JP2002250686A - 青果類・タバコ葉の水分管理方法及び水分管理用装置 - Google Patents

青果類・タバコ葉の水分管理方法及び水分管理用装置

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JP2002250686A
JP2002250686A JP2001273284A JP2001273284A JP2002250686A JP 2002250686 A JP2002250686 A JP 2002250686A JP 2001273284 A JP2001273284 A JP 2001273284A JP 2001273284 A JP2001273284 A JP 2001273284A JP 2002250686 A JP2002250686 A JP 2002250686A
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drying
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Hitoshi Otake
均 大竹
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Mitsui Mining and Smelting Co Ltd
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Mitsui Mining and Smelting Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の干柿等の乾燥青果類の製造では、一定
の乾燥期間経過後に乾燥を終了しそのまま梱包し出荷し
ていた。従って乾燥条件により水分含有量が異なるにも
かかわらず、水分含有量が一定しない、換言すると品質
が一定しない乾燥青果類が製品として出荷されていた。
本発明は、所望の水分含有量を有する乾燥青果類の製造
方法、つまり乾燥青果類の水分管理方法を提供すること
を目的とする。 【解決手段】 複数の柿4の初期重量を特定し、この柿
を乾燥させて水分除去を行いながら柿の乾燥重量を測定
し、該乾燥重量と前記初期重量から測定時の水分含有量
をバネ秤1や簡易秤量具を使用して算出する。又直接重
量測定を行うことに替えて重量比を測定してこれから水
分含有率を算出しても良い。これにより所望の品質を有
する柿が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、干柿や干ぶどう等
の青果類特に果実類、及びタバコ葉の水分管理を行い適
切な水分含有量の青果類やタバコ葉を得るための水分管
理方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】青果類特に果実類の中には、干柿等のよ
うに天日乾燥等により収穫時よりその水分量を減少させ
て乾燥果実として出荷されるものがある。これらの乾燥
果実は乾燥が進行し過ぎると風味が低下し、乾燥が不十
分であると水分が多すぎて日持ちが悪くなるという欠点
がある。従来の干柿製造は、収穫した多数の柿の皮を剥
きそのまま所定の場所に吊るして天日干しにすることに
よって行われ、乾燥開始から約25日後に乾燥を停止し乾
燥した柿をパッケージ詰めにし梱包後に出荷される。こ
の天日干しの環境は各生産者により区々であり、つまり
太陽光の強度、日照時間及び周囲の温度等の環境条件に
より柿の水分含有率(逆に見ると水分除去率)が一定せ
ず、25日後の水分含有率が所望範囲内であることの保証
はない。
【0003】収穫直後の柿の水分含有量は約90%であ
り、前述の通りこの柿を乾燥して干柿が製造される。こ
の干柿には広義と狭義の2種類の意味があり、広義の干
柿はアンポ柿と狭義の干柿に分類され、アンポ柿の水分
含有量は35〜60重量%で、アンポ柿未満の水分含有量の
乾燥柿が狭義の干柿として分類される。現行における干
柿の検査は梱包時の表面の外観検査のみで、柿の傷や形
による選別が行われるのみである。これら青果類以外に
も水分管理を行うことが望ましい作物としてタバコ葉が
ある。収穫されたタバコ葉は乾燥施設内で充分に乾燥し
た後、加湿機で加湿して所定の水分含有量としている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】平成13年4月1日以降
に出荷される干柿(アンポ柿)に関し、全てその賞味期
限を表示しなければならない旨の日本農林規格(JA
S)が施行される。この賞味期限は水分含有量により大
きく影響され、水分含有量が特定できない限り正確な賞
味期限の表示は実質的に不可能である。現状では非破壊
的にかつ低コストで乾燥青果類特に乾燥果実の水分含有
量を測定する技術は知られておらず、従って賞味期限は
干柿の外観や感触によって推測し決定する以外にない
が、この方法では正確な賞味期限が算定されるとはいえ
ず、消費者の要求に応じることができなくなる。この賞
味期限算定以外でも、水分含有量は乾燥果実の品質を最
も的確に表示する数値であり、水分含有量の正確な値を
知ることは有益なことである。
【0005】更にこれらの青果類の水分含有量測定は、
多数の果実等に対して一度に行われることが多く、完全
自動化又は半自動化が達成できると効率上非常に望まし
いが、現状では乾燥及び加湿は、それぞれ乾燥温度と乾
燥時間、及び水分供給量と供給時間を、人間の経験と勘
に依存して決定しており、満足できるシステムは存在し
ない。前述したタバコ葉の場合は葉が薄く水分含有量存
在自体は青果類よりも容易であるが、青果類以上に乾燥
や加湿を多数枚のタバコ葉に対して行う傾向が強く、乾
燥や加湿の自動化が望まれている。本発明は、このよう
な従来技術の欠点を解消し、非破壊的にかつ低コストで
干柿や干ぶどう等の乾燥青果類の水分含有量を測定でき
る方法や装置、及び青果類及びタバコ葉の水分管理を自
動的に行える方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、複数の青果類
の収穫時の初期重量を特定し、該青果類を乾燥させて水
分除去を行いながら該青果類の乾燥重量を測定し、該乾
燥重量と前記初期重量から測定時の水分含有量を算出す
ることを特徴とする青果類の水分管理方法(第1発
明)、複数の青果類の初期重量と乾燥後重量との重量比
を測定し、該重量比から前記青果類の乾燥後の水分含有
率を算出することを特徴とする青果類の水分管理方法
(第2発明)、複数の青果類の吊支する簡易秤量具と、
該簡易秤量具より短寸で目盛り機能を有する弾性体を含
んで成り、無負荷時の簡易秤量具の所定ポイントと前記
乾燥前の複数の青果類を吊支した時点の前記所定ポイン
トに相当するポイントの間に前記弾性体を上下方向に向
けて掛け渡し、前記青果類の乾燥に従って上昇する前記
ポイントを前記弾性体の目盛りにより認識し、乾燥中の
前記青果類の水分含有率を算出することを特徴とする青
果類の水分管理用装置(第3発明)、複数のタバコ葉の
初期重量を特定し、該タバコ葉を加湿して水分添加を行
いながら該タバコ葉の加湿重量を測定し、該加湿重量と
前記初期重量から測定時の水分含有量を算出することを
特徴とするタバコ葉の水分管理方法(第4発明)、及び
乾燥又は加湿中の複数の青果類及び/又はタバコ葉のう
ちの少なくとも一部の重量を電気的秤量具で秤量し、得
られた重量データを変換した重量信号を水分制御装置に
送信し、該重量信号に基づいて乾燥又は加湿を制御する
ことを特徴とする青果類・タバコ葉の水分管理方法(第
5発明)である。
【0007】以下本発明を詳細に説明する。第1〜第3
発明は、青果類を対象とし、乾燥果実等を製造する際の
乾燥時に定期的又は継続的に水分含有量の測定を行い、
所望の水分含有量の乾燥果実等を得るための方法、及び
前記乾燥果実等の初期重量と乾燥後重量の重量比を測定
することにより測定時の水分含有率を算出するための方
法及び測定に関する。前述した通り従来のような乾燥開
始後一定期間経過した時点で乾燥を停止する方法では、
乾燥停止時の水分含有量を非破壊的に測定できず、又多
数の同一条件で乾燥した果実類等の1個を取り出し破壊
して水分含有量を測定し他の果実等の水分含有量を推定
する方法では所望水分含有量より水分含有量が高い場合
には再度乾燥を行えば良いが、所望水分含有量より水分
含有量が低い場合には所望水分含有量に戻すための手段
はない。前者の場合にも一旦停止した乾燥操作を再度行
うことは非常に手間が掛かり、作業効率が低下する。い
ずれにしても従来の果実類等の乾燥操作では、乾燥進行
中の果実類の重量を測定するという考え方はなく、確実
に所望水分含有量の乾燥果実等を得るための手段は存在
しなかった。
【0008】これに対し第1〜第3発明では、第1に、
収穫後の初期重量を特定した青果類特に果実類を乾燥し
ながらその乾燥重量を定期的又は継続的に測定するよう
にしている。そして前記初期重量と乾燥重量及び既知の
初期水分含有量から前記測定時の水分含有量を算出で
き、これにより対象青果類が所望の水分含有量に達した
時点で乾燥を停止して過剰な乾燥による水分含有量低下
を防止できる。第1〜第3発明における重量測定は、バ
ネ秤や台秤等の秤量具で行うことが好ましいが、ロード
セルのような重量信号を発信できる電気的秤量具を使用
しても良い。バネ秤を使用する場合は、バネ秤の上端を
適宜の支持ポイントに係合し、下端の測定用フックに紐
や縄等で相互に接続された一連の青果類を吊支する。こ
の場合一連の青果類は、その一端を測定フックに係合し
て青果類を縦吊りにしても、各青果類を相互に接続する
縄等の両端を比較的強度の高い棹等の両端に結合して青
果類を横吊りにしても良い。又バネ秤に直接吊支するの
ではなく、通風性の良い乾燥に適した容器に複数の青果
類を収容し、容器ごと重量を測定し容器重量を差し引く
ことにより青果類の重量を算出しても良い。バネ秤を使
用する場合は、通常各青果類が継続的にバネ秤に吊支さ
れているため、測定操作ごとに青果類を移動させて秤に
載せることなく、継続的な重量測定が可能になる。
【0009】台秤を使用する場合は、別に乾燥している
青果類を定期的に台秤に載置して重量を測定する。1日
1回又は数回あるいは数日に1回青果類の乾燥重量の測
定を行うことにより、乾燥中の青果類の水分含有量を算
出できる。又乾燥すべき青果類を、通風性の容器に収容
して容器ごと青果類の重量測定を行った後、容器の重量
を差し引いても良い。この場合には継続的な水分含有量
算出が可能になる。このようなバネ秤や台秤を使用する
態様では秤量具であるバネ秤や台秤が比較的高価であ
り、しかも炎天下で使用されることが多いため、高価な
秤量具の損傷や劣化によるコスト高を招くことがある。
このような問題点を解消するためには、コイル等のスプ
リングや板バネ等の弾性プレートを複数回折り曲げた、
プラスチックや金属で成形された簡易秤量具を使用すれ
ば良い。このような簡易秤量具を使用して青果類の重量
測定を行う場合には、負荷を掛けていない簡易秤量具の
上下方向の初期長さを測定しておき、予め該簡易秤量具
に重量が既知の複数の錘等の負荷を加え、これらの負荷
により生ずる伸びを測定して、負荷と伸びの関係を示す
検量線を作成しておく。
【0010】そしてバネ秤による秤量の場合と同様に、
この簡易秤量具を介して、縦吊り式にし、横吊り式にし
又は容器に収容した複数の青果類を吊下げる。そして乾
燥開始時の簡易秤量具の上下方向の長さを測定してお
く。次いで前記青果類の天日等による乾燥を行うと水分
が蒸発して青果類の重量が軽くなって簡易秤量具の長さ
が短くなる(縮む)。このときの簡易秤量具の長さを測
定し、その長さから検量線を使用してその時点での乾燥
重量を算出する。これらの値を使用して測定時の水分含
有量が算出できる。この簡易秤量具を使用する場合に
は、秤量具を使い捨てにすることができかつ秤量具自体
が小型で軽量になるため、バネ秤や台秤を使う場合と比
較して作業の簡素化が達成できる。つまり乾燥すべき複
数の青果類と簡易秤量具を一体化しておくと、乾燥開始
から梱包までの一連の操作を青果類と簡易秤量具を一体
物として扱うことができる。更に一度に多数の青果類を
扱うことが多く、数百単位でバネ秤等を準備することは
経済的な負担が大きくなるのに対し、簡易秤量具の場合
には単価が安く、比較的簡単に準備できる。
【0011】これにより秤量終了時に秤量具を青果類か
ら取り外すことが必ずしも必要でなくなり、梱包等と同
時に外すことにより工程数を減らすことが可能になる。
更に秤量具が安価であるため、秤量具が損傷してもさほ
ど損失が大きくなく、秤量具に注意を払うことなく一連
の作業が実施できる。本発明方法では、前述した方法の
ように直接乾燥中の青果類の重量を測定するのではな
く、初期重量と乾燥後重量との重量比を測定することに
より間接的に水分含有率を算出しても良い。この態様で
は直接重量を測定することが不要になるため、使用する
測定装置及び操作が更に簡便になる。青果類の乾燥操作
における乾燥後水分含有率は次式によって算出される。 Rw2=100−(W1/W2)x(100−Rw1) ここでRw1は初期水分含有率(%)、Rw2は乾燥後水分
含有率(%)、W1は初期重量、W2は乾燥後重量(W1とW2
は相対値で単位は任意)である。この式から分かるよう
に乾燥後水分含有率は初期重量と乾燥後重量の重量比
(及び初期重量)から算出され、乾燥後重量の測定は必
須ではない。従って直接重量測定を行うより簡単な重量
比測定により簡便に乾燥中の青果類の水分管理が行え
る。
【0012】この発明の態様を実施するには、例えばコ
イルやバネ等の簡易秤量具と目盛り機能を有する弾性体
を有する水分管理用装置の使用が望ましい。無負荷時の
簡易秤量具の所定ポイント例えば下端のフックに対応す
るポイントと、乾燥前の測定開始時の前記所定ポイント
に相当するポイント間に前記弾性体を掛け渡す。両ポイ
ント間の距離は負荷の大小によって変化するため剛体で
はなる弾性体を使用する。前記目盛りは具体的な数値を
付すよりは、例えば10%又は20%ごとに弾性体に着色し
て容易に視認できるようにすることが望ましい。第1〜
第3発明の対象となる青果類は、好ましくは柿やぶどう
等の果実類であり、これら以外にバナナやきゅうりが含
まれ、又青果類は収穫後直ちに乾燥する態様が望ましい
が、例えばたくあんのように、収穫した大根を一旦塩水
等を使用して味付けした加工青果類の乾燥も含まれる。
【0013】第4発明は前述の第1〜第3発明と異なり
タバコ葉を対象とする。通常タバコ葉は前述の青果類と
異なり、収穫後に十分に乾燥した後、加湿して所望の水
分含有量とする。従ってタバコ葉の水分管理は加湿、つ
まり水分供給である。この相違に起因して、第4発明で
は重量増加を測定して水分管理を行うことになるが、水
分管理の原理は第1〜第3発明と同様である。第5発明
は、前述の青果類とタバコ葉の両者を対象とする。これ
らの青果類やタバコ葉の乾燥又は加湿は、前述の第1〜
第3発明により行うこともできるが、自動的な水分管理
が行えればより好ましい。第5発明では、乾燥又は加湿
中の複数の青果類及び/又はタバコ葉のうちの少なくと
も一部に電気的秤量具を設置し、この秤量具で好ましく
は継続的又は定期的に重量を測定し、かつ測定重量を電
気信号に変換して水分制御装置に送信し、該重量信号に
基づいて乾燥又は加湿を制御する。この電気的秤量具の
例としてロードセルがある。
【0014】前述した通り、これらの青果類やタバコ葉
の水分含有量測定は、多数の果実等に対して一度に行わ
れることが多い。その場合に、前記電気的秤量具は各々
の青果類やタバコ葉に設置する必要はなく、数個から数
十個の青果類等に1個の割合で設置すれば十分であるこ
とが多い。これにより秤量具に要するコストを削減しな
がら、同一環境で乾燥又は加湿されて実質的に同一の水
分含有量を有する青果類やタバコ葉の水分管理を実施で
きる。この電気的秤量具を使用する青果類やタバコ葉の
水分管理は、測定重量に関する前記電気信号を水分制御
装置に送り、該水分制御装置で適性値と比較して、乾燥
又は加湿条件を修正するようにすれば良く、これにより
自動的に水分管理を実施できる。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明に係わる青果類やタバコ葉
の水分管理方法の実施態様に関し添付図面を参照しなが
ら説明するが、本発明は該実施態様に限定されるもので
はない。
【0016】図1は、本発明方法をバネ秤を使用して青
果類の水分管理行う例を示す概略図、図2及び図3はバ
ネ秤を使用して行う他の例を示す概略図、図4は本発明
方法を簡易秤量具を使用して行う例を示す概略図であ
る。図1では、バネ秤1の秤量用フック2に、紐3で縦
吊り式に連結した計5個の柿4を吊支した例を示してい
る。乾燥前のバネ秤1の目盛りには収穫時とほぼ同じ柿
4の重量が表示され、これらの柿4を日向に放置して乾
燥すると柿4の中の水分が蒸発して全体の重量が軽くな
り目盛りが示す値が小さくなる。バネ秤1に継続的に表
示される秤量値が所望の水分含有量に相当する重量に達
した際に乾燥を停止すると、過不足のない水分含有量を
有する干柿が得られ、品質の良好な高級品として出荷で
きる。図示の例ではバネ秤1で秤量する柿4を5個とし
たが通常は3〜50個とし、より高効率で乾燥及び秤量を
行うため10〜20個とすることが好ましい。
【0017】図2は、図1の改良に係り、1度に乾燥で
きる柿4の数を増加させるために、バネ秤1の秤量用フ
ック2に、下向き「コ」字状に折り曲げられた金属ワイヤ
5を係合させ、更に該金属ワイヤ5の両端にそれぞれ5
個の柿4を有する紐3が図1の場合と同様に吊支された
例を示している。この例では金属ワイヤ5から吊支され
る紐3の数を増やすことにより乾燥できる柿の数が相乗
的に増加する。図3も、図1の改良に係り、バネ秤1の
秤量用フック2に、横方向に延びる吊下げ棹6を係合
し、その両端間に5個の柿4を有する紐3を掛け渡した
例を示している。
【0018】図4は、図1のバネ秤の替わりにスプリン
グ7を使用する例を示している。この例では、初期長さ
が「L」であるスプリング7に種々の負荷が掛かった際
のスプリング7の長さ(初期長さL+伸びの合計)を測
定して負荷と長さの関係を示す検量線を作成しておき、
測定時のスプリング長さに対応する重量を検量線から算
出することにより他の例と同様にして測定時の水分含有
量を特定する。この例では安価なスプリングをバネ秤の
替わりに使用できるため、低コストで水分含有量の測定
が可能になり、安価に高品質の柿を提供できることにな
る。
【0019】図5は、重量比を測定して間接的に水分含
有率を算出する装置の概略を示しており、図5aは目盛
り付き弾性体8を、図5bは複数の柿4を吊支したスプ
リング7を、図5cは無負荷のスプリング7をそれぞれ
示している。図5bに示す乾燥前の柿4を吊支した簡易
秤量具であるスプリング7は乾燥が進行するにつれて水
分が蒸発してスプリングが縮み、図5cの状態に近づ
く。固形分の重量があるため図5cの状態にはならない
が、スプリング7下端のフック(図示略)に接続した指
示具9が表示する目盛り付き弾性体8の目盛りによりそ
の時点での水分含有率を算出できる。弾性体8の目盛り
の図示は省略したが、前述した通り該弾性体8を一定割
合で色分けしたり、測定中の柿4に固有の水分含有率に
相当するポイントに目印を付しても良い。このように弾
性体8に目盛りの読みにより直接の重量測定の場合と同
様にそしてより簡単に青果類の水分管理を行うことがで
きる。
【0020】図7は、複数のタバコ葉を加湿しながら秤
量する加湿器を示す正面図である。図7の例では、横方
向の棚棹10に、9個のフック11及び1個の電気的秤量具12
を介して10枚のタバコ葉13が吊支されている。前記電気
的秤量具12は横に並んだ10枚のタバコ葉13のうちの左か
ら5番目のタバコ葉13を吊支している。図8は、図7に
示したタバコ葉の加湿器を使用する水分管理方式を例示
する平面図である。図8では、10枚のタバコ葉が吊支さ
れた棚棹10を4本で1グループにし、このグループが縦
3列、横2列の計6個配列された例が示されている。各
グループの4本の棚棹10のうち3本の棚棹10では全ての
タバコ葉13がフック11で吊支され、残りの1本の棚棹10
では図7に示す通り、左から5番目のタバコ葉13は電気
的秤量具12により吊支されている。このように各グルー
プの計40枚のタバコ葉13のうち、図8の平面図で見て上
から2列目で左から5番目のタバコ葉13のみが電気的秤
量具12により継続的又は定期的に重量測定が行われる。
【0021】各グループの電気的秤量具12によるタバコ
葉13の重量測定で得られる重量データは、それぞれの信
号ライン14を経由して水分制御装置15に集められる。集
められたデータを分析し、例えば各グループからの信号
で全てのグループのタバコ葉が最適重量値に到達したと
判定できるときは、水分制御装置15から加湿器16に信号
を送り、全体のタバコ葉の加湿を停止する。又それぞれ
の信号ライン14からのデータを分析し、特定のグループ
の加湿が遅れているような場合には、水分制御装置15か
ら加湿器16に信号を送り、前記特定グループへの加湿速
度を上昇させて全体の加湿状況をほぼ均一にする。なお
タバコ葉に対しては通常加湿のみが行われ乾燥は行われ
ないが、あるグループで加湿が進みすぎた場合には、そ
れを検出した信号に基づいて乾燥器17を駆動して当該グ
ループのタバコ葉の乾燥を行っても良い。通常各グルー
プは実質的に同一条件で乾燥又は加湿が行われているた
め、単一グループに属するタバコ葉13は同一水分含有量
を有するとみなすことができる。従って各グループのタ
バコ葉13の重量はそれぞれに異なるものの、電気的秤量
具12により重量測定が行われるタバコ葉13の水分含有量
が最適値に達したと判定できる場合は、そのタバコ葉13
が属するグループの全てのタバコ葉13の水分含有量が最
適値に達したとみなすことができ、各グループで1枚の
タバコ葉の重量測定を継続的又は定期的に行うことによ
り、前述した水分管理が可能になる。図8の例では水分
管理方式をタバコ葉に適用する例を説明したが、該方式
は同様にして前述した青果類の乾燥や加湿にも適用する
ことができる。
【0022】
【実施例】大きさの異なる9個のサンプル(商品名:ハ
チヤ柿)を準備し、各サンプルの初期重量を測定した。
サンプル1は乾燥せず、サンプル2〜9は強制乾燥器に
よって乾燥した。乾燥時間はサンプルの番号が増えるに
連れて長くして乾燥度がサンプルの番号に従って上昇す
るようにした。乾燥後にサンプル2〜9の乾燥後重量を
測定した。各サンプルの初期重量と乾燥後重量から重量
比(W2/W1)を算出し、かつ乾燥後に各サンプルを破壊し
て乾燥後の水分含有率を測定した。これらの結果を表1
に示した。更に全サンプルの重量比と水分含有率の関係
を図5に示した。図5に示すように、重量比と水分含有
率はほぼ直線関係にあり、各サンプルの重量比を測定す
ることにより、それぞれの水分含有率が推測できること
が明らかになった。
【0023】
【表1】
【0024】
【発明の効果】本発明方法は、複数の青果類の初期重量
を特定し、該青果類を乾燥させて水分除去を行いながら
該青果類の乾燥重量を測定し、該乾燥重量と前記初期重
量から測定時の水分含有量を算出することを特徴とする
青果類の水分管理方法(請求項1)である。本発明方法
によると、乾燥中の青果類の重量を定期的又は継続的に
測定することにより、乾燥青果類の性能に最も大きく影
響する水分含有量を算出することができる。味覚的品質
を重視する場合には水分含有量を比較的多くし、日持ち
を重視する場合には水分含有量を比較的少なくすること
が望ましい。刻々と変化する水分含有量を検出できる
と、このような水分含有量に基づく用途が異なる場合に
もそれぞれ対応することができ、必要な水分含有量に達
した時点で乾燥を停止することにより所望水分含有量の
乾燥青果類を提供できる。
【0025】青果類の重量測定にはバネ秤を使用でき、
バネ秤の場合には常にバネ秤の目盛りに重量が表示され
るため、その読み取りにより継続的に水分含有量を算出
できる(請求項2)。又青果類の重量測定には台秤を使
用しても良く、別の場所で乾燥した青果類を定期的につ
まり1日1回又は数回あるいは数日に1回、乾燥中の青
果類を台秤に移して重量測定を行い水分含有量の測定を
行うようにしても良い(請求項3)。更に本発明方法
は、コイル等のスプリングや板バネ等の弾性プレートを
複数回折り曲げた、プラスチックや金属で成形された簡
易秤量具を使用して実行しても良い(請求項4)。この
場合には、検量線が必要になるが簡易秤量具自体が安価
かつ小型及び軽量であり、使い捨ても可能であることか
ら、作業効率の向上に寄与できる。
【0026】又直接青果類の重量測定を行う替わりに、
青果類の初期重量と乾燥後重量の重量比を測定して水分
含有率を算出することにより水分管理を行っても良く
(請求項5)、この方法は、複数の青果類の吊支する簡易
秤量具と、該簡易秤量具より短寸で目盛り機能を有する
弾性体を含んで成り、無負荷時の簡易秤量具の所定ポイ
ントと前記乾燥前の複数の青果類を吊支した時点の前記
所定ポイントに相当するポイントの間に前記弾性体を上
下方向に向けて掛け渡し、前記青果類の乾燥に従って上
昇する前記ポイントを前記弾性体の目盛りにより認識
し、乾燥中の前記青果類の水分含有率を算出することを
特徴とする青果類の水分管理用装置(請求項6)により
好ましく実施できる。
【0027】請求項1の青果類の水分管理方法はタバコ
葉にも応用でき(請求項7)、タバコ葉の場合は、通常
加湿による水分含有量の調節が行われるため、タバコ葉
の加湿重量と初期重量から測定時の水分含有量を算出す
ることになる。そして同様にして青果類に関する請求項
2から請求項6の水分管理方法又は装置も必要に応じて
修正を行ってタバコ葉に適用できる。青果類やタバコ葉
の自動化は、乾燥又は加湿中の複数の青果類及び/又は
タバコ葉のうちの少なくとも一部の重量を、重量信号を
発信できる電気的秤量具で秤量し、得られた重量データ
を変換した重量信号を水分制御装置に送信し、該重量信
号に基づいて乾燥又は加湿を制御することにより達成で
きる(請求項8)。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法をバネ秤を使用して行う例を示す概
略図。
【図2】本発明方法をバネ秤を使用して行う他の例を示
す概略図。
【図3】本発明方法をバネ秤を使用して行う更に他の例
を示す概略図。
【図4】本発明方法を簡易秤量具を使用して行う例を示
す概略図。
【図5】本発明に係る水分管理装置を例示する概略図
で、図5aは目盛り付き弾性体を、図5bは複数の柿を
吊支したスプリングを、図5cは無負荷のスプリングを
それぞれ示している。
【図6】実施例における重量比と水分含有率の関係を示
すグラフ。
【図7】複数のタバコ葉を加湿しながら秤量する加湿器
を示す正面図。
【図8】図7に示したタバコ葉の加湿器を使用する水分
管理方式を例示する平面図。
【符号の説明】
1 バネ秤 2 秤量用フック 3 紐 4 柿 5 金属ワイヤ 6 吊下げ棹 7 スプリング 8 目盛り付き弾性体 9 指示具 10 棚棹 11 フック 12 電気的秤量具 13 タバコ葉 14 信号ライン 15 水分制御装置 16 加湿器 17 乾燥器

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の青果類の初期重量を特定し、該青
    果類を乾燥させて水分除去を行いながら該青果類の乾燥
    重量を測定し、該乾燥重量と前記初期重量から測定時の
    水分含有量を算出することを特徴とする青果類の水分管
    理方法。
  2. 【請求項2】 複数の青果類をバネ秤を介して吊支し、
    バネ秤の目盛りの読み取りにより継続的な重量測定を可
    能にした請求項1に記載の青果類の水分管理方法。
  3. 【請求項3】 複数の青果類を台秤に定期的に載置し、
    台秤の目盛りの読み取りにより定期的な重量測定を可能
    にした請求項1に記載の青果類の水分管理方法。
  4. 【請求項4】 複数の青果類を伸縮自在な簡易秤量具を
    介して吊支し、簡易秤量具の長さの読み取りにより継続
    的な重量測定を可能にした請求項1に記載の青果類の水
    分管理方法。
  5. 【請求項5】 複数の青果類の初期重量と乾燥後重量と
    の重量比を測定し、該重量比から前記青果類の乾燥後の
    水分含有率を算出することを特徴とする青果類の水分管
    理方法。
  6. 【請求項6】 複数の青果類の吊支する簡易秤量具と、
    該簡易秤量具より短寸で目盛り機能を有する弾性体を含
    んで成り、無負荷時の簡易秤量具の所定ポイントと前記
    乾燥前の複数の青果類を吊支した時点の前記所定ポイン
    トに相当するポイントの間に前記弾性体を上下方向に向
    けて掛け渡し、前記青果類の乾燥に従って上昇する前記
    ポイントを前記弾性体の目盛りにより認識し、乾燥中の
    前記青果類の水分含有率を算出することを特徴とする青
    果類の水分管理用装置。
  7. 【請求項7】 複数のタバコ葉の初期重量を特定し、該
    タバコ葉を加湿して水分添加を行いながら該タバコ葉の
    加湿重量を測定し、該加湿重量と前記初期重量から測定
    時の水分含有量を算出することを特徴とするタバコ葉の
    水分管理方法。
  8. 【請求項8】 乾燥又は加湿中の複数の青果類及び/又
    はタバコ葉のうちの少なくとも一部の重量を、電気的秤
    量具で秤量し、得られた重量データを変換した重量信号
    を水分制御装置に送信し、該重量信号に基づいて乾燥又
    は加湿を制御することを特徴とする青果類・タバコ葉の
    水分管理方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011123030A (ja) * 2009-12-14 2011-06-23 Ohbayashi Corp セメント組成物の乾燥状態確認方法
JP2013505469A (ja) * 2010-11-16 2013-02-14 上海煙草集団有限責任公司 タバコの保湿性測定方法

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