JP2002267668A - Dnaアレイの情報利用方法、情報提供方法、作製方法 - Google Patents

Dnaアレイの情報利用方法、情報提供方法、作製方法

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JP2002267668A
JP2002267668A JP2001069611A JP2001069611A JP2002267668A JP 2002267668 A JP2002267668 A JP 2002267668A JP 2001069611 A JP2001069611 A JP 2001069611A JP 2001069611 A JP2001069611 A JP 2001069611A JP 2002267668 A JP2002267668 A JP 2002267668A
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dna
array
dna array
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English (en)
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Hiroyuki Tomita
裕之 富田
Takeshi Ninomiya
健 二宮
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】DNAアレイもしくはDNAチップと呼ばれる
装置の測定結果の規格化・精度保証を行うシステムを提
供する。 【解決手段】各DNAアレイ製造会社から上市されたD
NAアレイ、ないしはDNAアレイ消費者が自作したD
NAアレイの比較を行い、その比較結果を変換テーブル
等の形式で蓄積し、DNAアレイ消費者の要望に従っ
て、DNAアレイの規格化に必要な情報を提供するDN
Aアレイ測定結果規格化装置を構築する。 【効果】DNAアレイもしくはDNAチップと呼ばれる
装置の測定結果の規格化方法もしくは精度保証方法を行
うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数のDNA断片
を基板上に固定化したDNAアレイもしくはDNAチッ
プと呼ばれる装置の測定結果の規格化方法もしくは精度
保証方法に関し、特にDNAアレイの情報利用方法、情
報提供方法、作製方法に関する。
【0002】
【従来の技術】DNAアレイ法は数千から数万種類もの
メッセンジャーRNAの量的差異を一度に測定可能な技
術である(Duggan, D.J.ら、Expression profiling usi
ng cDNA microarrays, Nature genetics supplemen
t, vol.21, p10-14, 1999)。一般に、DNAアレイは
ガラススライドの上に、メッセンジャーRNAと相補的
な配列を有する相補DNA(complementary DNAもし
くはcDNA)をプローブとして固定化したものである
(Lockhart, D.J.ら、Expression monitoring by hybri
dization to high-density oligonucleotide arrays, N
ature biotechnology,vol.14, p.1675-1680, 1996)。
実験者は、細胞や臓器等からメッセンジャーRNAを取
り出した後、逆転写酵素と蛍光標識物質を用いて、メッ
センジャーRNAから蛍光標識されたcDNAを合成す
る。その後、蛍光標識付cDNAを、DNAアレイ上に
ふりかける。続いて、DNAアレイを一定時間一定温度
に保持して、蛍光標識付cDNAとDNAアレイとを相
補結合(ハイブリダイズ)させる。その後DNAアレイ
を洗浄し、非特異的に結合している蛍光標識付cDNA
を洗い流す(非特異的に結合しているcDNAは、特異
的に結合しているcDNAと比較して相補結合力が弱
い。)最後にDNAアレイ上に固定化された個々のプロ
ーブに対応する蛍光信号強度を測定する。メッセンジャ
ーRNA量は対応するプローブとハイブリダイズした蛍
光信号強度に比例する。こうして臓器や細胞内の種々の
遺伝子に対応するメッセンジャーRNA量を測定するこ
とができる。例えば、薬剤投与後の経過時間ごとに細胞
あるいは臓器からメッセンジャーRNAを取り出して、
DNAアレイ法で測定することで、遺伝子ごとのメッセ
ンジャーRNA量の時間変化を見ることができる。メッ
センジャーRNA量が増加することは、DNA分子から
の遺伝情報が活発に転写されることを意味し、遺伝子の
働きが増加することに対応する。この遺伝子の働きの時
間変化を解析することで、遺伝子パスウェイなどの情報
が得られる。上述のDNAアレイは単体もしくは、DN
Aアレイ製造装置、DNAアレイ測定結果解析装置とし
て、複数の製造者(以後、DNAアレイ製造業者と呼
ぶ)から市販されている。実験者は製造装置を購入して
DNAアレイを自作することも可能であるし、DNAア
レイ単体を購入することも可能である。またDNAアレ
イと同様の機能を有するDNAチップと呼ばれる装置に
ついても本願明細書の請求範囲とし、以後特に明記しな
い限り、DNAアレイという記述はDNAアレイとDN
Aチップ両者を指す。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】DNAアレイは今後、
医療分野において、例えば感染症ウイルスの型判定、が
んの悪性度判定から、患者一人一人に適した治療方針の
決定を行うなど、種々の診断用途に用いられることが期
待されている。今後改善すべき点はその測定精度であ
る。現在のDNAアレイを用いて遺伝子発現量を測定し
た場合、たとえ同一試料を用いて測定を行っても、2倍
から3倍の範囲で結果がばらつくことが指摘されてい
る。医療現場で用いられている、例えば血液分析装置、
免疫分析装置では、そのばらつきが数パーセント程度で
あることを考えると、DNAアレイの測定精度はまだ向
上の余地が大きい。DNAアレイの2倍から3倍という
測定ばらつきの値は、同一の製造会社のDNAアレイを
用いて比較した場合である。異なる複数の製造会社のD
NAアレイを比較した場合、さらに測定ばらつきが大き
いこと、時には相互に背反する結果が得られることが知
られている。例えば、酵母が有する約6000個の予測
遺伝子領域(ORF;オープンリーディングフレーム)
のDNA断片を固定化したDNAアレイは複数の製造会
社から市販されている。それら酵母アレイを購入して、
同一サンプルを用いて実験し結果を比較したところ、約
2割のORFにおいて相互に矛盾する結果が得られてい
る。同一サンプルを測定して2割の結果が背反するとの
観察結果は消費者の容認できる範囲を超えている。同一
の製造会社のDNAアレイ間での測定ばらつきは、製造
工程のばらつきによると考えられるので、製造工程の改
善により、測定ばらつきは低減されると予測できる。し
かし、異なる製造会社同士のDNAアレイ間の測定ばら
つきは、製造会社ごとに設計思想、製造方法が異なるこ
とが原因である。そのため、複数の製造会社同士が協力
体制を構築し、測定結果を平準化させる努力があって始
めて、消費者(DNAアレイを購入して実験する実験
者、ないしは医療行為者、検査会社等)は製造会社によ
ることなく同一の測定結果を得ることができる。そのた
めには、製造会社同士で技術を公開し、設計方法や製造
方法を標準化させなくてならない。しかし、設計思想や
製造方法は各社のノウハウであり、積極的な情報開示を
行うことは、公開元会社の市場競争力を弱める可能性が
高く、将来に渡って実現の可能性は低い。DNAアレイ
を購入して実験する実験者、ないしは医療行為者、検査
会社等の消費者自らが満足する測定感度や、測定精度を
得るための方策として、(1)消費者自らがDNAアレ
イを自作して自らの責任で品質管理を行うか、もしくは
(2)製造会社を1つに定めて、同一の製造会社のDN
Aアレイを購入することで、測定精度を一定に保つよう
にすることが考えられる。しかし前述(1)のように消
費者自らが多岐に渡るDNAアレイの設計から製造工程
を管理して品質管理するためには、自らの本来業務(例
えば、研究活動、医療行為)以外に多くのリソースを投
入することになり、効率的な企業経営、研究活動にとっ
て好ましい状況とは言えない。また前述(2)のように
製造会社を1つに定めることは、市場原理が働かなくな
ることに帰結し、実験行為、医療行為、もしくは検査行
為単価の下方硬直性につながる。特に医療行為において
は、最終的にサービスを受ける不特定多数の一般消費者
(例えば、入院患者、通院患者)が医療機関に支払うべ
き価格上昇につながるので好ましくない。本発明は上述
のような事情から成されたものであり、本発明の目的
は、上述した従来の問題点を解消し、DNAアレイを購
入して実験する実験者、ないしは医療行為者、検査会社
等の消費者の要求に合致したDNAアレイを供給する
際、複数の異なる規格のDNAアレイを規格化するしく
みと使用インフラを提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、各DNAアレ
イ製造会社から上市されたDNAアレイの製品比較を行
い、その比較結果を変換テーブル等の形式で蓄積し、D
NAアレイ消費者の要望に従って、DNAアレイの規格
化に必要な情報を提供する装置(DNAアレイ測定結果
規格化装置)、もしくはその装置を用いたビジネスモデ
ルに関するものである。前記の変換テーブルの一例を図
1に示す。製造会社AのDNAアレイに遺伝子ga1,ga2,
ga3,ga4,ga5が固定化されているとし、製造会社AのD
NAアレイを用いた4回の実験ea1, ea2, ea3, ea4(そ
れぞれの実験条件は同一でもよいし、異なっていてもよ
い)から、得られた発現量を5行4列のマトリクス形式
で表記したものを、以後遺伝子発現マトリクス(DNA
アレイ製造会社A)1とよぶ。なおここでは、発現量は
0〜1の値にあるものとする。この発現量は2種類の核
酸サンプルから得られた信号の比、もしくは差であって
もよいし、1種類の核酸サンプルから得られた信号値で
もよい。同様に、製造会社BのDNAアレイに遺伝子gb
1,gb2,gb3,gb4,gb5,gb6,gb7が固定化されているとし、
製造会社BのDNAアレイを用いた5回の実験eb1, eb
2, eb3, eb4,eb5から、得られた発現量を7行5列のマ
トリクス形式で表記したものを、遺伝子発現マトリクス
(DNAアレイ製造会社B)2とよぶ。DNAアレイ製
造会社AとBのアレイにおいて、仮にga1=gb5, ga2=gb
6, ga4=gb7とする。また実験条件もea1=eb1, ea3=eb2,
ea4=eb5だと仮定する。すると、発現マトリクス1のう
ち発現マトリクス2と共通する3行3列の部分マトリク
ス3と、発現マトリクス2のうち、発現マトリクス1と
共通する、3行3列の部分マトリクス4が得られる。本
願明細書の以下の記載では、部分マトリクス3と部分マ
トリクス4が定まれば一意に定まるマトリクスを変換テ
ーブルと呼ぶ。例えば部分マトリクス3の値から、部分
マトリクス4の値を得る際には、変換テーブル(A→
B)5の各行各列と部分マトリクス3の各行各列とを掛
け合わせればよい。実際は、発現マトリクスの値には実
験誤差δがふくまれるので、変換テーブルの各要素は誤
差δ‘を含んでいる。例えばδ’が0.05であれば、
1.0±0.05である。ただし図1では、図を簡略化
するため、誤差δ‘は省略している。複数の異なる規格
のDNAアレイを規格化するという本発明の目的は、例
えば前記DNAアレイ測定結果規格化装置(会社)と各
DNAアレイ消費者とをインターネットもしくは電話回
線等を介して接続すると共に、前記DNAアレイ測定結
果規格化装置と各DNAアレイ製造会社とをワイドエリ
アネットワーク等を介して接続し、前記DNAアレイ測
定結果規格化に係わる情報の処理手段および通信手段を
前記DNAアレイ測定結果規格化装置に設けると共に、
前記DNAアレイ測定結果規格化装置と当該業務処理サ
ーバーおよび当該端末機との間で、DNAアレイ測定結
果規格化に関する、例えば、前記の変換テーブルを、前
記インターネットもしくは電話回線等で経て送受信する
ことによって達成される。もしくは、フロッピー(登録
商標)ディスク(CD)、リムーバブルハードデスク
(HD)、書込み可能コンパクトディスク(CD)、デ
ジタルバーサタイルディスク(DVD),メモリーカー
ド等の記憶媒体を送付することで、DNAアレイ測定結
果規格化会社とDNAアレイ消費者、もしくはDNAア
レイ結果規格化会社とDNAアレイ製造会社との間で
の、情報伝達を行うことも可能である。但しDNAアレ
イは、1枚の基板上に数千から数万の遺伝子が固定化さ
れるので扱われる情報量が大きいこと、また病院等の医
療機関ではDNAアレイ測定結果を迅速に規格化して診
断業務に用立てることが必要となるため、記憶媒体では
なく、インターネットや電話回線等の大容量かつ高速の
通信手段が用いられることが好ましい。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明では、例えば、DNAアレ
イ測定結果規格化会社とDNAアレイ消費者との業務処
理サーバーを電話回線やインターネットを介して接続す
ると共に、DNAアレイ測定結果規格化会社と各DNA
アレイ製造会社とをワイドエリアネットワーク等を介し
て接続し、DNAアレイ測定結果規格化処理を通信回線
経由で伝送できるように構成している。以下、本発明の
好適な実施形態を図面を参照して詳細に説明する。図2
は本発明のDNAアレイ測定結果規格化システムの全体
構成を示すブロック図である。図2における実線はイン
ターネット12やワイドエリアネットワーク14等の通
信手段による情報の流れを示す。図2において、DNA
アレイ測定結果規格化装置(規格化会社)13と各DN
Aアレイ消費者(消費者11A,消費者11B,・・
・、消費者11N、例えば病院、製薬会社、食品会社、
研究機関、検査機関)との間は、例えばインターネット
12や電話回線を介して接続されており、DNAアレイ
測定結果規格化装置(規格化会社)13と各DNAアレ
イ製造会社(製造会社15A,製造会社15B、・・
・、製造会社15N)との間は、例えばワイドエリアネ
ットワーク14を介して接続されている。また、製造会
社15にはワイドエリアネットワーク接続端末機が設置
されており、情報処理サーバーとはローカルエリアネッ
トワーク(LAN)等を介して接続されている。各製造
会社側のワイドエリアネットワーク接続端末機は、本例
ではファイアウォールサーバーであり、情報処理サーバ
ーは本例では、ファイル転送(FTP;File Transfer
Protocol)サーバーである。ファイアーウォールサーバ
ーは、ネットワーク経由の不正侵入を防止する情報漏洩
防止機能を有するサーバーである。情報転送時のセキュ
リティーを高めるために、暗号処理機能をファイアーウ
ォールサーバーに持たせても良い。製造会社15のFT
Pサーバーに格納されたDNAアレイの設計や製造に関
する情報は、ファイアーウォールサーバー等を経由して
暗号化され、ワイドエリアネットワーク14を通じてD
NAアレイ測定結果規格化装置(会社)13へと転送さ
れる。ワイドエリアネットワークを経由しない場合、例
えばFD等のリムーバブルディスクを用いて、製造会社
15からDNAアレイ測定結果規格化装置13に、DN
Aアレイの設計や製造に関する情報を送付して入力して
も良い。図2の点線は、FD等のリムーバブルディスム
を介した通信、もしくは単体のDNAアレイ等を送付す
る非ネットワーク経由の情報や物品の流れを意味する。
上述のような接続構成において、DNAアレイ製造会社
15からDNAアレイ測定結果規格化装置13に入力さ
れるデータ構成の一例を図3に示す。本例では、情報内
容がオブジェクト構造を有するとした。図3中の各四角
(21、22、23,24、25)は、それぞれデータ
オブジェクトを示している。それぞれのオブジェクト
は、個々のオブジェクトを識別するクラス名、そのオブ
ジェクトのみが保有するデータ名から構成される。図3
上方から下方に向かって順に、上位オブジェクトから下
位オブジェクトの順である。上位オブジェクトは下位オ
ブジェクトに対してより上位の概念であり、上位オブジ
ェクトは自分のみが有するデータ名に加えて、下位オブ
ジェクトの情報を参照可能である。以後、本願明細書で
はクラス名を用いて個々のデータオブジェクトを示すも
のとする。データオブジェクト「DNAアレイ」21
は、例えば製造会社名、製造会社カタログに記載された
DNAアレイのカタログ番号、DNAアレイの製造ロッ
ト番号、バーコードで在庫管理がなされている場合はバ
ーコード番号、DNAアレイが製造された製造年月日の
データを保有する。データオブジェクト「DNAアレ
イ」21に格納されるデータは、DNAアレイを製造会
社15ごとに区別する際に有用である。更に下位オブジ
ェクトとして「プローブ」22、「基板・固定化法」2
3、「測定プロトコル」24の3つのデータオブジェク
トを有する。上述の3つのデータオブジェクトが必要な
理由は、各製造会社15から供給されるDNAアレイ
は、DNAプローブの設計法、採用している基板の種
類、DNAプローブの基板上への固定化法、更には推奨
する測定プロトコルがそれぞれ異なっているためであ
る。プローブ、基板や固定化の種類、並びに測定プロト
コルは、それぞれDNAアレイの測定結果を左右する事
項であり、それぞれの製造会社15から供給されるDN
Aアレイの測定結果の規格化を行う際に有用なデータで
ある。プローブは一般に数十塩基対から数千塩基対のオ
リゴヌクレオチドであり、例えば遺伝子発現時に体内で
合成されるメッセンジャーRNAもしくは、メッセンジ
ャーRNAと相補的な相補DNA(cDNA)とハイブ
リダイズする塩基配列を有している。すなわちDNAア
レイ上に固定化される個々のプローブは、それぞれ細胞
内に存在する遺伝子に対応している。そこで、データオ
ブジェクト「プローブ」22は、更に下位のデータオブ
ジェクト「遺伝子」25を有する。次にデータオブジェ
クト「プローブ」22、「基板・固定化法」23、「測
定プロトコル」24、「遺伝子」25が格納するデータ
についてそれぞれ記載する。データオブジェクト「プロ
ーブ」22はDNAアレイ上に固定化されているプロー
ブがハイブリダイズする遺伝子名、その遺伝子どの領域
(DNA配列もしくはcDNA配列上の領域)をプロー
ブとしたかというプローブ領域、プローブの融解温度
(Tm:Melting Temperature)、
プローブが基板上に固定化されているXY座標、プロー
ブの塩基長、基板単位面積あたりにプローブが固定化さ
れている密度、スポッティング法でプローブを基板上に
固定化する場合はプローブを含むスポティング原液(固
定化溶液)濃度、そしてプローブ作成工程途中に含有さ
れるであろうタンパク質などの不純物をいかなる方法で
除去したかというプローブ生成方法などより構成され
る。少なくとも遺伝子名と固定化XY座標は、測定結果
の信号読み取りの際に必須である。また融解温度の情報
が得られることで測定プロトコルにおける最適な洗浄方
法(洗浄温度や洗浄液の塩濃度)を定めることができ
る。またプローブ領域が分かることで、プローブ配列が
一意に定まる(但し、多型や突然変異が含まれる遺伝子
領域は除く)ので、そのプローブ配列に対し全遺伝子を
対象とした類似配列検索(ホモロジー検索)を行い、本
来はハイブリダイズしないはずの他配列がハイブリダイ
ズすること(クロスハイブリダイゼーション)がないか
を検査することができる。次にデータオブジェクト「基
板・固定化法」23は、基板名(例えばガラス基板、金
表面)、DNAを基板に固定化する際の修飾方法(例え
ばポリLリシン、アミノシラン、ポリカルボジイミド修
飾)に加えて、プローブ末端処理法(例えば基板修飾方
法がアミノシラン修飾であればプローブ末端処理はアミ
ノ化)も格納することが望ましい。プローブがなくても
基板表面にDNAサンプルが吸着する現象“非特異吸
着”の程度は、基板の種類によって異なる。この非特異
吸着はバックグランドノイズの原因となるので、観察さ
れる信号強度からバックグランドノイズを差し引いた正
味の信号強度を得る際に、基板名の情報は有用である。
例えば金表面での非特異吸着量は、ガラス表面での非特
異吸着量と比較して低いことが知られている。基板表面
修飾法も基板の種類と同様に非特異吸着量を左右する。
例えば、ガラス基板をアミノシラン修飾した際の非特異
吸着量は、ガラス基板をポリLリシン修飾した際の非特
異吸着量よりも低いことが多い。一方、プローブ末端修
飾法は、溶液中の標的DNA分子とプローブとの相補結
合(ハイブリダイゼーション)量を左右する。末端修飾
されたプローブは、プローブ末端のみの1箇所で基板と
結合していると考えられる。それに対し、末端修飾され
ていないプローブは、プローブ上の1箇所ないしは複数
箇所で基板と結合するので、プローブ末端のみで結合し
ていない。溶液中DNA分子とハイブリダイズすること
が可能なプローブ領域を“有効”プローブ領域とするな
らば、基板と結合しているプローブ領域は溶液中DNA
分子とハイブリダイズすることができないので“無効”
プローブ領域である。末端修飾されたプローブと末端未
修飾のプローブとでは、たとえ同一の塩基配列であって
も、“有効”プローブ領域が異なるので、ハイブリダイ
ゼーション量は異なる。一般に、末端修飾されたプロー
ブは、未修飾のプローブよりもハイブリダイゼーション
量は大きい。続いてデータオブジェクト「測定プロトコ
ル」24は、測定対象サンプルの前処理方法(例えば血
液からのDNA抽出、組織からのmRNA抽出)、増幅
方法(PCR法等の増幅を行うか否か)、標識物質名
(例えば、Cy3―dUTP、Cy5−dUTPな
ど)、標識方法(mRNAであれば、オリゴdTプライ
マーを用いた逆転写反応による標識物質の取り込み、D
NAであればプライマーを用いたDNAポリメラーゼ反
応による標識物質の取り込み)、精製方法(例えば、カ
ラム法による精製ないしはゲル泳動による精製)、基板
上の余分な官能基(アミノ基など)を化学的に破壊して
非特異吸着を低減させるために行うブロッキング方法
(例えばコハク酸による処理)、蛍光信号を数値化する
際に用いるスキャナー名やその特性(励起波長、励起光
強度、フォトマル感度など)、ポジティブコントロール
方法(例えば、βアクチン、GAPDHなどの、多くの
臓器で一定して発現していると考えられるハウスキーピ
ング遺伝子を用いる)、ネガティブコントロール方法
(例えば、ラムダDNA、プラスミドDNAや他種DN
Aなど、本来は測定サンプルに含有されない塩基配列を
有するDNA断片を用いる)、洗浄方法(洗浄温度、洗
浄液の組成)、洗浄回数などを格納する。上述のデータ
オブジェクト「測定プロトコル」24に格納されるデー
タは、高精度のデータを取得するために有用である。特
に洗浄方法(洗浄温度、洗浄液組成)は、データオブジ
ェクト「プローブ」22の融解温度と関連している。D
NAアレイ上に固定化されたプローブとサンプルDNA
断片間での、ハイブリダーゼーションを高精度(ないし
は高ストリンジェント、highly stringent)に行うため
には、ハイブリダイゼーション温度(Th, hybridizati
on temperature)とプローブの融解温度(Tm)の関係が
重要である。なぜなら、DNA同士の配列相同性とTm
には次の関係が知られているからである。それは、2つ
のDNA間での1%の塩基配列違い(ミスマッチ)によ
り、両DNAのTmは1.4℃低下するという関係であ
る。すなわち、プローブのTmイコールThの時、プロ
ーブの塩基配列と100%相同性(ホモロジー)を有す
るサンプルDNA断片がハイブリダイゼーションする。
ThとTmが10℃異なるとき、 100%−(10℃/1.4℃)=92.9% より、プローブの塩基配列と約93%〜100%ホモロ
ジーを有するサンプルDNA断片がハイブリダイゼーシ
ョンする。同様にThとTmが20℃異なるときは8
5.7%〜100%ホモロジー、ThとTmが30℃異
なるときは、78.6%〜100%ホモロジーのDNA
同士がハイブリダイゼーションすることになる。高精度
で分離を行う際は、少なくとも80%〜100%ホモロ
ジーのみがハイブリダイズすることが望ましい。このた
め、固定化DNA断片の融解温度とハイブリダイゼーシ
ョン温度との差異が30℃を超えないことが高精度で分
離を行うために必要である。データオブジェクト「遺伝
子」25は、遺伝子やORFの名称、遺伝子クラスター
番号(ヒトやマウスもしくはラット遺伝子であれば例え
ばUniGene番号)、遺伝子配列番号(例えばGe
nBank番号)、タンパク質配列番号(例えばSwi
ssPlot番号)、タンパク質モチーフ部位(例え
ば、ジンクフィンガーモチーフが遺伝子もしくはタンパ
ク質配列のどの部位に存在するか)、タンパク質ドメイ
ン部位(例えば、SH2ドメインが遺伝子もしくはタン
パク質配列のどの部位に存在するか)、染色体番号(遺
伝子が何番染色体上に存在するか)、物理マップ位置
(遺伝子が物理マップのどこに存在するか)、文献情報
(例えば、MedLine情報、論文アブストラク
ト)、疾患関連情報(例えば、OMIM情報、関連論文
アブストラクト)、他種ホモログ情報(例えば、遺伝子
配列やタンパク質配列のホモロジーが高い酵母ORF、
マウス遺伝子の名称や、類似度を表すE値やp値)を格
納する。上述のデータオブジェクト「遺伝子」25に格
納される情報は、必ずしも製造会社15より供給されな
くてもよい。GenBank等の公開データベースから
別途検索して、引用することが可能だからである。但
し、データオブジェクト「遺伝子」25に格納される情
報は、DNAアレイ消費者11の研究用途や検査用途に
有用な情報である。データオブジェクト「DNAアレ
イ」21と「基板・固定化方法」23は1対1に対応す
る。またデータオブジェクト「DNAアレイ」21と
「測定プロトコル」24も原則的に1対1対応である。
但し、データオブジェクト「DNAアレイ」21と「プ
ローブ」22は1対多対応である。DNAアレイ上固定
化されているプローブの種類がN種類とすると、データ
オブジェクト「DNAアレイ」21と「プローブ」22
は1:N対応となる。そして、データオブジェクト「プ
ローブ」22と「遺伝子」25は1対1対応である。上
述のデータオブジェクト21,22、23、24,25
に格納されるデータは、DNAアレイの測定結果を規格
化する際、もしくは測定結果精度を保証する際に有用な
データである。特に、データオブジェクト「プローブ」
22のデータを用いることで、プローブとサンプルDN
Aとのハイブリダイゼーションをある程度計算シミュレ
ーションすることが可能となる。またデータオブジェク
ト「基板・固定化法」23と「測定プロトコル」24の
データを用いることで、バックグランドノイズの大きさ
や、測定限界(信号検出限界)を知ることができる。図
3に記載されたデータオブジェクトはC++、オブジェ
クティブC、JAVA(登録商標),CORBA等のオ
ブジェクト指向型データ構造を有するプログラム言語に
よって構築できる。またオブジェクト指向型データ構造
を有しなくとも、HTMLやXMLといったデータフォ
ーマットに従って構築することができる。特にXMLを
用いた場合、XMLタグの名称を各データオブジェクト
のデータ名と一致させることで、容易にデータベース化
して、データ検索などの処理が行えるので優れている。
図3に開示されたデータオブジェクト「DNAアレイ」
21、「プローブ」22、「基板・固定化法」23、
「測定プロトコル」24、「遺伝子」25に格納される
データは、図2のDNAアレイ測定結果規格化システム
の通信手段を介して、各製造会社15よりDNAアレイ
測定結果規格化装置に入力されることが望ましい。しか
し、製造会社15がそれぞれ有する知的財産権(IP:
Intellecutual Property)保護
の観点から、データ転送を拒絶する可能性もある。その
場合はDNA測定結果規格化会社13が、製造会社15
の製品を購入もしくは借用するなどして、測定結果規格
化に必要なデータを収集することで対応できる。またD
NAアレイ測定結果規格化会社13の指定した測定条件
に基づき、各製造会社15が自社DNAアレイを測定し
た結果をワイドエリアネットワーク14等で、DNAア
レイ測定結果規格化装置13に入力することもできる。
この測定結果が画像データを含む場合は、最大数十から
数百ギガバイトを超えるデータ量となることもあるの
で、ネットワークを介した入力が望ましい。図4にDN
Aアレイ測定結果規格化会社13から、DNAアレイ消
費者11に送信される変換テーブルの概念図を示す。例
えば消費者11Aが、製造会社AのDNAアレイ31と
製造会社BのDNAアレイ33の両者を使用する必要が
生じたとする。A社DNAアレイ31とB社DNAアレ
イ33の一部の遺伝子は重複することが予想される。例
えば図4のA社DNAアレイ31のD2プローブ(黒丸
の位置に存在する)と、B社DNAアレイ33のF3プ
ローブ(黒丸の位置に存在する)は同一の遺伝子に対応
しているものとする。同一サンプルを用いた場合、A社
DNAアレイ31のD2プローブの測定結果と、B社D
NAアレイ33のF3プローブの測定結果との差異が統
計誤差の範囲内であれば、A社DNAアレイ31とB社
DNAアレイ33の測定結果は同一であると見なすこと
ができる。しかし消費者11Aが、A社DNAアレイ3
1とB社DNAアレイ33の測定結果が同一であるか否
かを判定するためには、同一サンプルを用いた複数回測
定による再現実験によって得られるA社DNAアレイ3
1のD2プローブ測定結果の平均値とその標準偏差、更
にはB社DNAアレイ33のF3プローブ測定結果の平
均値とその標準偏差のデータが必要である。DNAアレ
イ全体の平均値と標準偏差データは、DNAアレイ製造
会社15より公開される場合もあるが、個々のプローブ
ごとの平均値と標準偏差データは公開されていない。ま
た消費者11が個々のプローブごとの特性を理解するた
めだけに複数回の再現実験を行うことは、費用対効果の
観点から実現しがたい。上述のような事情は、本発明の
DNAアレイ測定結果規格化会社13より、DNAアレ
イ消費者11に、変換テーブル(A→B)32を送付す
ることで解消する。消費者は変換テーブル(A→B)3
2を用いて、A社DNAアレイ31の測定結果をB社D
NAアレイ33の測定結果へと瞬時に変換することがで
きるためである。A社DNAアレイ31の測定結果は、
プローブが固定化されているXY座標等に基づいて整列
させれば、行列(マトリクス)データ(A―A1,A―
B1,A−C1,・・・、A−E4,A−F4,A−G
4)と見なすことができる。同様にB社DNAアレイ3
3の測定結果も、マトリクスデータ(B―A1,B―B
1,B−C1,・・・、B−E4,B−F4,B−G
4)と見なすことができる。すると変換テーブル(A→
B)32をマトリクス形式とすることで、A社DNAア
レイ31のD2プローブ測定結果を、 測定値(B−F3)=変換テーブル(A→B)×測定値
(A−D2) による行列演算を行うことで、B社DNAアレイ33の
F3プローブ測定値に変換することができる。DNAア
レイ測定結果規格化会社13が変換テーブル(A→B)
を作成する際の、作業の流れを図5に示す。DNAアレ
イ測定結果規格化会社13はA社から図2に示したDN
Aアレイ測定結果規格化システムを介する、もしくはA
社DNAアレイを購入もしくは借用することにより、A
社DNAアレイによる測定結果取得41を行う。続いて
A社DNAアレイによる測定結果取得41と同様にし
て、B社DNAアレイによる測定結果取得42を行う。
DNAアレイ測定結果規格化会社13は同一サンプルを
用いて測定結果取得41、42を行っても良いし、同一
サンプルを用いなくても良い。測定結果取得41、42
によって得られた結果は、データベースに保存される
(測定結果データベースの作成43)。このデータベー
ス作成には、測定結果取得41,42によって得られた
結果と共に、図3に示すようなデータ構成を含有しても
よい。但し図3に開示された全てのデータが収集不可能
なばあいは、収集可能なデータのみをデータベースに保
存すればよい。測定結果データベース43の情報、特
に、A社DNAアレイによる測定結果、B社DNAアレ
イによる測定結果、A社DNAアレイに固定化されたプ
ローブの遺伝子名と固定化XY座標、B社DNAアレイ
に固定化されたプローブの遺伝子名と固定化XY座標を
用いて、A社DNAアレイからB社DNAアレイへ変換
するテーブル(A→B)32を作成することができる。
図6に変換テーブルの具体例を示す。行1(C1)、行
2(C2),・・・行N(CN),列1(R1)、列2
(R2)、列3(R3)、・・・列L(RL)、列M
(RM)からなるN行M列の行列形式である。例えば図
6のR1C1の値は1.0プラスマイナス0.2である
が、変換係数が1.0、そのばらつき(標準偏差)がプ
ラスマイナス0.2であることを示す。例えばA社DN
Aアレイ31の測定値が100であった場合、図6に示
される変換テーブルを用いてA社DNAアレイ31から
B社DNAアレイ33への変換を行うと、B社DNAア
レイ33の相当値は、100×(1.0±0.2)=8
0から120となる。図6に示される変換テーブルの例
では、変換係数と共にばらつきの大きさが示されている
が、ばらつきの大きさが不明の場合は、変換係数だけで
も良い。反対にB社DNAアレイ33からA社DNAア
レイ31への変換は、同一の変換テーブル(A→B)を
そのまま用いて、A社DNAアレイ31からB社DNA
アレイ33に変換する際の逆の操作を行えばよい。この
変換テーブル32は、図2に示したDNAアレイ測定結
果規格化システムの通信手段、例えばインターネットを
介して、DNAアレイ測定結果規格化会社13から消費
者11へ送信しても良いし、FD等のリムーバブルディ
スクを介して送信しても良い。図4と同じくA社DNA
アレイ31の測定結果をB社DNAアレイ33の測定結
果に変換する方法として、A社DNAアレイ31とB社
DNAアレイ33を直接比較するのではなく、第三者と
して標準DNAアレイ(スタンダードDNAアレイ;S
tandard DNA Array)を仲介させる方
法もある。図7にA社DNAアレイ31からB社DNA
アレイ33への変換を行う際に、標準DNAアレイ62
を用いる手順を示す。A社DNAアレイ31上に固定化
された遺伝子とB社DNAアレイ33上に固定化された
遺伝子の両者を、標準DNAアレイ62上に固定化す
る。A社DNAアレイ31と標準DNAアレイ62の測
定結果を比較することで変換テーブル(A→S)、但し
SはStandardを意味する、を作成する。そして
標準DNAアレイ62とB社DNAアレイ33の測定結
果を比較することで変換テーブル(S→B)を作成す
る。標準DNAアレイ62を仲介させる利点は、DNA
測定結果規格化会社13が標準DNAアレイ62の品質
管理を行うことで、より精度の高い変換テーブル(A→
S)(S→B)を、消費者11に提供できることであ
る。図2に示したDNA測定結果規格化システムを介す
ることで、消費者11はA社DNAアレイ31の測定結
果をインターネット12などでDNA測定結果規格化会
社13に送信し、図7に示す手順で変換されたB社DN
Aアレイ33に相当するデータとして返信することがで
きる。DNAアレイ測定結果規格化会社13が図7に示
す変換テーブル(A→S)と(S→B)を作成する際
の、作業の流れを図8に示す。DNAアレイ測定結果規
格化会社13はA社から図2に示したDNAアレイ測定
結果規格化システムを介する、もしくはA社DNAアレ
イを購入もしくは借用することにより、A社DNAアレ
イによる測定結果取得41を行う。続いてA社DNAア
レイによる測定結果取得41と同様にして、B社DNA
アレイによる測定結果取得42を行う。更に標準DNA
アレイによる結果取得71を行う。DNAアレイ測定結
果規格化会社13は同一サンプルを用いて測定結果取得
41、42、71を行っても良いし、同一サンプルを用
いなくても良い。測定結果取得41、42、71によっ
て得られた結果は、データベースに保存される(測定結
果データベースの作成72)。このデータベース作成に
は、測定結果取得41,42、71によって得られた結
果と共に、図3に示すようなデータ構成を含有してもよ
い。但し図3に開示された全てのデータが収集不可能な
ばあいは、収集可能なデータのみをデータベースに保存
すればよい。測定結果データベース72の情報、特に、
A社DNAアレイによる測定結果、B社DNAアレイに
よる測定結果、A社DNAアレイに固定化されたプロー
ブの遺伝子名と固定化XY座標、B社DNAアレイに固
定化されたプローブの遺伝子名と固定化XY座標、標準
DNAアレイによる測定結果、標準DNAアレイに固定
化されたプローブの遺伝子名と固定化XY座標を用い
て、A社DNAアレイから標準DNAアレイへ変換する
テーブル(A→S)73、標準DNAアレイからB社D
NAアレイへ変換するテーブル(S→B)74を作成す
ることができる。変換テーブル(32、61、63)を
構築する上で、DNAアレイ測定結果規格化装置13が
有するデータベース内のデータ構成の一例を図9に示
す。本例では、図3と同様に情報内容がオブジェクト構
造を有するとした。図3に示したデータオブジェクト
「DNAアレイ」21の上位データオブジェクト「変
換」81を設ける。データオブジェクト「変換」81
は、図5もしくは図8に示す手順で、DNAアレイ製造
会社15A、15B,・・・15NのDNAアレイを比
較した際の、データを格納するオブジェクトである。デ
ータオブジェクト「変換」81は、例えば比較評価した
日付、評価に用いたサンプルの名称、A社補正前測定
値、A社補正前測定値のばらつき、B社補正前測定値、
B社補正前測定値のばらつき、・・・N社補正前測定
値、N社補正前測定値のばらつき、A社補正後測定値、
A社補正後測定値のばらつき、B社補正後測定値、B社
補正後測定値のばらつき、・・・N社補正後測定値、N
社補正後測定値のばらつきを格納する。前述の補正前測
定値とはポジティブコントロールやネガティブコントロ
ールを用いた補正を行う前の測定値、補正後測定値とは
ポジティブコントロールやネガティブコントロールを用
いて同一製造会社で製造されたDNAアレイ間のばらつ
きを低減させための補正を行った後の測定値である。測
定値とは蛍光標識に由来する信号強度の数値データであ
る場合もあるし、DNAアレイを蛍光スキャナーで読み
取ったカラーないしはグレイスケールの画像である場合
もある。特に画像を含むデータでは、データ量は数十メ
ガバイトから数十ギガバイトを超える量となり、データ
転送サーバー、インターネットや電話回線12といった
ネットワーク経由の通信手段を有するDNAアレイ測定
結果規格化システム(図2)が優れている。図9に示し
たデータオブジェクト「変換」81を用いることによ
り、下位に位置するデータオブジェクト「データアレ
イ」21相互で、設計思想や測定方法の相違と測定結果
の相違との相関分析を計算機上で行うことができる。上
述の図3から図9までの実施例は、DNAアレイ消費者
11がDNAアレイ製造会社15からDNAアレイを購
入する場合に、DNAアレイの測定結果を規格化する仕
組みを開示したものである。図2に示したDNAアレイ
測定結果規格化システムを用いることで、DNAアレイ
消費者11がDNAアレイを自作して自らの責任で品質
管理を行う際も、消費者作成DNAアレイの測定結果の
規格化・精度保証を行う仕組みを提供することができ
る。図2でDNAアレイ消費者11が自作したDNAア
レイをDNAアレイ測定結果規格化会社13に送付する
かもしくは、DNAアレイ測定結果規格化会社13の指
定する条件で、DNAアレイ消費者11が自作したDN
Aアレイで測定を行い、測定結果をインターネットや電
話回線12などで、DNAアレイ測定結果規格化会社1
3に送信する。するとDNAアレイ測定結果規格化会社
13は、前述の図7、図8と同様の手順で、標準アレイ
と消費者自作アレイの変換テーブルを作成して、消費者
11に変換テーブルを送付する。消費者11は以後、自
作アレイによる測定結果を標準アレイと消費者自作アレ
イの変換テーブルを用いて変換し、DNAアレイ測定結
果規格化装置13に入力することで、製造会社11Aの
DNAアレイ31、製造会社11BのDNAアレイ33
や標準DNAアレイ62の値へと規格化することができ
る。またDNAアレイ測定結果規格化装置13は図20
に示した方法によりDNAアレイの測定限界を評価し、
精度保証を行うことができる。例えばヒト培養細胞など
から抽出したメッセンジャーRNAから逆転写酵素反応
によりcDNAを合成する。ヒト培養細胞内では数百か
ら一万数千種類の遺伝子が発現していると考えられるの
で、培養細胞から合成されたcDNAも数百から一万数
千種類存在すると予想される。このcDNA溶液を2グ
ループに分け、片方に既知遺伝子1のDNA(DNA
1)を図20(A)DNA1量の欄に記載されている量
だけ添加する(例えば10μg)。もう片方のcDNA
に別の既知遺伝子2のDNA(DNA2)を図20
(A)DNA2量の欄に記載されている量だけ添加する
(例えば20μg)。その際、DNA1量とDNA2量
が常に1:2もしくは2:1になるようにする。本願明
細書の以後の記述では、DNA1量とDNA2量が常に
1:2もしくは2:1になるようにする評価方法を、
1:2評価法と呼ぶ。2グループに分けたcDNAのう
ち、遺伝子1DNAを含むものを蛍光標識1で標識す
る。もう一方の遺伝子2DNAを含むcDNAを蛍光標
識2で標識する。蛍光標識1で標識されたcDNAと蛍
光標識2で標識されたcDNAとを混合して、製造会社
15もしくは消費者11自作のDNAアレイにふりか
け、ハイブリダイゼーションを行い、洗浄処理を行った
後、蛍光スキャナー等で蛍光強度を測定した結果が、例
えば図20(B)に示すようになる。測定繰り返し数は
3回とした。横軸(X)は標識1の蛍光強度、縦軸
(Y)は標識2の蛍光強度を示す。図20(B)の黒丸
は、DNA1、DNA2以外のcDNA由来の蛍光強度
である。同一のcDNA溶液を2つに分けて、それぞれ
蛍光標識1と蛍光標識2で標識したので、標識1蛍光強
度と標識2蛍光強度は1:1となる。DNA1を10μ
g、DNA2を20μg添加した場合は白三角91にプ
ロットされ、DNA1を20μg、DNA2を10μg
添加した場合は白三角92にプロットされたとする。プ
ロット91と92は期待されるY=2X,ないしはY=
1/2Xの結果と合致しているので、10μgと20μ
gの差は検出できたことが分かる。同様にDNA1を1
μg、DNA2を2μg添加した場合は白四角93にプ
ロットされ、DNA1を2μg、DNA2を1μg添加
した場合は白四角94にプロットされたとする。若干の
ばらつきはあるが、プロット93と94は期待されるY
=2X,ないしはY=1/2Xの結果と合致しているの
で、1μgと2μgの差も検出可能である。一方DNA
1を0.1μg、DNA2を0.2μg添加した場合は白
丸95にプロットされ、DNA1を0.2μg、DNA
2を0.1μg添加した場合は白丸96にプロットされ
たとする。プロット95とプロット96はY=2Xない
しはY=1/2Xの関係にない。そこで蛍光スキャナー
等で蛍光強度を測定したDNAアレイの測定限界はμg
のオーダーであり、0.1μgオーダーの測定精度は保
証されないことが分かる。図20では1:2の量比で検
出限界を評価する例を示した。量比は1:2に限らず、
例えば、1:3、1:4、・・・、1:Nにしてもよ
い。従来、本発明のように異なるDNAアレイの測定結
果を規格化し、精度保証するシステムは知られていな
い。DNAアレイは1枚の基板上に固定化されるプロー
ブの種類が数千から数万と多いため、DNAアレイ作成
や測定結果の解析を行う際に、計算機処理が不可欠であ
る。また計算機処理によって出力されるデータ量も、画
像データを含めると数十メガバイトから数十ギガバイト
の大きさとなり、通常のリムーバブルデスク等の記憶媒
体量を凌駕する量となる。現状の課題であるDNAアレ
イ測定結果の不確かさを解消する、DNAアレイの測定
結果の規格化方法もしくは精度保証方法を提供する際、
本発明は顕著な効果がある。
【0006】
【発明の効果】DNAアレイもしくはDNAチップと呼
ばれる装置の測定結果の規格化方法もしくは精度保証方
法を提供する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明DNAアレイのビジネスモデルの主要構
成要素である変換テーブルの説明図である。
【図2】本発明DNAアレイのビジネスモデルの全体構
成を示すブロック図である。
【図3】本発明において、DNAアレイ製造会社からD
NAアレイ測定結果規格化装置に入力されるデータ構成
の一例である。
【図4】本発明において、DNAアレイ測定結果規格化
会社から、DNAアレイ消費者に転送される変換テーブ
ルの概念図である。
【図5】本発明において、DNAアレイ測定結果規格化
会社から、DNAアレイ消費者に転送される変換テーブ
ルを作成するフローチャート図である。
【図6】本発明において、DNAアレイ測定結果規格化
会社から、DNAアレイ消費者に転送される変換テーブ
ルの1例である。
【図7】本発明において、DNAアレイ測定結果規格化
会社内に標準DNAアレイを設けて、DNAアレイ測定
結果の規格化を行う際の概念図である。
【図8】本発明おいて、DNAアレイ測定結果規格化会
社内に標準DNAアレイを設けた場合、DNAアレイ測
定結果規格化に必要な変換テーブルを作成するフローチ
ャート図である。
【図9】本発明において、DNAアレイ測定結果規格化
装置にて、異なるDNAアレイ間の規格化を行う際に必
要な変換データ構成の一例である。
【図10】本発明において、DNAアレイ測定結果規格
化装置にて、DNAの測定限界を評価する実験の一例で
ある。
【符号の説明】
1 遺伝子発現マトリクス(DNAアレイ製造会社A) 2 遺伝子発現マトリクス(DNAアレイ製造会社B) 3 発現マトリクス1のうち、発現マトリクス2と共通
する、部分マトリクス 4 発現マトリクス2のうち、発現マトリクス1と共通
する、部分マトリクス 5 変換テーブル(A→B)の例 11A、11B、・・・、11N 病院、製薬会社、食
品会社、研究機関、検査機関等のDNAアレイを使用す
る消費者 12 インターネットや電話回線 13 DNAアレイ測定結果規格化装置(会社) 14 ワイドエリアネットワーク等の通信手段 15A,15B,・・・、15N DNAアレイ製造会
社 21 データオブジェクト「DNAアレイ」 22 データオブジェクト「プローブ」 23 データオブジェクト「基板・固定化法」 24 データオブジェクト「測定プロトコル」 25 データオブジェクト「遺伝子」 31 製造会社15A社のDNAアレイ 32 変換テーブル(A→B)によるA社アレイからB
社アレイへの変換操作 33 製造会社15B社のDNAアレイ 41 A社DNAアレイによる測定結果取得工程 42 B社DNAアレイによる測定結果取得工程 43 測定結果データベースを構築して、データ蓄積を
行う工程 44 変換テーブル(A→B)の作成工程 61 変換テーブル(A→S)によるA社DNAアレイ
から標準DNAアレイへの変換操作 62 標準DNAアレイ 63 変換テーブル(S→B)による標準DNAアレイ
からB社DNAアレイへの変換操作 71 標準DNAアレイによる測定結果取得工程 72 測定結果データベースを構築して、データ蓄積を
行う工程(標準DNAアレイ有り) 73 変換テーブル(A→S)の作成工程 74 変換テーブル(S→B)の作成工程 81 データオブジェクト「変換」 91 DNA1が10μg、DNA2が20μg存在す
る場合の結果プロット(データ数3) 92 DNA1が20μg、DNA2が10μg存在す
る場合の結果プロット(データ数3) 93 DNA1が1μg、DNA2が2μg存在する場
合の結果プロット(データ数3) 94 DNA1が2μg、DNA2が1μg存在する場
合の結果プロット(データ数3) 95 DNA1が0.1μg、DNA2が0.2μg存
在する場合の結果プロット(データ数3) 96 DNA1が0.2μg、DNA2が0.1μg存
在する場合の結果プロット(データ数3)
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G06F 17/30 170 G06F 19/00 600 19/00 600 C12N 15/00 F Fターム(参考) 4B024 AA11 AA19 CA01 CA11 HA12 HA19 4B029 AA07 AA21 AA23 BB20 FA12 5B075 PQ05 UU19

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1のDNAアレイと、前記第1のDNA
    アレイとは異なる第2のDNAアレイとの比較、評価を
    行い、その比較、評価結果を変換テーブルの形式で蓄積
    することを特徴とするDNAアレイの情報利用方法。
  2. 【請求項2】第1のDNAアレイと、前記第1のDNA
    アレイとは異なる第2のDNAアレイとの比較、及び測
    定限界を評価し、その評価結果にもとづき、前記第1及
    び第2のDNAアレイの精度保証に関する情報を提供す
    ることを特徴とするDNAアレイの情報提供方法。
  3. 【請求項3】第1のDNAアレイと、前記第1のDNA
    アレイとは異なる第2のDNAアレイとの比較、評価を
    行い、その結果に基づいて、前記第1のDNAアレイの
    所定の部分と、前記第2のDNAアレイの所定の部分と
    から構成される第3のDNAアレイを作製することを特
    徴とするDNAアレイの作製方法。
  4. 【請求項4】前記評価結果を変換テーブルの形式で蓄積
    した情報格納手段を、ネットワークを介して接続し、前
    記変換テーブルに関する情報を、前記ネットワークを経
    て送受信することを特徴とする請求項1記載のDNAア
    レイの情報利用方法。
  5. 【請求項5】前記変換テーブルと共に、前記第1及び第
    2のDNAアレイの製造会社名、製造ロット番号の情報
    を蓄積することを特徴とする請求項1または4記載のD
    NAアレイ情報利用方法。
  6. 【請求項6】前記変換テーブルと共に、前記第1及び第
    2のDNAアレイの遺伝子名と固定化XY座標の情報を
    蓄積することを特徴とする請求項1または4記載のDN
    Aアレイ情報利用方法。
  7. 【請求項7】前記変換テーブルと共に、前記第1及び第
    2のDNAアレイの基板名、DNAを基板に固定化する
    際の修飾方法、プローブ末端処理法の情報を蓄積するこ
    とを特徴とする請求項1または4記載のDNAアレイ情
    報利用方法。
  8. 【請求項8】前記変換テーブルと共に、前記第1及び第
    2のDNAアレイについて、洗浄方法と、測定対象サン
    プルの前処理方法、増幅方法、標識物質名、標識方法、
    精製方法、ブロッキング方法、蛍光信号を数値化する際
    に用いるスキャナー名やその特性、ポジティブコントロ
    ール方法、ネガティブコントロール方法、洗浄回数のう
    ちの1項目以上の情報を蓄積することを特徴とする請求
    項1または4記載のDNAアレイ情報利用方法。
  9. 【請求項9】前記変換テーブルと共に、前記第1及び第
    2のDNAアレイについて、遺伝子やORFの名称、遺
    伝子クラスター番号、遺伝子配列番号、タンパク質配列
    番号、タンパク質モチーフ部位、タンパク質ドメイン部
    位、染色体番号、物理マップ位置、文献情報、疾患関連
    情報、他種ホモログ情報のうち、遺伝子配列番号を含む
    2項目以上の情報を蓄積することを特徴とする請求項1
    または4記載のDNAアレイ情報利用方法。
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