JP2002174392A - 水撃防止装置 - Google Patents

水撃防止装置

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JP2002174392A
JP2002174392A JP2000373855A JP2000373855A JP2002174392A JP 2002174392 A JP2002174392 A JP 2002174392A JP 2000373855 A JP2000373855 A JP 2000373855A JP 2000373855 A JP2000373855 A JP 2000373855A JP 2002174392 A JP2002174392 A JP 2002174392A
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pressure
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Tsutomu Tomita
強 富田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 送水管路内に発生する水撃の衝撃を緩和する
構造が簡単で設備費の安価な水撃防止装置を提供する。 【解決手段】 ポンプで送水する送水管路4に発生する
水撃を防止する水撃防止装置であって、送水管路4に該
送水管路内が負圧になった場合空気が流入する空気流入
装置10を設けると共に、ポンプの起動・停止或いは送
水弁の開閉に伴う水流量の変化によって該送水管路4に
負圧が生じ空気流入装置10を介して流入した空気を、
少なくとも送水管路4内に生じた圧力変動がある程度減
衰収束するまで溜めて置く場所(凸状管路部4a)を設
けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は上水道送水管路、下
水道送水管路、農業用水管路などポンプで清水や汚水を
送水する送水管路において、正常運転時の送水停止時や
停電時などで緊急にポンプを停止した時に送水管路に発
生する水撃を効果的に減衰させる水撃防止装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】上水道送水管路、下水道送水管路、農業
用水管路などでは、ポンプで清水や汚水を数100mか
ら数10km送水するが、ポンプの起動・停止或いは送
水弁の開閉による送水管路を流れる流水量の変化によっ
て送水管路内に圧力変動が生じる。特にポンプ停止時や
送水弁閉鎖時又は停電によるポンプ停止時に送水管路へ
の送水が急激に低下して非常に大きい衝撃を伴う水撃を
生じ、送水管路を損傷する恐れがある。従来このような
水撃を避けるために下記の〜に示すような種々の対
策が実施されている。
【0003】フライホイールを設ける方法 回転部にフライホイールを設け、停電になった時フライ
ホイールの慣性でポンプの回転速度の低下時間を延ばし
て、送水管路に発生する圧力低下を軽減する方法であ
り、比較的小型のポンプの停電による水撃対策である。
【0004】図1はフライホイールを設けるポンプ装置
の構成例を示す図である。図示するように、ポンプ10
1の回転軸と電動機103の回転軸の間にフライホイー
ル102を設け、停電時フライホイール102の慣性で
ポンプ101の回転速度の低下時間を延ばしている。こ
の方法はポンプ101が大型となるとフライホイール1
02が大きくなりすぎて採用しがたいという問題があ
る。
【0005】圧力空気槽を設ける方法 図2は圧力空気槽を設けた送水設備の構成例を示す図で
ある。図において、110は圧力空気槽であり、該圧力
空気槽110の下部をポンプ機場内の送水管路111に
逆止弁112を介して接続している。吸込水槽113か
らポンプ114により逆止弁115を通して吐出された
水はオリフィス119を介して圧力空気槽110内に流
入し、該圧力空気槽110内の空気を圧縮するので、該
圧力空気槽110内の水にはポンプ吐出圧力と略同じ空
気圧がかかっている。停電などでポンプ114が停止す
ると、圧力空気槽110内の水が空気の圧力で逆止弁1
12を介して送水管路111に押し出され、同時に圧力
空気槽110の空気圧も水の流出に伴って徐々に下がる
ので送水管路111の圧力も徐々に下がり水撃を回避で
きる。
【0006】上記圧力空気槽を設ける方法は、ポンプ機
場内に設置して略全送水管路111の水撃を回避できる
が、圧力空気槽110の空気が水に溶解して徐々に減少
するため空気圧縮機120を設け、空気を補充する必要
がある。そのため液面伝送器116、計装機器117、
シーケンス回路118等からなる制御系を設ける必要あ
り、設備費が高価となるという問題がある。
【0007】サージタンクを設ける方法 送水管路は地形に合せて布設するので高低が生じるが、
停電時に送水管路内に発生する負圧が大きく、該負圧が
水の蒸気圧以下になると管内の水が分断する水柱分離が
生じる。この分離した水柱は送水管路内の水の逆流で水
柱同士が再衝突するが、この時非常に大きい衝撃となる
ので、これを防ぐためサージタンクを設け、送水管路が
負圧となった時サージタンクから送水管路に水を供給し
て水柱分離を防いでいる。
【0008】図3はサージタンクを設けた場合の構成例
を示す図である。130はサージタンクであり、該サー
ジタンク130を逆止弁131、仕切弁132を介して
送水管路133に接続し、送水管路133が負圧となっ
た時、上記のようにサージタンク130から逆止弁13
1及び仕切弁132を介して送水管路133に水を供給
して水柱分離を防ぐ。このサージタンク130を設ける
方法は、送水管路133の形状によって複数個のサージ
タンク130を設置しなければならず、土地取得の問題
があり設備費が高価になるという問題がある。なお、図
3において、134は逆止弁135を介して送水管路1
33に接続されサージタンク130内に水を補給するた
めの補給水管、136はボールタップ、137はドレン
抜用弁、138はオーバフロー管、139は水位計であ
る。
【0009】空気弁を設ける方法 この方法は上記サージタンクを設ける方法は設備費が高
価となるので、土地取得が不要な空気弁をサージタンク
の代わりに送水管路に設けて送水管路が負圧になったと
き大気圧の空気を送水管路に吸引させるようにしたもの
である。図4はこの種の水道用空気弁の構成例を示す図
である。空気弁はカバー140、空気吸込排出用フロー
ト弁体141、元弁142、加圧空気排出用フロート弁
143、加圧空気排出用弁座144から構成される。矢
印145に示すように空気を吸込み、矢印146に示す
ように空気を排出する。
【0010】上記サージタンク130は水を流入させる
ので水柱分離を生じないが、従来使用されている図4に
示す水道用空気弁は、大量の空気を急速吸引・急速排出
するので、送水管路に負圧が発生すると大気圧の空気を
送水管路に吸引させて積極的に大気圧下の水柱分離を生
じ、送水管路の形状によっては大気圧下で水柱の再衝突
を生じることになる。この場合、空気弁を設置しなけれ
ば水柱数mの負圧では水柱分離を発生しないが、空気弁
を設置することで大気圧下での水柱分離と再衝突を起こ
すので、異常圧力上昇など問題となることが多い。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上記のように送水管路
に空気弁を設置して負圧が発生したとき、送水管路に多
量の空気を吸引させて大気圧下での水柱分離をさせる方
法が安価な水撃対策であるが、水柱分離した個所よりも
標高の高い位置にある送水管路の水の逆流によって水柱
が再結合するときに大きな衝撃を発生することが問題と
なる。本発明はこの衝撃を緩和する構造が簡単で設備費
の安価な水撃防止装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
請求項1に記載の発明は、ポンプで送水する送水管路
に発生する水撃を防止する水撃防止装置であって、送水
管路に該送水管路内が負圧になった場合空気が流入する
空気流入装置を設けると共に、ポンプの起動・停止或い
は送水弁の開閉に伴う水流量の変化によって該送水管路
に負圧が生じ空気流入装置を介して流入した空気を、少
なくとも送水管路内に生じた圧力変動がある程度減衰収
束するまで溜めて置く場所を設けたことを特徴とする。
【0013】また、請求項2に記載の発明は、請求項1
に記載の水撃防止装置において、送水管路途中に上方に
分岐した短管を設け、該短管或いは該短管前後の送水管
路に空気流入装置を設けたことを特徴とする。
【0014】また、請求項3に記載の発明は、請求項1
に記載の水撃防止装置において、送水管路は途中に凸状
管路部を具備し、該送水管路の該凸状管路部よりも上流
側(ポンプ側)に空気流入装置を設けたことを特徴とす
る。
【0015】また、請求項4に記載の発明は、請求項1
に記載の水撃防止装置において、送水管路は途中に凸状
管路部を具備し、該送水管路の該凸状管路部よりも下流
側(送水管路末端側)に前記空気流入装置を設けたこと
を特徴とする。
【0016】また、請求項5に記載の発明は、請求項1
に記載の水撃防止装置において、送水管路は途中に空気
貯留槽を接続し、該空気貯留槽或いは該空気貯留槽に近
い送水管路に空気流入装置を設けたことを特徴とする。
【0017】ポンプの始動や送水弁の開放など流量が増
加する場合にはポンプ或いは送水弁の直後で最初送水管
路内の圧力が上昇し、この圧力が送水管末端まで伝搬し
反射波が負圧となってポンプ或いは送水弁まで戻ってく
る。また、ポンプ停止や送水弁閉鎖などの流量が減少す
る場合にはポンプ或いは送水弁の直後で最初に管内の圧
力が低下し、この圧力が送水管路末端まで伝搬し反射波
が正圧となってポンプ或いは送水弁まで戻ってくる。
【0018】このような送水管路内の流速の変化に伴う
圧力の変動を広義の水撃という。水撃によって発生する
圧力変動の理論値は次式で表される。 ΔH=a・v/g ΔH:圧力変動値(水柱m) a:送水管路内の圧力伝搬速度(m/s) v:送水管路内の流速変化量(m/s) g:重力加速度(m/s2
【0019】流量増加に伴う圧力変動に対しては送水管
路の耐圧を高くするなどの対策を容易に対応できるが、
流量減少に伴う圧力低下は送水管路が長い場合には負圧
も大きくなり、負圧が管内の水の蒸気圧以下になると送
水管路内に充満して流れている水が負圧の発生した個所
で分断する水柱分離が発生する。負圧が送水管路末端ま
で伝播して反射波として正圧が戻ってきたとき分断して
いた水が再結合するが、この時非常に大きな衝撃と圧力
上昇が生じるが、この現象を狭義の水撃という。水柱分
離後の再衝突は非常に大きな衝撃と圧力上昇を生じ、送
水管路を損傷する恐れがあるので適切な対策が必要とな
る。
【0020】そこで請求項1に記載の発明は、上記のよ
うに送水管路に空気流入装置を設けると共に、ポンプの
起動・停止或いは送水弁の開閉に伴う水流量の変化によ
って送水管路内に負圧が生じ空気流入装置を介して該送
水管路内に流入した空気を、少なくとも該送水管路内に
生じた圧力変動がある程度減衰収束するまで溜めて置く
場所を設けたので、送水管路に負圧が発生したときに大
気圧下で水柱分離を生じさせるが,分離した水柱の再衝
突時に送水管路内に溜まったままの空気が圧縮されるこ
とによる反発力で衝突の衝撃を緩和する。
【0021】送水管路内に吸引した空気をそのまま放置
してよい場合と、吸引した空気を次の送水開始までに排
除しなければならない場合がある。送水管路の凸状部に
空気を溜めた場合や、流量・圧力でポンプの回転数制御
をしている場合など空気を排除しなければならない場合
には、空気貯留部の最高所に少なくても水撃によって送
水管路に生じた圧力変動がある程度減衰収束するまで空
気が残っているような小排気量の空気排出弁を設ける。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態例を図
面に基づいて説明する。図5は本発明に係る水撃防止装
置を備えた送水システムの構成例を示す図であり、図6
は図5のA部分を示す図である。図5において、1は吸
込水槽であり、ポンプ2は吸込水槽1の水を逆止弁3を
介して送水管路4に送水し、吐出水槽5へと送水する。
送水管路4の途中に凸状管路部4aを具備し、該送水管
路4の該凸状管路部4aよりも上流側(ポンプ2側)に
空気流入装置10を設け、送水管路4に発生した負圧に
よって空気流入装置10を介して流入した空気を凸状管
路部4a内に溜める。
【0023】図7は上記空気流入装置の構成を示す断面
図である。本空気流入装置10は屋外で使用するのでカ
バー11を空気流入口19を有する蓋12の上部に設け
ている。ハウジング13には下部に送水管路4等に接続
するためにフランジ17が設けられ、弁体14とスプリ
ング15の入ったケース16を内蔵している。
【0024】空気流入装置の弁体14は軽い構造・材料
で製作し、弱いスプリング15で常時上に押し上げられ
ており蓋12の空気流入口19と接触して通常の送水時
には送水管路4内の水の流出を止めている。停電等でポ
ンプ2が停止して送水管路4内に負圧が発生すると弁体
14の下面に働く負圧によって弁体14を下方に引き下
げる力がスプリング15の力に打ち勝って弁体14が下
がり、空気流入口19から流入した空気が空気出口18
から送水管路4内に流入する。送水管路4に発生した低
圧力が送水管路端4bまで伝搬して該送水管路端4bで
反射して正圧として戻ってくると、上記空気流入装置1
0で吸い込んだ空気が圧縮されて戻ってきた正圧まで上
昇して分離した水柱どうしが直接再衝突することを妨げ
るので、水柱の衝突による衝撃を避けることができる。
【0025】送水管路4の圧力が回復すると弁体14は
スプリング15の力で上昇して空気流入口19を塞いで
送水管路4内の水の流出を防ぐ。正圧として戻ってきた
反射波はポンプ2の逆止弁3で反射して再び低圧が送水
管路4に生じるが、このときは最初に発生した負圧で送
水管路4内に流入し、反射した圧力で圧縮されていた空
気が膨張するだけである。
【0026】送水管路4にはポンプ2の停止によって最
初に低圧が発生し、この時負圧が発生して空気が送水管
路4内に流入し、圧力波の第1回目の反射で高圧が発生
した時流入した空気が圧縮されるが、この空気が水柱ど
うしの衝突を妨げるので水柱の衝突による大きな衝撃を
避けることができる。次に第二回目の反射による低圧が
くるがこの時には最初の低圧時の負圧で流入した空気が
圧縮後に膨張するだけで空気の流入が発生しない。この
ように低圧と高圧が交互に繰返し作用するが、徐々に圧
力変動が減衰する。
【0027】図8は本発明に係る水撃防止装置を備えた
送水システムの構成を示す図であり、図9は図8のA部
分を示す図である。図8において、送水管路4の凸状管
路部4aよりも下流側(吐出端側)に空気流入装置10
を設け、送水管路4に発生した負圧によって空気流入装
置10を介して流入した空気を凸状管路部4a内に溜め
るようにしたものである。空気流入装置10の構成は図
7に示すものと同一である。送水システムを図8に示す
ように構成しても図5に示す送水システムと同様、水撃
を防止できる。
【0028】図10は本発明に係る水撃防止装置の構成
例を示す図で、図10(a)は正面図、図10(b)は
側面図である。本水撃防止装置は、送水管路4に設けた
分岐短管20の上部に図7に示すものと同一構成の空気
流入装置10を設けている。これにより、送水管路4内
に発生した負圧によって空気流入装置10を介して流入
した空気は分岐短管20内に溜まる。水撃防止装置をこ
のように構成しても図5及び図8に示すのと同様、水撃
を防止できる。
【0029】図11は本発明に係る水撃防止装置の構成
例を示す図である。本水撃防止装置は、送水管路4に接
続した空気貯留槽21を設け、該空気貯留槽21の上部
に図7に示すものと同一構成の空気流入装置10を設け
ている。これにより、送水管路4内に発生した負圧によ
って空気流入装置10を介して流入した空気は空気貯留
槽21内に溜まる。水撃防止装置をこのように構成して
も図5及び図8に示すのと同様、水撃を防止できる。
【0030】上記のようにポンプの起動・停止或いは送
水弁の開閉に伴う水流量の変化によって水撃が発生し、
該送水管路に負圧が生じ空気流入装置10を介して流入
した空気を、少なくとも水撃によって送水管路内に生じ
た圧力変動がある程度減衰収束するまで溜めて置く場所
を設けることにより、水撃が防止できるが、その作用を
図12及び図13を用いて説明する。図12は横軸に送
水管路4の長さを取り、縦軸にポンプ吸込水面WL1
基準とした送水管路4の高さをとって送水管路4の布設
状態を示した図である。
【0031】図12において、ポンプ2が正常運転をし
ているときポンプ直後のB点の圧力は吸込水面に対して
水柱H0mである。この点と吐出水槽5の水面WL5を結
ぶ動水勾配線と送水管路とのレベル差が送水管路4のそ
れぞれの点における管内圧力(水柱)である。ポンプ2
が停電等で停止したとき、送水管路4内の流速の低下に
伴って管内圧力が低下するが、この圧力低下が送水管路
4の末端Dまで伝わり、該末端Dで反射して圧力上昇と
して、ポンプ直後のB点まで戻ってくる。ここで再び反
射して今度は圧力低下として送水管路4の末端Dに進み
徐々に減衰しながらこれを繰返す。
【0032】ポンプ2の停止によって送水管路4に発生
した低圧値を最低圧力線、送水管路4の末端Dで反射し
て生じた圧力上昇の最大値を最高圧力線として示してい
る。送水管路4のC点ではポンプ2の停止直後の最初の
圧力低下時に送水管路4が負圧(−HV)になっている
ことを示している。この負圧が大きくなって送水管路4
内の水の飽和蒸気圧以下になると水柱が分断する水柱分
離を発生し、該分断した水柱が再衝突するとき激しい衝
撃を生じる。
【0033】図13は図12のポンプ2の直後の送水管
路4のB点に圧力空気槽22を設けることによって最低
圧力線が改善されて送水管路4に負圧が生じなくなった
状態を示す図である。このように送水管路4内に生じた
圧力変動がある程度減衰収束するまで空気を溜めて置く
場所(図13では圧力空気槽22)を設けることによ
り、最低圧力線が改善されて送水管路4に負圧が生じな
くなる。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように各請求項に記載の発
明によれば、送水管に空気流入装置を設けると共に、ポ
ンプの起動・停止或いは送水弁の開閉に伴う水流量の変
化によって水撃が発生し該送水管路に負圧が生じ空気流
入装置を介して流入した空気を、少なくとも水撃によっ
て送水管路内に生じた圧力変動がある程度減衰収束する
まで溜めて置く場所(送水管路途中に上方に分岐した短
管、送水管路は途中に凸状管路部、空気貯留槽)を設け
たので、この場所に溜まった空気により水撃の衝撃を緩
和することができるようになる。従って、水撃対策の設
備費を大幅に削減できるという優れた効果が得られる。
【0035】従来、設備費が安く最も簡便な水撃対策と
して、図4に示すような構造の水道用空気弁が使用され
ているが、水道用空気弁は負圧の時に多量の空気を吸引
し、正圧の時には多量の空気を排出する構造のため送水
管路が長い場合の水撃対策として使用すると大気圧下で
発生した水柱分離後の水柱の再衝突を生じ、この時の衝
撃が空気弁を設置しない場合よりも激しくなることがあ
るため、圧力空気槽やサージタンク等の高額な水撃対策
設備を設けなければならない場合があった。このような
場合と比較すると、上記効果は極めて大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の水撃対策にフライホイールを設けるポン
プ装置の構成例を示す図である。
【図2】従来の水撃対策に圧力空気槽を設けた送水設備
の構成例を示す図である。
【図3】従来の水撃対策にサージタンクを設けた送水設
備の構成例を示す図である。
【図4】従来の送水管路が負圧になったとき大気圧の空
気を管路に吸引するための水道用空気弁の構成例を示す
図である。
【図5】本発明に係る水撃防止装置を備えた送水システ
ムの構成例を示す図である。
【図6】図5のA部分を示す図である。
【図7】本発明に係る水撃防止装置に用いる空気流入装
置の構成例を示す図である。
【図8】本発明に係る水撃防止装置を備えた送水システ
ムの構成例を示す図である。
【図9】図8のA部分を示す図である。
【図10】本発明に係る水撃防止装置の構成例を示す図
である。
【図11】本発明に係る水撃防止装置の構成例を示す図
である。
【図12】送水設備の送水管路における最高圧力線と最
低圧力線と動水勾配線を示す図である。
【図13】図12の送水設備に圧力空気槽を設けて最低
圧力線を改善した場合を示す図である。
【符号の説明】
1 吸込水槽 2 ポンプ 3 逆止弁 4 送水管路 5 吐出水槽 10 空気流入装置 11 カバー 12 蓋 13 ハウジング 14 弁体 15 スプリング 16 ケース 17 フランジ 18 空気出口 19 空気流入口 20 分岐短管 21 空気貯留槽 22 圧力空気槽

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポンプで送水する送水管路に発生する水
    撃を防止する水撃防止装置であって、 前記送水管路に該送水管路内が負圧になった場合空気が
    流入する空気流入装置を設けると共に、ポンプの起動・
    停止或いは送水弁の開閉に伴う水流量の変化によって該
    送水管路に負圧が生じ前記空気流入装置を介して流入し
    た空気を、少なくとも該送水管路内に生じた圧力変動が
    ある程度減衰収束するまで溜めて置く場所を設けたこと
    を特徴とする水撃防止装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の水撃防止装置におい
    て、 前記送水管路途中に上方に分岐した短管を設け、該短管
    或いは該短管前後の送水管路に前記空気流入装置を設け
    たことを特徴とする水撃防止装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の水撃防止装置におい
    て、 前記送水管路は途中に凸状管路部を具備し、該送水管路
    の該凸状管路部よりも上流側(ポンプ側)に前記空気流
    入装置を設けたことを特徴とする水撃防止装置。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の水撃防止装置におい
    て、 前記送水管路は途中に凸状管路部を具備し、該送水管路
    の該凸状管路部よりも下流側(送水管路末端側)に前記
    空気流入装置を設けたことを特徴とする水撃防止装置。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の水撃防止装置におい
    て、 前記送水管路は途中に空気貯留槽を接続し、該空気貯留
    槽或いは該空気貯留槽に近い前記送水管路に前記空気流
    入装置を設けたことを特徴とする水撃防止装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106193190A (zh) * 2016-08-30 2016-12-07 中铁隧道勘测设计院有限公司 一种水泵启停水锤效应消除装置
CN106842928A (zh) * 2017-02-13 2017-06-13 中国水利水电科学研究院 长距离大流量输水系统过渡过程的阀门关闭优化控制方法
CN107806724A (zh) * 2017-10-23 2018-03-16 珠海格力电器股份有限公司 水系统保护装置、控制方法、水系统及空调器
CN113006200A (zh) * 2021-03-11 2021-06-22 安徽皖水水务发展有限公司 一种用于二次供水的水锤消除系统

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