JP2002181862A - Emc試験評価システム - Google Patents

Emc試験評価システム

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JP2002181862A
JP2002181862A JP2000383617A JP2000383617A JP2002181862A JP 2002181862 A JP2002181862 A JP 2002181862A JP 2000383617 A JP2000383617 A JP 2000383617A JP 2000383617 A JP2000383617 A JP 2000383617A JP 2002181862 A JP2002181862 A JP 2002181862A
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Hiroshi Sakaguchi
啓 阪口
Masanobu Hirose
雅信 廣瀬
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Rikogaku Shinkokai
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Rikogaku Shinkokai
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Abstract

(57)【要約】 【課題】EMC試験サイトにおける個々の特性劣化要因
を特定できるEMC試験評価システムを提供すると共
に、このEMC試験評価システムを使用して得られた結
果を用いてEMC試験サイトを改良する方法を提供す
る。 【解決手段】オープンサイトや電波暗室(電波吸収体5
面、電波吸収体6面)等のEMC試験サイトと、前記E
MC試験サイト内の供試体の位置に設置された送信機
と、前記供試体が発生する妨害波を測定する位置に設置
された受信機と、前記送信機及び受信機を制御すると共
に、前記受信機からの信号を処理する信号処理装置とを
設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はEMC試験サイトを
検証するためのEMC試験評価システムに関し、特にE
MC試験サイトにおける不要散乱要因を解析し、その散
乱源を電波吸収体で覆う等してEMC試験サイト又はE
MC試験の精度を向上させるためのEMC試験サイト検
証のためのEMC試験評価システムに関する。
【0002】
【従来の技術】通信や放送のように意識して電波を放射
し、それを利用するものに対しては電波法があり、定め
られた周波数と異なったり、規制されたレベルを超える
不法電波があるかどうかは、各地の電波管理局で監視さ
れている。しかし、電波を出すつもりでない電子機器か
ら放射されるノイズなどは、通信、他の機器又はその機
器自身などに影響を及ぼす可能性がある。そこで、各国
(特にヨーロッパ)では法令を定め、製品を市販する際に
基準と合致していることを確認するための試験(EMC
試験:Electromagnetic Compatibility)を義務付ける
場合が多くなってきている。
【0003】EMC試験を行うためには、国際的に定め
られた基準(IEC(InternationalElectrotechnical C
ommission),CISPR(International Special Commi
ttee on Radio Interference)等)を満たす正確な測定
環境(サイト)が必要である。現在、機器が発生する妨
害波の強度を測定するために認められているサイトとし
ては、オープンサイト及び電波暗室(電波吸収体5面、
6面)がある。しかし、これらの測定環境が基準を満た
しているかを評価する簡便な方法はなく、サイトアッテ
ネーションやクワイエットゾーンなどの測定のみにより
行っている。サイトの理想状態からのずれを明確にする
ことは重要であるが、個々の原因を明確にする必要があ
る。実際には電波環境の特性、つまり測定機器、アンテ
ナマスト、金属グランド板のエッジからの反射、周辺建
物、樹木等からの反射の影響を個々に測定する必要があ
る。
【0004】図8は、例として電波吸収体6面の電波暗
室のEMC試験サイト100内でパソコン等の供試体1
01からの電波強度を測定アンテナ102で受信して、
妨害波の強度を測定する様子を示している。この場合、
供試体101から直接測定アンテナ102に達する電波
110と、EMC試験サイト100内の特性劣化要因1
03経て達する不要散乱波111とがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来のEMC試験サイ
トの評価法では、2アンテナ間伝送特性の基準値からの
ずれを測定するものであった(例えば「トーキンテクニ
カルリビュー」 VOL.16,pp76-82, Mar.1990)。このた
め、ずれの要因となる不要散乱波の大きさとそれを生成
する散乱点の位置が特定できないため、ずれの要因を除
去することができないという欠点がある。
【0006】EMC試験サイトにおける個々の特性劣化
要因、つまり測定機器、アンテナマスト、金属グランド
板のエッジからの反射、周辺建物、樹木等からの反射な
どの影響を個々に特定することができれば、その要因を
取り除くことによって完全なサイトを完成することがで
きる。しかしながら、従来の装置では、例えば図8にお
ける特性劣化要因を特定することができなかった。
【0007】本発明は上述のような事情からなされたも
のであり、本発明の目的は、EMC試験サイトにおける
個々の特性劣化要因を特定できるEMC試験評価システ
ムを提供すると共に、このEMC試験評価システムを使
用して得られた結果を用いてEMC試験サイトを改良す
る方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明はEMC試験評価
システムに関し、本発明の上記目的は、オープンサイト
や電波暗室(電波吸収体5面、6面)等のEMC試験サ
イトと、前記EMC試験サイト内の供試体の位置に設置
された送信機と、前記供試体が発生する妨害波を測定す
る位置に設置された受信機と、前記送信機及び受信機を
制御すると共に、前記受信機からの信号を処理する信号
処理装置とを設けることによって達成される。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明では、EMC試験サイトに
おける個々の劣化要因を特定して評価するための測定評
価装置と、この測定評価装置を用いて特定された特性劣
化要因を除去したEMC試験サイトを含めてEMC試験
評価システムという。
【0010】個々の特性劣化要因を特定するためには、
狭ビームアンテナなどの使用が考えられるが、EMC試
験の周波数帯は非常に広帯域であるため、狭ビームを作
成するためには非常に大きなアンテナ開口が必要とな
り、そのアンテナを用いてサイトを測定することは現実
的に不可能である。一方、MUSIC法(R.O.Schmidt, “Mul
tiple Emitter Location and Signal Parameter Estima
tion”, IEEE Trans. Antenna & Propagat., Vol.34, N
o.3, pp.276-280,Mar. 1986)、ESPRIT法(R.Roy,T.Kaila
th, “ESPRIT-Estimation of Signal Parameters via R
otational Invariance Techniques”, IEEE Trans. Aco
ust. Speech & Signal Processing, Vol.37, No.7, pp.
984-995, July 1989)、SAGE法(B.H.Fleury, M.Tschudi
n, R.Heddergott, D.Dahlhaus, K.I.Pedersen, “Chann
el Parameter Estimation in Mobile Radio Environmen
ts Using the SAGE Algorithum”, IEEE Journal on Se
lected Area in Commum., Vol.17, No.3, pp.434-450,
Mar.1999)などの超分解能は、信号電力が雑音電力に対
して充分に大きい限り、分解能がアンテナ開口に制限さ
れないため、EMC試験サイトの検証に利用できる。更
に、超分解能法を用いた放射角、到来角の同時測定原理
を用いることによって、特性劣化要因と考えられる散乱
点を一意に決定することができるため非常に有用と考え
られる。本発明はかかる原理に基づいてなされたもので
ある。
【0011】本発明は下記5つの構成要素(1)〜
(5)で成っている。
【0012】(1) 送信合成開口アレーアンテナ
及び受信合成開口アレーアンテナの設置及び位置制御装
置:送信アンテナ及び受信アンテナはEMC試験に用い
る標準アンテナを用いる。送信アンテナ及び受信アンテ
ナを共に3次元の格子状に移動させてデータを観測する
ことにより、擬似的に3次元アレーアンテナを用いて取
得したデータを得ることができる。この場合、送信アン
テナ及び受信アンテナ共に測定周波数における半波長以
下の間隔で移動させる。データの取得は、送信及び受信
それぞれについて垂直偏波及び水平偏波の4通りを行
う。
【0013】(2) 送信合成開口アレーアンテナ
及び受信合成開口アレーアンテナを含む送受信機セッ
ト:送受信機はEMC試験が考慮されている周波数帯を
送受信できる広帯域送受信機セットか、上記周波数帯を
幾つかに分割し、分割した周波数帯を送受信できる広帯
域送受信機セットを用いる。また、送受信機は同一の基
準信号を参照しており、送受信機校正の後には送信アン
テナから受信アンテナまでの相対振幅・位相を測定でき
る機能を持つようにする。また、次に説明する超分解能
アルゴリズムの性能向上のために、受信感度の良い装置
が必要となる。
【0014】(3) 観測されたデータから散乱波
の放射方位角及び仰角、到来方位角及び仰角、電力を同
時に計算する超分解能アルゴリズム:送信合成開口アレ
ーアンテナ及び受信合成開口アレーアンテナを含む送受
信機セットを用いて送信アンテナ数×受信アンテナ数の
データを入力とし、それぞれの散乱波の放射方位角及び
仰角、到来方位角及び仰角、電力を計算する超分解能ア
ルゴリズムを提案する。
【0015】(4) 計算された散乱波の放射角、
到来角より特性劣化要因と考えられる散乱点を特定する
手順:上記(3)のアルゴリズムで計算されたそれぞれ
の散乱波の放射角、到来角と散乱点特定装置に入力され
たEMC試験サイトの図面を用いる。先ず、送信アレー
アンテナ及び受信アレーアンテナの基準座標をEMC試
験サイトの図面中に書込み、それぞれの座標原点より放
射角及び到来角をベクトルで表示し、そのベクトルが交
わる点を散乱点と特定する。この処理を全ての散乱波に
対して行うことにより、測定されたEMC試験サイトの
特性劣化要因を特定することができる。
【0016】(5) 上記(4)で特定された特性
劣化要因を電波吸収体で覆うなどして除去し、より特性
の良いEMC試験サイト及びEMC試験に近づける手
順:上記(4)で特定された要因の物理的構造を解明
し、その電波散乱要因を取り除くか、もしくは電波吸収
体などを用いて散乱を防止することにより、EMC試験
サイト及びEMC試験自体を理想状態に近づけることが
できる。
【0017】次に、本発明の実施形態を図1に示して説
明する。
【0018】本発明のEMC試験評価システムはEMC
試験サイト10と、EMC試験サイト10内の供試体の
位置に設置された送信アンテナ11と、送信アンテナ1
1の位置を制御する送信アンテナ制御装置12と、供試
体が発生する妨害波を測定する位置に設置された受信ア
ンテナ13と、受信アンテナ13の位置を制御する受信
アンテナ制御装置14と、送信アンテナ制御装置12に
信号を送信する送信装置15と、受信アンテナ制御装置
14からの受信信号を受信する受信装置16と、受信装
置16からの信号を処理するMPU等で成る信号処理装置
20とで構成されている。また、本実施形態では、EM
C試験サイトとして電波暗室(電波吸収体6面)を用い
て説明する。
【0019】送信アンテナ制御装置12及び受信アンテ
ナ制御装置14が、送信アンテナ11及び受信アンテナ
13をそれぞれ図2に示すxyz−3次元の格子状に移
動させることにより、擬似的に3次元アレーアンテナを
構成することができ、これを合成開口アレーアンテナと
呼ぶ。即ち、送信アンテナ11及び送信アンテナ制御装
置12で送信用合成開口アンテナを形成し、受信アンテ
ナ13及び受信アンテナ制御装置14で受信用合成開口
アンテナを形成する。本実施例では送信アレー及び受信
アレー共に、3×3×3のアレーアンテナの例を用いて
いる。アンテナの本数及びアンテナの間隔はEMC試験
サイトの規模及び測定周波数帯によって制限されるが、
できるだけアンテナ本数を多く、また間隔は半波長以下
で、できるだけ広く設定する。
【0020】ここで、送信アンテナ11を位置(xs,ys,z
s)に設置し、受信アンテナ13を位置(xr,yr,zr)に設置
したときに観測される受信機の出力は、y((xr,yr,zr),
(xs,y s,zs))で表わされるとする。また、データの取得
は送信及び受信のそれぞれが垂直偏波の場合及び水平偏
波の場合の4通りを行う。これらは同一の試行であるた
め、本実施例ではその内の1通りのみを示す。
【0021】信号処理装置は図3に示す構成となってお
り、受信機出力を入力する超分解能処理装置21と、超
分解能処理装置21で処理されたデータを入力して散乱
点を特定する散乱点特定装置22とで構成されている。
【0022】超分解能処理装置21の詳細は図4に示す
構成となっており、空間平均処理を行うデータベクトル
生成処理211と、共分散行列作成装置212と、固有
値分解処理装置213と、波数推定装置214と、MUSI
Cスペクトラム描画装置215と、放射角・到来角抽出
装置216と、電力再生装置217とで構成されてい
る。なお、本例はMUCIC法を用いた例である。
【0023】データベクトル生成装置211では全ての
送受アンテナ配置における受信機出力より、超分解能処
理の入力データベクトルを作成する。始めに3×3×3素
子から成る3次元アレーアンテナを2×2×2素子から成
る8個の3次元部分アレーアンテナに分割する。この操作
を空間平均処理と呼ぶ。(xs,ys,zs)番目の送信部分アレ
ーアンテナと、(xr,yr,zr)番目の受信部分アレーアンテ
ナを用いたときのm×1次元の超分解能処理入力データベ
クトルを で表すとする。但し、本実施例ではm=23×23=64とな
る。
【0024】 はm個の要素y((xr,yr,zr),(xs,ys,zs))から構成され、x
s,ys,zs,xr,yr,zrの順番にインデックスが進むベクトル
である。例えば は次の数1の様に表すことができる。
【0025】
【数1】 上記ベクトルを全ての部分アレーアンテナの組合せ(n=2
3×23=64)に対して計算し、それらをまとめたm×n次の
行列 を共分散行列作成装置212の入力データとする。この
とき、部分アレーアンテナの組合せの順番もxs,ys,zs,x
r,yr,zrの順番にインデックスが進むと考え、行列 は次の数2のように表される。
【0026】
【数2】 共分散行列作成装置212は行列 を入力とし、共分散行列 を次に数3により計算する。
【0027】
【数3】 ここで[ ・ ]Hは複素共役転置を表している。受信機の
受信感度があまり良好でない場合には、共分散行列を幾
つかの異なった時間のサンプルより作成し、それらの平
均値を用いることによって疑似的に受信感度を向上させ
ることができる。共分散行列もしくは共分散行列の時間
的な平均値が共分散行列作成装置212の出力となる。
【0028】固有値分解処理装置213は入力された共
分散行列 を固有値分解し、m個の固有値λi(i=1,・・・,m)を求め
る。ここで、直接波を含めた到来波の数をdとすると、
固有値λiは数4に示されるように、信号成分に相当す
る値の大きな成分(λ1,・・・,λd)と、雑音成分に相当
する値の小さい成分(λd+1,・・・ ,λm)に分けられ
る。同様に求められた固有ベクトル も信号成分に相当する直交空間 と、雑音部分に相当する直交空間 に分けられる。これらの空間は次の様な特徴を持つ。漸
近的に信号成分に相当する直交空間 は数5に示されるように、d個の操方ベクトル の線形結合に一致する。ただし、 はd次の正則な行列である。また操方ベクトル はm×1次元のベクトルであり、送信アンテナから放射方
位角φs、放射仰角θsで放射され、受信アンテナ13に
到来方位角φr、到来仰角θrで到来した場合の送受アン
テナ間の応答を表しており、既知の構造を有している。
よって、直交空間 の直交補空間である は操方ベクトル と漸近的に直交することとなる。雑音成分に相当する固
有値(λd+1,・・・,λm)は共分散行列 の雑音成分に相当する直交空間への射影であるため、漸
近的に雑音電力に等しい。固有値分解処理装置213は
計算された固有値を波数推定装置214に出力し、固有
ベクトルをMUSICスペクトラム描画装置215へ出力す
る。
【0029】
【数4】
【数5】 波数推定装置214は数4で示される固有値の分布か
ら、雑音電力より遥かに大きい値を持つ固有値の数より
到来波数dを推定し、MUSICスペクトラム描画装置215
へ入力する。MUSICスペクトラム描画装置215の入力
は固有ベクトル 及び到来波数の推定値dである。MUSIC法では、各到来波
の放射角及び到来角を求めるために雑音成分に相当する
直交空間 を用いる。各到来波の放射方位角φs、放射仰角θs及び
到来方位角φr、到来仰角θrを変数とした4次元のMUSIC
スペクトラムP(θrrss)は、次の数6を用い
て計算される。
【0030】
【数6】 操方ベクトル と雑音成分に相当する直交空間 は、操方ベクトルの4つの変数が各到来波の放射方位
角、放射仰角、到来方位角、到来仰角に一致するときに
漸近的に直交するため、この4次元のMUSICスペクトラム
を第1次元をφs、第2次元をθs、第3次元をφr、第4次
元をθrとして微小に変化させて描くと、それぞれの到
来波の放射方位角、放射仰角、到来方位角、到来仰角に
相当する位置で鋭いピークが観察される。
【0031】放射角・到来角抽出装置216では、4次
元空間に描かれたMUSICスペクトラムよりd個の最も鋭い
ピークを検出し、そのピークに相当する放射方位角、放
射仰角、到来方位角、到来仰角の組{θririsi
si}(i=1,・・・,d)を電力再生装置217へ出力する。
【0032】電力再生装置217では、求められた放射
方位角、放射仰角、到来方位角、到来仰角の組{θri
risisi}(i=1,・・・,d)を用いて、各々の到来波
に相当する電力の最小二乗推定を次の数7により行う。
【0033】
【数7】 ここで、[ ・ ]は一般逆行列を表す。求められた の対角要素からそれぞれの操方ベクトル に対応する電力が求まる。最終的に超分解能処理装置2
1の出力はd個の放射方位角、放射仰角、到来方位角、
到来仰角及び電力の組となり、これが散乱点特定装置2
2に入力される。
【0034】また、散乱点特定装置22は図5に示す構
成となっており、EMC試験サイト図面入力装置221
と、散乱点特定装置222とで成っている。
【0035】EMC試験サイト図面入力装置221では、E
MC試験サイトの図面(3次元データ)と送受信アンテナを
除く全ての什器の図面(3次元データ)及びそのEMC試験サ
イト内での配置を入力するためのユーザインターフェー
スを有し、入力されたデータを散乱点特定装置222へ
出力する。散乱点特定装置222は超分解能処理装置2
1を用いて求められた各到来波の放射方位角、放射仰
角、到来方位角、到来仰角及び電力の組と、EMC試験サ
イト図面入力装置221から得られる什器を含むEMC試
験サイトの3次元データを用いて散乱点を特定する。
【0036】始めに推定された到来波より、最も電力が
大きいものを直接波と考えて取り除き、それ以外の到来
波を散乱波と考える(電波吸収体5面の電波暗室若しく
はオープンサイトの場合には、グランド板での反射波も
取り除く。この場合は電力及び放射方向、到来方向を用
いて判断する)。EMC試験サイトの3次元データ中に、送
信アレーアンテナ及び受信アレーアンテナの基準座標を
書き込む。次に、それぞれの座標原点より放射角及び到
来角をベクトルで表示し、そのベクトルが交わる点を散
乱点と特定する(図6参照)。この作業を電力の大きい散
乱波より順に、全ての散乱波に対して行うことにより、
測定されたEMC試験サイトの特性劣化要因を特定するこ
とができる。
【0037】本評価装置を用いて特定された特性劣化要
因の物理的構造を解明し、その電波散乱要因を取り除く
か、もしくは電波吸収体などを用いて散乱を防ぐことに
より、図8に示す様に特性劣化要因を有したEMC試験
を、図7に示す様なより理想的なEMC試験に近づけるこ
とができる。特性劣化要因の特定、除去という作業を繰
り返し行うことにより、より精度の良いEMC試験に近づ
けることが可能となる。
【0038】図6は本発明による特性劣化要因の特定の
様子を示しており、送信アンテナと受信アンテナとの間
では直接送受信される電波の他に、壁面での散乱波が存
在し、不要電波が受信されるが、その特定点を定めるこ
とができる。その特定点に電波吸収体を付加したりする
ことにより、不要電波を除去することができる。この結
果、図7に示すように供試体に対して正確な測定が可能
になる。
【0039】
【発明の効果】以上のように本発明のEMC試験評価シ
ステムによれば、EMC試験サイトの特性劣化要因を特
定でき、また、この劣化要因を除去することによって、
より特性の良いEMC試験サイトを実現できる。また、
本発明のEMC試験評価システムを用いることによっ
て、EMC試験自体の精度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の構成例を示すブロック図で
ある。
【図2】本発明で使用する合成開口アレーアンテナの一
例を示す配置図である。
【図3】本発明に係る信号処理装置の構成例を示すブロ
ック図である。
【図4】本発明で使用する超分解能処理装置の構成例を
示すブロック図である。
【図5】本発明で使用する散乱点特定装置の構成例を示
すブロック図図である。
【図6】本発明による特性劣化要因の特定を示す構成図
である。
【図7】本発明を用いて特性劣化要因を除去した後のE
MC試験の様子を示す図である。
【図8】従来のEMC試験の様子を示す図である。
【符号の説明】
10 EMC試験サイト 11 送信アンテナ 12 送信アンテナ制御装置 13 受信アンテナ 14 受信アンテナ制御装置 15 送信装置 16 受信装置 20 信号処理装置 21 超分解能処理装置 22 散乱点特定装置

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】オープンサイトや電波暗室等のEMC試験
    サイトと、前記EMC試験サイト内の供試体の位置に設
    置された送信機と、前記供試体が発生する妨害波を測定
    する位置に設置された受信機と、前記送信機及び受信機
    を制御すると共に、前記受信機からの信号を処理する信
    号処理装置とを具備したことを特徴とするEMC試験評
    価システム。
  2. 【請求項2】前記送信機及び受信機は超分解能チャネル
    サウンディング原理を用いた装置であり、前記EMC試
    験サイトにおける不要散乱波の到来方位角、到来仰角、
    放射方位角、放射仰角、電力を同時に測定できる送受信
    機セットを有している請求項1に記載のEMC試験評価
    システム。
  3. 【請求項3】前記不要散乱波の放射方向及び到来方向か
    ら特定される散乱点に電波吸収体等を付加し、前記不要
    散乱波を低減するようになっている請求項2に記載のE
    MC試験評価システム。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011122973A (ja) * 2009-12-11 2011-06-23 Tokyu Construction Co Ltd 電磁波シールド性能測定装置及び方法
CN103149480A (zh) * 2013-02-22 2013-06-12 同济大学 一种大功率电机电磁兼容测试用模拟负载装置
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