JP2002269568A - 画像処理装置および画像処理方法、プログラムおよびプログラム記録媒体、並びにデータおよびデータ記録媒体 - Google Patents

画像処理装置および画像処理方法、プログラムおよびプログラム記録媒体、並びにデータおよびデータ記録媒体

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JP2002269568A
JP2002269568A JP2001070077A JP2001070077A JP2002269568A JP 2002269568 A JP2002269568 A JP 2002269568A JP 2001070077 A JP2001070077 A JP 2001070077A JP 2001070077 A JP2001070077 A JP 2001070077A JP 2002269568 A JP2002269568 A JP 2002269568A
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哲二郎 近藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 オブジェクトの抽出等を精度良く行う。 【解決手段】 ユーザに画像が提供され、ユーザが、そ
の画像上の位置をクリックすることにより得られるクリ
ックデータが、動き解析部121に供給される。動き解
析部121は、ユーザからの複数のクリックデータに基
づいて、ユーザによるクリック位置の動きを解析し、意
図解析部123は、その動きの解析結果に基づいて、ユ
ーザの意図を解析する。そして、オブジェクト抽出部1
25は、そのユーザの意図の解析結果に基づいて、画像
データからオブジェクトを抽出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像処理装置およ
び画像処理方法、プログラムおよびプログラム記録媒
体、並びにデータおよびデータ記録媒体に関し、ユーザ
の意図を考慮して、画像データを処理することができる
ようにすることにより、例えば、ユーザの意図により適
合した画像処理や、より精度の高い画像処理等を行うこ
とができるようにする画像処理装置および画像処理方
法、プログラムおよびプログラム記録媒体、並びにデー
タおよびデータ記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、画像から、オブジェクトを抽出
する方法としては、隣接フレーム間の差分をとり、差分
の絶対値が大きい部分を、動きのあるオブジェクトとし
て抽出したり、同一フレームにおいて、同じような色の
部分を、オブジェクトとして抽出する方法等がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、隣接フ
レーム間の差分をとる方法では、動きのないオブジェク
ト等を、精度良く抽出することは困難である。また、同
じような色の部分を、オブジェクトとして抽出する方法
では、異なる複数の色を有しているオブジェクト等を、
精度良く抽出することは困難である。
【0004】本発明は、このような状況に鑑みてなされ
たものであり、オブジェクトの抽出その他の画像処理を
精度良く行うこと等ができるようにするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の画像処理装置
は、ユーザからの複数の位置情報に基づいて、ユーザが
指示する位置の動きを解析する動き解析手段と、動き解
析手段による解析結果に基づいて、ユーザの意図を解析
する意図解析手段と、意図解析手段による解析結果に基
づいて、画像データを処理する処理手段とを備えること
を特徴とする。
【0006】本発明の画像処理方法は、ユーザからの複
数の位置情報に基づいて、ユーザが指示する位置の動き
を解析する動き解析ステップと、動き解析ステップによ
る解析結果に基づいて、ユーザの意図を解析する意図解
析ステップと、意図解析ステップによる解析結果に基づ
いて、画像データを処理する処理ステップとを備えるこ
とを特徴とする。
【0007】本発明のプログラムは、ユーザからの複数
の位置情報に基づいて、ユーザが指示する位置の動きを
解析する動き解析ステップと、動き解析ステップによる
解析結果に基づいて、ユーザの意図を解析する意図解析
ステップと、意図解析ステップによる解析結果に基づい
て、画像データを処理する処理ステップとを備えること
を特徴とする。
【0008】本発明のプログラム記録媒体は、ユーザか
らの複数の位置情報に基づいて、ユーザが指示する位置
の動きを解析する動き解析ステップと、動き解析ステッ
プによる解析結果に基づいて、ユーザの意図を解析する
意図解析ステップと、意図解析ステップによる解析結果
に基づいて、画像データを処理する処理ステップとを備
えるプログラムが記録されていることを特徴とする。
【0009】本発明のデータは、ユーザからの複数の位
置情報に基づいて、ユーザが指示する位置の動きを解析
し、動きの解析結果に基づいて、ユーザの意図を解析
し、意図の解析結果に基づいて、画像データを処理する
ことにより得られることを特徴とする。
【0010】本発明のデータ記録媒体は、ユーザからの
複数の位置情報に基づいて、ユーザが指示する位置の動
きを解析し、動きの解析結果に基づいて、ユーザの意図
を解析し、意図の解析結果に基づいて、画像データを処
理することにより得られるデータが記録されていること
を特徴とする。
【0011】本発明の画像処理装置および画像処理方
法、並びにプログラムにおいては、ユーザからの複数の
位置情報に基づいて、ユーザが指示する位置の動きが解
析され、その動きの解析結果に基づいて、ユーザの意図
が解析される。そして、そのユーザの意図の解析結果に
基づいて、画像データが処理される。
【0012】本発明のデータは、ユーザからの複数の位
置情報に基づいて、ユーザが指示する位置の動きを解析
し、動きの解析結果に基づいて、ユーザの意図を解析
し、意図の解析結果に基づいて、画像データを処理する
ことにより得られる。
【0013】
【発明の実施の形態】図1は、本発明を適用したネット
ワークシステム(システムとは、複数の装置が論理的に
集合したものをいい、各構成の装置が同一筐体中にある
か否かは問わない)の一実施の形態の構成例を示してい
る。
【0014】複数の携帯端末11,12,・・・,1
Aは、無線通信が可能な、例えば、携帯電話機や、PH
S(Personal Handyphone System)(商標)、PDA(Per
sonal Digital Assistants)等で構成されている。
【0015】基地局21,22,・・・,2Bは、通信サ
ービスの提供エリアを所望の大きさに分割したセル内に
それぞれ設置された固定無線局であり、移動無線局であ
る携帯端末11,12,・・・,1Aは、それが存在する
セルを担当する基地局に無線接続されるようになってい
る。
【0016】なお、本実施の形態では、基地局21乃至
B(以下、特に区別する必要がない限り、基地局2と
記述する)と、携帯端末11乃至1A(以下、特に区別す
る必要がない限り、携帯端末1と記述する)との間で
は、例えば、W−CDMA(Wideband-Code Division M
ultiple Access)と呼ばれる符号分割多元接続方式によ
って無線通信が行われるようになっており、これによ
り、2GHzの周波数帯域を使用して、最大で2Mbp
sのデータ転送速度で、大容量のデータを高速にやりと
りすることができるようになっている。このように、高
速かつ大容量のデータ通信が可能であることにより、携
帯端末1では、音声通話は勿論、電子メールの送受信、
Webページの閲覧、画像の送受信等の多種多様のデータ
のやりとりを行うことができるようになっている。
【0017】基地局2は、有線回線を介して、公衆回線
網3に接続されており、公衆回線網3には、インターネ
ット5、図示しない多くの加入者有線端末、コンピュー
タネットワーク、企業内ネットワーク等が接続されてい
る。さらに、公衆回線網3には、インターネットサービ
スプロバイダが保有するアクセスサーバ6およびコンテ
ンツサーバ7も接続されている。
【0018】アクセスサーバ6は、いわゆるダイヤルア
ップ接続による、インターネット5への接続サービスを
提供する。
【0019】コンテンツサーバ7は、携帯端末1からの
要求に応じて、あるいは、いわゆるプッシュ型の配信に
よって、例えば、WebページとしてのHTML(Hype
r Text Markup Language)形式のファイルや、さらに
は、電子ブックのデータ、CDに収められた曲の音声デ
ータ(オーディオデータ)、動画の画像データ等の各種
のコンテンツを提供する。
【0020】インターネット5には、多数のWWW(Wor
ld Wide Web)サーバ41,42,・・・,4Cが接続さ
れ、これらのWWWサーバ41乃至4C(以下、特に区別
する必要がない限り、WWWサーバ4と記載する)に対
しては、加入者有線端末や、携帯端末1から、TCP/
IP(Transmission Control Protocol/Internet Proto
col)と呼ばれるプロトコルにしたがってアクセスする
ことができるようになっている。ここで、例えば、携帯
端末1から基地局2までの間では、2Mbpsの簡易ト
ランスポートプロトコルで、基地局2からインターネッ
ト5を介してWWWサーバ4までの間では、TCP/I
Pで、それぞれ通信が行われる。
【0021】管理制御装置8は、公衆回線網3に接続さ
れており、加入者有線端末や携帯端末1に対する通話料
等の課金処理を行う。
【0022】図2は、図1の携帯端末1の外観構成例を
示している。
【0023】即ち、図2は、携帯端末1が、例えば、カ
メラ付ディジタル携帯電話機である場合の外観構成例を
示している。
【0024】図2において、携帯端末1は、中央のヒン
ジ部11を境に、表示部12と本体13とに分けられて
おり、ヒンジ部11を介して折り畳み可能に形成されて
いる。
【0025】表示部12には、その上端左部に送受信用
のアンテナ14が引出しおよび収納可能な状態に取り付
けられており、アンテナ14は、基地局2との間で電波
を送受信する。また、表示部12には、その上端中央部
に、ほぼ180度の角度範囲で回動自在なカメラ部15
が設けられている。カメラ部15は、CCD(ChargeCou
pled Device)カメラ16を有しており、これにより、携
帯端末1では、所望の被写体の画像を撮像することがで
きるようになっている。
【0026】カメラ部15の、CCDカメラ16が設け
られている反対側の面(背面)には、スピーカ17が設
けられている。即ち、ユーザが、カメラ部15を、図2
に示した状態から、ほぼ180度回動し、その状態に位
置決めすると、図3に示すように、カメラ部15の背面
側中央に設けられたスピーカ17が、正面側に位置する
ことになり、これにより、通常の音声通話が可能な状態
に切り換わる。
【0027】表示部12には、さらに、その正面に、液
晶ディスプレイ18が設けられており、液晶ディスプレ
イ18には、例えば、電波の受信状態、電池残量、電話
帳として登録されている相手先名や電話番号、および発
信履歴などが表示される。さらに、液晶ディスプレイ1
8には、電子メールの内容や、Webページ、CCDカ
メラ16で撮像された画像、携帯端末1で受信されたデ
ータ、その他、液晶ディスプレイ18の表示画面上の所
定の位置を指示するカーソルなども表示される。
【0028】本体13には、その表面に「0」乃至
「9」の数字キー、発呼キー、リダイヤルキー、終話及
び電源キー、クリアキー、並びに電子メールキー等の操
作キー19が設けられており、ユーザは、この操作キー
19を操作することによって、各種の指示を入力するこ
とができるようになっている。
【0029】また、本体13においては、操作キー19
の下部に、メモボタン20やマイクロフォン21が設け
られている。メモボタン20は、通話中の相手の音声を
録音するときに操作される。マイクロフォン21は、通
話時のユーザの音声を集音する。
【0030】さらに、本体13においては、操作キー1
9の上部に、回転自在なトラックボール22が、本体1
3の表面から僅かに突出した状態で設けられている。ト
ラックボール22が回転操作されると、その操作に応じ
て、液晶ディスプレイ18に表示された電話帳リストや
電子メールのスクロール動作、ホームページのページ捲
り動作、画像の送り動作等の種々の動作が行われる。
【0031】また、トラックボール22は、本体13の
内部方向への押圧操作が可能になっている。例えば、ユ
ーザが、トラックボール22を回転操作することによ
り、液晶ディスプレイ18に表示された電話帳リストの
複数の電話番号の中から所望の電話番号を選択し、トラ
ックボール22を本体13の内部方向に押圧操作する
と、携帯端末1では、選択された電話番号が確定され、
その電話番号に対して自動的に発呼処理が行われる。
【0032】その他、トラックボール22は、例えば、
液晶ディスプレイ18に表示されるカーソルを移動する
ときに回転操作され、カーソルが位置している点をクリ
ックするときに、押圧操作される。
【0033】本体13の左側面上部には、抜差自在なメ
モリカード23を挿着するためのメモリカードスロット
24が設けられている。メモリカード23には、メモボ
タン20が押下された場合に、通話中の相手の音声が記
録され、あるいは、また、ユーザの操作に応じて、電子
メールや、ホームページ、CCDカメラ16で撮像され
た画像、携帯端末1で受信されたデータ等が記録され
る。
【0034】ここで、メモリカード23は、小型薄型形
状のプラスチックケース内に、電気的に書換えや消去が
可能な不揮発性メモリであるEEPROM(Electrical
ly Erasable and Programmable Read Only Memory )の
一種であるフラッシュメモリ素子を格納したものであ
り、画像データや、音声データ、プログラム等の各種デ
ータの書き込みおよび読み出しが可能となっている。
【0035】なお、メモリカード23としては、例え
ば、本件出願人であるソニー株式会社によって開発され
たメモリスティク(ソニー株式会社の商標)を採用する
ことができる。また、メモリカード23としては、その
他、例えば、他社製品であるSDメモリーカードや、コ
ンパクトフラッシュ、スマートメディア、マルチメディ
アカード、サムドライブ(Thumb Drive)(いずれも商
標)等を採用することも可能である。また、半導体メモ
リであるメモリカード23に替えて、例えば、マイクロ
ドライブやiDフォーマット(いずれも商標)といった
磁気ディスク等を採用することも可能である。
【0036】メモリカード23は、メモリカードスロッ
ト24に対して、容易に着脱可能となっており、従っ
て、メモリカード23を介することで、他の電子機器と
の間で、データを、容易に共有することが可能となって
いる。
【0037】なお、本体13には、背面側に、図示しな
いバッテリパックが挿着されており、終話及び電源キー
がオン状態になると、バッテリパックから各回路部に対
して電力が供給されて動作可能な状態となる。
【0038】図4は、携帯端末1の電気的構成例を示し
ている。
【0039】携帯端末1は、表示部12および本体13
の各部を統括的に制御する主制御部30に対して、電源
回路部31、操作入力制御部32、画像エンコーダ3
3、カメラインターフェース部34、LCD(Liquid C
rystal Display)制御部35、画像デコーダ36、多重
分離部37、記録再生部42、変復調回路部38、およ
び音声コーデック39が、メインバス40を介して互い
に接続されると共に、画像エンコーダ33、画像デコー
ダ36、多重分離部37、変復調回路部38、および音
声コーデック39が、同期バス41を介して互いに接続
されて構成されている。
【0040】電源回路部31は、ユーザの操作により終
話及び電源キーがオン状態にされると、バッテリパック
から各部に対して電力を供給し、携帯端末1を動作可能
な状態に起動する。
【0041】主制御部30は、図示せぬCPU,RO
M、RAM等で構成され、CPUが、ROMに記憶され
たプログラムを実行することで、各種の処理を行う。
【0042】即ち、携帯端末1は、主制御部30の制御
に基づいて、音声通話モード時にマイクロフォン21で
集音した音声信号を、音声コーデック39によってディ
ジタル音声データに変換し、これを変復調回路部38で
スペクトラム拡散処理する。さらに、携帯端末1は、そ
のスペクトラム拡散処理後の信号に対して、送受信回路
部43で周波数変換処理を施し、アンテナ14を介して
送信する。
【0043】また、携帯端末1は、音声通話モード時に
アンテナ14で受信した受信信号を、送受信回路部43
で増幅し、周波数変換処理を施して、変復調回路部38
に供給する。変復調回路部38は、送受信回路部43か
らの信号をスペクトラム逆拡散処理し、音声コーデック
39に供給する。音声コーディック39は、変復調回路
部38からの信号をアナログ音声信号に変換し、スピー
カ17に供給して出力させる。
【0044】さらに、携帯端末1は、例えば、電子メー
ル等のテキストデータを送信する場合、操作キー19や
トラックボール22の操作によって入力されたテキスト
データを、操作入力制御部32を介して主制御部30に
送出する。主制御部30は、そこに供給されるテキスト
データを、上述した音声通話における場合と同様に、変
復調回路部38および送受信回路部43で処理した後、
アンテナ14を介して、基地局2に送信する。
【0045】また、携帯端末1は、電子メール等のテキ
ストデータを受信する場合、アンテナ14を介して基地
局2から受信した受信信号を、音声通話における場合と
同様に、送受信回路部43および変復調回路部38で処
理することにより、テキストデータに復元した後、LC
D制御部35を介して、液晶ディスプレイ18に供給し
て、電子メールとして表示させる。
【0046】さらに、携帯端末1は、例えば、画像デー
タを送信する場合、CCDカメラ16で撮像された画像
データを、カメラインターフェース部34を介して、画
像エンコーダ33に供給する。画像エンコーダ33は、
CCDカメラ16から供給される画像データを、所定の
符号化方式によって圧縮符号化することにより符号化画
像データに変換し、これを多重分離部37に送出する。
同時に、携帯端末1は、CCDカメラ16による撮像中
にマイクロフォン21で集音した音声を、音声コーデッ
ク39を介して、ディジタルの音声データとして、多重
分離部37に送出する。多重分離部37は、画像エンコ
ーダ33から供給された符号化画像データと音声コーデ
ック39から供給された音声データとを、所定の方式で
多重化する。この結果得られる多重化データは、変復調
回路部38および送受信回路部43で処理され、アンテ
ナ14を介して送信される。
【0047】なお、上述のようにしてCCDカメラ16で
撮影される画像データは、同時に、カメラインターフェ
ース部34及びLCD制御部35を介して、液晶ディス
プレイ18に供給して表示することができる。
【0048】携帯端末1は、例えば、画像データを受信
する場合、アンテナ14を介して基地局2から受信した
受信信号を、送受信回路部43および変復調回路部38
で処理し、その結果得られる多重化データを、多重分離
部37に送出する。多重分離部37は、多重化データ
を、符号化画像データと音声データとに分け、同期バス
41を介して、符号化画像データを画像デコーダ36に
供給すると共に、音声データを音声コーデック39に供
給する。画像デコーダ36は、符号化画像データを所定
の符号化方式に対応した復号方式でデコードすることに
より、再生動画像データを生成し、LCD制御部35を
介して液晶ディスプレイ18に供給して表示させる。音
声コーデック39は、そこに供給される音声データをア
ナログ音声信号に変換し、スピーカ17に供給して出力
させる。
【0049】その他、携帯端末1では、コンテンツサー
バ7がプッシュ型で配信する電子ブックのデータや、映
画等の画像(動画または静止画)データ等のコンテンツ
の受信も可能となっている。
【0050】ここで、携帯端末1では、受信した各種の
データを、記録再生部42を介してメモリカード23に
供給して記録させることが可能である。
【0051】次に、図5は、図1のコンテンツサーバ7
のハードウェア構成例を示している。
【0052】バス51は、CPU52,ROM53,RAM5
4,ハードディスク55,入出力インタフェース60を
相互に接続している。CPU52は、ROM53やRAM54等
に記憶されたプログラムを実行することにより、各種の
処理を行う。ROM53は、IPL(Initial Program Loadin
g)のプログラム等を記憶している。RAM54は、ハード
ディスク55等から転送されてくるOS(Operating Syste
m)のプログラムや、サーバとして機能するためのプログ
ラム等、さらには、CPU52の処理上必要なデータ等を
一時記憶する。ハードディスク55は、各種のプログラ
ムやデータ等を記憶する。出力部56は、例えば、ディ
スプレイやスピーカ等で構成され、各種のデータを表
示、出力する。入力部57は、キーボードや、マウス、
マイク等で構成され、必要な入力を与えるときに操作さ
れる。通信部58は、外部のコンピュータ(例えば、携
帯端末1や、アクセスサーバ6等)と通信するときに通
信制御を行う。ドライブ59は、リムーバブル記録媒体
61をドライブし、リムーバブル記録媒体61からのデ
ータやプログラムの読み出し、またはそれらの記録を行
う。入出力インタフェース60は、バス51と、出力部
56、入力部57、通信部58、およびドライブ59と
の間のインタフェースとして機能する。リムーバブル記
録媒体61は、例えば、フロッピー(登録商標)ディス
ク、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory),MO(Magn
eto optical)ディスク,DVD(Digital Versatile Dis
c)、磁気ディスク、半導体メモリなどで構成される。
【0053】以上のように構成されるコンテンツサーバ
7では、CPU52は、インターネットサービスプロバイ
ダの管理者によって、入力部57が操作等されることに
より、入出力インタフェース60を介して指令が入力さ
れると、それにしたがって、ROM(Read Only Memory)5
3に格納されているプログラムを実行する。あるいは、
また、CPU52は、ハードディスク55に格納されてい
るプログラム、衛星若しくはネットワークから転送さ
れ、通信部58で受信されてハードディスク55にイン
ストールされたプログラム、またはドライブ59に装着
されたリムーバブル記録媒体61から読み出されてハー
ドディスク55にインストールされたプログラムを、RA
M(Random Access Memory)54にロードして実行する。
これにより、CPU52は、後述するフローチャートにし
たがった処理、あるいは後述するブロック図の構成によ
り行われる処理を行う。そして、CPU52は、その処理
結果を、必要に応じて、例えば、入出力インタフェース
60を介して、LCD(Liquid CryStal Display)やスピー
カ等で構成される出力部56から出力、あるいは、通信
部58から送信、さらには、ハードディスク55に記録
等させる。
【0054】なお、本明細書において、コンテンツサー
バ7(のCPU52)に各種の処理を行わせるためのプロ
グラムを記述する処理ステップは、必ずしも、後述する
フローチャートとして記載された順序に沿って時系列に
処理する必要はなく、並列的あるいは個別に実行される
処理(例えば、並列処理あるいはオブジェクト(コンピ
ュータプログラムのモジュールとしてのオブジェクト)
による処理)も含むものである。
【0055】また、プログラムは、コンテンツサーバ7
だけによって処理されるものであっても良いし、コンテ
ンツサーバ7を含む複数のコンピュータによって分散処
理されるものであっても良い。さらに、プログラムは、
遠方のコンピュータに転送されて実行されるものであっ
ても良い。
【0056】ここで、プログラムは、コンテンツサーバ
7に内蔵されている記録媒体としてのハードディスク5
5やROM53に予め記録しておくことができる。
【0057】あるいはまた、プログラムは、リムーバブ
ル記録媒体61に、一時的あるいは永続的に格納(記
録)しておくことができる。このようなリムーバブル記
録媒体61は、いわゆるパッケージソフトウエアとして
提供することができる。
【0058】さらに、プログラムは、上述したようなリ
ムーバブル記録媒体61からコンテンツサーバ7にイン
ストールする他、ダウンロードサイトから、ディジタル
衛星放送用の人工衛星を介して、コンテンツサーバ7に
無線で転送したり、LAN(Local Area Network)、インタ
ーネットといったネットワークを介して、コンテンツサ
ーバ7に有線で転送し、コンテンツサーバ7では、その
ようにして転送されてくるプログラムを、通信部58で
受信し、内蔵するハードディスク55にインストールす
ることができる。
【0059】ところで、コンテンツサーバ7は、上述し
たように、例えば、プッシュ型の配信や携帯端末1から
の要求によって、電子ブックのデータや映画の画像デー
タ等のコンテンツを、携帯端末1に提供する他、その提
供するコンテンツを、複数の携帯端末11乃至1Aそれぞ
れから送信されてくる各ユーザのクリックデータに基づ
いて処理するようにもなっている。
【0060】即ち、図1において、コンテンツサーバ7
は、例えば、画像データを、複数の携帯端末11乃至1A
のうちの、ある注目している注目ユーザの携帯端末1
(以下、適宜、注目携帯端末1という)に提供する場合
には、最初は、例えば、図6(A)に示すような、全体
の解像度が低い(あるいは、標準解像度の)画像データ
を提供する。
【0061】注目携帯端末1において、図6(A)に示
した解像度の低い画像データが表示されている場合に、
注目携帯端末1のユーザが、トラックボール22をクリ
ックすることにより、自身が所望する物体の表示部分を
選択、指示すると、主制御部30(図4)は、その指示
された表示部分(空間的および時間的な位置)を特定す
る情報を、クリックデータとして、変復調回路部38お
よび送受信回路部43を制御することにより、コンテン
ツサーバ7に送信する。
【0062】コンテンツサーバ7は、注目携帯端末1か
ら送信されてくるユーザのクリックデータに基づいて、
その注目携帯端末1のユーザ(以下、適宜、注目ユーザ
という)の意図を推定し、その推定した意図に基づい
て、提供する画像データを加工する等の所定の画像処理
を行う。
【0063】即ち、コンテンツサーバ7は、例えば、提
供する画像データの中で、注目ユーザが注視しようとし
ている意図が推測される領域の解像度を向上させる。
【0064】その結果、注目携帯端末1には、例えば、
図6(B)に示すように、注目ユーザが注視している物
体(オブジェクト)の表示部分の解像度が向上した画像
データが提供される。
【0065】また、コンテンツサーバ7から注目携帯端
末1に対して、例えば、図7(A)に示すように、オブ
ジェクト分離されていない画像データが提供される場合
において、注目携帯端末1のユーザが、トラックボール
22をクリックすることにより、自身が所望するオブジ
ェクトの表示部分を選択、指示すると、主制御部30
(図4)は、その指示された表示部分を特定する情報
を、クリックデータとして、変復調回路部38および送
受信回路部43を制御することにより、コンテンツサー
バ7に送信する。
【0066】コンテンツサーバ7は、このようにして注
目携帯端末1から送信されてくるユーザのクリックデー
タに基づいて、その注目携帯端末1のユーザの意図を推
定し、その推定した意図に基づいて、提供する画像デー
タ画像データからオブジェクトを抽出する。即ち、コン
テンツサーバ7は、例えば、注目ユーザが注視しようと
している意図が推測されるオブジェクト(前景)を抽出
することにより、図7(A)の画像データを、図7
(B)に示すように、オブジェクト(前景)と背景に分
離する。さらに、コンテンツサーバ7は、必要に応じ
て、オブジェクト抽出結果に基づいて、オブジェクト符
号化等の画像圧縮を行い、あるいは、オブジェクト抽出
の結果得られるオブジェクトによって、オブジェクトの
データベースを構成する。
【0067】次に、図8は、コンテンツとして、映画等
の動画の画像データを提供するコンテンツサーバ7の機
能的構成例を示している。
【0068】送受信制御部71は、画像加工部75から
供給される、未加工の、または加工された画像データ
を、携帯端末1に送信する。また、送受信制御部71
は、携帯端末1から送信されてくるクリックデータを受
信し、登録部72に供給する。登録部72は、送受信制
御部71から供給されるクリックデータを、クリックデ
ータベース73に供給して記憶させる(登録する)。ク
リックデータベース73は、登録部72から供給される
クリックデータを記憶する。
【0069】なお、クリックデータベース73は、携帯
端末11乃至1Aそれぞれからの各ユーザのクリックデー
タを、各ユーザごとに記憶することができるようになっ
ている。さらに、クリックデータベース73は、各ユー
ザについて、複数のクリックデータを記憶することがで
きるようになっている。このクリックデータベース73
における各ユーザごとの複数のクリックデータの登録
は、登録部72が管理するが、登録部72は、各ユーザ
について、所定数のクリックデータを記憶すると、次に
供給されるユーザのクリックデータを、そのユーザにつ
いての最も古いクリックデータに上書きする形で、クリ
ックデータベース73に登録するようになっている。
【0070】クリックデータ処理部74は、クリックデ
ータベース73に記憶されたクリックデータに基づい
て、画像データベース76に記憶された画像データを処
理し、その処理結果を、画像加工部75に供給する。な
お、ここでは、クリックデータ処理部74は、例えば、
クリックデータに基づいて、画像データからオブジェク
トを抽出し、そのオブジェクト抽出結果を、画像加工部
75に供給するようになっている。
【0071】画像加工部75は、画像データベース76
から画像データを読み出し、送受信制御部71に供給す
る。さらに、画像加工部75は、送受信制御部71に画
像データを供給する際、その画像データを、必要に応じ
て、クリックデータ処理部74からのオブジェクト抽出
結果に基づいて加工する。即ち、画像加工部75は、ク
リックデータ処理部74から供給されるオブジェクト
と、画像データベース76から読み出した画像データと
のマッチングを行うこと等によって、画像データからオ
ブジェクトを抽出し、そのオブジェクト抽出結果に基づ
いて、画像データをオブジェクト符号化して、送受信制
御部71に供給する。あるいは、また、画像加工部75
は、画像データベース76から読み出した画像データに
おいて、クリックデータ処理部74から供給されるオブ
ジェクトと同様の領域を検出し、その領域の解像度を向
上させて、送受信制御部71に供給する。
【0072】画像データベース76は、携帯端末1等に
提供するコンテンツとしての画像データを記憶してい
る。
【0073】以上のように構成されるコンテンツサーバ
7では、画像データベース76から画像データが、所定
のスケジュールにしたがって、あるいは、携帯端末1か
らの要求にしたがって読み出され、画像加工部75を介
して、送受信制御部71に供給される。送受信制御部7
1は、この画像データを、携帯端末1に送信する。
【0074】このようにして、コンテンツサーバ7から
携帯端末1に送信された画像は、携帯端末1(図4)に
おいて、その液晶ディスプレイ18に表示される。そし
て、ユーザが、液晶ディスプレイ18に表示された画像
の所定の位置に、カーソルを移動して、トラックボール
22をクリックすると、携帯端末1は、そのクリックさ
れた位置の座標と、その位置を含むフレーム(あるいは
フィールド)を表す情報等を、クリックデータとして、
コンテンツサーバ7に送信する。
【0075】携帯端末1から送信されてくるクリックデ
ータは、コンテンツサーバ7(図8)の送受信制御部7
1で受信され、登録部72に供給される。登録部72
は、送受信制御部71からのクリックデータを、クリッ
クデータベース73に供給して記憶させる。
【0076】一方、クリックデータ処理部74は、以上
のようにして、クリックデータベース73に記憶された
クリックデータを読み出し、そのクリックデータに基づ
いて、画像データベース76に記憶された画像データか
ら、オブジェクトを抽出して、そのオブジェクト抽出結
果を、画像加工部75に供給する。
【0077】画像加工部75は、クリックデータ処理部
74からオブジェクト抽出結果を受信すると、そのクリ
ックデータ処理部74から供給されたオブジェクトと、
画像データベース76から読み出した画像データとのマ
ッチングを行うことにより、画像データからオブジェク
トを抽出し、そのオブジェクト抽出結果に基づいて、画
像データをオブジェクト符号化して、送受信制御部71
に供給する。あるいは、また、画像加工部75は、画像
データベース76から読み出した画像データから、クリ
ックデータ処理部74から供給されるオブジェクトと同
様の領域を検出し、その領域の解像度を向上させて、送
受信制御部71に供給する。
【0078】なお、画像加工部75における解像度の向
上処理には、例えば、本件出願人が先に提案しているク
ラス分類適応処理を採用することができる。
【0079】クラス分類適応処理は、クラス分類処理と
適応処理とからなり、クラス分類処理によって、データ
を、その性質に基づいてクラス分けし、各クラスごとに
適応処理を施すものであり、適応処理は、以下のような
手法のものである。
【0080】即ち、適応処理では、例えば、標準解像度
または低解像度の画像(SD(Standard Definition)画
像)を構成する画素(以下、適宜、SD画素という)
と、所定の予測係数との線形結合により、そのSD画像
の解像度を向上させた高解像度の画像(HD(High Defi
nition)画像)の画素の予測値を求めることで、そのS
D画像の解像度を向上させた画像が得られる。
【0081】具体的には、例えば、いま、あるHD画像
を教師データとするとともに、そのHD画像の解像度を
劣化させたSD画像を生徒データとして、HD画像を構
成する画素(以下、適宜、HD画素という)の画素値y
の予測値E[y]を、幾つかのSD画素(SD画像を構
成する画素)の画素値x1,x2,・・・の集合と、所定
の予測係数w1,w2,・・・の線形結合により規定され
る線形1次結合モデルにより求めることを考える。この
場合、予測値E[y]は、次式で表すことができる。
【0082】 E[y]=w11+w22+・・・ ・・・(1)
【0083】式(1)を一般化するために、予測係数w
jの集合でなる行列W、生徒データxijの集合でなる行
列X、および予測値E[yj]の集合でなる行列Y’
を、
【数1】 で定義すると、次のような観測方程式が成立する。
【0084】 XW=Y’ ・・・(2) ここで、行列Xの成分xijは、i件目の生徒データの集
合(i件目の教師データyiの予測に用いる生徒データ
の集合)の中のj番目の生徒データを意味し、行列Wの
成分wjは、生徒データの集合の中のj番目の生徒デー
タとの積が演算される予測係数を表す。また、yiは、
i件目の教師データを表し、従って、E[yi]は、i
件目の教師データの予測値を表す。なお、式(1)の左
辺におけるyは、行列Yの成分yiのサフィックスiを
省略したものであり、また、式(1)の右辺におけるx
1,x2,・・・も、行列Xの成分xijのサフィックスi
を省略したものである。
【0085】そして、この観測方程式に最小自乗法を適
用して、HD画素の画素値yに近い予測値E[y]を求
めることを考える。この場合、教師データとなるHD画
素の真の画素値yの集合でなる行列Y、およびHD画素
の画素値yに対する予測値E[y]の残差eの集合でな
る行列Eを、
【数2】 で定義すると、式(2)から、次のような残差方程式が
成立する。
【0086】 XW=Y+E ・・・(3)
【0087】この場合、HD画素の画素値yに近い予測
値E[y]を求めるための予測係数wjは、自乗誤差
【数3】 を最小にすることで求めることができる。
【0088】従って、上述の自乗誤差を予測係数wj
微分したものが0になる場合、即ち、次式を満たす予測
係数wjが、HD画素の画素値yに近い予測値E[y]
を求めるため最適値ということになる。
【0089】
【数4】 ・・・(4)
【0090】そこで、まず、式(3)を、予測係数wj
で微分することにより、次式が成立する。
【0091】
【数5】 ・・・(5)
【0092】式(4)および(5)より、式(6)が得
られる。
【0093】
【数6】 ・・・(6)
【0094】さらに、式(3)の残差方程式における生
徒データxij、予測係数wj、教師データyi、および残
差eiの関係を考慮すると、式(6)から、次のような
正規方程式を得ることができる。
【0095】
【数7】 ・・・(7)
【0096】なお、式(7)に示した正規方程式は、行
列(共分散行列)Aおよびベクトルvを、
【数8】 で定義するとともに、ベクトルWを、数1で示したよう
に定義すると、式 AW=v ・・・(8) で表すことができる。
【0097】式(7)における各正規方程式は、生徒デ
ータxijおよび教師データyiのセットを、ある程度の
数だけ用意することで、求めるべき予測係数wjの数J
と同じ数だけたてることができ、従って、式(8)を、
ベクトルWについて解くことで(但し、式(8)を解く
には、式(8)における行列Aが正則である必要があ
る)、最適な予測係数wjを求めることができる。な
お、式(8)を解くにあたっては、例えば、掃き出し法
(Gauss-Jordanの消去法)などを用いることが可能であ
る。
【0098】以上のようにして、最適な予測係数wj
求めておき、さらに、その予測係数wjを用い、式
(1)により、HD画素の画素値yに近い予測値E
[y]を求めるのが適応処理である。
【0099】ここで、適応処理は、SD画像には含まれ
ていないが、HD画像に含まれる成分が再現される点
で、例えば、単なる補間処理とは異なる。即ち、適応処
理では、式(1)だけを見る限りは、いわゆる補間フィ
ルタを用いての補間処理と同一に見えるが、その補間フ
ィルタのタップ係数に相当する予測係数wが、教師デー
タyを用いての、いわば学習により求められるため、H
D画像に含まれる成分を再現することができる。このこ
とから、適応処理は、いわば画像の創造(解像度創造)
作用がある処理ということができる。
【0100】なお、画像の解像度を向上させる方法は、
上述したクラス分類適応処理に限定されるものではな
い。
【0101】次に、図9は、図8のクリックデータ処理
部74の構成例を示している。
【0102】図9の実施の形態においては、クリックデ
ータ処理部74は、画像データベース76に記憶された
画像データからオブジェクトを抽出する第1オブジェク
ト抽出装置81と第2オブジェクト抽出装置82とから
構成されている。
【0103】第1オブジェクト抽出装置81は、クリッ
クデータに基づき、ユーザの意図を考慮せずに、オブジ
ェクト抽出を行うようになっており、第2オブジェクト
抽出装置82は、クリックデータに基づき、ユーザの意
図を考慮して、オブジェクト抽出を行うようになってい
る。
【0104】図10は、図9の第1オブジェクト抽出装
置81の構成例を示している。
【0105】クリックデータ読み出し部91は、クリッ
クデータベース73から、ユーザごとのクリックデータ
を読み出し、オブジェクト抽出部94に供給する。画像
データ読み出し部92は、画像データベース76から、
必要な画像データを読み出し、背景抽出部93、オブジ
ェクト抽出部94、および付加情報算出部95に供給す
る。
【0106】背景抽出部93は、後述するオブジェクト
抽出部94によるオブジェクト抽出結果に基づいて、画
像データ読み出し部92から供給される画像データか
ら、画像の背景部分(後述する興味対象領域以外の画像
領域、以下、背景画像と呼ぶ)に相当する信号(以下、
背景画像データと呼ぶ)を抽出し、その抽出した背景画
像データを、多重化処理部96と付加情報算出部95に
供給する。即ち、本実施の形態では、背景抽出部93
は、画像データ読み出し部92が出力する画像データか
ら、オブジェクト抽出部94が出力するオブジェクト画
像を除いた残りを、背景画像として抽出する。
【0107】オブジェクト抽出部94は、画像データ読
み出し部92から供給される画像の中において、クリッ
クデータ読み出し部91から供給されるクリックデータ
によって特定される領域を、携帯端末1のユーザが注目
している画像領域である興味対象領域として抽出し、そ
の抽出した興味対象領域に対応する画像データを、多重
化処理部96に供給する。なお、画像データ読み出し部
92から供給される画像の中に、携帯端末1のユーザが
注目する興味対象領域が複数存在する場合、オブジェク
ト抽出部94は、その複数の興味対象領域の画像データ
を抽出して、多重化処理部96に供給する。また、オブ
ジェクト抽出部94で抽出された興味対象領域の画像デ
ータは、付加情報算出部95にも供給される。
【0108】ここで、ユーザが注目する興味対象領域と
しては、例えば、物体などのオブジェクトを挙げること
ができる。以下、オブジェクト抽出部94において興味
対象領域の一例としてオブジェクト(以下、適宜、オブ
ジェクト画像とも呼ぶ)を抽出する場合を例に挙げて説
明することにする。但し、興味対象領域は、必ずしもオ
ブジェクトである必要はなく、オブジェクト以外の画像
領域やオブジェクト内の画像領域、あるいは背景画像部
分等であっても良い。なお、オブジェクト抽出部94に
おいて行われるオブジェクト抽出(興味対象領域の特
定)処理の詳細についての説明は後述する。
【0109】付加情報算出部95は、背景抽出部93か
ら供給される背景画像データに基づいて、背景の動き
(画像の撮影時に、撮影方向が動くことによる背景の動
き)を表す背景動きベクトルを検出するとともに、オブ
ジェクト抽出部94から供給されるオブジェクト画像の
画像データ(以下、オブジェクト画像データとも呼ぶ)
に基づいて、オブジェクトの動きを表すオブジェクト動
きベクトルを検出し、それら動きベクトルを付加情報の
一つとして、多重化処理部96に供給する。また、付加
情報算出部95は、オブジェクト抽出部94から供給さ
れたオブジェクト画像データに基づいて、画像データベ
ース76(図8)から読み出された画像(フレーム)内
におけるオブジェクトの位置や輪郭等のようなオブジェ
クトに関連する情報も、付加情報として多重化処理部9
6に供給する。すなわち、オブジェクト抽出部94は、
オブジェクト画像を抽出する際に、そのオブジェクトの
位置や輪郭等のオブジェクトに関連する情報も抽出し、
付加情報算出部95に供給するようになっており、付加
情報算出部95は、そのオブジェクトに関連する情報も
付加情報として出力するようになっている。
【0110】多重化処理部96は、オブジェクト抽出部
94からのオブジェクト画像データ、背景抽出部93か
らの背景画像データ、付加情報算出部95からの付加情
報を多重化し、オブジェクト抽出結果として出力する。
【0111】以上のように構成される第1オブジェクト
抽出装置81では、図11のフローチャートに示すよう
に、まず最初に、ステップS1において、クリックデー
タ読み出し部91は、クリックデータベース73から、
そこに記憶されたクリックデータを読み出し、オブジェ
クト抽出部94に供給する。さらに、ステップS1で
は、画像データ読み出し部92は、画像データベース7
6から、処理の対象とする画像データを読み出し、背景
抽出部93、オブジェクト抽出部94、および付加情報
算出部95に供給する。ここで、画像データ読み出し部
92は、クリックデータ読み出し部91が読み出すクリ
ックデータが表すフレーム(またはフィールド)付近の
フレームの画像データを、処理対象とするようになって
いる。
【0112】そして、ステップS2に進み、オブジェク
ト抽出部94は、画像データ読み出し部92の画像デー
タから、クリックデータ読み出し部91より供給される
各ユーザについてのクリックデータに基づいて、オブジ
ェクト画像データを抽出し、背景抽出部93、付加情報
算出部95、および多重化処理部96に供給する。
【0113】背景抽出部93は、ステップS3におい
て、画像データ読み出し部92から供給される画像デー
タから、オブジェクト抽出部94より供給されるオブジ
ェクト画像データを減算することで、背景画像データを
抽出し、付加情報算出部95および多重化処理部96に
供給する。
【0114】付加情報算出部95は、ステップS4にお
いて、画像データ読み出し部92、背景抽出部93、お
よびオブジェクト抽出部94の出力に基づいて、付加情
報を算出し、多重化処理部96に供給する。
【0115】多重化処理部96は、ステップS5におい
て、オブジェクト抽出部94からのオブジェクト画像デ
ータ、背景抽出部93からの背景画像データ、付加情報
算出部95からの付加情報を多重化し、その結果得られ
る多重化データを、オブジェクト抽出結果として出力し
て、処理を終了する。
【0116】次に、図12は、図10のオブジェクト抽
出部94の構成例を示している。
【0117】画像データ読み出し部92(図10)から
供給される画像データは、画像用メモリ101に蓄積さ
れる。画像用メモリ101に記憶された画像データは、
そこから読み出され、静動判定部103、オブジェクト
画像抽出部113、および切換選択スイッチ107の共
通端子に送られる。なお、画像用メモリ101には、後
段の静動判定部103で行われる静動判定の際に必要と
なる、少なくとも数フレーム分の画像データが蓄積され
る。
【0118】また、クリックデータ読み出し部91(図
10)から供給されるクリックデータは、クリックデー
タ用メモリ102に蓄積される。そして、クリックデー
タは、クリックデータ用メモリ102から読み出され、
静動判定部103、連続クリック判定部104、および
切換選択スイッチ106の共通端子に送られる。なお、
このクリックデータ用メモリ102には、後段の連続ク
リック判定部104における連続クリック判定の際に必
要となる数の時系列のクリックデータが蓄積される。
【0119】静動判定部103は、クリックデータ用メ
モリ102に記憶されたクリックデータのうちの、所定
のものに注目し、その注目した注目クリックデータを読
み出す。さらに、静動判定部103は、その注目クリッ
クデータが示すクリック位置(画像上の座標値)を中心
とした局所的な小ブロック(例えば16×16画素)の
画像領域が、動きがある動き領域であるか、または動き
のない静止領域であるかの静動判定を行う。すなわち、
静動判定部103は、クリック位置を中心とした16×
16画素について、数フレーム前の画像領域と現フレー
ムの画像領域との間でフレーム間差分を求め、このフレ
ーム間差分値が所定のしきい値以下である場合には静止
と判定し、フレーム間差分が所定のしきい値より大きい
場合には動きと判定する静動判定を行う。なお、扱う画
像がカラー画像である場合、静動判定の際には、例え
ば、R,G,Bの各16×16画素の画像について、そ
れぞれフレーム間差分を求め、それらのR,G,B毎に
求めたフレーム間差分の絶対値の平均値が所定のしきい
値(例えば値10)以下のときは静止と判定し、そのし
きい値より大きいときは動きと判定するようにすること
ができる。静動判定部103は、静動判定により静止と
判定した場合には、注目クリックデータを静止クリック
(静止領域のクリック)であるとし、静動判定により動
きと判定した場合には、注目クリックデータを動きクリ
ック(動き領域のクリック)であるとして、その静止ク
リック又は動きクリックを示す情報を、静動判定結果と
して、処理判定部105に送る。
【0120】連続クリック判定部104は、注目クリッ
クデータのクリック時刻(クリックデータに含まれる、
クリックの時間的な位置)に基づいて、あるユーザが行
ったクリック操作が連続的なクリック操作であるか否か
の連続クリック判定を行う。すなわち、連続クリック判
定部104は、連続クリック判定として、注目クリック
データのクリック時刻と、その直前(前回)のクリック
データのクリック時刻との時間差(クリック時間間隔)
を求め、その時間差が所定のしきい値以下である場合に
は連続的なクリックであると判定し、クリック時刻の時
間差が所定のしきい値より大きい場合には連続クリック
でないと判定する。そして、連続クリック判定部104
は、連続クリック判定により連続的なクリックであると
判定した場合には、注目クリックデータを連続クリック
とし、一方、連続クリック判定により連続的なクリック
でない(クリック時刻の時間差が所定のしきい値以上で
ある)と判定した場合には、注目クリックデータを不連
続クリックとし、それら連続クリック又は不連続クリッ
クの情報を、連続クリック判定結果として処理判定部1
05に送る。
【0121】処理判定部105は、静動判定部103か
らの静動判定結果と、連続クリック判定部104からの
連続クリック判定結果とに基づいて、切換選択スイッチ
106乃至108の切換制御を行う。
【0122】即ち、例えば、静動判定結果と連続クリッ
ク判定結果により、注目クリックデータが、静止クリッ
クであり、且つ連続クリックであることが判った場合、
処理判定部105は、注目クリックデータが、静止オブ
ジェクト連結処理部111に送られるように、切換選択
スイッチ106を切換制御すると共に、画像用メモリ1
01から出力される画像データが、静止オブジェクト連
結処理部111に送られるように、切換選択スイッチ1
07を切換制御する。さらに、処理判定部105は、後
述するオブジェクト抽出結果用メモリ114から出力さ
れる前回のクリックデータ、そのクリックデータに割り
当てられたオブジェクト番号(オブジェクトを分類(識
別)する番号)、およびそのオブジェクト番号に対応す
るオブジェクト画像データが、静止オブジェクト連結処
理部111に送られるように、切換選択スイッチ108
を切換制御する。
【0123】また、静動判定結果と連続クリック判定結
果により、注目クリックデータが、動きクリックであ
り、且つ連続クリックであることが判った場合、処理判
定部105は、注目クリックデータが、動きオブジェク
ト連結処理部110に送られるように、切換選択スイッ
チ106を切換制御すると共に、画像用メモリ101か
ら出力される画像データが、動きオブジェクト連結処理
部110に送られるように、切換選択スイッチ107を
切換制御する。さらに、処理判定部105は、オブジェ
クト抽出結果用メモリ114から出力される前回のクリ
ックデータ、そのクリックデータに割り当てられたオブ
ジェクト番号、およびそのオブジェクト番号に対応する
オブジェクト画像データが、動きオブジェクト連結処理
部110に送られるように、切換選択スイッチ108を
切換制御する。
【0124】さらに、静動判定結果と連続クリック判定
結果により、注目クリックデータが、静止クリックであ
り、且つ不連続クリック(クリック時刻の時間差が所定
のしきい値以上となるクリック)であることが判った場
合、処理判定部105は、注目クリックデータが、オブ
ジェクト番号割り当て部109に送られるように、切換
選択スイッチ106を切換制御すると共に、画像用メモ
リ101から出力される画像データが、静止オブジェク
ト連結処理部111に送られるように、切換選択スイッ
チ107を切換制御する。さらに、処理判定部105
は、オブジェクト抽出結果用メモリ114から出力され
る前回のクリックデータ、オブジェクト番号、およびオ
ブジェクト画像データについては、静止オブジェクト連
結処理部111に送らないように、切換選択スイッチ1
08を切換制御する(切換選択スイッチ108をオープ
ン状態にする)。
【0125】また、静動判定結果と連続クリック判定結
果により、注目クリックデータが、動きクリックであ
り、且つ不連続クリックであることが判った場合、処理
判定部105は、注目クリックデータが、オブジェクト
番号割り当て部109に送られるように、切換選択スイ
ッチ106を切換制御すると共に、画像用メモリ101
から出力される画像データが、動きオブジェクト連結処
理部110に送られるように、切換選択スイッチ107
を切換制御する。さらに、処理判定部105は、オブジ
ェクト抽出結果用メモリ114から出力される前回のク
リックデータと、オブジェクト番号、およびオブジェク
ト画像データについては、動きオブジェクト連結処理部
110に送らないように、切換選択スイッチ108を切
換制御する。
【0126】オブジェクト番号割り当て部109は、静
止オブジェクト連結処理部111と、動きオブジェクト
連結処理部110において、後述するような連結処理の
対象となるもの以外の不連続クリックとなっているクリ
ックデータに対して、新たなオブジェクト番号を割り当
て、そのオブジェクト番号とクリックデータをオブジェ
クト番号用メモリ112に送る。
【0127】動きオブジェクト連結処理部110は、処
理判定部105により、注目クリックデータが動きクリ
ックであり、且つ連続クリックと判定された場合に、前
回のクリックデータが動きクリックであり、さらに、注
目クリックデータが表すクリック位置付近の画像の特徴
が、前回のクリックデータに割り当てられたオブジェク
ト番号で構成される動きオブジェクト画像の領域の特徴
に含まれているか、または近似しているか否かを判定す
る。そして、動きオブジェクト連結処理部110は、そ
の判定結果が真である場合、注目クリックデータが、同
一のオブジェクト画像をクリックしているものであると
判断し、注目クリックデータに対して、前回のクリック
データと同一のオブジェクト番号を割り当てる動きオブ
ジェクト連結処理を行い、そのオブジェクト番号と注目
クリックデータを、オブジェクト番号用メモリ112に
送る。
【0128】静止オブジェクト連結処理部111は、処
理判定部105により、注目クリックデータが静止クリ
ックであり、且つ連続クリックと判定された場合に、前
回のクリックが静止クリックであり、さらに、注目クリ
ックデータが表すクリック位置が、前回のクリックデー
タに割り当てられたオブジェクト番号で構成される静止
オブジェクト画像の領域内に含まれているか、またはそ
の近傍であるか否かを判定する。そして、静止オブジェ
クト連結処理部111は、その判定結果が真である場
合、注目クリックデータが、前回のクリックデータと同
一のオブジェクト画像をクリックしているものであると
判断し、注目クリックデータに対して、前回のクリック
データと同一のオブジェクト番号を割り当てる静止オブ
ジェクト連結処理を行い、そのオブジェクト番号と注目
クリックデータを、オブジェクト番号用メモリ112に
送る。
【0129】オブジェクト番号用メモリ112は、オブ
ジェクト番号割り当て部109、動きオブジェクト連結
処理部110、および静止オブジェクト連結処理部11
1においてオブジェクト番号が割り当てられた過去複数
フレーム分に相当するクリックデータを蓄積し、その蓄
積したクリックデータ及びオブジェクト番号を、オブジ
ェクト画像抽出部113に送る。
【0130】オブジェクト画像抽出部113は、画像用
メモリ101より供給される画像データから、オブジェ
クト番号用メモリ112より供給される、オブジェクト
番号が割り当てられた過去複数フレームのクリックデー
タに基づいて、静止オブジェクト画像、動きオブジェク
ト画像、背景画像等を抽出し、その抽出結果を、オブジ
ェクト抽出結果用メモリ114に供給する。
【0131】すなわち、オブジェクト画像抽出部113
は、オブジェクト番号用メモリ112より供給される、
オブジェクト番号が割り当てられた過去複数フレームの
クリックデータに基づいて、静止クリックとされたクリ
ックデータの密度が高い画像部分の中で支配的なオブジ
ェクト番号を求める。そして、オブジェクト画像抽出部
113は、その支配的なオブジェクト番号が割り当てら
れているクリックデータの画像上における分布からオブ
ジェクトの形状を生成し、生成したオブジェクトの形状
内の画像を、オブジェクト画像として、画像データから
抽出する。
【0132】また、オブジェクト画像抽出部113は、
動きクリックとされたクリックデータの中で、同一オブ
ジェクト番号が割り当てられているクリック位置付近の
画像同士のフレーム間パターンマッチング等を行い、そ
のマッチング結果に基づいて、動き補償を行う。さら
に、オブジェクト画像抽出部113は、パターンマッチ
ングで近似していると判定された画像領域(動き補償に
よって、いわば位置合わせを行った画像領域)において
クリック密度が高く支配的なオブジェクト番号を求め
る。そして、オブジェクト画像抽出部113は、その支
配的なオブジェクト番号が割り当てられているクリック
データの画像上での分布からオブジェクトの形状を生成
し、生成したオブジェクトの形状内の画像を、オブジェ
クト画像として、画像データから抽出する。
【0133】さらに、オブジェクト画像抽出部113
は、上述したような静止クリックや、動きクリックのク
リック密度が低い画像部分を、背景画像とする。
【0134】オブジェクト抽出結果用メモリ114は、
オブジェクト画像抽出部113が抽出したオブジェクト
画像データを、クリックデータおよびオブジェクト番号
等とともに蓄積し、必要に応じて、図10の背景抽出部
93、付加情報算出部95、および多重化処理部96に
供給する。
【0135】次に、図13のフローチャートを参照し、
図12に示したオブジェクト抽出部94において、クリ
ックデータに基づいて、画像データから、携帯端末1の
ユーザが注目しているオブジェクト画像(興味対象領
域)を抽出する処理の詳細について説明する。
【0136】先ずステップS11として、画像用メモリ
101は、画像データ読み出し部92(図10)より入
力されるフレームの画像データを蓄積する。なお、画像
用メモリ101は、後段のステップS13で行われる静
動判定処理の際に必要となる、少なくとも数フレーム分
の画像データを蓄積する。
【0137】また、ステップS11では、クリックデー
タ用メモリ102は、クリックデータ読み出し部91
(図10)から供給されるクリックデータを受信して蓄
積する。なお、このクリックデータ用メモリ102に
は、後段のステップS13で行われる連続クリック判定
処理の際に必要となる、少なくとも所定の時間分(例え
ば500〜700m秒以上)のクリックデータが蓄積さ
れる。
【0138】その後、ステップS12に進み、クリック
データ用メモリ102に、まだ処理していないクリック
データが記憶されているか否かが判定される。ステップ
S12において、まだ処理していないクリックデータ
が、クリックデータ用メモリ102に無いと判定された
場合は、ステップS11に戻って入力待ち状態となる。
一方、ステップS12において、まだ処理していないク
リックデータが、クリックデータ用メモリ102に有る
と判定された場合、ステップS13に進み、その処理さ
れていないクリックデータのうちの、例えば、時間的に
最も過去のものを、注目クリックデータとして、その注
目クリックデータを対象に、静動判定部103、連続ク
リック判定部104、および処理判定部105による静
動判定処理と連続クリック判定処理が行われる。
【0139】即ち、ステップS13において、静動判定
部103は、静動判定処理として、注目クリックデータ
に含まれるクリック位置(画像上の座標値)情報を用
い、そのクリック位置を中心とした局所的な小ブロック
の画像領域に動きがあるか、或いは静止しているかの判
定を行う。
【0140】より具体的に説明すると、図13のステッ
プS13の処理に進んで静動判定処理に移行したときの
静動判定部103は、図14のフローチャートに示すよ
うに、先ずステップS21として、画像用メモリ101
とクリックデータ用メモリ102にそれぞれ蓄積されて
いる画像データとクリックデータを、数フレーム分だけ
読み出す。即ち、静動判定部103は、注目クリックデ
ータに対応するクリックが行われたフレームを含む、過
去数フレーム分の画像データと、その数フレームに対し
て行われたクリックに対応するクリックデータを、画像
データ用メモリ101とクリックデータ用メモリ102
から、それぞれ読み出す。なお、扱う画像がカラー画像
である場合、静動判定部103は、図15(A)に示す
ように、数フレームのR(赤),G(緑),B(青)そ
れぞれの画像データを読み出す。
【0141】次に、静動判定部103は、ステップS2
2として、注目クリックデータが示すクリック位置を中
心とした、例えば水平方向16画素及び垂直方向16画
素からなる局所的な小ブロックの画像領域について、数
フレーム前の画像領域と現フレームの画像領域との間の
フレーム間差分を計算する。なお、扱う画像がカラー画
像である場合、静動判定部103は、ステップS22の
処理として、図15(B)および図15(C)に示すよ
うに、R,G,Bの各16×16画素の画像について、
フレーム間差分を求め、そのR,G,B毎に求めたフレ
ーム間差分それぞれの絶対値の平均値を求める。
【0142】次に、静動判定部103は、ステップS2
3の処理として、ステップS22の計算により求めたフ
レーム間差分値が、所定のしきい値以下であるかどうか
を判定する。そして、ステップS24に進み、静動判定
部103は、フレーム間差分値が、所定のしきい値以下
である場合には、注目クリックデータが示すクリック位
置を含む小ブロック(以下、適宜、注目ブロックとい
う)が、静止であると判定し、一方、フレーム間差分が
所定のしきい値より大きい場合には、動きがあると判定
する。さらに、静動判定部103は、注目ブロックを静
止と判定したときには、その静止と判定された注目ブロ
ックに対応した注目クリックデータを静止クリックと
し、動きと判定したときには、その動きと判定された注
目ブロックに対応した注目クリックデータを動きクリッ
クとし、静動判定結果として出力する。
【0143】なお、扱う画像がカラー画像である場合、
静動判定部103は、ステップS24において、図15
(D)に示すように、R,G,Bの各16×16画素の
注目ブロック毎に求められているフレーム間差分の絶対
値の平均値が、所定のしきい値(例えば、値10)以下
のときは、例えば、所定のフラグを”0”とし、逆に、
しきい値より大きいときは、例えば所定のフラグを”
1”にする。さらに、静動判定部103は、ステップS
24において、図15(E)に示すように、R,G,B
の各16×16画素の注目ブロック毎に設定されている
所定フラグのうち全てが”0”となっている場合には、
注目ブロックが静止であると判定し、その静止と判定さ
れた注目ブロックに対応した注目クリックデータを静止
クリックとする。一方、R,G,Bの各16×16画素
の注目ブロック毎に設定されている所定フラグのうち何
れか一つにでも”1”が立っている場合には、静動判定
部103は、注目ブロックに、動きがあると判定し、そ
の動きと判定された注目ブロックに対応した注目クリッ
クデータを動きクリックとする。そして、静動判定部1
03は、静止クリックまたは動きクリックの情報を、静
動判定結果として出力する。
【0144】図13のステップS13では、さらに、連
続クリック判定部104において、注目クリックデータ
に含まれるクリック時刻に基づいて、ユーザが行ったク
リック操作が連続的なクリック操作であるか否かの連続
クリック判定が行われる。
【0145】より具体的に説明すると、図13のステッ
プS13における連続クリック判定部104は、図16
のフローチャートに示すように、先ず、ステップS31
として、クリックデータ用メモリ102に蓄積されてい
るクリックデータを読み出す。
【0146】次に、連続クリック判定部104は、ステ
ップS32として、注目クリックデータのクリック時刻
と、その直前(前回)のクリックデータのクリック時刻
との時間差(クリック間隔)を求める。
【0147】次に、連続クリック判定部104は、ステ
ップS33として、その時間差が所定のしきい値以下で
あるか否か判定を行う。このステップS33において、
その時間差が所定のしきい値以下であると判定された場
合には、連続クリック判定部104は、注目クリックデ
ータが、連続的なクリックであると判定し、一方、クリ
ック時刻の時間差が所定のしきい値より大きいと判定さ
れた場合には、連続クリック判定部104は、注目クリ
ックデータが、連続的なクリックでないと判定する。そ
して、連続クリック判定部104は、ステップS34に
進み、連続クリックまたは不連続クリックを表す情報
を、連続クリック判定結果として出力する。
【0148】即ち、ステップS33において、連続的な
クリックであると判定された場合、ユーザは、ある一つ
のオブジェクト画像に対するクリック操作を連続して行
っている可能性が高い。これは、携帯端末1のユーザ
が、空間解像度を高くすることを望むオブジェクト画像
部分(興味対象領域)を連続的にクリックする傾向があ
ると考えられるからである。したがって、連続クリック
判定部104は、連続クリック判定処理において連続的
なクリックであると判定した場合には、注目クリックデ
ータを連続クリックとし、一方、連続的なクリックでな
い(クリック時刻の時間差が所定のしきい値以上であ
る)と判定した場合には、注目クリックデータを不連続
クリックとし、連続クリック判定結果として出力する。
【0149】図13に戻り、処理判定部105は、静動
判定部103と連続クリック判定部104それぞれでの
ステップS13の静動判定と連続クリック判定により、
注目クリックデータが、連続クリックであり且つ静止ク
リックであることが判明した場合には、ステップS15
に進み、切換選択スイッチ106乃至108を上述のよ
うに制御することにより、静止オブジェクト連結処理部
111に、静止オブジェクト連結処理を行わせる。ま
た、処理判定部105は、注目クリックデータが、連続
クリックであり且つ動きクリックであることが判明した
場合には、ステップS16に進み、切換選択スイッチ1
06乃至108を制御することにより、動きオブジェク
ト連結処理部110に、動きオブジェクト連結処理を行
わせる。さらに、処理判定部105は、注目クリックデ
ータが、不連続クリックであることが判明した場合に
は、ステップS14に進み、切換選択スイッチ106を
制御することにより、オブジェクト番号割り当て部10
9に、新たなオブジェクト番号割り当て処理を行わせ
る。
【0150】即ち、ステップS13において、注目クリ
ックデータが不連続クリックであると判定され、ステッ
プS14の処理に進んだ場合、オブジェクト番号割り当
て部109は、その注目クリックデータに対して新たな
オブジェクト番号を割り当て、ステップS11に戻る。
【0151】具体例を挙げて説明すると、例えば図17
(A)のように、図中実線の×印で示す前回のクリック
データCL1に対して割り当てられているオブジェクト
番号が、例えば「0」とされているとした場合におい
て、図17(A)において点線の×印で示す注目クリッ
クデータCL2(オブジェクト番号が割り当てられる前
のクリックデータ)が、不連続クリックであると判定さ
れたとき、オブジェクト番号割り当て部109は、図1
7(B)中の実線の×印で示す注目クリックデータCL
2に対して、新たなオブジェクト番号(この例では
「1」)を割り当てる。
【0152】一方、ステップS13において、注目クリ
ックデータが、連続クリックであり且つ静止クリックで
あると判定された場合、静止オブジェクト連結処理部1
11は、前回のクリックが静止クリックとなっており、
さらに、注目クリックデータが表すクリック位置が、前
回のクリックデータ(あるユーザの、注目クリックデー
タの1つ前のクリックデータ)に割り当てられているオ
ブジェクト番号で構成される画像領域内に含まれるか又
はその領域に近ければ、注目クリックデータに対応する
クリックが前回のクリックが含まれるものと同一のオブ
ジェクト画像をクリックしたものであると判断し、ステ
ップS15において、注目クリックデータに対して、前
回のクリックデータと同一のオブジェクト番号を割り当
てる静止オブジェクト連結処理を行う。
【0153】すなわち、静止オブジェクト連結処理部1
11は、図18のフローチャートに示すように、先ず、
ステップS41として、前回のクリックデータが、連続
クリックであり且つ静止クリックであったか否かの判定
を行う。このステップS41において、前回のクリック
データが、連続クリックで且つ静止クリックであると判
定された場合は、ステップS42の処理に進み、一方、
前回のクリックデータが連続クリックで且つ静止クリッ
クでないと判定された場合は、ステップS44の処理に
進む。
【0154】ステップS41にて前回のクリックデータ
が連続クリックで且つ静止クリックでないと判定する
と、静止オブジェクト連結処理部111は、ステップS
44の処理として、図17(A)及び(B)で説明した
のと同様にして、注目クリックデータに対して、新たな
オブジェクト番号を割り当てる。このステップS44の
処理後は、図13のステップS17の処理に進む。
【0155】また、ステップS41にて前回のクリック
データが、連続クリックで且つ静止クリックであると判
定されてステップS42の処理に進むと、静止オブジェ
クト連結処理部111は、注目クリックデータが表すク
リック位置と、前回のクリックデータに割り当てられて
いるオブジェクト番号で構成される画像領域との間の空
間的な距離を求める。さらに、静止オブジェクト連結処
理部111は、この距離に基づいて、注目クリックデー
タが表すクリック位置が、前回のクリックデータに割り
当てられているオブジェクト番号で構成される画像領域
内に含まれるか又はその領域に近いかどうかを判定し、
その判定結果が真の場合は、注目クリックデータは、前
回のクリックが含まれるものと同一のオブジェクト画像
をクリックしたものであると判定する。一方、注目クリ
ックデータが表すクリック位置が、前回のクリックデー
タに割り当てられているオブジェクト番号で構成される
オブジェクト画像領域内に含まれず、且つその領域から
も遠い場合は、静止オブジェクト連結処理部111は、
注目クリックデータは、前回のクリックが含まれるもの
とは異なる別のオブジェクト画像をクリックしたもので
ある判定する。ステップS42において、注目クリック
データが、前回のクリックが含まれるものと同一のオブ
ジェクト画像をクリックしたデータであると判定された
場合、ステップS43の処理に進み、一方、注目クリッ
クデータが、前回のクリックが含まれるものとは別のオ
ブジェクト画像をクリックしたデータであると判定され
た場合は、ステップS44の処理に進む。
【0156】ステップS42にて注目クリックデータ
が、前回のクリックが含まれるものとは別のオブジェク
ト画像をクリックしたデータであると判定され、ステッ
プS44の処理に進むと、静止オブジェクト連結処理部
111は、注目クリックデータに対して新たなオブジェ
クト番号を割り当てた後、図13のステップS17の処
理に進む。
【0157】また、ステップS42にて注目クリックデ
ータが、前回のクリックが含まれるものと同一のオブジ
ェクト画像をクリックしたデータであると判定され、ス
テップS43の処理に進むと、静止オブジェクト連結処
理部111は、注目クリックデータに対して、前回のク
リックデータと同一のオブジェクト番号を割り当てる静
止オブジェクト連結処理を行う。
【0158】具体例を挙げて説明すると、例えば図17
(C)のように、図中実線の×印で示す前回のクリック
データCL1に対して割り当てられているオブジェクト
番号が例えば「0」とされているとした場合において、
図17(C)において点線の×印で示す注目クリックデ
ータCL2(オブジェクト番号が割り当てられる前のク
リックデータ)が、連続クリックで且つ静止クリックで
あると判定され、前回のクリックが静止クリックとなっ
ており、さらに注目クリックデータが表すクリック位置
が、前回のクリックデータに割り当てられているオブジ
ェクト番号で構成される画像領域内に含まれるか又はそ
の領域に近いとき、静止オブジェクト連結処理部111
は、図17(D)中の実線の×印で示す注目クリックデ
ータCL2に対して、前回のクリックデータと同一のオ
ブジェクト番号(この例では「0」)を割り当てる。
【0159】このようにステップS43にて、注目クリ
ックデータに、前回のクリックデータと同一のオブジェ
クトを割り当てた後は、図13のステップS17の処理
に進む。
【0160】また、図13のステップS13において、
注目クリックデータが、連続クリックであり且つ動きク
リックであると判定され、前回のクリックが動きクリッ
クとなっており、さらに注目クリックデータが表すクリ
ック位置付近の画像の特徴が、前回のクリックに割り当
てられたオブジェクト番号で構成される画像領域(16
×16画素)の特徴に含まれているか又はそれに近い場
合、動きオブジェクト連結処理部110は、注目クリッ
クデータが、前回のクリックが含まれるものと同一のオ
ブジェクト画像をクリックしたものであると判断し、ス
テップS16として、注目クリックデータに対して、前
回のクリックデータと同一のオブジェクト番号を割り当
てる動きオブジェクト連結処理を行う。
【0161】すなわち、ステップS13において、注目
クリックデータが連続クリックであり且つ動きクリック
であると判定されたとき、動きオブジェクト連結処理部
110は、図19に示すように、先ず、ステップS51
として、前回のクリックデータが、連続クリックであり
且つ動きクリックであったか否かの判定を行う。このス
テップS51において、前回のクリックデータが、連続
クリックで且つ動きクリックであると判定された場合
は、ステップS52の処理に進み、一方、前回のクリッ
クデータが、連続クリックで且つ動きクリックでないと
判定された場合は、ステップS54の処理に進む。
【0162】ステップS51にて、前回のクリックデー
タが、連続クリックで且つ動きクリックでないと判定さ
れてステップS54の処理に進むと、動きオブジェクト
連結処理部110は、図16(A)及び(B)で説明し
たのと同様にして、注目クリックデータに対して新たな
オブジェクト番号を割り当てる。このステップS54の
処理後は、図13のステップS17の処理に進む。
【0163】また、ステップS51にて、前回のクリッ
クデータが、連続クリックで且つ動きクリックであると
判定されてステップS52の処理に進むと、動きオブジ
ェクト連結処理部110は、注目クリックデータが表す
クリック位置付近の画像領域(16×16画素)の特徴
と、前回のクリックに割り当てられたオブジェクト番号
で構成される画像領域の特徴とを求める。さらに、動き
オブジェクト連結処理部110は、これらの特徴に基づ
いて、注目クリックデータが表すクリック位置付近の画
像領域の特徴が、前回のクリックに割り当てられたオブ
ジェクト番号で構成される画像領域の特徴に含まれてい
るか又はそれに近いかどうかを判定し、その判定結果が
真の場合に、注目クリックデータが、前回のクリックが
含まれるものと同一のオブジェクト画像をクリックして
いると判定する。一方、注目クリックデータが表すクリ
ック位置付近の画像領域の特徴が、前回のクリックに割
り当てられたオブジェクト番号で構成される画像領域の
特徴に含まれず、且つその特徴からも遠い場合は、動き
オブジェクト連結処理部110は、注目クリックデータ
が、前回のクリックとは異なる別オブジェクト画像をク
リックしたデータであると判定する。
【0164】なお、ここでの画像領域の特徴とは、例え
ばクリック位置付近の局所領域(16×16画素)にお
ける色(平均色、代表色など)のヒストグラムや、パタ
ーン等のことである。また、上述のように、複数の動き
クリックに、同一オブジェクト番号を割り当てるという
ことは、これらのクリックデータの間でオブジェクトの
トラッキングをしていると言い換えることができる。
【0165】ステップS52において、注目クリックデ
ータが、前回のクリックが含まれるものと同一のオブジ
ェクト画像をクリックしたデータであると判定された場
合は、ステップS53の処理に進み、一方、注目クリッ
クデータが、前回のクリックとは別のオブジェクト画像
をクリックしたデータであると判定された場合は、ステ
ップS54の処理に進む。
【0166】ステップS52にて、注目クリックデータ
が、前回のクリックとは別のオブジェクト画像をクリッ
クしたデータであると判定されてステップS54の処理
に進むと、動きオブジェクト連結処理部110は、上述
の場合と同様に、注目クリックデータに対して、新たな
オブジェクト番号を割り当てを行い、その後、図13の
ステップS17の処理に進む。
【0167】また、ステップS52にて、注目クリック
データが、前回の各クリックが含まれるものと同一のオ
ブジェクト画像をクリックしたデータであると判定され
てステップS53の処理に進むと、動きオブジェクト連
結処理部110は、注目クリックデータに対して、前回
のクリックデータと同一のオブジェクト番号を割り当て
る。
【0168】具体例を挙げて説明すると、例えば図17
(E)のように、図中実線の×印で示す前回のクリック
データCL1に対して割り当てられているオブジェクト
番号が、例えば「0」とされているとした場合におい
て、図17(E)中点線の×印で示す注目クリックデー
タCL2(オブジェクト番号が割り当てられる前のクリ
ックデータ)が、連続クリックで且つ動きクリックであ
ると判定され、前回のクリックが動きクリックとなって
おり、さらに注目クリックデータが表すクリック位置付
近の画像の特徴が、前回のクリックに割り当てられたオ
ブジェクト番号で構成されるオブジェクト画像の特徴に
含まれているか又はそれに近い場合、動きオブジェクト
連結処理部110は、図17(F)中の実線の×印で示
す注目クリックデータCL2に対して、前回のクリック
データと同一のオブジェクト番号(この例では「0」)
を割り当てる。
【0169】ステップS53にて、注目クリックデータ
に、前回のクリックデータと同一のオブジェクトを割り
当てた後は、図13のステップS17の処理に進む。
【0170】次に、図13のステップS15からステッ
プS17の処理に進んだ場合、オブジェクト画像抽出部
113は、オブジェクト番号用メモリ112に記憶され
た、オブジェクト番号が割り当てられた過去数フレーム
分に相当する各クリックデータと、画像用メモリ101
に記憶された過去数フレームの画像データとに基づい
て、注目クリックデータに対応するクリックが行われた
フレーム(以下、適宜、注目フレームという)の画像デ
ータから、静止しているオブジェクト画像(静止オブジ
ェクト画像)、動きのあるオブジェクト画像(動きオブ
ジェクト画像)、それら以外の背景画像を抽出する。す
なわち、注目フレームの画像中で、静止クリックと判定
されたクリックデータの密度が高い画像部分には、静止
オブジェクト画像が存在すると考えられるため、オブジ
ェクト画像抽出部113は、オブジェクト番号が割り当
てられた過去複数フレームのクリックデータに基づい
て、静止クリックと判定されたクリックデータの密度
(クリック密度)を求め、さらにクリック密度が高い画
像部分の中で支配的なオブジェクト番号を求める。そし
て、オブジェクト画像抽出部113は、その支配的なオ
ブジェクト番号が割り当てられているクリックデータの
分布からオブジェクトの形状を生成(特定)し、生成し
たオブジェクトの形状内の画像を、静止オブジェクト画
像として、注目フレームの画像データから抽出する。
【0171】また、ステップS16からステップS17
の処理に進んだ場合、オブジェクト画像抽出部113
は、動きクリックと判定されたクリックデータの中で、
同一オブジェクト番号が割り当てられているクリック位
置付近の画像どうしのフレーム間パターンマッチング等
を行い、動き補償を行った後、パターンマッチングで近
似しているとみなされた画像領域においてクリック密度
が高く支配的なオブジェクト番号を求める。さらに、オ
ブジェクト画像抽出部113は、その支配的なオブジェ
クト番号が割り当てられているクリックデータの分布か
らオブジェクトの形状を生成し、生成したオブジェクト
の形状内の画像を、動きオブジェクト画像として、注目
フレームの画像データから抽出する。
【0172】また、オブジェクト画像抽出部113は、
ステップS17において、上述した静止クリック、動き
クリックと判定されたクリックデータのクリック密度が
低い画像部分を注目フレームの背景画像とみなす。言い
換えると、オブジェクト画像抽出部113は、注目フレ
ームから、静止オブジェクト画像、動きオブジェクト画
像が抽出された残りの画像部分を背景画像とする。
【0173】ステップS17の処理を詳細に説明する
と、オブジェクト画像抽出部113は、図20のフロー
チャートに示すように、先ず、ステップS61として、
オブジェクト番号が割り当てられた過去複数フレーム分
に相当する各クリックデータと画像データとを取り込
み、各クリックデータを静止クリックと動きクリック毎
に分類する。そして、ステップS62において、オブジ
ェクト画像抽出部113は、注目クリックデータが、静
止クリックまたは動きクリックのいずれであるかを判定
し、その判定結果に基づいて、ステップS63またはS
64に進む。ここで、図13のステップS15からステ
ップS17の処理に進んだ場合には、ステップS62か
らステップS63以降の処理に進むことになり、図13
のステップS16からステップS17の処理に進んだ場
合には、ステップS62からステップS64以降の処理
に進むことになる。
【0174】図13のステップS15からステップS1
7の処理に進み、図20においてステップS62からス
テップS64以降の処理に進むと、オブジェクト画像抽
出部113は、先ず、過去複数フレーム分の画像に対
し、オブジェクト番号が割り当てられた各クリックデー
タの中で静止クリックとされているクリックデータの密
度(以下、クリック密度と呼ぶ)を、例えば、16×1
6画素のブロック毎に求める。
【0175】次に、オブジェクト画像抽出部113は、
ステップS65として、図21(A)に示すように、画
像内の図中点線で示すような各16×16画素のブロッ
クbkについて、図中×印で示す静止クリックのクリッ
ク密度が所定値以上あるか否かの判定を行う。
【0176】ここで、注目フレームの画像中で、静止ク
リックと判定されたクリックデータの密度が高い画像部
分には、静止オブジェクト画像が存在すると考えられ
る。このため、オブジェクト画像抽出部113は、静止
クリックのクリック密度が所定値以上となっているブロ
ックについては、ステップS66の処理を行い、一方、
静止クリックのクリック密度が所定値未満となっている
ブロックについては、ステップS70の処理を行う。
【0177】ステップS66の処理に進むと、オブジェ
クト画像抽出部113は、静止クリックのクリック密度
が所定値以上となっているブロックについて、図21
(B)に示すように、ブロック内の各クリックデータに
割り当てられているオブジェクト番号のうちで発生頻度
が最も高い支配的なオブジェクト番号を求め、さらに図
21(C)に示すように、それぞれ支配的なオブジェク
ト番号が同じとなるブロック(BK0、BK2、BK
4、BK5)をまとめてオブジェクトの形状を生成す
る。そして、オブジェクト画像抽出部113は、生成し
たオブジェクトの形状に基づき、静止オブジェクト画像
を、注目フレームの画像データから抽出する。このステ
ップS66の処理後は、図13のステップS11の処理
に戻る。
【0178】一方、図13のステップS16からステッ
プS17の処理に進み、図20においてステップS62
からステップS63以降の処理に進むと、オブジェクト
画像抽出部113は、図21(D)に示すように、過去
複数フレーム分の画像において、図中×印で示す各動き
クリックとされているクリックデータのうち、それぞれ
同じオブジェクト番号が割り当てられているクリック位
置付近の画像同士のフレーム間パターンマッチングを行
い、さらに動き補償を行う。
【0179】次いで、オブジェクト画像抽出部113
は、ステップS67として、パターンマッチングで近似
しているとみなされた画像領域内の動きクリックのクリ
ック密度を求める。
【0180】その後、オブジェクト画像抽出部113
は、ステップS68として、図21(D)に示すよう
に、画像内において図中×印で示す動きクリックのクリ
ック密度が、所定値以上あるか否かの判定を行う。
【0181】ここで、動き補償を行った後において、動
きクリックと判定されたクリックデータの密度が高い画
像部分には、動きオブジェクト画像が存在すると考えら
れる。このため、オブジェクト画像抽出部113は、動
き補償後の画像において動きクリックのクリック密度が
所定値以上となっている画像領域については、ステップ
S69の処理を行い、一方、動きクリックのクリック密
度が所定値未満となっている画像領域については、ステ
ップS70の処理を行う。
【0182】ステップS69の処理に進むと、オブジェ
クト画像抽出部113は、動きクリックのクリック密度
が所定値以上となっている画像領域について、各クリッ
クデータに割り当てられているオブジェクト番号のうち
で発生頻度が最も高い支配的なオブジェクト番号を求
め、さらに図21(E)に示すように、それぞれ支配的
なオブジェクト番号が同じとなるブロック(BK3,B
K6)をまとめてオブジェクトの形状を生成する。そし
て、オブジェクト画像抽出部113は、生成したオブジ
ェクトの形状に基づき、動きオブジェクト画像を、注目
フレームの画像データから抽出する。このステップS6
9の処理後は、図13のステップS11の処理に戻る。
【0183】なお、ステップS65またはステップS6
8において、クリック密度が所定値未満と判定されたと
き、すなわち、静止クリックまたは動きクリックのクリ
ック密度が低いとき、ステップS70に進み、そのよう
なクリック密度の低い画像部分に対応する注目フレーム
の領域は、背景画像領域として扱われる。言い換える
と、オブジェクト画像抽出部113は、注目フレームか
ら、静止オブジェクト画像、動きオブジェクト画像が抽
出された残りの画像部分を背景画像とする。このステッ
プS70の処理後は、図13のステップS11の処理に
戻る。
【0184】図13のステップS11に戻った後は、以
下、同様の処理を繰り返す。
【0185】次に、図22は、図9の第2オブジェクト
抽出装置82の構成例を示している。
【0186】第2オブジェクト抽出装置82は、意図検
出部120とオブジェクト抽出部125から構成されて
おり、意図検出部120は、動き解析部121、動きデ
ータベース122、意図解析部123、および動き対意
図関係データベース124から構成され、クリックデー
タに基づいて、ユーザの意図を検出するようになってい
る。
【0187】動き解析部121は、クリックデータベー
ス73(図8)からユーザのクリックデータを読み出
し、そのクリックデータに基づいて、ユーザがクリック
した位置の動きを解析する。なお、動き解析部121
は、ユーザによるクリック位置の動き(以下、適宜、ク
リック動きという)の解析を、動きデータベース122
を参照しながら行い、その解析結果を、意図解析部12
3に供給するようになっている。
【0188】動きデータベース122は、クリック動き
を解析するのに必要な情報を記憶している。
【0189】意図解析部123は、動き解析部121か
らのクリック動きの解析結果(以下、適宜、クリック動
き解析情報という)に基づき、クリックを行ったユーザ
の意図を解析する。なお、意図解析部123は、ユーザ
の意図の解析を、動き対意図関係データベース124を
参照しながら行い、その解析結果(以下、意図情報とい
う)を、オブジェクト抽出部125に供給するようにな
っている。
【0190】動き対意図関係データベース124は、ク
リック動きと、そのクリック動きが生じた場合に推定さ
れるユーザの意図との対応関係を記憶している。
【0191】オブジェクト抽出部125は、クリックデ
ータベース73(図8)からクリックデータを読み出す
とともに、画像データベース76から画像データを読み
出し、クリックデータに基づき、意図解析部123から
のユーザの意図情報を考慮して、画像データからオブジ
ェクトを抽出する。オブジェクト抽出部125によるオ
ブジェクトの抽出結果は、画像加工部75(図8)に供
給されるようになっている。
【0192】次に、図23のフローチャートを参照し
て、意図検出部120による、クリックデータに基づく
ユーザの意図の検出処理(意図検出処理)について説明
する。
【0193】まず最初に、ステップS81において、動
き解析部121は、注目している注目ユーザのクリック
データすべてを、クリックデータベース73から読み出
すことにより取得し、ステップS82に進む。ステップ
S82では、動き解析部121は、ステップS81で取
得した注目ユーザのすべてのクリックデータを時系列に
並べたものから、任意の範囲の(任意の始点から任意の
終点までの)時系列のクリックデータの集合(以下、適
宜、順列集合という)を抽出し、ステップS83に進
む。
【0194】ここで、ステップS82では、クリックデ
ータについて、1つの順列集合だけでなく、複数の順列
集合(範囲の異なる時系列のクリックデータの集合)を
構成するようにすることが可能である。ステップS82
において、複数の順列集合を構成する場合には、以降の
処理は、その複数の順列集合それぞれについて行われ
る。
【0195】ステップS83では、動き解析部121
は、クリックデータの順列集合を用い、動きデータベー
ス122を参照して、クリック動きを解析し、ステップ
S84に進む。ステップS84では、動き解析部121
は、クリック動きの解析結果に基づいて、クリック動き
が不明かどうか、即ち、クリック動きが、動きデータベ
ース122に登録された所定のものでないかどうかを判
定する。
【0196】ステップS84において、クリック動きが
不明であると判定された場合、ステップS85およびS
86をスキップして、処理を終了する。従って、この場
合、クリック動きの解析結果としてのクリック動き解析
情報は、意図解析部123に供給されない。
【0197】一方、ステップS84において、クリック
動きが不明でないと判定された場合、動き解析部121
は、そのクリック動きの解析結果としてのクリック動き
解析情報を、意図解析部123に供給して、ステップS
85に進む。
【0198】意図解析部123は、ステップS85にお
いて、動き解析部121からクリック動き解析情報を受
信し、そのクリック動き解析情報に基づいて、ユーザの
意図を解析する。そして、ステップS86に進み、意図
解析部123は、ステップS86におけるユーザの意図
の解析結果としての意図情報を、オブジェクト抽出部1
25に出力し、処理を終了する。
【0199】なお、図23の意図検出処理は、例えば、
クリックデータベース73(図8)に、注目ユーザから
の、新たなクリックデータが記憶されるごとに行われ
る。
【0200】次に、図24のフローチャートを参照し
て、図22の動き解析部121が行う、図23のステッ
プS83におけるクリック動きの解析処理(クリック動
き解析処理)について説明する。
【0201】動き解析部121は、まず最初に、ステッ
プS91において、動きデータベース122に記憶され
ている、あるクリック動きの評価方法と評価条件を取得
する。
【0202】即ち、動きデータベース122は、複数の
クリック動きについて、その評価方法と評価条件を記憶
している。具体的には、動きデータベース122は、例
えば、ユーザによるクリック位置の動き(変化)が、直
線的であるもの、円運動的であるもの、いわゆるブラウ
ン運動的であるもの等について、例えば、図25および
図26に示すような評価方法と評価条件を記憶してい
る。
【0203】クリック動きが、直線的な動き(以下、適
宜、直線動きという)であるかどうかの評価方法として
は、例えば、図25(A)に示すように、連続する2つ
のクリック位置(図25において、○印で示す部分)
を、そのクリック順に接続して得られるベクトル(以
下、適宜、移動ベクトルという)を用い、ある移動ベク
トルと、次の移動ベクトルとがなす角θを用いること
が、動きデータベース122に記憶されている。
【0204】また、クリック動きが、円運動的な動き
(以下、適宜、円運動という)であるかどうかの評価方
法としては、例えば、図25(B)に示すように、直線
動きでない場合に、順列集合を構成するクリックデータ
の始点Sと終点E(図25(B)において、×印で示す
部分)との間の距離DSEを用いることが、動きデータベ
ース122に記憶されている。
【0205】さらに、クリック動きが、ブラウン運動的
な動き(以下、適宜、ブラウン運動という)であるかど
うかの評価方法としては、例えば、図25(C)に示す
ように、順列集合を構成するクリックデータの隣接する
ものどうしの距離と、その始点Sと終点E(図25
(C)において、×印で示す部分)との間の距離DSE
用いることが、動きデータベース122に記憶されてい
る。
【0206】また、クリック動きが、直線動き、円運
動、ブラウン運動等であるかどうかの評価条件として
は、例えば、図26に示すようなものが、動きデータベ
ース122に記憶されている。
【0207】即ち、図26の実施の形態においては、ク
リック動きが直線動きであると評価(解析)されるため
には、移動ベクトルどうしのなす角θが、所定の閾値
(例えば、30度など)以下であるという評価条件を満
たすことが必要であることになっている。
【0208】また、クリック動きが円運動であると評価
されるためには、順列集合を構成する複数のクリックデ
ータが、ある位置から移動して、その元の位置に戻って
くるような軌跡を描いているという評価条件を満たすこ
とが必要であることになっている。なお、この評価条件
を満たすかどうかは、例えば、クリック動きが直線動き
でないこと、および順列集合を構成するクリックデータ
の始点Sと終点Eとの間の距離DSE(図25(B))が
所定の閾値以下であること、という2つの条件を満たす
かどうかによって判断することができる。
【0209】さらに、クリック動きがブラウン運動と評
価されるためには、順列集合を構成する複数のクリック
データが、その数(従って、クリックされた位置の数)
に対して、始点Sから終点Eまでの距離が短いという評
価条件を満たすことが必要であることになっている。な
お、この評価条件を満たすかどうかは、クリック動きが
円運動でないこと、および順列集合を構成する、隣接す
る(連続する)2つのクリックデータが表すクリック位
置どうしの距離の総和に対して、その始点Sと終点Eと
の間の距離DSE(図25(C))が、十分に短いこと、
という2つの条件を満たすかどうかによって判断するこ
とができる。
【0210】図24に戻り、ステップS91では、動き
解析部121は、動きデータベース122に記憶されて
いる、上述のような複数のクリック動きについての評価
方法と評価条件のうち、所定のクリック動きについての
ものを取得する。ここで、以下、適宜、ステップS91
で取得された、あるクリック動きについての評価方法と
評価条件を、それぞれ、注目評価方法と注目評価条件と
いう。
【0211】その後、ステップS92に進み、動き解析
部121は、注目評価方法にしたがい、クリックデータ
の順列集合から、評価値を算出する。
【0212】即ち、注目評価方法が、例えば、クリック
動きが直線動きであるかどうかを評価するものである場
合には、図25(A)および図26で説明したなす角θ
が、評価値となるため、動き解析部121は、クリック
データの順列集合について、移動ベクトルを求め、さら
に、すべての移動ベクトルについて、なす角θを、評価
値として求める。
【0213】また、注目評価方法が、例えば、クリック
動きが円運動であるかどうかを評価するものである場合
には、図25(B)および図26で説明したクリックデ
ータの始点Sと終点Eとの距離DSEが、評価値となるた
め、動き解析部121は、クリックデータの順列集合か
ら、始点Sとなっているクリックデータと、終点Eとな
っているクリックデータを検出し、その間の距離D
SEを、評価値として求める。
【0214】さらに、注目評価方法が、例えば、クリッ
ク動きがブラウン運動であるかどうかを評価するもので
ある場合には、図25(C)および図26で説明したク
リックデータの始点Sと終点Eとの距離DSE、およびク
リックデータの順列集合の連続する2つのクリックデー
タの距離の総和Σが、評価値となるため、動き解析部1
21は、クリックデータの順列集合から、その距離DSE
と、総和Σを、評価値として求める。
【0215】ステップS92において、評価値を算出し
た後は、ステップS93に進み、動き解析部121は、
評価値が、注目評価条件に適合するかどうか(注目評価
条件を満たすかどうか)を判定する。
【0216】即ち、例えば、クリック動きが直線動きで
あるかどうかを評価する場合には、図26で説明したよ
うに、隣接する移動ベクトルどうしがなす角θが、すべ
ての所定の閾値以下であるかどうかが判定される。
【0217】また、例えば、クリック動きが円運動であ
るかどうかを評価する場合には、図26で説明したよう
に、クリック動きが円運動でなく、かつ、クリックデー
タの始点Sと終点Eとの距離DSEが所定の閾値以下であ
るかどうかが判定される。
【0218】さらに、例えば、クリック動きがブラウン
運動であるかを評価する場合には、図26で説明したよ
うに、クリック動きが円運動でなく、かつ、クリックデ
ータの始点Sと終点Eとの距離DSEが、クリックデータ
の順列集合の連続する2つのクリックデータの距離の総
和Σよりも十分小さいかどうかが判定される。
【0219】ステップS93において、評価値が、注目
評価条件に適合すると判定された場合、ステップS94
に進み、動き解析部121は、注目評価方法および注目
評価条件に対応するクリック動きを表す情報を、クリッ
ク解析情報として、意図解析部123に出力し、処理を
終了する。
【0220】一方、ステップS93において、評価値
が、注目評価条件に適合しないと判定された場合、ステ
ップS95に進み、動き解析部121は、まだ用いてい
ない評価方法および評価条件が、動きデータベース12
2に記憶されているかどうかを判定する。
【0221】ステップS95において、まだ用いていな
い評価方法および評価条件が、動きデータベース122
に記憶されていると判定された場合、ステップS91に
戻り、その、まだ用いていない評価方法および評価条件
のうちのいずれか1セットを、動きデータベース122
から読み出し、以下、同様の処理を繰り返す。
【0222】また、ステップS95において、まだ用い
ていない評価方法および評価条件が、動きデータベース
122に記憶されていないと判定された場合、動き解析
部121は、クリック動きが不明であるとして、処理を
終了する。
【0223】なお、図24の実施の形態においては、動
きデータベース122に記憶された複数の評価方法およ
び評価条件を、順次、注目評価方法および注目評価条件
として、逐次、処理を行うようにしたが、その他、例え
ば、動きデータベース122に記憶された複数の評価方
法および評価条件それぞれについて、並列に処理を行う
ようにすることも可能である。
【0224】さらに、図24の実施の形態では、上述の
ように、ある評価条件に適合した時点で、その評価条件
に対応するクリック動きが、クリック解析情報とされる
が、その他、例えば、動きデータベース122に記憶さ
れた複数の評価方法および評価条件すべてについて処理
を行い、その処理結果に基づいて、最終的に最も確から
しいクリック動きを表す情報を、クリック解析情報とし
て出力するようにすることも可能である。
【0225】次に、図27のフローチャートを参照し、
図24のステップS91において、例えば、直線動きの
評価方法と評価条件が、それぞれ、注目評価方法と注目
評価条件とされた場合のステップS92およびS93の
処理について、さらに詳述する。
【0226】まず最初に、ステップS101において、
動き解析部121は、クリックデータの順列集合におけ
る隣接するクリックデータを、そのクリック順に結ぶ移
動ベクトルを算出し、ステップS102に進む。ここ
で、クリックデータの順列集合におけるi番目のクリッ
クデータと、i+1番目のクリックデータとを結ぶ移動
ベクトルを、以下、適宜、viと記述する。
【0227】ステップS102では、動き解析部121
は、移動ベクトルviを特定するインデックスとなる変
数iを1に初期化し、ステップS103に進む。ステッ
プS103では、動き解析部121は、移動ベクトルv
iとvi+1とがなす角θを求め、ステップS104に進
み、そのなす角θが、所定の閾値ε以下であるかどうか
を判定する。
【0228】ステップS104において、なす角θが、
閾値ε以下でないと判定された場合、ステップS108
に進み、動き解析部121は、クリック動きが「直線動
き」に適合しないと認識して、処理を終了する。
【0229】また、ステップS104において、なす角
θが、閾値ε以下であると判定された場合、ステップS
105に進み、動き解析部121は、変数iを1だけイ
ンクリメントし、ステップS106に進む。
【0230】ステップS106では、動き解析部121
は、変数iが、順列集合を構成するクリックデータの数
に等しいかどうかを判定し、等しくないと判定した場
合、ステップS103に戻り、以下、同様の処理を繰り
返す。
【0231】また、ステップS106において、変数i
が、順列集合を構成するクリックデータの数に等しいと
判定された場合、従って、クリックデータの順列集合か
ら構成される移動ベクトルの隣接するものどうしのなす
角θが、すべて閾値ε以下である場合、ステップS10
7に進み、動き解析部121は、クリック動きが「直線
動き」に適合すると認識して、処理を終了する。
【0232】なお、図27のステップS101乃至S1
03の処理が、図24のステップS92の処理に対応
し、図27のステップS104乃至S108の処理が、
図24のステップS93の処理に対応する。
【0233】次に、図28のフローチャートを参照し
て、図22の意図解析部123が行う、図23のステッ
プS85における意図解析処理について説明する。
【0234】まず最初に、ステップS111において、
意図解析部123は、動き解析部121から供給される
クリック動き解析情報を受信し、ステップS112に進
む。ステップS112では、意図解析部123は、画像
の静動判定を行う。
【0235】ここで、ステップS112における静動判
定では、第1オブジェクト抽出装置81を構成する、図
12に示したオブジェクト抽出部94の静動判定部10
3が行うのと同様の処理が、順列集合を構成するクリッ
クデータを順次、注目クリックデータとして行われる。
そして、動きクリックとされたクリックデータの方が、
静止クリックされたクリックデータより多い場合には、
順列集合を構成するクリックデータは、画像の動き部を
クリックしたものであると判定され、逆に、静止クリッ
クとされたクリックデータの方が多い場合には、順列集
合を構成するクリックデータは、画像の静止部をクリッ
クしたものであると判定される。
【0236】その後、ステップS28に進み、意図解析
部123は、動き対意図関係データベース124を参照
し、動き解析部121から受信した動き解析情報と、ス
テップS112で得た静動判定結果を検索する。
【0237】即ち、動き対意図関係データベース124
には、例えば、図29に示すように、動き解析情報が表
すクリック動き、および静動判定結果と、それらのクリ
ック動きおよび静動判定結果から推定される、ユーザが
クリックを行った意図を表す意図情報とが対応付けられ
て記憶されている。
【0238】ステップS28では、このような動き対意
図関係データベース124から、動き解析部121から
受信した動き解析情報と、ステップS112で得た静動
判定結果との組が検索され、さらに、その組に対応付け
られている意図情報が読み出される。
【0239】ここで、図29の実施の形態では、クリッ
ク動きが直線動きで、クリックされた画像が動き部であ
る場合には、ユーザによるクリックは、ある動きのある
オブジェクトをトラッキング(追跡)する意図があると
されている。また、クリック動きが円運動またはブラウ
ン運動で、クリックされた画像が静止部である場合に
は、ユーザによるクリックは、ある静止しているオブジ
ェクトを注視する意図があるとされている。
【0240】図28に戻り、ステップS28において、
動き対意図関係データベース124から、意図情報が読
み出された後は、ステップS29に進み、意図解析部1
23は、その意図情報を、オブジェクト抽出部125
(図22)に出力し、処理を終了する。
【0241】なお、動き解析部121から受信した動き
解析情報と、ステップS112で得た静動判定結果との
組が、動き対意図関係データベース124に登録されて
いない場合には、ステップS28において検索を行うこ
とができないが、その場合には、意図解析部123は、
ユーザの意図が不明である旨の意図情報を、オブジェク
ト抽出部125に出力する。
【0242】また、図28の実施の形態では、動き解析
情報と、静動判定結果に基づいて、ユーザの意図を推定
するようにしたが、ユーザの意図は、その他、動き解析
情報にのみ基づいて推定することも可能である。
【0243】但し、動き解析情報だけに基づいて、ユー
ザの意図を推定する場合においては、複数の意図が推定
される場合があり、基本的には、その複数の意図から、
最も確からしいものを決定するのが望ましい。そこで、
ユーザの意図が複数推定される場合においては、上述し
たように、動き解析情報だけでなく、静動判定結果等を
も用いることで、より確からしい意図を推定することが
可能となる。
【0244】即ち、例えば、何人かのユーザに、ある意
図を持ってクリックを行ってもらう実験を行い、その実
験によって、複数の意図が推定される動き解析情報につ
いては、上述の静動判定等を組み合わせ、意図の場合分
けの細分化を行っておき、その細分化結果を、動き対意
図関係データベース124に登録しておくことで、より
確からしい意図を推定することが可能となる。
【0245】以上のような意図情報を、意図解析部12
3から受信したオブジェクト抽出部125は、その意図
情報を考慮して、画像データベース76(図8)に記憶
された画像から、オブジェクトを抽出する。
【0246】即ち、意図情報が、例えば、動いているオ
ブジェクトをトラッキングする意図を表している場合に
は、オブジェクト抽出部125は、クリックデータベー
ス73(図8)に記憶されたクリックデータに対応する
クリック位置付近に、同一物体についてのオブジェクト
があると認識し、例えば、複数フレームについて、その
クリック位置付近においてブロックマッチング等を行う
ことで、その同一物体についてのオブジェクトを抽出す
る。
【0247】あるいは、また、意図情報が、静止してい
るオブジェクトを注視する意図を表している場合には、
オブジェクト抽出部125は、クリックデータベース7
3に記憶されたクリックデータが表す各クリック位置に
ある画素の周辺において、その画素と同様の色を有する
画素を検出し、その検出した画素からなる領域を、オブ
ジェクトとして抽出する。
【0248】なお、ここでは、意図情報に基づいて、オ
ブジェクトを抽出するようにしたが、意図情報は、オブ
ジェクト抽出以外の画像処理において、その処理を行う
にあたって参考にすることができる。
【0249】即ち、図30乃至図36は、クリックを行
った位置の解像度が高くなるという条件で行ったシミュ
レーション結果を示している。なお、図30乃至図3
3、並びに図35および図36は、シミュレーション結
果としての画像を、模式的に表している。
【0250】図30乃至図33は、自動車のおもちゃ
が、画面の左から右方向に直線的に移動している様子を
表示する動画を示しており、さらに、図31乃至図33
においてL1で示す線は、ユーザがクリックを行ったク
リック位置を時系列に結んだの軌跡を示している。上述
の意図検出処理(図23)によれば、図30乃至図33
から、ユーザが、動いている自動車のおもちゃのオブジ
ェクト画像をトラッキングしようとしている意図がある
ことを認識することができる。
【0251】一方、図34は、図30乃至図33に示し
た自動車のおもちゃのオブジェクト画像の所定の点の座
標と、その座標の変化としての動きベクトル、およびユ
ーザがクリックを行った点(クリック点)の座標と、そ
の座標の変化としての移動ベクトルを示している。
【0252】図34から、移動ベクトルは、動きベクト
ルと似ており、従って、ユーザが、オブジェクト画像を
トラッキングしようとしている意図がある場合には、移
動ベクトルに基づいて、動きベクトルの検出のためのブ
ロックマッチングの範囲を選択することができる。即
ち、ユーザがオブジェクトをトラッキングしようとして
いる意図を表す意図情報は、動きベクトルを検出する処
理を行うにあたって、その処理のための補助的な情報と
して用いることができる。
【0253】図35および図36は、複数のオブジェク
トが表示された画像を、模式的に表しており、さらに、
図35および図36においてL2で示す線は、ユーザが
クリックを行ったクリック位置を時系列に結んだ軌跡を
示している。上述の意図検出処理(図23)によれば、
図35または図36から、ユーザが、画面右下にある、
静止している物体のオブジェクト画像を注視しようとし
ている意図があることを認識することができる。
【0254】この場合、図36に示すように、クリック
位置を中心とする所定の範囲には、オブジェクト画像が
含まれる。従って、ユーザがオブジェクトを注視しよう
としている意図を表す意図情報は、オブジェクトを抽出
する処理を行うにあたって、その処理のための補助的な
情報として用いることができる。
【0255】即ち、ユーザがオブジェクトを注視しよう
としている意図を有する場合には、クリック位置にオブ
ジェクトが存在することが推測されるから、クリック位
置付近にオブジェクトが存在することが分かり、その結
果、クリック位置と同じような色の部分をオブジェクト
として抽出する方法であっても、異なる複数の色を有し
ているオブジェクトを、精度良く抽出することが可能と
なる。また、図36において、点線の正方形は、クリッ
ク位置を中心とする正方形であるが、このような正方形
の領域を抽出することにより、静止しているオブジェク
トの概形を得ることができる。
【0256】以上のように、意図情報は、各種の画像処
理を行うにあたって、補助的な情報として用いることが
でき、その結果、画像処理の精度を向上させることがで
きる。
【0257】なお、意図解析部123で得られた意図情
報は、第1オブジェクト抽出装置81におけるオブジェ
クト抽出処理の補助的な情報としても用いることが可能
である。即ち、第1オブジェクト抽出装置81では、上
述したように、クリック密度の高い部分がオブジェクト
として抽出されるが、このことは、逆に言えば、オブジ
ェクトの領域であっても、クリック密度が低い領域が、
オブジェクトとして抽出されないことが生じ得ることを
意味する。そこで、ユーザがオブジェクトを注視しよう
としている意図がある場合には、クリック密度が低い領
域であっても、例外的に、オブジェクトとして抽出する
ようにすることで、より精度の高いオブジェクト抽出が
可能となる。
【0258】また、第1オブジェクト抽出装置81や第
2オブジェクト抽出装置82では、各ユーザのクリック
データを、ユーザごとに個別に処理するのではなく、複
数のユーザのクリックデータをまとめて(複数のユーザ
のクリックデータを、一人のユーザのクリックデータと
みなして)処理するようにすることが可能である。
【0259】さらに、本発明は、画像を、通信により提
供するネットワークシステムの他、GUI(Graphical User
Interface)等の画像を媒介としたユーザインタフェー
ス等に適用することが可能である。本発明を、GUIに適
用した場合、ユーザの意図に応じて、大きさや解像度等
の異なるアイコンを表示する等の、ユーザの意図に適合
した画像処理を行うことが可能となる。
【0260】
【発明の効果】本発明の画像処理装置および画像処理方
法、並びにプログラムによれば、ユーザからの複数の位
置情報に基づいて、ユーザが指示する位置の動きが解析
され、その動きの解析結果に基づいて、ユーザの意図が
解析される。そして、そのユーザの意図の解析結果に基
づいて、画像データが処理される。従って、例えば、オ
ブジェクトの抽出等を精度良く行うことが可能となる。
【0261】本発明のデータは、ユーザからの複数の位
置情報に基づいて、ユーザが指示する位置の動きを解析
し、動きの解析結果に基づいて、ユーザの意図を解析
し、意図の解析結果に基づいて、画像データを処理する
ことにより得られるものであるので、例えば、精度良く
オブジェクト抽出された画像となっている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したネットワークシステムの一実
施の形態の構成例を示す図であある。
【図2】携帯端末1の外観構成例を示す斜視図である。
【図3】携帯端末1のカメラ部15を回動した状態を示
す斜視図である。
【図4】携帯端末1の電気的構成例を示すブロック図で
ある。
【図5】コンテンツサーバ7のハードウェア構成例を示
すブロック図である。
【図6】コンテンツサーバ7が提供する画像データを説
明する図である。
【図7】コンテンツサーバ7が提供する画像データを説
明する図である。
【図8】画像データを提供するコンテンツサーバ7の機
能的構成例を示すブロック図である。
【図9】クリックデータ処理部74の構成例を示すブロ
ック図である。
【図10】第1オブジェクト抽出装置81の構成例を示
すブロック図である。
【図11】第1オブジェクト抽出装置81の処理を説明
するフローチャートである。
【図12】オブジェクト抽出部94の構成例を示すブロ
ック図である。
【図13】動きオブジェクト画像および静止オブジェク
ト画像の抽出処理を説明するフローチャートである。
【図14】静動判定処理を説明するフローチャートであ
る。
【図15】フレーム間差分の計算方法を説明する図であ
る。
【図16】連続クリック判定処理を説明するフローチャ
ートである。
【図17】オブジェクト番号の付け方を説明する図であ
る。
【図18】静止オブジェクト連結処理を説明するフロー
チャートである。
【図19】動きオブジェクト連結処理を説明するフロー
チャートである。
【図20】オブジェクト抽出処理を説明するフローチャ
ートである。
【図21】オブジェクト抽出方法を説明する図である。
【図22】第2オブジェクト抽出装置82の構成例を示
すブロック図である。
【図23】第2オブジェクト抽出装置82による意図検
出処理を説明するフローチャートである。
【図24】クリック動き解析処理を説明するフローチャ
ートである。
【図25】クリック動きの評価方法を示す図である。
【図26】クリック動きの評価条件を説明する図であ
る。
【図27】クリック動きが直線動きであるかどうかを評
価する処理を説明するフローチャートである。
【図28】意図解析処理を説明するフローチャートであ
る。
【図29】動き対意図関係データベース124の記憶内
容を示す図である。
【図30】シミュレーション結果を示す模式図である。
【図31】シミュレーション結果を示す模式図である。
【図32】シミュレーション結果を示す模式図である。
【図33】シミュレーション結果を示す模式図である。
【図34】シミュレーションで得られた動きベクトルと
移動ベクトルとを示す図である。
【図35】シミュレーション結果を示す模式図である。
【図36】シミュレーション結果を示す模式図である。
【符号の説明】
1乃至1A 携帯端末, 21乃至2B 基地局, 3
公衆回線網, 41乃至4C WWWサーバ, 5 イン
ターネット, 6 アクセスサーバ, 7コンテンツサ
ーバ, 8 管理制御装置, 11 ヒンジ部, 12
表示部,13 本体, 14 アンテナ, 15 カ
メラ部, 16 CCDカメラ,17 スピーカ, 1
8 液晶ディスプレイ, 19 操作キー, 10 メ
モボタン, 21 マイクロフォン, 22 トラック
ボール, 23 メモリカード, 24 メモリスティ
ックスロット, 30 主制御部, 31 電源回路
部, 32 操作入力制御部, 33 画像エンコー
ダ, 34 カメラI/F, 35 LED制御部,
36 画像デコーダ, 37 多重分離部,38 変復
調回路部, 39 音声コーデック, 40 メインバ
ス, 41同期バス, 42 記録再生部, 43 送
受信回路部, 51 バス, 52CPU, 53 ROM,
54 RAM, 55 ハードディスク, 56 出力
部, 57 入力部, 58 通信部, 59 ドライ
ブ, 60 入出力インタフェース, 61 リムーバ
ブル記録媒体, 71 送受信制御部, 72 登録
部, 73 クリックデータベース, 74 クリック
データ処理部, 75画像加工部, 76 画像データ
ベース, 81 第1オブジェクト抽出装置, 82
第2オブジェクト抽出装置, 91 クリックデータ読
み出し部,92 画像データ読み出し部, 93 背景
抽出部, 94 オブジェクト抽出部, 95 付加情
報算出部, 96 多重化処理部, 101 画像用メ
モリ, 102 クリックデータ用メモリ, 103
静動判定部, 104 連続クリック判定部, 105
処理判定部, 106乃至108 切換選択スイッ
チ, 109 オブジェクト番号割り当て部, 110
動きオブジェクト連結処理部, 111 静止オブジ
ェクト連結処理部, 112 オブジェクト番号用メモ
リ, 113 オブジェクト画像抽出部, 114 オ
ブジェクト抽出結果用メモリ, 120 意図検出部,
121 動き解析部, 122 動きデータベース,
123 意図解析部, 124 動き対意図関係デー
タベース,125 オブジェクト抽出部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5B087 AA02 CC26 DD03 DD16 DE03 5E501 AC15 BA05 CA04 CB02 CB10 CB12 CB15 EA05 EA13 FA02 FA14 FB43 5L096 AA02 AA06 CA02 CA14 CA24 DA01 FA69 HA04 HA05 JA01 LA17

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表示された画像上の位置をユーザが指示
    することにより得られる位置情報に基づいて、画像デー
    タを処理する画像処理装置であって、 前記ユーザからの複数の位置情報に基づいて、前記ユー
    ザが指示する位置の動きを解析する動き解析手段と、 前記動き解析手段による解析結果に基づいて、前記ユー
    ザの意図を解析する意図解析手段と、 前記意図解析手段による解析結果に基づいて、前記画像
    データを処理する処理手段とを備えることを特徴とする
    画像処理装置。
  2. 【請求項2】 前記動き解析手段は、前記ユーザが指示
    する位置の動きが直線的であるかどうかを解析し、 前記意図解析手段は、前記ユーザが指示する位置の動き
    が直線的である場合に、前記ユーザが、表示された画像
    上の所定のオブジェクトをトラッキングしようとする意
    図があると解析することを特徴とする請求項1に記載の
    画像処理装置。
  3. 【請求項3】 前記動き解析手段は、前記ユーザが指示
    する位置の動きが円運動的またはブラウン運動的である
    かどうかを解析し、 前記意図解析手段は、前記ユーザが指示する位置の動き
    が円運動的またはブラウン運動的である場合に、前記ユ
    ーザが、表示された画像上の所定のオブジェクトを注視
    しようとする意図があると解析することを特徴とする請
    求項1に記載の画像処理装置。
  4. 【請求項4】 前記処理手段は、前記意図解析手段によ
    る解析結果に基づいて、前記画像データからオブジェク
    トを抽出することを特徴とする請求項1に記載の画像処
    理装置。
  5. 【請求項5】 画像を、前記ユーザの端末に提供する提
    供手段をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載
    の画像処理装置。
  6. 【請求項6】 前記ユーザの端末は、携帯端末であるこ
    とを特徴とする請求項5に記載の画像処理装置。
  7. 【請求項7】 前記位置情報は、前記ユーザの端末か
    ら、所定のネットワークを介して送信されてくることを
    特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  8. 【請求項8】 表示された画像上の位置をユーザが指示
    することにより得られる位置情報に基づいて、画像デー
    タを処理する画像処理方法であって、 前記ユーザからの複数の位置情報に基づいて、前記ユー
    ザが指示する位置の動きを解析する動き解析ステップ
    と、 前記動き解析ステップによる解析結果に基づいて、前記
    ユーザの意図を解析する意図解析ステップと、 前記意図解析ステップによる解析結果に基づいて、前記
    画像データを処理する処理ステップとを備えることを特
    徴とする画像処理方法。
  9. 【請求項9】 表示された画像上の位置をユーザが指示
    することにより得られる位置情報に基づいて、画像デー
    タを処理する画像処理を、コンピュータに行わせるプロ
    グラムであって、 前記ユーザからの複数の位置情報に基づいて、前記ユー
    ザが指示する位置の動きを解析する動き解析ステップ
    と、 前記動き解析ステップによる解析結果に基づいて、前記
    ユーザの意図を解析する意図解析ステップと、 前記意図解析ステップによる解析結果に基づいて、前記
    画像データを処理する処理ステップとを備えることを特
    徴とするプログラム。
  10. 【請求項10】 表示された画像上の位置をユーザが指
    示することにより得られる位置情報に基づいて、画像デ
    ータを処理する画像処理を、コンピュータに行わせるプ
    ログラムが記録されているプログラム記録媒体であっ
    て、 前記ユーザからの複数の位置情報に基づいて、前記ユー
    ザが指示する位置の動きを解析する動き解析ステップ
    と、 前記動き解析ステップによる解析結果に基づいて、前記
    ユーザの意図を解析する意図解析ステップと、 前記意図解析ステップによる解析結果に基づいて、前記
    画像データを処理する処理ステップとを備えるプログラ
    ムが記録されていることを特徴とするプログラム記録媒
    体。
  11. 【請求項11】 表示された画像上の位置をユーザが指
    示することにより得られる位置情報に基づいて、画像デ
    ータを処理することにより得られるデータであって、 前記ユーザからの複数の位置情報に基づいて、前記ユー
    ザが指示する位置の動きを解析し、 前記動きの解析結果に基づいて、前記ユーザの意図を解
    析し、 前記意図の解析結果に基づいて、前記画像データを処理
    することにより得られることを特徴とするデータ。
  12. 【請求項12】 表示された画像上の位置をユーザが指
    示することにより得られる位置情報に基づいて、画像デ
    ータを処理することにより得られるデータが記録されて
    いるデータ記録媒体であって、 前記ユーザからの複数の位置情報に基づいて、前記ユー
    ザが指示する位置の動きを解析し、 前記動きの解析結果に基づいて、前記ユーザの意図を解
    析し、 前記意図の解析結果に基づいて、前記画像データを処理
    することにより得られるデータが記録されていることを
    特徴とするデータ記録媒体。
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JP2006067345A (ja) * 2004-08-27 2006-03-09 Sony Corp 画像信号処理装置、その制御方法および画像信号処理システム
CN102549621A (zh) * 2009-10-06 2012-07-04 皇家飞利浦电子股份有限公司 用于处理至少包含代表生物中的周期现象的分量的信号的方法和系统

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