JP2002237578A - 不揮発性メモリ - Google Patents

不揮発性メモリ

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JP2002237578A
JP2002237578A JP2001379380A JP2001379380A JP2002237578A JP 2002237578 A JP2002237578 A JP 2002237578A JP 2001379380 A JP2001379380 A JP 2001379380A JP 2001379380 A JP2001379380 A JP 2001379380A JP 2002237578 A JP2002237578 A JP 2002237578A
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diffusion layer
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electrons
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JP2001379380A
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Yoshimitsu Yamauchi
祥光 山内
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Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のDRAMセルとほぼ同程度の占有面積
で、かつ、比較的簡単な構造及び製造工程により実現す
ることができる不揮発性メモリを提供すること。 【解決手段】 半導体基板1上に順次積層された第1絶
縁膜3、フローティングゲート4、第2絶縁膜5及びコ
ントロールゲート6、半導体基板1中に形成されたソー
ス/ドレイン拡散層7、13により構成される1個の不
揮発性メモリトランジスタと、2つの電極10、12に
挟持されたキャパシタ絶縁膜11から構成され、前記一
方の電極10が前記不揮発性メモリトランジスタのソー
ス拡散層7と接続されている1個のキャパシタとを有す
るメモリセルの少なくとも1つと、ドレイン拡散層13
側からトンネル電流によりフローティングゲート4への
電子の注入/引き抜きを行う注入/引き抜き手段とから
なる不揮発性メモリ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、不揮発性メモリ
に関し、より詳細には、ダイナミックRAMの機能とE
EPROMの機能を有する不揮発性メモリに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、記憶装置には、電源をオフにし
ても記憶内容が保持されている不揮発性メモリ(EEP
ROM等)と、電源をオフにすると記憶内容が消失する
揮発性メモリ(RAM等)がある。不揮発性メモリであ
るEEPROMは電源をオフにしても記憶されているデ
ータを長時間保持することができるが、データの書込み
/消去時間が長く、また、書込み/消去回数に制限があ
るため、常時データを書き換える用途には適していな
い。一方、揮発性メモリであるRAMはデータの書換え
時間が短く、書換え回数に制限はないが、電源をオフに
すると記憶されているデータが消失する。
【0003】そこで、常時データを書き換えることがで
きるとともに、書き換えたデータを長時間保持すること
ができる半導体メモリとしてEEPROMセルとRAM
セルとを組み合わせた不揮発性RAM(NVRAM)セ
ルが提案されている。
【0004】例えば、特開平2−240960号公報に
は、NVRAMセルとしてEEPROMにDRAMを組
み合わせた半導体装置が開示されている。この半導体装
置は、図18のセル回路図及び図19のセル構造断面図
に示したように、1つのセルが、1個のMOSトランジ
スタ(以下、「トランジスタT」と記す)と1個のスタ
ック構造のキャパシタCとからなるDRAM部と、1個
のFLOTOX型MOSトランジスタ(以下、「トラン
ジスタMT」と記す)からなるEEPROM部とで構成
されている。
【0005】トランジスタTは、そのゲート電極27が
ワードラインに接続されており、ドレイン拡散層21に
はビットラインが接続されている。また、キャパシタC
はプレートキャパシタ電極26と蓄積ノード(コントロ
ールゲート)25とで絶縁膜29を挟持したスタック構
造を有しており、蓄積ノード25はトランジスタTのソ
ース拡散層23に接続されている。さらに、トランジス
タMTは、データを長時間蓄積しておくフローティング
ゲート24、フローティングゲート24とソース拡散層
22との間のトンネル絶縁膜28、上述のコントロール
ゲート25を備えており、トランジスタMTのドレイン
拡散層はトランジスタTのソース拡散層23と接続され
ている。
【0006】このような構成の半導体装置は、EEPR
OMセルとDRAMセルとを組み合わせることによっ
て、常時データを書換える時はDRAMとして動作(D
RAM動作)させ、電源をオフする時又はデータを長時
間保存する必要がある時はDRAM部からEEPROM
部へデータを一括転送してEEPROM部に記憶させ
(ストア動作)、電源投入時等にEEPROM部に保存
されていたデータを転送してDRAM部に記憶させてい
る(リコール動作)。しかし、この半導体装置は、DR
AM部とEEPROM部とから構成されているため、各
部の占有面積による制約から半導体装置自体の占有面積
を小さくすることが難しく高集積化に適さないという問
題があった。
【0007】また、例えば、特開平6−244384号
には、NVRAMのセルとしてDRAMセルと不揮発性
メモリセルとを組み合わせた複合メモリセルが開示され
ている。この複合メモリセルは、図20のセル回路図及
び図21のセル構造断面図に示したように、素子形成用
基板35の一方の面に、フローティングゲート30及び
コントロールゲート31を備えた不揮発性メモリセルと
DRAMセルの情報蓄積部32、33、34とが形成さ
れ、さらにそれらセルの上方に支持基板38が張り合わ
されている。また、他方の面には、DRAMセルを構成
するゲート電極37、チャネル領域36A及びソース・
ドレイン領域36Bが形成されて構成されている。
【0008】この複合メモリセルは、チャネル領域を挟
んでDRAMセルと不揮発性メモリセルとのゲート領域
が縦積みされているので、上述の半導体装置に比べて占
有面積を小さくすることができるが、不揮発性メモリセ
ル及びDRAMセルの情報蓄積部の上方に支持基板38
を張り合わせた後、素子形成用基板35の一部を除去す
る工程が必要となるため、構造及び製造工程が複雑とな
るという問題があった。
【0009】さらに、例えば、特開平6−5801号
に、1トランジスタ不揮発性DRAMが開示されてい
る。このメモリは、図22の回路図及び図23の構造断
面図に示したように、半導体基板41内に形成された記
憶ノード42、絶縁膜43及び上部電極44からなるキ
ャパシタCと、半導体基板41内に形成されたソース4
5、記憶ノード42と共通するドレイン、コントロール
ゲート46及び2層構造のフローティングゲート47
a、47bからなる転送トランジスタTとからなる。
【0010】このメモリは、電子を半導体基板41と近
い距離にあるフローティングゲート47bと、キャパシ
タCの記憶ノード(ドレイン)42との間でトンネル通
過させることによりキャパシタCに記憶されたデータを
フローティングゲート47bに転送することができる。
具体的には、データをキャパシタCからフローティング
ゲート47bへ転送するため、まず+15Vをすべての
ワードラインWLに印加し、すべてのビットラインBL
を接地する。キャパシタCに格納されている状態がキャ
パシタCの−5Vに対応したデータ“1”である場合、
転送トランジスタTのキャパシタC側における電界が充
分高くなるので、電子がトンネル酸化物を介してドレイ
ン42からフローティングゲート47bへトンネル通過
する。キャパシタCの容量がコントロールゲート46の
容量よりもはるかに高いので、フローティングゲート4
7bを負に充電するのに充分なものとなる。よって、キ
ャパシタCに格納されている−5Vがフローティングゲ
ート47bに転送される。一方、キャパシタCの電圧が
データ“0”を表す0Vである場合、層間絶縁膜の電界
は、電子がフローティングゲート47bへのトンネルを
通過するのに充分な強さではなくなる。その結果、電子
がフローティングゲート47bに注入されなくなり、フ
ローティングゲート47bは充電されないままである。
よって、以前のDRAMモードの動作中にキャパシタC
に格納された内容がフローティングゲート47b中に恒
久的に転送され、電力が回復し、リコール/イレースモ
ードが活動化されるまで、ここに残される(不揮発性ス
トア)。このように、ワードラインWLに15Vを印加
しているため、転送トランジスタTはオフ状態となり、
チャネル層は形成されていない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】一般に、不揮発性メモ
リの書き込み特性は、ソース/ドレイン領域とワードラ
インとの電位差によって決定される。しかし上記メモリ
セルの場合、フローティングゲート47bに電子が注入
された結果、ドレイン42に正孔が発生する。しかも、
ドレイン42がフローティング状態にあるため、ドレイ
ン42に正孔が蓄積されるので、ドレイン42の電位が
低下し、ドレイン42とワードラインWL間との電位差
が書き込みとともに小さくなる。その結果、書き込み特
性にばらつきが生じるという問題がある。
【0012】また、イレース時には、選択されたワード
ラインWLに−20Vを、全てのビットラインBLに0
V印加することによって、フローティングゲート47に
格納されているデータを消去する。これによって、電子
がドレイン42へのトンネルを通過し、フローティング
ゲート47に残っている電子を空にする。このように、
ワードラインWLに−20Vを印加しているため、転送
トランジスタTはオン状態となり、チャネル層が形成さ
れているビットラインBLに印加された電圧をチャネル
層を介してドレイン42に与え、ドレイン42とワード
ラインWLとの間の電位差により、フローティングゲー
ト47中の電子を、ドレイン42側に引き抜く。なお、
トンネル酸化膜はドレイン側にのみ形成されているた
め、電子はドレインに引き抜かれる。この結果、ドレイ
ン電位はオン抵抗により下がるため、ソース電位をオン
抵抗分高くとる必要があるという問題があった。
【0013】本発明は、上記課題に鑑みなされたもので
あり、従来のDRAMセルとほぼ同程度の占有面積で、
比較的簡単な構造及び製造工程により実現することがで
きるとともに、書き込み特性のばらつきを抑制すること
ができる不揮発性メモリ及びその動作方法を提供するも
のである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、半導体
基板上に順次積層された第1絶縁膜、フローティングゲ
ート、第2絶縁膜及びコントロールゲート、前記半導体
基板中に形成されたソース/ドレイン拡散層により構成
される1個の不揮発性メモリトランジスタと、2つの電
極に挟持されたキャパシタ絶縁膜から構成され、前記一
方の電極が前記不揮発性メモリトランジスタのソース拡
散層と接続されている1個のキャパシタとを有するメモ
リセルの少なくとも1つと、前記ドレイン拡散層側から
トンネル電流によりフローティングゲートへの電子の注
入/引き抜きを行う注入/引き抜き手段とからなる不揮
発性メモリが提供される。
【0015】また、本発明によれば、メモリセルが複数
個マトリクス状に配設され、ワードラインを不揮発性メ
モリトランジスタのコントロールゲートに、ビットライ
ンを前記トランジスタのドレイン拡散層に接続してな
り、かつ各キャパシタに所定のデータが蓄積されている
不揮発性メモリにおいて、キャパシタに蓄積されている
データが第2のデータであるときのみ、電子の注入/引
き抜き手段により、ビットラインに第2の電圧を印加し
てフローティングゲートと少なくともドレイン拡散層と
の間にトンネル電流が発生する第2の電位差を生じさせ
る一方、前記キャパシタに蓄積されているデータが第1
のデータであるときには、ビットラインにトンネル電流
の発生を阻止する第1の電圧を印加してフローティング
ゲートと少なくともドレイン拡散層との間に第2の電位
差よりも小さい第1の電位差を生じさせることにより、
前記不揮発性メモリトランジスタの閾値を制御するスト
ア動作を含む上記不揮発性メモリの動作方法が提供され
る。
【0016】さらに、メモリセルが複数個マトリクス状
に配設され、ワードラインを不揮発性メモリトランジス
タのコントロールゲートに、ビットラインを前記トラン
ジスタのドレイン拡散層に接続してなり、かつ各キャパ
シタに所定のデータが蓄積されている不揮発性メモリに
おいて、各キャパシタに蓄積されたデータをラッチした
後、まず、前記キャパシタに蓄積されたデータにかかわ
らず、電子の注入/引き抜き手段により、フローティン
グゲートと少なくともドレイン拡散層との間にトンネル
電流が発生する電位差を生じさせて電子の注入/引き抜
きを行い、次いで、電子の注入/引き抜き手段により、
前記ラッチされたデータが第1のデータであるときの
み、ビットラインに第1の電圧を印加してフローティン
グゲートと少なくともドレイン拡散層との間にトンネル
電流が発生する第2の電位差を生じさせて電子の引き抜
き/注入を行う一方、前記ラッチされたデータが第2の
データであるときに、ビットラインにトンネル電流の発
生を阻止する第2の電圧を印加してフローティングゲー
トと少なくともドレイン拡散層との間に第2の電位差よ
りも小さい第1の電位差を生じさせることにより前記不
揮発性メモリトランジスタの閾値を制御する別のストア
動作を含む上記不揮発性メモリの動作方法が提供され
る。
【0017】また、本発明によれば、メモリセルが複数
個マトリクス状に配設され、ワードラインを不揮発性メ
モリトランジスタのコントロールゲートに、ビットライ
ンを前記トランジスタのドレイン拡散層に接続してな
り、かつ前記各トランジスタに所定のデータが蓄積され
ている不揮発性メモリにおいて、第1のデータが蓄積さ
れた前記トランジスタの閾値と第2のデータが蓄積され
た前記トランジスタの閾値との間の電圧Vwlを前記ワー
ドラインに印加するとともに、ビットラインに所定の電
圧Vb1を印加して、オンした前記トランジスタのキャパ
シタのみに電圧Vb1を書き込み、さらに、前記ワードラ
インに前記電圧Vwlを印加し、ビットラインに前記電圧
Vb1と異なる電圧Vb2を印加するとともにビットライン
における該電圧Vb2の変動を検知し、検知した電圧が電
圧Vb2と不一致であった場合に第1のデータ、一致した
場合に第2のデータと判定してラッチした後、前記トラ
ンジスタに第2のデータが蓄積されている場合のみ、電
子の注入/引き抜き手段により、ビットラインに第1の
電圧を印加してフローティングゲートと少なくともドレ
イン拡散層との間にトンネル電流が発生する第2の電位
差を生じさせる一方、前記トランジスタの閾値が第1の
データに対応するときには、ビットラインにトンネル電
流の発生を阻止する第2の電圧を印加してフローティン
グゲートと少なくともドレイン拡散層との間に第2の電
位差よりも小さい第1の電位差を生じさせることによ
り、すべて前記不揮発性メモリトランジスタの閾値を均
一にし、前記ラッチした第1及び第2のデータをそれぞ
れキャパシタに蓄積させるリコール/初期化動作を含む
上記不揮発性メモリの動作方法が提供される。
【0018】さらに、メモリセルが複数個マトリクス状
に配設され、ワードラインを不揮発性メモリトランジス
タのコントロールゲートに、ビットラインを前記トラン
ジスタのドレイン拡散層に接続してなり、かつ前記各ト
ランジスタに所定のデータが蓄積されている不揮発性メ
モリにおいて、第1のデータが蓄積された前記トランジ
スタの閾値と第2のデータが蓄積された前記トランジス
タの閾値との間の電圧Vwlを前記ワードラインに印加す
るとともに、ビットラインに所定の電圧Vb1を印加し
て、オンした前記トランジスタのキャパシタのみに電圧
Vb1を書き込み、さらに、前記ワードラインに前記電圧
Vwlを印加し、ビットラインに前記電圧Vb1と異なる電
圧Vb2を印加するとともにビットラインにおける該電圧
Vb2の変動を検知し、検知した電圧が電圧Vb2と不一致
であった場合に第1のデータ、一致した場合に第2のデ
ータと判定してラッチした後、まず、ラッチされたデー
タにかかわらず、電子の注入/引き抜き手段により、ビ
ットラインに第2の電圧を印加してフローティングゲー
トと少なくともドレイン拡散層との間にトンネル電流が
発生する電位差を生じさせて電子の注入/引き抜きを行
うことにより、選択されたワードラインに接続されてい
る全てのトランジスタの閾値を第1のデータが蓄積され
ているトランジスタの閾値以上にし、次いで、電子の注
入/引き抜き手段により、ビットラインに第1の電圧を
印加してフローティングゲートと少なくともドレイン拡
散層との間にトンネル電流が発生する電位差を生じさせ
て電子の引き抜き/注入を行うことにより、選択された
ワードラインに接続されている全てのトランジスタの閾
値を均一にし、前記ラッチした第1及び第2のデータを
それぞれキャパシタに蓄積させる別のリコール/初期化
動作を含む上記不揮発性メモリの動作方法が提供され
る。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明の不揮発性メモリは、基本
的に1個の不揮発性メモリトランジスタと1個のキャパ
シタとからなる単位メモリセルを少なくとも1つ有して
おり、このメモリセルと、不揮発性メモリトランジスタ
のドレイン拡散層側からフローティングゲートへの電子
の注入/引き抜きを行う注入/引き抜き手段(以下「注
入/引き抜き手段」と記す)とからなる。なお、単位メ
モリセルは、複数個マトリクス状に配設されていること
が好ましい。また、各メモリセルの不揮発性トランジス
タのドレイン拡散層はビットラインに、コントロールゲ
ートはワードラインに接続されている。
【0020】不揮発性メモリトランジスタは、半導体基
板上に順次積層された第1絶縁膜、フローティングゲー
ト、第2絶縁膜及びコントロールゲート、半導体基板中
に形成されたソース/ドレイン拡散層により構成され
る。第1絶縁膜は、通常トンネル絶縁膜と称されるもの
であり、シリコン酸化膜、窒素を含有したシリコン酸化
膜等により形成することができる。膜厚は、かかるトラ
ンジスタを動作させる際の印加電圧等により適宜調整す
ることができる。フローティングゲートは、ポリシリコ
ン、シリコン窒化膜等の電荷を適当に蓄積することがで
きる材料であることが好ましく、その膜厚は特に限定さ
れるものではない。なお、本発明においては、フローテ
ィングゲートは電荷を蓄積する電荷蓄積層として機能す
るものであり、上記の他、SiN−SiO2 の2層構造
やSiO2 −SiN−SiO2 の3層構造のようにトラ
ップの多い層を用いてもよい。第2絶縁膜は、フローテ
ィングゲートと後述のコントロールゲートとの間に形成
されるものであり、第1絶縁膜と同様の材料で形成する
ことができる。コントロールゲートは、通常電極材料と
して使用できるものであれば特に限定されるものではな
く、ポリシリコン、シリサイド、ポリサイド、各種金属
等により、任意の膜厚で形成することができ、フローテ
ィングゲートへの電子の注入を制御できるように、フロ
ーティングゲートの全面又は一部を被覆するように形成
することが好ましい。ソース/ドレイン拡散層は、P型
又はN型の不純物を含有してなる。ソース/ドレイン拡
散層は、その製造工程の容易さから対称かつ同一の不純
物濃度で形成されることが好ましいが、後述する注入/
引き抜き手段により、不揮発性メモリトランジスタのド
レイン拡散層側からフローティングゲートへの電子の注
入/引き抜きを容易ならしめるために、ソース拡散層側
よりもドレイン拡散層側の不純物濃度を高くするか、ソ
ース拡散層とドレイン拡散層との位置をフローティング
ゲートに対して非対称に形成してもよい。
【0021】また、不揮発性メモリセルトランジスタに
おいては、注入/引き抜き手段により、不揮発性メモリ
トランジスタのドレイン拡散層側からフローティングゲ
ートへの電子の注入/引き抜きを容易ならしめるため
に、第1絶縁膜を、ソース拡散層側よりもドレイン拡散
層側の方が薄い膜厚を有するような、膜厚が不均一とな
るように形成してもよい。なお、本発明における不揮発
性メモリトランジスタは、N型又はP型のいずれのタイ
プのトランジスタにおいても実現することができる。
【0022】キャパシタは、キャパシタ絶縁膜が2つの
電極、例えば蓄積電極とプレート電極とに挟持されて構
成されている。キャパシタ絶縁膜としては、特に限定さ
れるものではなく、例えばシリコン酸化膜、シリコン窒
化膜又はそれらの積層膜等を任意の膜厚で形成すること
ができる。蓄積電極としては、上述したように、通常電
極として使用される材料であれば特に限定されるもので
はなく、任意の膜厚で形成することができる。なお、こ
の蓄積電極は、不揮発性メモリトランジスタのソース拡
散層と電気的に接続されているものであるが、半導体基
板内に形成された拡散層としてソース拡散層と共有して
形成してもよい。プレート電極は、蓄積電極と同様の材
料、任意の膜厚で形成することができる。なお、このプ
レート電極は、個々のメモリセルに対応して形成しても
よいが、隣接する複数個のメモリセルのプレート電極と
共有して形成することが好ましい。
【0023】本発明の注入/引き抜き手段を備えた不揮
発性メモリは、例えば、図17に示したようなメモリ・
システムにより実現できる。つまり、本発明のメモリセ
ルアレイ50と、ビットラインデコーダ、プリチャー
ジ、センス増幅器及びラッチ回路51と、マルチプレク
サ52と、ワードラインデコーダ及びドライバ回路53
と、タイミング回路54等とにより構成することができ
る。これらビットラインデコーダ、プリチャージ、セン
ス増幅器及びラッチ回路51と、マルチプレクサ52
と、ワードラインデコーダ及びドライバ回路53と、タ
イミング回路54はすべて周知の回路を用いることがで
きる。メモリセルアレイ50におけるコントロールゲー
トが接続されている各ワードラインWLは、ワードライ
ンデコーダ及びドライバ回路53に接続されており、各
ビットラインBLはビットラインデコーダ、プリチャー
ジ、センス増幅器及びラッチ回路51に接続されてい
る。また、メモリセルアレイ50内の特定のメモリセル
を選択するために、マルチプレクサ52がビットライン
デコーダ51及びワードラインデコーダ53に接続され
ている。なお、データはマルチプレクサ52を介して入
出力される。また、本発明に従って動作するとともに、
停止信号55が入力されるタイミング回路54が、マル
チプレクサ52、ビットラインデコーダ51及びワード
ラインデコーダ53に接続されている。
【0024】フローティングゲートへの電子の注入/引
き抜きをドレイン拡散層側から行うとは、かかる電子の
注入/引き抜きを、少なくともドレイン拡散層とフロー
ティングゲートとの間で行われればよいことを意味して
いる。例えば、不揮発性メモリトランジスタがオンの状
態ではフローティングゲート直下の半導体基板表面にチ
ャネルが形成することとなるため、このチャネルからも
フローティングゲートへの電子の注入/引き抜きが行わ
れることとなる。従って、ドレイン拡散層とチャネルの
一部又は全領域、あるいはドレイン拡散層からソース拡
散層にわたる表面全領域からのフローティングゲートへ
の電子の注入/引き抜きをも含まれることとなる。
【0025】本発明の不揮発性メモリは、周知のトラン
ジスタ製造方法を、適当に変更することによって製造す
ることができる。つまり、所望の薄膜形成技術、薄膜の
加工技術、拡散層形成技術、配線形成技術等を組み合わ
せることにより、本発明の不揮発性メモリの製造が実現
される。
【0026】上記不揮発性メモリは、例えば図3のフロ
ーチャートに示したように、DRAM動作、ストア動作
及びリコール/初期化動作の主な動作によって、常時デ
ータを高速で書き換えることができるとともに、書き換
えたデータを長時間保持することができる半導体装置と
して機能するものである。これらの動作については、以
下の実施例において詳細に説明するが、ビットライン、
ワードライン、プレート電極等に印加する電圧は、特に
限定されるものではなく、例えば、本発明の不揮発性メ
モリをDRAMとして機能させる際、このDRAM動作
に対応させて適当な値を例示しているものであり、各素
子の機能、DRAM動作の最適化、電源電圧等種々のパ
ラメータによって適宜調節することができる。なお、ス
トア動作及びリコール/初期化動作についても、適宜調
節することができる。
【0027】本発明の不揮発性メモリのストア動作にお
いては、電源をオフすると判断した場合、停電を検出し
た場合あるいは急激な電源電圧の変動等を検出した場合
等に、キャパシタに蓄積されていたデータを、不揮発性
メモリトランジスタに記憶させるものである。
【0028】このストア動作には2種類あり、一方のス
トア動作では、キャパシタに蓄積されているデータを判
定した後、キャパシタに蓄積されている第1のデータ
(例えば“0”)又は第2のデータ(例えば“1”)に
応じて、注入手段を用いて、ワードラインとドレイン拡
散層との間に第1の電位差を生じさせるか、あるいはワ
ードラインとドレイン拡散層との間に第1の電位差より
も小さい第2の電位差を生じさせることによって、前記
不揮発性メモリトランジスタの閾値を変化させる。ここ
で、第1の電位差は、ゲートとドレイン拡散層との間で
トンネル電流が生じる電位差であり、第2の電位差は、
トンネル電流が生じない電位差である。ただし、第1及
び第2の電位差は、トンネル酸化膜厚、ドレイン拡散層
の不純物濃度を変化させることにより適宜調整すること
ができる。また、ワードラインには12Vの電圧が印加
されるが、これにより、不揮発性メモリトランジスタは
オン状態となり、フローティングゲートとドレイン拡散
層との間だけでなく、フローティングゲートと基板全体
との間でトンネル電流による電子の注入が生じる。な
お、上述のストア動作は、フローティングゲートへの電
子の注入により行っているが、フローティングゲートか
らの電子の引き抜きにより行うこともできる。この場
合、ワードラインには−8V、ビットラインには4Vを
印加するが、これにより、不揮発性メモリトランジスタ
はオフ状態となり、フローティングゲートとドレイン拡
散層との間でのみトンネル電流による電子の引き抜きが
生じる。
【0029】また、他方のストア動作では、キャパシタ
に蓄積されたデータをラッチして、第1のデータ及び第
2のデータにかかわらず、注入(引き抜き)手段を用い
て、選択されたワードラインとドレイン拡散層との間に
トンネル電流を生じさせる。次に、ラッチされたデータ
に応じて引き抜き(注入)手段により引き抜く(注入す
る)ことによって、不揮発性メモリトランジスタの閾値
を変化させる。
【0030】本発明の不揮発性メモリのリコール/初期
化動作においては、電源がオンされた場合等に、不揮発
性メモリトランジスタのフローティングゲートに蓄えら
れている電荷をキャパシタに転送する動作であり、その
ために、書き込み、読み出し(判定)、ラッチ、初期化
及び転送等の一連の動作を行う。
【0031】まず、フローティングゲートに蓄積されて
いる第1のデータ(例えば“0”)又は第2のデータ
(例えば“1”)に応じて異なる閾値の差異を利用し
て、これらデータの書き込み、読み出し(判定)を行
う。この際、ビットラインに印加する電圧Vb1及びVb2
は、DRAM動作のデータ“0”及び“1”の書き込み
に使用される電圧と同じ電圧を選択することができる。
次いで、読み出された(判定された)データを周知の方
法でラッチし、ラッチ回路に格納した後、データに応じ
て引き抜き手段を用いて、電子を引き抜くことにより不
揮発性メモリトランジスタの閾値を均一とし(初期
化)、ラッチされたデータをキャパシタに転送し、再び
書き込む。ここで、ワードラインには−8Vが印加され
るが、これにより、不揮発性メモリトランジスタはオフ
状態となり、フローティングゲートとドレイン拡散層と
の間でのみトンネル電流による電子の引き抜きが生じ
る。
【0032】また、ラッチ回路に格納した後、選択され
たワードラインの全ての不揮発性メモリトランジスタに
ついて、電子の注入手段により注入を行い、その後、引
き抜き手段を用いて電子を引き抜くことにより、不揮発
性メモリトランジスタの閾値を均一にしてもよい。ここ
でいう電子の注入手段及び引き抜き手段は、判定された
データにかかわらず、注入及び引き抜きを行う。なお、
上述のリコール/初期化動作は、フローティングゲート
からの電子の引き抜きにより行っているが、フローティ
ングゲートへの電子の注入により行ってもよい。この場
合、ワードラインには12V、ビットラインには0Vが
印加されるので、不揮発性メモリトランジスタは、オン
状態となり、フローティングゲートとドレイン拡散層と
の間だけでなく、フローティングゲートと基板全体との
間でトンネル電流による電子の注入が生じる。
【0033】以下に、不揮発性メモリの実施例を図面に
基づいて説明する。本発明の不揮発性メモリを使用した
オープンビット方式のメモリセルアレイを図1に示す。
また、その1セルの等価回路図を図2に示す。本発明の
不揮発性メモリは、図1に示したように、複数のメモリ
セルがマトリクス状に配設されてなる。なお、図1にお
いて、(a)はメモリセルアレイの平面図、(b)は
(a)のA−A′線断面図、(c)は(a)のB−B′
線断面図を示す。
【0034】各メモリセルは1個の不揮発性メモリトラ
ンジスタ(兼DRAMの転送/選択用トランジスタ、以
下「MT」と記す)と1個のキャパシタCとで構成さ
れ、それぞれロコス酸化膜2で分離されている。MT
は、半導体基板1上に第1絶縁膜であるトンネル絶縁膜
3を介して形成されたフローティングゲート4、フロー
ティングゲート4上に第2絶縁膜としてONO膜5を介
して形成されたコントロールゲート(兼DRAMのゲー
ト電極)6からなる。コントロールゲート6はワードラ
インに接続されている。また、ソース拡散層7はセル単
位でロコス酸化膜2によって囲まれ、フローティング状
態になっている。ドレイン拡散層13は開口窓15を介
してビットライン14に接続されている。
【0035】キャパシタCは、コントロールゲート6の
上方に絶縁膜8を介して形成されたポリシリコンからな
る蓄積電極10と、ONO膜からなる絶縁膜11と、プ
レート電極12とを順次積層したスタック構造で形成さ
れている。蓄積電極10は、その一端が開口窓9を介し
てMTのソース拡散層7とオーミック接続され、その他
端はコントロールゲート6の上方まで延びている。な
お、プレート電極12は複数のメモリセル(図1では4
つのメモリセル)に共通の電極として形成されている。
図1にはオープンビット方式のメモリセルアレイを示し
たが、本発明においては、図3に示したフォールデッド
ビット方式のメモリセルアレイを適用してもよい。図3
においては、図1と同一の符号を付している。また、上
記においてフローティングゲートは、電荷を蓄積する電
荷蓄積層として機能するものであり、ポリシリコンの
他、SiN−SiO2 の2層構造やSiO2 −SiN−
SiO2 の3層構造のようにトラップの多い層を用いて
もよい。
【0036】このような不揮発性メモリは、例えば図4
のフローチャートに示したように動作する。まず、DR
AM動作を行う。このDRAM動作は、従来のDRAM
と同様に行うことができる。例えば、図5(a)及び
(b)に示す等価回路を用い、表1に示す電圧を印加す
ることによって行うことができる。
【0037】
【表1】 書込みは、書き込みたいセルのワードラインに5Vを印
加し、データ“0”を書き込む場合ビットラインに0V
を印加し、データ“1”を書き込む場合ビットラインに
3Vを印加することにより、キャパシタに電荷を蓄積さ
せる。このときプレート電極(CP)はVCC/2Vとす
る。また、選択されなかったメモリセルのワードライン
には0Vが印加されるのでオフ状態となり、データの書
き込みは行われない(図5(a)参照)。
【0038】読み出しは、まずビットラインをVCC/2
(VCCが3Vのときは1.5V)にプリチャージし、選
択されたメモリセルのワードラインを書込みと同様に5
Vを印加してオン状態にする。このときキャパシタに蓄
積されている電荷によりビットラインの電位が変動し、
変動したビットラインの電位と基準電位(VCC/2)と
を比較することにより、データの読み出しを行う(図5
(b)参照)。ここで、読み出し時のオープンビットア
レイ及びフォールデッドアレイの等価回路を図6(a)
及び(b)にそれぞれ示す。
【0039】次に、電源オフの動作に移行するか否かを
判断し、電源をオフすると判断した場合、ストア動作が
行われる。このストア動作とは、上述のDRAM動作で
書き込まれたデータ(キャパシタに蓄えられている電
荷)をMTのフローティングゲートに転送して記憶させ
る動作である。ストア動作には2種類あり、一方のスト
ア動作については、図7に示す等価回路を用い、表2に
示す電圧を印加することによって行う。
【0040】
【表2】 まず、通常のDRAM動作の読み出しと同様にビットラ
インの電位の変動を検知することにより、キャパシタに
蓄積されているデータが“0”(電荷が蓄積されていな
い状態)であるか、“1”(電荷が蓄積されている状
態)であるかを判定する。なお、この際の判定は、周知
の技法によって行う。
【0041】次いで、データが“0”と判定されたビッ
トラインには4Vを印加し、データが“1”と判定され
たビットラインには0Vを印加する。このとき選択され
たワードラインには12Vが印加さているので、データ
“1”と判定された場合には、ワードライン−ビットラ
イン間に12Vの電位差が生じ、FNトンネルにより電
子がドレイン側からMTのフローティングゲートに注入
され、MTの閾値が上がる。ここで、閾値が所定の値
(例えば5.5V)に達するまで、電子の注入を繰り返
す。なお、5.5Vに達したか否かの判定は、ワードラ
インに5.5Vを印加してMTがオン状態であれば、再
度電子の注入を行う。この5.5VをHVthとする。一
方、データ“0”と判定された場合には、ワードライン
−ビットライン間には8Vの電位差しか生じないため、
MTのフローティングゲートには電子が注入されない。
また、非選択のワードラインには0Vが印加されている
ため、同様にフローティングゲートに電子が注入され
ず、MTの閾値は低いまま、例えば1〜2V程度(LV
th)のままである。
【0042】また、他方のストア動作を図8〜図10に
示す等価回路を用いて説明する。まず、通常DRAM動
作の読み出しを行い、読み出したデータをレジスタ(ラ
ッチ回路)に記憶させる(図8)。なお、図8のレジス
タは、メモリセルと同一の構造であるが、インバータを
2つだき合わせて周知のラッチ回路であってもよい。次
に、選択されたワードラインに12V、全てのビットラ
インに0Vを印加することにより、ワードラインに接続
された全てのMTについて電子の注入を行う(図9)。
【0043】続いて、ラッチされたデータが“0”であ
る場合には、ビットラインに4Vを印加し、“1”であ
る場合には、ビットラインに0Vを印加する。このこと
により、ラッチされたデータが“0”である場合のみ電
子の引き抜きが行われる(図10)。このとき、選択さ
れたワードラインには−8V、選択されていないワード
ラインには0Vを印加する。プレート電極にはVCC/2
Vが印加されている。
【0044】なお、まだストアされていないメモリセル
について、周知の技術によりリフレッシュを行う(この
動作をバースト・リフレッシュという)。また、上記ス
トア動作が終了した後、電源オフの状態に移行させる。
【0045】再び電源がオンされた場合、リコール/初
期化動作を行う。このリコール/初期化動作は、MTの
フローティングゲートに蓄えられている電荷をキャパシ
タに転送する動作であり、そのために、書き込み、読み
出し(判定)、ラッチ、初期化及び転送の一連の動作を
行う(図11〜図16参照)。
【0046】まず、書き込みは、例えば、図11に示す
等価回路を用い、表3に示す電圧を印加することによっ
て行うことができる。つまり、ワードラインにHVth>
Vwl≧LVthなる電位Vwlを印加し、すべてのビットラ
インに所定の電位、例えば0Vを印加する。これによ
り、閾値がHVthのMTはオフとなり、閾値がLVthの
MTはオンとなる。このため、MTがオンしたメモリセ
ルのキャパシタにのみ0Vの電位が書き込まれる(図1
1参照)。
【0047】
【表3】 次いで、表3に示したように、すべてのビットラインに
書き込み時の電圧と異なる電圧、例えば1.5Vを印加
し、ワードラインにHVth>Vwl≧LVthなる電位Vwl
を印加することによって、ビットラインの電位を読み出
す。この際、先の書き込みで、キャパシタに0Vが書き
込まれたメモリセル(MTがオンしたメモリセル)のビ
ットラインは、1.5Vから0Vに電位が低下する。一
方、キャパシタに0Vが書き込まれなかったメモリセル
(MTがオフであったメモリセル)のビットラインは、
電位が低下せず1.5Vのままである。ここで、書き込
み時のビットラインの電位と読み出し時のビットライン
の電位とが0Vと一致した場合、すなわちMTがオン状
態の場合にはDRAMデータが“0”、書き込み時のビ
ットラインの電位と読み出し時のビットラインの電位と
が一致しなかった場合、すなわちMTがオフ状態の場合
にはDRAMデータが“1”と定義して、各メモリセル
のデータが“1”又は“0”のいずれであるかを判定す
る。なお、DRAMデータが“1”と判定されたメモリ
セルのフローティングゲートには電子が注入されておら
ず、“0”と判定されたメモリセルのフローティングゲ
ートには電子が注入されている(図12)。
【0048】続いて、判定されたデータをラッチする。
この際のラッチは、周知の技法によって各ビットライン
の電圧が読み取られ、ラッチ回路に格納することによっ
て行われる(図13)。
【0049】次に、MTのフローティングゲートに蓄積
された電子を消去して、すべてのMTの閾値を1〜2V
と均一にする(初期化)。この方法は2種類あり、一方
の方法としては、図14に示す等価回路を用い、表4に
示す電圧を印加することによって行うことができる。
【0050】
【表4】 MTのフローティングゲートに電子が蓄積されている場
合(閾値がHVthである場合)、ビットラインに4Vを
印加し、MTのフローティングゲートに電子が蓄積され
ていない場合(閾値がLVthである場合)、ビットライ
ンに0Vを印加する。この際、選択されたワードライン
には−8Vの高い負電圧が印加されているので、フロー
ティングゲートに電子が蓄積されている場合には、ワー
ドライン−ビットライン間に12Vの電位差が生じ、F
Nトンネルにより電子がMTのフローティングゲートか
らドレイン側に引き抜かれ、よってMTの閾値が、例え
ば1〜2V程度(LVth)に低下する。ここで、閾値が
所定の値(例えば2V)に低下するまで電子の引き抜き
を繰り返す。なお、2Vに低下したか否かの判定は、ワ
ードラインに2Vを印加してMTがオフ状態であれば電
子の引き抜きを行う。一方、フローティングゲートに電
子が蓄積されていない場合には、ワードライン−ビット
ライン間には8Vの電位差しか生じないため、MTのフ
ローティングゲートからは電子が引き抜かれず、MTの
閾値は、1〜2V程度(LVth)と低いままである。こ
れにより、すべてのMTの閾値が1〜2Vと均一とな
る。
【0051】また、他方の方法を図15(a)及び
(b)に示す等価回路を用いて説明する。まず、選択さ
れたワードラインに12V、ラッチされたデータに依存
せず全てのビットラインに0Vを印加して、選択された
ワードラインに接続されているMTのフローティングゲ
ートに電子を注入する(図15(a))。ここで、フロ
ーティングゲートに蓄積される電荷量はワードラインと
ビットラインとの電位差によって決まるので、既に電子
が注入されているMTと電子が注入されていないMTの
フローティングゲートの電荷が同程度となるまで注入を
行う。その結果、同程度の閾値となる。
【0052】次に、選択されたワードラインに−8V、
全てのビットラインに4Vを印加して、選択されたワー
ドラインに接続されているMTのフローティングゲート
から電子を引き抜くことによって、全てのMTの閾値を
1〜2Vと均一にする(図15(b))。この方法によ
れば、ラッチされたデータに応じてビットラインの電圧
を印加しないので、ビットラインに印加する電圧の制御
が容易となる。
【0053】最後に、先にラッチされたデータに基づい
て、キャパシタに“1”又は“0”のいずれかのデータ
を書き込む。これにより、MTのフローティングゲート
に蓄えられていた電荷をキャパシタに転送することがで
きる。なお、この際のキャパシタへのデータの書き込み
は、上述のDRAM動作における書き込みと同様の方法
で行うことができる(図16)。なお、リコール/初期
化動作が行われたメモリセルについては、周知の技術に
よりバースト・リフレッシュを行う。
【0054】
【発明の効果】本発明の不揮発性メモリ及びその動作方
法によれば、1個の不揮発性メモリトランジスタ、1個
のキャパシタ及び電子の注入/引き抜き手段とからなる
ため、常時データを高速で書き換えることができるとと
もに、書き換えたデータを長時間保持することができる
EEPROMとDRAMとの両方の機能を有する不揮発
性メモリを得ることができる。また、1メモリ内の素子
数及びその占有面積を、従来のDRAMセルと同一とす
ることができ、高集積化を実現することができる。さら
に、不揮発性メモリを構成するフローティングゲートへ
の電子の注入/引き抜きがキャパシタと接続されていな
いドレイン拡散層側から行われるため、コントロールゲ
ート−ドレイン拡散層間の電位差を安定的に生じさせる
ことができ、不揮発性メモリトランジスタへの書き込み
特性を向上させることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の不揮発性メモリの一実施例を示す平面
図、要部の概略縦及び横断面図である。
【図2】図1に示す不揮発性メモリの等価回路図であ
る。
【図3】本発明の不揮発性メモリの別の実施例を示す平
面図、要部の概略縦及び横断面図である。
【図4】本発明の不揮発性メモリの動作の実施例を示す
フローチャートである。
【図5】本発明の不揮発性メモリにおけるDRAM動作
を説明するための等価回路図である。
【図6】本発明の不揮発性メモリを使用した読み出し時
のオープンビットアレイ及びフォールデッドアレイの等
価回路図である。
【図7】本発明の不揮発性メモリにおける一方のストア
動作を説明するための等価回路図である。
【図8】本発明の不揮発性メモリにおける他方のストア
動作の一状態を説明するための等価回路図である。
【図9】本発明の不揮発性メモリにおける他方のストア
動作の一状態を説明するための等価回路図である。
【図10】本発明の不揮発性メモリにおける他方のスト
ア動作の一状態を説明するための等価回路図である。
【図11】本発明の不揮発性メモリにおけるリコール/
初期化動作における書き込みを説明するための等価回路
図である。
【図12】本発明の不揮発性メモリにおけるリコール/
初期化動作における読み出し(判定)を説明するための
等価回路図である。
【図13】本発明の不揮発性メモリにおけるリコール/
初期化動作におけるラッチを説明するための等価回路図
である。
【図14】本発明の不揮発性メモリにおけるリコール/
初期化動作における一方の初期化を説明するための等価
回路図である。
【図15】本発明の不揮発性メモリにおけるリコール/
初期化動作における他方の初期化を説明するための等価
回路図である。
【図16】本発明の不揮発性メモリにおけるリコール/
初期化動作における転送を説明するための等価回路図で
ある。
【図17】本発明の不揮発性メモリにおいて電子の注入
/引き抜き手段を含めたメモリシステムを説明するため
の概略図である。
【図18】従来のNVRAMセルの一例を示す等価回路
図である。
【図19】図18のNVRAMセルの概略断面図であ
る。
【図20】従来のNVRAMセルの別の例を示す等価回
路図である。
【図21】図20のNVRAMセルの概略断面図であ
る。
【図22】従来のNVRAMセルのさらに別の例を示す
等価回路図である。
【図23】図22のNVRAMセルの概略断面図であ
る。
【符号の説明】
1 半導体基板 2 ロコス酸化膜 3 トンネル絶縁膜(第1絶縁膜) 4 フローティングゲート 5 ONO膜(第2絶縁膜) 6 コントロールゲート 7 ソース拡散層 8 絶縁膜 9、15 開口窓 10 蓄積電極 11 キャパシタ絶縁膜 12 プレート電極 13 ドレイン拡散層 14 ビットライン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 29/792 Fターム(参考) 5B025 AA01 AA07 AB01 AC01 AE00 AE05 5F083 AD21 AD56 AD70 EP02 EP18 EP23 EP42 EP55 EP56 ER03 ER05 ER09 ER14 ER15 ER19 ER21 FZ10 GA09 JA04 LA13 LA14 5F101 BA15 BA24 BA29 BA34 BA36 BA45 BA46 BB05 BC02 BD02 BE02 BE05 BE07 BG09 5M024 AA41 AA58 BB02 BB35 BB36 CC08 PP01 PP03 PP04 PP05 PP10

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板上に順次積層された均一な第
    1絶縁膜、フローティングゲート、第2絶縁膜及びコン
    トロールゲート、前記半導体基板中に形成されたソース
    /ドレイン拡散層により構成される1個の不揮発性メモ
    リトランジスタと、2つの電極に挟持されたキャパシタ
    絶縁膜から構成され、前記一方の電極が前記不揮発性メ
    モリトランジスタのソース拡散層と接続されている1個
    のキャパシタとを有するメモリセルの少なくとも1つ
    と、前記ドレイン拡散層側からトンネル電流によりフロ
    ーティングゲートへの電子の注入/引き抜きを行う注入
    /引き抜き手段とからなることを特徴とする不揮発性メ
    モリ。
  2. 【請求項2】 第1絶縁膜が、ソース拡散層側よりもド
    レイン拡散層側の方が薄い膜厚を有している請求項1記
    載の不揮発性メモリ。
  3. 【請求項3】 第1絶縁膜が、均一の膜厚を有している
    請求項1記載の不揮発性メモリ。
  4. 【請求項4】 注入/引き抜き手段が、書き込み時にフ
    ローティングゲートへの電子の注入を行い、かつイレー
    ス時にフローティングゲートから電子の引き抜きを行う
    手段である請求項1記載の不揮発性メモリ。
  5. 【請求項5】 注入/引き抜き手段が、書き込み時にフ
    ローティングゲートから電子の引き抜きを行い、かつイ
    レース時にフローティングゲートへの電子の注入を行う
    手段である請求項1記載の不揮発性メモリ。
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WO2009090892A1 (ja) * 2008-01-18 2009-07-23 Sharp Kabushiki Kaisha 不揮発性ランダムアクセスメモリ

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