JP2002209472A - ヒトmmp−12トランスジェニックウサギ - Google Patents

ヒトmmp−12トランスジェニックウサギ

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JP2002209472A
JP2002209472A JP2001010673A JP2001010673A JP2002209472A JP 2002209472 A JP2002209472 A JP 2002209472A JP 2001010673 A JP2001010673 A JP 2001010673A JP 2001010673 A JP2001010673 A JP 2001010673A JP 2002209472 A JP2002209472 A JP 2002209472A
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transgenic rabbit
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JP2001010673A
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Teruo Watanabe
照男 渡邊
Korin Han
江霖 范
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Japan Science and Technology Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 MMP−12に起因する動脈硬化等の疾患に
対する予防法、治療法、新規治療薬のスクリーニング等
に用いることができるトランスジェニックウサギを提供
すること。 【解決手段】 過剰排卵処理したドナーウサギ卵管より
受精卵を採取し、ヒトマクロファージスカベンジャーレ
セプターエンハンサー/プロモーターにより発現誘導さ
れるヒトマトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)−
12cDNAを含むDNA構築物が導入された受精卵を
選別し、偽妊娠(仮親)雌ウサギの卵管内に移植するこ
とにより、トランスジェニックウサギを作製する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、動脈硬化、関節リ
ウマチ、肺気腫などの研究に有用なヒト疾患モデルウサ
ギ、より詳しくは、酵素活性を有するヒトマトリックス
メタロプロテアーゼ(MMP)−12を発現することが
できるトランスジェニックウサギに関する。
【0002】
【従来の技術】動物における初期発生、形態形成などの
発生及び成長過程、創傷治癒、血管新生などの生理的過
程、そして癌の転移、炎症、動脈硬化などの疾患発症の
過程には、細胞の活発な増殖や移動が深く関与してい
る。細胞が組織内あるいは組織間を移動するには、周囲
の細胞外マトリックス(ECM)層の局部的破壊が必須
である。例えば、癌細胞が転移するには、癌細胞が血管
内に入り込む「浸潤」が起きなければならない。この過
程には種々のタンパク質分解酵素が関与しているが、こ
れらの中でも特に、マトリックス構成成分に対して強力
な分解活性を有する一群のマトリックスメタロプロテア
ーゼ(matrix metalloproteinases;MMPs)は、特に
重要な役割を担うと考えられている[正札ら:化学と生
物, 35:816(1997)]。MMPsは構造と機能に共通性を
有する金属依存性のプロテアーゼで、細胞外及び細胞膜
上で機能しており、現在までにヒトにおいては27種類
のMMP分子種が報告されている。
【0003】上記MMPファミリーは、現在、MMP−
1、−8、−13等のコラゲナーゼ群や、MMP−2及
びMMP−9等のゼラチナーゼ群や、MMP−3及びM
MP−10等のストロメリシン群や、MMP−14、−
15、−16、−17等のMT−MMP(膜型MMP)
群や、MMP−7、−11、−12等の上記4つの群に
属さない群の5つのサブファミリーに分類されている。
これらMMPによるECM分解は、(1)TNF−αや
IL−1等の発現誘導物質又はTGF−β、IFN−
γ、レチノイド、グルココルチコイド等の発現抑制物質
によるMMPの遺伝子発現制御、(2)proMMPからacti
ve MMPへの活性化、(3)生体内内在性の阻害蛋白質で
あるTIMPsによる酵素活性阻害の3つの段階で調節
されており、MMPsの酵素活性発現が厳密に制御され
ることで、細胞外マトリックスのみならず、生体内組織
の恒常性も維持されている。
【0004】MMPsは、動脈硬化巣において最も頻繁
に発現しており、ECM分解により動脈硬化における少
なくとも二つの病理学的イベントの発生が助長される。
1つは平滑筋細胞の解放で、中膜に固定された平滑筋細
胞が内膜へ遊走・増殖することにより、動脈硬化の進行
病変である閉塞性病変へと進行する。もう1つは、粥腫
性プラークの破綻であり、lipid coreをおおう線維性被
膜fibrous capのコラーゲンやエラスチンなどのECM
の分解により、プラークが破綻し、最も危険な動脈硬化
の合併病変である血栓形成へとつながる。最近では、動
脈硬化の進展において動脈を構成するECMであるエラ
スチンを分解する酵素(エラスターゼ)の発現が上昇す
ることなどから、エラスチンについても動脈硬化の進展
との関与が示唆されている。MMPファミリーのなかで
エラスターゼ活性を有するMMP−2とMMP−9につ
いては、動脈硬化巣での発現が病理学的ならびに生化学
的に検討されている(Am. J. Pathol. 148, 121-128, 1
996、Am. J. Pathol. 145,1208-1218, 1994)が、同様
にエラスチン活性をもつMMP−12については、現在
までにほとんど検討されていない。
【0005】上記MMP−12はマクロファージ・メタ
ロエラスターゼとも呼ばれ、1981年に炎症性マクロ
ファージにより分泌されるエラスチン分解性金属プロテ
アーゼとして精製されている(Biochem. J. 193, 569-6
05, 1981)。マウスとヒトのMMP−12遺伝子は、そ
れぞれのマクロファージcDNAライブラリーより同定
され、アミノ酸レベルで64%の相同性を有している
(J. Biol. Chem. 268,23824-23829, 1993)。このMM
P−12はI型コラーゲンに対しては全く活性がない
が、エラスチン分解活性の他にファイブロネクチン、ラ
ミニン、ビトロネクチン、IV型コラーゲン、ヘパリン硫
酸などに対する分解活性を示す(Biochem.Biophys. Re
s. Commun. 228, 421-429, 1996)。このことから、M
MP−12は炎症時に基底膜を破壊し、炎症巣へのマク
ロファージや白血球の遊走を容易にすると考えられてい
る。
【0006】最近、本発明者らにより、大動脈における
MMP−12mRNAの発現は正常ウサギには認められ
ず、病変ウサギ(コレステロール摂食動脈硬化モデルウ
サギ)の大動脈にのみ認められ、MMP−12が他のM
MPsに比べ非常に強く発現することや、病変をもたな
い大動脈あるいは正常大動脈由来の細胞の培養上清には
検出されず、病変大動脈由来の細胞(マクロファージ由
来泡沫細胞:MFC)が45kDaの活性型MMP−1
2蛋白質を分泌していることを明らかにしている(Am.
J. Pathol. 153, 109-119, 1998)。しかしながら、M
MP−12が具体的にどのように動脈硬化に関与してい
るのかは未だ不明な点が多い。
【0007】他方、発生工学の発展で、ヒト遺伝子を導
入したトランスジェニックマウスがヒト疾患モデルとし
てよく使われているが、マウスは小型の動物であり、と
くに脂質代謝および動脈硬化の研究へ応用する場合には
いくつかの欠点がある。例えば、コレステロール食を投
与しても血清コレステロール値の上昇は鈍く、動脈硬化
も起こりにくい。そのため食餌にコール酸を添加した
り、あるいはチオウラシルを併用して甲状腺機能を低下
させるような手段がとられていた。また、動脈硬化が比
較的起こりやすいとされるC57BL/6J(B6)マ
ウスでも病変発生部位は大動脈弁直上部に限局してお
り、ヒトにみられる病変の分布・程度とは大きく異なっ
ている。さらに、マウスは体が小さいために大動脈にお
いてさえ動脈硬化病変の病理学的観察、あるいは定量的
分析が非常に困難で、冠状動脈硬化の研究を行う場合は
病変そのものの発生を含め事態はもっと深刻であった。
それに対し、トランスジェニックウサギはコレステロー
ル食に敏感で数ヶ月で動脈硬化が発生する。これらの理
由から、ヒト肝リパーゼ(Fan et al., Proc. Natl. Ac
ad. Sci. USA 1994; 91: 8724-8728)、アポリポ蛋白B
−100(Fan et al.,Arterioscl. Thromb. Vasc. Bio
l. 1995; 15: 1889-1899)、アポBmRNAエディティ
ング蛋白(Proc Natl Acad Sci USA 1995; 92:8483-84
87)、アポE(Arterioscler Thromb Vasc Biol 1998;
15: 1889-1899)、レシチン−コレステロールアシルト
ランスフェラーゼ(J Biol Chem 1996;271:4396-4402)
及びアポA−I(Arterioscler Thromb Vasc Biol 199
6; 16: 1424-1429)などのいくつかのトランスジェニッ
クウサギ・モデルが作製されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記のように動脈硬化
の発症、進展には未だ解明しなければならない点も多い
が、動脈硬化は75%以上の内腔狭窄が起こらなければ
一般に血流量の減少は起こらないとされている。また、
ヒトでは動脈硬化は小児段階で発症しており、一生の間
に75%以上の狭窄が起こらないようにすれば、動脈硬
化性疾患を免れることも可能である。今後は、動脈硬化
の4大危険因子である、「高脂血症」・「喫煙」・「高
血圧」・「糖尿病」を排除して生活することにより、動
脈硬化をひどくは進展させない、あるいは進展を遅らせ
る対処方法が有効な予防法とされており、緊急を要する
研究課題となっている。そこで本発明者らは、動脈硬化
及び冠状動脈硬化プラークの破綻や動脈瘤の形成に及ぼ
すMMP−12の役割を解明するための研究用ヒト疾患
モデルを開発することを目的として、ヒトMMP−12
を発現するトランスジェニックウサギの作製を試みた。
本発明の課題は、MMP−12に起因する動脈硬化等の
疾患に対する予防法、治療法、新規治療薬のスクリーニ
ング等に用いることができるトランスジェニックウサギ
を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】トランスジェニックウサ
ギの作製は、トランスジェニックマウスの作製に比べて
高レベルの技術と飼育環境が必要であり、例えこれらの
条件が整ったとしてもマウスに比較すると成功率が低く
陽性トランスジェニックウサギの割合が極めて低いのが
現状である。特に高純度で発現効率の高いDNA構築物
の作製、ホルモン投与等による採卵技術や高い確率で妊
娠をさせる技術、或いは遺伝子を注入した胚の分裂能力
の向上などの基本的技術を整備するには特別の工夫と技
術の開発が必要である。そこで本発明者らは、多数のウ
サギを用いて本発明者らが開発してきたトランスジェニ
ックウサギ作製技術(Fan et al., Pathology Internat
ional 1999;49: 583-594)を駆使してトランスジェニッ
クウサギを作製し、導入遺伝子の存在およびその発現を
それぞれサザンブロット法、RT−PCR法で確認し、
酵素活性を有するヒトMMP−12をマクロファージ特
異的に過剰発現するモデルトランスジェニックウサギを
樹立できることを見い出し、本発明を完成するに至っ
た。
【0010】すなわち本発明は、ヒトマトリックスメタ
ロプロテアーゼ−12をコードするDNAを含むDNA
構築物が染色体上に導入され、酵素活性を有するヒトマ
トリックスメタロプロテアーゼ−12を発現することが
できるトランスジェニックウサギ(請求項1)や、ヒト
マトリックスメタロプロテアーゼ−12をマクロファー
ジ特異的に発現することを特徴とする請求項1記載のト
ランスジェニックウサギ(請求項2)や、DNA構築物
が、ヒトマクロファージスカベンジャーレセプターエン
ハンサー/プロモーター、ヒトマトリックスメタロプロ
テアーゼ−12cDNA、及びヒト成長ホルモンテイル
を含むことを特徴とする請求項1又は2記載のトランス
ジェニックウサギ(請求項3)や、マクロファージの活
性化剤を投与することにより、ヒトマトリックスメタロ
プロテアーゼ−12を分泌することを特徴とする請求項
1〜3のいずれか記載のトランスジェニックウサギ(請
求項4)や、マクロファージの活性化剤が、プラスミ
ン、トリプシン、カリクレイン、キモトリプシンから選
ばれる少なくとも1種の活性化剤であることを特徴とす
る請求項4記載のトランスジェニックウサギ(請求項
5)に関する。
【0011】また本発明は、請求項1〜5のいずれか記
載のトランスジェニックウサギ由来の組織、器官又は細
胞と、被検物質とを用いることを特徴とするヒトMMP
−12を過剰又は低発現することに起因する疾病の予防
薬及び/又は症状改善剤のスクリーニング方法(請求項
6)や、請求項1〜5のいずれか記載のトランスジェニ
ックウサギと、被検物質とを用いることを特徴とするヒ
トMMP−12を過剰又は低発現することに起因する疾
病の予防薬及び/又は症状改善剤のスクリーニング方法
(請求項7)に関する。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明のトランスジェニックウサ
ギとしては、ヒトマトリックスメタロプロテアーゼ(M
MP)−12をコードするDNAを含むDNA構築物が
染色体上に導入された、酵素活性を有するヒトMMP−
12を発現することができるウサギ系統であれば特に制
限されるものではないが、ヒトマクロファージスカベン
ジャーレセプターエンハンサー/プロモーター、ヒトマ
トリックスメタロプロテアーゼ−12cDNA、及びヒ
ト成長ホルモンテイル(ヒト成長ホルモン遺伝子の3′
−フランキング領域)を含むDNA構築物が導入され
た、ヒトMMP−12をマクロファージ特異的に発現す
ることができるトランスジェニックウサギを具体的に挙
げることができる。これらトランスジェニックウサギ
は、筑波大学基礎医学系病理学研究室において継代され
ており、一定の条件下で関係者は分譲を受けることがで
きる。
【0013】本発明の酵素活性を有するヒトMMP−1
2をマクロファージ特異的に発現することができるトラ
ンスジェニックウサギは、動脈硬化症等のMMP−12
過剰発現に起因する各種疾病を早期に発症させることが
できるので、動脈硬化についての研究及び動脈硬化病巣
に浸潤したマクロファージ由来の泡沫細胞から分泌され
る活性型MMP−12の役割についての研究をする上で
有用であり、日本人の死因の約半数に関係するとされる
動脈硬化症の成因、発生機序の解明、さらには、関節リ
ウマチ、肺気腫などの炎症性疾患の発生及び作用機序の
解明に寄与することが出来る。
【0014】本発明のトランスジェニックウサギの樹立
方法としては、本発明者らにより報告されている方法等
(Fan et al., Proc.Natl.Acad.Sci. USA 1994;91:8724
-8728、Fan et al.,Arterioscl.Thromb.Vasc.Biol. 199
5;15:1889-1899)に準じて行うことができる。ヒトMM
P−12cDNA(例えば、GenBank Accession number
L23808)を、例えばヒトマクロファージスカベンジャ
ーレセプターエンハンサー/プロモーターの下流に、か
つヒト成長ホルモンテイルの上流に挿入した導入遺伝子
を構築し、このDNA構築物をウサギ受精卵にマイクロ
インジェクションし、偽妊娠(仮親)雌ウサギの卵管内
に移植し、生まれた仔ウサギから前記ヒトMMP−12
cDNAを有する仔ウサギを選択することによりトラン
スジェニックウサギを作製することができる。そして、
ヒトMMP−12cDNAを有する仔ウサギの選択は、
ウサギの耳等よりゲノムDNAを抽出し、導入したヒト
MMP−12cDNAに特異的な標識化プローブを用い
たサザンブロット法や、特異的なプライマーを用いたP
CR法等により行うことができる。
【0015】上記ヒトMMP−12遺伝子を発現するた
めのプロモーターとしては特に制限されるものではな
く、例えば、ヒトマクロファージスカベンジャーレセプ
タープロモーター、トリβ-アクチンプロモーター、ヒ
トCMVプロモーター、マウスフォンヴィルブラントフ
ァクタープロモーター等を用いることができるが、ヒト
MMP−12遺伝子をウサギマクロファージに特異的に
発現させるにはヒトマクロファージスカベンジャー受容
体プロモーターを用いることが好ましく、また各種臓器
で全身性に発現させるにはトリβ-アクチンプロモータ
ーを用いることが好ましい。上記DNA構築物で、特に
トリβ-アクチンプロモーターを用いてヒトMMP−1
2遺伝子の発現調節を行う際には、ヒトMMP−12c
DNAの上流域にウサギβ−グロビンイントロンを挿入
することにより発現効率を高めることが出来る。同様
に、MMP−12cDNAの下流域にヒト成長ホルモン
テイルを挿入することによりMMP−12cDNAの発
現効率を安定して高めることが出来る。受精卵へのヒト
MMP−12cDNAを含むDNA構築物をウサギ染色
体上へ導入するための受精卵への該DNA構築物の導入
方法は特に限定されるものではなく、上記マイクロイン
ジェクション法の代わりにエレクトロポレーション法等
を用いてもよく、また、本発明者らにより開発されてい
る体細胞核移植法(范 江霖:病理と臨床、17:32
4、1999)等も用いることが出来る。
【0016】また本発明のトランスジェニックウサギに
マクロファージ活性化剤を投与することにより、腹腔内
マクロファージからヒトMMP−12蛋白を過剰分泌さ
せ、該トランスジェニックウサギにおいて早期に動脈硬
化を発症させることが可能である。マクロファージ活性
化剤としては、プラスミン、トリプシン、カリクレイ
ン、キモトリプシン等のセリンプロテアーゼ類や、MM
P−3等のMMPファミリーを具体的に挙げることがで
きるがこれらに限定されるものではない。かかる動脈硬
化を発症したトランスジェニックウサギは、動脈硬化及
び冠状動脈硬化プラークの破綻や動脈瘤の形成に及ぼす
MMP−12の役割を解明するだけでなく、動物におけ
る初期発生、形態形成などの発生及び成長過程、創傷治
癒、血管新生などの生理的過程、そして癌の転移、炎
症、動脈硬化などの疾患発症の過程などの研究や、動脈
硬化、関節リュウマチなどの慢性炎症、肺気腫あるいは
癌の転移等の疾患に対する予防法、治療法等の研究に用
いることができる。また、その他、ヒトMMP−12を
過剰発現することができるので、ヒトMMP−12を過
剰、または低発現することに起因する疾病や症状に対す
る予防薬剤、症状改善剤、新規治療剤等のスクリーニン
グに用いることができる。
【0017】上記スクリーニング方法としては、本発明
のトランスジェニックウサギ由来の組織、器官又は細胞
と、被検物質とを用いる方法や、本発明のトランスジェ
ニックウサギと、被検物質とを用いる方法などを挙げる
ことができる。トランスジェニックウサギ由来の組織、
器官又は細胞と、被検物質とを用いる方法としては、ト
ランスジェニックウサギ由来の組織、器官又は細胞を被
検物質の存在下で培養し、該組織、器官又は細胞のヒト
MMP−12の発現量を測定・評価する方法がある。ト
ランスジェニックウサギを用いる方法としては、被検物
質を直接投与する方法や被検物質を過剰発現するトラン
スジェニックウサギを作製し該トランスジェニックウサ
ギと交配して掛け合わせることにより、ヒトMMP−1
2の発現量の測定・評価に加え、疾病に関連する各種症
状に対する影響の測定・評価を行う方法がある。
【0018】また、上記トランスジェニックウサギと、
被検物質とを用いる方法としては、トランスジェニック
ウサギに被検物質を投与し、該組織、器官又は細胞のヒ
トMMP−12の発現量を測定・評価する方法や、トラ
ンスジェニックウサギにあらかじめ被検物質を投与した
後、該トランスジェニックウサギにプラスミン、トリプ
シン、カリクレイン、キモトリプシン等から選ばれる少
なくとも1種のマクロファージ活性化剤を投与し、該ト
ランスジェニックウサギから得られる組織、器官又は細
胞のヒトMMP−12の発現量を測定・評価する方法
や、トランスジェニックウサギにあらかじめ上記マクロ
ファージ活性化剤を投与し、該トランスジェニックウサ
ギから得られる組織、器官又は細胞を被検物質の存在下
で培養し、該組織、器官又は細胞のヒトMMP−12の
発現量を測定・評価する方法や、トランスジェニックウ
サギにあらかじめ上記マクロファージ活性化剤を投与
し、該トランスジェニックウサギに被検物質を投与して
該トランスジェニックウサギから得られる組織、器官又
は細胞のヒトMMP−12の発現量を測定・評価する方
法や、トランスジェニックウサギにあらかじめ被検物質
を投与した後、該トランスジェニックウサギに上記マク
ロファージ活性化剤を投与し、該トランスジェニックウ
サギにおけるヒトMMP−12の発現量を測定・評価す
る方法や、トランスジェニックウサギにあらかじめ上記
マクロファージ活性化剤を投与した後、該トランスジェ
ニックウサギに被検物質を投与し、該トランスジェニッ
クウサギにおけるヒトMMP−12の発現量を測定・評
価する方法などを具体的に挙げることができる。なお、
上記組織及び器官としては、脾臓、胸腺、肺、大動脈等
を、細胞としては、マクロファージ、マクロファージ由
来泡沫化細胞、白血球、平滑筋細胞等を具体的に挙げる
ことができる。
【0019】その他、本発明のトランスジェニックウサ
ギに被検物質、必要に応じてマクロファージ活性化剤を
投与し、該トランスジェニックウサギの大動脈又は大動
脈から分岐し心臓を養う冠状動脈、脳の表面の動脈、四
肢動脈等の病変組織の形態変化を単クローン抗体による
免疫染色法や電子顕微鏡により評価することにより、本
発明のヒトMMP−12を過剰、または低発現すること
に起因する疾病や症状に対する予防薬剤、症状改善剤、
新規治療剤等をスクリーニングすることもできる。これ
らのスクリーニングに際して、ヒトMMP−12の発現
量や病変組織の形態変化を野生型ウサギ、特に同腹の野
生型ウサギと比較・評価することが、個体レベルで正確
な比較実験をすることができることから好ましい。
【0020】
【実施例】以下本発明を実施例に基づいて説明するが、
本発明はかかる実施例により制限されるものではない。 実施例1(トランスジェニックウサギの作製) トランスジェニックウサギは文献(Fan et al., Proc.N
atl.Acad.Sci. USA 1994;91:8724-8728、Hammer et a
l., 1985、Taylor and Fan, 1997)記載の方法に準じて
作製した。特定の病原体に汚染されていない(SPF)日
本白ウサギ(東京実験動物株式会社製;日本SLC社
製)360羽を使用した。第1日目、ドナーウサギ(4
〜6か月齢)に妊馬血清(Sigma社製)150IUを筋
肉注射して過剰排卵させた。第4日目、ドナーウサギを
繁殖力のある雄ウサギと一緒にして、ヒト絨毛ゴナドト
ロピン(Sigma社製)150IUを静脈注射し、17〜
19時間後、筑波大学動物センターにて受精卵を卵管か
ら取り出した。
【0021】ヒトマクロファージスカベンジャーレセプ
ターエンハンサー/プロモーター(pAL−1;Horva
i. A. et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA. 92. 5391
-5395, 1995)、ヒトMMP−12cDNA(Shapiro,
S.D. et al., J. Biol. Chem.268, 23824-23829, 199
3;GenBank Accession number L23808)、ヒト成長ホル
モンテイル(pAL−1;カリフォルニア大学Dr. Glas
s, C.より)からなる7.44kbの発現ベクターを構築
し(図1参照)、10mMのTris(pH7.5)及
び0.25mMのEDTAを含む緩衝液中に4〜8ng
/μlとなるように懸濁した。倒立微分干渉顕微鏡(オ
リンパス社製「IX70」)を使用して200倍の視野
下、上記受精卵(280個)にマイクロインジェクショ
ンし、偽妊娠(仮親)雌ウサギの卵管内に移植したとこ
ろ、22羽の仔ウサギが産まれた。
【0022】実施例2(サザンブロット法によるヒトM
MP−12遺伝子の検出) ゲノムDNAを単離するために、生後1ヶ月のウサギの
耳から生検用組織を切除し、消化緩衝液(50mM T
ris-HCl、100mM EDTA、200μg/m
lプロテナーゼKを含む0.5% SDS)において5
5℃で一晩かけて消化させ、フェノール:クロロホル
ム:イソアミルアルコール(ライフテックオリエンタル
社製)を用いて抽出・精製した。得られたゲノムDNA
をXhoI及びNotIにより切断し、さらにEcoR
Iにより切断することによって得られた10μgのゲノ
ムDNAを1%アガロースゲルで電気泳動し、ターボブ
ロッターシステム(Schleicher and Schunell社製)に
よってナイロン膜に移した。次に、該膜上に固定したゲ
ノム断片と、Prime-It IIランダム・プライマ・ラベリ
ングキット(Stratagene社製)により合成された32Pラ
ベルのヒトMMP−12cDNAプローブとのハイブリ
ダイゼーションを行い、オートラジオグラフィーにより
外来導入遺伝子を検出した。
【0023】生まれた22羽中2羽(ファウンダー2及
び33)が、サザンブロット法により外来遺伝子が導入
されたトランスジェニックウサギであることが明らかに
なった(図2参照)。また、ファウンダー2を正常JW
系統野生型ウサギと掛け合わせることによって産み出さ
れたF1ウサギの耳から生検用組織を切除し、上記と同
様の方法でサザンブロット分析を行ったところ、ヒトM
MP−12遺伝子の存在を確認することができた(図2
参照)。これらのことから、ヒトMMP−12トランス
ジェニックウサギ(ファウンダー2及びファウンダー3
3)は正常な繁殖能力を持ち系統化されていることがわ
かった。なお、これらトランスジェニックウサギは、筑
波大学基礎医学系病理学研究室において継代されてお
り、一定の条件下で関係者は分譲を受けることができ
る。
【0024】実施例3(RT−PCR法によるヒトMM
P−12の発現解析) ヒトMMP−12のmRNAの発現を、RT−PCR法
を用いて調べた。上記トランスジェニックウサギファウ
ンダー2より得られたF1ウサギの肺胞マクロファージ
及び腹腔内マクロファージからmRNAを抽出し、M−
MLV逆転写酵素(ライフテックオリエンタル社製)を
用いてcDNAを合成した。得られたcDNAに対し
て、ヒトMMP−12に対する特異的なプライマー[セ
ンスプライマー:5'-TTG GAG GGG ATG CAC ATT TC-3'
(配列番号1)、アンチセンスプライマー:5'-AGT TTG
GGA TAA CCA GGG TC-3'(配列番号2)]を用いてPC
R反応を行った。サーマルサイクルのプログラムは、最
初のみ94℃で2分間変性させ、その後94℃で30秒
間熱変性させ、51℃で30秒間アニーリングさせ、7
2℃で2分間伸張するというサイクルを30回繰り返
し、最後に72℃で10分間伸張を行った。その後、P
CR増幅産物を1.2%のアガロースゲル電気泳動法に
より分離した後、エチジウムブロマイド(EtBr)で
染色し254nmの紫外線照射によりバンドを検出し
た。その結果を図3に示す。なお、図中のレーン1は野
生型ウサギ由来の腹腔マクロファージ、レーン2は野生
型ウサギ由来の肺胞マクロファージ、レーン3はトラン
スジェニックウサギ由来の腹腔マクロファージ、レーン
4はトランスジェニックウサギ由来の肺胞マクロファー
ジ、レーン5はヒト末梢血由来のマクロファージの結果
をそれぞれ示し、MWは分子量マーカーを意味する。こ
の結果から、ヒトMMP−12mRNAはトランスジェ
ニックウサギのマクロファージで特異的に発現している
ことがわかった。
【0025】実施例4(ウエスタンブロット及び酵素活
性解析) ヒトMMP−12の発現をタンパク質レベルで確認する
ために、抗ヒトMMP−12抗体を用いてウエスタンブ
ロット解析を行った。野生型ウサギ及びトランスジェニ
ックウサギファウンダー2のF1から得られた腹腔内マ
クロファージをそれぞれ、100ng/mlのPMA
(phorbol 12-myristate 13-acetate)存在下又は非存
在下の無血清培地(RPMI-1640;日水製薬(株)社製)
にて37℃で24時間培養し、培養上清をそれぞれ回収
した。これらの培養上清を10%ポリアクリルアミドゲ
ルで電気泳動後、メンブレンフィルターにブロットし、
抗ヒトMMP−12ポリクローナル抗体を用いてヒトM
MP−12を検出した。その結果を図4に示す。なお、
レーン1は野生型ウサギの腹腔マクロファージをMMP
活性化剤であるPMA非存在下で培養したものであり、
レーン2は野生型ウサギの腹腔マクロファージをPMA
存在下で培養したものであり、レーン3はトランスジェ
ニックウサギの腹腔マクロファージをPMA非存在下で
培養したものであり、レーン4はトランスジェニックウ
サギの腹腔マクロファージをPMA存在下で培養したも
のである。この結果から、PMAで活性化されたトラン
スジェニックウサギのマクロファージからヒトMMP−
12タンパク質が分泌されていることがわかった。
【0026】次に上記各培養上清を用いてZymography
(酵素法)によりヒトMMP−12の酵素活性を調べて
みた。上記回収したそれぞれの培養上清を1mg/ml
のβ−カゼインを含む非変性10%ポリアクリルアミド
ゲルで電気泳動後、クーマシーブリリアントブルー(C
BB:Commassie Brilliant Blue)を用いて染色した。
その結果を図5に示す。なお、図中の上の矢印は活性化
したウサギMMP−12によるカゼイン分解活性を示
し、下の矢印は活性化したヒトMMP−12によるカゼ
イン分解活性を示す。このことから、トランスジェニッ
クウサギ由来のPMAにより活性化されたマクロファー
ジから分泌されたヒトMMP−12がカゼインを消化
し、酵素活性を持つことが確認できた。
【0027】
【発明の効果】本発明のヒトMMP−12を過剰発現す
るトランスジェニックウサギは、冠状動脈硬化プラーク
の破綻や動脈瘤の形成に及ぼすMMP−12の役割を研
究するためのヒト疾患モデル動物として有用であるばか
りでなく、動脈硬化、関節リュウマチなどの慢性炎症、
肺気腫あるいは癌の転移などの研究用ヒト疾患モデル動
物としても有用である。
【0028】
【配列表】 SEQUENCE LISTING <110> JAPAN SCIENCE AND TECHNOLOGY CORPORATION <120> Transgenic rabbits expressing human MMP-12 <130> 11-255 <140> <141> <160> 2 <170> PatentIn Ver. 2.1 <210> 1 <211> 20 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Sense Primer <400> 1 ttggagggga tgcacatttc 20 <210> 2 <211> 20 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Antisense Primer <400> 2 agtttgggat aaccagggtc 20
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のトランスジェニックウサギを作製する
ために用いたDNA構築物を模式的に示した図である。
【図2】本発明のトランスジェニックウサギ及び野生型
ウサギにおけるゲノムのサザンブロットの結果を示す図
である。
【図3】本発明のトランスジェニックウサギ及び野生型
ウサギ由来のマクロファージ(腹腔マクロファージ、肺
胞マクロファージ)におけるMMP−12mRNAの発
現をRT−PCR法により解析した結果を示す図であ
る。
【図4】本発明のトランスジェニックウサギ及び野生型
ウサギのマクロファージ(腹腔マクロファージ)におけ
るMMP−12タンパク質の発現をウエスタンブロット
法により解析した結果を示す図である。
【図5】本発明のトランスジェニックウサギ及び野生型
ウサギのマクロファージ(腹腔マクロファージ)におけ
るMMP−12タンパク質の酵素活性をZymography法に
より解析した結果を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01N 33/15 G01N 33/50 Z 33/50 33/68 33/68 C12N 9/50 // C12N 9/50 (C12Q 1/37 (C12Q 1/37 C12R 1:91) C12R 1:91) (C12Q 1/68 A (C12Q 1/68 C12R 1:91) C12R 1:91) C12N 15/00 ZNAA Fターム(参考) 2G045 AA29 AA34 AA35 AA40 CB01 CB17 DA12 DA13 DA14 DA20 DA36 4B024 AA11 BA14 CA04 DA02 EA04 GA12 HA14 HA15 4B050 CC03 DD07 LL03 4B063 QA01 QA19 QQ03 QQ08 QQ15 QQ36 QQ44 QR08 QR33 QR42 QR56 QR66 QS25 QS34 QX02 QX07

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヒトマトリックスメタロプロテアーゼ−
    12をコードするDNAを含むDNA構築物が染色体上
    に導入され、酵素活性を有するヒトマトリックスメタロ
    プロテアーゼ−12を発現することができるトランスジ
    ェニックウサギ。
  2. 【請求項2】 ヒトマトリックスメタロプロテアーゼ−
    12をマクロファージ特異的に発現することを特徴とす
    る請求項1記載のトランスジェニックウサギ。
  3. 【請求項3】 DNA構築物が、ヒトマクロファージス
    カベンジャーレセプターエンハンサー/プロモーター、
    ヒトマトリックスメタロプロテアーゼ−12cDNA、
    及びヒト成長ホルモンテイルを含むことを特徴とする請
    求項1又は2記載のトランスジェニックウサギ。
  4. 【請求項4】 マクロファージの活性化剤を投与するこ
    とにより、ヒトマトリックスメタロプロテアーゼ−12
    を分泌することを特徴とする請求項1〜3のいずれか記
    載のトランスジェニックウサギ。
  5. 【請求項5】 マクロファージの活性化剤が、プラスミ
    ン、トリプシン、カリクレイン、キモトリプシンから選
    ばれる少なくとも1種の活性化剤であることを特徴とす
    る請求項4記載のトランスジェニックウサギ。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれか記載のトランス
    ジェニックウサギ由来の組織、器官又は細胞と、被検物
    質とを用いることを特徴とするヒトMMP−12を過剰
    又は低発現することに起因する疾病の予防薬及び/又は
    症状改善剤のスクリーニング方法。
  7. 【請求項7】 請求項1〜5のいずれか記載のトランス
    ジェニックウサギと、被検物質とを用いることを特徴と
    するヒトMMP−12を過剰又は低発現することに起因
    する疾病の予防薬及び/又は症状改善剤のスクリーニン
    グ方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011510297A (ja) * 2008-01-18 2011-03-31 バトリックス・メディカル・インコーポレイテッド 動脈瘤のための診断バイオマーカー

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