JP2002192592A - 可塑化バレルのレーザクラッディング方法 - Google Patents

可塑化バレルのレーザクラッディング方法

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JP2002192592A
JP2002192592A JP2000371438A JP2000371438A JP2002192592A JP 2002192592 A JP2002192592 A JP 2002192592A JP 2000371438 A JP2000371438 A JP 2000371438A JP 2000371438 A JP2000371438 A JP 2000371438A JP 2002192592 A JP2002192592 A JP 2002192592A
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head
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Paul N Colby
エヌ コルビー ポール
M Gatty Joe
エム ガッティ ジョー
Shawn P Bodnar
ピー ボドナー シャウン
Paul T Colby
ティー コルビー ポール
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】可塑化バレルの内面及びその他のあらゆる内面
をライニングする装置及びプロセスの提供。 【解決手段】本クラディング作業は螺旋状の溶接作業を
行なうことにより、従来の溶接技術で可能とされるより
も平滑なライニングを作り出すレーザヘッドを使用す
る。金属管の第2端部から挿入されるレーザ照準光学装
置から偏向されるレーザエネルギーを管の第1端部で使
用する方法を含めて、多種多様な技術を使用出来る。一
方向溶接を使うには平滑材として重力を利用出来る。別
の実施態様では、全方向溶接は整形ミラー(shape
d mirror)とドーナツ形レーザパターンを使用
して実施出来る。クラッディング作業は、クラッディン
グ対象の内面に付いている溶接マトリックス及び耐摩耗
性材料の被覆物を溶接作業の前に焼成することにより簡
素化出来る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】(技術分野)本発明は、概ね、プラスチック
を押出すために使用される、例えばスクリュー付きバレ
ルのような可塑化構成部品の分野に関する。詳しくは、
本発明は、より耐摩耗性で、かつ耐食性の可塑化バレル
用の構造体、及び前記の改良されたバレルのライニング
を製造する技術に関する。
【0002】(背景技術)押出機及びチューブ押出機(概
ね、ゴム押出機)は少なくとも20世紀の初頭から使用
されてきた。プラスチックの出現に伴い、前記押出機に
対する需要は更に大きくなり、加工条件は厳しさを増し
てきている。元来、前記装置は、ライニングのない単一
材料バレルの内部で回転する本質的に単純なスクリュー
であった。このような装置は、材料を加工することが新
しさを増し、しかもより難しくなることから最早、見ら
れない。
【0003】これら構成部品の両方とも、金属と金属と
の接触による摩耗、並びにプラスチックやゴム化合物の
中の摩耗性及び腐食性フィラーによる摩耗を受ける。当
初のバレルは窒化されて改良された耐摩耗性を発現する
内面を有していた。1950年代の後半には、引用文献
によって本明細書に組み入れられている、Plasti
cating Components Technolo
gy、1997年、の書名のSiprexの書籍に簡潔
に記載されている遠心注型法を使って2種から成る金属
バレルが開発された。また、前記の改良されたバレル
は、従来の押出機の他に射出成形機用に改造された。
【0004】可塑化バレルの遠心注型は、バレル支持
体、即ち基材とは別の耐摩耗性及び/又は耐腐食性ライ
ナー付きのバレルの内面をライニングするのに利用され
るプロセスである。このプロセスには、室温で厚肉のバ
レルシリンダーの内側に、ライニング材料、例えば粉
末、を装着することが含まれる。バレルの端部は蓋で塞
がれ(通常は溶接される)、バレルと非溶融粉末は鋳造炉
に入れられる。次に、ライナー材料が溶融してバレルの
内面に均一に分布するまで、バレルは回転されながら加
熱される。初期のライナー材料は、幾種類かの金属炭化
物を作り出して窒化物バレルよりも遥かに耐摩耗性の鉄
/ホウ素材料であった。1968年には、改良されたラ
イナーが、タングステンカーバイドや等価の材料のよう
な極めて微細な金属炭化物離散粒子を加えられることに
より更に耐摩耗性となった。
【0005】大抵の回転式鋳造炉はガス加熱式である
が、なかには誘導加熱式のもある。どちらにせよ、バレ
ルの内部ではライナー粉末は溶融するが、厚肉のバレル
材料即ち基材は溶融しない点まで加熱しなければならな
い。溶融状態に達した後、歪が起こらないように、しか
もライナー材料にクラックが入らないように、このバレ
ルは徐冷される。冷却が終わると、このバレルはその仕
上がり寸法となるようにホーン仕上げ、矯正そして機械
加工される。これには、バレルの吐出端部に高圧スリー
ブを装着しなければならないことがおおい。
【0006】この技術には多くの欠点がある。回転式装
置付きのガス加熱炉又は誘導加熱炉は極めて値段が高
く、いろいろな保守が必要である。このなかには、炉の
耐火物表面をライニングし直すために定期的に長期間の
停止が必要となることが挙げられる。更に、炉が適切に
機能している時でさえ、各バレルの被覆部の整備は厄介
であり、時間がかかる作業である。
【0007】また、遠心被覆プロセスでは、ライナー材
料又は材料マトリックスが、支持体、即ち基材より低い
温度で溶融することが必要である。このことによって、
使用出来るライナー材料には厳しい制約が課せられる。
結果として、耐摩耗性でかつ耐食性材料は、バレル基材
より低い温度で溶融する配合物に限定される。大抵の場
合、最適のバレル基材や下地材料は、取り扱い対象の材
料として使用出来ない。
【0008】支持材料即ち基材材料を、基材材料の融点
近くの温度まで上げ、続いて徐冷して支持材料を焼きな
ましすると言う要求事項もある。こうすると、焼きなま
しした支持材料の強度は低くなる。あいにく、前記のバ
レルは40,000psi以上の内圧と、最高700°
Fの温度に耐えることが出来るので、現在は極めて高い
強度が要求される。このような条件では、かなり値段の
高い高圧スリーブの装着が必要である。強度の低下を少
なくした幾つかの新規の高価な合金は、この影響を或る
程度減らすことが出来る。しかしながら、比較的高い値
段にはなる。
【0009】回転鋳造過程では、重い方の金属炭化物粒
子は、遠心力によって外側へ投げ出されやすい。これに
よって炭化物粒子は、耐摩耗性にとって必要とされる内
面から外側へ移動される。結果として、こうして生成し
たライニングは、金属炭化物粒子がこのライニングの内
面に適切に配置されるか或いはライニング又はクラッド
全体に均一に分布される場合よりも、摩耗によって生じ
る摩滅を遥かに受けやすい。
【0010】鋳造過程で達する高いバレル温度によっ
て、プラスチック加工作業には重要である真直度を維持
することは難しくなる。繰り返し曲げによって比較的脆
いライナーにクラックが入るのでバレルの矯正は、従来
の矯正プレスによって行なうことが出来ない。回転鋳造
法ではライナー及びバレル基材を加熱するのに長時間か
かる。ライニング作業の後の徐冷に更に時間がかかる。
このために労務費と電力費が嵩む。
【0011】ライニング工程は極めて短時間でかつ極め
て狭い範囲と温度でのみ旨くいくので、その結果は、満
足されないことがおおい。高温とこの高温で経過する長
時間によって、基材材料がバレルライニング材料へ移行
して希釈が起こる。このことによって、硬度が低下して
耐摩耗性が低下する。また、母材の鉄材料が基材へ移行
することにより、或る利用分野では耐食性が低下するこ
とがある。高温での長時間によって内面のライナーを被
覆する金属炭化物粒子がマトリックス材料(ライナーを
構成している)の中で溶融して溶液となりその炭化物粒
子は役に立たなくなる。
【0012】温度が低すぎると、及び適正な高温での時
間が短かすぎると、金属結合が不充分になることがあ
る。そのような不充分な金属結合とは、ライナーがバレ
ル基材、即ち支持材料から分離する場合があることを意
味する。この状態では、バレル全体が使用出来なくなる
ことがある。更に、或る場合には、ライナーが部分的に
剥離して溶融プラスチックを変質させる及び/又はバレ
ルの中で溶融プラスチックを押すスクリューを汚損する
場合がある。いずれの場合でも、バレルは致命的な破損
を受けて、バレルの中に加工されているプラスチックは
駄目になる。
【0013】バレルライナーを作る全く異なった方法
は、レーザ溶接又はクラッディングで構成される。レー
ザクラッディングは、母材又は基材材料に別の表面をレ
ーザ溶接することである。この新規のプロセスは、前述
の全ての短所を減らす、又は解消する。
【0014】バレルの内径(ID)には、比較的従来型の
MIG又はTIG溶接を行なうことが出来るが、比較的
小さい直径のバレルにまで入り込むのは比較的難しい。
加熱によって影響を受ける区域がかなり広く、そして溶
接表面が狭いと、レーザ溶接の“ニアネットシェイプ
(near−net shape)”と比較して仕上がり
状態ではかなりコスト高になる。
【0015】バレルのIDのレーザ溶接では、ペースト
若しくは別のライナーチューブの形での溶接の前に、或
いは粉末若しくは連続ワイヤーを使う溶接の過程でライ
ナー材料を堆積することが含まれる。レーザ溶接機に
は、通常、離れた光源から光ファイバーと光学系によっ
て伝送されるレーザビーム、或いは直接のレーザビーム
が含まれる。
【0016】この技術には多くの長所がある。例えば、
3/4インチほどの細い直径の中に入れてもレーザ溶接
が出来る装置が作られている。また、レーザクラッディ
ングは、ライナー材料がバレル材料を殆ど希釈しない極
めて浅い加熱深さである。また、この技術では、この基
材には殆ど歪も発生しないので、曲げ又は歪み易さは減
る。
【0017】レーザクラッディングは、バレル基材より
高い温度で溶融する材料を含めて、使用対象の材料を広
範囲から選択出来る比較的自由度のあるプロセスでもあ
る。このことから、ライナーの耐摩耗性被覆層として改
良されたマトリックス材料及び改良されたセラミックス
又は炭化物材料を得ることが出来る。耐摩耗性炭化物又
はセラミックスの離散粒子は回転鋳造時には基材の中へ
移行しない。このことによって、これらの粒子は必要さ
れる個所へ均一に分散される。
【0018】この基材は溶接の前に必ずしも予熱する必
要はないので、製造時間は短くなり、コストは下がる。
レーザ溶接プロセスによって与えられる熱は大幅に減
り、しかも溶接時に内的方法と外的方法によって取り除
くことが出来る。このことは、長い冷却時間を省くこと
が出来ることを意味する。結果として、このプロセスは
遠心鋳造より短時間で済ませることが出来る。
【0019】回転鋳造の場合のように、基材が溶融する
より低い温度でライナーが溶融する、ろう付けプロセス
ではなく、むしろレーザ溶接は冶金学的結合による真の
溶接プロセスである。レーザクラッディング装置は、概
ね、ガス燃焼炉又は誘導加熱炉よりコストは低い。
【0020】パイプの内部をレーザクラッディングする
ための数種の装置が発明されていて市販されている。こ
れらには、EPRI特許の米国特許第5,653,89
7号及び第5,656,185号、並びにIHI特許の
米国特許第5,426,278号が挙げられる。米国特
許第5,496,422号;第5,196,272号;
及び第5,387,292号も挙げられる。前記の諸特
許は、全て、本発明の理解を更によくする為に引用文献
によって本明細書に組み入れられている。これらの装置
は、発電設備での損傷又は腐食した熱交換器のチューブ
を補修するために設計されている。これらの装置は、回
転させることが出来ない比較的長くて固定されたパイプ
の中の短くて局所的補修をするために設計されている。
従って、これらの各装置では、溶接には回転式レーザヘ
ッドを使用する。前記の特許に記載されている装置に
は、ワイヤー、粉末、ペースト及び薄肉チューブによっ
てクラッディング材料、即ち埋め込み材料を挿入するこ
とが含まれる。このペーストと薄肉チューブは、レーザ
クラッディングする前に所定の場所に前もって入れられ
る。EPRI特許の場合、レーザクラッディングを行な
う時、巻き線を簡単に手に取ることが出来、そしてすぐ
に供給するためにこの巻き線はパイプの中の補修区域の
直ぐ上に置かれる。この方法は、ボイラーの補修で一般
的に必要とされる長手方向軸での短い溶接部に限られ
る。重力の助けがないと粉末は目詰まりしてクラッディ
ングが妨げられるので、水平状態で導入するのは難し
い。これらの種々の溶接装置の図面はこれらの特許に示
されている。
【0021】L/Dが20:1以上のパイプの長い又は
全長に亘るクラッディングの場合、ヘッド及び特に反射
ミラーは冷却しなければならない。このことは、空気又
は水のような冷却流体によって行なうことが出来る。E
PRI特許は、パイプの中のヘッドを回転する必要があ
る軸受以外は前記の冷却をしない。IHIの装置は、レ
ーザ光源の方向から来る(空気による)冷却が可能であ
る。
【0022】これらの装置は全て、あらゆる補助手段を
管のレーザヘッド端部から導入させなければならない、
と言うのは、反対の端部からの出入りは不可能であるこ
と、そしてレーザ側の端部から行なわれる操作と調整が
出来ないからである。これらの補助手段には、光ファイ
バーモニター、ワイヤー/粉末供給器、冷却媒体、光学
部品(レンズ)及び集束装置を挙げることが出来る。
【0023】主題の特許に開示される装置は、絶えず変
化する表面に溶接する。このことは重力の影響によっ
て、不均一で平滑さの少ない表面となりやすい。垂直な
パイプでクラッディングが行なわれる場合、溶融体プー
ルは平坦にはなり難く、表面には非常に発達したリング
やその他の歪部が発生することがある。いずれの場合に
も、或る一定の方法で表面を平坦にして平滑にする本来
の傾向はない。
【0024】また、従来からのレーザ溶接プロセスで現
在使用されている材料は主として耐食性として使用され
る。ボイラー管(従来のレーザ溶接が行なわれる)は、可
塑化バレルで使用される種類の材料の摩耗を受けないの
で、この従来技術をこのように限定して使用することは
妥当である。
【0025】また、現在入手可能な標準的市販品のサイ
ズより小さい装置を作るニーズもある。特に、14mm
(0.551インチ)程の小さいI.D.のバレルが可塑
化バレル用に使用される。従って、この可塑化バレルの
内部をクラッディング又はライニングするには適切な溶
接装置が必要となる。従来の回転式溶接装置は、ライニ
ング又は溶接対象の管の一方の端部から全ての操作をす
る。従って、そのような溶接装置のサイズを縮小するこ
とは厳しく限定される。溶接ヘッドは、全ての補助手段
ばかりでなく軸受類も含まれなければならないので、こ
のことは特に意味がある。このような構造体全体は、管
の片方だけから被溶接管の中に挿入される。結果とし
て、溶接装置全体のサイズを縮小することは極めて問題
があり、可塑化バレル用に使用される比較的小さいサイ
ズを受け容れることは出来ない。
【0026】従って、更に小さいサイズの可塑化バレル
に対応して、前記の可塑化バレルに平滑で均一な内部ラ
イニングを提供出来る装置に対するニーズがある。当
然、このような装置は汎用性がなければならず、そして
多種多様な技術を使っても妥当なコストで最適な製品を
製造出来なければならない。
【0027】(発明の要約)管又はあらゆる内面をライ
ニングする場合、従来の技術の欠点を解決する装置を提
供することが本発明の1つの目的である。
【0028】内径(I.D.)用の、多種多様な管径及び
クラッド材料が適応出来るほど充分な汎用性がある装置
を提供することがもう1つの目的である。
【0029】従来の技術及び装置によって現在可能であ
るよりも小さいI.D.サイズを受け容れることが出来
る管の内径をライニングする装置を提供することが更な
る目的である。
【0030】管の内径をライニングする場合に、既存の
溶接技術で可能であるよりも均一なライニングが達成出
来る装置を提供することが本発明の追加の目的である。
【0031】I.D.をライニングする場合に、平滑材
(smoothing agent)が、可塑化バレルの
クラッディングを構成する各溶接部に均一な状態で作用
する装置を提供することも、これまた更なる目的であ
る。
【0032】金属管の内部をレーザクラッディングする
場合に、装置が従来の装置と比較して、開始するのに比
較的簡単である装置を提供することも、もう1つの目的
である。
【0033】金属管の内部をレーザクラッディングする
場合に、短い作業時間で済むプロセスを提供することが
本発明の、尚、更なる目的である。
【0034】従来の装置で支払う費用より少ない費用で
金属管のライニングを迅速かつ容易に修理する装置を提
供することが本発明の、尚、もう1つの目的である。
【0035】レーザ溶接により金属管の内部をライニン
グする場合に、回転式レーザヘッドの従来からの必要性
が避けられるシステムを提供することが、再び示す本発
明の目的である。
【0036】レーザ溶接を使って金属管をライニングす
る場合に、溶接ヘッドの動きが被溶接管の軸に沿っての
み要求される装置を提供することが本発明の、尚、もう
1つの目的である。
【0037】耐摩耗性材料がレーザ溶接クラッディング
に均一に分布されたままになるように、耐摩耗性材料が
加えられるレーザ溶接を使って金属管をライニングする
ことが本発明のまた更なる目的である。
【0038】従来の溶接技術、具体的にはMIG方法及
びTIG方法、から得ることが出来る事前機械加工され
た比較的平滑な溶接部を提供することが本発明の、尚、
もう1つの目的である。
【0039】内面を容易に溶接作業をする場合に、この
内面に正確な量の材料を均一に予備被覆する方法を提供
することが本発明の、尚、もう1つの目的である。
【0040】耐摩耗性材料を溶融させることなく、そう
でなければ劣化させることなく溶接溶融体の中に耐摩耗
性材料の均一なパターンを正確に描く装置を提供するこ
とが本発明の、また更なる目的である。
【0041】可塑化バレルの更に迅速な予備溶接の開始
を容易にすることが本発明の、尚、もう1つの目的であ
る。
【0042】本発明のこれら及びその他の目標及び目的
は、押出された溶融プラスチック用に改造された可塑化
バレルによって達成される。このバレルは、第1金属材
料から成る基材、及び第2金属材料から成るライナーを
含む。このライナーはレーザ溶接によって作製されてバ
レルの直径全体にわたって実質的に均一なクラッドとな
る。このライナーが形成されるとレーザ溶接による仕上
げ状態で15mm未満の内径を有する。
【0043】本発明のもう1つの実施態様では、可塑化
バレルは溶融プラスチックの押出用に改造され、第1金
属材料の基材及び第2金属材料のライナーを含む。この
ライナーは、第2金属マトリックス材料のレーザ溶接に
よって形成され、バレルの内部をクラッディングする。
耐摩耗性の層は、第3の材料組成物から形成されて、金
属マトリックス全体に亘って非溶融状態で均一に配置さ
れる。
【0044】別の実施態様は、金属管の内部にライニン
グをレーザ溶接する装置で構成されている。この装置に
は、金属管の第1端部からその金属管に入るように配置
されたレーザ溶接ヘッドが含まれる。また、この装置に
は、前記金属管の第2端部から金属管に入るように配置
された補助機器が含まれる。
【0045】本発明の、尚、追加の実施態様では、レー
ザ溶接による金属管のライニング装置がレーザ照準光学
ヘッドを含むように準備されている。また、水平状態で
金属管を保持し、かつ水平軸の周りで金属管を回転させ
る装置も含まれる。別の装置を使って溶接が常に単一方
向で行なわれるようにレーザ照準光学ヘッドの位置が決
められる。制御装置が、金属管の回転運動とレーザ照準
光学ヘッドの操作を調整する。
【0046】内面をライニングするための装置が提供さ
れることが本発明の、尚、更なる実施態様である。この
装置は、レーザ照準光学ヘッド、及び底面に溶接/クラ
ッディングすることにより重力を負荷して金属管のライ
ニングを構成する一連の平滑な均一な溶接部を生成させ
る機構を含む。
【0047】本発明の、尚、もう1つの実施態様は、レ
ーザ溶接により金属管をライニングするための装置を含
む。この装置は、金属管の第1端部にレーザ光を放射す
るように配置されたレーザ光源を含む。この装置は、ま
た、レーザ光源からの光を偏向するように配置されて第
2端部から金属管に入るように配置されたレーザ照準光
学ヘッドを含む。
【0048】本発明の、尚、追加の局面は、レーザ溶接
によって金属管をライニングする装置を含む。この装置
は、金属管の第1端部から金属管に入るレーザ光を偏向
するように配置されたレーザ照準光学ヘッドを含む。レ
ーザ照準光学ヘッドは、回転出来るように金属管の第2
端部から金属管に入るように配置されて取付けられてい
る。
【0049】本発明の別の局面は、レーザ溶接による金
属管のライニング方法によって明らかにされる。このプ
ロセスは、水平状態で金属管を配置する段階を含む。次
に、レーザ照準光学ヘッドは金属管の中に入れられる。
次いで金属管に沿う単一方向に金属管を回転させて、レ
ーザ照準光学ヘッドを動かしながら一連のレーザ溶接部
を完成させる。
【0050】本発明のもう1つの局面は、レーザ溶接に
よる金属管のライニング方法であり、その方法には、前
記金属管の第1端部から金属管にレーザ照準光学ヘッド
を入れる段階が含まれる。次に、レーザ光が前記の金属
管の第2端部から伝送されてレーザ照準光学ヘッドによ
って偏向され、前記金属管の中でレーザ溶接を行なう。
【0051】本発明の、尚、追加の局面は、レーザ溶接
による内面のクラッディング方法である。この方法は、
内面に沿って予め定められたパターンで作業するように
レーザ照準光学ヘッドを配置して一連の溶接溶融体を生
成する第1段階を含む。各溶接溶融体には、比較的高温
の部分と比較的低温のテーリング(tailing)部分
がある。次いで、耐摩耗性材料は、この各溶接溶融体の
テーリング部分に加えられる。結果として、この耐摩耗
性材料は劣化することなく、各溶接溶融体全体に均一に
分布される。
【0052】本発明のもう1つの追加の局面は、溶融プ
ラスチックを押出すのに改造された可塑化バレルによっ
て明らかになる。このバレルは、第1金属材料製であ
り、第2金属材料のレーザクラッドライニングが装着さ
れる。この第2金属材料はニッケルとクロムの混合物で
ある。
【0053】本発明の、尚、追加の局面は、スラリーを
金属管に挿入する第1段階を含めた管のライニング方法
である。スラリーはライナー材料を含む。次に、金属管
は遠心鋳造されるとスラリーの均一で硬い被覆層を形成
してこの管の内径に接着する。次いで、レーザ溶接がこ
の被覆層で行なわれると、金属ライニング仕上がり品が
形成される。
【0054】(好ましい実施態様の詳細な説明)本発明
の第1の実施態様を図1で説明する。溶接ヘッド7は、
本図に示すように2種類の主要な構成部品を含む、即ち
レーザ照準光学装置4溶接ヘッド、及び補助装置であ
る。これらは、各々、ハウジング6及び7に取付けられ
ている。両方のハウジングは、金属管、即ちバレル1の
内部に配置され、その中でレーザ溶接クラッディングに
よってライニングが作製されることになっている。簡単
にするために、管1のその他の壁は図1には示されてい
ない。
【0055】レーザ溶接ヘッド7のレーザ照準光学装置
4を使って、レーザビーム2を点3へ向けさせるが、こ
の点で溶接部は管1のライニングを形成するために配置
されることになっている。照準光学装置4はレンズ系及
び反射ミラー5を含む。照準光学装置は支持体構造体6
の内部に含まれていて、どちらかを補助装置に付けられ
るか、又はそれから離すことのどちらも可能である。例
えば、補助装置はレーザ照準光学装置ハウジング6から
離して別のハウジング8に配置することが出来る。2個
のハウジングとそれらの構成部品を離した場合の異なる
形態は本発明の範囲内で使用出来る。
【0056】補助装置はそれ自体のハウジング即ち支持
体構造体8の中に取付けられて、種々の異なる要素を含
む。そのような要素の例は、冷却装置9;ガス供給導管
10;及び供給機構11であり、この機構は溶接個所3
にクラッディング材料を提供する役割をする。溶接部の
諸特性及び溶接プロセスの進行を適切に監視出来るよう
に光学装置12を加えることが出来る。
【0057】補助装置ハウジング8もレーザ照準光学装
置ハウジング6も、ハウジング6、8及び金属管1の間
の接点として役立つ軸受(図示せず)によって支持する
ことが出来る。多種多様の支持機構が利用出来、一般的
に当業界では概ね周知されている。
【0058】補助装置用のハウジング8をレーザ照準光
学装置用のハウジング6から分離する1つの利点は、こ
れらの2種類の構成部品が、金属管の相対する2つの端
部から金属管1に挿入出来ることである。このような利
点は、2種類の構成部品及び3種類のハウジングを従来
の装置よりも遥かに小さく作ることが出来るので、可塑
化バレルのような極めて小さい金属管内径に適応するこ
と出来ることである。特に、既存の慣用の装置で適応出
来る最少の管径は、その管がライニングされた後の管の
内径で約19mmである。本発明は、14mmほどの小
さい内径、或いはそれより小さくても適応出来る。
【0059】また、補助装置及びレーザ照準光学装置の
2種類の別々の構造体を使用すると、従来の装置で見ら
れるより遥かに高レベルの汎用性を発現する。結果とし
て、図2(a)及び4(a)で示しているように多種多様の
形態が可能である。しかしながら、本発明は、これら2
枚の図面に示している実施態様に限定されることなく、
一旦、本発明が教示されてしまうと当業者が思い浮かべ
る多くの他の変形体や等価物を含める。
【0060】補助装置及びレーザ照準光学装置4、8を
含む別々の縮小サイズの構造体による更なる利点は、追
加の補助装置を補助装置ハウジング8又はレーザ照準光
学装置ハウジング6のどちらかに加えることが出来るこ
とである。1つの例は、金属炭化物のような耐摩耗性材
料を溶融溶接材料又はマトリックスに加えるのに使用出
来る追加の材料供給装置(図示せず)である。そのよう
な材料は、溶融した溶接マトリックスの中に深く沈降し
て耐摩耗性粒子の価値を下げることがある。しかしなが
ら、本発明によって発現される汎用性によって耐摩耗性
材料は、溶融溶接マトリックスの特定の部分に加えられ
るようにこの材料を溶接溶融体に供給することが出来
る。結果として、耐摩耗性粒子は完全性を維持して有効
に作用する。
【0061】図5で定義されるように、レーザ溶接溶融
体50は、テーリング部54より高い温度にある前方溶
融部53を有する。耐摩耗性材料52がマトリックス材
料11と共に溶液の中に入り込み易くならないように、
この材料52は、溶融溶接材料50の比較的低温のテー
リング部54に加えられる。耐摩耗性材料52は溶接溶
融体50のテーリング部54に加えられるので、この材
料はレーザビーム2によって劣化しない。従って、これ
らの材料が溶融して溶液となり、その結果、溶接溜まり
(weld puddle)とになる傾向は少ない。むし
ろ、耐摩耗性粒子52は、溶接溜まり50全体に均一に
分布出来るようにこの粒子の完全性を保持している。こ
のようにして、耐摩耗性材料は、従来の装置を用いた場
合より遥かに効果的に機能する。
【0062】2個のハウジング6及び8は、各々、管1
の別々の端部から供給されるので、内径15mm未満の
管或いは凹凸のある表面さえライニングする能力を依然
として維持しながら、追加の装置(耐摩耗性材料用の供
給装置のような)は、確かに本発明の能力の範囲内にあ
る。
【0063】図1は、本発明の別の好ましい実施態様で
溶接する場合のレーザ照準光学装置4、5の好ましい位
置決めを示している。溶接個所3は、管1の水平方向及
び垂直方向に関して常に同じ位置にある。このようなこ
とにするためには、レーザ2は常に同じ位置に向けさせ
て管1を回転させる。図2(b)及び4(b)に示すよう
に、管1はロール21によって水平軸20の周りを回転
することが出来る。しかしながら、別のハンドル機構を
使って管1を回転出来る。制御装置(図示せず)を使う
ことにより、管1の回転運動とレーザビーム2の操作を
調整して、管1のライナーを構成するレーザ溶接クラッ
ディングを行なう。このような制御装置は、従来技術で
は既に公知であり、本発明を説明するために更に詳述す
る必要はない。
【0064】溶接個所3で発生して、管1の仕上げられ
たライナー(図5の51として示されている)のレーザ溶
接クラッドは、本発明のもう1つの特徴によって特に平
滑である。溶接個所3は、常に水平なレベルの管1の最
低個所で発生するので、重力が各溶接個所を平滑にする
役割をして各溶接個所と、こうして生成するライナー5
1は従来の技術によって見られるよりも遥かに平滑にな
る。特に、最終製品を機械加工する前に本発明で達成さ
れる仕上がり具合は、.010ないし.005インチの
平滑度のばらつきである。更に、本発明は、更に小さい
平滑度のばらつきさえ達成出来る。
【0065】本発明の正常な作業は、スパイラル、即ち
螺旋形状の溶接されたクラッドを作り出すことである。
このようなスパイラル形状は、管1の回転、及びレーザ
照準光学装置4による水平軸に沿う管の動きによって作
り出される。また、これら2つの運動は制御装置(図示
せず)によっても調整される。最終的に、管1のライナ
ーを構成するスパイラル形状の溶接パターン化する制御
装置のプログラミングは、普通のプログラミング技術に
よって得ることが出来るので、本発明を理解するための
更なる詳述は必要ではない。
【0066】今までとは別に、レーザ照準光学装置ハウ
ジング6及び補助装置ハウジング8は、そり(sled)
22に取付けされていて、図2(a)及び4(a)に示すよ
うに直線運動装置25を使って管1の中を移動出来る。
溶接作業と調整する直線運動装置25の操作は、当業界
で既に利用可能な技能を超える特別の専門的技術を必要
としない。レーザ照準光学装置ハウジング6が補助装置
ハウジング8に接続されていない場合、レーザ照準光学
装置ハウジング6の運動と調整される補助装置ハウジン
グ8を動かすのに追加の直線運動装置が必要である。こ
れには余分の複雑さとコストがかかる。
【0067】このような欠点は、図4(a)の配置によっ
て解消することが出来、その場合、補助装置はユーティ
リティーの増設管の内部に収められるレンズ系に接続さ
れ、そして回転ミラー41で構成される。レーザビーム
2は、レーザ照準光学装置41及び補助装置とは反対側
の、管1の端部から供給される。図4(a)の実施態様で
は回転ミラー41及び補助装置は、そり22によって管
1の内部で支持されている。この実施態様では、レーザ
ビーム2は、管の中の回転ミラー41及び補助装置の反
対端部から管1に入るので、本発明の利点が維持され
る。管24用の回転装置は必要であり、本発明の他の実
施態様では見られない余分の複雑さとコストが加わる。
更に、装置の直線運動(制御装置25によって制御され
る)と、管24の回転(制御装置43によって制御され
る)との調整によって、更に、本発明に余分のレベルの
複雑さが加わる。
【0068】このことは、本発明の特定の実施態様の好
ましい使用方法、即ち補修目的のための管1内部のスポ
ット溶接によって容認される。このようなプロセスを実
施することによって、老朽化又は摩耗した管1を再ライ
ニングする費用を使う必要はない。むしろ、摩耗範囲は
クラッディングによって充填して、既存のライニングま
で平滑にすることが出来る。このことによって、直線運
動/管回転の仲介部分43のような追加の制御装置の費
用は容認される。従って、完全に新規のライニングを作
り出すこと及び/又はライニング全体を再加工する費用
は、本発明の図4(a)の実施態様によりレーザクラッド
や従来のライナーからは避けられる。
【0069】図2(a)は、本発明のもう1つの実施態様
を示している。図4(a)の実施態様の場合のように、本
実施態様は、管1の両端部を使ってレーザ溶接装置の体
制を整える。しかしながら、より高度の単純さはレーザ
ビーム2を多方向に偏向させる円錐ミラー23を使用す
ることによって得られる。本実施態様によると、管1の
内部全体に溶接を行なうには管1か又はユーティリティ
ーの増設管24(円錐ミラー23に付いている)のどちら
かを回転することが矢張り必要である。
【0070】溶接範囲を更に広げること、従って、より
速い溶接プロセスは図2(a)の実施態様によって得るこ
とが出来る。この実施態様は図3(a)に示すように円錐
ミラーを使用する。レーザ光が、管(1)の内部の予め定
められた範囲に均一に向うように円錐ミラーは配置され
る。円錐ミラーを動かすか又は円錐ミラーの直径及び形
状を調節することにより、溶接部位3の形状及び場所は
容易に変更出来るようにこの円錐ミラーは調節可能であ
る。溶接範囲をこのように変更することは図3(b)に示
されている。しかしながら、溶接範囲の寸法及び形状
は、図3(b)に示しているものに限定されない。
【0071】むしろ、多種多様なミラーサイズ及び形状
を使うと、レーザビーム2を管1の内部(又は内面のそ
の他の任意の形状)の特異点に向けることが出来、そし
てミラーサイズも形状も調節能力があるので、溶接装置
は或る管から別の管へと容易に移動させやすい。更に、
レーザビーム2は、図3(a)の例ではドーナツ型である
けれども、このレーザビームは、所望の溶接形態に対し
て適切と思われる任意の方法で形態化出来る。従って、
また、いずれかのサイズ及び形状の円錐ミラーを使う
と、所望の溶接パターン或いはその他のレーザ溶接特性
を得やすくすることが出来る。
【0072】特に関心があるのは、溶接個所3を、ミラ
ーの真正面か又はミラーの真後ろのどちらかに向けさせ
るミラーの形態(図示せず)である。このような配置
は、溶接個所3をミラーから離したままにするのに有効
であり、それによってこのミラーは溶接の熱、又は溶接
のどの副生物によっても被害を受けない。
【0073】図3(a)の例に示している調節可能な円錐
ミラーを使用すると、管1の内径の多方向溶接が容易に
なる。このような配置によって、また、全方向溶接も勿
論行なうことが出来る。これによってレーザ溶接作業は
大幅に速くなる。本発明の他の実施態様のように、本実
施態様によっても本溶接プロセスから、より平滑で、よ
り均一な“ニアネットシェプ”表面が得られる。結果と
して、溶接後の機械加工作業は大幅に減り、それによっ
てライニング作業全体のコストが下がり、それにかかる
時間が短縮される。
【0074】或る形状のミラー装置は、図2(a)に示さ
れる補助管23に簡単に取付けられる。ミラー(図2
(a)に示しているような円錐ミラー23)と前述の全て
の補助装置を含む補助管23との関係は、ミラーの位置
に対して特定の溶接個所(又は一連の溶接個所)として役
立つように配置出来る。従って、従来の装置類の汎用性
より汎用性が拡張された本発明の更なる局面を得ること
が出来る。
【0075】本発明の前記の実施態様によって発現され
る多くの利点があるけれども、尚、その他の実行出来る
改良点もある。例えば、ワイヤーを溶接個所へ送り込む
ことは、特にワイヤーが数フィートを超えて移動する場
合には問題となることがおおい。ワイヤーが硬い材料を
含むと、このワイヤーは剛くなり供給過程で捩れたり或
いは切れやすい。この問題を処理する1つの方法は、供
給路に沿ってワイヤーの摩擦を減らすために特別なライ
ナーを使用することである。しかしながら、ワイヤーが
切れると、ワイヤーの硬い材料がライナーを汚損して別
の問題を引き起こす。もう1つの解決策は、2個の別々
のワイヤー供給装置、即ち1個はワイヤーロールに置
き、もう1個は溶接ヘッド又は補助ヘッドの近くに置
く、を使用することである。残念ながら、ワイヤー供給
装置を小さい可塑化バレルの中にはめ込むことは極めて
難しいことがおおい。結果として、ワイヤー供給装置
(マトリックス材料用も耐摩耗性材料用も)を使用するこ
とによって、ライニング出来る管径に対する本発明の利
点が制約される場合がある。
【0076】1つの解決策は、重力を利用して、離れた
距離に粉末を送り届けることが出来るような或る角度で
粉末を送り出すことである。粉末が確実に供給されるよ
うに、溶接の場合には金属管を斜面に置くことが出来
る。しかしながら、この方策には本質的に幾つかの問題
がある。よくあることは、傾斜した溶接機の追加の高さ
に適応するように天井を更に上げて製造装置を改修しな
ければならない。こうした配置も溶接機のコストを引き
上げる。更に、溶接対象の溶接部品を観察して手を加え
るのが更に難しくなる。また、再配列対象の管を傾斜さ
せることにより、本発明の前述の実施態様の利点のなか
には失われるのもある。
【0077】本発明の本実施態様は、被ライニング金属
管の内部又はその他の内面に或る材料の厚肉の、平坦な
被覆層を装着することにより、これらの諸難題を解決す
る。この被覆層は多くのいろいろな形状やサイズに適用
することが出来、しかも本発明について説明したレーザ
溶接プロセスに必要な全てのものを含んでいる。従っ
て、この被覆層は、可塑化バレルの仕上げライニングに
必要なマトリックス材料も硬い、耐摩耗性材料も含んで
いる。
【0078】本発明の被覆層には、溶接部全体に金属接
合材として作用するニッケル−クロム合金のようなマト
リックス材料が挙げられる。硬い耐摩耗性材料もこの被
覆層の一部であり、粉末としてマトリックス材料と一緒
に混合されると金属管の内部を被覆するのに使用される
ペーストを形成する。本発明の本実施態様の重要な局面
は、二ホウ化チタン(TiB)の使用方法である。この
物質は、同じニッケル−クロム合金金属結合材の中に混
合される炭化物より表面仕上げ材として耐摩耗性が高い
ことが判った。
【0079】しかしながら、他の材料が、本発明の明細
書の範囲内では同等に具合良く作用する。そのような材
料の例は、“チタンセラミックス”として知られるセラ
ミックスの系統である。これらには、二ホウ化チタン
(或る好ましい実施態様で使用される);二酸化チタン;
及び炭化チタンが挙げられる。部分安定型ジルコニアも
使用されていて、次を挙げることが出来る:炭化ジルコ
ニウム;及び二ホウ化ジルコニウム。ダイヤモンド、合
成ダイヤモンド又はそれらのいずれの等価物を含めて、
いずれの等価物も同様に使用出来る。これらの耐摩耗性
材料のいずれも本発明で使用するには被覆された金属で
もよく、被覆されていない金属でもよい。溶接プロセス
での金属被覆層の使用方法は、芯部の耐摩耗性材料の溶
融の恐れを減らすために使用する。
【0080】ニッケル−クロム合金マトリックス材料も
二ホウ化チタン耐摩耗性材料も、金属管をライニングす
る溶接工程では粉末の形で一緒に混合される。これらの
条件のもとではニッケル−クロム合金の融点は、1,9
50°Fである。一方、二ホウ化チタンの融点は3,0
00°Fである。二ホウ化チタン材料を溶融することな
く、ニッケル−クロム合金を溶融して基材材料と結合を
形成するような方法で溶接プロセスは制御することが出
来る。結果として、二ホウ化チタン材料は、これら2種
類の材料が最も効果を発現する溶接溶融物全体に未溶解
のまま均一に分布する。これらの2種類の材料は粉末と
して組み合わせられるので、ニッケル−クロム合金マト
リックス材料全体に二ホウ化チタンを均一に分布させる
ことが出来る。
【0081】本発明の微細な粉末混合物は、被クラッデ
ィング金属管内部の適切な位置の粉末に付着するのに使
用される第2結合材を含む。この第2結合材は2種類の
材料から成る。第1は、フラックスを溶接棒に接着する
のに広く使用されている多くの材料の一つである。本発
明で使用される最適の材料はケイ酸ナトリウム結晶、五
水和物(NaSi・5HO)である。しかしなが
ら、フラックスを溶接棒に接着するのに使用するその他
の材料も使用出来るが、ケイ酸ナトリウム結晶、五水和
物より有効であると期待される。第2結合材の第2成分
は、粉末混合物を溶液に変えて、その結果、金属マトリ
ックスと二ホウ化チタン粉末を懸濁状態にするのに使用
される湿潤材である。水は本発明の目的に対して好適で
あることが判った。しかしながら、その他の湿潤材が使
用出来る。
【0082】被覆層を構成する諸要素は、最初は粉末と
して混合され、いろいろなパーセンテージの各成分が使
用出来る。硬い耐摩耗性材料(TiBのような)のパー
センテージが高ければ高いほど、仕上りライナーはそれ
だけ耐摩耗性が高くなることは注目される。しかしなが
ら、硬い耐摩耗性材料が多いと、被覆層材料の溶接は、
より難しい。対照的に、硬い、耐摩耗性材料のパーセン
テージが低いと、溶接作業はかなり容易になるが仕上が
りライニングは耐摩耗性が低い。重量パーセンテージで
の典型的組成物は、次の通りである:ニッケル−クロム
マトリックス粉末、40.45%;二ホウ化チタン耐摩
耗性粉末、45%;及びケイ酸ナトリウムの水溶液、1
0%。しかしながら、本発明の着想の中ではその他のパ
ーセンテージを使用しても成功する。
【0083】ケイ酸ナトリウム五水和物(NaSi
・5HO)の水溶液を、ニッケル−クロムマトリック
ス粉末及び二ホウ化チタン粉末と混合するとスラリーが
生成する。通常は、ケイ酸ナトリウム結晶五水和物(N
Si・5HO)の混合物を重量で1対20の比
で水と混合する。マトリックスと耐摩耗性材料粉末の混
合物に加える液体結合材(ケイ酸ナトリウム結晶、五水
和物及び水)の量は、被覆層が基材1に被覆される過程
での湿り具合を決める。或る配合では、1部の液体結合
材対4部のマトリックス及び耐摩耗性粉末が所望の結果
をもたらした。しかしながら、本発明の目標及び目的を
達成するにはその他のパーセンテージの混合物を使用出
来る。
【0084】最も単純な実施態様では、前述のスラリー
を圧送して、バレル1に注入(又は、いずれかの適切な
方法で加える)した後、好ましくは約0.040インチ
の厚さに手際よく処理する(管1の内部のスラリーを旨
く動かすことによって出来るいずれかの方法で)。成分
材料が前述のパーセンテージのこの厚さのスラリーは、
管の垂直な表面を垂れ落ちることはなく管の内部の適切
な位置に留まる。スラリー成分を別のパーセンテージで
使うと、被覆対象の内面の別のサイズと形状にとって適
切な別の被覆層厚さを得ることが出来ると理解すべきで
ある。例えば、平坦な広い表面では、スラリーを構成す
る成分の別のパーセンテージと別の厚さが必要となる場
合がある。その他の内面形状では、別の厚さとスラリー
組成が必要な場合がある。前述の成分は、鋼製の可塑化
バレルで使用されるスラリーにとって最適であると言わ
れているけれども、等価の材料も使用出来、そして他の
タイプの材料で構成される別の内部形状では更に有効で
あることが判る場合がある。金属バレルの内部で前記の
スラリーの平滑な被覆層を得る際の重要な因子は、バレ
ルを回転した後、慣用の遠心焼成方法と類似の方法でバ
レルの内面でスラリーを焼成するプロセスによって構成
される。本発明との差異は、管の内面に確実にかつ平坦
に接着させるために、ペースト又はスラリーを鋼管の内
面で焼成させることである。この方法では、後工程の溶
接作業を遥かに効率よく行なうことが出来るので、補助
装置を収めるハウジング又はレーザ照準光学装置4を収
めるハウジングのどちらかを使って、材料を溶接箇所に
供給することにより得ることが出来る結果よりも良好な
結果となる(図1)。
【0085】本発明で使用される遠心焼成プロセスで
は、空気、バレル1及び被覆層が約600°Fの温度に
加熱されることが必要である。水が、被覆材料から蒸発
するとバレル基材1には硬くて、しっかりと付着した残
留混合物が残る。600°Fの温度は鋼製の可塑化バレ
ルには有効であることが判っているけれども、他の被覆
材料は別の温度で更に旨く接着する。焼成温度は、20
0°と400°Fの間が可能である。この温度は可塑化
バレル1の金属を劣化させることなく管の内面に付着す
るスラリーを焼成するだけである。前述のように、焼成
されるスラリーが付着している基材材料を劣化させるこ
となくスラリーの焼成を行なうには、被覆対象の材料毎
に別々の焼成温度と時間を必要とする場合がある。
【0086】前記の方法には、管やあらゆる内面を溶接
用に調製するのに多くの利点がある。最も重要なこと
は、溶接作業中に溶接材料を溶接目標(sight)に送
り込む必要がないことである。溶接材料は、溶接ワイヤ
ー、溶接棒により又は粉末の射出によって送り込まれる
ことがおおいので、特に管の内径が小さい場合には、前
記の従来の技術は問題となることがある。大抵の場合、
溶接棒は管に簡単には収まらない。更に、ワイヤーが数
フィートより長く移動する場合、ワイヤーの送り込みに
問題が生じる。また、ワイヤーが硬い物質を含む場合、
ワイヤーは剛くて供給過程で捩れたり切れやすい。
【0087】管の内面にスラリーを遠心鋳造すると言う
前記の実施態様は(又は、ライニング対象のいずれかの
その他の構造体の内面にスラリーを付着させること)、
本発明の他の実施態様で極めて使用し易いが、溶接作業
する場合には、構造体(金属管のような)を水平状態に配
置しなければならない。遠心鋳造法での焼成は、スラリ
ーには僅かしか影響を及ぼさずに、清潔な溶接作業が極
めて容易になることは注目すべきである。このことは、
この焼成によって全ての水がスラリーから追い出される
ので溶接作業中に蒸発する水が存在しないと言う事実に
よって更なる問題が発生する。
【0088】前記の遠心焼成作業によって、ニッケル−
クロムマトリックスを使用することが更に容易になる。
このことは、ニッケル−クロムマトリックスの腐食防止
性が優れていると言う点で特に有利である。結果とし
て、得られるライナー51(図5)は、可塑化バレルによ
って一般的に取り扱われる腐食性材料に対して遥かに耐
性が大きくなる。更に、レーザ溶接作業でのニッケル−
クロムマトリックスの使用方法は、腐食性材料に特に敏
感なその他のタイプの構造体で使用出来る。
【0089】被ライニング管を水平の位置に置くことの
メリットは既に明らかにしてきた。この位置決めは図6
に示している配置によって役に立つ。支持体ロッド60
は、金属管1の中心を通るように配置されている。この
支持体ロッドは、取り付け具としての役割をしていて、
溶接作業過程でこれに沿って溶接ヘッド7が動く。金属
管は支持体21によって支持されていて、この支持体
は、図2(a)及び4(a)に示しているのと同じ支持体で
ある。支持体ロッド60は、供給機構64の近くに配置
されている支持体部材62及び支持体63によって支持
されている。これらの供給機構は、前述の溶接作業を行
なうためにレーザヘッド7が金属管の中を貫通し易くす
るように作動する。
【0090】レーザヘッド7は、固定支持体ロッド60
が管1の中を前後に動いている間はこのロッドに沿って
動くことも出来、或いはこのロッドに固定されることも
出来る。どちらの配置でも本発明の本実施例の基本的着
想の範囲内に入る。支持体ロッドの使用方法は、図2
(b)の調節可能な円錐ミラー23を使用している実施態
様にぴたりと当てはまる。前述のようなこの円錐ミラー
はドーナツ形のレーザビームパターンを受け容れ、この
パターンは支持体ロッド60の周りを照射するがその支
持体ロッドとは接触しない。勿論、回転ヘッドを使用す
る図4(a)の実施態様では、この支持体ロッドは有用で
はない。回転ヘッドの操作は、そのヘッドの中を通る支
持体ロッド60によって妨げられるだろう。更に、この
ロッドは、レーザビーム(本実施態様ではドーナツ型で
はない)とは一直線に並んでいて、支持体ロッドを省い
て支持体そり22を使用する必要がある。
【0091】本発明の各々の好ましい実施態様は、鋼
(又は鋼合金)可塑化バレルのライニングに関係している
ものであるけれども、その他の金属管は、前述の発明の
いろいろな実施態様又はそれらのあらゆる組み合わせを
使ってライニング出来る。また、本明細書に記載されて
いる好ましい実施態様の数多くの変形体の中から、本発
明の技術を使ってその他の材料をライニング出来る。例
えば、本発明のクラッディングプロセスでは、あらゆる
タイプの金属管ばかりでなく、プラスチック又は“Ke
vlar(登録商標)”も使用出来る。更に、ライナー
材料は、ニッケル−クロムブレンド物である必要はな
い。むしろ、基材と馴染むその他の材料が使用出来る。
【0092】本発明は、金属管をライニングするための
改良された技術には特に有効であるけれども、その他の
非円筒形の内面を本発明の技術によってライニング出来
る。本発明のライニング作業には多種多様の形状が適用
出来る。例えば、双胴バレル構造体は、レーザヘッド7
を第1バレルに通し、次いで、第2バレルに通すことに
よって容易に処理出来る。2個のバレルの曲面と接続す
る平坦な表面(図示せず)は、2個の各バレルをクラッ
ディングする溶接作業のどちらかで又は両方でクラッデ
ィング出来る。溶接作業は、溶接ヘッドの動作、レーザ
の電力及び溶接ビームの集束を制御する制御装置をプロ
グラミングすることにより調節出来る。このような調節
は、当業者の能力の範囲内であり、本発明の作業にも適
用出来る。
【0093】例の積りで数多くの実施態様及び変形体を
示してきたけれども、本発明はこれらに限定される積り
はない。むしろ、本出願書によって、一旦、本発明を教
示されて当業者が考えるいずれの及び全ての修正、変
更、変形、改作及び実施態様を、本発明は含むと解釈す
べきである。従って、本発明は、次の特許請求の範囲に
のみ限定されると考えるべきである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1つの実施態様用の、レーザ溶接ヘッ
ド及び補助装置の中の種々の要素を示す略図である。
【図2(a)】本発明の第2の実施態様を示す略図であ
る。
【図2(b)】図2(a)の図面の端面図である。
【図3(a)】図2(a)に示す実施態様の変形体を示す略
図である。
【図3(b)】図3(a)の円錐ミラーの動きから得られる
溶接範囲を示す側面図である。
【図4(a)】本発明の略図である。
【図4(b)】図4(a)の実施態様を示す端面図である。
【図5】溶接溶融体、及びその溶接溶融体に供給される
材料の相対位置を示す略図である。
【図6】被ライニング管用の支持体装置及び2個の内部
をクラッディングするのに使用される溶接装置の支持体
を示す側面略図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // B23K 101:06 B23K 101:06 (71)出願人 500559237 P.O. Box 9130 Youngst own, Ohio 44513, U.S. A. (72)発明者 ジョー エム ガッティ アメリカ合衆国、オハイオ州、ストロング スビル、17176 ミスティーレイクドライ ブ (72)発明者 シャウン ピー ボドナー アメリカ合衆国、オハイオ州 44445、ニ ュー・ウォーターフォード、3309シリマン ストリート (72)発明者 ポール ティー コルビー アメリカ合衆国、ペンシルバニア州 16105、ニューキャッスル、アール・ディ ー5 ボックス358 Fターム(参考) 4E068 BB00 BB01 CA17 CD05 CD15 DA15 4F207 AJ02 AJ09 AJ14 KA01 KL32

Claims (65)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶融プラスチックの押出用に改造され
    て、第1金属材料から成る基材及び第2組成物から成る
    ライナーを含む可塑化バレルにおいて、前記ライナー
    が:前記基材の内径全体に実質的に均一に形成されるレ
    ーザ溶接クラッドであって、前記ライナーはレーザ溶接
    による仕上げ状態で実質的に15ミリメートル未満の内
    径を有するように形成されること、を特徴とする前記可
    塑化バレル。
  2. 【請求項2】 前記ライナーがレーザ溶接による仕上げ
    状態で、ばらつきが.005インチ未満の表面平滑度を
    有することを特徴とする、請求の範囲第1項に記載の可
    塑化バレル。
  3. 【請求項3】 前記第1金属材料が、鋼及び鋼合金から
    成る材料の部類によって構成されることを特徴とする、
    請求の範囲第2項に記載の可塑化バレル。
  4. 【請求項4】 前記第2組成物が、ニッケル−クロム混
    合物を含むことを特徴とする、請求の範囲第3項に記載
    の可塑化バレル。
  5. 【請求項5】 溶融プラスチックの押出用に改造され
    て、第1金属材料の基材及びライナーを含む可塑化バレ
    ルにおいて、前記ライナーが: a)第2金属マトリックス材料で形成されるレーザ溶接
    クラッド;及び b)第3の材料組成物で形成されて前記金属マトリック
    ス全体に非溶融状態で均一に分布される耐摩耗性組成
    物、を含むことを特徴とする前記可塑化バレル。
  6. 【請求項6】 前記耐摩耗性層が、金属炭化物成分、ダ
    イヤモンド、セラミックス及び合成ダイヤモンドから成
    る群から選ばれる材料によって構成されることを特徴と
    する、請求の範囲第5項に記載の可塑化バレル。
  7. 【請求項7】 金属管の内部のライニングをレーザ溶接
    する装置において、前記装置が: a)前記金属管の第1端部から前記金属管に入るように
    配置されたレーザ照準光学ヘッド;及び b)前記金属管の第2端部から前記金属管に入るように
    配置された補助機器ヘッド、を含むことを特徴とする前
    記装置。
  8. 【請求項8】 更に、前記レーザ照準光学ヘッド、前記
    補助機器ヘッド及び前記金属管から成る群から選ばれる
    いずれの構成部品の動きを制御する制御装置を含むこと
    を特徴とする、請求の範囲第7項に記載の装置。
  9. 【請求項9】 前記補助機器ヘッドが: a)前記金属管の内部のレーザ溶接の進捗を監視する手
    段; b)前記金属管に溶接されるライナー材料を提供する手
    段; c)前記金属管の内部の材料及び機器を冷却する手段;
    及び d)ガスを溶接箇所に供給する手段、を含むことを特徴
    とする、請求の範囲第8項に記載の装置。
  10. 【請求項10】 更に、耐摩耗性材料を前記溶接ヘッド
    により発生する溶接溶融体に加える手段を含むことを特
    徴とする、請求の範囲第9項に記載の装置。
  11. 【請求項11】 耐摩耗性材料を加える手段が前記補助
    機器の一部であることを特徴とする、請求の範囲第10
    項に記載の装置。
  12. 【請求項12】 前記耐摩耗性材料は冷却中の前記溶接
    溶融体の一部に加えられるように、耐摩耗性材料を加え
    る手段が配置されることにより、前記耐摩耗性材料は劣
    化しない状態で前記溶接溶融全体に均一に配置されるこ
    とを特徴とする、請求の範囲第10項に記載の装置。
  13. 【請求項13】 前記金属管の長手方向軸の端から端ま
    で水平に延在するように配置された支持体ロッドであっ
    て、前記支持体ロッドが前記レーザ照準光学ヘッド及び
    前記補助機器ヘッドを可動式に支持するように配置され
    ることを特徴とする、請求の範囲第12項に記載の装
    置。
  14. 【請求項14】 更に、前記支持体ロッドの周りに前記
    金属管を回転する手段を含むことを特徴とする、請求の
    範囲第13項に記載の装置。
  15. 【請求項15】 レーザ溶接クラッディングにより金属
    管をライニングする装置において、前記装置が: a)レーザ照準光学ヘッド; b)前記金属管を水平状態で保持して、前記管を水平軸
    の周りに回転させる手段; c)前記レーザ照準光学ヘッドの位置決めの手段であっ
    て、レーザ溶接が常に単一方向で実施されこと;及び d)前記金属管の回転動作と前記レーザ照準光学ヘッド
    の作業を調整する制御手段、を含むことを特徴とする前
    記装置。
  16. 【請求項16】 更に、ライニング材料を提供する手
    段、前記金属管及び前記金属管の中の材料を冷却する手
    段;溶接作業を光学的に監視する手段;及びガスを提供
    する手段を含む補助機器ヘッドを含むことを特徴とす
    る、請求の範囲第13項に記載の装置。
  17. 【請求項17】 前記制御手段が更に作動して前記補助
    機器ヘッドの動きを調整することを特徴とする、請求の
    範囲第16項に記載の装置。
  18. 【請求項18】 前記補助機器ヘッドが更に耐摩耗性で
    かつ耐食性材料を前記溶接溶融体に加える手段を含み、
    前記耐摩耗性材料は劣化することなく前記レーザ溶接溶
    融体に均一に分布されることを特徴とする、請求の範囲
    第17項に記載の装置。
  19. 【請求項19】 内面をライニングする装置において、
    前記装置が: a)レーザ照準光学ヘッド;及び b)重力を負荷することにより前記内面のライニングを
    構成する一連の平滑で、均一な溶接部を作り出すことに
    より前記内面の底面に溶接する手段、を含むことを特徴
    とする前記装置。
  20. 【請求項20】 前記レーザ照準光学ヘッドは、前記内
    面が配置される水平面に垂直な単一方向で溶接部に向け
    られることを特徴とする、請求の範囲第19項に記載の
    装置。
  21. 【請求項21】 前記内面が管の内面であることを特徴
    とする、請求の範囲第20項に記載の装置。
  22. 【請求項22】 前記内面が凹凸形状であることを特徴
    とする、請求の範囲第20項に記載の装置。
  23. 【請求項23】 前記内面が金属から作られることを特
    徴とする、請求の範囲第21項に記載の装置。
  24. 【請求項24】 更に前記金属管を回転する手段を含む
    ことを特徴とする、請求の範囲第23項に記載の前記。
  25. 【請求項25】 更に前記レーザ照準光学ヘッドを前記
    金属管の端から端まで水平に動かす手段を含むことを特
    徴とする、請求の範囲第24項に記載の装置。
  26. 【請求項26】 レーザ溶接により金属管をライニング
    する装置において、前記装置が: a)レーザ光を前記金属管の第1端部の中に放出するよ
    うに配置された光源;及び b)前記レーザ源からの光を偏向するように配置され
    て、第2端部から前記金属管に入るように配置されたレ
    ーザ照準光学ヘッド、を含むことを特徴とする前記装
    置。
  27. 【請求項27】 更に、水平軸の沿って前記金属管の中
    心点に配置されて、前記レーザ照準光学ヘッドを支持す
    る支持体ロッドを含むことを特徴とする、請求の範囲第
    26項に記載の装置。
  28. 【請求項28】 前記第2端部から前記金属管を入るよ
    うに配置された補助機器ヘッドを含むことを特徴とす
    る、請求の範囲第27項に記載の装置。
  29. 【請求項29】 更に前記金属管の端から端まで水平に
    前記補助機器ヘッド及び前記レーザ照準光学ヘッドを動
    かす手段を含むことを特徴とする、請求の範囲第27項
    に記載の装置。
  30. 【請求項30】 更に、前記レーザ照準光学ヘッド;及
    び前記補助機器ヘッドの動きと前記レーザ光の発生を調
    整する制御手段を含むことを特徴とする、請求の範囲第
    29項に記載の装置。
  31. 【請求項31】 前記補助機器ヘッド及び前記レーザ照
    準光学ヘッドが一緒に接続されて前記水平軸に沿って一
    緒に動くことを特徴とする、請求の範囲第30項に記載
    の装置。
  32. 【請求項32】 前記レーザ照準光学ヘッドが、整形
    (shaped)ミラーを含むことを特徴とする、請求の
    範囲第31項に記載の装置。
  33. 【請求項33】 前記レーザ光が、ドーナツ光(don
    ut−light)形状に配置されることを特徴とす
    る、請求の範囲第32項に記載の装置。
  34. 【請求項34】 前記円錐ミラー及び前記ドーナツ状整
    形レーザ光が多方向溶接を行なうことを特徴とする、請
    求の範囲第33項に記載の装置。
  35. 【請求項35】 前記整形ミラーが調節可能な円錐ミラ
    ーを含み、全方向溶接が行なわれることを特徴とする、
    請求の範囲第34項に記載の装置。
  36. 【請求項36】 レーザ溶接により金属管をライニング
    する装置において、前記装置が: a)前記金属管の第1端部から前記金属管に入るレーザ
    光を偏向するように配置されたレーザ照準光学ヘッドで
    あって、前記レーザ照準光学ヘッドは回転可能式に取付
    けられて、前記金属管の第2端部から前記金属管に入る
    ように配置されること、を特徴とする前記装置。
  37. 【請求項37】 更に前記金属管の前記第2端部から前
    記金属管に入るように配置された補助機器ヘッドを含む
    ことを特徴とする、請求の範囲第36項に記載の装置。
  38. 【請求項38】 前記レーザ照準光学ヘッド及び前記補
    助機器ヘッドが一緒に回転することを特徴とする、請求
    の範囲第37項に記載の装置。
  39. 【請求項39】 更に前記レーザ照準光学ヘッドの回転
    と、前記金属管を貫通する前記レーザ照準光学ヘッド及
    び補助装置ヘッドの直線状の動きを調整する手段を含む
    ことを特徴とする、請求の範囲第38項に記載の装置。
  40. 【請求項40】 レーザ溶接により金属管をライニング
    する方法において、前記方法が: a)前記金属管を水平状態に配置する段階; b)レーザ照準光学ヘッドを前記金属管に入れる段階;
    及び c)前記金属管に沿った単一方向に前記金属管を回転し
    て、前記レーザ溶接ヘッドを動かしながら単一方向に複
    数のレーザ溶接を実施する段階、の各段階を含むことを
    特徴とする前記方法。
  41. 【請求項41】 前記レーザ溶接が螺旋状に実施される
    ことを特徴とする、請求の範囲第40項に記載の方法。
  42. 【請求項42】 スポット溶接を実施するために前記金
    属管の長手方向軸に沿って予め定められた位置まで前記
    金属管が回転されて、レーザ照準光学ヘッドが動かされ
    ることを特徴とする、請求の範囲第40項に記載の方
    法。
  43. 【請求項43】 前記金属管が鋼を含み、前記ライニン
    グが耐食性でかつ耐摩耗性ニッケル−クロムマトリック
    スを含むことを特徴とする、請求の範囲第40項に記載
    の方法。
  44. 【請求項44】 更に耐摩耗性材料を前記複数のレーザ
    溶接部の各々に加える段階を含むことを特徴とする、請
    求の範囲第43項に記載の方法。
  45. 【請求項45】 前記耐摩耗性材料が二ホウ化チタン
    (TiB)から成ることを特徴とする、請求の範囲第4
    4項に記載の方法。
  46. 【請求項46】 前記金属管が鋼であることを特徴とす
    る、請求の範囲第44項に記載の方法。
  47. 【請求項47】 レーザ溶接により金属管をライニング
    する方法において、前記方法が: a)前記金属管の第1端部から前記金属管にレーザ照準
    光学ヘッドを入れる段階;及び b)前記金属管の第2端部からのレーザ光を伝送して前
    記レーザ照準光学ヘッドにより偏向させて前記金属管の
    中でレーザ溶接を実施する段階、の各段階を含むことを
    特徴とする前記方法。
  48. 【請求項48】 前記レーザ溶接が多方向性であること
    を特徴とする、請求の範囲第47項に記載の方法。
  49. 【請求項49】 更に: c)レーザ溶接の段階を繰り返しながら、前記金属管の
    軸に沿って前記レーザ照準光学ヘッドを動かすことを特
    徴とする、請求の範囲第48項に記載の方法。
  50. 【請求項50】 前記金属管の長手方向軸に沿って前記
    レーザ照準光学ヘッドを動かしながら前記金属管が回転
    されることにより記金属管の内部全体にわたってレーザ
    溶接を実施することを特徴とする、請求の範囲第49項
    に記載の方法。
  51. 【請求項51】 前記金属管の長手方向軸に沿って前記
    レーザ溶接ヘッドが回転されて動かされことにより前記
    金属管の内径全体のレーザ溶接を実施することを特徴と
    する、請求の範囲第50項に記載の方法。
  52. 【請求項52】 レーザ溶接により内部をクラッディン
    グする方法において、前記方法が: a)前記内面に沿って予め定められたパターンで作業す
    るようにレーザ照準光学ヘッドを配置することにより一
    連の溶接溶融体を生成する段階であって、各溶接溶融体
    は高温先導部及び低温テーリング部(tailing)を
    有すること;及び b)前記の各溶接溶融体の前記テーリング部に耐摩耗性
    材料を加えることにより前記耐摩耗性材料は劣化するこ
    となく前記溶接溶融体全体に均一に分布される段階;の
    各段階を含むことを特徴とする前記方法。
  53. 【請求項53】 前記内面が金属管の内部にあることを
    特徴とする、請求の範囲第52項に記載の方法。
  54. 【請求項54】 各前記溶接溶融体がニッケル−クロム
    混合物で構成されることを特徴とする、請求の範囲第5
    3項に記載の方法。
  55. 【請求項55】 前記耐摩耗性材料が二ホウ化チタン
    (TiB)から成ることを特徴とする、請求の範囲第5
    4項に記載の方法。
  56. 【請求項56】 前記金属管が回転されることを特徴と
    する、請求の範囲第55項に記載の方法。
  57. 【請求項57】 前記レーザ照準光学ヘッドが回転され
    ることを特徴とする、請求の範囲第55項に記載の方
    法。
  58. 【請求項58】 (a)第1金属材料の基材;及び(b)耐
    摩耗性ニッケルクロムマトリックスのレーザクラッドラ
    イニングを含むこと、を特徴とする溶融プラスチックの
    押出用に改造された可塑化バレル。
  59. 【請求項59】 更に二ホウ化チタンの耐摩耗性材料を
    含むことを特徴とする、請求の範囲第58項に記載の可
    塑化バレル。
  60. 【請求項60】 更にNaSi・5HOの結合材
    を含むことを特徴とする、請求の範囲第59項に記載の
    可塑化バレル。
  61. 【請求項61】 (a)前記金属管にスラリーを挿入する
    段階であって、前記スラリーはライナー材料を含むこ
    と;(b)前記金属管の中に前記スラリーを遠心鋳造して
    前記金属管の内径全体に均一な硬い被覆層を形成する段
    階;及び(c)前記硬い被覆層をレーザ溶接して前記ライ
    ナーを形成する段階、の各段階を含むことを特徴とする
    管のライニング方法。
  62. 【請求項62】 前記管が金属で作られることを特徴と
    する、請求の範囲第61項に記載の方法。
  63. 【請求項63】 前記スラリーが:(a)ニッケル−クロ
    ム混合物;(b)水と混合されたNaSi・5H
    O;及び(c)TiB耐摩耗性材料、から成ることを
    特徴とする、請求の範囲第62項に記載の方法。
  64. 【請求項64】 遠心焼成の前記段階が200°と60
    0°Fの間の温度で実施されることを特徴とする、請求
    の範囲第63項に記載の方法。
  65. 【請求項65】 前記被覆層が、前記遠心焼成プロセス
    により実質的に.040インチの厚さに形成されること
    を特徴とする、請求の範囲第64項に記載の方法。
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