JP2002204630A - 動物用位置確認装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 先端に発光素子を取り付けたロッド状支持部
を備える動物用位置確認装置において、前記ロッド状支
持部の直立状態を常に安定して保持すること。 【解決手段】 動物用位置確認装置は、動物の首に回動
可能にして装着されたリング状装着部１１と、先端に発
光素子１３が取り付けられ且つ下端がリング状装着部１
１の上側に固定されたロッド状支持部１２と、リング状
装着部１１の下側に取り付けられてロッド状支持部１２
を引力により直立させる錘１４とから構成されている。
錘１４は、発光素子１３に電流を供給する電池が収納さ
れる電池ボックスを兼用している。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、特に犬猫等のペッ
ト動物の首又は胴体に装着して当該動物の位置を光で確
認する動物用位置確認装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】特開２０００−２０１５６３号公報に
は、犬猫等のペット動物が暗闇や夜間での事故防止に貢
献することを目的としたペット用発光装置が開示されて
いる。このペット用発光装置は、図４に示す如く、先端
に発光素子１８を取り付けたロッド状支持手段１９を、
配設手段によって首輪２０又は胴輪に配設して構成され
たものである。ロッド状支持手段１９は中空の樹脂製チ
ューブである。また、前記配設手段には電池が収納され
ており、前記中空の樹脂製チューブを貫通する導線によ
って前記電池と前記発光素子１８が接続されている。

【０００３】ところで、前記配設手段は、前記ロッド状
支持手段１９を固定し、首輪２０又は胴輪の背中側に接
続手段により配設されており、発光装置全体の重量を支
え、且つ発光装置を装着するペットの激しい動きに対し
ても発光装置が外れない強度を有するものである。具体
的には、前記配設手段は、発光素子１８と支持手段１９
とスイッチを配設したベルト状の基材であり、接続手段
であるスナップにより首輪又は胴輪に接続するものであ
る。この配設手段は、首輪２０又は胴輪の周囲に沿うこ
とが必要であり、範囲としては支持体周辺部に限定され
ず、首輪のほぼ全周を巡ってもよい。また、前記接続手
段は、スナップの他、接着テープ、ボタン、ベルト、更
には首輪に嵌合する挟持手段や掛け金等である。

【０００４】また、実用新案登録第３０７０１８５号公
報には、犬猫等のペット動物の毛等に妨げられることな
く、第三者にペットの位置を確実に確認させることを目
的としたペット用確認標識装置が開示されている。この
ペット用確認標識装置は、ペットに装着される装着部
と、前記装着部がペットに装着された際にペットから突
出するように前記装着部に設けられたロッド状支持部
と、前記ロッド状支持部に設けられた発光素子と、前記
発光素子を発光させる電源とを具備したものである。

【０００５】これら従来の動物用位置確認装置はいずれ
も、首輪又は胴輪に固定され且つ突出したロッド状支持
部の先端に取り付けられた発光素子を電池で発光させる
ものである。従って、動物の毛の中に発光素子が埋没す
ることを防止でき、また動物の高さよりも高い位置で発
光させることで当該動物を散歩させている者や第三者に
動物の位置を確実に確認させるという目的を達成するも
のである。

【０００６】しかしながら、発光素子をロッド状支持手
段によって首輪に取り付けられる構造の従来の動物用位
置確認装置は、前記発光素子を先端に取り付けたロッド
状支持手段を安定して直立状態に保持することが困難で
あるという問題がある。動物の突然の激しい動作で、首
輪は首の回りで９０°又はそれ以上も回動し、ロッド状
支持手段が直立状態に復元しないことがしばしば生じて
いるという問題がある。

【０００７】また、発光素子をロッド状支持手段によっ
て首輪や胴輪に取り付けられる構造の従来の動物用位置
確認装置は、前記発光素子を先端に取り付けた支持手段
を首輪又は胴輪の所定位置に安定に固着することが極め
て難しいという問題がある。その結果、従来の動物用位
置確認装置は構造が複雑となり、製品価格上昇するとい
う問題にもなっている。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する第１の課題は、動物の首又は胴体に装着する装着部
と、先端に発光素子が取り付けられ且つ他端が前記装着
部に固着されたロッド状支持部とを備えた動物用位置確
認装置において、前記ロッド状支持部の直立状態を常に
安定して保持することである。

【０００９】本発明が解決しようとする第２の課題は、
動物の首又は胴体に装着する装着部と、先端に発光素子
が取り付けられ且つ他端が前記装着部に固着されたロッ
ド状支持部とを備えた動物用位置確認装置において、構
造簡単、装着容易、低コストを実現することである。

【００１０】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、動物の首又は胴体に装着する装着部と、先端に発光
素子が取り付けられ且つ他端が前記装着部に固着された
ロッド状支持部とを備えた動物用位置確認装置におい
て、前記装着部を動物の首輪や胴輪でなく、これらとは
独立して動物の首又は胴体に自由に回動可能にして直接
装着される構造とした。

【００１１】また、上記課題を解決するために、動物の
首又は胴体に装着する装着部と、先端に発光素子が取り
付けられ且つ他端が前記装着部に固着されたロッド状支
持部とを備えた動物用位置確認装置に、やじろべえ人形
又は起上り子法師の原理を適用し、動物の首又は胴体を
枢軸にして前記ロッド状支持部が常に直立状態を保持で
きるようにした。

【００１２】即ち、上記課題を解決する請求項１の動物
用位置確認装置を、動物の首又は胴体に回動可能にして
装着されるリング状装着部と、先端に発光素子が取り付
けられ且つ下端が前記リング状装着部の上側に固定され
たロッド状支持部と、前記リング状装着部の下側に取り
付けられて前記ロッド状支持部を引力により直立させる
錘と、前記発光素子に電流を供給する電池とで構成し
た。

【００１３】そして、請求項１の動物用位置確認装置に
おいて、前記錘は前記電池を収納する電池ボックスと兼
用した。

【００１４】また、請求項１の動物用位置確認装置にお
いて、前記リング状装着部と前記ロッド状支持部とを被
覆導線を折り曲げて一体に形成して構成した。

【００１５】また、請求項１の動物用位置確認装置にお
いて、前記被覆導線を前記電池と前記発光素子とを接続
する導線として使用した。

【００１６】また、請求項１の動物用位置確認装置にお
いて、前記リング状装着部とロッド状支持部とを弾力性
を有する樹脂成形ベルトで一体に形成した。

【００１７】更に、請求項１の動物用位置確認装置にお
いて、前記電池と前記発光素子とを接続する導線は前記
樹脂成形ベルトに埋め込んだ。

【００１８】

【発明の実施の形態】図１は本発明の第１実施形態の動
物用位置確認装置の斜視図、図３は本発明の第１実施形
態の動物用位置確認装置の使用状態を示した斜視図であ
る。これら図１及び図３に示す動物用位置確認装置は、
動物の首に回動可能にして装着されたリング状装着部１
１と、一端に発光素子１３が取り付けられ且つ他端がリ
ング状装着部１１の上側に固定されたロッド状支持部１
２と、リング状装着部１１の下側に取り付けられてロッ
ド状支持部１２を引力により直立させる錘１４とから構
成されている。錘１４は、発光素子１３に電流を供給す
る電池が収納される電池ボックスを兼用したものであ
る。

【００１９】リング状装着部１１とロッド状支持部１２
は、１本の銅線をプラスチック等の絶縁材で被覆した被
覆導線の針金を折り曲げて一体に形成された簡単な構造
のものである。前記銅線は人間の手で容易に曲げること
ができない程の強度を有する太さのものである。従っ
て、所定の形状に形成された後は、使用時に変形するこ
とはない。

【００２０】リング状装着部１１とロッド状支持部１２
を形成する前記被覆導線は、動物用位置確認装置の電源
である電池と発光素子１３とを接続する導線として使用
されている。

【００２１】上述の如く、リング状装着部１１とロッド
状支持部１２は被覆導線を折り曲げて一体に形成された
ものである。従って、リング状装着部１１は、２つの略
半円形部１１ａと１１ｂとから構成されている。また、
ロッド状支持部１２は、２つの直線部１２ａと１２ｂと
から構成されている。

【００２２】２つの略半円形部１１ａと１１ｂの下端１
１ｃと１１ｄは電池ボックス兼用の錘１４に固着され、
且つ、リング状装着部１１を形成している被覆導線の端
部は電池ボックス兼用の錘１４に収納されている電池に
接続されている。電池ボックス兼用の錘１４の側面に配
置されているレバー１４ａは電源スイッチのレバーであ
る。

【００２３】２つの略半円形部１１ａと１１ｂの上端
は、２つの直線部１２ａと１２ｂの下端に夫々一体に接
続されている。２つの直線部１２ａと１２ｂの上端は発
光素子１３に接続され且つ分離しないように固定されて
いる。２つの直線部１２ａと１２ｂが貫通している小リ
ング１５は、使用時にリング状装着部１１とロッド状支
持部１２を所定の形状に保持するためのストッパーであ
る。

【００２４】本発明の第１実施形態の動物用位置確認装
置を犬猫等の動物に装着する場合、小リング１５を発光
素子１３側に移動させる。すると、リング状装着部１１
の内径が広がるから、動物用位置確認装置を動物の首に
簡単に嵌めることができる。動物の首に嵌めた後は、小
リング１５をリング状装着部１１側に移動させ、動物用
位置確認装置の装着を簡単に完了できる。

【００２５】このようにして装着された本発明の第１実
施形態の動物用位置確認装置は、電池ボックス兼用の錘
１４の重さによって、動物の首を枢軸にして、やじろべ
え人形又は起上り子法師の如く回動する。従って、動物
の突然の激しい動きによって傾いても、ロッド状支持部
１２は直立状態に直ちに復元する。このため、ロッド状
支持部１２の先端に取り付けられている発光素子１３
は、動物の首から所定間隔離れた上側の位置に安定して
保持される。

【００２６】なお、リング状装着部１１とロッド状支持
部１２を一体に形成する材料は、１本の太い銅線をプラ
スチック等の絶縁材で被覆した被覆導線の針金でなく、
内部に１本又は複数本の導線を貫通させたプラスチック
チューブでもよい。

【００２７】上述の第１実施形態において、リング状装
着部１１の２つの略半円形部１１ａと１１ｂの下端部を
延長して電池ボックス兼用の錘１４の中に巻き込むよう
に収納し接触摩擦抵抗で保持すると、当該下端部の長さ
を調節することができる。従って、リング状装着部１１
の内径を自在に変えることができ、ペットのサイズに合
わせて首回りを容易に調節できる。

【００２８】また、ロッド状支持部１２の先端に取り付
けられている発光素子１３は尖った形状をしているた
め、着脱時に飼い主やペットの目を突っつく危険が皆無
とは言えない。そこで、発光素子１３の周囲に保護用リ
ングの保護手段を取りつけることによって、上記の危険
を避けるようにしてある。更に、上記保護用リングは着
脱可能になっており、例えば木の枝などに引っかかった
場合にはすぐに抜けるから、ペットの首を締めるような
危険はない。

【００２９】次に、本発明の第２実施形態について説明
する。本発明の第２実施形態の動物用位置確認装置は、
その要部を図２に斜視図で示す如く、リング状装着部１
１とロッド状支持部１２が樹脂成形ベルトで一体に形成
されたものである。発光素子１３とこれに電流を供給す
る電池とを接続する導線は、前記樹脂成形ベルトに埋め
込まれている。

【００３０】リング状装着部１１の一端には小突起１１
ｅが設けられており、且つ、ロッド状支持部１２の下端
部には小突起１１ｅが係合する小穴１２ｅが設けられて
いる。動物の首に嵌める場合は小突起１１ｅと小穴１２
ｅとの係合を解き、嵌め終ったら小突起１１ｅと小穴１
２ｅとを係合させ、これによって本発明の第２実施形態
の動物用位置確認装置の動物への装着が簡単に行える。
ロッド状支持部１２の下端には複数の小穴１２ｅが設け
られているので、動物のサイズによって装着の具合を自
由に調節できる。

【００３１】以上、本発明を犬猫等のペット用動物の首
に装着する実施例について詳細に説明したが、犬猫等の
ペット用動物の胴体に装着する動物用位置確認装置も、
放牧中の牛や馬や羊等の家畜動物の首や胴体に装着する
動物用位置確認装置も、その構造は基本的には変わらな
い。但し、装着部の構造は図１又は図２に示すものを基
本としながらも、装着位置ずれ防止手段を設けることが
場合によっては望ましい。

【００３２】

【発明の効果】本発明は、動物の首又は胴体に装着する
装着部と、先端に発光素子が取り付けられ且つ他端が前
記装着部に固着されたロッド状支持部とを備えた動物用
位置確認装置に、やじろべえ人形又は起上り子法師の原
理を適用したものであるから、前記ロッド状支持部の直
立状態を常に安定して保持できるようになった。従っ
て、動物用位置確認装置を装着した動物を散歩させてい
る人も第三者も、当該動物の存在を確実に知ることがで
きるようになった。

【００３３】また、本発明により、構造簡単、装着容
易、低コストの動物用位置確認装置が提供できた。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１実施形態の動物用位置確認装置の
斜視図である。

【図２】本発明の第２実施形態の動物用位置確認装置の
要部の斜視図である。

【図３】本発明の第１実施形態の動物用位置確認装置の
使用状態を示した斜視図である。

【図４】従来の動物用位置確認装置の使用状態を示した
斜視図である。

【符号の説明】

１１ リング状装着部 １１ａ、１１ｂ 略半円形部 １１ｃ、１１ｄ 下端部 １１ｅ 小突起 １２ ロッド状支持部 １２ａ、 １２ｂ 直線部 １２ｅ 小穴 １３ 発光素子 １４ 電池ボックス兼用の錘 １４ａ 電源スイッチのレバー １５ 小リング １８ 発光素子 １９ ロッド状支持手段 ２０ 首輪

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 動物の首又は胴体に回動可能にして装着
   されるリング状装着部と、先端に発光素子が取り付けら
   れ且つ下端が前記リング状装着部の上側に固定されたロ
   ッド状支持部と、前記リング状装着部の下側に取り付け
   られて前記ロッド状支持部を引力により直立させる錘
   と、前記発光素子に電流を供給する電池とから構成され
   た動物用位置確認装置。
2. 【請求項２】 前記錘は前記電池を収納する電池ボック
   スを兼用しているものであることを特徴とする請求項１
   の動物用位置確認装置。
3. 【請求項３】 前記リング状装着部と前記ロッド状支持
   部とが被覆導線を折り曲げて一体に形成されたものであ
   ることを特徴とする請求項１の動物用位置確認装置。
4. 【請求項４】 前記被覆導線は前記電池と前記発光素子
   とを接続する導線として使用されるものであることを特
   徴とする請求項２の動物用位置確認装置。
5. 【請求項５】 前記リング状装着部と前記ロッド状支持
   部とが弾力性を有する樹脂成形ベルトで一体に形成され
   たものであることを特徴とする請求項１の動物用位置確
   認装置。
6. 【請求項６】 前記電池と前記発光素子とを接続する導
   線が前記樹脂成形ベルトに埋め込まれたものであること
   を特徴とする請求項５の動物用位置確認装置。