JP2002173665A - キレート剤及びその処理方法、キレート樹脂及び繊維、錯体の形成方法並びにホウ素、重金属の回収方法 - Google Patents

キレート剤及びその処理方法、キレート樹脂及び繊維、錯体の形成方法並びにホウ素、重金属の回収方法

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JP2002173665A
JP2002173665A JP2000370265A JP2000370265A JP2002173665A JP 2002173665 A JP2002173665 A JP 2002173665A JP 2000370265 A JP2000370265 A JP 2000370265A JP 2000370265 A JP2000370265 A JP 2000370265A JP 2002173665 A JP2002173665 A JP 2002173665A
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ethylenediamine
boron
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JP2000370265A
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Ryuichi Anzai
竜一 安斉
Katsuaki Kikuchi
克明 菊池
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高い生分解性とホウ素捕捉能及び重金属捕捉
能を有するキレート剤、高い捕捉能を有するキレート樹
脂、繊維を提供する。効率良く錯体を形成する方法、キ
レート剤の処理方法、ホウ素、重金属イオンの回収方法
を提供する。 【解決手段】 式(1) 【化1】 (R1はヒドロキシル基(−OH)が置換している直鎖
又は分岐鎖の炭素数1〜6のアルキル基を示し、R2
3は同一又は異なり、それぞれ、−CH2−又は−CH
2CH2−基を示し、*は不斉炭素)で表される化合物ま
たはその塩を含むキレート剤。このキレート剤がキレー
ト形成性官能基として導入されたキレート樹脂もしくは
繊維。このキレート剤を用いた錯体形成方法。このキレ
ート剤を生分解するキレート剤処理方法。このキレート
剤を用いたホウ素/重金属回収方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高い生分解性、ホ
ウ素捕捉能及び重金属捕捉能を有し、効率よくホウ素や
重金属との錯体を形成できる従来のキレート剤の代替と
しても十分使用可能なキレート剤に関し、またそのキレ
ート剤がキレート形成性官能基として導入された、ホウ
素と重金属を効率よく回収できる樹脂および繊維に関す
る。さらにはキレート剤、上記樹脂あるいは繊維を用い
る錯体の形成方法、キレート剤の処理方法、錯体の製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】エチレンジアミン四酢酸、プロピレンジ
アミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸などのポリ
アミンポリカルボン酸型キレート剤は、洗浄剤組成物や
漂白剤組成物、化粧品、抗菌剤や殺菌剤、無電解メッキ
浴、硬表面の異物除去、写真薬、排水や排ガスの処理、
廃棄物処理などに広く使用されている。一般にキレート
剤やビルダーには以下の効果が求められている。 ○汚染物質として含まれる金属イオンを除去する。 ○重金属イオンと錯体を作り写真薬やメッキ剤の原料を
得る。 ○金属をキレートすることにより金属の溶解性を向上さ
せ、金属イオンの回収や析出による表面の被覆等に使用
する。 ○媒体中の望ましくない金属イオンをキレートすること
により、その妨害作用を防止する。 ○キレート剤のアルカリ金属塩は、保有するアルカリ金
属イオンにより、媒体のpHを最適なものに調整する。 ○析出成分や不溶成分、基材等に作用し、これらの間の
電気的反発や立体的反発力を増すなどの効果による、付
着や析出物粒子の成長を防止する分散能。
【0003】上記用途に加え、近年は環境に対する意識
が高まり、排気ガスや排水などの汚染物質中の金属の除
去について既存のキレート剤の使用が検討されている。
【0004】産業排水には重金属イオン、ホウ素、砒素
等、有害な物質が含まれる場合がある。重金属イオンを
分離除去するためには、エチレンジアミン四酢酸、プロ
ピレンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸を
はじめとしたキレート剤が用いられてきた。また、近
年、エチレンジアミンジコハク酸、エチレンジアミンジ
グルタル酸、アスパラギン酸−N,N−ジ酢酸、イミノ
ジコハク酸、グルタミン酸−N,N−ジ酢酸、α−アラ
ニン−N,N−ジ酢酸、タウリン−N,N−ジ酢酸、生
分解性に優れる(S,S)−エチレンジアミン−N,
N’−ジコハク酸、(S,S)−エチレンジアミン−
N,N’−ジグルタル酸、(S)−アスパラギン酸−
N,N−ジ酢酸、(S,S)−イミノジコハク酸、
(S)−グルタミン酸−N,N−ジ酢酸、(S)−α−
アラニン−N,N−ジ酢酸、タウリン−N,N−ジ酢酸
などのキレート剤も使用され始めている。
【0005】ホウ素やホウ素化合物は自然界に広く分布
しており、人体にとって必須の元素であるが、多量に摂
取すると血圧の低下やショック症状を引き起こすなど、
健康障害を引き起こす可能性のあることが指摘されてい
る。わが国では要監視項目として、各地の河川、湖沼、
海域等でその濃度の計測がなされ、微量ながら多くの地
点で検出されている。自治体のなかにも、排出基準を条
例で定めているところがある。ホウ素化合物は化学工
業、繊維工業、金属工業などで使用されており、製品を
製造する過程で、ホウ素を含む排水が発生することがあ
る。また、これらの製品の廃棄物を処理する工場などか
らも、ホウ素を含む排水が発生する可能性が有る。
【0006】このホウ素の除去には先述のキレート剤が
使用されるが、ホウ素に対する捕捉能が高くないため、
除去の効率が良いとは言えない。また、イミノ二酢酸
型、イミノプロピオン酸型、アミノメチレンホスホン酸
型、ポリアミン型、N−メチルグルカミン型のキレート
樹脂、先述のキレート剤をキレート形成性官能基として
導入したキレート樹脂なども使用されるが、高い性能を
有しているとは言えない。
【0007】高いホウ素捕捉能及び重金属捕捉能を有す
る化合物として下記一般式(2)
【0008】
【化2】 (式中、Ra、Rbはヒドロキシル基(−OH)が置換し
ている直鎖又は分岐鎖の炭素数1〜6のアルキル基、*
は不斉炭素を示す。)の化合物が知られ、エチレンジア
ミン四酢酸、ニトリロ三酢酸等のキレート剤の代替品と
して使われはじめているが、活性汚泥による排水処理時
の生分解性が良くない上に、窒素が二つともすべて置換
され三級アミノ基となっているため、本化合物を樹脂に
導入したキレート樹脂を得る方法が限定される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、生分
解性に優れ、高いホウ素捕捉能及び重金属捕捉能を有す
るキレート剤並びにそのキレート剤がキレート形成性官
能基として導入された樹脂および繊維を提供することで
ある。また、キレート剤あるいはキレート剤が導入され
た樹脂もしくは繊維を用いて、効率よくホウ素や重金属
の錯体を形成する方法あるいは錯体の製造方法を提供
し、効率が良く、また環境に与える影響の少ない、液体
中のホウ素や重金属を回収する方法、キレート剤の処理
方法、さらには廃液処理方法を提供する。また、本発明
のキレート剤は、従来のキレート剤の代替としても十分
使用可能である。
【0010】
【課題を解決するための手段】〔キレート剤〕本発明者
らは鋭意研究を行った結果、片方の窒素のみがヒドロキ
シアルキル基に置換されたジアミン型アミノポリカルボ
ン酸が高い生分解性、ホウ素捕捉能及び重金属捕捉能を
有し、従来のキレート剤の代替としても十分使用可能で
ある上に効率よくホウ素または重金属との錯体を形成で
きることを見出し、このようなジアミン型アミノポリカ
ルボン酸及びそれらをキレート形成性官能基として導入
したキレート樹脂により、ホウ素と重金属を単独また
は、一緒に効率よく回収する方法を開発した。
【0011】すなわち本発明は、下記一般式(1)
【0012】
【化3】 (式中、R1はヒドロキシル基(−OH)が置換してい
る直鎖又は分岐鎖の炭素数1〜6のアルキル基を示し、
2、R3は同一又は異なり、それぞれ、−CH2−又は
−CH2CH2−基を示し、*は不斉炭素を示す。)で表
される化合物またはその塩を含むキレート剤およびその
使用方法に関するものである。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳しく説明する。
【0014】〔式1の化合物〕一般式(1)で表される
化合物またはその塩において、R1で表されるヒドロキ
シル基が置換している直鎖又は分岐鎖の炭素数1〜6の
アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル
基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、イソプロピル
基、イソブチル基、イソペンチル基などの基が挙げられ
る。
【0015】一般式(1)で表される化合物またはその
塩の例としては、N−(ヒドロキシメチル)エチレンジ
アミン−N,N’−ジコハク酸やN−(2−ヒドロキシ
エチル)エチレンジアミン−N,N’−ジコハク酸、N
−(3−ヒドロキシプロピル)エチレンジアミン−N,
N’−ジコハク酸、N−(ヒドロキシメチル)エチレン
ジアミン−N,N’−ジグルタル酸、N−(2−ヒドロ
キシエチル)エチレンジアミン−N,N’−ジグルタル
酸、N−(3−ヒドロキシプロピル)エチレンジアミン
−N,N’−ジグルタル酸など、またその塩が挙げられ
る。
【0016】一般式(1)で表される化合物またはその
塩は、ホウ素及び重金属の捕捉能の点から、一般式
(1)中のR1がヒドロキシエチル基、特には2−ヒド
ロキシエチル基であることが好ましく、R2、R3がとも
に−CH2−基であることが好ましい。また、生分解性
の点から*で示される二つの不斉炭素が共にS配置であ
る(S,S)体であることが望ましい。また、(S,
S)−エチレンジアミン−N,N’−ジコハク酸、その
塩またはその錯体と混合することにより、一般式(1)
で表される化合物、その塩または錯体の生分解性が促進
される。
【0017】本化合物は高い生分解性を有すため自然環
境に放出された場合、環境への影響が少ない。また、錯
塩を微生物で処理することにより、キレート剤のみを分
解させ、ホウ素イオンや重金属イオンを析出させて回収
することが出来る。
【0018】〔式1の化合物の製造方法〕一般式(1)
で表される化合物は以下の方法で合成できる。例えば、
エチレンジアミン−N,N’−ジコハク酸やエチレンジ
アミン−N,N’−ジグルタル酸に2−クロロエタノー
ルや2−クロロプロパノールを作用させる方法、エチレ
ンジアミン−N,N’−ジコハク酸やエチレンジアミン
−N,N’−ジグルタル酸にジハロエタン等を反応させ
た後加水分解する方法、エチレンジアミン−N,N’−
ジコハク酸やエチレンジアミン−N,N’−ジグルタル
酸にホルムアルデヒドを作用させるメチロール化、エチ
レンジアミンに2−ヒドロキシエチルアスパラギン酸と
アスパラギン酸や2−ヒドロキシエチルグルタミン酸と
グルタミン酸を反応させる方法などによって合成でき
る。
【0019】〔塩〕一般式(1)で表される化合物及び
(S,S)−エチレンジアミン−N,N’−ジコハク酸
は、種々の陽イオンとの間に塩を形成し得る。かかる塩
としては、例えばアルカリ金属塩、アルカリ土類金属
塩、アミン塩、塩基性アミノ酸塩、アンモニウム塩等が
挙げられ、具体的には、ナトリウム、カリウム、リチウ
ム、マグネシウム、カルシウム、トリメチルアミン、ト
リエチルアミン、トリブチルアミン、モノエタノールア
ミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、リ
ジン、アルギニン、コリン、アンモニア等との塩が挙げ
られ、これらのなかでもナトリウム塩、カリウム塩およ
びアンモニウム塩が排水処理時に余分な処理を必要とし
ない点で好ましい。また、これらの塩は部分中和塩でも
良い。上記の塩は、混合して使用しても良く、一つの分
子中に複数の陽イオンを含んでいても良い。
【0020】〔キレート剤の組成〕本発明のキレート剤
中、一般式(1)の化合物またはその塩の含有量は、ホ
ウ素キレート能などの性能を維持する観点から5〜10
0%が好ましい。
【0021】〔(S,S)−エチレンジアミン−N,
N’−ジコハク酸との混合〕一般式(1)の化合物また
はその塩以外の成分としては、(S,S)−エチレンジ
アミン−N,N’−ジコハク酸またはその塩が挙げられ
る。
【0022】一般式(1)で表される化合物またはその
塩と(S,S)−エチレンジアミン−N,N’−ジコハ
ク酸またはその塩を混合してキレート剤として使用する
ことにより、ホウ素または重金属イオンの捕捉量を調節
することが出来る。その際の比は、一般式(1)で表さ
れるポリアミノポリカルボン酸またはその塩:(S,
S)−エチレンジアミン−N,N’−ジコハク酸または
その塩の値がモル比で99:1〜1:99の量が好まし
く、さらに70:30〜30:70が一般式(1)で表
されるポリアミノポリカルボン酸またはその塩のホウ素
キレート捕捉能と(S,S)−エチレンジアミン−N,
N’−ジコハク酸の重金属捕捉能等の双方の性能を維持
できるので好ましい。
【0023】一般式(1)で表される化合物またはその
塩を含むキレート剤またはその錯体と(S,S)−エチ
レンジアミン−N,N’−ジコハク酸、その塩またはそ
の錯体の比をモル比で99:1〜1:99に混合し、こ
のキレート剤と(S,S)−エチレンジアミン−N,
N’−ジコハク酸、その塩またはその錯体とを微生物に
よって分解させることができる。キレート剤が錯化して
いない状態で混合して得られた混合物をホウ素イオンお
よび/または重金属イオンと反応させて少なくとも該キ
レート剤の錯体を形成した上で上記微生物による分解を
行うこともできる。
【0024】(S,S)−エチレンジアミン−N,N’
−ジコハク酸は非常に生分解性に優れた化合物であるこ
とが知られている。一般式(1)で表される化合物また
はその塩は高い生分解性を有するが(S,S)−エチレ
ンジアミン−N,N’−ジコハク酸に比べれば生分解性
は劣る。しかし、一般式(1)で表される化合物、その
塩または錯体と(S,S)−エチレンジアミン−N,
N’−ジコハク酸、その塩またはその錯体を混合して、
微生物を用いて処理することにより、一般式(1)で表
される化合物の生分解性が大幅に向上し、自然環境中へ
の影響をさらに小さく出来る。微生物としては、工場の
排水処理施設や下水処理場で使用している活性汚泥、河
川や土壌などに含まれる微生物が使用できる。混合比
は、(一般式(1)で表されるポリアミノポリカルボン
酸またはその塩):((S,S)−エチレンジアミン−
N,N’−ジコハク酸、その塩またはその錯体)の値が
モル比で99:1〜1:99の量が好ましい。この範囲
より(S,S)−エチレンジアミン−N,N’−ジコハ
ク酸、その塩またはその錯体の使用量が少ない場合、菌
の一部でしか生分解性向上効果が発現しないという点で
不利であり、多い場合、(S,S)−エチレンジアミン
−N,N’−ジコハク酸を優先的に分解するため生分解
性向上効果が発現するまでに時間がかかるという点で不
利である。
【0025】〔混合キレート剤の混合方法〕一般式
(1)で表される化合物またはその塩と(S,S)−エ
チレンジアミン−N,N’−ジコハク酸を混合して使用
する際、混合方法は、あらかじめ固体、溶液、スラリー
の状態で混合しても、使用時に別々に添加しても良い。
また、一般式(1)で表される化合物と(S,S)−エ
チレンジアミン−N,N’−ジコハク酸の原料や前駆体
を混合し、使用時または処理時に一般式(1)で表され
る化合物、その塩または錯体と(S,S)−エチレンジ
アミン−N,N’−ジコハク酸に変化させて使用しても
良い。
【0026】〔使用の形態〕本発明は、トリポリ燐酸、
ピロ燐酸等の塩、ジエチレントリアミン五酢酸、エチレ
ンジアミン四酢酸、ニトリロ三酢酸の塩等、他のキレー
ト剤を併用することを妨げるものではないが、環境負荷
の低減、安全性の見地からは、これら既存のキレート剤
の使用を避けることが望ましい。また、(S,S)−エ
チレンジアミン−N,N’−ジコハク酸、(S,S)−
エチレンジアミン−N,N’−ジグルタル酸、(S)−
アスパラギン酸−N,N−ジ酢酸、(S,S)−イミノ
ジコハク酸、(S)−グルタミン酸−N,N−ジ酢酸、
(S)−α−アラニン−N,N−ジ酢酸、タウリン−
N,N−ジ酢酸などのキレート剤を併用しても良い。
【0027】一般式(1)の化合物またはその塩および
(S,S)−エチレンジアミン−N,N’−ジコハク酸
またはその塩の他に、分散剤、緩衝剤、アルカリ剤、再
付着防止剤などキレート剤としての能力を高める成分を
使用することもできる。
【0028】〔キレート剤中の中間体等〕本発明のキレ
ート剤中には、反応中間体や無機塩、未反応の出発物質
等の化合物が含まれることがある。本発明においては、
そのまま使用することも可能であるが、必要に応じて溶
媒分別法、イオン交換クロマトグラフィー法、再結晶
法、電気透析法など、公知の方法により精製して用いる
こともできる。
【0029】〔錯体の形成・処理〕水系または非水系媒
体、水−有機混合媒体中で、本発明のキレート剤とホウ
素イオン、ホウ素化合物、金属イオン、金属酸化物、金
属水酸化物、金属塩などの金属化合物とを反応させるこ
とによって、錯体を形成することができる。
【0030】錯体を形成する条件は、錯体を形成させる
目的によって大きく異なる。例えば食器、家庭用品や身
体用の洗浄、パルプや布地用繊維の漂白、金属捕集など
の水処理やゴミの焼却の再発生する飛灰処理などに際し
て使用される場合、それぞれの通常の使用条件において
本発明のキレート剤を添加または、配合することにより
錯体を形成させることができる。
【0031】本発明のキレート剤、キレート樹脂または
キレート繊維と、液中すなわち水系、非水系媒体または
水−有機混合媒体中に含まれるホウ素イオンおよび/ま
たは重金属イオンとを反応させて錯体とし、この錯体中
のキレート剤を生物学的または化学的方法により分解し
てホウ素および/または重金属を得ることによりホウ素
および/または重金属を回収することができる。生物学
的方法としては、工場の排水処理施設や下水処理場で使
用している活性汚泥、河川や土壌などに含まれる微生物
により生分解する方法が挙げられ、化学的方法として
は、蒸発乾固等の操作により得られた固体または水溶液
の状態での焼却、酸や塩基などの化学物質を使用した錯
体の解離、酸化剤や強酸などを使用した分解がある。
【0032】本発明のキレート剤を使用したホウ素や金
属の捕集などの際には、形成された錯体は、蒸発乾固等
の操作により得られた固体または水溶液の状態での焼
却、酸や塩基などの化学物質を使用した錯体の解離、酸
化剤や強酸などを使用した分解などの化学的方法または
生物学的方法などの方法で処理できる。そして、焼却時
に残った固体や、析出又は残留した状態でホウ素や金属
が回収される。
【0033】本発明のキレート樹脂またはキレート繊維
を使用したホウ素や金属の捕集などの際には、形成され
た錯体は、焼却、酸や塩基などの化学物質を使用した錯
体の解離などの方法で処理できる。そして、焼却時に残
った固体や、析出又は残留した状態でホウ素や金属が回
収される。
【0034】洗浄や漂白等のホウ素や金属の回収以外の
目的で形成された錯体は、排水処理施設にて、生物学的
方法または化学的方法にて処理される。
【0035】本発明のキレート剤は、好ましくはホウ素
や重金属化合物との反応、特に好ましくは鉄化合物との
反応において、その効果が顕著に現れ、効率良く錯体を
形成できる。
【0036】化学式(1)の化合物の錯体は産業上有用
である。例えば鉄との錯体は写真薬の原料として、銅や
ニッケルなど重金属との錯体は、鍍金用薬剤の原料とし
て用いることができる。
【0037】鉄錯体の形成例を以下に説明する。銅やニ
ッケルなど他の重金属の場合も、原料の塩を銅やニッケ
ルなどの塩に変え、同様な条件で処理することにより、
錯体を形成させることが出来る。 〔鉄錯体の形成〕鉄との錯体を形成する際に用いる鉄化
合物としては、硝酸鉄、塩化鉄、硫酸鉄、酸化鉄、水酸
化鉄などが反応性の上から好ましく、反応後の廃水処理
の点から、余分な陰イオンを含まない酸化鉄、水酸化鉄
が好ましい。
【0038】上記鉄錯体形成の反応においてアンモニ
ア、アルカリ金属水酸化物、アミンなどが使用される
が、反応性の点から、水酸化ナトリウム、アンモニアが
好ましい。
【0039】本発明のキレート剤を水性媒体中で金属鉄
や鉄化合物と反応させる場合、既知のポリアミノポリカ
ルボン酸鉄アルカリ塩の製造方法が使用できる。使用
量、使用法は既知の方法の量、操作に準じて行うことが
できる。例えば、反応槽に水性媒体と酸化鉄などの鉄化
合物粉体を仕込み、鉄化合物の分散液または水溶液を得
る方法では、鉄化合物を分散させた液に5〜100℃、
好ましくは25〜85℃で本発明のキレート剤を粉体あ
るいは水性媒体に分散もしくは溶解した形で、連続的あ
るいは間欠的に添加する。この時の反応液のpHは4.
5〜7が好ましい。キレート剤に対し、アンモニアまた
はアルカリ金属水酸化物の使用量は好ましくは1〜4当
量、さらに好ましくは1.5〜3当量の範囲で適宜選択
できる。また、鉄化合物が硝酸鉄、塩化鉄、硫酸鉄など
の場合、硝酸イオンや硫酸イオン等の陰イオンを中和す
る量のアンモニアまたはアルカリ金属水酸化物に加え
て、好ましくは1〜4当量、さらに好ましくは1.5〜
3当量の範囲でアンモニアまたはアルカリ金属水酸化物
の使用量を適宜選択できる。鉄化合物が価数の低い鉄化
合物である場合、ポリアミノポリカルボン酸鉄アルカリ
塩は酸化して対応する第二鉄塩にすることができる。こ
の酸化反応は空気、酸素、過酸化物等の酸化剤を作用さ
せることにより行うことができる。酸化反応は反応液の
PH5〜10、好ましくはPH6〜8の範囲で行うのが
よい。温度は10〜90℃、好ましくは20〜50℃の
範囲で行うのがよい。
【0040】このように形成された錯体は、反応液の状
態や蒸発乾固しただけの状態など特別な操作を行うこと
なく、目的の用途に供する事が出来る。また、エチレン
ジアミン四酢酸の錯体の取得法など既知の方法に準じて
取得して使用しても良い。
【0041】〔洗浄剤〕本発明のキレート剤は、アルカ
リ土類金属の捕捉能も有しており、洗剤や漂白剤などの
家庭用分野、ビール瓶洗浄、食器洗浄、プラント洗浄等
の食品工業分野やシリコンや基板の切削、洗浄やプラン
トの洗浄、スケール除去、表面清浄や腐食防止などの工
業的硬表面洗浄に配合され、アルカリ土類金属と錯塩を
形成させることが可能である。その場合、必要に応じて
公知の各種界面活性剤、保湿剤、殺菌剤、乳化剤、増粘
剤、アミノ酸、アルカリ剤、無機塩、分散剤、酵素、還
元剤、漂白剤、蛍光染料、可溶化剤、香料、ケーキング
防止剤、酵素の活性化剤、酸化防止剤、防腐剤、色素、
漂白活性化剤、酵素安定化剤、相調節剤、浸透剤、有機
溶剤、緩衝剤、安定剤、再付着防止剤、ポリアクリル
酸、ポリマレイン酸、ポリアコニット酸、ポリアセター
ルカルボン酸、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチ
ルセルロース、ポリエチレングリコール等の高分子の
塩、クエン酸、リンゴ酸、フマル酸、コハク酸、グルコ
ン酸、酒石酸等の有機酸の塩等を配合することができ
る。
【0042】本発明のキレート剤を含む洗浄剤は、本発
明のキレート剤を0.5〜40質量%含むことが好まし
く、1〜20質量%含むことがより好ましい。また、必
要に応じてノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性
剤、カチオン系界面活性剤、珪酸塩類、漂白剤および/
又は脂肪酸塩類、柔軟剤を、それぞれ、0.5〜50質
量%含むことが好ましく、5〜30質量%含むとより好
ましい。これら界面活性剤等の成分はそれぞれ単独で
も、2種類以上を混合しても使用することができる。こ
れら界面活性剤等の成分が少ない場合洗浄効果の点で不
利となることがあり、多い場合、成分が残留し、すすぎ
に必要な水や溶媒の量を多く必要とするという点で不利
となることがある。洗浄剤中、本発明のキレート剤およ
び必要に応じて加えられる上記界面活性剤等の成分の残
部には、全量や含有量、形状を調整する賦形剤または希
釈剤として水、有機溶媒及びこれらの混合溶媒、硫酸ナ
トリウム、炭酸ナトリウム、珪酸ナトリウムなどの無機
塩、層状シリケートやアルミノシリケートなどの無機化
合物が使用できる。
【0043】上記洗浄剤に用いることのできるノニオン
系界面活性剤としては、エトキシ化ノニルフェノール
類、エトキシ化オクチルフェノール類、エトキシ化ソル
ビタン脂肪酸エステル類およびそれらのプロピレンオキ
サイド付加物等、特に限定されず、いずれのノニオン系
界面活性剤も使用できるが、エトキシ化第1級脂肪族ア
ルコール類、エトキシ化第2級脂肪族アルコール類およ
びそれらのプロピレンオキサイド付加物などが特に高い
洗浄力を示す。
【0044】上記洗浄剤に用いることのできるアニオン
系界面活性剤としては、平均炭素数8〜16のアルキル
基を有する直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩、平均炭
素数10〜20のα−オレフィンスルホン酸塩および脂
肪族低級アルキルスルホン酸塩または脂肪族スルホン酸
エステル、平均炭素数10〜20のアルキル硫酸塩、平
均炭素数10〜20の直鎖または分岐鎖のアルキル基も
しくはアルケニル基を有し、平均0.5〜8モルのエチ
レンオキサイドを付加したアルキルエーテル硫酸塩また
はアルケニルエーテル硫酸塩、平均炭素数10〜22の
飽和または不飽和脂肪酸塩等が挙げられる。
【0045】上記洗浄剤に用いることのできるカチオン
系界面活性剤としては、平均炭素数8〜18のアルキル
基を有する脂肪族1級アミン塩、脂肪族2級アミン塩、
脂肪族3級アミン塩、脂肪族4級アンモニウム塩、ベン
ザルコニウム塩、塩化ベンゼトニウム塩、ピリジニウム
塩またはイミダゾリニウム塩等が挙げられる。
【0046】上記洗浄剤に用いることのできる珪酸塩類
は、シリケート類あるいはアルミノシリケート類であ
り、これらは、単独で又は任意の割合で混合して使用す
ることができる。
【0047】上記洗浄剤に用いることのできる漂白剤と
しては、過炭酸ナトリウム、過ほう酸ナトリウムなどが
挙げられる。
【0048】上記洗浄剤に用いることのできる脂肪酸塩
類としては、平均炭素数10〜24の飽和もしくは不飽
和脂肪酸のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アン
モニウム塩または無置換もしくは置換アミン塩、好まし
くは、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、さらに好
ましくはアルカリ金属塩が挙げられる。これらの脂肪酸
塩類は2種類以上を混合して使用することもできる。脂
肪酸塩類としては、ラウリン酸、ミリスチン酸またはス
テアリン酸などの、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属
塩、アンモニウム塩または無置換もしくは置換アミン塩
が用いられ、好ましくは、アルカリ金属塩、アルカリ土
類金属塩、さらに好ましくはアルカリ金属塩が挙げられ
る。
【0049】上記洗浄剤には、さらに、安定剤、アルカ
リ塩類、酵素、香料、ノニオン系およびアニオン系、カ
チオン系以外の界面活性剤、スケール生成防止剤、発泡
剤、消泡剤など各種添加剤を添加することができる。
【0050】さらに上記洗浄剤には保湿剤、pH調整
剤、殺菌剤、乳化剤、増粘剤、アルカリ剤、無機塩、分
散剤、酵素、還元剤、漂白剤、蛍光染料、可溶化剤、香
料、ケーキング防止剤、酵素の活性化剤、酸化防止剤、
防腐剤、色素、漂白活性化剤、酵素安定化剤、相調節
剤、浸透剤、有機溶剤等を、それぞれ好ましくは0.0
1〜20質量%配合しても良い。
【0051】上記洗浄剤は、構成成分である本発明キレ
ート剤と界面活性剤などの各成分とを、予め決まった配
合比率で混合した高濃度の液体洗浄剤又は粉末洗浄剤と
して調製し、これを使用時に水で所定濃度に希釈して使
用することもできる。また、これら各成分を希釈水に配
合比率で希釈混合し使用することもできる。
【0052】〔キレート樹脂(化学結合)〕本発明は、
上記一般式(1)の化合物が樹脂に化学結合または混合
により導入されてなる樹脂を含む。
【0053】上記一般式(1)の化合物が樹脂に化学結
合により導入されてなる樹脂の製造には、イミノニ酢酸
型キレート樹脂の製造方法などの公知の方法が使用でき
る。製法の具体的な例として以下の製法が挙げられる。
【0054】カルボニルクロリド基を有したスチレン−
ジビニルベンゼン共重合体、フェノール樹脂、ポリエチ
レン、ポリプロピレンの重合体またはポリメタクリル
酸、ポリメチルメタアクリル酸の酸塩化物等の重合体に
アミノカルボン酸化合物及びこれらのアルカリ金属また
はアルカリ土類金属塩等を反応させる方法において、ア
ミノカルボン酸化合物を上記一般式(1)の化合物とす
る方法。
【0055】また、以下の方法においてイミノ二酢酸や
イミノジ酢酸エチルエステルにかえて、上記一般式
(1)の化合物やそのエステルを使用することにより製
造できる。「高分子実験学」共立出版(株)第7巻34
頁記載の芳香族モノビニル化合物と、ビニル基を2個以
上有するポリビニル化合物との共重合体に無水塩化ス
ズ,塩化亜鉛,塩化アルミニウム等のフリーデルクラフ
ツ触媒存在下、クロロメチルエーテル等を反応せしめて
クロロメチル化した後、イミノジ酢酸エチルエステル等
を反応せしめ次いでケン化してクロロメチル基の塩素と
置換したイミノジ酢酸ナトリウム基等のキレート形成基
を導入する方法。日化協月報第25巻、24頁(197
2)記載のスチレン−ジビニルベンゼン共重合体をクロ
ルメチル化し、次いでイミノジ酢酸またはポリエチレン
ポリアミンを反応させる方法。特公平7−116274
号公報記載のフェノール類、アルデヒド類及びイミノジ
酢酸の混合水溶液をpH7以上に調整した後、それを非
水溶性溶剤に添加して懸濁重合反応を行ない、ついで懸
濁液に鉱酸を添加し加熱硬化することにより球状キレー
ト樹脂を製造する方法。
【0056】特許2549879号公報記載のフェノー
ル類、アルデヒド類及びアミノカルボン酸類を重縮合せ
しめてアミノカルボン酸類を官能基とする樹脂を得、次
いでこの樹脂を水酸化アルカリの存在下にアルカリ土類
金属イオン水溶液で処理して樹脂にアルカリ土類金属を
吸着させ、しかる後加熱して樹脂中に残存する未反応の
フェノール類、アルデヒド類及びアミノカルボン酸類を
反応せしめるキレート樹脂の製造方法においてアミノカ
ルボン酸類にかえて上記一般式(1)の化合物を使用す
る方法によっても製造できる。
【0057】〔キレート樹脂(混合)〕上記一般式
(1)の化合物が樹脂に混合により導入されてなる樹脂
を製造するには、樹脂への練り混み、重合時に上記一般
式(1)の化合物を添加するなどの操作を行えばよい。
【0058】〔キレート繊維〕また本発明は、上記一般
式(1)の化合物が繊維に化学結合または混合により導
入されてなる繊維を含む。
【0059】繊維としては綿、麻、木材などの種々の植
物性繊維、羊毛、羽毛などの動物性繊維、ナイロン、レ
ーヨン、ポリエステルなどの合成繊維が使用できる。繊
維に薬剤を使用して一般式(1)の化合物による修飾を
行えば、該化合物が繊維に化学結合により導入されてな
る繊維を得ることができる。繊維に該化合物を練りこめ
ば、該化合物が繊維に混合により導入されてなる繊維を
得ることができる。これら繊維は、ペレット状、フィル
ター状に加工してもよい。
【0060】〔キレート樹脂/繊維中の含有量〕本キレ
ート剤の樹脂又は繊維への導入量は架橋反応性化合物の
量、あるいは反応条件などによって任意に調整できる
が、樹脂又は繊維に十分な金属イオン捕捉能を与えるに
は、下記式によって計算される導入率が10質量%程度
以上が好ましく、20〜100質量%がより好ましい。
導入率が低いと、必要とする金属イオン捕捉能が得にく
く不利であり、導入率が高いと樹脂の強度が弱くなると
いう点で不利である。
【0061】
【数1】 本発明のキレート樹脂およびキレート繊維は水系または
非水系媒体、水−有機混合媒体中でホウ素化合物、鉄や
銅などの重金属イオンを捕捉するのに有用である。
【0062】
【実施例】次に実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明
するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではな
い。
【0063】〔実施例1〕(S,S)−N−(2−ヒド
ロキシエチル)エチレンジアミン−N,N’−ジコハク
酸を用いて、下記の方法で、金属イオンの捕捉能を分析
した。
【0064】a)鉄(III)イオンの捕捉能 1Lのメスフラスコに(S,S)−N−(2−ヒドロ
キシエチル)エチレンジアミン−N,N’−ジコハク酸
0.1molを入れ、800mlのイオン交換水を加え
た後、手で振り混ぜながらアンモニア水を添加して溶解
させた。その後、アンモニア水でpH10に調整しなが
ら、イオン交換水を加え、1Lにメスアップし、0.1
モル/L(以下モル/LをMと略す)の(S,S)−N
−(2−ヒドロキシエチル)エチレンジアミン−N,
N’−ジコハク酸水溶液を得た。
【0065】1Lのメスフラスコに硝酸鉄(III)・
九水和物0.1molを入れ、イオン交換水を加えて溶
解させた後、1Lにメスアップし、0.1M硝酸鉄(II
I)水溶液を得た。
【0066】100mlのメスフラスコに上記の水
溶液10mlを入れ、イオン交換水を加えて希釈した
後、上記の水溶液を20ml加え、アンモニア水でp
H6に調整しながら、イオン交換水で100mlにメス
アップし、(S,S)−N−(2−ヒドロキシエチル)
エチレンジアミン−N,N’−ジコハク酸0.01M、
硝酸鉄(III)0.02Mの試料液を調製した。
【0067】上記の試料溶液を良く撹拌した後、円
筒型100mlのガラス瓶に移し、7日間静置して水酸
化鉄などの鉄化合物の沈降状況を目視で観察した。
【0068】7日間静置後の試料の上部をとり、分画
分子量10000の限外ろ過膜を使用してろ過し、ろ液
をICP(高周波プラズマ)発光分光装置にて分析し、
ろ液中の鉄量を分析した。結果を表1に示す。
【0069】b)ホウ素イオンの捕捉能 5wt%水酸化ナトリウム水溶液でpH7に調整した
(S,S)−N−(2−ヒドロキシエチル)エチレンジ
アミン−N,N’−ジコハク酸0.4wt%の水溶液5
0mlに、ホウ酸10gを加え、シュウ酸カルシウム一
水和物100mgを加え、20℃で24時間攪拌後1時
間静置した。
【0070】上澄みを一部取り、0.45μmのフィ
ルターでろ過し、ろ液中のホウ素の量をICPにて分析
した。結果を表1に示す。
【0071】〔比較例1〕(S,S)−N−(2−ヒド
ロキシエチル)エチレンジアミン−N,N’−ジコハク
酸に替えて(S,S)−エチレンジアミン−N,N’−
ジコハク酸を用いたこと以外は実施例1と同様の方法
で、鉄(III)イオン及びホウ素イオンの溶解量(捕捉
能)を測定した。結果を表1に示す。
【0072】〔比較例2〕(S,S)−N−(2−ヒド
ロキシエチル)エチレンジアミン−N,N’−ジコハク
酸に替えて(S,S)−N,N’−ジ(2−ヒドロキシ
エチル)エチレンジアミン−N,N’−ジコハク酸を用
いたこと以外は実施例1と同様の方法で、鉄(III)イ
オン及びホウ素イオンの溶解量(捕捉能)を測定した。
結果を表1に示す。
【0073】〔比較例3〕実施例1と同様の方法で、キ
レート剤の無い場合の、鉄(III)イオン及びホウ素イ
オンの溶解量を測定した。結果を表1に示す。
【0074】
【表1】 以上のように本発明のキレート剤は、他のキレート剤に
比べ同等以上の重金属イオンやホウ素イオンの捕捉能を
有し、鉄やホウ酸の溶解量を高めることが出来る。
【0075】〔実施例2〕スチレン90wt%、エチル
ビニルベンゼン4wt%、ジビニルベンゼン6wt%よ
りなるベンゼンに不溶のポーラス型球状共重合樹脂(粒
度10〜48メッシュ)200g、エチレンジクロリド
400g、クロロメチルエーテル800g、塩化亜鉛1
00gを反応容器に仕込み、50℃で8時間撹拌してク
ロロメチル化を行なった。反応終了後、樹脂をろ別して
水洗、乾燥し、クロロメチル化樹脂を得た。次いでこの
樹脂50g、(S,S)−N−(2−ヒドロキシエチ
ル)エチレンジアミン−N,N’−ジコハク酸168g
(0.5mol)、水200gを反応容器に仕込んで、
水酸化ナトリウム水溶液を添加してpH7に調整しなが
ら90℃で8時間反応を行なった。冷却後樹脂をろ別
し、得られた樹脂を20%水酸化ナトリウム水溶液30
0g中で90〜100℃で5時間加熱して、(S,S)
−N−(2−ヒドロキシエチル)エチレンジアミン−
N,N’−ジコハク酸ナトリウム塩基をキレート形成基
とするキレート樹脂(Na塩型樹脂)を得た。この樹脂
を2N塩酸で加水分解して(S,S)−N−(2−ヒド
ロキシエチル)エチレンジアミン−N,N’−ジコハク
酸基をキレート形成基とするキレート樹脂(H型樹脂)
とした。この樹脂の乾燥後に測定した導入率は87wt
%((S,S)−N−(2−ヒドロキシエチル)エチレ
ンジアミン−N,N’−ジコハク酸に換算すると0.1
3mol)であった。
【0076】a)この樹脂1gを、5mmol/lのホ
ウ酸水溶液500mlに添加し、20℃で24時間攪拌
した後、1時間静置した。上澄みを一部取り、0.45
μmのフィルターでろ過し、ろ液中のホウ素イオンの量
をICPにて分析した。ろ液中のホウ素イオン量から計
算した、ホウ素イオンの捕捉量を表2に示す。
【0077】b)この樹脂1gを、5mmol/lの硫
酸銅(II)水溶液500mlに添加し、20℃で24時
間攪拌した後、1時間静置した。上澄みを一部取り、
0.45μmのフィルターでろ過し、ろ液中の銅(II)
イオンの量をICPにて分析した。ろ液中の銅(II)イ
オン量から計算した、銅(II)イオンの捕捉量を表2に
示す。
【0078】〔比較例4〕(S,S)−N−(2−ヒド
ロキシエチル)エチレンジアミン−N,N’−ジコハク
酸168g(0.5mol)に替えてイミノジ酢酸67
g(0.5mol)を用いたこと以外は実施例2と同様
の方法で、イミノジ酢酸基をキレート形成基とするキレ
ート樹脂(H型樹脂)とした。この樹脂の乾燥後に測定
した導入率は36wt%(イミノニ酢酸に換算すると
0.14mol)であった。実施例2と同様の方法で、
この樹脂の銅(II)イオン及びホウ素イオンの捕捉量を
測定した。結果を表2に示す。
【0079】〔比較例5〕(S,S)−N−(2−ヒド
ロキシエチル)エチレンジアミン−N,N’−ジコハク
酸168g(0.5mol)に替えて(S,S)−エチ
レンジアミン−N,N’−ジコハク酸146g(0.5
mol)を用いたこと以外は実施例2と同様の方法で、
(S,S)−エチレンジアミン−N,N’−ジコハク酸
基をキレート形成基とするキレート樹脂(H型樹脂)と
した。この樹脂の乾燥後に測定した導入率は82wt%
(イミノニ酢酸に換算すると0.14mol)であっ
た。実施例2と同様の方法で、この樹脂の銅(II)イオ
ン及びホウ素イオンの捕捉量を測定した。結果を表2に
示す。
【0080】
【表2】 以上のように本発明のキレート樹脂は、他のキレート樹
脂に比べ同等以上の重金属イオンやホウ素イオンの捕捉
能を有し、効率良く鉄などの重金属イオンやホウ素イオ
ンを回収することが出来る。
【0081】〔実施例3〕(S,S)−N−(2−ヒド
ロキシエチル)エチレンジアミン−N,N’−ジコハク
酸の生分解性をOECD化学品テストガイドラインに記
載されている、活性汚泥を用いた生分解性試験の方法で
ある修正SCAS法で試験した。具体的には、下記試験
方法で、残存率が10%以下になると、日数28日間操
作を行なった後の残存率を測定した。結果を表3に示
す。
【0082】(試験方法) (1)試験槽に活性汚泥混合液150mlを仕込み、エ
アポンプにて曝気する。 (2)23時間曝気を続けた後、曝気を止め、45分間
汚泥を沈降させ、上澄み液100mlを除去する。 (3)試験槽には、静置廃水95mlと試験物質原液
(400mg/l)5ml、対照槽には静置廃水100
mlをそれぞれ仕込み曝気を再開する。 (4)前記(2)〜(3)の操作を毎日繰り返し、上澄
み液をサンプリングし、HPLC(高速液体クロマトグ
ラフ)法及びTOC(溶存有機炭素)法で試験物質の残
存率を追跡する。
【0083】〔実施例4〕(S,S)−N−(2−ヒド
ロキシエチル)エチレンジアミン−N,N’−ジコハク
酸に替えて(S,S)−N−(2−ヒドロキシエチル)
エチレンジアミン−N,N’−ジコハク酸と(S,S)
−エチレンジアミン−N,N’−ジコハク酸のモル比が
70:30の混合試験物質を使用したこと以外は実施例
3と同様の試験を行った。結果を表3に示す。
【0084】〔比較例6〕(S,S)−N−(2−ヒド
ロキシエチル)エチレンジアミン−N,N’−ジコハク
酸に替えて(S,S)−エチレンジアミン−N,N’−
ジコハク酸を使用したこと以外は実施例3と同様の試験
を行った。結果を表3に示す。
【0085】〔比較例7〕(S,S)−N−(2−ヒド
ロキシエチル)エチレンジアミン−N,N’−ジコハク
酸に替えて(S,S)−N,N’−ジ(2−ヒドロキシ
エチル)エチレンジアミン−N,N’−ジコハク酸を使
用したこと以外は実施例3と同様の試験を行った。結果
を表3に示す。
【0086】
【表3】 (S,S)−N−(2−ヒドロキシエチル)エチレンジ
アミン−N,N’−ジコハク酸は、(S,S)−エチレ
ンジアミン−N,N’−ジコハク酸にくらべ、生分解性
は劣り、90%以上分解するまで、21日かかるが、
(S,S)−エチレンジアミン−N,N’−ジコハク酸
が存在することにより、分解するまでの日数が短縮さ
れ、(S,S)−エチレンジアミン−N,N’−ジコハ
ク酸とほとんどかわらない日数で分解した。
【0087】以上のように本発明のキレート剤は生分解
性が高く、さらに(S,S)−エチレンジアミン−N,
N’−ジコハク酸を添加することにより、生分解性を大
幅に高めることが出来る。
【0088】
【発明の効果】本発明のキレート剤は、高い生分解性及
び、優れたホウ素捕捉能及び重金属捕捉能を有し、効率
よくホウ素または重金属との錯体を合成でき、従来のキ
レート剤の代替として十分使用可能である。また、
(S,S)−エチレンジアミン−N,N’−ジコハク酸
を添加することにより、生分解性を大幅に高めることが
出来る。本発明キレート剤をキレート形成性官能基とし
て導入したキレート樹脂または繊維は重金属イオンやホ
ウ素イオンの捕捉能が高く、ホウ素と重金属を効率よく
回収することが出来る。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C07C 229/24 C07C 229/24 229/76 229/76 Fターム(参考) 4H003 DA01 DA05 DA12 DA17 EB13 FA07 FA42 4H006 AB82 BS10 BU32 4L033 AB01 AC15 BA53 4L035 EE20 JJ19 KK05

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1) 【化1】 (式中、R1はヒドロキシル基(−OH)が置換してい
    る直鎖又は分岐鎖の炭素数1〜6のアルキル基を示し、
    2、R3は同一又は異なり、それぞれ、−CH2−又は
    −CH2CH2−基を示し、*は不斉炭素を示す。)で表
    される化合物またはその塩を含むキレート剤。
  2. 【請求項2】 上記R1が2−ヒドロキシエチル基であ
    る請求項1記載のキレート剤。
  3. 【請求項3】 上記R2およびR3が−CH2−基である
    請求項1または2記載のキレート剤。
  4. 【請求項4】 上記一般式(1)の不斉炭素が双方とも
    S配置である請求項1乃至3のいずれか記載のキレート
    剤。
  5. 【請求項5】 上記一般式(1)で表される化合物また
    はその塩と(S,S)−エチレンジアミン−N,N’−
    ジコハク酸またはその塩を含み、そのモル比が99:1
    〜1:99である請求項1乃至4のいずれか記載のキレ
    ート剤。
  6. 【請求項6】 上記一般式(1)で表される化合物また
    はその塩と(S,S)−エチレンジアミン−N,N’−
    ジコハク酸とのモル比が30:70〜70:30である
    請求項5記載のキレート剤。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至4のいずれか一項記載のキ
    レート剤が樹脂に化学結合または混合により導入されて
    なることを特徴とする樹脂。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至4のいずれか一項記載のキ
    レート剤が繊維に化学結合または混合により導入されて
    なることを特徴とする繊維。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至6のいずれか一項記載のキ
    レート剤とホウ素イオンを反応させ錯体を形成させるこ
    とを特徴とする錯体形成方法。
  10. 【請求項10】 請求項1乃至6のいずれか一項記載の
    キレート剤と重金属イオンを反応させ錯体を形成させる
    ことを特徴とする錯体形成方法。
  11. 【請求項11】 請求項7記載の樹脂または請求項8記
    載の繊維とホウ素イオンを反応させ錯体を形成させるこ
    とを特徴とする錯体形成方法。
  12. 【請求項12】 請求項7記載の樹脂または請求項8記
    載の繊維と重金属イオンを反応させ錯体を形成させるこ
    とを特徴とする錯体形成方法。
  13. 【請求項13】 水性媒体中でアルカリ金属および/ま
    たはアンモニアの存在下、請求項1乃至6のいずれか一
    項記載のキレート剤と鉄化合物とを反応させ、鉄錯体を
    形成させることを特徴とする錯体形成方法。
  14. 【請求項14】 請求項1乃至4のいずれか一項記載の
    キレート剤またはその錯体と(S,S)−エチレンジア
    ミン−N,N’−ジコハク酸、その塩またはその錯体と
    をモル比で99:1〜1:99に混合し、該キレート剤
    と該(S,S)−エチレンジアミン−N,N’−ジコハ
    ク酸、その塩またはその錯体とを微生物によって分解さ
    せることを特徴とするキレート剤の処理方法。
  15. 【請求項15】 請求項1乃至4のいずれか一項記載の
    キレート剤と(S,S)−エチレンジアミン−N,N’
    −ジコハク酸、その塩またはその錯体とをモル比で9
    9:1〜1:99に混合し、得られた混合物をホウ素イ
    オンおよび/または重金属イオンと反応させて少なくと
    も該キレート剤の錯体を形成し、該キレート剤の錯体と
    該(S,S)−エチレンジアミン−N,N’−ジコハク
    酸、その塩またはその錯体とを微生物によって分解させ
    ることを特徴とするキレート剤の処理方法。
  16. 【請求項16】 請求項1乃至6いずれか一項記載のキ
    レート剤と、液中に含まれるホウ素イオンおよび/また
    は重金属イオンとを反応させて錯体とする工程、およ
    び、該錯体中の該キレート剤を生物学的または化学的方
    法により分解してホウ素および/または重金属を得る工
    程を有することを特徴とするホウ素および/または重金
    属の回収方法。
  17. 【請求項17】 請求項7記載の樹脂または請求項8記
    載の繊維と、液中に含まれるホウ素イオンおよび/また
    は重金属イオンとを反応させて錯体とする工程、およ
    び、該錯体中の該キレート剤を生物学的または化学的方
    法により分解してホウ素および/または重金属を得る工
    程を有することを特徴とするホウ素および/または重金
    属の回収方法。
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