2の硬化装置とを備えること
    を特徴とする、光ファイバユニットの製造装置。
  6. 【請求項6】 抗張力体の周りに複数の光ファイバを撚
    り、これらを一方向へ向けて移動する間に前記抗張力体
    及び複数の光ファイバを充填材で埋設し、径方向でn層
    の光ファイバユニットを製造する装置であって、 複数の光ファイバを供給する、固定的に設けられたファ
    イバ供給機と、 このファイバ供給機から供給された前記複数の光ファイ
    バを貫通させて撚る、正転と逆転とを交互に行うトレー
    サーと、 前記複数の光ファイバを貫通させ、充填材を充填するダ
    イスと、 前記充填材を硬化して前記複数の光ファイバを埋設した
    充填層を形成し、前記複数の光ファイバと前記充填層と
    からなる棒状体を貫通させる硬化装置との組合せを層数
    nに等しい数だけ備え、 さらに、 n番目の前記硬化装置から貫通された棒状体を貫通さ
    せ、この棒状体の外周を被覆材で覆うダイスと、 前記被覆材を硬化して被覆を形成し、完成した光ファイ
    バユニットを貫通させる硬化装置とを備えることを特徴
    とする、光ファイバユニットの製造装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100442620B1 (ko) * 2002-05-03 2004-08-02 삼성전자주식회사 옥내용 광케이블

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000060393A1 (en) * 1999-03-31 2000-10-12 Pirelli Cavi E Sistemi S.P.A. Optical cable for telecommunications

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